ZENSHIN 2010/04/19(No2436 p06)

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第2436号の目次

中野洋 動労千葉前委員長の遺志継ぎ新たな闘いへ 動労千葉の中野洋前委員長・常任顧問の追悼集会・偲ぶ会に800人が参加した。正念場に突入した国鉄決戦の勝利に向け、さらなる飛躍を誓ってこぶしを挙げた(4月10日 千葉市)=記事2面

1面の画像
(1面)
沖縄米軍基地撤去・日米安保粉砕
4・28日比谷野音 大結集を
1047名闘争の新たな発展かけ4・26国労臨大決戦―全国大運動へ
4・23法大解放闘争に立とう
記事を読む  
“不当労働行為や解雇撤回を2度と争うな”
4・9政治解決案を徹底弾劾しよう
記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
日程 尼崎事故弾劾! 4・25総決起集会 記事を読む  
(2面)
中野洋 動労千葉前委員長を偲ぶ会 盛大に
“遺志引き継ぎ労働運動復権する”(4月10日)
記事を読む  
沖縄-本土の階級分断をうち破り安保粉砕・米軍基地撤去の闘いへ
国鉄・沖縄の闘い結合し鳩山政権打倒を
革共同沖縄県委員会
記事を読む  
秋田国鉄集会 “政治解決許さない”
小玉さん・羽廣さんが和解案断罪(秋田TK)
記事を読む  
(3面)
4・23法大闘争に総決起を
「退学・停学」処分を粉砕し教育と団結を取り戻そう
マルクス主義学生同盟・中核派
記事を読む  
泉佐野 こくが市議必勝へ総力決起
住民の会総会市政報告会 「市職に闘う労働運動を」(4月11日)
記事を読む  
全学連訪米ビデオ完成  『カリフォルニア教育ゼネストを闘う』 記事を読む  
日誌 2010年 4月7日〜13日
キルギスで政権崩壊/オバマ呼びかけの核安保サミット開幕
記事を読む  
日程 4・23法大解放総決起集会 記事を読む  
(4面)
労働者の誇りかけ「政治和解案」の断固廃棄を
国鉄1047名解雇撤回、検修全面外注化阻止の全国大運動へ
分割・民営化への怒り解き放つ時だ
記事を読む  
(5面)
米ロ「新核軍縮条約」の大ウソ  世界核戦争に進むオバマ倒せ 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
センターの強化・発展誓う  救援連絡センターが第6回総会
“弾圧には完黙・非転向で闘おう”(4月10日)
記事を読む  
第2次再審勝利へ  徳島弁護士会が「勧告書」
連続「懲罰」に全国から抗議を  “友人面会不許可は人権侵害”
徳島・星野さんを救う会 仙田哲也(3月24日)
記事を読む  
“職場の仲間と団結つくり労働組合を再生させたい”
年金事務所労働者に聞く  分断の壁こえて闘う時
社保の解雇撤回闘争と連帯
記事を読む  
法大裁判に集まろう!、三里塚裁判傍聴を! 記事を読む  
日程 無罪決着を! 4・24集会 記事を読む  

週刊『前進』(2436号1面1)(2010/04/19 )

 沖縄米軍基地撤去・日米安保粉砕

 4・28日比谷野音 大結集を

 1047名闘争の新たな発展かけ4・26国労臨大決戦―全国大運動へ

 4・23法大解放闘争に立とう

中野洋 動労千葉前委員長の遺志継ぎ新たな闘いへ 動労千葉の中野洋前委員長・常任顧問の追悼集会・偲ぶ会に800人が参加した。正念場に突入した国鉄決戦の勝利に向け、さらなる飛躍を誓ってこぶしを挙げた(4月10日 千葉市)=記事2面

 4〜6月大動乱の情勢が深まっている。普天間問題の5月決着の絶望化と2割台に落ちた内閣支持率は、民主党・連合政権打倒の情勢に入ったことを物語っている。自民党の分裂も、一時代の終わりと新時代の始まりを示している。日本階級闘争はプロレタリア革命を直接の課題にする段階に入ったのだ。だからこそすべての体制内勢力が「国鉄闘争に革命を持ち込むな!」と叫び、1047名解雇撤回闘争の「政治解決」に走っている。ならば問おう。「大恐慌・大失業と戦争が逆巻き、支配階級が自信も支配能力も失っているこの時代に、労働者階級が権力を取る以外に未来があるのか!」と。4・23法大解放―25尼崎闘争と沖縄県民大会―26国労臨大―28沖縄デー集会を大爆発させ、階級情勢の主導権を握ろう!

 「解決案」は廃棄以外ない

 4月9日に政府と与党3党・公明党の間で合意された1047名闘争の「解決案」は廃棄する以外にない。
 4者4団体は、2月16日集会の段階では「解決金と年金相当分3300万円と雇用は譲れない」と言っていた。だが「解決案」では、闘争団個人(家族)には550万円プラス利子(合計1189万3750円)のみとなった。「和解金1人平均約2200万円」と報道されているが、その全額が個人に支払われるわけではない。あとは個人にではなく裁判費用に34億円、4者4団体に58億円を支払うというものだ。肝心の雇用は「保証できない」と明言して切り捨てたのだ。
 何より許せないのは、「すべての訴訟を取り下げること。不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと。解決金は最終のもの。今後一切の……支援措置は行われないこと」と、まるで「罪人」扱いした上に「その旨を正式に機関決定せよ」といっていることだ。それが4月26日の国労臨時大会(社会文化会館)なのである。
 こんなデタラメな「解決案」は誰も納得できない。全国の職場から弾劾の決議を上げていこう。
 4者4団体一部幹部の卑劣な策動を徹底弾劾するとともに、何よりも動労千葉が呼びかける「1047名解雇撤回、外注化阻止、国鉄闘争勝利の全国大運動」を今こそ全力でつくり出そう。
 「解決案」合意の翌10日に開かれた中野洋動労千葉前委員長の追悼集会には、全国から800人が大結集した。参加者は動労千葉争議団とともに絶対反対派の国労闘争団員と固く団結し、新たな全国大運動を開始することを誓った。

 国鉄闘争こそ労働運動の軸

 日本の労働者階級は、戦後一貫して国鉄闘争を基軸にもち、それを「階級の武器」として不死鳥のように戦闘性をよみがえらせてきた。
 70年安保・沖縄闘争は大学・沖縄、そして国鉄5万人合理化反対闘争と反マル生闘争が結合して戦後階級闘争の金字塔を打ち立てた。その地平で動労千葉は、72年船橋事故と対決して反合理化・運転保安闘争路線を確立し、今日の動労千葉(労働運動)を生み出した。これで日本労働者階級は新自由主義攻撃との対決軸を手にしたのだ。
 この過程で動労千葉は、三里塚反対同盟との労農同盟を守り抜くジェット燃料貨車輸送阻止闘争に立ち上がり、大量の解雇者・処分者を出しながら闘い抜いた。ここには、労働者階級の自己解放は同時に他のすべての階級の解放であるというマルクス主義のテーゼが息づいていた。
 国鉄が分割・民営化されるとともに、1989年には総評が解散し連合が結成された。ではそれで日本階級闘争は終わったのか? いや違う。動労千葉や1047名闘争が連合との対抗基軸として確固としてそびえ立ち、階級的労働運動の創造・発展の拠点として存在しているのだ。
 この火を絶やさず、国鉄闘争勝利の全国大運動に取り組み、60年、70年闘争を超える全階級的大運動に発展させよう。

 外注化阻止―勝利の地平

 JR東日本の検修・構内業務外注化の攻撃は、動労千葉の4波のストを先頭とする闘いによって粉砕された。「4・1実施」阻止は偉大な勝利だ。動労千葉は、体制内労働運動をのりこえる路線として、反合・運転保安闘争路線を実践的に確立してきた。この路線の勝利だ。何よりも職場から組合員が徹底抗戦に立ち上がった結果だ。それは平成採の青年労働者の決起を生み出した。この地平に立ち、大恐慌下の新たな階級的労働運動として国鉄闘争勝利の全国大運動に、青年労働者を先頭に踏み出そう。
 今や日本でも中高卒の15〜24歳の完全失業率は14・2%に上る。25歳以下の青年労働者の45%が非正規職だ(2・22総務省調査)。これ以上の高率で今春、高卒・大卒者に就職難と非正規職化が襲いかかっている。
 この非正規職化の現実は、職場での合理化・外注化として強行されている。これはJR職場だけではなく、自治体・教育・郵政・医療・福祉、すべての職場で同じだ。派遣労働や非正規雇用を打ち破る闘いは、反合理化・外注化阻止の闘いと一体だ。

 反合・運転保安で団結しよう

 反合・運転保安闘争路線は、あらゆる産別につうじる普遍的な路線だ。
 安全の確立は、「自分の労働が社会に役立ち信頼を受ける」という、労働者の誇りの基礎をなす。人間にとって労働は、生活手段をつくり出すだけではなく、その行為によって初めて人間になっていくという本質的な活動だ。
 しかしその人間労働が逆に労働力の商品化をつうじて資本の利潤追求と価値増殖の手段にされている。資本は不断の合理化と労働強化で生産性の向上を図る。それが毎日の職場生産点の現実である。また、合理化は搾取の強化だけでなく、団結破壊を目的とする。だから反合・運転保安闘争(安全闘争)は、すべての職場の労働者を団結させる闘いでもある。
 労働者の最大の武器は戦術的エスカレーションではなく団結の拡大であり、組織の拡大だ。むしろ団結の拡大、組織の拡大だけが、労働者に戦術の選択権を与える。
 新たな全国大運動は組織拡大・膨張大運動だ。この組織戦をとおして、大恐慌下の階級的労働運動を、国鉄決戦―4大産別決戦を軸に、すべての職場生産点から切り開こう。

 職場から安保沖縄闘争を

 この間、民主党政権によって日米安保に関する四つの密約が暴かれ、日米安保は核安保であり、沖縄の米軍基地は朝鮮侵略戦争の出撃基地であることが明らかとなった。普天間基地はその実体であり、辺野古新基地建設はその極限的強化だ。沖縄問題は核問題であり、日本の全労働者階級人民の命運のかかった大問題である。米軍基地撤去・安保粉砕を掲げ闘おう。
 戦争は、労働者を相互に殺し合わせる究極の団結破壊であり、極限的な労働者支配である。だからこそ逆に、戦争阻止の力は、職場での実践と団結の拡大にあるのだ。
 体制内指導部による「沖縄・平和運動」は、実際には現場労働者が一番怒っている賃下げや合理化には口をつぐみ、それを「平和運動」への動員でごまかしてきた。これは職場の外注化や合理化に対して闘えないだけではなく、米軍基地を撤去する力も封印されてきたということだ。それは、70年代の全軍労牧港支部青年部のように、職場闘争を徹底的に闘った力が3回にわたる沖縄ゼネストを牽引(けんいん)したことからも明らかだ。
 今や国鉄からの反撃や法大闘争の高揚、街頭宣伝の一つひとつも鳩山政権を追いつめ、沖縄闘争に結びつく構図になっている。4・28沖縄デー集会に結集しよう!

 『前進』活用し組織の拡大を

 鳩山政権は、三里塚闘争が沖縄や国鉄に波及することを恐れているからこそ、市東孝雄さんの農地の取り上げ攻撃に出てきている。団結街道の廃道化攻撃が切迫する5月16日、三里塚現地に駆けつけよう。
 すべての闘いを組織建設・組織拡大決戦として計画し闘おう。人間は共同性の中でこそ本来の力を発揮する。団結の実感は組織拡大にある。職場・大学・街頭でビラをまき、『前進』を拡大し、それをフラクションへ高めよう。そのすべての力をマル青労同・マル学同建設に集約して闘おう。

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週刊『前進』(2436号1面2)(2010/04/19 )

 “不当労働行為や解雇撤回を2度と争うな”

 4・9政治解決案を徹底弾劾しよう

 国労本部は4月26日に臨時大会を開き、国鉄1047名闘争解体のための「解決案」受け入れを決定しようとしている。国労本部のこの大裏切りを断罪し、「解決案」粉砕へ総力で闘おう。4・26臨大攻防を貫き、動労千葉が呼びかける1047名解雇撤回の全国大運動を発展させよう。
 「解決案」粉砕の決戦には1047名とJR本体、ひいては日本労働運動全体の命運がかかっている。(4〜5面参照)
 4月9日に与党3党・公明党と政府が結んだ合意文書には、「不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと。したがって、今回の解決金は最終のものであり、今後一切の金銭その他の経済的支援措置は行われないこと」と書かれている。これは、1047名と国労組合員に国鉄分割・民営化への全面屈服を迫るとともに、労働運動全体を絶滅するという宣言だ。
 1047名は、首になることも覚悟して国鉄分割・民営化への屈服を拒否した誇り高い存在だ。国鉄分割・民営化によって強いられた屈辱を完全に払いのけるまでとことん闘いぬくことを決断した輝かしい労働者だ。
 「解決案」受諾の大会決定を策す国労本部は、この闘争団の人生を根本的に踏みにじっている。こんな屈辱に闘争団が甘んじるはずがない。
 政府の「解決案」は、一切の「雇用」を拒否している。4党と政府の合意文書は、「政府はJRへの雇用について努力する。ただし、JRによる採用を強制することはできないことから、人数等が希望どおり採用されることは保証できないこと」と言い放った。
 このどこが「路頭に迷わない解決」なのか。ところが国労本部を始めとする4者4団体一部幹部は、4党が政府に出した「申し入れ」にJR各社に雇用を要請するとの項目があることを口実に、雇用についてなお押し込む余地があるかのような言辞で闘争団と国労組合員を欺いている。こんなペテンがあるか。
 4党は「申し入れ」の提出と同時に「採用されることは保証できない」という合意を政府と結んだ。そして、その一切を承知の上で、4者4団体は12日、「解決案」を受け入れるという確認書を4党と取り交わしたのだ。政府も4党も国労本部も、組合員をたぶらかすためにのみ、こうした手法を用いている。
 「JRによる採用を強制することはできない」という文言に敵階級の意志は貫かれている。不当労働行為による解雇は本来無効だ。にもかかわらず「採用は強制できない」と叫ぶ「解決案」の核心は、”不当労働行為などなかったことを認めろ”ということにある。
 国交相の前原は、「解決案」とともに「国鉄改革は、国民に対して大きな成果をもたらした」「国鉄改革の完遂に全力を挙げる」という談話を出した。「国鉄改革の完遂」とは、JRでさらなる外注化・合理化と首切りを強行するということだ。日航リストラの先頭に立つ前原は、その手法をJRにも適用し、労働組合の抵抗をことごとく封殺して大合理化に突進しようと策している。
 「解決案」を受け入れれば、JR本体にも激しい攻撃が襲いかかる。JR資本がほくそ笑むこんな「解決」を国労本部は押し通そうとしているのだ。それは、一層の安全崩壊のただ中に組合員を突き落とすものになる。
 1047名闘争の歴史は、屈辱的「解決」を強いる権力・資本、その手先となった国労本部との激烈な攻防の連続だった。00年の4党合意を葬り去った闘いもその一つだ。窮地の中から活路を切り開く力を闘争団と国労組合員は持っている。
 JR体制は今かつてない危機に陥っている。動労千葉を先頭とする闘いは、検修業務の外注化4月実施を破産に追い込んだ。青年労働者のJRへの怒りは公然と噴き出している。この攻防と1047名闘争を巡る攻防はまさに一体だ。解雇撤回・JR復帰をあくまで貫き、徹底的にJR体制と対決すれば、労働者の実力で「JRに採用を強制する」ことは可能だ。
 4・25尼崎現地闘争を闘い、その力で4・26臨大攻防を貫こう。屈辱的「解決案」粉砕―国労本部打倒へ総決起しよう。

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週刊『前進』(2436号1面3)(2010/04/19 )

前進速報版から 前進速報版から

 鳩山の核武装許すな! 六ケ所現地闘争に決起▼泉佐野市議選勝利へ総決起▼秋田で国鉄集会▼秋葉原で沖縄基地撤去の街頭宣伝!

