ZENSHIN 2010/07/12(No2447 p06)
|
週刊『前進』(2447号1面1)(2010/07/12 )
菅政権にトドメ刺し革命勝利開け
今こそ国鉄全国運動の大前進を
青年労働者と学生を最先頭に革共同集会-8月広島・長崎へ
(写真 意気高く「関空反対」デモ 7月4日、地元・泉佐野で全国集会とデモが戦闘的に闘われた=記事5面)
7・11参院選後、日本の政治情勢はすさまじい大激動、大動乱期に突入する。今や全世界で議会制的な労働者支配が崩壊し、階級闘争の歴史的な激化、高揚が始まっている。レーニンが述べた革命的情勢の到来だ。資本主義の破産に対し、一切を切り開くのは労働者の団結であり、労働組合の力だ。国鉄全国運動は全世界の労働者をひとつにしている。今年前半の動労千葉と革共同、そして労働者階級が切り開いてきた6・13大集会と国鉄全国運動は、プロレタリア世界革命の突撃路だ。この道をひたすら前進しよう。国鉄全国運動の力で菅民主党・連合政権にトドメを刺し、革命勝利を切り開こう。
怒りは充満し闘いは始まっている!
「政治危機は現存している。ひとつとして、明日に確信をもっている政府はない。ひとつとして、財政の破綻、領土の喪失、自国からの追放の危機におびやかされていない政府はない。あらゆる政府は、噴火山上に生きている。あらゆる政府は、みずから、大衆の自主的行動と英雄主義にうったえている」(レーニン『第二インターナショナルの崩壊』)
資本家階級が完全に破綻した姿をさらす一方、労働者の怒りは極点に達し、闘いの中で「労働者こそ職場と社会の主人公である」という自信と誇りを巨大な規模で獲得し始めている。
7・1郵便事業会社による「ペリカン便」の「ゆうパック」への吸収・統合で直ちに現れた破産は、それを鮮明に示した。ここに新自由主義攻撃である郵政民営化の破綻と、それでもそこにのめりこむしかない日帝の危機が示されている。同時に、根底にあるのは郵政労働者の怒りだ。
今こそ「労働者こそが職場の主人公だ」という自信と誇りをもって、職場支配権を奪い返し、プロレタリア革命に向けた戦略的拠点を郵政現場に膨大に生み出すときだ。
民主党・菅が自民党と共同歩調をとる消費税10%という大増税もまったく許せない。そもそも「社会保障財源のため」などと言うが、実際には労働者階級に一切の犠牲を集中して大企業・大資本を救済することが狙いだ。
税率が10%アップされれば1世帯あたり16万円超の増税となる。一方、トヨタ、日産、ソニー、キヤノンなどの輸出大企業は消費税を負担していないばかりか、消費税の「還付金」なるカラクリで毎年数千億円もの還付(トヨタ3219億円、ソニー1587億円、日産1035億円など)を「輸出還付金」として受け取っている。消費税率が倍になれば、還付金も2倍になるというまさに「ぬれ手であわ」の大もうけだ。
消費税導入以来の税額累計額は224兆円にのぼるのに対して、企業に対する同期間の法人税減税額は208兆円に達する。結局、労働者から搾り取り、すべてを大資本の救済に注ぎ込んできたということだ。菅が「政治生命をかける」と言った消費増税も、法人税減税と消費税10%化を主張した「御手洗ビジョン」と同じ資本家の政治であり、破綻した新自由主義政策そのものだ。
日産社長カルロス・ゴーンの「役員報酬8億9千万円」もふざけきっている! 日産こそ、本体1万4千人削減やすべての派遣労働者の首を切った首切り企業だ。法人税などの減免措置を受けた上、地方自治体の企業誘致制度を使い合計48億円(神奈川県36億円、横浜市12億円)の税金すら得ている。県職員の賃金が次々にカットされている渦中でだ。
「3年間で450回面接を受けたが職に就けない」(A県労組交流センター総会での労働者発言)という現実がある一方で、これはなんだ!
資本家どものマヤカシ、ペテン、詐取をどうして許せるだろうか!
これが、菅民主党が「国民に覚悟を」と迫る政治の裏側で行われていることだ。「聖戦遂行」を叫んだ舌の根も乾かぬうちに、国家財産の略奪に入った第2次大戦直後の政府、軍部、資本家と同じだ。
しかし、われわれはここで、単なる不平等や不正を問題にするのでは、もうとうない。職場を拠点に職場支配権を確立し、「社会の主人公は労働者階級だ」という誇り高き自覚のもとに資本家階級を打倒し、プロレタリア革命とプロレタリア独裁権力の樹立に向けて前進するのである。
動労千葉と全学連はブラジルを訪問し、世界の闘う労働者と交流する中で“動労千葉労働運動は世界で通用する”という確信をえた。同時に、労働組合が一地域であれ権力を獲得することのもつ力の偉大さを学んだ。労働者階級、労働組合にはすべての問題を解決し、社会を動かす力が絶対にある。この確信をもって前進しよう。
職場と社会の怒りを国鉄全国運動へ
職場と社会に渦巻く怒りのすべてを国鉄全国運動に結集させよう。職場、分会・単組、地域に「動労千葉を支援する会」を組織しよう。動労千葉夏季物販の後半戦に断固突入しよう。
国労本部など4者4団体は、6月28日の最高裁での1047名闘争の一括和解に際し、「『路頭に迷わせない解決』に沿った政府解決案によって、ようやく……解決の日を迎えたことは感慨無量」との共同声明を出した。雇用について何ひとつ決着しないまま、労働組合が「不当労働行為や雇用の存在を二度と争わない」ことを一方的に誓約した解決案のどこが「路頭に迷わせない解決」なのか!
さらに国労本部はまったく許せないことを言っている。「最高裁において鉄道・運輸機構との一括和解が成立した以上、国労としてこれらの訴訟と関連する運動には一切関与しない」「その旨を全機関に徹底する」と言っているのだ。
これは国労本部が、JR資本、政府と一体で、動労千葉と革命的闘争団、全労働者階級に襲いかかるという宣言である。断じて許せない。
不当解雇の撤回は、日々の現実の職場攻防を闘って団結を拡大し、敵との力関係を転換していく職場実力闘争の中でかちとられる。このことは労働運動の大原則だ。
だからこそ、外注化・民営化絶対阻止と1047名解雇撤回を一体で闘う動労千葉と国鉄全国運動の中にこそ、解雇撤回とJR体制打倒の道がある。一切の闘いを放棄して「雇用問題の解決まで全力をあげる」(国労声明)などというあからさまなペテンがどうして通用するものか!
決戦はこれからだ。すべては労働運動で決せられる。全国運動を通して「第2第3の動労千葉」を無数に生み出していくことだ。今こそ、一人ひとりの活動家が飛躍をかけて労働者階級の怒りと結合する能力、組織する力を全国運動の七転八倒の実践の中で豊かに獲得していこう。
労働者大量首切りの菅政権打倒せよ
参院選の結果を受けて政権をめぐる離合集散を経ながら、日本帝国主義はますます政治的・経済的危機を深めていくことは確実である。だからこそ菅民主党政権は、ブルジョアジーとの連携をより一層全面的に、そしてより露骨に強めていこうとしている。就任直後、首相官邸に日本経団連など経済3団体首脳を招き「実際に経済を成長させるのはあなた方だ」と持ち上げたのが菅だ。
大恐慌下での資本主義・帝国主義の「改革」とは、一切の犠牲を労働者階級に転嫁する以外の何ものでもない。それは民主党の一方の支持基盤である連合など労働組合勢力への系統的な一掃攻撃を遂行するという矛盾と危機を拡大するものだ。だから国鉄決戦を軸に、自治体・教労・全逓の労働者が4大産別決戦に総決起し、大失業下の2千万青年労働者の怒りと結合して闘えば、菅政権を必ず打倒できる。それはまた連合本部を打倒する圧倒的チャンスだ。
「労働組合と党」の一体的前進を切り開こう。夏期一時金カンパ闘争と東京・関西・東北の革共同政治集会への大結集で、今年後半決戦へ決定的スタートを切ろう。
大恐慌は戦争を不可避とする。アフガニスタンでの米軍死者は過去最高を記録した。オバマは開戦以来最大の戦力を投入し、一段と泥沼に突入しようとしている。黄海での原子力空母ジョージ・ワシントンを中心とした米韓合同軍事演習は北朝鮮侵略戦争・核戦争を狙うものだ。8月広島・長崎反戦反核闘争、8・15闘争を青年労働者・学生を先頭に闘い、国鉄全国運動の中で革命的反戦闘争を創造しよう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号1面2)(2010/07/12 )
郵政民営化絶対反対を掲げ労働者は団結して闘う時だ
ゆうパック統合で破産と大混乱 JP社長発言に反撃を
JP日本郵便(郵便事業会社)の宅配便「ゆうパック」と、破綻したJPEX(日通「ペリカン便」と共同出資の小包専門子会社)の7・1統合は、スタートから6日間で34万個を超える大規模な遅配が発生する大混乱に陥り、社会問題に発展した。国鉄分割・民営化に続いて膨大な労働者のリストラと非正規職化を進め、「労働者の働き度を極限まで高める」「労働組合の抵抗を根絶やしにする」ことをめざした新自由主義政策の本命のひとつだった郵政民営化の、その中心的施策が完全に破綻した姿をさらけ出しているのだ。
荷物2倍で施設・人員増なし
今回の事業統合は、ゆうパックとペリカン便の集配システムを統合できないまま強行された。料金体系も別々のままだ。中元繁忙期に統合を強行したことも加わり、誤区分だらけの荷物が各支店に山積みとなった。職制たちは、山のような滞貨の前でぼう然と「指示」も出せない状態に陥った。「管理者たちは腕組みしているだけ。何の役にも立っていない。現場を回しているのは俺たち現場労働者だ」という声がわき上がっている。
破綻の原因は民営化そのものにある。荷物数は年間2・2億個から3・9億個に倍増、取り扱い店舗(荷受)数も7万店から13万店に倍増した。しかし集配拠点ターミナル局は以前の69カ所からなんと全国で1カ所増えただけだ。JPEX計画で新設したターミナルのほとんどを「コスト削減」で放棄し、旧来の日本郵便の施設に押し込んだのである。拠点局では、ホームに入れないトラックが表通りに50台を超える行列となった。
そして肝心かなめの雇用労働者数は、以前の25万2千人から26万1千人へ、わずか9千人、4%増えただけだ。車両数も8%しか増えていない。日本郵便当局は、この事業統合過程で体制増強どころか、さらなるリストラ策を敷いていたのだ。
JPEXから合流した労働者の約半数が、超低賃金の請負労働者(偽装請負)であることも判明した。新しい携帯端末(バーコード読み取り機)の数すら圧倒的に不足したまま、使い方の訓練もないに等しい状態だった。この状態で当局は大繁忙期の事業統合を強行したのである。
統合直前のJPEXは「1カ月で50億円の赤字を垂れ流す」状態だった。赤字だからと、人も設備も削りまくったところに荷物が倍になったのだ。破綻は必然である。国家の基礎的インフラだった郵便事業をむりやり民営化(私的な営利事業)した新自由主義政策の根本的破産なのだ。
労働者への責任転嫁を許すな
日本郵便社長の鍋倉は4日の会見で、「現場の不慣れによるミスが混乱の原因だ。簡単なことです(!!)」と言い放った。民営化の破綻による“郵政崩壊”の責任を、あろうことか現場労働者に転嫁したのだ。この社長会見を聞いて、大混乱の現場で汗だくになって働いていた労働者たちの怒りは爆発した。
「これが俺たちの責任だって!? 許せねえ!」「誰のおかげで職場が回っているんだ!」「社長を現場に連れてこい!」「午前指定の郵便がひとつ遅れただけで処分じゃねえか! 当局は34万個の遅配の責任も取らねえのか!」「赤字の責任は全部当局だ。自爆営業なんか一切拒否だ!」
社長会見の意図は見え透いている。郵政資本は、民営化の破綻の責任を現場に押しつけ、「赤字」のツケをさらに労働者に押しつける魂胆なのだ。彼らはこの期におよんで労働者を何倍も働かせることしか考えていない。これが、昨年12月に東京銀座局で死亡事故を引き起こした根本問題なのだ。これが資本主義という社会制度の破綻した姿なのだ。
現場労働者の回答は鮮明だ。そもそも郵便事業の民営化が間違っているのだ。郵政民営化のすべてを撤回せよ! 今回、「経営者なんて何もできない連中だね。自信がついた。俺たちで現場を仕切ろう」という声が職場から噴き出していることも決定的だ。職場は現場労働者のものなのだ。
この大混乱をただ傍観し、労働貴族の「なんば選挙」にうつつを抜かしていたJP労組中央の反動的正体も、あらためてさらけだされた。「闘わない労組幹部は現場の敵だ」という怒りの声は一気に広がっている。
全国の郵政職場に闘う拠点を
まさに郵政民営化絶対反対の闘いの正念場だ。いまこそ全国の郵政職場で、階級的労働運動の拠点をつくり出す闘いに断固として踏み出そう。
そして敵は個別郵政資本だけではない。大恐慌の進展の中で、労働者の抵抗を根絶やしにすることが資本家階級全体の意志となっているからだ。民主党・連合政権による国鉄1047名解雇撤回闘争の「4・9政治和解」は、そうした敵階級の意図がむき出しになった攻撃であった。
「資本家階級全体に対する闘争、資本による労働の搾取にもとづく社会組織全体に対する闘争」(レーニン)が問われているのだ。国鉄分割・民営化と23年間闘い続ける動労千葉が呼びかける「国鉄全国運動」を水路に、産別を超えたすべての労働者の圧倒的な団結をかちとろう!
