ZENSHIN 2010/07/26(No2449 p06)
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週刊『前進』(2449号1面1)(2010/07/26 )
8・1革共同集会に大結集を
全世界のストライキの爆発をプロレタリア革命へ
国鉄全国運動を職場で実践し菅政権と連合支配打倒しよう
8月広島・長崎行動−8・15闘争へ
国鉄闘争全国運動は、「4・9和解」情勢という日本労働運動の重大な危機に対して、動労千葉の全力の訴えに、多くの人士、労働組合・労働者が応えてスタートした。それは階級的労働運動の創造に向けた歴史的挑戦だ。全力で職場の仲間に訴え、運動の前進をかちとろう。「大恐慌を革命へ」の闘いを切り開く革命党の圧倒的強化をめざして8・1革共同政治集会に結集しよう。8月広島・長崎反戦反核闘争から夏秋の闘いへ、菅民主党・連合政権打倒をめざして進撃しよう。
階級的労働運動の結集軸
国鉄全国運動は、1987年の分割・民営化以降も連合の帝国主義労働運動と対決してきた国鉄闘争の地平を引き継ぎ、これに対する破壊攻撃を全力ではね返す中で、ついにつかみ取った階級的労働運動路線の具体的展開形態である。
社会民主主義、スターリン主義、連合=帝国主義労働運動、カクマルに至る一切の反動勢力によって屈服と分断を強いられてきた日本の戦後労働運動の限界をのりこえ、階級的労働運動を創造する歴史的な挑戦だ。
全国運動スタートの6・13集会に参加した誰もが、ものすごい熱気を感じ、新たな階級的労働運動創造の展望を感じた。それは、国鉄闘争が本来持っていた歴史的な位置と可能性、そして動労千葉が30年を超えて闘い抜いてきた歴史的地平をもって、新たな労働運動をつくろう、それは絶対にできるという確信と情熱だ。
国鉄闘争は、新自由主義の最も典型的な暴力的攻撃と30年近く闘ってきた。このような闘争は世界中を探してもない。今回の政治和解は、この闘いを完全に解体する攻撃だった。しかも現在の日本の労働運動の現状、日本の労働者の状態の出発点・転換点は国鉄分割・民営化にある。このことをあいまいにしたら、労働者と労働運動の現状は絶対に変革できない。
動労千葉は幾多の試練をくぐり抜けてきた勝利の地平に立って、今回の政治和解が歴史を画する労働運動破壊であることに警鐘を乱打し、他方で第2の分割・民営化攻撃である検修業務の外注化攻撃を実際に打ち破った。その勝利をもって、新たな全国運動という階級的労働運動の結集軸を打ち立てたのだ。職場生産点からこれに続く闘いを、全身全霊をかけて組織しよう。
経団連と一体化した菅政権
民主党・菅政権が公務員360万人首切りと大増税の階級決戦に踏み込んできたことを見据えなければならない。
今年1月に財務大臣に就任した菅は、G20などに度々出席し、リーマンショックから始まった世界大恐慌がギリシャ危機という形で激烈に進行するのを目の当たりにした。そして「公務員360万人首切りと大増税以外に日本帝国主義が生きる道はない」と菅個人の政治信条やスタンスを超えて、日帝支配階級としてひとつの歴史的決断に踏み込んだのだ。
菅政権の「新成長戦略」に明らかなように、菅政権と日帝ブルジョアジーは完全に一体である。その菅・民主党が参院選で大敗北したことは日本帝国主義にとって実に深刻な事態なのだ。それでも日本帝国主義の進むべき道はほかにない。日本経団連は参院選後ただちに「消費税は敗因ではない」と、菅政権支持を表明した。
連合もまた労働者の離反を深めながらも、民主党や日本経団連と一体となって「公務員360万人首切りと大増税」の歴史的大攻撃の前面に立とうとしている。
菅政権は参院選で大敗北し、ねじれ国会で法案がひとつも通らない危機に陥っている。このように危機と破綻を深めながら、日帝は階級決戦に踏み込まざるを得ないのだ。壮大な階級的激突に向かって歴史は進む。日帝との最大の攻防である4大産別決戦に絶対勝利しよう。
職場支配権をめぐる闘い
国鉄闘争全国運動を、〈国鉄・全逓・教労・自治体〉の4大産別、全国の職場生産点で、職場闘争と一体で推進しよう。
職場闘争、職場での実践が重要だ。動労千葉の中野洋前委員長は著書『俺たちは鉄路に生きる2』で次のように述べている。
(1)職場闘争は職場支配権をめぐる闘いであり、激しい党派闘争である
職場闘争は本質的に職場支配権をめぐる闘いだ。職場支配を組合側が獲得する闘争である。一番の党派闘争は、資本との闘争。職場の労働者をめぐって、資本・当局が日常不断にまきちらす思想、イデオロギー、あり方とどう闘うかが一番の党派闘争。
(2)資本(当局)に対する怒り、組合ダラ幹に対する怒りと目的意識性が必要 資本に対する怒り、国鉄の場合は国鉄当局に対する怒りのない労働者に、職場闘争ができるはずがない。もう一つは、「いつか俺たちがこの組合の権力を握ってやる」という目的意識性だ。職場闘争は、その渦中で多くの労働者の支持を集め、それを提起した活動家たちの権威を高める。
(3)すべての職場闘争は少数(一人)から始まる
自分が努力して、人一倍いろんなことをやらなかったら、周りの労働者は認めない。失敗を恐れるな。
(4)職場闘争は、敵の弱点・矛盾を突き、味方の団結を強化・拡大する闘い 職場闘争のテーマはたくさんある。全部がテーマになるはずもない。「これならいけるな」という見極めが必要。そして敵の弱点を形成しているところを見つけだす。運転職場で当局の最大の弱点は安全。これを逆手にとってやったのが、反合理化・運転保安闘争。
(5)献身的・意識的活動家集団の質と量によって決まる 労働運動に人生を捧げる人たち。そういう人が何人いるかで、職場の力関係は決まる。
(6)職場闘争は将来、組合指導部になるための能力形成の戦場 組合の権力を握ると、その時に何をやるかが直ちに問われる。日常的な職場闘争の過程で、否応なしにその能力は形成される。
――以上のポイントを踏まえ、職場生産点の労働者の団結をかちとる職場闘争を始めよう。国鉄闘争全国運動と動労千葉の反合・運転保安闘争路線を武器に、全国の職場生産点で職場闘争を実践しよう。
職場生産点からの地をはうような実践こそが体制内派との党派闘争に勝利し帝国主義の危機を革命に転化する道だ。労働者階級の動向こそが帝国主義の行方を左右する。このことに確信をもって職場闘争を実践しよう。
「反戦」は労働運動の課題
労働運動の闘いの軸に反戦闘争を路線として位置づけて闘おう。自国の侵略戦争と闘わなければ労働運動は成り立たない。そうでなければ労働組合は戦争に加担する側につかざるを得ない。
連合傘下であっても、労働者階級の中に根強く残る反戦意識・階級意識を解体することなしに日帝が戦争を遂行することは不可能だ。
戦後の労働運動は日帝の敗戦から出発した。だが、占領軍を解放軍と規定し、「民主主義革命」を掲げた日本共産党の指導によって戦後革命は敗北した。1950年の朝鮮戦争の前に国鉄10万人首切り、レッドパージなどの攻撃が襲いかかった。共産党は対決できないまま非合法化された。
1950年代からの総評労働運動は「再軍備反対」「基地撤去」などの平和4原則を掲げた民同左派が主導権をとり、「平和と民主主義を守る闘い」という位置づけで反戦闘争を闘った。しかし総評労働運動は、労働者の階級性に依拠するのでなく、日帝の高度成長に依拠したモノ取り運動だった。総評の反戦運動は「日本が戦争に巻き込まれるのに反対」という決定的弱点があった。
結局、反戦闘争をめぐる分岐点は、祖国擁護か祖国敗北かだ。帝国主義の戦争は「祖国防衛」の名で行われる。これに労働運動が屈した時に戦争になる。実際にイラクやアフガンで侵略戦争が行われ、日本が支持―参戦している現状と本当に闘う労働運動が必要だ。
戦争反対と戦争動員拒否の闘いは、〈国鉄・全逓・教労・自治体〉の4大産別のみならず、医療や民間、正規・非正規雇用を問わず身近な問題だ。労働者の闘いの基本的な要求・課題として反戦闘争を闘おう。
戦後の2大反戦闘争である安保・沖縄闘争とヒロシマ・ナガサキ反戦反核闘争が決定的に重要だ。日本の反戦闘争は、労働組合が先頭で闘ってきた。労働者、労働組合が先頭に立ったとき反戦闘争は爆発する。
また戦後の反戦闘争は砂川闘争、60年安保や米ソ核実験反対闘争を始め常に日本共産党スターリン主義との激しい党派闘争の歴史だ。今日、オバマ礼賛に転落した日共との闘いが重要だ。
8月ヒロシマ・ナガサキ闘争、8・15闘争を闘いぬき、職場闘争を基軸に11月に向かって闘いぬこう。
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週刊『前進』(2449号1面2)(2010/07/26 )
三里塚現闘本部裁判 “証拠調べをやり直せ”
意気高く控訴審初弁論
7月23日、東京高裁で三里塚現闘本部裁判控訴審の初弁論が開かれた。
一審の千葉地裁・仲戸川隆人裁判長の反動判決は、三里塚芝山連合空港反対同盟の地上権(土地の使用権)をあらゆる詭弁(きべん)を使って否定した。だが判決確定を待たずに建物の撤去を可能とする「仮執行宣言」を粉砕したことで、NAA(成田空港会社)は追いつめられ「仮執行を早く東京高裁が出してくれ」などと泣きついている。絶対に許さない!
この日反対同盟と支援連の労働者・学生は、早朝から霞が関の裁判所前に詰めかけ、「現闘本部を守り抜こう」と大書した横断幕を掲げ、ビラまき・宣伝活動を行って意気高く法廷に臨んだ。
書面の確認後、北原鉱治事務局長と萩原進事務局次長がそれぞれの陳述書を読み上げた。
北原さんは「重要な証人の調べや建物の実地検証などを行わないまま審理は打ち切られた」と一審判決を批判し、土地を提供した石橋政次副委員長(当時)が1985年に三里塚を出て行くときも、「敷地20坪と井戸は反対同盟のために残す。これが俺の気持ちだ」と語ったことなどを明らかにした。さらに井上繁規裁判長を見すえ、「現地調査を行え」と迫った。
萩原さんは、仲戸川判決が「反対運動では無償の土地使用はたかだか使用貸借関係で、地上権の設定ではないのが通常」と根拠もなく決めつけたことを弾劾し、石橋恵美子証人にビデオリンク方式でうその証言をさせて地代の領収証などの証拠価値を否定したことに怒りを露わにし、証拠調べのやり直しを求めた。
二人に続いて葉山岳夫弁護士を先頭に顧問弁護団が次々と立った。農民の農地を奪っての成田空港の建設がそもそも違法であり、暫定滑走路は航空法や世界の常識に反する違法のかたまりであること、地代の受領を石橋武司氏(政次氏の息子)が「内心では拒否していた」との珍無類の解釈は意味をなさないことなどを、次々と暴き追及した。反対同盟と弁護団の奮闘に呼応し、傍聴の労働者・学生も法廷厳戒態勢を突き破って、拍手し声を上げて闘った。次回は11月5日。
閉廷後、弁護士会館で記者会見と支援する会の報告会が開かれ、一審判決を覆すための法廷報告と活発な質疑が行われた。最後に萩原さんがまとめの発言に立ち、「千葉地裁の法廷であれだけやりぬいた実績をこの東京高裁でもう一度つくり上げる覚悟で闘い、権力を圧倒する陣形を拡大しよう」と訴え、大きな拍手で確認された。
(写真 法廷で陳述した北原さん、萩原さんを先頭に報告会【7月23日 弁護士会館】)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2449号1面3)(2010/07/26 )
大恐慌を世界革命へ強力な夏期カンパを
すべての読者のみなさん。2010年後半戦にあたり、革共同はあらためて、これまでの殻をうち破る強力なカンパ闘争に決起することを訴えます。
革共同は労働者階級の革命党です。大恐慌を革命に転化するために、革共同をさらに強く、さらに豊かに労働者階級の党として建設しよう。みなさん自身が世界革命の主体として決起することが一切の核心です。
国家財政の破綻が世界中に広がっています。ドル暴落、日本国債の暴落、中国バブル崩壊を目前にする大恐慌の新段階に入りました。資本家階級は首切りと賃下げ、大失業攻撃を強め、資源・市場をめぐる国家間戦争へ向かっています。人類がこれまで経験したこともない事態に、労働者の怒りがマグマのように噴き出し、ストライキの波が全世界を覆っています。1047名解雇撤回をめざす国鉄全国運動は、こうした時代への回答として動労千葉と多くの方々の力で発足しました。
菅政権は参院選で敗北し、すべての攻撃を労働組合と階級闘争の絶滅攻撃としてかけてきています。一切の攻防が職場生産点での闘いと団結の形成、労働組合をめぐる激突にあります。革共同は、党の変革と飛躍をかけて国鉄全国運動の先頭に立つ決意です。
すべてを生産する労働者がまともに生きることもできない、この転倒した社会を、人間が人間らしく生きられる社会にするために、可能なすべての力を持ち寄って革命党を建設し、強化しましょう。カンパはそのために不可欠な、労働者なら誰でもできる闘いです。
圧倒的多数の労働者階級人民が党を支持し拠金を寄せた時に、権力・反革命に勝利する不抜の労働者党を建設することができるのです。
2010年、私たちは歴史的な激動の時代に生き闘っています。第1次世界戦争を革命の勝利に転化したロシア労働者階級、1930年代の世界恐慌下に世界革命へ情熱を燃やしたドイツ、フランス、スペイン、中国の労働者階級、そして戦後革命期の日本労働者階級と同じ、いやそれ以上の歴史的局面に私たちは闘っています。
この激動の時代に世界革命に勝利するために、革共同の強大な建設をともに闘いとろう。圧倒的なカンパをお願いします。
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週刊『前進』(2449号1面4)(2010/07/26 )
前進速報版から
▼全国連西郡支部が第5回大会▼7・16関西国鉄集会、全国運動へ決起誓う▼関西合同労組技能分会を先頭に奈良駅前で国鉄街宣
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週刊『前進』(2449号1面5)(2010/07/26 )
日程 ◎市東さん耕作権裁判
7月26日(月)午前10時30分 千葉地裁
※傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合を
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週刊『前進』(2449号2面1)(2010/07/26 )
国鉄全国運動推進しよう
公務員への首切り・労組破壊の大攻撃に断固反撃に立つ
革共同自治体労働者委員会
菅・民主党政権は大恐慌下、国家財政の破綻と議会制支配の危機をのりきるために、資本家階級と一体となって道州制=公務員労働者360万人首切り、公務員労働運動破壊の大攻撃に出てきている。6・13集会で始まった国鉄闘争の全国運動を推進し、職場に階級的労働運動をつくり、菅政権を打倒しよう。闘う自治体労働者は自らの変革と飛躍をかけて夏・秋の決戦を闘おう。11月には国鉄全国運動と国際連帯の力で、歴史を動かす労働者の総決起を実現しよう。
(写真 6・13大集会には愛媛県職労を先頭に多くの自治体労働者が結集し、変革と飛躍、総決起を誓いあった)
日帝の政治支配はもう終わりだ!
