ZENSHIN 2010/07/19(No2448 p06)
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週刊『前進』(2448号1面1)(2010/07/19 )
8月広島・長崎反戦反核闘争に総決起し 民主党菅政権打倒へ
職場での実践と闘い前進させ危機深める連合支配を覆そう
革共同集会の大成功を
(写真 「1047名の解雇を撤回しろ! 国鉄−JRの不当労働行為を謝罪しろ!」。鉄道運輸機構本社に向けて怒りのシュプレヒコールをたたきつけた【7月14日 横浜市中区】)
大恐慌が深化・発展する中、全世界で労働者階級の革命的闘いが爆発している。7・11参院選における民主党の惨敗は、日本階級闘争もまた労働組合をめぐる死闘に突入したことを明らかにした。一切は階級的労働運動で決せられる。労働者階級は、新たな国鉄全国運動という決定的な武器を手にしてこの時代に突入したのだ。国鉄決戦と安保・沖縄決戦の爆発で菅民主党・連合政権を打倒し、プロレタリア革命へ突き進もう! その勝利をめざし、階級的労働運動の圧倒的前進をかけて、東京・関西・東北の革共同政治集会に大結集しよう!
ブルジョア政党と議会政治は崩壊へ
7月11日の参院選で民主党は惨敗し、改選54議席を44議席に減らし、国民新党は1議席もとれず、与党新勢力は110議席と過半数を大幅に割り込んだ。再び「ねじれ国会」へと突入した。
昨年の8・30総選挙で自民党支配にとどめを刺した労働者階級の怒りはますます高まり、今度は菅・民主党に大敗北を強制した。
6・2に労働者人民の怒りで鳩山・小沢が倒された後、「市民派」のクリーンな政治家のように装って登場した菅・民主党に労働者階級は直ちに断を下した。普天間基地移設問題での日米合意の強行や「消費税10%」といった労働者人民への攻撃は、労働者階級の怒りの前にはねとばされた。
51議席を得た自民党も、その内実は政党力を示す比例代表の獲得議席では過去最低だ。自民党がかつての政権党に復活することもありえない。
また極右政党の石原慎太郎や平沼赳夫の「たちあがれ日本」はわずか1議席、舛添要一の「新党改革」も1、道州制推進の山田宏・中田宏の「日本創新党」はゼロだった。労働者階級は極反動どもを完全にはじき飛ばしたのである。
一方で、渡辺喜美らの「みんなの党」が「消費増税の前にやることがある」などと、公務員への集中攻撃に訴えるファシスト的なペテンで、階級的流動のすき間をぬって一定の議席を得た。
さらに日本共産党スターリン主義も歴史的な敗北を喫した。前回選挙から選挙区合計で90万票、比例区で84万票を減らした。選挙区合計425万票は70年代以来最低である。東京での議席奪還をかけて「共産党のホープ」小池晃を送ったが、無名の「みんなの党」候補に10万票の大差をつけられ敗退した。公務員攻撃の迫力に圧倒され「財政再建は可能だ」などと言う日共に労働者階級は完全に見切りをつけた。「資本主義の枠内での民主的改革」「ルールある経済社会」という綱領路線の完全破産だ。
参院選の結果が示すものは、体制的破綻の中で労働者階級の怒りが爆発的に高まり、それがブルジョア政党と議会を通した戦後的なブルジョア支配を破綻させていることである。
これにブルジョアジーは震え上がっている。日本経団連会長の米倉弘昌は「安定した政権がなければ日本の改革はできない。大いに支援したい」(7・12会見)と、直ちに菅・民主党全面支持を打ち出した。そして「与野党は国益のため連携すべき」「消費税・所得税・法人税あわせた一体的税制改革の推進を」と絶叫している。
選挙中に菅が幾度も叫んだ「このままではギリシャのようになる」という危機感は、プロレタリア革命への恐怖にほかならない。
求められているのは資本主義の打倒、ブルジョア国家権力の打倒を正面から掲げた労働者階級の党の鮮明な登場だ。革命的情勢の進展に対する主体の側の準備である。
職場にくらいつき組合権力の獲得へ
菅・民主党政権は、参院選の大敗北ゆえにさらに反動攻撃にのめり込む以外にない。彼らはブルジョアジーと一体化し、一切をプロレタリア革命の圧殺に絞り込み、革共同と労働組合の絶滅攻撃に打って出ようとしている。国家財政の大破綻=国家崩壊におののき、国家救済、資本救済の「上からの階級決戦」を労働者にしかけてくる。公務員大攻撃と消費増税・法人税減税、辺野古新基地建設と改憲攻撃こそ、全ブルジョアジー・ブルジョア政党の反動的な階級結集策となっている。それは本質的に労働組合をめぐる死闘である。
菅・民主党は「みんなの党」に秋波を送り、公務員制度改革に全力をあげている。「国家公務員の10万人削減」「公務員給与2割カット、ボーナス3割カット」「地方公務員も民間なみ給与水準でリストラ自由の制度に」――この「みんなの党」の政策を、マスコミは「民主党はとてものめない要求」だと言う。しかし菅・民主党は、プロレタリア革命圧殺の一点にかけて公務員大攻撃に必ずかじを切るだろう。
「国鉄1047名政治和解」の本質は「国鉄改革の完遂」(前原国交相)という大反革命だ。「全員いったん解雇・選別再雇用」の国鉄型・社会保険庁型の首切り攻撃を、360万公務員労働者の中に貫くというのだ。菅・民主党政権はそれを帝国主義的労働運動=連合のダラ幹を使ってやろうとしている。
今回の参院選で連合は組織内候補10人(比例区)を国会に送った。そしてこの連中が労働代官となって公務員大攻撃の水先案内人をつとめようとしている。そもそも「公務員給与2割カット」の民主党マニフェストをつくった張本人が仙谷由人や高嶋良充ら自治労協力議員だ。
しかし、労働者階級は唯々諾々と連合に従ってはいない。右足をブルジョアジーに、左足を連合に置く菅・民主党政権の階級的本質を労働者は職場生産点の厳しい攻防から必死につかみ、連合から離反しつつある。自治労は前回の50万7千票から13万3千票へ、日教組は22万4千票から13万9千票へ大幅に減少させた。「ゆうパック」統合で職場が大混乱する中で「なんば選挙」に明け暮れたJP労組中央への怒りも沸点に達している。
また今回の選挙で連合と民主党が初めてJR総連カクマル(田城郁)を引き入れ当選させた。このことは彼らの労働者支配の危機を一層拡大するものであり、連合と民主党は完全に墓穴を掘った。連合内から反乱が始まっていることに確信をもって闘おう。
核心は4大産別決戦だ。24時間365日の職場における階級的団結をめぐる攻防にくらいつき勝ちぬこう。プロレタリア革命の成否は、一切が労働組合をめぐる攻防にかかった。
国鉄と安保・沖縄決戦で菅政権倒せ
6・13集会の感動と高揚の中でスタートした新たな国鉄全国運動を大爆発させよう。これこそ公務員大攻撃という国家権力の総力をあげた攻撃と対決する闘いだ。物販オルグを通して労働組合に階級的労働運動を持ち込み、「動労千葉を支援する会」を職場に組織しよう。国鉄全国運動の爆発で菅・民主党政権を打倒しよう。
国鉄1047名解雇撤回、分割・民営化絶対反対を貫く全国運動をもって、戦後労働運動をのりこえる階級的労働運動をつくりだそう。戦後労働運動の歴史は、「資本との非和解的激突になるから合理化攻撃には勝てない。非和解的な対決になると組織は分裂し敗北する」という体制内勢力の敗北主義に彩られてきた。この敗北主義を動労千葉400の団結は敢然とぶち破り、反合・運転保安闘争路線を戦後労働運動をのりこえる階級的労働運動の路線として打ち立てたのだ。
資本の弱点を突き、階級的団結を総括軸に組織拡大を目的意識的に貫き闘おう。こうして階級的拠点を4大産別につくり出すなら、国家財政破綻=国家の崩壊をプロレタリア革命に転化することは絶対にできる。
また国鉄全国運動は反戦闘争と労働運動・労働組合を固く結合させる闘いである。安保・沖縄闘争、改憲阻止決戦から既成の労働運動がますます後退していく中で、全国運動をテコに反戦・反核闘争の前進をかちとることは決定的だ。8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ反戦・反核闘争へ、8・15闘争へすべての労働者は大結集しよう。
参院選の結果に対する最も革命的で核心的な回答は、革共同とマル青労同・マル学同の強大な建設である。夏期一時金カンパ闘争を百パーセント達成し、東京・関西・東北の革共同政治集会を新たな闘う労働者・学生の大結集でかちとろう。この力で、11月労働者集会へ怒濤(どとう)の進撃を開始しよう。
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週刊『前進』(2448号1面2)(2010/07/19 )
動労千葉 “1047名の解雇撤回せよ”
鉄道運輸機構に抗議申し入れ
動労千葉と動労千葉争議団の呼びかけで7月14日、横浜にある鉄道運輸機構(旧国鉄清算事業団)本社への抗議・申し入れ行動が行われた。動労千葉、動労千葉を支援する会、地元の神奈川労組交流センターを始め40人以上が集まり、国鉄1047名の解雇撤回を求めた。政治和解を拒否して闘いを継続している国労旭川闘争団の成田昭雄さんも参加し、行動をともにした。
(写真 「1047名の解雇を撤回しろ! 国鉄−JRの不当労働行為を謝罪しろ!」。鉄道運輸機構本社に向けて怒りのシュプレヒコールをたたきつけた【7月14日 横浜市中区】)
機構本社前で怒りの集会
最寄り駅であるJR桜木町駅前では、昼過ぎから神奈川労組交流センターが国鉄全国運動への賛同を求めて街頭宣伝を行った。戦闘的雰囲気の中を駅頭に集合した組合員・支援に対して、動労千葉の川崎昌浩執行委員が「今日は全国運動の第1弾の行動だ。事前に連絡したら、機構側は『動労千葉からの申し入れは受けない』と拒否の姿勢を示している。断固として怒りの抗議・申し入れ行動を貫徹しよう」と提起した。参加者は怒りを倍加させ、直ちに鉄道運輸機構本社に向かった。
当該である動労千葉争議団の高石正博さん、中村仁さんら4人の代表団を送り出し、残った部隊は社前で抗議集会を行った。赤旗を林立させて繰り返しシュプレヒコールをたたきつけ、旭川闘争団の成田さん、動労千葉幕張支部の青年労働者、地元神奈川の青年、神奈川労組交流センター、千葉合同労組などがマイクを取って鉄道運輸機構に弾劾を浴びせた。
(写真 申し入れを拒絶する鉄道運輸機構職員課の担当者【右】を怒りを込めて追及する4人の代表団)
職場生産点の闘いと一体で
機構側は当初、あくまで申し入れ拒否の姿勢を続け、ビルの入り口で代表団を押し返そうとした。しかも警察にも事前に連絡していたらしく、なんと公安刑事どもが建物の中に入り込んで監視している。あまりにもふざけきった対応だ。
対応した職員課の担当者は「政府からの指示で和解したが不本意だ」「動労千葉については裁判で最終判断を仰ぐ」と言ってあくまで受け取りを拒もうとした。しかし怒りをこめた1時間近くにわたる抗議の前に機構側もきちんと対応せざるをえなくなり、中村仁さんが申入書を読み上げて機構側に受理させた。
申し入れを終え、社前の部隊と合流した高石さんは、「申し入れに対して機構側は『動労千葉とは裁判で決着を付ける』と言っていたが断固として受けて立つ。28日の裁判では私が証言に立つ。ここから目いっぱい攻めていく。職場での闘いと一体となり勝利をかちとる」と決意表明した。
最後に川崎執行委員が「機構に対するわれわれの回答は、国鉄全国運動を徹底的に拡大すること。その最大の闘いは職場生産点での闘いだ。外注化阻止を始めとする職場抵抗闘争と、1047名解雇撤回闘争は一つの闘いだ。いま青年たちが置かれている状況をひっくり返し、動労千葉のような闘いを全国の職場にどんどんつくっていくのが全国運動だ」と提起し、7月28日の動労千葉鉄建公団訴訟(要項2面)を始めとする行動方針を提起してこの日の行動を締めくくった。
