ZENSHIN 2010/03/08(No2430 p06)
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週刊『前進』(2430号1面1)(2010/03/08 )
国鉄1047名闘争の決定的局面にあたり訴える
解雇撤回の解体を許すな
反戦・国鉄・沖縄を軸に民主党政権打倒へ
3・20代々木公園に大結集を
団結街道の廃道化阻止3・16成田市議会闘争に立とう
異常な弾圧体制を打ち破ってストに決起した幕張支部組合員(線路向こう側奥)と呼応し連日の抗議行動(3月2日 幕張車両センター)
3・20大闘争に向け、青年労働者と学生を先頭に闘いの火柱が上がっている。動労千葉は国鉄1047名解雇撤回、検修全面外注化と配転阻止へ、3・1〜2の第2波ストに圧倒的に決起した。法大入試情宣弾圧を粉砕し6学生を不起訴奪還した全学連は、3・4カリフォルニア教育ゼネストに合流した。三里塚は現闘本部裁判判決で「仮執行宣言」を阻止し、「団結街道」廃道化粉砕の成田市議会闘争に決起している。さらに普天間基地即時閉鎖・米軍基地撤去へ根底的な怒りが爆発している。国鉄・沖縄・三里塚・法大を拠点に、3・20イラク反戦7周年全世界一斉大デモに総決起しよう。
国鉄闘争は全労働者の問題
3・20大闘争に向け、まず何よりも、歴史的な決戦局面に突入している国鉄決戦に全力で決起しよう。国鉄1047名闘争をめぐって、2月24日以来、「3与党と公明党の解決案(素案)」とか「3月中の政治解決」なるものの報道が続いている。これは1047名解雇撤回闘争を最後的に解体することを狙った、すさまじい揺さぶりと屈服強要、分断と団結破壊の一大反革命攻撃である。
3月2日にはJR東日本社長・清野が記者会見で、「7年前の最高裁判決で、採用についてはJRに法的責任はないという結論が出ている。済んだ話だ」と言い放った。これが敵の本音であり、1047名闘争解体攻撃の正体だ。国家的な不当労働行為を居直り、事故の責任を押し隠し、信濃川の「水泥棒」を恥じないこんな連中に土下座し、憐れみを乞うて「涙金」をもらうのが、23年間の不屈の国鉄闘争だったのか? 断じて違う!
「1047名闘争はわれわれだけの問題ではない。われわれが頭を下げたら、労働者全体が頭を下げることになる。これは青年労働者の問題だ。青年のためにもわれわれが道を切り開かないといけない。こんなんで終わらせてはいけない。われわれの闘いが正しいと言われる社会に変えよう。解雇撤回で、逆に資本に頭を下げさせよう!」。動労千葉争議団・中村仁さんの3・1スト総決起集会でのこの発言こそ労働者の回答である。
3・1〜2の第2波ストに決起した動労千葉はたび重なる強制配転・組織破壊攻撃に対決し、「全組合員が支部長、活動家になって、青年を獲得しよう」を合言葉に、闘って組織も拡大している。1047名解雇撤回闘争の解体攻撃を断固粉砕し、動労千葉とともに、動労千葉に続いて決起していく時だ。
密集する反動を打ち破れ!
今や1047名闘争の解体へ、与党3党と公明党、自民党、日本共産党などが寄ってたかって反革命的に策動しており、特に日共スターリン主義・革同は、ここぞとばかりに反労働者的にうごめいている。この密集する大反動は、1047名闘争が大恐慌下で大失業攻撃に怒る労働者と結合して階級的団結を強化・拡大し、プロレタリア革命に向け発展することに恐怖し、それを阻止するためには何でもやろうとしているのだ。
「8・30情勢」で、プロレタリア革命を阻止する一点において民主党・連合政権が登場したが、これは国鉄闘争の対決構造そのものである。まさに、出てくる「和解案」がどんなものであろうが「白紙委任」でのむという許し難い全面降伏で、国労を根元から解体し、国家的不当労働行為と解雇攻撃を完全に容認させ、「奴隷的に屈服すれば少しは救ってやる」という、このとんでもない冒涜(ぼうとく)と蹂躙(じゅうりん)。
だが国労本部や4者4団体派は、この攻撃に全面的に屈服し、ひれ伏している。これは現下のJR検修外注化阻止決戦や、道州制・民営化による360万人の公務員労働者の首切り攻撃を阻止する闘いへの大裏切りであり、分割・民営化でJR総連カクマル・松崎がやったことではないか。こんなことは、断じて認められない。
勝利の道は、動労千葉を先頭に解雇撤回の原点に立ち、第2の分割・民営化攻撃と闘い、検修全面外注化阻止決戦に総決起することだ。ここに敵の決定的破綻点がある。
動労千葉第2波ストは、この大反動を打ち返すさらなる決定的な号砲となった。分岐・流動と激突、党派的な大再編情勢が生まれている。重要なのは、大恐慌下の戦争と大失業攻撃、膨大な労働者を解雇と分社化、外注化、非正規職化へと突き落としている日帝資本への根底的怒りである。敵の階級分断・団結破壊の攻撃に対する怒りの反撃と闘いである。
JR当局の攻撃も体制も、今や絶望的に破産している。安全は崩壊し、異常な職場労務支配は、逆に反乱と組織拡大と団結に転化している。3・13ダイ改と4・1外注化攻防へと闘いはさらに発展する。10春闘は国鉄決戦であり、その勝利が春闘の展望も開くのだ。そして1047名解雇撤回・外注化阻止の第2次分割・民営化阻止決戦は、民主党・連合政権打倒の闘いそのものである。反合・運転保安闘争路線で勝利を開こう。
「労働者を軽んじたり蔑視する考えに取り込まれない限り、労働者は必ず勝てると確信している。難しくはない。団結して立ち上がれば道は切り開かれる。侵略戦争を阻む力もそこにある」(中野洋著・新版『甦る労働組合』)。今こそこの魂を貫き闘う時だ。
反戦闘争は労働運動の基軸
3・20大闘争は同時に普天間基地即時閉鎖・辺野古新基地建設絶対阻止と、イラク・アフガニスタン侵略戦争の出撃基地である沖縄米軍基地の撤去を真っ向から掲げた沖縄闘争である。さらにイラク反戦7周年の一大反戦闘争であり、全世界一斉デモという巨大な国際連帯闘争でもある。
世界大恐慌は深化・発展し、大失業攻撃と保護主義、帝国主義間・大国間の争闘戦が全世界で激化している。ギリシャの財政破綻とEU・ユーロ危機、米・英・日の財政赤字と国債暴落・ドル暴落の危機など、大恐慌は真の奈落へと、新たな局面に突き進みつつある。特に保護主義と争闘戦は、排外主義の激化を伴いながら侵略戦争・世界戦争への攻撃を急速に促進するものとなる。
他方で大恐慌は、大失業と戦争の攻撃に対する労働者人民の怒りと決起を促進し、全世界で革命情勢を一気に生み出す。ギリシャのゼネスト、欧州のストとデモの波、カリフォルニア教育ゼネストは、革命情勢の成熟そのものだ。
小沢・鳩山=民主党・連合政権は、沖縄・普天間問題で日米争闘戦の激化にあえぎ、同時に沖縄の労働者階級人民の怒りと非和解的に対立して、危機と混迷を深めている。しかしこの中で鳩山は、「辺野古陸上案」など県内移設へと激しく向かっている。沖縄を始め労働者階級人民との激突は不可避だ。
民主党・連合政権と体制内指導部の裏切りと反革命性を暴き、「死すべきは基地だ。労働者は死んではならない!」という全軍労の闘いをよみがえらせて、3・20大闘争を普天間基地問題を真っ向から掲げた、「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の闘いの新たな爆発・発展・創造として闘いぬこう。
アフガンでのオバマ「新戦略」と開戦以来最大の掃討作戦は、早くも泥沼的破産の危機にたたき込まれている。イラク侵略戦争もゲリラや内戦の激化で、米帝は引くに引けない危機に突入している。こうした中で米帝オバマは、イスラエルと結託してイランへの大爆撃の準備をも強めている。3・20はこうした情勢と闘う労働者階級の国際反戦闘争だ。
そして今ひとつ、3・20は大恐慌下の大失業と戦争の攻撃、保護主義と争闘戦が戦争へと転化していく情勢に対し、労働者階級こそが職場生産点と街頭から反戦闘争に決起していく闘いだ。動労千葉労働運動が示すように、反戦闘争は階級的労働運動の基軸であり、また階級意識とは反戦意識なのである。
「自国政府の侵略戦争はもとより、侵略戦争策動や戦争加担政策などに労働組合はなによりも敏感に対応して闘わなければ、そもそも労働組合として成り立たない」「労働運動と反戦闘争は完全に一体だ」(新版『甦る労働組合』)。この階級的労働運動の真価を発揮し、労働組合をめぐる資本・体制内との激突に勝ちぬき、職場生産点から労働者階級こそが3・20の国際的反戦デモに立とう。青年労働者と学生を最先頭に代々木公園へ!
3・20総決起と一体で、社保庁525人解雇撤回、「日の丸・君が代」不起立闘争、10春闘などを闘おう。
3月の決定的な闘いとして、「団結街道」廃道化阻止・市東孝雄さんの農地死守へ、3・16成田市議会闘争(午前10時、成田市役所脇・栗山公園)に総決起しよう。さらに3・28三里塚現地大闘争に全国からの総結集をかちとろう。
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週刊『前進』(2430号1面2)(2010/03/08 )
動労千葉
“外注化・組織破壊を許さない”
弾圧うち破り第2波スト
動労千葉は3月1〜2日、スト圧殺を図るJR資本の異常な弾圧体制をぶっ飛ばし、「外注化阻止・不当配転粉砕! 1047名解雇撤回・10春闘勝利!」を掲げて幕張支部を軸に第2波ストライキを貫徹した。
JR千葉支社は3月1日付で、幕張支部の執行委員2人をそれぞれ成田と木更津の検査派出に強制配転した。すでに10月1日以降、幕張支部の6人が強制配転され、うち5人が支部三役3人を含む役員だ。外注化強行のための手段を選ばぬ組織破壊攻撃に、組合員は腹の底からの怒りを燃え立たせて総決起した。
(写真 組合員と支援260人が結集したスト貫徹総決起集会【3月1日千葉市文化センター】) 車両センターの内外で決起
第2波ストは両日とも正午から夕方までストに入る波状的戦術がとられた。徹底的に職場を揺さぶり、当局を追い詰め、組織拡大の前進をかちとるためだ。
スト初日の1日午前11時半過ぎ、勤務以外の組合員と支援者が幕張車両センター横に陣取った。「検修全面外注化を阻止するぞ! 幕張支部破壊攻撃を許さないぞ!」。シュプレヒコールが響きわたる中、正午にスト突入を通告した幕張支部組合員が庁舎から続々と出てきた。みな勝利感に満ちた晴れ晴れとした顔だ。車両センター内外の部隊が合流し200人で抗議行動を貫徹した。
今回のストで当局は、JR東労組や国労の組合員をスト破り業務に入れられなかった。当局は、現場労働者が外注化にどれほど怒りを持っているかを知っている。スト破りを拒否し、動労千葉に加入することを心底から恐怖しているのだ。スト破り業務には助役などの管理者が入った。
午後2時から千葉市内で「スト貫徹!動労千葉総決起集会」が開催され260人が結集した。
主催者あいさつを行った長田敏之書記長は「幕張車両センターには、朝から本社や支社から来た大勢の管理者が張り付き異常な戒厳体制がしかれた。動労千葉が外注化攻撃と真っ向から闘っていることへの会社の焦りだ。われわれのとるべき道はただひとつ、徹底的に組織拡大をかちとるのみだ」と熱く檄を発した。
ストに突入した幕張・木更津・鴨川の各支部代表が決意表明した。幕張支部の山田護支部長は「10月から5人もの役員が強制配転されたが、それ以上の組織拡大を実現して必ず外注化を止める」と決意に満ちた発言。強制配転された当該の組合員は「私は強制配転されたが幕張支部の力が弱まるわけじゃない。平成採を獲得して当局にギャフンと言わせよう」「外注化は違法行為の固まり。必ず勝利できる」と力強く呼びかけた。
基調報告を行った田中康宏委員長は「外注化提案から4カ月間、勝利的に闘い抜いて当局を追い詰めてきた。検修外注化をめぐる団交は2カ月半にわたって止まっている。だから当局は、幕張支部と動労千葉をつぶさない限り外注化はできないと組織破壊攻撃を強めている。上等じゃないですか! 今日の闘いから決戦の第2ラウンドに突入しよう」と訴えた。
動労千葉争議団の中村仁さんは重大な正念場に入った国鉄1047名闘争について「われわれは資本に反旗をひるがえし、闘って処分されたんです。この闘いはまったく正しかった。なんで資本に頭を下げる必要があるのか。1047名問題はもう当該だけの問題じゃない。全労働者の問題だ。われわれが頭を下げるということは労働者全体が資本に頭を下げることになる。若者の未来を切り開くためにも資本に頭を下げさせるような闘いをやる」と鮮明な決意を示した。
動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長、26日に奪還された全学連の学生が連帯あいさつを行い、最後に各支部代表が次々と決意表明した。
外注化阻止へ組織体制強化
スト2日目にも幕張車両センター抗議行動が約50人で展開され、その中を正午から幕張支部がストに入った。この日は、1日目を倍する職制が職場に張り付く異常な弾圧体制がしかれた。しかし組合員は全然負けていない。一糸乱れぬ行動で当局を完全に圧倒し、第2波ストを貫徹した。
幕張支部は午後に臨時大会を開いて新たに支部副委員長と執行委員を選出。外注化阻止・組織拡大にむけた万全の組織体制を固めた。
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週刊『前進』(2430号1面3)(2010/03/08 )
前進速報版から
▼2・28北陸春闘集会をやりぬいたぞ▼動労千葉、幕張支部を中心に春闘第2波ストに突入▼東北石けん労組、解雇1周年弾劾行動
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週刊『前進』(2430号2面1)(2010/03/08 )
動労千葉定期委員会
“胸突き八丁の勝負所だ”
外注化阻止・組織拡大へ方針