参議院選挙の翌日、職場では「民主党の比例区上位は連合大組合の幹部ばかり。その民主党が増税と行革をやる。これこそ現場と組合幹部の『ねじれ』だ!」と怒りの声が上がった。そのとおり! 昨年8・30総選挙で労働者人民は自民党支配を打倒した。今年6月2日、沖縄を先頭とする労働者人民の怒りが鳩山・小沢を打倒した。誰もが日帝政治支配は終わりだと感じている。増税・首切り・戦争の菅政権に怒っている。菅は「このままギリシャのように国家財政が破綻してよいのか」と絶叫した。革命に向けた労働者の総決起を心底恐れているのだ。
「ふざけるな! 財政破綻の責任は歴代自民党政権、民主党・連合政権にある。労働者には何の責任もない。首切り・賃下げを徹底してやって、おれたちの未来を奪い、社会をぶち壊した上に増税・首切りとは――」。この労働者の怒り、職場の怒り、青年の怒り、非正規職労働者の怒りを、動労千葉とともに闘う労働組合の団結へと徹底的に組織しよう。
自治労本部は菅政権の支柱
菅政権は労働者の怒りをたたきつけられて参院選で大敗し、ぐらぐらだ。だからこそ公務員労働者360万人首切り、民営化・外注化、労組破壊の道を突き進む以外になくなっている。これを連合=労働組合を使ってやろうとしている。
菅は公務員制度改革、「地域主権確立」を続行すると表明する一方、資本救済、財政再建のために「第3の道」と称してアジア侵略、消費増税、社会保障解体に突き進むことを宣言した。自治体の民営化・外注化、非正規職化を強め、「新しい公共」と称してボランティア導入を図っている。新自由主義によって破綻した社会を最後的に破滅させようとしている。軍事・外交面では日米安保強化=名護新基地建設を強行する構えだ。菅政権は全労働者を大失業と戦争に追い込む最悪の反動政権だ。
官房長官の仙谷由人は自治労協力国会議員団長であり、「国家公務員総人件費2割削減」の民主党マニフェストを作った。今回比例区で当選した江崎孝は、昨年5月に自治労労働局長として2割削減の標準的給与表を作った張本人だ。
自治労本部は5月の自治労中央委員会(浜松)で「自治労は民主党政権を全力で支える」「自治体労働者は『新しい公共』の担い手になろう」と訴えた。資本・当局と闘う労働組合の原点を投げ捨て、資本・当局を救済する立場を鮮明にした。辺野古新基地反対も投げ捨てた。この自治労本部が立てた江崎孝の得票は、相原久美子が前回獲得した約51万票から約13万票に減った。東京では10分の1に、沖縄では20分の1に激減した。当然だ。
現場の意識から遊離した自治労本部を打倒し、労働組合を戦闘的に再生させることが、菅民主党政権を打倒し公務員360万人首切りを粉砕する道だ。労働組合権力をめぐる攻防に勝利しよう。
公務員首切りに道開いた「政治和解」
7月28〜29日に開かれる国労大会の運動方針案は、前原国交相の談話「国鉄改革の完遂」を持ち上げ、菅政権が公務員制度改革、消費大増税、日米安保強化を「いかに円滑に具現化するかが名実ともに問われている」と述べ、菅政権擁護を鮮明にした。
これこそ4・9「政治和解」の狙いであり帰結だ。国労本部は、JRにおけるさらなる外注化・合理化、賃下げ・非正規職化とは闘わず、国鉄分割・民営化から始まった新自由主義の攻撃、青年労働者・非正規労働者の現実を承認し、今度は公務員大首切り・労働組合破壊攻撃を菅政権とともに「円滑に進めよう」としているのだ。
しかし郵政職場の現実を見よ! 何が「円滑」だ。ゆうパックと日通ペリカン便の統合は全国で大混乱を引き起こしている。これこそ郵政民営化の破綻の現実だ。
そして今、郵政で起きている現実は4大産別を始めあらゆる職場で起きている。「混乱の原因は現場の不慣れ」と労働者に責任を転嫁する鍋倉・日本郵便社長の発言に怒りが爆発している。この怒りを動労千葉とともに闘う団結に組織し、職場で闘えば勝利をたぐり寄せることができる。
新たな階級的労働運動出発
「こんな政治和解は絶対認められない」「解雇撤回を貫く労働組合の団結を全国でつくり出そう」「国鉄闘争の火を消すな」――。全国の労働者の闘いが猛然と始まった。6・13集会は、5波のストライキでJR東の検修外注化4月実施を阻止した動労千葉の団結を核に1635人が結集し、国鉄闘争全国運動の出発をかちとった。動労千葉の解体、動労千葉と全国の労働者の合流を阻止するもくろみを打ち破り、階級的労働運動の大前進をかちとる新たな闘いが始まったのだ。
この国鉄全国運動は、動労千葉を守り抜き、体制内派を打ち破り、資本・当局に反撃し、2千万青年労働者、6千万労働者の怒りを一つにして新自由主義と対決する階級的労働運動だ。反合理化・運転保安闘争路線を職場で実践する闘いだ。
6・13集会の成功は、「動労千葉の出る幕はなくなった」とうそぶく体制内労組指導部を見事に打ちのめし、菅新政権に緒戦でパンチを食らわせ「トドメを刺す」と戦闘宣言をたたきつけた。
自治体で1千人の会員獲得へ闘おう
闘う自治体労働者は公務員労働者への首切り・労組破壊の攻撃に対して断固として反撃に打って出る。新たな国鉄全国運動の先頭で闘う。全国の自治体職場で動労千葉物資販売を日々取り組み、「動労千葉を支援する会」の会員1千人獲得へ闘う。
この闘いこそ、公務員労働者360万人首切りと対決し、自治労・自治労連本部を打倒し、自治体現場に現場労働者の強固な団結をつくり出す闘いだ。ギリシャの公務員労働者はゼネストの先頭に立っている。愛媛県職労の仲間は全国運動の呼びかけ人となり、全国に檄(げき)を飛ばしている。この決起に続こう。
自治体職場では当局の「集中改革プラン」に沿って賃下げ、人員削減、労働強化、権利剥奪(はくだつ)、民営化・外注化、非正規職化の攻撃がかけられている。非正規職労働者が半数を超える職場もある。人事評価制度は査定給、分限免職処分の目安に用いられる。社会保険庁解体・日本年金機構発足は、いったん全員解雇・選別採用、非正規職大量導入の過程そのものだった。年金機構1千人不採用、525人分限免職に人事評価が使われた。
大首切りとの激突が始まる
こうした攻撃の最深の狙いは労組破壊にこそある。これを打ち破る闘いこそ国鉄全国運動だ。国鉄分割・民営化型の公務員大首切り攻撃は、社保庁525人首切りとして自治体職場でも現実となった。社保庁解雇撤回闘争を国鉄全国運動の中に位置づけて闘おう。
人事院は2年連続マイナス、55歳以上の下げ幅拡大、定年延長の勧告を出そうとしている。公務員連絡会は表向きは「認められない」と言っているが人事院との交渉では「50歳以上の傾斜配分なら議論に応じる」と積極的に対案を示している。絶対反対で闘わず賃下げ案を逆提案するとは労働組合の立場の放棄だ。
協約締結権だけの労働基本権回復=ストライキ権放棄、人事院廃止=公務員庁設置という公務員制度改革が2012年に迫っている。これも自公政権―民主党政権と連合―公務労協とが進めてきた攻撃だ。労使交渉・協議―合意・協約を通して公務員人件費2割削減、ひいては大量解雇を現場に押しつけるのだ。だが職場の団結を打ち固め、ストライキを含む実力闘争で資本・当局に反撃すれば、賃下げ・首切りを粉砕できる。これが労働組合の闘い方だ。
革命情勢のもとで自治体労働運動の転換と飛躍をかけた一大決戦に突入した。国鉄全国運動で勝利の展望を切り開こう。
職場実践こそ勝負 仲間の力解き放て
菅の恐れる「ギリシャのように」労働者階級の怒りの総決起を実現し、歴史的な革命情勢を実際の革命に転化する道は、職場・労働組合での日々の実践から開かれる。
これまでの体制内労働運動の枠や「常識」、今まで当たり前だった職場のあり方を本気で変えよう。仲間との討論は互いの変革と決起への格闘だ。「労働者を低めない限り絶対に勝利する」(中野洋・動労千葉前委員長)。ここに確信を持ち、自らと職場の仲間の「労働者としての力」を組織しよう。実践の要は動労千葉物販活動だ。ここでつくる団結が闘う労働組合の出発点となる。
6・13から1カ月、全国の職場で新たな闘いが始まっている。一つひとつの実践が新しい力を発見し、団結を生み出す。
職場に革共同・マル青労同を
職場で闘い階級的労働運動をつくる闘いと革命的共産主義の運動はひとつの闘いだ。スターリン主義のもとでゆがめられてきた「党と労働組合」のあり方を、労働者の闘う団結を核心に根本的に変革していこう。世界の労働者階級の闘いも、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する新しい労働者党を心底から求めている。今夏・秋の激闘の中、党の変革と飛躍をかちとり、階級的労働運動を推し進めよう。
革共同政治集会の成功をかちとり、世界の労働者の団結で8・6広島―8・9長崎反戦・反核闘争の爆発をかちとろう。8月社保庁首切り絶対反対の人事院公開審理闘争を闘い、8月26〜27日の自治労徳島大会決戦に攻め上ろう。夏の闘争を全力で闘い、11月に全国の職場での闘いをひっさげて自治体労働者の総決起をかちとろう。
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週刊『前進』(2449号2面2)(2010/07/26 )
7・28国鉄闘争1日行動へ
JR大合理化と徹底対決しよう
解雇撤回・外注阻止へ決起を
7月28日の動労千葉鉄建公団訴訟と東京地裁包囲デモ、同日夕に開かれる「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回を共に闘う国労の会」主催の国鉄闘争勝利総決起集会は、6・13集会に次ぐ国鉄全国運動の爆発的推進にむけた決戦だ。動労千葉を先頭に、1047名解雇撤回を貫き、JR資本と非和解的に対決するJR労働者の新たな決起をなんとしてもつくり出そう。
(写真 ”国鉄全国運動で日本の労働運動を塗り替えよう”関西でも力強い進撃が始まった【7月16日 大阪】)
首切りの先兵に転じた国労本部
7月28日の行動は、国労全国大会の第1日目を直撃して闘われる。
国労本部は、7月28〜29日の全国大会(静岡県伊東市)で、国労を大首切り攻撃の先兵に変質させるための決定的な踏み込みを行おうとしている。本部が大会に提案する運動方針案は、「今次参議院選挙結果を受け、菅政権が……秋の臨時国会で『戦後行政の大掃除の本格実施』『経済・財政・社会保障の一体的立て直し』『責任感に立脚した外交・安全保障』など政府・与党の統一したリーダーシップを発揮して山積する諸課題をいかに円滑に具現化するかが名実ともに問われている」として、菅民主党政権の攻撃を国労が率先して担うことをあからさまに打ち出した。
国家財政破綻に示される体制的危機の中で、菅政権は公務員労働者への大首切りと消費税の大増税に突き進もうとしている。参院選での民主党の大敗は、この攻撃に対する労働者階級の怒りの回答だった。だからこそ菅は、一層強硬にここにのめり込む以外にない。国鉄分割・民営化型の、そして360万人公務員労働者総体を対象とした大首切り攻撃との、労働者階級の命運をかけた決戦は始まっている。
日本経団連も、菅支持を表明した。政権に参画した連合幹部は、労働者の怒りを抑え込もうと躍起になっている。この時に、国労本部は、菅政権の最先兵として登場しようとしているのだ。このとてつもない裏切りこそ、1047名問題の「政治和解」の目的であり、帰結だったのだ。
これは、JRにおいては国労がJR総連カクマルやJR連合と競い合い、外注化・合理化攻撃の率先推進者に転じていくことを意味している。
支配階級は、国鉄分割・民営化から25年を迎える2012年を前にして、もはや経営的に成り立たないことが明らかになったJR三島会社の本州JR各社への統合を含むJR体制の大再編を策している。これは、国交相の前原が「国鉄改革は、国民に対して大きな成果をもたらした」とうそぶくのとは裏腹に、国鉄分割・民営化が「赤字解消」という点においても大破産したことを示す事態だ。だが、だからこそ資本は、一層の外注化・合理化を強行して、JR体制を護持しようと全力を挙げてくることは明らかだ。
しかも民主党・連合政権は、世界大恐慌下で新幹線や原発、水資源管理などインフラの海外輸出に日本帝国主義の生き残りをかけている。国鉄分割・民営化に反動的決着をつけ、公務員労働運動を解体しきらなければ、これも夢物語に終わる。
この民主党政権に呼応して、国労本部は、運動方針案の中で「国鉄改革に関する未解決の課題への取り組みを強化し、その完遂に全力を挙げる」とした前原の談話を最大限に持ち上げた。1047名問題の「政治和解」を経て、国労本部はついに「国鉄改革完遂」の立場に全面的な転向を遂げたのだ。
労働者階級の階級的利益は、この国労本部を始め、JR総連カクマルやJR連合ら体制内派を打ち倒さなければ貫けない。体制内派の支配を覆し、JR資本と非和解的に対決する階級的労働運動を職場からつくり出して、1047名の解雇撤回を貫こう。
