ZENSHIN 2010/05/24(No2441 p06)

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第2441号の目次

萩原富夫さん不当逮捕に怒りを爆発させ全学連は機動隊の規制を実力粉砕(5月24日 成田市)

1面の画像
(1面)
国鉄1047名闘争の貫徹と勝利をめざし
6・13集会-全国大運動へ
青年を先頭に労働者の未来開け
安保・沖縄決戦の新たな爆発で米日韓の北朝鮮戦争策動粉砕を
記事を読む  
市東さん、萩原さん奪還へ(5月24日) 記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
(2面)
韓国哨戒艦沈没事件
「北朝鮮の仕業」と断定し米韓は6月に軍事大演習
北朝鮮侵略戦争の切迫に反撃を
記事を読む  
帰れ! 二度と来るな!
沖縄 鳩山再訪に全島の怒り爆発(5月23日)
記事を読む  
労働運動の未来を切り開く6・13集会3千人結集へ
「和解3条件」に怒りたぎらせ解雇撤回の全国運動に立とう
記事を読む  
(3面)
労働運動の未来を切り開く6・13集会3千人結集へ
国鉄全国大運動を担いぬき教育の民営化と徹底対決を
職場闘争で日教組本部打倒へ
革共同教育労働者委員会
記事を読む  
JP労組全国大会
大破産のJPEX推進した本部打倒へ決起しよう
記事を読む  
“俺たちは本気だ。 団結街道閉鎖など断じて許さない”
三里塚 市東さんの決起の根底性
記事を読む  
(4面)
全国学生は6・13国鉄大集会へ
国鉄闘争の階級的力と結合し大学を帝国主義打倒の砦に!
革共同中央学生組織委員会
記事を読む  
安保・沖縄、国鉄決戦と一体で再審めざし狭山集会(5月23日) 記事を読む  
日誌 2010年 5月19日〜25日
鳩山「日米関係、何より大事」/北朝鮮が韓国イ政権に断絶宣言
記事を読む  
(5面)
自治体労働運動の未来かけて6・13国鉄大集会へ結集しよう 記事を読む  
都労連の労働者に6・13結集呼びかけ(5月26日) 記事を読む  
“ギリシャは革命に接近”
第4波官民ゼネスト
記事を読む  
激動するタイ階級闘争
治安部隊が突入し排除
勝利の道は階級的労働運動に
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
徳島刑務所の面会妨害弾劾
星野奪還闘争の前進を恐れ(5月20日)
記事を読む  
「星野ゼッケン」沖縄を席巻
5・16交流集会 労働者の力で奪還を
記事を読む  
沖縄の勝利が無期覆す
星野同志の獄中メッセージ
記事を読む  
法大弾圧裁判(5月19日) 記事を読む  
日程 迎賓館・横田爆取裁判判決公判へ! 記事を読む  
三里塚裁判傍聴を! 記事を読む  

週刊『前進』(2441号1面1)(2010/05/24 )

 国鉄1047名闘争の貫徹と勝利をめざし

 6・13集会-全国大運動へ

 青年を先頭に労働者の未来開け

 安保・沖縄決戦の新たな爆発で米日韓の北朝鮮戦争策動粉砕を

 国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回の新たな全国運動のスタートである6・13大集会に一切をかけて全力で結集しよう。この闘いの革命的貫徹に日本と世界のすべての労働者階級の命運がかかっている。青年労働者の未来もここにある。ギリシャや沖縄を始め、世界大恐慌下の闘いの爆発が労働者階級の怒りのエネルギーを解き放っている。そのすべてを獲得し、ともに進む時がきた。帝国主義を打倒する力は労働者階級自身の中にあり、労働組合の中にある。
(写真 萩原富夫さん不当逮捕に怒りを爆発させ全学連は機動隊の規制を実力粉砕【5月24日 成田市】)

 解雇撤回を貫いて労働組合の再生を

 6・13集会は第一に、国鉄分割・民営化絶対反対と1047名解雇撤回を貫くことをとおして、労働組合を階級的によみがえらせていく歴史的闘いだ。青年労働者こそがそれを先頭で担おう。
 既成労組の腐敗した幹部連中が資本や当局の意を代弁し、労働者支配の先兵となっている今日の労働現場。資本に搾り取るだけ搾り取られ、次々と職場を去る仲間。すべてが個人の責任にされ、労働者の誇りすら奪われる。この全構造が青年労働者の怒りを抑えつけている。ふざけるのもいい加減にしろ! 一切は労働組合がその階級的原則である「解雇撤回」を投げ捨てているからだ。この現実を今こそ怒りを込めて突き破る時だ。
 国鉄分割・民営化は、今日に至る新自由主義攻撃の出発点だ。反対する労組・労組員を差別・選別し、あらん限りの屈辱を与えたうえ選別解雇する「国家的不当労働行為」を強行した。これに動労(現JR総連)は当局の先兵となり、国労指導部は無為無策の中で自壊の道を歩んだ。これを機に一挙に労働運動の屈服と変質が進み、総評解散・連合結成に突き進む。それは全産別での外注化・民営化、そして非正規職化の攻撃と一体で進み、労組がお墨付きを与え、資本と労働組合幹部が一体となって青年労働者をおとしめる今の現実をつくり出したのだ。
 しかしこれに対して闘う対抗軸となってきたのが1047名解雇撤回闘争だ。既成労組幹部の屈服の中でなお、自治労や日教組の現場労働者など100万人もの支援陣形を形成して闘い抜いてきた。この1047名闘争解体のために日帝ブルジョアジーは、動労千葉争議団を排除した上で、「雇用は保証できない」「不当労働行為や解雇を二度と争わない」ということを、労働組合の側が政府や資本に誓約することを要求している。どうして許せるか!
 日本労働運動は歴史的転換点を迎えている。動労千葉と革命的闘争団が今こそ全労働者の結集軸となり、新自由主義と対決する階級的労働運動の大前進を切り開こう。その一切が6・13にかかっている。

 青年労働者の怒りはもはや臨界点だ

 6・13集会は第二に、国鉄を始めとした4大産別を先頭に、今や臨界点に達する青年労働者の怒りを総結集する闘いだ。
 そもそも国鉄分割・民営化との闘いに一つでも決着がついているというのか! 分割・民営化以来、激しい外注化・子会社化を進めた結果、「尼崎事故」を始め安全を崩壊させ、同時に370人もの現場労働者を殺し続けてきているのがJR体制だ。しかもその破産を取り繕うためにさらに徹底した民営化・子会社化・アウトソーシングが必要と、検修・構内部門の全面的外注化にまで突き進もうとしているではないか。現実にJR総連はもちろん、国労幹部もその先兵になっている。これが「国鉄改革をさらに完遂する」とした前原談話の現実だ。
 それだけではない。「政治資金規正法」による弾圧を契機に北教組への激しい攻撃が吹き荒れている。北海道内すべての公立学校の教職員一人ひとりを管理職が呼び出し、組合活動の状況や政治的行為の有無の尋問・恫喝が行われている。他の教職員の行動の密告をも奨励するものだ。北教組指導部の屈服を前提に、明らかな不当労働行為と労働組合解体攻撃が強行されている。
 公務員労働者の非正規化も激しく進んでいる。「ワーキングプア教師」として、ダブルジョブ・トリプルジョブ、さらには生活保護を受給する教育労働者の現実すら暴露され始めている(5月24日付東京新聞)。
 国鉄分割・民営化を正当だと認めさせ、国鉄1047名闘争を解体する策動は、これらの攻撃と連動している。とりわけ道州制による「公務員労働者360万人いったん全員解雇・選別再雇用」という大攻撃と、完全に直結しているのだ。そもそも、1000万人とも1500万人とも言われる青年たちを非正規職やワーキングプアに突き落とし、年間3万人を自殺に追い込み、学校現場や自治体職場を多忙化と競争によって身体をむしばみ命すら奪う職場にした根源こそ、国鉄分割・民営化であり、それに屈した体制内指導部だ。国鉄分割・民営化とは青年労働者にとってまさに今現在の問題だ。
 4大産別の現場にみなぎる青年労働者のこの怒りが、国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回と、反合・運転保安闘争路線のもとに総結集した時、JR体制を打倒し、道州制・民営化を粉砕し、職場を闘いの砦(とりで)にし、新自由主義粉砕とプロレタリア革命まで突き進むことは圧倒的に可能だ。それを動労千葉の1〜4月闘争が何よりも鮮烈に示している。こうした闘いを現場でやろう。

 新基地建設居直る鳩山政権うち倒せ

 6・13集会は第三に、大恐慌下の戦争と真っ向から対決する闘いだ。
 日米帝国主義と韓国政府による朝鮮侵略戦争が歴史的切迫情勢を迎えている。韓国は哨戒艦沈没事件を北朝鮮製魚雷によるものとの調査結果を発表した。これを受けて24日には大統領イミョンバクが戦争記念館で国民向け談話を発表し、韓国の領土や領海、領空の武力侵犯があれば「即時自衛権を発動する」と明言した。韓国政府は6月には在日米軍も参加し大規模な米韓軍事演習を行うことも明らかにした。
 他方で鳩山も、「北東アジアが緊張している現在こそ、日米同盟が重要だ」(21日鳩山・クリントン会談)、「現時点で海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を低下させない」(23日、沖縄)と、基地とは安保であり戦争であることを居直り、辺野古への新基地建設を公然と居直った。また原発警備強化(国交相・前原)、自治体との連絡態勢確立(総務相・原口)など、臨戦態勢に突入している。
 EUの解体的危機、何よりも中国バブルの崩壊と米ドル暴落の切迫という大恐慌の激化が、北朝鮮スターリン主義体制の末期的危機の激化を引き金に、文字どおり戦争となって爆発しようとしているのだ。大恐慌とは戦争の時代である。そこにおいては捏造(ねつぞう)や偶発的事態も含めて、階級闘争の圧殺と勢力圏争いという侵略の論理がすべてに貫かれるのは歴史的に明らかだ。
 国鉄をめぐる決戦は、「国労を解体し総評をつぶし、立派な憲法を床の間に安置する」(中曽根)という歴史的大攻撃との対決だ。有事立法体制を根幹で打ち破り続けてきたのが動労千葉と1047名解雇撤回闘争の存在だ。6・13大運動こそが、大恐慌下の侵略戦争に真っ向から立ちはだかる闘いであることを明確にして闘い抜こう。
 日帝・鳩山政権は大恐慌下でグラグラになっている。だからこそ、連合を権力の内側に取り込み、ボナパルティズム的統治形態への移行に全力を挙げている。三里塚反対同盟の市東孝雄さん、萩原富夫さんの逮捕に示される日帝の凶暴化は、反対同盟の農地死守の決起に対する弾圧だ。それは同時に、1047名闘争団の中に生まれた絶対反対派の決起、100万沖縄労働者階級の基地撤去・安保粉砕への大決起、法大を先頭とする戦闘的学生運動の前進に対する大反革命である。
 鳩山民主党・連合政権打倒へ、6・13の大結集に一切をかけて闘おう。

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週刊『前進』(2441号1面2)(2010/05/24 )

 市東さん、萩原さん奪還へ

 三里塚 公聴会粉砕デモ爆発 “団結街道閉鎖阻んだぞ”

 5月24日、三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけによる、「第3誘導路」公聴会を粉砕する実力デモが、不当弾圧をのりこえて大爆発した。
 市東孝雄さん追い出しだけが目的の「第3誘導路」を絶対に許すな! 
しかも当事者中の当事者の市東さんを逮捕して行われる公聴会など、木っ端みじんに粉砕する以外ない。(関連記事3面)
 午後2時、雨の中を東峰の開拓組合道路に、反対同盟を先頭に115人の労働者・農民・学生・市民が結集した。市東さんの決起に続き、5・20現地闘争で団結街道閉鎖攻撃を実力粉砕した確信がみなぎっている。
 冒頭に北原鉱治事務局長が、「公聴会は市町村長が勝手にやっているが、本当の住民は全然いない。基地撤去を求める沖縄県民とわれわれの怒りは共通だ。公聴会粉砕のデモに立とう!」と激しい口調で訴えた。
 続いて動労千葉の長田敏之書記長が市東さん逮捕を徹底弾劾し、1047名闘争の新たな全国運動を開始する6・13集会への大結集を訴えた。
 参加者は車で移動し、公聴会会場の成田国際文化会館建物を見下ろす根子名川沿いの土手に再結集し、デモに出発した。
 機動隊はいつになく極端に居丈高で、デモ隊への暴力的な弾圧を繰り返してきた。特にデモの先頭に立つ萩原富夫さんと鈴木謙太郎さんに対し、威嚇と挑発を集中してきた。そしてデモコースの終わり近くで萩原富夫さんに突如一斉に襲いかかり、暴力的に連行し、数人がかりで地面に組み伏せ、手錠をかけて逮捕するという暴挙に及んだ! デモ隊の怒りが爆発し、弾圧・規制と激しく衝突しながら抗議をたたきつけ、再び出発地点の土手に到着する周回デモを貫徹した。
 萩原進事務局次長は、「市東さんは”俺たちが本気であることを知らしめた”と獄中からアピールしている。非常に確信に満ちた叫びだ。これを正面から受けとめて反対同盟は、5月〜6月をとことん闘いぬく」と訴えこの日を締めくくった。

 開示公判 不当勾留を徹底追及 闘う市東さんを熱く激励

 翌25日、市東孝雄さんと現闘のAさんの勾留理由開示公判を迎えた。反対同盟を先頭に100人に迫る労農学が午後、千葉地裁に結集した。
 ところがこの日の法廷は傍聴席がたったの18席! しかも東京地裁でおなじみの暴力職員たちがここ千葉地裁にまで派遣されている。
 午後3時に開廷。市東さんとAさんは元気な顔を見せてくれた。全学連副委員長の倉岡雅美さんが、「不当な勾留弾劾! 市東さんを釈放せよ!」と心からの叫びを上げた。遠藤圭一郎裁判官は即座に退廷命令を発し、倉岡さんを法廷から暴力的に排除した。
 葉山岳夫弁護士を先頭に顧問弁護団が徹底的に追及し釈明を求めた。
 市東さんに「逃亡のおそれがある」というのが勾留の理由だが、農地を守り耕し続けると宣言している市東さんがどうして「逃亡」などするものか。NAAの看板の内容は、市東さんの営農を妨害する不当なものだ。こんな看板をNAAが勝手に設置すること自体が道路交通法違反である。そもそも裁判官は44年続く三里塚闘争を正しく認識しているのか。
 だが、遠藤裁判官は一切の応答を居直り的に拒絶した。こんなデタラメがあるか! 抗議の声を上げた反対同盟の萩原事務局次長、婦人行動隊の鈴木加代子さん、太郎良陽一さんら計6人が退廷させられた。
 弁護団は暴力的訴訟指揮を弾劾しつつ、2時間超の追及をやりぬいて、遠藤が音を上げる寸前まで追いつめた。法廷でも完全黙秘を貫いた市東さんは、最後に傍聴席に向け「みなさん、ありがとうございました」とお礼を述べた。ただ一言にすべてが込められている。
 閉廷後、全員が裁判所裏手に移動し、成田警察署に送り返される市東さんとAさんの乗る車両を取り囲んで見送り、声援・激励を送った。
 その場で行われた総括集会で北原事務局長は、「こんな裁判官がいるのかとあきれた! 闘う以外にない」と弾劾した。萩原事務局次長は、「反対同盟は火の玉となって闘うと宣言し、市東さんはそれを実践している。成田市はあせって異常な早さで団結街道廃道化へ向けてNAAへの売却手続きを進めている。われわれは、もう一段闘いを前に進めよう」と訴えた。
 最後に鈴木謙太郎さんの音頭で団結ガンバローを三唱し、市東さん、萩原富夫さん、Aさんの奪還を誓い合った。
(写真 開示公判を終え地裁を出る市東さんを乗せた車に殺到し熱い激励を届けた【5月25日 千葉市】)