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週刊『前進』(2448号1面3)(2010/07/19 )
前進速報版から
▼前進社違法捜索への国賠訴訟始まる▼韓国で金属労組先頭にストライキ。新たな高揚▼解雇撤回求め動労千葉が鉄運機構に申し入れ
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週刊『前進』(2448号1面4)(2010/07/19 )
日程 革共同政治集会 東京、関西、東北
国鉄全国運動と安保・沖縄闘争の爆発・高揚で大恐慌と大失業・戦争をプロレタリア革命へ
■東京
8月1日(日)午前11時半開場
北区赤羽会館(北区赤羽南1−13−1)
〈基調報告〉 北野聡史
国際連帯闘争の地平と全学連運動の展望 織田陽介全学連委員長
■関西
7月25日(日)正午開場/午後1時開会
大阪市立中央区民センター(中央区役所隣)
〈基調報告〉 本山喬
■東北
7月25日(日)正午開場/12時半開会
若林区文化センター展示ホール(仙台市・若林区役所裏)
〈基調報告〉 岡崎康史
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週刊『前進』(2448号2面1)(2010/07/19 )
革共同政治集会に結集しよう
大恐慌を革命に転化するため労働者階級の力で巨大な党を
革共同は7月25日に仙台と大阪で、8月1日に東京で革共同政治集会を開催する。闘う労働者は職場の仲間を誘って総結集しよう。革共同は労働者階級の革命党だ。21世紀初頭のプロレタリア世界革命を切り開く、青年労働者と学生の若々しい力がみなぎる総決起集会にしよう。今や世界大恐慌のもとで労働者階級を大失業が襲い、戦争・核戦争の破局に導こうとしている。大恐慌を革命に転じることのみが、労働者階級のとるべき道だ。日本と全世界に巻き起こる労働者や農民の「生きさせろ」の叫びを、今こそ現実の革命にしよう。そのために必要な一切の飛躍を、われわれは必ず成し遂げる。
国鉄全国運動を全力で担い
国鉄1047名闘争の「4・9和解」情勢と対決してかちとった6月13日の大集会で、われわれは大恐慌情勢下に階級的労働運動を創造する歴史的挑戦を始めた。革共同は全力でこの運動を担い、この国鉄全国運動=階級的労働運動で全国に第2、第3の動労千葉をつくり出す。これは、大恐慌情勢が突きつける革共同の飛躍をかけた闘いだ。
24年にわたって闘われ続けた1047名闘争が、解雇を生み出した国鉄分割・民営化を「正しいものだった」と承認し、敗北して終わるということは、日本労働運動の重大な危機を意味している。それは労働者階級との交通を遮断することで、国鉄分割・民営化反対、解雇撤回を貫く動労千葉を解体することを核心に据えた攻撃だった。プロレタリア革命の拠点をたたきつぶす攻撃だったのだ。
だが動労千葉の組合員は、JR東日本の検修業務全面外注化4月1日実施をストライキで阻止した地平の上に、1047名闘争の当該そのものとして立ち上がった。動労千葉の解雇撤回闘争の柱は、分割・民営化体制そのものであるJR本体での日常的闘いにこそある。「民営化・外注化攻撃と闘って勝利する労働運動が成立するのか」――この問いに対して、動労千葉労働運動だけが「闘えば勝てる」という回答を実践的に示した。「資本が本気になった時に闘えば労働組合は分裂し弱体化する」という戦後労働運動の限界を突き破る、階級的労働運動の大きな可能性を開示したのだ。
動労千葉だけがこのような地平を獲得しているのはなぜか。故中野洋同志(動労千葉前委員長)を先頭に、党が労働者階級自身の党として職場生産点に深々と建設され、労働組合運動の白熱的展開の最先頭で闘い抜き、階級的労働運動と革命的共産主義運動が有機的一体的に前進してきたからだ。
今や階級的労働運動の担い手は、われわれしか存在しなくなった。日本労働者階級の営々たる戦闘的歴史の継承者、その危機を革命的に打開すべき歴史的存在として革共同は存在している。われわれが労働者階級と深々と結びつき、階級を獲得する壮大な闘いへの総決起を通して巨大な変革と飛躍を成し遂げられるか否かに、掛け値なしに日本と世界の階級闘争の命運がかかっているのだ。
労働組合巡る攻防が勝負だ
国鉄分割・民営化は、戦後の公務員制度の柱であった雇用保障を解体し、膨大な非正規雇用労働者とワーキングプアを生み出した。今や20代の青年労働者の2人に1人が非正規雇用であり、正規雇用労働者も半数は非正規と変わらない劣悪な労働条件で働いている。非正規雇用労働しかやったことがなかったり、夜勤の工場労働しかしたことがないという青年労働者がどれほどいることか。
08年の秋葉原事件も、今年6月に起きたマツダ宇品工場事件も、国鉄分割・民営化攻撃が日本の労働者から団結と労働組合を奪い取ったことがもたらした結果だ。国鉄分割・民営化=新自由主義の攻撃と闘わないばかりか、資本の手先となって労働者を支配する御用組合=連合労働運動(今や民主党政権に深々と入り込んでいる)がもたらした事件なのだ。
民主党・菅政権は、公務員大量首切りと消費税の大増税、沖縄・名護新基地建設の強行を宣言している。これが国家破綻の危機を救う道だと言っている。国鉄分割・民営化攻撃の完遂を狙い、公務員労働者の労働組合的団結を一掃して、公務員360万人の「いったん全員解雇・選別再雇用」の大攻撃に突き進むことを宣言しているのだ。すさまじい国家財政破綻が進行する中で、公務員労働運動解体と道州制=公務員360万人首切りをやってのけなければ「日本はギリシャのようになる」と震え上がっているのだ。
労働者階級は歴史的な決戦を前にしている。だからこそその決戦前夜に、敵は「4・9和解」を仕組んだのだ。一切の問題は労働組合である。
7・11参院選における民主党の大敗北は、菅新政権を一挙に崩壊の危機にたたき込んだ。民主党政権の基盤をなす連合による労働者支配も、すさまじい危機に陥っている。ここから出てくるのは、革命を圧殺するための労働組合絶滅攻撃だ。
だから、職場で団結と闘いを組織することが最大のテーマだ。労働者階級による職場生産点の支配とその全社会的な拡大こそ、ブルジョア国家権力の打倒=プロレタリア革命の勝利を保証する決定的条件である。労働者階級の未来がここにかかっている。
反帝・反スタの綱領を貫き
大恐慌の進行は、歴史的な階級決戦を不可避としている。ギリシャ―ヨーロッパで、アメリカで、そして中国で、青年を先頭に労働者の大闘争が巻き起こっている。日本でも、労働者の反乱を必死に抑え込もうとしている連合や日本共産党スターリン主義、社民党などの制動は破綻し、その裂け目から怒りのマグマが噴き出す。
恐慌対策として帝国主義が行ってきた大規模な財政投入は、当然の結果として国家財政の危機を生み出した。今や国家財政破綻が世界的に連鎖する危機に突入している。ドル暴落、日本国債の暴落、中国バブル崩壊が早ければ年内にも起きようとしている。これらは、人類が体験したことがない大破局の引き金となる。
大規模な国家財政支出を行う一方、生産低下・収益減退に直面した資本家階級が最優先で実施したことは、首切りと賃下げという大失業の攻撃だった。トヨタは今年3月期決算で売上高が7・7%も減ったのに1兆9千億円も費用を削減し、2年ぶりの黒字を記録した。生産台数を100万台も減らしてなお利益を上げることができるほどに大合理化をやったのだ。
世界の失業者は08年からの1年で14%も増えて2億人を突破した。資本主義国の25歳未満の若年層の失業率は17・7%。最初から働くこともできない若年労働者が年間4500万人も生まれている。この中に、日本の青年・学生は立たされている。
日本帝国主義もアメリカ帝国主義も、かつての第2次世界大戦下並みの財政赤字を抱え込み、なおかつ帝国主義間・大国間の争闘戦を強めながら世界戦争に向かって再びまっしぐらに転落しつつある。帝国主義に未来はない。世界革命で倒す時が来ているのだ。
革共同は綱領草案のもとに国際連帯闘争の飛躍的前進をかちとってきた。またこの闘いを通して、大恐慌下で全世界的に燃え上がる労働者階級の闘いが世界革命に向かって突き進んでいくためには、スターリン主義との闘い、反帝国主義・反スターリン主義の綱領的立場が決定的に重要であることをあらためて学びとった。こうした意味でも、革共同の飛躍が待ったなしに求められているのだ。
今年は60年安保から50周年にあたる。8月広島・長崎反戦反核闘争、8・15闘争を青年労働者・学生を先頭に闘い抜き、11月APEC・日米首脳会談粉砕、沖縄・名護新基地建設阻止―安保粉砕に向かう闘いは、2010年後半の大闘争だ。
三里塚闘争も歴史的な決戦局面を迎えた。三里塚と沖縄は、日本革命―世界革命の一大根拠地だ。また6月28日、4者4団体の和解調印と三里塚現地での団結街道封鎖が同時に行われたことは、国鉄闘争と三里塚闘争が、どこまでも一体で進むということを示している。大恐慌を世界革命に転化する大闘争を、国鉄闘争を中軸に、国鉄決戦と沖縄・三里塚決戦を結合して全力で闘い抜こう。
階級闘争の一切の問題は、労働者階級の団結が革命に向かってどれだけ強化され、階級的力関係を変えていくかによって決まる。反戦闘争が今ほど労働者階級から遠ざけられたことは、かつてなかった。反戦闘争を、労働者階級の正面課題として闘い抜くことがプロレタリア革命への道だ。
60年闘争、70年闘争をはるかに超え、今こそ革共同のもとに青年労働者・学生を組織し革命の時代を切り開くのだ。革共同政治集会の歴史的成功を実現し、労働者階級の力で革命党をつくり出そう。
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週刊『前進』(2448号2面2)(2010/07/19 )
解雇撤回の圧殺叫ぶ国労本部
組合員300人の組織化で反撃を
7・28国鉄闘争勝利総決起集会へ
7月28〜29日に開かれる国労第79回定期全国大会(静岡県伊東市)で国労本部は、国労の自己解体に向けて決定的な踏み込みを行おうとしている。これに対し闘う国労組合員は、「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回を共に闘う国労の会」を組織し、7月28日、国鉄闘争勝利総決起集会を開く。ここに総結集し、国労本部打倒−国労の階級的再生の突破口を開こう。
(写真 6・13集会で決意表明する4人の国労闘争団員と動労千葉争議団。発言者は秋田闘争団の小玉忠憲さん)
“和解拒否”の決起 総力で支えぬこう
6・13大集会で国鉄全国運動はスタートを切った。1047名闘争の根絶という敵階級の攻撃は打ち砕かれ、戦後労働運動の限界をのりこえる階級的労働運動の構築へ歴史的な闘いが始まった。
階級的原則を貫く4人の国労闘争団員は、動労千葉とともにあくまで解雇撤回へ闘い抜く固い決意を表明した。この決起を支え、彼らとともに闘い抜くため、国労組合員12人によって「共に闘う国労の会」の結成が呼びかけられた。これは国鉄全国運動を国労内で貫く重要な闘いだ。
6月28日に4者4団体と鉄道運輸機構が結んだ正式の和解文書には、「一審原告ら及び利害関係人らは、国鉄改革に伴う新企業体への不採用に関する不当労働行為及び雇用の存在について、一審被告に対して今後争わない」と記されている。
4者4団体は、一切の不当労働行為を容認し、解雇撤回のない「和解」を闘争団員に強要した。
ところが彼らは、この「和解」を「当事者が求めていた路頭に迷わない解決」と居直っている。「雇用の存在を争わない」と権力・資本に誓っておきながら、どこが「路頭に迷わない解決」なのか!