動労千葉は決戦渦中の2月28日、第62回定期委員会をDC会館で開催した。検修外注化阻止闘争の第1ラウンドが切り開いた大きな勝利を確認するとともに、3・1〜2ストから第2ラウンドの闘いに猛然と突入することを宣言した。また、国鉄1047名解雇撤回闘争が重大な正念場を迎える中、「国鉄1047名解雇撤回! いまこそすべての労働者の怒りの先頭に1047名闘争の旗をおし立てよう!」のスローガンを採択し原則を徹底的に貫いて闘うことをあらためて確認した。
(写真 参加者は翌日のストから決戦第2ラウンドに突入することを誓いあった【2月28日 千葉市】)
1047名解雇撤回の原則貫き
田中康宏委員長は、定期委員会で一致すべき三つの課題を提起した。
第一に、外注化阻止闘争の到達点について田中委員長は「われわれはこの闘いを反合・運転保安闘争路線の真価をかけた『第2次分割・民営化反対決戦』と位置づけて全力で闘ってきた。われわれの追及によって団交は2カ月半にわたって完全に止まっている。4月1日実施はもうできない。『安全問題』『偽装請負問題』『東労組の裏切りに対する怒りの声の噴出』という三つの矛盾が当局を追い詰めている。また、2・13労働者総決起集会などをとおして外注化反対闘争を全労働者の未来のかかった課題として押し上げることができた」と述べ、外注化提案以降の4カ月間の闘いを振り返った。
そして「だからこそ当局はいま幕張支部と動労千葉破壊の一点に集中してきている。本当につぶすかつぶされるかの勝負になった。動労千葉との関係抜きに外注化が一歩も進まないところまで追い詰めたということだ。なによりも、この闘いの中で若い仲間を始めとする全組合員が“組織拡大こそ勝負だ”と目の色を変えて総決起を開始していることが最大の成果だ」と総括した。
第二に、国鉄1047名解雇撤回闘争について田中委員長は「動労千葉にとって本当に重大な事態が進行している。今回の和解策動の狙いは日本の労働運動を最後的にたたきつぶすことにある。民主党・自民党を始めとした全政党・勢力が国鉄分割・民営化の原点に引き戻され、これに決着をつけなければ一歩も進めない危機に陥っているからだ。戦後労働運動の最大の転換点であった80年代の国鉄分割・民営化攻撃と同じような事態だ。国鉄分割・民営化反対を決断した時と同じような飛躍が問われている。3・1〜2ストは本当に大きな歴史の転換点での闘いになった。ここが胸突き八丁の勝負どころだ。外注化阻止と1047名闘争の二つの闘いでここを突き破ろう。その時、間違いなく歴史は動く」と訴えた。
第三に、10春闘の課題について「明日のストから第2ラウンドに入る。JRとともに、検修業務を受注する側の千葉鉄道サービス、偽装請負の問題で国土交通省や厚生労働省も攻める。10春闘は定期昇給解体―賃下げ攻撃との闘いになる。とりわけJR貨物会社の10年連続ベアゼロ、一時金大幅減額をなんとしても打ち破る闘いを展開しよう」と呼びかけた。
経過報告と総括を繁沢敬一副委員長が、情勢と方針を長田敏之書記長が提案した。具体的には@3月1〜2日の第2波ストの貫徹、A3月13日のJRダイヤ改定時と3月18〜19日の連合の「集中回答ゾーン」のふたつの時期を10春闘のヤマ場として闘うこと軸に方針が決定された。
執拗に組織破壊を狙うJR資本
討議の中で幕張支部や木更津支部への執拗(しつよう)な組織破壊攻撃の現実が報告された。木更津支部では2月冒頭スト以降、1カ月間にわたって支社の職制が張り付いている。スト破り弾劾行動について事情聴取が行われたり、「暴言」「威圧行為」をデッチあげて処分を狙う策動が続いている。
答弁で長田書記長は「ここまでやらなければ外注化できないという当局の焦りだ。組織攻防戦に勝ちぬこう」と発言。川崎昌浩執行委員は「強制配転が事前通知された幕張支部の2人は10回、8回と強制配転されてきた仲間だ。その上、外注化強行のためにまたも強制配転するのは本当に許せない。職場での闘い、組織拡大闘争、労働委員会闘争を一体で構えて闘おう」と答弁した。
特別決議として「三里塚現闘本部裁判の反動判決を弾劾し、3・28三里塚全国集会に総力結集する決議」が採択され三里塚闘争の取り組み強化が確認された。
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週刊『前進』(2430号2面2)(2010/03/08 )
“仲間を切り捨てるのか”
社保労組の解散大会弾劾 525人の解雇撤回へ前進
全国労組交流センター自治体労働者部会と茨城県労組交流センターを中心とする闘う労働者50人が2月27日、茨城県つくば市で自治労社会保険職員労組解散大会弾劾行動に立ち、国鉄・社保決戦勝利総決起集会を開いた。
1千人の不採用者を排除して新たにねんきん機構労組を結成、元の社保労組を解散し、労組として525人の不当解雇撤回闘争に取り組まない。茨城には分限免職者がいないからつくば市で解散大会をやる――。被解雇者、現場組合員をないがしろにし、闘わない自治労本部・社保労組本部は絶対に許せない! 社保労組解散大会は無効だ!
(写真上 国際会議場前で本部執行部を圧倒する怒りのシュプレヒコール【2月27日 茨城県つくば市】)
猛然たる怒りで闘う労働者はつくば市国際会議場前に登場した。「社保労組解散絶対反対! JR全面外注化阻止・1047名解雇撤回! 社保525人解雇撤回! 道州制・民営化=公務員360万人首切り阻止! 自治労本部と民主党・連合政権を打倒せよ!」。50人で会場入り口2カ所を完全に制圧、本部執行部の制動をぶっ飛ばして怒りのアピールとシュプレヒコールを響かせた。
「組合員の権利を踏みにじるとき労働組合は自滅する」と動労水戸の木村郁夫書記長が指摘。地元の電機労働者である労組交流センター女性部の辻川あつ子さんは「解散大会を絶対認めない。私たちはあきらめず正義を貫き闘い続ける。戦闘突入宣言を発する。動労千葉、動労水戸は勝利の展望を切り開いている。労働組合をよみがえらせ世の中を変えよう」と訴えた。
自治体労働者部会の「525人の解雇撤回! 組合の旗を守れ! 社保労組福山分会・平口雅明さんと共に闘おう」と題したビラを始め3種類のビラが300セット、そして分限免職者・平口さんの社保労組への申入書がごく一部の極悪幹部を除いて大会参加者に手渡された。真剣に読みながら会場に入っていく。
昨年首を切られ国際会議場での就職説明会に来ていた青年を始め複数の労働者が演説を聴き、ビラを見て「『解雇撤回』――書いてあるとおり」「私も賛成します」と共感を表し署名した。首切り・雇い止め、不安定雇用・低賃金に怒り、闘う労働組合を求めている。
喫煙所に集まる大会代議員らにビラを渡しながら「被解雇者を排除して新組合を結成してよいのか」と問うと「おれも被処分者だ」と居直る腐敗幹部。自分は専従として組合に残り、仲間の首を切る――JR総連カクマルとどこが違うのか。
午後1時半、平口さんを先頭に社保労組への申し入れ行動に立った。大会受付前で平口さんが申入書を読み上げる。「分限免職者を排除した解散大会は無効だ。一切の処分の取り消しを求めて闘おう。解雇撤回闘争に取り組もう」。社保労組本部役員らが総出で壁をつくる。平口さんに「お前は09年12月31日で組合員じゃなくなったんだ」と暴論を吐く。彼らの本音だ。当局が労働者の首を切ったら組合も組合員の首を切る。解雇撤回闘争をやらせない狙いだ。
役員らは完全に当局側に立っている。怒りが爆発した。彼らは平口さんが組合員であることを渋々認めざるを得ず、申入書を受け取った。われわれの正義性と勝利性、彼らの腐敗と裏切りは完全に明らかだ。
会議場前で平口さんが申し入れ行動をめぐる攻防を報告した。「組合を変質させるために組合に残る連中を許さない。動労千葉、動労水戸、全金本山にならい一人の首切りも許さない原則で勝つまで闘い、やつらをひっくり返す」。報告に全員が沸き立った。
市内の別会場に移り、国鉄・社保決戦勝利総決起集会を開いた。茨城県職の青年労働者が司会を務め、自治体労働者部会の佐藤賢一代表が「国鉄・三里塚・法大・沖縄決戦で民主党・連合政権打倒へ」と題して基調報告。平口さんは年金制度は戦費調達のために作られたと暴露、社保労組の旗を守る決意を述べた。
動労水戸の木村書記長が原則を守り闘うことの重要性と国鉄決戦への決意を表明。交流センター女性部の辻川さんは全国の労働者とともに闘った意義を確認した。中野区職、立川市職の労働者、仙台市職、茨城県職、越谷市職の青年労働者が発言。自治労横浜の庄山正さんがまとめた。国鉄・社保決戦へ新たな戦闘宣言が発せられた。
(写真下 「分限免職者を排除した解散大会は無効だ」と平口さんが執行部に申し入れ)
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週刊『前進』(2430号2面3)(2010/03/08 )
反戦・国鉄・沖縄を柱に3・20に総決起しよう!
“労働運動と反戦闘争は一体だ”
青年・学生の怒りの大デモを
3・20ワーカーズ・アクションに全国から総結集しよう。3・20闘争はイラク反戦7周年全世界一斉デモのグローバルな闘いだ。大恐慌の深まりで世界の帝国主義は決定的な危機を深め、一方、労働者階級は全世界で「生きさせろ!」の闘いに立ち上がっている。まさに世界は革命情勢だ。世界大恐慌に真っ向から立ち向かって3・20闘争を大爆発させ、戦争と大失業の民主党・連合政権を打倒しよう! 世界の労働者・学生と連帯して、資本主義にとどめを刺そう!
(写真 昨年の3・20イラク反戦の渋谷デモ) 全世界で階級闘争が激化
ヨーロッパではギリシャを先頭に数百万人の労働者がゼネストとデモに立ち上がっている。アメリカではカリフォルニア州で労働者と学生が連帯して教育の民営化反対のストライキを闘っている。イラク、アフガニスタン人民の武装闘争は米軍・NATO軍に大打撃を与え侵略軍を敗勢にたたき込んでいる。
このように全世界の労働者階級が大恐慌と帝国主義の攻撃に怒りをたぎらせ、革命の勝利まで終わることのない闘いに立ち上がっている。この闘いが国際連帯闘争の拡大・発展をとおしてひとつにつながった時、労働者階級は必ず帝国主義を打ち倒し、プロレタリア世界革命に勝利することができる。その大展望をもって青年労働者と学生を先頭に3・20闘争に決起しよう。
日本では動労千葉と「11月集会」勢力が、資本家階級と民主党・連合政権を決定的に追いつめている。動労千葉の2波のストライキはJR資本と民主党政権に大打撃を与えた。三里塚反対同盟は2・25現闘本部裁判で千葉地裁が「仮執行」宣言を出せないところに追い込み、引き続いて「団結街道」の廃道化をめぐる激突に突入している。
法大闘争は超法規的な憲法停止の大攻撃(「情宣活動禁止」の仮処分決定と6学生不当逮捕)をうち破り、「教育の民営化」粉砕、全国大学闘争の爆発の展望を大きく切り開いている。大学を出ても就職先がない、卒業する時は数百万円の借金の山という夢も希望も持てない現実に対して、全国300万学生の怒りと闘いが爆発するのは時間の問題だ。3・20闘争を、青年労働者と学生の根源的な怒りの爆発で闘いとろう。
階級決戦は日増しに激化している。国鉄1047名解雇撤回闘争の解体策動と動労千葉への破壊攻撃、また北教組に対する弾圧は「大恐慌下の労働組合をめぐる死闘」である。この死闘に勝ち抜くために資本主義打倒・帝国主義打倒の階級的団結を固め、不屈に闘う労働運動路線と階級的指導部が決定的に求められているのだ。
国鉄と沖縄闘争の勝利へ
3・20闘争の第一の柱は国鉄闘争だ。1047名解雇撤回闘争は、政府が争議終結のための「解決金」を払うのと引き替えに「JRに不当解雇の法的責任なし」を闘争団・争議団にのませ、解雇撤回を自ら否定させて闘争を解体する攻撃が進行している。与野党6政党が全部これにかかわっているところに、敵階級が1047名闘争の継続と発展をどれほど恐怖しているか、国鉄闘争が日本革命にとってどれほど決定的な位置を占めているのかが示されている。
4者4団体派のようにあらかじめ敵に屈服している者には支配階級は盤石で強大に見えるだろう。だが、断固として階級的に闘う勢力には闘えば闘うほど敵の弱点と危機が見えてくる。実際に日帝支配階級はボロボロだ。闘争団・争議団とJR本体労働者が団結して動労千葉のように闘うならば、資本・政府を追いつめ勝利することは絶対にできる。
4者4団体派の惨めな奴隷的屈服を突き破り、「政治和解」=闘争破壊策動をうち破ろう。3・20闘争を「1047名解雇撤回、検修業務の全面外注化阻止」の一大決戦として闘いとろう。
3・20闘争の第二の柱は沖縄闘争だ。鳩山政権は普天間基地問題の選挙公約をも踏みにじり、米軍基地をあくまで沖縄に押しつけようとしている。沖縄を永久に「基地の島」として固定化し、沖縄人民に日米安保の一切の犠牲を押しつけて日帝は生き延びようとしているのだ。これに対して、「なめるな! いつまで犠牲を押しつけるつもりか!」という沖縄労働者階級の怒りがいよいよ激しく燃え上がろうとしている。
普天間基地を即時閉鎖せよ! 辺野古新基地建設を絶対阻止するぞ! イラク・アフガニスタン侵略戦争の出撃基地=沖縄米軍基地の全面撤去に向かって闘おう。3・20闘争を突破口に4―5月沖縄闘争の爆発へ進撃しよう。
職場から戦争反対を闘う
その上で決定的な3・20闘争の第三の柱は反戦闘争である。
ひとつにはイラク開戦から7年のイラク・アフガニスタン反戦闘争だ。イラクでは武装闘争を含む労働者人民の解放闘争が不屈に闘い抜かれている。アフガニスタン侵略戦争は、イラク戦争と同様に泥沼化している。危機を深める米軍は2月にNATO軍やアフガン政府軍と共同し1万5千人の大部隊でタリバン掃討作戦を展開した。だがアフガン武装勢力は頑強に抵抗し、米軍も「戦闘は予想以上に激しい」と言わざるを得ない状況だ。