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号1面3)(2010/07/12 )
前進速報版から
▼中国労働者と連帯しホンダ本社抗議
▼法大で洞口さん処分抗議集会
▼新たな関空闘争始まる
▼三里塚一坪裁判、鈴木いとさんの決意
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号1面4)(2010/07/12 )
日程 革共同政治集会 東京、関西、東北
国鉄全国運動と安保・沖縄闘争の爆発・高揚で大恐慌と大失業・戦争をプロレタリア革命へ
■東京
8月1日(日)午前11時半開場
北区赤羽会館(北区赤羽南1−13−1)
〈基調報告〉 北野聡史
国際連帯闘争の地平と全学連運動の展望 織田陽介全学連委員長
■関西
7月25日(日)正午開場/午後1時開会
大阪市立中央区民センター(中央区役所隣)
〈基調報告〉 本山喬
■東北
7月25日(日)正午開場/12時半開会
若林区文化センター展示ホール(仙台市・若林区役所裏)
〈基調報告〉 岡崎康史
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号2面1)(2010/07/12 )
国鉄全国運動 3千会員を組織しよう
6・13の成功受け、4大産別軸に職場で階級的労働運動つくろう
革共同中央労働者組織委員会
2010年代初頭から、1930年代を超える労働者階級の決起が全世界で広がっている。このすさまじい階級闘争の高揚をプロレタリア世界革命の勝利として現実に闘いとることが自らの階級的歴史的使命であることを厳粛に宣言しよう。掛け値なしに労働運動をめぐる激突が一切を決する情勢に突入した。問われているのはわれわれ自身の変革と飛躍をかけた労働組合運動の実践であり、組織拡大である。新自由主義と対決する国鉄全国運動を押し立て、大胆に時代を切り開こう。
(写真 「国鉄分割・民営化反対/1047名解雇撤回/新たな全国運動スタート6・13大集会」の最後に、参加者全員でインターナショナルを合唱) 反合・運転保安闘争路線貫き国鉄闘争解体攻撃うち砕く
6・13集会は第一に、動労千葉と日本労働運動絶滅のためにかけられた「1047名闘争政治和解」という大反動を打ち破り、新たな国鉄全国運動の出発をかちとった。ついに大恐慌下で「国鉄決戦の勝利でプロレタリア革命へ」を実現する最大の結集軸、最強の武器を手にすることができたということだ。
大恐慌の直撃を受け政治支配の崩壊と財政危機の爆発におののく日帝支配階級は、体制の存亡をかけた労働運動絶滅攻撃として1047名闘争解体と動労千葉破壊に総力を挙げた。これに対して動労千葉は、ライフサイクル・強制配転の組織破壊攻撃、検修全面外注化攻撃に5波のストライキで立ち向かい、青年労働者の怒りの決起でJR体制を揺るがし、4・1外注化を阻む偉大な勝利を実現した。4・9政治和解は、この階級決戦攻防において鳩山3党連立政権と4者4団体が仕掛けたすさまじい労働運動解体攻撃だった。これに対して動労千葉は「国鉄闘争の火を消すな」と全国に闘いを呼びかけ、和解案を拒否した国労闘争団4人の決起・合流を実現して6・13大集会をかちとったのである。
6・13集会は第二に、検修外注化を阻んだ動労千葉の反合・運転保安闘争路線をもって全国の職場で資本との非和解的対決を貫く大運動として、戦後労働運動の限界を超える階級的労働運動の新たな展望をこじ開けた。
開始された国鉄全国運動は、動労千葉を守りぬくことを起点に、全国の職場生産点で体制内指導部の制動や団結破壊を打ち破って当局・資本との闘いを爆発させていく運動である。それは2千万青年労働者、6千万労働者の怒りを糾合し、新自由主義と対決する階級的労働運動を巨大につくり出す闘いである。
階級的労働運動を現実に実践するものこそ、動労千葉の反合理化・運転保安闘争路線だ。1972年船橋事故闘争以来の反合・運転保安闘争路線を貫く動労千葉の団結した闘いが1047名闘争解体と検修外注化という大攻撃を粉砕した。ここでの階級的団結と絶対反対の闘いを一切の原点に据えることで、大恐慌情勢に立ち向かう階級的労働運動の前進をかちとることができる。動労千葉の闘いと一体となって、国労闘争団から解雇撤回を貫く4人の決起・合流が生まれ、国労共闘を先頭とする職場生産点からの闘いが始まっている。
6・13集会は第三に、日帝支配階級、体制内勢力との激しい党派闘争に勝ちぬき、全国から労働者・学生1635人の感動的結集をかちとった。
民主党・連合政権と身も心も一体化した連合幹部、4者4団体派は、労働者の怒りが動労千葉労働運動と結びつくことへの恐怖と憎悪から6・13集会の妨害、闘争団との分断に総力を挙げた。都労連幹部は4月28日に「JR不採用問題解決に向けた都労連コメント」を発し、「『4者・4団体』の団結があったからこそ、今回の『政治解決』の扉を開かせることができた」「日本労働運動の未来を指し示す」とまで言ってのけた。動労千葉を含む1047名の階級的団結を破壊し、解雇撤回の旗を投げ捨てて二度と争わないと誓う政治和解のいったいどこに未来があるのか。労働運動の敗北と絶望の道でしかない。これを自治労・日教組破壊攻撃との闘いの先頭に立つべき都労連幹部自らが宣言したのだ。断じて許されない。
6・13集会は、あらゆる敵対と分断を打ち破り、きわめて戦闘的で感動的な集会としてかちとられた。11月集会勢力が中心を担い、愛媛県職労や全金本山労組を始め闘う労働組合が組織決定で参加したことは実に決定的なことである。
6・13集会は第四に、小沢・鳩山に代わる一層悪質な菅政権登場の出鼻をくじく闘いとなった。国鉄全国運動は政治闘争そのものであり、菅政権打倒をかちとる闘いだ。
国鉄・沖縄決戦はさらにこれから本格化する。1047名闘争解体の政治和解と辺野古新基地建設は表裏をなす攻撃だ。1047名解雇撤回と日米安保粉砕は、6千万労働者の階級的団結と日帝打倒の闘いの爆発をもってこそかちとることができる。最大の激突に突入した三里塚、法大、司法改革との闘い、そして国鉄分割・民営化攻撃との攻防の核心でもある改憲決戦はいよいよ激化していく。国鉄全国運動は、労働者階級の革命的反戦闘争そのものである。
民主労総ソウル本部32人の呼びかけ人決起、動労千葉と全学連のブラジル訪問でかちとられた国際連帯闘争の新段階と一つの闘いである。
6千万労働者の怒りを束ね菅民主党政権を打ち倒そう
09年8・30の自民党支配崩壊によってもはや後がない形で登場した鳩山・小沢政権は、労働者の怒りの爆発で打倒された。それに続いて登場した菅政権の階級的本質は、鳩山政権以上に資本家階級にすり寄り、最末期帝国主義の未曽有の危機をのりきり救済することを唯一の使命とする政権である。
所信表明で菅が強調した「戦後行政の大掃除」「経済・財政・社会保障の一体的立て直し」「責任感に立脚した外交・安全保障政策」とは、公務員大量首切りと消費大増税、名護新基地建設強行の宣言だ。菅民主党・連合政権こそ、資本家階級と一体化し労働者階級への攻撃を遂行する、一層悪質な政権だ。国鉄分割・民営化攻撃の完遂を狙い、公務員労働者の戦後的組合的団結を一掃し、全労働者階級を大失業と戦争に追い込み動員する反動政権である。
菅政権は公務員360万人への「いったん解雇・選別再雇用」の大攻撃を一切の突破口にしている。しかし社保庁では動労千葉派を先頭に解雇撤回を闘う525人の社保労働者が生み出され、民営化された日本年金機構の職場では要員不足と技術継承問題が爆発して業務の遅延と超勤状態が続く中、外注化・首切りに協力した自治労・社保労連に対して「第2労務担当ではないか」という怒りの声が巻き起こっている。国鉄・自治労・教労・全逓の労働者が総決起し、それが2千万の青年労働者の怒りと一体化し、6千万労働者の決起へと進み、体制内労組幹部の支配をランク&ファイル(現場組合員)の団結で突き崩していくなら、日帝・菅政権は根底から崩壊する以外ない。
参院選後の日帝政治支配の大混迷と危機の爆発は不可避だ。そうであればあるほど、自治労・日教組、全公務員労働者にすさまじい組織絶滅型の攻撃がかけられてくることは間違いない。だからこそ職場からの国鉄全国運動決起でこれに立ち向かい、菅政権打倒から日帝打倒に突き進むのだ。
大恐慌下の闘いが全世界で激発
文字どおり資本主義の終わりが進行している。全面的な世界大恐慌はこれから深化し爆発する。戦後世界体制は完全に崩壊し、帝国主義列強は存亡をかけた争闘戦に突入している。唯一残されているのは、労働者階級を組み敷き動員し、帝国主義世界戦争へと突撃する道である。これは、労働組合を解体し労働者を反革命的に制圧することでしか突破することのできない、実はきわめて絶望的で至難の攻撃である。
欧州危機は激化の一途だ。さし迫る中国バブルの崩壊は、世界を大激動に一挙にたたきこむ。その足元で中国の青年労働者の新たな闘いが世界を揺るがしている。ドル大暴落の切迫、アフガニスタンにおける米帝の歴史的敗北の情勢、イランと北朝鮮への侵略戦争策動が激化している。
他方、全世界の労働者の闘いが30年代をも超えて高揚し、プロレタリア世界革命の情勢が急速に成熟している。ブラジルでかちとられた国際連帯闘争は、二十数カ国の労働者の合流と団結の場となり、体制内的制動をランク&ファイルの闘いで突き破る反帝国主義・反スターリン主義世界革命に向けたインターナショナリズムの飛躍的前進がかちとられた。「外注化・民営化、新自由主義との闘い」が全世界の労働者の共通の言葉となり、1047名解雇撤回・外注化阻止を闘う動労千葉の階級的普遍性が明らかとなった。
織田全学連委員長は感動を込めて次のように報告した。「ブラジルで労働者・学生が立ち上がっていることそのものが、私たちに重大な時代認識として迫ってきています。新自由主義はこれほどまでに世界中に革命家を膨大に生み出し、プロレタリア革命は予想を超えた規模で前進していることを実感した。私たちがどれだけ変われるかで世界の階級闘争が決まるというリアリズム。彼ら彼女らの本気の闘いに全力で応えたい。組織し、組織し、組織せよ!」
労働組合運動に一層習熟し階級組織できる党に変革を
2010年代冒頭の階級的激突に勝利するために、党は死活的に変革と飛躍、前進をかちとらなければならない。
一つは、労働者階級と結合し組織する力を何がなんでも獲得することである。ここにこそプロレタリア革命に勝利する根底的な道がある。そのために、労働組合と労働組合運動に全身全霊を傾け、そこでの経験を必死に総括し、その実践的習熟をかちとることである。故中野洋同志に続き、言葉の真の意味で労働組合に命をかけなければならない。
労働者階級自己解放の思想と時代認識、路線の正しさに裏打ちされた原則性と柔軟性、「義理と人情」をもって職場の労働者の怒りと結びつき、労働者全体を組織する力を身につけよう。資本との攻防の最前線に立って闘いの全責任を取る。階級的団結を総括軸に職場支配権を打ち立て、党派闘争に打ち勝って労働組合権力を奪取する。まさに真剣勝負だ。断固として挑戦しよう。
二つは、資本と非和解的に対決する職場闘争の実践はただちにブルジョアイデオロギーとの大激突に行き着く。「国や会社がつぶれていいのか」。労働者を賃金奴隷として永遠に抑えつけるこのイデオロギーを、労働者の根底的怒りをもって打ち破っていく闘いである。綱領草案を踏まえ、「国家と革命」の問題を職場の労働者全体に提起していくために格闘しぬこう。
三つは、これらの課題を闘いとる階級の党への変革だ。06年「党の革命」以来の激しい党の変革を目的意識的にさらに前進させよう。
職場生産点での労働組合をめぐる死闘の中でこそ、党と労働組合の一体化がかちとられ、労働者党建設は進む。国鉄全国運動を押し立てた階級的労働運動の実践の中で絶対に必要な「変革と飛躍」を闘いとろう。
第一に、3千人の会員獲得へ、職場の労働者を実際に組織しよう。そのために全職場で物販闘争と職場「支援する会」づくりに挑戦しよう。