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週刊『前進』(2441号1面3)(2010/05/24 )

前進速報版から 前進速報版から

▼ギリシャ5・20ゼネスト▼英航空労働者が5日間ストに突入▼団結街道死守へ全学連現地行動隊を派遣▼東北石けん労組が一日行動

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週刊『前進』(2441号2面1)(2010/05/24 )

 韓国哨戒艦沈没事件

 「北朝鮮の仕業」と断定し米韓は6月に軍事大演習

 北朝鮮侵略戦争の切迫に反撃を

 帝国主義の未曽有の危機の中で、米帝と韓国政府による北朝鮮侵略戦争の危機が超切迫している。これは沖縄に対する辺野古新基地建設を宣言する日米共同声明と一体の攻撃である。一触即発の戦争的危機に対して、反戦闘争、安保・沖縄闘争の爆発で階級的に大反撃しなければならない。

 調査結果発表と「宣戦布告」

 3月26日に起こった韓国海軍哨戒艦「天安(チョナン)」沈没事件(46人死亡)に対し、米帝主導で編成された米・英・豪・スウェーデンの軍民合同調査団が5月20日、「北朝鮮製の魚雷による水中爆発で沈没した」と調査結果を発表した。
 続いて24日、韓国の李明博(イミョンバク)大統領は北朝鮮に対して「断固たる措置を取る」「北朝鮮は相応の対価を払うことになる」と談話を発表。李は制裁措置を発動すると同時に、「北朝鮮が今後韓国の領海、領空、領土を武力侵犯すれば、即刻自衛権を発動する」「軍の戦力を画期的に強化し、韓米連合防衛態勢を一層強固にする」と発言した。
 米帝は、「調査結果」を受けてゲーツ国防長官が「韓国の調査を支持する」と態度表明した。
 日帝は李明博の声明を断固支持し、共同歩調をとることを表明した。
 クリントン国務長官は訪中を前に、急きょ21日訪日し、鳩山、岡田と会談した。その目的は、普天間基地問題というよりは、朝鮮情勢についての意思一致であった。普天間の辺野古移設は、すでに前提だったのだ。
 韓国政府は、北朝鮮への制裁を求める国連安全保障理事会への新たな決議案を6月初めにも提示する。クリントンは24日、北京で北朝鮮を「テロ国家に再指定するかどうか引き続き検討している」と発言した。
 米韓両軍は、対潜水艦戦の大規模軍事演習を6月にも計画している。秋の予定を前倒しするもので、「(沈没の起きた)黄海だけでなく、東海(日本海)でも行う」としている。
 この一連の動きは、米帝オバマ政権と韓国政府、そして日帝・鳩山政権が一致して行ったものである。「調査結果発表」自体が宣戦布告にも等しい。きわめて切迫した重大事態である。
 韓国国内でも「調査結果は不透明で信用できない」という怒りと不信の声が上がっている。

 北朝鮮の体制崩壊的な危機

 一方、北朝鮮政府は、20日の調査結果は「ねつ造」だとする声明を発表、「制裁措置に対しては全面戦争を含む強硬措置で答える」と警告した。北朝鮮の金正日(キムジョンイル)スターリン主義政権は、昨年のデノミ政策の失敗もあり、世界大恐慌のもとでの経済的破綻の様相を一段と深めており、体制崩壊的危機に突入している。米帝に自らの支配体制の保証を取り付けようとして、反労働者的反人民的な冒険主義的瀬戸際政策に訴えている。
 その場合、金正日は北朝鮮人民を抑圧しているだけでなく、南朝鮮人民に対しても、その米帝と李明博政権に対する階級的な反撃の闘い、労働者階級の自己解放的決起に根底的に敵対しているのである。
 しかし、問題はこの北朝鮮政権の綱渡り的政策を餌食として、米日帝が一気に北朝鮮侵略戦争、体制転覆的行動に出ようとしていることにある。
 そもそも、米帝は圧倒的な軍事力(巨大な核軍事力!)、在韓米軍および第7艦隊と沖縄を始めとする在日米軍をもって、北朝鮮に対して軍事重圧を加えており、そこにある「力の差」は圧倒的に歴然としている。
 今年も3月8日から10日間、米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」が強行された。韓国軍2万人、米軍1万8000人という陣容で「北朝鮮軍の全面的な南侵に備えて米軍を朝鮮半島に迅速に増員する訓練」として行われた。野外機動訓練「フォールイーグル」が並行して実施された。
 これに対して北朝鮮政府は「核戦争の演習、北への侵略戦争の演習だ」と非難し、「われわれの自衛的核抑制力はさらに強化されるだろう」と警告した。
 米帝の側は、北朝鮮のこうした反応を知っていて、軍事挑発そのものである共同演習を北朝鮮の眼前で展開したのである。だから、キーリゾルブの過程でも、(北朝鮮からの)韓国の艦艇に対する攻撃などを想定した訓練が行われた。
 米帝は北朝鮮の体制崩壊的危機を見据え、北朝鮮を制圧・占領しようとしている。「政権が崩壊した時に、北朝鮮にある核を押さえることが海兵隊の目的である」と海兵隊司令官が公言してはばからない。

 辺野古新基地は戦争の基地 

 今日、鳩山政権が再び「辺野古新基地」を沖縄県民に押しつけようとしていることと、北朝鮮侵略戦争突入情勢は完全に一体のものである。沖縄基地はまさに米帝のイラク・アフガニスタン侵略戦争のための基地として今現に使われているだけでなく、朝鮮・中国侵略戦争のための基地でもある。日米の帝国主義者どもが言う「抑止力」とは、帝国主義の体制、労働者階級を搾取し抑圧する体制を維持するための暴力装置のことである。「抑止力」とか「安全保障」は、帝国主義国家のそれであって、階級的規定性のない抑止力や安保というものはない。
 だからそもそも「海兵隊は日本の抑止力になっていない」とか、「県外に移設せよ」などの議論は、まったくナンセンスなのだ。米軍基地は、帝国主義の侵略戦争のためのものであり、とりわけ今日的には切迫する朝鮮侵略戦争のための基地なのだ。これに対する闘いと別のところに普天間基地撤去の闘いはない。 
 仲井真知事に対する鳩山の発言を見よ。
 「昨今の朝鮮半島情勢からお分かりだと思うが、今日の東アジアの安全保障環境にまだ不確実性がかなり残っている中で、海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を現時点で低下させてはならないということは、一国の首相として安全保障上の観点から、やはり申し上げなければならない」
 これは要するに、第一に今や米帝の北朝鮮侵略戦争が切迫していること、日帝としても、これに全面的に協力加担すること、第二にそのために沖縄基地は不可欠の拠点になっているのであり、それを弱めることはできない、沖縄はこれを甘んじて受け入れろ、ということ、この二つのことを鳩山はあらためて通告しているのである。
 まさに沖縄基地は戦争のための基地であり、だからこそ帝国主義者は譲れないものとして基地建設を押しつけてくるのだ。だから、プロレタリアートにとっては、安保粉砕・基地撤去しかないのだ。基地撤去を求める全人民的怒りの先頭に立って、米日帝の北朝鮮侵略戦争阻止、普天間基地撤去、辺野古新基地建設阻止へ闘い抜こう! 
 この闘いを国鉄決戦を基軸に、一体の闘いとして闘い、6・13大集会に総結集しよう。

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週刊『前進』(2441号2面2)(2010/05/24 )

 帰れ! 二度と来るな!

 沖縄 鳩山再訪に全島の怒り爆発

 5月23日、再び鳩山が訪沖した。「鳩山は帰れ!」「二度と来るな!」、辺野古移設を押しつけるための訪沖を絶対に許さない、沖縄全県で怒りの声が爆発した。県庁前に結集した1000人の労働者人民が鳩山を迎え撃った。「県内移設を絶対に許さない、辺野古新基地建設絶対阻止」の新たな闘いが始まった。警備の機動隊に「それでも同じウチナーンチュか」という罵声(ばせい)が飛ぶ。「民主党に票を入れてしまった者の責任として抗議に来た」という女性労働者。地元紙も鳩山民主党・連合政権を「きわめて悪質」「暴挙」と批判している。翌日の地元テレビで鳩山を取材したマスコミ労働者は「鳩山首相の目が据わってきている」と述べている。鳩山は正面突破を決断して沖縄に乗り込んできたのだ。
 沖縄労組交流センターはパレット前広場で「普天間即時閉鎖・辺野古新基地建設阻止・日米安保をぶっとばせ」の横断幕を掲げて街頭宣伝を闘った。鳩山民主党・連合政権打倒を訴え、闘う労働組合をよみがえらせるために、国鉄1047名解雇撤回闘争の新たな闘いを呼びかけている6・13大集会のタブロイド判チラシをまき、賛同署名を集めた。多くの労働者が署名に賛同し、また「法政大学のことは知っています」という学生がカンパを寄せていった。
 名護では防衛省の職員が徘徊(はいかい)していると言われている。あくまでも辺野古に新基地を押しつけるというのだ。しかし、14年間にわたって基地建設を阻止してきた名護・沖縄の労働者人民は、鳩山民主党・連合政権の新たな基地建設を絶対に阻止する。
 大恐慌情勢下の新たな安保・沖縄闘争が、激しい勢いで闘われている。今こそ闘う労働組合が闘いの最先頭に鮮烈に登場することが求められている情勢だ。6・13集会の大結集がその回答だ。国鉄闘争と沖縄闘争をさらに一体化させて闘い、爆発させて、鳩山民主党・連合政権を打倒し、プロレタリア革命勝利へ一気に攻め上ろう! 沖縄現地の激しい攻防を闘い抜いて6・13大集会へ!

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週刊『前進』(2441号2面3)(2010/05/24 )

 労働運動の未来を切り開く6・13集会3千人結集へ

 「和解3条件」に怒りたぎらせ解雇撤回の全国運動に立とう

 国家の全体重をかけた1047名闘争解体の攻撃に対して人生をかけた必死の反撃が闘われている。動労千葉争議団9人の断固たる決起、新たな全国大運動の鮮烈な呼びかけ、そして国労闘争団の中から訴訟継続を宣言した3人の闘争団員に続く決起が拡大している。「4・9解決案」の本性が暴露され、極悪の「和解3条件」に怒りがまきおこっている。「国鉄分割・民営化の正当化を許すな! 絶対に国鉄闘争の火を消してはならない!」の怒りの声で6月13日、東京・文京シビックホールを埋めつくそう! 新自由主義に抗する新たな労働運動の開始を告げ知らせる空前の大結集をかちとろう。
(写真 4・26国鉄集会で動労千葉争議団・国労闘争団員と現場国労組合員らが新たな闘いへの決意を表明)

 争議団・闘争団員の人生かけた決起守り抜こう

 前原国土交通大臣は5月18日、4者4団体が原告団904人分の解決案承諾書を提出したことを受け、鉄道運輸機構に和解手続きに入るよう指示した。5月18日の会見でも前原は、4・9解決案に盛り込んだ和解3条件をこれでもかとばかりに繰り返した。
 3条件とは「1つは、裁判上の和解を行いすべての訴訟を取り下げること。2つ目に、不当労働行為や雇用の存在を2度と争わないこと。今回の解決金は最終のものであり、今後一切の金銭その他の経済的支援措置は行われないこと。3つ目に、政府はJRへの雇用については努力をするがJRによる採用を強制することはできないことから人数等が希望どおり採用されることは保証できない」というものだ。
 「訴訟の取り下げ」とは鉄建公団訴訟や鉄道運輸機構訴訟などのことだけを指しているのではない。前原は“分割・民営化以降の訴訟もすべて取り下げよ。これからどんな組合差別や解雇攻撃を受けても、不当労働行為や雇用の存在を2度と争わないと誓約しろ。そうすれば金を出してやる”と言っている。これが「解決の条件」なのだ。その証拠に4・26国労臨時大会では、JRとの間で最後に残った係争事件である九州3事件の取り下げ、闘争団への生活援助金支給停止、物販会社「アルバ」解散、「連帯する会」などの支援組織解体を決めた。和解3条件の受け入れは労働組合としての死だ。

 JR経営陣は解雇の張本人

 なによりも前原の「JRに責任はない」「JRによる採用を強制することはできない」という言いぐさがどうして許せるのかということだ。
 国鉄分割・民営化の過程で不当労働行為の限りをつくした松田昌士・葛西敬之・井手正敬ら「改革派」国鉄官僚たちこそJR各社の最高幹部の座をせしめた張本人だ。彼らこそ、安全を根底から崩壊させ、05年尼崎事故を引き起こし、今「第2の分割・民営化」=鉄道業務の丸投げ外注化を強行しているのだ。分割・民営化の問題はなにひとつ終わっていない。
 松田・葛西・井手らは何をやったのか。分割・民営化に反対する国労・動労千葉組合員に「余剰人員」のレッテルを張り、何万人もの国鉄労働者を人材活用センターに隔離し、一言でも抗議すれば処分、「組合を脱退すればJR採用」というやりたい放題の不当労働行為が繰り返された。多くの労働者が家族のために仲間を裏切ることを強制され、6年間で20万人もの国鉄労働者が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれた。JR東海会長の葛西は「不当労働行為は法で禁止されているのでやらない。やらないということは、うまくやるということだ」(86年5月 動労東京地本会議でのあいさつ)と平然とうそぶき、鉄道労連(現JR総連)カクマルと結託して、定員割れにもかかわらず採用候補者名簿から動労千葉争議団や国労本州闘争団員を排除した。
 こうした国鉄分割・民営化のやり方はJR体制下でも継続され、極限的要員削減と大合理化、暴力的職場支配が強行された。JR東日本元会長の松田は「おだやかな労務政策をとる考えはない。等距離外交など考えてもいない。処分、注意、処分、注意をくりかえし、それでも直らない場合は解雇する」(87年5月)と公言し、JR西日本元会長の井手は「稼げ!」と叫んで極限的労働強化に労働者を駆り立てた。これが「正しかった」とでも言うのか。
 「3条件」受け入れはJR資本のもとで怒りをたぎらせて決起を始めている青年労働者への度しがたい裏切りでもある。

 1047名の怒りを体現し

 前原は、この和解3条件を4者4団体幹部にのませるだけでなく、原告団全員に“分割・民営化は正しかった。首を切られた私たちもそれを認めます”という、人生を百パーセント否定する承諾書を書くことを強要した。本当に許せない。
 4・9解決案の目的は、国鉄における闘う労働運動を根絶・一掃すること、しかもそれを国労本部など4者4団体幹部たちの手によって貫徹させることにある。和解3条件こそ、そのことを最も明白に示している。
 動労千葉争議団9人と、そして訴訟を継続する国労闘争団員の決起は、1047名の怒りを体現する人生をかけた決起であり、24年にわたる1047名解雇撤回闘争を引き継ぐ断固たる戦闘宣言だ。彼らの決起を守り、支え、巨大に発展させる6・13集会になんとしても大結集を実現しよう。