4者4団体は今なお「雇用確保」を唱えているが、「雇用」を哀願することさえ、実のところやる気はない。その本音は、4者4団体の声明から透けて見える。彼らは声明で、「本日の和解解決を契機としながら、原告らはむろんのこと、家族や遺族もそれぞれが積年の思いに一つの大きな区切りをつけて自らの道を進み、人生の再出発がはかられるものと固く信じてやまない」と闘争団員に説教をたれた。つまり、闘争団員に対して、「JRへの雇用」など早々にあきらめ、労働運動から直ちに立ち去れと迫ったのだ。
にもかかわらず彼らが「雇用問題が解決するまで4者4団体は継続する」と言い張っているのは、ただ、国労闘争団や国鉄闘争支援陣形が動労千葉と合流することへの妨害のみが目的だ。
菅政権を擁護する国労の運動方針案
和解調印の当日、国労本部は次のような「闘争指示第54号」を出した。
「原告910世帯のうち、6名が解決案を不服とし、裁判を継続する意思を表明しているが、……政府解決案の受諾を臨時全国大会で決定し、最高裁において鉄道・運輸機構との一括和解が成立した以上、国労としてこれらの訴訟と関係する運動には一切関与しない。よってその旨を全機関に徹底すること」
これは、02年の国労5・27臨大闘争弾圧と同様、権力や資本の手先になった国労本部が、解雇撤回を貫く闘争団員に襲いかかるということだ。
全国大会で国労本部は、闘争団への生活援助金の支給停止と闘争団支援カンパの徴収停止を決めようとしている。これが、闘争団員の国労からの放逐につながることは明らかだ。
国労本部が大会に提出する運動方針案には、「闘争団組合員の扱いをはじめ、懸案事項について検討を行う」「抜本的規約改正等が必要となる」と書かれている。闘争団員から組合員資格を奪い、単一体としての国労を解体し、名実ともに企業内組合に純化して、連合に加盟することが国労本部の狙いなのだ。
それは単に、国労組合員に対する裏切りというレベルにとどまらない。
運動方針案は、「今次参議院選挙結果を受け、菅政権が……秋の臨時国会で『戦後行政の大掃除の本格実施』『経済・財政・社会保障の一体的立て直し』『責任感に立脚した外交・安全保障』など政府・与党の統一したリーダーシップを発揮して山積する諸課題をいかに円滑に具現化するかが名実ともに問われている」と言い放った。
菅の言う「戦後行政の大掃除」とは、国鉄分割・民営化に際して中曽根が唱えた「戦後政治の総決算」を、今日の大恐慌下でより強硬に貫徹することではないか。
屈辱的「政治和解」の意図はここに明確に現れている。7・11参院選で労働者階級は公務員労働者の大首切りと大増税に突き進む菅政権に鉄槌(てっつい)を浴びせた。だが、財政破綻に示される体制的危機に直面した菅政権は、どんなに破産的であろうとこの攻撃にさらに激しくのめり込む以外にない。そのために1047名闘争を解体し、国労を首切りの推進者に変質させることが「政治解決」の狙いだったのだ。
運動方針案はまた、国交相の前原が和解に際して「国鉄改革の完遂」を表明したことを最大限に持ち上げている。だが、「国鉄改革の完遂」とは、JRにおける一層の外注化・合理化、賃下げと非正規職化の強行だ。
職場でJRと闘い階級的団結再生を
だからこそ、裏切りを深める国労本部への最大の反撃は、国鉄全国運動を発展させ、職場において合理化と闘うとともに、すべての労働者と結合して、戦争・首切り・大増税の菅政権打倒へ総決起することにある。
「共に闘う国労の会」の運動は、解雇撤回を貫く闘争団員を支え抜くとともに、職場でJR資本と徹底的に対決し、職場支配権を握りしめることにより、分会・支部レベルで階級的労働運動をつくり出していく闘いだ。国労を階級的につくりかえる道筋は、「共に闘う国労の会」に300人の国労組合員を組織することにある。とりわけ青年労働者の組織化に運動の成否がかかっている。
青年労働者を先頭に闘われた国労代議員選挙の過程で、闘いの突破口は切り開かれた。日常不断のオルグを通じ、この地平を現実の組織化になんとしても結実させよう。
動労千葉を先頭とする闘いで検修業務外注化の4月実施を阻まれたJRは、あくまでその強行を狙っている。動労千葉とともに反合・運転保安闘争路線を貫き、この攻撃と敢然と立ち向かう力ある国労組合員の部隊が形成されれば、国労の歴史は確実に変わる。その歴史的挑戦に踏み出そう。
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週刊『前進』(2448号2面3)(2010/07/19 )
動労千葉鉄建公団訴訟 いよいよ高石さんが証言
7・28傍聴・地裁包囲デモへ
動労千葉鉄建公団訴訟の第25回口頭弁論が7月28日午後1時半から、東京地裁民事第11部(白石哲裁判長)で開かれる。今回の口頭弁論では、前回証言に立った田中康宏委員長に対する被告側からの反対尋問に続いて、いよいよ動労千葉争議団の団長である高石正博さんの証言が行われる。また、裁判に先立って東京地裁を包囲するデモが呼びかけられている。
今回は鉄道運輸機構と4者4団体による「6・28和解調印」と裁判取り下げ以降、初めての口頭弁論であり、これまでにも増して重要な裁判闘争だ。デモと傍聴に大結集し、国鉄1047名の解雇を居直る鉄道運輸機構を追い詰めよう。
2004年12月の提訴以来、動労千葉争議団は「停職6カ月または停職2回」という不採用基準を、いつ、どこで、誰が作ったのかという1047名解雇の核心点について鉄道運輸機構側を徹底的に追及し、裁判闘争においても大きな勝利をこじ開けてきた。
昨年12月の第23回口頭弁論では、JRへの採用候補者名簿の作成を取り仕切った伊藤嘉道証人(当時職員課補佐、現JR高崎支社長)が決定的証言を行った。動労千葉争議団9人と本州闘争団員80人余りは、87年2月冒頭まで名簿に載っていたのに、鉄道労連(現JR総連)の「不良職員を採用するな」という突き上げを受け、葛西敬之職員局次長(現JR東海会長)らが名簿からの除外を指示したという決定的事実が暴かれたのだ。
4月の第24回口頭弁論では、動労千葉の田中康宏委員長が不採用基準の不当性を明快に突き出した。田中委員長は、85〜86年の国鉄分割・民営化反対ストに対する解雇28人、停職59人という報復処分が、過去に前例のない重処分であること、ストに入っていない現場の支部役員まで処分されていること、しかも28人の公労法解雇は97年3月に撤回され和解が成立していることを明らかにし、それよりも軽い停職処分を理由にして9人の原告がJR不採用となったのは「まさに矛盾そのもの。9人の解雇は撤回されるべきだ」と証言した。機構側代理人弁護士が反対尋問を試みたが完全に一蹴された。
6月28日の「和解調印」によって4者4団体は鉄建公団訴訟、鉄道運輸機構訴訟などを取り下げた。国鉄分割・民営化において強行された国家的不当労働行為、国鉄1047名解雇の真実を暴き出す裁判は、動労千葉鉄建公団訴訟と、訴訟継続を決意した国労闘争団員の裁判だけになった。夕方に開かれる「共に闘う国労の会」主催の総決起集会と一体の闘いとして、地裁包囲デモ―傍聴闘争に集まろう。
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週刊『前進』(2448号2面4)(2010/07/19 )
日程 7・28国鉄闘争勝利総決起集会
7月28日(水)午後6時開場 文京区民センター3階大ホール
発言/1047名当該、共に闘う国労の会呼びかけ人、動労千葉ほか
主催/国鉄分割・民営化に反対し、1047名の解雇撤回を共に闘う国労の会
東京地裁包囲デモ
7月28日(水)午前11時 日比谷公園霞門集合
動労千葉鉄建公団訴訟
午後1時30分から 東京地裁527号法廷
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週刊『前進』(2448号3面1)(2010/07/19 )
破産のツケ俺たちに回すな
「遅配は現場の不慣れが原因」 社長発言に怒り沸騰
大混乱のゆうパック統合
荷物2倍になって増員なし
ゆうパックの大量遅配と大混乱が全国規模で発生し、小泉政権以来の郵政民営化の全面的な破綻が突き出された。混乱の責任を現場労働者に転嫁した日本郵便・鍋倉社長発言に全国の職場で怒りが沸騰している。問題の核心は民営化そのものの破綻だ。日通から移籍した労働者とランク&ファイルの団結をつくりだそう。郵政民営化絶対反対の闘いはまさに正念場だ。
「集荷も配達も社長がやれ」
現場からの多くの声が寄せられている。
▼「会社が責任とらずにまさか現場の俺たちの責任にするとは。毎日毎日お客に怒鳴られ続けてるのは俺たち現場労働者だ。社長はそこまで言うなら、現場に来て集荷も配達もやったらどうだ!」(東京A局)
▼「俺たちは午前指定便が1個遅れただけで、始末書書かされて処分だ。34万個の遅配の責任はどうなる! 34万通の始末書を当局は自分で書けるか! 今後一切の処分は許さないと現場のみんなと確認する」(同)
▼「この大混乱でまた大赤字だろう。当局はこれを必ず俺たちの責任に転嫁してくる。中元の小包買えとか自爆営業とか。『会社倒産運動をしているのはお前らじゃないか』と反撃しよう」(東京B局)
▼「自爆営業は全員で拒否しよう。経営陣が大穴をあけているのだ。俺たちが賃金を削って会社に貢献する必要はもうとうない」(同)
▼「休憩時間もまともに取れていない。深夜まで働いて、翌朝6時30分出勤の仲間もいる」「いままでの施設に『ゆうパックセンター』が入ったから駐車場も作業場も足りない」「路上で作業する請負の人もいる。安全に作業するスペースがない」「小包の授受が出来ないから、誰がどの荷物を持っているのかわからない」(四国C局)
▼「メッシュ(配達区分)などが確定したのは統合のわずか3日前!」「新ゆうパックがまるごと増えたのに同じ人員で配達している。1日最高5時間超勤」「配達先やコールセンターに殺到している苦情は全部支店長室にまわせ!」(同)
▼「荷物の増加は1・8倍というが、実感は5倍から10倍」「作業場スペースが絶対的に狭くて能率がまったく悪い。トラック専用口は間口5b、奥行き10b位の作業スペースしかない。そこで1台ずつ受け入れ入力している」「社長発言にはみんな怒り心頭ですよ」(東京F局)
▼「冷凍荷物が溶けたと大騒ぎだが、うちの局には冷凍荷物用の冷凍庫はない。あるのはチルド用だけ」「チルドのコンテナに冷凍物を詰め込んだが、どんどん温度が上がってすさまじい状況になった」「アイスや溶けた食べ物が休憩室のクーラーボックスに『ご自由にどうぞ』と書いて置いてある」(埼玉B局)
▼「本社の経営者ってたいしたことないですね。(統合の混乱は)旧日本軍の玉砕と万歳突撃みたいなもの。僕たち現場の方が経営感覚ありますよ。自信持ちましたよ」(東京A局)
(写真 【上】小包パレットが渋滞し身動きもとれない状態のターミナル局の構内) 「郵政民営化」自体が原因だ
大混乱の原因は、一にも二にも「郵政民営化」にある。荷物が約2倍に増えたのに、郵政資本は「コスト削減」が一切で人も設備も増やさなかった。
07年の民営化で、郵政現場の労働密度は3倍になった。徹底的な人減らしだ。そして今回のゆうパック統合で、現場をさらに2倍働かせようとしたのだ。しかも、物流拠点ターミナル局は、全国でわずか1カ所増えただけだ。ここに破綻したJPEXの荷物と機材を全部押し込んだ。作業効率も安全性も無視された。大混乱は必然だった。
まさに民営化それ自体の破綻だ。離島から山奥まで全国一律の配達体制を課せられる「公益事業」の郵便を、私的な金もうけのビジネスに変えた民営化の破産が証明されたのである。
これを日本郵便・鍋倉社長は「混乱の原因は現場の不慣れ。簡単なことです」と言い放ち、現場に責任を転嫁したのだ。労働者の怒りが爆発したのは当然だ。
日帝支配階級にとって郵政民営化は、国鉄分割・民営化と並ぶ新自由主義攻撃のもうひとつの柱だった。「労働者の働き度を極限まで高める」「労働者(労働組合)の抵抗を根絶やしにする」攻撃だ。「リストラ」や長時間労働、低賃金の非正規雇用が「解禁」となり、働いても食べられない「ワーキングプア」が広がった。とりわけ郵政職場の非正規化率は、社会平均の2倍を超えた。
郵政民営化の戦略事業と銘打ったJPEX計画(小包部門の子会社化)は、さらに全職場8割の労働者を非正規職にする攻撃だった。このすさまじい計画が、郵政労働者の全国的な抵抗で破綻したことは、労働者階級全体にとっても実に大きな勝利だったのである。
(写真 【下】民営化の破綻を暴き、現場の怒りを伝える労組交流センターのビラ) 職場生産点から闘う拠点を
ゆうパック事業統合の破綻は、生身の労働者を部品のように扱う新自由主義政策の行きづまりと破産を証明した。労働者を「秒単位」で働かせる郵政版トヨタ生産方式「JPS」のカイゼン運動が、逆に誤配や遅配、事故の増加を引き起こした現実はその象徴だ。宅配事業統合の失敗は、この民営化政策そのものの破綻なのである。
鍋倉社長の発言は、自らの失敗の責任を「現場の責任」に転嫁し、さらに現場労働者から搾り取るための反動的挑戦だ。現場労働者の怒りのすさまじさに圧倒された本社が出した「弁明」でも、彼らは民営化と人減らしを極限化させた民営郵政の責任を完全に開き直った。そしてブルジョアマスコミが「郵便労働者が働かないのが問題なのだ」という「反官業」キャンペーンを始めていることも重大である。
まさに郵政民営化絶対反対の闘いの正念場だ。労働者の団結と闘いこそが問われているのだ。今回の大混乱を傍観し、労働貴族=JP労組前書記長の「なんば選挙」にうつつを抜かしていた中央本部への現場労働者の怒りも高まっている。労働貴族を国会議員にしても、現場の闘いには一ミリの足しにもならない。
腐った労組幹部を引きずり下ろし、全国の郵政職場で階級的労働運動の拠点をつくりだす闘いに踏み出そう。敵は新自由主義の破綻にあえぐ資本家階級全体とその政府である。「国鉄全国運動」を水路に、産別を超えたすべての労働者の団結で勝利しよう!