6・13集会の高揚と感動で職場の仲間を猛然と組織しよう。物販闘争は職場の労働者に団結を拡大する最大の水路であり、党派闘争の武器である。6・13報告パンフと物販カタログ、「支援する会」ニュースを活用し、職場全体を組織する進攻精神で、思い切って提起しよう。物販が職場全体に広がる時、動労千葉の闘い、国鉄全国運動の意義はあまねく知れ渡る。物販活動を軸に、職場「支援する会」の組織化に踏み込もう。毎月1000円の会費を払って国鉄全国運動の一翼を担う3千人の会員が本気で動き出す時、労働運動は間違いなく変わる。全職場でこれまでと画然と違う組織化に踏み出そう。
第二に、階級決戦の最大の戦場は4大産別決戦であり、ここでこそ勝負に出よう。
まさに今、4大産別決戦の正念場が到来している。「獅子身中の虫」である4大産別の労働者の闘いが爆発する時、菅民主党政権打倒からプロレタリア革命勝利に至る突撃路が切り開かれる。
現場郵政労働者の広範な配転拒否によるJPEXの破綻に続く7・1ゆうパック・ペリカン便統合をめぐる大混乱は、郵政民営化とJP労組幹部の大破産をさらけ出している。新自由主義攻撃がいかに破綻的であるかということだ。いったん闘いが爆発したら、体制そのものを揺るがす事態に発展する。原則を曲げない闘いがいかに重要か。破産しながら続行される新自由主義と対決して、職場権力をめぐる闘争に腹をくくって立ち上がろう。
非正規労働者・青年の組織化を
4大産別決戦と非正規雇用労働者の組織化は一体である。すでに4大産別で膨大な非正規雇用が生み出されている。6・22マツダ宇品工場事件は、職場生産点での「第2の秋葉原事件」である。民主党・連合政権のもとで行き場のない怒りが充満している。4・9政治和解を機に、連合はもとより全労連、全労協傘下の多くの合同労組幹部も大変質を遂げている。分断をのりこえ非正規雇用の青年労働者を闘う労働組合に組織していくことは、死活的であり決定的な闘いである。
第三に、革命的労働者党建設、マル青労同建設の闘いである。
国鉄決戦・4大産別決戦をめぐる鉄火の中でこそ、職場細胞建設と地区党建設、拠点建設と現場指導部建設、産別委員会建設はかちとられる。
大恐慌・大失業下で限りない怒りをたぎらせている2千万の青年労働者、非正規雇用労働者を徹底的に組織しよう。マル青労同1千人組織建設の闘い、階級の指導部建設の闘いは党の自己変革の核心であり、革命にかけた情熱と執念が決定的な原動力である。闘いは待ったなしである。全組織が一丸となって闘いぬこう。
職場で3千人会員の組織化を進めた時、情勢は真に一変する。今夏・今秋の激闘を闘いぬき11月1万人結集へ。夏期一時金カンパ闘争の完遂と革共同政治集会の大結集をかちとろう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号2面2)(2010/07/12 )
東京東部 職場から闘いの拡大へ
国鉄全国運動東部の会を結成
7月2日、東京・亀戸で「国鉄闘争全国運動・東京東部の会」の結成集会が開かれ、70人を超える結集で感動的な成功をかちとりました。
6・13集会のビデオを上映し、会場がほぼ満員になる中、司会の区職労の仲間が「6・13の感動を職場の闘いで実践しよう」と訴えて、集会が始まりました。
ただちに1047名闘争の当該のアピールです。動労千葉争議団の中村仁さんは「労働者として働く権利を奪われた。だから24年間解雇撤回で闘ってきた。まずはJRに謝らせなければならない。一人の解雇も許さない立場に立つのが労働者だ」と熱く語りました。
国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは「国鉄分割・民営化は運命でも宿命でもない。国労が動労千葉のように闘えば阻むことができた」「24年間草むしり、冬は除雪をやらされている仲間が、国労の旗を守り仲間を増やしてきた。指導部は闘わないが、現場の組合員は闘って旗を守っている。現場労働者の中に闘いがある」と訴えました。中村さんと小玉さんの火を吐くようなアピールは参加者全体を獲得しました。
委託職場で働く仲間が基調提起。「6・13は国鉄闘争の火を守り抜き、拡大しようという感動的な集会でした。私たちは東部の地でこの闘いを大きくつくり出すために集まりました」と訴え、東部の会の目的とこれからの闘いとして、「あくまで1047名解雇撤回を求めて闘う。動労千葉とともに動労千葉のように闘う。自らの地域・職場で民営化・外注化・非正規化を打ち破り、新自由主義と対決する労働運動をつくり出す」こと、闘う国労闘争団員と動労千葉争議団を支え、JR労働者と団結することを提起しました。
動労千葉新小岩支部の佐藤正和支部長がブラジル訪問の報告を行いながら「東部の会」の先頭で闘うと宣言。
職場からの発言では、民間労組の仲間が解雇撤回闘争の経験から「和解の場で前原談話のような話が出たら、私なら机をひっくり返した。『不当労働行為は正しかった。だけどかわいそうだから金はやる。だから闘いをやめろ』ということだからだ」と政治解決を弾劾。東交の青年労働者は「動労千葉を支援する会の会員を拡大し、東交の民営化・外注化と闘う」と宣言し、学校給食の民間委託職場の仲間は過酷な職場の現実との闘いを報告しました。
役員案が提案され、委託職場、自治体、教組の3人の共同代表と、事務局長に動労千葉新小岩支部の佐藤正和支部長、事務局次長に東部ユニオン委員長の小泉義秀さんの就任が承認されました。
共同代表になった「日の丸・君が代」被解雇者の米山良江さんが葛飾で支援協結成にかかわった思いを語り、「東部の会」の先頭で闘うと述べて集会をまとめました。最後は座席も足りなくなる結集で、元気よく団結ガンバローを行いました。 (投稿 TK)
(写真 全国運動・東部の会結成集会で国労秋田闘争団の小玉さんの訴えに聴き入る【7月2日 亀戸】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号2面3)(2010/07/12 )
世界革命を切り開く絶大な夏期カンパを
革命をこじ開ける労働者党の死活のかかったカンパを訴えます。
国際連帯闘争が新段階に入り、世界中の労働者・学生が世界革命の具体的な組織、運動を切望しています。
ブラジルでは新自由主義と対決する革命的な時代認識と階級的労働運動が必要とされ、動労千葉が「レジスタンスと団結を追求」する労働組合として圧倒的な支持を受けています。コンルータス大会では国鉄闘争支援決議がかちとられました。労働組合のヘゲモニーでさまざまな層の人民を獲得している彼らの闘いは、「党・労働組合・ソビエト」の一体的推進を目指す革共同の路線そのものです。
アメリカではILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10がイスラエル船の荷下ろし拒否の闘いに決起し、パレスチナ人民と連帯しています。
11月労働者集会派の同志が全世界で闘いを牽引(けんいん)しています。新たなインターナショナルの形成そのものです。
中国ではホンダを始めストライキが電光石火のように拡大。青年労働者が「総工会」と闘い、ランク&ファイルで団結を固め、資本と中国スターリン主義との闘いに決起しています。日本とまったく同じ苦闘の中で頑張っている中国の青年労働者を、マル青労同の仲間は「兄弟姉妹」と呼んでいます。ホンダ、トヨタなど日帝資本に大打撃を与えた闘いは、日本と世界の青年に限りない勇気と展望を与えています。
中国バブルの崩壊は時間の問題です。それはドル暴落、世界経済の分裂・ブロック化、世界戦争であり、ついにきた革命的情勢そのものです。
革共同は50年間、この情勢を革命に転化するために闘ってきました。清水丈夫議長を先頭にどんな弾圧・反革命にも負けない非公然体制をつくり上げ、動労千葉の中野洋前委員長とともにマルクス主義を復権し、階級的労働運動路線を貫き、青年労働者がこの闘いに続いています。
勝利の鍵は国鉄闘争を軸にした4大産別の闘いです。協会派、日共、民主党・連合らの体制内派と徹底的に闘い、戦後労働運動の限界を根本的にのりこえる壮大な闘いとして、反合理化・運転保安闘争路線を全職場で貫き組織をつくることです。6・13集会はその出発点です。
労働者の反乱を心底恐れる菅政権は、革命党と労働組合が一体となってこそ打倒できます。それは最末期帝国主義を打倒する世界革命に直結しています。
みなさんの生活が苦しいことは承知していますが、世界革命をたぐり寄せる圧倒的な資金がなんとしても必要です。勝利のために渾身(こんしん)のカンパをお願いします。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号3面1)(2010/07/12 )
社会保障解体の菅打倒へ
医療福祉現場に反合・安全闘争路線を打ち立てよう
革共同医療福祉労働者委員会
医療福祉労働者は、国鉄全国運動6・13大集会の感動と高揚を職場闘争の中に広げよう!
資本家階級は、世界大恐慌がもたらす国家財政破綻に対して、公務員への解雇リストラ・労組解体攻撃と社会保障解体攻撃をもって労働者階級に襲いかかっている。国鉄分割・民営化から開始された新自由主義攻撃は、大恐慌下で破綻を深めながら一層激化している。体制内労組指導部による国家・資本救済イデオロギーと対決し、大恐慌をプロレタリア革命に転化することが決定的に問われる情勢に突入した。
動労千葉は、労働運動の決定的変質と解体を狙った1047名解雇撤回闘争をめぐる「4・9政治和解」に対して、解雇撤回の原則を貫いて真っ向から対決し、6・13集会の感動的成功をかちとった。組合員の団結を固めて検修業務全面外注化「4・1実施」を阻止した力で、新自由主義と対決する階級的労働運動の結集軸となっている。
労働者階級の分断をのりこえて原則を貫く動労千葉労働運動にこそ、職場闘争を勝利的に前進させる道がある。労働者階級の勝利は、あらゆる産別における職場闘争と国鉄全国運動の合流にかかっている。動労千葉派と現場労働者の合流こそが敵の弱点を突く。職場闘争の勝利を押し開く労働組合の指導部をつくる闘いそのものとして、全国運動3000人会員を組織し抜こう!
経団連と同じ新成長戦略
菅政権は、6月11日の所信表明演説で「強い経済・強い財政・強い社会保障の一体的実現」を打ち出した。これは公務員大量首切りと労組解体・大増税であり、社会保障解体・医療福祉現場の外注化・非正規雇用化という大合理化攻撃だ。菅はこれを、新自由主義ではない「第3の道」と言っている。
ふざけるな! これは資本家階級の代表である日本経団連の「税・財政・社会保障の一体改革」「民主導の経済再生・グローバル化」計画と一心同体となった”新自由主義の深度化”そのものではないか。資本主義のアキレス腱(けん)である社会保障を自ら解体しながら、そこから不可避となる労働者の反乱を圧殺するという団結破壊宣言だ。
菅政権が打ち出した「新成長戦略」はその核心に医療・福祉分野を位置づけ、「医療・介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用の創出により、新規市場約50兆円」を生み出すと言っている。これはIT産業や保険業界の市場として医療福祉現場を開放し、民営化・外注化・分社化で徹底的に資本の利潤を追求していく戦略だ。そして「新規雇用284万人」を掲げて医療福祉労働者を非正規職に置き換え、徹底的に搾取される低賃金労働者を膨大に生み出そうとしている。これをもって労働者全体の非正規職化と低賃金化を徹底的に進め、同時に年金・社会保障を根本から解体する大攻撃だ。
菅政権が打ち出した「新成長戦略」は、自民党政権時代以上に激しい「新自由主義の大合理化攻撃」のシナリオだ。医療・福祉労働者はブルジョアジーの労働代官である菅民主党・連合政権打倒の先頭に立ち、プロレタリア革命をたぐり寄せよう!