 究極の大合理化攻撃と闘い抜いた24年の地平

 前原が言うように「国鉄改革は国民に大きな成果をもたらした」のか。断じて否だ。国鉄分割・民営化は、国家総ぐるみで強行された究極の大合理化であり、9割の労働者を低賃金・無権利の非正規雇用に突き落とす政府・財界の大攻撃の開始だった。前原のいう「国民」とは一握りの大ブルジョアジーのことだ。
 国鉄分割・民営化以降、「いったん全員解雇―新事業体への選別再雇用」という国鉄方式が全社会化され、あらゆる産別で民営化・外注化、子会社化の攻撃が吹き荒れた。労働者派遣法の制定(85年)、その幾度もの改悪と一体となって1千万人から1500万人もの労働者が非正規雇用に突き落とされた。

 連合支配打倒の闘いの拠点

 国鉄1047名闘争は、こうした攻撃と24年間にわたって頑強に対決し、根幹においてその狙いをうち破ってきた世界にも前例のない闘いだ。
 動労千葉争議団の中村仁さんは「多くの非正規職労働者たちはいつ首になるかも分からない。それが今の社会では『合法』。こんな社会にしたのが国鉄分割・民営化だ」と述べ、秋田闘争団の小玉忠憲さんは「今の青年がおかれている現実をひっくり返す闘いが1047名闘争。この現実との闘いとして1047名闘争をハッキリ構築していかなければならない」と訴えている。
 今や新自由主義攻撃が破綻をさらけ出し、怒りは社会の隅々にまで満ちている。支配階級は、今日の大恐慌と大失業情勢の中で、労働者階級の怒りと闘いが動労千葉派を先頭とする1047名闘争と合流し、革命的な一大階級決戦へと発展することを心底恐怖している。だからこそ4・9解決案をもって1047名闘争を跡形もなくつぶそうと大反革命を仕掛けてきているのだ。まさに今が、のるかそるかの勝負どころだ。
 「国労が崩壊すれば総評・社会党も崩壊するということを明確に意識してやった」「行政改革でお座敷をきれいにして憲法を改正する」――これが中曽根康弘元首相が公言してはばからない国鉄分割・民営化の目的だ。日帝・支配階級は「行革は21世紀に日本が生き残るための国家大改造」(自民党82年運動方針)と叫び、74〜75年恐慌に始まる帝国主義の危機の時代の中で、帝国主義としての延命をかけた死活的攻撃として国鉄分割・民営化に踏み込んだ。
 支配階級はこの国鉄分割・民営化攻撃とぴったり並行して右翼労線統一―総評解体の攻撃を強めた。82年に民間先行で全民労協が結成されたが、国鉄・日教組・自治労・全逓などの官公労職場の団結を根絶することなしに連合支配は完成しなかった。国鉄分割・民営化は、国鉄を始めとする4大産別労組を解体し、戦後的労働運動を一掃するという明白な目的意識性をもった攻撃だった。
 72年船橋事故闘争に始まる動労千葉の反合・運転保安闘争は、戦後労働運動の限界を突き破るとともに、こうした右翼的労線統一の大逆流と切り結びながら、これを打破する具体的な闘いをうち立てるための必死の模索でもあった。ここで確立した反合・運転保安闘争路線を土台にすることで動労千葉は、国鉄分割・民営化攻撃に立ち向かうことができた。
 動労千葉の85〜86年の国鉄分割・民営化反対の2波のスト、89年末〜90年3月の3波のストを決定的突破口に、民同・協会派・日共スターリン主義・カクマルの総屈服を突き破る現場国鉄労働者の決起が解き放たれた。国家的不当労働行為の嵐を跳ね返し、90年4月1日に1047名の国鉄労働者があくまで「解雇撤回・地元JR復帰」を求めて決起した。
 1047名闘争こそ民主党・連合政権を打倒する最大の砦だ。その24年の闘いの中に、連合支配を転覆し、大恐慌時代に立ち向かう闘いの地平が凝縮されている。

 新自由主義を打ち砕く労働運動つくり出そう

 では闘いを継続して勝てる展望はあるのか。完全にある。JR東日本における検修・構内業務の全面外注化「4月実施」を実力で阻止した闘いの中に勝利の展望が鮮明に示されている。

 民営化・外注化は粉砕できる

 JR東日本の検修全面外注化提案は、鉄道業務の根幹をなす車両メンテナンス業務を子会社に丸投げし、現場労働者を強制出向・転籍に追いやり、JRを数百もの子会社に細分するものだ。
 同時にこれは、明確に動労千葉と動労総連合の抹殺を狙った大攻撃だ。JR資本は、動労千葉と11月集会派が意気高く闘い続けている限り、新自由主義的民営化の全面展開は絶対にできないとみて正面攻撃を仕掛けてきたのだ。まさに分割・民営化の「本番」ともいえる大攻撃だ。
 動労千葉はこれを容易ならざる攻撃として見据え、反合・運転保安闘争路線を武器に全組合員の総決起で立ち向かった。昨秋以来、5波にわたるストを打ち抜き、敵の矛盾を暴き出し、JR総連・東労組傘下の青年労働者の怒りをも解き放って「4月実施」を粉砕した。外注化・民営化攻撃は粉砕できることを、具体的闘いをもって示した画歴史的な勝利だ。

 国鉄・沖縄の闘いを一つに

 前原は4月9日の談話で「国鉄改革の完遂」をあらためて叫んだが、裏を返せば国鉄改革は今や完全なデッドロックにぶつかっているということだ。JR体制は「要員問題」「安全問題」「労務支配の破綻」と、あらゆる面から矛盾をさらけだしている。しかも、国家財政の破綻が迫っているのに、動労千葉と11月集会派が確固として階級的に屹立(きつりつ)し、国鉄1047名闘争が存在し続ける限り、公務員360万人首切りなどの攻撃は一歩も進まない。4・9解決案は支配階級の絶望的悲鳴でもある。
 既成の指導部は「民営化・外注化は世界的流れだ。闘っても勝てない」と絶望と敗北主義を振りまいてきた。本当にそうなのか。国労本部はJRとまともに闘ったことなど一度もない。1047名闘争についても、労働委員会と裁判闘争に闘いを切り縮め、当初から一日でも早く終わらせたいという姿勢に終始してきた。「闘っても勝てない」のではない。「闘わなかったから勝てなかった」のだ。
 新自由主義攻撃に頑強に抗し、連合支配の完成を阻み続けてきた1047名闘争が、いよいよその本来の力を解き放ち、全労働者階級をとらえるべき時が来ている。
 国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは「私たちは勝利するまで闘い続ける。それは永久闘争を闘うということじゃない。その前に資本主義をつぶしますよ」と言い切っている。ギリシャと全欧州の情勢を見よ! 最末期の帝国主義を揺るがす、内乱的革命的決起が全世界で始まっている。日本においても、帝国主義の根幹を揺るがす新たな安保・沖縄闘争の爆発によって民主党・連合政権は明日をも知れぬ状態だ。1047名闘争と沖縄闘争を大恐慌下の一つの階級決戦として闘い、11月集会派がその最先頭に立ち、2千万青年労働者、6千万労働者階級と大合流をかちとるならば、日本階級闘争の革命的発展が一挙に切り開かれることは間違いない。
 国鉄分割・民営化に対する怒り、社会に満ちあふれ爆発寸前の新自由主義に対する怒りを今こそ6・13大集会の一点に結集し、新自由主義に抗する新たな労働運動の扉を大きく押し開こう。

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週刊『前進』(2441号3面1)(2010/05/24 )

 労働運動の未来を切り開く6・13集会3千人結集へ

 国鉄全国大運動を担いぬき教育の民営化と徹底対決を

 職場闘争で日教組本部打倒へ

 革共同教育労働者委員会

 「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動」が呼びかけられた。鳩山政権による1047名闘争解体攻撃は、労働運動の絶滅を狙った画歴史的な攻撃だ。日教組をめぐっても重大な決戦局面が到来している。革共同教育労働者委員会は全国運動の先頭に立ち、6・13大集会に職場・組合・地域の仲間を組織して駆けつける。

 1047名闘争の火消すな 日教組解体攻撃粉砕しよう

 1047名闘争解体を狙う「政治解決」は、国鉄労働者のみならず、全労働者に対する攻撃だ。とりわけ教育労働者にとっては、文字どおり自らの問題である。
 政府・4党による政治解決は、国労と国労闘争団に「すべての訴訟を取り下げること」「不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと」「雇用は保証できないこと」を丸飲みさせる、とんでもない代物だ。国家的不当労働行為によって労働者を解雇した政府からはただの一言の謝罪もなし。それどころか逆に、23年間「解雇撤回」を掲げ誇り高く闘いぬいてきた被解雇者を踏みにじる――こんなことがどうして許せるか!
 政治解決にあたって国交相・前原は「国鉄改革の完遂に全力を挙げる」という談話を発表した。分割・民営化当時の首相・中曽根康弘は「行政改革でお座敷をきれいにし、立派な憲法を安置する」と公言し、20万人の国鉄労働者の首を切り、200人を自殺に追い込んだ。そして「国鉄の次は教育だ」と日教組を攻撃した。「国鉄改革の完遂」とは、国鉄闘争解体と一体で日教組を力ずくでぶっつぶす宣言だ。だから中曽根は政治解決を「よく解決できたな。政権交代がよい形で現れた」と絶賛したのだ。
 “国鉄分割・民営化は全面的に正しかった”と認めさせ、“反対したことが間違っていた”とわびさせ、労組を民営化攻撃の先兵にする攻撃だ。
 日教組絶滅攻撃が激しく始まっている。最大の焦点が北教組だ。北海道教育委員会は4〜5月、川端文科相の指示のもと、「教職員の服務規律等の実態に関する調査」を実施した。組合員一人ひとりを呼び出して「組合活動にFAXや電話、印刷機を使ったことがあるか」「勤務時間内に組合活動を行ったことがあるか」「選挙活動に参加したことがあるか」など100以上の項目で「やったか、やらないか」「やった人間の名前を言え」と密告までそそのかしているのだ。国労闘争団員全員に署名入りの「承諾書」を書かせて屈服を迫るのとまったく同じだ。国労にせよ北教組にせよ、戦闘的息吹を残している組合はことごとくぶっつぶすというのだ。こんな暴挙がどうして許せるか!
 民主党は参院選マニフェストに「公務員庁」新設を盛り込もうとしている。最初から「国家公務員の人件費2割削減のため」と位置づけられた組織であり、「労働基本権の回復」の美名のもと、「解雇と賃下げ」を強行する側に労組を立たせるものだ。
 そして道州制攻撃である。総務相・原口は「来年の通常国会に道州制推進基本法案を提出する」と宣言した。鳩山が議長を務める地域主権戦略会議では、大阪府知事・橋下らがリードして道州制実現へ論議がどんどん進められている。道州制は公務員360万人をいったん解雇し「公の意識を持ち、半分の人員で倍の仕事をする」労働者だけを選別再雇用するという大攻撃だ。教育労働者にとっては、全員が非公務員にされた上で選別再雇用という首切り攻撃だ。
 この時、日教組委員長・中村は、自治労や都市交などとともに組織する公務公共サービス労働組合協議会の議長として、鳩山が掲げる「新しい公共」運動を推進している。公務員労働者を限りなくゼロにして、丸ごと民営化・外注化・非正規化する大攻撃を、率先して担っているのだ。
 さらに日教組本部は「政権交代の成果が現れ始めた」などと白を黒と言いくるめて鳩山・民主党政権を全力で支え、辺野古新基地建設を強行する沖縄闘争の圧殺者になり果てている。
 民営化攻撃の推進者、沖縄闘争圧殺者になり果てた日教組本部を徹底弾劾し、日教組絶滅攻撃に猛然と反撃しよう。

 反合・運転保安闘争路線貫く教育労働運動つくり出そう

 革共同教育労働者委員会は、「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動」の先頭に立って闘う。

 民営化・外注化絶対反対で闘う

 全国運動は第一に、国鉄分割・民営化反対闘争を貫き、規制緩和・民営化・外注化をうち破っていく闘いである。
 国鉄分割・民営化は日本における新自由主義攻撃の始まりであり、恐るべき貧困と格差を生み出した元凶だ。以降、労働法制改悪が相次ぎ、外注化が全産業を席巻し、正規労働者を派遣労働者や請負労働者に置き換えてきた。今や労働者の3分の1が非正規職労働者、青年層では半数を超え、「ワーキングプア」が膨大に生み出されている。
 学校でも4分の1から3分の1が非正規だ。その大半が年収200万円に満たない「官製ワーキングプア」、しかも不安定な雇用が何年も続く。正規労働者には際限のない労働強化・多忙化が襲いかかっている。
 学校における民営化・外注化は給食、警備、事務、補習・英語の授業にも及んでいる。4月17日の毎日新聞は「せんせいは偽装請負でおやすみです」の見出しで、千葉県柏市の小中学校で英語を教えていた外国人指導助手(ALT)について厚労省千葉労働局が「偽装請負」と認定し、新ALTの授業がストップしたと報じた。全国で偽装請負がまかり通っている。
 こういう現場の中で、青年労働者を始め労働者の「自死」や過労死、勤務中の死亡が後を絶たない。条件付採用の新採は年度末までに300人以上が退職に追い込まれている。病気休職は毎年、過去最多を更新し続け、08年度の精神性疾患の病休は5400人、10年前の4倍だ。多忙化ゆえ、児童・生徒の事故も10年間で倍増した。
 全産別で広がってきた民営化・外注化攻撃は、労組が屈服と変質を深め、資本の手先となることによってもたらされてきた。労組幹部は「反対してもどうせ強行される。せめて外注化後の労働条件の交渉を」とあらかじめ闘うことを放棄してきた。しかも違法な転籍強要や大幅賃下げに対し、労組が協約・協定で合意を与え、資本のやりたい放題を担ってきた。
 動労千葉は解雇撤回闘争と職場におけるJR資本との闘いを結合して、民営化・外注化をうち破る道筋を示している。動労千葉に学び、民営化・外注化阻止の闘いを職場からつくり出そう。