国鉄全国運動は、この課題への壮大な挑戦だ。JRにおいてそれは、動労千葉とともに反合・運転保安闘争路線を貫き、「国鉄改革完遂」を叫ぶ前原のもとで強行されようとしているJRの外注化・大合理化と徹底的に対決する闘いを貫くということだ。
今日、東労組カクマルは、いったん頓挫した検修業務外注化を進めるため、JRに「外注先会社から設備の利用料を徴収すれば偽装請負にならない」と自ら提案している有り様だ。これに対し、青年労働者を始めとする労働者の怒りは煮えたぎっている。
山陽新幹線事故は破綻の現れだ
外注化の矛盾は、7月22日にJR西日本・山陽新幹線の須磨トンネル内で起きたトンネル保守用車両とレール保守用車両の衝突・脱線事故で、またしても突き出された。
これは、新幹線輸出に国家の命運をかける民主党政権の政策が、その足元から破綻をさらけ出したということでもある。
安全をとことん崩壊させたJR体制への労働者の怒りを、階級的団結に組織し、資本との非和解的な闘いに転化しよう。
国鉄分割・民営化型のやり方で公務員労働者の大首切りをたくらむ菅民主党政権を打倒しよう。
その闘争態勢を築き上げるのが7・28の全1日の闘いだ。国鉄全国運動の飛躍をかけて大結集をかちとろう。
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週刊『前進』(2449号2面3)(2010/07/26 )
7・16大阪 関西交流センターが国鉄集会
職場生産点から新たな挑戦
「国鉄分割・民営化反対! 1047名解雇撤回/関西国鉄集会」が7月16日、関西労組交流センターの主催で大阪市内で開かれ150人が結集しました。
大阪市職の青年労働者の開会宣言に続き、関西労組交流センターの南谷哲夫代表運営委員が主催者あいさつで、関西労組交流センターが国鉄闘争と安保・沖縄闘争に責任をとりきると宣言しました。
会場を揺るがす拍手の中、国労旭川闘争団の成田昭雄さん、国労小倉闘争団の羽廣憲さん、動労西日本副委員長の山田和広さんが登壇しました。
成田さんは「自分たちは国鉄分割・民営化に反対して首を切られた。24年間の闘いはきれいごとではない。いろいろあったが仲間とともに頑張る。仲間を裏切らないことが大切だ」と固い決意を語りました。
羽廣さんは「6・13集会を受け、九州でも国鉄集会を成功させた」と報告し、「4者4団体が屈服したのは労働運動に責任をとれないからだ。だったら自分たちが責任をとろう。どこまでも1047名解雇撤回を貫き、労働者の未来に責任をとる立場に立った時に勝利の展望が見える。労働者は団結してこそ力を発揮する。団結し仲間を拡大し組織していく」と鮮明な決意を語りました。
山田さんは「自分はビラをまいたことで解雇された。JR資本は、疲労で遅刻やミスをすると罵声(ばせい)を浴びせ反省文を書かせる。民間に委託して接客の覆面調査をする。青年の怒りは爆発寸前だ。契約社員制度を撤廃させ、JRの合理化と闘い、労働者の団結をつくる」と力強く述べました。
国労5・27臨大闘争弾圧被告で関西労組交流センター代表の富田益行さんが基調報告を行い、「4・9政治和解の大反動を打ち破り、世界大恐慌下で国鉄全国運動を推進して日本労働運動を塗り替えよう」「国鉄全国運動は動労千葉を支援する会を軸に職場活動家集団を組織し、新自由主義と対決する労働運動をつくり出す闘いであり、菅民主党・連合政権を打倒する運動だ」「8・6広島―8・9長崎反戦・反核闘争を大運動として闘い、11月1万人結集をもぎ取ろう」と熱く呼びかけました。
6・27北九州集会呼びかけ人の宮村みつおさんがカンパアピールをし、ス労自主、郵政民営化と闘う郵政労働者、講師解雇攻撃と闘う日教組奈良市、反合・安全闘争を闘う自治体労働者、関西合同労組泉州支部、八尾北医療センター労働組合、全学連が、それぞれに自らの実践を語りました。とりわけ関西合同労組泉州支部の労働者は、泉佐野市議選を階級的労働運動路線で闘い、その中から新たな分会を7月3日に結成したと報告しました。新分会の分会長と副分会長が決意を語り、会場は割れるような拍手に包まれました。
関西労組交流センター事務局長でス労自主の上村敏行さんが集会をまとめ、団結ガンバローを行いました。
6・13集会に向けて、関西では動労千葉物販オルグとともに自らの職場で交流会を開催し、動労千葉派のフラクションづくりに挑戦しました。
私たちは新たな国鉄全国運動という決定的な武器を手にしてこの時代を迎え撃とうとしています。関西でもこの日の集会をもって力強い進撃が始まりました。労働運動をよみがえらせるための職場での苦闘と挑戦がさらに進められています。ともに闘いましょう。
(投稿/大阪・月村)
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週刊『前進』(2449号3面1)(2010/07/26 )
教育労働者は8・6広島へ
職場全体を獲得する闘いで“闘う日教組”を奪い返そう
革共同教育労働者委員会
世界大恐慌の爆発と新たな世界戦争・核戦争危機の切迫の中で、被爆65周年の8・6―8・9を迎える。国鉄全国運動を担う教育労働者こそ、「教え子を再び戦場に送るな」の誓いも新たに、世界大恐慌の時代における反戦・反核闘争の先頭に立とう。戦争と改憲、民営化と労組破壊攻撃をうち破る教育労働者のランク&ファイル運動をつくり出そう。労働組合をめぐる攻防が一切を決する時代がきた。8・6前日の5日、広島で開催される「闘う日教組を奪い返そう! 反戦反核! 全国教育労働者交流集会」(全国の闘う教育労働者が呼びかけ)に集まり、組合権力奪取へ闘いぬこう。
(写真 広島の教育労働者を先頭に全国の労働者が参加して闘いぬかれた昨年の8・6ヒロシマ大行動のデモ)
国鉄闘争勢力が反戦を担う
ついに爆発した世界大恐慌は帝国主義の支配を土台から揺るがし、ギリシャを始め全世界の労働者の根源的な決起を生み出している。日本では昨夏、半世紀以上続いてきた自民党支配が崩壊し、鳩山政権も8カ月あまりで倒された。これに代わった菅も7・11参院選で惨敗し、たった1カ月で崩壊寸前だ。ブルジョア政党と議会政治は、もはや労働者を支配することができなくなっている。
ここから支配階級は、プロレタリア革命だけは絶対に阻むという一点にかけて、連合を政権内に取り込み、労働組合解体の攻撃に出てきた。その核心は、国鉄分割・民営化絶対反対を貫き、闘う労働組合の階級的団結の核となってきた動労千葉を解体することだった。
だが、動労千葉は5波のストライキで検修外注化を阻み、1047名解雇撤回を貫く国鉄全国運動を開始した。新自由主義と対決するこの全国運動の組織化こそ、教育の民営化をうち破り、職場に団結をつくり、闘う日教組を現場組合員の手に奪い返す闘いだ。
今日の学校現場のめちゃくちゃな現状、組合破壊と団結解体、上意下達の権力支配、すさまじい多忙化、非正規化、外注化と偽装請負の横行、査定給、病死・自殺・事故・事件の多発などはすべて、国鉄分割・民営化から始まった。中曽根は最初から〈国鉄改革=国鉄労働運動解体>と〈教育改革=日教組解体>を一体のものとして仕掛けてきた。〈国鉄改革>と〈教育改革>こそ、日本における新自由主義攻撃の核心中の核心である。
だからこそ今、1047名闘争解体の大反革命と一体で、不起立闘争やストライキを闘い続けてきた北教組へのすさまじい組織破壊の大弾圧がかけられているのだ。
この時に日教組本部は何をしているのか。
連合・原水禁の今年の8・6は、「東アジアの非核化」を掲げて北朝鮮への排外主義と戦争をあおっている。日米同盟強化と辺野古新基地建設を推進し、原発の海外輸出で核大国―核武装を目指す菅政権を全面的に支えていることが、その本性を端的に示している。
日教組本部が菅政権に入り込み、公務員の大量首切りを自ら担おうとしていることを許してはならない。さらに民主党政権の「新しい公共」という民営化イデオロギーと闘わないどころか、まったく逆に「公共サービス基本条例制定要求署名」で同運動を尻押ししている。日教組本部は今や、組合員の大量首切りと戦争を推進する勢力に決定的に転落したのだ。
こんな日教組本部のもとでは、労働者はとことん奴隷にされ、「教え子を戦場に送る」道に引きずり込まれていく。冗談ではない! こんな本部は現場組合員の力で打倒するしかない。
現場組合員は、国鉄労働者と同様に職場に闘いの火を燃やし続けている。東京や広島、全国の教育労働者は、どんなに弾圧されても不屈に不起立闘争を続け、新たな決起を生み出している。
そして現場組合員は本部から決定的に離反し始めている。そのことは、参院選で組織内候補・那谷屋正義の得票が組合員数の半分だけだったことにも示されている。
職場にあふれるこの怒りを組織するのが、新自由主義と対決する国鉄全国運動だ。全国運動勢力こそ世界大恐慌下の反戦・反核闘争を担おう。全国運動に職場の仲間を組織し、ともに8・6―8・9に駆けつけよう。
職場の怒りで団結つくろう
闘う日教組を組合員の手に奪い返すためにどう闘うのか。教育労働者の反合理化・運転保安闘争路線をうち立てよう。
動労千葉の反合・運転保安闘争路線はいかにして確立されたのか。運転士にとって事故とは、自らの生き死にのかかった最も切実なテーマだ。にもかかわらず組合内では「事故責任は個人持ち」「事故問題は労働運動のテーマにはならない」というのが「常識」だった。この「常識」を真っ向から覆したのが、1972年の船橋事故闘争以来の闘いだった。
当時、中野洋前委員長を先頭にした青年労働者が「労働者への事故責任転嫁を許さない」「事故の一切の責任は合理化を強行する当局にある」と断言して闘いを始めた途端に、職場の空気は一変し、「これこそ自分が求めてきた闘いだ」という労働者の自己解放的なエネルギーが噴き出した。そして「自分たちの最も切実なテーマを必死になって闘う中野派こそ、自分たちの組合の本当のリーダーだ」というものすごい求心力が生まれた。
この闘いをとおして千葉地本の青年活動家集団は73年に地本の右派執行部を打倒し、79年に動労本部からの分離・独立をかちとった。国鉄分割・民営化に対して動労千葉だけが唯一、絶対反対のストライキを打ち抜くことができたのも、反合・運転保安闘争路線ゆえだ。そして今も検修外注化攻撃に敢然と立ち向かい、実施を阻む大勝利をかちとっているのだ。
反合理化・運転保安闘争路線は、安全問題を敵の合理化攻撃の弱点、矛盾としてとらえ、合理化攻撃と非和解で闘うことをとおして、現場組合員一人ひとりの持つ無限のエネルギーを引き出し、現場組合員の力に依拠してその団結の強化・拡大を総括軸に闘って、闘う労働組合をつくり出していく武器である。
動労千葉が民営化・外注化攻撃と徹底的に闘うために団結しているように、教育労働者も非正規化、多忙化、業績評価・査定給などの教育民営化攻撃に対して、反合・運転保安闘争路線を貫いて闘おう。職場の労働者全体が怒り、矛盾を感じ、「これこそ労働組合で闘って欲しい」と思っているテーマをこそ取り上げて闘い、団結を組織しよう。職場の仲間全体を獲得する闘いに挑戦しよう。そのための変革と飛躍をかちとろう。
教育の民営化攻撃は、多くの仲間を病気や死にまで追い込み、教育自体も崩壊させ、すさまじい矛盾を爆発させている。05〜09年の5年間で在職死亡に追い込まれた公立学校の教育労働者は3100人。そして毎年1万2千人もの労働者が中途退職に追い込まれている。全国の教育労働者がまさに「生きられない」現実に直面している。
だが、ここにこそ敵の攻撃の破綻点がある。ここでこそ闘いを起こすべきであり、必ず闘いは起きる。「非正規職撤廃! 業績評価・査定給絶対反対!」こそすべての教育労働者の怒りを結集させ、教育の民営化攻撃を打ち破る突破口となる闘いだ。そしてこれこそ、教育労働者の敵になり果てた日教組本部を打倒する団結を現場からつくり出していく闘いだ。
青年こそ民営化うち破る力
青年教育労働者こそ、教育の民営化をうち破る主体だ。道州制とは「半分の賃金で倍働かせる」攻撃だが、すでに青年教育労働者の多くが、非正規化で半分以下の賃金で倍以上働かされている。
大阪では正規職員の採用は徹底的に抑えられ、今年度の小中学校採用では正規1215人に対し非正規は2003人だ。授業がない日は無給で、教材準備やテスト作成、採点なども「ボランティア」。欠員の穴埋めのために毎日複数校を渡り歩かされ、しかも教職だけでは生きていけないと週末にはアルバイトだ。
すでに青年教育労働者が置かれているこの現実を、全教育労働者に強制していこうとするものが、菅政権による公務員首切り・人件費削減の大リストラ、道州制・教育民営化の攻撃である。
非正規労働者が「狭き門」をとおって正規労働者になったとしても、安定した身分はまったく保障されない。大恐慌で引き起こされる「学級崩壊」「授業崩壊」という事態の責任が、青年教育労働者の「指導力不足」にあるとされ、免職、退職、自死に追い込まれている。資本家どもは、自らの支配の破産が引き起こした「教育崩壊」の責任まで、青年労働者に負わせるのだ。絶対に許すことはできない!