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週刊『前進』(2448号3面2)(2010/07/19 )
7・23現闘本部控訴審へ
東京高裁 仲戸川判決を破棄せよ
7月23日に天神峰現地闘争本部裁判の控訴審第1回公判が東京高裁で開かれる。公判闘争への大結集を訴える。
(写真 市東孝雄さんの畑【右手前】から見た団結街道封鎖と天神峰現闘本部【左側が滑走路】)
仮執行宣言判決要求するNAA
成田空港会社(NAA)が明け渡しを求めている天神峰現闘本部裁判は、2月25日、千葉地裁・仲戸川隆人裁判長によって明け渡しを認める反動判決が下された。ただし、上級審の確定前に取り壊すことが出来る「仮執行宣言」を付することは出来なかった。
NAA側は6月「付帯控訴状」なるものを東京高裁に提出し、控訴審においては「仮執行宣言」を必ず付けるようにと圧力を加えてきている。一審で仮執行宣言が付かなかったことで多大な損害を被ったというのだ。
冗談ではない。NAAは、仲戸川裁判長による裁判とも言えない超反動判決を正当であるかのように言いなし、二審での焦点は仮執行宣言を付するかどうかだなどと勝手に控訴審を誘導しているのだ。控訴審の課題は唯一、およそ裁判とも言えない暴挙の連続であった一審仲戸川判決を破棄することだ。それしかない。
仲戸川は、反対同盟に現闘本部の地上権は無かったと強弁する。だがそれは1966年12月に天神峰現地闘争本部が設立されて以降の三里塚闘争のすべてを否定するものだ。当時、反対同盟副委員長に推された石橋政次は、千代田農協で行われた反対同盟の実行役員会で「自分が提供する土地は、どのように使ってもいいから、さらにこの土地を使って空港を追い出す闘いをやってくれ」と明言した。それ以降、天神峰現闘本部は、激闘の司令塔として、また反対同盟の会議場所として、90年1月、成田治安法によって強制封鎖されるまでずっと使われてきた。82年に石橋が脱落するまで、石橋自身も反対同盟の本部として供してきた。脱落・移転に際しては、本部の土地を分筆して残していった。度重なる権力の家宅捜索自体が反対同盟本部として行われた。
仲戸川は、地上権を確認した一片の証文もないことを地上権否定の根拠にしているが、石橋の提供宣言とその後の本部としての使用の歴史自体が反対同盟の地上権を明確に証明している。この44年におよぶ三里塚闘争が無かったかのように言う仲戸川判決は、まさにこの点において根本的に破産しているのである。
7・20から連日高裁前で朝ビラ
反対同盟は88年、政次の長男・石橋武司と賃貸借契約を交わした。「そもそも反対同盟に残して来たものであり、今後どのように使用しようとかまいません」という念書も交わされた。地代の領収書もある。有償の地上権も反対同盟にあるのである。
これを仲戸川は、すべてがNAA創作の偽証である石橋恵美子証言を、法廷には出廷させないビデオリンク方式で「証言」させ、反対同盟側の反対尋問をかたくなに認めようとしなかった。もちろん反対尋問をさせない証言に証拠価値などは何もない。仲戸川による「有償の地上権」の否定の一切の論拠が、実はこの反対尋問もない、偽証の石橋恵美子証言によってなされているのだ。
この事実一つとってみても、一審判決破棄、事実審理の一からのやり直しはあまりにも当たり前のことなのだ。
東京高裁による早期結審策動を粉砕し、仮執行宣言つき判決を総力を挙げて粉砕しよう。ここでも高裁を包囲する怒りの結集が勝利の鍵だ。7月20日から23日まで連日、朝の高裁前ビラまき情宣をやり、23日、公判闘争に大結集しよう。
「俺たちは本気」市東精神を貫く
この天神峰現闘本部をめぐる攻防は、団結街道閉鎖・第3誘導路建設、そして市東孝雄さんの農地強奪に対する一連の闘いだ。NAAは、2月25日の一審判決に仮執行宣言が付かなかったことに大打撃を受けた。NAAの計画は2月現闘本部解体、4月団結街道閉鎖だったのだ。それが現闘本部の閉鎖はできず、団結街道の閉鎖は、5月17日の市東さんの閉鎖看板粉砕で阻止され、6・27闘争の翌28日未明に、こそこそと泥棒猫のように閉鎖を強行することしかできなかった。ここにNAAらの破綻と敗北がある。反対同盟の闘魂をくじくことが出来なければ、攻撃の一切は空港自体の危機へと転化していくのだ。完全空港化などと言うごとに、ぶざまな欠陥空港の現実が突き出されるのだ。
反対同盟の志気は天を突くばかりだ。市東さんが発した「俺たちは本気だ」という言葉は、世界大恐慌下、帝国主義の未曽有の危機が進む中で、帝国主義の打倒が本当に問われている今日にあって、労働者・学生の決断を促す檄(げき)となった。
三里塚は44年、軍事空港の完成を阻止してきた。絶対反対・農地死守、非妥協・不屈の闘争精神は、いま帝国主義と闘う根本精神だ。帝国主義の先兵となって条件闘争的屈服を強制する体制内指導部との闘いの精神と完全に一体のものとなっている。
だから日帝は今や恐怖にかられて三里塚闘争の圧殺に総力を挙げてのりだしてきているのだ。だが日帝・菅政権、さらには帝国主義自体が解決不能の危機に陥っている中で、逆に三里塚闘争の勝利の展望は明々と示されている。帝国主義こそ打倒されるべきだという絶対反対の運動が圧倒的に沸き起こっているからだ。
6・13集会をもって始まった国鉄全国運動と動労千葉の勝利的前進は、三里塚闘争と一体だ。三里塚闘争も国鉄闘争も日帝打倒に直結する闘いだ。そういう意味で全国の労働者階級人民とともに未来を切り開く闘いだ。
動労千葉と三里塚反対同盟との労農同盟が、今や国鉄全国運動として巨大な広がりをかちとりつつあるのだ。ここに三里塚決戦の勝利の展望がある。
7・23東京高裁に大結集しよう。巨大な闘いの砦(とりで)・三里塚の勝利めざして天神峰現闘本部を守り抜こう!
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週刊『前進』(2448号3面3)(2010/07/19 )
韓国金属労組 6月12万人がスト
「タイムオフ制」阻止へ
韓国で金属労組を先頭に労働者のストライキ闘争が意気高く闘われている。勤労時間免除制度(タイムオフ制)の7月1日施行を阻止するための闘いだ。
金属労組では6月第2週に延べ4万7千人がストに参加し、第3週には延べ4万5千人、6月25日には1万人が参加した。金属労組で把握できていないストも含めると、6月に延べ12万人がストに参加したものとみられる。自動車組立工場に部品を納品する系列会社もストに参加し、該当地域の一部ラインの稼働がストップした。
特筆すべきは、労働メディアに「○○年ぶりスト」という見出しが相次いでいることだ。
自動車部品関係では、ギア部品を製造する忠清南道のダイモスで金属労組ダイモス支会が14年ぶりにスト。鋼板部品を製造する現代ハイスコでは支会がスト手続きに入ったのは13年ぶり。スプリング部品を製造するテウォン鋼業では支会のストは9年ぶり。自動車用半導体を製造する亀尾のKECでも支会が11年ぶりの全面スト。燃料噴射制御装置を製造する大田の韓国ロバート・ボッシュ機電では支会が11年ぶりの特勤拒否闘争を闘った。
自動車組立工場でも、6月末現在、起亜自動車支部が71・9%、GM大宇自動車支部が86・4%の高率でストを可決した。また、造船業でもSTX造船支会が10年ぶりにストに参加した。
(写真 「闘う労働組合を死守しよう」とストに立ち上がった金属労組ダス支会【韓国・慶州】)
労組破壊の悪法
タイムオフ制は、労組専従者に対して会社側が賃金を支給することを原則禁止する労組法改悪に伴い施行されるもので、労働、経営、公益の各委員でつくる勤労時間免除審議委員会が有給の労組活動の範囲を決めるというもの。
この制度を通して資本の側は、労組活動の内容に介入し、委縮させることを狙っている。
実際、起亜自動車資本は、@7月1日から組合員教育や総会、代議員大会は無給処理、A団体協約で提供してきた業務用車両やパソコンなどの各種備品の返却、B労組教育委員と常執幹部218人の無給休職、C原職復帰に応じない場合は懲戒手続きに入ることなどを明らかにし、労組活動に圧力をかけている。
「双龍に続こう」
今回のストライキ闘争できわめて重要なことは、組合員が昨年の双龍(サンヨン)自動車闘争や07年イーランド闘争の映画を見るなどして闘争の決意を固めていることだ。
双龍やイーランドの闘いに対し資本の側は全体重を傾けて鎮圧に乗り出し、労働者の側に「闘っても無駄だ」という敗北感を植え付けようとした。実際、不本意な労使合意でいったんは終結した。しかし韓国の労働者階級は、これらの闘いに敗北感を感じるどころか、これを新たな闘いに立ち上がる決意と教訓に転じているのだ。
自動車シートを製造する慶州のダスでは、支会組合員が「労働組合を死守するためになぜ工場占拠ストライキをやらないのか」と執行部に提起しているという。死傷者が出るほど壮絶に闘われた双龍工場占拠ストを目の当たりにしているにもかかわらずである。
また、「公営放送死守」を掲げて7月1日からストを続けている言論労組KBS(韓国放送)本部は、スト9日目に双龍自動車闘争の記録映画「あの月が満つる前に」の上映会を行い、組合員は涙を流して闘いを誓い合った。
6・2統一地方選で大敗北を喫したイミョンバク政権は7月8日、新任大統領室長にイムテヒ前労働部長官を内定した。昨年10月に労働部長官に就任したイムテヒはタイムオフ制を推進した張本人であり、労働組合破壊を政権の正面課題に据えたということだ。イミョンバク政権と韓国労働者階級のさらなる激突は不可避である。中国、韓国のストライキ闘争に続き、日本全国で職場闘争を組織しよう!
(山口 修)
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週刊『前進』(2448号3面4)(2010/07/19 )
労働者の怒り束ねる革共同に大カンパを
全国の支持者のみなさん。2010年を労働者階級の大飛躍の年とするための熱烈なカンパを要請します。
参議院選挙は民主党・菅政権の惨敗となり、自民党も史上最低の得票率に終わりました。この原点にあるのは、われわれ労働者の怒りと憤激です。生きることさえも困難を強制され、将来も見えず、バラバラに分断・支配されている。「こんな社会に誰がしたのだ!」という激しい怒りを、今や誰もが抱いています。
ブルジョアジーが「景気は回復基調にある」と言おうが、労働者階級にとっては極限的な搾取・収奪、非正規化と民営化が吹き荒れ、いつどこから暴動が起こってもおかしくないほどです。
攻防の原点に国鉄という最大の戦場をめぐる階級決戦があります。分割・民営化は中曽根が公言した通り、国労を解体し、総評を解体するための国家的不当労働行為でした。
これに対し動労千葉を始めとした労働者階級が迎え撃ち、闘い抜いてきたのが1047名解雇撤回闘争です。階級闘争はそれ以降、この1047名と動労千葉を解体するのかどうかをめぐって大激突を繰り広げてきました。それが今、4・9政治和解攻撃―6・28和解調印によって、戦後最大の決戦情勢を迎えています。
ここで歴史を左右するのは、ただ一点、6千万労働者階級の怒りを真に代表し、組織し、権力奪取を指導しうる革命党の登場です。今日の主体的情勢の核心問題は、日本革命―世界革命を実現する気概と戦略、綱領をもつ党は革共同以外にないということです。
塩川一派を始めとした自称「左翼」、自称「マルクス主義」も含め、革共同以外の文字通りありとあらゆる党派が、この1047名闘争解体の政治和解にひれ伏し、労働者を全面的に支配しようとする資本家階級の攻撃に抵抗することさえやめていきました。日本共産党はこの期に及んで「ルールある経済社会」をめざすと宣言し、社民党は「公正な市場経済」を掲げています。
わが革共同はこれとまったく正反対に、今こそ1047名解雇撤回闘争が光り輝く時だと確信し、それを革命戦略の中心に位置づけて闘います。労働者階級の怒りを一つにし、その自己解放のエネルギーを全面的に解き放ち、労働組合という労働者階級の団結体が革命の主体として生き生きと職場に根づいたとき、天下をひっくり返
すことは十分可能です。
資本家の前に土下座した連中をぶっ飛ばして、労働運動の主流派として躍り出る一大飛躍を革共同は決断しています。決戦を勝ちぬくための絶大なカンパをよろしくお願いします。
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週刊『前進』(2448号3面5)(2010/07/19 )
日程 現闘本部裁判控訴審、市東さん耕作権裁判
7月23日(金)午前11時
東京高裁第15民事部429号法廷
市東さん耕作権裁判
7月26日(月)午前10時30分 千葉地裁
*傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合を
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週刊『前進』(2448号4面1)(2010/07/19 )
闘う学友は全学連大会(9月9日〜10日 東京)に集まろう
無期停学処分撤回しろ
洞口朋子さんが法大生にアピール 大学の主人公は学生だ
法大当局は7月12日付で洞口朋子さんに対し「授業妨害」をデッチあげて「無期停学」処分を通告してきた。徹底的に弾劾する。この暴挙に対しキャンパスでは怒りの決起が始まっている。処分粉砕・法大解放へ先頭で闘う洞口さんからアピールが発せられた。(編集局)
「処分反対」のクラス決議
法大生―全国学生のみなさん! またしても法大当局は許しがたい処分を強行しました。経済学部教授会は7月12日付で私に「無期停学」処分を下しました。絶対に許せない! 「教育」という名の「処分」。これが大学なのか! こんな腐りきった大学でいいのか!
今、世界大恐慌のもとで学生から教育・未来が奪われている。私たちの敵は一つだ。怒りの炎で処分を粉砕しよう! 私はその先頭で闘います。
「2月5日の入試での受験生の通行妨害」「4月23日と6月10日の授業妨害」「過去の処分を反省していない」――こんな処分理由に一ミリの正当性もない。処分の本当の理由は「授業妨害」や「通行妨害」ではないからです。
私はキャンパスで仲間への処分を撤回させるべく署名を集め、多くの法大生と討論してきました。法大のあり方に声をあげる私の存在そのものが、処分の真の理由なのです。
6月10日に私が「授業妨害」をしたとされる1年生のクラスでは7月1日、「洞口さんは授業妨害をしていない! 処分反対!」というクラス決議があがりました。決議に賛成してみんなが一斉に拍手をした瞬間の感動を、私は忘れることはできません。
真剣に訴えれば必ず学生は応えてくれる。だからこそ、私は処分反対のクラスの思いを踏みにじる法大当局を絶対に許さない。こんなやつらの運営する「大学」に何の展望もありません。私はキャンパスで闘う中で、学生の団結した行動こそが大学を奪い返す力だという確信をつかみました。
(写真 【上】 7月12日、処分通告への緊急抗議集会で訴える洞口さん【法大正門前】)
新入生の決起を恐れる当局
法大闘争は5年目を迎え、完全に新たな段階に突入しました。06年3月以来、のべ118人の逮捕という弾圧に対し一歩もひかずに団結を守り抜いてきました。そしてついに今年、法大闘争は3万法大生の獲得に向けて前進を開始したのです。この新入生の決起への法大当局の「回答」が「無期停学」処分です。
私は処分への怒りをバネにがむしゃらに闘ってきました。クラス・サークルをまわり、地道な日々の積み重ねで学生を獲得してきました。
「法大に入学して社会の縮図が見えた」と、ある新入生は語ってくれました。そして、これが一大学だけではなく全社会的な問題だとつかんで、国鉄・沖縄・三里塚に決起している。そして、自らのキャンパスに戻って当局―資本と闘う。学生の本来の姿を生き生きと取り戻している。わが文化連盟も、新入生の獲得でキャンパスに本当に責任をとる組織に飛躍しています。
(写真 【下】 教授会呼び出しの6月29日、翌日の法大包囲デモを呼びかける【同】)
30サークルが学祭実に「不信任」
法大生の怒りは、私への処分と学祭規制をめぐって爆発しています。だから法大当局は、学祭参加サークルが結集する7月9日の全学説明会前に私に処分を出そうと急いだ。しかし、7月2日の臨時教授会での決定以降、「処分反対! 学祭規制撤廃!」の声が高まり、結局12日まで処分を執行できなかった。これこそ学生のもつ力です。教授会や理事会の決定が「絶対」ではなく、学生が声をあげればひっくり返せるのです。
しかし、当局にべったりの学祭実(自主法政祭実行委員会)には、この学生の力を理解できない。大学の「施設管理権」と学生の「自主」は絶対に相いれない。にもかかわらず、それをあいまいにしているのが学祭実でありCSK(サークル支援機構)です。
6月11日、22日の学祭説明会では、私と新入生を先頭に規制反対の声をあげ、学祭実が「施設管理権は大学にあるから規制をのめ」と叫び散らす裏切り者であることを暴きました。
そして全学説明会に参加した239サークルの中から30サークルが学祭実に対し「不信任」をたたきつけました! あるサークル員は「あの場で自分は挙手したけれど、学祭実を信任して手を挙げたわけではない。学祭をやりたいからだ。他のサークルもそうだ」と語ってくれました。これが学生の思いだ。
「黙って従わないと補助金を出さないぞ。部屋を使わせないぞ」と学生を脅して支配してきた当局―CSKの崩壊がいよいよ始まったのです!