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週刊『前進』(2436号1面4)(2010/04/19 )

 日程 尼崎事故弾劾! 4・25総決起集会

 4月25日(日)午後1時 JR尼崎駅北口広場(集会後、事故現場までデモ)
 主催/4・25尼崎集会実行委員会
 呼びかけ/動労千葉
□尼崎事故弾劾! 反合理化・運転保安確立!
□1047名解雇撤回!
□国労解散・労働運動つぶしの「和解案」粉砕!
□車輌検修全面外注化阻止! JR体制打倒!
□第2次国鉄決戦で民主党・連合政権打倒!

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週刊『前進』(2436号2面1)(2010/04/19 )

 中野洋 動労千葉前委員長を偲ぶ会 盛大に

 “遺志引き継ぎ労働運動復権する”

 動労千葉の中野洋前委員長・常任顧問の追悼集会及び偲(しの)ぶ会が4月10日、千葉県労働者福祉センターで盛大に開催された。遺族、動労千葉組合員、OB、家族会、共闘団体など大ホールからあふれかえる800人が参列した。多彩な列席者の発言をとおして、日本労働運動の類いまれな指導者であった中野顧問の偉大な足跡とともに、組合員から「親父(おやじ)」と慕われ続けてきたその人間味あふれる人柄が生き生きと浮かび上がった。
(写真 会場を埋めつくした800人の参列者を前に「中野顧問が築いてきた闘いを引き継ぐ」と決意を語る田中康宏動労千葉委員長【4月10日 千葉市】)

 忘れられぬ一言「負けるな!」

 冒頭、在りし日の中野顧問の闘いを収めたビデオが上映された。国鉄分割・民営化反対の1985年第1波スト突入を宣言した力強い姿、家族会とひざづめで語り合う人間臭い姿。参加者の胸中に生前の中野顧問の肉声がよみがえった。
 第1部・追悼集会の初めに司会の長田敏之書記長が「中野顧問はミスター動労千葉、動労千葉の歴史そのものです。その功績は一言では言いあらわせない。3・1〜2ストを前にした最後の言葉、『負けるな!』という声を振り絞るような一言が忘れられない。今日は中野顧問の遺志を引き継ぎ、日本労働運動復権を誓い合う場にしたい」と決意あふれる面もちで開会あいさつを行った。
 主催者あいさつを行った田中康宏委員長は「中野顧問は数千人の前でも職場で一組合員と話す時も同じスタンス、目線で話す人でした。『職場の仲間に通じることはどこでも通用するんだ』といつも言っていました。労働組合は本当にすばらしいものなんだ、団結した労働者の力をおとしめなければ必ず勝利できるんだと言い続けた人でした」と労働者を心から愛し、労働者から愛されてきた故人の核心的思想に言及した。そして、国家総ぐるみの1047名闘争解体攻撃の現局面に触れ「昨日9日の政府と4者4団体の和解は間違いなく1047名の思いを踏みにじるものだ。分割・民営化の中で何が起こったのか。いくらかの金で不問にすることなど許されるわけがない。国鉄分割・民営化反対闘争の火を絶対に消してはいけない。国鉄分割・民営化の問題は何も終わっていない。中野顧問が築き上げてきた闘いを引き継いでいきたい」と固い決意を明らかにした。

 ソウル本部の新本部長が来日

 故人への追悼の言葉が続いた。動労千葉顧問弁護団の鈴木達夫弁護士は「中野さんは『革命とは労働者階級自身の事業だ』という視点からマルクス主義を復権した」と語り、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長は「彼は兄貴のような存在。今日のような三里塚闘争の形をともにつくったのが中野さん」と述べた。
 さらに元千葉県交運議長の遠山平治さん、民主労総ソウル地域本部のイジェウン新本部長、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の高英男副委員長、全国金属機械労組港合同の中村吉政副委員長が次々と追悼の言葉を贈った。はるばる韓国から駆けつけたイジェウン本部長は「2008年に動労千葉を訪問し中野同志にお会いした時のことを思い出す。動労千葉組合員は新自由主義との闘いの中で信頼できる指導者を持てて幸せ。ソウル本部も故人の精神を引き継いで資本への大反撃を準備していきたい」と表明。関生支部の高副委員長は「動労千葉はわれわれと同じにおいのする組合。国鉄分割・民営化の時や80年代の関生支部への大弾圧の時、一歩も引かずに闘い抜いたから今日の動労千葉や関生支部がある。動労千葉・関生・港合同がある限り日本の労働運動の未来は明るい」と述べ、港合同の中村副委員長は大和田幸司事務局長のメッセージを伝えながら「3労組の共闘は中野顧問の先を読み、人を組織する力のたまもの。この間の1047名の問題には大和田事務局長もカンカンに怒っています。私たち労働者が社会の主人公になるという気概で港合同も闘っていく」と発言した。
 動労千葉労働学校の講師である千葉工業大学の伊藤晃元教授、千葉商科大学の金元重教授が中野顧問との思い出を語り、主治医の松江寛人医師は足かけ5年にわたり生きかつ闘い続けた故人の闘病生活のあり様を伝えた。友人代表として幼少の頃からともに歩んできた勝浦市議の水野正美元副委員長が万感の思いを込めてあいさつした。

 4〜6月決戦への総決起を誓う

 中野顧問の遺志を受け継いで闘う決意が、OB会事務長の布施宇一元副委員長、家族会の佐藤正子会長、いすみ支部の照岡清一支部長、幕張支部の山田護支部長、動労千葉争議団の高石正博団長から次々と語られた。
 高石さんはあふれる涙をこらえながら1972年船橋事故闘争以来の中野顧問との思い出を語り「顧問から“高石よくやったな!”と言ってもらえるような1047名闘争の解決をかちとりたい」と述べた。参加者の誰もが目頭を熱くし、故人の遺志を継いで闘う決意を固めた。遺族を代表して中野直子夫人がお礼の言葉を述べ第1部の追悼集会を終えた。
 第2部・偲ぶ会では、中江昌夫動労千葉顧問の音頭で献杯。参加者は杯を重ねながら中野顧問とのくめども尽きぬ思い出を語り合った。その間にも、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士、全学連の織田陽介委員長、革共同の天田三紀夫書記長を始め多くの人々が演壇に立って中野顧問への追悼の言葉を述べた。天田書記長は「日本における階級的労働運動の前進のために全力で闘う」と述べ重大な決戦の時を迎えた4〜6月の闘いに打って出る決意を明らかにした。
 最後に全員で組合歌を斉唱、団結ガンバローで会を締めくくった。

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週刊『前進』(2436号2面2)(2010/04/19 )

 沖縄-本土の階級分断をうち破り安保粉砕・米軍基地撤去の闘いへ

 国鉄・沖縄の闘い結合し鳩山政権打倒を

 革共同沖縄県委員会

 はじめに

 2010年の闘いは巨大な階級決戦に突入しつつある。国鉄1047名解雇撤回闘争を巡って日々激しい攻防が闘われ、のるかそるかの決戦となっている。その中で闘われる4・25沖縄県民大会は2010年階級決戦の勝利を切り開く決定的闘いとなる。
 4・25県民大会に向けて、すでに多くの市町村で地域実行委員会が結成され07年の9・29県民大会をまざまざと想起させる情勢に突入している。県民大会実行委員会共同代表の大城節子さんは「戦後65年も基地がおかれていることにワジワジーしている(はらわたが煮えくりかえる)。復帰運動をした日がよみがえる」と語っている。戦後65年―「復帰」38年の「基地の島」の現実を根底から変革する沖縄労働者階級の歴史的決起が始まった。県民大会には三里塚反対同盟も参加する。これこそ、「辺野古を三里塚のようにするな」というあらゆる勢力の大合唱に対する反対同盟の偉大な回答だ。
 4・25県民大会を10万人結集で闘い取り、この闘いと固く連帯して4・28沖縄デー闘争を全国で爆発させよう。その力で5・15沖縄現地決戦に全国から総結集し4〜5月決戦で鳩山民主党・連合政権を打倒しよう!

 正念場迎えた1047名解雇撤回闘争と一体で

 1047名解雇撤回が正念場を迎えた。謝罪もなく、解雇撤回もない「解決案」に対して動労千葉は4月9日、「『1047名問題和解案』に対する動労千葉の見解」を発表し、「国鉄闘争の火を消してはならない」「国鉄分割・民営化との闘いは終わっていない」と戦闘宣言を発した。そうだ! 戦争と改憲、民営化・外注化と労組破壊と闘い、労働者階級の勝利を切り開く時代がついに到来したのだ。今まさに外注化阻止決戦として第2の分割・民営化攻撃との闘いが火を噴いている。この闘いは2000万青年労働者の未来をかけた決戦である。
 戦後日本階級闘争の一貫した焦点は〈国鉄と沖縄>だった。70年安保・沖縄決戦しかり、80年代に国鉄分割・民営化と一体でかけられた「日の丸・君が代」攻撃しかり。その核心は、日帝・資本、体制内勢力(社民から日本共産党、カクマルまで)と階級的労働運動との労働運動の主導権を巡る大党派闘争だった。
 大恐慌情勢下ですべての党派がふるいにかけられ、この戦後階級闘争の原点に引き戻されている。そして大恐慌情勢ゆえに、〈国鉄・沖縄・三里塚・法政大>が階級闘争の焦点として押し上げられているのだ。これを主体的に言うならば、〈国鉄・沖縄・三里塚・法大>で反スターリン主義・革命的共産主義運動が育まれ、日本階級闘争の不抜の拠点として打ち固めてきたということでもある。われわれが唯一党派として、そして第一党派として闘える戦場に民主党・連合政権が深々と引きずり込まれてきたのだ。これこそ、本年新年号路線とその実践としての1〜3月決戦が切り開いた偉大な地平だ。
 動労千葉の切り開いた1〜3月決戦の勝利の地平、「4・1検修全面外注化」を阻止したこの闘いこそが4〜6月の闘いの勝利の展望を指し示している。この動労千葉が切り開いた地平に4〜5月安保・沖縄決戦が合流・結合した時、巨大な階級的激動を手繰り寄せることができる。動労千葉が呼びかける国鉄決戦勝利の全国大運動の成否をかけて安保・沖縄決戦へ総決起しよう!

 沖縄労働運動の戦闘性を継承し職場から総決起を

 戦後沖縄労働運動の戦闘性を継承するとはどういうことか。それは職場生産点での闘いを甦(よみがえ)らせ、体制内指導部を打倒して階級的労働運動路線派が労働運動の主導権を取るということである。
 沖縄においても、戦後労働運動は体制内指導部と現場労働者との激しい激突の中で闘われてきた。66年から67年に闘われた教公2法阻止闘争は、教職員会の10割年休闘争を先頭に爆発し、教公2法を実力で廃案に追い込んだ。この10割年休闘争も、当時の教職員会会長・屋良朝苗らの制動を打ち破り現場の労働者が切り開いた。
 全軍労闘争も同じだ。69年2・4ゼネストの「回避」から1年後の70年2月4日に牧港支部青年部が結成され、当時の全軍労指導部(上原康助委員長)と激突しながら「労働者は死んではならない、死すべきは基地だ」を掲げて青年労働者が闘い抜いた。
 このスローガンは現場の闘いの中から生み出されたものだ。そして、無期限ストライキ(72年3月7日からの240時間ストが3月17日から無期限ストになった)の35日目、機関さえ無視し記者会見という形でストを収拾して敵前逃亡した三役を弾劾して牧港支部単独でさらに2日間のストを闘い抜いた「37日間スト」も、さらに「復帰」以降の打ち続く大量解雇攻撃といかに闘うのかという苦闘から編み出された「基地内決起」も、すべて現場から生み出された闘いだった。一切の回答は職場生産点での闘いにある。われわれが唯一、戦後沖縄労働運動の戦闘性の継承者であると誇りをもって決起する時が来たのだ。

 戦後世界体制の根幹を揺るがす

 これらの闘いは、「分離軍事支配」による沖縄―本土の労働者階級の分断を打ち破る闘いとして闘われた。
 戦後日帝の「復活」と再建・延命とは、日米安保体制とそのもとでの「基地の島=沖縄」の現実を、沖縄―本土の労働者階級の分断をとおしていわば沖縄に「封じ込め」ることで成り立ってきた。戦後憲法下の「平和国家・日本」の仮象のもとで帝国主義としての再建と延命を図り、そのもとで日本の労働者階級の搾取と支配を貫徹するというものだった。それはまた、この日米安保同盟を大きな柱とした米帝基軸の帝国主義戦後世界体制の形成・確立としてもあった。
 したがって、日本の労働者階級と全世界の労働者階級にとって、国際帝国主義との最大の階級矛盾・対立点こそ実は日米安保問題であり、70年安保闘争はこの矛盾に対して青年労働者と学生が徹底的に闘い抜いた闘いであった。同時に、沖縄の「復帰」運動は「祖国復帰」という形式をとおして、帝国主義戦後世界体制の基盤そのものである沖縄―本土の労働者階級の分断を打ち破っていく歴史的な大衆運動として爆発したのだ。

