ZENSHIN 2010/07/05(No2446 p08)

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第2446号の目次

「暴挙を許すな!」反対同盟と支援が弾劾集会(6月28日 天神峰)

1面の画像
(1面)
革共同政治集会へ大結集しよう
「政治和解調印」を徹底弾劾し職場で国鉄全国運動の推進を
8月広島・長崎反戦反核闘争へ
記事を読む  
三里塚 団結街道封鎖に怒り爆発
6・28未明 “営農破壊の暴挙許さぬ”(6月28日)
記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
日程 8・1革共同政治集会 記事を読む  
(2面)
外注化阻止・組織拡大で勝負
動労千葉 “強制配転策動許さない”
定期委で新たな闘争態勢(6月27日)
記事を読む  
6・27国鉄集会 “労働者の未来かけて”
九州で全国運動が本格始動(6月27日)
記事を読む  
“解雇撤回なし”“雇用ゼロ”の屈辱的な「和解調印」弾劾する
今こそ国鉄全国運動の発展を
記事を読む  
マツダ宇品工場事件に労働者は何で応えるか
極限的な搾取と分断を粉砕し団結と労働組合を甦らせよう
記事を読む  
(3面)
全国運動の最先頭に
結成集会で団結拡大を誓う
“6・13集会で目覚めた”
三多摩に動労千葉支援する会(三多摩・労働者 KT)(6月27日)
記事を読む  
闘う労働者の党=革共同へ圧倒的な夏期資金カンパを 記事を読む  
電通労働者は全国運動を担う
電電再編=新自由主義と闘い職場に反合・保安闘争路線を
革共同電通委員会
記事を読む  
関東の合同労組からの報告
組合員の「退職願」めぐりマツダ事件と同じ構造が(関東・合同労組 K)
記事を読む  
日程 全国連西郡支部第5回大会 記事を読む  
(4面)
ブラジル訪問特集 動労千葉と全学連、南米に初上陸
世界革命の実現へ国際連帯が新段階
訪問記 みなぎる社会主義への情熱
階級的労働運動の新潮流形成へ
コンルータス 新たな挑戦
記事を読む  
動労千葉に大歓声
国鉄全国運動の決議採択
4500人が資本家の土地を実力占拠
記事を読む  
国境こえた団結を
照岡支部長の大会での発言
記事を読む  
動労千葉と日本の訪問団にコンルータスがインタビュー
(コンルータスHPより抜粋)
レジスタンスと団結の追求は模範とすべきだ
アナ・クリスチーナ
記事を読む  
(5面)
ブラジル訪問特集 動労千葉と全学連、南米に初上陸!!
世界革命の実現へ国際連帯が新段階
中南米との団結拡大 ブラジル訪問の意義
記事を読む  
全学連とブラジル学生が交流
革命は予想をこえて前進
全学連委員長 織田陽介
“組織、組織、組織”が共通課題
記事を読む  
新自由主義粉砕を 織田君の集会発言 記事を読む  
(6面)
8・6ヒロシマ-8・9ナガサキへ
安保強化と辺野古新基地建設推進する菅政権を打倒しよう
反戦反核闘争の正念場 村上秀彦
記事を読む  
米ILWUローカル10 イスラエルの暴挙に抗議
荷降ろし終日阻止(6月20日)
記事を読む  
日誌 2010年 6月23日〜29日
菅が訪沖、辺野古基地建設を表明/米アフガン司令官更迭
記事を読む  
日程 7・19反戦反核東京集会 記事を読む  
日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争 記事を読む  
(7面)
6・27三里塚 “市東さんに続こう”と熱気
“第3誘導路絶対阻む”
鈴木さんの遺影に勝利を誓う(6月27日)
記事を読む  
“通行妨害をやめろ”
反対同盟が仮処分申し立て(7月1日)
記事を読む  
全国農民と共に闘う
事務局次長 萩原進さん(7月1日)
記事を読む  
7・23現闘本部裁判控訴審へ
東京高裁 「仮執行」策動を打ち砕け
記事を読む  
弾劾声明
団結街道閉鎖を弾劾し市東さんの農地守り抜く
三里塚芝山連合空港反対同盟(7月1日)
記事を読む  
危機と対立深めたG8とG20 記事を読む  
(8面)
労組に持ち込み運動拡大を
星野再審連絡会議が全国総会
高裁包囲デモで開始 奪還へ熱烈な方針討議(6月25、26日)
記事を読む  
星野文昭さんのメッセージ
再審決めなければ裁判所が存在しえない状況つくろう
記事を読む  
法大弾圧裁判(6月24、29日) 記事を読む  
新刊紹介 国際労働運動 8月号
核戦争構えるオバマ
記事を読む  

週刊『前進』(2446号1面1)(2010/07/05 )

 革共同政治集会へ大結集しよう

 「政治和解調印」を徹底弾劾し職場で国鉄全国運動の推進を

 8月広島・長崎反戦反核闘争へ

(写真 「暴挙を許すな!」反対同盟と支援が弾劾集会【6月28日 天神峰】)

 

(写真 【右】「廃港にするぞ!」とシュプレヒコール 【左】午前5時半、封鎖作業を弾劾)

 全世界で労働者がゼネストやデモに決起している。「資本主義は終わりだ! プロレタリア世界革命を!」と、勝利の路線と党を求めている。その展望を指し示したものこそ、6・13大集会と国鉄全国運動だ。これと一体の闘いとして、動労千葉と全学連が参加したブラジル・コンルータス大会で、国際連帯闘争が画期的に前進した(4〜5面参照)。4者4団体の6・28「政治和解調印」を徹底弾劾し、職場で国鉄全国運動を推進しよう。それを軸に、安保・沖縄、三里塚、法大闘争を闘おう。夏期一時金カンパ決戦に全力で取り組もう。革共同政治集会に大結集しよう。いざ菅政権打倒の7〜8月決戦へ。

 国鉄闘争の質的転換を実感

 6・13国鉄集会の参加者は「感動して鳥肌が立った」と、国鉄闘争の質的大転換を実感し、国鉄闘争が本来もっている巨大な可能性をあらためてこの集会でつかんだ。この「もっと闘いたい、組織したい」との心からの欲求が、6・23安保・沖縄闘争、星野全国総会、6・27〜28三里塚現地闘争の爆発となった。 
 さらに、国労全国大会代議員選挙に平成採の青年労働者が決起して、4者4団体指導部を震え上がらせているのを先頭に、全産別で職場闘争や夏季物販闘争が闘われている。『前進』拡大闘争と夏期一時金カンパ闘争への、新鮮で根底的な決起が始まっている。
 その核心は、動労千葉と1047名解雇撤回闘争をめぐる攻防が国鉄闘争の基軸であり、ここで勝利することが、すべてに勝利する道を開くということである。それは、1980年代の分割・民営化攻撃に唯一、2波のストで反撃した動労千葉の闘いが国労の決起を生み出し、1047名闘争が開始されたというだけではない。それ以降、国労指導部が現場の闘いを放棄し、「政治解決」に逃げ込んだ結果、98年の5・28反動判決で総崩れになるのに対し、動労千葉派の労働者が国労職場に入って逆転させ、2000年の7・1臨時大会での決起に攻め上っていったのである。
 この闘いに恐怖した権力と国労本部は、02年の国労5・27臨時大会闘争弾圧を強行し、国労の団結と決起を阻もうとした。またこれと一体で01年メンテナンス部門(検修・構内・保線・電力・信通・土木)の合理化攻撃を国労本部が受け入れたのだ(後に、検査・保守改悪と車掌業務の外注化に拡大)。
 だがこの攻撃にも、動労千葉は全面拒否の職場闘争を貫徹し、05年4月の尼崎事故に対しては安全運転闘争を闘い、「レール破断」問題でもJRを攻めまくって勝利したのだ。
 この動労千葉の職場闘争の正義性と説得力が、06年2月16日の5者共闘の集会として大高揚した。動労千葉のレール破断を告発するビデオが上映され、動労千葉争議団の高石正博さんが現場の闘いを感動的に訴えた。これが、集まった国労・全動労や支援労組2500人の心をわしづかみにした。同年4月4日の4600人結集は5者共闘への感動の結果だ。
 ところがこの事態に恐怖した全労連と国労本部は、「動労千葉は労働組合の仮面をかぶった過激派」などと中傷し、闘う共闘を妨害して「4者4団体」が始まっていったのだ。
 しかし動労千葉はさらに、同年4月の幕張事故問題を現場の闘いで押し返して勝利し、07年からのライフサイクル攻防では、逆に青年労働者を連続的に獲得し、拠点職場そのものの廃止攻撃に反撃し、ついに本年4月1日の検修構内業務の外注化(JR東の50職場5000人)を阻止したのだ。そしてまた、動労千葉と固く連帯した全国の動労千葉派が、2・13JR東日本本社包囲闘争のカラービラや、6・13大集会ビラを全国でまき、駅やJR職場回りをしたことがボディーブローとなってJR資本を痛撃し、勝利を引き出したのである。

 反合・運転保安闘争で勝利

 分割・民営化反対と1047名解雇撤回を貫く国鉄全国運動は、戦後日本労働運動を革命的に総括し、その根本的限界をのりこえる壮大な挑戦だ。6・13に続く6・27九州国鉄集会の成功は、それを鮮やかに示した。
 戦後労働運動の中核となった炭労の闘いも、三池炭鉱では、労災死亡者120人の1945年以降も、56年に10人の犠牲者を出した。これに対し炭労は、56年に資本との闘い、賃金闘争と一体のものとして、鉱山保安法を守らせる激しい保安順法闘争−職場闘争に入った。こうして59年には「年間労災死1名」「落盤ゼロ」という画期的な勝利をかちとったのだ。だが三井資本は、257項目に及ぶ要求に「労働者による鉱山占拠・生産管理」=ソビエト建設をみて、59年に1200人の人員整理を出してきた。これに対して闘いが爆発したのが、かの三池争議だ。
 この闘いには、ホッパー前10万人集会(60年7月)を頂点に、4カ月間でのべ29万5千人の労働者・学生が全国から駆けつけた。時あたかも、国鉄新潟闘争から60年安保闘争の渦中で、革共同が産声をあげた時であり、日帝は革命の恐怖に震え上がった。これをたたきつぶすために日帝は「石炭から石油へのエネルギー転換」を振りかざし、協会派の体制内指導部はこれに完全に屈服した。こうして現地に総評トップが乗り込み、「資本の攻撃に分裂しない組合があると思っているのか!」と恫喝し、1200人解雇をのませて敗北に導き、第二組合(御用組合)もつくられたのである。
 三井資本は大量解雇の後に非正規労働者(組夫)を導入し、それは1500人に及んだ。こうして三井・三川鉱では散水用蛇口は使用不能で放置し、ベルト斜坑2070bをわずか2人で当番するまでに、保安体制は崩壊した。生産を再開してから63年10月までで47人の労災死を数え、ついに11月9日(国鉄鶴見事故の日だ!)に458人死亡(CO中毒者839人)の大事故に至った。
 当時、日本のエネルギー供給総量の27%が石炭だった。07年度の世界のそれは29%で、石炭の需要はむしろ増大していたのだ。闘いをつぶすためには産業そのものをつぶしてでも、自分だけは生き残るというのが資本主義なのだ。

 職場闘争こそ革命の源泉だ

 三池炭鉱で三井資本が正しくも震え上がったように、反合理化・運転保安闘争路線とは、「職場占拠・生産管理」につながる、プロレタリア革命への道筋そのものである。
 問題の核心は何か。6・13大集会のまとめで、「職場で組織を拡大しよう」と国鉄闘争と日本労働運動の勝利の方向性が訴えられた。これは決定的だ。「政府へのお願いだけが闘い」と思い込んでいる4者4団体指導部は、「動労千葉は何もやってこなかった」などと悪罵(あくば)を投げつけて和解を居直っている。だが1047名大量解雇の張本人である国鉄(JR)と、分割・民営化反対、解雇撤回を真っ向から掲げて、職場で階級的原則的に闘ってきたのは、動労千葉である。この動労千葉の正義性は明白ではないか!
 動労千葉はそれを80年代の分割・民営化攻撃当初から、愚直なまでにまっすぐに闘ってきた。だからこそ勝利しているのだ。そしてこれは4大産別を始め全産別に共通の闘いだ。自分の職場で誰でもできる闘いだ。
 職場闘争の担い手をつくることと、国鉄全国運動の会費を払い動労千葉物販(NIPPO物販)を継続的に職場で注文してくれる仲間を組織することは同じだ。ここから闘いは始まる。とりわけJR職場に物販を持ち込もう。

 菅政権打倒の7〜8月決戦

 菅民主党・連合政権は鳩山以上に超反動的だ。米帝オバマや日帝ブルジョアジーに接近・密着し、G20サミットでは「例外扱い」「蚊帳(かや)の外」で、「最弱の環」としての未曽有の危機をさらけだしつつ、日米安保強化と辺野古新基地建設、公務員の大量首切り、消費大増税などの攻撃に突き進むことを狙い、反動的で絶望的なあがきに出ている。
 しかもこれを推進する実働部隊が連合であり、4者4団体や全労連だ。こうして今や一切は労働運動をめぐる攻防で決まる情勢に入った。日米韓の国際連帯闘争で、切迫する北朝鮮侵略戦争を阻止しよう。7月7日、中国ホンダ労働者の呼びかけに応え、ホンダ本社抗議闘争を闘おう。参院選の政治的大反動を粉砕し、沖縄労働者の怒りと結合して、菅民主党政権打倒へ闘いぬこう。
 今や日々の闘いを力強く牽引(けんいん)しているのはとりわけ青年と学生である。怒りは自己解放だ。怒りを階級的な力に変えよう。唯一の革命的な労働者の政治機関紙である『前進』を読み、拡大しよう。闘う労働者と学生は、革共同とマル青労同・マル学同に結集しよう。職場実践・職場闘争をともに闘おう。
 7・23三里塚現闘本部裁判控訴審、7・28動労千葉の鉄道運輸機構訴訟に結集しよう。青年労働者と学生を先頭に、8・6ヒロシマ−8・9ナガサキ反戦反核闘争へ、全国から総結集しよう。
 とりわけ2010年後半決戦の爆発と勝利へ、革共同政治集会(東京、関西、東北)への大結集をかちとろう。最後に、それと一体の闘いとして、革共同への圧倒的な夏期一時金カンパを訴えます。

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週刊『前進』(2446号1面2)(2010/07/05 )

 三里塚 団結街道封鎖に怒り爆発

 6・28未明 “営農破壊の暴挙許さぬ”

 6月28日、成田空港会社(NAA)はついに団結街道の封鎖を強行した。しかも人びとの寝静まった未明にこっそり作業に着手するという卑劣かつ無様な手口だ。この暴挙を絶対に許すな!
 市東孝雄さんを先頭に三里塚芝山連合空港反対同盟はただちに反撃に立ち上がった。全国の労農学人民はこの怒りと固く結び、第3誘導路粉砕へ総決起しよう!
   (関連記事7面)
 この日午前3時過ぎ、天神峰の市東孝雄さんが物音に気づいて目覚め、外に出てみると、監視やぐらから10bあまり先の地点で、団結街道の通行を鉄板と障害物で完全に遮断する工事が夜陰に乗じて行われていた。ただちに反対同盟と現地支援の労働者・学生が結集し、徹底弾劾する闘いに立ち上がった。
 5・16集会と5・17の市東さんの爆発的決起から始まる反対同盟の闘いで、封鎖策動は一度は完全に粉砕された。そして追いつめられた末に国家権力とNAAは6・27全国結集大闘争の翌日未明、告知すらできずこそ泥まがいのやり口で襲ってきたのだ。ガードマン、機動隊に守られた作業員たちは容赦なく浴びせられる怒りの声に堪えきれず、鉄板のボルトを締め終わると、そそくさと逃げ出した。
 いわゆる迂回(うかい)ルートをたどって南台の市東さんの畑にたどり着くと、団結街道はここでも分厚い鉄板で完全に遮断されており、すぐ脇にそびえ立っている現闘本部建物前に行くことすらできなくされている。北側ではゴルフ場前の団結街道へつながる道の入り口が障害物と常駐する機動隊によって封鎖された。この光景に、心から怒りがこみ上げる!
 午前9時半から反対同盟の弾劾集会が封鎖現場の市東さん宅前で開かれた。北原鉱治事務局長は強い怒りを表し、「今日からが新たな闘いだ。われわれの正義を貫いて進もう」と奮起を促した。
 市東さんが経過を説明し、「こんなことで自分の闘志がくじけることはない」と決意を述べた。
 萩原進事務局次長は、「このせっぱ詰まったやり口に、敵のあせりが表れている。第3誘導路認可、現闘本部撤去、市東さんの農地強奪と続く一連の攻撃との闘いがこうして始まったのだ。われわれに悲壮感はなく、いよいよこれからが反撃だ。この暴挙には必ず廃港の二文字でこたえてやろう」と力強く訴えた。さらに動労千葉の後藤俊哉さんが労農連帯を強めて闘う決意を表した。
 反対同盟の集会に続き、反戦共同行動委の弾劾集会がその場でかちとられた。全学連の坂野陽平委員長代行が司会を務め、動労千葉、反戦共同事務局長の北島邦彦杉並区議、全学連現地行動隊などが怒りのアピールを行った。緊急事態の報を聞いて、群馬の青柳晃玄さん、市東さんの農地取り上げに反対する会、婦人民主クラブ全国協などが続々と駆けつけた。
 現地攻防はこれから、第3誘導路着工粉砕へとさらに白熱化する。反対同盟とのきずなを固め、現地行動へ、援農へ、裁判支援へ駆けつけよう。7・23現闘本部裁判控訴審に大結集しよう!
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 闘志がわいてきた 天神峰 市東孝雄さん