 ダラ幹打倒して闘う組合つくる

 全国運動は第二に、反合・運転保安闘争路線で既成の労組幹部と徹底対決し、現場労働者の力で闘う労働組合をつくり出していく闘いだ。
 国鉄分割・民営化攻撃は労働組合の果てしない変質と屈服の始まりでもあった。国労解体攻撃の激しさに震え上がった日教組本部は89年総評解散・連合結成とともに連合に加盟し、95年にはストライキも職場闘争も一切放棄して文科省とのパートナー路線に大転落した。さらに2000年から東京を皮切りに全国で導入された業績評価制度に対してなんら闘わず屈服し、日教組運動の最大の成果である勤評闘争の地平を売り渡した。
 今や各教組幹部は、主幹教諭や総括教諭、主任教諭などの新職と職階制賃金の導入も認め、自ら新職に応募して、青年の賃下げを推進する側に回っている。全国で唯一、08年に査定給導入に反対してストを闘ったのが北教組だ。組合幹部の屈服が現場を競争にあおり立て、極限的な多忙化を強いてきたのだ。
 しかし裏切りを続ける組合幹部を突き破って、現場からの怒りの決起が始まっている。その一つが業績評価制度に対する全国的な闘いの広がりだ。大阪では毎年千人近い教育労働者がボーナスカットされてもなお自己申告票提出を拒否している。東京では「C」評価された労働者が裁判で「人事考課制度を廃止せよ」と訴え、一審で勝訴して、業績評価制度のでたらめさを暴き出した。
 こうした闘いを、「一人の提出拒否」から「職場丸ごとの抵抗」に押し広げよう。職場闘争をとおして現場から団結をつくり出すことこそ、当局の手先と化した教組執行部を打倒していく力だ。
 そのための指針が動労千葉の反合・運転保安闘争路線だ。動労千葉の田中康宏委員長は『俺たちは鉄路に生きる3』(労働者学習センター発行)の「動労千葉の反合・運転保安闘争路線」において、「反合・運転保安闘争と日常的な職場闘争の関係」として「職場闘争とは一つに、一般的な抵抗闘争ではく、職場支配権をめぐる資本との激しい党派闘争」「二つめに、ダラ幹(堕落した労組幹部)による支配から職場を奪い返す闘い」「三つめに、敵の弱点を徹底的に攻め、味方の団結をいかに拡大していくのかということを目的意識的に追求する闘い」「四つめに、職場闘争とは活動家を育てる闘い」と提起している。
 反合・運転保安闘争路線に学び、職場から教育労働者の自己解放闘争をつくり出そう。

 戦争と改憲の道 打ち破る闘いを

 全国運動は第三に、戦争と改憲への道をうち破っていく闘いである。
 国鉄分割・民営化は、総評と社会党を解体し、自衛隊海外派兵と9条改憲を狙ったものだ。しかし動労千葉の闘いと国鉄1047名闘争が23年間続いてきたことが、敵の最大の狙いである国鉄労働運動つぶしを破産させ、改憲を阻んできた。
 動労千葉は03年イラク戦争開戦に対して72時間ストライキを打ち抜き、韓国・民主労総や米ILWU(国際港湾倉庫労働組合)との国際連帯をつくり出してきた。また「日の丸・君が代」不起立闘争には国境を越えて大きな共感が寄せられ、アメリカの教育労働者の募兵反対運動と結びつき、教育の民営化・学校の軍事化と対決する国際的団結をつくり出した。
 動労千葉の反戦ストも教育労働者の不起立闘争も、戦後の総評の「護憲・平和運動」の限界を突き破る、職場生産点で実際に戦争をとめる闘いだ。だからこそ大恐慌下での大失業と戦争を打ち破る労働者の国際的団結を生み出してきたのだ。
 労組が変質し解体された時に戦争が始まることは歴史の教訓だ。戦争と改憲、民営化、労組破壊の攻撃は、新自由主義による一つの攻撃である。全国運動で闘う労組をよみがえらせ、戦争と改憲への道をうち破ろう。
 すべての教育労働者は職場・組合で全国運動の担い手を組織して、6・13大集会に結集しよう!

 職場にあふれる怒りと結び青年とともに6・13集会へ

 革共同教育労働者委員会はこの間、全国で「日の丸・君が代」不起立闘争を拡大して現場組合員の団結を組織し、処分・解雇を辞さず闘う主体をつくり出してきた。この地平に立って今、日常的な職場闘争をとおして職場の団結をつくり出す闘いに踏み出している。反合・運転保安闘争路線を物質化し、労働者の団結をつくり出す闘いだ。
 勝利の展望は示されている。動労千葉はJR東日本による検修業務の全面外注化攻撃に対して、「外注化絶対反対」を掲げて4波のストライキを闘いぬいた。青年組合員がその先頭に立ち、さらに各地で御用組合・JR総連傘下の青年労働者から「ストライキを配置して闘え」という声が噴出して、4月1日の外注化実施を完全に阻んだ。「反合・運転保安闘争路線で団結して闘えば勝てる」ことを示したのだ。この闘いを学びつくし、教育の民営化と対決する教育労働運動を今こそつくり出そう。
 分割・民営化以来の攻撃は青年労働者を直撃している。「過労死、自死」か「官製ワーキングプア」か――闘わなければ生きぬくこともできない現実に直面している青年教育労働者の未来は、国鉄闘争全国運動の発展の中にある。
 職場にあふれる青年の怒りと結びつき、正規・非正規の分断を突き破って、6・13大集会に職場から青年教育労働者を組織し組織し組織しよう。教育の民営化に立ち向かう団結を職場からつくり出し、日教組本部を打倒しよう!

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週刊『前進』(2441号3面2)(2010/05/24 )

 JP労組全国大会

 大破産のJPEX推進した本部打倒へ決起しよう

 JP労働組合の全国大会が6月9〜11日、千葉市で開催される。
 郵政民営化から3年目、民営郵政の経営・労務戦略の柱に位置づけられたJPEX(小包)子会社化は現場の抵抗で破綻に追い込まれた。企業防衛主義を公然と掲げて「JPEX推進」に回り非正規職拡大の先兵となってきた連合JP労組中央も、現場労働者の底力に震え上がっている。
 そして、国鉄分割・民営化から23年、解雇撤回を闘い続けた国鉄1047名闘争は重大局面を迎えている。鳩山民主党・連合政権が打ち出した「解決案」に国労本部は全面屈服を遂げたのだ。「解決案」は、「国鉄改革(20万人首切り)は正しかった」と闘争団が認め、「不当労働行為を二度と争わない」と誓えば、幾ばくかのカネをくれてやるというものだ。
 「国鉄闘争の火を消すな」の6・13大集会を前に問われているのは、産別を越えた職場生産点からの階級的労働運動の復権である。JP労組本部は旧全逓時代から「国労みたいになるな」と国鉄闘争に敵対してきた。そして今、彼らは労組の産業報国会化の最先頭を走っている。われわれは今大会闘争で、この問題を中央本部に正面から突きつけて闘う。

 非正規化推進の本部責任追及を

 今大会闘争は何よりも、JPEX攻撃推進の手先となってきたJP労組中央の責任を徹底的に追及する闘いである。
 前社長・西川の「戦略事業」だったJPEX子会社化は4度の延期の上についに挫折した。「8割の労働者を非正規職に置き換える」この大合理化攻撃を現場の抵抗で粉砕したことは、全逓労働運動の階級的復権を示す画期的事態だ。組合中央が腐っても、現場労働者が抵抗すれば郵便事業は1ミリも動かないことが証明されたからである。
 現場労働者の怒りを恐れた鳩山政権・亀井郵政担当大臣が「10万人の正社員化」を打ち出したが、その舌の根も乾かぬうちに「やっぱり6万人」だの「試験をやって作文を書かせる」だの、会社に忠誠を誓う者だけを選別雇用する姿勢をむき出しにしている。郵政当局は「正社員化」をもテコに現場労働者を分断し、抵抗を封じ込めようと全力を挙げている。
 「ふざけるな!」というのが非正規職の圧倒的な怒りの声だ。20万人を超える非正規職のおかげで仕事が回っているのだ。これをいつでも首切り自由の状態におとしめる「非正規雇用」というあり方自体が許し難いのである。非正規雇用制度撤廃! 分断を粉砕し全員無条件の正社員化をかちとろう! JPEX計画の手先となり、非正規職拡大を容認してきたJP労組中央を現場組合員の力で引き下ろそう!

 労働貴族の参院選出馬など論外

 今大会で中央本部は昨年に続き、労働者を競わせ分断する新賃金体系=成果主義賃金の導入を、組合側から積極的に進める方針を持ち出した。また前書記長・難波の参院選に組合員を動員することに躍起となっている。両者とも論外である。
 成果主義は「働かない者は首だ」という労務支配の武器だ。これを組合が承認するとは労働者の団結を解体する敵対行為だ。また中央本部の難波とは、JPEX計画を推進し、非正規職の拡大(6割を超えた)を容認してきた最高責任者の一人だ。現場の敵なのだ。年収3000万円超を組合費から懐に入れる労働貴族なのだ。これに国会の特権議席を世話するなど論外だ。
 中央本部が全面支持を表明した民主党・連合政権は、沖縄闘争圧殺に全力を挙げ、また「郵政改革」を叫んで300兆円を超える労働者人民の資産(貯金と保険)を崩壊寸前の国家財政の穴埋めに使う暴政にのめり込んでいる。これは、大恐慌から資本家を救うために、人民の虎の子の財産を紙くずにしてしまう政策だ。
 JP労組大会会場を包囲し、中央本部を打ち倒そう。6・13国鉄大集会に結集しよう。

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週刊『前進』(2441号3面3)(2010/05/24 )

 “俺たちは本気だ。団結街道閉鎖など断じて許さない”

 三里塚 市東さんの決起の根底性

 5月17日、成田警察署に連行された三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんは、弁護士に次のように語った。「自分は平気です。私も頑張りますので、皆さんも頑張ってください。これでおれたちは本気だと空港会社(NAA)に知らしめることができた」
 「おれたちは本気だ」――この言葉は、市東さん逮捕の報とともに全国に衝撃と感動を与えた。
 この日、NAAは団結街道の部分閉鎖を通告した看板を立てにきた。それに対し市東さんは烈火のごとく怒り、「持てる力の限りの怒りを爆発させ、『団結街道の閉鎖など自分がいる限り断じて許さないぞ』とばかり徹底的に弾劾し、看板設置の暴挙を粉砕した」(本紙前号)。市東さんは今、10日間の勾留がつき成田署に勾留されているので、市東さんが何をやったかは書けない。成田署は、完全に徹底的に粉砕されぺしゃんこになった看板を持ち帰ったということだけは報告しておきたい。もちろん誰がやったかはわからない。
 現場に立ち会った現闘の同志たちは「市東さんの今回の決起は、強い意志と決意を込めた怒りの爆発であった」「市東さんの怒りの大きさに心から感動した」と語っている。市東さんはこの間、「圧力を受ければ受けるほど『何くそ負けるもんか』と反発するのが人間じゃないですか。ここで生き闘うことの意義をますます強く感じています」と語っていた。5・17決起でこの決意を満腔(まんこう)の怒りを込めて爆発させたのだ。
 この市東さんの5・17決起と5・20緊急現地闘争によって、ついに5・20団結街道閉鎖は粉砕された。緒戦の偉大な勝利をかちとった。
 団結街道の閉鎖と第3誘導路建設で、市東さんの母屋と畑を鉄製のフェンスで2重3重に取り囲み、ジェット機の爆音の渦の中にたたき込み、追い出しを図る。こんな悪辣(あくらつ)な攻撃をどうして許せるか!
 萩原進事務局次長は5月25日の市東さんの勾留理由開示公判後のまとめで、自身が3月集会で訴えた言葉「火の玉となって」を引用し、「市東さんこそまさに火の玉となって決起したのだ。市東さんに続こう」と呼びかけた。
 三里塚闘争は、まさに国鉄決戦、沖縄決戦と一体の闘いだ。三里塚闘争は1966年に始まり、70年安保・沖縄決戦の重要な一角として闘い抜かれた。ベトナム侵略戦争の激化に伴いその反戦闘争の最も先鋭的戦闘的、かつ大衆的闘いとして、日本階級闘争の帰趨(きすう)をかけた闘いとして闘われてきた。
 三里塚闘争の最大の特質は、何と言っても革共同を始めいわゆる「革命的左翼」「新左翼」との共闘を堅持して闘い抜いてきたことである。社共は逃亡した。襲撃をくり返したカクマル、動労千葉の三里塚闘争参加に統制処分を加えた動労カクマルの敵対を粉砕し、脱落派による反対同盟の条件派化攻撃をのりこえ、不屈の闘争原則を生み出し、反戦の砦(とりで)として闘われてきた。
 その「一切の話し合い拒否・空港絶対反対、農地死守・実力闘争」という非妥協不屈の闘争原則は、44年の強靱(きょうじん)な闘争を生みだし、そして動労千葉労働運動を生み出した。
 80年代に新自由主義攻撃が襲いかかる中で、三里塚と動労千葉は唯一これに反撃し抜き、動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃をついに打ち破り勝利してきた。大恐慌がもたらす帝国主義の未曽有の危機の中で、三里塚農民と動労千葉との労農同盟は革命の新たな展望を生み出し、階級的結集軸となっている。
 このように三里塚闘争44年の闘いは、「日本革命―世界革命の一大根拠地である」(本紙前号・清水丈夫議長論文)。
 団結街道の閉鎖を阻むか否かをかけた決戦の5月20日、韓国民主労総から7人の若い労働者が三里塚を訪れた。「三里塚は何を目指した闘いか」という質問に、萩原進事務局次長は「世の中を変える運動だ」ときっぱりと答えた。市東さんの5・17決起こそ、三里塚44年の歴史が生み出したものだ。
 国鉄・沖縄・三里塚・法大決戦の爆発で鳩山政権を打倒しよう。「迷うことなく決戦に突入しよう」(北原鉱治・反対同盟事務局長)。青年労働者・全学連はその先頭で闘おう。
(写真 新やぐらを建て反対同盟の不動の決意を示した【5月16日 天神峰】)

 民主労総ソウル本部が弾劾声明

 市東さん逮捕に対して民主労総ソウル地域本部が発した弾劾声明(要旨)を紹介します。
 市東孝雄同志といえば、現地で生まれ育ち、これまで三里塚を守り続けている方ではないですか。韓国の同志たちが三里塚を訪問した際、直接お目にかかり、闘争の映像を通してもよく知っています。孝雄同志が看板設置に抗議するのはあまりにも当然であり、正当な行為です。千葉県警は今すぐ市東孝雄同志を釈放し、三里塚農民に謝罪しなければなりません。
 民主労総ソウル本部と、三里塚の願いをよく知っている韓国の同志たちは、空港反対同盟の闘いをさらに固く支持し、守り抜くという決意を表明します。
 2010年5月18日(光州民衆抗戦30周年の日)

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週刊『前進』(2441号4面1)(2010/05/24 )

 全国学生は6・13国鉄大集会へ

 国鉄闘争の階級的力と結合し大学を帝国主義打倒の砦に!