 大恐慌情勢下の沖縄奪還闘争の爆発を切り開こう

 70年安保決戦が沖縄の「復帰」闘争と結合し、安保・沖縄決戦として闘われたことは、日帝のあり方そのものを根底から揺さぶり、同時に帝国主義戦後世界体制の根幹を揺さぶった。その核心問題は、帝国主義による沖縄の労働者(「基地の島」の労働者)と本土の労働者への分断支配を労働者階級自らの闘いで打ち破り、帝国主義打倒―プロレタリア革命勝利を切り開いていくということだった。
 この時、沖縄の労働者と本土の労働者は、すでに分断支配をのりこえ、職場生産点でまったく同じ闘いを闘っていた。全軍労牧港支部青年部の青年労働者の中で「牧青には仲田(故仲田憲和同志)がいるが、千葉には中野というすごい人がいるらしい」と、故中野洋動労千葉前委員長・常任顧問のことが語られていたという。中野顧問もまた「牧青に続け!」と動労千葉の闘いを指導していた。体制内指導部と闘い、70年安保・沖縄決戦を最先頭で切り開いていた青年労働者の闘いは、分断支配を自らの闘いで打ち破っていた。ここに「革命の現実性」が花開こうとしていた。

 革命の現実性への恐怖と大反動

 日米帝は、このような闘いを抑え込むために、「施政権返還」のペテンで体制内勢力を取り込みつつ、カクマルをその先兵として活用しながら72年5月15日のペテン的「返還」を強行した。そして、これに対して人生をかけて決起した星野文昭同志に対してはデッチあげ無期懲役という反革命を強行し、今も獄中に縛り付けているのである。
 「5・15」体制とは、70年安保・沖縄決戦の切り開いた「革命の現実性」に対する巨大な反動だった。日帝は、体制内指導部とカクマルによって沖縄の戦闘的労働運動を解体し、さらには「沖縄振興策(沖縄振興開発計画)」という名の労働者階級への新たな分断政策をもってこの「革命の現実性」をなきものにしようと全力をあげた。われわれはこの反動と断固対決し、「5・15」体制粉砕=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒を宣言して長征に突入したのだ。
 この大反動が大恐慌情勢の到来と「8・30総選挙」=自民党支配の歴史的終焉(しゅうえん)をもってついに打ち破られた。「5・15」体制は完全に破綻した。そして、「5・15」体制の破綻と同時にあらゆる党派もまた歴史的に破産した。かつては沖縄において尊大に振る舞っていたカクマルも今や見る影もない。
 歴史の試練に打ち勝ち勝利者として存在しているのはわが革共同だけである。そして何よりも、動労千葉労働運動が大恐慌情勢下の唯一の闘う労働運動として屹立(きつりつ)し、この動労千葉労働運動を自らの闘いとして実践する挑戦が全国で、そして沖縄の地で開始されている。ここに「大恐慌をプロレタリア世界革命の勝利へ」の現実性がある。それは、沖縄において、かつての牧港支部青年部を先頭とした沖縄青年労働者たちの闘いを甦らせていく闘いである。
 闘いの旗印は「国鉄1047名解雇撤回」「日米安保粉砕・沖縄米軍基地撤去」だ。この闘いこそが、沖縄―本土の労働者階級の階級的連帯と団結を具体的に甦らせていく闘いである。「5・15」体制とは、沖縄の労働運動と国鉄闘争を結合させないという点に核心問題があったのだ。沖縄の地において「1047名解雇撤回」を真っ向から掲げて闘う動労千葉派・11月集会派が、沖縄の労働運動の戦闘性を継承して新たな闘いに打って出るということは、〈国鉄>と〈沖縄>がついにひとつの闘いとして結合するということだ。
 70年安保・沖縄決戦が切り開いた「革命の現実性」を、現実の革命へと転化していく道筋はここにある。大恐慌情勢下であるからこそ、沖縄はますます帝国主義を打倒する国際労働者階級の闘いの拠点であり「革命の火薬庫」である。故中野顧問の「見果てぬ夢」をわれわれ自身の闘いで実現する決意を固めよう。

 4〜5月安保・沖縄決戦勝利を

 日帝・鳩山政権は、普天間問題で決定的に追いつめられている。沖縄基地問題は帝国主義によっては絶対解決できない。それは日米安保同盟の矛盾の集中点だ。沖縄基地は、イラク・アフガニスタン侵略戦争の出撃拠点であり、資本主義・帝国主義の体制を守るための階級支配の暴力装置である。これを打ち破るのは、労働者階級を中心とした階級的反撃だ。労働者階級にはその力がある。安保を前提とした一切の「移設論議」を粉砕し“戦争と軍事基地がなければ維持できない帝国主義の体制そのものを打倒せよ”の旗を掲げて進もう。それが「沖縄基地撤去・安保粉砕」であり「安保粉砕・日帝打倒」だ。いざ〈国鉄・沖縄・三里塚・法大>の歴史的階級決戦の勝利へ、4〜5月安保・沖縄闘争を闘い抜こう! 4・25〜4・28〜5・15を連続的な決戦として闘い勝利しよう!

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週刊『前進』(2436号2面3)(2010/04/19 )

 秋田国鉄集会 “政治解決許さない”

 小玉さん・羽廣さんが和解案断罪

 「国鉄1047名解雇撤回!政府・JR・鉄建公団は責任をとれ!解雇撤回なき政治解決許すな!4・11秋田労働者総決起集会」が4月11日、30人を超える結集でかちとられた。
 正午から秋田駅前で最も人通りが多いポポロードで20人余りが街頭宣伝に立った。「頑張ってください! 私も仕事をみつけてがんばる!」(無職)「自殺を減らし労働者が住みよい国を」(中学生)「立ち上がれ青年!」「案を拒否し、なおかつ先をめざす諸君にエールを送ります!」。怒りと激励の声が次々と団結署名メッセージに書き込まれ、多額のカンパが寄せられた。
 午後2時からの集会では、まず主催者を代表してAさんが「解雇撤回なき政府案に4者4団体が合意するという局面を迎えている。この集会は非常に重要な集会になった」と4・11集会の画期的意義を強調した。
 特別報告に立った鉄道運輸機構訴訟原告・国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは、国鉄1047名解雇撤回闘争は新自由主義を粉砕する分割・民営化絶対反対闘争であり、現在の青年労働者・学生の生活と未来を切り開く闘いそのものであることを訴え、「今回の解決案は不当労働行為責任も謝罪も解雇撤回もなく、JR職場で国労の旗を守ってきた仲間を踏みにじり、中曽根や松田・葛西・井手ら極悪下手人をすべて免罪するもの。こんな犯罪的政治解決など絶対に許さない」と声を張り上げた。そして「私はキッパリ拒否し、裁判も取り下げない! 追いつめられているのは民主党・連合政権でありJRだ。団結を拡大すれば必ず勝てる」と言い切り「動労千葉が呼びかける全国運動に賛同し一層の支援・共闘を」と熱烈に訴えた。
 次は九州から駆けつけた鉄建公団訴訟原告・国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんだ。「私は解雇時も今も一組合員。意識改革(国労脱退)すれば即JR採用と言われる中、自分にウソをつけないから、おかしいことはおかしいと筋を通した。『人材活用センター』に収容されてから結婚したが、子どもを抱えながら解雇された。4党合意に反対するわれわれの除名を狙った国労5・27臨大闘争弾圧にも勝利した。今回の政府案に屈服し裏切った松崎は許せない! こんな屈辱的政治和解は拒否する。裁判も取り下げない。全国を駆け回って仲間をつくり勝利まで闘う!」と決意を語り満場の拍手を浴びた。
 連帯あいさつが続いた。地元B労組委員長を筆頭に、国労郡山工場・仙台市職労・全金本山労組の仲間、そして圧巻はC工場の青年派遣労働者D君の決意表明だ。「時給850円で月12万円、3カ月ごとに切られる。これが2000万青年の現実です。これは国鉄分割・民営化から始まった。僕の闘いと国鉄1047名闘争は一体。ともに闘います」という実にすがすがしい決意で集会を締めくくった。
 政府解決案の反動的正体と、国労本部など4者4団体の裏切りを全面暴露し、怒りを解き放つなら労働者は必ず立ち上がる。4・11秋田集会は、実に重大な勝利を切り開いた。いざ4・25尼崎現地闘争―4・26国労臨大決戦へ!(秋田 TK)
(写真 「屈辱的政治和解を拒否し勝利まで闘う!」と決意を語る羽廣憲さん【4月11日 秋田】)

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週刊『前進』(2436号3面1)(2010/04/19 )

 4・23法大闘争に総決起を

 「退学・停学」処分を粉砕し教育と団結を取り戻そう

 マルクス主義学生同盟・中核派

 全国の学友は「教育の民営化粉砕!」「大学・教育を取り戻せ!」を掲げ、全世界で湧き起こる労働者・学生の反乱に合流しよう! 法大闘争とまったく同じスローガンが、カリフォルニア全州教育ゼネストにおいて100万人の心をとらえている。全学連もともに闘った3・4ゼネストは、学生がキャンパスから闘いを開始したときに、教育労働者および地域丸ごとの決起へと発展することを示した。300万学生は日本の地において、4・23法大解放総決起集会をその突破口としよう。文化連盟・斎藤郁真君、倉岡雅美さんへの「退学」「停学」処分撤回! 学生運動が階級闘争の先頭に躍り出よう。
(写真 米バークレー校のピケットに全学連が参加【3月】)

 「生きさせろ」の怒りが大学キャンパスに充満

 もはや、資本主義は労働者階級を食わせていけなくなった。そして同時に、資本主義は「教育」という社会を成り立たせる根幹すら保障できなくなった。進行している事態は、新自由主義攻撃による「教育の崩壊」であり、青年・学生の「未来の喪失」だ。「生きさせろ!」の怒りはキャンパスに充満している。 

 高騰する学費と貧困ビジネス

 「仕送り最低、学費は最高」(朝日新聞)。大学生の生活費は、2000年度から8年間で3割減少。私立大生の学費は親の年収の3分の1にものぼり、仕送り額はバブル期の半額にまで減少している。学生の1割は仕送りゼロだ。学生の一日平均生活費は、1123円にまで低下した。
 その一方で、学費は国立平均68万円、私立平均133万円と、過去最高だ。大恐慌のもとでの資本攻勢で保護者の平均年収は8年間で130万円減少し、授業料滞納率は08年の1年で3倍になった。アルバイトなしには大学に行けない学生は、実に37・6%だ。
 学生の生活苦につけ込み、奨学金制度は今や新たな「貧困ビジネス」となった。首都圏私立大生の63・3%が奨学金を申請し、入学時に上限金利3%で月12万円借りた場合、卒業時には800万円の借金だ。返済できない学生は金融機関に個人情報が引き渡され「ブラックリスト」化される。今後は「金利上限3%の撤廃」すら狙われている。未来の賃金をむしりとり、学生を借金漬けにするのが大学なのか!

 大失業攻撃の下での新たな収奪

 「就職氷河期」と叫ばれている就職難で、09年度の内定率は80%。学生の5人に1人は就職できない。約13万人が就職もできずに卒業し、「失業者」となって路頭に放り出されている。
 これに対して大学は何をやっているか? 来年4月から「職業指導(キャリアガイダンス)」が全大学で義務化される。文科省は、2014年までの5年間を大学生・大学院生の「就学力」向上期間とし、国公立私立大学の130校に支援金、500校に相談員を派遣する方針を打ち出した。大恐慌による失業(就職難)という本質を覆い隠し、「自己責任」の脅迫のもとで、さらに学生を競争へとかりたてていこうとしているのだ。
 それだけではない。大学における新たな収奪が始まっている。「新卒」という肩書きのための「希望留年制度」「卒業延期制度」を導入。就職できなかった学生を「留年」させて、さらに学費を搾り取りとろうとしている。やむをえず大学院に進学した学生からも高額の学費をとり、「高学歴ワーキングプア」として放り出される。
 「資本がもうけるかぎりにおいて、学生は教育を受けられる」。教育を受ければ受けるほど、借金を背負わされ、未来が奪われる。こんな現実には、もう我慢ならない。こんな転倒した社会を根本から変革する時だ。末期の絶望的資本主義に引導を渡そう。

 新自由主義化で深まる大学の荒廃と自治破壊

 起きている事態は、新自由主義大学化と「教育の民営化=私物化」だ。
 それは、2004年の国立大学法人化から加速度的に進んだ。法人化後の5年間で、大学運営費交付金は毎年1%ずつ、合計720億円も削減された。
 大学から教員に配分される基礎的な研究費は激減した。法人化前の約150万円から72万円余に減少している。07年度の研究時間は、法人化前の01年度に比べ2割減った。資金不足の大学は、寄付金集めと企業からの研究費集めに奔走している。そして、「理事会」や「経営評議会」などの名目で大学運営に大ブルジョアジーが続々と参入している。「大学の独立性」や「教授会自治、学生自治」は利潤追求(営業権!)の阻害物として破壊され、資本家の意思を体現する学長に一切の権限が集中した。
 日帝支配階級と民主党政権がすすめているのは、大学間競争の激化であり、大学の淘汰(とうた)・統廃合だ。その結果、定員割れ・募集停止の大学が続出。定員割れ私立大学は、98年度は8%だったが今年度は46・5%。08年度は赤字だった私立大学は、44・3%にも達する。
 この新自由主義的大学改革の核心は「道州制の導入」であり、大学・教育のまるごと民営化である。民主党政権は「事業仕分け」によって、大幅に大学に対する運営費交付金・研究費を削減した。今年は、市場化テストを3倍化すると打ち出し、キャンパスにおいても「資本の論理」を徹底的に貫こうとしている。
 86大学の市場化テストの進展度合ランキングが発表され、政府は「評価を大学運営費交付金に強く反映すべきだ」(枝野行政刷新相)などと民営化・合理化・首切り競争をあおっている。6月から内閣府は、全国の国公立大学の施設管理業務と図書館運営業務を外部委託することを手始めに、大学まるごとの民営化を狙っている。そしてそこに、ブルジョアジーが群がってこようとしている。
 そして民営化・外注化の核心は、労働組合の解体と首切り、自治破壊だ。さらには、大幅な人員削減と果てしない非正規化だ。法人化以降、行財政改革の一環で大学にも5%人件費削減が課された。教授のポストは減らされ、授業の3分の1以上が人件費の安いパート賃金以下の非常勤講師に置き換えられた。
 さらに、寮自治を解体し、PFI(民間資本主導)型の寄宿舎に置き換えていく攻撃が強まっている。PFI型の寄宿舎では寮費ははね上がる。そもそも学生寮は、経済的な理由で生活できない学生のために、戦後学生運動の爆発の中でかちとってきた生活の場であり、自治空間だ。廃寮化攻撃は、寮生・学生から衣食住すらも奪う攻撃なのだ。
 東北大学日就寮の食堂廃止攻防、富山大学新樹寮の民営化・非公認化攻撃、京大熊野寮・吉田寮の自治解体をめぐる決戦が始まっている。全国寮生は決起し、「民営化絶対阻止!」「生きさせろ!」の闘いをさらに推し進めよう。
 法政大を先頭にした現在の新自由主義大学は、もはや「教育」でも「大学」でも何でもない。闘う団結の中にこそ学生の未来はある。

 「教育の民営化」粉砕へ全国学生の総反乱を!

