ZENSHIN 2010/01/18(No2423 p06)
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週刊『前進』(2423号1面1)(2010/01/18 )
国鉄1047名解雇撤回・検修全面外注化阻止
2・13全国から代々木公園へ
国鉄決戦で民主党政権を打倒しプロレタリア革命勝利を開こう
社保庁525人解雇に怒りの大反撃を
三里塚新年デモ 反対同盟は現闘本部に横断幕を掲げ決戦へ機先を制した(1月10日 成田市)=記事3面
資本主義を打ち倒す世界史的な激動、大動乱の時代が始まった。日本の階級闘争はその最先端でこの2010年、今春の1047名解雇撤回・検修全面外注化阻止の国鉄決戦を突破口に、労働者階級の死活を決する一大決戦を迎えている。動労千葉などが呼びかける2・13全国労働者総決起集会まで1カ月だ。5千人結集へ全力で闘おう。本紙新年号の革共同政治局1・1アピールを武器に、激動する内外情勢をぶち破る鮮明な党派性を打ち立てて、2010年決戦に躍り込もう。
最大の決戦局面突入
2010年、プロレタリア世界革命がついに現実化する情勢が到来している。世界大恐慌への突入で帝国主義の危機は底なしに深まり、資本家階級と労働者階級の階級闘争が非和解性むき出しの激突として闘われる時代に突入したのだ。
何よりも国鉄決戦が最大の決戦過程に入った。1月13日、国交副大臣・辻元清美と与党3党が会談し、1047名闘争の「政治和解」を3月までに目指す方針を打ち出した。その本質は、1047名解雇撤回闘争が大失業攻撃への労働者階級の怒りの結集軸となることに恐怖した民主党・連合政権による必死の闘争解体策動である。これと並んで、JR資本による第2の分割・民営化=検修業務全面外注化の攻撃が襲いかかっている。
社会保険庁では昨年12月31日、525人の労働者が分限免職=解雇された。国鉄分割・民営化以来のすさまじい事態である。これに対し連合、自治労は「国民からの信頼の回復が第一」「健全な労使関係の構築」(連合事務局長・南雲弘行の談話)などと年金機構発足を賛美し、解雇には一言半句の言及もない。
今や大失業攻撃の嵐が一斉に吹き荒れている。日本航空では法的整理によってグループ社員約4万7千人のうち1万5700人を解雇。企業年金は退職者3割減、現役5割減だ。
ここに危機に立つブルジョアジーの階級意思の凶暴さと「党派性」、革命情勢の急速な成熟に対する恐怖が現れている。資本主義とそれを支える労働貴族への全労働者の怒りを徹底的に解き放ち、資本の支配にとどめを刺すために闘う時が来た。小沢の政治資金問題をめぐる検察の強制捜査への踏み込みは、日帝支配階級の分裂と対立、日米争闘戦の激化、日帝の政治支配の危機がいよいよ決定的段階に入ってきたことを示している。自民党支配を打倒した昨年の闘いに続き、7月参院選を待たずに労働者階級が実力で民主党・連合政権を打倒し、一気に権力を取る気概で闘う時だ。
外注化粉砕しJR体制倒せ
その突破口を開くのが1047名解雇撤回、検修全面外注化阻止の今春国鉄決戦だ。
外注化攻撃は文字どおり第2の国鉄分割・民営化攻撃である。かつて中曽根は国鉄分割・民営化攻撃で国鉄労働運動と総評・社会党をつぶすことを狙った。これは新自由主義の出発点であり、一つの頂点をなす大攻撃、階級決戦だった。だが動労千葉は乾坤一擲(けんこんいってき)のストライキで団結を守り抜き、現在まで闘い抜いている。不当解雇された1047人の国鉄労働者が「解雇撤回」を掲げて、分割・民営化絶対反対で闘い抜いている。
今回の外注化攻撃の核心は、動労千葉や動労水戸の階級的団結を始め、全国鉄労働者の階級的団結を徹底的に破壊することにある。そのことによってJR体制の崩壊的危機を突破するとともに、日本の労働者階級の階級性を解体し、資本の専制支配を力ずくで打ち立てようとする攻撃なのだ。
日帝ブルジョアジーの狙いはただ一点、「労働者階級は団結すれば勝利できる」という、動労千葉が血を流して実証し、体現し、全労働者階級に展望を示している労働者階級自己解放の思想を解体することにある。