 革共同中央学生組織委員会

 新たな国鉄大運動の最先頭で闘おう

 大恐慌の爆発は新たな、そして決定的な段階に突入した。国家財政投入と民営化・外注化の大合理化攻撃は、資本主義社会の救済を成しうるものではない。逆にギリシャのゼネスト、タイの内乱、ブラジルの新たな階級的潮流の登場、安保・沖縄闘争の爆発として、世界中で労働者の革命的決起を生み出している。
  その本質は何か? 一つに、戦後革命を圧殺し、戦後体制を維持してきた条件のすべてが崩壊を開始したということ、二つに、その中で体制の安定に自己の存立条件を持つ体制内派の本質が暴かれ、膨大な労働者がその制動を打ち破っていること、そして三つに、革命的指導部としての労働者党の登場こそが、情勢を決定する最大の要因になっていることだ。
  大恐慌は「戦争か革命か」の歴史的分岐を突きつけている。これを決するのは、革命党と労働組合の結びつきの広さと深さである。この課題に応え、党と労働組合の結合した力を実証したのが中野洋同志と動労千葉の生み出した反合・運転保安闘争路線である。それは体制内勢力の制動を突き破り、団結した労働者が帝国主義を打倒し、社会の根底的変革を成しうる現実性だ。その力は、JRの全青年労働者の怒りに応える4波のストライキをもって4・1外注化を阻止した動労千葉の闘いが実証している。
  だからこそ一切の体制内派は国家権力と一体になって、動労千葉と革共同を破壊し労働運動全体を解体するために、国鉄1047名解雇撤回闘争の解体に乗り出している。だが、それは本質的に膨大な労働者があらゆる制動を打ち破り、動労千葉と革共同に合流する情勢の到来を示すものだ。動労千葉はこの情勢を労働者階級にとっての圧倒的展望へと転化するために、不退転の決意をもって「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する新たな全国運動」と6・13大集会を提起した。この全国運動は必ず戦後労働運動の歴史を塗り替える。
  革共同中央学生組織委員会は、新たな国鉄大運動を全面的に支持し、この運動の最先頭で闘う。その実践的貫徹は、国鉄闘争と一体で大学・教育の支配権を資本・体制内派から奪取し、大学を帝国主義打倒の砦(とりで)とすることだ。この闘いの勝利に向けて、動労千葉の反合理化・運転保安闘争路線の普遍的意義を確認し、「教育の民営化粉砕」路線の実践的深化の方向性を提起したい。
(写真 4・23法大包囲デモを新入生とともに闘いとり外濠公園で拳を上げる全学連)

 日本階級闘争の中の国鉄闘争の位置

 国鉄闘争には階級闘争の核心的課題が表されている。一つは、日帝にとっての鉄道の決定的位置であり、二つに、体制内派の路線的限界である。
  鉄道の発展は資本主義の帝国主義段階への突入と密接に結びついている。明治初期の鉄道事業は私鉄が主流だったが、1906年の鉄道国有化法によって大手私鉄17社が買収され、これらを統合して国鉄が成立した。
  民営から国営独占への転換は、第1次大戦を前後してイタリア、ドイツ、フランスなどでも進められた。それは軍事上の兵站(へいたん)・補給を巨大な規模で確保し、帝国主義の戦争体制を構築するものであった。とりわけ後発資本主義であった日帝にとって鉄道は帝国主義としての成立における不可欠の条件だった。
  その上でなお決定的なことは、鉄道の支配権をめぐる階級攻防が、階級闘争全体に与える影響の大きさだ。
  巨大な交通・運輸の発展としてある鉄道事業は、資本主義の全産業での合理化を進め、同時に労働者階級の最大の分断としてある戦争をも生みだす。だが同時にそれは、生産と交通関係の発展を生み、人間の結合の条件を拡大し、労働者階級による生産の再組織の可能性を増大させるものでもある。
  つまり鉄道は、帝国主義の生命線を握る産業であり、帝国主義戦争の命運を決する位置にあり、労働者階級の団結をもって支配するならばプロレタリア独裁権力樹立の決定的な拠点ともなりうるのだ。国鉄闘争は反戦闘争でもあり、革命闘争なのだ。

 日共と民同の屈服・裏切り

 だが労働者にとって、動労千葉の登場以前の国鉄闘争は、この革命の拠点を真に生かし切る路線の未確立のもとで苦闘を強いられた。それは日本共産党スターリン主義と社会党・民同の運動に示されている。
  日共の路線的破産は、戦後革命期の47年2・1ゼネストへの裏切りに表されているように、国家権力に対する根底的な敗北主義である。それは、国鉄においては49年の10万人合理化に闘えなかったことに表されている。そして、この国家権力への敗北主義は64年4・17ストを「権力の謀略」と言い放つ「4・8」声明にまで行き着いた。「権力とは闘わない革命党」という矛盾は、日共の権威を失墜させ、膨大な大衆を離反させるものとなった。
  日共に対する不信をついて主流派をさん奪したのが社会党・民同だったが、その限界は合理化運動に対する態度にある。民同は、60年の三池闘争における路線的敗北に見られるとおり、合理化運動の団結破壊としての本質をとらえられず、生産力の増大そのものを人類の発展であるかのようにとらえた。これによって資本が労働者を搾取する過程そのものにはまったく対決できない路線を形成し、合理化の結果として拡大した利潤の分け前を要求するという奴隷の運動に行き着く道を進んでいった。
  これら体制内派の路線的破産は、国家との対決であれ、資本の合理化運動との対決であれ、その結果に予め敗北し、闘争の過程そのものを意識的に拒絶していくという日和見主義であった。新自由主義の開始としての国鉄分割・民営化攻撃は、このことを完全に明らかにした。体制内派は労組破壊、戦争と対決することはできないのだ。

 動労千葉の反合・運転保安の普遍性

 72年の船橋事故闘争を跳躍点とする動労千葉の反合理化・運転保安闘争は、体制内派の限界を徹底的に見据え、のりこえるために構えられた目的意識的な闘いだった。
  「やはり合理化反対闘争を具体的につくりあげなければいけない。その当時、年がら年中、そういうことばかり考えていまして、この事故がおきたとたんに、ある意味では『これだ』と思ったところがある。それでこの船橋事故闘争を労働組合運動の最大の闘いにしよう、あらゆる努力でやり抜こうと決意するわけです」(中野洋著『俺たちは鉄路に生きる2』)
  船橋事故闘争は、単に安全問題の切実性で実現したのではない。国鉄労働者は事故が起きると、いつもその犠牲と責任を押しつけられてきた。これに対する現場労働者の怒りと要求、資本の運動との非和解性をとらえ、運転士への事故責任の転嫁を断じて許さず、「安全という課題を資本に絶対明け渡さない」闘いを貫徹したことが核心であった。そこを明け渡した体制内派の路線的破産を打ち破り、資本の生産過程そのものと真っ向から闘うことを追求した闘いであり、指導部の徹底的な目的意識性をとおしてそれは実現された。
  そして、核心は、闘いの過程における現場労働者の階級的団結の形成だった。体制内派が意識的に資本に明け渡した課題にこそ、労働者の怒りと矛盾は蓄積している。ここで徹底的に資本と闘いぬくことが、体制内派をのりこえ、革命派と労働者が結びつく地平を生みだしたのである。
  「動労千葉が分離・独立した時に……ある年配の組合員が、『俺は千葉につく。船橋闘争みたいなことをやる労働組合が本当の組合だ。動労本部は何をやっているんだ。ふざけんじゃない。俺は動労千葉と一緒にやる』と……闘いをやりながら組合員の意識もどんどん変わってきているということを非常に感じました」(同前)
  この闘いは本質的に職場のすべてを労働者が掌握し、現場労働者を「支配階級へと組織されたプロレタリアート」として形成するものとなる。それが貫徹できたとき、労働組合は「資本主義社会の転覆のための準備手段」となる。それは、労働者の革命性にとことん依拠する指導部だけが提起できる闘いであり、ゆえに階級への無限の信頼を実践的に貫徹するものとなる。動労千葉はこの反合理化・運転保安闘争で指導部の圧倒的「求心力」を形成した。それは、革命の路線が大衆のものになった力だ。動労千葉はこの路線の確立をもって戦後労働運動の限界を突き破り闘い抜いてきた。

 「教育民営化粉砕」を大衆的な欲求に

 6・13から開始される新たな国鉄大運動の核心は、反合理化・運転保安闘争路線の普遍的意義を全産別・全戦線で実証することだ。全国学生の闘いにとってそれは「教育の民営化粉砕」の路線を大衆の湧き上がる欲求へと発展させることである。
  学生戦線は、法大を最大の攻防点する4年間の闘いの中で「教育の民営化粉砕」の路線を打ち立てた。それは動労千葉に学び、自らの路線をプロレタリア独裁への闘いの路線として打ち鍛えていく過程であった。その中で、資本主義における教育の持つ歴史的意義と未来を生みだす根底的な変革の力としての展望をはっきりさせ、「教育を資本家に明け渡すことは絶対にできない」「大学・教育・未来をとりもどそう!」という内容を形成してきた。
  これは教育の持つ「特殊性」を強調するための確認ではなく、教育に全責任を負う変革主体としての学生と労働者階級の力の確認である。どんな産別、どんな戦線でも労働者への信頼と、革命への目的意識性を貫くならば、自らの路線を大衆的であると同時に革命的である内容をもって提起することはまったく可能だ。
  求められるのは資本の支配との対決であり、体制内勢力の路線的限界をついて大衆の怒りを解き放ち、革命的な闘争へと発展させうる求心力をもった運動を展開することである。法大処分撤回闘争、安保・沖縄闘争、全国学寮決戦、国際連帯闘争の4方針がこの課題に応えて貫徹されるとき、300万学生の総決起は開始される。

 一切は階級の指導部建設だ

 一切を決するのは、闘いの中で打ち鍛えられていく労働者階級の指導部建設である。大衆運動から独立して建設される革命党の目的意識性と、最大の大衆闘争としての革命運動との矛盾が、闘いをとおして止揚される中でこそ革命は貫徹され、共産主義は実現される。それは、経済的には労働者階級による生産活動の目的意識的・計画的再組織であり、政治的には大衆の絶えざる政治指導部への飛躍をもって樹立されるプロレタリア独裁権力として貫徹される。
  この革命運動の豊かさを存在的に表現する人格こそ階級の指導部である。大衆運動から相対的に独立した徹底的な目的意識性に貫かれながら、なおかつ階級に「代位」して闘うのではなく、階級の根本的利害を体現して闘う党にこそ、労働者階級の本当の力が表される。
  今こそ動労千葉労働運動に示される党と労働組合の結合の力で、戦後階級闘争を塗り替える壮大な獲得戦に打って出よう。それが6・13集会と大運動だ。われわれは、その中でこそ「人間が、真に何を成しうる存在か?」の実践的回答を全世界に提示する。300万学生は6・13国鉄大集会へ全国から結集せよ!

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週刊『前進』(2441号4面2)(2010/05/24 )

 安保・沖縄、国鉄決戦と一体で再審めざし狭山集会

 5月23日、石川一雄さん不当逮捕47カ年を糾弾し第3次再審闘争の勝利へ向けた狭山集会が開催された。集会はまた、国鉄闘争の新たな大運動のスタートを切る6・13集会への総決起集会としてもかちとられた。東京・大阪・広島からの報告を掲載します。(編集局)

 東京 処分粉砕し解放感 階級の団結でうち破る

 「国鉄闘争の火を消すな! 6・13大運動スタートへ真一文字に突き進もう!」――部落解放東日本共闘会議主催の狭山集会で、部落解放同盟全国連杉並支部の田中れい子支部長が一段と力強く訴えた。「1963年5月23日の石川一雄さん不当逮捕は、60年安保と国鉄闘争の高揚に対する反動として労働者階級に打ち込まれた分断・団結破壊のくさびだ。5・23が狭山闘争の原点だ。3者協議路線による狭山闘争解体攻撃と対決し、安保・沖縄、国鉄決戦と一体で狭山闘争の歴史的勝利を切り開こう。鳩山政権を打倒し、石川さんとともに狭山第3次再審闘争に勝利しよう」
 鮮明な基調提起に、全水道会館に結集した120人の労働者・学生らが圧倒的な拍手で応えた。
 基調提起に先立ち、主催者あいさつに立った全国労組交流センター・辻川慎一事務局長は、大恐慌下での部落解放闘争の核心を示した。「資本家あっての部落解放運動などない。新自由主義による民営化に対し絶対反対で闘ってきた動労千葉を選択するのか否定するのかが分かれ道だ。部落解放運動をゆがめ、労働者階級の中に分断を持ち込もうとするのが全国連中央だ」
 新自由主義―道州制攻撃と闘い団結を拡大してきた西郡住宅闘争の意義がいっそう明らかになった。西郡支部とともに全国連中央の処分攻撃を粉砕して集会に登場した杉並支部と品川支部の意気は高まるばかりだ。「責任勢力として組織拡大に着手する」(品川支部)、「動労千葉物販に取り組む」(杉並支部)と意欲と自信、解放感あふれる決意が語られた。
 3支部の決起のもとで青年労働者が狭山闘争に立とうとしている。狭山現地調査に取り組んだ西部ユニオンの青年労働者が、差別裁判への怒りと闘う決意を表明した。解放共闘独自で5・23集会をかちとって3年目に切り開いた地平だ。
 集会の冒頭、市東孝雄さんら不当逮捕への怒りに燃える三里塚現地闘争本部から、「今こそ労農同盟の真価を発揮するとき」と緊急アピールが発せられた。市東さんの農民魂の爆発に応え三里塚闘争に決起し、6・13集会3000人結集へ残り3週間、死力を尽くすことを誓い合った。
 (東京・KW)

 大阪 八尾北労組が宣言 “明け渡し通告に反撃を”

 狭山闘争勝利と「八尾北明け渡しを絶対に許さない」を掲げた全関西総決起集会が、八尾市桂人権コミュニティセンターで開かれた。全国連西郡支部を始め労働者、学生、住民260人が暴風雨をついて結集した。
 集会で鮮明になったのは、八尾北医療センター3・31売却攻撃を阻止した八尾北労組が、労働組合として力強く成長し登場したことだ。追いつめられた田中誠太八尾市長は、自治体労働者が大合流することに恐怖し、「5月31日までに八尾北を明け渡せ」と通告してきた。差別・分断をうち破って階級的団結の砦となってきた八尾北労組への破壊―解体の大攻撃だ。
 藤木好枝労組委員長が基調提起を行った。「6・13で新たな国鉄大運動を巻き起こし、八尾北明け渡し攻撃をうち破ろう。労働者が勝利する情勢が切りひらかれている。八尾市800事業民営化と闘う自治体労働者の決起をつくり出そう。石川一雄さんと団結し、国鉄−沖縄闘争と一体で、狭山闘争の勝利をかちとろう」
 圧巻は八尾北労組の総決起、登壇だ(写真)。30年以上闘ってきた労働者から5月に就職したばかりの組合員まで、全組合員が発言に立った。「八尾市は八尾北を売り飛ばし、金に換えることしか考えていない。全国で闘う力を一つにし団結を強めれば必ず勝利が見えてくる。団結の力を信じて闘う」「八尾北は命と健康を守る砦、私たち労組と全国の労働組合の砦だ」「嵐を八尾市全土に吹き込み、労働組合をよみがえらせよう」「国鉄を軸とした労働運動で八尾北決戦を闘う」「団結して八尾北をつぶさせない」 
 灰垣美佐子労組書記長が「八尾北労組は小さい組合だが、自分たちの力で敵の攻撃をうち破って未来を切りひらいてきた。労働者にはその力がある。全国の労働運動を私たちの力で塗り替え、6・13から国鉄−沖縄−八尾北一体で闘いぬこう」と決意表明を締めくくると、万雷の拍手が起こった。労組でも地域でも、青年が画期的な結集を開始している。青年の労組執行委員が団結頑張ろうの音頭をとった。
 6・13へ、八尾北明け渡し粉砕へ、嵐のような総決起が始まった。階級的団結を拡大し必ず勝つ。これが私たちの戦闘宣言だ。(八尾北医療センター労組・青木麻季)