 4年間の法大闘争は、「教育の民営化=私物化」に対する学生の未来をかけた闘いとして熾烈(しれつ)に闘われてきた。法大当局と警視庁公安部の未曽有の学生弾圧の背後にあるものは、教育の破壊に対する学生・労働者の怒りの決起への恐怖である。のべ118人の逮捕とそれをのりこえてきた文化連盟・全学連の団結と存在こそ、「教育を取り戻せ!」という大衆的学生決起の時代の到来を告げ知らせているからだ。
 90年代以降の法大闘争史は、むき出しの資本との闘いである。96年、法政大学総長に就任した清成は「自立型人材の育成」路線を掲げ、学生会館の解体、学生自治会の破壊に乗り出した。これは、労働者の9割を非正規職にするという95年『日経連プロジェクト報告』に応える路線だ。資本と権力に従順に従い、企業の奴隷になる学生をつくるための攻撃だ。
 「われわれCSK(サークル支援機構)は究極的には、主体性を持てない組織であるのだ」(今年2月のCSK総会レジュメ)。「自主文化創造」を掲げた文化連盟を非公認化し、法政大学当局が上からつくったサークル御用団体であるCSK。逮捕も処分も「営業権」も「施設管理権」も大学祭・新歓破壊もすべて黙認・容認し、それどころかその先兵をかって出ようとしているCSK。これが、「自立型人材」を掲げた法大当局の行き着いたみじめな姿だ。 この「自立型人材」路線と対決し、学生自治を売り渡さず、「学生は商品ではない!」と不屈にキャンパスで闘ってきたのが法大闘争だ。

 「営業権」の暴論

 法大当局は09年、ついに大学の「営業権」を公然と叫び始めた。オープンキャンパス、入試、授業、サークル、大学祭、就職活動の斡旋などもすべて、大学資本の延命のための金もうけの手段であることを告白した。そして「教育」という建て前を掲げながら、それとは逆の「賃労働と資本」の関係に学生を貶(おとし)めていくことによって、学生もまた労働者階級とともに社会変革と帝国主義打倒の主体として押し上げられた。新自由主義の破産しきった姿がここにある。
 法大闘争を、最も激しい階級的激突点である国鉄(JR)・沖縄・三里塚と並ぶ決戦場として押し上げていこう。4・23法大闘争を、1047名解雇撤回闘争の大発展と動労千葉労働運動の本格的・全国的飛躍をかけた4〜6月国鉄決戦と一体でかちとろう。「改憲・戦争、民営化・労組破壊」への怒りとつながり、米軍新基地建設阻止・日米安保体制粉砕・鳩山政権打倒の5月沖縄決戦の決定的突破口としてかちとろう。大恐慌と帝国主義間争闘戦に追い詰められる日本帝国主義との全面対決として法大闘争を爆発させたとき、日本学生運動は階級闘争そのものとして本格的な発展を開始する。その核心にあるのは、資本への激しい怒りだ。
 09年暴処法(暴力行為等処罰法)弾圧をぶち破った闘いにおいて、われわれはそれを新たな労学共闘−労働者階級の決起をつくり出す学生運動として実現してきた。

 吹き飛んだ幻想

 「教育の民営化阻止」の闘いは、階級的団結をつくり出す闘いだ。資本主義社会では、教育・学生はトコトン「商品」に貶められている。資本主義社会では、学生は自己を「労働力商品」として労働市場において売り込み、競争原理にたたき込まれ、団結を破壊される。資本の支配のもとでも「自由な学問」が実現可能であるかのような戦後体制的幻想、体制内勢力がすがりつく幻想は、大恐慌の直撃ですべて吹き飛んだ。国鉄においても沖縄、三里塚においても、そして法大においても不可避に激突は非和解的となり、絶対反対で団結を固めて闘い、資本による支配を転覆する中にのみ展望が見えようとしている。
 「賃労働はもっぱら労働者間の競争に基づく」「社会はブルジョアジーのもとでは、これ以上生きていくことはできない。ブルジョアジーの存在は、もはや社会とあいいれない」(『共産党宣言』)。学生も資本主義を打倒し、教育と団結と誇りを取り戻そう!
 最後に、「処分撤回」というスローガンの中に大学・教育を取り戻していく路線がある。法大闘争を爆発させる核心的内容は、処分撤回闘争だ。
 「教育の民営化阻止!」とは、賃労働と資本の関係をぶち破り、競争ではなく団結することによって学生の怒りをすべて解き放っていく路線だ。「処分撤回!」にこそ、300万学生の団結を復権させていくカギがある。処分の中に、現代の学生の置かれた現実が普遍的に表現されているのであり、処分こそ学生の新自由主義大学に対する決起を押しとどめようとする権力・資本によるくびきであり、処分を粉砕することは、300万学生の根底的怒りに基づく決起だ。
 「学生が隣の仲間のために声を上げる」という団結を復権した時、すべてを取り戻す闘いが始まる。文化連盟・斎藤君への「退学処分」、倉岡さんへの「停学1年処分」の撤回をかちとろう!
 全国学生は自らの未来をかけて、4・23法大解放総決起集会に結集しよう。そして全国学生運動の爆発と、5〜6月国鉄・沖縄・三里塚決戦に攻め上ろう!

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週刊『前進』(2436号3面2)(2010/04/19 )

 泉佐野 こくが市議必勝へ総力決起

 住民の会総会市政報告会 「市職に闘う労働運動を」

 5月の泉佐野市議選を控え、4月11日、泉の森ホール大会議室で関西新空港絶対反対泉州住民の会の26回目の総会と、こくが祥司市議の市政報告会が110人の参加で行われた。
 第一部泉州住民の会総会では会計の小林順子さんが活動報告を行い、事務局長のこくが祥司議員が10年度方針案を提案、15人の役員を選出した。住民の会代表を長年つとめた三里塚反対同盟の森田恒一さんから激励のメッセージが届いた。
 第二部の市政報告会では、「こくが祥司と語ろう会」会長の井上敏幸さんが「5月市議選を総力で闘い必勝へ」とあいさつし、来賓の末光道正・八尾市議と上村敏行・関西労組交流センター事務局長があいさつ。末光議員は「9割の労働者を首切り非正規化する攻撃に労組執行部が屈服する中、密室政治を暴露し労働者住民と一体で闘う議員が必要」と訴え、上村さんは「全関西の労働者も泉佐野市議選をともに闘う」とあいさつした。
 続いてこくが議員が市政報告と決意を語った。@5月選挙は20議席を22人で争う少数激戦で当選ラインは1800票に上がる。A議会でただ一人空港関連事業すべてに反対を貫いてきた。「1200億円もの借金はすべて大手企業のボロもうけだ。銀行に借金を返すために何十年も住民を奴隷にする健全化計画は反対だ」「税収200億円の市が借金返済に回せるのはせいぜい年に10億。1200億円も返せるわけがない」と、共産党やすべての候補がいう「財政再建」のウソを暴いた。
 さらに、B米軍基地はいらない。沖縄や徳之島の闘いと連帯し、関空の軍事空港化絶対反対で闘おう。C民営化に絶対反対。公立保育所や病院の民営化は安全の崩壊と低賃金化をもたらす。Dリストラと低賃金化に自治労連も自治労も闘わない。市職のなかに闘う労働運動をつくりだすために全力で闘う、と熱烈に訴えた。
 高齢女性のグループ、住民の会役員の青年労働者、指定管理者制度に怒る年金生活者、関西合同労組泉州支部など、地元から「空港の借金のために、企業の金もうけのために労働者と市民の生活をつぶす健全化計画は許せない。市議選には絶対負けられない」などの決意が表明された。関西合同労組泉州支部がまとめを行い、集会をしめくくった。
 同日、労組交流センターの労働者は全関西からかけつけ、集会と並行して、市内全域での宣伝戦に決起した。団地やスーパー前で次々「健全化計画」反対の署名や共感の声が寄せられた。
 住民の会の会員は口々に「私たちが言ってきたとおりになった。空港反対運動は正しかった。勝利する時代が来た」と確信を深めている。関西合同労組泉州支部は、国鉄1047名解雇撤回闘争を貫く新たな全国運動を軸に、市職や地域の中に階級的労働運動を拡大する決意を固めている。5月9日告示、16日投票の泉佐野市議選、こくが7選に必勝しよう。
(写真 企業のために労働者の生活を犠牲にする市政と唯一闘うこくが議員の必勝を誓う【4月11日 泉佐野】)

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週刊『前進』(2436号3面3)(2010/04/19 )

 全学連訪米ビデオ完成

 『カリフォルニア教育ゼネストを闘う』

 待望のビデオ「全学連訪米団、カリフォルニア教育ゼネストを闘う」が完成した。全学連の当地での奮戦を生き生きと伝える映像と、英語コールのリズムの洪水が凝縮されている。3・4スト当日を描く本編23分に加え、特典映像として@4日間の日米学生の連帯と友情を記録した「Days of California」の13分と、A訪米用に作成した英語での全学連紹介ビデオ「ZENGAKUREN」を収録。
◆DVD/頒価500円
◆注文先 全学連/TEL&FAX 050−3036−6464
E-mail mail_cn001@zengakuren.jp
※前進社でも扱います。

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週刊『前進』(2436号3面4)(2010/04/19 )

日誌'10 2010年 4月7日〜13日

 キルギスで政権崩壊/オバマ呼びかけの核安保サミット開幕

●キルギスで政権崩壊 中央アジア・キルギスで、野党勢力による反政府デモで、バキエフ大統領は専用機で首都ビシケクを脱出した。ウセノフ首相率いる内閣も総辞職を表明し政権は事実上崩壊。野党側はオトゥンバエワ元外相を首班とする臨時政府樹立を宣言した。(7日)
●辺野古でつり下げ訓練 名護市辺野古周辺の上空で、米軍ヘリコプターが兵隊5人をロープでつり下げ旋回する訓練を実施しているのが目撃された。同市基地対策室によると、前日も同じ訓練が確認されたが、それ以前には少なくとも3年間は実施されていない。(7日)
●米ロ、核軍縮条約署名 オバマ米大統領とロシアのメドベージェフ大統領は、チェコの首都プラハで両国の戦略核をそれぞれ1550発以下に削減する新たな核軍縮条約に署名した。発効すれば、米ロは配備する核弾頭数を、現状から約3分の1減らす義務を負う。(8日)
●密約文書、国に開示命令 1972年の沖縄返還の際に日米両政府が交わしたとされる「密約文書」情報公開訴訟で、東京地裁は密約の存在を認め、国が文書の不存在を理由に開示しなかった処分を取り消し、開示を命じる判決を言い渡した。原告1人当たり10万円の国家賠償も命じた。(9日)
●タイ軍と元首相派が衝突 タイ政府は、首都バンコクに軍部隊を出動させ、反政府集会を続けるタクシン元首相派「反独裁民主同盟」の強制排除を開始した。軍は催涙弾やゴム弾を使用。同盟側も銃や爆発物を使って抵抗したため、市街戦になり、21人以上が死亡した。うち1人がロイター通信日本支局に勤めるカメラマン。(10日)
●鳩山、5月決着を明言 鳩山首相は、ワシントンで開かれた核安保サミットの夕食会でオバマ米大領の隣に座り、約10分間意見交換した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、鳩山は「5月末までに決着する。大統領にも協力願いたい」と語り、協力を求めた。オバマの反応については「感触も申し上げられない」と記者に説明した。(12日)
●普天間移設、県内に機能存続 平野官房長官は記者会見で、米軍普天間飛行場移設に関し「(普天間の)機能の何を県外に出すのか、今検討あるいは調整の中にある」と述べ、普天間飛行場の滑走路を含む本体ではなく、県内に機能を残したまま進める考えを示した。(12日)
●核安保サミット開幕 オバマ米大統領が開催を呼びかけた初の「核安全保障サミット」が米首都ワシントンで始まった。オバマは冒頭発言で、サミットを「第2次大戦後、国連が招集されて以来、最大のもの」と開催意義を強調した。(12日)
●日ロ首脳会談 鳩山は、核安保サミット会場内で、ロシアのメドベージェフ大統領と会談し、今年6、9、11月に首脳会談を開くことで一致。鳩山は「北方領土の帰属問題を解決しよう。首脳間で領土問題を本格的に議論したい」と要請した。(13日)

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週刊『前進』(2436号3面5)(2010/04/19 )

 日程 4・23法大解放総決起集会

 不当処分撤回! 監獄大学解放! 国境をこえた学生の団結で教育の民営化を阻止しよう!
 4・23法大解放総決起集会
 4月23日(金)正午
 法政大学・市ヶ谷キャンパス
 《主催》 法大文化連盟/全学連/3・14法大弾圧を許さない法大生の会

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週刊『前進』(2436号4面1)(2010/04/19 )

 労働者の誇りかけ「政治和解案」の断固廃棄を

 国鉄1047名解雇撤回、検修全面外注化阻止の全国大運動へ

 分割・民営化への怒り解き放つ時だ

 1〜3月国鉄決戦は画歴史的なものとして革命的に戦取された。この中でおびきだされた政府と4党(民主党・社民党・国民新党・公明党)による1047名闘争の最終的な「解決案」は、「政治和解」なるものの反革命的正体を満天下に暴き出すものとなった。「解決案」を粉々に打ち砕いて、1047名解雇撤回・検修全面外注化阻止へ、動労千葉が呼びかける新たな全国的大運動へ驀進(ばくしん)しよう。国鉄・沖縄・三里塚・法大をめぐる決戦を爆発させ、鳩山政権打倒、日帝打倒、プロレタリア世界革命に向かって前進しよう。