 この暴挙に対し、この地で農業を続けて闘うという意志をますます固めています。こんなことで私の闘志をくじこうというなら、まったくのお門違いだ。
 団結街道は私の祖父、父と代々受け継いできたうちの農業にとって必要不可欠な道です。成田市が現にここで農業を営んでいる私の存在を無視してNAAにこの道を売り渡したことは許されない。自治体として地に堕ちたというべきだ。
 そして人が寝ている間にこそ泥のようにやってきたことは、本当に怒りに堪えないと同時に、向こうにはなんの成算も確信も正義もないことを表していると思う。国策だ、公共事業だと言って結局はこんな体たらくか。これじゃ44年たっても完成しないわけだ。ますます闘志がわいてきました。
 これからもご支援をよろしくお願いします。
(写真 「この地で農業を続けて闘う」ときっぱり決意を語る市東さん)

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週刊『前進』(2446号1面3)(2010/07/05 )

前進速報版から 前進速報版から

▼一坪裁判、鈴木いとさんらが幸司さんの遺志継ぎ闘う▼三里塚反対同盟が新たな戦闘宣言!▼ギリシャ労働者が5度目のゼネスト

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週刊『前進』(2446号1面4)(2010/07/05 )

 日程 8・1革共同政治集会

 国鉄全国運動と安保・沖縄闘争の爆発・高揚で大恐慌と大失業・戦争をプロレタリア革命へ
 基調報告 北野聡史
 ■国際連帯闘争の地平と全学連運動の展望 織田陽介全学連委員長
 8月1日(日)午前11時半開場
 北区赤羽会館(東京・北区赤羽南1-13-1)

 ※7・25革共同関西政治集会、7・25革共同東北政治集会(要項次号)

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週刊『前進』(2446号2面1)(2010/07/05 )

 外注化阻止・組織拡大で勝負

 動労千葉 “強制配転策動許さない”

 定期委で新たな闘争態勢

 動労千葉は6月27日、第63回定期委員会を千葉市のDC会館で開いた。検修業務の全面外注化阻止闘争を中心とした10春闘の画期的勝利の地平をしっかりと打ち固めるとともに、再び動き始めた外注化攻撃への新たな闘争態勢をつくる重要な委員会となった。
 冒頭、大竹哲治副委員長が「われわれは5波のストで検修外注化4月1日実施を阻止し、1047名闘争解体攻撃に対して6月13日の集会から新たな全国運動のスタートを切った。勝負はこれから。活発な討議を」と戦闘的に開会を宣言した。
 あいさつに立った田中康宏委員長はまず、今年前半を振り返って「動労千葉はこの半年間、一つ間違えれば動労千葉の前途が断たれるような重大な課題に直面した。検修業務の全面外注化、1047名闘争の『和解』によって国鉄闘争の息の根を止めようとする動き、そして動労千葉の団結の中心をなしてきた中野洋前委員長が亡くなったことだ」と述べた。動労千葉にとってこの半年間はまさに息つく間もない決戦過程だった。田中委員長は「一つひとつの決断がすごく大事だった。組合員の団結を土台に、動労千葉は新しい一歩を踏み出すことができた」と勝利的に総括した。
 さらに田中委員長は、菅新政権の性格と攻撃の方向性、EUや中国をめぐる情勢の意味などを明らかにした上で当面する決戦課題を提起した。「動労千葉が組織拡大を実現できるのかどうか、この一点にすべてが絞りあげられている。組織拡大は当局との切り合いだ。この間、オルグにオルグを重ね、当局とのやり合いに勝ち抜く土台は確実につくってきた。この攻防に勝ち抜いて組織拡大を実現した時、動労千葉の闘いや訴えが力を帯び、生き生きとしたものになってすべての労働者をとらえるはずだ」
 そして「東労組と会社が裏で画策し、いったん頓挫した外注化が再び動き出している。ストを含む闘いを配置し、あらためて職場から闘う態勢を打ち固めよう」「動労千葉こそ国鉄全国運動の先頭に立とう。この闘いをやり抜くことを通して今年の11月集会に1万人の結集をかちとろう」と強調した。
 経過報告と総括を繁沢敬一副委員長が、情勢と当面する方針を長田敏之書記長が提起した。
 討論の始めにブラジルを訪問した照岡清一いすみ支部長、佐藤正和新小岩支部長がユーモアを交えて報告を行い盛んな拍手を受けた。
 各支部代議員から、安全崩壊についての報告、組織拡大への決意などが活発に出された。
 幕張支部の山田護支部長は「外注化4月1日実施は阻止したが攻撃は終わっていない。当局は8月に千葉検査派出で退職者が出ることを使って強制配転―組織破壊攻撃を狙っている。ストを含む闘いを構えるとともに、何よりも組織拡大で勝負する」と決意を語った。
 貨物会社の職場である新小岩支部、千葉機関区支部の代議員からは、定期昇給停止、超低額の夏期手当に対する激しい怒りが表明された。田中委員長は「定昇停止は本格的な賃下げの始まりだ。今年度で貨物会社に対する税制上の優遇・減免措置が切れる。『国鉄改革完遂』を叫ぶ国交相・前原を先頭に、大合理化と大幅賃下げという貨物版“第2の分割・民営化”攻撃が始まっている」と答弁した。
 運転保安に関しては、一度外したら強度面から二度は使えないナットがJRの指示で再使用されていた例(大宮総合車両センター)、指令員が風による速度規制を通告し忘れたため25`規制の区間を120`で列車が走った例(東北本線)など安全崩壊の現実が報告された。いずれも重大事故に直結する、およそ考えられない事態だ。鉄道会社としての基本的なあり方が崩壊しているのだ。
 田中委員長は、総括答弁で「再びストを含む闘いに立ち上がるべき情勢が来ている。反合・運転保安闘争路線のもとに団結し全支部の総決起を」と討論をまとめた。
(写真 激戦に次ぐ激戦となった今年前半の大きな勝利の地平を振り返るとともに当面する課題について訴える田中康宏委員長【6月27日 DC会館】)

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週刊『前進』(2446号2面2)(2010/07/05 )

 6・27国鉄集会 “労働者の未来かけて”

 九州で全国運動が本格始動

 「和解調印」前日の6月27日、九州・小倉にある商工貿易会館大ホールで開かれた「国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回!/国鉄闘争の火を消すな!/6・27北九州集会」に参加しました。この集会は、6・13集会を皮切りに始まった新たな全国運動を九州の地で本格的にスタートさせる集会です。
 冒頭の6・13全国集会のビデオ上映は会場に熱気を持ち込みました。
 元九州国際大学学長の竹内良夫さんが「今日の集会を、全国の仲間、沖縄の闘いとともに国鉄1047名解雇撤回の闘いを広めるスタートにしよう」と力強く開会あいさつ。さらに全国運動呼びかけ人である手嶋浩一さんが「この闘いを新自由主義を押しとどめるものにしよう」とアピールしました。
 宮村みつおさん、ス労自主西日本合同分会連合会、合同労組レイバーユニオン福岡を始め地元北九州の闘う労働者の発言など、賛同人士や労働組合からの訴えも非常に良かった。特に「マツダ宇品工場事件の出発点は国鉄分割・民営化。青年労働者は解雇撤回闘争継続を支持・支援しともに闘う」との決意は、国鉄闘争が労働者の行く末を決める大きさを持っていることをあらためて実感させるものでした。
 やはりハイライトは国労旭川闘争団の成田昭雄さん、小倉闘争団の羽廣憲さんの訴えでした。
 成田さんの「われわれに何も知らせない。一方的に和解が進められた」という国労本部と4者4団体指導部への怒りは当然です。「われわれ4人は今後も団結して闘う。署名をしてしまった904人はこれで終わりではなく、今度はおれたちの応援団になってくれと言いたい」との訴えに固い決意を感じました。
 羽廣さんが「国労指導部は何一つ闘いを組織してこなかった。今度はわれわれ自身が国鉄闘争の指導部になって闘う。全国運動にはそういう意義がある。前原に『国鉄分割・民営化の完遂』などと言わせておいていいのか! 政府には絶対に謝罪をさせなければならない。国鉄闘争は労働者の未来のかかった闘いだ。国労闘争団員6人が決起し、これが動労千葉と結びつき、どこまでも団結を求めて闘った時、笑顔で勝利できる。先頭に立って解雇撤回の旗を振り続ける」と発言し、心が洗われました。
 国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さんは「12人の国労組合員が『共に闘う国労の会』を呼びかけた。これが国労をJR資本と闘う組織につくり変える核になる」と決意を熱く語り、「動労千葉がストライキで検修合理化を阻止したような闘いをやろう。日本労働運動をつくりかえよう。5・27弾圧との闘いが4人の決起をつくった。職場で闘いを組織することが彼らに応える道だ」と訴えました。
 動労西日本の山田和広副委員長の不当解雇は許せません。休憩時間に職場の仲間に封筒に入れたビラを渡しただけで解雇! しかもJR西労組という労働組合が当局に売り渡した。「これは1047名闘争と非正規職撤廃の訴えが広がることを恐れたものだ」との訴えに共感を覚えました。
 九州の地でも全国運動が力強く始まりました。
 (投稿/九州・塚田)
(写真 解雇撤回へ決意を表明する羽廣憲さん【6月27日 北九州市】)

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週刊『前進』(2446号2面3)(2010/07/05 )

 “解雇撤回なし”“雇用ゼロ”の屈辱的な「和解調印」弾劾する

 今こそ国鉄全国運動の発展を

 「雇用争わない」

 国鉄1047名解雇撤回闘争の貫徹へ、いよいよ大決戦の時が訪れた。
 6月28日、国労闘争団全国連絡会議、鉄建公団訴訟原告団、鉄道運輸機構訴訟原告団、全動労争議団鉄道運輸機構訴訟原告団は、最高裁で鉄道運輸機構との和解に正式調印し、鉄建公団訴訟や鉄道運輸機構訴訟などを取り下げた。
 正式に調印された和解文書には、「一審原告ら及び利害関係人らは、国鉄改革に伴う新企業体への不採用に関する不当労働行為及び雇用の存在について、一審被告に対して今後争わない」という条項が盛り込まれた。
 まさにこれは、4者4団体幹部が国家権力やJR資本と一体となり、解雇撤回も雇用もない「和解」を闘争団に強要し、闘争団を路頭にたたき出す暴挙にほかならない。
 今や彼らは、闘争団を国労外に放逐し、国労を自ら解体する策動をむき出しにしている。和解調印に関して出された4者4団体の声明は、「『路頭に迷わない解決』に沿った政府解決案によって……解決の日を迎えた」として民主党・連合政権を最大限賛美するとともに、闘争団員に向かって「本日の和解解決を契機としながら、原告らはむろんのこと、家族や遺族もそれぞれが積年の思いに一つの大きな区切りをつけて自らの道を進み、人生の再出発がはかられるものと固く信じてやまない」と言い放っている。これは、1047名は労働運動・階級闘争から直ちに退場しろということだ。
 そもそも1047名は、国鉄分割・民営化に際して吹き荒れたすさまじい攻撃に怒りを燃やし、国鉄分割・民営化反対を貫いたために首を切られた存在だ。その怒りは解雇撤回を実現せずには絶対に晴れない。
 膨大な青年労働者が非正規職に突き落とされている現実は、国鉄分割・民営化から始まった。1047名があくまで解雇撤回を掲げて闘い抜けば、青年労働者の怒りを結集し、資本の支配を覆すことは必ずできる。
 ところが4者4団体幹部は、解雇撤回のない「和解」で労働者階級全体の利益を敵に売り渡したのだ。
 国労本部は7月28〜29日の定期大会で、闘争団への一切の支援措置の打ち切りと、闘争団員からの組合費徴収停止という方針を押し通そうとしている。それは、闘争団員を国労から排除し、ひいては国労を解散するということだ。

 44派のペテン

 こうした「和解解決」に心の底から納得している闘争団員は一人もいない。だから4者4団体は「今後積み残されている雇用確保が実現されるまで全力をあげて奮闘する」と今もうそぶき続けている。だが、「雇用について今後争わない」という和解文書に調印した以上、「雇用確保」など空語だ。事実、JR各社は雇用を拒否する姿勢をむき出しにしている。
 4者4団体幹部には、「雇用確保」を闘い取る構えなどさらさらない。彼らは、闘争団と国鉄闘争支援陣形が動労千葉と合流することを阻むためにのみ、「雇用確保」を唱えているにすぎない。
 和解成立を受け、国交相の前原は「完全に民営化していないJR北海道、四国、九州の3社とJR貨物の経営の自立を始め、国鉄改革に関する未解決の課題への取り組みを強化したい」という談話を出し、「国鉄改革完遂」を再度宣言した。

 解雇撤回を貫き

 だが、これと真っ向から対決する歴史的闘いは始まった。動労千葉を基軸とする国鉄闘争全国運動は、6・13集会をもってスタートを切った。
 「国鉄改革完遂」とは、JRにおける一層の外注化・合理化の強行だ。だが、動労千葉を先頭とする闘いは、検修外注化の4月実施を阻んでいる。この動労千葉と連帯し、4人の国労闘争団も屈辱的和解を拒否して解雇撤回まで闘い抜く鮮明な立場を表明した。
 和解に際して国労本部が出した声明は、「6名が政府解決案を不服とし、裁判を継続する意思を表明したが、今後、国労としてはこれらの訴訟と関係する運動には一切関与しない」と言い放った。ここにあるのは、階級的原則を貫く闘いに対する体制内派の恐怖だ。
 屈辱的和解を粉砕し、あくまで1047名解雇撤回を貫こう。国鉄全国運動の大発展へ今こそ総力で決起しよう。

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週刊『前進』(2446号2面4)(2010/07/05 )

 マツダ宇品工場事件に労働者は何で応えるか

 極限的な搾取と分断を粉砕し団結と労働組合を甦らせよう

 秋葉原事件から2年。労働者にとって衝撃的な事件が再び起きた。言葉を失いそうになる。だが最初にハッキリさせたい。この怒りと絶望を労働運動に転ずることは必ずできると。動労千葉の業務外注化阻止の闘いと国鉄全国運動は、その可能性を押し開く闘いの新たなスタートだ。この怒りを職場の労働者にではなく会社・資本に向けよう。彼が無差別に殺傷した労働者は敵ではなく、怒りを闘いに変え、ともに団結する仲間だ。この奥深い絶望を生み出した新自由主義の職場生産点を労働者の手に取り戻し、階級的団結をつくろう。(片瀬涼)
 広島市内にあるマツダ本社宇品工場に、マツダの元期間従業員(期間工)がマツダの乗用車ファミリアで突入・暴走し12人を次々はね飛ばした。1人が死亡、11人が重軽傷を負った。
 彼は逮捕後「秋葉原事件のようにしてやろうと思った」「マツダの労働者なら誰でもよかった」と供述したという。マツダへの強い怒りと復讐(ふくしゅう)心があったのは確かだ。
(写真 事件があったマツダ宇品工場。マツダの主力工場で約7千人の労働者が働いている【広島市南区】)

 派遣や期間工を2千人も首切り

 42歳、派遣社員。1986年に市内の工業高校を卒業後、マツダ関連の部品会社に就職した。以後、10社以上のマツダ関連企業で派遣社員や契約社員として働いてきた。父親も元マツダ社員だ。
 車が好きで車に多額のお金をつぎ込み、自己破産した。その直後にリーマン・ショックの影響でマツダ関連の部品工場を雇い止めとなる。今年3月には期間従業員としてマツダに直接雇用されたが、わずか8日間で退職を余儀なくされた。そこで何があったかは分からない。だが事件前日も時給千円の派遣社員として再びマツダ関連の自動車部品工場で働いていた。
 マツダはバブル期の経営拡大路線が原因で90年代中盤に経営不振に陥りフォードが経営参画、リストラ・非正規雇用化などを進めてきた。リーマン・ショック以降、派遣社員や期間従業員約2千人を解雇した。昨年6月には、直接雇用義務が生じる連続3年を超えないよう、派遣社員を期間従業員として一時的に直接雇用し、再び派遣として受け入れる方法を繰り返したとして、広島労働局が労働者派遣法違反容疑で文書指導している。関連企業に対しても受注の大幅減と激烈なコストダウンを要求し、より激しいリストラや賃下げが行われた。
 自動車産業は高度成長期には一つの典型的な終身雇用・年功賃金の職場だった(他方で膨大な中小零細企業の系列的支配があるのだが)。期間工も正社員への登用の道だった。だが90年代以降、いつでも首を切れる派遣や請負、契約社員、期間工の不安定雇用が固定化され、労働者の半数を占めるようになった。労働者を極限的に分断し、もうかる時には奴隷のように散々に酷使し、吸血鬼のように労働者の労働を吸い尽くし、不景気になればボロ雑巾のように使い捨てるのだ。
 自動車工場ではこの二十数年間、偽装請負などの違法・脱法行為がはびこってきた。事件を起こした彼が資本に翻弄(ほんろう)され、人生設計や生活再建は言うに及ばず、明日生きていく展望をも失ったことは想像に難くない。

 会社と御用労組の支配ぶっ壊せ

 「いつか起きると思っていた」「怒りを向ける方向が違うと思う」――こういう声が地元で上がっている。この怒りを、労働者に一切の犠牲を強いるマツダやトヨタなどの自動車資本と、それと結託している連合・自動車総連マツダ労組に向けなければならない。
 われわれが日々働く職場は、逃れられない永遠の業苦でも、絶対に変えられない現実でもない。資本主義による労働者支配は盤石ではない。奴隷制の内部で奴隷としての生存を保障できない社会などぶっ壊せ! この社会の富を生み出しているのは労働者だ。その労働者を人間疎外と絶望の極致に追いやる資本主義社会が間違っているのだ。
 一つのハッキリとした出発点がある。80年代の国鉄分割・民営化だ。
 自民党の中曽根政権は、国鉄闘争や総評、社会党を解体するという明確な意志を持って分割・民営化を強行した。この攻撃で20万人が国鉄職場を追放され、仲間を裏切ることを悩んで200人が自ら生命を絶った。それ以後に生まれ育った労働者は、根こそぎ団結と労働組合を奪われた状態の中を生きてきた。
 現在の民主党政権に大臣を出している自動車総連や電機連合、UIゼンセン同盟はこういう攻撃に協力して労働運動を右から再編・制圧し、今日の労働者の状況を労働組合の側から積極的につくり出してきた連中だ。