日帝はアフガンかいらい政権を支えるために今後5年間で50億j(4500億円)の財政支援を約束した。アフガン―中東をめぐる帝国主義の侵略戦争=勢力圏争奪戦に必死に参入しようとしているのだ。このため、さらにISAF(アフガン国際治安支援部隊)への自衛隊派兵を狙っている。アフガニスタン国内に自衛隊を送り、地上戦に直接参戦する策動である。絶対に粉砕しよう。
もうひとつ、反戦闘争で決定的な課題は、大恐慌が保護主義と争闘戦を激化させ、戦争へと不可避的に進んでいくことを見据え、体制内労働運動の戦争翼賛を粉砕して職場生産点と街頭を結びつけて闘うことだ。
米帝オバマは1月末の一般教書演説で「どれだけけんか腰になっても米国が2位になることを認めない」「安全保障ほどこの国を団結させたものはない」と述べ、米帝の利益を守り抜くために帝国主義間争闘戦を激しく展開し、戦争をも辞さないことを宣言した。
この米帝の政策は、世界を丸ごと保護主義と争闘戦の嵐の中にたたき込まずにはおかない。行きつく先は戦争だ。
民主党・連合政権は、「日の丸・君が代」強制、北朝鮮への排外主義宣伝、司法改革、そして改憲などをとおして労働者階級の中に根強く残っている反戦意識や階級意識を解体することに全力をあげている。もしも闘う側がこれを軽視し、戦争と改憲の大反動攻撃と真っ向から闘わなければ労働者階級は手痛い敗北を喫しかねない。
動労千葉の中野洋前委員長は新版『甦る労働組合』で次のように訴えている。「労働組合運動とは本来、階級的労働運動であり、否応なしに権力問題を含んでいる。だから自国政府の侵略戦争はもとより侵略戦争策動や戦争加担政策などに敏感に対応して闘わなければ、そもそも労働組合運動として成り立たない。……労働運動と反戦運動は完全に一体のものである」。
また動労千葉の田中康宏委員長は「反戦闘争をめぐっても、問題の核心は労働組合と労働運動のあり方だ。すべての物事を労働組合の問題として見据えようという立場が非常に重要だ」(『俺たちは鉄路に生きる3』)と述べている。
反戦闘争は階級的労働運動の基軸をなしているのだ。労働組合が反戦闘争の先頭に立った時、反戦闘争もまた威力をもって日帝を打倒する闘いに発展していく。そうした展望をもって3・20闘争に職場の仲間とともに総決起しよう。
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週刊『前進』(2430号2面4)(2010/03/08 )
国鉄軸に10春闘勝利へ
2・19関西交流センターが集会
関西労組交流センター春闘決起集会が2月19日、大阪市内で開催され110人が参加した。
始めに黒瀬博匡事務局次長、富田益行代表、深町加代子副代表から3本の問題提起が行われた。
黒瀬事務局次長は「動労千葉のストは体制内派を打倒する労働者の大反乱の始まり。経団連は連合をのりこえる階級的労働運動に恐怖している。鳩山は施政方針演説で『新しい公共』を打ち出し大政翼賛会をつくろうとしている。連合やJR総連を下からぶっとばし、労働者が労組に結集して社会を変えていく闘いをおこしていくのが国鉄決戦。労組交流センター総会の5大方針で10春闘を闘おう」と提起した。
富田代表は「検修全面外注化攻撃はJR東労組の青年労働者の怒りに火をつけている。われわれが国鉄労働運動の主流派になる手応えをつかんだ。1047名闘争の年度内和解策動をぶっとばして11月集会派が責任勢力として解雇撤回・JR体制打倒で闘おう。第2弾のJR西日本本社闘争に立とう」と訴えた。
深町副代表は「子どもとの接触事故を理由とする解雇攻撃をはねのけ処分撤回を闘っている。“資本・当局の言うことを聞かない労働者は処分”という攻撃との闘いと“職場で起こった事故はすべて当局の責任”と言い切る闘いが一つになり、道州制をぶっとばし組合権力を奪取する闘いとなった。大動乱期に突入する中で、処分撤回闘争で団結をつくって社会を変えていく闘いをやる」と訴えた。
それを受けて全逓労働者、教育労働者、八尾北医療センター労組から報告と訴えが行われた。
春闘1日行動を闘いぬいた関西合同労組の仲間が一斉に登壇。「森精機で400人の解雇攻撃が始まった。森精機の中に組合を立ち上げストで闘って解雇を撤回し、来年は統一の春闘要求書を出す決意だ」「1カ月前に組合に加盟した。一方的な解雇を受けどうしても腹の虫が治まらなかった。就労闘争の中で仲間が増えた」「街宣で分会長への弾圧を許せないと訴えたら反響がすごい」と発言が続いた。ス労自主は代理店闘争と再雇用裁判闘争の報告をし「裁判は勝利命令だけを求めるのではなく、どこまでも資本と粘り強く闘うためだ」と訴えた。
泉佐野市議選を労働運動を基軸にして闘う特別決議が提起された。最後に野口英明代表がJR西日本による動労西日本の山田和広副委員長への雇い止め解雇攻撃を弾劾し「階級決戦がどんどん進んでいる。追い詰められているのは資本家たちだ。主導権は11月派が握っている。絶対に勝てる」と締めくくった。
一つひとつの発言が、09年から10年にかけての激戦激闘にふまえた報告で、手応えを感じる実り豊かな内容だった。
(写真 職場生産点での激戦激闘をふまえた内容豊かな報告・発言が続いた【2月19日 大阪市】)
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週刊『前進』(2430号3面1)(2010/03/08 )
反戦・国鉄・沖縄を柱に3・20に総決起しよう!
イラク・アフガン侵略戦争の出撃基地 沖縄米軍基地の撤去を
3・20ワーカーズアクションは、イラク反戦7周年の全世界一斉デモとしてきわめて重大な闘いとなった。反戦・国鉄とともに沖縄を真っ向から掲げ、普天間基地即時閉鎖・撤去を求め、辺野古新基地建設阻止・県内移設阻止へ、わき上がる沖縄の労働者人民の怒りと一体となって闘おう。
イラク・アフガニスタン侵略戦争の基地であり、朝鮮・中国侵略戦争を構える基地でもある沖縄米軍基地を撤去する闘いは、国際階級闘争にとってもきわめて重要だ。
昨年の8・30総選挙での自民党政権打倒、11・8県民大会への2万1千人の大結集、そして今年の1・24名護市長選挙での「辺野古移設反対」候補の勝利などによって、沖縄の労働者人民の基地撤去の意志ははっきりと日帝・鳩山、民主党・連合政権にたたきつけられた。
鳩山は、自民党に選挙で勝つために、そして一定の対米対抗性を押し出すために、「普天間基地の県外・国外移設」を公約として総選挙に臨んだ。基地沖縄の現実に対する沖縄の怒りを取り込むことを、政権獲得の手段の一つに位置づけたのである。だが、それは沖縄の怒りの新たな総決起に点火するものだった。日米争闘戦も深刻化し、「県外・国外」の公約のペテン性は直ちに明らかになり、追いつめられた鳩山は「移設地決定」を今年の5月まで先延ばしして七転八倒している。
だが結局、鳩山を始め政権中枢は「安保は外交の基軸」「抑止力は必要」と言い、再び沖縄に押しつけるほかないと方向を見定めているのだ。
2日、平野官房長官がルース駐日大使と会い、キャンプ・シュワブ陸上案を提示したという。これは国民新党の下地幹郎(沖縄選出)が打ち出していた案に沿ってまとめようという動きだ。
さらに、政権内では、兵舎や演習場があるキャンプ・ハンセン、潜水艦寄港地であるホワイトビーチ地区といった既存の米軍施設に1000b級の滑走路を造る案もあわせて検討されている(朝日新聞2・27)。結局、民主党政権も自民党と同様、安保強化・改憲推進のブルジョア反革命政権であることが日々明らかとなっている。
また、これに対する政権与党の社民党の動きも許しがたいものだ。阿部知子や照屋寛徳(沖縄選出)らが、やれ海自大村基地(長崎県)だ、やれ海自鹿屋基地(鹿児島県)だと右往左往し、「県外移設」案作りに必死になり、各地で怒りに火をつけている。要するに、安保は基軸だから、移設先は必要で、それがなければ普天間基地は撤去できないという立場で、「負担の肩代わり」をどこに押しつけるかに頭を悩ましているのだ。そうすることで政権内にとどまろうとあがき回っているにすぎない。人民の怒りで鳩山政権もろとも打倒あるのみだ。
日本共産党もまた「移設先探しは誤り」などと言いながら、沖縄米軍基地撤去も安保粉砕・日帝打倒も言わず、平和的に事態を収拾しようと政府に「提言」している。
今や、基地沖縄の現実に対する怒り、基地閉鎖・全面撤去の要求を階級的意思として結集し、日米帝国主義にたたきつける時だ。そもそも辺野古移設を決定しながら、今日まで14年間それができなかったのは、労働者・学生・人民の実力闘争があり、沖縄の怒りの力が建設を阻んできたからだ。今日の情勢を根底で規定しているのは労働者階級の闘いだ。
敵の側はいろいろな「移設案」を繰り出して何かしら解決策があるかのように装っているが、どうにもならない危機に陥り、あがき回っているのだ。どんな「移設案」も粉砕の対象であり、労働者人民を「丸め込む」ことはできない。「普天間」を民主党・連合政権打倒の一大焦点としよう。労働者階級の側は圧倒的に有利な環をつかんでいるのだ。
3・20闘争に「普天間基地即時閉鎖・全面撤去」「県内移設阻止」「辺野古新基地建設絶対阻止」の怒りを総結集し、4〜5月沖縄闘争で民主党・連合政権を打倒しよう。
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週刊『前進』(2430号3面2)(2010/03/08 )
委員長代理ら4人を不当逮捕
北教組弾圧を粉砕せよ
3月1日、札幌地検は北教組の委員長代理、書記長、会計委員ら4人を政治資金規正法違反を口実に不当逮捕した。国鉄・沖縄・三里塚・法大に対する攻撃に連なる露骨な政治弾圧だ。
1万9千人の組合員を擁する北教組は、06年の教育基本法改悪に対して日教組本部が闘争放棄を決め込む中で、単独で連日の国会前座り込み闘争を展開した。07年にも教育4法改悪とイラク派兵特措法延長に反対して国会闘争を闘った。さらに08年1月には「査定昇給制度」の導入に反対して24年ぶりの1時間ストライキを1万5千人で打ちぬき、1万2千人が懲戒処分を受けている。
そして何よりも、日教組の単組としては全国で唯一、「日の丸・君が代」強制に反対して組織的抵抗を続けている組合だ。地元・北海道の国労闘争団を全面的にバックアップして、国鉄1047名解雇撤回闘争を一貫して支援してきた最大の支援労組でもある。
この弾圧は、大恐慌下の革命情勢に絶望的に危機を深める支配階級の焦りに満ちた攻撃だ。民主党・連合政権による国鉄1047闘争解体策動と一体となって動き出した労組絶滅攻撃であり、とりわけ北教組をつぶして日教組を最後的に転向させようという攻撃だ。
逮捕を受けて同日、鳩山は「教職員は聖職者であるべきだ」として、教育公務員特例法を改悪し、教育労働者の政治活動に「罰則」を設けることを検討すると述べた。北教組弾圧に続いて、教育労働者への全面攻撃に踏み込むという宣言だ。
北教組は「逮捕容疑にあるような政治資金規正法に違反する事実は一切ない。今回の逮捕は不当な組織弾圧と言わざるを得ない。不当逮捕に対して、嫌疑を晴らすべく組織一丸となってたたかっていく。また北教組は今後も、不当弾圧に怯(ひる)むことなく、憲法を守り民主教育を確立する運動を引き続き推進する」とコメントを発表し、逮捕された北教組役員は黙秘を貫いている。
北教組への不当弾圧を全国の労働者の団結で絶対に打ち破ろう。
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週刊『前進』(2430号3面3)(2010/03/08 )
東京「日の丸・君が代」闘争
北教組弾圧に怒りを爆発させ 不起立で日教組本部打倒へ
03年「10・23都教委通達」から7年目の3月を迎えた。今春の「日の丸・君が代」闘争は、大恐慌下で戦争反対を貫く闘いとして、そして民主党・連合政権打倒の闘いとして、さらにその意義が明らかになっている。
相次ぐ反動判 決職場から反撃を
東京の「日の丸・君が代」不起立闘争をめぐる控訴審段階の裁判闘争で、東京高裁の反動判決が相次いでいる。
1月28日、不起立を理由に定年退職後の嘱託採用を拒否された都立高の教育労働者13人が訴えた「嘱託不採用撤回裁判」の控訴審判決が下された。原告の訴えをいずれも退け、また一審判決が唯一、不採用を「裁量を逸脱、濫用したもの」と認めて1人あたり約210万円(1年分の賃金相当額)の賠償を都に命じた点も覆した、超反動判決である。
2月23日には、不起立を理由に嘱託採用などの職を奪われた教育労働者10人が訴えた「『君が代』解雇撤回裁判」の控訴審判決が東京高裁で下された。原告の訴えを全面的に退けた、一審判決に続く超反動判決だ。
しかし、「日の丸・君が代」闘争の勝敗は判決で決められるものではない。勝負どころは職場である。攻撃の最大の狙いが日教組つぶし・団結破壊である以上、職場から団結を打ち固めて不起立闘争を広げよう。
政権の懐に飛び込んだ日教組
北教組への不当弾圧はついに委員長代理、書記長、会計委員らの不当逮捕にまでいたった。北教組は「日の丸・君が代」攻撃に組織的抵抗を続けている日教組内の唯一の単組である。弾圧の狙いは、北教組をたたきつぶし、日教組を最後的に解体することだ。北教組は「逮捕は不当な組織弾圧。組織一丸となってたたかっていく」と発表し、逮捕された北教組役員は黙秘を貫いている。
これに対して、絶対許せないのが日教組本部の対応だ。日教組書記長の岡本が逮捕当日に発表した談話は「子どもや社会に不信感を抱かせることにつながり、深くおわび申し上げます」というものだ。ふざけるな!
小沢が民主党幹事長続投を決めた時、幹事長代理・輿石(山梨県教組元委員長)は「最後までぶれずに小沢さんを守ったのはおれだ」と胸を張った。小沢を「守る」ことには全力を挙げ、北教組弾圧には一言も抗議せず、鳩山・小沢の先兵として弾圧を推進しているのだ。日教組本部は完全に政権の懐に飛び込んだ。本当に骨の髄まで腐り果てている!