 〔T〕動労千葉を先頭に切り開いた1〜3月決戦の画歴史的地平

 世界金融大恐慌は依然として進行している。それはますます発展し深化して、世界を争闘と分裂、戦争の時代へと引きずり込みつつある。この激動の中で、日帝は帝国主義の最弱の環として、ますますその脆弱(ぜいじゃく)性をさらけだしてきている。
 この日帝が帝国主義間争闘戦で延命していくためには、大失業と戦争、そして財政赤字の天文学的巨大化、伝統的な自民党的政治支配の崩壊、民主党・連合政権としての民主党政権の登場という現実のもとで、労働者階級とのいま一段の階級的決戦によって労働者階級の階級的団結を破壊し、労働者階級を帝国主義的抑圧体制に組み敷くしかない。
 このような観点からみるとき、国鉄−JRをめぐる労働者階級との攻防のもつ重要性は計り知れない。日本における新自由主義の全面展開は、1980年代の国鉄分割・民営化の強行によって初めて可能になった。しかし、動労千葉の断固たる闘いと1047名解雇撤回闘争が展開され、23年以上も持続してきたことは、日帝ブルジョアジーとその階級支配にとって重大な破綻点を形成するものであった。
 そして、国鉄の分割・民営化に断固反対する闘いが国鉄―JR戦線に顕在化しつつある中で、新自由主義は破綻し、JR自身もその新自由主義的あり方の矛盾の爆発によって行きづまってしまうことになったのだ。新自由主義が歴史的に破綻しきったその証左が今日の大恐慌であるのに、その現実から逃れるための彼らの政策は、またまた新自由主義的手法を極限まで進めるしかないのである。
 現在、JR東で強行されようとしている検修・構内部門の全面的外注化は、分割された国鉄をさらに何十、何百もの子会社に分割して民営化・民間委託化するものである。これによって、労働者の組合的団結を粉々に分解し、賃金を2分の1化、3分の1化してしまう大攻撃である。
 また、すでに進行しているライフサイクル攻撃も、国鉄分割・民営化のもとでのゆがんだ、間違った要員政策・要員削減のつくりだした要員不足問題を労働者を犠牲にしてのりきるものだ。若い運転士を兵役のように駅務などに動員し、ハンドルを奪ってしまう攻撃である。しかしこれは鉄道産業としてみるとき、運転保安上の危機を必ずつくりだすものであって、鉄道事業としての自己否定への道にほかならない。
 日本の新自由主義化攻撃の最基軸としてあった国鉄分割・民営化攻撃に唯一真っ向から対決し、労組の階級的団結を堅持しぬき、新自由主義を根幹のところで打ち破った動労千葉は、その後の長い間の分割・民営化路線にもとづく組合破壊攻撃をはね返して国鉄戦線に断固屹立(きつりつ)してきた。この動労千葉が今、歴史的に打ち固めてきた組合的階級的団結、そしてその時代認識と反合理化・運転保安闘争の路線をもって、大恐慌下で強行されるJRの第2の分割・民営化攻撃というべき検修全面外注化攻撃、ライフサイクル攻撃との闘いに総力をあげて決起したのである。そして、この10年1〜3月において4波のストライキを敢行し、その成果を組織拡大へと結実させる闘いに全力で突入している。
 JRこそ新自由主義下の日帝の矛盾と脆弱性を集中的に表現するものである。鉄道産業のもつ総合性ということも含めて、JRでの安全・運転保安確立の闘争を軸とする反合闘争の路線は、他の諸産別の闘いにも必ず普遍的に通底する階級的本質をもっている。
 1〜3月の国鉄決戦はこの意味で、4大産別を始め全産業的にもそれぞれの職場での〈反合・運転保安闘争路線>を創造的に形成しつつ、動労千葉(動労水戸・動労西日本―動労総連合)のストライキを自らも担うべきストライキとして、階級的一体的に闘われたのである。この点でも巨大な意義がある。
 動労千葉の4波のストライキと動労水戸・動労西日本のスト決起を軸に、さらに2・13東日本本社包囲、3・20イラク反戦、3・28三里塚の大集会・デモが展開され、職場生産点のスト闘争と反戦・沖縄・三里塚・法大の諸闘争が、「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」の革命性をみなぎらせて実現した。このことの意義も計り知れない。これは、国鉄決戦の数年がかりの大爆発を軸に、4・28〜5・15を突破口とする沖縄決戦(反戦・安保・沖縄決戦)の大爆発へと直結していくものとしてかちとられている。
 ここに、第1の国鉄分割・民営化との闘い、第2の分割・民営化攻撃との闘い、そして大恐慌下の大失業と戦争への全闘争が、一つの階級的労働運動の白熱的爆発としてついに一体となったのである。国鉄決戦に勝利し、それをプロレタリア世界革命へと発展させるべき闘いが、本当に現実的に第一歩を歩み始めたのである。
 また、三里塚決戦、法大・全学連の決戦も、そして全戦線のすべての闘いも、プロレタリア革命に向かっての帝国主義との大闘争の巨大な流れに合流して一体化し、ともに闘う情勢がついに切り開かれたのである。

 〔U〕解雇撤回闘争根絶の攻撃を全労働者の総決起で打ち破れ

 (1)「4・9合意」の粉砕こそJR体制打倒への突破口

 この闘いをさらに前に推し進めるために何よりも必要なことは、日帝の総力をあげた国鉄1047名闘争の全面解体・圧殺策動を、闘う全労働者の怒りの爆発によって粉々に打ち砕くことである。そして、大失業攻撃に立ち向かう労働者階級の闘いの真っただ中に、解雇撤回を掲げて闘う1047名闘争の不屈の旗を全労働者の結集軸としてあらためて打ち立て、JR体制打倒へ攻め上ることだ。
 政府と4党が出した最終的な「解決案」なるものは、その一字一句が分割・民営化による不当解雇を真っ向から正当化し、1047名の23年間の闘いを踏みにじった断じて許すことのできないものである。1〜3月の動労千葉を先頭とする第2次国鉄決戦の強力な発展、つまり革命の断固たる前進こそが、あらゆるペテンを打ち破ってついにこの「解決案」を引きずり出し、「政治和解」なるものの「密集した反革命」ともいうべき反動的正体を自ら暴露させるにいたったのである。これを徹底的に粉砕することが、革命の次の大前進への道を開く。
 まず、この「解決案」なるものの形成と推移は次のようなものである。
 @昨年12月、民主党の小沢一郎を中心に与党3党の幹事長・国対委員長が集まり、国労本部など4者4団体との「和解案」作成に直ちに入ることを決定した。
 A12月末から4党(与党3党+公明党)の担当者が2月下旬までに10回も会合を重ねた。
 B2月初旬には鳩山の参院決算委での答弁が演出された。
 C2月23日、各党担当者が解決案素案(2・23案)をまとめた。
 D3月3日、4党担当者案(3・3案)決定。
 E3月18日、3・3案を一部修正して出された4党の申入書(3・18案)が国交相に提出された。
 F4月9日、政府と4党が3・18案を大きくつくりかえた最終案で合意し、署名。4者4団体幹部が即日、受諾を発表した。
 こうした時間的流れをみても、動労千葉などの1〜3月闘争の圧殺のために、4者4団体派が必死になってことを急いだことは明らかである。しかし、この昨年12月からの与党3党+公明党の激しい動き、2・23案→3・3案→3・18案→最終案への内容的展開をみても、鳩山政権、ひいては日帝ブルジョアジーがきわめて強力な意思をもって、この「解決案」策動を推進してきたことは明白である。
 敵階級は、今日の大恐慌下で動労千葉と11月集会派が1047名解雇撤回闘争の大旗を握り、JRでの第2の分割・民営化攻撃粉砕闘争と1047名闘争とが一体化していくことをなんとしても阻止しようと必死になったのだ。日本の労働戦線の基本的支配構造を下から革命派が引っくり返していくことに、心底から恐怖したのである。国鉄決戦はいよいよ史上最大の決戦過程に突入したということである。

 (2)涙金と買収の金銭和解で23年間は売り渡せない

 政府と4党が最終的に打ち出してきた4月9日の「解決案」は、その反階級的本質をきわめて鮮明な形で示している。
 結論的に言えば、これは「国鉄分割・民営化は正当である」「JRに法的責任なし」「旧国鉄による解雇にも何の瑕疵(かし)もない」「09年3・25判決の550万円の支払いで十分」といった内容を、完膚なきまでにはっきりと徹底的に確認しているということである。4者4団体幹部は自己の裏切りをごまかすために、「雇用・年金・解決金」の3項目が解決案に反映されるなどと言いふらしてきたが、実際にはこの3項目すべてが完全に踏みにじられている。
 「解決案」は4党の申入書と政府・4党の合意書という二つの文書からなっている。その骨子は次のようなものである。
 ▼和解金は、原告910人に対して高裁判決金(550万円に延滞利子がついたもの)が1人平均1189万3750円。プラス訴訟費用等として1人あたり374万円。
 ▼国労本部など4者4団体に支払われる団体加算金が約58億円。
 ▼@すべての訴訟を取り下げる、A不当労働行為や雇用の存在を二度と争わない、B政府はJRへの雇用について努力するが採用の保証はできない、の3点を原告団の全員が承認し、正式に機関決定することを「解決案受け入れの条件」とする。
 これは何を意味するのか。

 「雇用」「年金」は拒否

 第一に、「雇用」はまったくのゼロ回答である。「解決案」は受け入れの条件として、政府は雇用を「保証できない」「JRによる採用を強制することはできない」と明文をもってはっきり言い切った。これは、1人も採用されなくても文句を言うなという宣言以外の何ものでもない。しかもこの条件を原告団全員があらかじめ承認せよ、4者4団体が機関決定して確認せよと迫っている。
 また、2・23案以来鳴り物入りで宣伝されてきた「雇用助成金」は影も形もない。雇用との関連で要求していた、闘争団員が運営している事業体への支援金(2・23案で18億円、3・18案で10億円)も、跡形もなく吹き飛ばされてしまっている。
 第二に、「年金」もゼロ回答だ。2・23案では「解雇で消滅した期間の年金相当分約1300万円」となっていた。ところが3・3案では「年金」の文字が消えて「生活補償金」に性格が変わり、3・18案では「雇用救済金」となり、最終案ではついにその言葉すらなくなった。
 第三に、「解決金」については、呼び名が「和解金」に変わり、「原告1人につき2200万円」などと、あたかも一人ひとりに2200万円という金額が支払われるかのようなデマゴギーが大々的に流されている。これはとんでもない大ウソ、インチキだ。
 2200万円とは、原告への「和解金」と4者4団体に支払われる巨額の「団体加算金」とを合体させ、それを1人当たりいくらと計算して出した数字にすぎない。原告に支払われる額は「高裁判決金」と「訴訟費用等」の計1563万3750円だ。しかもこの「訴訟費用等」は、それまでの「年金相当分」や「生活補償金」や「雇用救済金」に当たる部分が一切なくなった代わりに突然出てきた、積算根拠も不明な得体の知れないものである。この項目は、本来は原告に支払われるべき金を弁護士に渡し、弁護士を買収するために、最終段階で意図的に設けられたと考える以外にない。
 したがって、闘争団に支払われるのは、結局は高裁判決の550万円とその利子、計1189万3750円だけだということである。それもあくまで「平均値」だ。実際には多くの闘争団員が、それよりさらに下回る額しか受け取れない。このどこが「路頭に迷わない解決」か! これをペテンと言わずして何というのか。

 4者4団体に58億円

 第四に、一層許せないのは、これも最終案で突然出てきた「団体加算金」だ。原告に支払う金が2・23案の2950万円から3・18案の2406万円へ、最終案でさらにその半分以下へと大幅に減額されたその代わりに、4者4団体に58億円もの巨額の金が支払われる。
 この58億円は、4者4団体が「国鉄清算事業団を解雇された者1029人の生活面の支援を続けてきた」ことへの見返りとして支払うのだ、と説明されている。分割・民営化当時に「斡旋(あっせん)に応じて再就職した者の雇用主に支払われていた」金を参考にして算定した額だという。したがって離職者への支援金ですらなく、解雇者の再雇用に応じた資本家に政府が国鉄分割・民営化への協力金として支払ったのと同じ性格のものである。
 しかもここでは動労千葉が明確に排除されている。「1029人」という数字は国労闘争団966人と全動労争議団63人の合計である。1047名から動労千葉争議団9人と組合未加入の解雇者9人を除いた数字が1029人なのだ。また動労千葉争議団9人は鉄建公団訴訟の原告でありながら、今回の「和解金」の支給対象である910人の中には入らず、最初から除かれている。さらに、1029人と910人の差の119人は訴訟を提起しなかった被解雇者であり、彼らには事実上、一銭の金も支払われない。
 すなわちこの「団体加算金」は、動労千葉の排除と1047名闘争解体のためにこそ設けられたといってよい。動労千葉以外はすべて完全に奴隷的に屈服させる。そのための4者4団体幹部に対するあからさまな買収費用として、この58億円があるのだ!
 この金は、「団体の判断により今後の原告等の就職活動、自営業の資金等に活用することも可能」と言うが、要するに4者4団体の一部幹部のもとに濡れ手に粟(あわ)のような巨額の金が転げ込むのであり、その使途は彼らの裁量に一切が委ねられるのだ。国労本部などのダラ幹が「政治和解」の名のもとに実は自らの私腹を肥やす陰謀が、この過程で進行していたということである。なんというおぞましさ!