 動労千葉の闘いが開示した展望

 この現実を変える労働運動を是が非でもつくりださねばならない。大きな意味の「国鉄分割・民営化体制」をぶち破る必要がある。それは可能なのか。可能だ! 動労千葉の外注化阻止の闘いがそれを示している。
 動労千葉は今春、「業務外注化との闘いは全労働者の未来をかけた闘いだ」と訴えて闘った。そして、外注化によってもたらされる偽装請負などの違法・脱法状態や技術継承の断絶、安全崩壊などを徹底的に追及した。正規雇用労働者を非正規に突き落とす外注化は、職場の青年労働者にとって切実な問題だ。これに協力する御用組合を徹底追及し、現場労働者が動労千葉に結集する状況をつくりだした。この中で組織拡大を獲得目標に5波のストを敢行し、外注化計画の4月1日実施を阻止した。
 動労千葉の外注化阻止の闘いは、新自由主義下の職場の現実を打ち破る労働運動が現に成り立ちうることをハッキリと示している。
 国鉄全国運動6・13集会で何が始まったのか。何よりも国鉄産別で外注化阻止の壮大な闘いが動労千葉を先頭に始まったということだ。動労千葉は反合理化・運転保安確立闘争路線を武器に「第2の分割・民営化」攻撃、道州制導入や外注化と対決し闘える労働運動の構築に向けて新たなスタートを切った。
 中国では、1980年代初頭からの改革開放―新自由主義路線に対し、1989年に10万人をはるかに超える若者が民主化要求を掲げて天安門で決起した。これに対して中国共産党スターリン主義は戒厳令を敷き、人民解放軍が無差別発砲し、決起した青年たちを戦車でひき殺した。こうした暴力的鎮圧体制で学生や青年労働者が団結して闘うことを抑圧し、御用組合である総工会の反革命的職場支配と一体となってトヨタやホンダを始めとする巨大資本の極限的搾取が続いてきたのだ。
 中国ホンダ工場から始まったストの波は、この「天安門事件体制」とも言うべき支配をぶち破って労働者の団結をつくり出している。日本における国鉄分割・民営化は、天安門事件に匹敵する反革命だ。中国では『共産党宣言』さながらの労働者階級の闘いが始まっている。日本でもまったく可能だ。2千万青年労働者の怒りや絶望を闘いと団結に変える労働運動は必ずつくれる。

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週刊『前進』(2446号3面1)(2010/07/05 )

 全国運動の最先頭に

 結成集会で団結拡大を誓う

 “6・13集会で目覚めた”

 三多摩に動労千葉支援する会

 6月27日、東京・八王子市で、「国鉄分割・民営化反対!1047名解雇撤回!動労千葉を支援する会・三多摩」の結成集会が50人の労働者の参加でかちとられました。
 開会のあいさつに立った労働者は、「6・13国鉄集会は、国鉄1047名闘争解体攻撃に対する怒りに満ちた、ものすごい熱気があふれる集会だった。全国運動はまだ始まったばかり。闘いはこれからだ」と檄(げき)を発しました。
 そして動労千葉を支援する会事務局長の山本弘行さんが、アピールを行いました。山本さんは、動労千葉の反合・運転保安闘争にふれ、「安全は思想であり哲学である」「職場のヘゲモニーを握るのは資本か労働者か、ここが闘いのカギだ」「国鉄闘争はこれからという意気込みで、百万人の国鉄闘争支援陣形に切り込んでいこう」と語りました。動労千葉の田中康宏委員長の「新自由主義攻撃に対決し、この時代に通用する新しい労働運動を作り上げる挑戦、それが全国運動です。積もりにつもった社会の怒りを国鉄闘争に結集しよう」とのメッセージが読み上げられました。
 基調報告は、国労八王子支部豊田運輸区の中村幸夫さんが行いました。「6・13集会で初めて労働運動の中で目が覚めた思いがした」「4・9政府『和解』案は、階級的労働運動を闘っている動労千葉をたたきつぶす攻撃だった。新たな全国運動は労働者の未来を切り開く運動だ」「全世界で闘う労働運動が巻き起こっている。自分が先頭に立ち、職場で闘うことが多くの労働者を元気づける」――熱のこもった提起に大きな拍手が起こりました。
 討論ではまず工場移転・大合理化攻撃と闘う日本機械工業労組の青年労働者が「資本がいかなる提案をしてこようとも断固反対を貫き、職場の団結をつくる」と発言。
 立川市職の労働者は、「体制内派の指導部のもとでは民間委託攻撃と闘えない。資本の分断攻撃に対し団結して闘う」と発言。福祉現場で働く青年労働者は、「合理化人員削減攻撃で現場は分刻みで働かされている。職場に団結を取り戻して闘う」と宣言しました。
 資本による出勤停止処分と闘うバス労働者は、「体制内労組執行部は、闘う労働者を排除する。職場で仲間をつくれば腐った社会をぶっ壊せる」と訴えました。不当解雇攻撃と闘う合同労組八王子の青年労働者は、「われわれが闘えば会社なんか恐れることはないんだということを知らしめてみせる」と断言しました。
 金属の青年労働者は、「6・13集会に参加して労働者にはこの闘いしかないと感じた。現場の闘いが最大の力だ」と発言しました。星野奪還闘争を闘う仲間からも「階級的労働運動の力で星野さんを奪還する」とのアピールがありました。
 合同労組八王子の委員長は、「動労千葉のブレない闘いに勇気をもらった。国労本部の『政治和解』によって地区労がなくなると言われるが、そんな地区労なんかぶっつぶすということだ」と発言しました。
 討論の後で、事務局長が「具体的方針」と「まとめ」を提起し、役員選出が行われました。ここに三多摩「支援する会」は正式に発足し、この日で7人があらたに支援する会に加入しました。
 (三多摩・労働者 KT)
(写真 「百万人の国鉄支援陣形に切り込もう」と、三多摩で「支援する会」を結成【6月27日 八王子】)

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週刊『前進』(2446号3面2)(2010/07/05 )

 闘う労働者の党=革共同へ圧倒的な夏期資金カンパを

 すべての前進読者のみなさん。労働者のみなさん。国鉄決戦に勝利し、世界大恐慌をプロレタリア革命へ転化する絶好機の到来にあたり、絶大な夏期一時金カンパを重ねて訴えます。
 マツダ自動車宇品工場での“第2の秋葉原事件”は、労働者が機械の部品のように扱われている資本主義社会の破綻です。新自由主義攻撃で、派遣労働者・期間工などの不安定雇用が膨大に生み出され、解雇、賃下げ、非正規化、生活破壊が広がっています。一方で個人資産8千億円のユニクロ柳井社長や、役員報酬8億円を超える日産ゴーン会長などがのさばる。資本家が法外な私腹を肥やすために労働者が大量にクビを切られる。この耐えがたい現実をぶち破るにはプロレタリア革命以外にありません。
 このとき国鉄1047名解雇撤回闘争への4・9和解攻撃は、動労千葉労働運動をなきものにすることで、日本の労働者階級を総屈服させようという悪質な大反革命攻撃です。戦後階級闘争の中軸をなしてきた国鉄闘争の火が消されようとしているとき、動労千葉400の団結が、6・13大集会で不死鳥のように労働者の闘魂を燃え上がらせました。6・13集会で打ち出された全国運動は、国鉄闘争をもって労働者階級と労働組合の持つ根源的な力を解き放ち、闘いを全国・全世界に広げ、プロレタリア革命を切り開く闘いです。
 「わずかばかりの金で労働者の魂を売り渡してたまるか!」。この不屈の労働者階級が存在する限り、帝国主義が逆立ちしたって闘いをつぶせるものではありません。
 新自由主義を打倒する国鉄全国運動が猛然と始まりました。職場で資本・体制内勢力と激突し、職場闘争を切り開こう! 地域の労働組合に入り、全国運動への参加を呼びかけよう! 闘う労働組合をよみがえらせ、革命をたぐり寄せる執念が今、わが党にはみなぎっています。
 大恐慌は、労働者に耐えがたい生活苦をもたらしました。一時金カンパを拠出する余裕などないと言われる人も多いかもしれません。しかしそういう状況だからこそ今、労働者階級と一体で闘う革命党が必要なのです。今こそ、資本・体制内の卑劣な弾圧・デマ・分断攻撃に対し、身をていして団結を守りぬく確固たる職場細胞が必要です。
 革命党の建設は、労働者階級自身の闘いです。機関紙を拡大し、闘いに必要な財政を確立していく闘いはその核心を支えるものです。韓国、アメリカ、ブラジル、全世界の労働者と結びつき、大恐慌をプロレタリア世界革命へ転化する絶好機なのです。そのためには、それを成し遂げるための財政力が絶対に必要です。
 あらためて訴えます。公務員労働者は、以前の延長上ではない全力のカンパを寄せてください。非正規雇用や一時金も出ない労働者も、できる限りのカンパをお願いします。革共同とともにプロレタリア革命勝利を闘いとろう!

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週刊『前進』(2446号3面3)(2010/07/05 )

 電通労働者は全国運動を担う

 電電再編=新自由主義と闘い職場に反合・保安闘争路線を

 革共同電通委員会

 労働者階級の怒りが民主党・鳩山政権を倒した。大恐慌でのたうつ日帝ブルジョアジーに決定的痛打を与えたのである。続いて登場した菅政権は、鳩山以上の新自由主義攻撃を進め、沖縄問題でむきだしの日米安保強化・辺野古新基地建設に突き進もうとしている。菅政権は大恐慌の進展と労働者階級の怒りの前にただちに行きづまる。6・13国鉄集会の大成功を引き継ぎ、菅政権を打倒しよう。新自由主義と対決する国鉄全国運動はプロレタリア世界革命をたぐり寄せる闘いだ。わが電通労働者は、組合権力をめぐる闘いに挑戦し、連合を打倒する闘いの最先頭を担う決意である。

 資本の大合理化の先兵NTT労組中央打倒を

 電電民営化は大破綻の危機に陥っている。これまでNTT労組の単独支配の中で敗北主義を強制されてきた全国の全職場に、堰(せき)を切ってあふれるような「もう我慢ならん」という怒りが満ちているのだ。新たな国鉄全国運動でこの怒りに火を付けよう。
 国鉄分割・民営化と一体で進められた電電公社の民営化から25年。その間職場は間断のない合理化の嵐に見舞われてきた。それは新自由主義の最先端の攻撃として外注化・分社化・非正規職化の攻撃だった。とりわけNTT東西における「構造改革」はその違法性、あくどさから言っても合理化攻撃の極致だ。
 「構造改革」とは、NTT東西会社の50歳になった社員に「いったん退職・再雇用(転籍)、賃金30%カット」を迫るものだ。NTT資本は「メタル回線から光回線」へ転換する中で、「メタル」系の労働者をまったく不要な存在として扱い、人件費削減と称してこの大攻撃に出てきたのだ。
 現在でも、毎年50歳になった労働者が「自主的」に辞表を提出し「誓約書」を書いて新会社へ「採用」されている。これに抵抗すると「全国流動社員」とされ、以前の職種を変更され、慣れない遠隔地へ飛ばされるのである。
 こうした大合理化は当局と一体となったNTT労組中央の協力と先兵化抜きにありえなかった。しかしこのNTT労組の支配は今や完全に空洞化している。NTT労組の支配力を頼りに合理化が進められなくなっているのだ。これは民営化以降初めて迎える事態だ。電通労働者の怒りと決起が直接会社資本とぶつかりあう過程に完全に入ったのだ。
 「構造改革」を頂点とした合理化攻撃は、電通労働者の抵抗がないことを前提にしたものだ。しかし「50歳定年」制度である「構造改革」は職場にあらゆる矛盾を引き起こし、電通労働者の怒りを巨大に作り出し、NTT資本の矛盾点を形成するに至った。電通労働者の怒りの決起で吹き飛ばすことは可能なのだ。
 そもそもNTTの歴史は電信から電話、そしてITへと、スクラップ・アンド・ビルドの歴史である。高度経済成長期には高度経済成長を支えるものとして電気通信事業の拡大が求められた。政策的に大量の労働者が投入され、電気通信事業を担わされてきた。
 しかし機械化・自動化が完成するや、業務に携わってきた労働者を次から次へと、あたかもその労働者を邪魔者のように扱い、大合理化の嵐の中にたたきこんできた。電報の自動改式(トンツーでの通信を電報自動交換機に転換)、電話の全国即時網(全国どこでもダイヤルひとつでつながること)の完成、無線職場しかりである。
 しかしこれはまぎれもなく電通労働者が反合理化闘争を闘い抜いてきた歴史でもある。ひとつの例外もなく全国の電話局、電報局、中継所、あらゆる職場を舞台として反合理化闘争が闘われてきた。「パルチザン」闘争(創意工夫をこらした職場闘争、早朝から管理者の家に押しかけ出退勤途上の追及行動などが行われた)、中央電報局改式反対闘争、東京市外局闘争など数えあげたら切りがない。
 こうした闘いは全電通(現NTT労組)中央と現場との激しい闘いの歴史でもあった。とりわけ復帰を契機として電電公社に統合された沖縄における沖縄電通労働者の闘いは、「軍事通信」には手を貸さないという原則的闘いをめぐる攻防として沖縄支部全組合員の再登録という事態にまで行き着くほど激しく闘われたのである。
 今春、動労千葉400人の組合員の団結と総決起が、検修・構内業務外注化4月実施を阻止し、今もなお阻止し続けている。この闘いは電通労働者のみならず全国の労働者に心からの感動と勇気を与えている。「資本が提案してきた合理化は絶対に阻止できない」と既成指導部はあらかじめ屈服し、つねに条件闘争へと切り縮めてきた。この戦後労働運動の限界を形成してきた合理化との闘いに巨大な風穴を開けたのだ。
 この動労千葉を守り抜くことの中に電通労働者の未来もある。動労千葉400人の組合員の団結を守り抜き、発展させていくことの中にNTT資本との大合理化をめぐる闘いへの勝利を展望できるのである。電通の職場に反合・運転保安闘争路線を確立し、電通労働者こそ国鉄全国運動の最先頭に立とう。

 階級的労働運動で電電再編=新自由主義粉砕

 日本帝国主義は帝国主義的争闘戦の大焦点のひとつとなっている「クラウド・コンピューティング」で圧倒的に米帝に立ち遅れている。地球規模でコンピューターを共有しデータを送受信するこのクラウド・コンピューティングは、道州制・公務員360万人首切りの要をなす技術であり軍事技術そのものである。政府はデータセンター特区を作って巻き返しを図ろうとしているが、データセンターだけの問題ではなく電気通信事業を含むコンピューター産業のあり方全体、社会全体にかかわる問題が問われているのである。
 現在政府は「光の道」構想を進めようとしている。表向きは日本の全世帯をブロードバンド化しようという計画であり、そのために「光回線」の分離・分社化が電電再々編論議の中で取りざたされている。06年竹中懇談会では「メタル」も含めた回線の分離・分社化だったものが、「光回線」だけの分離・分社ということになった。
 その狙いは明らかである。「メタル」にかかわるユニバーサルサービスはNTT資本に丸投げし、「光回線」だけを分離して自由に使えるようにする。クラウド・コンピューティングの立ち遅れを、国家財政が破綻的状況の中で、NTT資本の力に頼って巻き返そうということである。
 いずれにせよ、再々編問題はさらなる新自由主義的攻撃として、業務の外注化、非正規職化を推し進めていく攻撃としてわれわれに襲いかかってくる。これに対して動労千葉労働運動の中で作り出してきた階級的労働運動路線を全面展開し闘い抜くならば、文字通り日本帝国主義を打倒する闘いとして圧倒的青年労働者の決起を作り出して行くであろう。

 正規・非正規の団結で組合権力奪取へ闘おう

 電電公社民営化以降、とりわけこの10年間に非正規職化が圧倒的に進んできた。そして今や部門まるごとの業務委託が行われ非正規職化がさらに加速している。その一方で社員は「評価」に追いたてられ分断され、サービス残業は行政から摘発されるほど野放図に行われている。
 その結果、労働災害は激発し、死亡事故まで多発する事態だ。安全問題、要員問題、技術継承問題が全国の全職場で累積している。技術継承問題では定年延長で65歳まで働いてきた労働者を技術者がいないからということで、65歳を過ぎてから今度はアルバイトで来てくれなどという、ふざけきったことまで起きているのだ。
 もう我慢ならない。これが全国の職場の声だ。
 非正規職青年労働者の怒りは労働組合的団結を求め反乱が開始されている。沖縄では非正規職の労働者が労働組合を作り階級的団結を形成して闘い抜いている。広島では職場まるごとの廃止攻撃に対して、職場の団結を求めてストライキで闘い抜き非正規労働者の団結を拡大した。
 重要なことは、正規の労働者と非正規の労働者の共同の闘いとして団結し闘い抜く地平を形成し路線的に闘ったことである。正規職・非正規職共同の闘いを作り出したとき、初めて職場の現実を突破することが可能である。
 非正規職を生み出した国鉄分割・民営化反対、解雇撤回闘争である1047名闘争こそ正規・非正規の労働者を団結させる力があり、新自由主義の攻撃としてかけられる団結破壊に対する回答である。全国で正規・非正規が団結した闘いを作り出そう。
 一切はNTT資本との非和解的闘いを職場生産点で貫徹すること、同時にNTT労組中央を打倒し、組合権力を奪取する立場に断固立ち切ることで決せられる。
 電通委員会に結集する電通労働者は、共産党を1964年4・17スト破り声明を契機に一掃し、社青同協会派を「合理化反対」という言葉とともに一掃した電通民同と資本が一体となった党派一掃型の攻撃を生き抜き、職場の団結の中心として存在し闘い続けてきた。そして今、職場に存在する敗北主義を一掃し、少数派根性をたたき出したとき青年労働者を一挙的に獲得できる情勢をつかんでいるのだ。この道を断固突き進もう!