239サークルは、本当は学祭実不信任であり、断然文化連盟派なのだ。だからこそ、文化連盟の組織拡大で学祭規制は粉砕できる。大学は変えられる! 主導権は文化連盟の中にあります。
全学説明会の会場では、初対面を含め多くの学生が処分反対メッセージを書きにきてくれました。「処分」が逆に法大生の団結を拡大している。総じて私がキャンパスでつかんだことは、法大生は必ず立ち上がる、立ち上がっているんだということです。
この闘いは全世界の労働者・学生の決起と一つです。私が3月にカリフォルニア教育ゼネストを闘ってつかんだことは、あの闘いは必ず日本でもできるしやりたいということです。
7・11参院選で示されたことは、私たちの未来を決めるのは民主党や自民党ではなく、ましてや法大の理事会連中なんかじゃ絶対にないということです。国鉄―沖縄に次ぐ闘いの火柱を必ず法大からあげてやる。処分を実力で撤回させ、私は斎藤君、倉岡さんとともに必ずキャンパスに戻ります!
未来は学生のものだ。ともに闘おう!
(法政大学経済学部2年・洞口朋子)
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週刊『前進』(2448号4面2)(2010/07/19 )
キャンパスから怒りの声
法政大学
●私はこの洞口処分を怒りをもって弾劾する。彼女は「2月5日のビラまきで受験生の通行を妨害し」「6月10日の人環の授業前のビラまきにおいて、授業を妨害した」などという理由で処分された。……2月5日についてのことは私は多摩で受験していて関知できないので、6月10日のことについて証言しよう。
その日私は、その授業に出席し「授業妨害なるもの」を自らの目で見ていた。当局の嘱託職員が突然入ってきて彼女を暴力的に連れ出していった場面を、だ。その上、当該の教授が「授業妨害はなかった」旨の告知をしているにもかかわらず洞口処分を強行したのだ。
法政大学当局は理屈もへったくれも無く彼女を処分した。だがこれは同時に、法大当局が洞口さんをはじめとした全学生に対して、処分をする正当な「理由」を明示できないことを意味し、「当局にとって(洞口さんが)都合が悪いから処分した」ということを意味している。つまり、法大当局は瀕死(ひんし)である! 「利権の巣窟(そうくつ)」=法政大学当局・理事会をこきおろし、打倒しよう! ヤクザ部隊を一掃しよう! 経済学部教授会は今すぐ「無期停学」処分を撤回しろ!!(人間環境学部1年生)
●教授会はいったいなにを話し合っているのか、考えてるのか。こんな自己中心的な連中に教えを受けて、学問に対する理解が深まるとは思えない。やはり大学はガラパゴス化している。法大教職員、あんたらはガラパゴスゾウガメだ!(文学部2年生)
●処分は絶対におかしい! 大学は聞く耳を持て!(経営学部1年生)
●歴史的にみれば洞口朋子さんのしていることは何の問題もない。学生の意見をムシするな!(キャリアデザイン学部3年生)
首都圏A大学
●発言の自由が認められないのはおかしい。全部”つぶせば”良いだけ
か!? 学生の意見を。もっと学生が社会を変える力というものを認めるべき。mai 68(1968年フランス5月革命)を見て!!(外国語学部生)
●学生に対する姿勢を学校は改めるべきだ。(国際教養学部1年生)
●おかしいだろ!! 学生の将来を台無しにしていいんですか。(外国語学部生)
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週刊『前進』(2448号4面3)(2010/07/19 )
全学連大会への招請状
法大闘争勝利! 菅・民主党政権打倒!
「教育の民営化」と闘う国際的団結を!
暴処法弾圧をうち破って執行部全員の奪還をかちとり、法大解放闘争と国際連帯を発展させて前進する全学連(織田陽介委員長)から全学連第71回定期全国大会への招請状が出された。(編集局)
招請状
法大闘争勝利! 「教育の民営化」と闘う国際的団結を!
全国の学友は、全学連第71回定期全国大会に集まろう!
2010年7月15日
全学連中央執行委員会(織田陽介委員長)
全国学友のみなさん! 全学連中央執行委員会は9月9〜10日に開催する全学連第71回定期全国大会への結集を訴えます。
7月11日の参院選において、菅・民主党政権への怒りが爆発しました。 「国家の危機を救え」というかけ声のもと、あらゆる矛盾が学生・労働者に押しつけられることへの反乱です。「議会制民主主義」の枠をこえ、団結と行動が社会を変える大激動の時代です。歴史を切り開く力は青年と学生の中にあります。300万学生の団結をつくるため、今次大会に集まろう!
第一に、法政大学でのすべての処分を撤回させ、新自由主義と対決する学生の団結をつくろう! 本年6〜7月、ついに法大文化連盟と新入生を先頭に、不当処分と大学祭規制への法大生の怒りの声が上がりました。法大資本の掲げる「営業権・施設管理権(による自由の剥奪〈はくだつ〉)」こそ新自由主義大学の本性であり、私たちが仲間を守るために処分撤回署名を拡大する中に、学生支配の体制をうち破る道があります。法大処分への怒りと自らのキャンパスでの怒りを結合させ、全学連大会に集まろう!
新自由主義攻撃の一環である「教育の民営化」が世界中で吹き荒れています。「大学とは原材料を仕入れ、加工して製品に仕上げ、卒業証書をつけて企業に送り出す場所である」(首都大学東京理事長・高橋宏)。この言葉に象徴されるように、大学・教育、そして学生までもが「商品」におとしめられ、大学には資本の論理がはびこっています。「就活、高騰する学費、奨学金」が三重苦となって学生を苦しめています。とりわけ「7人に1人が就職のために留年している」(7月6日付読売新聞)という現実が示すように、大学が学生の未来を奪い、さらに学費を収奪する機関になり下がっています。
何よりも学生の団結破壊を許してはなりません。ともに未来をつくり上げていくはずの隣の仲間と、「資本の論理」のもとに徹底的な競争を強いられる。富山大・新樹寮の廃寮化、東北大・日就寮の食堂民営化など、全国大学の寮・サークルで自治破壊が進行しています。「大学はこのままでいいのか。学生は商品じゃない!」――怒りの声はキャンパスに充満しています。「教育の民営化」に対する最大の反撃は、学生の団結と組織をつくり上げることです。学生こそ大学の主人公になろう!
第二に、菅・民主党政権を今すぐ打倒しよう! 世界大恐慌下での「戦争と大失業」攻撃に立ち向かおう! 菅政権は、参院選で示された労働者・学生の怒りに包囲されながらも、連合などの労働組合幹部を使いながら、さらに大増税・大失業を私たちに押しつけようとしています。
さらに、改憲と戦争の問題も切迫しています。菅政権は、沖縄・辺野古新基地建設の強行を宣言しました。また、米・オバマ政権のイラク・アフガン侵略戦争、もしくは韓国軍の哨戒艦沈没事件も使いながら戦争国家化へとひた走っています。学生は全世界の反戦闘争の先頭に立とう!
学生の未来は、労働者とともに闘う中にあります。全国学生は動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)のように闘おう!
動労千葉は新自由主義の突破口としてあった80年代の国鉄分割・民営化攻撃に対し、40名もの解雇者を出しながらストライキで闘い抜きました。そして、今に至るも団結を崩さず闘い続け、今年4月にはJR東日本全体の外注化(合理化)も阻止しました。国鉄分割・民営化以来の24年間の闘いに、全世界の労働者が注目しています。「団結した労働者の闘いこそが歴史をつくり、社会を変える!」――この動労千葉の訴えに応えて闘おう!
第三に、国際連帯の闘いをさらに拡大しよう! 全学連の国際連帯は、今年前半に歴史的な前進をかちとりました。3月訪米闘争では、全米で100万人の教育ストが闘われる中、アメリカ学生運動の中心であるカリフォルニア大学バークレー校のストライキに合流しました。6月のブラジル訪問も大成功しました。
「反米大陸」でありBRICsの一角を占めるブラジルは、世界経済および労働運動・学生運動の帰趨(きすう)を握る位置にあります。その中で全学連は、ANEL(ブラジルの全国学生組織)と会議を行い、今年12月には全世界の学生統一行動が決定されました。全世界の学生のキーワードは「教育の民営化粉砕!」です。全学連は国際連帯の拡大の中で、「教育の民営化」と新自由主義への怒りは普遍的であることをつかみとってきました。
ギリシャをはじめヨーロッパでは、「国家財政の赤字を労働者に転嫁するな!」をスローガンに掲げたゼネストが、中国では、中国共産党による支配をうち破るストライキが爆発しています。この闘いを、青年と学生が牽引(けんいん)しています。この情勢の中で、動労千葉が「万国の労働者、団結せよ!」と呼びかける、国際連帯の11月労働者集会に全国学生は集まろう!
最後に、今年は60年安保闘争から半世紀、70年安保・沖縄闘争から40年の記念すべき年です。日本の闘いの最先頭には常に闘う全学連の隊列があり、その学生の姿が新しい時代の到来を告げ知らせてきました。私たち青年・学生こそ未来の体現者です。今こそ学生運動を、そして学生の無限の可能性をよみがえらせよう!