大合理化との現場の攻防
電子カルテ化に職場の怒り爆発
医療福祉現場は、社会保障解体と大合理化との激しい攻防の中にある。
A病院ではカルテ・オーダー(指示)・医療保険請求のIT化、いわゆる「電子カルテ化」の大合理化攻撃が激しく襲いかかっている。「これで事務(労働者)が半分にできる」「ミスが減り安全になる」「忙しい医療労働が効率的になる」と、あたかも仕事が楽になり、医療の質が向上するかのように経営は説明する。しかし現場で起きている大混乱と労働者の怒りはそれとはまったく逆のものだ。「現場を回す道具であるはずのコンピューターに、なぜ労働者が支配されなければならないのか」という怒りが次々とあがっている。
IT化とは労働強化、人減らしであり、結局は首切りと労組破壊の道具になっている。資本が「少ない人数で最大利益を生む」ために団結を破壊し、労働者に屈従を強いるための道具なのだ。
ここに必ず資本の矛盾が生まれる。A病院ではIT・合理化に対して「そんなもの命令されてもできない」という現場の怒りと行動がさまざまな形で噴出した。資本はこの怒りが一つの闘いとして組織されることを阻むために、闘う労働者を業務から外す処分命令をかけてきた。しかしこんなことは、人員不足と過重労働の医療現場では危険極まりないことで実行不可能だ。現場の怒りはさらに爆発し資本の攻撃は逆のものに転化した。
医療福祉現場および公務員自治体職場におけるIT化は、菅政権の「社会保障や税の番号制度の導入」「雇用・福祉などの分野での支え合いのネットワーク化」(所信表明演説)の要だ。大増税を強い、税・保険料などの取り立てを通して労働者人民を治安支配するシステムであり、これらを担ってきた大量の公務員労働者の首を切り、非正規職化し、国家権力の先兵に仕立てあげる攻撃だ。A病院での闘いは、道州制攻撃と闘う全労働者の先頭に立つものだ。
非正規職の夜勤手当廃止と対決
B病院では、非正規雇用労働者の夜勤手当を廃止する攻撃がおきている。これまで、看護労働者の夜勤手当て支給には当然にも正規・非正規の区別などなかった。ところがこの4月から、非正規職労働者には夜勤手当を支給しないという契約を強制してきている。
これは「9割の労働者の非正規職化・外注化」攻撃の典型であり、菅政権の「新規雇用284万人」という低賃金化攻撃そのものだ。正規・非正規を分断し、団結を破壊する許しがたい攻撃だ。
しかしB病院では、反合・安全闘争路線を貫く地をはうような闘いが、現場労働者の怒りと結びつこうとしている。青年労働者のつくる組合機関紙が連日職場に持ち込まれ、繰り返し行われる昼休み集会が非正規と正規職労働者の討論と組織化の場になり、一歩一歩、組織化が前進している。新自由主義資本と真っ向から勝負できる労働組合として、実践的・マルクス主義的に闘いを進めようと目的意識的に挑戦していること、その先頭に青年労働者が階級的指導部として登場していることに大きな展望がある。
能力給・人事評価に大衆的な反撃
C病院では、人事評価制度とともに、賃金格差を拡大させ総額人件費を大幅に圧縮する人事給与制度の全面改悪攻撃に踏み込んできた。そして、人事評価提出を拒否する労働者に最低ランクの「評価」と賃金カット攻撃をかけている。しかし評価提出拒否闘争で現場の信頼をかちとってきた労働者が先頭に立って、職場説明会などで大衆的反撃が闘われている。
こうした中で、人事給与全面改悪攻撃反対で闘う労働者に対して、資本と一体になって公安権力による弾圧がかけられてきた。これに対しても、青年労働者が先頭に立って大衆的に反撃し、現場の団結を固めて不屈の前進をかちとっている。
職場実践から路線つくる
医療福祉現場への合理化攻撃の矛盾と破綻点は職場そのものにある。したがって職場で闘う路線は、労働者が日々感じている当たり前の思いや怒りと結びつき、資本の矛盾と破綻点を突き、職場支配権を巡って怒りを組織していく中から生み出される。労働者の現場の怒りを、資本への怒りとしてマルクス主義的に整理し、階級的に束ね、地道な実践の中で団結をつくっていくことである。
そのために、動労千葉の反合・運転保安闘争から徹底的に学ぶことが必要だ。その立場から現場労働者の話をよく聞き、何が怒りの焦点になっているのかを意識することだ。そうすれば、現場全体が獲得できるような「これは闘いになる」というテーマが必ず出てくる。一つひとつの怒りの中に、医療の民営化・市場化、労働組合破壊、現場無視、医療の安全崩壊、患者の人権無視などさまざまな問題がはらまれている。これは、社会保障解体すなわち民営化との闘いを放棄した労組幹部との、職場闘争の組織化をめぐる党派闘争でもある。とくに医労連=日共スターリン主義指導部は、民営化=社会保障解体攻撃との闘いを裏切り、国家救済、資本救済の最先兵になっている。
今や医療福祉現場は、社会保障解体・道州制導入・公務員首切り攻撃との攻防の最前線だ。非正規化・外注化という分断と団結破壊攻撃に対して「非正規も正規も団結しよう」「非正規雇用を撤廃しよう」という階級的団結をつくり出せば、攻撃は敵の墓穴と化す。
だからこそ資本も、競争・分断をあおることに必死にエネルギーを注いでいる。こうした激しい競争と分断、低賃金・不安定雇用化、人の命を金もうけの手段にする圧力が医療事故を次々と生み出している。事故の一切の責任は資本にある。
職場権力を奪取していく観点から、安全問題を目的意識的に据え、闘い抜くことだ。大恐慌下の怒りと絶望を資本との非和解的対決と団結に転化し、医療福祉労働者は「反合・安全闘争」を何が何でも組織しよう!
職場で国鉄全国運動組織しよう
社会保障解体は、大恐慌下の資本の生き残りをかけた攻撃であり、賃下げ・労働強化・非正規・外注化という医療福祉労働者への究極の搾取攻撃である。これを体制内勢力は「医療の質の低下」や「患者の受療権」の問題に切り縮めてきた。彼らが社会保障をめぐる階級的対決を放棄してきた中で社会保障解体がここまで進み、労働者に絶望を強制してきたのだ。
6・13大集会を闘いとった今、こうした体制内労組幹部への「反対者」にとどまるあり方を根本的に突破する飛躍がわれわれに求められている。医療福祉労働者は、社会保障解体という究極の搾取攻撃に真っ向反撃して闘いを組織し、団結した労働者の力、労働組合をよみがえらせよう。
中国ホンダ部品工場の労働者はスターリン主義下の御用労組の支配を突き破ってストを闘い、それを「現場主導の独立した労働組合」をつくる闘いへと発展させている。このような闘いが全世界で起こっている。この決定的一環として国鉄全国運動を医療福祉労働者は先頭で推進しよう。体制内幹部との激突を通した現場での闘いの組織化、職場支配権を取る闘い、この闘いに責任をとりきる指導部の建設――これら一つひとつの闘いの中に国鉄全国運動を持ち込むことは、職場闘争が階級闘争であることを体を通して労働者がつかむための最高の武器だ。
大合理化・外注化・労組破壊という新自由主義攻撃の嵐が吹き荒れる医療福祉職場に、動労千葉の「反合理化・運転保安闘争路線」を貫く職場闘争をつくりだし、職場支配権と労働組合権力を現場労働者が握ろう!
世界恐慌下で破綻的に新自由主義にのめり込むブルジョアジーと、どこまでも資本主義を救済する医労連本部=日共スターリン主義に立ち向かい「これこそが本物の労働運動だ」という闘いに職場労働者を組織し、組織し、組織し抜こう!
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号3面2)(2010/07/12 )
社保525人の分限解雇撤回 国鉄闘争と一体で闘おう
8・10広島 第1回公開審理闘争へ
厚生労働省は社会保険庁解体・民営化、日本年金機構発足に伴い、09年12月28日に社保職員525人を分限免職にし、同31日には3千人を超える社保庁非常勤職員を雇い止め解雇にした。525人は屈辱的な「誓約書」への署名や一時金の自主返納を拒否し、自主退職強要を跳ね返して、不利益を覚悟の上で分限免職を受けて立った労働者だ。そのうち78人は人事院に不服申し立てをして解雇撤回闘争に立ち上がっている。
大量の分限免職処分について当局は何と言っているか。「社会保険庁が廃止されたことによって、いったんすべての職員が本件(分限免職)処分の対象となり得る」(福山社会保険事務所・平口雅明さんの分限免職処分不服申し立てに対する社会保険庁長官の答弁書=4月15日付)。全員解雇を当然とする言い方だ。労働者をなめ、居直りをきめこんでいる。国鉄分割・民営化を前にして「一人の労働者も路頭に迷わせない」と言った――口先だけだったが――中曽根元首相よりも悪辣(あくらつ)だ。
社保庁解体・民営化の目的が労組破壊、団結破壊、闘う労働者排除にあることは明らかだ。このような分限免職処分=不当解雇をうやむやにしようとする政府当局、体制内労組指導部を許してはならない。何よりも不当解雇と闘うことは労働組合の直接の課題だ。
平口雅明さんの不服申し立てに関する最初の公開審理が8月10日から広島で始まる。社保庁解雇撤回闘争を第2の国鉄1047名解雇撤回闘争とすべく闘おう。
(写真 5月沖縄闘争で解雇撤回への決意を語る福山社会保険事務所被分限免職者の平口さん【名護市辺野古】)
新自由主義の菅民主党政権
社保庁闘争は第一に、世界大恐慌にあえぐ日本帝国主義の最後の延命をかけた新自由主義攻撃〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉との闘いである。
大恐慌と戦争・大失業の時代が到来した。資本主義は完全に行き詰まっている。世界は革命情勢だ。日本でも小泉構造改革=新自由主義への労働者の怒りの爆発で戦後の自民党支配がついに打倒された。代わって登場した鳩山・民主党政権も、連合を使って労働者を支配しようとしたものの、国鉄、沖縄、三里塚、法大など労働者人民の怒りの爆発で、参院選を待たず打倒された。
菅・民主党政権は、大恐慌の爆発で歴史的破産が刻印されている新自由主義政策に延命を託す以外にない。国家財政破綻の中で、国鉄を始めとする4大産別労働運動、公務員労働運動破壊のために道州制=公務員360万人首切り攻撃に全体重をかけている。逆に、体制内労働運動指導部を打倒し、国鉄闘争の新たな全国運動、社保庁解雇撤回闘争、道州制=公務員360万人首切り粉砕の巨大な運動をつくり出すことができれば、菅政権を打倒し、日帝打倒=プロレタリア革命をたぐり寄せることができる。
民営化職場で労働条件悪化
社保庁闘争は第二に、民営化、増税、福祉切り捨ての道州制攻撃を粉砕する決戦である。社保庁解体=日本年金機構設立は何をもたらすか。
一つは労働基準法以下の労働条件、低賃金化、非正規雇用化、安全・健康崩壊である。すでに日本年金機構の職場の現実はそうなっている。
二つは、賃金の後払いである年金の支払い義務を国が放棄し、年金財源を資本救済のために使うことになる。帝国主義国最大の財政赤字を抱える日本政府が年金財源に手を付けることは必至だ。
三つは、2013年の日本年金機構の歳入庁への統合と同時に年金を税方式に変え、企業の年金保険料負担をなくし、労働者から収奪した税金で年金制度を賄おうとしているが、これが成り立つ保証は何もない。
既成政党は参院選で「増税こそ国民の現状を救う」「むだを省け。公務員はいらない」と競い合うようにキャンペーンした。財政再建を理由にした民営化・外注化、公務員首切り・賃下げ、大増税の攻撃だ。社保庁闘争はこれとの闘いだ。
闘争圧殺狙い社保労組解散
社保庁闘争は第三に、体制内労働運動を打倒する決戦である。
連合・自治労本部は社保庁解体・民営化に率先協力し、自主退職強要の手先に成り下がった。国鉄分割・民営化の先兵となり労働者を売り渡した動労カクマルさながらの裏切りに走ったのだ。
そればかりではない。彼らは社保庁解体に反対する労働者の抵抗の象徴、525人の被解雇者を切り捨て、闇に葬ろうとした。そのために自治労全国社保労組を解散し、年金機構労組を結成した。社保労組指導部は年金機構労組に横滑りした。処分歴があって日本年金機構に入れない者は厚生労働省職員の地位を確保した。その代償として分限免職者=被解雇者の解雇撤回闘争をあらかじめ投げ捨てたのだ。
組合が存続する中で解雇者が出れば、指導部の態度にかかわらずランク&ファイルの労働者は解雇撤回闘争に立ち上がる。労組である以上これを見捨てることはできない。そうなれば第2の国鉄闘争の始まりだ。自治労本部・社保労組本部は国労のようになりたくない、ましてや闘いが動労千葉と結びつくようなことは絶対にあってはならないと考えている。だから社保労組を解散し、闘争の受け皿を未然に無くしてしまおうとしたのだ。またそれと引き換えに官許の年金機構労組を結成し、その支配権を握ろうとしたのだ。
体制内労働運動指導部の裏切りの「生き証人」が525人の分限免職者、78人の不服申し立て者だ。社保庁分限免職者の解雇撤回闘争をともに担い、体制内労働運動指導部を打倒しよう。
広島・長崎に続き結集を
社保庁闘争は第四に、国鉄全国運動と一体の闘いとして取り組まれる中にその勝利の道がある。自治体労働者は国鉄全国運動の先頭に立とう。
政府と4者4団体指導部は「1047名闘争を終わらせ、動労千葉を孤立させ、たたきつぶす」ことを最大の狙いとしてきた。彼らが最も恐れているのは国鉄全国運動であり、動労千葉のような労働運動が発展することだ。国鉄1047名、そして社保庁525名が動労千葉派として国鉄全国運動に合流し闘う時、日本労働運動は巨大な発展を保証される。社保庁闘争を通して職場に革命の拠点を建設しよう。
労働組合による団結こそ労働者の最大の武器である。国鉄労働者と社保庁労働者へのあまりに理不尽な解雇攻撃を暴露し、青年労働者の決起をかちとり、マルクス主義青年労働者同盟への結集を呼びかけよう。名実ともに主流派として組合権力を奪取しよう。自分の職場に動労千葉を支援する会を結成し、物販闘争を武器に国鉄全国運動を展開しよう。
ヒロシマ・ナガサキ反戦反核闘争に続き、8月10日の人事院公開審理闘争に全国から駆けつけ、公務員360万人首切りの先兵=自治労本部・年金機構労組指導部に労働者階級の巨大な怒りをたたきつけよう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号3面3)(2010/07/12 )
年金機構
業務停滞・脱法行為
これが民営化職場の実態
社会保険庁が解体され、今年1月1日に民営職場として日本年金機構が発足した。発足から半年、業務は停滞し、混乱が続いている。
都市部の年金事務所の窓口の待ち時間は2時間から3時間だ。年金記録の訂正による増額件数は昨年11月時点で毎週1万件以上あったが、1月には5千件台に半減、その後も5月末まで7千件台で推移している。直接の原因は業務に精通・習熟した職員の不足だ。
当局は昨年、社保庁の正規職員約1100人に不採用通知を送った。そのうち525人が昨年末分限免職処分を受けた。500人余りは自主退職し、厚労省職員、年金機構准職員に採用された人もいる。その一方、年金機構は千人余りを正規職員として新規採用し、2万2千人の体制で発足した。正規職員は社保庁時代に比べ3千人も少ない約1万人だ。非正規職員は全体の半数以上を占める。
この結果、残業や外注の拡大でも足りず、4月に正・准職員2200人を公募し、1220人を採用した。しかし6月時点で定員2万6千人に千人以上が不足している。
このほか全国47の事務センター、312の年金事務所では多くの派遣社員や社会保険労務士が働いている。
年金機構は6月14日、東京事務センターで派遣労働者が長期にわたって一般業務に就く労働者派遣法違反を犯していたため東京労働局から是正指導を受けた。全国の事務センターも同様の業務をしてきた。厚労省所管の法人で違法がまかり通っていた。年金機構は派遣から請負に切り替えるという。脱法行為も甚だしい。この上さらに「積極的に外部委託を進める」というのが年金機構の運営方針だ。これが社保庁解体・民営化だ。
このなかで年金機構は11年度年金記録問題解決へ向け、9月から「宙に浮いた記録」5059万件のうち未解明や解明作業中の2063万件を解決するために、紙台帳(焼却処分して無くなった台帳も多い)とオンラインの照合を開始する。人手不足は必至だ。
来年4月に予定される住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)との接続に向けて調整作業に入る。これも違法行為だ!