 革命の火薬庫=沖縄を拠点に闘い抜く決意

 電通委員会はこの1年間、小なりといえども4大産別に並ぶ産別組織として闘い抜いてきた。沖縄での闘いを頂点として、すべての拠点でこれまでとは一線を画する地平を切り開いてきたといえる。しかし世界大恐慌の進展は、われわれにこれまでとは画然と違う飛躍を要請している。わが電通委員会はその飛躍にひるむことなく前進する決意である。
 プロレタリア革命勝利へ向かって、不抜の労働者党の建設こそが核心問題である。わが電通委員会の同志たちは“党の革命”の最前線を担ってきた。さらに階級の指導部として自己を打ち立てる闘いに決起し、党建設・マル青労同建設の最前線で闘い抜いていく決意である。
 最後に、わが電通委員会は、日本革命の火薬庫=沖縄を最大の拠点とした産別である。この沖縄の電通労働者の闘いこそが沖縄の過去、現在、未来を本質的に規定している。本土―沖縄の労働者が団結を固め、闘いに決起したときに初めて、民主党・連合政権打倒、日本革命、世界革命勝利へ突き進むことができる。
 電通委員会はその最先頭で闘い、プロレタリア革命の勝利をわが手にするだろう。

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週刊『前進』(2446号3面4)(2010/07/05 )

 関東の合同労組からの報告

 組合員の「退職願」めぐりマツダ事件と同じ構造が

 私は関東のある合同労組の役員で現在失業中だ。昨年、土建会社のクビ切りをめぐり組合を結成、以後仲間とともに闘っている。先月、組合員のSさんが「退職願」を提出し、勤めていた足場屋を辞めた。
 Sさんは昨年11月、ハローワークの紹介で面接を受けた。雇用条件は8時から17時までの勤務時間で、初めは日給7千円で「3カ月勤めれば正社員にする」と言われた。会社は3カ月間は「トライアル併用期間」で日給7千円を出していた。「トライアル期間」とは、新しく人を雇うと国が1人当たり月に4万円出す緊急雇用対策だ。
 ところが4カ月目から「働きが悪い」と日給6千円に落とされた。朝6時から夜8時すぎまで日曜日以外は雨の日も働き詰めだった。時間外手当もなしで。毎日「仕事が遅い」「覚えが悪い」と罵声(ばせい)を浴びせられながら、耐えて働き続けた。昼食は現場を移動する車中。昼休みもない。彼の家族は母と5人の兄妹。全員が働いて年収100万円に満たない。昨年末、母が解雇され、絶対にこの仕事を辞められないと歯を食いしばって働き続けた。
 事情を聞くと「給料が安い・社員になれない・仕事がきつい」と。本人が社長宅に直接出向いて「退職願」を渡したという。文面は「私は一身上の都合で退職させていただきます。署名・印」というもの。「前の会社でも書いた。その前も……3回ぐらいかなあ」
 私が「一身上の都合という言葉の意味は分かっているの?」と聞くと、Sさんは「わからない。本にそう書いてあったから書いた」と答えた。
 「このままでは離職票に『自己都合退職』と書かれるよ。次の仕事の当てはあるの?」
 「ない。とにかくつらくて辞めた」
 「社長宅に行く2時間前に会っているのに、その時も何も言わなかったのはなぜ?」
 私はがくぜんとした。わが組合の団結はかくももろかったかと。気を取り直してハローワークに同行し「自己都合退職」を「会社都合」に変更する要請を行った。
 6月22日、広島のマツダで悲惨な事件が起こった。マツダは「退職は容疑者が願い出たもの」と説明、「勤務は8日だけ」「一身上の都合で退職した」と強調した。テレビでは「容疑者」を「一身上の都合で辞めた」者と決めつけ、「憤りを感じる」とキャスターが得々と語った。
 Sさんと「容疑者」がオーバーラップした。Sさんはおとなしく、すべてに控えめだ。感情をあらわにすることもない。無法な足場屋に対しても礼を尽くした。
 マツダ宇品工場は事件当日も通常通り操業した。従業員は「会社から何も聞かされていない。警察や消防が来ていたので事故かと思った」という。『自動車絶望工場』さながらだ。
 わが地域の有効求人倍率は0・26と、県内平均に比べても極端に低い。ハローワークの駐車場はいつも満杯だ。長期の失業者は半ばあきらめ、求人票を持ち帰るだけで面接にも疲れ果てている。組合員の解雇、離職が相次ぎ、8割が失業者だ。 「懸命に就職活動すれば何とかなる」では説得力はない。「何やっても無駄さ」という声が返ってくる。世の中を根本から変える、プロレタリア革命を目指す団結こそ生きる糧だ。その一環としての「仕事をよこせ」の運動を展開しよう。
 マスコミは、自殺予防に「家族、地域の連携」を語るが、階級的団結は語らない。それは「資本家と資本主義の死」だからだ。労働者が生きるための団結は、資本家を倒す階級的団結、労働組合的団結しかない。
 6・13集会で、新たな国鉄全国運動がスタートした。組合は参加者を組織した。9人が参加した。この運動にかけ、団結を広げ、動労千葉労働運動を現場で実践し、11月労働者集会への1万人結集でプロレタリア社会主義革命の扉を開こう。これが、マツダ事件に対する革命党の回答だ。
 「労働者ではなく資本家にこそ死を!」。街頭では「菅政権打倒」とともに、「この事件の責任はマツダ資本、資本家階級、民主党・連合政権にある」と訴えよう。
 (関東・合同労組 K)

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週刊『前進』(2446号3面5)(2010/07/05 )

 日程 全国連西郡支部第5回大会

 7月18日(日)午後2時
 八尾市桂人権コミュニティセンター
 主催/部落解放同盟全国連絡会西郡支部

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週刊『前進』(2446号4面1)(2010/07/05 )

 ブラジル訪問特集 動労千葉と全学連、南米に初上陸

 世界革命の実現へ国際連帯が新段階

 訪問記 みなぎる社会主義への情熱

 階級的労働運動の新潮流形成へ

 コンルータス 新たな挑戦

  6月3日〜10日にかけて動労千葉と全学連がブラジルを訪問し、ブラジル労働者階級と大合流した。訪問したのは、動労千葉の照岡清一いすみ支部長、佐藤正和新小岩支部長と動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長、全学連の織田陽介委員長、松室しをり国際部長らだ。6月3、4日はコンルータス(全国闘争連盟)全国大会、5、6日はコンルータスとインターシンジカル(労組会議)の統一大会とANEL(全国学生会議―自由)の集会、7日は国際労働者会議に参加。10日はGM工場がある工業地帯、サンジョゼ・ドスカンポスの金属労組を訪問した。(本紙取材班)

 体制内労組と決別しルラ打倒へ ランク&ファイルに徹底依拠

 コンルータス第2回大会と統一大会は、中南米革命を担う最大の勢力であるブラジルの労働者階級が、すでに開始されている中南米革命を指導しうる勢力として飛躍しうるか否かを賭けたものとして行われた。
 それは、ランク&ファイルに基礎をおく階級的労働運動路線をもつコンルータス(その指導的政党はPSTU・統一社会主義労働者党)が、インターシンジカルとの統合によってブラジル労働運動を革命的に再編して、ルラ政権の新自由主義政策を体制内派労働運動もろとも打倒する闘いを総力で展開する拠点を確立し、ブラジル・中南米における労働者階級の総反撃を開始できるか否かがかかった闘いであった。

 新自由主義と闘うコンルータス

 この闘いの巨大な意義を明らかにするために、まずコンルータスとは何かを確認しておこう。
 コンルータスのCUTからの分離・独立の闘いは、03年のルラ政権の年金制度改悪に対する公務員労組の40日間のストライキをもって開始された。この闘いを組織したのは、かつて戦闘的労働運動の指導者であったルラとルラの党PT(労働党)およびその労働組合的基盤であるCUTが、80年代半ば以降、資本への屈服と転向を深めたことに激しい批判と怒りをもっていた労働者たちだった。彼らはルラが02年の大統領選勝利後、全面的な新自由主義政策を強力に推進するに至ってルラとの決別を決断した。
 04年のコンルータス創立は、新自由主義政策に対決し、大恐慌下で激化する民営化・外注化攻撃をランク&ファイルの力で粉砕し、ルラ政権と資本家の支配をプロレタリア革命によって打倒しようとする画期的な労働運動の開始を告げ知らせた。
 しかもコンルータスは、新自由主義との闘いを労働組合の内部だけにとどめず、労働組合のイニシアチブのもとに新自由主義攻撃を受けている人民の諸階層にまで拡大して組織した。教育の民営化と闘う学生、住宅闘争を闘う都市貧困層、失業者、退職者、土地を奪われた農民、差別・抑圧されている女性や黒人の闘いも、全人民の解放を目指す労働者階級自身の課題として積極的に組織した。このようなコンルータスの闘いは、まさに動労千葉が日本で展開する階級的労働運動と同質の闘いだ。
 創設以来6年の間に、コンルータスは金属労組、銀行労組、公務員労組、教員労組などを軸に、ランク&ファイルを基礎にした階級的労働運動を強力に展開した。今回の大会には400の労働組合、労組内反対派、民衆運動組織、学生組織、女性や黒人の組織などに属する約200万人を代表する代議員が参加し、この運動の爆発的発展がうかがえた。
 労働者階級自己解放の思想を根本的な綱領として、体制内派を打倒する階級的労働運動に必死で取り組めば、労働者階級人民は必ず決起することがコンルータスの闘いを通じて明らかになった。それは同時に動労千葉を牽引車とする日本の階級的労働運動の展望も明々と照らし出すものだ。
(写真 統一大会でコールを上げるコンルータス【6月6日】)

 労働運動の革命的大再編始まる

 コンルータスとインターシンジカルの統一大会は、双方の指導部間協議では解決しなかっ た問題を、両組織のランク&ファイル自身の代議員の大衆的討論による主体的決定によって解決し、統合を実現しようとするものであった。
 だが今回の統一大会では統一は完全な形では実現しなかった。インターシンジカルに結集する多様な党派勢力間の路線的相違や、革命的で戦闘的なコンルータスにランク&ファイルを根こそぎ獲得されてしまうことを恐れるインターシンジカル内の右派指導部の階級的労働運動路線への抵抗が相当程度あったからだ。
 こうして統一大会では、「コンルータス―インターシンジカル」という新名称の採択と臨時執行書記局の選出が行われるにとどまった。
 だが、統一大会での論議に直接両組織のランク&ファイルの代表が主体的に参加したことは、この内部矛盾を革命的に突破する決定的契機となるであろう。インターシンジカル内部には、コンルータスとともに闘ってルラ政権を打倒することを熱烈に希求するランク&ファイルが少なからず存在する。
 他方で彼らは、ブラジル・中南米の革命情勢への突入を前に、一刻の猶予も許されないこの統合をなんとしても実現しようと決意したコンルータス指導部の誠実な態度を自らの目と耳で確認した。コンルータスはこうした状況下で両組織のランク&ファイルの共闘体制を強化していけば、必ずや真の統一がかちとられると考えている。そこにあるのは労働者階級への圧倒的信頼だ。この原則的な立場があれば真の統一の実現が期待できるだろう。その時ブラジルの階級闘争は巨大な質的転換を遂げるであろう。

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週刊『前進』(2446号4面2)(2010/07/05 )

 動労千葉に大歓声

 国鉄全国運動の決議採択

 4500人が資本家の土地を実力占拠

(写真 コンルータス大会で発言する動労千葉いすみ支部長の照岡さん【中央】【6月3日】)

(写真 25カ国参加した国際労働者会議で11月労働者集会の結集を訴える照岡さん【6月7日】)

(写真 統一大会で新名称が決まると地鳴りの歓声が響き歓喜の紙吹雪が舞った【6月6日】)

(写真 GM工場の門前でGM労働者とともに集会【6月10日 サンジョゼ・ドスカンポス】)

 ブラジル訪問は、09年 7月のサンフランシスコ国際会議で動労千葉がコンルータスと出会い、11月労働者集会に コンルータスが参加するという国際連帯闘争の画期的地平の上に実現したものだ。
 訪問1、2日目、サントス市のコンベンションセンターで行われたコンルータス全国大会では、代議員、オブザーバー、国際代表団の計3千人が結集し、組織統合の決議があげられた。国際代表団の発言では、照岡支部長が動労千葉の国鉄分割・民営化攻撃との闘いを堂々と報告(要旨別掲)。ストライキで外注化を阻み、新自由主義と闘う新たな国鉄全国運動を呼びかけていること、団結した労働者にこそ歴史を動かす力があるという個所には、とりわけ大きな拍手が送られた。
 発言を終えるとスタンディングオベーションでたたえられた。日本訪問団には「団結はちまき」を求めて人が殺到するほどの注目だった。
 全国大会2日目には、動労千葉の「日本政府による国鉄分割・民営化攻撃を弾劾し、1047名の国鉄労働者の解雇撤回を求める決議」も採択された。コンルータスは動労千葉を約1時間も取材し、「レジスタンスと団結の追求は模範とすべきものだ」と報じ、高く評価した。(要旨別掲)
 訪問3、4日目、統一大会が4千人を超える参加者で開催された。統合するのはコンルータス、インターシンジカル、PO(カトリック労働者)、MTST(ホームレス労働者運動)、MTL(土地と自由運動)、MAS(先進的労働組合運動)の6団体である。先日の全国大会もそうであったが、会場の半分以上が青年だ。しかも女性が多い。学生が演壇前に座り込み、発言ごとに立ち上がってコールで応えると、続いて数百の労働者が立ち上がって唱和する。各党派・団体が舌戦を繰り広げ、会場もコールで応戦する。
 社会主義を希求し、CUT(中央統一労組)と決別してルラ政権を打倒するために労働者階級人民の組織をつくろうというランク&ファイルの熱気と迫力は、まるで1970年闘争の反戦青年委員会のようだ。統一大会初日には国際代表団全員が登壇しギリシャ労働者が発言、インターナショナルを大合唱した。
 訪問5日目、中南米諸国、欧州、米国など25カ国、230人が参加して国際労働者会議が開かれた。統合大会の総括や各国の闘争報告が行われ、世界大恐慌に労働者は団結して闘うこと、ギリシャ労働者との連帯、ハイチの軍事占領反対、パレスチナとの連帯が強調された。共通する課題は、戦争と民営化攻撃と対決し、体制内指導部の屈服をのりこえランク&ファイルの力で労働組合を再生させることであった。日本からは照岡さんが発言した。動労千葉が展望をもって朗らかに闘っていることが会場全体を獲得し、11月集会への結集も圧倒的に確認された。
 訪問最終日、サンパウロから車で約1時間のサンジョゼ・ドスカンポスにある金属労組を訪問した。金属労組はGMや世界屈指の航空機メーカー・エンブラエルなどの労働者4万5千人を傘下に置いている。工業団地が広がるこの地域はコンルータスの拠点であり、最も戦闘的に組合が組織されている。

 まるでパリ・コミューン

 金属労組の事務所を訪れた後、土地占拠闘争の現場に案内された。広大なブルジョアジーの土地を、住居を追われた労働者4500人が実力で住んでいる地域だ。自力で建設した家屋が整然と建ち並び、庭には食料用のバナナの木が栽培され、鶏が飼われている。電気、水道はその辺からひっぱってきているが、それは実力でかちとった権利だという。廃品回収や工場での日雇い労働、車の部品解体などが主な生計の手段だ。その地域の真ん中には住民全員が集まる集会所もある。各ブロックから選挙で選ばれた代表者が、ここの土地を運営している。住民は彼らをいつでも解任できるという。まるで「パリ・コミューン」だ。住民は非常に明るい。闘いと自治の誇りがある。この闘いを指導しているのがコンルータス、およびMUST(ホームレス都市運動)だ。労働組合のもつ可能性は無限だ。
 その後、一行はコンルータスの最大拠点であるGM工場を訪問した。GM工場には4千人の労働者が働いており、2交代制が導入されている。遅番出勤の労働者に、GM組合員とともに訪問団もビラまきを行った。受け取りはすごくいい。組合員は誇らしげに「この工場はGMの心臓部。ここでストライキをやったら心臓は破裂だ!」と語ってきた。退勤者が次々と退出する門前で集会をともにうちぬいた。
(写真 資本家の土地を実力占拠し自治を形成して居住する労働者家族【6月10日 サンジョゼ・ドスカンポス】)

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週刊『前進』(2446号4面3)(2010/07/05 )

 国境こえた団結を

 照岡支部長の大会での発言

 日本の労働者は今ひどい状態に置かれています。この1年余りの間だけでも100万人以上が解雇されています。しかし、多くの組合幹部たちは、闘いを組織できていません。動労千葉はこうした現実と対決し、戦闘的労働運動を復権させるために闘っています。
 24年前の国鉄分割・民営化攻撃は、新自由主義政策を全社会に貫徹する突破口になりました。この攻撃にストライキで立ち向かい、団結を守りぬいたのは動労千葉だけでした。私たちは、全国の労働者に呼びかけて現場労働者の力で全国労組交流センターを結成し、階級的労働運動の再生に向けた闘いを開始する決断をしました。毎年11月には5千名を超す労働者が全国から結集して総決起大会を開催しています。
 国鉄分割・民営化攻撃との闘いが、今再び大きな焦点を迎えています。私たち動労千葉以外の2つの労組が、民営化の正当性を認める政府の和解案をのんで闘いを終結しようとしています。われわれはこんなことを絶対に認めることはできません。この和解の結果は、より大規模な民営化攻撃です。私たちは闘い続けます。6月13日には新自由主義攻撃と闘う新たな全国運動が始まります。
 今職場は新たな分割・民営化攻撃との攻防の最中にあります。われわれは、5波のストライキをたたきつけ、外注化を阻止しています。
 動労千葉はこれからも、団結した労働者の闘いこそが社会を変革し、歴史をつくる力だという原点を絶対譲らずに闘い続ける決意です。
 全世界の労働者の国境をこえた団結が絶対に必要です。ブラジルの同志の皆さん! 遠く離れていていても心は一つです。貪欲(どんよく)な資本家たちの支配を倒すために私たちもともに闘います。11月には東京で国際連帯集会を開催します。ぜひご参加下さい。

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週刊『前進』(2446号4面4)(2010/07/05 )

 動労千葉と日本の訪問団にコンルータスがインタビュー

 (コンルータスHPより抜粋)

 レジスタンスと団結の追求は模範とすべきだ

 アナ・クリスチーナ

 “生き生きとしていた動労千葉”

 動労千葉と日本の訪問団にコンルータスがインタビュー(コンルータスHPより抜粋)“生き生きしていた動労千葉” コンルータス第2回大会と統一大会の国際代表団の中でも、日本代表団は、もっとも生き生きとし、またもっとも参画的な代表団だった。…
 組合員数約400人の小さな労働組合であるにもかかわらず、動労千葉はこうした諸攻撃に対する傑出したレジスタンスを行ってきた。… 
 清一によれば、動労千葉は、毎年集会を開き、全国から約6000人の労働者と活動家が集まるという。… 
 攻撃は他の部門にも広がってきた。全学連の織田陽介委員長は、「法政は日本の学生のレジスタンスの中心だ。教育にも民営化が適用され、教育が非正規化されている」と語った。
 「…日本、ブラジル、欧州、米国の労働者の闘いは同じであり、都市、農村の労働者、学生、あらゆる人々と団結が可能だいうことが分かる」と山本弘行はまとめた。実際、国際主義と労働者階級の団結の重要性は、コンルータス大会と統一大会が提起した2つの課題だ。

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週刊『前進』(2446号5面1)(2010/07/05 )

 ブラジル訪問特集 動労千葉と全学連、南米に初上陸!!