青年教育労働者は、大恐慌の犠牲を一身に集中させられ、新自由主義による分断と孤立化がもたらした労働者のあらゆる苦悩を背負わされている。それゆえにこそ誰よりも団結を希求し、根源的人間的解放を求めて闘う革命の最大の主体だ。
全国の職場で苦闘する青年教育労働者が団結し、その怒りを解き放った時、教育の民営化攻撃は根底から崩壊する。それは日教組本部の支配の崩壊と一体だ。だからこそ日教組本部は、青年の決起を徹底的に抑圧し、弾圧し、排除する。だが、もはや日教組本部に青年の決起を抑えつけ続ける力はない。彼らの支配はグラグラの菅政権と同様に崩壊寸前だ。
青年教育労働者こそ組合権力奪取の闘いの先頭に立とう。8・5教労交流集会を、全国の青年教育労働者の団結をつくり出す場にしよう。
全世界のゼネスト、デモの先頭には、必ず教育労働者が立っている。アメリカでは、UTLA(ロサンゼルス統一教組)に続き、シカゴでもランク&ファイルの教育労働者が組合権力を取って、教育民営化の攻撃に反撃を開始した。
日本の教育労働者、青年教育労働者も積年の怒りを解き放ち、新自由主義―教育の民営化攻撃と対決する全世界の教育労働者の最前列に立とう。沖縄とともに、日本の多くの教育労働者、青年教育労働者が「教え子を再び戦場に送るな」の誓いを新たにし続けてきた広島・長崎の地から、私たち現場労働者自身の力で大恐慌と戦争に立ち向かう日教組を奪い返そう。
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週刊『前進』(2449号3面2)(2010/07/26 )
東京「日の丸・君が代」闘争 再発防止研修に反撃
入学式でも不起立を拡大
東京都教育委員会は7月21日、今年3〜4月の卒・入学式で「日の丸・君が代」強制に反対して不起立で闘いぬいた東京の教育労働者4人に対する「服務事故再発防止研修」を強行した。研修会場である文京区の東京都教職員研修センター前では、真夏の照りつける日差しの中で朝から昼過ぎまで、教育労働者を先頭に多くの仲間が抗議行動を闘いぬいた。
今年の卒・入学式は、03年「10・23都教委通達」による「日の丸・君が代」強制と処分の乱発が始まって実に7年目。東京の教育労働者は今年も誇りも高く、堂々と不起立・不伴奏を貫き、抵抗を継続・拡大した。卒業式では4人が処分され(停職1カ月2人、減給6カ月1人、減給1カ月1人)、さらに入学式でも3人が不起立処分を受けた(減給1カ月2人、戒告1人)。新たに不起立を貫く青年も登場し、不起立の拡大を恐れた校長や教育委員会が「見ぬふり」を決め込む事態まで生まれている。
この日、研修の対象となったのは、卒業式で処分を受けた1人、入学式で処分された3人の計4人(高校)。3人が2回目の不起立処分、1人は今回が初めての処分だ。入学式で初めて不起立した労働者は「今年は1年生の担任。私は定年退職まであと数年。1年生を担任するのは今回が最後になるかもしれないと思って不起立した」と語った。処分の脅しに屈せず、抵抗し続けようという教育労働者の堂々たる姿は、石原・都教委を完全に圧倒している。
研修では、4人一緒に行う「全体研修」に続き、2回目の処分を受けた3人については1人ずつ分けて4人の都教委幹部職員が取り囲む「個別研修」が行われた。
研修を終えて会場前に出てきた労働者はみな、都教委の不当な研修に怒りをたぎらせ、支援者とともに何度も大声でシュプレヒコールをあげた。
03年以来の東京の不起立闘争は、闘う団結を全国の教育労働者の中につくり出し、闘う日教組を現場組合員の手に奪い返すランク&ファイル運動として発展している。この団結こそ、菅政権による公務員労働者への総攻撃・日教組つぶしと対決する力だ。7年間の闘いの勝利に自信と確信を持って闘おう!
(写真 「都教委は処分を撤回しろ!」研修に臨む被処分者をシュプレヒコールで激励【7月21日 東京・水道橋】)
被処分者の声
◆都立高教員(減給1カ月処分) 卒業式の前日、都教委の学校経営支援センターが校長に圧力をかけ、式場での役割分担を変更させた。その結果、私は不起立で処分を受けた。そのことを研修中に都教委職員に言っても、「そういう話をする時間じゃない」と取り合わない。ひどい研修だ。
◆都立高教員(減給1カ月処分) 都教委職員に「そもそも自分は『服務事故再発防止研修』にまったく該当しない」と言っても、全然取り合わない。「上から言われているだけ」と責任逃ればかり。自分はああいう生き方はしたくない。血が通い、自分の意見を持った人間として生きたい。
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週刊『前進』(2449号3面3)(2010/07/26 )
7・19反核東京集会 日本の核武装許すな
ファシスト田母神と対決
7月19日、東京・杉並で8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会主催の「7・19反戦反核東京集会」が行われ、125人の労働者・学生が参加した。
青森県六ケ所村、福井県敦賀市などでの反核燃の闘いを記録したビデオ上映を受け、集会は中島敦史さん(被爆3世、前全学連副委員長)の司会で始まった。冒頭、主催者代表のス労自主労組委員長の入江史郎さんが「本日の集会の目的は日本の核武装を許さないことだ」とあいさつ。核問題研究情報センター代表の吉田義久さんが「戦争で肥え太るのはいつも核軍事産業」と題する講演を行った。
吉田さんは、アメリカ帝国主義の危機が、オバマ政権下で本格的な核戦争準備に発展している事実、米軍需産業の実体が恐慌の元凶である金融資本そのものであることなどを暴露し、「核こそ帝国主義の最後のよりどころだ。核戦争を阻止する道は革命だ」と訴えた。
続いて反核対談「許さない!田母神来広――ヒロシマの怒りの原点」が、全国被爆者青年同盟の野田次郎さんと8・6―8・9実行委員会事務局長・三角忠さんによって行われた。今年の8・6ヒロシマ大行動が、「被爆者」の名による田母神俊雄(注1)講演会との激突となることを指摘し、「ファシストが力を持つのは労働組合が一掃される時だ。国鉄全国運動こそファシストの台頭を阻止する道」(野田)、「新自由主義は、高速増殖炉『もんじゅ』運転再開が示す日本核武装の目前まできた。大失業、増税、改憲攻撃全体と対決する8・6大行動にしよう」(三角)との熱い議論が交わされた。
特別報告として沖縄と本土を結ぶ労組連絡会・宮里勝博さん、青森反戦反核学習会実行委、全学連国際部・松室しをりさん、動労千葉・滝口誠さんが発言した。
宮里さんは「総人口の百分の一の沖縄の普天間闘争が鳩山を倒した。基地廃絶、安保粉砕こそ沖縄の声」と訴えた。青森実行委は「青森の核関連施設は日本のマンハッタン計画(注2)だ。今年3回目の大間原発反対集会を7月25日に現地で行う」と呼びかけた。全学連の松室さんはブラジル訪問闘争を報告し「誰が戦争を止め、核をなくす主体か? 次の社会に責任を取れる存在だけが反戦・反核運動を闘える。国鉄全国運動にその可能性が詰まっている」と語った。
動労千葉の滝口さんは「国鉄全国運動」をあらためて訴え、「動労千葉は法律で決められた戦時輸送協力を拒否すると決めた。しかし動労千葉の力だけではできない。全国運動を通して“陸海空20労組”が果たせなかった真の反戦闘争を実現する」と決意を述べた。
最後に杉並区議の北島邦彦さんが「労働者の分断をのりこえ、国鉄全国運動で、闘う労働運動を取り戻そう」と呼びかけ8月の行動方針を提起、集会を締めくくった。
(写真 「核戦争を阻止する道は革命だ」と宣言し、8・6広島―8・9長崎闘争に立ち上がる決意を固めた【7月19日 東京・杉並】)
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(注1)田母神俊雄 元自衛隊航空幕僚長。「侵略戦争とはぬれぎぬ」「日本こそ核武装せよ」と説く極右ファシスト。
(注2)マンハッタン計画 第2次大戦中の米帝の原爆製造計画。
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週刊『前進』(2449号3面4)(2010/07/26 )
日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
【広島】
全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ! 戦争・改憲をとめよう!
被爆65周年8・6ヒロシマ大行動
8月6日(金)12時半
広島県立総合体育館小アリーナ
集会後、午後3時デモ出発(原爆資料館下まで)
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
《関連行事》
◎労働者産別交流集会
5日(木)午後1時開場 広島市東区民文化センター
◎全国学生交流集会
5日(木)午後4時 広島市東区民文化センター
◎全国青年労働者交流集会
5日(木)午後6時 広島市東区民文化センター
菅首相来広・祈念式典弾劾デモ
6日(金)午前7時 東千田公園(日赤原爆病院前)
【長崎】
労働者の国際団結で日米安保粉砕し、核廃絶へ! オバマ政権・民主党菅政権打倒へ!
長崎反戦反核集会
8月8日(日)午後6時
長崎県勤労福祉会館
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会
8月9日(月)午前7時半
爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑
主催 長崎朝鮮人の人権を守る会
平和式典菅参加弾劾デモ
8月9日(月)午前10時
城栄公園(路面電車・大橋駅下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2449号4面1)(2010/07/26 )
戦争と改憲の菅政権打倒!