1月23日の日教組全国教育研究集会の全体集会では、日教組本部の招待で58年ぶりに文科省政務官・高井美穂があいさつし、委員長の中村譲は文科省との「パートナーぶり」をアピールした。
本部は08、09年と2年連続で東京の「日の丸・君が代」リポートを全国教研から排除し、不起立被処分者の参加を禁じた。今年はさらに、会場内で組合員が本部に異を唱えることをすべて禁じようと必死になった。
事前の全国教文部長会議では「全体集会・分科会の緊急対応等について」という文書を配って意志一致した。「激しい野次や不規則発言などを行う者に対しては『退場』を命じる」「横断幕を掲げたり、拡声器を使用したり、ビラを配布したり、署名を求めたり、威嚇をしたりするなどの抗議を展開しようとする場合は、警察に通報する」。さらに「担当者は、リポーター・参加者等から日教組の方針等について質問があっても答えない」というものだ。
しかし強権的な弾圧態勢を突き破って、組合員の怒りは噴き出した。労組交流センター教育労働者部会は会場前で横断幕を掲げて演説し、ビラを配って教研参加者と大合流した。全体集会では組合員が高井政務官と中村委員長の眼前に「教員免許更新制いますぐ撤廃」「日の丸・君が代強制は再び戦争への道」の抗議ボードを掲げた。人権教育や平和教育など多くの分科会で「日の丸・君が代」リポート排除に抗議する発言が相次いだ。
本部はなぜこれほど必死になって「日の丸・君が代」闘争を排除するのか? 「日の丸・君が代」闘争こそ教育労働者と政府・文科省との非和解性の象徴であり、現場組合員が圧倒的に支持する闘いだからだ。この闘いを完全にたたきつぶさなければ「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを引き下ろすこともできず、日教組の翼賛団体化は完成しないのだ。
北教組弾圧に怒りを爆発させて、1047名闘争解体と軌を一にした弾圧を打ち破ろう。今春不起立で反撃に立とう。
民主党・連合政権の正体あらわ
鳩山政権のもとで「日の丸・君が代」強制攻撃がエスカレートしている。10月には、11月12日の天皇在位20年式典当日に「各省は国旗掲揚。各学校、会社、その他一般でも国旗掲揚するよう協力を要望する」と閣議決定した。これを受けて文科省は学校での「日の丸」掲揚を強制した。
11月5日の衆院予算委員会では鳩山が「国旗・国歌は国民にとって大変大事なもの。小中高校で必要な時に『日の丸・君が代』を掲げるよう指導する」、文科相・川端も「国旗・国歌の意義をしっかり教え、音楽では歌えるよう指導する。学校では国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するのが学習指導要領だ。文科省はこの趣旨も踏まえて対応していく」と述べた。
また鳩山は3月1日、北教組弾圧に触れて「教職員は聖職者であるべきだ」とし、教育公務員特例法を改悪して罰則規定を設けることを検討すると表明した。北教組弾圧に続く、教育労働者への全面攻撃宣言である。
民主党・連合政権は、自民党以上に露骨な日教組つぶし・「日の丸・君が代」闘争つぶしに出てきている。今春の不起立は民主党と連合の結託体制を打ち破る闘いだ。
米NEAサイトが不起立に連帯
「日の丸・君が代」闘争をめぐる国際連帯はさらに広がっている。
NEA(全米教育協会=組合員約320万人の全米最大教組)は2月、全組合員にメールされるサイトにおいて、日本の教育について「愛国主義の強制」と題した記事を掲載した。「公立学校の学校行事において国旗『日の丸』に敬礼し、国歌『君が代』を斉唱することが絶対的に要求されている。東京都は命令に従わない教員たちに厳しい処分を科している。数百人の教員たちが起立して国歌を歌うことを拒否したことで停職や賃金カットなどの処分を受け、多くの訴訟を起こしている」と報告している。
07年の11月集会に参加したアーリーン・イノウエさん(校内の軍国主義に反対する連合の代表)が昨夏のNEA全国大会で提案した「日本の教育の自由に対する攻撃の情報を公にする」という決議を実践したものだ。
戦争・教育の民営化と闘うアメリカを始め各国の労働者が不起立闘争に熱いエールを送っている。団結して闘おう。
03年「10・23通達」から7年間、都教委は累積加重処分や解雇恫喝などあらゆる手段で抵抗を根絶しようとしてきた。
7年間の勝利に確信持ち闘おう
しかし東京では不起立闘争がずっと続き、毎年新たな不起立者が登場している。不起立者の団結は全国に大きく広がり、闘う日教組をよみがえらせるランク&ファイル運動として発展している。
さらに闘う労働組合を取り戻す闘いとして、大恐慌に立ち向かい、教育の民営化・非正規化・労働強化と対決する闘いとして、戦争協力拒否闘争として、「日の丸・君が代」闘争の路線的深化をかちとった。この路線のもとに青年教育労働者の自己解放的な決起をかちとることこそ、日教組本部打倒へ突き進む最大の力だ。
7年間の闘いに確信を持ち、職場にあふれる怒りを解き放って、今春卒・入学式で「日の丸・君が代」不起立を闘いぬこう!
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週刊『前進』(2430号3面4)(2010/03/08 )
大阪の教育労働者の訴え
今春の不起立闘争を闘い 道州制・民営化に大反撃を
動労千葉は3月1〜2日、「国鉄1047名解雇撤回! 検修・構内業務外注化絶対反対!」を掲げて第2波ストライキに立ち上がった。国鉄分割・民営化攻撃の貫徹を阻んで24年間闘い続けてきた1047名解雇撤回闘争が、国鉄本体の労働者、解雇と闘うすべての労働者と結びつこうとしている。
「与党3党と公明党による『JR不採用問題、政治決着へ』」(2・24付報道)は、動労千葉への組織絶滅攻撃と一体のものとしてかけられた民主党・連合政権による国鉄1047名解雇撤回闘争=国鉄労働運動の解体攻撃だ。この攻撃は国鉄労働者のみならず、北教組に対する不当弾圧にも明らかなように、労働組合運動の根絶攻撃として踏み込んできたものだ。
大恐慌・大失業の時代において、国鉄1047名解雇撤回闘争と検修外注化阻止決戦が結合し、われわれの主導権で「国鉄決戦でプロレタリア革命へ」と突き進んでいることに、日帝国家権力・資本家階級は心底おびえているのだ。
始まった国鉄1047名闘争の解体攻撃との決戦に2千万青年労働者、6千万労働者の命運をかけて立ち上がろう。国鉄・沖縄・三里塚・法大決戦で民主党・連合政権打倒へ攻め上ろう。
休暇・手当廃止に怒りあふれ
大阪府当局は昨年末、「特別休暇・特勤手当見直し」攻撃をかけてきた。保育休暇・生理休暇・妊娠障害などの特別休暇の見直し(廃止もしくは病休として対応)、夜間教育等勤務手当などの特殊勤務手当の廃止である。労働組合のもとに団結して闘い取った権利を剥奪(はくだつ)することで労働組合を解体し、「働けない者は辞めろ」とする解雇攻撃だ。
ただちに現場労働者から次々と怒りの声が上がった。「すでに時間や体力の余裕がなくなっている」「現場の人の立場に立って考えてください」「まじめに仕事をしても批判ばかり」「このような締め付けばかりではやっていけない」「とことん絞り上げて、少しのゆとりもなくして、現場をがたがたにしている」「まじめに誠実に働いても、給料は下がる、生活は大変になる」「長年の労働組合の闘いによってかちとってきた諸制度・権利なのに」と、職場には現場労働者の怒りがあふれている。
非正規職の労働者は「一人住まいでは生活できない」「毎月安定したお金がもらえない」「交通費が全額出ない」という悲惨な状況だ。
分限処分指針をうち砕け
府当局は同じ時期に「分限処分の指針(案)」を提示し、免職=首切りの規定を「厳格化」しようという攻撃をかけてきた。
首切りの具体例として「上司の指導や職務命令に従わない」「人事評価において2年連続D評価」などを並べている。また地公法外の処分である訓戒・訓告・厳重注意をすべて文書で行い、人事記録に記載する。これらの処分の勤勉手当の成績率などへの反映を拡大する。さらに「服務上の措置」の昇給における扱いについて「(評価システムの)自己申告票」未提出者に対してはより厳しくするという悪辣(あくらつ)さだ。
これらはみな、労働組合破壊・団結解体の攻撃だ。「日の丸・君が代」不起立闘争を始め一切の闘いを根絶し、すべての教育労働者を屈服させようという攻撃だ。
この攻撃は民主党・連合政権の基本方針に沿った、「新しい公共」=新自由主義による民営化・道州制攻撃である。
「地域主権」の名で推進されている道州制攻撃は、公務員労働者360万人首切り・選別再雇用の攻撃だ。資本・当局は「評価」で労働者の団結を破壊し、合理化=首切り・労働強化を強行する。
教育現場でも合理化攻撃は我慢できないまでに進み、「もうやっていられない!」ところまできている。
多忙化と対決し職場闘争を
非正規職員の解雇に始まり、正規職の解雇・非正規職化、何年も連続する賃下げ、労働強化……と合理化は極限化している。多忙化・過労状態は耐え難いものになっている。授業だけでなく、生徒・保護者への対応もまともにできず、事故や失敗が起こるのも当たり前の状態だ。それらがすべて現場労働者の責任とされ、「評価」の対象とされ、処分・解雇の理由にされようとしている。
現場労働者に責任を押しつけるな! 事故や失敗の原因はすべて合理化=民営化を進める当局にある。今こそ多忙化・過労状態と対決する職場闘争を始めよう。労働者の生活と生命のかかった闘いであり、青年にとって未来がかかった最重要の闘いだ。労働力商品であることを拒否して階級的団結を固め、根底から「資本主義の打倒」を目指して進もう!
闘って職場の支配権奪還へ
「日の丸・君が代」闘争は、職場支配権を実力で守りぬく闘いとして、常に日教組運動の最先端で闘われてきた。この闘いは今、大恐慌時代と教育の民営化に立ち向かう職場闘争として押し上げられている。
「日の丸・君が代」不起立闘争を闘いぬき、労働者階級の団結を拡大していこう。合理化反対闘争と「日の丸・君が代」闘争が結びついた時、教育労働者の闘いは一挙に爆発する。青年労働者の未来をかけた闘いが職場闘争の基軸となる。
青年教育労働者こそ「もうやっていられない」状況に追い込まれている。「もうやっていられない」なら不起立で闘い、職場の支配権を奪い返そう! ストライキを準備しよう! 組織しよう!
アメリカでは昨年、ロサンゼルス統一教組(UTLA)が人員削減攻撃に絶対反対を貫いて闘いぬいた。その闘いは、学区当局が義務化した定期評価テストを完全にボイコットする闘いから劇的に発展したと聞く。ここから青年労働者が労働組合に結集し始めたのだ。
動労千葉やUTLAの闘いから徹底的に学び、青年労働者がともに闘いに立ち上がるような反合理化闘争を切り開こう!
合理化反対!国鉄軸に闘う
敵の攻撃は凶暴だ。しかしこの凶暴性は資本家階級の危機の深さに起因する。世界大恐慌の進展と自民党政権の崩壊は、資本主義社会と資本家階級の支配が終わろうとしていることを鮮烈に示した。
他方では労働者が生きていけなくなり、労働者階級が団結して立ち上がる状況ができている。
分断攻撃を跳ね返し、「合理化=首切り・労働強化絶対反対」を掲げ、怒りを解き放とう! 新自由主義の攻撃は「民営化=利潤の追求」のために必ず労働組合破壊を伴う。逆に言えば、労働者が団結して闘えば敵の攻撃は根底において崩れてしまうのだ。
国鉄分割・民営化が未貫徹であることによって、「日の丸・君が代」強制は貫徹せず、職場支配権を奪い尽くすことができず、日教組解体は未決着のままだ。民主党政権と一体となって現場に首切り・労働強化を押しつけている連合・日教組本部を打倒する度合いに応じて、青年労働者を始め労働者の怒りは噴出する。
国鉄決戦の攻防に労働者階級の勝敗がかかった。国鉄決戦の革命的発展の中で、日教組本部打倒の闘いが、青年労働者を糾合して単組権力奪取の本格的挑戦として始まっている。
国鉄決戦を軸に、民主党・連合政権打倒へ総決起しよう。3・20ワーカーズアクション、3・28三里塚闘争へ、11月集会派の力強い隊列を登場させよう!
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週刊『前進』(2430号4面1)(2010/03/08 )
団結街道廃道化粉砕・市東さんの農地守れ
三里塚反対同盟が招請状
仮執行粉砕の勝利ひきつぎ全国から3・28総決起集会へ
三里塚芝山連合空港反対同盟が3・28三里塚現地闘争への招請状を発した。これにこたえ全国から総結集しよう。(編集局)
招請状
沖縄の基地全面撤去の闘い、動労千葉を先頭とする国鉄決戦と一体のもとに、三里塚闘争は政府権力・空港会社との激しい攻防に突入しました。
2月3日、空港会社と成田市は、天神峰の市東孝雄さんに対して「第3誘導路」計画を口実に団結街道(成田市道)を廃道とする旨を通告しました。これはあからさまな営農妨害による移転の強要であり、現闘本部の強制撤去攻撃です。通告の直前には現闘本部わきの竹林を伐採して整地作業を強行し、2・25仮執行宣言付き判決をもって、解体攻撃にふみこむ構えだったことは明らかです。
しかし仮執行宣言(強制執行)判決の策動はものの見事に粉砕されました。団結街道と現闘本部を守り市東さんの農地強奪を粉砕する攻防の緒戦で、反対同盟は敵の計画をガタガタにする勝利を勝ちとりました。地上権をはく奪した仲戸川隆人裁判長(千葉地裁民事第5部)の不当判決に対しては直ちに控訴し、廃道のための迂回道路の取り付け工事と対決し、成田市議会に対する弾劾・追及行動に決起しています。
全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん!