 世界革命の実現へ国際連帯が新段階

 中南米との団結拡大 ブラジル訪問の意義

 動労千葉が牽引(けんいん)してきた国際連帯の闘いは、動労千葉と全学連のブラジル訪問で完全に新次元に突入した。韓国、アメリカについで、革命の先進地帯・中南米の労働者階級の革命をめざす階級的労働運動と日本の階級的労働運動としての動労千葉労働運動とが合流したことは、世界の労働運動の革命的発展を一挙に促進するであろう。
(写真 統一大会で国際代表団が登壇し、会場全体でインターナショナルを熱唱。団結はちまきをしめて登壇する日本代表団【6月5日】)

 普遍性もつ動労千葉の闘い

 動労千葉と全学連が、すでに革命情勢に入っているブラジル・中南米の労働者階級の先進的で実践的闘いと熱烈に交流することで、そこから学んだものは巨大だ。
 コンルータスの運動は、帝国主義の最後の延命策としての新自由主義政策がBRICsの形成というかたちで世界的に展開され、その構成諸国の労働者の強搾取によって維持されているのに対し、この構造を階級的労働運動の爆発的発展によって根底から粉砕する闘いである。
 他方、帝国主義国・日本の動労千葉の階級的労働運動路線の高い質は、ブラジル・中南米の先進的労働者の心をわしづかみにした。国際連帯の闘いを通じて両者の闘いが完全に一体となった時、世界革命に向けた大前進を開始できるであろう。

 職場に階級的団結をつくる

 動労千葉と全学連のブラジル訪問の最大の意義は、動労千葉型労働運動がブラジルや中南米でも完全に普遍的なものとして通用することが明らかになったことだ。
 ブラジルと中南米の労働者は動労千葉の闘いのすべてを理解したわけではないが、その闘いが自分たちの苦闘と共通の普遍的なものであることを直ちに理解した。それは、コンルータス全国大会における国鉄闘争支援決議、そして6・13集会に寄せられたコンルータスからの連帯アピールに表されている。
 ブラジルと中南米の仲間たちが動労千葉の照岡さんや佐藤さん、織田全学連委員長の発言から敏感に感じとった動労千葉の労働運動の本質的なあり方とは何か。
 それは動労千葉が、@大恐慌下で、新自由主義攻撃に完全に屈服した体制内労働運動と敢然と決別し、国鉄1047名解雇撤回の全国運動の開始を決断し、新自由主義攻撃と真正面から闘い、階級的労働運動の主流派へと飛躍するために非妥協的に闘っていること、Aそのために全国の革命的労働者を階級的労働運動路線のもとに糾合する大集会を毎年組織して日本の労働者階級に革命的展望を示していること、B職場におけるランク&ファイルの階級的団結の形成をあらゆる闘争と活動の総括軸とすることで、敵の激しい攻撃を受けても長期かつ強靭(きょうじん)に生き生きと闘うことのできるたくましさを持っていること、Cそうした闘いによって処分や外注化攻撃を阻止する闘争において実際に勝利していることだ。
 ブラジルの労働者たちはこのような動労千葉型労働運動の中に自分たちの闘いと同質で普遍的なものを見てとったのだ。彼らは新自由主義政策を全面展開する「労働者出身」のルラ大統領を支える体制内労組CUTと決別し、インターシンジカルとの統合を実現して、CUTに対抗しうる勢力を形成する困難な闘いに挑戦している。そしてこの闘いに勝利するためには、やはり動労千葉と同様にランク&ファイルに基礎をおいた階級的労働運動を組織し、職場に階級的団結を形成する以外にないと考えている。
 また大恐慌下でますます強まる新自由主義攻撃と対決して勝利するためには、根本的に革命的な時代認識と路線を確立し、それに依拠して闘う以外にないと考え、それを求めて苦闘している。だからこそ、彼らは動労千葉の言動の中に自分たちの求めているものと同質のものを見いだし、動労千葉に強い連帯感を持ったのだ。階級的労働運動を真剣に追求すれば、動労千葉型の労働運動に行き着くことがきわめて鮮明になったのだ。
 相互の闘いの中に「共通の普遍的なもの」を見いだした国際連帯こそ真の国際連帯だ。動労千葉のブラジル訪問を通じて、こうした本物の国際連帯がほとんど一瞬のうちに実現したのだ。
(写真 国際労働者会議【6月7日】)

 反スターリン主義が決定的

 さらに彼らは、ブラジル共産党がルラ政権に協力しながら労働者階級の闘いを体制内化させ、分断・破壊するだけでなく、反政権派スターリン主義勢力の一部が体制内派共産党の立場に反対だというペテン的態度をとりつつ彼らの闘いの内部にも浸透し、さまざまな妨害活動をしていることに怒りを感じている。このスターリン主義の反革命性を徹底的に明らかにし、その反革命的制動を粉砕しないかぎり、ブラジル労働運動の真の発展はない。
 われわれはブラジル訪問を通じて、大恐慌下で全世界的に燃え上がっている労働者階級の闘いがもう一歩突き抜けて根底から爆発していくためには、やはりスターリン主義との闘いが決定的であること、世界革命を完遂するためには反帝国主義・反スターリン主義の綱領的立場が絶対的に不可欠であることをあらためて確信した。 

 国際連帯闘争の一挙的拡大

 ブラジルにおける闘いと同質の闘いを開始している中南米各国の労働者も、動労千葉に対してコンルータスの労働者と同様の連帯感を抱いている。したがって動労千葉との国際連帯は、ブラジルのみにとどまらず、アルゼンチン、チリ、ペルー、ハイチ、パラグアイなど中南米十数カ国に広がった。
 南米以外でもポルトガル、ギリシャ、アメリカ、イタリアなどの代表団との交流も行われ、欧米の労働運動との国際連帯も急速に拡大した。
 学生間の国際連帯も圧倒的に前進した。
 新たなインターナショナル形成に向けて巨大な一歩がしるされたのだ。
(写真 学生は演壇前と中央通路を埋め尽くし統一大会を盛り上げた【6月6日】)

 労働組合のもつ力は無限だ

 コンルータスの拠点であるサンジョゼ・ドスカンポスの金属労組・GM支部の職場訪問でわれわれが学んだものも大きい。一言で言って一定規模の労働組合権力を奪取すれば、一地域にプロレタリア独裁的闘いを実現することも可能だということが明らかになった。
 このブラジル最大のGM工場では、09年3月にコンルータスが組合権力を体制内派指導部から奪取して以降、職場の団結を一層打ち固めたランク&ファイルの強力な闘いが急速に発展している。彼らは世界恐慌下でのいかなる解雇にも、いかなる権利と賃金の切り下げにも反対だとして、国内のみならず国際的な労働者の連帯を訴えている(『国際労働運動』2010年2月号 28〜29n参照)。コンルータスの指導のもとできわめて質の高い階級的労働運動が組織されているのだ。工場の安全を確保する部局を設立し、資本の安全無視と労働者の犠牲を許さない闘いも組織されている。また組合内のさまざまな交流活動や、組合活動をやさしく解説する家族向け雑誌の発行などを通じて、家族ぐるみの団結を打ち固めてもいる。
 金属労組は、GMだけでなく、エンブラエル(航空機製造)、日立、パナソニックなど、この地域一帯の650の会社の労働組合をこういう路線で組織している。それは一種の地域ソビエト的性格をもつ闘いだ。
 コンルータスはさらに、この地域の労働者だけでなく、ブルジョアジーの土地を占拠して家を建て、生活しているホームレス労働者とその家族の闘いも組織している。この闘いは国家権力と闘いながら一種のコミューン的原則のもとに住民自治を確立する闘いだ。職も家も奪われた労働者が人間として生きる権利を実力で獲得する闘いを、金属労組が地域全体を組織する闘いの一環として全面支援している。
 われわれはこのような労働組合の階級的闘いの質の高さに学び、日本における労組権力の奪取のために全力を尽くそう。
 ブラジル・中南米諸国との国際連帯の闘いは、相互に学びあい切磋琢磨(せっさたくま)しつつ、一層質の高い労働運動をつくりだすための重要な契機となった。この闘いで得た教訓を主体化し、動労千葉型の階級的労働運動路線をさらに前進させよう。
 (本紙取材班・丹沢望)
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●国際労働者会議参加国
ブラジル、メキシコ、コスタリカ、エルサルバドル、ハイチ、パナマ、ペルー、チリ、アルゼンチン、コロンビア、ボリビア、エクアドル、ウルグアイ、パラグアイ、ベネズエラ、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、スイス、ドイツ、フランス、ガリシア(スペインの一地方)、ロシア、アメリカ、日本

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週刊『前進』(2446号5面2)(2010/07/05 )

 全学連とブラジル学生が交流

 革命は予想をこえて前進

 全学連委員長 織田陽介

 “組織、組織、組織”が共通課題

 みなさん! ついに行ってまいりました、地球の反対側ブラジル! 全学連は、ブラジルの全学連、ANELと交流することができました。彼らはコンルータス大会の最前列で大会の雰囲気の一切を引っ張っていました。コンルータスとインターシンジカルの歴史的統一が議論される統一大会の1日目(6月5日)には学生集会を、2日目(6日)には国際代表団を交えたパネルディスカッションを行い、学生の国際組織の建設を視野に本格的な国際連帯に踏み出す歴史的な渡航となりました。
(写真 ANEL集会で世界革命を訴える織田全学連委員長に会場総立ちになって歓声を上げた【6月5日】)

 民営化反対で集会

 1日目の学生集会は、約100人の学生が集まり、ブラジル国外からコスタリカ、アルゼンチン、アメリカからは昨年の11月集会、今年3月の訪米でおなじみのクレア・キーティングさんが参加する画期的なものになりました。
 あらためて驚かされたのは、「教育の民営化反対」という日本のスローガンを地球の反対側の学生も叫んでいることです。ブラジルの各大学や高校生から教育の民営化の実態が報告される。学費の高騰と学生の未来にのしかかる奨学金という借金。学生食堂の民営化。研究活動への資本の利潤追求活動の介入。教育労働者の非正規化と組合弾圧、教育の質の低下。学生の政治活動への弾圧。日本の教育の実態とまったく同じです。学生は今、怒れる一個の軍勢となって世界を変えようとしている!
 その中で日本の全学連は、法大闘争を基軸とした地平をひっさげ堂々と登場することができました。「絶えず真正面から困難に立ち向かってきた法大闘争は必ず通用する。いつも通りやろう」と腹を決め発言。終わると同時にエネルギーに満ちあふれたコールで会場が沸いた感動は忘れられません。レーニンにでもなった気分! コールは「ブラジル、日本、アメリカ…インターナショナル!」。各国の学生は口々に、労働者と学生の連帯した闘いと、国際連帯こそが世界を変革する展望を示すものだと語った。
 まとめの発言に立ったANEL委員長のカミラさんは、20分にわたる演説のほとんどを時代認識の提起にあてていた。とりわけBRICsとしての高い経済成長率の幻想を打ち破る必死の格闘がある。彼女は最後に「自分の大学に戻り、組織し、組織し、組織せよ!」と締めくくった。

 12月に国際行動が

 2日目のパネルディスカッションでは、各国の報告と意見交換が行われた。「どんな差別攻撃があるか」といった質問が出され、重要な議論が行われた。ブラジルの学生が「国際連帯の意義はどこにあるか」と質問。日本からは、全学連が参加した3・4カリフォルニア教育ストの紹介を含むパンフレットを作って新入生の組織化に役立てたことを報告、「国際連帯闘争は、学生は世界を変革する力を持っていることを訴えることのできる闘い」と提起した。このパンフレットが注目され、集会後何人もの学生が「興味深い。くれないか」と。たくさんの学生と記念写真を撮り、ブラジルの学生活動家も日本と何の違いもない。「この後、海に行かない?」と誘ってくれる学生も。あるがままの学生が団結して立ち上がっています。
 集会後、各国の代表が集まり会議を持った。新自由主義の中で学生の団結が破壊され、団結を組織することは簡単ではないこと、その突破口のひとつが国際連帯闘争であること――こうしたことはすでに各国共通の認識となっていました。「学生の国際組織の建設を視野に国際連帯を始めよう。12月に国際的な統一行動をやろう」とすぐに一致、連絡先を交換し合った。ANELは来年の大会に各国を招待すると言っている。これは本気の国際連帯闘争の開始です。
(写真 集会後、ANELの学生と撮影。左から3番目がカミラさん)

 革命は私たち次第

 ブラジルで労働者・学生が立ち上がっていることそのものが、私たちに重大な時代認識として迫ってきています。帝国主義の延命のかかった「魅惑の市場」としてのBRICs。しかしその実態は、新自由主義のもとで農民は生きられず、超低賃金労働者となって都市に大量に流入し、住宅問題や失業問題が爆発し、この怒りがストライキとなって爆発しているのが実態だ。中国の労働者たちの闘いと重なる新自由主義の最期の姿だったと言えます。
 まったく知らない土地へ行き、そこで見たものは私たちと同じ労働者・学生の新自由主義への激しい怒りでした。また「社会主義」を当然のこととして大衆的な議論が行われる大会のエネルギーでした。そして何より誠実で気持ちの良い革命家たちでした。こうした仲間と出会い、互いの闘いを知ってすぐにうち解け、酒を飲み、歌い、議論をし、労働者の国際組織の建設とプロレタリア世界革命をともに誓い、サッカーまでやって、最後は半泣きで別れた。
 新自由主義はこれほどまでに世界中に革命家を膨大に生み出し、プロレタリア革命は予想を超えた規模で前進していることを実感した。私たちがどれだけ変われるかで世界の階級闘争が決まるというリアリズム。彼ら彼女らの本気の闘いに全力で応えたい。
 松室しをり国際部長の、持てる力を超えたふんばりで実現した国際連帯闘争であったことも特筆すべきことです。3月の訪米、そして今回のブラジル渡航は、中国ホンダ労働者への国際的な連帯闘争として、実践的に発展しようとしています。全学連国際部、全学連そのものの組織的力量がもっと高まれば、いったいどれだけの闘いが実現できるのか。無限の可能性を感じます。だからこそ私もこの言葉でまとめたいと思います。「組織し、組織し、組織せよ!」
(写真 討論会で前に並ぶ各国学生【6月6日】)

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週刊『前進』(2446号5面3)(2010/07/05 )

 新自由主義粉砕を 織田君の集会発言

 私たちの共通の課題は、新自由主義の〈戦争・改憲と民営化=労組破壊・学生自治破壊〉を打ち破ることだ。新自由主義は、社会を破壊し労働者階級の闘いを呼び起こした。資本主義体制の選択の余地のない攻撃である以上、私たちの闘いは世界を根本から変革する闘いだ。
 法政大学は教育をビジネスにして、正義と自由を貫く学生を逮捕・処分したが、私たちは一歩も引かずに闘った。学生や労働者は団結できれば資本や権力と非和解で闘う力を発揮する。それが歴史を動かす力だ。闘いの中から必要な路線や時代認識、それを体現する政治指導部が生まれる。闘いはいつも、指導部が困難に立ち向かう決断ができるか否かにかかっている。
 ギリシャが示すように大恐慌は労働者・学生の根底的な解放の時代だ。日本の労働者・学生は壮大な組織戦を行う主流派へ飛躍する。日本では動労千葉が国鉄全国運動を開始した。私たちが既成指導部にとってかわる責任勢力として、階級的労働運動を復権させる好機だ。
 全学連の飛躍は「教育の民営化」への学生の普遍的な怒りを団結した組織へと転ずることだ。沖縄から日米安保同盟と米日帝国主義の世界支配を根底から揺るがす怒りが爆発している。全学連は世界革命の展望を開くものとして闘う。反戦政治闘争こそ、学生を商品に位置づける資本主義社会への根底的な批判だ。全世界の学生・労働者は団結しよう! 真に労働者階級を代表する党を建設しよう! 新自由主義と対決し、危機に立つ帝国主義を打倒しよう!

