ZENSHIN 2010/02/15(No2427 p06)
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週刊『前進』(2427号1面1)(2010/02/15 )
“解雇撤回”“外注化阻止”
2・13新宿 JR東本社に怒りの大デモ
“民主党・連合政権倒せ”の叫び
2・25三里塚闘争(千葉地裁)へ決起誓う
動労千葉を先頭に国鉄決戦勝利の号砲
法大入試情宣弾圧 6学生を今すぐ奪い返せ
動労千葉を先頭に国鉄決戦勝利の号砲 動労総連合の各組合と三里塚反対同盟を先頭に、デモ隊はJR東日本本社にシュプレヒコール
寒気ふき飛ばす1850人の熱気 大恐慌を世界革命に転じる不抜の団結が築かれた。国鉄決戦を軸に3・20から春季ゼネストへ! 勝利の確信をつかんだ1850人の参加者は、一斉にこぶしを突き上げた(代々木公園)
「国鉄1047名解雇撤回! 検修業務の全面外注化阻止! 反合理化・運転保安確立!」を掲げて全国労働者総決起集会が2月13日、東京・代々木公園で開催された。全国各地から1850人の労働者・学生が結集し、朝から雨と雪がちらつく悪天候をはね飛ばし、熱気あふれる集会とデモを貫徹した。国鉄決戦を軸に、大恐慌に立ち向かう階級的労働運動の力強い隊列が登場したのだ。(次号続報)
集会の呼びかけは、動労千葉、動労水戸、動労連帯高崎、動労西日本、動労千葉を支援する会の5団体。司会は、動労連帯高崎の和田山繁委員長と動労千葉を支援する会の労働者が務めた。
基調報告を行った動労千葉の田中康宏委員長はまず「動労千葉は2・1〜2ストライキで第2次分割・民営化阻止闘争を宣言した。JR当局はスト後、多数の職制を幕張車両センターに張り付け戒厳状態に置いている。職場に満ち満ちている怒りと動労千葉の闘いが結合することを恐れ、それを必死で阻止する体制をとっている。もう一歩で壁は破れるということだ」と第1波ストが切り開いた大きな地平を報告した。そして、裏切りを深める4者4団体を厳しく弾劾し「国鉄分割・民営化攻撃になすすべもなく屈服した連中が、また同じ裏切りを繰り返そうとしている。今こそ、国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回の旗を高々と掲げて闘う時なのだ」と訴えた。
労働運動の新たな展望開け
さらに田中委員長は「検修全面外注化は、究極の合理化攻撃だ。国鉄分割・民営化以降、ありとあらゆる企業で分社化・子会社化、非正規職化の攻撃が吹き荒れてきた。こうした合理化攻撃のたびに労働組合は屈服・変質を深めてきた。この現状をなんとしても打ち破り、労働運動の新たな展望を切り開こう」と訴えた。参加者は満場の拍手でこたえた。
極めて重大な攻防局面に突入した1047名解雇撤回闘争の勝利に向けたアピールでは、動労千葉争議団と北海道・本州・九州の国労闘争団員、国労5・27臨大闘争弾圧被告団などが壇上にずらりと並んだ。
動労千葉鉄建公団訴訟弁護団長の葉山岳夫弁護士は「1047名解雇撤回闘争こそ国鉄分割・民営化反対闘争の核心だ」と発言。国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは「私たちはカネが欲しくて闘ってきたんじゃない。カネをもらって闘いを終わりにしていいのか!」と怒りをこめて4者4団体の裏切りを弾劾した。動労千葉争議団の中村仁さんは「解雇撤回を貫き、みなさんと団結して最後まで闘います」と鮮明な決意を示した。5・27被告団長の富田益行さんは「団結権の行使としてのビラまき・説得活動を有罪とした一審判決を絶対に許さず、断固として控訴審を闘う」と宣言するとともに4・25尼崎闘争を呼びかけた。
誇りにかけ外注化阻止する
さらに、検修・構内業務の外注化阻止にむけた現場からのアピールが続いた。動労千葉の関道利執行委員による2・1〜2のスト報告に続き、幕張支部の青年労働者が「僕が動労千葉に加入したのも外注化反対の一点だった。職場の仲間を動労千葉に入れるために闘う」とアピール。津田沼支部の相馬正利支部長は「2月1日の習志野運輸区抗議闘争に280人も集まってくれて本当にうれしかった。滝君を奪還しライフサイクル制度を粉砕するまで闘う」と宣言した。ライフサイクルで強制配転された滝厚弘君は「ここからが私の闘い。ライフサイクルの矛盾を暴き出していく」と元気に発言した。
運転士登用差別攻撃を打ち破り、ハンドルを奪い返した動労水戸の木村郁夫書記長は「新自由主義の最先頭を走ってきたJRを打倒し、資本主義を打倒して社会を変えよう」と訴えた。郡山工場で働く国労組合員の橋本光一さんは「検修職場で働く労働者の誇りにかけて検修外注化を絶対に阻止する。この闘いの中で東労組の中にも分岐・流動をつくり、工場全体をひっくり返す」と決意を示した。動労西日本の山田和広副委員長は力強いカンパのアピールを行い、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は海外からの多数のメッセージを紹介した。
熱烈な連帯発言と決意表明
集会の冒頭には、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川重則事務局長、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士の3氏が熱い連帯のあいさつ。北原さんは2・25天神峰現闘本部裁判判決に臨む断固たる決意を表明した。
集会後半の決意表明では神奈川の教育労働者、社会保険庁分限免職者である平口雅明さん、全逓の青年労働者、大阪・八尾北医療センター労組の藤木好枝委員長、東京・西部ユニオンの吉本伸幸委員長、法政大文化連盟の斎藤郁真君が次々と登壇し熱烈なアピール。会場のボルテージはさらに上がった。最後に動労西日本の大江照己委員長のリードでインターナショナル斉唱、君塚正治動労総連合委員長の音頭で団結ガンバローを行った。
参加者は隊列を整え、新宿にあるJR東日本本社に向けて、寒気をつきデモに出発。本社前に来るとシュプレヒコールの声は一層高まった。JR体制打倒まで止むことのない第2次分割・民営化反対闘争の号砲が打ち鳴らされたのだ。
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週刊『前進』(2427号1面2)(2010/02/15 )
4者4団体路線は破産
解雇撤回あくまで貫け
2月13日、JR東日本本社に向け「国鉄1047名解雇撤回」の怒りのシュプレヒコールがとどろいた。あくまで解雇撤回を貫く国鉄闘争の新たな主導勢力が登場した。
その対極で、民主党・連合政権に屈服し、1047名闘争を敵に売り渡そうとしているのが4者4団体幹部だ。彼らは2月3日、「和解協議の場を設けようとしない鉄道運輸機構に対し抗議する」などという声明を出した。4者4団体は1月27日、鉄道運輸機構に対し、協議の場を設けるよう要請したが、機構側からすげなく拒否された。もはや「政治解決路線」の全面破産は明らかだ。
にもかかわらず4者4団体幹部は、参院予算委で鳩山が「人道的立場から解決を急ぐ」と答弁したことや、国交相の前原が「私に要請があれば対処する」と発言したことに飛びつき、”民主党は解決しようとしているのに鉄運機構が抵抗している”とうそぶいて、一層の屈服を遂げている。
だが、民主党の言う「人道的解決」とは、せいぜい鉄建公団訴訟の09年3・25控訴審判決、つまり一人あたりわずか550万円の慰謝料で1047名闘争を終わらせるということだ。闘争壊滅をたくらむ民主党と鉄運機構の姿勢に、なんの違いもありはしない。
4者4団体の2・16集会は、社会保険庁や日航労働者の首切りの張本人である民主党に平身低頭し、1047名闘争を売り渡すための集会だ。
本来、1047名闘争は、大量首切りや非正規職化への労働者の怒りを束ね、その先頭で闘う位置にある。現に、検修外注化攻撃にさらされたJRの青年労働者の中から、東労組のくびきを引きちぎり、1047名のように闘おうという気運が生み出されている。
解雇撤回はJR資本と対決してこそ実現できる。2・13は、その闘いを徹底的に貫く勢力を鮮やかに登場させたのだ。
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週刊『前進』(2427号1面3)(2010/02/15 )
要項 反動判決粉砕! 本部破壊許すな!
市東さんの農地を守りぬこう!
2・25現闘本部裁判闘争
2月25日(木)午前9時
千葉市中央公園結集 千葉地裁包囲デモへ
午前10時半開廷 千葉地裁601号法廷
呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2427号1面4)(2010/02/15 )
前進速報版から
▼今春不起立闘争へ、広島で教育労働者集会
▼三里塚反対同盟が成田市徹底弾劾に決起
▼法大入試情宣弾圧の6学生奪還へ記者会見
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週刊『前進』(2427号2面1)(2010/02/15 )
国鉄・三里塚・法大・沖縄決戦で民主党・連合政権を打倒しよう
現闘本部裁判判決 2・25千葉地裁包囲1000人デモへ
2010年決戦勝利の扉は開かれた。検修・構内業務の全面外注化とライフサイクル攻撃は、動労千葉・動労水戸の拠点と青年労働者の決起を同時に粉砕しようとした日帝の大攻撃だ。ところがどうだ! 2月1〜2日の動労千葉の48時間ストライキは、2人の組織拡大を始め、団結を拡大して大勝利した。これを引き継ぐ2・13集会と大デモは、渋谷―新宿の万余の青年と合流し、日帝をギリギリと追い詰めた。今こそ大反撃、大攻勢に転じよう! 2・25天神峰現闘本部裁判判決を1000人の千葉地裁包囲デモで迎え撃とう。2・5弾圧の6学生奪還へ立ち上がろう。10春闘の爆発をかちとろう。
動労千葉ストから大反撃を
2・13闘争の勝利は、本紙新年号1・1政治局アピールの「国鉄決戦でプロレタリア世界革命へ!」の実践が切り開いたものだ。首都圏を始め全国で、職場ビラ、JR駅回り、社宅、そして駅頭宣伝と、検修・構内業務の全面外注化攻撃を暴露・弾劾し、多くの労働者に決起を呼びかける闘いが展開された。「2・13へ」のリーフを手に、職場や駅前に討論の輪ができ、6千万労働者階級の怒りと路線が合流した。その先頭に、全国総会をかちとった全国労組交流センターが立った。
国鉄分割・民営化以降、日本の全職場はどうなったのか! 3割以上が非正規雇用に置き換えられ、正規雇用労働者への強労働・サービス残業の押しつけも常態化している。給与が激減する一方、税金や保険料負担は大幅に増えた。親が生活を切りつめて学費を工面しても、大学や高校新卒者の就職先もない。内定が出ても「給料9万1千円。賞与・昇級なし。健康保険・厚生年金なし(高卒)」などの「名ばかり正社員」が横行している。
さらに、この給料から「奨学金を返還しろ」という攻撃が襲いかかる。入学時に127万円(法政大文系)など高額の学費が必要な中で、今や大学生の37%が奨学金を受けており、4年制大学卒業時には多額の負債を背負わされている。こんなことが「教育の民営化」攻撃が進む中で起きているのだ。
これらすべては国鉄分割・民営化攻撃から始まった。今や、労働者階級の怒りは爆発している。日帝はこのことに恐怖し、だからこそ国鉄闘争の解体にますます全力を挙げている。だがそれは逆に、日帝の新自由主義攻撃粉砕への全労働者の総決起をつくり出していくチャンスである。
何よりも、24年前に40人の不当解雇を出しながら2波のストライキをもって国鉄分割・民営化攻撃の核心部分を粉砕し、1047名解雇撤回闘争という形で国労の決起をも生み出してきた動労千葉が、2010年2月のストライキで検修全面外注化攻撃を頓挫させる突破口を切り開いていることが、全展望をこじ開けている。
こうして検修外注化阻止・1047名解雇撤回闘争は、非正規雇用化と一体となった合理化攻撃と、それによる安全問題・事故問題の爆発をめぐって全職場で開始された。その先駆となり、階級的労働運動の路線をつくり上げていく土台となった闘いこそ、1972年船橋事故闘争を勝利へ導いた反合理化・運転保安闘争である。
反合・運転保安闘争で団結
この闘いはまず第一に、敵の狙いが労働者の団結破壊にあることを暴き、逆に階級的団結を奪い返し、拡大し、その団結の力で勝利していく闘いである。
動労千葉は、ライフサイクルや不当配転で団結破壊を狙うJRに対し、ストで団結を固め、逆に2人の組織拡大と、同じ職場の国労労働者との団結を深め、敵にとって最大の打撃を強制した。教育現場での非正規雇用の拡大(東京だけで1万3千人超)、大阪府の「任期付き職員制度」を始めとした自治体職場、郵政や民間職場での分社化・子会社化攻撃を打ち破る核心もここにある。
職場の団結の拡大、動労千葉派の組織拡大で勝利を切り開こう。
第二に、合理化・外注化によって不可避となる安全の解体と事故の激発を労働者の責任に転嫁することで、ますます労働者を縛りつけ、搾取する資本の攻撃に心底からの怒りを爆発させ闘おう。職場で起こるすべての事故は、必要な要員すら確保しない当局・資本の責任だ。このことを覆い隠し「闘っても勝てない」と屈服を組織する国労本部や、全労連の「聖職論」こそ資本の先兵だ。
第三に、安全・事故問題は価値増殖=金もうけに縛られる資本主義にとって解決不能の問題だ。プロレタリア革命だけが解決の道だ。
トヨタ車のリコール問題が世界で爆発している。リコールの対象は、重複を除いてもトヨタの年間世界販売台数に匹敵する800万台に上る。そのうちの526万台はブレーキとアクセルという安全・保安部分での破綻だ。それは、尼崎事故や1・29東海道新幹線事故などJRで頻発する事故と同じく、資本主義の根本的な矛盾と破綻をさらけ出したものだ。
天神峰現闘本部強奪許さぬ
世界大恐慌はますます激化している。2月5日〜6日、G7がカナダで開催されたが、求心力を失い各国の危機と混迷、争闘戦が一層泥沼的に深まっている。
米帝オバマの一般教書演説(1月27日)や、鳩山の施政方針演説(1月29日)が「頼みの綱」とする中国の景気浮揚の実態は、ただのバブルだ。中国の銀行新規貸出増加額は円換算で昨年128兆円。今年は1月だけで約21兆円だ。鉄鋼、石炭化学、自動車生産設備の過剰が深刻化し、労働者・農民の闘いが激発している。
欧州危機が顕在化し、「ユーロ崩壊」まで言われ出した。これは、より壮大なドル大暴落の前ぶれだ。給与凍結攻撃に対して2月10日、人口1100万人のギリシャで公務員労働者45万人のストライキが爆発し、24日には200万人規模のゼネストが準備されている。
さらに3月4日には米・カリフォルニア州の労働者・学生が一体となった歴史的な大ストライキが呼びかけられ、日本の全学連に参加要請が来ている。まさに世界は革命情勢だ。
この中で、トヨタに代表される日帝資本の危機が底なしに深まり、日帝の労働者支配の崩壊が民主党・連合政権の危機となって進んでいる。検修外注化阻止の決戦を突破口に、6千万労働者、とりわけ2千万青年労働者と学生の怒りを根底から解き放ち、日帝にたたきつける時だ。国鉄・三里塚・沖縄・法大を焦点とする階級決戦に勝利し、民主党・連合政権を打倒しよう。
この進撃に恐怖した権力は2月5日朝、法大入試情宣中の洞口朋子さんら6学生を不当逮捕した。大学批判のビラをまいただけで逮捕というむき出しの戦時型弾圧、権力犯罪だ。
警察権力はさらに動労千葉ストライキに対しても、千葉県警を先頭に弾圧の糸口をつかもうと必死になっている。
1月29日には東京地裁が、動労千葉鉄建公団訴訟における葛西敬之(JR東海会長)の証人採用を拒否した。これこそ、昨年12月16日の裁判でいかに敵が追い詰められたかの証拠だ。
これらの攻防の当面する頂点に、2月25日の天神峰現闘本部裁判判決闘争がせり上がった。
2月3日に成田空港会社(NAA)と成田市職員が市東孝雄さん宅に現れ、「第3誘導路」建設と、市東さんの畑に通じる団結街道廃道化計画の通告を行った。絶対に許せない!