不当解雇、民営化、外注化、非正規化、違法行為、業務の停滞・混乱は自治労本部・社保労組―年金機構労組本部、全労連・全厚生本部が民営化に屈服・協力してきた結果だ。体制内労組指導部を打倒し、闘う労働組合をよみがえらせよう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面1)(2010/07/12 )
法大 洞口さんへの処分策動許すな
「学祭規制反対」闘争の圧殺が目的
広がる闘いにおびえる当局
マル学同中核派法大支部
法大当局による洞口朋子さん(経済学部2年)への処分策動を、全法大生・全国学生の怒りで粉砕しよう! 経済学部教授会は7月2日に新たな処分を議題に臨時教授会を開催した。「すでに処分は決定された」と公言している教授もいる。われわれはこれを絶対に許さない。学生の団結した力で必ず粉砕しよう。キャンパスを学生の手に奪い返そう。
(写真 新入生とともに怒りをたたきつけた第3波法大包囲デモ【6月30日 千代田区】)
説明会への出席阻む狙い
この処分は、これまでのいかなる処分よりも反動的であり破産的だ。それは、処分の目的が7月9日の全学説明会への洞口さんの出席を阻止し、学祭規制反対の声を圧殺することに貫かれているからだ。全学説明会とは、秋の自主法政祭に参加する学生・サークル団体がすべて集まる全学的行事であり、大教室に500人以上の法大生が結集する。法大当局は、「学祭規制絶対反対!」の声の全学的波及を恐れ、6月28日の洞口さんの「呼び出し」からただちに臨時教授会と、前代未聞のスピード処分に踏み込もうとしている。
この法大当局の凶悪かつおびえきったぶざまな姿こそ世界大恐慌の直撃で破産しきったブルジョアジーの姿そのものだ。従来の支配のあり方が崩壊し、どれだけ怒りと反発が引き起こされようとただただ労働者・学生に襲いかかってくるしかないほどグラグラなのだ。
デッチあげの「処分理由」
今回の処分策動に対し洞口さんは、「法大当局は学生の声を無視して、理由もすべてデッチあげて私への処分を狙っている。私は何よりこれが許せない! こんな腐った奴らのつくった規制やルールが、学生の自主や自由にとって必要であるはずがない! 法大生は今こそひとつになって、私たちの敵である当局や学祭実に反撃をたたきつけよう!」と怒りのアピールを発している。
「処分理由」なるものは、@2月5日の法大入試で「通行が妨害されたとの通報があった」、A6月10日のクラス討論で「授業が妨害されたとの通報があった」という2点だ。どちらもとんでもないデッチあげだ。
そもそも2月5日に法大当局は何をしたのか。裁判所とともに、入試期間中のキャンパスから半径200b以内の「徘徊(はいかい)」「滞留」と情宣活動を禁止し、違反したら罰金100万円を支払え、という仮処分を出してきた。これは法大当局の「営業権」のもとに憲法すらも停止させる暴挙だった。しかも、ビラをまく洞口さんら6人の学生を「威力業務妨害」「公務執行妨害」で不当に逮捕させた。これが広範な怒りの声で粉砕され、6学生は不起訴釈放をかちとったにもかかわらず、「受験生の声」を口実に5カ月後に処分を狙うとは何ごとか!
さらに許し難いのは、6月10日のクラス討論での「授業妨害」なるものだ。洞口さんはその日、学祭規制反対をクラスの学生に訴えていた。そして「授業が妨害された」とされる当日の真相は、弾圧専門のヤクザ部隊が「通報」以前に待ち構え、洞口さんを暴力的に教室からたたき出したのだ。このことを理由に処分が強行されようとしていることに対し、このクラス(人間環境学部1年生)では7月1日に「洞口さんは授業を妨害していない! 処分反対!」の決議があがっている。これが学生の声だ!
処分撤回署名運動を力に
法大当局は、洞口さんへの処分というかたちで学祭規制反対の意思に真っ向から敵対している。だからこそ法大生の反乱はただちに開始されている。とりわけ多くの怒りのメッセージが集まっている。その中には「授業を妨害された」とされるクラスの学生の次のようなメッセージも含まれている。
「弾圧によって人を従わせようとしても、無駄なことである。弾圧された人間は、確実に支配者には従いたくなくなるものだ。起て、全国の学生よ。革命を勝ち取れ」(人間環境学部1年・当該クラス学生)
「身元も明かせないような警備員が果たして正当な行為を行っていると認められるべきだろうか。自分の都合の悪いサークル団体や生徒を追い出すのは、思想の自由を侵害する行為であり、ファシズム的で決して許されることではない」(キャリアデザイン学部1年生)
法大当局よ、この怒りの声に震撼(しんかん)せよ! 処分は学生の団結で粉砕されるのみだ。
団結で処分は粉砕できる
今回の処分は、法大学生運動の4〜6月の大前進に対する恐怖であり、敗北宣言だ。ゆえにわれわれの進むべき道はただひとつ。4〜6月決戦の地平を継承・発展させ断固この道を進むこと、法大生の団結を強化し徹底的に組織を拡大していくことだ!
われわれは、法大闘争4年間の苦闘を経て、「教育の民営化粉砕」というスローガンをついにつかみとった。そして、法大における「教育の民営化」は「営業権」「施設管理権」というかたちをとって学生に襲いかかってくること、そしてその具体的表現が学生への度重なる処分であり、学祭規制であることを暴いてきた。よって「処分粉砕」「学祭規制粉砕」は新自由主義大学を根底から覆してキャンパスを取り戻す闘いだ。
広範な法大生の怒りは新入生を先頭に行動へと転化し始めている。6月11日と22日に行われた2度の学祭説明会でも、当局の先兵として規制を押しつけようとする学祭実行委に強烈な怒りと弾劾がたたきつけられた。当局はここに3万法大生の決起の現実性を見て震え上がっている。
処分撤回署名運動の大発展をかちとろう! これを大学・国境をこえる団結署名として展開しよう。処分撤回署名は学生の怒りとともに、「大学はこのままでいいのか」「学生・大学人はどうあるべきか」という根底的な問いを呼び覚ます。そして、確実に学生の団結と決起へと転化する。
洞口処分粉砕! 自主法政祭への規制粉砕!
今こそキャンパス支配権を学生の手に奪い返そう! 法大闘争の歴史を画する爆発から8月広島・長崎―9月全学連大会へと攻め上り、全学連と文化連盟の圧倒的な組織拡大を実現しよう!
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面2)(2010/07/12 )
三里塚一坪裁判
認否拒否の県を追及
鈴木いとさんが不屈の決意
7月1日、千葉地裁で三里塚芝山連合空港反対同盟の鈴木幸司さん、いとさん夫妻の一坪共有地裁判が開かれた。
この裁判は、鈴木さんが共有する駒井野の一坪共有地について、千葉県がこれを「成田国際物流事業の複合基地にする」という計画で、成田空港会社(NAA)に譲渡するから明け渡せ、と訴訟を起こしたものだ。こんな計画は大恐慌下での航空貨物需要の激減で、すでに破産している。
ところが、反対同盟側の追及に対して、県側は具体的な問題での認否を「必要ない」と一切拒否する姿勢だ。こんな態度は許されない!
仲戸川隆人裁判長は、県の代理人弁護士に「できる範囲でお願いします」などと認否を促す姿勢を示すが、腹の中では極悪の早期判決を狙っていることはあの現闘本部裁判を見ても明らかだ。
また、譲渡契約書、買付証明書、購入申込書などを「ない」としらを切る県を、弁護団と傍聴席の労農学が一体となって弾劾した。さらに、この一坪共有地の他の共有者の持ち分をまとめて買収したときに、県が支払った金額が土地の時価の評価額の10倍だったことが暴露された。法廷は怒りで充満し、言を左右に逃げを打つ県を許さず、さらに徹底的に追いつめることを厳しく通告した。
閉廷後、弁護士会館で開かれた報告集会では鈴木いとさんがあいさつに立ち、少し涙ぐみながらも気丈に「おじいさん(幸司さん)の分もがんばります」と述べ、一同が大きな拍手で応えた。弁護団がそれぞれ法廷での応酬を解説し、6月12日に逝去された鈴木幸司さんの遺志を継いで闘う決意を表した。
これに続いて団結街道封鎖に対する反対同盟の「通行妨害禁止仮処分申立」の記者会見が行われた。(前号既報)
次回弁論は9月16日。そして7月23日には現闘本部裁判の控訴審が東京高裁で開始される。団結街道封鎖への怒りをみなぎらせ、全力で傍聴に集まろう。市東孝雄さんの援農に駆けつけよう。
(写真 あいさつに立つ鈴木いとさん。左は萩原進事務局次長【7月1日】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面3)(2010/07/12 )
分断破る解放運動を
7・18解同全国連西郡支部大会へ招請状
7月1日、大阪・八尾市議会は、傍聴席からの弾劾の嵐と末光道正議員が抗議退席する中、八尾北医療センター明け渡しを裁判に訴える議案58、59号の強行採決を行った。断じて許すことはできない。地方自治法117条を違法に適用し、両議案の一切の審議から違法に末光議員を除斥(排除)し議決を強行した。その先頭に立ったのが日本共産党だ。だが違法に除斥して行われた一切の審議・採決は無効だ。八尾北医療センター労組・部落解放同盟全国連西郡支部を先頭とした闘いは、八尾市を追いつめている。西郡支部大会の大成功をテコに国鉄運動を軸に八尾北決戦に立ち上がろう。(編集局)
御案内
支部員のみなさん! 全国のきょうだい、たたかう労働者のみなさん!