 広島 “闘う広島支部を” 労組が先頭に立つ決意

 部落解放広島共闘会議に結集する労働者、学生、市民50人が、広島市西区福島町の地域交流センター(旧西隣保館)で狭山集会をかちとった。「広島差別事件」をデッチあげ、階級的労働運動とプロレタリア革命への憎悪を組織しようとした全国連中央の敵対を完全に粉砕しての集会だ。
 基調提起を行った教育労働者は、国鉄闘争破壊の「解決案」と狭山闘争を解体する3者協議路線は一体だと暴き、「国鉄―安保・沖縄決戦の爆発で鳩山政権打倒へ! すべての力を6・13大集会3000人結集の組織化へ! ここにこそ狭山勝利の唯一の道がある」と力強く提起した。
 大江照己委員長と不当解雇された山田和広副委員長を先頭に、動労西日本組合員が全員登壇。1047名闘争への「和解案」を弾劾し、6・13―国鉄決戦への闘争宣言を発した。広島大の全学連の仲間は、狭山闘争と安保・沖縄決戦への総決起を訴えた(写真)。
 仕事の都合で参加できなかった地元・福島町で住宅闘争を闘う組合員のメッセージを、広島連帯ユニオン草津病院支部が紹介した。全国連中央の卑劣な妨害をはね返して「ファイトが出た」という組合員の、「国鉄1047名闘争を始め、同じ目的を持っている同志の皆さんとともに一致団結して闘いましょう」というメッセージに拍手が巻き起こった。支部委員長は、「当該を中心に、村の仲間を獲得し『闘う全国連広島支部』を。草津病院支部はその先頭で闘う」と力強く発言した。
 広教組の「日の丸・君が代」不起立被処分者、社会保険庁分限免職者の平口雅明さん、高陽第一診療所労組、婦人民主クラブ全国協広島支部、広島東郵便局部落解放研究会、全国被爆者青年同盟、広島星野文昭さんを救う会から勝利への確信に満ちた決意が続いた。
 まとめで広島県労組交流センターの仲間が、「狭山勝利も国鉄決戦勝利の全国大運動の中にある。6・13へ賛同署名を取りチケットを売ろう。動労千葉物販闘争に取り組みを」と方針を提起、全参加者が団結と決意を固めた。(広島・KT)

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週刊『前進』(2441号4面3)(2010/05/24 )

日誌'10 2010年 5月19日〜25日

 鳩山「日米関係、何より大事」/北朝鮮が韓国イ政権に断絶宣言

●北朝鮮の魚雷と断定 韓国の哨戒艦「天安」が沈没した事件で、国際軍民合同調査団は、最終報告書を発表し、「北朝鮮製の魚雷による水中爆発」によるものと断定。「北朝鮮の小型潜水艦・艇による発射以外に説明がつかない」と指摘した。(20日)
●日本政府、北朝鮮を非難 韓国哨戒艦沈没の調査結果を受け、鳩山内閣は北朝鮮を強く非難し、韓国を支持する方針を決定した。鳩山は「韓国を強く支持する。北朝鮮の行動は許し難いもので、強く非難する」とのコメントを発表した。(20日)
●日米外相会談 岡田外相は、クリントン米国務長官と都内で会談。韓国哨戒艦沈没の調査結果を受け、クリントンは「岡田外相と懸念を共有する」と述べ、日米で共同して対処する考えを示した。(21日)
●辺野古を提示 鳩山首相が沖縄県を訪問し、仲井真知事と会談。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題について、名護市辺野古周辺の海域に代替滑走路を建設する考えを初めて提示。「『できる限り県外』という言葉を守れなかったことを、心からおわび申し上げたい」と陳謝した。(23日)
●「南北交流、原則中断」 韓国哨戒艦沈没についての調査結果を受け、イミョンバク大統領は、北朝鮮の責任を厳しく追及する談話を発表。北朝鮮船舶の韓国領海の通過禁止、南北交流・交易の原則中断など経済制裁を宣言し、国連安保理での協議を呼びかける方針を明らかにした。(24日)
●アフガン米軍9万4千人 米国防総省は、アフガニスタン駐留米軍の規模が、イラク駐留米軍の規模を初めて上回ったと明らかにした。アフガンには9万4千人、イラクには9万2千人が展開。オバマ米大統領が昨年12月に3万人の追加派遣を決めたことを受け、アフガン駐留米軍は今夏には約10万人規模に膨れ上がる予定。(24日)
●鳩山「日米関係、何より大事」 鳩山首相は、米軍普天間飛行場の移設先をキャンプ・シュワブ沿岸部としたことについて「現在の朝鮮半島やアジア情勢を考えたとき、日米関係をしっかりとした信頼関係の上にのせることが何より大事だと判断した」と述べた。(24日)
●米韓が海上封鎖訓練を準備 韓国哨戒艦沈没をめぐり、米韓両国は在韓米海軍と韓国海軍の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に基づく海上封鎖訓練の準備を始めた。(25日)
●北朝鮮が断絶宣言 北朝鮮の祖国平和統一委員会が、韓国哨戒艦沈没をめぐる韓国の独自制裁措置に対し、イミョンバク政権とのすべての関係を断絶し、南北協力事業を全面撤廃するなどとした報道官声明を発表。(25日)
●日米防衛相会談 北沢防衛相は、米国防総省でゲーツ国防長官と会談。米軍普天間飛行場移設問題を両国で協力して取り組むことを確認した。ゲーツは「まだ重要な作業が残っているが、これまでの進展についてうれしく思う」と述べた。北沢は「日米同盟の深化、抑止力の維持・強化の観点も大事だ」と述べた。(25日)

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週刊『前進』(2441号5面1)(2010/05/24 )

 自治体労働運動の未来かけて6・13国鉄大集会へ結集しよう

 革共同自治体労働者委員会
 すべての自治体労働者に訴える。動労千葉を先頭に30年近く闘ってきた国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回の闘いを基軸とする日本の労働運動がつぶされるのか、それとも「国鉄決戦でプロレタリア革命を」「大恐慌を世界革命へ」の道を突き進むのかの正念場が到来している。国鉄闘争の勝利ぬきに、道州制=公務員360万人いったん解雇・選別雇用(非正規職化、転籍)との闘いの勝利も自治体労働運動の未来もない。全国の自治体職場で吹き荒れる民営化・賃下げ攻撃に怒る仲間を反合理化・運転保安闘争路線の実践で組織するとともに、この2週間、一切を6・13大集会への3000人結集に絞り上げて闘おう。

 公務員360万人首切りを率先推進する自治労本部許すな

 4月9日、前原国交相は国鉄1047名闘争に関する「解決案」を発表し、同時に「国鉄改革は、国民に対して大きな成果をもたらした……国鉄改革の完遂に全力を挙げる」という談話を発表した。国鉄労働運動をつぶし、すべての労働運動をつぶす宣言だ。実際、「政治解決」攻撃と軌を一にして自治体、教労など4大産別労働運動への攻撃が激化している。
 民主党の「公務員庁」設置攻撃は、公務員労働者への労働基本権一部回復と引き換えに賃金大幅引き下げと360万人首切りの道州制を労使合意の名で労働者にのませる大攻撃だ。北教組は選挙資金問題での弾圧に対し、「不当な組織弾圧である」と声明を出して闘ってきたが、謝罪と声明撤回に追い込まれた。
 自治体労働者には財政危機を口実とした公務員バッシング、労組破壊攻撃、民営化・外注化・非正規職化攻撃、道州制攻撃が激化している。これらをはね返し、階級的団結を強化・拡大するためにも、自治体労働者は国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回を貫く新たな全国運動の先頭に立つ必要がある。

 反合・安全闘争で組織拡大へ

 国家・地方財政の破綻を逆手にとった公務員労働運動破壊攻撃が激化している。ところが自治労本部は、民主党・連合政権を支えるために労働組合を「資本・当局と闘う労働組合」から「自ら首切り、賃下げ、合理化を提案する労働組合」へ変質させようとしている。産業報国運動だ。社会保険庁解体に全面協力した社保労組の立場を自治労全体のものとし、360万人首切りを労組の名で進めようとしている。
 自治労本部は8月自治労大会に向けて、国家財政破綻を自らの存亡にかかわる問題とし、その突破をかけて「地域主権改革」「持続可能な日本社会のグランドデザイン構想」を基本に据え、「公共サービス基本条例と公契約条例の制定」「指定管理者制度の抜本改革」を目標に掲げた。自治体業務に「NPOや民間事業者」を全面的に引き入れる「新しい公共」の具体的推進を提案しようとしている。道州制・民営化=公務員360万人首切りを労働組合の名で進めるということだ。
 労働組合の路線が問題となっている。反合理化・運転保安闘争路線で職場闘争と組織拡大を進め、労働組合を再生させ、職場支配権を奪取しよう。国鉄決戦勝利の新たな全国運動と安保・沖縄闘争の爆発で鳩山民主党・連合政権もろとも自治労本部を打倒しよう。

 「財政危機」は資本の責任

 動労千葉は、1972年船橋事故闘争以来40年間にわたって反合理化・運転保安闘争を貫き、団結を強化して来た。今年は4波のストでついに検修業務の全面外注化4月実施を阻止した。これに続こう。
 全国の自治体職場で「財政危機」を口実に人員削減、民営化・外注化、非正規職化が進められ、これにつれて業務の破綻、事故が多発している。当局も対策を叫ばなければならないほど病休者が急増している。
 だが財政破綻は労働者の責任では一切ない。世界大恐慌の爆発の中で金融資本や巨大資本の救済のために湯水のように財政投入をしてきた結果だ。
 民主党・連合政権は半分以上が借金という2010年度予算を決定した。そしてこの赤字を逆手にとって、道州制=360万人首切りを攻撃的に推進しようとしているのだ。
 自治体における民営化・外注化攻撃は「官から民へ」「民間活力の導入」の掛け声のもと、公務員バッシングをてこに労組を破壊し、公務員労働者と民間労働者とを分断する攻撃だ。低賃金・不安定雇用の「安上がり使い捨て」労働者を自治体が率先してつくり出してきた。その実態は「偽装請負」のオンパレードだ。体制内労働運動指導部が合理化・民営化に協力することで不法行為がまかり通ってきたのだ。
 職場の怒りをまとめ上げ、その先頭に立って闘おう。反合理化・運転保安闘争(安全闘争)路線を自治体職場で実践し、団結を取り戻し、仲間を組織しよう。反合・運転保安闘争は、資本・当局そして体制内派との権力闘争であり、主流派へ躍り出る闘いだ。ここに体制内労組指導部を打倒し、労働組合をよみがえらせる力がある。

 4・28「都労連コメント」は労働運動への最悪の敵対だ

 4月9日に政府・4党が発表し、12日に4者4団体が調印した国鉄1047名闘争に関する「解決案」は、全労働者に「国鉄分割・民営化は正しかった」と認めさせ、闘っても勝てないという敗北感を植え付け、労働組合をたたきつぶすことを狙った反革命攻撃だ。
 解雇撤回を掲げて23年間不屈に闘ってきた中での「最終解決案」の内容は、雇用・年金はゼロ、「分割・民営化は正しかった」と認めれば涙金をやるというものだ。何よりも「すべての訴訟を取り下げる」「二度と不当労働行為や雇用の存在を争わない」「雇用を保証できない」という3項目を「解決案」受け入れの条件としている。しかも動労千葉と動労千葉争議団9人を排除している。こんな「政治解決」など絶対に認められない。
 しかし4月26日に国労が臨時大会で「解決案」を承認すると、2日後に都労連本部が次のようなコメントを発表した。「『4者・4団体』として団結して闘ってきたことが、政府の責任で『政治解決』の扉を開けさせることができた。このことは多くの争議を闘う仲間に勇気と激励をあたえ、日本労働運動の未来を指し示すものである」
 「解決案」のどこが「勇気と激励をあたえる」のか!? 「労働運動の未来」どころか労働運動の死ではないか! 都労連コメントは、国鉄闘争を終わらせると同時に、道州制=公務員360万人首切り攻撃を認め、率先して協力する宣言に等しい。最悪の自治体労働運動解体攻撃だ。
 動労千葉は4月9日、「解決案」に対して「国鉄闘争の火を消してはならない。国鉄分割・民営化との闘いは終わっていない」との見解を発表し、26日に国鉄闘争勝利の新たな全国運動を呼びかけた。27〜28日には3人の国労闘争団員が「解決案」を拒否し闘い続けることを表明した。30日に新たな全国運動の呼びかけが発せられた。これにこたえて全国の闘う労働者は「国鉄闘争の火を消すな」と職場オルグ、街頭宣伝を全力で開始した。国鉄闘争100万支援陣形の中で「解決案」の本質が明らかになるに従い、6・13大集会への賛同やチケット購入が広がっている。
 そもそも国鉄分割・民営化攻撃は日本における新自由主義の出発点であった。当時、中曽根康弘首相は「国鉄改革は戦後政治の総決算。行革でお座敷をきれいにして立派な憲法を床の間に安置する」と述べた。後には「国労をつぶせば、総評・社会党がつぶれると考えて(国鉄分割・民営化を)やった」とまで公言した。しかも今回の「解決案」に中曽根が一枚かんでいたことが明らかになった。
 事実、国鉄分割・民営化後、総評が解散され、連合が結成された。社会党も解体された。規制緩和・民営化の新自由主義攻撃が全社会に吹き荒れ、労働法制が改悪され、現在1500万人の労働者が非正規職に突き落とされている。とりわけ青年労働者にすべての矛盾が集中している。大恐慌下で大失業の嵐が吹き荒れている。
 こうした新自由主義攻撃に対して、国鉄分割・民営化反対を貫く1047名解雇撤回闘争は対抗基軸をなしてきた。国鉄闘争は改憲=戦争国家化を阻み、大失業攻撃と対決する労働者階級の闘いの砦(とりで)である。国鉄闘争は全労働者階級の未来のかかった闘いなのである。
 だから今「解決案」を承認することは、国鉄分割・民営化を認め1047名解雇撤回闘争をつぶす大裏切りなのだ。こうした「解決案」の本質を暴露し、都労連をはじめ全国の自治体労働者に国鉄闘争勝利への新たな全国運動の開始を宣言する6・13大集会への大結集を呼びかけよう。武器は動労千葉物販運動だ。

 青年労働者の獲得の闘いをやりぬき組織拡大・党建設へ

 「財政危機の責任は労働者にはない。全責任は政府と資本家にある」。ギリシャでは国家財政破綻の危機を突破するための政府の緊縮財政策に反対して公務員労組を先頭にゼネストが幾度も闘われている。革命情勢だ。世界のいたるところで公務員労働者の大反乱が始まっている。日本階級闘争は、世界の労働者の闘いの最先頭を担う位置に立っている。労働者に権力をよこせ!の気概で自治体労働者は闘おう。
 日本の財政危機はギリシャ以上である。資本主義はどん詰まりの危機だ。その突破をかけ、鳩山政権はますます労働者に犠牲を強い、侵略戦争でのりきろうという衝動を強めている。朝鮮半島情勢が戦争的緊張を激化させる中、鳩山は「抑止力」を理由に辺野古現行案を沖縄の労働者人民に押しつけてきた。「負担軽減」どころか基地拡大だ。怒りは激しく爆発している。6月の国鉄闘争と沖縄闘争の爆発で鳩山政権を打倒しよう。
 一切は党建設、組織拡大にかかっている。職場で外注化・民営化攻撃と闘い、階級的労働運動路線を貫くことで必ず青年労働者と固く結びつくことができる。自己解放的で革命的な指導部を青年労働者は必ず信頼する。自治体の青年労働者は革共同とともに闘おう。
 全国の自治体労働者は6・13国鉄大集会(東京・文京シビックホール)に職場の青年労働者とともに総結集しよう。