反対同盟は、44年間不屈・非妥協の闘いをもって、敢然と決戦を挑む決意です。3・28全国集会は、2・25判決闘争の勝利を引き継ぎ、「第3誘導路」計画粉砕、団結街道・現闘本部防衛、市東さんの農地死守の決戦陣形をうちかためる総決起集会です。大結集を訴えます。
恐慌がもたらす底知れぬ危機の中、自民党による政治支配が崩壊して登場した鳩山政権は、トヨタと普天間に象徴される日米対立でますます危機と混迷を深め、攻撃を激化させています。なによりも沖縄の基地強化、財政危機のなかでの消費増税、公務員3万5000人の削減、そして国民投票法の5月施行・改憲攻撃です。300万農家を40万戸に激減させる改悪農地法が施行されました。戸別所得補償は減反協力とFTA(自由貿易協定)推進が引き替えです。資本による農業からの収奪が進行しています。首切りと賃下げ、教育、医療、年金、社会保障などすべての分野で、むき出しの攻撃が襲いかかっています。
三里塚闘争は44年間、農民殺しと闘い続け、国策=成田空港を破たんさせて航空政策の転換を強制しました(前原国交相の「羽田空港ハブ」発言)。戦後の枠組みの抜本的な転換をかけて、東アジアに延命の道をみいだそうとする鳩山内閣(東アジア共同体構想と軍事基地化)の前に敢然と立ちはだかっています。
国と資本による収奪があらゆるところで強まる現在、いまなお国策を不屈に阻み続けている三里塚闘争は、人々の未来をともに切り開く普遍的な闘いです。それゆえ三里塚は、労農連帯の旗のもと、全国の反戦・反核・反権力、反差別などの広範な市民運動・住民運動が結集する共闘の砦として発展しました。三里塚闘争に対するなりふり構わぬ攻撃の背後にあるのは、政権の危機と人民の決起に対する恐怖です。
労働者、農民、学生、人民の力こそが、新たな時代を切り開くことができるのです。ストライキで闘う動労千葉、沖縄や関西住民、韓国やアメリカをはじめとする全世界の労働者と連帯して闘おう。
いまこそ資本と権力による分断をうち破り、「空港絶対反対・一切の話し合い拒否」「農地死守・実力闘争」「空港廃港」の闘争原則のもと、3・28全国集会に総決起されることを心から訴えます。
2010年3月1日
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週刊『前進』(2430号4面2)(2010/03/08 )
市議会闘争 成田市長にヤジと怒号
反対同盟を先頭に徹底追及
天神峰現闘本部判決で仮執行宣言を粉砕した翌日の2月26日、三里塚芝山連合空港反対同盟は団結街道廃道化絶対反対の決意も固く、成田市議会傍聴闘争に決起した。市議会では、足立満智子議員が団結街道の廃道議案の撤回を求めて小泉市長らを徹底追及した。
反対同盟は、北原鉱治事務局長、市東孝雄さん、萩原進事務局次長を先頭に傍聴、議場はヤジと怒号に包まれ、審議がしばしば中断し、議長が休憩を宣言せざるをえない事態に追い込んだ。
足立議員は「(廃道にしても)農家に支障はない」という市長の暴言を追及した。団結街道は農家にとって必要不可欠な生活道路であり道路法や民法にも違反していると指摘。新誘導路は農地や家屋を空港内に囲い込むもので農家には絶対に容認できないと弾劾した。
これに対して市当局はしゃくし定規な官僚答弁に終始した。思わず市東さんが「俺がそこに住んでいるんだぞ」と猛然と抗議。小泉市長は「新聞にのった言葉はそのとおり」と開き直り、議場は弾劾の嵐となった。議長の声も聞き取れない。審議不能となった議長が休憩を宣言した。その後、議長が傍聴者の退場を通告したが誰も退席せず逆に徹底弾劾され、そのまま質疑を再開した。
足立議員は、袋路囲繞地(いにょうち)通行権の問題や、新誘導路の申請もない状況での廃道計画の不当性について追及を強めた。市当局はまともな答弁は何一つできず立ち往生する始末だ。
成田市議会は3月16日の議会最終日に廃道の議決を狙う。絶対粉砕だ。成田市・市長・市議会に弾劾の嵐を徹底的にたたきつけ、3・28全国集会に総決起してこの暴挙を必ず打ち砕く。どんな闘いをもってしても廃道化を阻止する決意を彼らに突きつけよう。
(写真 農地強奪、団結街道廃道化の悪行に手を染めようとする小泉市長らに対し反対同盟は徹底的な怒りのヤジと怒号をたたきつけ、市当局に大打撃を与えた【2月26日 成田市議会】)
市長へ抗議文を
@市東さんの生活権、営農権を奪う団結街道の廃道は絶対に許さない。A白紙撤回せよ。Bわれわれは絶対に粉砕する。――白紙撤回を要求する弾劾文を労働組合、大衆団体、集会などで決議して小泉市長の机に1千通、1万通の山を築くほど集中させよう。
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週刊『前進』(2430号4面3)(2010/03/08 )
団結と闘争拠点を守り抜き
国鉄・三里塚・沖縄・法大決戦の爆発で民主党・連合政権を倒せ
斉田猛
天神峰現闘本部裁判の判決闘争で2月25日、政府・国土交通省、成田空港会社(NAA)が最大の狙いとしていた強制「仮執行宣言」を粉砕する勝利をかちとった。しかし、仲戸川隆人裁判長は、反対同盟の地上権・賃借権については全面否定し、控訴審における再度の「仮執行」策動に道を開いた。この攻撃と一体で成田市とNAAによる団結街道の廃道化攻撃も激化している。3月1日、市東孝雄さんの畑に通じる付け替え道路の着工を強行してきたのだ。3・28三里塚全国総決起集会は、現闘本部、団結街道、市東さんの畑という闘争拠点そのものをめぐる大決戦となった。動労千葉のJR検修全面外注化阻止決戦、沖縄決戦、法政大学決戦と結びついた三里塚2010年決戦の革命
的な新地平を奪取する闘いとして昨年10・11全国集会を上回る結集をかちとろう
(写真 千葉地裁へのデモに立つ反対同盟【2月25日】) 2・25本部裁判判決 仮処分宣言を粉砕
一審判決から即、現闘本部建物の撤去を許すのかどうかをかけた天神峰現闘本部裁判は、国交省、NAAの手先=千葉地裁・仲戸川裁判長をぎりぎりと追いつめ、ついに「仮執行宣言」策動を粉砕した。
「仮執行宣言」は、判決の確定を待たずに一審段階で現闘本部の強制撤去を可能にする前代未聞の反動判決だ。2・25闘争を頂点に反対同盟は、6年間22回にわたる弁論、5回の裁判官忌避・仲戸川罷免請求、十数回に及ぶ地裁前情宣、北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長の法廷証言など、三里塚民事裁判における最大・最高の闘いを積み上げ、ついに仲戸川の策動を粉砕したのだ。
当日の総括集会で萩原事務局次長は「反動判決を押し返した」「闘えば勝てるということだ」とその勝利感を表現した。(他方、仲戸川裁判長が反対同盟の明々白々な権利である現闘本部への地上権、賃借権を、裁判の公正さすらかなぐり捨てて否定し去った暴虐を控訴審闘争の爆発で必ず覆さなければならない)
国交省、NAA、成田市は「仮執行宣言」判決が出ることを寸分も疑わず、現闘本部撤去の準備工事を開始していた。1月21日〜22日、空港会社は現闘本部東側の竹林を強行伐採し、監視カメラ、投光機を設置した。さらに機動隊1個小隊を常駐させ、重機を投入し、強制撤去に向けた整地まで開始したのだ。
これと連動して成田市は2月3日、NAAと連れ立って市東さん宅に現れ、なんと団結街道の廃道化案を3月議会に提出すると通告したのだ。これらすべての動きが2・25判決での「仮執行宣言」を折り込んだ動きだった。「仮執行宣言」を粉砕した闘いは、権力側のスケジュールの一切を吹き飛ばした決定的な勝利なのだ。
新聞報道では「NAA困惑」「想定外、残念……」(2・26千葉日報)と彼らの打撃感を暴いている。
そうであればあるほど国交省、NAA、成田市は攻撃を中断することはできない。「ハブ空港の位置を奪還せよ」という昨年10・12前原国交相の発言を見るまでもなく、民主党の攻撃は、まったく余裕のない綱渡り政策だ。一瞬でも攻撃の手を緩めた瞬間に全体が動揺する瀬戸際なのだ。
国交省、NAAは3月1日、仮執行宣言が粉砕され、直近での現闘本部破壊が不可能になったにもかかわらず、団結街道廃道化のための付け替え道路工事の着工を強行した。成田市議会で廃道化が決定されていないにもかかわらずだ。開始された2010年決戦は反対同盟の圧倒的主導の下、現地で激しく火を噴いている。
2・25現闘本部裁判で「仮執行宣言」阻止の決定的勝利をかちとり、三里塚闘争は02年暫定滑走路開港時以来の大決戦をたぐり寄せている。3・28全国総決起集会は、この2010年決戦をさらに前進させるための大きな飛躍台だ。反対同盟の呼びかけに応え、全国から大結集しよう。
日帝の延命策阻む反権力闘争の拠点
世界大恐慌は2番底、3番底に向かってキリもみ的に拡大している。ギリシャにおける財政破綻と労働者人民のゼネスト決起を見よ。大恐慌の激化回避のための財政出動が逆に未曽有の危機を引き起こしている。それ以上に深刻なのが民主党・連合政権だ。借金(国債)が予算の6割にも達する未曽有の危機のもとで、財務大臣の菅直人が消費税増税にカジを切る一方、行政刷新大臣の枝野は「国の出先機関の統廃合で3万5000人の国家公務員を削減する」と言い放った。民主党・連合政権こそ、消費税増税と公務員労働者の大量解雇を強行する反人民政権だ。
民主党政権が動労千葉、法政大学、沖縄と並んで三里塚闘争破壊にのめりこむ理由は何か。
第一に、〈改憲・戦争と民営化・労組破壊〉の攻撃と「東アジア共同体構想」=アジア侵略・勢力圏化に延命の道を求める日帝が、アジア侵略のためのインフラである成田空港建設の拡大と三里塚闘争破壊に死活をかけているからだ。
昨年10月12日の「羽田ハブ化」という前原国交相の発言は、その危機感をあからさまに表明したものだ。07年に自民党の安倍内閣のもとで提唱された「アジア・ゲートウェイ構想」を民主党「東アジア共同体構想」の立場から推進するものだ。
アジア・ゲートウェイ構想で日帝は、その危機感を激しく語っている。「アジアにおいて日本が唯一の巨人である時代は終わった」「取り残される可能性があるのは日本」だとして最大の戦略分野として航空を挙げている。
「航空の分野が、アジア・ゲートウェイ構想実現の最大の焦点と考える」と記し、「航空は、人、モノ、カネのすべての交流の基礎となる重要な戦略インフラ」「国民経済全体の視点から、スピード感をもって航空自由化の推進」などを行い「アジアや世界の活力を取り込め」とあおった。そして「航空政策を大転換し、アメリカ流ではない航空自由化(アジア・オープンスカイ)を、スピード感をもって戦略的に推進する」とした。
このアジア・ゲートウェイ構想の考え方を具体的に推し進めたのが「羽田ハブ化」の前原構想だ。その中身は「自民党のできないことをやる民主党」の面目躍如であり、自民党下ではタブーだった「羽田ハブ化」に切り込み、成田の地元自治体・経済界の危機感をあおることで「成田・羽田一体化」による航空政策の大転換を強行しようとする攻撃だ。
三里塚が決戦化している最深の根拠は、この日帝の延命策と正面から対決し、その前に真っ向から立ちはだかる構造にこそある。
第二に、三里塚闘争が44年の歳月を経て、日本帝国主義を打倒する全人民の拠点としてそびえ立っているからだ。
前述の前原の危機感こそ、1966年以来半世紀近くにもわたって「空港絶対反対・一切の話し合い拒否・農地死守」という不抜の闘争原則を、1ミリたりとも妥協することなく貫いてきた三里塚闘争の強靭(きょうじん)・不屈の原則に対する悲鳴だ。
この三里塚闘争の神髄が、動労千葉・動労水戸を始めとした国鉄決戦、普天間基地撤去を求める沖縄県民、そして118人の不当逮捕に対して一歩も引くことなく対峙しぬく法大決戦と共振・共鳴した時、それは2000万青年労働者、6000万労働者の積もり積もった資本主義への怒りに火をつけ、日帝打倒・プロレタリア革命への大道を切り開くことは明らかだ。それは「生きられない」300万農民の決起へと連動する。
こうした闘いの砦・三里塚と日帝は絶対非和解の関係に突入している。この砦を破壊する治安的攻撃として、現闘本部、団結街道、市東さんの畑を強奪する攻撃が襲いかかっている。帝国主義打倒の砦を守る闘いが三里塚2010年決戦という形で問われているのだ。
当面する最大の闘いが3・28集会への総結集と大成功である。
3・16成田市議会に怒りを集中せよ
まさに三里塚では、現闘本部など絶対に引くことのできない闘争拠点をめぐった激突が開始されている。
当面する闘いの方針は第一に、団結街道廃道化阻止の3・16成田市議会包囲闘争(午前10時、成田市内)に断固決起することだ。3月16日は市議会の最終日だ。2・26市議会包囲・傍聴闘争で明らかになったことは、市当局が足立満智子議員の質問に何ひとつ答えられず、市当局の廃道化方針があらゆる意味でデタラメだということだ。3・16闘争で成田市議会を追撃しよう。
全国の三里塚を闘う仲間は、団結街道廃道化阻止、白紙撤回の弾劾文・抗議文を成田市長・小泉一成や成田市議会に集中しよう。この闘いで問われていることは、全国からの怒りの爆発だ。怒りを小泉市長らにたたきつけることだ。やつらを震撼させることだ。
第二に、3・20イラク反戦7周年闘争を3・28闘争と一体の闘いとして爆発させることだ。3・20闘争は国鉄・三里塚・沖縄・法大決戦そのものだ。青年労働者・学生を先頭に渋谷を席巻する大デモを実現しよう。
第三に、3・28闘争に昨秋10・11をはるかに上回る大結集をなんとしてもかちとろう。2010年決戦は始まったばかりだ。3・28闘争の爆発で団結街道の廃道を実力阻止する闘い、第3誘導路の工事実施計画変更申請―公聴会―認可処分を粉砕する闘い、何よりも時を経ずして始まる現闘本部裁判の控訴審闘争の勝利を実現しよう。
そのためにも3・28全国総決起集会へ大結集しよう。
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週刊『前進』(2430号4面4)(2010/03/08 )
2010年2月24日〜3月2日
北教組幹部ら4人を不当逮捕/鳩山「教員の政治活動に罰則」
●県議会超党派で国外・県外要求 沖縄県議会は、与野党超党派で議員提案した「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める意見書」を全議員の賛成による全会一致で可決した。超党派で県議会が国外・県外移設を求める意見書を可決するのは初めて。(24日)
●嘉手納爆音108デシベル 米空軍嘉手納基地で、1999年度以降では最高値となる108・8デシベルの騒音が確認された。嘉手納町屋良で測定された。過去最高は94年に嘉手納で記録された110デシベル。屋良では2日連続で本年度最高値が更新された。同町役場には朝から住民からの苦情が殺到した。外来機のF16戦闘機などが日米合同訓練に参加するため相次いで離陸。(24日)
●久辺3区、シュワブ陸上案反対を要請 米軍普天間飛行場の移設問題で、名護市辺野古、久志、豊原の久辺3区の区長らが嘉手納町の沖縄防衛局を訪ね、政府内で浮上しているキャンプ・シュワブ陸上案に反対する意思を示し、同案に決定しないよう、要請文を渡した。辺野古区は、区として陸上案に反対することを決定。豊原、久志の両区も同調していた。(25日)
●「オスプレイなら1500b必要」
米軍普天間飛行場の移設に関し、前原沖縄担当相は、「日米同盟関係、海兵隊の役割を考えた場合、これからの主力機はオスプレイになる。その場合は滑走路は1300bから1500bくらいいるのではないか」との見解を示した。政府閣僚が普天間代替施設へのオスプレイの配備を前提に発言したことや、オスプレイに関連して滑走路の長さに触れたのは初めて。(26日)
●北教組幹部ら4人逮捕 昨年8月の衆院選で当選した民主党の小林千代美衆院議員(北海道5区)陣営が、北海道教職員組合(北教組)側から1600万円の違法な選挙資金を受け取ったとされる事件で、小林陣営の選対委員長を務めた北教組幹部らが授受にかかわった疑いが強まったとして、札幌地検は、現職の委員長代理ら4人を政治資金規正法違反容疑で逮捕。(1日)
●教員の政治活動に罰則検討 鳩山首相は衆院予算委員会で、教員が禁止された政治活動をしても刑事罰を受けないことを定めた教育公務員特例法18条2項の削除を検討する考えを明らかにした。(1日)
●伊方原発3号機、プルサーマル発電
四国電力は、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を一般の原発で燃やすプルサーマル発電を実施するため、愛媛県伊方町の伊方原発3号機(加圧水型軽水炉、89万`ワット)の原子炉を起動した。昨年始まった九州電力の玄海原発(佐賀県)に次ぎ、国内2番目のプルサーマルに事実上入った。(1日)
●ネパールPKOを延長 鳩山内閣は国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき国連ネパール政治ミッション(UNMIN)への自衛隊派遣を7月末まで4カ月延長することを決めた。日本は07年3月から軍事監視要員として陸上自衛隊6人を派遣。(2日)
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週刊『前進』(2430号5面1)(2010/03/08 )
6学生を奪還!4・23法大解放へ
新自由主義と民営化に対決 3・20イラク反戦全世界一斉デモを
革共同中央学生組織委員会
2月26日、「2・5法大入試ビラまき弾圧」でデッチあげ逮捕された6人の学生全員の不起訴釈放をかちとった。支配階級が入試情宣禁止「仮処分」と「威力業務妨害」の逮捕にかけた改憲―階級闘争圧殺のもくろみをはね返したのだ。2・1〜2動労千葉スト、2・13労働者集会の成功、2・25三里塚現闘本部裁判「仮執行」付判決粉砕に続く偉大な勝利だ。国鉄・沖縄・三里塚・法大で国家権力・資本との大激突に勝ち抜くことが2010年階級闘争の構造だ。敵は磐石ではない。追いつめられているのは、大恐慌に直撃される帝国主義ブルジョアジーだ。動労千葉の3・1第2波スト決起に応え、3・20イラク反戦7周年デモ、3・28三里塚全国集会、そして4・23法大解放総決起集会と5月沖縄現地闘争へ攻め上ろう!