全国統一実行委員会が呼びかけ
8・15労働者・市民のつどいへ
7・11参院選で大敗した民主党・菅政権は戦争と改憲、労組破壊に突き進もうとしている。菅政権打倒を訴える「8・15労働者・市民のつどい」のアピールを紹介します。(編集局)
戦後65年目の8月15日、私たちは「朝鮮戦争反対!菅政権打倒! 民権2010」―国益と排外に憲法は屈するのか―と題して第16回目の8・15労働者市民のつどいをおこないます。多くのみなさんの賛同と参加をお願いします。
今年の8・15の集会では、「6・2政変」による菅政権の成立の意味をするどく突き出しながら、日本帝国主義の戦争と改憲の攻撃の切迫性をえぐりだすこと、菅政権を打倒して本当の「民権」を実現することを訴えたいと思っています。
この3年間の世界大恐慌の深まりの中で、世界中で失業と貧困が拡大し巨額の財政投入による国家財政の破綻、各国間の対立の激化と戦争の危機が深まっています。その一方で、全世界の労働者階級はギリシャを先頭にEU各国でそしてアメリカ、韓国、中国で大反撃に決起しています。日本はギリシャ以上の危機、世界最大の巨額の借金にあえぐ中で、昨年8・30、永きにわたった自民党支配が労働者人民の怒りでうち倒され、それに代わった民主党・鳩山政権も1年ともたず、沖縄を先頭とする労働者人民の怒りで打倒されました。しかし支配階級の側は人民の支持を失った鳩山・小沢政権を菅にすげ替えたように、一種の「クーデター」とも言える手段で支配の崩壊を乗り切りながら「戦争と改憲」に突き進んでいます。その政策は「現実主義」と称して徹頭徹尾支配階級の手先として消費増税、首切り、労組破壊の攻撃、さらに韓国哨戒艦沈没事件をもテコに戦争と改憲の攻撃をおし進めようとしています。
7・11参院選で菅政権に〈NO〉が突きつけられ、さらなる大激動に突入しました。続投を表明し居直る菅政権を直ちに打倒しよう。労働組合をめぐる攻防で決着をつけましょう。国鉄1047名闘争「和解」という、労働運動絶滅・解体の攻撃にたいして、全国・全世界が注目する「国鉄闘争全国運動」がスタートしました。闘う労働組合を軸として、「民権」の闘いと国際連帯で菅政権を打倒し、戦争と改憲を止めましょう。
戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会
(写真 昨年の8・15集会。710人の労働者・学生・市民が改憲阻止の決意を固めた【東京・なかのZERO】)
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【紹介】
森川文人(もりかわふみと)さん
1962年生 東京出身 1991年弁護士登録 2004年度第二東京弁護士会副会長 法大弾圧弁護団主任
松元ヒロ(まつもとひろ)さん
法政大学政治学科卒業 コント集団「ザ・ニュースペーパー」の結成に参加 1998年11月にピン芸人となる
民主労総(全国民主労働組合総連盟)
80万人を擁する韓国の労組ナショナルセンター そのうちソウル地域本部は組合員数20万人
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朝鮮戦争反対!菅政権打倒!民権2010
8・15労働者・市民のつどい
―国益と排外に憲法は屈するのか―
8月15日(日) 正午開場 午後1時開会
牛込箪笥(たんす)区民ホール
■森川文人さん(弁護士)
「居直り菅政権を打倒して民権を実現しよう」
■西川重則さん(平和遺族会全国連絡会代表)
「戦争と改憲に絶対反対」
■コント 松元ヒロさん「NO WE 菅!」
■特別報告 韓国・民主労総「日韓労働者のストで戦争を止める」
■特別報告 田中康宏・動労千葉委員長
■ブラジル・コンルータス第2回大会参加報告
■沖縄からの訴え
■発言 「裁判員制度はいらない!大運動」/青年労働者/学生/国鉄闘争全国運動
主催 戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2449号4面2)(2010/07/26 )
全国連西郡支部 第5回大会で新執行部確立
“国鉄全国運動に全力”
新青年部長、団結拡大へ決意
(写真上 「労働者の団結で部落解放を」。岡邨支部長の基調報告に聴き入る【7月18日 大阪・八尾市】)
7月18日、大阪・八尾市桂人権コミュニティセンターで、部落解放同盟全国連合会西郡支部第5回大会をかちとった。支部員を先頭に180人の労学が結集。支部結成以来の激戦につぐ激戦の4年間を前史として総括し、自ら引き寄せた革命的情勢のただ中で国鉄全国運動を軸に支部の闘う方針を打ち立てた歴史的大会となった。
末光道正事務局長の開会あいさつと全国連杉並支部、品川支部や共闘のあいさつを受け、岡邨洋支部長が堂々たる基調報告を行った。
岡邨さんは冒頭、新自由主義と対決し国鉄全国運動を推進する中で部落解放をかちとることを鮮明にし、「動労千葉400の団結が国鉄1047名闘争の責任勢力として立ち、大恐慌を世界革命へ転化する闘いの最大の結集軸が打ち立てられた。80年代の地対協路線、96年の応能応益家賃制度導入も新自由主義の攻撃そのものだった。国鉄全国運動の力で部落解放闘争の未来を切り開こう」と訴えた。
つづいて支部結成以来4年間の総括を提起した。去年の2・26森本政二さんへの住宅明け渡し強制執行に対して八尾北労組はストライキ決起した。「部落民も労働者だ。労働者が組合に結集し6千万労働者の解放に向かって激しく闘い団結を拡大していく時、この中でともに闘いぬく時に部落民自身の闘う団結、共同性も発揮される」「資本家による身分的差別を使った階級分断攻撃を双方から打ち破り、労働者と部落民は階級としてひとつになった。これが新しい解放運動だ」「これこそ団結破壊のため国家権力をも動員して供託者をなきものにしようとする弾圧に屈せず、西郡支部が住宅闘争を貫きつかみとった地平だ」と誇り高く総括した。
岡邨さんは最後に「この闘いが全国連本部の敵対・破壊をぶち破り、新青年部長を生み出した。青年部建設にこそ解放運動の未来がある」「新執行部を先頭に国鉄全国運動と安保・沖縄決戦で菅政権を打倒しよう。住宅闘争勝利、八尾北医療センター明け渡し絶対反対。八尾北労組を拠点に、八尾市800事業民営化・外注化、道州制絶対反対の団結を拡大しよう。11月労働者集会1万人結集をかちとろう」と締めくくった。
これに応え、新青年部長の佃文弘君が「国鉄分割・民営化が生きていけない現実をつくった。現場で動労千葉の物販に踏み切った。労働者は打てば響き返してくれる。労働者の団結に未来がある。青年部長としてこの団結を拡大する」と力強く決意表明した。
さらに大会では住宅明け渡し裁判と差し押さえ弾劾裁判の二つの闘争報告と、八尾北労組、八尾北命と健康を守る会が八尾北医療センター明け渡し絶対反対の烈々たる闘争宣言を発した。また、「獄中35年 星野文昭さんの再審無罪を勝ち取る決議」が採択された。
全国連西郡支部は国鉄全国運動の先頭で闘うぞ!
(投稿/全国連西郡支部 植村清)
(写真下 「八尾北医療センター明け渡し絶対反対!」。大会終了後、センター前まで練り歩きシュプレヒコール)
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週刊『前進』(2449号4面3)(2010/07/26 )
ギリシャ 官民ゼネスト第6波
アテネの交通全面ストップ 年金制度改悪に反撃
7月8日、ギリシャで今年6回目の官民労働者ゼネストが行われ、数万人の労働者が首都アテネなどで街頭デモに出た。パパンドレウ全ギリシャ社会主義運動(PASOK)政権の緊縮財政策に反対する行動として2大労組全国組織、ギリシャ労働者連合(GSEE)とADEDY(公務員連合)が呼びかけた。
アテネでは2大労組が別々の隊列で国会へデモした。ギリシャ共産党(KKE)系の労組全国組織、労働者戦闘戦線(PAME)も独自に数千人のデモを行った(計2万人=労組側発表)。北部のテサロニキでは5千人がデモに出た。
プラカードには「社会保障と年金に手を出すな」「盗んだカネを返せ」「別の解決方法を!」「政府は退場せよ!」「われわれの生活を奪うな」「蜂起せよ!」などと書かれていた。PAMEは「金持ち政府は自分で危機救済の税金を払え」と叫んだ。
(写真上 国会に向けデモする労働者【7月8日 アテネ】)
管制官もスト
ストライキはあらゆる産別で実行された。110人の管制官が午前10時から午後2時までスト。アテネ国際空港の国際・国内便80便がキャンセルされ、110便に遅れが出た。アテネでは地下鉄、電車、バス、トロリー、市電のすべてが止まった。民営化が計画されているギリシャ鉄道機構の労働者もストに入った。ギリシャ海運労働者連盟のストでフェリーの運航が止まった。
政府・自治体の庁舎も閉まった。公営企業も業務がストップした。病院は救急だけ受け付けた。法律家、裁判所職員や商店主もストを支持した。アテネ・ジャーナリスト労組がストに入ったため、国営放送のニュース報道が24時間休止した。
パパンドレウ政権はEU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)から借りた1100億ユーロ を返済するために労働者から搾り取ろうとしている。GDP比13・6%の財政赤字を2014年までにGDP比3%以下にするために緊縮財政政策を導入、付加価値税を引き上げ、徴税を強化、数十万人の職を奪い、公務員賃金を引き下げ、社会保障を解体し、年金を20%以上削減する方針だ。
8日の行動は、国会での年金制度改革を中心とする新たな緊縮法案の採決に反対する闘いだ。新法案は@退職年齢を現在の61・4歳から2015年までに63・5歳に引き上げるA早期退職年齢を60歳に引き上げるB場合によって50歳で年金をもらえる女性の年金受給年齢を65歳とするC年金基金を統合し、早期退職が認められている「重労働の」職種を減らすD年金支給額を平均7%減らすE年金満額支給資格が与えられる年金保険料支払い期間を37年から40年にする――というものだ。
国会は7日、第1読会を開き、PASOK157票プラス無党派2票の賛成で新緊縮法案を可決した(全議席300)。保守の新民主主義、スターリン主義のKKE、体制内左翼諸派の急進左翼連合(SYRIZA)は反対した。8日夜の国会は、PASOKの157議席全員の賛成で法案の各条を可決し成立させた。採決は国会職員のストで遅くなった。
パパンドレウ首相は法案成立を受けて「これは将来の年金を保障するために非常に重要な変革だ」と強調、「緊縮政策を実施しなければ財政赤字がGDP比13・6%から26%に倍増する。そうなったら破滅だ」と脅した。パパコンスタンティノウ財務相は「次週は委員会審議中の公務員の年金支給年齢を60歳から65歳に引き上げる法案を採決する」と予告した。
(写真下 フェリーのストで観光客があふれかえる【7月8日 アテネ市のピリウス港】)
ストが日常化
パパンドレウ政権を支持する2大労組指導部はランク&ファイルのガス抜きのためにゼネストを繰り返してきた。だがそれでは収まらない情勢が深まっている。あらゆる産別・職場で日常的に実力行動やストが闘われている。7月5日には軍需工場の労働者が国防省の周りをデモした。6日には地下鉄労働者が24時間ストを行った。自治体労働者は庁舎を占拠した。
与野党とも議会主義政党の支持率は大きく下がっている。この革命情勢を実際の革命に転化する革命的指導部、革命党の登場が求められている。
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週刊『前進』(2449号4面4)(2010/07/26 )
南欧で労働法制改悪
賃金、解雇の規制緩和
一層強まる階級的激突
既得権を奪い団結破壊狙う
ギリシャ政府は労働者階級への攻撃を強めている。8日の緊縮法案に続いて12日、議会は労働法制改悪を強行した。解雇や最低賃金に関するこれまでの規制を緩め、搾取を一層強める内容だ。月内にも施行される。
労働者151人以上の企業について、1カ月間に解雇できる労働者の数を全体の「2%以内」から「5%以内」に拡大した。20人未満の企業については、規制そのものを廃止した。
解雇通告も、従来の2〜24カ月前の予告義務を変更し、1〜6カ月前に告げればよいと短縮した。25歳未満の労働者は法定の最低賃金を下回っても特例的に雇えることにした。青年労働者が高い失業率に苦しんでいることにつけ込んで、奴隷的な低賃金で働かせ、搾り取る攻撃だ。
労働法制改悪はギリシャばかりでなくスペイン、ポルトガルなど南欧諸国やフランスにも広がっている。スペインでも労働法制改悪案が下院を通過した。企業が労働者を解雇する際に支払う法定の「解雇補償金」を減額し、さらに労働時間や賃金の面でも改悪を狙っている。スペイン政府は、企業が支払う「解雇補償金」を補助するために新たな基金を設立する意向も示している。
スペインでは失業率が20%に達する。25歳以下の青年層では30%を超える。スペインでもギリシャでも政府・与党は労働法制改悪は「硬直化している労働市場の流動性を高め、失業率を下げることで経済を活性化させるため」と言っているが、本当は労働者の既得権を奪い、団結を破壊し、搾取を一層強めるためだ。だから一連の労働法制改悪は、失業問題を何一つ解決せず、一層激化させ、資本家と労働者の階級的激突をますます非和解のものとしていく以外にない。
フランスでは、商業施設の日曜営業を原則禁止してきたものを昨年、大都市圏や観光地に限って日曜日や祝日の営業を認める規制緩和策を導入した。フランスの失業率も10%を超えている。
このように帝国主義は、新自由主義が破産して一層危機を深めているにもかかわらず、破産した新自由主義攻撃にしがみつく以外にないのだ。
日米欧で激増する長期失業
大恐慌のもとで、全世界で失業者、とりわけ半年以上失業している長期失業者が激増している。日米とユーロ圏で合計1700万人にも達する(1〜3月期)。
長期失業者の激増は、低賃金のアジアなどに仕事を出すアウトソーシングが進められていることなど、新自由主義に基づく構造的変化だ。だから日米欧の長期失業者はさらに増加する一方だ。
スペインでは労働法制改悪に反対して主要労組が9月ゼネストを呼びかけている。日本でもアメリカでもヨーロッパでも、闘う労働者党の建設と労働組合をめぐる攻防が一切を決める時代が来た。ともに闘おう。
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各国の主な労働法制改悪
スペイン 解雇補償金の減額や労働時間規制の改悪
ポルトガル 労働時間規制の改悪など08年に改悪を推進
ギリシャ 解雇規制や最低賃金規制の改悪
フランス 週35時間労働制の改悪や日曜営業の拡大
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週刊『前進』(2449号4面5)(2010/07/26 )
2010年 7月14日〜20日
菅政権、ソマリア派兵延長/米韓、日本海で演習へ
●米議会、海兵隊移転費また削減 米上院歳出委員会は、在沖縄米海兵隊グアム移転費のうち、政府原案の約70%に当たる3億2千万j(約280億円)を削減する内容を含む2011会計年度(10年10月〜11年9月)軍事施設建設に関する予算法案を賛成多数で可決した。下院歳出委員会の小委員会も前日に同移転費の約61%の削減を決めた。すでに上院軍事委員会も5月末に国防権限法案の同経費を約70%削減しており、移転費に絡む米議会上下両院の4委員会のうち、3委員会が大幅カットの方針を決めた。(15日)