2・25闘争は、現闘本部強奪の反動判決を狙う千葉地裁を労農学の怒りの決起で大包囲する闘いだ。その力で現闘本部と市東さんの農地を絶対に守り抜こう。農地死守・実力闘争を貫く反対同盟農民と固く連帯した労働者階級の総決起で、国交省・NAAの一切の悪あがきを粉砕し、民主党・連合政権打倒へ攻め上ろう。全国から結集し、1000人の千葉地裁包囲闘争に立とう。
3・6千葉県三里塚集会、そして3・28三里塚全国総決起集会へ闘い抜き、市東さんの農地を死守しよう。青年労働者を先頭に、職場から10春闘を組織し、裁判員制度廃止、3・20イラク反戦7周年行動、4〜5月沖縄闘争へ立とう。5・18国民投票法粉砕、攻めの改憲阻止闘争を闘おう。
マル青労同・マル学同への大量の結集こそ、勝利の源泉だ。開始された機関紙拡大にさらに熱と魂を込めて、組織建設に勝利しよう。
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週刊『前進』(2427号2面2)(2010/02/15 )
“労働運動の主流派に”
交流センター第17回総会 「国鉄」を軸に春季ゼネストへ
運動の飛躍かけた大きな一歩
「職場全体の獲得へ」熱い討論
全国労組交流センターの第17回定期全国総会が2月6〜7日、茨城県内で行われた。全国から集まった170人の代議員・傍聴者は、大恐慌の時代と対決する交流センターのランク&ファイル運動が国際的な階級的労働運動の主流派として躍り出ることを固く誓った。そして、2・13労働者集会〜3・20反戦闘争〜3・28三里塚〜4・28―5・15沖縄闘争の全過程を「検修外注化阻止決戦で春季ゼネストを切り開き、民主党・連合政権打倒へ!」の一大階級決戦として闘い抜く方針を確認した。
冒頭、代表運営委員の入江史郎さん(ス労自主)から「今年こそ動労千葉派を全国区に」とのあいさつを受け、議案提起が行われた。
「総括」を岩本正治事務局長が行い、「09年の闘いで第2次国鉄決戦と4大産別決戦の路線を確立し、動労千葉の反合・運転保安闘争路線が全産別で実現し始めた」こと、さらに「11月集会派が国鉄闘争の主流派として登場し、国際連帯の深化をかちとった」「1万人結集の壁を打ち破る実践的な鍵を握りしめた」などの圧倒的な到達地平が確認された。
「闘いの基調」は辻川慎一代表運営委員が提起。「大恐慌の二番底が迫り、トヨタ資本がつぶれる寸前という日帝ブルジョアジーの空前の危機だ。過去の延長上ではない交流センター運動の組織的飛躍を」「JR東労組を丸ごとひっくり返す、連合・全労連を足元から転覆する、そうした青年労働者の決起が始まっている。国鉄で勝利し労働者階級全体を獲得しよう」と訴えた。
「方針」では、小泉義秀副代表運営委員が「検修外注化阻止・1047名解雇撤回闘争で春季ゼネストを切り開き、10春闘の大幅賃上げ獲得、民主党・連合政権打倒の一大政治決戦へ」と提起、2・13国鉄〜3・20国際反戦闘争の一体的爆発をかちとろうと訴えた。
議案提起を受けて動労千葉の田中康宏委員長が特別報告。2・1〜2ストの壮絶な攻防と青年労働者の決起を報告し、「大恐慌下で検修外注化阻止と国鉄1047名闘争の第2次国鉄決戦に突入した。労働者階級の総反乱をつくる数年がかりの大攻防になる。交流センター運動の組織的飛躍へ私自身も力をつくす」との決意を熱く語った。
2日間の討論で代議員34人が発言した。
冒頭に全国社保労組の平口雅明さんが「不当解雇された仲間から連絡がきた。協会派の裏切りによる社保労組解散は許さない。奴隷の誓約書を拒否した525人の分限解雇者とともに闘う」と決意を述べた。
仙台の郵政労働者は「合理化には良い合理化も悪い合理化もない。絶対反対、すべて資本が悪いとの立場で仲間と徹底討論している」と報告。神奈川の自治体労働者は「拠点建設の闘いに踏み切った。物販は大きな武器。時代認識と路線が命だ」と発言。北陸の労働者は「『能率が悪い』労働者を、資本が連判状を組織してやめさせる事件が起こった。怒りは満ちている。全労働者を獲得する立場が問われている」と訴えた。
東京南部の労働者は、「地域の主流派へ、支部・分会権力に挑戦しよう。青年労働者の怒りといかに結びつくか。資本と非和解的に闘いつかみ取ろう。理論闘争も大事だ」と発言。同北部の交通労働者は「月例会を職場闘争委員会と同様にやりたい。青年の獲得が核心。第2の動労千葉の建設を」と訴えた。さらに沖縄の労働者は「沖縄でも外注・子会社化の現実はすさまじい。政府は『辺野古が成田闘争になる』と恐れている。沖縄闘争は労働運動で総括すべきだ。5・15沖縄へ」と呼びかけた。
さらに神奈川の教育労働者は「支部権力に挑戦する闘いで大きな手応えがある」と報告。千葉の医療労働者は「自分の職場でどう闘うかが交流センター運動。現場労働者自身の闘いにする努力が大事。職場全体を獲得できる」と語った。北海道の民間労働者は「反動的組合の会議で交流センターの路線を語り、支持者が現れた」と報告。関西の労働者は「路線を徹底的に深める討議こそが大事だ」と訴えた。
(写真 日帝ブルジョアジーとの全面対決となった2010年決戦を闘う路線と方針、新たな執行体制を確立した全国交流センター総会【2月7日 茨城県】)
沖縄・三里塚など特別決議
辻川代表はまとめの発言で「1年間大いに前進した。ブルジョアジーとの全面対決の2010年をどう闘うか。春の闘いがすべてだ。数千から万の隊列なしに勝負にならない。2・13集会から3・20反戦闘争、3・28三里塚、4・28〜5・15沖縄闘争の全過程を、国鉄決戦を軸にぶち抜こう」と檄を飛ばした。
来賓として、全学連の坂野陽平委員長代行、星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議の戸村裕実さんがあいさつした。
特別決議として@3・28三里塚現地総決起を訴える声明、A安保・沖縄決戦への総決起を誓う声明、B星野文昭さん奪還・第2次再審闘争を訴える声明、C国賀祥司泉佐野市議の7選勝利への声明が採択された。
最後に、動労千葉の田中委員長が交流センターの新代表に加わり、辻川動労水戸副委員長が事務局長に就任し執行体制を強化する新たな人事体制が発表され、満場の拍手で確認された。
青年先頭に交流センターの新時代を
全国労組交流センターは総評解散・連合結成が強行された1989年に、87年国鉄分割・民営化の総括をかけて結成された。中心綱領は「総評労働運動を真にのりこえる階級的労働運動の全国潮流形成を」(結成アピール)である。労働者階級のナショナルセンターが解体され、既成の労働運動指導部が雪崩を打って転向し、帝国主義的労働運動に「統一」される戦後労働運動の一大反革命に対し、階級的労働運動の新たな結集軸を目指してきた。そして「労働者自己解放の思想と綱領を持つ労働者党」の建設を真っ向から提起し(94年)、動労千葉とともに新潮流運動の中心的担い手となってきた。
大恐慌下で、既成のあらゆる労働運動指導部が帝国主義の最後の延命策である新自由主義に屈服し、〈戦争と改憲、民営化と労組破壊>攻撃の担い手に転落する状況で、交流センターの先駆的役割はますます輝きを増している。日本階級闘争の勝利は、この労組交流センター運動の全面的発展にかかっていると言っても過言ではない。
昨年の総会では、「動労千葉の闘いを基軸に、資本および体制内指導部と対決する全国的闘争機関」へ飛躍する方針を確認、資本主義の命脈が尽きた大恐慌の時代に立ち向かうランク&ファイル運動としての階級的役割を明確にした。そしてプロレタリア革命をめざす路線を国鉄・4大産別決戦として打ち立て、連合や全労連、全労協傘下の労働者の中に分け入り、動労千葉派の拠点を産別と地域に打ち立て、体制内派指導部の支配を下から覆す闘いをあらゆる職場生産点で始めた。
今総会は、こうした壮大な実践への着手と1年間の苦闘に踏まえ、「第2の分割・民営化」攻撃との闘いのまっただ中でかちとられた。多くの報告や討論をとおしてあらめて浮き彫りになったことは、大恐慌下で資本主義の延命のためにあがきまわる資本と体制内派指導部との非和解性だ。
動労千葉のスト報告で紹介されたJR資本の恐怖に満ちた対応を筆頭に、自治体での公務員労働者を根絶するような攻撃、「教育の民営化」が進行する教育現場、「郵政見直し」と銘打って極限的な労働強化と要員削減が続く郵政職場、「9割を非正規職に置き換える」攻撃で生活できない水準の賃下げが横行し、労働者が部品のように扱われ、事故や過労死が止まらない現実など、〈民営化・労組破壊>の攻撃は全社会を覆っている。
20世紀初めのロシア革命でかちとられた「8時間労働制」や「深夜労働の禁止」など跡形もなく吹き飛んだ。「安定した資本主義」の金看板だった社会保障すら根こそぎにする計画が進行している。これらすべての攻撃は、民主党・連合政権のもとで、連合中央を先頭とする体制内労働運動指導部の屈服と協力によって推進されているのだ。
(写真 “現場には怒りが満ち満ちている”熱気あふれる討論が展開された。発言者は社保労組の平口さん)
「1万人の壁」を破る実践へ
しかしこうした事態が進行すればするほど、労働現場の怒りは巨大なマグマとなって蓄積し、出口を求めて動き出している。代議員の報告は、現場労働者の怒りが満ち満ちていることを伝えた。賃金奴隷の現実を吹き飛ばす団結の力を実感できる正しい行動の指針さえ明らかになれば、階級的労働運動が圧倒的な労働者の心を捉える条件は急速に成熟している。われわれが直面する「1万人の壁」は、まさにこの出口に立ちふさがる壁だ。
闘いは職場生産点で一人の青年を獲得する苦闘の中から生まれる。これは時代認識と路線で団結する動労千葉派全体の確信に高まった。同時に、職場権力への挑戦に踏み出す決意を多くの代議員が語った。その道筋は、すべての現場労働者が極限的な合理化や「安全問題」など自らの命にもかかわる切実な要求を自分自身の闘いに高めること、資本および体制内派と具体的な闘いを開始すること、闘いをとおして団結の力を学び、現場労働者とともに行動し組織するすべを学ぶことだ。その先頭に動労千葉派が断固として立つのだ。
そしてこの大恐慌の時代にこそ、職場・産別の枠を越えて、資本による労働力の搾取を可能にしている政府・国家権力との真っ向からの闘いが決定的な意味を持つ。
本総会において、検修外注化阻止決戦が、2・13労働者集会を皮切りに3・20反戦闘争〜3・28三里塚〜4・28と5・15の沖縄闘争の全課程を貫く反戦・政治闘争と一体的に提起されたことは決定的な意味を持つ。沖縄、三里塚、星野奪還、泉佐野選挙の勝利を目指す4本の特別決議も採択された。この階級性の高さが、交流センター運動が国際階級闘争の多くの潮流から注目される力の源泉なのだ。
いまや支配階級は大分裂を開始し、日米安保体制が根底から揺らぎ、民主党・連合政権は改憲への着手を公言している。青年労働者の直面する現実は、交流センター運動の待ったなしの飛躍を求めている。全国の職場から大進撃をかちとろう。
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週刊『前進』(2427号3面1)(2010/02/15 )
国策会社・日航救済と大リストラ
1万6千人の解雇許すな
安全崩壊=第2の大事故も不可避
日本航空が1月19日、東京地裁に会社更生法の適用を申請した。グループの負債総額は2兆3221億円。国内の倒産では戦後4番目、金融機関を除けば最大の規模となった。世界の航空会社の倒産としても、米国のデルタ航空、ユナイテッド航空に次ぐ3番目の規模だ。日航は国策会社であり、その倒産は日本帝国主義の破産そのものだ。
民主党・連合政権は、日航の倒産という事態を逆手にとって、1万6千人の労働者を解雇し、国策会社としての日航を救済・延命させようと策している。だが、それは極度の矛盾をはらむ。