(写真 訪米闘争と連帯し法大総長室にデモ「学生は商品ではない!」と、倉岡さんへの処分攻撃に怒りを爆発させる文連、法大生の会と全学連【3月4日 法政大】)
「営業権」ふりかざした入試情宣弾圧を粉砕!
「2・5弾圧」を完全にうち砕き、2010年緒戦で権力に敗北を強制した意義は大きい。
一つに、6学生が完全黙秘を貫き、「4年間で118人逮捕―33人起訴」という空前の弾圧に一歩もひかない法大闘争の真価をたたきつけたことだ。刑事・検事どもは6人の闘志に圧倒され、起訴策動は破産した。
二つに、「営業権」なるデタラメな論理を粉砕したことだ。法大資本は入試情宣禁止を求める「仮処分申立書」で、「必要十分な数の学生の法政大学への入学を実現するための各種活動は債権者にとって極めて重要な業務であり、債権者の有する営業権の範囲」だが「債務者らの行為により重大にして著しく回復困難な損害を被る恐れがある」などと主張している。つまり入試は営業活動であり、法大資本の学生集めのためにはビラまき行為すら許さないと、恥知らずな「資本の論理」を主張している。
そしてそれに司法権力がお墨付きを与え、「仮処分」の対象にされていない学生による正門前での情宣活動に「威力業務妨害」をこじつけ、警察権力が襲いかかったのが2・5弾圧だった。
大恐慌で私大受験者数が激減し、法政大学も存亡の危機に立たされる中、法大資本の延命のために司法・警察・検察と癒着して憲法までも停止したのだ。これこそ新自由主義的腐敗の極致であり、一法政大学にとどまらず、「資本の論理は憲法をこえる」という労働者・学生への恫喝そのものであった。
2月前半の法大入試情宣は、この「資本の論理」への受験生の怒りの爆発として高揚した。多くの受験生が6学生奪還署名に応じ、「受験生を受験料3万5千円としてしか見ない」「学生を商品としてしか見ない」法大資本への怒りで全学連・文化連盟と結びつき、それが不起訴釈放の巨大な力となった。
昨年の暴処法弾圧をはね返し8学生を取り戻した地平の上に、「営業権」と激突した入試決戦を経て、2010年法大闘争はむき出しの「賃労働と資本」の全面激突に入った。この闘いは、法大闘争が全世界の労働者・学生と結合していく環になってきている。団結の力にのみ依拠して資本・権力と非和解的対決を貫く中で、法大闘争は闘えば闘うほどに普遍性と路線性を獲得している。
三つに、2・13労働者集会を頂点にした11月集会派の労働者・学生が2月闘争の高揚、その階級的力関係の転換の中で不起訴釈放をかちとったことだ。
訪米団が教育の民営化粉砕ゼネストに合流
支配階級の攻撃は根底的であり「常識破り」であり、あいまいな闘いは一切通用しない。その最も激しい激突点である国鉄・沖縄・三里塚・法大という戦場でさらに激しく闘い抜く中で必ず展望は切り開けるし、敵を押し返せることを2月闘争は実証した。法大闘争をブルジョアジーとの階級闘争の一環として爆発させよう。
国家権力と法大当局は、4月新歓と4・23法大集会に再び「情宣禁止仮処分」を発動しようとしている。オープンキャンパスや入試だけでなく、今度は新歓も授業もサークルも大学祭もすべて「営業」だというのだ。われわれはこの策動を断じて許さない。
3月4日、全学連訪米団は弾圧粉砕と4年間の法大闘争の地平を引っさげ、カリフォルニア大学バークレー校で教育ゼネストに合流した。感動的な事態だ。全学連と法大闘争は2010年、世界に向かって飛躍する。
「公教育破壊と闘う」3・4全州教育ストに全学連を招待したカリフォルニア大の闘う学生は、2・5弾圧という訪米行動への事前妨害に激しく怒り、日本領事館への抗議行動に決起した。ブラジル、ドイツなどから国境をこえた弾劾メッセージが続々届いた。
共通しているのは、新自由主義と民営化(団結破壊)に対する怒りだ。その大焦点が「教育と大学」だ。3・4ゼネストは、教育というテーマをとおして労働者・学生が共闘し、「幼稚園から大学まで」一斉にストに立ち上がるという、アメリカ階級闘争の歴史を塗り替える闘いだ。
バークレー校で先進的な学生組織建設を目指す活動家グループの機関紙『労働者の声』にはこう書いてある。
「学生と労働者の団結の客観的基盤――学生も労働者である――この歴史的運動の中で労働者の参加は決定的だ。労働者の闘いは学生のラジカリズムの前で影が薄くなりがちだが、公教育のための闘いは、学生の軸足と労働者の軸足を持った巨人とも言える。とりわけ、労働者の軸足を強くしなければならない」
「学生は無条件で労働者を支持する必要がある。学生は賃金労働者にならざるをえない。そして労働条件の改悪や労働権の侵害が労働者総体への致命的打撃になる。だから労働者は再び闘いの中心に座らなければならない……学生はランク&ファイル労働者とともにアジり、行動すべきだ」
問題意識と課題は同じだ。動労千葉がつくり出してきた11月労働者集会を軸とする国際連帯は、全学連とカリフォルニア州数十万の労働者・学生との大合流にまで発展した。焦りにかられた日米帝国主義者の渡航妨害を打ち破り、帝国主義打倒に突き進むインターナショナルの歴史の1ページを押し開こう。
学生・教育食い尽くす資本主義にとどめを!
「教育の民営化(私物化)」による大学の現状はすさまじい。もはや学生の怒りは爆発寸前だ。全国300万学生は、資本主義にとどめをさす歴史的主体だ。
●学生への大失業攻撃
大恐慌が大失業として学生に襲いかかっている。大学生の就職内定率は73・1%(12月)、高校生は74・8%(同)だ。保護者の失業などで「仕送りゼロの下宿生」は97年の1・9%から09年は10・2%に激増し、過去最高だ。
●とめどない学費高騰
学費高騰で、キャンパスが搾取と収奪の場となっている。私立大の初年度納付金(平均)は、75年の37万3千円から08年には130万9千円に、国立大は同8万6千円から同81万8千円にはね上がった。08年末時点の授業料滞納率は2・7%で、1年前から3倍に激増した。09年の奨学金受給率37・2%、毎月の受給平均額6万円超はいずれも過去最高だ。
●奨学金でがんじがらめ
日本学生支援機構(旧日本育英会)が07年度末に抱える滞納3カ月以上の「未回収金」は、2253億円で過去最高となった。延滞者の66%が年収200万円以下だ。
そして返済が3カ月滞れば「ブラックリスト」化され、名簿が金融機関に流される。『ルポ・貧困大国アメリカU』(堤未果著)で暴かれた極悪学資ローン機構〈サリーメイ〉と同じ、学生を食い物にする構造だ。
「卒業し社会に出るみなさんは、自分の力で生活しながら奨学金を返還していかなければなりません。『借りたものを返す』のは社会の基本ルール。約束どおり必ず返還し、奨学生としての責任を果たしてください」(同機構の返還督促ポスター)。ふざけるな! 青年・学生から職を奪っているのは誰だ! 税金を「公的資金」で注入してのうのうと延命しているやつは誰だ! 今こそ学費も誇りも奪われたものすべて奪い返そう!
●大学院政策の破綻
90年代以降の大学院重点化政策は、就職難の現状につけ込み、さらに学費を払わせて大学院に吸収する「官製資格ビジネス」だった。大学院在学者は、91年の9万8650人から08年の26万2655人に激増したが、もはや破産寸前だ。09年の博士課程修了者の就職率は64%だ。「高学歴ワーキングプア」の現実だ。
一つは法科大学院(ロースクール)政策だ。「高い確率で弁護士になれる」を売り文句に乱立し、高い学費(法政大学の初年度納付金は約150万円)をむしりとった結果が、新司法試験合格率28%(09年)という惨状だ。しかも5年間で3回不合格だと受験資格そのものを奪われる。全74校中59校が定員割れという事態で、来年度までに73校が入学定員を見直す。商業マスコミさえ「ぶざまな状態」(西日本新聞)、「受験生たちから『国による詐欺だ』との声も漏れる」(読売新聞)と批判する状態だ。
いま一つは教職大学院政策だ。08年度にスタートしたが、すでに半数近くが定員割れだ(24校中11校)。民主党は、教員免許改革案として教員養成課程の6年制化で首切り強化と聖職教師づくりを狙っているが、出発点から破産している。
教育民営化・大学法人化と対決し未来取り戻せ
許しがたいのは、大学当局がこの「公教育の破壊」「教育切り捨て」で学生の未来を奪う先兵となっていることだ。「事業仕分け」に対する「わが国の国際競争力の低下が危ぶまれる」(九州11大学学長声明)などの批判は、帝国主義間争闘戦の立場に立つものであり反動的だ。また国立大学法人化後の5年間で大学運営交付金が720億円も削減され、廃寮化、サークル破壊、非正規職化と雇い止めとなって襲いかかっている。
こうしたすべての怒りが2010年に爆発する。キャンパスに闘いの火種はいくらでもある。カリフォルニア州の怒りのゼネストは必ず日本学生運動に飛び火する。何よりも民営化・法人化による団結破壊(自治破壊)との対決を資本との闘いとして爆発させていくことだ。法大闘争が生み出した「教育の民営化粉砕!」「大学・教育・未来を取り戻せ!」こそ300万学生の普遍的スローガンだ。
全国のみなさん! 自らが切り開いた地平を確信し、3・4訪米闘争から3・20ワーカーズアクション主催イラク反戦デモ、4・23法大解放総決起集会を大爆発させよう。権力をわが手に握り締めよう。一切のうねりを革命的労働者党(マルクス主義学生同盟中核派)建設へと集約し、プロレタリア革命によって新たな人類史をこじ開けよう!
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週刊『前進』(2430号5面2)(2010/03/08 )
ギリシャ300万人ゼネスト
「社会機能が完全に停止」革命が現実の課題に
ギリシャの労働者の決起がEU体制を根底から揺さぶっている。ギリシャの労働者は全ギリシャ社会主義運動(PASOK)政権の発表した公務員の賃金凍結、増税や年金支給年齢の引き上げなどを含む緊縮財政政策に反対し、2月10日に行われた50万人の公務員ゼネストに続き、2月24日、さらに民間労働者200万人が加わり、300万人(人口の4分の1)が参加する空前のゼネストを打ち抜いた。「社会機能が完全に停止」した。
(写真 賃下げ、増税、年金・社会保障削減に反対しデモを行う女性労働者【2月24日 アテネ】)
回答は資本家との戦争だ!