 全闘争の放棄が条件

 第五に、さらに最も重大であり断じて許すことができないのは、「解決案受け入れの条件」である。政府と4党の最終合意文書の最大の主眼はここにある。この条件は実にすさまじいものだ。すべての訴訟を取り下げるだけではない。「不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと」「解決金は最終のもの」「今後一切の金銭その他の経済的支援措置は行われない」と言い放っている。「二度と」「最終」「一切」という言葉はきわめて凶暴で異様だ。まるで「罪人」に向かってものを言うような言い方である。
 JRへの雇用について、「採用を強制することはできない」「保証できない」と明記したのも異様だ。通常の和解文書ならここまでは書かない。
 これはもはや「和解文書」の形態をとってはいるが根本的に異なるものだ。ここで政府と4党は、闘争団に対して“お前たちは解雇されたんだ”“本来なら救済される資格などない存在だ”と牙をむきだしにし、“お情けをかけてやるのだから今後は一切闘わないことを誓約しろ”と迫っているのである。1047名闘争に対するこれ以上の侮辱はない。
 しかもこの条件を「原則原告団910名全員」がのみ、かつ「正式に機関決定」をしない限り、一銭の金も払わないぞと居丈高に宣言しているのだ。「原則」という言葉が入っているのは絶対反対派の闘争団員の存在を意識しているからであり、反対派の原告を一人残らずつぶせ、それが「政治和解」の最大の条件だということだ。
 もっと重大なのは、「不当労働行為や雇用の存在を二度と争わない」という文言には、通常ならあるはずの「本件」に限定する言葉は一切ない。これは解雇撤回闘争など今後一切やるな、放棄しろということだ。これを労働組合の正式の機関決定にせよというのである! しかもそれを、4者4団体のもとにある全労働組合に強制しようとしているのだ。不当労働行為や解雇を「二度と争うな」と労働組合に要求することは、労働組合に対する事実上の解散要求だ。まさに究極の労組破壊、労働運動つぶしである。
 4者4団体幹部はこれらすべてを丸のみし、即座に受け入れを表明した。まさに前代未聞の大裏切りだ。そして6月30日に、訴訟の取り下げと金の一括支払いを同時に行うことを決定した。それまでの間に反対派をたたきつぶして、「受け入れ条件」をすべてクリアすることを政府・4党に約束したということである。
 国交相の前原は9日、政府・4党の合意発表に伴う談話の中で「今回この問題の解決が図られたとしても、国鉄改革には、いまだ完全民営化を果たしていないJR三島会社(JR北海道・四国・九州)やJR貨物の自立をはじめ、未解決の課題が残されています」と、「国鉄改革の完遂」に一層全力をあげると言っている。第2次国鉄分割・民営化攻撃を徹底的に進め、JALにしたような極限的な首切り合理化の嵐に、再び全国鉄労働者を、さらには4大産別を始め全労働者をたたき込もうとしているのだ。だからこそこの「政治和解」を、労働者階級にとってとことん屈辱的なものにし、それをつうじて労働組合の完全な変質と全労働運動の絶滅をたくらんだのだ。
 昨年12月以来の全過程は、政府・4党とJR資本・日帝ブルジョアジーが4者4団体にこれをのませるために、4者4団体幹部や弁護団を露骨に買収し、一層の全面屈服を要求する過程として進行したのである。そして4者4団体幹部と弁護団を牛耳る一部の弁護士は、58億円もの「団体加算金」や原告1人あたり374万円=総額34億円の「訴訟費用等」という巨額の金と引き替えに、この買収に応じ、今や日帝の1047名闘争圧殺攻撃の完全な手先となって登場したのである。

 (3)絶対反対の闘争団員こそ全労働者の階級的魂だ

 総じて言えば、この「解決案」なるものは、とてつもない大攻撃である。国鉄分割・民営化という希代の大反革命、20万人の首切りと200人以上の自殺者を出した不当労働行為の極致というべき「いったん全員解雇、選別採用」という大攻撃を考えるとき、「550万円プラス利子」などというペテンでこの「解決案」をのめと闘争団員に強要することは、労働者への襲撃にも等しい行為である。1047名闘争の23年の長い苦闘に対して、また、国労組合員の誇りにかけ、労働者として人間としての生き様をかけて闘った多くの人びとに対して、こんな解決案で階級的全面屈服を強制することは断じて許されない。
 しかし、この闘いは、過去の評価の問題にとどまらない。分割・民営化をめぐる攻防は今もJRで続いている。しかもJR体制の打倒か否かをかけた重大な決戦局面を迎えている。この時に、分割・民営化との闘いの幕引きを図るとは何たる裏切りか。「第1の分割・民営化は正当、JRに法的責任なし」と認め、ましてや「JRの事業の発展に協力する」などと言って、今日の第2の分割・民営化と少しでも闘えるのか。ライフサイクルや検修全面外注化の攻撃は、第1の分割・民営化の必然的帰結であり、その矛盾の爆発を取り繕う反革命なのである。
 分割・民営化攻撃そのもの、JR体制のあり方そのものへの根底的対決なしに、どんな闘いもできない。現実には今、JR総連内も含めて、平成採の青年労働者を先頭に、第2の分割・民営化への反撃の闘いがすでに始まっているのである。そしてさらに、動労千葉・動労総連合と国労共闘を先頭としたこの第2次国鉄決戦は、4大産別を始めとした全青年労働者、労働者全体の怒りと結合して、大きなうねりになろうとしている。国鉄戦線の革命的流動化が一大反響を呼び起こし、日本の階級的労働運動の再生への道が切り開かれつつあるのである。
 今次「政治和解」を推進し、これをもって1047名闘争を解体しようとする者は、この第2次国鉄決戦に対する階級的裏切り分子であり、必ず動労千葉と11月集会派への反革命的敵対勢力となり、権力・ブルジョアジーの手先と化していくものとなる。
 だが1047名闘争とそれを支える労働者の大半は必ず、この「解決案」のあまりの反革命性に階級としての誇りにかけて反対し、決起する。すでに国労闘争団の中から絶対反対派の闘争団員の不退転の決起が始まっている。分割・民営化への23年もの怒りと闘いは、金で売り渡せるものでは断じてない。労働者階級の本質的な革命性において、大分岐と決起は必至である。
 「政治和解」策動に、今こそ階級的鉄槌(てっつい)を加え、粉々にしよう。むしろこの「解決案」という名の反革命をたたきつぶすことで、第2次国鉄決戦の炎は圧倒的に燃え盛っていく。革命の波は労働戦線を必ずなめ尽くしていくであろう。
 1047名闘争の革命的貫徹を! 
第2次国鉄分割・民営化粉砕、検修全面外注化粉砕、ライフサイクル粉砕、国労中央および4者4団体の腐敗した幹部を完全打倒し一掃して、動労千葉・動労総連合と11月集会派の大前進をかちとり、日帝打倒・プロレタリア革命への道を今こそ驀進しよう。

 〔V〕国鉄決戦と4〜5月沖縄決戦の一体的推進で勝利を開こう

 (1)大恐慌と戦争への突入は革命的情勢の決定的成熟

 国鉄決戦の圧倒的推進を基礎に、今こそ4〜5月沖縄決戦に突入しよう。
 世界金融大恐慌が爆発し、深化し、発展しつつある中で、帝国主義の世界体制・世界経済体制は未曽有の危機に陥っている。この中で米帝を先頭に、各国が国家をあげ、古典的といえる形で帝国主義的通商貿易政策を遂行し、なりふり構わない市場争奪戦、資源争奪戦に突入している。そしてますます相互絶滅戦的な争闘戦へと突き進んでいる。
 大恐慌の爆発で暴露された過剰資本・過剰生産力はまったく解決されず依然として温存されている。財政投入はすでに膨大すぎるほどに行われているが、大失業の重圧下で国内市場は長期不況から根底的に脱却することはできない。投資が投資を生んでいく動きが経済の内側から本格的に起きてくるとはならないのだ。さらに財政を投入するしかないが、今度はそれが一層大きな危機をつくり出す危険がある。あまりに巨大な国債の発行は必ず国債の暴落を引き起こし、ひいてはインフレと通貨の暴落を引き起こす。とくにアメリカ帝国主義のドル暴落は、とてつもない破滅的結果を米帝と世界経済にもたらす。
 今、このプロセスはじりじりと進行している。すでに一定の形で破綻が始まりつつある気配がある。

 帰結は戦争か革命か

 はっきりさせておいた方がよいことは、米帝の場合、いや日本、欧州、中国なども、かつて29年大恐慌からの脱出過程でルーズベルトがアメリカ経済に投入したような巨額の財政投入を、すでにこの08年〜10年の過程でやってしまっていることだ。しかし、それでも大恐慌が引き起こした大不況情勢は、本格的には打開されないのである。
 今日、景気は「底打ち」「回復過程」などという話が流されており、確かに一定の相対的回復はある。しかし帝国主義ブルジョアジーや金融ブローカーたちが望む、かつての大好況のような方向にはけっして向かわない。
 帝国主義論的にいっても、歴史的事実からいっても、こうした大恐慌から大不況の地獄へという行き詰まりの中で、帝国主義がやることは同じだ。帝国主義権力を動員しての輸出の促進であり、市場の奪い合いであり、資源の奪い合いだ。世界の帝国主義は今、また中国などの大国も、ほとんど同時に同じ危機に陥っている。これは、今回の大恐慌が29年恐慌よりもはるかにすごいところだ。世界同時大恐慌=大不況なのである。
 これが今からいよいよ帝国主義間・大国間の争闘戦として爆発していく。そして帝国主義間争闘戦の最後の言葉は軍事力、軍事的力関係であり、究極的には戦争の力である。イラク戦争も、アフガニスタン戦争も、こうした「大恐慌と戦争」という条件のもとで今、新たな意義を付与され、アクセルが踏まれつつある。イランをめぐる情勢もいよいよ煮つまっている。
 最も恐るべきことは、中国の超大国的膨張とその軍事力強化に対し、米帝は、中国の力がこれ以上強まれば米帝の軍事力がもはや十全に展開できない危機に陥るとして、危機感を爆発させていることである。この間米帝は、台湾への武器供与問題や中国・元のレート問題などをめぐって、中国との間にきわめて厳しいパワーゲームを展開しており、相互にぎりぎりの状況下での対応関係に入っている。
 要するに、大恐慌は同時に新たな世界戦争への道を開いたということだ。レーニン帝国主義論を現代的に適用することが今、労働者階級にとって不可欠になっているということである。

 (2)米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒へ

 米帝の沖縄基地についての基本的態度も、大きくは、こうした情勢によって決まっている。米帝にとって、中国問題、あるいはアジア・太平洋問題、また対日問題という点から言っても、沖縄の米軍基地、または「基地沖縄」という現実への徹底した執着は激しく、絶対に手離したり、機能の低下を許容したりすることはない。ギリギリのところで米帝の取る態度はきわめてハードなものとしてある。
 日帝と安保・自衛隊の動向について言えば、日米間の矛盾や争闘戦はいよいよ激しくなっているが、米帝の今日的・圧倒的な経済的・軍事的実力と日帝のそれとの格差に規定され、また、日帝の敗戦帝国主義としての戦後史的階級関係に規定されて、日帝は、日米安保体制強化の形態のもとでの日帝の軍事大国化という戦後の路線を大きく超えた行動には簡単には踏み出せない。鳩山内閣も、対米自立的な一定の言動があっても本格的に踏み出すことはできない状況にある。日米安保と沖縄基地について、基本関係を動かせる状況にはない。
 しかし、ここで重要なことは、鳩山政権は平時の通常の政権ではなく、帝国主義の根底的危機の爆発の時代に、連合のダラ幹勢力を取り込んで、労働組合の勢力を半ば政権内に取り込むことで成立したボナパルティズム的性格を持つ政権であるということだ。このことから鳩山政権は事実上、普天間基地について、「最低県外、海外」への移転という誓約を沖縄県民に対してしたということである。しかも決定的なことは、この鳩山の誓約を沖縄県民(プロレタリアート)が全県的な圧倒的な大衆行動の力で打ち固め、さらに名護市長選において、県内への移転はどんなものでも許さないとする人物を市長に選出したことである。
 つまりここでは、鳩山のボナパ的でペテン的な本質を持っていた「県外、海外」という言葉に、階級的大衆行動によって階級的実体を打ち込み、一つの現実的力関係を形成したということである。そして、これはさらに4〜5月、全県民のゼネスト的決起への力となって発展しつつあると言っていい。
 鳩山は、5月末までに移転先を万全な形で決定すると言っているが、米帝は辺野古新基地建設という現行案か、普天間の現状の継続しか承認しないとみていい。逆に沖縄県民(プロレタリアート)は、どんな形のものでも沖縄県内に建設することは断じて容認しないという点で、きわめて固い。また、現行案については、民主党自身が自民党との関係でも事実上放棄している。これを侵せばほとんど内閣総辞職間違いなしの問題である。「分散移転」などと言って鹿児島県徳之島などを狙っているが、すでに4200人の決起で基本的に粉砕されている。これを力で押し切ることは政権の崩壊に直結する。はっきり言って、鳩山に出口はないのである。
 ここで、基本的に押さえるべきことは何か。それは、大恐慌が大失業と戦争を生み出すという情勢の真っただ中で、沖縄基地問題で日米安保体制がガタガタになるということだ。すなわち米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒という革共同の沖縄綱領的内容が、一定の突破口を切り開くことができるということだ。日米安保の一角に大きな風穴を開けることも可能なのだということだ。
 何よりも、労働者階級の総決起によって、また、沖縄的には全県民型のプロレタリアートのゼネストによって、普天間基地即時撤去、辺野古移転絶対粉砕の闘いを展開し、階級的力関係の革命的変革をかちとっていかなければならない。鳩山内閣を参院選を待たず粉砕することは、文字どおり日本の政治危機の極限的爆発を意味する。あらゆる形での、政党の分裂や離合集散がありうる。
 しかしこれは、もはやプロレタリア革命か反革命的ブルジョア独裁権力の凶暴化か、の二つに一つしかない非和解的な階級的大激突として進行するのである。革共同は今こそプロレタリア世界革命の旗を掲げて、階級的労働運動路線の白熱的展開をとおして、労働者階級の革命的階級形成に向かって驀進しなければならない。

 職場と街頭の結合を

 さて、再び5月に向かっての沖縄決戦論自体に戻れば、この闘いはまず第一に、何よりも国鉄決戦を基軸に驀進することを土台にして進む。その上で、日本(本土)のプロレタリアートは、沖縄県民=沖縄プロレタリアートの反戦・反安保的な革命的決起に、プロレタリアートとして完全に連帯する闘いを階級の総力をあげて闘う必要がある。さらにこの闘いは、実は「改憲・戦争、民営化=道州制攻撃・労組破壊」という帝国主義の新自由主義攻撃との闘いそのものであることを確認しなければならない。
さらに言えば、資本は国内で労働者同士を分断し競争させ、搾取し収奪するが、それは対外的には外国の労働者と競争させ、対立させ、ついには戦争で殺し合わせることで海外の利権を握り、収奪と搾取を行い、超過利潤をがっぽりと稼ごうとしているのだということ。つまり、国内で労働者と労働者を分断して搾取することと、海外で他国の資本と闘うために労働者同士を戦わせるというのは、全一体として帝国主義の労働者支配のメカニズムを形成するのだ。レーニンが帝国主義論で説いている戦争論はまさにこれである。
したがって労働者階級は、生産点における労働組合的団結、階級的・党的な団結を圧倒的な基盤としつつ、生産点から街頭にいたるすべての地点で反戦政治闘争に爆発的に決起する必要がある。
今こそ、レーニン帝国主義論とレーニン戦争論から徹底的に学び、実践しなければならない。革共同は、3全総でも、70年決戦でも、また80年代や90年代においても動労千葉の闘いと結合しつつ、こうした闘いを貫き通してきたことをはっきりさせよう。
沖縄のプロレタリアートと本土のプロレタリアートがともに国鉄決戦を闘い、それと固く結合して米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒に総決起していくことである。沖縄の基地労働者の決起を最先頭にして、この闘いをかちとろう。5月から6〜7月へ、日本階級闘争の決戦に次ぐ決戦を、本質的にはすさまじい内乱的闘いとして圧倒的にかちとろう。そして、プロレタリア革命とプロレタリア独裁の樹立に向かって突き進もう。
ここで今ひとつ付け加えるならば、この国鉄と沖縄での決戦は同時に三里塚決戦であり、法大決戦であることを明確にして前進しよう。また、沖縄決戦の反戦・反安保的爆発が、アメリカのプロレタリアートや韓国のプロレタリアートとの国際連帯を圧倒的に強めることを自覚しよう。カリフォルニアの教育労働者の闘いが高校への軍のリクルートをめぐる怒りとして爆発したこと、韓国の労働者が常に戦争の危機の中で生きていることを、忘れてはならない。
国鉄決戦の爆発こそ、こうした沖縄決戦論を大いに膨らませる土台を与えているのである。逆に、反戦政治闘争の前進がまた国鉄決戦の大爆発へと返っていく。こうした闘いを縦横に展開できる党へと革共同は飛躍しよう。
そして60年安保闘争も、70年安保・沖縄闘争も、80年代の国鉄分割・民営化阻止決戦をも超える大闘争を数年がかりでつくり出し、プロレタリア革命をグイと引き寄せる力をつくり出していこう。