航空事業は、多額の資金、巨大な固定資本、多数の労働者を要する。何よりも航空機の安全維持は巨額の費用と膨大な要員を伴う。にもかかわらず、約3分の1にあたる1万6千人を解雇し、なおかつ巨額の借金を抱えたまま激烈な国際競争を展開することは、安全の解体に直結する。
しかし大恐慌情勢下で日航を延命させる道はそれ以外にない。ブルジョアジーは破滅的に一切の矛盾を労働者に押しつけようとたくらんでいる。
民営化過程で御巣鷹山事故
国鉄分割・民営化以来の大量首切りと外注化・非正規職化を軸とする新自由主義の破産はもはや明白だ。だが民主党・連合政権は、まず日航で新自由主義政策を最も激烈に貫こうとしている。
日本航空は、国威発揚をかけたナショナル・フラッグ・キャリア(国営航空企業)として1953年、半官半民の特殊法人として出発した。高度成長に伴い、日本の航空産業は急成長。日航の輸送旅客数も53年の23万人から70年には644万人と飛躍的に増加した。しかし急激な事業規模拡大に要員体制などが追いつかず、労働条件の悪化と安全の危機が深まった。
安全問題がバネとなって労働組合が結成され、64年に戦後の民間航空初のストが闘われた。報復で役員4人が解雇され、激烈な組合分裂攻撃が始まった。第2組合がつくられ、露骨な賃金・昇格差別が行われた。
日本航空は53年から20年間近く、死亡事故を起こしていない。世界一安全な航空企業と宣伝され、「安全神話」とも評価された。だが70年代に入って以降、日本航空は連続して死亡事故を引き起こす。輸送力の拡大とコスト削減を同時に実行する無理な事業計画、会社に異議を唱えさせない労働組合に対する分裂と差別の組合敵視政策が背景にあった。
80年代以降、航空産業はすさまじい新自由主義の嵐に襲われる。米国ではカーター政権が航空規制を全面撤廃。続くレーガン政権は就任後すぐに航空管制官労働組合(PATCO)のストを徹底弾圧、約1万3千人の組合員全員を解雇した。
競争促進と規制緩和の攻撃は、日本の航空業界にも波及。83年に第二臨調第4部会報告は、日航の完全民営化と大合理化を要求した。87年に日本航空株式会社法が廃止。日本航空の国際線独占は終わり、全日空などが参入した。本格的な競争促進政策、聖域なきコスト削減の暴走が始まった。
完全民営化にいたる過程で85年8月12日、日航ジャンボ機墜落事故(御巣鷹山)が発生したのだ。羽田空港を離陸した日本航空123便ボーイング747が32分間の迷走飛行の末、群馬県の山中に墜落。乗員乗客524人のうち520人が死亡。旅客機の単独事故としては、世界でも最大の犠牲者数の事故だった。
日本航空は完全民営化を前に社員2万人体制から1万8千人へ人員削減、外国航空会社の受注整備を増やし、整備でもうける方針を強調していた。整備職場は、人員削減と受注整備の増大で、自社機の整備は残業に後回しされていた。現場労働者がB747の構造部の金属疲労が激しいことを指摘し、組合は整備部門の人員削減や工期を圧縮しないよう会社に申し入れていた。しかし会社は安全問題は団体交渉事項ではないと拒否していたのだ。
機長や副操縦士など航空機乗員は、太平洋を横断するなど国際線の場合、10時間を超える長時間乗務、しかも激しい時差と徹夜乗務、交替乗務員もない状態で働く。相当の集中力や注意力も持続的に要求される。
安全より競争や労組攻撃
客室乗務員は本来、客室の保安を任務とする専門労働者だ。熟練が要求される。だが現在は訓練が簡略化され、契約社員に置き換えられている。規制緩和で競争が激化し、機内ではおみやげや免税品の販売が強制される。ノルマもある。機内サービスの量が増えすぎて客室乗務員は疲労困憊(こんぱい)し、安全ベルト着用のサインが出ても着席できない状態だ。
整備部門はいまや自社の整備士だけでは定例整備をこなせず、機体整備の半数を海外に外注し、国内でも下請け関連会社に丸投げしている(04年度の機体自社整備比率は24%)。整備士は、実際に作業した労働者と検査の労働者を分離してダブルチェックをしていたのを同一部門で実施する変更が行われている。安全のためのダブルチェックが廃止されたのだ。到着から次の出発までの整備も整備士ではなく機長が点検している。しかし、機長は整備のプロではないのだ。
日航には子会社が275社、関連会社が99社ある。機体・エンジン・装備関係の整備をする子会社は9社。子会社の労働者は長時間・低賃金労働を強いられ、日航から出向した整備士は自らの労働条件を口外しないよう口止めされている。一緒に仕事をしながら雇用身分の違いで賃金や手当、休暇など労働条件がまったく違う。両者の間には目に見えない垣根がつくられ、技術伝承の妨げになっているという。
整備現場では、機体の電気配線が人為的に切断される事件まで引き起こされている。労働者の怒りが会社や職制ではなく、飛行機に向かうほど荒廃しているのだ。安全よりも競争、安全よりも労組攻撃に血道を上げてきた日航の安全崩壊は深刻だ。倒産と大リストラで重大事故が起きることは不可避だ。
反合・運転保安路線で闘おう
日航倒産は、新自由主義―民営化と規制緩和によって、競争を徹底的に推進し、事業規模をドンドン拡大し、世界の航空市場の争闘戦に勝利する路線の破産だ。日航は、かつて国際線の定期輸送実績で世界一になり、売上高が世界3位の巨大航空グループ(メガキャリア)に上り詰めた。これが世界大恐慌が日本帝国主義を直撃する中で倒産したのだ。没落する日本帝国主義の象徴だ。
日航の五十年余は、小説『沈まぬ太陽』(山崎豊子著)で知られるように、組合分裂や解雇や差別などすさまじい労組解体攻撃の歴史でもある。同時に安全問題や戦争動員拒否などを背景にくり返し労働者の闘いが再生してきた歴史でもある。
日航の八つの労働組合のうち七つは全労連系で、99年に結成された陸・海・空・港湾労組20団体に結集して有事法制反対運動を担った。しかし今、倒産攻撃に対して「新経営陣との間に信頼関係を築き、全社員とともに再建に向け最大限の努力」「日航再建のためには社員も痛みを分かち合うことが求められていることを認識」(日本航空機長組合)というスタンスだ。1万6千人もの労働者を職場から追放する資本と協力して労働者の命や航空機の安全が守れるわけがない。日共スターリン主義の屈服が1万6千人もの首切りを支えているのだ。しかし現場の労働者の怒りは、こんな幹部をのりこえて必ず噴出する。闘う労働組合は必ずよみがえる。
反撃の突破口は、動労千葉の2・1〜2ストで切り開かれた。JR東日本の検修業務外注化攻撃は、JRが鉄道会社として成り立たなくなるまでに安全を崩壊させるという点で、日航1万6千人首切りと同質の攻撃だ。
国鉄1047名解雇撤回闘争と検修外注化阻止の第2次分割・民営化粉砕の闘いは、大恐慌下の帝国主義の危機にかられた攻撃と職場生産点から真正面から対決する闘いだ。もはや社会を維持することもできない帝国主義を倒すのは労働者であることを示す闘いだ。
1万6千人解雇絶対反対! 第2の日航ジャンボ機墜落事故を起こすな! 日航労働者は倒産攻撃と対決し、分割・民営化に勝利した動労千葉とともに反合理化・運転保安闘争路線で闘おう。
(片瀬 涼)
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週刊『前進』(2427号3面2)(2010/02/15 )
派遣法撤廃せよ! 非正規化と対決し検修外注化阻止決戦へ
革共同合同・一般労組委員会
国鉄分割・民営化こそが非正規職生み出した元凶
動労千葉が2月1〜2日に立ち上がった48時間ストライキに続き、「国鉄1047名解雇撤回、検修業務の全面外注化阻止、反合理化・運転保安確立2・13全国労働者総決起集会」を闘い抜き、JR東の検修全面外注化と対決する歴史的な階級決戦が始まった。
検修全面外注化攻撃とはいかなるものか。合同・一般労組の運動を担うわれわれにとっていかなる意味を持つのか。
1987年の国鉄分割・民営化に先駆けて、85年に日本電信電話公社が民営化されてNTTになった。NTTは03年には347社の子会社・孫会社に分割され、85年当時31万4千人いた職員のうち17万人がいったん再雇用・転籍、非正規化され、その過程で10万9千人が削減された。残ったNTT職員はわずか3万6千人である。沖縄NTTの正規職員は今では十数人しかいない。労働組合幹部が裏切り屈服して闘わなかったがゆえに、これほど細分化された分割・民営化が強行され、多くの労働者が首を切られ、非正規労働者が生み出されたのだ。
JRにおいては、「分割・民営化絶対反対」を貫いて闘い抜く動労千葉と23年間にわたる1047名解雇撤回闘争が、民営化攻撃の全面貫徹を破産させてきた。
国鉄分割・民営化攻撃は、分社化・子会社化による大量の非正規職化を4大産別を始めあらゆる産別に拡大していく、新自由主義攻撃の突破口であった。それ以降、国鉄分割・民営化で行われたことが資本の攻撃のスタンダードになった。
さらに国鉄分割・民営化攻撃と一体のものとしてあったのが、1985年の労働者派遣法の制定である。派遣法は、戦後労働法制のあり方を全面的に転覆するテコとなった。その後、派遣法は改悪を重ね、04年製造業への派遣が解禁になり、一気に非正規職労働者が生み出されたが、それ以前から非正規職労働者は「偽装請負」という形で蔓延(まんえん)していた。95年の日経連報告がそれを促進したのだ。
しかし、単にち“法律ができたから非正規雇用労働者が増えた”というわけではない。問題は労働組合幹部が屈服するだけでなく、資本と一体となって労働者の非正規職化を推進してきたことだ。
JR東における検修全面外注化攻撃は第2の分割・民営化攻撃である。国鉄分割・民営化を破産させてきた動労千葉・動労水戸の闘いと1047名解雇撤回闘争を解体し、JRをNTTのようにしようとしている。
これに対して動労千葉は、検修全面外注化粉砕をとおして、9割の労働者を非正規職化する攻撃を阻もうとしている。合理化攻撃に敗北してきた戦後の日本労働運動を根底からひっくり返す歴史的闘いである。
合同・一般労組の闘いにおいて重要な点は、生み出された非正規職労働者や失業者を組織化して資本と闘うことだけでなく、非正規職労働者を生み出さない闘いの先頭に立つことである。非正規職労働者を生み出す根本と闘うことである。
国鉄1047名解雇撤回闘争と検修全面外注化阻止の闘いは、その闘いそのものである。したがって合同・一般労組運動を闘うわれわれは、動労千葉の闘いと固く結びついて、検修業務全面外注化阻止決戦の最先頭に立とう。
(写真 昨年の11・1全国労働者総決起集会では分会を結成して闘う各地の合同労組が大挙登壇し発言した)
経労委報告「雇用確保」は派遣法改悪と非正規激増
日本経団連の10年版経労委報告が「有期契約労働者(契約社員、期間工、嘱託社員、パートタイマー、派遣社員を含む)のうち、6割近くの者が引き続き有期契約労働での就労を希望するなど、『非正規』的な就労を自発的に選択している労働者が多い」と述べているのは許し難い。労働者が非正規雇用を自発的に選択するわけがない。
同報告は「雇用安定」「雇用確保」を優先するかのように述べているが、それは非正規雇用拡大を別の言葉で表現したに過ぎない。日本経団連の「雇用確保」とは、あくまでも非正規雇用のことなのだ。
今国会で審議される派遣法改悪案は、資本と民主党・連合政権が一体となって作成した「違法派遣合法化」案である。日雇い派遣でも連続して働いていれば常用型派遣と見なされる。常用型派遣という規定そのものがあいまいだからだ。
これまで派遣法が改悪されるたびに派遣労働者数は増えてきたが、今回は「改正」の名のもとに「派遣切り」が合法化されようとしているのだ。検修外注化や社会保険庁解体による525人分限免職・非正規職増大と一体の攻撃であり、改悪により派遣労働者がより増大することは火を見るよりも明らかだ。これが民主党・連合政権の正体だ。派遣法「改正」で問題が解決することなどけっしてない。派遣法は撤廃以外にないのだ!