公共・政府事務所、学校、大学、病院、空港に加え、鉄道、バス、フェリーも全国的にストップし、税関や裁判も停止、アクロポリスなど考古学や旅行の遺跡などもすべて閉まった。報道は停止し、翌日のすべての新聞が休刊した。首都アテネでは約5万人がデモを行い、青年たちは機動隊と激しく闘い抜いた。
ゼネストに参加した労働者は口々に「政府はわれわれが歴史的に闘いとってきた8時間労働制を破壊しようとしている」「危機の責任は金権政治家にある」「銀行や金持ちを救うためにどうして労働者が犠牲を払わなければならないのだ」「労働者の回答は資本家との戦争だ」「われわれは国境を越えて団結しなければならない」と訴えている。世界大恐慌の進展で資本主義の破産が明らかになる中で、労働者人民の革命的なエネルギーが大爆発しているのだ。
ギリシャの国家破産的な危機と労働者の大反乱はPIIGSと呼ばれるポルトガル、イタリア、アイルランド、スペインをはじめEU全体に波及し始めている。EU主要国の英、独、仏でもストが頻発している。
財政破綻の責任を労働者にかぶせようとしたパパンドレウ政権は、EUの指導を受けつつも、労働者の反乱から逃れるために、批判の矛先をEU主要国、特にかつてギリシャを侵略したドイツに向け、排外主義をあおることで労働者の怒りをそらし、ギリシャの資本主義体制を防衛しようと必死になっている。
またギリシャのブルジョアジーは、ついに統一通貨ユーロからの離脱までささやき始めた。ギリシャは、あらゆる意味でユーロ・EUの矛盾の最大の爆発点だ。
体制内左派の制動打ち破る
他方でゼネストを「指導」している二つの労働組合全国組織、ギリシャ公務員連合(ADEDY=75万人)とギリシャ労働総同盟(GSEE=200万人)も、そもそもEU加盟や民営化攻撃を進めてきた歴代PASOK政権を支えてきた。組合指導部は、PASOK政権への労働者の怒りに突き動かされ、さらなる反対行動に言及しながら、基本的に現政権とギリシャ国家、ギリシャ資本主義を支持している。
実際、ゼネストを指導したGSEEの指導部は「今回のゼネストはギリシャ政府を批判するのではなく、政府への援助を引き出すために市場や投機家やEUに圧力をかけた」と説明している。ADEDYの指導者も「緊縮財政が公的部門ではなく社会全体にかかわるものなら、国を危機から脱出させるために組合を動員する」と語っている。
ギリシャ階級闘争も、体制内左派政権とそれを支える労働組合指導部との激しい路線闘争に直面している。かつてない革命情勢において労働者階級の指導部、革命の指導部の問題こそが決定的に問われているのだ。
日本での3・20ワーカーズアクション主催のイラク反戦7周年デモは、ギリシャをはじめとするヨーロッパの労働者人民の革命的な決起と連帯する歴史的な闘いになろうとしている。青年労働者・学生を先頭に、総力決起で渋谷の街頭を制圧しよう!
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週刊『前進』(2430号5面3)(2010/03/08 )
ギリシャ・EUで財政破綻
大恐慌は新段階へと突入
ギリシャ・EUの財政危機の噴出によって世界大恐慌は新しい段階に入った。08年のリーマン・ショック以降、全資本主義国が巨額の財政資金を投じて恐慌対策をとってきた。その結果、財政に全矛盾が集中し、”最後の支え”とも言うべき財政で崩壊しはじめたのだ。大恐慌は07年からまず金融面で始まり、08年には生産・雇用などの実体経済面に波及し、そして今や財政面という大きな第三の局面に入った。財政危機の世界的噴出は、大恐慌を本格化させるとともに、体制的危機を深めて革命的情勢を一段と成熟させる。
昨年11月末のドバイ・ショックは、ドバイ政府・政府系会社が債務を返済できなくなり、しかも欧州の金融機関による大規模なドバイ融資が焦げつく恐れが出たことから、世界を揺るがした。ほぼ同時に、ドバイ以上に財政・対外債務が悪化しているEU諸国の信用が揺らぎはじめた。特にPIIGS(ポルトガル・イタリア・アイルランド・ギリシャ・スペイン)と呼ばれる5カ国だ。
ギリシャは、財政赤字の対GDP比が13%と、EU基準の3%を大幅に上回る。政府債務残高の対GDP比も09年に113%(11年は135%の見込み)に達し、ギリシャ国債の価格は急落している。ギリシャ国債は4〜5月に大量償還を迎えるが、その資金繰りができなくなると債務不履行(デフォルト)に陥る。しかも、ギリシャはユーロ圏の銀行から多額の融資を受けている。フランスから6・8兆円、ドイツから3・9兆円。政府債務と対外債務が同時に返済不履行となる可能性がある。他の諸国も同じ構図だ。
ギリシャはユーロ圏に入っているから、金利引き下げによる景気刺激策や、自国通貨の引き下げによる輸出拡大などの政策がとれない。だからギリシャが切羽詰まればユーロ圏から離脱することもありうる。しかし独・仏がギリシャを救済しなければユーロの権威は失墜し、逆に救済しても独・仏の負担増となるためユーロの信認が崩れる。いずれにしても、ユーロ自体とユーロ圏の金融が大動揺し、世界全体に波及する。
このように財政危機・対外債務への不信がギリシャ一国やEUにとどまらず、世界的に連鎖して次々にデフォルトに陥りかねない。29年大恐慌の時にもない史上初めての事態だ。それは大恐慌と革命的情勢を急激に促進する。
何よりも、すでにギリシャがそうなっているように、財政赤字削減のための労働者に対する増税と社会保障削減の攻撃が階級的矛盾をさらに爆発させる。世界中でこういう形で革命的情勢が一段と深まっていくのだ。
また、財政破綻のもとでは一層の財政資金投入が困難となる。すでに日米など、この間の景気刺激策の効果が終わりつつある。景気の「2番底」は避けられない。
さらに、国債への信用不安が世界的に連鎖し、今や世界で最も財政が悪化している日本の国債が暴落していく。その大損失を補うため日本の金融機関が米国債を売るしかなくなれば、米国債の暴落=ドル暴落にも転化していくのだ。
今やそのドル暴落が切迫し、大恐慌が本格化しつつある。3・20闘争に勇躍決起していこう。
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週刊『前進』(2430号5面4)(2010/03/08 )
米帝がイラン開戦を狙う
世界戦争危機激化の情勢
米帝―国際帝国主義のイラク・アフガニスタン侵略戦争が長期化・泥沼化する一方、イランに対する侵略戦争開戦の危機が急速に強まっている。イラク、アフガンに続くイラン侵略戦争の勃発(ぼっぱつ)は史上3度目の世界戦争の爆発に転化・発展しかねない。3・20イラク戦争7周年全世界一斉デモの爆発、労働者の国際的団結と決起でイラン開戦と世界戦争を阻止しよう。
1月10日、中東を管轄する米中央軍のペトレイアス司令官はCNNとの会見で、米国が外交手段、経済制裁に加え、イラン核問題に対処する「緊急対応手段」を作成したことを明らかにした。軍事的手段をとるという意味だ。ペトレイアスはイスラエルによる「空爆は可能」との考えも示した。すでに何度もイラン空爆を「警告」しているイスラエルにゴーサインを出す用意があるということだ。
1月12日には、米国防総省がイスラエルに備蓄している米軍の装甲車やミサイルなどの武器や弾薬の備蓄量を倍増する計画を進めていることが分かったとAFP通信などが報じた。これらの備蓄は協定に基づきイスラエルも使用できることになっている。
1月31日には、オバマ政権がイランのミサイル攻撃に備えるとしてカタール、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェートの4カ国でミサイル迎撃システムの配備を加速させていることが明らかになった。米帝はイスラエルに自制を促すためと正当化するが、米帝は自らのヘゲモニーで中東を軍事制圧し侵略戦争を発動しようとしているのだ。
そもそも中東海域には複数の空母機動部隊群が常時展開しており、米中央軍の司令部はカタールに置かれている。
こうした中でアフマディネジャド政権は2月11日、中部ナタンツの施設で濃縮度20%のウランを製造したと発表し、「80%以上に濃縮する能力がある」と主張しつつ、「必要がないのでそこまではやらない」と述べた。核兵器の製造にはウランの濃縮度を90%以上にする必要があるが、ともかく「国力」を誇示した。
これに対してクリントン米国務長官は2月中旬、中東を歴訪し、湾岸諸国やイスラエルによるイラン包囲網を強化した。クリントンは「イランは軍事独裁に向かっている」とアフマディネジャド政権を牽制(けんせい)した。そして「米国はイランの核兵器開発をただ傍観することはない」と述べ、追加制裁と武力行使を示唆した。クリントンは3月初旬にも中南米を歴訪し、対イラン追加制裁のための国連安保理決議への支持をとりつけようとしている。
イランは世界有数の石油・天然ガス大国でありながら、31年におよぶ経済制裁の中で経済危機を深め、人民は窮乏している。しかも政治的な自由と権利も奪われて久しい。反対派のデモは命がけだ。アフマディネジャドは欧米帝国主義との緊張関係を理由に革命防衛隊による暗黒の治安体制を強化し、核開発をもてあそび、自ら戦争の危機を激化させている。それに付け込んでいるのが米帝―国際帝国主義だ。国際プロレタリアートの団結の力で帝国主義のイラン開戦と世界戦争を阻止しよう。
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週刊『前進』(2430号6面1)(2010/03/08 )
団結ひろば投稿コーナー
解雇1周年、怒りの声が門前・市街を制圧 東北石けん労働組合委員長 洞口明
昨年2月末の全員解雇から1年、東北石けん労働組合は2月26日、解雇撤回闘争を貫く意志を固めて地域の仲間とともに一日行動を打ち抜いた。
朝8時より仙台市役所前で仙台市職労の仲間も参加し街頭宣伝。解雇1周年を弾劾し畑惣商店・畑文雄と東北石けん・佐藤吉範を打倒する怒りのビラが出勤する労働者に手渡された。大きな横断幕も初登場。福島の仲間も合流して市内中心部を怒りの声が制圧した。
その後、場所を名取市愛島台に移して新工場門前闘争が闘われた。全金本山労組の仲間が用意してくれた宣伝カーから大音量の怒りのシュプレヒコールがたたきつけられる。会社はたまらずすべてのシャッターを閉めるろうばいぶりだ。
門前闘争は圧倒的な勝利感をもってかちとられた。何よりも解雇から1年、労組が団結を固めて闘い続けていることが決定的だ。
この間の地労委の審問の過程で畑と佐藤の不当労働行為はますますはっきりした。中でも新工場オーナー・畑こそ解雇の張本人であることが明白となった。解雇の撤回以外に畑が責任追及から逃れる道はない。
さらに当該と支援の仲間は、畑の地元・仙台市長町の中心部・長町モール前に移動。畑を徹底的に弾劾する訴えが響き渡った。
東北石けん労働組合は3月7日の動労千葉を招いた東北春闘集会に結集し、3月12日の地労委闘争、4月2日の「解雇1周年弾劾・東北石けん闘争勝利総決起集会」を闘い抜く。国鉄1047名闘争破壊策動を許さず、解雇撤回闘争の歴史的な爆発の先頭で闘う!