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政治解決の基本内容 

■4党の前原国交相への申し入れ(「国鉄改革1047名問題の政治解決に向けて(申し入れ)」)の核心点

1.和解金 一人平均1,563万3,750円
総数910世帯(約142億円)
@高裁判決金は550万円、遅滞金利分(注)は639万3,750円(小計1,189万3,750円)。
A訴訟費用等374万円。
(注)支払日までの金利分とし、平成22年6月30日の支払を想定。
2.団体加算金 58億円
4者・4団体が、国鉄清算事業団を解雇された者1,029人の生活面の支援を続けてきたことに鑑み、当時、斡旋に応じて再就職した者の雇用主に支払われていた雇用奨励金及び住宅確保奨励金を参考とし、4者・4団体に団体加算金を支払う。算定に当たっては、4者・4団体の非営利性に鑑み、特段の配慮を行う。
(なお、本団体加算金については、団体の判断により今後の原告等の就職活動、自営業の資金等に活用することも可能)

■4党と政府の合意文書「国鉄改革1047名問題の解決案(四党申入れ)について」

1.政府は、以下のことを条件として、平成22年4月9日に民主党、社会民主党、国民新党及公明党(以下「四党」という。)から申入れのあった「国鉄改革1047名問題の政治的解決に向けて」による解決案を受け入れる。
(解決案受入れの条件)
四者・四団体(原則原告団910名全員)が、次の事項について了解し、その旨を正式に機関決定すること。
@この解決案を受け入れること。これに伴い、裁判上の和解を行い、すべての訴訟を取り下げること。
A不当労働行為や雇用の存在を二度と争わないこと。したがって、今回の解決金は最終のものであり、今後一切の金銭その他の経済的支援措置は行われないこと。
B政府はJRへの雇用について努力する。ただし、JRによる採用を強制することはできないことから、人数等が希望どおり採用されることは保証できないこと。
2.四党は、1.を了解する。

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対照表 1047名問題「解決案」の推移

2・23各党担当者素案
3・3四党担当者合意案
3・18四党正式案
4・9政府・四党解決案
解決金 1650万円(1世帯当たり) 解決金 1650万円 和解金 高裁判決金 1182万5000円 和解金 高裁判決金 1189万3750円
年金相当分 1300万円(1世帯当たり) 生活補償金 1300万円 雇用救済金 1224万円 訴訟費用等  374万円
計2959万円 計2950万円 計2406万5000円 計1563万3750円
総計270億円 総計270億円 総計218億9900万円 総計約142億2671万円
      団体加算金 58億円
18事業団支援金 各1億円 18事業団支援金 各1億円 18事業団支援金 全体として計10億円 18事業団支援金 明記されず
計18億円 計18億円
55歳以下のJRへの雇用要請 約230人 55歳以下のJRへの雇用要請 約200人 55歳以下のJRへの雇用要請 約200人 55歳以下のJRへの雇用要請 「保証できない」と記載
雇用助成金 要求中にあり 雇用助成金 要求中にあり 雇用助成金 要求中にあり 雇用助成金 明記されず

 

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週刊『前進』(2436号5面1)(2010/04/19 )

 米ロ「新核軍縮条約」の大ウソ

 世界核戦争に進むオバマ倒せ

 世界大恐慌の嵐の中、帝国主義間争闘戦が激化し、米帝基軸の戦後世界体制の崩壊が始まった。オバマの「核なき世界」とは、米帝の圧倒的な核独占体制を再確立して核戦争と第3次世界大戦に突入していくものだ。
 米帝オバマは昨年4月5日にプラハで「核なき世界」を打ち上げた。それから1年、3月5日の「核拡散防止条約」(NPT)発効40周年に大統領声明を出した。
 それは米帝の核基本政策である。@全面核戦争の脅威は去ったが核拡散の危機は続いている、A核軍縮、核不拡散、核エネルギーの平和利用が「核なき世界」の3本柱、B「核戦略見直し」(NPR)では、米国の核兵器数の削減と安全保障戦略における役割の縮小を図るが、核抑止力は維持する、C核安全保障サミットで、無防備な状態にある世界各地の核物質の安全を4年以内に確保する、DNPTを強化し、加盟国の権利と責任を厳格なものとする、というものだ。

 「核抑止力」維持

 オバマは、4月6日に「核戦略見直し」を発表した。ここで言う「核戦力の役割縮小」は真っ赤なウソで、「核拡散防止条約」を順守しないイラン・北朝鮮への核攻撃を宣言し、「核先制不使用」を拒否し、生物化学兵器攻撃に対しては核で対応するとしている。「非核保有国には核攻撃しない」とペテン的なことを言いながら、「核抑止力は維持する」と、核戦争をあくまでもやる路線と態勢を取っている。
 米ロは、4月8日に「新核軍縮条約」(新START)に調印した。これは、実戦配備済みの戦略核弾頭の上限数をそれぞれ1550に制限するなどと言っているが、これもインチキだ。
 @未配備の「保管核弾頭」には制限がない。戦術核の制限には触れていない。戦術核は米ロともに増強しようとしている。A米のミサイル防衛(MD)がロシアの戦略核を脅かす場合にはロシアは脱退できる。B戦略核弾頭の数え方に抜け道があり、米は4500の核弾頭が維持される計算だ。
 「米ロ核軍縮」は核保有国の中国、フランス、イギリスへの核重圧になるが、これら3国の反発を強め、核戦争と核戦争体制をめぐる争闘戦を激化させるものになる。
 4月12、13日、ワシントンで「核安保サミット」(47カ国参加)が開かれた。「核テロは国際安全保障の最大の脅威」とし、「4年以内に核物質の管理を徹底すること」をうたった共同声明を採択した。核物質管理はそれぞれの国の責任であるとし、国内法を強化すること、特に高濃縮ウランとプルトニウムの管理の徹底を求めている。
 オバマは「核なき世界」の4番目の柱に「核テロ対策」を打ち立てようとしている。そしてこの核安保サミットの内容を、5月3日からのNPT再検討会議(190カ国参加)で貫徹しようと狙っている。

 「対核テロ」戦争

 01年「9・11」反米ゲリラ戦を受けて、ブッシュは「対テロ戦争」を打ち出し、「外への侵略戦争、内への階級戦争」を全面的に展開した。パトリオット(愛国者)法制定と、アフガニスタン・イラク侵略戦争である。
 オバマの「核テロ対策」は「対核テロ」戦争宣言だ。イラン、北朝鮮侵略戦争を核戦争として構え、全世界の階級闘争、民族解放闘争、労働運動を破壊する攻撃だ。
 4月の核安保サミットにNPT加盟国のイラン、北朝鮮は招待されず、NPT未加盟国で核保有国であるインド、パキスタン、イスラエルが参加しているのがその証拠だ。
 マスコミは「テロの危機現実に」と称して、アルカイダのメンバーがアメリカの原発で働いていたこと、ベルギーの米軍基地(B61核爆弾が貯蔵されている)に反核団体が潜入したことなどを大宣伝している。オバマの「核なき世界」に賛同しない勢力はすべて「核テロ分子」という攻撃だ。
 核安保サミットは、「核防護の強化」と称して、「国内法」を強化するなど各国階級闘争の解体で一致した。

 新型弾頭の開発

 オバマは、新型の核兵器運搬手段の開発に乗り出した。B52搭載型のAGM―86空中発射巡航ミサイルに代わる長距離巡航ミサイル(LRSO)の研究開発費を議会に要請した。さらに大陸間弾道弾(ICBM)の核弾頭を2030年まで延命させ、オハイオ級戦略原潜の後継艦の開発建造、B52戦略爆撃機の改造など、「核戦略3本柱」の圧倒的強化・維持を図っている。さらに新型核弾頭の開発にも乗り出し、核軍縮どころか世界核戦争を準備している。

 4・28日比谷へ

 米核戦争体制の最重要の環が日米安保である。日米安保は核安保である。日米安保の最大の実体である沖縄で、普天間基地移設をめぐって沖縄県民の普天間基地撤去、米軍基地撤去の大闘争が爆発している。日米安保粉砕に核廃絶の展望もある。米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒へ、4・28沖縄デー集会に総決起しよう。

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週刊『前進』(2436号6面1)(2010/04/19 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 全学連が模範を示す ドイツの学生も闘う ドイツ ローラ・アイゼンベルク

 全学連がカリフォルニアで3・4教育ゼネストに参加することができて、私もとてもうれしく思っています。
 全学連の動画も見ました。すごいです! 勉強になるし、なんと言っても感動的で印象的です! それに全学連のみなさんについてはこれまで写真で見てきただけなので、行動する姿を見ることができてよかったです。デモや演説の様子など、3・20集会のビデオや写真は私たちを勇気づけるものでした。
 バークレーの学生が呼びかけた不当処分に抗議する署名を、私もしました。ドイツの教育ストの仲間たちにも転送しました。カリフォルニアの状況がドイツでも知られるようになったらいいし、署名の数が増えたらいいな、と思って。
 さて、ドイツの学生運動を成功させるための課題は、教育制度に対する批判をさらに、苦悶(くもん)にあえぐ資本主義体制のほかの諸領域に対する批判にまで押し広げることです。その点、全学連は模範を示しています。全学連は教育の民営化に対して闘うばかりでなく、沖縄の米軍基地、成田空港、それに戦争そのものに対して闘い、1047名の国鉄労働者のために闘っています。日本の3・20集会ではとても若い学生からすごく年取った労働者までみんなが演説し、学生と労働者が団結することは可能なんだということを理解することができました。
 ドイツの教育スト運動がラディカルな運動になり、その中から真に左翼的運動が誕生するためにはもっといろいろ努力しなければなりません。そのために私たちはこれからも闘います。

 食汚染は資本の矛盾 三里塚野菜を広める東京 野中絵美

 以前私は、食についてまったく無関心で、食べることにできるだけ時間やお金を掛けないようにしていました。そんな私が三里塚の無農薬野菜を取り始め、色々なものを時間をかけて手作りするようになったのは、現在の「食」の中に、資本主義による合理化の結果としての汚れが存在していると考えるようになったためでした。
 スーパーやコンビニで売られている食品の原材料の中にあれほどの有害物質が含まれているのはなぜか。安い人件費、材料費で短期間に大量生産するため、つまりメーカー側の利益のためです。仕事で忙しい親に代わって、レトルト食品やファストフード、総菜、カビの生えないパン等が子どもたちを育てています。そういうものに頼らなければならない長い労働時間のためです。
 過労による健康被害を生み出しているのは資本であるのに、自己責任であるかのように思い込まされています。でも本質的な問題は資本主義の合理化や利潤追求の矛盾にあるのです。食品メーカーによる偽装表示等は、欠陥自動車や鉄道の事故と本質を同じくするものです。
 汚染された食は、食事療法だの国産品の購入だのエコ意識だのといった小手先では解決できません。資本主義の枠内での安全はあり得ないからです。このような視点からも合理化絶対反対、資本主義打倒を訴えたいと思います。
 私は三里塚の無農薬野菜と向き合ってから身体的にも精神的にも健康になりました。友人たちにも広めたいと思います。

 『前進』読者会に参加 労働者の生き方学ぶ 大崎宏治

 現在、私は『前進』の読者会に参加させてもらっています。
 これまで、共産党で活動してきた私にとって、現在の日本の労働者をめぐる情勢や世界情勢について、問題点が的確に分かり、とても良い勉強になっています。従来は、ほとんど選挙活動に従事していましたし、それが当たり前だと思っていました。『前進』を知り、労働者としていかに生きていくべきなのかを痛切に考えさせられました。
 読者会をとおして、選挙だけ、議会対策だけでは何も変わらないと確信しました。さらに、マルクス主義についてもまったく何も学習する機会がなかったため、労働者は自身がどうあるべきかを学んでいく必要性も実感しています。
 これからは、私たち労働者の世の中にしていかねばならないと感じ、日々、新聞を読ませてもらっています。 

 第10期党学校で 階級的労働運動で障害者解放かちとる 長井伸行

 一年をとおして学校に通い、搾取と収奪の違いすら解らず、労働者の一員だという明確な確信をもっていなかった過去と決別し、私自身の革命をなしとげた思いです。
 党員であること、そして労働組合に身をおき、革命を望むなら、さらに党内での団結、労働者との団結を本気で望むなら、マルクス主義を自らのものとしなければ同じ土俵には立てない、この学校での体験を今後の実践とともにさらに深めていこうということです。
 一番印象に残っているのは、『資本論』の講師の「社会をわしづかみにとらえる」という言葉。資本主義社会とはどういう社会か、その打倒には何が重要かをつかむことだと思います。
 特に精神や身体に障害を抱えた者も、資本による搾取をうけていることがハッキリしたことが最大の成果です。その鍵は「労働」をどうとらえるか。障害者は資本主義体制のもとで、労働現場から基本的に排除されていると言えます。しかし本来「労働」は、資本家の利潤を生むための行為ではなく、人間の本源的ないとなみです。現に今でも職場で労働をしている障害者は無数に存在しています。さらに言えば、本当に労働ができない仲間もいます。しかし、彼ら・彼女らも資本主義国・日本に存在し、人間として必死に闘い、生き抜いています! このこと自体が、資本のもとで別な形態ではあれ搾取されているのが事実です。
 これをつかんだことが、塩川グループ等と完全に決別できた根拠であり、さらに階級的労働運動路線を我が物とできる根拠にほかなりません。
 最後に、障害者解放の問題について断言します。「階級的労働運動で解放をかちとろう!」