経労委報告では「総額人件費管理を徹底していくことが不可欠」とし、資本による賃金抑制の厳格な意思表示と一体のものとして、「同一価値労働同一賃金」論が登場してくる。これは定昇凍結・賃下げ、非正規雇用化と一体のものであり、徹底した能力給、成果主義賃金の導入であり、非正規職化を推進するテコとして使われている。日本経団連は終身雇用制、年功賃金制を最終的に解体し、生活給としての賃金を根絶し、非正規雇用の低賃金体系を正当化するために「同一価値労働同一賃金」をうたい、賃下げへの怒りの決起をかわそうとしているのだ。
「同一価値労働同一賃金」論は元々は、米国で不当に差別された低賃金の女性看守が男性看守との賃金差別を是正するために闘った裁判で掲げた論理である(1981年ガンサー事件)。この賃金差別是正の論理は、「労働の価値を知識や技能の種類、判断力や責任、労働条件などいくつかのファクターにわけて合計点数で労働価値を算出するものである。その価値のポイントが同じものは、異種の労働においても、同価値の労働とみなされて賃金を是正していく」(「『平等』のセカンドステージへ」大脇雅子著)というものだ。
問題は、こういう方法は逆に”価値が同じでないから賃金が違う”という限りない分断と差別をもたらす論理にもなることだ。また月給制のもとで家族手当・住宅手当などの種々の手当を含み、企業が雇用保険・社会保険・厚生年金・企業年金などを負担する賃金体系では、「同一価値労働同一賃金」に基づく比較は簡単ではない。したがって「同一価値労働同一賃金」論は、「月給制」という概念をも解体し、非正規雇用を基礎とした時間給に基づく日給月給制賃金へ転換していくという攻撃もはらんでいる。
「同一価値労働同一賃金」論は、戦後革命期を経て電産型賃金や全自型賃金体系がかちとってきた生活給的賃金原則を解体する論理である。これが正規雇用労働者と非正規雇用労働者の差別賃金を正当化する論理に使われているのである。
4大産別決戦を自ら担い分会結成して職場闘争を
全国の合同・一般労組の仲間は「国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸にした4大産別決戦を合同・一般労組自らの闘いとして担う」という基本路線を確立し、派遣村に象徴される救済主義を批判し決別し、それを実践的にのりこえる闘いをやり抜いてきた。
全国の合同・一般労組の闘いの中で特筆すべきは、関西合同労組技能育成センター分会の闘いである。現在、森精機は派遣労働者のみならず、正規雇用労働者まで解雇し、生産拠点を海外に移していこうとしている。そうした中で技能育成センター分会の解雇撤回闘争は、森精機の正規雇用労働者の組織化と決起に必ず結合する。
さいたまユニオンショーワの闘いは、関西合同労組技能育成センター分会の森精機のストライキ闘争を教訓にして、派遣先・派遣元を串刺しにするストライキから始まった。「派遣切り」、住居追い出しに対して、1年を経た今もなお部屋に居座り闘い続けている実践は、技能育成センター分会に続く、派遣法そのものの廃絶を目指す闘いである。
全国の合同・一般労組の仲間は、それぞれの職場で、資本との解雇撤回闘争を非正規雇用形態の結果もたらされた解雇を撤回させる闘いだけに切り縮めず、正規職の決起を促し、正規・非正規一体となった闘いを実現してきた。合同・一般労組組合員が4大産別本体の労働者を獲得・組織化し、4大産別の労組破壊・民営化攻撃を許さず、正規職労働者と一体になって4大産別の労働組合の変革をかちとる闘いをやり抜いてきた。この闘いは4大産別決戦を合同・一般労組が自ら闘うということである。
同時に、大恐慌・大失業の時代における合同・一般労組の組織化と闘いは、文字どおり生きるか死ぬかをかけた資本との死闘である。合同・一般労組委員会はこの死闘のただ中で、従来の合同・一般労組の「一人争議」のようなあり方を完全にのりこえて、職場を丸ごと組織して職場の多数派を形成し、分会を結成してきた。動労千葉派としてのオーソドックスな労働組合運動を確立してきたのだ。労働相談についても、「相談・解決」型の対応をのりこえ、労働相談での出会いをきっかけに職場に分会を結成し、資本と非和解で対決する職場闘争をつくり出してきたのである。
なんぶユニオンワークフロンティア分会の闘いは、究極の民営化と対決する、非正規雇用労働者の地をはうような組織化の攻防である。資本は今、組合の中心人物への解雇攻撃に加えて、5人のアルバイトに仕事をよこさない、事実上の解雇状態におき続ける攻撃に出てきている。正規職労働者に対しても7万円を超える賃金カットをかけてきた。賃下げは、何の根拠もなく何の理由も示されない、組織破壊のためだけの攻撃だ。資本は団交を拒否し、社長は組合から逃げ回り、一切の回答を拒否している。しかしこんな卑劣な攻撃は分会の怒りを高めるだけであり、組合員は元気よく闘っている。
東京西部ユニオン鈴木生コンクリート分会には、警察OBの職制を使った切り崩し攻撃がかけられたが、逆に強固な団結を固め、労働委員会闘争を含めて新たな闘いに突入している。彼ら生コン運転手の雇用形態は3カ月雇用の連続更新であり、「いったん1日だけ解雇し、また再雇用」という違法な雇用形態がまかり通ってきた。資本はそうやって雇用することで有給休暇を取らせないできたのだ。この究極の非正規職化との闘いは、分会結成直後から切り崩しと資本による不当労働行為との激烈な攻防戦となってきた。
合同・一般労組の仲間は、職場での資本との日常的攻防において反合・運転保安闘争路線を貫いて闘おう。さらに、あらゆる場所で街頭宣伝や職場ビラ入れの先頭に立って、動労千葉と動労水戸の組織破壊を許さず、検修全面外注化阻止へ闘い抜こう。
3・20国際反戦闘争へ全国から総決起し、10春闘の巨大なゼネスト的爆発をかちとるために全力で闘い抜こう。
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週刊『前進』(2427号3面3)(2010/02/15 )
“主流派に飛躍を”
関西の合同労組 春闘討論集会開く
1月31日、関西合同労組・自立ユニオン・大阪北部ユニオン主催の春闘討論集会がエル大阪で開かれ、40人が集まった。
基調報告を関西合同労組・泉州支部の仲間が提起。「すべての職場から国鉄決戦に総決起し、10春闘を階級決戦として闘おう。民主党・連合政権を打倒し、階級的労働運動が主流派へ!」と烈々たる戦闘宣言を発した。「森精機闘争を闘ってきた関西合同労組こそが、首切り・非正規化の道州制攻撃・新自由主義攻撃に対して、国鉄を基軸とする4大産別決戦で勝負して労働運動全体の主流派に飛躍するという基本路線を実践的に獲得した。労働者の怒りの前に資本家はグラグラだ。資本主義を打ち倒す決定的好機をわれわれはついにたぐり寄せた。合同労組は、自らの春闘決戦として国鉄決戦に総力決起しよう!」と提起した。
関合労南大阪支部で新たに結成された分会が参加者全員の大きな拍手の中で登壇した。極限的な非正規雇用で働く労働者の分会だ。集会初参加の仲間たちは「昨日突然、『来週から来なくていい』と言われた。許せない!」「闘う仲間が大勢いることを知って力づけられた。明日から実力就労闘争に打って出る」と力強く決意を表明した。
関合労の各支部を始め参加した各組合が闘う決意を次々と述べた。「どんな小さな組合でも団結を力として、労働者のすべての課題を闘う主体として打って出よう」(ユニオン自立・京都)、「労働者と資本家は非和解だ。『会社がつぶれたらどうするのか』という御用組合の敵対を粉砕して闘う」(関合労大阪東部支部)、「職場は4勤2休12時間労働というすさまじい状況だ。階級的団結を貫く労働組合をつくる決定的情勢だ」(大阪北部ユニオン・パナソニック連帯労組)、「分会長の逮捕から5カ月。職場闘争、資本との闘いの中で分会長を奪還し、職場の団結をもう一度つくり直していく」(関合労北大阪支部・大和分会)、「団結は闘ってつくるもの。解雇撤回を断固貫き、資本との闘いに地域全域の労働者を獲得すべく闘う」(関合労かねひろ運輸分会)。
さらに、関合労泉州支部特別執行委員の国賀祥司・泉佐野市議が「10春闘・国鉄決戦と5月泉佐野市議選を一体で闘う。これまでの選挙戦からの転換をかけ、2・7総決起集会を労働運動の力で社会を変える集会としてかちとる」と力強くアピールした。
最後に、関合労大阪東部支部がまとめと行動提起を行い、動労千葉ストへの連帯行動と2・13集会に総決起することをがっちり確認した。
(写真 「今春、国鉄決戦の最先頭で闘おう」と真剣な議論が行われた合同労組春闘討論集会)
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週刊『前進』(2427号4面1)(2010/02/15 )
第3誘導路計画 “団結街道の廃道許さぬ”
三里塚反対同盟成田市に怒りの抗議
2月10日、三里塚芝山連合空港反対同盟は、「第3誘導路」建設とそれに伴う団結街道廃道化の計画を打ち出した成田市に対して、徹底弾劾と撤回要求の闘いに立ち上がった。
天神峰の市東孝雄さんの営農を破壊する暫定滑走路の第3の誘導路計画を、成田市は空港会社(NAA)と結託して傍若無人に進めようとしている。絶対に許すことはできない!
この日午前10時、反対同盟と三里塚支援連は成田市役所を訪れて小泉一成市長を呼び出した。だが「留守」を口実に、市長は出てこない。片山敏宏副市長を始め土木課、道路管理課、空港対策課などの8人が応接室に現れた。反対同盟の激しい怒りの前にすくみあがっている。
北原鉱治事務局長が口火を切った。「現にそこに住む人がおり、親子3代農地を耕している。その営農に欠くことのできない生活道路を廃道にしようとは、行政のやることか!」
市東孝雄さんが立ち上がって、「団結街道の廃道化を徹底弾劾し、計画中止を要求する」と題した反対同盟の声明を読み上げた。「成田市が2月3日付で通告してきた市道廃道化は、天神峰における営農を妨害して移転を強要する悪質きわまる暴挙であり、断じて認めることができない」として、@廃道化計画の即刻中止、A第3誘導路の建設承認の撤回、B深夜・早朝の飛行制限緩和の撤回と住民の被害除去を要求し、2月17日までの文書による回答を求めた。
萩原進事務局次長が、「なぜこの時期に廃道化の計画を持ち出してきたのか」と厳しく問いただすと、片山副市長が口を開いた。「新誘導路を早期に整備したいという4者協議会(NAA、千葉県、成田市など地元自治体)の要請があったので、市としても空港の安全面、効率面から整備、改良を了承し、3月の定例市議会に付議することを市東さんにお伝えした」……。このくどくどした説明に市東さんの怒りが爆発した。「なぜ市とNAAが同じ地図をもって同じ車に乗っていっしょに現れたのだ。まだ決まったわけでもないことを一方的に強要しているではないか!」
さらに萩原さんがたたみかけるように迫った。「東峰の森を壊して東側誘導路を造り使い始めたとたんに、今度は第3の誘導路だと?」
副市長はなおも「NAAから安全性確保のためにさらに誘導路が必要と……」と弁明する。
「ふざけるな! どこが安全なんだ」「NAAの言いなりか!」「住民の生活はまったく考えないのか!」と怒りの声が次々と飛んだ。副市長は「市長には必ず伝える」とひたすら逃げの一手しかない。まさにNAAと一体で市東さんへの農地強奪攻撃に手を染めていることを自己暴露した。北原さんが「団結街道は現状のままにせよ」とぴしゃりと言い放った。
萩原さんは、「こんなやり方を進めれば、市が率先して強権をふるうことになるのを分かっているのか。今日は言いたいことの半分も言っていないが、われわれの怒りを伝え、もう一度考え直す機会を市に与える。廃道化の通告は一切認めず、なかったことにする」と突きつけた。
庁舎内の記者室で記者会見が開かれた。市東さんが「こんな計画は絶対に認められない」と鮮明な決意を表した。熱心にメモを取る記者たちの前で反対同盟は、2月25日の現闘本部裁判での反動判決粉砕に全力で決起することを宣言した。
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週刊『前進』(2427号4面2)(2010/02/15 )
“市東さんの農地を守りぬけ”
2・25現闘本部裁判判決へ
市東孝雄さんが反対同盟声明を読み上げた。左から2番目が片山副市長(2月10日 成田市庁舎)
全国の労働者、農民、学生、市民のみなさん! 今こそ心の底からの怒りをみなぎらせて、農民殺しの攻撃を粉砕する闘いに立ち上がろう。
2月3日午前、天神峰の市東孝雄さん宅にNAAと成田市の職員が連れ立って現れ、「十余三天神峰線の廃道と迂回ルート」と題した図面を示しながら「暫定滑走路の西側に新誘導路(第3誘導路)を造る。それにともなって団結街道(市道)を廃道にする。耕作地までの代替道路を整備する」旨の通告を行った。
市東さんはただちに「こんなものが認められるか!」と追い返した。
やつらが置いていった図面の計画どおりになれば、市東さん宅から現闘本部までをまっすぐにつなぐ団結街道をど真ん中で分断する形で誘導路を伸ばし、ターミナルへと接続する。そのため市東さん宅の前を通る県道も地下道化される。市東さんは現闘本部北側の南台の自分の畑に行くためには、その地下化された県道を通って恐ろしく迂回したルートをたどらなければならない。反対同盟の声明によれば、「3倍の距離を通行量の激しい中、トラクターで走らせるもの」だ。しかも市東さんの住居は誘導路によって空港の中に取り囲まれ、轟音(ごうおん)を立てるジェット機が毎日ひっきりなしに目と鼻の先を走行する。――こんなことを許しておけるか!