私たち西郡支部は、来る7月18日(日)午後2時より、八尾市桂人権コミュニティセンターで、第5回定期大会を開催します。ぜひご参加下さい。
今次支部大会において、支部結成以来4年間の激戦激闘を総括し、6・13集会でスタートした新たな国鉄全国運動を軸に西郡支部の闘う方針を形成していきたいと思います。私たちは八尾北労組と固く団結し、八尾市による八尾北医療センター明け渡し攻撃を絶対許しません。住宅闘争に必ず勝利します。八尾市の800事業民営化、公務員首切り・非正規職化・ボランティア化=道州制攻撃を粉砕しましょう。沖縄辺野古新基地建設、公務員大量首切り・大リストラ、大増税推進の菅民主党=連合政権を打倒しましょう。
これまでの部落解放運動は、部落差別撤廃を掲げているものの、自己解放の運動とはなっておらず、国家権力や資本家に屈服し、一部の幹部の利益を得るために「差別」を取引材料に利用してきました。解放同盟本部・地区協、そして全国連中央本部も同じでした。
私たち全国連西郡支部は、部落差別は、国家権力と資本家による労働者を分断支配する攻撃だととらえて、真の部落解放を掲げ、階級的労働運動路線のもとで部落解放闘争を推し進め、すでに終わりをむかえている資本主義を延命させる新自由主義、道州制・民営化・労組破壊と、改憲・戦争を絶対に許さないために立ち上がりました。
私たちは、労働者として、その家族として、労働者階級の団結の力と一体で労働者の誇りをよみがえらせて、あらゆる攻撃を打ち砕いてきました。昨年の2・26森本さんへの強制執行実力阻止闘争から1年。西郡支部は、供託者を根絶やしにしようと襲いかかる弾圧をはね返し、今年3月から6月、住宅裁判闘争の証人尋問には多くの支部員が証言に立ち、傍聴の仲間と一体になって、八尾市を圧倒し弾劾しぬく偉大な勝利を勝ち取りました。支部員の団結はかつてなく強まり、ますます意気軒高です。
1987年の国鉄分割・民営化を打ち破った動労千葉の2波のストライキは、1980年代に始まる戦後部落解放闘争の絶滅・体制内取り込みの攻撃に対する反撃をも含む全階級的・全人民的反撃として、その一切を背負って闘われました。新自由主義攻撃を打ち破った動労千葉の階級的労働運動と絶対反対の団結は、全国、全世界に拡大しています。私たち西郡支部の闘いも八尾北労組、地域の労働者と団結し、この中で大きく前進してきました。
動労千葉は、今年2月から3月にかけての4波のストライキを先頭にして、JR検修業務全面外注化の4月実施を実力で阻止しました。平成採用の青年労働者が圧倒的に決起し始めています。
この動労千葉の呼びかける、国鉄闘争の火を消すな、1047名解雇撤回、新たな国鉄全国運動が、6月13日、1635名の労働者を結集してスタートしました。新たな国鉄全国運動は、大恐慌の中で吹き荒れる首切り・リストラ・非正規化の攻撃と真っ向から対決し、解雇撤回を貫き、体制内労働運動を打倒し、闘う労働運動・労働組合をよみがえらせる闘いです。すべての労働者・人民の未来を決する闘いです。
断固闘いましょう。
(写真 末光議員を先頭に市議会の八尾北医療センター明け渡し強行採決と闘った八尾北労組、全国連西郡支部、命と健康を守る会、共闘の仲間【7月1日 八尾市議会前】)
--------------------
集会要項
西郡住宅闘争勝利! 八尾北医療センター明渡し絶対反対! 八尾市800事業民営化・道州制粉砕! 国鉄全国運動で菅民主党・連合政権を打倒しよう!
全国連西郡支部第5回大会
7月18日(日)午後2時
八尾市桂人権コミュニティセンター
主催/部落解放同盟全国連合会西郡支部
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面4)(2010/07/12 )
2010年 6月29日〜7月6日
沖縄県が辺野古沖「現況調査」許可/米が「イラン制裁法」
●米上院で沖縄に感謝決議 米上院が、米軍基地を受け入れる沖縄に感謝する決議を採択した。日米安保改定50周年に併せた決議。下院も6月23日に同様の内容で採択。(29日)
●米泡瀬ゴルフ場、7月31日返還 沖縄防衛局は、北中城村の米軍泡瀬ゴルフ場(約47f、地主384人)について7月31日に返還すると発表した。海兵隊施設の泡瀬ゴルフ場は1996年の日米合同委員会で、嘉手納弾薬庫地区への移設を条件に返還が合意。(30日)
●沖縄県が「現況調査」許可 米軍普天間飛行場の代替施設建設で、沖縄防衛局が名護市辺野古のキャンプ・シュワブ周辺で行う「現況調査」に関し、沖縄県は海域生物などの調査にかかる防衛局申請を許可した。仲井真知事は「(移設は)極めて厳しい」と繰り返し、受け入れ困難との見方を示す一方で、調査を許可した。(30日)
●司令部の一部が沖縄残留 日米両政府が米軍再編実施に向けて06年5月に合意した「再編実施のための日米ロードマップ(行程表)」のうち、沖縄に駐留する米海兵隊約8千人のグアム移転について、米側が移転部隊の構成を見直す、と日本政府に伝えてきたことが分かった。(1日)
●米独自のイラン制裁法成立 オバマ米大統領は、核開発を続けるイランに対する米国独自の圧力強化策として、ガソリン禁輸などを柱とした制裁法案に署名、同法は成立した。オバマは「イラン政府の核開発への資金調達力の中枢に打撃を与えるものだ」と述べた。(1日)
●内閣支持39%に 朝日新聞社の全国世論調査によると、菅内閣の支持率は39%で、1週間前の6月26、27日に実施した前回調査の48%から大きく下落した。不支持率は40%(前回29%)。内閣支持率は、菅内閣発足直後の調査では60%だった。(3、4日)
●新MD協定合意 クリントン米国務長官は、米国とポーランドが射程が短い迎撃ミサイルSM3の配備を軸とする新たなミサイル防衛(MD)協定に合意したことを明らかにした。射程の長い迎撃ミサイルをポーランドに配備する協定を結んでいたが「核戦力が無力化する」とのロシアの意向を受けて見直す形となった。(3日)
●イラク米軍撤退計画は変更せず 米政府高官は、イラクでの新内閣発足が9月にずれ込んでも、駐留米軍が8月末でイラクでの戦闘任務を終えるという計画に変更がないことを明らかにした。2011年末の完全撤退に向けて、イラク駐留米軍は計画通り、5万人規模に縮小される。(3日)
●米兵死者、最悪の60人 アフガニスタンで6月に死亡した米兵の数が60人となり、2001年の攻撃開始以来、月間死者数で最悪となったことが分かった。AP通信が独自集計として伝えた。これまでは昨年10月の59人が最多だった。駐留外国部隊全体の6月の死者も月間死者数として最悪の103人に上った。アフガン駐留米軍の規模は5月にイラクへの派兵数を上回り、今夏には9万8千人となる。(5日)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面5)(2010/07/12 )
日程 7・19反戦反核東京集会
くり返すな! アジア侵略―ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを!
7・19反戦反核東京集会
7月19日(月・休日)午後6時開会
杉並区立産業商工会館3階ホール(JR阿佐ケ谷駅、地下鉄南阿佐ケ谷駅下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号4面6)(2010/07/12 )
日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
【広島】
全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ! 戦争・改憲をとめよう!
被爆65周年8・6ヒロシマ大行動
8月6日(金)12時半
広島県立総合体育館小アリーナ
集会後、午後3時デモ出発(原爆資料館下まで)
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
《関連行事》
◎労働者産別交流集会
5日(木)午後1時開場 広島市東区民文化センター
◎全国学生集会
5日(木)午後4時 広島市東区民文化センター
◎全国青年労働者交流集会
5日(木)午後6時 広島市東区民文化センター
菅首相来広・祈念式典弾劾デモ
6日(金)午前7時 東千田公園(日赤原爆病院前)
【長崎】
労働者の国際団結で日米安保粉砕し、核廃絶へ! オバマ政権・民主党菅政権打倒へ!
長崎反戦反核集会
8月8日(日)午後6時
長崎県勤労福祉会館
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会
8月9日(月)午前7時半
爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑
主催 長崎朝鮮人の人権を守る会
平和式典菅参加弾劾デモ
8月9日(月)午前10時
城栄公園(路面電車・大橋駅下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全国統一実行委員会
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号5面1)(2010/07/12 )
7〜8月機関紙拡大闘争アピール
6・13参加者に『前進』を広め新たな国鉄全国運動推進を
前進経営局
階級的労働運動と一体的に革命的共産主義運動飛躍を
世界大恐慌はギリシャ危機・ユーロ危機によってさらに激化している。資本主義は未曽有の大崩壊に向かって突進している。ギリシャを始めヨーローッパ諸国でゼネストが闘われ、中南米は革命情勢に突入している。新自由主義は破綻し、資本主義は終わりだ。
6・13集会で開始された「国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回」の新たな全国運動こそ、全世界を変革し獲得する壮大な事業だ。反帝・反スターリン主義世界革命をめざして、階級的労働運動と革命的共産主義運動の一体的な推進と飛躍を実現しよう。
『前進』の1部、1部の拡大闘争こそ、この事業の要をなす闘いである。機関紙が労働者階級の武器に転じる度合いに応じて革命の血路は切り開かれる。
労働者階級の解放は労働者自身の事業である。労働者階級は自己を解放するには労働者の党を持たなければならない。
「問題は党が労働者階級自身の党として職場生産点に根を下ろし、労働組合運動の白熱的展開の中で、その先頭に立って闘い抜くことをとおして建設されなければならないということである。つまり、階級的労働運動と革命的共産主義運動は労働者階級自己解放闘争の労働者自身による具体的展開として、限りなく有機的一体的に闘いとられなければならない」(本紙2440号清水丈夫議長の中野洋同志追悼文)
1047名解雇撤回闘争に対する4・9政治和解攻撃はすさまじい反革命である。それは一点、国鉄分割・民営化反対、解雇撤回を貫く動労千葉を解体すること、労働者と動労千葉との合流を阻止することに狙いを定めている。権力、資本はとにかく労働者を団結させないことに全力を挙げ、すべての体制内諸党派・勢力が総屈服し、動労千葉破壊に襲いかかった。
動労千葉組合員400人は労働組合の団結で国鉄闘争破壊を迎え撃った。そして全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同との3労組共闘を軸に反撃に立ち、6・13集会で新たな国鉄全国運動を全国に呼びかけた。全参加者が団結を固めた。国鉄闘争が本来もつ巨大な可能性を示し、闘いは韓国・民主労総、ブラジル・コンルータスなど世界にも波及した。
職場闘争こそ労働者獲得の党派闘争・党建設の闘いだ
革命に対する密集する全反動にうちかつ道は、職場の怒りと結びつき職場から反撃することだ。第2、第3の動労千葉を全国につくることである。
「組織、組織、また組織」の大運動を繰り広げ、〈機関紙拡大×職場細胞建設×動労千葉型労働運動と労働組合建設>の通年的に実践することである。現場労働者を先頭に、職場において階級的労働運動(職場闘争と反戦政治闘争)を実践し、強大な労働者細胞を建設し、組合権力を奪取することである。
この闘いの先頭にJRの平成採の青年労働者が立った。動労千葉物販を武器に動労千葉を支援する会をあらゆる職場につくり、新たな国鉄全国運動を推進しよう。
課題は階級的労働運動と革命的共産主義運動を一体的に推進すること、すなわち職場生産点で労働組合運動を白熱的に闘い、その渦中で党を建設する闘いをやりぬくことである。職場での闘い自身、体制内勢力との党派闘争なしに闘えない。職場闘争が労働者獲得の党派闘争であり党建設である。職場で階級的に闘うかどうか、ここに一切がある。
「職場で団結と闘いを組織するのは口先や理屈だけでは絶対に通用しない世界です。資本との攻防の中で、労働者こそ社会の主人公だ、社会のすべてはわれわれが動かしているんだという誇りを取り戻す。一人ひとりの労働者が実感としてそれをつかみとっていくことができる具体的な闘いのあり方を必死になって作りあげていかなければならない。だからその団結の中心となる活動家にとって、全人格をかけた闘いになります。その団結を長期に維持することはもっと大変です。そういうものを具体的に作り出したのが、反合・運転保安闘争路線じゃないかと思っています」(田中康宏動労千葉委員長/6月19日の動労千葉第10期労働学校でのあいさつ)
労働者の怒りの先頭に立ち、24時間365日、日常不断に地道な職場闘争を展開することなしに、労働者の信頼を得ることはできない。この闘いをあらゆる職場で開始しよう。
動労千葉型労働運動実践の武器としてつかいきろう
自らの職場で動労千葉型労働運動を実践し、その決定的武器として機関紙を活用しよう。6・13集会の感動をバネに、退路を断って、体制内勢力から組合権力を奪取する闘いに挑戦しなければならない。
当局・資本や体制内勢力と真っ向対決して職場闘争を闘い機関紙を活用している組織は、集会への結集に成功している。
職場には労働者の怒りがあふれている。職場闘争の力によってこそ資本と体制内勢力を串刺しにして打ち倒すことができる。職場闘争こそ革命の源泉である。職場闘争によって敵と味方が明確に区別され、労働者の決起が呼び起こされていく。
6・13集会に関心も示さなかった労働者が、職場闘争を呼びかけたら直ちに決起した、という例がある。職場闘争を闘っているところでは、あいまいなものはなく、集会に参加するかしないかもはっきりする。職場闘争を闘うことによって、集会への参加オルグも「逃げ道」を残さないオルグができるようになったという。
計画・フラク建設で勝利を
そのためには、職場での闘いをとおして、また闘いの武器として機関紙を使いこなすことである。機関紙を広め、読者フラクションを経営し、同志へと獲得することである。
機関紙拡大を職場支配権を獲得するプランに位置付けて闘っている組織は、オルグ対象の設定、オルグの実践と総括、読者フラク建設など活動が首尾一貫しており、組織建設に成功している。
逆に計画を持たない組織では、読者として獲得することに成功してもそれをフラク経営に結び付けられず、2〜3カ月で読者を失ってしまう例がいくつか生まれている。
中野洋著『甦(よみがえ)る労働組合』の学習会を自治体職場で継続し青年労働者が青年労働者への機関紙拡大に成功、『前進』フラクとマルクス主義の学習会へと拡大している組織がある。組合会議で『前進』の読み合わせを行い、路線への確信を深め団結を強化しているところもある。
組織建設構想を持ち、失敗を恐れず繰り返し実践し、組織の団結を強化していくことが大切である。実践するのは一人であっても、孤立した一人ではなく団結した組織の一員として組織的=個人的に実践したとき、自信がわき力がつく。党が職場の中に根付き、団結して生き生きと活動し輝いているとき、労働者に対する結集力、吸引力を持つ。読者の拡大は団結の拡大であり、団結体の拡大である。一人の読者を獲得する闘いに組織の体重をかけよう。
『前進』の読了も、拡大闘争も、代金回収も、個人的努力に任せないことだ。会議で読み合わせ、数を集約し、総括していくことが大切である。
宣伝紙やバラ売りでの『前進』の取り扱いがまだまだ「おっかなびっくり」で「乱暴」であるとすれば、それは機関紙がまだ十分組織的に取り扱われていないことの反映でもある。読者と機関紙を大切にし、機関紙活動に体重をかけ、実践と総括の繰り返しの中で克服していこう。
闘いの前進と紙面の改革で、『前進』は自信をもって勧められる政治機関紙となっている。青年労働者が自信を持って機関紙を活用するようになったとき、機関紙活動は飛躍的に拡大する。青年の獲得こそ、党派闘争に勝利し、組合権力を獲得する最短コースである。
機関紙こそ党財政の基礎である。『前進』が提起する時代認識と路線・展望は、あらゆる人びとの希望とロマンになり、厳しい財政状況の中からでも最大限のカンパをもたらしてくれるのだ。
目的意識的にキャンパスに持ち込み前進する学生戦線
学生戦線は法大決戦を勝利的に闘いぬき、弾圧に次ぐ弾圧に耐えぬき、鍛えられて、首都圏を先頭に全国的に新たな高揚期に突入しつつある。
本紙の新入生歓迎号、春季特別号、清水議長論文を掲載した2440号など、節目節目の特別号を大々的にキャンパスに持ち込んで販売し、機関紙を軸にした目的意識的な組織建設を闘いぬき、読者拡大と党建設を着実に前進させている。
学生戦線の闘いにとって、〈教育の民営化粉砕>路線をプロレタリア独裁権力樹立へ突き進む路線として打ち立てたことが決定的であった。
さらに、3月訪米闘争などの国際連帯でつかみとった経験と自信で、組織建設に打って出ている。
学生戦線は、プロレタリア自己解放を闘いとる団結と求心力、人間的豊かさ、包容力を獲得し、その力で日和見主義党派との党派闘争にもうちかっている。
一つひとつの勝利を組織の団結した力でかちとり、組織建設の勝利から組織の積極性を引き出し、組織全体をオルグ集団として発展させ、「党への結集」をかちとる。そのサイクルがどんどん短くなっている。
拡大の絶好機をのがすな!