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週刊『前進』(2446号6面1)(2010/07/05 )

 8・6ヒロシマ-8・9ナガサキへ

 安保強化と辺野古新基地建設推進する菅政権を打倒しよう

 反戦反核闘争の正念場 村上秀彦

 世界大恐慌が全面的本格的爆発へ向かう中で被爆65周年の8・6―8・9を迎えようとしている。そして民主党・連合政権下で迎える初の8・6―8・9である。菅政権は、G8サミットで北朝鮮非難を叫び、日米首脳会談で辺野古基地建設強行を宣言した。菅政権を支える連合と、連合を最大実体とする原水禁は、〈核と戦争に絶対反対〉という闘いを解体し尽くそうとしている。その中で再びファシスト田母神(元空幕長)が8・6ヒロシマに乗り込んでくる。大恐慌の世界戦争・核戦争への転化を許すのか否か――反戦反核闘争は最大の正念場を迎えた。解雇・合理化・民営化も、戦争・核戦争も、資本による労働者への攻撃だ。動労千葉とともに職場で資本と非和解で闘いぬく労働者こそ、反戦反核闘争の主力である。6・13大集会の感動的高揚を大きく発展させ、8・6広島―8・9長崎に日本労働運動、反戦反核闘争の主流派として、青年労働者・学生を先頭に全国から結集しよう。全世界で決起する労働者階級との国際的団結で、世界戦争・核戦争を阻もう!

 大恐慌と世界戦争危機

 世界大恐慌は、29年大恐慌をはるかに超える規模で日々激化し、帝国主義世界経済は大崩壊へ向かっている。帝国主義各国の過剰資本・過剰生産力の最後のはけ口となってきた中国バブルの崩壊も必至だ。すさまじい恐慌の爆発がこれから始まる。帝国主義に残された出口は、労働者への搾取と首切りと増税、争闘戦の激化と戦争しかない。29年大恐慌から30年代の侵略と戦争、そして第2次世界大戦―ヒロシマ・ナガサキに行き着いた歴史を繰り返すのか否か。われわれは歴史の分岐点に立っている。
 昨年4月のオバマのプラハ演説は「核なき世界への第一歩」では断じてなかった。新たな核戦争の時代の始まりを告げたのだ。オバマは「戦略核削減」の煙幕を張りながら、「核戦力体制見直し(NPR)」のもとで核戦争体制の実戦的強化へ向かっている。
 核関連予算を大幅に増額し、世界最大の核兵器開発拠点・ロスアラモス国立研究所(ニューメキシコ州)の敷地内に水爆用起爆装置製造工場を建設することを計画している。同工場の11年度予算は、前年度の倍以上の2億2500万j(約220億円)。この工場が計画どおり22年から本格稼働すると年間最大80個の水爆製造が可能となる。こんな核軍拡を進めているオバマらが、NPT再検討会議などで北朝鮮やイランの核開発を非難して、「北朝鮮やイランは核攻撃の対象」(ゲーツ国防長官)と公言しているのだ!
 米帝は財政破綻とドル暴落の危機にあえぎながら、イラクとアフガニスタンで泥沼にはまりこんでいる。すでにベトナム戦争を超え8年8カ月に及んでいるアフガニスタン戦争は、完全に米帝の敗勢が明らかとなっている。オバマは、アフガン駐留米軍を今年8月末に9万8千人と就任時の3倍もの規模に増強させようとしているが、オバマ政権に不満をぶちまけた現地司令官が解任され、その側近が「(米軍が)勝つようには見えない」と吐露するなど軍崩壊的危機を深めている。
 しかし米帝はどんなことがあってもアフガニスタンから撤退することはできない。アフガニスタンでの敗北は、米帝の軍事的威信を完全に失墜させ、その世界支配を最後的に崩壊させてしまうことになる。オバマはいかなる手段でもアフガニスタン戦争に勝たなければならない。破滅のふちに立たされた米帝が核兵器使用の衝動に駆られていくのは必然だ。
 日帝も大恐慌下での争闘戦の激化の中で、独自の核武装の道を必死に開こうとしている。菅政権は、原発プラントの輸出を最大級の国策とし、インドとの原子力協定の締結へ踏み出した。北朝鮮のNPT脱退や核開発を非難しながら、NPT未加盟国であり、公然と核兵器開発を進めてきたインドとは平然と協定を結び、大々的な原発プラント輸出を進めるのだ。最先端の原子炉・核開発技術を確保し、核をめぐる市場争奪戦に勝ち抜いて、公然と「核大国」=核武装国として登場しようとしているのだ。
 菅政権の核大国化政策を支えているのが、原発プラント輸出を担う三菱重工、東芝、日立といった独占資本と結託する連合=電機連合である。三菱重工、東芝、日立は、原発とともに菅政権が重視する海外鉄道事業も担う。「東アジア共同体」とは原発と鉄道の資本輸出を最大の水路とする古典的な帝国主義政策だ。
 日本共産党はオバマ幻想にすがり、「アメリカと交渉できる日本共産党にすべてを託せ」と現場労働者の闘いの圧殺に全力を挙げている。連合や日本共産党の敵対を突き破り、8・6―8・9を闘いぬこう。

 菅が北朝鮮攻撃の口火

 今夏8・6―8・9闘争を、北朝鮮侵略戦争阻止、日米安保粉砕・米軍基地撤去を掲げ闘おう。
 菅は日米首脳会談で「日米同盟はわが国だけでなくアジア太平洋地域の平和と安定の基になった。日本が米国とともに寄与したことを誇りに思う。日米同盟をより深化させていくことが重要だ」と述べた。「アジア太平洋地域の平和と安定」だと? 日本本土、沖縄から出撃した米軍によって朝鮮、ベトナム、中東で一体どれだけの人間が殺されたことか。今も日々殺されている。ベトナム戦争では200万人が殺され、枯れ葉剤の影響は今も続く。イラクでは数十万人が殺され、劣化ウラン弾の放射能はイラクの子どもたちを残酷に殺し続けている。アフガニスタンでは住民虐殺が連日続いている。これが「平和と安定」か! これが「誇りに思う」ことか!
 半世紀以上も戦争を繰り返してきた米日帝が今また「韓国軍の哨戒艦沈没は北朝鮮の仕業」「北朝鮮の核開発は許せない」と叫び、北朝鮮侵略戦争を準備している。G8サミットで北朝鮮非難の口火を切った菅は、北朝鮮への侵略戦争をあおり立て、それをテコに辺野古への基地建設をごり押ししようとしている。
 「核密約」の暴露=開き直りで明確になったように、日米安保同盟は核戦争のための同盟だ。60年安保改定時に日米両政府は「秘密議事録」を交わし、米軍核搭載艦の日本領海への通過・寄港を黙認する核密約を結んでいた。空母、原子力潜水艦などが核ミサイル、核爆弾を積んだまま横須賀、佐世保、沖縄などに平然と出入りを続けてきたのだ。「非核3原則」などまったくのうそっぱちだった。米帝は50年朝鮮戦争で原爆使用を検討し、ベトナム戦争でもいつでも核攻撃ができる態勢をとっていた。
 日本を出撃基地にした北朝鮮への核攻撃が準備されていたことも暴露された。69年4月、神奈川県厚木基地から発進した米軍偵察機が北朝鮮沖合でスパイ活動中に撃墜された。この事件の報復として、ニクソン政権のキッシンジャー大統領補佐官らは、北朝鮮の軍司令部や軍用空港・港などを戦術核で攻撃する作戦を立案した。核攻撃は日本、沖縄を出撃基地とする空母や戦闘機が行うことになっていた。これを阻んだのは日本を始め全世界の反戦闘争である。
 労働者にとってはもはや「平和と安定」など幻想としてもない。1500万人が失業し、4千万人が貧困層となったアメリカの労働者。毎年3万人以上が自殺を強いられ、350万人以上が失業し、2千万人が非正規の低賃金労働を強いられる日本の労働者。このどこが「平和と安定」か。
 労働者人民を日々抑圧し、搾取し、収奪し、首を切り、命をも奪っている張本人たちが、「平和と安定のために日米同盟が重要だ」「中国の脅威から国益を守るために沖縄米軍基地は絶対必要」「現実的に考えろ」などと言っている。破産しきった資本家、支配階級どもが何を言うか。
 われわれは言おう。労働者を搾取し、分断し、殺し合わせるための日米同盟、米軍基地など一切いらないと。資本家の利益でしかない「国益」などつぶれてしまえと。核と戦争なしに延命できない帝国主義の打倒、破産しきったブルジョア権力に代わるプロレタリア権力こそ現実的である。
(写真 昨年の8・6ヒロシマ大行動の後、田母神講演会への抗議行動に決起。「ファシスト田母神は広島から出て行け」とシュプレヒコール)

 職場で反合闘争貫いて

 大恐慌の世界戦争・核戦争への転化を阻止する力は、職場に闘う団結をつくり出し、解雇撤回・反合理化を貫いて資本と非和解で闘いぬく中から生まれる。
 6月22日に広島市で起きた「マツダ宇品工場事件」は、職場・生産点で起きた「第2の秋葉原事件」である。とてつもない抑圧と搾取、分断と孤立化が労働者を覆っている。この絶望的現実が事件を引き起こしたのだ。この現実は、国鉄分割・民営化以来四半世紀におよぶ新自由主義攻撃、外注化、非正規化による極限的な合理化、労組破壊・団結解体が生み出したものだ。何よりそれは、新自由主義攻撃と闘わないどころか、資本の手先として労働者の闘いを徹底的に抑え込む連合、4者4団体派ら堕落した労組幹部どもがつくり出したものだ。さらに本質的には、民主党・連合政権による国鉄闘争解体の4・9政治解決攻撃が引き起こしたのだ。
 新自由主義による労組破壊、合理化攻撃は、労働者同士を激しく競争させる。「彼(労働者)は自分自身と、つまり労働者階級の一員としての自分自身と、競争するようになる」(マルクス『賃労働と資本』)。この労働者の分断と競争の激化が極限までエスカレートし、秋葉原事件やマツダ宇品工場事件のような悲劇的事態を引き起こしているのだ。
 さらに、そうやって巨大な利潤を確保している支配階級が労働者同士を国際的レベルでとことん敵対させ、憎しみ合わせ、核兵器を向け、皆殺しをやらせる! 世界の労働者の極限的分断こそが帝国主義戦争だ。
 労働者は今こそ徹底的に団結しよう! 敵は全世界の資本家だ。ギリシャ、スペイン、ポルトガル、フランス、アメリカ、ブラジル、韓国、中国、日本――世界の労働者はみな新自由主義と民営化の攻撃、資本の合理化攻撃と闘っている。
 中国の青年労働者は、トヨタ資本やホンダ資本を相手に大幅賃上げを求めてストライキに決起している。今まで日帝の独占資本は、中国の若い労働力をとことん安く買いたたき、他方で「9割を非正規に」「途上国並み賃金に」と掲げて日本の青年労働者を非正規の低賃金奴隷にしてきた。中国の青年労働者の決起はこの日帝ブルジョアジーのもくろみを根底から覆した。
 資本家どもは「派遣法をなくしたら資本は中国に逃げてしまう」などと言ってきたが、世界中で労働者が賃上げを求め、民営化、合理化に反対し闘い始めれば、もうそんなことは言えなくなる。全世界で新自由主義と闘い始めた労働者が国境を越えて団結をつくり出した時、大恐慌の世界戦争・核戦争への転化を阻止し、世界プロレタリア革命への道を切り開くことができるのだ。
 勝利の一切は、労働組合をめぐる攻防、とりわけ日教組・自治労を始め4大産別をめぐる攻防にかかっている。全国の教育労働者・自治体労働者は8・6―8・9闘争に総結集しよう!

 青年・学生の力の結集を

 8・6広島―8・9長崎に青年労働者・学生の大隊列を登場させよう。新自由主義攻撃のもとで最も搾取され抑圧され、兵士として侵略戦争の最前線に送り込まれるのは青年労働者であり、学生だ。青年労働者・学生こそ新自由主義を粉砕し、侵略戦争・核戦争を阻止し、資本の支配を全世界的に打倒する主体だ。
 青年労働者・学生が全世界で団結して闘う時代が始まった。11月集会を契機に実現されたカリフォルニアやブラジルでの感動的交歓と国際的団結。これを8・6―8・9をとおしてさらに発展させよう。
 全世界の青年労働者・学生が団結すれば、帝国主義者たちは絶対に戦争などできない。8・6広島―8・9長崎を反戦反核、安保粉砕・米軍基地撤去、国鉄決戦勝利へ闘う青年労働者・学生の燃え上がる熱気で埋め尽くそう。

 田母神反革命を粉砕せよ!

 被爆から65年。生き残った被爆者たちは労働者として必死で生き、労働組合のもとに団結し闘ってきた。原爆症と闘い、差別・分断と闘いながら、命の限り「二度とヒロシマ・ナガサキを繰り返させてはならない」と訴えてきた。被爆者解放の闘いは、資本と非和解で闘い、反戦反核闘争の先頭に立つ青年労働者・学生の自己解放の闘いと完全に一つだ。菅の広島・長崎訪問と祈念式典出席を徹底弾劾しよう。
 8・6ヒロシマには、再びファシスト田母神が「被爆者こそ核武装を叫べ」と乗り込んでくる。ヒロシマを核武装の扇動の場にしようとする田母神反革命を被爆者・2世を先頭とする労働者・学生の怒りで打ち砕こう。
 7月参院選過程をとおして公務員首切り・増税・戦争の攻撃を激化させる菅民主党・連合政権への怒りを4大産別を先頭とするすべての職場から組織し、国鉄全国運動の組織化と一体で、8月反戦反核闘争の大高揚を。そして11月1万人決起への道を切り開こう。

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週刊『前進』(2446号6面2)(2010/07/05 )

 米ILWUローカル10 イスラエルの暴挙に抗議

 荷降ろし終日阻止

 6月20日、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10組合員と反戦活動家が、カリフォルニア州オークランド港に入ったイスラエル船の荷降ろし作業を24時間阻止した。こうしたイスラエル船への阻止行動はアメリカでは歴史的に初めてのことである。
 5月31日に、イスラエル特殊部隊が高速艇とヘリコプターを使って、パレスチナ自治区ガザに向かう国際支援船団を公海上で急襲、拿捕(だほ)し、乗船者9人を殺害、30人以上を負傷させた行為に対して、全世界で抗議行動が行われている。そうした中でのこの阻止行動は大きな意義のあるものとなった。日本の11月労働者集会に何度も参加しているTWSC(輸労働者連帯委員会)のスティーブ・ゼルツァーさんも、行動の呼びかけ人の1人だ。
 早朝5時半に結集した労組員と地域の反戦活動家からなる800人を超えるピケット隊は、オークランド港の門を封鎖した。集会は午前9時まで続き、「パレスチナに自由を! ピケットラインを越えるな」「一人への攻撃は皆への攻撃! 分離壁を引きずり倒せ!」のコールがノンストップで続けられた。ILWUローカル10の組合員はみな、ピケットラインを越えなかった。その後、約200人が夜7時までピケットを行い、24時間の阻止行動が闘いぬかれた。
 この阻止行動の10日前から「パレスチナ人民と連帯する労働者・地域連帯委員会」が立ち上げられ、約110人がこの行動に必要な兵站(へいたん)と支援活動を分担した。TWSCの報告記事は「これは本当に歴史的なことである。アメリカでイスラエル船の荷降ろし作業が阻止されたことは今まではまったくなかった」と述べている。
 同様の行動がスウェーデン、ノルウェー、南アフリカと全世界で闘われている。闘うパレスチナ人民と連帯して闘おう。
(写真 イスラエル軍のガザ支援船襲撃に抗議してオークランド港を封鎖するピケット隊【6月20日】)

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週刊『前進』(2446号6面3)(2010/07/05 )

日誌'10 2010年 6月23日〜29日

 菅が訪沖、辺野古基地建設を表明/米アフガン司令官更迭

●菅が訪沖 菅首相が就任後初めて沖縄県を訪問し、沖縄全戦没者追悼式への参列後に仲井真知事と会談。内容は名護市辺野古崎移設を明記した日米合意の履行と沖縄の負担軽減への努力姿勢を述べるにとどまった。(23日)
●米軍アフガン司令官を更迭 オバマ米大統領は、アフガニスタン駐留米軍トップのマクリスタル司令官の辞任を受け入れたと発表した。オバマ大統領ら政権幹部を批判した同司令官の発言を受けた事実上の更迭。(24日)
●普天間移設「県内、不可能に近い」
 沖縄県議会の6月定例会で仲井真知事は、米軍普天間飛行場を名護市辺野古崎地区・隣接水域に移設するとした日米共同声明について「地元の了解を経ずに決定されたことは誠に遺憾だ。受け入れることはきわめて厳しい」と強調した。(24日)
●米下院で沖縄感謝決議 米下院は、米軍基地を受け入れる沖縄に感謝する決議を412対2の圧倒的賛成多数で採択した。改定日米安保条約発効50年に合わせた。決議文は「米軍は沖縄を含む日本に駐留し、日本防衛に貢献し、アジア太平洋に平和と繁栄を与えている」と米軍の役割を強調した上で「日本、特に沖縄の人びとが米軍を継続して受け入れていることに感謝する」と表明。(24日)
●嘉手納にFA18が12機 米空軍は沖縄防衛局に、海兵隊岩国基地(山口県)所属のFA18戦闘攻撃機12機が8月上旬まで嘉手納基地に一時移駐すると伝えた。5月末から米ニューメキシコ州ホロマン空軍基地所属のF22戦闘機12機が一時配備されており、外来機の一時配備は計24機に。(25日)
●G8、北朝鮮を事実上非難 カナダで開かれた主要国首脳会議(G8サミット)は、韓国軍哨戒艦の沈没につながった攻撃を非難する首脳宣言を採択し、閉幕した。(26日)
●米戦時指揮権を継続 韓国のイミョンバク大統領とオバマ米大統領が会談し、戦時の作戦統制(指揮)権を米軍から韓国軍に移す時期を12年4月から「15年12月」に延期することで合意。韓国では哨戒艦沈没事件を受けて延期を求める声が強まっていた。(26日)
●G20「財政赤字を2013年までに半減」 カナダで開かれた20カ国・地域首脳会議(G20)は、主要国が2013年までに財政赤字を少なくとも半減させる、との首脳宣言をまとめて閉幕した。(27日)
●日米首脳、普天間移設を約束 菅首相がオバマ米大統領とカナダ・トロントで初めて会談した。日米同盟が「アジア太平洋地域全体の平和や安全の基礎である」との認識で一致。日米共同声明に基づき、米軍普天間飛行場の名護市辺野古崎と隣接水域への県内移設を目指すと約束した。(27日)
●美浜1号、10年後に新大型炉に 経済産業省原子力安全・保安院は、関西電力美浜原発1号機(福井県美浜町)について、運転開始から40年を超える11月以降の運転継続を許可した。関西電力は、1号機を最大10年継続運転した後、廃炉にして大型炉を新設することを検討している。(28日)