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週刊『前進』(2436号6面2)(2010/04/19 )

 センターの強化・発展誓う

 救援連絡センターが第6回総会

 “弾圧には完黙・非転向で闘おう”

 4月10日、東京芸術劇場(池袋)で救援連絡センター第6回定期総会が行われた。3月26日に再審で無罪をかちとったばかりの足利事件の菅家利和さんと、同じく再審で無罪が確定している富山(氷見)事件の柳原浩さんを迎え、100人の結集で成功した。
 最初に、救援連絡センター代表弁護士の葉山岳夫さんが主催者あいさつを行った。葉山さんは、新自由主義が崩壊し大失業と戦争の時代の中で、ますます救援連絡センターの重要性が高まっていることを訴えて、以下6点にわたって提起した。
 @5月18日に国民投票法が施行されるが、すでに始まっている改憲攻撃と闘う。A憲法違反のかたまりである裁判員制度を撤廃するために、5月18日の裁判員制度廃止全国集会へ全力で結集する。B戦前からの治安法である暴力行為等処罰法を使った法大闘争や国鉄闘争にかけられた弾圧に勝利した。暴処法と闘う。C組織的犯罪対策法と公判前整理手続と闘う。D国鉄1047名闘争は解雇撤回の原則を掲げて闘えば勝てる。原則を投げ捨てた和解策動は絶対反対。E国家権力による死刑執行を弾劾する。
 最後に、三里塚現闘本部裁判での仮執行阻止や「教育の民営化」と対決して闘う法大闘争のように、完黙・非転向と原則的な裁判闘争で勝利しようと締めくくった。
 救援連絡センター事務局長の山中幸男さんが活動報告と運動方針を提案した。とくに、財政状況の厳しさを突破するために、若者や若手弁護士の獲得を軸に協力会員と『救援』読者の拡大を訴えた。また、『救援』縮刷版の刊行計画を明らかにした。運動方針として、改憲阻止、裁判員制度・司法改悪反対、時効廃止反対、三里塚闘争の勝利、完黙・非転向の闘いなどが提起され、承認された。
 この後、会計監査報告が行われ、第1部の総会が終了した。
 第2部のイベントに移り、浅野健一さん(ジャーナリスト・同志社大学教授)から足利事件の菅家さんと富山事件の柳原さんが紹介された。
 菅家さんは、DNA鑑定の誤りとして報道されているが、警察がはじめからデッチあげ弾圧として行った実態を怒りをもって暴露した。柳原さんは、無実の証拠があるにもかかわらず、警察が調書をデッチあげ、裁判官も無実の訴えを無視して有罪判決を下したことを怒りをもって弾劾した。「私は一般的な冤罪被害者ではない。警察・検察・裁判所の権力犯罪として徹底的に闘っていきたい。冤罪に今も苦しんでいる人々の支援をしていきたい」と訴えた。
 組対法裁判を闘っている遠藤憲一弁護士の報告が行われ、続いて「裁判員制度はいらない! 大運動」事務局の藤田正人弁護士が裁判員制度の実態を報告した。藤田弁護士は、裁判員制度で被告人・弁護人の権利は踏みにじられ、「市民参加」の拒否者が増えており、冤罪も増えることは必至だ、5月18日の裁判員制度廃止の全国集会への大結集でとどめを刺そうと訴えた。
 最後に、闘う法大生が発言した。118人の逮捕、33人の起訴攻撃を100%の完黙・非転向で粉砕していること、「教育の民営化粉砕」の法大闘争は国境を越えて団結を拡大していると、明るく勝利感に燃えて報告し、圧倒的な拍手が巻き起こった。
 救援連絡センターはますます重要になっている。さらなる強化発展をかちとろう。 

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週刊『前進』(2436号6面3)(2010/04/19 )

 第2次再審勝利へ

 徳島弁護士会が「勧告書」

 連続「懲罰」に全国から抗議を

 “友人面会不許可は人権侵害”

 徳島・星野さんを救う会  仙田哲也

 「閉居罰」に怒り

 星野文昭さんに連続的「懲罰」がかけられました。3月10日の「戒告」に続いて、3月30日から1週間の「閉居罰」が強制されました。独居房で1週間も、1日中正座していなければならない。野外の運動も入浴も手紙の受発信も一切禁止です。無実の星野さんを35年も刑務所に閉じ込めて自由を奪っている上に、さらに非人間的な「拷問」を加える。国家の暴力は、徹底的に理不尽で残酷です。絶対に許しません。
 さらに許しがたいことに、星野さんの「優遇区分」は第3類だったものが、第4類に落とされました。その結果、面会が月3回から2回に減らされてしまいました。こうして、獄中の権利を奪い、処遇の劣悪化を一層進めています。
 私たちのすぐ近くにある徳島刑務所内で、星野さんが「懲罰」にさらされ、制約され尽くしたわずかな権利まで奪われ、処遇を悪化させられていると思うと、怒りと悔しさで身体が震えてきます。面会した暁子さんによると、星野さんは、「明るく、元気だ」とのことです。その不屈性には心から感動しますが、同時に、星野さん自身がどんなに悔しい思いをしたことかと思うと、心底怒りがわいてきます。
 徳島刑務所へ全国から抗議をたたきつけよう。星野さんへ激励の手紙を集中しよう。
(写真 徳島で怒りの街宣 面会を終えた星野暁子さんと青年労働者たちが、星野同志に対する「懲罰」攻撃への怒りに燃えて街宣を行った【4月6日 徳島駅前】)

 外部支援は重要

 3月24日、星野文昭さんとの友人面会不許可は人権侵害にあたるという「勧告書」が、徳島弁護士会から徳島刑務所に出されました。これは、昨年1月27日に行った「人権侵害救済申立」に応えたものです。
 星野さんはじめ、獄内外の闘いの積み重ねによって、06年6月に友人面会をかちとりました。それ以来、ほぼ月に1回、各地から来る友人が星野さんに会えるようになりました。
 ところが、08年11月14日、突然、沖縄と京都・滋賀の仲間の面会が不許可になりました。12月9日には、みやぎの仲間3人が、さらに、09年1月21日に、私たち徳島の2人も面会不許可になりました。
 沖縄、京都・滋賀、仙台から来て会えなかった仲間は、刑務官20人以上に囲まれながら、あたりが暗くなるまで、必死で抗議しました。徳島の2人は、2回目の面会にもかかわらず、何の理由もなく不許可にされたことに怒りを爆発させて抗議をたたきつけました。
 徳島弁護士会の「勧告書」は、徳島刑務所が友人面会を不許可にしたことは「人権侵害にあたる」と明確に認めました。そして、今後「速やかに面会を許可するよう勧告する」としています。
 その理由として、「受刑中の再審請求人にとって、外部の支援者からの物心両面にわたる支援は極(きわ)めて重要な意義を有する」「再審事件においては、法廷活動に留まることなく、再審請求人の無実を広く社会に訴えて世論を喚起するといった活動も重要である。そのためにも再審請求の支援者が面会して交流を図る必要性は大きい」と鮮明に書かれています。これは、運動の前進がかちとった大きな成果です。

 面会が壁を破る

 世界大恐慌の深まりで、資本主義そのものが崩壊しています。民主党・連合政権の危機によって、あらゆる闘いが大攻防に突入し、決戦化しています。
 国鉄1047名闘争破壊・国鉄労働運動破壊攻撃に、動労千葉を先頭に新たな1047名闘争の大運動への決起が始まっています。
 沖縄労働者階級の怒りは爆発している。今こそ、米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒を闘いとろう。
 星野さんの闘いを圧殺しようとする国家権力と不屈・非妥協に闘おう。
 星野さんとの面会不許可攻撃を粉砕して、今日までに総計94人が面会しました。友人面会は、刑務所の分厚い壁を打ち破ってきました。面会に行った方の多くが、かえって勇気をもらったという感想を述べています。星野さんは、獄中にいても労働者とともに闘いの最前線に身をおいて話されるからだと思います。
 団結の力で「懲罰」攻撃も粉砕しよう。星野さんを守るために、粘り強く、何度でも、何度でも闘いぬいていきます。沖縄や、三里塚の闘いがそうであるように。
 その力を、国鉄、沖縄を闘う階的労働運動の力と結合し再審を闘いとり、必ず星野さんを取り戻していきたいと思います。

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週刊『前進』(2436号6面4)(2010/04/19 )

 “職場の仲間と団結つくり労働組合を再生させたい”

 年金事務所労働者に聞く

 分断の壁こえて闘う時

 社保の解雇撤回闘争と連帯

 3・20イラク反戦7周年闘争に参加した年金事務所の非正規職労働者Aさん(30代前半・女性)に、現在の職場の状況、ねんきん機構労組の動きと現場労働者の思い、闘いの決意などを話していただいた。社会保険庁解体で非公務員型の公法人(特殊法人)となった日本年金機構の年金事務所の中で、労働者は怒りを蓄積し、必ずや団結して決起する状況にある。このことを確信した。(聞き手/大迫達志)

 36協定のため非正規も加入

 私は社会保険庁の「謝金職員」として働いていました。「謝金」とは謝礼金のことです。正規の職員ではないことを強調するこの呼び方自体が、労働者を分断するためのものだったことは明白です。
 昨年、日本年金機構の採用試験を受け合格、今年1月4日から同機構の「特定業務契約職員」となりました。業務内容は以前と変わりません。最長4年の契約更新が可能とのことで、今回は11年3月末までの契約です。
 正規職員、准職員(最長7年の期限付き採用)、特定業務契約職員(最長4年、日給制)、アシスタント契約職員(以前の臨時職員のこと、日給制)、エルダー職員。
 ここまでが自治労ねんきん機構労組に加入できることになりました(以前は、正規職員は自治労全国社会保険職員労働組合〈元自治労国費評議会>に加入。非常勤職員は自治労全国社会保険庁非常勤職員労働組合に加入)。ねんきん機構労組は、職場の労働者の過半数が非正規職員となる中で、36協定を締結するために非正規職員を労働組合に組織することにしたのだと思います。
 社会保険労務士が年金相談業務に交代で就き、派遣労働者が端末入力や窓口対応などに配置されている事務所もあります。彼らにはねんきん機構労組への加入資格は認められていません。
 「年金相談」はすべて非正規職員か社労士がやっています。最新の情報を伝える立場にあるにもかかわらず、技術・情報が満足に継承されていない状況です。そして継続して勤務できる保証もない。社会保険庁解体で日本年金機構とは別につくられた協会けんぽ(全国健康保険協会)の職員は、1人で窓口対応を任され、昼休みが定時に取れない状況です。
 社保労組は正規職員のみの組合でしたが、ねんきん機構労組は非正規職員も含む組合となりました。課長も含め職場のほぼ全員が組合員です。
 職場で「組合に入るよね」の一言で加入書に署名させられ、みんな入りました。ところが実際には事務所の過半数労働者の数合わせで36協定を結び、残業をさせるためだったのです。このことが分かり、初めて組合に加入した非正規職の同僚の中から不満が出ています。「時給より高い組合費払って意味あるのか」(非正規職員の組合費は約1300円)。
 社保労組時代の分会長と分会役員がそのまま組合を仕切っています。まだ分会大会など正式の会議はもたれていません。正規職員で組合経験のある人は、20代でもそれなりにしっかり労働者意識を持つ人が多く、心強く感じます。50代の正規職員は、組合の強かった昔を懐かしんで話してくれます。労働組合の団結を職場によみがえらせることが本当に大切です。
 これまで正規職と非正規職との間の分断の壁は大きく、どう付き合ったらいいか迷うことが多かったのですが、今度、同じ仕事、同じ組合員となったことから、フランクに話せるようになりつつあります。

 非正規全員が最低賃金表に

 非正規職員は残業はなし。正規職員は課によって残業をしています。同じ事務所の課長職が、なぜなのかは分かりませんが、降格となりました。そんな経験豊富なベテラン職員に代わって、新たに民間から採用された人が課長になっています。
 年金機構になって非正規職は3ランク。賃金表も3ランクあるのに全員が最低ランクに落とされました。年休についても、別組織となったことを理由にいったんゼロにされました。
 庶務が各事務所になくなり本部一括で扱われるようになったからか、職員の給与明細の間違いや労務手続きの遅れが目立つようになりました。
 また船員保険の手続きも大幅に変わり、業務が東京に集中され、これまで保険証が即日配布でしたが、いまは何週間もかかるようになりました。困って怒鳴り込んでくる漁船員も多く、窓口対応が大変になっています。

 不満くすぶりビラ読まれる

 まだ表立つまでには至っていませんが、職場には不満がくすぶっていて、同僚同士の話でたくさん出てきます。
 ビラはすごく真剣に初めから終わりまで読まれています。「2年後には廃止・統合され歳入庁にされる」という問題は重大関心事となっています。自分のしている仕事が何なのか、非正規職はみな知らされずバラバラにされています。
 「消えた年金記録」問題は労働者の責任ではありません。「年金制度とは何か。そもそも戦費調達に始まる戦争と不可分の問題だ」と、社保分限免職攻撃と闘う平口雅明さんに言われましたが、そのことについて詳しく知りたいと思っています。
 3・20イラク反戦デモに参加して、集会の中で「労働者には戦争を阻止する力がある」と言われたことが胸に響きました。
 職場の仲間を増やし、団結をつくり出し、労働組合を再生させていきたい。国鉄闘争勝利の大運動、安保・沖縄闘争を闘う中、社保労働者の解雇撤回闘争の全国ネットワーク運動と結合し、年金機構内の労働者の闘いをつくり出しましょう。

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週刊『前進』(2436号6面5)(2010/04/19 )

 法大裁判に集まろう! 三里塚裁判傍聴を!

★4・24集会弾圧裁判(論告)
第13回公判 4月20日(火)午後1時30分
 東京地裁429法廷
★10・17、7・24建造物侵入デッチあげ控訴審
 判決公判 4月23日(金)午後1時30分
 東京高裁
★暴処法裁判
第12回公判 4月26日(月)午後1時30分
 東京地裁429法廷
 ※いずれも12時半に傍聴券配布所へ
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 三里塚裁判傍聴を!
◎市東さん耕作権裁判
 4月26日(月)午前11時 千葉地裁
※傍聴券抽選のため1時間前に集合を

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週刊『前進』(2436号6面6)(2010/04/19 )

 日程 無罪決着を! 4・24集会

 不屈・非転向23年!
 無罪決着を! 4・24集会
 4月24日(土)午後1時半開場 2時開会
 東大島文化センター3F第1研修室(江東区大島8-33-9 都営新宿線「東大島」下車5分)
 主催 迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会

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