(写真 3月4日、米カリフォルニア大バークレー校でピケットに立ち教育ストをともに闘う全学連)
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全学連第71回定期全国大会
9月9日(木)〜10日(金) 東京
参加費/1000円(資料代など。宿泊費は除く)
連絡先/TEL 050-3036-6464 mail cn@zengakuren.jp
http://www.zengakuren.jp/
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週刊『前進』(2448号4面4)(2010/07/19 )
怒りたぎらせ抗議
法大5・28暴行デッチあげ控訴審初公判
被告呼び捨て、「退去」「退廷」
7月9日、法大5・28暴行デッチあげ裁判の控訴審初公判が東京高裁第9刑事部(小倉正三裁判長)で行われた。
法大当局と警視庁公安部が結託し、2007年4月27日には新井拓君に対して、08年5月28日には新井君と中島宏明君に対して、暴行事件をデッチあげて逮捕・起訴した。2人は長期勾留をものともせず、完全黙秘・非転向を貫き、118人の逮捕者、不当起訴された33人の学生とともに、法大弾圧を完全に粉砕した。そして法大を「教育の民営化」と闘う学生運動の不抜の拠点として打ち固めた。今や1年生を先頭に次々と法大生の決起が始まっている。
一審では、「被害者証人」として法廷に出てきた大学教授の安東や職員の佐藤、警備員の星や正木らと真正面から激突し、弾圧の不正義とデッチあげを完全に暴き、みごとな無罪判決をかちとった。裁判所は自己保身のため全面無罪を出さず、安東事件のみ有罪判決を強行した。しかし「首絞めというかどうかはともかくとして」と吐露せざるをえないように、デッチあげであることは百も承知なのだ。
検察はまったく不当にも控訴。新井君と弁護団は「安東事件」について控訴した。
初公判は新井君と中島君への人定質問から始まった。ところが開廷するやいなや小倉裁判長は「新井、前に出なさい」と言い放った。新井君が「呼び捨てにするな!」と毅然(きぜん)と対応したが、裁判長は無視して質問を続けた。新井君が抗議すると、いきなり退廷命令を発し、荷物も持たせずに構外退去を強行した。中島君に対しても平然と質問を続けた。中島君が「被告人席に立たされても、人間としての尊厳まで奪われるつもりはない」と抗議すると、今度は中島君まで退廷させたのだ。断じて許さない。
小倉裁判長は無罪判決に対する不当な控訴攻撃と闘う2人を初めから犯罪者扱いしているのだ。
弁護団は怒りをたぎらせて裁判長の訴訟指揮に抗議し、検察官の控訴趣意書に対する答弁書と「安東事件」の控訴趣意書を読み上げた。一審で破産したデッチあげ立証をどういじくりまわしても最初から破産していることが一層明白となった。
国家暴力そのものである東京高裁と東京高検に対する被告団と弁護団の怒りの炎は燃え上がっている。腐敗した権力者どもによる法大闘争への敵対を許さず、控訴審闘争を全力で闘い勝ちぬく決意でいっぱいだ。
次回(9月22日)は検察側証人として清宮隆前法大総務部長が出廷する。新井君への入構禁止措置の「正当性」を証言するという。傍聴闘争に決起し、デッチあげのための証人を粉砕しよう。
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週刊『前進』(2448号4面5)(2010/07/19 )
2010年 7月7日〜13日
安保理、北朝鮮非難の議長声明/参院選で民主党が大敗
●安保理が議長声明を採択 国連安全保障理事会は、韓国哨戒艦沈没事件について公式会合を開き、間接的な表現ながら北朝鮮を非難する議長声明を全会一致で採択した。議長声明は、沈没原因について偶発的な「事故」ではなく「攻撃」と断定し、「哨戒艦『天安』沈没を引き起こした攻撃を安保理は非難する」と表明。一方で攻撃主体を北朝鮮と断定することを避けた。(9日)
●沖縄県議会が日米声明見直し要求を決議 沖縄県議会6月定例会は、最終本会議で「米軍普天間飛行場移設の日米共同発表の見直しを求める意見書・抗議決議」を全会一致で可決した。改革の会の議員2人は退席した。意見書・抗議決議は、日米共同声明について「県民の意見をまったく聞かず頭越しに行われた」と批判。「民主主義を踏みにじる暴挙」「県民を愚弄(ぐろう)」しているとして、日米両政府に合意見直しを求めた。(9日)
●「図面描いても無理」 沖縄県の仲井真知事は定例記者会見で、日米両政府が8月末をめどに米軍普天間飛行場代替基地の位置や工法の検討を進めていることに関して「進んでも(実行は)できない。図面だけ描いても無理だ」と述べ、名護市辺野古への移設はきわめて困難との考えをあらためて示した。さらに「(移設先の)名護市長の反対を押し切ってやるにはブルドーザーと銃剣と言われた(米軍による戦後の土地強制収用)方法しかない。今の日本でそんなことがやれるとは、ゆめ思わない」と指摘した。(9日)
●参院選、民主敗北 政権交代後、初の大型国政選挙となる第22回参議院選挙が投開票された。民主党は改選54議席を10議席下回る44議席にとどまった。自民党は改選第1党となる51議席を獲得した。菅首相は続投する意向を表明したが、国会は衆参両院で多数派が異なるねじれ状態となる。みんなの党は10人が当選。共産党が3議席、社民党は2議席、たちあがれ日本も1議席を確保した。(11日)
●内閣支持率36%に 共同通信社が参院選を受け実施した全国緊急世論調査で、菅内閣の支持率は36・3%と発足直後の6月調査61・5%から急落した。25・2%だった不支持率は52・2%に倍増した。(12、13日)
●スーダンPKO、ヘリ派遣見送り
仙谷官房長官は、外務、防衛両省を中心に検討していた国連スーダン派遣団(UNMIS)への陸上自衛隊ヘリの派遣を見送る、と発表した。検討されていたのは、来年1月のスーダン南部の独立を問う住民投票での支援。陸自ヘリを使って投票箱の輸送や選挙監視要員の移動を行う案で、ヘリ4機、隊員300人程度の規模での派遣を想定していた。(13日)
●参院選「普天間協議に影響なし」
北沢防衛相は閣議後会見で、参院選の民主党大敗の結果が米軍普天間飛行場移設の日米協議に与える影響はないと述べた。沖縄選挙区で各候補が普天間の県内移設に反対を掲げて得票したことには「沖縄の現状からすればそれが民意なのだろう」と述べた。(13日)
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週刊『前進』(2448号5面1)(2010/07/19 )
8・6ヒロシマ大行動へ 実行委員会の呼びかけ
全世界の労働者・民衆の団結で核なくせ! 戦争・改憲とめよう
被爆65周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会が発した「8・6ヒロシマ大行動へのご参加・ご賛同のおねがい」を紹介します。全国から8・6広島―8・9長崎に駆けつけよう!(編集局)
被爆者をはじめとする広島、全国、全世界の労働者、市民、学生のみなさん。ますます激化する世界大恐慌が、新たな世界戦争・核戦争の危機を生みだしています。今こそ反戦反核の闘いの正念場です。命の限り核廃絶を訴える被爆者の叫び、基地撤去を求める沖縄の怒り、国鉄1047名解雇撤回を貫く動労千葉と国労闘争団員を先頭とする全国の闘う労働者の力、新自由主義と対決する青年労働者・学生の若い力、そして広がり続けている労働者民衆の国際連帯の力――この私たちの願い、叫び、怒り、力を、被爆65年目の8・6ヒロシマに総結集しましょう。
日本の核武装を主張する田母神・元航空幕僚長が、ふたたび8・6ヒロシマに乗り込もうとしています。昨年に続き、「ヒロシマは田母神を許さない!」の声をあげていきましょう。
(写真 オバマ賛美の満展開を切り裂いて意気高く闘いぬかれた、昨年の8・6ヒロシマ大行動)
●被爆者を先頭にオバマの核独占・核戦争政策と対決しよう
私たちは昨年、連合・原水禁、原水協、秋葉市長をはじめあらゆる勢力がオバマを賛美する中で、唯一、オバマとの対決を訴えました。NPT再検討会議やオバマの新安保戦略は、「平和に向かっている」どころかアメリカによる核独占支配を再編・強化するものです。オバマは、ベトナム戦争を超える史上最長のアフガニスタン侵略戦争をますます激化させ、「北朝鮮とイランは核攻撃の対象」(ゲーツ国防長官)と明言し、沖縄米軍基地をさらに強化しようとしています。今あらためて、全世界を巻き込む戦争・核戦争の危機の切迫に立ち向かうことを訴えます。
「米国の大統領が『核なき世界』を言うたからと広島で応援しとる人らが今おりますが、原爆を市民に落とし、戦争を続けとるのはどこか。核兵器を完全に無くさん限り、私は信用も納得もできません」(労働者として生き闘ってきた広島の被爆者の言葉)――この被爆者の怒りを先頭に、オバマの核独占・核戦争政策と対決しましょう。
●沖縄米軍基地撤去の闘いとヒロシマの闘いはひとつ
「核密約」の暴露で完全に明らかになったことは、日米安保体制こそ核戦争の体制であり、沖縄米軍基地こそ核戦争の出撃拠点だということです。沖縄そして日本全土を北朝鮮や中国に対する侵略戦争・核戦争の出撃基地とする日米安保体制とヒロシマは、絶対に相いれません。民主党・鳩山政権を吹き飛ばした沖縄の怒りは、日米安保体制を根底から揺るがしています。〈沖縄米軍基地撤去・日米安保反対〉の闘いと〈ヒロシマ・ナガサキをくり返すな〉の闘いはひとつです。「日米合意」=辺野古基地建設を強行しようとする民主党・菅政権と真っ向から対決し、8・6ヒロシマから安保・沖縄の闘いのうねりをさらに大きくしていきましょう。
●国境を越えた団結の力で核と戦争はなくせる
労働者の団結と国際連帯の発展こそ、核をなくし、戦争を阻む唯一の力です。
「核抑止力」論は、本来ひとつに団結すべき世界の労働者を分断する究極の論理です。核兵器は労働者民衆を皆殺しにする兵器です。この核を他国の労働者の仲間に突きつけて「平和」を保つ――、これこそオバマから田母神にいたる「核抑止力論」の中身です。国内で労働者を分断し競争させ合って、マツダ宇品工場事件のような事態を引き起こすまでに労働者を追いつめながら、搾取と支配を続けている資本家とその政府が、国際的にも労働者を分断し、激しく競争させ合い、殺し合いまでさせる。これが現代の戦争の正体です。
いま大恐慌下で全世界の労働者は同じ声を上げ、共通の敵である資本家とその政府に対する闘いに立ち上がっています。「民営化反対」「首切り反対」「増税反対」「戦争反対」と。参院選で大敗した民主党・菅政権を追いつめているのもこの労働者の怒りと闘いです。〈解雇絶対反対・戦争絶対反対〉で闘う団結、闘う労働組合が存在する限り、そして労働者民衆が国境を越えて団結を広げたとき、どんな戦争も不可能となり、一切の核兵器を無力にし、廃絶することができるのです。
8・6ヒロシマ大行動は、反戦反核の国際連帯を発展させます。すべてのみなさんの参加を心から呼びかけます。
2010年7月15日
◇
2010年8・6ヒロシマ大行動スローガン
■オバマの核独占・戦争政策と対決しよう!
■沖縄米軍基地撤去! 侵略と核戦争の安保をなくせ!
■米日による北朝鮮への侵略戦争絶対阻止!
■日本の核武装を叫ぶ8・6田母神講演を許さない!
■原発・核燃料サイクルをとめろ! 日本の核武装阻止!
■裁判員制度廃止! 改憲をとめよう!
■国鉄闘争の火を消すな! 大恐慌と戦争に立ち向かう労働組合を!
■労働者民衆の国際連帯で戦争を阻もう!
◇
被爆65周年8・6ヒロシマ大行動よびかけ人
下田礼子(反戦被爆者の会)/有賀崇雅(広島県労働組合交流センター事務局長)/安藤聡男(広島大学学生、全学連副委員長)/内海隆男(広島の強制連行を調査する会)/大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)/大江照己(国鉄西日本動力車労働組合委員長)/倉澤憲司(広教組組合員、「日の丸・君が代」不起立・「8・6年休」被処分者)/鄭伊佐(被爆三世)/中島健(被爆二世)/中山崇志(広島連帯ユニオン草津病院支部委員長)/原田豊己(カトリック広島司教区司祭)/平口雅明(社会保険庁分限免職者、全国社会保険職員労働組合広島支部福山分会)/森末一義(高陽第一診療所労働組合委員長)/吉田良順(医師)/李実根(広島県朝鮮人被爆者協議会会長)/大石又七(ビキニ被爆者・元第五福竜丸乗組員)/宇都宮理(愛媛県職員労働組合委員長)/矢山有作(元衆議院議員)/野田隆三郎(岡山大学名誉教授)/入江史郎(スタンダードヴァキューム石油自主労組委員長)/北原鉱治(三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長)/田中康宏(国鉄千葉動力車労働組合委員長)/高山俊吉(弁護士、憲法と人権の日弁連をめざす会代表)/西川重則(平和遺族会全国連絡会代表、とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)/佐久川政一(沖縄大学名誉教授)/藤田祐幸(元慶応大学教員)/三角忠(出版労働者連帯会議代表)/吉田義久(核問題研究情報センター代表、元相模女子大学教授)/富田晋(沖縄北部合同労働組合うるまユニオン副委員長)
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週刊『前進』(2448号5面2)(2010/07/19 )
日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
【広島】
全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ! 戦争・改憲をとめよう!
被爆65周年8・6ヒロシマ大行動
8月6日(金)12時半
広島県立総合体育館小アリーナ
集会後、午後3時デモ出発(原爆資料館下まで)
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
《関連行事》
◎労働者産別交流集会
5日(木)午後1時開場 広島市東区民文化センター
◎全国学生集会
5日(木)午後4時 広島市東区民文化センター
◎全国青年労働者交流集会
5日(木)午後6時 広島市東区民文化センター
菅首相来広・祈念式典弾劾デモ
6日(金)午前7時 東千田公園(日赤原爆病院前)
【長崎】
労働者の国際団結で日米安保粉砕し、核廃絶へ! オバマ政権・民主党菅政権打倒へ!