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週刊『前進』(2446号6面4)(2010/07/05 )

 日程 7・19反戦反核東京集会

 くり返すな! アジア侵略―ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを!
 7・19反戦反核東京集会
 7月19日(月・休日)午後6時開会
 杉並区立産業商工会館3階ホール(JR阿佐ケ谷駅、地下鉄南阿佐ケ谷駅下車) 主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会

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週刊『前進』(2446号6面5)(2010/07/05 )

 日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争

 【広島】
 全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ! 戦争・改憲をとめよう!
 被爆65周年8・6ヒロシマ大行動
 8月6日(金)12時半
 広島県立総合体育館小アリーナ
 集会後、午後3時デモ出発(原爆資料館下まで)
 主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
 《関連行事》
 ◎労働者産別交流集会
 5日(木)午後1時開場 広島市東区民文化センター
 ◎全国学生交流集会
 5日(木)午後4時 広島市東区民文化センター
 ◎全国青年労働者交流集会
 5日(木)午後6時 広島市東区民文化センター
 菅首相来広・祈念式典弾劾デモ
 6日(金)午前7時 東千田公園(日赤原爆病院前)

 【長崎】
 労働者の国際団結で日米安保粉砕し、核廃絶へ! オバマ政権・民主党菅政権打倒へ!
 長崎反戦反核集会
 8月8日(日)午後6時
 長崎県勤労福祉会館
 主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
 全国統一実行委員会
 長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会
 8月9日(月)午前7時半
 爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑
 主催 長崎朝鮮人の人権を守る会
 平和式典菅参加弾劾デモ
 8月9日(月)午前10時
 城栄公園(路面電車・大橋駅下車)
 主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
 全国統一実行委員会

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週刊『前進』(2446号7面1)(2010/07/05 )

 6・27三里塚 “市東さんに続こう”と熱気

 “第3誘導路絶対阻む”

 鈴木さんの遺影に勝利を誓う

 6・27三里塚全国大結集闘争は、天神峰・団結街道の白熱的攻防点に485人の労働者・農民・学生・市民が結集し、意気高くかちとられた。この熱気と迫力に圧倒され、権力とNAAは翌日未明に闇に紛れて団結街道を封鎖する卑劣でこそくな手段に訴えた。絶対に許さない! 反対同盟とともにこの怒りをさらなる現地大結集として実現し、第3誘導路を必ず粉砕しよう!
 今回初めて会場として使われたのは、萩原進さん所有の畑だ。道路を挟んで市東さん宅の直近に位置しており、走行するジェット機も間近に見える。
 演壇には反対同盟旗と、6月12日に亡くなった本部役員・鈴木幸司さんの遺影が掲げられた。
 婦人行動隊の宮本麻子さんの司会で、正午から集会が始まった。最初に反対同盟全員が登壇して鈴木幸司さんへ1分間の黙とうをささげた。 
 北原鉱治事務局長が冒頭の発言に立ち、「敵は市東さんの生活と営農に欠かせない団結街道をつぶし、第3誘導路で家を空港内に囲い込もうとしている。絶対に許さない。生ある限りみなさんとともに闘う」と宣言し、特に学生に向け「自らの手にキャンパスを取り返せ!」と訴えた。
 完黙・非転向で弾圧を打ち破り奪還された市東孝雄さんと萩原富夫さんが、大きな拍手と歓声に迎えられて登壇した。市東さんは「取り調べで検事が『黙秘は活動家がすることだ。農民がするものではない』と分断をはかったが、すべてはねのけた。4月の沖縄県民大会で勇気をもらったことで、今回立ち上がることができたと思う。これからもやるときはやります!」と力強く述べた。萩原富夫さんは、「市東さんと心をひとつにして闘い、怒りを爆発させた。これからが決戦の本番です」と呼びかけた。
 萩原進事務局次長が基調報告を行った。「われわれは現闘本部裁判で仮執行宣言を粉砕し、本部建物撤去から団結街道封鎖への早期着工のもくろみを打ち砕く勝利をかちとってきた。3月集会で発した”反対同盟は火の玉となって闘う”という決意を市東さんは体現した」と今年の前半期を総括し、「今ここで勝負し、勝利することが決定的だ。緊急事態には一人でも多くの人が駆けつけてほしい!」と、熱烈にアピールした。
 反対同盟顧問弁護団は葉山岳夫弁護士を先頭に、現地闘争と結合して裁判闘争を闘う姿勢を表した。
 婦人行動隊・鈴木加代子さんのカンパアピールに続き、動労千葉の滝口誠さんが、三里塚闘争と一体で解雇撤回を貫く国鉄全国運動を発展させる決意を表した。さらに市東さんの農地取り上げに反対する会の人びとが大挙して登壇・発言し、特に農民の仲間が市東さんと心をひとつにして闘う決意を述べた。
 現地行動隊の先頭で闘ってきた全学連の坂野陽平委員長代行は、「三里塚は命をかけて闘うにふさわしい闘争」と力強く述べ、教育民営化粉砕の闘いを法大と全国で推進する決意を表した。
 集会の最後に鈴木謙太郎さんが、「父は86年の生涯のうち半分以上の44年間を反対闘争にささげた。私は父の遺志を継いで、反対同盟として、農民として闘う」と不動の決意を述べた上で、反対同盟の闘争宣言を力強く読み上げた。
 伊藤信晴さんの音頭で団結ガンバローを行い、デモに出発。団結街道を北上し、現闘本部と市東さんの畑を左に見て、その先のゴルフ場前まで行進し「廃道化攻撃粉砕」の叫びを響かせた。
(写真左 反対同盟全員が登壇し団結ガンバローを三唱。鈴木幸司さんの遺影に第3誘導路粉砕・空港廃港の勝利を誓った【6月27日 成田市東峰】)
(写真右 全国結集した労農学485人が反対同盟と血盟を固めた)

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週刊『前進』(2446号7面2)(2010/07/05 )

 “通行妨害をやめろ”

 反対同盟が仮処分申し立て

 7月1日、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団は、鈴木さん一坪共有地裁判開廷前の午前10時、千葉地裁に団結街道の「通行妨害禁止仮処分申立」を行った。これは反対同盟員全員が申立人となって、「通行を妨げるな」「現在通行を妨げている工作物(固定式・移動式フェンス)を取り除け」とのNAAへの仮処分命令を裁判所に求めるものだ。
 6・28団結街道封鎖、6・30国土交通省の第3誘導路認可に対する、現地闘争と一体となった具体的な反撃が開始されたのだ。(一坪裁判は次号で報道)
 午前11時から弁護士会館で反対同盟の記者会見が開かれた。事務局の鈴木謙太郎さんが司会を務め、最初に萩原富夫さんが反対同盟の弾劾声明を怒りを込めて読み上げた(別掲)。
 続いて顧問弁護団がそれぞれ仮処分申し立ての意義を述べ、報道各社との質疑応答を行った。
 葉山岳夫弁護士は「たとえ市道ではなくなっても法定外道路となり、それを使う人がいる以上は道として存在し続ける。市とNAAが結託して廃道化するなど許されないことだ」と強く弾劾した。
 申立書は、この道が江戸時代の後期から一般通行に使われてきたことを示し、廃止・払い下げは市東さんへの営農妨害であり、あらゆる意味で違法・違憲であることを全面的に明らかにした。
 最後に萩原進事務局次長が立ち、農民・農業を破壊して進められる空港建設を根底から批判し、怒りの戦闘宣言を発した(要旨別掲)。
 支援の労働者、学生はもとよりマスコミ記者たちも、空港反対闘争にかける反対同盟の決意の本気さを感じ取った。
(写真 反対同盟と弁護団は記者会見で団結街道封鎖の暴挙に対する一大反撃を宣言した【7月1日 千葉市】)

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週刊『前進』(2446号7面3)(2010/07/05 )

 全国農民と共に闘う

 事務局次長 萩原進さん

 これは市東さん個人と成田空港という問題ではない。
 への字に曲がった誘導路でやれるんだと無理やり暫定滑走路の供用を始めて、それでは足りないと東峰の森をつぶして東側誘導路を造った。今度はそれもまた役に立たないということで、第3誘導路を造ると。こんなやり口がまかり通っていいのか。44年間やってきて完成しないということは、もうこの空港はだめだとはっきりしたのだ。
 羽田に対抗し、ハブ空港としての体裁を整えようと形だけつくって、空港の利権にあずかって生きていく――もうそんな時代ではない。
 今農家が次々やっていけなくなり、農業がつぶされている。千葉県農業会議は、書類さえ整っていれば農地転用を右から左へ認めている。農地がどんどん駐車場やマンションに変わっている。
 この時代に「われこそは農民だ」と誇りをもって暴力的な空港建設に立ちはだかっている者がいる。今農地を守り農業を守るということは大変厳しいことだが、決定的に重要だ。
 市東さんが使い続けてきた団結街道という一本の道に何百年という歴史がある。それを泥棒猫のようにこそくなやり方で夜明け前に封鎖し廃止してしまおうとは、なにごとか! そこに住んでいる住民を人間として見ていないということだ。
 反対同盟は全国の農民とともに、労働者とともに、また米軍基地と闘う沖縄の人たちと一緒に闘う。このことを強く呼びかけ、ともに立ち上がるよう訴えたい。

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週刊『前進』(2446号7面4)(2010/07/05 )

 7・23現闘本部裁判控訴審へ

 東京高裁 「仮執行」策動を打ち砕け

 7月23日、東京高裁で天神峰現地闘争本部裁判の控訴審が始まる。三里塚の勝利を願うすべての人の大結集を訴える!
(要項別掲)
 2月15日、千葉地裁・仲戸川隆人裁判長は、反対同盟に現闘本部をNAAに明け渡せと命じる、とんでもない超反動判決を下した。
 この判決は、反対同盟の地上権、賃借権を一切否定し、事実を事実として認めないデタラメなものだった。およそ三里塚闘争44年の歴史を一片も理解できない者のみが下せる判決であった。
 元副委員長・石橋政次は1966年の実行役員会で、反対同盟の闘争本部として自分の庭先を提供することを提案し、満場一致で確認された。80年代に脱落したのちも、石橋は現闘本部の敷地を分筆して反対同盟に残した。それ以降、反対同盟は地代を石橋に支払っていた。その領収書もある。現闘本部の地上権も賃借権も、反対同盟にあるのだ。
 仲戸川はこの明白な地上権を否定するために、三里塚闘争のあらゆる事実と一切の経緯、歴史を否定しさった。
 石橋恵美子証人の尋問でNAAが吹き込んだとおりのウソをしゃべらせ、偽証を証拠採用するため、法廷と遮断したビデオリンク方式を採用した。しかも、反対尋問をさせぬまま結審を強行した。反対尋問のない証言は証拠にはならない。
 さらに仲戸川は、反対同盟の裁判官忌避申し立てを自分で却下するなど、常軌を逸した訴訟指揮を繰り返し、まさに国策裁判として一審反動判決を強行した。
 だが、反対同盟・顧問弁護団・全三里塚勢力の総力をあげた闘いによって、判決確定を待たずに建物を撤去できる「仮執行宣言」を付すことはできなかった。これにNAAは大打撃を受けた。
 NAAは、控訴審にあたって「付帯訴訟状」なるものを高裁に提出し、「仮執行の遅延によって著しい損害を被っている」などと、仮執行宣言を付けろと執拗(しつよう)に圧力を加えている。盗っ人猛々しいとはこのことだ!
 NAAと高裁の早期結審策動を粉砕せよ。仮執行宣言を許すな。NAAと仲戸川によるウソとデマ、偽証、反対尋問否定――こんなものは裁判の名に値しない。事実調べを一からやり直させよう。
 天神峰現闘本部裁判は、団結街道閉鎖・第3誘導路建設、市東さんの農地強奪を狙う攻撃と一体だ。現闘本部は反対同盟のものだ。開始された三里塚決戦の勝利にむけ、7月23日、東京高裁に全力決起しよう。

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週刊『前進』(2446号7面5)(2010/07/05 )

 弾劾声明

 団結街道閉鎖を弾劾し市東さんの農地守り抜く

 三里塚芝山連合空港反対同盟

 6月28日未明、成田空港株式会社は団結街道の閉鎖を強行した。昨日、国土交通省は第3誘導路建設を認可した。市東孝雄氏の5・17不当逮捕に始まる一連の事態は、天神峰地区に対する襲撃と言うべき暴挙であって、そこには憲法も人権も一切認められない。反対同盟は怒りを込めて弾劾し、敢然と闘う決意を表明する。
 いったいいかなる権限のもとに、団結街道を廃止できるのか。団結街道は明治からの里道であり、今も一日150台を超える車両が通行する。市東孝雄さんにとっては他に代えられない耕作用道路である。反対同盟の本部建物である天神峰現闘本部に通じる唯一の道である。
 この公道を、地権者や関係人の承諾なく、最低限の行政手続きを踏み破って、一坪わずか9420円という破格の値段で談合し売買する成田市と空港会社に怒りがこみ上げる。
 夜も明けやらぬ午前3時に人目を盗み、ガードマンと機動隊を盾にして封鎖を強行したことの中に、その不正義が明らかだ。反対同盟は、本日、通行妨害禁止の仮処分を千葉地裁に申し立て、反撃した。
 第3誘導路計画は空港破たんの象徴である。その認可は、無責任な官僚政治の最たるものだ。急坂・急カーブの1本目の誘導路、東峰の森を伐採した2本目の誘導路を見よ! 構造的な欠陥を抱え、成田空港の死重となっている。その責任はあげて、農地を強制収用し農民を弾圧してきた空港会社と政府権力にある。
 3本目の誘導路着工を断固として粉砕する。暫定滑走路を閉鎖に追い込み空港廃港へと前進する。
 全国のみなさん!
 三里塚闘争は、団結街道閉鎖と第3誘導路着工との攻防をもって、現闘本部を防衛し、市東さんの農地を守りぬく高原的な闘いに入りました。
 菅政権の消費大増税、辺野古新基地建設、東アジア共同体構想に対して、三里塚は沖縄の怒りと固く結びつき、身体を張った実力闘争で闘いぬくことを決意します。7・23現闘本部裁判控訴審初弁論、7・26農地裁判に結集し闘うことを訴えます。
 2010年7月1日

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週刊『前進』(2446号7面6)(2010/07/05 )

 危機と対立深めたG8とG20

 6月25日から27日まで、カナダのムスコカとトロントで主要国首脳会議(G8)、20カ国・地域首脳会議(G20)が開催された。今回のG8とG20は、世界大恐慌の深まりによって帝国主義間・大国間の矛盾と対立が抜き差しならなくなっていることを示した。帝国主義がどうあがこうと大恐慌の一層の爆発が不可避であることも鮮明となった。この過程で菅とオバマの日米首脳会談が行われ、日米同盟の深化と辺野古新基地建設の強行であらためて合意した。

 決裂恐れ「協調」演出 人民元問題では米中対立

 G8・G20閉幕直後の29日、ニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が大幅続落し、一時1万jを割り込んだ。欧州でも株安が急速に進んだ。30日には日経平均株価が一時、今年の最安値を下回り、アジア市場も全面安となった。G8・G20の破産が早くもあらわとなった。
 帝国主義・大国間の矛盾・対立はもはや解決不能なほど深刻な次元に突入している。とりわけ米帝と欧州の経済政策は相いれないまでに対立が激しくなっている。最初に開催されたG8では当初、経済問題は論議しない予定であった。だが現状を放置できず、直前になって議題にのせることが決まった。にもかかわらずそこでは「財政出動の継続による景気刺激」を強調する米帝と、英独の「財政再建」が鋭く対立した。
 根底にあるのは世界大恐慌の危機の深まりだ。米帝経済は、政府による新築住宅取得の税制優遇が4月末に切れたとたん、大恐慌の発端である住宅危機が再爆発している。失業率も10%の高水準で高止まりしたままだ。米帝の財政赤字も相当厳しい。しかし、景気刺激策以外に米帝の生き延びる道はない。欧州帝国主義もギリシャ危機の波及が財政問題の破綻として爆発しようとしている。欧州はドルより先にユーロが暴落する危機感におののいている。
 だが、G8・G20を決裂させることは大恐慌をこれまでの比ではないほどに激化させる。帝国主義の危機を格段に激しいものにする。そのため、今回のG8・G20は決裂の回避をめざし全力が尽くされた。
 そして結局、G8では「財政再建と経済成長の両立」をうたうことで「協調」を演出した。G20首脳宣言でも同様に「景気刺激を続けると同時に財政再建が必要」と確認した。「先進国」は「2013年までに財政赤字を半減」させることが「公約」となった。
 他方で、米中対立の激しさも鮮明になった。G20宣言では名指しは避けたが人民元の切り上げに言及した。オバマと胡錦濤の米中会談では、オバマが人民元の一段の切り上げを促した。それに対し胡錦濤は「米国が保護主義的な傾向を断固として拒むよう希望する」とかわした。
 G20の「財政再建の公約」から唯一例外扱いされ、「蚊帳の外」に置かれたのが日帝だ。「公約」が不可能なほど日帝の財政危機は深刻なのだ。日帝こそ他の帝国主義以上の激しさで「財政再建」、すなわち増税・大量首切り・社会保障解体の攻撃にしゃにむに突き進もうとしている。菅が首相就任早々「消費税10%」を掲げたのはその始まりだ。
 内閣支持率の急落に慌てた菅は問題を後景化させた。だが、参院選をのりきった上で、消費大増税を狙っている。鳩山・小沢打倒に続き、戦争、公務員攻撃、大増税の菅内閣を打倒しよう。