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週刊『前進』(2441号5面2)(2010/05/24 )

 都労連の労働者に6・13結集呼びかけ

 5月26日、都労連の夏季一時金要求実現・10賃金闘争勝利、第1波総決起集会が開かれた。都庁第2庁舎前集会に結集してくる労働者に労組交流センターは6・13大集会への結集を呼びかけるタブロイド判を配布した。「動労千葉と同争議団9人、国労闘争団3人は政府『解決案』を拒否した。解雇撤回を貫こう」。この訴えに労働者たちは驚きタブロイド判を食い入るように見た。6・13集会の成功と全国大運動の勝利の展望は開かれている。
 都労連執行部は4月28日のコメントで、1047名闘争解体を狙う政府「解決案」とそれを受け入れた4者4団体、国労臨大を支持し、「日本労働運動の未来を指し示す」とまで賛美した。これは都労連が公務員360万人首切りの道州制・民営化攻撃に率先協力するということだ。
 昨年、都労連執行部は夏季一時金0・35カ月削減を始め年間17万6千円もの賃下げ攻撃を丸のみした。現業賃金表は8%引き下げとなった。
 鳩山民主党政権と石原都政、それに屈服する都労連執行部のもとで低賃金と過密労働を強いられる現場労働者の怒りは募るばかりだ。都労連6単組のランク&ファイルが闘う労働組合をよみがえらせ、今度こそストライキで闘うときだ。6・13大集会の3000人結集を絶対に実現し、流れを変えよう。
(写真 「今年こそストライキで闘おう」と結集した都労連傘下の労働者たち【5月26日 都庁前】)

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週刊『前進』(2441号5面3)(2010/05/24 )

 “ギリシャは革命に接近”

 第4波官民ゼネスト

 5月20日、ギリシャ労働者は4度目の官民ゼネストに立ちあがり、8万5千人が街頭デモと集会に決起した。今回のゼネストは世界を揺るがした5月5日のゼネストへの大反動をぶち破って、政府の緊縮策に対するギリシャ労働者の絶対反対の意志を決然と示した。ストに決起した労働者は「われわれの怒りはますます激しくなっている。ゼネストは始まりにすぎない。来週は電力スト、地方議会の緊縮法案に対する抵抗闘争を始める」「われわれは闘い続ける。絶対に譲歩しない」と誇り高く語っている。
 機動隊と大激突して銀行の焼き討ちや放送局を占拠した5・5ゼネストは、世界中の資本家階級を恐怖のどん底にたたき込んだ。EUとIMFは総額1100億ユーロ(約12兆円)の融資を決定し、ギリシャ政府にさらなる増税、年金と公務員給与の削減を指令した。
 パパンドレウ政権は、3人のマーフィン銀行の労働者が亡くなった責任をゼネストになすりつける卑劣なキャンペーンを繰り広げたが、マーフィン銀行の労働者は「すべての責任はストに決起しようとした労働者を銀行に幽閉していた銀行資本と政府にある」という声明を出し、今回のゼネストにも先頭で立ちあがった。政府の緊縮財政案の投票を棄権し与党PASOKから除名される国会議員も生まれている。
 ポルトガルからギリシャのゼネストに参加した革命的左派の仲間は次のように伝えている。「ゼネストの集会で、現政権を支持する指導者の発言に労働者から石、果物、卵などが投げつけられるので、ピケ隊が高い防壁をつくって発言者の姿を見ることもできない」「もう一つの特徴は、ギリシャ人がランク&ファイル組合と呼ぶ組合の組織化が急増していることである」「マルクス主義・レーニン主義、アナーキスト、ギリシャ共産党からのいくつもの分派など何十もの政治グループが活性化している」「大学はゼネストの呼びかけが行われると普通に封鎖されるので学生総会など開く必要もない」「授業は中止になり、大学の食堂では食事がタダ」「無料の公教育、とりわけ貧困層への無料公教育を堂々と行う学生たちをうち負かす方法を誰も知らない」「ギリシャは革命に接近している」。みなぎる革命的気分をこのように生き生きと報告している。
 まさに国家(資本主義)が滅びようとも絶対反対を貫くギリシャ労働者階級の闘いは、体制内指導部の制動をぶち破りながらプロレタリア革命の勝利へとつき進んでいる。今回のゼネストはストレートに世界中の株価を直撃し暴落させた。まさに死の苦しみにあえぐ資本主義を葬り去るのは労働者階級自身の闘いなのだ。
 これこそ赤字の責任を労働者になすりつけた国鉄分割・民営化に反対し1047名解雇撤回を貫く新たな全国運動への限りない連帯のメッセージである。日本の階級闘争も土台から大変動が始まっている。ギリシャ労働者と団結し、6・13集会の大成功を実現するために職場・街頭で全力決起しよう!
(写真 ゼネストに決起し、デモ行進する労働者【5月20日 アテネ】)

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週刊『前進』(2441号5面4)(2010/05/24 )

 激動するタイ階級闘争

 治安部隊が突入し排除

 勝利の道は階級的労働運動に

 労働者の闘いに危機感抱き

 タイ・バンコクの中心部占拠による集会・デモは5月19日からの治安部隊の強行突入で解散となった。発表された数だけでも15人が死亡、96人が負傷した。3月半ばの占拠以降では死者85人(うち兵士11人)、負傷者約1900人である。
 5月3日にアピシット首相が11月14日総選挙方針と「国民和解案」を提示し、「反独裁民主統一戦線(UDD)」もこれを受け入れ、話し合いで事態の収拾を図る動きが始まった。そこには地方農民や貧困者、失業者を含む労働者の闘いが、アピシットだけでなく、UDD幹部の統制を超えて動きはじめたことへの危機感がある。
 しかし「占拠について罪を問わない」という「恩赦」要求をアピシット首相が拒否し、話し合い収拾は暗礁に乗り上げた。強硬策に転じるほか手がなくなったアピシット首相にとって決定的だったのは、この提案でUDD組織を分裂させたことだ。そこを突いて一気に治安部隊による強行突入−排除攻勢をかけた。
 11日、治安部隊は実弾を使用すると宣言、13日には占拠地域を封鎖し、兵糧攻めに入った。また11月総選挙実施方針を撤回した。同日、UDDのタクシン支持の国軍反乱将校で占拠の強硬派指導者といわれるカティア陸軍少将(停職中)を外国メディアとの定例会見中に狙撃・死亡させた。占拠指導部の抹殺である。事態は一気に動き、市内は事実上内戦へ突入した。そして19日未明の強制排除作戦となった。午後、UDD幹部は占拠の解散を宣言した。
 今回の出発点は06年のタクシン首相(当時)追放のクーデターである。総選挙の結果選ばれたタクシン元首相を国軍のクーデターで追放し、またその後の総選挙で選ばれたタクシン派内閣を憲法裁判所が解散させるというタクシン派新興支配層との権力闘争である。
 しかし背景にはタイ旧支配層による農民や貧困層、労働者の政治行動の排除という問題がある。国王を中心とした貴族、財閥、国軍、警察、裁判所、主要マスメディア、既成労組幹部などを含めた旧支配層(社会的エリート層)による政治支配という問題である。
 タイエリート層には「同じ一票でも自分たちと農民とは違う」という考え方が根強い。タクシン派政権を倒す契機となった08年の空港占拠の実行組織「民主主義市民連合(PAD)」(黄色シャツ隊)が掲げる「民主主義」の中身は、「国王指名の議員による政治」というものであったことにそれは示されている。UDDが掲げる「反独裁」の訴えに、選挙で選ばれた内閣を既得権益確保のために勝手につぶすことへの抗議があることと表裏の関係だ。
(写真 4月23日、バンコクでバリケード越しに警官隊と対峙するタクシン元首相派)

 既成労組幹部打倒し前進を

 占拠・集会には、東北農民層に限らず、こうした旧支配層から排除された都市労働者・住民が結集している。タイの労組幹部も旧支配層の一角にあり、そこから排除されている失業者や未組織の労働者の怒りがここに凝集している。最大10万人が2カ月を超えて首都中心部で行った占拠行動は、貧困農民層に加えて失業者や都市貧困層、未組織労働者などのプロレタリアートの政治的決起が重なっている。彼らは政治的に自由な空間を実際に首都のど真ん中の実力占拠=「解放区」で経験してしまった。この大衆的決起と実力行動で主人公性と自由を体験した労働者が、今後のタイ階級闘争を大きく変えていくことは間違いない。
 強制排除で一旦終結したかに見える占拠行動は、今後も続くだろう。それはアピシット政権やタクシン元首相派の枠内に収まるようなものではない。タイの労働者人民の決起は、必ず世界恐慌の中で決起する全世界の労働者人民と結合するものとなるだろう。
 流血を辞さず闘う労働者人民の勝利の道は、タクシン、アピシットの新旧支配層の打倒、既成労組幹部を粉砕する階級的労働運動の前進の中にある。

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週刊『前進』(2441号6面1)(2010/05/24 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 東北石けん解雇撤回要求し、地労委行動 東北石けん労働組合 洞口明

 5月20日、東北石けん労働組合は解雇撤回の旗を高く掲げて地労委1日行動を打ち抜きました。当該と支援の仲間たち11人が宮城県名取市愛島台の新工場門前に登場し、解雇への怒りをたたきつけました。国鉄闘争解体策動が強行される中、東北石けん闘争が第2次国鉄決戦と一体であることを門前で明らかにしました。国鉄闘争の大運動をつくり、労働運動の歴史を塗り替えよう! ここに東北石けん闘争勝利の路線があります。
 午後5時から県庁17階で地労委の調査の闘争が闘われました。当該と支援が審問廷を怒りで制圧。まず当該がこの間地労委の予定が何度も変わった経過の説明を要求し、公益委員の逃げを許さず、事務方に経緯の説明をさせました。調査では東北石けん・佐藤吉範が工場と自宅のあった自分名義の土地を更地にして新しく2軒のマンションを建設していたことが判明しました。「従業員全員を解雇してマンション経営か!」と、強欲な資本家の姿に全員が怒りをたたきつけました。
 今回の調査では、前回提出していた追加証人に関して、東北石けんに足繁く通い、今回の新工場別会社の不当労働行為の実行犯である部長の証人尋問が次回行われることが決定されました。
 次回審問は7月13日。攻防は頂点を迎えます。不当労働行為を満天下に明らかにし、東北石けん資本を徹底的に追い詰めることを全体で確認し、延べ30人の参加で1日行動を終えました。

 「抑止力」とは労働者を弾圧する軍事力だ 中四国 山崎一義

 “抑止力”とは何か? 仲間と話し合っていていつも迷路に迷い込んでいました。沖縄を語るとき、北朝鮮、中国の問題を語る時、いつもぶち当たるのは、この“抑止力”という言葉です。
 今年の正月休みに井上清著『日本の軍国主義』を読みました。印象的だったのは「軍隊とは、国内においても国外においても労働者階級の闘いを抑圧するものである」という彼の定式です。“抑止力”もまったく同じものだと思うのです。
 東アジアにおける“抑止力”とは、日本とアメリカ帝国主義下の労働者階級の闘いを抑圧・弾圧する暴力=軍事力であり、アジア諸国の労働者の闘いを抑圧し弾圧する暴力=軍事力です。また北朝鮮、中国スターリン主義特権階層の、自国労働者人民を抑圧・弾圧する暴力=軍事力です。
 また、日本共産党・体制内派、アメリカ共産党・体制内派の自国労働者階級に対する抑圧・弾圧でもある。これらすべての矛盾が沖縄という一点に集中して押しつけられている。これが沖縄における“抑止力”の正体ではなかろうか。
 革共同が沖縄を「世界革命の火薬庫」と定義するように、アジアの労働者階級の闘いを抑圧・弾圧しているのが、日本・アメリカ帝国主義の沖縄支配です。“抑止力”という言葉は、何か得体の知れない悪者から国を守る力のようにすり替えられている。このことをもっと暴露すべきではないでしょうか。
 星野同志とともに。

 介護労働に従事する青年と団結を語る 関東 井上たかし

 先日介護の仕事をしているTさんと話す機会がありました。Tさんは今の職場で1年以上働いている20代です。「仕事の量が多くなかなか覚えられない」と悩み、心がずたずたになっていると訴えていました。受け持つお年寄りの人数が多く、責任も重い。夜中に徘徊(はいかい)しているお年寄りが転んでケガをする事故が起きてしまったのです。病院に連れて行き医者に説明し、職場に戻って家族に連絡、説明して謝罪までしなくてはなりませんでした。しかも同じ職場の労働者から非難されたのです。
 こうして責任が重い仕事の量が膨大になる一方で給料は低いのです。これは資本の許しがたい攻撃だと思いました。
 私は「労働者はいかに生きていくべきなのか」ということをもっと多くの同じ労働者と討論していかなければならないと感じました。もっと団結の組織化を目指したい。
 全世界の労働者が、手と手を取り合い、岩のように固く握りしめて結びあう団結の絆(きずな)です。労働者のための闘いは、人間らしさを取り戻す闘いでもあるのです。これからの時代は、一人ひとりが団結の絆で生きる時なのだと感じました。

 「財政健全化」攻撃と真っ向闘い大勝利 泉州労組交流センター K

 泉佐野市議選の渦中で4月29日、市内で「沖縄基地撤去!関空軍事使用反対集会」が開かれ150人が参加、「泉佐野市財政健全化計画」を5月市議選勝利でぶっとばそうとの決意を固めた。
 連帯労組関生支部の武谷さんは連帯のあいさつで「徳之島集会に参加した。安保をなくさない限り沖縄の基地はなくせない。こくがさんは労働者のための市会議員だ。支援したい」と訴えた。
 国鉄決戦アピールでは富田益行さんが、4・26国労臨大を弾劾し「泉佐野市議選に勝って6・13国鉄集会へ! 日本の労働運動を変えよう」と訴えた。沖縄の富田晋さんは「国外・県外じゃなく安保粉砕が沖縄の思い。基地を必要とする社会をぶっとばそう」と沖縄決戦をアピールした。
 泉州労組交流センターの基調報告に続き、こくが祥司市会議員と地元泉州住民の会が5月市議選をアピール。こくがさんは「労働組合が闘えば夕張市のようにならない。市議選は『財政健全化』との闘いだ。労働者こそ町の主人公」と訴えた。教育、自治体、全逓の労働者、八尾北医療センター労働組合、全学連が決意を表明した。
 集会後のデモは家族連れや客を待つタクシー労働者などが注目した。「沖縄のように労働者と住民は団結しよう! 絶対反対の闘いで健全化計画をストップさせよう! こくが議員と団結しよう! 空港借金の押しつけを拒否しよう!」の訴えが市内に響いた。
 全関西の労働者は朝からビラまきに決起した。「健全化計画」を争点とする泉佐野市議選は、道州制攻撃・公務員攻撃・民営化攻撃との闘いだ。だからこそ共産党は健全化攻撃の悪質な先兵になって労働者と住民を分断し団結を破壊している。こんなものはぶっとばそう。国鉄・沖縄の闘いで鳩山民主党・連合政権打倒へ! この5月決戦の中にこくが市議選を位置づけ、大勝利をもぎり取ったのである。

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週刊『前進』(2441号6面2)(2010/05/24 )