長崎反戦反核集会
8月8日(日)午後6時
長崎県勤労福祉会館
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会
8月9日(月)午前7時半
爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑
主催 長崎朝鮮人の人権を守る会
平和式典菅参加弾劾デモ
8月9日(月)午前10時
城栄公園(路面電車・大橋駅下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2448号5面3)(2010/07/19 )
動労千葉ブラジル訪問の意義
闘うコンルータスと熱い交流
階級的な国際潮流形成へ展望
幹部の屈服と対決
世界大恐慌のただ中で、中国ホンダ工場の青年労働者がついに決起した。日米欧帝国主義の新自由主義攻撃・外注化攻撃の集中点である中国沿岸地帯=「低賃金地帯」で、労働者の怒りと闘いはトヨタやさらにその他の外資系工場に広がっている。帝国主義の延命のために矛盾を蓄積してきたBRICs諸国のど真ん中で、体制内労組幹部のブレーキを吹き飛ばして、残存スターリン主義に対する労働者の階級的闘いが爆発した。すでに命脈の尽きた帝国主義への大打撃である。
6月13日、動労千葉の呼びかけのもと、”国鉄闘争の火を消すな!”の全国運動が、多くの組織・諸個人の熱烈な賛同のもとで始まった。大恐慌に立ち向かう階級的労働運動が主流として躍り出て、労働運動・階級闘争の現状を根底的に転換し、労働者階級の勝利の道を切り開く歴史的な闘いは、「生きさせろ」の叫びを上げている全国の労働者に大きな反応を生み出して前進している。
この闘いと軌を一にして、中国と並びBRICs諸国の一角をなすブラジルで、労働運動の一大転換を目指す挑戦が始まった。6月初頭、反体制的労働運動の2大潮流―コンルータス(全国闘争連盟)とインターシンディカル(労組会議)が、新自由主義攻撃の推進者=ルラ政権とその反動的支柱であるCUT(中央統一労組)に対決する戦闘的労働運動の統一を目指して結集したのだ。
「われわれは、われわれの戦略を命がけで実現しようとしているのだ」(コンルータス指導者・次期大統領選候補者、ゼ・マリアの演説)という歴史的舞台に、大恐慌に真正面から立ち向かう階級的労働運動の潮流の形成に革命的飛躍をかける動労千葉と全学連の代表団が招待され、闘うブラジルなど中南米労働者階級との劇的な合流がかちとられたのだ。(本紙2446号既報)
大会・集会には、広大なブラジル全土から数千人の労働者が参加したのに加えて、中南米諸国の闘う労働組合代表、革命諸組織、さらにヨーロッパからも数波のゼネストを闘っているギリシャの労働者を始め、ポルトガル、スペインなどの労働者代表数百人が参加し、日本からの代表団とともに登壇した。世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する現実性と切迫性を体現する国際連帯が白熱的にかちとられた。
大会での動労千葉の発言は、「日本、ブラジル、ヨーロッパ、アメリカの労働者の闘いは同じです」(コンルータスのHP)と表現されるような感動を全参加者に与えた。世界大恐慌に真っ向から立ち向かい、日本帝国主義の攻撃と体制内労組幹部の屈服に対し、階級的団結を固め、国際連帯を求めて闘っている動労千葉の姿と主張が、まったく同じ状況と課題に直面し、闘いと勝利の展望を求めているブラジルを始め中南米の労働者の心をしっかりとつかんだのだ。そして労働者階級に絶対的信頼を置き、職場に基礎を置いた資本・権力との絶対非和解の闘いを階級的団結を基軸に貫いて闘いぬくならば、世界的規模でプロレタリア独裁権力の樹立が実現できるという現実的な展望を、日本・ブラジルと全世界の労働者に明らかにするものであった。
中南米およびカリブ海諸国の労働者人民は、戦後、アメリカ帝国主義を背景とした軍事政権のもとに苦しんできたが、1980年代から90年代へかけて労働運動の高揚を背景に次々と反動政権を打倒し、「反米政権」を樹立してきた。しかし権力を握った政権は新自由主義政策を強行し、労組幹部を屈服させ、世界大恐慌の中で反労働者的本質をあらわにした攻撃をかけてきている。今回の挑戦はこれに対する階級的反撃であった。
(写真 訪問団がGM工場前で組合員とともにビラまき【6月10日 サンジョゼ・ドスカンポス】)
青年の怒りと誇り
今回のコンルータス大会、統一大会、国際労働者会議の示したものは何であったか。
まず第一に感動的だったのは、会場内外に熱気をみなぎらせた圧倒的な大衆的参加がかちとられたことである。しかも数千人におよぶ参加者の大多数が、青年労働者である(指導的な女性労働者が多い)ことだ。そして「労働者こそが社会を世界を動かしている」という誇りに満ちたのびのびとした姿、言動である。ここには新自由主義への青年労働者と学生の怒りの爆発があった。そしてそれをコンルータスが根こそぎ組織し、膨大な活動家を育てようとしているひたむきな姿があった。
第二に、コンルータス大会・統一大会が、反労働者的ルラ政権とその支柱である体制内労組CUTとの数年におよぶ闘争を経て、ついにかちとられたということだ。
それは日本代表団が訪問したコンルータスの拠点=サンジョゼ・ドスカンポスの巨大なGM工場の闘いに代表されている。金属労組のGM工場支部は、資本の側に立ったCUTの妨害を突き破って、07年以来の数次のストを含む闘いでフレックスタイム導入(勤務時間の「柔軟化」による労働強化)の策動をついに粉砕した。その結果、09年秋の組合選挙で70%の得票をもって、ついに組合権力をコンルータスが掌握し、ここを拠点とすることに成功した。この闘いは、ブラジルの自動車産業資本に一撃を加えたとともに、「恐慌の最中でも闘って勝利できる」という確信を中南米全土の労働者に与えたのである。
第三に、このような闘いを通してブラジル各地に形成された階級的労働運動の潮流が、徹底的に職場の労働者大衆(ランク&ファイル)に基礎を置きつつ、労働組合権力の獲得を追求していることである。全国から結集した数千人におよぶ大会の出席者は、代議員とオブザーバーに分けられており、代議員は金属(自動車、鉄鋼など)、公務員労働者、医療労働者などいくつもの産別にわたる組合の正式機関代表や、各地域の職場で選出された労働者によって占められていた。それ以外に組合内反対派グループや活動家諸個人という参加の形態も含んでいた。それは、反労働者的ルラ政権の反動的支柱となっているCUT内部での激しい党派闘争の貫徹の結果としてかちとられてきたものである。戦場は労働組合なのだ。
第四に、新自由主義攻撃は全世界で、とりわけブラジル、中国のようなBRICs諸国で若々しい労働者階級を巨大な規模で生み出した。それと同時に旧社会を分解して、膨大な被抑圧人民諸階層を貧困の底に突き落とした。コンルータスは労働組合の新たな統一をもって、プロレタリア独裁権力の樹立を目指す労働者階級の階級的任務として、これらの被抑圧諸階層を組織しようとしている。そして激発している学生運動、農民運動などの社会的運動を、労働組合の指導のもとに包摂していこうとしている。コンルータス大会、統一大会の出席者にそれが反映されていた。現にサンジョゼ・ドスカンポスの土地占拠闘争は、ソビエトの萌芽(ほうが)形態を実現しつつあるとさえ言える。
第五に、この戦闘的労働運動の潮流は、コンルータスを先頭に「階級的社会主義的労働運動」をスローガンにしている。ここで階級的というのは、労働者階級への信頼に基礎を置いた絶対反対の立場、団結論を意味している。動労千葉の階級的労働運動と同じ志向性を持つものである。このコンルータスの階級的労働運動の立場は、労働組合組織としてのコンルータスの04年結成以来の闘いの中で、コンルータスに大きな影響力を持つPSTU(統一社会主義労働者党)を軸とする党派闘争を通じてかちとられてきた。その根底には、労働運動、階級闘争に対するマルクス主義・レーニン主義の原則的な立場の確立への闘いがあることは間違いない。
国際的組織を希求
こうして、6・13全国大運動によって階級的労働運動の創造へ歴史的挑戦を開始した動労千葉と、ブラジルを先頭にルラ政権などの反労働者政権と体制内労組幹部を打倒することを「労働運動・階級闘争の歴史的転換期」(コンルータス発言)としてかちとろうとしているコンルータスを先頭とする「階級的社会主義的労働運動」との感動的合流がかちとられた。これは、階級的労働運動の一大潮流、そして階級的労働運動を原則とする労働組合の国際的組織を世界的に形成する現実性、必然性を切実な課題として提起している。
これは、本紙2010年新年号国際部アピールで03年以来の日韓、日米の国際連帯の積み重ねの成果を確認しつつ、「世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する”新たな共産主義インターナショナルの形成を”」と提起したことが、今年前半の闘いによって急速にたぐり寄せられてきたことを意味している。
しかし、合流は開始されたばかりである。あくまで労働組合とランク&ファイルに基礎を置き、現実の階級闘争の展開を踏まえた国際連帯の飛躍的前進をかちとりつつ、階級的労働運動をプロレタリア世界革命の勝利=プロレタリア独裁権力の樹立へ向けて発展させていくためには、労働者階級はどのような革命党を必要とするか。その党の綱領、時代認識、基本路線はどのようなものでなければならないか。これらの課題を各国の労働運動、階級闘争、党派闘争の歴史を踏まえて取り組み、共通の立場をかちとっていくことが要求されてくる。
こうした中で絶対的な課題となるのは、スターリン主義との対決、根底的克服である。スターリン主義は、1917年ロシア革命で切り開かれた帝国主義から社会主義への過渡期を「一国社会主義」論をもって裏切り、労働者の階級的国際的団結を破壊し、プロレタリア独裁権力と国際共産主義運動を解体・歪曲し、労働者階級の自己解放の完遂に真っ向から敵対して登場した、現代の最大の反革命である。スターリン主義との対決は、ソ連スターリン主義の崩壊をもって終わったわけではない。体制内労働運動の打倒も、スターリン主義との根底的決別=マルクス主義・レーニン主義の革命的復権なしにはあり得ない。
革共同は09年に採択した綱領草案において、「労働者階級の解放は労働者自身の事業である」というマルクス主義の原則をうち立てた。それを今日的に実現するプロレタリア世界革命綱領として反帝・反スターリン主義プロレタリア世界革命を鮮明に提起し、その実現を目指して全力で闘っている。その勝利のために、労働組合に基礎を置く階級的労働運動の推進と革命的労働者党の建設を一体的に推し進め、新たなインターナショナル設立へ向けて前進することを、全国全世界の労働者階級に呼びかける。
その第一歩は、世界大恐慌に対決する階級的労働運動の前進をかけた国鉄全国運動を全力で推進して、全世界の労働運動、階級闘争の現実を転覆する突破口を切り開いていくことである。その闘いの内外における成果を、今年の11月全国労働者総決起集会に集約し、国際連帯闘争の内容的前進をかちとることである。
革共同国際部 城崎 渉
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ブラジル訪問ビデオ完成
動労千葉と全学連、コンルータスと熱い交流
動労千葉国際連帯委員会が制作した6月ブラジル訪問のビデオができた。コンルータス大会、学生集会、国際会議、GM工場前などのシーンが収録されている。
良い発言には参加者が即座にリズム的なコールで応え、集会の熱気をぐんぐん高めることがブラジルの作法だ。動労千葉と全学連がこの上なく手厚い歓迎を受けたことが、洪水のようなリズムと団結はちまきの人気から実感できる。
地球の反対側に、労働者の解放を求めて帝国主義戦争に反対する同志がいることは、双方に実に新鮮な驚きだった。その熱い空気を運ぶビデオ。
DVD26分、頒価500円。申込先/動労千葉(千葉市中央区要町2−8DC会館/TEL 043-222-7207/Eメール doro-chiba@doro-chiba.org
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週刊『前進』(2448号6面1)(2010/07/19 )
団結ひろば 投稿コーナー
職場の安全崩壊の話で雰囲気が一変した 東京東部 千倉進吾
民主党が惨敗した参院選の翌日、6・13集会の報告集を届けるため、現業の国家公務員労働者を組織する連合系労働組合の事務所に伺いました。
副委員長の方が応対してくれ、まず参院選の総括や国鉄闘争全国運動の話などをしたのですが、いまいち盛り上がりません。ところが、職場の安全崩壊の話になった途端に雰囲気がガラっと変わり、職場の矛盾への怒りや苦悩していることを1時間近くも話してくれたのです!
新規採用をしないため代々受け継がれてきた専門技術が途絶え、現場が本当に悔しい思いをしているという話。重大事故が起きてもそれを把握する要員がおらず、組合員の命が危険にさらされた話。「公務員改革」で現場から団体交渉権が実質的に奪われ、結果、民主党の選挙に取り組まざるを得なくさせられていること。職場の要望は上部団体(連合)にほごにされて政府には届かないのに、「政治主導」の名のもとに政府(民主党・連合政権だ!)による締め付けは職場に貫徹されるという現状。
私たちを信頼してくれていなければこんなことは話してくれなかったと思います。非常に大きな前進でした。動労千葉物販や全国運動は「上部団体の連合との兼ね合いで取り組むことができない」とのことでしたが、執行委員会で告知すると約束してくれました。
彼の苦悩は労働者階級が社会の主人公になることでしか解決されません。彼らが元気になるようなオルグを今後も継続して信頼をかちとり、組合まるごとの決起を引き出していきたい。それこそ国鉄闘争全国運動であり、プロレタリア世界革命への道だと思います。
7・7ホンダ本社抗議と同時に中国でスト 東京 浅川 史
7月7日のホンダ本社に対する抗議行動に参加し、心の底からわき上がる感動を抑えることができなかった。盧溝橋事件から73年目の7・7を中国人労働者との連帯行動で闘い抜いた。これこそ7月テーゼそのものだ。“労働者はひとつ”を実感させる闘いだった。
国際連帯のうねりは今年に入ってすさまじい前進を続けている。そして国際連帯の闘いは私たちに限りない勝利への確信を生み出している。
東宮御所の向かい側にあるホンダ本社は、私たちの抗議連帯行動を無視し続けた。それこそ労働者を人間として見ない資本家の真の姿だった。逆に通行する労働者の中にビラが吸い込まれ、あちこちで討論の輪ができていた。ホンダ資本が私たちの行動を無視しようとしても、労働者は訴えに心を動かされるのだ。
日帝が本格的なアジア再侵略に突入した70年代、私たちはどうやったらアジアの労働者とつながることができるのか真剣に考えた。韓国における平和市場のチョンテイル氏の闘いに触発され、アジアの労働者人民と連帯し団結したいと思い続けてきた。時が流れ、世界大恐慌の今、同じ思いの世界中の労働者がひとつになろうとしている。世界中で労働者人民を搾取し抑圧し続ける日帝資本に対して、誰でもできる闘いをホンダ本社に対する抗議行動は示した。
私たちがホンダ本社前で闘っていたその時に中国の広州ホンダ完成車工場で新たなストライキがかちとられていた!
裁判員制度にとどめを!仙台にとどろく 宮城 川内碧葉
7月3日、仙台で「裁判員制度にとどめを! 全国一斉行動・仙台」と題する集会(仙台弁護士会館)とデモが70人の参加でかちとられました。百万人署名・宮城、裁判員制度に反対する在仙弁護士の会ほかの共催。裁判員制度の廃止をかちとるべく9月に予定されている全国一斉行動の先駆けとして闘われました。
当日同時刻に、裁判員制度推進へ突っ走る宇都宮健児・日弁連会長が別の集会のために来仙していました。まさに制度廃止か推進かの仙台決戦。
開会あいさつで、裁判員制度はいらない!全国大運動の呼びかけ人・織田信夫弁護士が今集会の意義を鮮明に述べると、参加者のボルテージがぐんぐん上がりました。
その後、高山俊吉弁護士が「裁判員裁判の現実と制度の終焉(しゅうえん)」と題して講演しました。▽朝鮮半島や中国での戦争が切迫する中、戦争・改憲・裁判員制度は一つの問題であるという時代認識▽日本の司法は正当であるとの前提の上に、「お上」、権力の心を国民に植え付けるのが裁判員制度だという核心的批判▽抵抗する出頭者や出頭拒否の続出と裁判員制度はいらない!全国大運動の前進という展望――。参加者を鼓舞する講演に胸が高まります。
興奮ぎみのままデモへ出発です。裁判員いらなインコさんも初来仙!