市はこの計画を動かしがたい決定であるかのように伝えるために、NAAと同じ車に乗って市東宅に現れたのだ。
これほどあからさまな営農破壊があるか。農業をやめて出ていけ、という脅し以外のなにものでもない。こんな計画を考えつく者も、伝えに来る者も、人としての最低限の道理さえかなぐり捨てた連中だ。恥を知れ!
しかも彼らの図面においては、市東さんの耕作地に隣接する現闘本部建物の存在がまったく抹消されている。千葉地裁の反動判決によって、現闘本部がなくなっていることを前提にして描かれたものなのだ。
国家権力、NAA、成田市行政、千葉地裁が結託して、現闘本部破壊・撤去、市東家の営農破壊、移転強要を狙っているのである。
第3誘導路を粉砕し市東さんの農地を守る闘いと、現闘本部を守りぬく闘いは一体だ。
天神峰に立つ現闘本部の建物は1月下旬、周囲の竹やぶが伐採され、フェンスには投光機が新たに取り付けられた。警察に守られながら、重機を使って裏地の整地作業が連日強行されている。
この現闘本部は空港反対運動が始まった1966年に三里塚芝山連合空港反対同盟とその支援者の総意で設けられた闘争拠点だ。まさに反対同盟と闘う全人民の財産である。NAAには一指も触れる資格はない。
2月25日が決戦だ。千葉地裁での現闘本部判決裁判に全力で駆けつけよう。破壊・撤去の攻撃を許すな。千葉地裁を十重二十重に包囲し「反動判決粉砕!」の叫びで埋め尽くせ。その力で市東さんの農地を絶対に守りぬこう。
3・28三里塚全国総決起集会へと突き進もう。
(図 NAAと成田市が示した第3誘導路と団結街道廃道化案。今まで直線で行けた畑にたどり着くために、途方もない遠距離を迂回しろというのだ!)
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三里塚裁判傍聴を
◎市東さん行政訴訟
2月16日(火)午前10時30分 千葉地裁
◎市東さん農地法裁判
2月16日(火)午前11時10分 千葉地裁
(同日に同じ法廷で連続して開かれます)
*傍聴券抽選のため1時間前に集合を
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週刊『前進』(2427号4面3)(2010/02/15 )
6学生の即時釈放を
法大入試弾圧うち破れ
2・7 全学連と文化連盟が声明
2月7日、全学連と法大文化連盟は、法大市ケ谷キャンパス入試会場前で6人の学生を不当逮捕した2・5弾圧に対する弾劾声明を発表した。6学生の即時奪還へ、法大当局と警察に全国から怒りの声と行動を起こそう! 弾劾声明を紹介します。(編集局)
(写真 入試初日の5日、市ケ谷校舎正門前で、闘う学生が「大学を、社会を変えよう」と受験生に呼びかけ。このあと警察が不当にも6学生を逮捕!)
【弾劾声明】
2月5日法大入試でのビラまき不当逮捕を許さない
逮捕された学生6人の即時釈放を求めます
2010年2月7日
法政大学文化連盟
全日本学生自治会総連合(織田陽介委員長)
(1)2月5日朝、法政大学市ケ谷キャンパス入試会場の前で、法大経済学部2年・洞口朋子さんを始めとした6人の学生が逮捕されました。当日午前10時頃、6人の学生のうち3人がキャンパス門前でビラをまき、1人が横断幕を手に持ち、もう1人が拡声器でアジテーションを行い、残る1人が周囲からビデオカメラでその模様を撮影していたところ、前5者は「威力業務妨害」、末尾1人は「公務執行妨害」であるとして、警視庁公安部は6学生を総員逮捕したのです。「ビラをまいていた」、「横断幕を手に持っていた」だけでの「威力業務妨害」逮捕。しかもビデオを撮っていた学生に至っては、目の前で突如公安警察が生け垣の中に倒れ込み(いわゆる「転び公妨」)、それをもって「公務執行妨害」罪が適用されています。これらすべては100%違法な政治弾圧、120%デタラメな権力犯罪であると断じざるを得ません。私たちは、思想信条の自由、言論表現の自由、すなわち憲法を一切無視した警察・検察当局の弾圧を絶対に許すことは出来ません。6学生の即時釈放を求めます。
(2)今、法政大学では2006年3月からの約4年間で延べ112人(今回の弾圧で118人)の逮捕者が出現しています。この数字から見て取れることは、警察・検察の学生弾圧に、かつて「民主法政」と尊称された法大当局自身が積極的に荷担している紛れもない現実です。本件においても法大当局は事前に法大生を含む12人の学生の個人名を挙げ、さらには本来はその特性として団体加盟であるはずの全学連を名指しし、「営業権」を掲げて入試期間中の法大半径200b以内でのビラまきを禁止し、違反すれば100万円の罰金を科すという、情宣禁止の「仮処分決定」を1月29日に東京地方裁判所に出させました。当日も、大学の教職員は昨年のような「実力」をもった演説・ビラまきの制止行為は行わず、笑みを浮かべ、アリバイ的な警告のみに終始していました。そして、受験生の少なくなった頃合いを見計らって、大学の周辺に待機させていた100名超の公安警察・機動隊を動員し、一斉に6人を同時逮捕させたのです。「118」の逮捕者数は、法大・警察・検察、3者3団体の綿密な結託こそが可能とした数字です。公安警察を使い、公安検察を使い、どこまでも社会に異を唱える学生を統治権力に売り渡す法大当局。大学自治の本義を投げ捨てた法大当局を徹底弾劾します。
(3)いま世界は大失業の時代です。何万何十万の労働者が職を失い路頭に迷い、何百万何千万の労働者が非正規雇用で使い捨てにされ、その周囲の数え切れない労働者家族が日々の生活に困窮しています。そんな中法大当局は、約10万人の入試試験料1人頭3万5千円を確保すること、そのうち数千〜1万の法大入学(予定)者から120万円の学費を収奪することが「営業権」であり、そのような社会・大学のあり方、新自由主義的な社会・大学のあり方を批判する学生の行動を「営業妨害」だと言い募っています。このことがどれだけ恥ずかしいことか? 大学は若者が未来の社会を思い描き、そのために―たとえそれが外見上どんなに愚かなことであっても―全力で表現・行動する空間です。今回法政ではビラまき行為すらが「営業権」の名のもと代用監獄にぶち込まれる理由となりましたが、学費の問題に顕著なように、個別法政に限らず、今、日本全国の大学では大学の新自由主義化が常軌を逸した勢いで進行しています。法政の問題は法政だけの問題ではありません。大学の新自由主義化、教育の民営化を阻止しよう。
(4)私たちは闘います。
1、公安警察、公安検察は違法な勾留、不法な取り調べを中止し、直ちに6学生を釈放せよ!
2、法政大学は大学自治の本義に立ち返り、4年間118名に顕現される常軌を逸した大学運営を即座に改めよ!
3、大学の新自由主義化、教育の民営化を阻止しよう!
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週刊『前進』(2427号4面4)(2010/02/15 )
闘う諸人士の呼びかけで 緊急の「全国声明」
2・5法大弾圧粉砕へ向けて2月9日、闘う人士の呼びかけで「法政大学での6学生の逮捕に抗議し、即時釈放を求める緊急全国声明」が発せられた。
呼びかけたのは入江史郎ス労自主委員長、西川重則平和遺族会全国連絡会代表、田中康宏動労千葉委員長、辻川慎一全国労組交流センター事務局長、高山俊吉「裁判員制度はいらない!大運動」呼びかけ人を始め法大裁判弁護団などの弁護士、そして織田陽介全学連委員長と斎藤郁真法大文化連盟委員長だ。
声明は、今回の弾圧を「法政大学の腐敗を批判する学生のビラまき・宣伝活動を強制的にやめさせるためにのみ強行された」「(情宣禁止の仮処分決定は)キャンパス周辺の『憲法停止状態』を固定し、拡大しようとする前代未聞の決定」と厳しく批判している。そして「6学生の釈放/法大での学生弾圧の停止、謝罪と処分撤回/すべての獄中弾圧の停止」を強く求めている。
呼びかけに応え、不当逮捕への抗議と6学生の即時釈放を求める全国署名運動に取り組もう。
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週刊『前進』(2427号4面5)(2010/02/15 )
記者会見で徹底弾劾
デタラメ弾圧に衝撃走る
2・5弾圧に猛然と反撃が開始された。2月7日の全学連と法大文連の弾劾声明に続き、9日には6学生の即時釈放を求める緊急全国声明が発せられた。同じ日、弁護士会館では法大弾圧裁判弁護団・法大弾圧救援会・法大文化連盟・全学連が記者会見を行い、情宣禁止仮処分決定に対しては8日に異議申し立て審尋が闘いぬかれた。
記者会見は冒頭、藤田正人弁護士が情宣禁止仮処分決定を徹底批判。審尋もせずに決定したこと自身が違法であり「営業権」などという法律的概念はないと断言した。
全学連の織田陽介委員長は逮捕の経過を詳細に説明した。写真を見せ「整然とビラをまき、マイクを持って演説し、横断幕を持っているだけで逮捕している。これが威力業務妨害か! 手錠をかけられるような行為か!」と怒り、公安警察50人を動員しチームを編成して襲いかかった事実から当局と警察が謀議したきわめて計画的な弾圧だ、と新自由主義大学=法大の本性を暴いた。
「全学連」と12人の学生を名指しして情宣活動を禁止した上で、禁止対象者ではない学生は公安警察が逮捕し10日間も勾留するという不当きわまる弾圧だ。これが民主党・連合政権の正体だ。
法大文連の斎藤郁真委員長と恩田亮副委員長は「法大だけの問題ではない」と全世界で学生の未来を奪っている教育の民営化を断罪した。坂野陽平全学連委員長代行は、高額の受験料や学費に怒る受験生の声を紹介し、「法大はそういう受験生とわれわれがつながることを恐れている」と弾圧の本質を突いた。
8日の地裁民事9部での仮処分への異議申し立て審尋については鈴木達夫弁護士が報告。「無法状態を裁判所は直視せよと言ったら、30人の廷吏が現れ弁護士全員が退廷処分を食らった(学生も全員退廷させ1日で審尋を終結)」「しかし典型的な言論弾圧はうち破れる」と言いきった。
詰めかけた報道陣が次々と質問した。「仮処分の内容での逮捕ではないのか」「会社や大学でビラまきだけで威力業務妨害で逮捕された事例はあるのか」「全学連を仮処分の対象とする法的根拠はあるのか」「逮捕容疑の説明はあるのか」など。どれも「ない」、勾留状には具体的行為が何も書かれていないのだ。デタラメな弾圧に衝撃が走った。
森川文人弁護士は横浜事件に触れ「昔はひどかったではない。大恐慌下で大学批判のビラが弾圧されている。起訴が無理でも逮捕している」と警鐘を鳴らした。最後に司会の久木野和也君が社会的反撃に打って出ることを宣言。終了後もあちこちで取材と討論が続き反響の大きさを示した。
2・5弾圧は、法大学生運動の不屈の闘いが受験生と結合してさらに発展していくことへの国家権力の恐怖の現れだ。2・13集会の勝利を引き継ぎ労学共闘の力で6学生を今すぐ取り戻そう。