6・13集会は新たなスタートだ。機関紙活動も新たなスタートを切ろう。
6・13集会の感動と党活動を結びつけるもの、それは機関紙活動である。鉄は熱いうちに打て! 7〜8月が絶好機だ。この機会を逃すな。6・13集会の全参加者に、集会には参加できなかったが集会参加を呼びかけたすべての人に、情熱を込めて『前進』を広めよう。
7〜8月機関紙拡大闘争で国鉄全国運動を推進しよう。
動労千葉物販・夏期一時金闘争と一体の闘いとして機関紙を拡大しよう。
毎月機関紙集約を実践しよう。
機関紙活動の飛躍で、大恐慌を世界革命へ転化しよう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号5面2)(2010/07/12 )
7・4関空闘争
橋下大阪府知事の「米軍誘致」と対決
市議選勝利に確信高め住民と労組の団結へ
7月4日、大阪・泉佐野市末広公園で「関空の米軍基地化阻止!財政健全化計画絶対反対!」関西空港反対全国集会が185人の結集で大成功した。
集会では、5月泉佐野市議選の勝利を謳歌(おうか)し、「住民と労働者が団結して闘えば、絶対に勝てる」という確信に満ちた発言が相次いだ。昨年は、泉州住民の会が闘う路線を鮮明にして、単独で主催して大成功したが、今年は泉州住民の会と関西労組交流センターの2団体が共催した。住民団体と労働組合の闘う団結こそ、関空闘争に勝利する不抜の陣形だ。新たな関空闘争が始まったのだ。
沖縄普天間基地の米軍演習を関空に誘致する発言を繰り返す大阪府知事・橋下との対決が集会の最大の焦点になった。橋下は道州制の行き詰まりを安保・防衛政策への積極的介入で突破しようとしている。こんなことは絶対に許さない。
さらに菅民主党政権やギリシャと同じ泉佐野市の「財政健全化」計画と対決し、阻止する集会となった。闘う地元の住民団体と労働組合が橋下打倒、道州制粉砕、米軍基地化阻止=新自由主義と対決する関空闘争を発展させていくことを誓った。また参院選挙のただ中で菅民主党政権打倒を宣言した。
集会は泉州住民の会役員の中山綾子さんの司会で始まった。
主催者あいさつに立った関西労組交流センター代表の富田益行さんは、「公務員大リストラと住民から生存権を奪う財政健全化攻撃に、国賀さんがただ一人絶対反対で闘い勝利した5月市議選は、道州制とどのように闘えば勝利できるかを全国に示した。国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回の新たな国鉄全国運動を職場・地域で拡大し、その力で関空闘争を発展させよう」と訴えた。
連帯のあいさつを動労千葉の滝口誠さん、全日建運輸連帯労組関生支部執行委員の武谷新吾さん、全国労組交流センター代表の入江史郎さん、8・6ヒロシマ大行動実行委員会、部落解放同盟全国連合会西郡支部長の岡邨洋さん、婦人民主クラブ全国協議会が行った。関空闘争を闘う陣形が一段と広がった画期的な集会になった。
メッセージが沖縄労組交流センター、都政を革新する会の北島邦彦杉並区議、前泉州住民の会代表の森田恒一さんから寄せられた。
次に泉州住民の会事務局長の国賀祥司泉佐野市議が基調報告に立った。
「われわれこそ関空闘争の責任勢力だ! 沖縄の闘いと連帯し、全国に米軍基地を拡大せよという橋下を打倒しよう」と反戦反基地闘争として関空闘争を位置づけた。
また健全化計画粉砕へ労働組合づくりを訴えた。「財政健全化計画は阻止できる。大企業のもうけのために税金をつぎ込んで返せない借金を作り、労働者を犠牲にして公務員大リストラと賃下げ、民営化を進めている。資本主義の破綻そのもの。世界中同じだ。健全化計画絶対反対で市議選を闘ったことがこれから生きてくる。自治体に闘う労働組合をつくり、民間の労働者も住民もいっしょになって健全化を阻止する。この闘いは必ず拡大する。新自由主義と闘う世界の労働者とつながる闘いだ」
さらに「関空闘争は三里塚に学び連帯して闘ってきた。1047名解雇撤回闘争勝利の新たな国鉄全国運動はあらゆる闘いの勝利を導く闘いだ。三里塚、沖縄と連帯し、新たな国鉄全国運動を闘い、労働者・住民の団結で関空闘争に勝利していこう」と訴えた。
青年労働者がカンパアピールを行い、泉州住民の会の小林順子さん、八尾北医療センター労組委員長の藤木好枝さん、関西合同労組泉州支部の黒瀬博匡さん、全学連が決意表明を行った。小林さんは「日本・世界のどこにも基地はいらない。関空を軍事空港にさせない。沖縄の闘いに連帯していく」と発言した。
最後に泉州住民の会役員の井上敏幸さんが「市議選で勝利したが、関空米軍基地化に反対する闘いをやっていくのはこれからだ」とまとめ、団結ガンバローを行った。
集会後、元気よくりんくうタウンまでのデモに出発した。公園や沿道では多くの住民、青年、学生が注目し声援を送ってくれた。(泉州労組交流センター N)
(写真上 沖縄・三里塚と連帯し日米安保粉砕、菅・橋下打倒の決意込め対岸から関空に向かいシュプレヒコール【7月4日 大阪・泉佐野市】)
(写真下 関空闘争勝利へ集会で基調報告を提起する泉州住民の会事務局長・国賀祥司泉佐野市議)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号5面3)(2010/07/12 )
ギリシャ 5度目の官民ゼネスト
年金削減、解雇自由化に怒り
6月29日、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)政権のさらなる緊縮財政案に反対し、ギリシャ全土は今年5度目のゼネストに突入した。
ゼネストは、ギリシャ公務員連合(ADEDY)と民間労働者のギリシャ労働総同盟(GSEE)が呼びかけ、これにギリシャ共産党(KKE)系の全ギリシャ戦闘的労働者戦線(PAME)も足並みをそろえた。鉄道・地下鉄・バス・国内航空などの公共交通を始め、ほとんどの政府の事務所・公共サービス・学校・病院から銀行・マスコミもストに入り、テレビニュースも止まった。
民営化攻撃と闘う公共電力の労働者は、電力ビルの前面に「われわれは売らないし売り物でもない」「不正義が法となるのなら抵抗は義務となる」と大書した横断幕を掲げた。アテネでは2万人以上の労働者が国会に向けてデモを行い、ネオナチと一体となった機動隊の弾圧に抗議して、デモ隊の一部は逮捕者を出しながら戦闘的に闘った。
今回のゼネストは、政府が2週間後に議会で可決させようとしている女性の年金支給開始年齢の60歳から65歳への引き上げと民間労働者の解雇の自由化に反対するものだ。これらは、EUや米帝・IMFが資金援助の条件として7月上旬までの期限付きでギリシャ政府に義務づけたものだ。ギリシャ政府が国際公約の履行として強行しようとしている資本主義の延命策を、ギリシャ労働者階級はあくまで拒否すると宣言したのだ。
また、緊縮財政の攻撃が公務員・年金生活者に対する攻撃や増税攻撃から、民間労働者の解雇の法制化にまで発展し始めたことに対して、公務員と民間の労働者が団結してゼネストで抵抗している。これは公務員労働者への分断攻撃と闘う日本の階級闘争にとっても決定的な力を与える。
さらに、今回のストでもADEDYやGSEEのPASOK系指導部は「雇用が保障されるなら賃金凍結はやむを得ない」と、ゼネストをガス抜きにして緊縮財政を労働者にのませようとしている。PAMEを指導するスターリン主義KKEも、PASOKを左から批判するポーズを取りながら、ギリシャ労働者階級の闘いを体制内の政権抗争に低めようと躍起になっている。
しかし決定的なことは、これら体制内派指導部にゼネストを強制するほどにギリシャ労働者階級が怒りを大爆発させていることだ。世界の労働者はギリシャ労働者の革命的な決起に続き、団結して自らの資本と国家に対して総反撃を開始しよう! 国鉄闘争・沖縄闘争を両軸に7〜8月闘争に総決起しよう!
(写真左 ゼネストに決起した2万人超の労働者が緊縮法案に反対し国会へデモ【6月29日 アテネ】) (写真右 エーゲ海クルーズの拠点・ピレウス港のフェリーの前でピケットを張るフェリー労働者)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号6面1)(2010/07/12 )
団結ひろば投稿コーナー
「洞口さん処分弾劾」にキャンパスは大注目 法大 倉岡雅美
7月2日の経済学部臨時教授会の洞口朋子さん処分決定を受けて、7日昼休みに全学総決起緊急抗議集会を開催しました! 最初に文化連盟委員長の齋藤郁真君が、学祭規制反対で最先頭で闘ってきた洞口さんの処分は学祭規制強行のための処分であると満身の怒りを込めてアピール! 「学生の行動で処分を撤回させよう」と、キャンパス中央広場には熱心に聞き入るグループもいました。
続いて、最初の退学処分者である内海佑一さんが、1年生4人が書いた洞口処分反対のアピールを読み上げました。学生の声をすべて無視し続けてきた法大当局に、1年生のストレートな思いと怒りをぶつけることができました。
さらに、中国の労働者のストと連帯するホンダ本社抗議闘争と一体で闘われていることが報告されました!(なんと法大当局は雑誌『HOUSEI』5月号で「法大生の本当のライバルは中国の学生だ」と、中国の学生よりも安くて優秀な労働力商品になれと中国学生との競争をあおっているのです)
当該の洞口さんはキャンパス中央広場で「学祭規制反対・洞口処分粉砕」メッセージを集会中だけで7枚も集めました! 当局と公安警察の厳戒態勢を法大生の行動をもって見事に打ち砕きました!