青年労働者、弁護士を先頭にした「裁判員制度にとどめを!」の声が仙台の街にとどろきました。
星野奪還運動は生活のサイクルになった 大阪 小久保喜行
6月25日、おれたちは北海道から沖縄までの120人の参加で「再審を一刻も早く開始せよ」「検察は証拠を開示せよ」「星野さんへの懲罰を許さないぞ」と叫び、東京高裁にデモをかけた。徳島刑務所で今この時も必死に闘っている星野文昭さんに応える叫びだ。デモの前には、2月、3月に続いて高裁に対し再審の申し入れを行った。3月24日には証拠開示請求を行っている。確実に動き出したのだ。
その後の2日間、労働組合をよみがえらせる闘い、動労総連合と国労の旗を守る国鉄の仲間たちの闘い、すなわち解雇撤回を貫く国鉄全国運動に展望をもち、星野奪還闘争を強烈に進める事務局の提起と全国の仲間の真剣な討議が行われた。
おれたちにとって星野奪還運動は生活のサイクルの中心になってきている。月曜日に、その週のオルグ、街宣の計画を作り、火曜日から日曜日は天気と相談しながら実行する。毎月の梅田星野街宣に6月は2人の署名者が参加した。月ごと、3カ月ごとに反省し、前に進む。「星野パンフ」の学習会を持ち、「総会に行ってみないか」と話をし、少しずつだが前へ進んでいる。そして星野さんへその報告をする。
街宣では大声で訴える。「核も基地もない沖縄を実現するために星野さんは毎日必死に闘っています」「新たな国鉄全国運動をつくり出し、労働運動の地図を書き換えよう」「無実を百も承知の権力が星野さんにかけている政治報復弾圧を許すわけにはいかない」
全国総会は大きな勇気を与えてくれた。総会で確認された運動方針で闘えば必ず勝利できる。闘いはこれからだ。
星野さんの闘いに感動賛同会費と3万円が 三多摩・星野さんを救う会 神藤猛雄
6月中旬、私鉄沿線の駅で一人で星野街宣をしました。その駅では初めて星野ゼッケンをつけて、「基地撤去・日米安保粉砕の沖縄闘争を闘った星野さんに対する殺人罪デッチあげ、無期懲役を許すな!」と訴えました。いろいろな人と話をすることができました。夕方までやって40人の方が署名してくれました。その中に、署名用紙にきっちりと自分の名前を書き、カンパ欄にも300円ときっちり書いてくれた方がいました。
後日、その方から「駅前で署名を求められて、星野文昭さんという方の三十数年にもなる長い拘束を初めて知りました。その粘り強さに驚き、彼を支援する人たちがいることにも感動しました」との一文を添えて、星野賛同会費3千円とさらにカンパとして3万円が送られてきたのです。獄中35年・不屈の星野さんの存在と闘い、そして星野さんを取り戻そうという全国救援会の闘いは人を感動させる力強さを持っているということです。
国家権力は星野さんの無実を百も承知でデッチあげています。星野闘争はそのような国家を徹底して弾劾する闘いです。星野さんを獄中に閉じ込め続けている今の社会のあり方を階級的団結で変えていく闘いです。全国総会で確認したように、大胆に労働組合の中へ、街宣へ、国鉄闘争と一体で星野闘争の勝利を切り開きたいと思います。
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週刊『前進』(2448号6面2)(2010/07/19 )
「裁判オタク」装い、権力に情報流す スパイ井野聽を摘発追放
党と労働者階級の団結の勝利
組合に入らず革共同に接近
すべての同志のみなさん! そしてすべての労働者のみなさん!
日帝国家権力による革共同と労働者階級に対する卑劣なスパイ活動を断固摘発し、このスパイ分子を断罪・粉砕、追放したことを報告する。
摘発したスパイ分子は東京・荒川郵便局集配課に勤務する井野聽(いのあきら)である。井野は組合に所属せず、全逓労働運動とは一切関係ないが、労働現場に身を置きながらプロレタリア自己解放闘争に真っ向から敵対し、革命党の情報を権力に売り渡していた卑劣な労働者の敵である。
われわれは、スパイ分子、挑発分子を絶対に許さない。日帝国家権力とは絶対非和解であり、完全黙秘・非転向の思想で生死をかけて闘いぬく。こうした原則的組織活動を貫いている限り、スパイ分子をあぶり出し粉砕することはできる。すべての同志と労働者に訴える。階級的怒りを爆発させ、ともに権力と井野を断罪し粉砕しよう。
(写真 スパイ分子として断罪と追放を宣告されて茫然【ぼうぜん】自失する井野)
法廷で居眠り集会メモ頻繁
井野の接近は、2000年頃「裁判オタク」を装って爆取裁判の傍聴に訪れたことに始まる。それ以来、裁判のある日には勤務を休んで必ず傍聴に来るようになった。初めは熱心な傍聴者づらをして現れたのだ。
しかし「裁判オタク」などと言いながら、法廷では居眠りをしていることが多く、そのくせ、人の名前や動向には異様に関心を示した。次第にしきりにメモを取る姿が目につくようになった。
その後しばらくして、11月労働者集会にも参加するようになる。また、以前は断っていた『前進』購読を、最近になって一転して自分の方から申し出てきたりした。
この頃から井野は、集会でもますます頻繁にメモを取るようになり、ビラを渡せば2枚要求するなど、露骨な行動を取るようになった。当然にも不審に思った同志がその理由を追及すると、「オタクだから」「ビラは1枚は資料として取っておきたい。もう1枚は友人に裁判のことを説明するのに使いたい」「メモしないと気が済まないたちなので」などと言い逃れようとした。
しかし、階級的労働運動の前進に生死をかけ、階級的団結の拡大を総括軸にして闘うわが革共同は、こうしたごまかしを断じて許さなかった。同志たちによる革命的警戒と監視の中で、井野はついに決定的な馬脚を現したのだ。ある同志について権力以外に知りようのない事柄を口走ったのである。われわれは、このことをとらえて放さず、井野イコール権力のスパイと階級的に断定した。そしてスパイ分子を一刻も早く粉砕し階級闘争から一掃するための闘いに打って出たのである。
追及にスパイ自認した井野
今春、大衆集会に潜入した井野は、監視されているとも知らずに、集会開始前や休み時間にロビーをうろつき、目にしたことをすべて公然とメモにし、ビラ置き場からはビラを数枚ずつ取っていった。あからさまなスパイ行為だ。
われわれは動かぬ証拠をつかんで放さず、階級的怒りをたぎらせて井野を徹底断罪し、「スパイ分子め! 今後いっさい闘争にかかわるな。絶対に許さない」と追放を宣告した。階級的正義の断罪に井野は「メモもビラも趣味として集めている」などと、なおも言い訳を試みたが、通用しない。すぐにガックリうなだれ、すごすごと逃げ帰った。スパイであることを完全に自認したのだ。
われわれは権力のスパイ分子を断固摘発し粉砕した。これ自体、階級闘争の大きな勝利である。革共同は階級的労働運動を権力・反革命の攻撃から断固として防衛しぬき、その発展のために全力で闘いぬく。
この地平の上であらためてはっきりさせよう。革共同は、スパイ活動という最も腐敗した反階級的行為に手を染めた者を絶対に許さない。未来永
(えいごう)追及する。何よりも、人の弱みにつけ込んでスパイをつくりだし、労働者階級の中に送り込んでくる国家権力を断じて許さない。権力との相互絶滅戦的関係にあることを一時も忘れず、労働者階級の決起への不動の確信をもって闘いぬくとともに、革命的警戒心を研ぎ澄まして闘いぬく。
大恐慌の爆発が引き起こす労働者階級の巨大な流動と覚醒(かくせい)の中で、警視庁公安部や公安調査庁などが革命への恐怖に満ちて治安弾圧に出てくることは不可避である。とりわけ権力は、国鉄闘争全国運動を先頭にした階級的労働運動と革命的共産主義運動の断固たる登場が本格的なプロレタリア革命の時代を引き寄せていることを、なんとしても圧殺しようと躍起になっている。スパイ化攻撃をますます強めてくるであろう。だが、階級的労働運動路線を徹底的に貫く時、スパイ化攻撃を粉砕し、勝利することができるのだ。
革共同と闘う労働者・学生は、星野文昭同志を先頭に、法大弾圧や国労5・27臨大闘争弾圧などどんな弾圧にも屈せず、最強の団結を形成して打ち破ってきた。権力が卑劣なスパイを送り込もうとも、党と労働者階級の本物の団結の前には無力である。真剣な政治討議と階級的実践の中では、不純なスパイの生息の余地などないのである。
井野を送り込んだ権力どもよ! われわれは井野とともにおまえらを串刺しにして、荒々しいプロレタリア革命の時代を必ず切り開く。すべての同志のみなさん! 労働者階級との革命的結合を徹底的に拡大し、大恐慌をプロレタリア世界革命に転化しよう。
(写真 〔右〕大衆集会に潜り込み、ビラ置き場から数枚ずつビラを収集する井野。〔左〕ずうずうしくも公然とメモを取る)
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週刊『前進』(2448号6面3)(2010/07/19 )
共産主義者165号
革共同の歴史的到達地平示し 国鉄全国運動の組織化を訴え
全国代表者会議の基調報告を巻頭に据えた『共産主義者』165号は、革共同の歴史的到達地平を全面的に明らかにし、今夏−今秋決戦の爆発にむけて全党の総決起を呼びかけている。「時代認識と路線」の圧倒的正しさと労働者階級人民の勝利を確信できる内容だ。特に資本主義への怒りに燃えて立ち上がる青年労働者・学生への熱烈なアピールである。本号を武器に、グラグラになった菅・民主党政権を打倒しよう。
革命的労働者党の本格的建設へ
巻頭の全国代表者会議の大原武史同志による基調報告は、2千万青年労働者・6千万労働者階級の獲得にむけた実に斬新な問題提起だ。「帝国主義の最末期の時代は、社会的人間関係の根本的転換とその新たな創造が求められている時代」であり、すでに「労働者階級の人間存在としての反乱」が始まっている。だからこそ「労働者にたいする限りなき愛と信頼」をもって「帝国主義による〈人間支配の体系>やスターリン主義による〈不信の体系>に対決する〈信頼の体系>」をつうじた労働者の組織化こそ時代の要請となる。そして「プロレタリアートは、革命的団結のなかで強烈な個性と能動性を発揮する人間臭い指導者を続々と形成していく。ここに核心的な勝敗の分岐点がある」。
また、党建設をめぐる死闘の歴史と戦後労働運動の総括をとおして、革共同の革命的到達地平を明確にし、国鉄闘争の基軸性、動労千葉の反合・運転保安闘争路線の偉大な管制高地を確認しつつ、今日の「国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回」の新たな全国運動の意義を明快に提起している。
大恐慌深化の下 革命情勢が成熟
「財政破綻の世界的連鎖からドル暴落・日本国債暴落へ」と題する島崎光晴論文は、本誌163号に続く書き下ろしである。昨年秋から始まったギリシャ危機は「南欧全体の財政危機と信用不安→ユーロ不安・ユーロ危機→世界的な信用収縮と株価暴落」へ進展し、ついに「大恐慌の深化・本格化を防いでいた『最後のよりどころ』だった財政が、逆に危機の“火元”になってしまった」。これについての詳細な論述は「資本主義の終わり」を告げる弔鐘がガンガン鳴り響いていることを肌で感じさせる。
欧州帝をはじめ米帝、日帝などの危機の深刻さを鋭く暴露している。また帝国主義の新自由主義のもとでバブル的肥大化を遂げた中国が世界経済に与える巨大な影響を構造的に明らかにしている。「07年から始まった世界大恐慌はまだ『前史』であり、中国バブルの崩壊をもって『本史』が始まると言っても過言ではない」のだ。
中野同志の遺志継ぎ世界革命へ
目前に迫った8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争へむけた河東耕二同志の熱烈なアピールは、北朝鮮侵略戦争の切迫情勢のなかで、核密約問題をテコにした日帝の核武装化政策と安保・沖縄基地政策とが完全にリンクしていることを指摘している。また1980年代に中曽根首相(当時)が国鉄分割・民営化の一方で核燃サイクルの建設を推進・主導したこと、今日、民主党政権が国鉄「政治和解」攻撃の一方で原発輸出に乗り出していることは、きわめて重大な事態だと述べている。
本紙から再録した三つの追悼文をとおして、中野洋同志の偉大な足跡を深く胸に刻み、「階級の指導部とは何たるか」を心の底から考えることができる。短いだけに一行一行の中にこめられたそれぞれの筆者の思いをかみしめながら再読されたい。
清水丈夫議長の「国鉄決戦の革命的貫徹と勝利をめざし6・13集会―全国大運動を巻き起こそう」と春季特別号アピールは、国鉄決戦―国鉄全国運動の組織化と安保・沖縄決戦の爆発で大恐慌をプロレタリア革命に転化する基本路線を打ち立てた重要論文である。
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