 徳島刑務所の面会妨害弾劾

 星野奪還闘争の前進を恐れ

 5月20日、徳島刑務所は長年にわたって星野同志を支援している大野恭子さんと星野文昭同志との面会を拒否した。
大野さんは、星野同志との初めての面会を楽しみにし、家族全員で徳島刑務所を訪れた。ところが徳島刑務所は「星野受刑者から申請が出ていない」と言って、大野さんの面会を認めないというのだ。「そんなことはありえない。兵庫県から来たのだ」と必死に抗議したが、とうとう会うことができなかった。
この日一緒に面会予定であった青柳晃玄さんと星野暁子さん2人が星野同志に面会して確認したところ、星野同志は大野さんの面会申請を出していることが分かった。徳島刑務所はうそをついて面会不許可にしたのだ。大野さん、青柳さん、暁子さん、徳島の救援会の仲間の怒りは爆発し、1時間にわたって徳島刑務所を追及した。
3月24日には徳島弁護士会が、08年に友人面会を不許可にしたことが人権侵害にあたるとして、徳島刑務所あてに「勧告書」を出していた。「勧告書」では、「再審事件においては、法廷活動に留まることなく、再審請求人の無実を広く社会に訴えて世論を喚起するといった活動も重要である」と面会の必要性を指摘し、「今後速やかに面会を許可するように」と勧告した。
大野さんの面会はこの「勧告」後、最初の友人面会だった。徳島刑務所はそれを拒否したのだ。断じて許すことができない。
星野同志との友人面会は、06年から今日まで総計96人になる。いったん08年11月から09年1月までの間、8人の面会が拒否されたが、それをも粉砕して友人面会を熱烈に連綿と闘いとってきた。星野同志との面会は、第2次再審闘争を前進させる最も重要な闘いとなっている。また青年労働者や学生は、35年間の獄中闘争を、不屈に明るく闘う革命家の魂に直接接することで「星野同志のように闘おう。星野同志を奪還しよう」と、階級的労働運動前進のテコにしてきた。
国家権力と徳島刑務所は、星野同志と星野奪還闘争が、革命の拠点として打ち立てられていることに恐怖して、星野同志への攻撃を強めているのだ。3月には連続で「懲罰」を加え、星野同志に1週間もの「閉居罰」を強制した。それを口実に、面会回数を1カ月3回から2回に減らしてきた。その上さらに、大野さんの面会を妨害する暴挙に出たのだ。危機を深める民主党・連合政権によるなりふりかまわぬ星野闘争解体攻撃を断じて許すな。
星野同志と星野奪還闘争は、5・15―17沖縄闘争を全力で闘った。「国鉄闘争の火を消すな」と声をあげ、新たな1047名解雇撤回闘争の全国運動が始まる6・13大集会に賛同し、その成功のために総力で決起している。大恐慌情勢の中で、最大火点として火を噴いている国鉄、安保・沖縄、三里塚、法大の闘いと、完全に一体だ。
階級的労働運動を猛然と巻き起こし、星野同志を奪還しよう。「懲罰」攻撃、面会拒否に全国から抗議をたたきつけ、星野同志を守り抜こう。

(写真 普天間基地包囲行動の先頭で闘った全国再審連絡会議の隊列【5月16日 宜野湾市】)

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★徳島刑務所長に抗議の葉書を集中しよう!
徳島市入田町大久200-1 徳島刑務所長 宛
★星野文昭同志に激励の手紙・葉書を出そう!
徳島市入田町大久200-1  星野文昭 様

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週刊『前進』(2441号6面3)(2010/05/24 )

 「星野ゼッケン」沖縄を席巻

 5・16交流集会 労働者の力で奪還を

 5・15―17沖縄現地闘争は、青年労働者・学生を先頭に、新たな安保・沖縄闘争として爆発した。基地と戦争に対する沖縄県民の根底からの怒りが「米軍基地即時撤去」として噴出した。「星野さんを取り戻そう全国再審連絡会議」に結集する全国の救援会は、3日間の闘いを全力で打ち抜き、星野闘争とはすなわち沖縄闘争であることをしっかりと確立させた。
 16日には、那覇市青年会館で「星野闘争勝利全国交流集会in沖縄」が開かれた。全国から32人が参加し、「今こそ星野文昭同志を取り戻そう」と熱烈に団結を固める集会として大成功した。これだけの仲間が集まったこと自身が、ここ数年の星野闘争の前進を示している。3日間にわたる沖縄現地の闘いの場には、常に「星野のぼり」「星野ゼッケン」があった。
 司会選出の後、「沖縄・万人(うまんちゅ)の会」会長の真喜志康彦さんが開会のあいさつに立った。真喜志さんは、「悪天候の中、普天間基地包囲の“人間の鎖”は完全につながった。沖縄の地熱は熱い。星野さんを取り戻す闘いは、沖縄から突破口を開きたい。沖縄の労働者が闘いの先頭に立つ」と訴えた。
 続いて、星野同志の5・15〜17沖縄行動にあてたメッセージ全文が読み上げられた(別掲)。全国事務局から、星野同志にかけられた懲罰攻撃との闘い、6月の星野全国総会、星野闘争勝利の展望の3点に関する運動報告が行われた。さらに再審弁護団事務局から、再審闘争の報告が行われた。
 討議では徳島、東京なんぶ、大阪、千葉、東京北部、茨城、埼玉、杉並、沖縄民権の会が次々に発言して、星野同志奪還に向けた闘いと決意を語った。奥深山幸男さんの免訴をかちとる闘いも報告された。
 星野暁子さんが、「2日間の闘いで、沖縄の怒りが抑えきれないところに来ているのを感じた。基地撤去闘争を闘ってデッチあげられた星野に多くの共感が寄せられた。沖縄と星野の闘いは一体で進む。懲罰は運動の前進に対する攻撃だ。運動を進め、文昭の命を守り、1日も早く取り戻そう」とアピールした。最後に、共同代表の平良修さんが閉会のあいさつを行った。
 全国の仲間は、星野文昭同志の思いを胸に3日間の沖縄闘争を闘い、星野奪還闘争の路線的意義を打ち出し、再審闘争勝利の展望を明らかにして全国各地に帰った。

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週刊『前進』(2441号6面4)(2010/05/24 )

 沖縄の勝利が無期覆す

 星野同志の獄中メッセージ

 沖縄闘争勝利の展望を開く

 4・25沖縄県民9万人集会と、それに呼応した4・28闘争は、70年闘争を引き継ぎつつ、それをのりこえて、大恐慌=資本主義の終わりの時代に、私たちが沖縄闘争−全労働者人民の解放闘争に、本当に勝利していく展望を開いています。
 私たちにとって、沖縄闘争を闘うことは、沖縄の人々・労働者人民の基地集中の現実からの解放という希求を、分断をのりこえて全労働者人民のものとして共有し、それを労働者人民自身の力で実現することであり、すべての労働者人民が解放を実現する力をもっている、それ自身の力を全面的に信頼し、その力で実現する、というところに核心があると思います。
 戦後安保・沖縄政策を進めてきた日本帝国主義は、自民党政権の崩壊に突き出されているように、その支配は動揺し、分裂を深めています。その中で民主党・連合政権もまたペテン的幻想を利用しながら帝国主義としての延命のために労働者人民に全犠牲を転嫁し、戦後安保・沖縄の全犠牲を、沖縄はじめ労働者人民に転嫁し続けるものであることをはっきりさせ、それを労働者人民自身の力で打ち砕き、沖縄とすべての労働者人民の解放の道を開きましょう。
 私自身も、そのように闘うことによって、今日、70年安保・沖縄闘争への無期攻撃をうち破ることができ、すべての労働者人民とつながり、共に闘い、無期そのものを覆すことができるという確信を手にしています。家族と共に。
 戦後に巻き起こった帝国主義戦争と植民地支配への怒りの決起を、日帝は、朝鮮と日本の労働者人民を分断し、暴力的に圧殺し、また、帝国主義としての戦争と軍事を沖縄と日米安保に背負わせ、一方で戦後憲法で懐柔することによって、それを再編強化しつつ、戦争国家化を推進しようとしてきました。それは、沖縄基地・日米安保を帝国主義の世界支配・安保の柱とするものでした。

 沖縄と本土と世界の解放へ

 安保・沖縄闘争は、この現実を労働者人民の力で打ち破り、根本的変革と解放をめざすものです。今日、大恐慌のさらなる深化の下で、資本・国家間の争闘戦の激化が、全世界における搾取と抑圧、世界分割支配の戦争を不可避としていることに対して、沖縄・安保闘争は、今日の新自由主義=国鉄分割・民営化−外注化・非正規化および戦争と対決し未来を開く階級的労働運動と一つに結合することによって、沖縄と本土、全世界の労働者人民の解放をかちとっていく決定的闘いとして、その意義と展望は真に大きなものになっています。
 沖縄基地撤去・安保粉砕の闘いを、沖縄と本土の労働者人民が分断をうち破って一つに、沖縄の基地・米軍基地を許さず、日帝の戦争国家化、安保の世界安保化を許さない闘いとして貫いて、帝国主義の世界支配を終わらせ、全世界の労働者人民の解放をかちとり、誰もが人間らしく生きられるプロレタリア世界革命を実現していくものとしてやりとげましょう。
 その労働者人民の反戦と解放への闘いを圧殺しようとする星野無期を、その闘いの力で覆し、再審無罪・即時釈放をかちとりましょう。
 共に闘いましょう。

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週刊『前進』(2441号6面5)(2010/05/24 )

法大弾圧裁判 法大弾圧裁判

 “歴史は無罪と判断” 4・24解放闘争裁判 全員堂々の最終弁論

 5月19日、4・24法大解放闘争裁判の最終弁論公判が、東京地裁刑事第17部で行われた。
 冒頭に、弁護団が最終弁論を読み上げた。数百人もの法大生が主体的に決起した4・24当日の状況や、それが犯罪などになるわけがないことが、説得力をもって縦横に展開された。特に「大学の自治」について、「大学という場は、学問の自由を守るために警察権力はもちろんのこと、政治勢力、そして資本・企業論理からも自由でなければならない」が、「大学の新自由主義化は、むきだしの資本の論理によって公教育を解体・支配するもの」であると断じた。そして、「営業権」をかかげ「学生の生き血をすする法大当局こそ大学の自治を踏みにじっている」と徹底的に批判し、闘う学生の無実・無罪を明らかにした。
 被告団全員が、最終意見陳述を行った。
 まず、斎藤郁真君が「この裁判では、支配の道具としての法律の本当の姿が現れている。裁判所は、法大当局の所有権という法に縛られ、未来の変革を目指す私たちを罰するのか。しかし歴史は私たちを無罪とする」と格調高く断言した。
 増井真琴君は、「大学はあらゆる意味で自由でなければならない。『時代が変わったから』と、新自由主義下の弾圧を肯定することなど許されない。批判の声をあげる学生を弾圧して、社会が少しでも良くなると思っているのか!」と怒りをたたきつけた。
 倉岡雅美さんは「学生は商品ではなく、社会の変革の主体であり主人公だ。その力があることを、法大闘争の中で多くの学生から学んだ。『処分撤回、沖縄基地撤去、鳩山打倒!』で今こそ学生は立ち上がろう!」と呼びかけた。
 恩田亮君は「大学や社会を批判することが犯罪か。世界では、若者が街頭に出て学園を占拠している。次代を担うわれわれが行動するのは当然でありグローバル・スタンダードだ」と断言した。
 冨山小太郎君は「戦争の切迫は鮮明だ。支配者は大恐慌からの脱出の道をそこに求めている。『大学の自治を妨害したのは被告人だ』と論告は言う。大学の自治の名のもとに支配され、戦争に行けと言うのか。学生こそが大学の自治を復権して闘おう」と訴えた。
 内海佑一君は「私たちは弾圧と闘い抜き、団結をさらに固め勝利した。不当処分撤回の大運動を前進させよう。6・13国鉄闘争の大爆発を実現しよう!」と、法廷を革命の演壇として元気いっぱいに訴えた。
 社会変革の主体として圧倒的に飛躍した被告団は、4・24弾圧に完全に勝利した。反動判決など許さず、新たな時代を切り開こう!

 “検察立証は破産した” 暴処法裁判 法廷圧倒する更新意見

 5月13日、法大暴処法弾圧裁判の第13回公判が東京地裁刑事第1部で行われた。冒頭に裁判官の交代に伴う更新手続きが行われ、検察立証の破産と政治的デッチあげ弾圧の正体をとことん明らかにする闘いとなった。
 まず被告団を代表して新井拓君が更新意見を述べた。「登場した証人の大半が公安刑事だ。革命の到来と闘う学生に恐怖し憎悪し、法政大学で悪行の限りを尽くしてきた連中が、ありもしない記憶をしゃべっている。大恐慌と戦争と失業と闘う労働者階級の団結が復権されつつある中、私たちは完全黙秘の勝利性を実証し、暴処法弾圧を完全に打ち破ってきた。裁判所は歴史の歯車を逆に回す弾圧をやめよ!」
 続いて織田陽介君が意見陳述を行った。「『重要証人が残っているから』との理由で、検察官は8カ月も私たちを勾留した。しかし、現在、検察官は次回の証人すら示せない破産状態だ。政治的デッチあげ弾圧だからだ。いま、沖縄情勢が示すことは、戦争の継続か、本土プロレタリアートが決起して基地と安保と帝国主義体制を打倒していくのか、の二つの選択肢だ。未来を体現する学生の行動こそが世界を規定し、問われている。この裁判を、闘いの前進と団結に転化して闘う」
 藤田正人主任弁護人が、弁護団の更新意見を述べた。これまで登場した10人もの検察側証人について、その無内容さと破産性を具体的に明らかにした。特に、「被告人らが犯人であること」を立証するなどと登場した玉聞(ぎょくぶん)証人について、「法廷で『検察官と事前に打ち合わせたことしか証言しない』と言い放った。証人として不適格であり、一片の真実も述べなかった」と弾劾し、検察官立証の即時中止を訴えた。
 この日、検察官が急きょ連れてきた証人は、警視庁公安一課の税所(さいしょ)邦裕だ。過去において税所は、逮捕した学生の取り調べ中に眼鏡を取り上げる暴行を行うなど、卑劣な悪行を重ねてきた。本件では、学生から押収した携帯電話のメールや通話記録などを調べ上げ、人権を公然と踏みにじってきた事実を自己暴露した。学生の怒りを恐れる税所は、ボソボソと小声で話すことしかできない。断じて許し難い。
 卑劣な公安刑事どもを並べ立てて時間稼ぎをするのをやめよ。無内容かつ破産した検察官立証をこれ以上続けることは許されない。直ちに公訴棄却せよ!

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週刊『前進』(2441号6面6)(2010/05/24 )

 日程 迎賓館・横田爆取裁判判決公判へ!

 6・2差し戻し審 判決公判
6月2日(水)午後1時15分開廷/東京地裁429号法廷
*12時〜12時30分 地裁前街宣 *12時30分 傍聴券配布所集合
*公判終了後 報告集会(弁護士会館508号室)

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週刊『前進』(2441号6面7)(2010/05/24 )

 三里塚裁判傍聴を!

◎鈴木さん一坪裁判
7月1日(木)午前10時30分 千葉地裁
◎市東さん耕作権裁判
7月26日(月)午前10時30分 千葉地裁
 *傍聴券抽選のため午前9時半に集合

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