キャンパスはいつにもまして大!大!大注目であり、あらためて洞口さん処分へのキャンパスの怒りの大きさがわかりました。処分通知はまだ来ていません。この力で処分を粉砕していきましょう!
追伸 集会前に労働者の方から「がんばってくれ」とおすしの差し入れがありました。
8月広島で全学連に会える!とわくわく ドイツ・学生 モニカ
全学連委員長の織田さんと全学連国際部の松室さんのブラジルでの演説を送ってくださって、どうもありがとうございます。すごい内容です!
私は、ギリシャ代表の演説に対してインターナショナルの大合唱が巻き起こったというところに一番感動しました。全世界で闘う機運が盛り上がってきていることをひしひしと感じます。
日本の国鉄1047名闘争が23年間にわたって闘い続けられているというのは本当に驚異的ですし、それがブラジルのみなさんの心をとらえたというのもすばらしいことだと思いました。
私たちは8・6ヒロシマを中心に日本を訪問する予定でいますが、その受け入れ体制づくりがみなさんの努力で着々と進んでいることを聞き、感謝すると同時にその行動力・組織力に敬意を表します。たくさんの全学連の学生と友だちになれるということで、今からわくわくしています。
それと集会とデモ、大いに楽しみにしています。喜んで連帯のあいさつをします。私たちも写真やビデオをたくさん撮って、日本の闘いの息吹をドイツに持ち帰りたいと思います。それは必ずドイツ階級闘争を燃え上がらせる火花となるでしょう。
みなさんと闘いの現場でお会いできることを楽しみにしています。太陽がさんさんと輝くドイツから日本の同志のみなさんへ戦闘的な連帯のあいさつを送ります。
▲6月9日、ドイツ各地でまた教育スト実行委員会による集会とデモが行われました。この写真は、私が参加したダルムシュタット市でのデモです。横断幕には「教育の権利を今すぐに!」と書かれています。
「国鉄闘争継続」知り がぜん顔つき明るく 中四国 K
参議院選挙で、各候補の宣伝カーが何度も通り過ぎます。
そんな梅雨の晴れ間に国鉄全国運動の賛同署名の街頭宣伝を行いました。休みに仲間とタイミングを合わせてやりました。
駅前では、昼休み時間と重なってたくさんの労働者が行きかいます。JRの労働者もチラシを受け取っていきます。
国労の屈服的和解グループが、看板だけでまったく行動をサボってきたここ数年ですが、街の労働者の反応は脈々と息づいています。
それでも6月28日の「国鉄闘争に幕」(ヤフーニュース)という記事は、皆さんよく知っています。動労千葉と、国労闘争団から和解拒否の人ががんばっている。闘争継続と知ると、がぜん顔つきが明るくなっていきます。
「暑い中をご苦労さん。いつも、がんばってますねぇ」「うちは(郵便局の事業統合で)てんてこまいですよぉ〜。組合が合併してからこういう署名はちっとも回ってこんよ」などなど。
朝のビラまきのときはビラの受け取りを禁止されているビルメンテナンスの青年労働者たちも、昼休みには「今は大丈夫だと思います(笑)」。
コンビニでお昼弁当を買ったついでに、私たちにもお茶をそっと差し入れてくれる人もいました。冷たいお茶がほんとにおいしく、後半も元気に呼びかけることができました。
民主、自民、社民、共産……国鉄大運動はどこの政党にも負けてない。そんな手ごたえで、取り組んだ私のほうが労働者階級の団結感を感じることができてエネルギーをもらいました。
反戦も民営化反対もない「無所属区民派」 東京西部 飯野依子
杉並では、山田区長辞任に伴う区長選・区議補選が参議院選挙と同日で行われる。街頭は、「財政再建」を口実とした増税と首切りを競う宣伝のオンパレードである。
とりわけ、都革新から脱落・逃亡した「無所属区民派」は、区議補選に出馬し、資本主義の救済者として登場している。国鉄1047名解雇撤回闘争・三里塚闘争破壊の先兵である社民党のしっぽにくっつき、革共同への敵対分子を杉並に集め、労働者は闘えないというデマを振りまいているのだ。
「やさしさあふれる杉並に!」と題された主張は、戦争反対も民営化反対も階級性もない度し難い主張である。
「ジュゴンの海に基地は似合いません……辺野古新基地を作らないでください」――ジュゴンがいなければ基地はあってもいいのか? 沖縄戦やくり返される米兵による犯罪・事故。もう戦争のための基地はいらない。この思いが鳩山政権をぶっとばしたのだ! 揚げ句に「ウソツキ民主党政権にお願いしろ!」と労働者住民に屈服を強いているのだ。
また、「介護保険の見直しを交渉した」として都革新時代の厚労省交渉の写真を使用している。厚労省交渉は、介護保険制度は廃止! 民営化絶対反対の行動だ。脱落時は「民営化に賛成していない」と主張していた彼らは、すでにこの当時から「民営化反対」ではなかったのだ。
極めつきは「正しい歴史を教えない『つくる会』教科書の撤回」だ! 昨年の衆院選で、ブルーリボン(編集局注)をつけた民主党区議と一緒に保坂選挙をしていた連中がよくも言えたものだ。
社民党・保坂展人は、区長選で民主党候補を支持している。無所属区民派は保坂と一体となることで与党入りを策しているのだ。「つくる会」教科書には早晩口をつぐむのは目に見えている。労働者住民を欺き、利用して恥じない連中だ!
こんな連中は、菅政権もろとも打倒し、労働者の未来を切りひらこう!杉並では、北島区議を先頭に連日街宣、職場オルグに取り組んでいる。
(注 ブルーリボン 拉致被害者を救う会のバッジ。09年、山田区長が職員に着用を強制した)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号6面2)(2010/07/12 )
前進社国賠訴訟始まる
メディア類の大量押収に反撃
7月8日、前進社本社への違法・不当な捜索に対する国家賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁で開かれた。
この国賠訴訟は、昨年10月23日、警視庁が公安条例違反容疑をデッチあげて前進社に家宅捜索に入り、メディア類(パソコンなどに使う記録媒体)1223点を含む1418点もの物品を押収したことに対し、損害賠償を請求したものである。前進社を代表して6人の同志が原告となり、違法な捜索を強行した警視庁(東京都)と令状を発布した裁判官(国)を被告として提訴した。今年5月20日に提訴、記者会見を行い、今回の第1回口頭弁論に臨んだ。
違法捜索を弾劾
法廷では原告の6同志が警視庁による違法・不当な捜索の実態を怒りをもって弾劾した。
「警視庁公安部の警察官は『容疑』と関係があるかどうかについて一応中身を見るべきなのに、何も見ないで無差別に押収した。携帯電話についても持ち主が誰なのかなど、電源を入れて内容を確認する作業も一切行わず、問答無用に押収した」「違法な押収を強行するために、従来を倍する機動隊を導入し、抗議する立会人を5人に1人の割合で排除した。記録媒体を集中的に押収した場所では、抗議する立会人を全員排除した」
前進社は、労働者階級人民の闘う政治機関紙・誌である『前進』や『共産主義者』を始め、労働者階級の解放を目指して、さまざまな出版物・メディア類を作成・発行している。
原告同志は「不当な口実で捜索を強行し、編集や出版に不可欠な資料や写真類など、膨大な記録媒体を押収し、そのデータをすべて国家権力が強奪した。これは、言論・出版の権利と自由を圧殺する歴史的な大弾圧である。また同時に、機関紙誌の発行停止をも狙った、かつての治安維持法型、組織破防法型の治安弾圧である。徹底的に弾劾する」と断罪した。
不当逮捕口実に
また、そもそもの捜索容疑なるものは、昨年10月16日、法大生らが法大正門前の外濠公園で行った集会が「無届け集会」であるとして「公安条例違反」をデッチあげて2人の学生を逮捕した事件である。この点を指摘し、「大学で学生たちがキャンパスで集会を行うことすら禁止するという異様な事態こそが問題であり、しかも集会やデモの自由を侵害する違憲なものと批判されている公安条例を適用するという二重三重に許せない政治弾圧だ」と弾劾した。
押収された記録媒体1223点のうち、約半分に当たる664点は、一つの小部屋から押収されたものだ。全体の捜索がほぼ終了した段階で、突然、膨大な記録媒体を無差別に丸ごと押収したのだ。まさに「強盗」さながらの暴挙だ。
携帯電話を押収された同志は、「新規に携帯電話を購入せざるえず、経済的負担はけっして小さなものではない」と訴えた。さらに12月1日に還付された携帯電話(契約も解除しデータも抹消した空の状態)が今年4月に再度押収されたという。「押収された携帯電話が還付されたが、携帯電話に保存されていた個人情報は警察が今も保管しているのか、破棄したのか、どのように扱っているのか、まったく明らかにされていない。警察による問答無用の携帯電話の押収は、日常生活および日常活動を妨害することを目的とした政治弾圧であり、このように警察権力自らが違法行為と政治弾圧を拡大しようとすることに断固抗議し、闘い抜く」と宣言した。
都は答弁できず
原告の陳述後、被告の国と東京都の答弁が行われた。特に被告東京都の代理人は、何一つ答弁できず、「あと2カ月必要」と回答。提訴から1カ月半も経過しているのに捜索を行ったことすら認否できないとは! 今回、国賠訴訟に踏み切ったことが日帝・警視庁を直撃しているのだ。さらに攻勢的に闘い抜き、11月労働者集会に向かって、国鉄全国運動を大きく広げよう。
次回弁論は、9月17日(金)午前10時30分、東京地裁415号法廷。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号6面3)(2010/07/12 )
中国労働者のストに連帯
ホンダ本社前に赤旗
動労千葉など60人 “解雇を撤回せよ”
7月7日、中国ホンダに対しストライキで闘う中国の青年労働者との連帯行動が、動労千葉と全国労組交流センター、全学連の呼びかけで取り組まれた。平日昼の緊急闘争にもかかわらず、東京・関東から労働者・学生約60人が結集した。
青山1丁目交差点、そびえ立つ本田技研工業本社ビル前で「中国ホンダ・ストライキと連帯して闘うぞ!」の横断幕、「2人の労働者の解雇を撤回せよ!」「闘う労働組合をつくろう!」のメッセージボードを掲げてアピール。道行く人びとにビラを渡すと、あちこちでビラを広げながら話しの輪ができた。
全学連国際部の松室しをりさんがマイクを握り、「ホンダ本社は、中国のことは中国で解決している、申し入れは受け付けないとの立場を表明している。私たちは闘う中国労働者と連帯し、ホンダ本社に要求します。ホンダは中国ホンダ仏山工場の2人の組合指導者の解雇を直ちに撤回せよ! 中国ホンダの青年労働者が求めている闘う労働組合を認めよ! ホンダ労働者のストに敵対し暴力で襲撃した『工会』責任者を許さないぞ!」と宣言した。さらに「全学連はアメリカ、ブラジルで出会った世界の労働者・学生に統一行動を呼びかけました。新自由主義に対する闘いは全世界の青年を一つに結びつけています。未来は私たちのものです」と訴えた。
集まった労働者が次々にマイクを握った。動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は「中国の若い労働者の闘いは燎原(りょうげん)の火のように中国全土に広がっている。1989年天安門の大弾圧は、日本の国鉄分割・民営化攻撃と同じ新自由主義の攻撃だった。そのくびきを破る闘いが今、中国で日本で世界で始まった」と意義づけた。
牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんは「このどでかい本社ビルを見てください。昨年ホンダは労働者から搾取して43億元ももうけた。奴隷労働を拒否してストで闘う中国労働者を断固支持します。ホンダで働く労働者の皆さん、ともに闘いましょう!」と呼びかけた。
ス労自主の中村和憲副委員長は石油メジャー、エクソンモービルと闘ってきた経験を語り、神奈川から三浦半島教組の佐藤江都子さんが非正規職の教育労働者の現状を訴えて、ともに闘う決意を表明した。
動労千葉の中村仁さんが「中国の青年労働者、世界の青年労働者の闘いに応え、資本と闘うことが求められている。資本と労働者は非和解だ。条件付きの闘いなんかない。世界の労働者と団結して資本をぶっ倒していこう」と締めくくった。
最後に意気高くホンダに怒りのシュプレヒコール。日帝が本格的な中国侵略戦争に踏み込んだ1937年7月7日盧溝橋事件から73年。歴史的な7・7国際連帯闘争をかちとった。この力で職場の団結を拡大しよう。
(写真 〔上〕ホンダ本社前で「中国労働者と連帯して闘うぞ」。〔左下〕動労千葉中村仁さん。〔右下〕全学連松室しをりさん【7月7日 東京・青山】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2447号6面4)(2010/07/12 )
法大裁判に集まろう!
★暴処法裁判
第16回公判 7月16日(金)午後1時30分
※いずれも、東京地裁429号法廷 12時半に傍聴券配布所へ
---------------------------------------------------