(写真 情宣禁止仮処分と不当きわまる刑事弾圧に報道陣から質問が続出した【2月9日 千代田区・弁護士会館】)
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週刊『前進』(2427号4面6)(2010/02/15 )
2010年 2月3日〜9日
横浜事件で地裁が刑事補償認める/内閣不支持率45%、支持上回る
●国民投票、「18歳で投票権」見送り
鳩山政権は、5月18日に施行される改憲のための手続きを定める国民投票法の投票権者について、18歳以上とすることを断念し、当面は20歳以上とする方針を固めた。前提となる、選挙権を18歳以上に拡大する公職選挙法改正や成人年齢を18歳に引き下げる民法改正などが間に合わないため。(3日)
●横浜事件で地裁が刑事補償認める
言論・出版関係者約60人が「共産主義を宣伝した」などとして治安維持法違反容疑で逮捕、約30人が有罪判決、3人が獄死した横浜事件の再審で、有罪か無罪かを判断せずに裁判を打ち切る「免訴」判決を受けた元被告5人について、横浜地裁は、刑事補償を認めることを決定した。大島隆明裁判長は「治安維持法の廃止など免訴にあたる理由がなければ、無罪判決を受けたことは明らか」と述べた。(4日)
●小沢、不起訴処分 民主党の小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、東京地検特捜部は、小沢の元秘書で事務担当者だった衆院議員の石川知裕ら3人を政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で起訴、小沢については加担の証拠が十分でないとして不起訴(嫌疑不十分)とした。(4日)
●ハイチPKO派遣 鳩山内閣は安全保障会議と閣議で、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき、ハイチのPKOに、陸上自衛隊の施設部隊350人と司令部要員2人を派遣する実施計画を決定した。活動期間は撤収も見込んで11月末までの約10カ月間。PKOへの施設部隊の派遣は、2002年の東ティモール以来8年ぶりとなる。6日、先遣隊約160人が出発した。(5、6日)
●日弁連会長選、再投票 日本弁護士連合会の会長選の開票が行われたが接戦となって当選者が決まらなかった。3月10日に再度、投票が実施される予定。再投票になるのは初めて。立候補しているのは、いずれも東京弁護士会所属の山本剛嗣氏と宇都宮健児氏。(5日)
●内閣不支持率45%、支持41% 朝日新聞社の緊急の全国世論調査によると、鳩山内閣の支持率は41%、不支持率45%で、内閣発足以来、初めて不支持が上回った。今夏の参院選比例区の投票先は民主34%、自民27%と差が縮まった。(5、6日)
●訓練移転も騒音減らず 米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機18機が米軍再編に伴う訓練移転などで同基地を離れている間、嘉手納町内の騒音被害が普段と比べ減少していないことが町がまとめた資料で明らかになった。演習中に嘉手納町で測定された騒音回数は1日平均117回を記録。昨年度平均の110回を上回った。(8日)
●愛媛・伊方原発3号機に燃料装てん開始 四国電力は、愛媛県伊方町の伊方原発3号機(加圧水型軽水炉、89万`ワット)で、国内2番目のプルサーマル実施に向け、原子炉へ燃料を装てんする作業を開始した。3号機は定期検査中。順調に進めば3月上旬に原子炉を起動、臨界に達し、プルサーマルがスタートする。(9日)
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週刊『前進』(2427号5面1)(2010/02/15 )
3月国際婦人デー闘争へ
労働者家族丸ごとの総決起で民主党・連合政権打倒へ進撃を
革共同女性解放組織委員会
3月8日は国際婦人デーだ。国際婦人デーは1911年以来、労働者階級の解放と女性の解放を掲げて全世界の女性労働者が総決起する日として闘われてきた。1917年ロシア革命の口火を切ったのも国際婦人デーのデモだ。2010年の国際婦人デー闘争を、民主党・連合政権打倒、日帝打倒へ向けた今春階級決戦の勝利を押し開く闘いとしてかちとろう。
革命―プロ独の樹立へ女性が先頭に立つ時だ
2010年、革命的大動乱の時代が始まった。動労千葉は48時間の第1波ストを貫徹、第2次国鉄分割・民営化反対闘争への突入宣言を高らかに発した。そして2・13労働者集会の大成功だ。1047名解雇撤回・検修全面外注化阻止の2〜3月国鉄決戦を突破口に、いよいよ11月集会派が全情勢の革命的主導権を握りしめ、労働運動の主流派に躍り出て、プロレタリア革命の勝利に向かって突き進むときが来た。
何よりも世界大恐慌のより一層の深化が日帝を絶望的な危機に追い込んでいる。日帝資本の中枢であるトヨタ自動車の危機の爆発、日本航空の破綻は、日帝ブルジョアジーを今や存亡のふちにたたき込んでいる。他方で日帝の政治支配、労働者支配は民主党・連合政権のもとでますます崩壊的危機を深めている。日帝は労働者階級への搾取と収奪を極限的に強めることに全力を挙げ、米帝を先頭とした市場・資源略奪の争闘戦、侵略と戦争の激化に立ち遅れまいと必死になっているが、それらはすべて日帝の墓穴を掘るものだ。労働者階級の怒りの爆発と総反乱は不可避である。
09年11月全国労働者集会が示した〈絶対反対〉と〈階級的団結〉を貫く階級的労働運動の圧倒的な前進が、ついに最末期帝国主義の新自由主義攻撃の破綻を完全に引き寄せた。この中で時代は、大恐慌をプロレタリア世界革命に転化するために闘うのか、資本主義の延命と救済のために労働者にあらゆる犠牲を強要する側に立つのかを、あいまいさなく突きつけている。革命的情勢は刻一刻と深まっているのだ。
今こそ6000万労働者、2000万青年労働者を圧倒的に獲得し、組織し、プロレタリア革命へと突き進んでいく時だ。さらに、闘う労働組合を軸にして、プロレタリア独裁樹立への全人民的決起と団結をつくり出していくことが本当に求められている。それが絶対に可能な情勢だ。
一切のかぎは、全労働者が職場や産別の枠を越え、正規・非正規、組織・未組織、性別や地域や民族・国籍などによるあらゆる分断を打ち破って、労働者階級としてひとつに団結していくことにある。この団結は、闘う労働者が自らの職場で資本と絶対非和解の闘いを貫き、さらにそれを労働者家族丸ごとの決起、地域の労働者全体の決起へと押し広げていく中でかちとられる。
ここにおいて、「天の半分を支える」女性労働者、労働者階級の女性たちの役割は計り知れないほど大きい。とりわけ、闘う労働組合をよみがえらせるために奮闘している全国労組交流センター女性部の存在と闘い、それと並んで「労働者階級の解放の中に女性の解放がある」という路線を貫いて闘う婦人民主クラブ全国協議会の存在と闘いは決定的だ。
これらの闘いを先頭に、職場と地域に根を張り、〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉の攻撃を打ち破る労働者階級の家族ぐるみの決起を断固として闘いとっていこう。動労千葉家族会や国労5・27臨大闘争弾圧裁判の被告団家族がつくり出している団結に学ぼう。さらに、労農同盟を始めとして、諸階級・諸階層の人民を労働組合の闘いに結びつけていく先頭に、闘う女性たちが立とう。
女性労働者はその中心となって立ち上がろう。2010年の国際婦人デー闘争をその歴史的な第一歩として闘おう。
(写真 米運輸労働者連帯委員会のゼルツァーさんも参加した昨年の国際婦人デー闘争【池袋】)
労働者階級の団結こそ資本主義を転覆する力
大恐慌・大失業の進行のもとで今、労働者階級、労働者家族がどんな状況にたたき込まれているのか。社会全体の崩壊が、どんなに恐るべき形で進行しているのか。
何よりも全産別にわたる徹底的なリストラ・合理化と大量の首切り、賃下げ、労働強化の嵐がすさまじい勢いで全労働者を襲っている。その核心は労働者の非正規化であり、労働者とその家族から一切の権利はもとより、生きるための最低限の条件さえ奪っていくということだ。その中で労働者がバラバラにされ、殺されている。
その中心は外注化・民営化の攻撃だ。JRによる検修業務の全面外注化攻撃はその最先端だ。80年代の国鉄分割・民営化こそ、今日にいたる非正規労働者の激増と全労働者の労働条件の劣悪化をもたらした元凶だった。今日の攻撃はそれを規模・質ともにはるかに超える。日帝はそれをとおして全労働者の9割を非正規化し、賃金も一気に2分の1、3分の1に切り下げようとしているのだ。
すでに今、労働現場では4大産別でも民間でも、徹底的な合理化と人員削減により、すさまじい劣悪な条件での労働強化が当たり前のように強制されている。民間では連続の深夜労働が女性労働者に何年もの長期にわたって強制され、労働者の体がボロボロに破壊されることが起こっている。そうした労働強化に少しでも抵抗したり「文句」を言っただけで「人材活用センター」に飛ばしたり、容赦なく解雇することが頻発している。妊娠中や子どもを持つ女性労働者が真っ先にその対象とされている。
今や全労働者階級がこのままで本当に生きていけるのかというところにたたき込まれている。とりわけ青年労働者は大失業攻撃のもとで、結婚や出産、子育てという人間として当たり前の生活ができないところに追い込まれ、その未来を丸ごと奪われている。労働者家庭の貧困化が激しく進み、シングルマザー、シングルファーザーが急増している。母子家庭の年間収入は厚労省調査(06年)段階で平均162万円、父子家庭は320万円だ。これでどうして暮らしていけるか!
さらに、民営化攻撃のもとで教育、医療、福祉が完全に崩壊していっている。病気になっても金がなければ病院にも行けない。介護を受けるのにも高額な金が必要。年金は奪われていく。教育の場も資本の荒稼ぎの場に変えられ、貧しい者は教育も受けられない。資本主義が資本の果てしない自己増殖運動(金もうけに次ぐ金もうけ)というその本質をむきだしにする中で、この社会全体がもはや一社会として成り立たなくなっている。
しかも許し難いことは、この現実に対して、連合や全労連など労働組合の既成指導部が完全に資本・当局の手先となって、現場の労働者の怒りや決起を必死に抑え込もうとしていることだ。その一方で、JP労組の委員長が会社の重役に転身したり、JR東労組の幹部が子会社の役員に就任しているのだ。
もはや、こんな社会に終止符を打つときが完全に来ている。そして終止符を打つのは労働者階級自身だ。労働者階級にはその力がある! それが団結の力だ! 09年の闘いはそれを現実の物質力で示した。団結して闘えば勝てる。この社会をひっくり返すことができる!