●ソマリア派遣を延長 政府は安全保障会議と閣議を開き、海賊対処法に基づき、7月23日に期限を迎えるアフリカ東部ソマリア沖・アデン湾での海上自衛隊の「海賊」対処活動の1年間の延長と活動区域、装備などを定めた対処要項を決定した。これを受け、北沢防衛相が防衛会議で自衛隊に対処措置を命令した。(16日)
●ネパール派遣を4カ月延長 政府は閣議で、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき「国連ネパール支援団」(UNMIN)で軍事監視活動に当たっている陸上自衛隊6人の派遣期間を11月末まで4カ月間延長することを決めた。UNMINの活動期間延長を受けた措置。自衛官派遣は07年3月からで、延長は6回目。(16日)
●最終決定先送りを示唆 北沢防衛相は閣議後の会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設の工法や位置の決定について「日米だけで一方的に進めていくのが必ずしも妥当なのかどうか。(9月の)名護市議選や(11月の)知事選なども控えており、両にらみしながら適切に協議を進めていきたい」と述べ、日米での最終決定は先送りする考えを示唆した。(16日)
●米韓、日本海で演習へ 訪韓したゲーツ米国防長官は、韓国のキムテヨン国防相と会談し、韓国哨戒艦沈没事件を受けた北朝鮮への対抗措置として、米韓両軍が25〜28日に日本海で、米海軍原子力空母ジョージ・ワシントンも参加して8千人を動員する大規模合同軍事演習を実施することで合意した。(20日)
●辞める教員、年に1万2千人 公立の小中高校と特別支援学校で中途退職する教員が全国で毎年1万2千人を超え、この5年間では6万7千人に及ぶことが、全都道府県・指定市の教育委員会への朝日新聞社の調査で分かった。(20日)
●政府が徳之島の調査費見送り 米軍普天間飛行場移設問題をめぐり政府は、沖縄の負担軽減策として日米共同声明に例示された鹿児島県・徳之島への一部訓練移転について、2011年度予算案への調査費計上を見送る方針を固めた。政府関係者が明らかにした。徳之島への訓練移転は断念となる公算が大きくなった。(20日)
●先島諸島の陸自配備「前向きに検討」 北沢防衛相は記者会見で、沖縄県の先島諸島への陸上自衛隊の部隊配備について「先島の防衛拠点はきわめて重要。前向きに検討している」と述べ、積極的な姿勢を示した。(20日)
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週刊『前進』(2449号5面1)(2010/07/26 )
学生は8月広島・長崎の先頭に
沸騰する沖縄の怒りと連帯し 新たな反戦政治闘争を闘おう
マルクス主義学生同盟中核派・広島大学支部
広大生および全国学生のみなさん! 被爆65年目の8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ行動に集まろう。世界でまき起こる、核と戦争をなくし平和を実現する行動の先頭に学生が立とう。世界中に仲間を求めて声をあげよう。今年4〜5月、沖縄の米軍基地撤去を求める10万人の行動が鳩山政権を打倒した。自分たちの未来は自分たちでつくる、不退転の意志と行動こそが歴史をつくる力だ。沖縄労働者人民の怒りと闘いに応え、今夏ヒロシマ・ナガサキ闘争を爆発させよう。
(写真 学生の行動が歴史を作る。8・6広島-8・9長崎へ! 昨年の8・6祈念式典粉砕の早朝デモを闘う全学連)
原子爆弾の投下で何が起こったのか
そもそも、8・6広島で何が起こったか。帝国主義世界戦争の第2次大戦末期―1945年8月6日、アメリカは広島に世界史上初めて原子爆弾を使用した。それは、無差別大量虐殺のみを目的に開発された兵器だった。原爆は瞬時に街を破壊し尽くし、人びとに地獄の苦しみを強いた。
原爆のもたらしたすさまじい熱線(爆心の表面温度は約4千度)と超音速の爆風(大型台風エネルギーの1千倍)で、わずか10秒で広島市は「全滅」した。爆心地から半径500b以内の地表は、死体も骨片も見当たらないほどに焼き尽くされ、すべてのものが原形をとどめず白い灰に埋まったという。
そして、爆心地から少し離れたところでは、十数万人が地獄の苦しみにたたき込まれた。熱線は人体を真っ黒に焼き焦がし、皮膚を溶かした。また爆風によって、市中の建物はほとんどすべてが崩壊し、労働者民衆が大火災や下敷きで逃げられず焼き殺された。
原爆の影響はそれだけではない。爆発と同時に大量の放射線が降り注ぎ、爆心地から約1`以内にいた人の多くは数日以内に死亡した。さらに、長期間にわたって残留放射線を地上に残したため、肉親や同僚を捜しにいった人、または救護活動のために入市した人の中に、被爆して発病し、死亡する人が続出した。
アメリカはさらに3日後の8月9日、長崎に2発目の原爆を投下した。被爆から5年後、死者総数は広島20万人、長崎14万人に達した。そして今なお、多くの被爆者が苦しんでいる。
私たちの先輩にあたる広大生を始め、多くの学生が国家総動員法のもとで戦争業務に従事させられ、結果原爆の犠牲になった。戦争と核兵器は私たちの未来を奪う最たる行為だ。この歴史を二度と繰り返してはならない。“ノーモア・ヒロシマ・ナガサキ”は、世界中の合言葉だ。
帝国主義戦争との非和解性
ヒロシマとナガサキの惨禍は、帝国主義戦争の絶対的な不正義性を突き出している。「二度とヒロシマ・ナガサキを繰り返さない」ということは、侵略戦争によって労働者・学生を犠牲にすることによってしか生きていくことのできないこの資本主義・帝国主義の支配を覆すということだ。
20世紀以降の帝国主義戦争は「国家・国民総動員」の総力戦であり、敵の戦闘力を根こそぎ絶滅するための無差別大量虐殺が繰り返されてきた。イラク・アフガン戦争がそうであり、ベトナム戦争がそうであり、原爆こそが帝国主義戦争の本質なのだ。
資本家とその国家が、自らの階級利害をかけて市場・資源獲得のための強盗戦争に労働者階級を動員していく以上、労働者階級が階級的に団結することが戦争を止める力となる。帝国主義的侵略の拡大そのものが次々と革命的な内乱を生み出していく現代の戦争は、こういう絶対的な矛盾をはらんでいる。
北朝鮮侵略戦争を止める広島デモへ
現実を見てほしい。アメリカによるイラク・アフガニスタン侵略戦争が続いており、米露を筆頭に世界には2万2千発もの核兵器が存在している。被爆者の反戦反核の願いは、常に裏切られ続けてきた。戦争と核を必要とする連中からすべての武器を奪い取り、核兵器を一つ残らず解体しつくすまで、ヒロシマの怒りはやむことがない。
また、韓国哨戒艦沈没事件を口実に、北朝鮮侵略戦争が切迫している。今月21日から横須賀基地を母港とする米空母「ジョージ・ワシントン」が韓国南部の釜山に入り、北朝鮮・中国への戦争を想定した大規模な米韓合同軍事演習を始めている。重大な戦争挑発だ。
米韓合同演習で戦争が切迫
北朝鮮侵略戦争が始まれば、朝鮮半島全体が戦場となり大虐殺戦争になる。米韓連合軍が発表している「作戦計画5027」では、米韓連合軍が北朝鮮領内に侵入して首都ピョンヤンを攻略し、北朝鮮を軍事占領するという、イラク型の侵略戦争を想定している。この戦争計画では、軍事境界線近郊にある大都市ソウルが火の海になり、100万人の死傷者が出ると想定されている。けた違いの大虐殺戦争が準備されているのだ。
しかも、この戦争は日本の全面的な参加が前提だ。菅は首相就任以来、「時には自国のために代償を払う覚悟ができるか。国民一人ひとりがこうした責任を自覚すべき」だと、国家主義むき出しで叫んでいる。
「5027」では、朝鮮有事の際ただちに日本にはアメリカ本土から50万人の兵員、1600機の航空機、200隻の艦船が派遣される。そして沖縄など在日米軍基地のみならず、日本の民間空港・道路・港湾・医療機関・宿泊施設まですべてを戦争に動員する。その際、現場労働者が戦争業務に従事させられる。全国の国立大学や私立大学も戦争の際の指定公共機関に組み入れられるという。このようなことがどうして許せようか。
沖縄基地撤去・安保粉砕へ
こうした中で、沖縄の基地建設阻止の闘いが、この戦争情勢に真正面からたちはだかっている。沖縄の米軍基地には、北朝鮮・中国に向けた核兵器が配備されている。だからこそヒロシマ闘争は、沖縄の怒りとストレートに団結することが決定的に重要だ。
4・25沖縄県民大会10万人決起によって鳩山政権は打倒され、7・11参院選では民主党は沖縄選挙区で候補者を立てられなかった。それほど政治支配はグラグラだ。5・15沖縄闘争で、あらためて沖縄―本土を貫く団結が重要であることを全国学生は確信した。基地撤去・日米安保粉砕! 沖縄闘争と一体の8・6ヒロシマにしよう。
菅の式典出席を直撃せよ!
北朝鮮侵略戦争を世界の先頭で主導しているのが日本の菅首相だ。菅は先月カナダで開かれたG8サミットで北朝鮮非難の口火を切り、オバマとの日米会談では、北朝鮮侵略戦争に向けた沖縄・辺野古への新基地建設を確約した。
菅政権への「NO!」は、参院選で突きつけられた。全国学生の力で菅打倒を! とりわけ菅の8・6平和祈念式典出席は、被爆者への冒涜(ぼうとく)であり断じて許せない。鳩山を打倒した沖縄に続こう。8月6日当日の祈念式典を直撃する朝デモに立とう。
労働運動・学生運動の復権の中に展望
戦争を阻止できるかどうか。そのカギは、労働者・学生が排外主義や愛国主義の攻撃をうち破る団結をよみがえらせることにある。
戦前は日本共産党が弾圧に負け、労働組合が産業報国会化することで戦時体制が構築された。現在もこの構造は同じだ。腐敗しきった帝国主義労働運動・連合、およびそれを母体とする反核運動=原水禁の路線的堕落を許してはならない。彼らは民主党政権を全面的に支援し「核をなくすために」と称して北朝鮮への戦争をあおる最悪の役割を担い、労働組合幹部がその上に立っている。連合労働運動を覆す団結を現場から組織しよう。
民主党政権による国鉄1047名闘争の「政治和解」は、国鉄(JR)労働者と国鉄闘争を支援してきた公務員労働者の団結を解体しようとする攻撃であり、朝鮮侵略戦争に公務員労働者を動員するための戦争攻撃そのものだ。しかしこの大攻撃に屈することなく、動労千葉と国労組合員が屈辱的な政治和解を拒否し、6・13集会で新たな国鉄全国運動をスタートさせたことは決定的だ。
労働者が現場で団結を崩さず、戦争のための業務命令が出ても戦争協力を拒否すれば、戦争は止められる。大恐慌は大失業を強制し、戦争を切迫させている。今こそ闘う労働運動・学生運動が必要だ。動労千葉労働運動と法大学生運動を軸に、労働運動・学生運動をよみがえらせていくことに一切の展望がある。
動労千葉と法大闘争はいまや国境を越え、韓国・アメリカ・ブラジルと世界中の労働者を獲得しながら前進している。そして今回、8・6ヒロシマ闘争にドイツの学生との国際連帯を実現しているのだ。
学生の政治行動が歴史を切り開く
授業・テスト・バイト……。多くの学生が日々の生活に追われている。8月に入っても学生を期末テストに縛りつける大学が続出している。学生から夏休みすらどんどん奪うこの大学は許せない。未来をつくるための教育が、学生を過去に縛りつけ、未来に対する声をあげさせないためのものになっている。これが教育といえるのか。
いったい大学と教育は何のためにあり、誰のために学問を学び、「テスト」「単位」があるというのか。それが、われわれから政治と団結と行動を奪うためにあるのであれば、そのあり方こそ粉砕するべきだ。学生を物言わぬ「商品」に仕上げる「教育の民営化」を学生の力でぶち破ろう。
学生が声をあげることが重要だ。原爆開発の「マンハッタン計画」には大学教員・科学者が全面的に協力した。同じことが繰り返されている。広島大学は、法人化後の生き残りをかけて日本最大の兵器産業である三菱重工会長・佃和夫を経営協議会に招き入れ、米ロスアラモス国立研究所との研究提携を始めるなど、恥も外聞もなく戦争・軍事で生き残ろうとしている。「教育の民営化」との闘いは、戦争を阻止する闘いとひとつだ。
今、法大生への不当処分撤回署名が全国大学で続々と集まっている。 「学生こそ大学の主人公だ」「学生こそ社会変革の主人公だ」という誇りに満ちた言葉がどんどん発せられている。学生は未来の社会を担う存在だ。戦争でしか現在の支配を維持できない連中にとって代わる存在だ。学生一人ひとりが自らの存在の大きさを確信し、支配の鎖を引きちぎり、政治行動に立つことが歴史をつくる闘いだ。
学生の巨大なエネルギーを爆発させよう。全国学生は、8・6ヒロシマで反戦政治闘争をよみがえらせよう。そして、9月全学連大会を歴史を画する大会としよう!
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週刊『前進』(2449号5面2)(2010/07/26 )
法大門前闘争 「私はキャンパスに戻る」
洞口さん 処分撤回へ熱い訴え
「暑いのは気温だけじゃない。処分撤回署名数も熱い!」――7月21日の昼休み、このかけ声で緊急法大門前闘争が始まりました。この日は都内で2年ぶりの猛暑日。灼熱(しゃくねつ)の市ケ谷キャンパスで「洞口さんの無期停学処分を撤回しろ」の怒りの声をたぎらせました。今回の門前闘争は、7月12日に不当処分を下した法大当局と経済学部教授会に、処分撤回要求署名の500筆達成と再審査請求をたたきつける闘いでした。
最初のアピールは文化連盟委員長の斎藤郁真君です。「処分理由に『今までの処分を反省していない』とあるが、洞口さんがなぜ反省しなければならないのか! 全学生の利害にたつ洞口さん、文化連盟とともに闘おう!」と、あふれるパトスをキャンパス全体に解き放つアピールでした。
続いては当該の洞口朋子さん(経済学部2年)。洞口さんは、処分理由とされた「授業妨害に遭った」などとされているクラスの学生も、経済学部教授会に処分撤回要求を提出したことを報告。さらに「これから飲酒規制・学祭規制が始まります。処分撤回闘争はこれからが本番です。私は闘って、必ずキャンパスに戻ります」と怒りを込めて堂々とアピールしました。
私は「洞口さんが処分され、たたき出されたキャンパスに自由など存在しない。学生の中のあらゆる分断をのりこえて洞口さん処分撤回の一点で団結し、エネルギーを爆発させよう」とアピールしました。
門前闘争はアピールだけでは終わりませんでした。なんと処分「粉砕」と氷の粉砕をかけて「処分粉砕かき氷」も行ったのです。警備員や弾圧教職員の手前、なかなかビラを受け取れなかったり、私たちに話しかけづらい学生と交流することを目的に開催しました。
目的どおり多くの新しい出会いがありました。大半が1年生でした。私の所属ゼミの学生が声をかけてきてくれる場面もありました。
かき氷闘争中に、当局は大音量の構内放送で「カルト団体に注意しよう」などと流していましたが、学生たちの団結にはまったく影響しませんでした。どんなに「処分者」「学外者」と宣伝しても、キャンパスのあり方や学生同士の問題を決定するのは理事会ではなく、私たち学生自身なのだとあらためて実感しました。
この日の門前闘争でビラが100枚まけ、50人を超える学友と直接交流できました。物理的にキャンパスに立ち入ることができなくなった洞口さんが、たくさんの学友たちに囲まれている光景はとても熱気にあふれ、実力でキャンパスを取り戻していくようでした。
処分撤回署名運動が始まって4カ月。法大と首都圏大学で500筆を達成できました。この数は署名に応じてくれた学生が今度は署名を集める側に回るという形で、どんどん担い手が増えて達成された数です。
洞口さんの言葉通り、処分撤回闘争はこれからがいよいよ本番です。法大を軸に全国の大学でさらなる署名運動の拡大を実現しよう!