力強さあふれる団結 生きた喜びを感じた 関東 井上たかし
2月13日、私は初めて代々木公園の集会に参加しました。労働者の輪の中に入りデモ行進をし、これほどまでに生きた喜びを感じたことはありませんでした。足下に地を踏みしめて声を張り上げて行進しました。
同志たちの訴えは、まわりの人までも集め包んでしまうような訴えでした。「仲間が苦しんでいるとき、同志とともに優しく支え合う」、この言葉を声に出し、大声をあげ叫び訴えることによってまわりの労働者が集まってくる。自然ともいえる不思議な思いがしました。みなぎる力、とてつもない勢いであふれていることを実感し、心の扉が開いたと強く思うようになりました。
同志の「オレはこの仕事をしたいんだ! 一生の仕事でやりたい。やる気があるのになぜ解雇されるんだ。資本家なんて許さないぞ!」という訴えの勢いは、とどまることを知らず全世界に広まったような気がしました。
法政大学の人の「法政大学の同志を奪還するぞ! やりぬくぞ」という演説も同志に対するものすごい信念を感じました。とても良い演説であり戦っていこうと訴える力強さを感じました。一人ひとりが同じことを感じ賛同していました。思っていた以上に自分と同じ立場の人たちが集まっていました。
「労働者はともに助け合いたい、ともに闘いたいんだ」という熱い気持ちがからだ全体に雷のようになってしびれてきました。それぐらいうれしい気持ちと、この人たちとならば命を預けられると思いました。
貧困大国アメリカに 対置すべきは資本論 東京「生きさせろ!」連絡会 W
連絡会の月例会で『資本論』の学習に合わせ、話題となっている『ルポ貧困大国アメリカU』のミニ学習会をもち、盛り上がりました。
この本では、90年代「外注革命」の結果、アメリカ資本主義社会がどこまで行き着いたか、オバマで変わったのか、を前著に続きルポしています。それは「派遣切り」と闘う私たちにとっては現実そのもの。
3回有罪判決を受けたら「スリー・ストライク」法で即終身刑。民営化された刑務所では時給40kに対し、部屋代や食費などで毎日10jが請求され、服役すればするほど借金まみれ。冗談じゃない! ホームレスとされた人びとが警察によってどんどん逮捕・投獄され、監獄労働を強制されていく現実に、腹の底からの怒りが爆発。鳩山の「新しい公共」もここまで行き着く。だから外注化阻止決戦で打ち倒すべし!です。
学習会では、『資本論』の「資本主義的私的所有のとむらいの鐘が鳴る。収奪者が収奪される」、『共産党宣言』の結語「支配階級よ、共産主義革命のまえに震えあがるがよい!」に拍手が起きました。
しかし著者の堤未果氏の立場は「世界を飲みこもうとしているのは資本主義より政府と企業の癒着主義」「世論やまわりの環境を動かし、彼(オバマ)に軌道修正させる」というもの。「構造改革」を唱える「みんなの党」や民主党応援団とどこが違うのか。
腐りきった資本主義を打ち倒す、これこそ労働者の生きる道だ、3・20に総決起しようと全体で確認しました。
星野文昭さんと面会 松川のような闘いを 福島・星野文昭さんを取り戻す会 長沢宏
2月17日、私は星野暁子さん、茨城・取り戻す会の方とともに徳島刑務所で星野同志と面会することができました。
この日、徳島市は私の地元福島と大して変わらぬぐらいの底冷えのする寒い日で、「暖房のない獄中の星野さんはどうか」と考えていたら、「やあどうも」と寒さをはね飛ばすような元気な声がし、にこやかな笑顔で面会室に星野さんが入ってきました。
私からは、昨年の会結成の経過やその後の県内での取り組み、「松川事件」のこと、「ふくしま合同労組」で星野さん奪還の労組決議が上がったことや『前進』に福島の呼びかけ人の根本敏子さんのインタビュー記事が載ったことなどを報告しました。星野さんは、「足利事件など検察や裁判所が必ずしも正しくないという認識が強まってきている。これは星野にとって大きい。第2次再審で出された内容にさらに磨きをかけ、誰がみても明白に無実なんだと明らかにすること、われわれの闘いを、声や力をどこまで強めていけるかが一番大きな鍵になる。労働者階級を中軸にあの松川のように全社会を揺るがす大きな社会的力として『無期を許さない』という闘いをつくりだす。そうした決意を込めてあの陳述書を書いた。ともに頑張ろう」と私たちに力強く語ってくれた。
星野さんのこの熱い思い、力強い決意になんとしても応えよう。検修外注化阻止決戦の爆発、星野第2次再審闘争の勝利を切り開き、星野さんを必ず奪還しよう。
事故理由の解雇攻撃を仲間と団結し撤回 福島合同労組 SN
昨秋、合同労組の仲間が職場で事故を起こしたことを理由に、配転・賃下げ、それが嫌なら辞めろという攻撃をかけられた。当人の悩み、迷い、苦しみと真剣に向きあい激しく討論を重ねた中で「この攻撃は自分だけでなくこれからも同僚にかけられる。闘えば止められるかもしれない」と当人が決意を固め仲間とともに団体交渉に臨んだ。
皆初めての経験という中で「怒りあるのみ! 労働者は失うべき何ものもない。かちとるものばかりだ」と意志一致し、勤務後で疲れたわが身に気合いを入れ、社長、所長、部長と、長のついた会社側の人間を相手に交渉が始まった。「事故の責任は会社には一切ない」とニヤニヤして言った社長に怒りが爆発。「ふざけているのはオマエだ! 社長、あやまれ」と次々と弾劾をぶつけた。恐れをなした会社側は、年末に配転・賃下げはしないと回答してきた。敵よりも一人でも多くと遠くから駆けつけた仲間の怒りと団結で完全に勝利した。
今年はさらに多くの労働者と団結を固め、資本家をぶっ飛ばす闘いに邁進(まいしん)したい。
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週刊『前進』(2430号6面2)(2010/03/08 )
八尾北医療センター民営化阻止、道州制粉砕へ
“数年がかりの闘いに”
総決起集会で労組が戦闘宣言
2010年、世界革命を切り開く第2次国鉄決戦が火ぶたを切った。動労千葉の3・1〜2第2波ストライキと固く結び、2月28日に八尾・西郡で総決起行動が打ち抜かれた。桂人権コミュニティーセンターには、八尾北医療センター労組・部落解放同盟全国連西郡支部・八尾北命と健康を守る会など地元の労働者、住民と、関西、広島、東京の闘う仲間250人が駆けつけ、路線的確信に満ち熱気あふれる集会となった。
責任勢力として登場した八尾北労組を代表し、藤木好枝委員長が基調報告に立った。「1年前、2・26森本政二さん住宅追い出し強制執行を、私たちは道州制攻撃ととらえた。大恐慌の時代に通用し階級全体の利害を代表する労組への飛躍に挑戦し、ストライキ決起したことが、後の闘いの勝利を切り開いた」と自信に満ちて総括した。
そして、「大恐慌は眼前に革命がある時代だ。労働者の総反乱が爆発する。この情勢で動労千葉が国鉄1047名解雇撤回!検修外注化阻止!の第2波ストを決定した。労働者と労働運動の未来をかけてともに決起し、民主党・連合政権を打倒しよう」と訴えた。
その上で、八尾市の田中市長が「新しい公共」(道州制)攻撃の最先頭で「行政職員の役割は、公共サービスの直接の担い手からマネジメントとコントロールの役割」に変えると言い、人事評価制度を全職員に拡大して、労組破壊、首切り、非正規化を強行していることを徹底弾劾した。自治労連・自治労執行部の裏切りに対しても「現場が腹を固め、絶対反対で立ち上がればぶっ飛ばせる」と提起した。
最後に、「八尾北売却=民営化はこれと一つながりの攻撃だ。3月議会で八尾北関連議題を出せないところまで八尾市を追いつめた。八尾市の腹は売却だ。ドンドン攻め、3・31を突き抜けて生き残って数年がかりの闘いに突入する」と基調を締めくくり、割れるような拍手で確認された。
続いて岡邨洋全国連西郡支部長が「2・26闘争と団結で、住宅闘争を6000万労働者の課題に発展させた。3・19大法廷で八尾市を裁こう。八尾北についても決めるのは八尾北労組だ。現場・地域に巻き起こる怒りと結びつく時だ」と訴え、並んで森本政二さんが「2・26の団結で闘えば民営化に勝つ」とアピール。差し押さえ弾劾裁判弁護団の富崎正人弁護士がともに闘う決意を述べた。各地域の会員とともに守る会の高橋進会長が「敵は逃げるだけ。不正義が暴かれる一方だからだ。押して押して押しまくろう。守る会は地域に打って出る」とアピールした。
動労千葉からメッセージが寄せられた。また、国労5・27臨大闘争弾圧被告の東元さんと社保庁分限免職と闘う平口雅明さんが特別報告を行った。東さんは、23年間原則を曲げず1047名解雇撤回を闘ってきた誇りと、自らの事業所廃止攻撃に対して「不当配属職場をなくし鉄道本来業務に戻って闘いぬく」決意を述べた。奴隷の屈服を迫る共産党=革同と真っ向から闘う決意に大きな拍手が起こった。
全国連杉並支部・品川支部、道州制粉砕・橋下打倒の泉佐野市議選を闘う国賀祥司市議、広島連帯ユニオンが連帯のあいさつ、関西労組交流センター事務局長の上村敏行さん、道州制・民営化と闘う共闘会議などが決意表明に立った。
(写真上 八尾北労組の藤木委員長の総括と方針提起に会場を埋めた参加者は勝利への確信を深めた【2月28日 八尾市】)
青年が層として決起を開始
何よりも青年労働者が集会全体をリードし、元気にアピールし、層として決起が始まったことを示した。「八尾市は医療や福祉を本当に軽く扱っている。市長は労働者を盾にして逃げ出し自分を守っている。八尾市がここをつぶそうとするなら、僕らは揺るぎない団結で絶対に闘って勝っていく」(八尾北労組)、「森精機のスト、2・26、道州制決戦。時代認識と路線で勝負する激突の中で勝利性をつかんだ。国鉄決戦という決定的な武器を手にした。ここに集中し力を注ごう。ぶち抜く壁はすぐ目の前だ。立ち向かおう」(西郡支部青年部)、「森精機の中に必ず組合を拡大する」(関西合同労組)、「法大弾圧を粉砕し、3・4カリフォルニアに登場し、全学連運動を世界に広げる」(全学連)
集会後、八尾北民営化絶対反対の横断幕を先頭に、青年が鉦(かね)と太鼓を打ち鳴らし、意気高く西郡・高砂をデモ。圧倒的な注目を浴びた。
八尾北労組はさらに大きく飛躍し、3月議会・住宅裁判闘争に総決起する。3・20イラク反戦、3・28三里塚決戦に決起し第2次国鉄決戦で大激動情勢を切り開く攻勢に出る。ともに闘おう。(投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)
(写真 集会後、組合旗や荊冠旗を掲げ西郡―高砂住宅をデモ行進。住民の圧倒的な注目を浴びた)
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週刊『前進』(2430号6面3)(2010/03/08 )
高校無償化
朝鮮学校排除許さない
「拉致」使った排外宣伝弾劾
鳩山政権が4月に実施を予定している「高校実質無償化」の対象から朝鮮学校を排除しようとしている。絶対に許してはならない。「拉致」問題を口実とした在日朝鮮人民への排外主義キャンペーンを弾劾し闘おう。
この動きは、産経新聞が2月11日の朝刊1面で「北が送金/朝鮮学校へ460億円/半世紀以上/高校無償化に影響」と大宣伝を始めたことに端を発した。これを受けて拉致問題担当相・国家公安委員長の中井が「朝鮮学校を対象としないよう求めている」と発言。中井は文科相・川端に「経済制裁をしている国の国民なので、十分考えてやってほしい」と、朝鮮学校の除外を要請した。
鳩山も「朝鮮学校で教えていることが見えない中で、中井大臣の考え方は一つある。そういう方向性になりそうだ」「国交のない国だからどういう教科内容か調べようがない。基本的には国交のある国の方々が優先される」と述べ、朝鮮学校排除に動き始めている。
高校実質無償化とは、国公立高校の授業料を無料とし、私立高校生のいる世帯には国公立高校の授業料と同等額の年間約12万円を支給、低所得世帯には約24万円を支給するもの。鳩山政権は子ども手当と合わせて「コンクリートから人へ」の象徴として押し出しているが、所得制限もなく、教育の格差拡大、教育の民営化をますます推し進める本質を持つものだ。
その上で、昨秋の文科省の10年度予算概算要求では朝鮮学校も該当するとしていたものを、4月実施を前にして一気にひっくり返しにかかったのが今回の動きだ。
国の動きに対応して、排外主義キャンペーンの先頭に立ったのが大阪府知事・橋下だ。「拉致問題を切り離して考えることはできない」「北朝鮮という国と暴力団は基本的には一緒。暴力団とお付き合いのある学校に助成するのがいいのか」と騒ぎ立て、府独自の助成制度から朝鮮学校を排除すると言い始めた。
府独自の助成制度は、貧困化で私立高校の競争率が下がるという調査結果を受け、橋下が昨秋、私立高受験を促すために決めたもの。その結果、大阪では私立高校の今年の競争率は過去20年で最高となった。教育の民営化を推し進める施策だ。
その上で、大阪朝鮮高級学校の生徒にも年収350万円未満の世帯なら年約20万円を上乗せして支給し、同校の約44万円の授業料を実質無償化するとしていたものを、排除しようというのだ。
無償化の対象外とされた場合、高校進学をあきらめざるをえない在日朝鮮人は続出する。全国で朝鮮学校排除への抗議運動が巻き起こっている。
攻撃の本質は何か。大恐慌と戦争の時代に失業や低賃金にあえぐ労働者が本来の敵=資本家階級に向かって総反乱に立ち上がることをなんとしても防ぐために、拉致問題を大宣伝し、労働者を排外主義・愛国主義に駆り立てようということだ。
労働者に国境はない。排外主義と民族差別の扇動と対決し、民族・国籍・国境を越えて固く団結し、民主党・連合政権打倒へ闘おう。
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週刊『前進』(2430号6面4)(2010/03/08 )
“星野さんの再審・釈放を”
全国再審連絡会議 東京高裁に申し入れ
2月24日、「星野さんをとり戻そう! 全国再審連絡会議」は霞が関の裁判所前で街宣を行い、その後、全学連と一体になり、東京高裁への申し入れ行動を行った。
午前11時半、首都圏の会の人たちが集まってくる。簡単な打ち合わせの後、直ちに宣伝活動を開始した。黄色の「星野のぼり」とゼッケンが裁判所前を制圧し、ビラがまかれる。最初にマイクを握ったのは星野暁子さんだ。「私は、星野文昭の連れ合いです。星野文昭は無実です。再審無罪、即時釈放を求めて活動しています」と訴える。この声に応えて、次々に署名が寄せられる。
昼休みに駆けつける人もいて、参加者は20人になった。マイクでのリレーアピールが続けられる中、裁判所前を通る人たちにビラが吸い込まれていく。「私はウチナーンチュです」という人が、「そんな人が本土にいたの」と驚いて、すぐに署名をしてくれた。
昼過ぎには全学連の学生たちが登場し、一体になって宣伝活動を行った。戦闘的雰囲気は最高潮に達した。
午後1時、東京高裁第11刑事部に向かう。15階でエレベーターを降りると、「訟廷管理官」なるものが待ち構えていて、11部のドアは閉ざされている。これを見て参加者の怒りが爆発した。「私たちが見ている前で署名簿を11部に渡せ」と要求し、1万1753筆の署名を提出した。
その後、訟廷管理官に対して、家族と星野・再審連絡会議、星野暁子さんの「申し入れ書」、星野誉夫さんの「請願書」が読み上げられた。
さらに、杉並・救う会、三多摩・救う会、みやぎ・救う会、大阪・取り戻す会、徳島・救う会、岡山・救う会の文書が提出された。口頭での申し入れを数人が行い、坂野陽平全学連委員長代行が「法大闘争と星野さんの闘いは一体だ。直ちに再審を開始して、星野さんを釈放せよ」と訴えた。
星野文昭同志の再審無罪・即時釈放を強烈にアピールした行動となった。
(写真 再審無罪・即時釈放を訴える星野暁子さん【2月24日 霞が関】)
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週刊『前進』(2430号6面5)(2010/03/08 )
法大裁判に集まろう!
★5・29デモ弾圧裁判@グループ控訴審
第1回公判 3月9日(火)午後1時30分
東京高裁
★4・24集会弾圧裁判
第12回公判 3月17日(水)午後1時30分
東京地裁429法廷
★暴処法裁判
第11回公判 3月25日(木)午後1時30分
東京地裁429法廷
★10・17、7・24建造物侵入デッチあげ控訴審
判決公判 4月23日(金)午後1時30分
東京高裁
※いずれも12時半に傍聴券配布所へ
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週刊『前進』(2430号6面6)(2010/03/08 )
日程 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
3月23日(火)午前10時 東京地裁
3月24日(水)午前10時 東京地裁
*両日最終弁論(全一日公判)
9時30分までに傍聴券配布所に集合を
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