その突破口が今春国鉄決戦であり、国鉄を軸とする4大産別決戦と三里塚・沖縄・法大をめぐる階級決戦だ。
資本の手先に転落した女性運動と全面対決を
今、労働者階級、全人民の怒りとエネルギーを解き放って総反乱、総決起を実現する勝利の環は何か。それは国鉄決戦を突破口に民主党・連合政権打倒の階級決戦に勝利することだ。
09年、崩壊した自民党支配に代わって登場した民主党政権は、資本主義の救済と延命を使命とする政権であり、労働者階級の敵そのものだ。労働者が資本主義転覆の闘いに立ち上がることに心底恐怖し、それを阻むために、連合という労働組合の権力を握る労働貴族どもが政権の中枢を占め、プロレタリア革命への最大の防波堤となっている。日帝ブルジョアジーは動揺と分裂を深めながらも、この民主党・連合政権に頼る以外に労働者階級の闘いを圧殺する手段を持たない。労働者階級がこの政権をぶっ飛ばせば、プロレタリア革命への道が一挙に開けるところにきている。
だからこそ鳩山政権は今日、社民党の辻元清美・国交副大臣を国鉄1047名闘争解体と三里塚・沖縄闘争解体の先兵に押し立て、あらゆる体制内勢力を積極的に取り込むことで危機をのりきろうとしている。そして動労千葉派・11月集会派以外の全勢力がこれに屈服し、率先して呼応している。今や資本主義の打倒か延命かをかけた絶対非和解の階級決戦が、民主党・連合政権翼賛運動との大党派闘争として始まった。
この中で、自治労女性部を先頭に、連合や全労連の女性部、それらを支える既成の女性運動は、すべて資本主義救済の側に立ち、階級的労働運動の前進に対する敵対勢力として登場している。
フェミニズム運動やスターリン主義の女性運動はそもそも、女性差別が階級社会の産物であり、今日では資本による労働者支配の一環であることを否定する。そして資本主義のもとでの「男女平等」を掲げ、女性労働者の怒りをもっぱら男女雇用機会均等法などの法制度制定要求に流し込んできた。80年代以来の非正規職の増大、その大半を女性労働者が占める現実に対し、新自由主義攻撃と真っ向から闘うのではなく、ブルジョア国家による制度的救済を求めたのだ。
その極めつけが、フェミニズム運動が真っ先に掲げ、今日では体制内の労働運動がこぞって掲げる「男女同一価値労働・同一賃金」の要求だ。
だがこれは、賃金奴隷制こそが資本主義の本質であることを否定するものだ。資本主義のもとでも「公正な賃金制度」や「労働者の人間らしい生活」が可能であるかのようにいう、まったくのデマゴギーである。実践的には、「労働者とその家族全員が生きられる賃金」を求めて展開されてきた戦後の賃金闘争を解体し、逆に資本による終身雇用解体と能力給・成果主義賃金導入に絶好の道を開くものだ。事実、日本経団連は今年の経労委報告で「同一価値労働同一賃金」を資本家階級の側から打ち出し、生活給の完全解体とこれまで以上の大幅賃下げを狙っている。
賃金差別を打ち破るのは、まさに「生きさせろ!」の叫びを貫く労働者階級の職場での団結した闘い以外にない。フェミニズム運動や連合・全労連はこれを否定し、逆に現場労働者の決起を抑圧する最先兵になっている。
さらに許せないのは、日本共産党スターリン主義が組織する「新婦人の会」だ。新婦人の会は、現在では国連認定NGO団体を看板に掲げ、帝国主義の軍事外交政策と一体化して動き出している。米帝オバマのプラハ演説を「核廃絶宣言」であると絶賛し、「オバマに手紙を出そう運動」を展開し、世界戦争を積極的に推進するオバマ政権の支持運動を女性運動として展開するまでにいたっている。
資本の手先に変じたこれらの運動と徹底対決し、「資本主義社会の転覆と労働者階級の解放の中にこそ、あらゆる差別・抑圧からの解放がある」という旗を、今こそ高々と掲げよう。大党派闘争の中ですべての資本主義救済勢力を粉砕し、民主党・連合政権打倒へ突き進もう。
動労千葉のストライキと2・13全国労働者集会で、2010年の闘いの火ぶたはすでに切られた。検修外注化阻止の2〜3月国鉄決戦の爆発へ、国鉄・三里塚・沖縄・法大を軸とする階級決戦の勝利へ総決起しよう。
その真っただ中で、労働者階級の解放と女性の解放をかけ、国際婦人デー闘争の飛躍的な発展をかちとろう。
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日程 2010年国際婦人デー闘争
労働者民衆に力あり!国鉄1047名解雇撤回
戦争と大失業の民主党・連合政権打倒
【東京集会】
3月7日(日)12時半開会
コア・いけぶくろ(旧豊島区民センター)
主催 3・8国際婦人デー実行委員会
【関西集会】
3月7日(日)午後2時〜4時
阿倍野区民センター
主催 婦民全国協関西ブロック
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週刊『前進』(2427号5面2)(2010/02/15 )
泉佐野市議選必勝へ
労組と住民の会が決起集会
2月7日に泉佐野市内で、道州制と戦争の激しい攻撃と真っ向から対決する集会が開かれた。国鉄決戦、沖縄決戦と結合し、階級的労働運動路線で5月泉佐野市議選に必ず勝つための決起集会だ。関西新空港絶対反対泉州住民の会と関西合同労組泉州支部の共催で関西労組交流センターが協賛。地元・泉佐野の80人を中心に全関西から160人が集まり、会場は満杯。泉州住民の会の役員が「米軍を関空に持ってきてもいいという橋下は絶対許せない。25年前からこんな空港はいらないと闘ってきた。5月市議選で国賀さんを絶対当選させよう」と主催者あいさつを行った。
部落解放同盟全国連西郡支部と末光道正・八尾市議の連帯あいさつの後、泉州住民の会事務局長の国賀祥司市議が基調報告を行った。「今日は労働組合と住民の会が共催でやる初めての決起集会。労働組合と住民団体が共同で闘うこの陣形の力で関空闘争と労働運動の勝利をかちとろう。動労千葉が48時間ストを貫徹し日本の労働運動を変える闘いが始まった」と切り出した。
そして「泉佐野市は2月4日、19年間で市職員と住民に536億円も負担させる『財政健全化計画』を発表した。中心は188人もの市職員を削減し200億円削ること。市立病院も保育所も現業も、図書館も公民館も保健センターも民営化し、市の財産を売れるものはすべて売り飛ばす。小学校も2校も廃校にし売り飛ばす。首切りと民営化のオンパレードだ」「関空の軍事空港化の攻撃が府知事・橋下によって強まっている。『関西州』の拠点として関空をアジア侵略の軍事空港にすることなど許せるか」と弾劾した。さらに「国鉄と沖縄の闘いが民主党・鳩山政権を倒す闘いになっている。労働者が政治の中心に躍り出るチャンスだ。民主党・連合政権打倒の労働者の決起をつくり出した時、泉佐野でもあらゆる闘いに勝てる。闘う労働組合をつくり、階級的労働運動の飛躍を実現する闘いとして5月市議選を闘い、勝利する」と提起し、満場の拍手を受けた。
関合労泉州支部、泉州住民の会、国労共闘、自治体労働者、教育労働者、八尾北医療センター労組、全学連が決意表明を行った。関合労泉州支部は「市役所や市立病院の労働者に民営化反対、闘う団結をつくろうと呼びかけてきた。労働者住民が団結して社会を変えていく闘いとして市議選を闘い、勝利しよう」と訴え、泉州住民の会は「泉佐野市は市民病院だった土地を77億円と計算して借金し、企業に13億円で売った。64億円が赤字。こんなものを返すために200人もの労働者のクビを切るなんて絶対おかしい」と訴えた。
集会後、南海泉佐野駅前までデモを行った。労働者のヘゲモニーで大動乱、大激動に突入し、プロレタリア革命を引き寄せよう。泉州地区党はその闘いの先頭に立つ!
(投稿/泉佐野・K)
(写真 国賀市議が熱気あふれる基調報告【2月7日 泉佐野】)
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週刊『前進』(2427号5面3)(2010/02/15 )
米帝危機象徴するQDR
志願兵制の維持も困難化
米国防省は2月1日、「4年ごとの国防戦略見直し」(QDR)を発表した。今回のQDRはこれまでのものとはかなり趣を異にし、軍事面でも米帝の陥っているすさまじい危機と破綻を露骨に表現するものとなっている。
まず第一に、「QDRは今後20年間の基本指針となる重要文書」と銘打ちながら、泥沼的危機と敗勢にあえぐ目先のイラク・アフガニスタン侵略戦争のことを一切に優先させて、この「今日の二つの戦争に勝利する」ことなくして今後の見通しなどまったく立たないと絶望的悲鳴をあげている。
そしてそのために、米ソ対峙・対決以来の伝統的な「2正面戦略」を、「多様な脅威」「複雑化する環境」に対応する軍事戦略へと転換し、軍事予算の配分もイラク・アフガニスタンでの「対テロ戦争」=帝国主義的侵略戦争に集中し、無人偵察機やヘリコプターの導入拡大、特殊作戦部隊の増強を図ることを盛り込んでいる。
第二に、このイラク・アフガニスタンでの泥沼的敗勢の中で、志願兵制度がもはや破綻し、維持することが困難になっていることを、1章を割いて訴えている。
米軍はアフガンの兵力を今年半ばまでに約10万人に増強し、イラクには現在10万人駐留している(今年8月に5万人に縮小)。つまり米兵約20万人が戦地にとどまる。だがこの数をこれからもずっと戦地に送り続けることは、志願者の減少、兵士の自殺、PTSD(心的外傷性後ストレス障害)・TBI(外傷性脳損傷)や家族との不和による除隊の激増などで、今や不可能となりつつあるのだ。
QDRは「戦争の最大の資源は兵士である」「国防総省はこのことを理解し全力で当たっている」と述べ、兵士や家族に必死に「配慮」を見せているが、巨大な覇権国家の米帝が志願兵制度と戦争継続能力を維持できなくなっている現実は、米帝の体制的崩壊だ。まさに米帝は世界革命で打倒するしかない存在だということだ。
第三に、「中国やインドが台頭し、米軍の優位性は相対的に低下している」と述べて、北朝鮮、イランに続き、特に中国スターリン主義の軍拡に強い「懸念」と「不信感」を表明している。これは、1月27日の一般教書演説でオバマが中国、ドイツ、インドを競争相手にあげ「アメリカは2位にはならない」と、没落米帝として悲鳴をあげたことの軍事版である。
しかしQDRは、中国を「潜在的仮想敵国」とするかのような対中国強硬論を展開しながら、他方では中国との「対話」や「意思疎通」の必要性をも強調している。ここには、中国ぬきには今や経済的にも政治的にも立ち行かない、没落する基軸帝国主義・米帝の現実が突き出されているのだ。
第四に、対中国という点でもアジアでの日米同盟重視を鮮明にしつつ、「在日米軍再編では現行の日米合意の履行が在日米軍の長期的駐留とグアム再編を確かなものにする」と述べている。
まさに日米同盟の強化や「深化」との闘い、普天間基地即時閉鎖・辺野古新基地建設阻止の闘いが、いよいよ重要になってくる。
万国の労働者の団結と決起で、米帝打倒と大恐慌・戦争を世界革命への闘いを前進させよう。
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週刊『前進』(2427号5面4)(2010/02/15 )
トヨタ車リコールに発展
安全の崩壊と対日争闘戦
トヨタ自動車は2月9日、ブレーキの不具合の問題で新型「プリウス」など4車種のリコール(回収・無償修理)を日米当局に届け出たと発表した。回収台数は全世界で43万7千台である。
トヨタは昨年11月にもフロアマット問題で約420万台をリコール。今年1月21日には、アクセルペダルの不具合問題で8車種約230万台のリコールを発表した。いずれの場合も、問題はないと対応を拒否したトヨタに対して、アメリカの当局が事実上リコールを指示したことが背景にある。昨年からのリコールと自主回収をすべて合計すると世界全体で、トヨタ単体の昨年の世界販売台数(698万台)を大きく上回る延べ1千万台を超える驚異的な数字となる。
この事態が示すことは何か。第一に、世界大恐慌が新段階に推移しつつある中で、日本資本主義の中枢そのもののトヨタをめぐって日米争闘戦が激化しているということだ。大恐慌爆発の昨年、かつて世界最大の自動車メーカーを誇ったGMとクライスラーが自動車市場をめぐる争闘戦で敗北し倒産、米政府の管理下に置かれた。米帝の屋台骨が揺るがされる中で出たのが今年の一般教書演説だ。その中でオバマは「雇用」の最優先化と「輸出倍増」を強調した。これを即座に実行に移したのが今回のトヨタ車リコール問題だ。
トヨタは、1月にリコールした計8車種の米国内での販売と生産を当局の「要請」で一時中止した。また、運輸長官が「トヨタ車の運転をやめるように」とまで下院歳出委員会の公聴会で証言し波紋が広がった。GMは、トヨタ車からGM車に買い換える顧客に1000j(約9万円)の特別奨励金まで付与している。その結果、アメリカにおける1月のトヨタの新車販売台数が前年同月比15・8%と激減した。トヨタの減少分はGMなどの米国産車に流れた。
今回の米帝の強硬な踏み込みは、全世界的な規模でさらに保護主義を拡大・激化させる。それがまた大恐慌を加速させ、両者が相互に促進しあいながら資本主義を破局へと追いやるものとなる。
第二にこのリコール問題が示すものは、この間トヨタが展開してきた野放図な拡大戦略の不可避な破綻ということだ。トヨタがブランドイメージとしてきた「信頼と安全」をもかなぐり捨てて争闘戦での勝利と利潤追求に突っ走ってきたのだ。トヨタの世界販売台数は、ピークの2007年(843万台)までの10年間で2倍近くに増えた。
このトヨタの競争力を支えたものこそ悪名高い「ジャスト・イン・タイム」と「乾いた雑巾を絞る」とまで言われる徹底した「コストの削減」だ。下請け会社の労働者も含めたトヨタ関連の全労働者に対する極限的な強労働・強搾取に加え、さらにトヨタ資本は拡大戦略推進のために「生産コストの3割減」まで行っていた。極限の上に極限を重ねていたのだ。
JRで安全が大崩壊しつつあるのと時を同じくして、日帝の基幹部である自動車産業において安全が崩壊しつつある。日本資本主義の大崩落が始まっているのだ。
JR検修外注化阻止決戦の勝利こそ労働者階級の回答だ。
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週刊『前進』(2427号6面1)(2010/02/15 )
八尾北医療センター民営化絶対反対、道州制粉砕
2・28総決起集会に結集を
八尾北労組が全国にアピール
八尾北医療センターを民営化し八尾北労組をつぶそうとする攻撃との攻防が火を噴いている。センター売却を狙う八尾市は土地建物の鑑定を策動してきたが、労組はこれを拒否し、09年の闘いで国鉄決戦勝利・道州制―民営化絶対反対の路線を確立してきた。全国連西郡支部・命と健康を守る会と固く団結し決起している。2・28総決起集会へのアピールを紹介します。(編集局)
八尾北医療センター労働組合は動労千葉とともに第2次国鉄決戦に決起し、八尾北医療センター民営化絶対反対、道州制粉砕の闘いに勝利する!