(法政大学・倉岡雅美)
(写真 法大市ケ谷キャンパスで自信あふれるアピール。多くの学生たちと交流した【7月21日】)
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週刊『前進』(2449号5面3)(2010/07/26 )
消費増税のためのあがき
IMFが「引き上げ」提言
国際通貨基金(IMF)は7月14日、日本に対する年次審査で、「来年度から消費税率を引き上げるべきだ」と提言した。現在5%の消費税を10年程度かけて15%まで引き上げる案を軸に、14%〜22%まで税率を上げるべきだと提言している。
また民主党政権が6月の「新成長戦略」で「20年度までに国と地方の基礎的財政収支の黒字化」を目標化したことについて、IMF提言は「重要な一歩」と評価した上で、「黒字化までの期間が長い」と文句を付けている。要するに「公務員人件費の削減などを直ちに徹底的にやれ」と発破をかけているのだ。
IMFという国際機関の提言の形を取っているが、今回の提言はほとんど日帝・民主党政権との合作と言えるものだ。提言は冒頭で「この報告は5月19日に東京で行われた討議に基づいている」と述べ、IMF担当者が日銀総裁・白川や財務大臣・野田、その他と会談したことを明らかにしている。しかもIMFには日本から財務省官僚が大量に出向・天下りし、副総裁や理事の要職についているのだ。
こうした事情から明らかなことは、参院選で大敗北した民主党・菅政権が、労働者階級が示した「消費増税にノー」の強い意思と怒りに大打撃を受けながら、あくまでも消費増税を貫徹しようとしていることである。そのためにIMFの「権威」を使って巻き返しに出てきたのだ。
菅政権と資本家階級を突き動かしているものは、「このままでは日本はギリシャのようになってしまう」「国際競争に負けて、日本は没落する」「労働者の怒りが爆発し、革命になってしまう」という、震え上がるような危機感だ。
IMF提言は、日本経団連の提言「成長戦略2010」(今春4月)とも完全に合致する。経団連提言は消費税について、「11年度から速やかかつ段階的に10%まで引き上げ……20年代半ばまでに欧州諸国なみの10%台後半ないしはそれ以上へ引き上げる」ことを政府に要求している。他方、企業の所得に課税される法人税について、「わが国企業が国際的な競争環境で互角に戦えるように……法人税負担の軽減をはかるべきである」と要求している。これを受けて政府は6月に「新成長戦略」を閣議決定した。
一連の動きから見えるものは、日帝の絶望的な危機だ。国と地方の借金総額が約1千兆円、対GDP比180%まで膨らんだ破産状況の中で、日帝は他帝国主義諸国と競争し、生き延びなければならないという困難に直面している。その中で、一切の犠牲を労働者階級に押しつけ、労働者の団結を破壊する以外に生き延びられないのだ。
しかし、どんなことをやっても、日帝が危機から抜け出ることなど絶対にできない。労働者階級がこの日帝の絶望的危機を見据え団結して闘うならば、公務員360万人首切りも、消費大増税も、沖縄新基地建設も必ず粉砕できる。こうして日帝の一切の延命の道を絶ち、日帝を打倒し、プロレタリア革命に勝利することができる。労働組合をめぐる攻防が一切を決する時代が来たのだ。
投機的取引を容認し助長
米「金融規制法」のペテン
7月21日、米帝の金融規制強化法が成立した。09年6月に金融規制強化案が発表されて以来、「金融危機の再発防止策」「30年代以来の金融規制」などと宣伝されてきたが、そういう実質はまったくない。オバマ政権の狙いは、こういうペテンを使って、米帝の大銀行救済策に対する労働者の猛烈な反発と怒りをそらすことにある。現に日本の金融庁幹部は「法案は国民へのアピール。実効性があるのか?」と公言している。日本のブルジョアマスコミは、あたかもこうした規制強化によって大恐慌の深化が防げるかのようにごまかすために、「規制強化」などと大うそをついている。
法案の焦点となったのは2点である。@銀行がヘッジファンドに出資して運営するような、投機的取引・高リスク取引が横行しているのに対し、これを禁止するかどうか。また、デリバティブ(金融派生商品)取引について、銀行本体から完全分離するかどうか。しかし、いずれも法案から外され、基本的に今までどおりでよいとなった。ヘッジファンドへの出資については自己資本の3%分まで、との規制となっただけだ。
Aまた、銀行の預金量のシェアや負債の市場シェアなどで制限を設け、経営規模が大きくなりすぎることを規制しようとした。「大きすぎてつぶせない」という現状への対応策として出された。しかし最終的に、これも完全に削除された。
つまり、@の銀行取引の質、Aの銀行取引の量、という両方で従来のあり方を大きく変えるような規制は何もない。米帝の金融は29年大恐慌後の30年代に規制されてきたが、80年代以来の新自由主義によって規制が撤廃されてきた。それこそが07年からの世界大恐慌を爆発させる促進剤となった。新自由主義はこういう形で大恐慌に帰結し、歴史的に大破産した。しかしそれに代わって資本主義−帝国主義を延命させる方策があるはずもない。金融規制をめぐる米帝のあがき、大ペテンの中に、帝国主義の末期性、資本主義の終わりが鮮明に示されている。
米帝は08年秋のリーマン・ショック以降、金融資本を救済し金融システムを維持するために、前例のない恐慌対策を発動してきた。シティグループ、AIG、住宅公社ファニーメイ・フレディマックなどの公的管理、銀行への5千億jもの公的資金の投入、住宅公社2社からの住宅ローン担保証券の買い入れなど。また、09年には、金融機関が保有する金融商品、商業用不動産ローン債権に粉飾会計を容認した。規制とは正反対の、国家による金融資本の救済策の満展開だ。
しかし、こうした恐慌対策にもかかわらず、世界大恐慌はギリシャ危機、国家財政破綻の世界的連鎖という形で激化しつつある。米金融機関は住宅ローン債権を依然として10兆8千億j(09年末)も抱えており、危機が再び噴出するのは必至だ。特に4月末で米政府による住宅減税が終了した影響から、5月の新築一戸建て住宅の販売件数は前月比32・7%減となり、過去最大のマイナス幅を記録した。大恐慌をプロレタリア革命に転化することが、ますます現実的になりつつある。
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週刊『前進』(2449号5面4)(2010/07/26 )
投機的取引を容認し助長
米「金融規制法」のペテン
7月21日、米帝の金融規制強化法が成立した。09年6月に金融規制強化案が発表されて以来、「金融危機の再発防止策」「30年代以来の金融規制」などと宣伝されてきたが、そういう実質はまったくない。オバマ政権の狙いは、こういうペテンを使って、米帝の大銀行救済策に対する労働者の猛烈な反発と怒りをそらすことにある。現に日本の金融庁幹部は「法案は国民へのアピール。実効性があるのか?」と公言している。日本のブルジョアマスコミは、あたかもこうした規制強化によって大恐慌の深化が防げるかのようにごまかすために、「規制強化」などと大うそをついている。
法案の焦点となったのは2点である。@銀行がヘッジファンドに出資して運営するような、投機的取引・高リスク取引が横行しているのに対し、これを禁止するかどうか。また、デリバティブ(金融派生商品)取引について、銀行本体から完全分離するかどうか。しかし、いずれも法案から外され、基本的に今までどおりでよいとなった。ヘッジファンドへの出資については自己資本の3%分まで、との規制となっただけだ。
Aまた、銀行の預金量のシェアや負債の市場シェアなどで制限を設け、経営規模が大きくなりすぎることを規制しようとした。「大きすぎてつぶせない」という現状への対応策として出された。しかし最終的に、これも完全に削除された。
つまり、@の銀行取引の質、Aの銀行取引の量、という両方で従来のあり方を大きく変えるような規制は何もない。米帝の金融は29年大恐慌後の30年代に規制されてきたが、80年代以来の新自由主義によって規制が撤廃されてきた。それこそが07年からの世界大恐慌を爆発させる促進剤となった。新自由主義はこういう形で大恐慌に帰結し、歴史的に大破産した。しかしそれに代わって資本主義−帝国主義を延命させる方策があるはずもない。金融規制をめぐる米帝のあがき、大ペテンの中に、帝国主義の末期性、資本主義の終わりが鮮明に示されている。
米帝は08年秋のリーマン・ショック以降、金融資本を救済し金融システムを維持するために、前例のない恐慌対策を発動してきた。シティグループ、AIG、住宅公社ファニーメイ・フレディマックなどの公的管理、銀行への5千億jもの公的資金の投入、住宅公社2社からの住宅ローン担保証券の買い入れなど。また、09年には、金融機関が保有する金融商品、商業用不動産ローン債権に粉飾会計を容認した。規制とは正反対の、国家による金融資本の救済策の満展開だ。
しかし、こうした恐慌対策にもかかわらず、世界大恐慌はギリシャ危機、国家財政破綻の世界的連鎖という形で激化しつつある。米金融機関は住宅ローン債権を依然として10兆8千億j(09年末)も抱えており、危機が再び噴出するのは必至だ。特に4月末で米政府による住宅減税が終了した影響から、5月の新築一戸建て住宅の販売件数は前月比32・7%減となり、過去最大のマイナス幅を記録した。大恐慌をプロレタリア革命に転化することが、ますます現実的になりつつある。
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週刊『前進』(2449号6面1)(2010/07/26 )
団結ひろば 投稿コーナー
新自由主義の外注化と闘う国鉄全国運動 東京西部 T・M
6・13大集会の感動と熱気を職場に持ち帰り、解雇撤回を闘う動労千葉物販と支援する会の組織化が開始されています。
ここで国鉄全国運動は、解雇撤回闘争の抹殺を打ち破る闘いであると同時に、新自由主義の外注化・非正規化と対決する闘いであることを再確認したいと思います。
6・13大集会の前日、新宿西口の街頭宣伝で、NTT関連会社の青年労働者から、外注化・非正規職化が職場を破壊し、労災死を生み出している怒りの声を聞くことができました。
動労千葉がストライキで闘い、4月1日からのJR東日本の検修業務全面外注化を阻止した闘いを話すと、青年労働者は「私の職場のNTTもまったく同じです。先日新宿一帯で通信が停止した事故がありましたが、現場は幾つもの会社に分断され、外注化で技術の継承もなく、何が起きたのか、まったく対応できない状態でした。通信が30分止まってもいいけど、列車事故で何百人も死亡すると大変だ」と、尼崎事故を繰り返すなという外注化阻止の闘いに共鳴を示しました。
その青年労働者はさらに「NTT職場は感電事故死が年間30件も発生しています。亡くなっているのは外注化された非正規の労働者です。安全教育もされず無理な作業を強制されていることが原因です」と怒りをこめて訴えました。
ゆうパック破綻で突き出されたように民営化・非正規職化は職場を破綻させています。外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、全労働者とりわけ青年労働者の直面する切実な課題です。
民営化・外注化阻止の反合理化闘争で、職場に正規・非正規の団結をつくり上げましょう。
国鉄全国運動でつくり出す労働者の団結だけが、大恐慌で破綻した資本主義、参院選で大敗した菅民主党・連合政権を打ち倒す力です。今こそ組織建設を進めましょう。
技能分会先頭に国鉄闘争を熱烈に訴える 関合労大阪東部支部 N
7月19日、大阪東部と奈良の労組交流センターの仲間たちは近鉄奈良駅前で「新たな国鉄全国運動」の街宣署名活動を展開。梅雨明けの猛暑を吹き飛ばす戦闘的な街宣行動を打ち抜いた。
森精機解雇撤回を闘う関西合同労組大阪東部支部・技能育成センター分会は、「国鉄1047名解雇撤回と動労千葉の闘いを知り、われわれは森精機で解雇撤回・派遣法撤廃を掲げストライキに立ち上がった。われわれの闘いに森資本は完全に震え上がった。職場を回しているのは誰なのか、この社会を動かしているのは誰なのか。われわれ労働者だ。解雇した資本と闘うことでわれわれはこのことをつかんだ。森精機を解雇された今も、われわれは団結の力で元気に森精機解雇撤回闘争を闘い抜いている。この闘いは誰にでもできる。ともに闘おう!」と熱く訴えた。
国労5・27臨大闘争弾圧被告の東元さんは、「自分の職場でも今、第2の分割・民営化というべき職場廃止=新たな解雇攻撃がかけられている。そもそも不当配属職場であり、『本来業務に戻せ』を断固掲げ、この解雇攻撃と真っ向から闘い抜く。この闘いは国鉄全国運動と完全に一つの闘いだ」と烈々たる決意を語った。
奈良労組交流センターの自治体労働者、教育労働者からも熱いアピールが発せられた。
立ち止まってアジテーションに聞き入る人、自分から署名に応じてくれる人、労働者市民の反応は大きい。1時間で30筆の署名が集まった。
交流センターは国鉄全国運動で、職場に、地域に断固打って出る。この力で11月1万人結集へ!
(写真 「新たな国鉄運動」を呼びかけ街宣。署名30筆【7月19日 近鉄奈良駅前】)
「処分撤回・反戦反核」で広大生と熱く討論 広島大学 草野南津実
広島大学でも、法大生の処分撤回署名がどんどん集まり、討論が始まっています!