 菅とオバマが初会談 「辺野古基地」強行で合意

 さらにこの過程で菅の首相就任後初めての日米首脳会談が行われた。ここでの確認はもう一つの重大な事態だ。会談で両者は、日米同盟を「アジア全体にとって平和と繁栄の礎石」「より深化させていくことが重要」と確認した。さらに「米軍普天間基地の移設問題については、5月の日米合意に基づき取り組む」ことで一致した。菅は首相就任直後の所信表明演説でも「日米同盟の重要性」と辺野古新基地建設の強行を公言した。
 前首相・鳩山は、米軍基地に対する沖縄と本土の労働者階級の怒りと、米帝とのあつれきの間で動揺を繰り返したあげく、小沢とともに打倒された。その破産の上に登場したのが菅だ。菅は安保・沖縄政策の面でも、経済、内政の面でもより反動的な方向で危機の突破を狙っている。しかし、消費税問題での動揺が示すようにその本質は脆弱(ぜいじゃく)だ。
 菅はG8でも討議の冒頭に「北朝鮮による哨戒艦沈没は許せない。毅然(きぜん)とした態度で臨むべきだ」と発言した。この菅の突出した立ち回りをテコとして、G8は北朝鮮非難の宣言を採択した。日帝・菅と米帝オバマは、相互の対立をはらみつつ、危機を突破するために朝鮮半島の緊張を激化させ、北朝鮮侵略戦争の策動を強めている。
 G8・G20の現実が突き出したものは何か。世界大恐慌の激化と帝国主義の分裂化・ブロック化―世界戦争への突進は不可避ということだ。この道を断ち切れるのは世界革命をめざす労働者階級の団結した闘いだけだ。新たな国鉄全国運動こそその闘いだ。

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週刊『前進』(2446号8面1)(2010/07/05 )

 労組に持ち込み運動拡大を

 星野再審連絡会議が全国総会

 高裁包囲デモで開始 奪還へ熱烈な方針討議

 6月25、26日、東京で星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の2010年全国総会が行われた。
 総会に先立ち25日午前、東京高裁第11刑事部に対する申し入れを行い、昼には東京高裁を包囲するデモに決起した。星野暁子さん、全国連絡会議共同代表の平良修さんを始め、全国から結集した星野さんを救う会、取り戻す会など120人が高裁横ではひときわ声を高めて拳を裁判所に突きつけ、弾劾のシュプレヒコールを繰り返した。
 25日午後から始まった総会では、星野文昭同志の長文のメッセージ(抜粋別掲)が全文朗読された。国鉄全国運動、安保・沖縄闘争と一体となり、再審・釈放をかちとる運動を本格的に発展させる闘いの先頭に立つ決意と気迫がみなぎるアピールだ。
 迎賓館・横田裁判被告の十亀弘史さん、全学連の倉岡雅美さん、沖縄民権の会の座覇光子さんから力強い連帯のあいさつが述べられた。そして事務局が以下のように「総括と運動方針(案)」を提起した。
 昨年の全国総会は、完全黙秘・非転向の闘いを否定し星野闘争に敵対する塩川一派を徹底的に弾劾して、「絶対反対で闘えば必ず勝利する」「労働者階級の力で星野文昭さんを取り戻そう」という大方針を確立した。それから1年全力で闘ってきた。全国労組交流センター総会が「星野さんを取り戻す闘いは階級的労働運動を甦(よみがえ)らせる闘いそのもの」と特別決議を上げ、20を超える労組決議、労組交流センター決議が上げられた。全国で22の救援会がそれぞれ自主的で熱心な活動を展開してきた。
 昨年11月27日には、27点の新証拠を添えた第2次再審請求書が提出された。3月24日に34点の証拠開示を請求した弁護団は、6月10日の「3者協議」で裁判官・検察官に証拠開示を強く迫った。
 一昨年の11月に始まった徳島刑務所による面会妨害を押し返して、友人面会は94人に達した。星野同志との生きた交流が星野奪還闘争を大前進させていることに恐怖した徳島刑務所は、今年3〜4月に星野同志に連続「懲罰」を加え、再び友人面会不許可の攻撃を加えてきた。これへの反撃も開始した。
 大恐慌情勢下、国鉄・沖縄・三里塚・法大とともに星野奪還闘争も大激動に突入している。階級的団結を拡大し、星野奪還を断固かちとろう。
 運動方針は▼国鉄1047名解雇撤回の全国運動に総決起し、労働組合に星野奪還10万人署名を訴えよう▼星野闘争は沖縄闘争だ。安保・沖縄闘争を全力で闘おう▼各地の救援会は賛同会員を拡大しよう▼再審闘争を攻勢的に闘おう▼獄中弾圧と闘い星野同志と団結しよう――などの諸点だ。
 2日目には、再審弁護団の和久田修弁護士と岩井信弁護士が再審闘争の現段階と闘いの方向性について提起した。続いて鈴木達夫弁護団長が司法の危機的現状を喝破し、懲罰、面会妨害を打ち破ろうと提起した。
 三里塚反対同盟の宮本麻子さんが連帯のあいさつを行い、北原鉱治事務局長のメッセージが読み上げられた。
 続いて真剣で熱烈な討議が行われた。「月1回、街頭での署名活動を行っている。まだ労組の中に入れていないが、壁を突破する。実践が大事」「動労千葉の物販で労組回りをやり、星野再審署名も訴えた。ある労組から署名が届いた。再審パンフが武器になる」「面会妨害、懲罰は星野さんを孤立させようとする攻撃。絶対打ち破って再審実現を。この秋が決戦だ」「米軍基地撤去と一体で星野さんを世界の労働者階級に訴えよう」「労働運動と市民運動は矛盾しない。労働運動が基軸に座ってこそ広範な人たちの結集をかちとれる」。今こそ実践につぐ実践に踏み出すときだ。
(写真左 120人が東京高裁包囲デモ。星野同志に対する面会妨害・連続懲罰を弾劾し証拠開示と再審を求めた【6月25日 霞が関】)
(写真右 2日間の総会で弁護団や全国22の会が報告。総括と運動方針をめぐり熱心な討議が行われた【6月25日 東京・新橋】)

 新たに2人の共同代表選出

 最後に、新たな共同代表として東京東部・取り戻す会の戸村裕実さん、杉並・救う会の狩野満男さんが選出され、柴田作治郎さん、平良修さん、星野暁子さんの5人の共同代表が確認された。
 「家族からの訴え」として星野暁子さんが発言した。「鮮明な方針が出されて、これでやれると思った。わたしも労働者の中へ入っていこうと思う。文昭は獄中にあっても、みんなと交流している。団結してがんばろう」
 全国総会の成功を踏まえ、星野同志の奪還に向かって総決起しよう。

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週刊『前進』(2446号8面2)(2010/07/05 )

 星野文昭さんのメッセージ

 再審決めなければ裁判所が存在しえない状況つくろう

 昨年11月の第2次再審請求以降、労働運動における本格的取り組みが開始され、市民・社会各層を含め全社会的な再審・釈放をかちとる運動の本格的発展へ、試行錯誤しつつ大きな歩みをかちとってきたことを実感しつつ、本総会をかちとれることを心から感謝し、喜んでいます。
 無期投獄が、獄壁による分断・弾圧によって孤立させ、すべてを奪い、生きる意志さえ奪おうというものであることに対して、自ら(家族)の解放とすべての労働者人民の解放を一つのものとしてともに力を合わせ、団結して、無期投獄を含め、全現実を変え、解放をかちとる――星野の闘いはそのようなものです。
 今日、資本・権力が生き延びるために、大恐慌とそのもとでの大失業・戦争の動きを激化させ、青年の半分を非正規化し、まともに働くことも生きることもできないことを強制する現実は、資本主義そのものの世界史的生命力が尽きていることを示しています。
 そして、この現実からの解放をかちとり、人が人とすべてとつながり、補い合い助け合って人間らしく生きられる人間本来、人間社会本来の姿を取り戻していくことの中に私たちの真の解放がある。これが私たちの原点中の原点だと思います。
 労働者階級の自己解放を通して、人間の普遍的解放を実現していくことが、唯一の現実的道であり、そこに私たちの人間本来の唯一の展望があります。
 今日の労働者人民の団結・組合的団結を破壊して、一切の既得権を奪い、犠牲を労働者に集中して資本・権力が生き残る新自由主義の出発点、国鉄分割・民営化に、労働者としての誇りと解放をかけて絶対反対・階級的団結で闘い勝利してきた動労千葉の闘いは、私たちの勝利のための道標であり、宝です。
 この闘いに勝利していくためには、権力が生半可には私の再審・釈放を認めないことを見据え、一切の幻想を払拭(ふっしょく)して供述の虚偽と私の無実を徹底的に明らかにし、一日も早く再審無罪・釈放を、の声を労組・労働運動を中心にすべての市民・人民に圧倒的に広げ強めていくことによってこそ、全社会的に無実が明白なものになり、再審決定、無罪決定、釈放しなければ「裁判所」が「裁判所」として、「検察」が「検察」として存在しえないという状況をつくる。その一点に総力を結集し、集中するということを訴えます。
 権力は私が殴打に加わっていないこと、火炎びん投てき命令もしていないことを百も承知していました。にもかかわらず、実にあくどいやり方で供述調書をつくりました。そして、そのことが次々と明らかになり、もはや、その信用性は崩壊しています。
 事実・真実にこだわり、その無実の力によって再審無罪を絶対にかちとれるし、釈放・解放の道を最も早く、確実に開くことができる。自らと労働者人民の力をどこまでも信じ、一つに団結した力で未来、解放をかちとりましょう。(抜粋)

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週刊『前進』(2446号8面3)(2010/07/05 )

法大弾圧裁判 法大弾圧裁判

 4・24裁判 6学生、有罪弾劾し決意

 新自由主義大学擁護の判決

 6月24日、法大4・24解放闘争裁判の判決公判が東京地裁刑事第17部で行われた。
 登石郁朗裁判長がわずか30分ほどで読み上げた判決は、被告全員に建造物侵入と威力業務妨害で懲役1年6カ月、執行猶予3年、未決勾留日の算入を恩田亮君と倉岡雅美さんに140日、冨山小太郎君に120日、増井真琴君と内海佑一君と斎藤郁真君に110日とした。断じて認めない。判決文読み上げが始まると直ちに被告席と傍聴席から怒りの声が上がった。「ナンセンス! 学生がキャンパスで抗議集会をやったら犯罪か」「登石こそ監獄に入れ!」
 判決内容は、これまでのどの法大裁判と比べても反動的で無内容だ。「大学は平穏かつ充実した研究・教育環境を守るべき責務を負っている」から「集会の禁止も、学生の監視も、警察への通報も許される」「仮に法大当局の本件以前の対応等に行き過ぎがあったとしても、それが被告人らの行為を正当化するものではない」
 学生から表現の自由も団結も奪い、高額の学費をふんだくり、未来を奪い、批判の声を上げる学生には暴力までふるって警察に売り渡してきたのが法政大学当局だ。新自由主義大学が金もうけに専念できる「平穏な環境」を守るためなら何をやっても許されるのか。
 一方、闘う学生には問答無用で国家暴力を発動するのが裁判所だ。判決は、逮捕以来1年2カ月をかけて被告団と弁護団が積み上げてきた論点を避け逃げ回っている。
 教育の民営化を進める資本家階級は大学自治を破壊し、学問の自由を踏みにじり、教育を崩壊させ、学生の未来を奪ってきた。この現実に怒り、団結して闘う学生の正義は明らかだ。4・24裁判の法廷は常に学生が主導権を握り、誰が本当に新たな教育や社会を切り開き、人間の共同性を取り戻せる存在なのかを生き生きと示してきた。09年4・24は、多くの法大生が新自由主義大学の教室から飛び出し、大学の主人公として自己解放への決起を開始した日だ。
 判決は形式論に逃げ込み、「大学自治とは?」という問いにすら言及できない。学生の闘いが裁判所をとことん打ちのめし、権力者として対抗するイデオロギーを提示できないところまで追い込んだのだ。しかし、裁判所が「公平・公正」の仮面すら投げ捨て、資本家階級を守るために国家暴力を行使することなど断じて許されない。この借りは必ず倍にして返す。
 被告団は直ちに控訴し、さらに激しく闘い続ける決意を突きつけた。法大闘争の前進と全国学生運動の大爆発で新自由主義大学もろとも裁判所を打倒しよう。

  勝利感満ち報告

 判決後、弁護士会館で判決報告集会が行われた。法大生や全国の学生、被告団の家族や労働者が続々と集まり、熱気あふれる集会となった。
 冒頭に法大弁護団が発言し、判決の不当性と追い詰められ打ちのめされた裁判所の姿を鮮明に暴いた。続いて斎藤君が基調報告を行った。「裁判所は弾圧を正当化する理論を持てなかった。判決がどうであれ闘いを継続する。実践的に有罪を無罪に変える。それが総括だ。組織を拡大して人間の社会的共同的な力を取り戻そう!」
 恩田君は「学生の当たり前の行動を犯罪とする時代背景には、新自由主義による教育の民営化がある。だからこそ学生運動の復権が重要だ。歴史はわれわれを無罪にする。そしてその歴史はわれわれがつくる」と勝利感いっぱいに熱く語った。被告団の決意を受け、法大の1年生や家族も次々と不当判決への怒りを表明した。
 被告団は長期投獄をのりこえ裁判闘争に勝ち抜き、新たな時代を切り開くリーダーとして成長し、完全に弾圧を粉砕した。勝利したのはわれわれだ。新たな前進を開始しよう。

 暴処法弾圧 公判の主導権握る

 検察側の学生証人却下

 6月29日、法大暴処法弾圧裁判の第15回公判が東京地裁刑事第1部(河合健司裁判長)で行われた。
 冒頭、弁護団が裁判の進行について意見を述べた。「数日前まで次の検察側証人が誰か決まらなかった。検察立証が計画的になされず裁判の迷走というべき事態だ。弁護側の反対尋問の準備は困難になり、防御権が侵害されている。裁判所は検察官を援助して裁判を引き延ばすのをやめよ」
 検察官はこの期に及んであと10人もの証人調べを請求している。しかし実際には、次に誰を呼ぶのか直前まで決められないぶざまな事態が続いてきた。裁判所はこの状況に断を下すことを避け、証人を小出しにする検察官に協力してきたのだ。
 被告団からも恩田亮君が「今日ここで検察立証の全体像をはっきりせよ。無用の証人採用をやめるまで法廷を去るつもりはない。このままでは有罪にできないから次の証人を誰にしようかなどと検察官が考えていること自体が許されない。先日の4・24裁判での不当な有罪判決は、裁判所による無法の強制だ。力で押し切った判決を許さず全力で闘い抜く」と、4・24裁判の不当判決を弾劾しつつ、検察立証の即時中止を要求した。
 今回法廷に登場した検察側証人は、警視庁鑑識課の足跡鑑定官、高山日出夫ひとりだけだ。高山は、引き下ろされた看板に残っていた足跡が増井真琴君と新井拓君の靴によって「印象された可能性がある」などと言う。しかし同じ種類の靴が1000足あれば、「それらの靴でも同じ足跡を残すことは可能」だと認めた。鑑定の手法も「目で見て比較」し、模様が完全に一致しなくても「現場の足跡がきれいに残っていることはないから問題ない」という適当さだ。靴の種類を判別するにすぎない鑑定など、まったく無用だ。検察立証の無内容と破産を印象づけただけで、高山は法廷を去った。
 わずか1時間半でこの日の公判は終わり、裁判所は今後の検察側証人をどうするのか決定せざるを得ないところに追い込まれた。結論は「警察官証人2人を採用するが、それ以外はすべて却下する」というものだ。検察官が求めた残る証人は、2人を除いて全員打ち切りとなった。その中には学生証人3人も含まれている。決定的勝利だ。
 検察側証人を学生に強制して法大闘争を分断し、国家権力への敗北主義を植え付けようとする検察官の狙いは完全に粉砕された。同時に、デッチあげ立証の破綻をなんとか取り繕おうとする画策は最後的に破綻した。
 次回7月16日の公判を最後に検察立証は終了の予定だ。公判の主導権は闘う被告団と弁護団の側に握りしめられた。弁護側立証に全力で突入し、勝利をもぎとろう!

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週刊『前進』(2446号8面4)(2010/07/05 )

 新刊紹介 国際労働運動 8月号

 核戦争構えるオバマ

 現在、米帝オバマは昨年のプラハ演説以来の「核軍縮」の大ペテンを弄(ろう)しながら核戦争政策を一挙に加速している。菅民主党政権も5・28日米共同声明を確認した上で、日本の核武装に向かって「もんじゅ」再稼働を始めとする攻撃を進めている。世界大恐慌が深化するなか、帝国主義は生き残りをかけて世界戦争に向かっている。だが全世界を覆う戦争と大失業の攻撃に対して労働者がストライキで闘っている。
 今年被爆65周年を迎える8月広島−長崎反戦反核闘争は、帝国主義と残存スターリン主義による世界戦争・世界核戦争への道を、闘う労働者階級の国際的団結で粉砕する展望を切り開く闘いだ。
 第1章は、オバマの核政策が、世界大恐慌という帝国主義の最末期の危機において、結局のところ核独占と世界核戦争を目指していることを怒りを込めて暴いている。
 第2章は、日米安保体制とは、米軍を主柱とする日米帝のアジア侵略戦争体制であると同時に核戦争体制であること、その最大の実体が沖縄の米軍基地であることを明らかにしている。
 第3章は、全世界の労働者階級の国際連帯の発展こそ日米安保粉砕・沖縄奪還の道であり、核と核戦争をなくす闘いであることを提起している。

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