八尾北医療センター労働組合
全国の闘う仲間に2・28総決起集会への結集を訴えます。
2・1〜2動労千葉48時間ストライキは、労働者の総反乱の開始だ。鳩山民主党・連合政権をグラグラに揺さぶっている。戦争と大失業の資本主義を打ち倒す労働者階級の歴史的決起は開始された。ともに闘おう。
八尾北労組は昨年2月26日の森本政二さんに対する強制執行をストライキで闘い、道州制粉砕決戦の火ぶたを切った。この闘いの地平を八尾北民営化絶対反対、道州制粉砕として闘ってきた。
八尾北労組は、一昨年末以来の八尾市による一方的な八尾北医療センターの売却方針による土地建物鑑定攻撃を労組の団結で打ち破ってきた。「不法占拠」の脅しによる労組の分断・団結破壊攻撃に対して激しい討議を重ね、昨年9月の労組定期大会で「民営化絶対反対の特別決議」をかちとった。
追いつめられた八尾市は10月に「契約違反・契約解除」=「3月を待たずにたたき出せる」という、まったく許せない文書を送りつけてきた。これに対して八尾北労組は、「八尾市こそ契約違反だ。私たちは医療・介護を日々やりぬいている」と暴ききった。
八尾市は9月に続いて12月議会でも八尾北関連の議案をひとつも出せなかった。八尾北労組は議会内外で「売却方針を撤回して私たちに謝れ」「契約違反のデマは暴かれた。謝罪しろ」と徹底的に弾劾しぬき、さらに八尾市を追いつめた。
破綻した八尾市の救済者として登場したのが民営化の手先=日本共産党だ。「契約違反」のデマにとびついて「市長は契約解除の断固たる姿勢を貫け」と議会で叫びたてた。八尾北労組はこれを全面的に批判・暴露し、共産党を労働者の敵として暴き出した。
この過程で八尾北労組は、部落解放同盟全国連合会西郡支部と八尾北命と健康を守る会を闘争委員会に組織し、地域の懇談会を主催して「八尾北医療センター民営化絶対反対」の陣形を拡大してきた。2・26ストライキを闘った八尾北労組は、八尾北医療センター民営化絶対反対の決戦と一体で西郡住宅闘争に勝利する。
本年1月16日、団結旗開きには155人が結集し、「JR検修外注化阻止! 民主党・連合政権打倒! 八尾北医療センター民営化絶対反対!」を掲げて闘った。翌17日には村内デモに決起し、闘いの火ぶたを切った。2月3日、田中市長徹底弾劾の行動に打って出た。田中市長は八尾市職員にピケをはらせて逃亡した。怒りは沸騰している。八尾北労組は田中市長に必ず責任をとらせる。
団結を崩されなければ絶対に負けることはない。勝てる! 八尾北労組が闘いの中でつかみとった確信だ。3月31日の契約期限切れを口実に、土地建物を売却して私たちを追い出そうとすることなど絶対に許せない。必ず勝利する。私たちはこの決戦を国鉄決戦と一体の道州制粉砕の団結の拡大で闘いぬく。2・28総決起集会から3月議会闘争に総力決起する。
八尾市は今年度中に自治体労働者(一般職)への「人事評価制度」の導入を強行しようとしている。これに対して保育職場を先頭に激しい怒りと不安の声が噴きだしている。自治労連・共産党指導部は絶対反対ではなく「協議」を要求し、労働者に人事評価制度をのませようとしている。自治労執行部も人事評価制度推進だ。人事評価制度は賃下げ・首切り、団結破壊の攻撃だ。絶対反対で闘えば勝てる!
八尾北労組は民営化絶対反対で闘いぬき、現場労働者とともに道州制・民営化粉砕、自治労連・自治労執行部を打倒する。ともに闘おう。2・28集会に総結集しよう。
(写真上 八尾市徹底弾劾に立ち上がった八尾北労組を先頭とする道州制・民営化と闘う共闘会議【2月3日】)
(写真下 昨年2月26日、八尾市による住宅明け渡し強制執行に八尾北労組はストライキで決起)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2427号6面2)(2010/02/15 )
第2次再審勝利へ
松川事件の地元・福島から
敗戦の年から共産党で闘った日々
星野さんの闘いは私が目指した道
福島・星野文昭さんを取り戻す会呼びかけ人 根本敏子
私は、星野文昭さんのことを考える時、昭和の初めころの東京地裁「判事赤化事件」(注@)のことを思い出します。
「判事赤化事件」
私は、戦争中、函館で東日本造船函館工場に勤務していました。そこは陸軍省の暁部隊発注の特攻舟艇を建造する工場でした。日本人のほか、朝鮮人、中国人も多数働かされていました。隣に樺太繊維という会社があって、毎朝出勤する時に顔を合わせてあいさつする40歳くらいのおじさんがいました。後にその人が判事赤化事件で懲役刑になり、9年間服役して出てきた人だということを知るのです。東京地裁の書記官で、裁判官の中に共産党のシンパ組織をつくっていたというので治安維持法にかかったのです。
敗戦の年の12月に、会社は解散したのですが、その12月に函館で獄中18年の徳田球一が来て共産党の演説会が行われました。私は20歳でしたが、共産党の話が聞きたくてその会場に行きました。親には「友だちのところに行く」とかごまかして、晴れ着着て。するとその受付に、毎朝あいさつをしていたおじさんがいたのです。「よく来ましたね」ということで、それから1週間、共産党の事務所に通い詰めて話を聞きました。
その演説会は500人以上の盛会でしたが、徳田球一が登壇して「諸君!」と言った途端に会場にいた右翼が壇上に殺到して、電気は消え、大混乱になりました。
そのおじさんが西館仁という、後に共産党の北海道委員長、中央委員にもなった人です。「星野さんのように」と言いたいくらい、崇高な人でした。私は星野さんのことを最初に聞いた時、西館のことを思い出しました。そういう共産党との出会いがありました。
当時、「天皇制打倒」「人民政府樹立」「宣伝扇動し組織せよ」という三つのスローガンが私の頭を占領していました。
青年共産同盟に入って活動しました。北海道大学の水産学部の学生と一緒に。47年の2・1ストのころですが、私はメーデー歌とか赤旗の歌などの歌唱指導などしてわりとふわふわしていました。
その後、労政事務所に勤めて、役所として労働組合の結成を指導する仕事もしました。その時に、国労青函船舶支部の委員長をやっていた根本佐喜治と知り合いました。小蒸気船の船長たちが山猫ストに入った時に、彼はストを組合指令に切り替え、それが政令201号に違反するとして懲戒解雇になりました。
北海道庁を解雇
49年の8月に松川事件(注A)があって、9月にレッドパージ(注B)がありました。北海道庁で56人が突然解雇され、私もその1人でした。松川事件では、共産党は10円パンフを作ったんですが、それはすごく売れました。私はパージされた身だったけど、函館地区の国鉄官舎などに軒並み入れました。1人で何百と売りました。松川事件の支援は本気になってやりました。
50年に共産党の分裂と、占領軍による共産党幹部の追放があり、朝鮮戦争があって、当時私の家に共産党の幹部をかくまったというデッチあげで家宅捜索をされたこともあります。
また、52年に破壊活動防止法(注C)が成立して、私はその第1号の逮捕者になりました。中国の日本向け放送をマスプリしてばらまいたのが破防法38条の外国の教唆扇動だと言うのです。不起訴でしたが、北海道で12人が逮捕されました。共産党は、この弾圧に対する反撃を何もやりません。パージの時も、逮捕の時も、共産党は冷たかったです。このころ私の共産党に対する不信感は強く、結局共産党を離れることになりました。
(写真 戦後革命期、2・1ゼネスト直前の吉田内閣打倒! 国民大会【1947年1月 東京】)
三里塚と出会い
54年に福島の二本松にいた根本と結婚し、それ以来福島で学習塾などを開いて生活してきました。福島は松川事件の地元ですから、こちらに来てから最終的に無罪をかちとるまで、カンパとかそれなりの支援はしました。
78年に三里塚支援を訴える署名運動の学生と出会い、感動して80年以来三里塚闘争に決起しました。福島県実行委員会の連絡先にもなりました。79年に根本は亡くなったけど、彼も戸村一作委員長のファンでした。
私は世の中を動かしているのは労働者だと思っています。多少ジグザグはあっても、絶対それは信じています。西館の獄中9年の闘いにはそれが刻まれているし、星野さんの35年はあまりにもすごいと思います。星野さんの闘いには、私が目指してきたものが凝縮して詰まっていると思います。労働者が主人公の社会をつくるために、闘っている皆さんと一緒にありたいと思います。
肺がんを患い、最近は目も耳も悪くなりましたが、星野さんを奪い返すために、できるだけのことをしたいと思います。
【注@】判事赤化事件 32年11月に東京地裁判事・尾崎陞(のぼる)と書記4人が共産党のシンパとして治安維持法違反で逮捕・起訴された事件。
【注A】松川事件 49年8月、東北本線松川駅付近での列車転覆事件。国鉄などの人員整理に反対する共産党員らの暴力行為として党員・労組員らがデッチあげ逮捕され、一審、二審で死刑・無期など有罪判決が出たが、最高裁で63年全員無罪が確定した。
【注B】レッドパージ 共産党員とそのシンパを公職・企業から追放する攻撃。日本では49〜50年、GHQ(連合国軍総司令部)の指令により、大規模に行われた。
【注C】破壊活動防止法 「暴力主義的破壊活動を行った団体」を取り締まるとして52年に制定を強行された治安弾圧法。戦後版治安維持法。
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週刊『前進』(2427号6面3)(2010/02/15 )
法大弾圧裁判
4・24弾圧 “黙れば自分がなくなる” 恩田君が闘争宣言
2月9日、法大4・24解放闘争裁判の第9回公判が東京地裁刑事第17部で行われた。
冒頭に、2月5日に不当逮捕された6学生への勾留決定と、情宣禁止の仮処分決定を行った東京地裁に対する怒りの意見表明が倉岡雅美さんから行われた。「大学の中で批判の声を上げたら処分され、大学の外でビラをまいたら逮捕され100万円を払えと言われる。法大生の私は仮処分のせいで大学に近寄ることもできない。営業権などというあいまいなもののために、憲法すら停止する裁判所は恥を知れ!」
続いて、検事の請求した撮影者不明のビデオ映像を含む証拠を、すべて採用する不当な決定が強行された。手続きとして6本のビデオ映像が上映された。検事は映像の断片をかき集め「侵入・業務妨害」を強調しようとしたが、弁護人の要求で4・24闘争の全体像が上映された。
映像では、200人を超える公安刑事と機動隊が、法大正門前に集まった学生たちに暴力的に襲いかかるが、不当逮捕をはねかえして直ちに法大解放集会がかちとられた様子が再現された。正門前の路上と外濠公園を埋めつくす1000人を超える学生が感動的に大合流した。4・24闘争は、法大当局に対する法大生の巨大な怒りの爆発だった。これに恐怖したからこそ法大当局と国家権力は、4・24弾圧と暴処法弾圧にのめり込んだのだ。
恩田亮君(法大文化連盟副委員長)の被告人質問が行われた。法大当局による言論弾圧やこれに反対する学生への嫌がらせや監視に対し、「黙っていたら、自分の存在も法大当局による犯罪もなかったことにされてしまう」と、闘いに立ち上がった時の思いと経緯が語られた。そして恩田君は「多くの学生が共感をもって受け止めてくれた。大学自治を再建し、教育が民営化され破壊される現状を変えることに強い思いがあるから闘い抜く」と力強く宣言した。
最後に恩田君は、「40日を超える転向強要と8カ月間の勾留は暴力だ。戦前の横浜事件と本質は同じだ」と裁判所の犯罪性に怒りをたたきつけた。
暴処法弾圧 出廷刑事に怒り沸騰 公安の腐敗した姿さらす
2月10日、法大暴処法弾圧裁判の第8回公判が東京地裁刑事第1部で行われた。冨田正道と江上潤の2人の警視庁公安刑事が検察側証人として登場した。
この日の公判は、2月5日の法大正門前での6学生への不当逮捕と、情宣禁止仮処分攻撃に対する巨大な反撃として闘いとられた。
織田陽介全学連委員長が意見表明に立った。「営業権を主張する法大は新入生から126万円を取り、金融投機で37億円もの損失を出し、奨学金と称して青年労働者に返す当てのない借金を背負わせている。新自由主義の末路だ。こんなものが人間の権利なのか。営業権が憲法を踏みにじる今、暴処法弾圧裁判を継続することなど許されない。今すぐやめよ! この社会を未来へ進めるため、法大闘争に勝利する」
冨田正道は、昨年5月15日の新井拓君逮捕を行い、衣服やクツや財布など、身につけていた物のほとんどすべてを押収した公安刑事だ。事件は3カ月も前のことなのに「当日と同じ服を身につけている可能性がある」から衣類も押収したというデタラメぶりだ。
江上潤は、法大の監視カメラの映像をプリントアウトしたとして、登場した。まったく無意味だ。しかし、弁護人と被告団の反対尋問で、江上が06年3・14弾圧の下手人であり、今年の2月5日の6学生逮捕までほとんどの弾圧に関与していたことが明らかとなった。「3・14当日は朝から法大に行けと言われ、午前中から付近にいた。大学構内に大勢で走り込んだ」と、計画的な逮捕を自己暴露した。
2・5弾圧では江上は、「演説をしていた1人と、横断幕を持って立っていた1人を、捜査員が逮捕した状況をビデオ撮影していた」と証言した。2・5弾圧の不当性は、江上の証言からもとことん鮮明となった。
何を聞いてもとぼけ続ける冨田や、薄笑いを浮かべ答えをはぐらかす江上は、腐敗した公安刑事そのものだ。被告、弁護団、傍聴者の怒りが沸騰した。
法大闘争への襲撃者に次々と証言させる暴処法裁判など直ちにやめよ。2・5弾圧と仮処分攻撃とともに断固として粉砕しよう。
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週刊『前進』(2427号6面4)(2010/02/15 )
法大裁判に集まろう!
★暴処法裁判
恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
第9回公判 2月22日(月)午後1時30分
第10回公判 3月8日(月)午後1時30分
★4・24集会弾圧裁判
斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、富山君、内海君
第10回公判 2月23日(火)午後1時30分
第11回公判 3月5日(金)午後1時30分
*東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ
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迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
3月23日(火)午前10時 東京地裁
3月24日(水)午前10時 東京地裁
*両日最終弁論(全一日公判)
9時30分までに傍聴券配布所に集合を
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