テントを立て、大きなボードを出して、圧倒的注目が集まっています。休憩時間や昼休みは、いろんなところで討論になります。「大学の価値は?」「学生はモノでない!」「学生に発言の自由を」など、法大や社会のあり方を根本から問う意見がどんどん集まっています! 暑い中、展開をしているとお菓子や冷たいお茶を差し入れてくれる方がいました。
広大当局は、「平和を希求する精神」という看板を掲げながら、自衛隊の武器を一番製造している三菱重工や65年前に原爆を製造し現在も核兵器開発の拠点である米ロスアラモス国立研究所と提携しています。
これのどこが平和なのか! この広大のあり方に対して、「平和のために何かできると思って広大を選んできたのに、実際はまったく違った!」「秋葉のオバマジョリティはおかしい!」という意見も出てきています。
そういう状況下で8・6ヒロシマ広大生実行委員会を発足させ、毎週、熱い討論が起こっています! さまざまな討論の中でハッキリしたことは、学生の存在こそ核をなくし、戦争をとめる存在だということです。
今年の8・6には教育ゼネストを闘ったドイツの学生が来ます。国際的な学生・労働者の団結こそ、戦争と核をなくし、社会を変えられる! 労働者同士を分断するファシスト田母神の来広を根底からたたきつぶそう! 全国学生・労働者は8・5−6ヒロシマに集まろう!
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週刊『前進』(2449号6面2)(2010/07/26 )
K地方委の機関紙拡大闘争
『前進』で6・13集会を組織化 国鉄全国運動推進の基礎に
日本労働者階級人民は、7・11参院選で民主党・連合政権を惨敗にたたき込み、自民党に史上最低の得票を強制し、日本共産党や極右を粉砕した。この結果に震え上がった日帝ブルジョアジーは、「国民の民主党支持はあまり揺らいでいない」(米倉・日本経団連会長)と、民主党・連合政権の護持に必死だ。7・11は日本階級闘争が労働組合をめぐる死闘に突入したことを示している。それは階級的労働運動の前進と労働者党建設の課題を提起している。6・13集会の成功はその第一歩だ。4〜6月機関紙拡大闘争を総括し、課題を鮮明にして、〈機関紙拡大×職場細胞建設×動労千葉型労働運動と労働組合建設>をかちとろう。
(写真 4・29連合メーデーの参加者に「『前進』を読もう」と販売)
「4・9政治和解」と対決し『前進』で鋭く党派選択問う
「4・9政治和解」は、世界大恐慌の危機にのたうつ支配階級が、国鉄1047名解雇撤回闘争の破壊をもって日本労働者階級総体を敗北の血の海に沈めようとする大反革命攻撃だ。
しかし6・13大集会をもって始まった国鉄全国運動は、「4・9政治和解」がブルジョアジーと体制内労働運動指導部の全体重をかけた攻撃であるからこそ、逆にすべてをひっくり返すアルキメデスのテコとなる闘いだ。それは、無関係な人など誰もいないほど最も大衆的な闘いであると同時に、最も鋭い党派選択を問う闘いとして、職場でも街頭でも、かつてなく『前進』が持ち込まれて闘われた。
国鉄職場で拡大
国鉄A職場では、6・13集会の直後に購読者を新規拡大し、職場で3人の『前進』読者会が始まった。「6・13オルグと一体で定期購読を勧めたことの勝利。しかも直ちにフラク化。ここで職場細胞−拠点化していく展望を切り開いた」と勝利の総括が出されている。
国鉄B職場では職場の古参同志が決断して、6・13集会を呼びかける『前進』の写真や記事を使ったオルグを始めたことをきっかけに、毎週コツコツと職場で取り組み、今や2けたの青年労働者と『前進』を使って討論するようになった。ここからは「実践における重大な踏み込みを開始し、読者フラクションから細胞建設にもっていく目的意識性が決定的だ」と提起されている。
国鉄C職場では定期購読は断られたが、それを機会に今までの表面的な話から踏み込んだ討論が始まり、その人は6・13集会に参加した。
4大産別に挑戦
D地区では、6・13に向かって、4大産別の労働者が「6・13に参加しよう」の連名ビラを組織して闘った。D地区は、苦闘しているからこそ、半年で1割以上の『前進』拡大を実現した。
E地区では「どうしてもこの同僚には読んでほしい」という教育労働者に、同志にも同行してもらってオルグし、拡大を実現した。
前期に自治労の青年労働者に拡大したF職場では、一緒に動労千葉労働学校に参加する中で、さらなる拡大の展望をつかんだ。
意識的に青年に
F職場のあるG地区は、青年労働者の組織化に意識的に踏み込み、今期も20代の男性・女性労働者の定期購読化を次々と実現した。「『マル青労同加盟を』と全力でオルグをした。加盟と購読とフラク開始が一体で決まった」。人生をかけた重いオルグこそが獲得するのだ。
H合同労組では、2けたの組合員にバラ売りをする中で、読み合わせ会を軌道に乗せていった。ここの特徴は、「まず信頼をかちとってから、その後で『前進』を提起する」という、自分でつくっている垣根を外して、「まず『前進』読書会に集めて、その中で職場の悩みを打ち明け、職場闘争ができるようになり、6・13に総決起した」と総括されていることだ。
すぐ読者会開始
I地区では3カ月間で8回、駅頭での定期的・定点的な「前進売り」を行った。駅を利用する労働者はこういう姿を実によく見ている。こうして『前進』バラ売りを多数実現する中で、6・13集会参加とともに2人が定期購読者になった。
さらに重要なことは、この青年労働者と直ちに読者会を開始したことだ。I地区からは「6・13を、これまでのあり方の変革をかけて、機関紙=組織拡大を意識的に貫く闘いとしてやった成果である」と総括されている。
また多くの地区で、6・13集会や『前進』拡大オルグの経験を、『前進』に投稿する意欲が高まっていること、またそれを読んで刺激され、さらに活性化していることも重要だ。
機関紙財政前進
E地区からの「6・13の勝利が主体的にも客体的にも良い状況をつくっている。購読料が滞っていた労働者に(6・13後)再オルグに行ったら、まとまった金を払ってくれた。機関紙拡大闘争の基礎は、今いる読者の活性化にあると思った」という報告は決定的だ。
原則的な機関紙活動こそ、財政闘争に勝利し、非合法・非公然の革命党をつくる唯一の道だ。
『前進』を読み、会議で拡大プランを討議し実践しよう
4〜6月期の職場闘争や労組訪問、街頭宣伝で、どれほどたくさんの労働者人民大衆と出会い、「悔しい!」「もっと闘いたい」「勝ちたい!」という熱い討論が交わされたことか。革共同と労働者階級との接点がどれほど拡大したことか。だが、この延長上には機関紙拡大が進まないこともはっきりした。
4〜6月期の総括で鮮明になった第一は、すべてをおいても『前進』を読むことだ。党活動においてこれより優先される課題はない。『前進』には党活動の全課題が提起されている。読むことで自分のなすべきことが分かる。自分のしている世界史的重要性が分かる。
『前進』は、トップ論文や主要論文はもちろん、闘争報告や投稿、日誌のどれひとつにも重要でないものはない。だからこそ、この『前進』をもっと良いものにしよう。読みやすいものにしていこう。そのためにも毎週、『前進』の全紙面を読もう。
第二に、『前進』の読了を土台に会議を活性化させよう。
第三に、その会議の中で、拠点建設と青年の獲得をはっきりさせた拡大プランを進めよう。
第四に、『前進』の配布と集金にさらなるエネルギーを投入しよう。こうした創造性ある闘いを会議で議題にして討論・実践することで拡大闘争も始まる。
第五に、『前進』への投稿を組織しよう。労働者階級と密着した『前進』にしていく力はここにある。
『前進』で団結を
この間の街頭宣伝で『前進』を宣伝しているのを見て、近づいてきた労働者のことが各地区から報告されている。どんな遠くにいても、一度は離れたとしても、『前進』は一瞬で団結をつくり出す力を持っている。『前進』は労働者・農民・学生の生きた団結の表現そのものなのだ。
だから、『前進』発行が、破壊活動防止法(破防法)を始め、日帝国家権力との最大の攻防点となってきた。党が『前進』で団結し、『前進』を武器に闘った時にこそ階級的労働運動は前進する。党組織も財政も強化されていく。またそれが労働組合を強め、資本との攻防に勝利する力をつくり出す。
本紙2438号に「70年決戦においては、誰もが『前進』が革命の唯一の機関紙であることを確信し、職場や大学で友人知人に『前進』を競って広め、『前進』拡大への熱意と情熱が党内に沸き立っていた」と書かれている。
全世界的な革命情勢の深まりの中で党の機関紙が果たす役割は決定的に重要になっている。動労千葉と全学連がブラジルを訪問し参加したコンルータスの大会でも、その指導的政党・PSTU(統一社会主義労働者党)の多くの活動家が、自分が党員であることを明らかにして、そこかしこで党の機関紙を宣伝していたという。労働者・学生の団結の土台に党と機関紙への誇りがすわった時に、団結は拡大・強化され、「大恐慌を革命へ」の闘いは前進する。
『前進』夏季特別号の思い切った販売拡大闘争と党建設の意識性をもった大胆な学習会運動を組織しよう。8・1革共同政治集会への結集を組織しよう。
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週刊『前進』(2449号6面3)(2010/07/26 )
星野同志に暑中見舞いを
獄中弾圧を打ち砕こう
全国の同志、星野再審闘争を闘うすべての皆さんに心から訴えます。徳島刑務所による星野文昭同志への理不尽極まりない獄中弾圧を粉砕しよう。星野同志へ暑中見舞いを、圧倒的に出そう。
歴史的生命力を完全に喪失した資本主義は、労働組合的団結を破壊し、一切の矛盾を労働者階級人民に転嫁する新自由主義の攻撃で延命しようとしています。しかし、労働者階級の怒りは激しく、7・11参議院選挙では菅民主党を惨敗にたたきこみました。支配階級はすさまじい危機にあります。今こそ、国鉄全国運動を武器に、団結を拡大し、大動乱期に力強くおどりこんでいこう。
星野奪還闘争も、国家権力・徳島刑務所との激しい攻防に突入しています。獄中35年、非転向を貫く星野同志と、星野奪還闘争の大前進が、「絶対反対」と「階級的団結」の強固な拠点としてうち立てられていることに、トコトン恐怖しているのです。
星野同志は元気に明るく闘い抜いて、弾圧の激化を敢然と跳ね返しています。星野同志と固く団結し、星野同志の防衛と星野闘争の前進に全力で決起しよう。
星野同志へ暑中見舞いを圧倒的に出してください。全国から届く数千枚の暑中見舞いは星野同志へのすごい激励です。同時に、徳島刑務所を震え上がらせるような、怒りの声でもあります。
全同志はもとより、職場・学園・地域の多くの労働者・学生、すべての仲間に星野同志の闘いを紹介し、星野さんと直接つながる暑中見舞いを1枚、また1枚と増やしてください。
ここから労働運動の力で星野同志を奪還する闘いを進めよう!
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☆あて先 〒779−3133 徳島市入田町大久200−1
星野文昭 様
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71年11・14沖縄返還協定批准阻止・渋谷暴動闘争戦士。デッチあげ殺人罪で無期懲役。08年7月最高裁が特別抗告棄却。09年11月27日第2次再審請求。徳島刑務所在監、獄中35年。64歳
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週刊『前進』(2449号6面4)(2010/07/26 )
星野さんとともに
徳島刑務所の4連続6人目 面会不許可を絶対許さない
岡山 植野 忠
7月7日、星野暁子さん、徳島の元木美起子さんとともに星野文昭さんの面会に行きましたが、徳島刑務所は、私と元木さんの面会を不許可にしました。
私は、星野さんに面会に行くことになり、葉書を何枚か送りました。星野さんは私たちのために事前に「特別面会許可申請」を出してくれたそうです。ところが、刑務所側は私たちを星野さんと面会させなかったのです。
刑務所に猛抗議
刑務所の説明は、「5月31日から、最初に申請された5人以外は認めないことにした」に終始しました。私は「2回も面会実績がある。徳島弁護士会から再審請求している星野さんとの面会拒否は人権侵害であるとの勧告書が出ている。元木さんもその当事者の1人だ」と猛抗議しました。
大野さん、桜井さん(再審が決定した布川事件の再審請求人)、山川さん夫妻に続く、連続4回、6人目の不許可です。しかし、私たちは、すでに94人の友人面会をかちとっていて、徳島刑務所はグラグラです。元木さんは、面会不許可を打ち破って、星野さんと面会した実績をもっています。全国の怒りで絶対に打ち破ろう。再審請求に対する徳島刑務所の懲罰、面会不許可の人権侵害を徹底的に弾劾しよう。
懲罰を撤回せよ
星野暁子さんの面会終了を待って、刑務所に対して「申し入れ」を行いました。「懲罰の白紙撤回、面会制限の撤回、暑さ対策」を強く訴えました。
そもそも、消灯時間後に手紙を一行書いたことが「戒告」処分の理由にされていますが、部屋に時計はなく、消灯5分前と9時を知らせるチャイムが故障中だったそうです(今は直っている)。また、取り分け用の小鉢が、いつの間にか回収されていたそうです。こんなことで星野さんを懲罰にするなんて、絶対に許せません。
星野暁子さんが送った手紙の一部が抹消されました。2通連続してです。こんなことは26年なかったことです。宅下げされた便箋(びんせん)は、マジックで真っ黒に抹消されていました。これに対しては面会拒否も含め闘っていきます。
未来かけた闘い
星野さんが、6・13国鉄集会での動労千葉の中村仁さんの発言に感動し、自分たちの闘いは自分たちだけの闘いではなく非正規も含めた、みんなの未来のかかった闘いだって言っていました。星野の闘いも、みんなの未来がかかった闘いです。広島マツダの期間工の衝撃的な事件が起きました。7・7東京ホンダ本社前での中国青年労働者のストライキに連帯した抗議行動に感動しました。
星野文昭さんの思いを胸に8・6ヒロシマ大行動を闘おう!
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