逆にいえば、2001年からの外注化攻撃―第2の分割・民営化攻撃を打ち破って幕張の職場を守り抜き、平成採の青年労働者を獲得してきた動労千葉の地平は本当に巨大なのだ。動労千葉や動労水戸が階級的団結を守り抜き、20人、30人と青年労働者を獲得して団結を拡大・強化するならばJR体制打倒の巨大な展望をつくりだすことができる。そしてJR体制の打倒は、4大産別決戦の大爆発による連合支配の全面打倒に直結し、動労千葉派が日本労働運動の主流派に躍り出る時代を開くのだ。
日帝ブルジョアジーが勝つのか、動労千葉労働運動が勝つのか。今やこのことが掛け値なしに問われている。平成採を獲得して動労千葉がJR総連に勝つのか否か。資本主義救済の体制内労働運動が勝つのか、革命を目指す階級的労働運動が勝つのか。この決戦はそういうことをかけた闘いなのだ。
団結を組織する路線
JR検修業務外注化阻止決戦は、動労千葉労働運動の土台をなす反合理化・運転保安確立闘争路線の貫徹をかけた闘いだ。その核心は、「安全」「事故」という問題を労働組合の課題として真正面から位置づけ、安全の確立は労働組合の闘いによって資本に強制する以外にいかなる方法もないという立場に立ちきったことにある。
資本の目的は利潤の獲得だ。直接には利潤を生まない安全対策は常に犠牲にされる。資本主義社会の本質、資本と労働者の絶対的な非和解的対立の中で「安全」「事故」という問題をとらえ、労働者の団結と闘いの問題として見据えることに動労千葉労働運動の神髄がある。
特に「事故」という問題に対し、労働組合としていかなる態度をとるのか。「事故は労働者の責任ではない」ときっぱりと言い切り、事故を起こした仲間を守り、職場・組合をあげて闘うのが動労千葉の反合・運転保安闘争路線だ。この路線は、あらゆる事故が当該の労働者に責任転嫁することで処理されてきた現実への怒りの声を体現し、それを1972年船橋事故闘争以降の動労千葉の闘いの中で確立したものだ。ここに体制内派との路線の違いが鮮明に現れる。
この路線のもとでこそ、労働者は階級的に団結して闘うことができる。この路線でなければ、労働者は労働組合のもとに真に団結するはずがないのだ。「事故」という資本と労働者の非和解的対立関係が最も鋭く現れる問題で闘えるのかどうかが労働組合の試金石だ。ここで闘ってこそ労働者の階級的団結を組織し、労働組合をよみがえらせることができる。
労働者の誇り貫いて闘おう
反合・運転保安闘争路線で、職場の多くの労働者が資本や体制内労働運動派に支配されている現実を打ち破ろう。1人の仲間を守りきる闘いの中に、職場の団結を固め、職場支配権を握る問題もある。これは、資本に対する労働者の怒り、社会や職場を動かしているのは労働者だという誇りを組織することでもある。労働者は資本との絶対非和解の闘いの中で、職場や社会の現実を根底から変革する存在となる。
反合・運転保安闘争路線を外注化阻止決戦に貫き、資本や体制内労働運動派によって日常不断に持ち込まれる「闘っても勝てない」という日和見主義や敗北主義を打ち砕き、「労働者は団結すれば必ず勝利する」――この展望を指し示そう。それが路線であり、思想なのだ。
分限解雇された社保庁の525人の労働者は、「辞表を書け」という退職強要を断固として拒否し粉砕した誇り高き決定的な闘いの主体であり、階級的団結の中核となる存在だ。
問題になっているの は、世界大恐慌下の公然たる階級闘争の激突の中で、労働者階級と資本家階級のどちらが主導権を握るのかということだ。「会社や資本主義社会を守るために労働者は犠牲を受忍せよ」――こういうブルジョアジーの思想と攻撃を打ち破って、死すべきは資本主義であること、資本家階級の支配を打ち倒して労働者階級こそが全権力を握る時代が来たことをはっきりさせ、労働者階級の団結を守り、階級闘争を前進させよう。
革共同は本紙新年号の政治局1・1アピールで「2010年国鉄決戦に勝利し、プロレタリア世界革命へ」のスローガンを打ち出した。09年の勝利の地平をさらに押し広げ、国鉄決戦の勝利を突破口に民主党・連合政権を打倒し、大恐慌を革命に転化する労働者階級の大決起をつくりだそう。
「ライフサイクル第3次配転・検修・構内業務外注化阻止!」の1・22動労千葉総決起集会に結集しよう。青年労働者を先頭に、2・13集会(代々木公園)5千人結集へ闘い抜こう。
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週刊『前進』(2423号1面2)(2010/01/18 )
法大闘争 獄中8学生を全員奪還
12月22日の3学生に続き保釈をかちとった新井拓君、増井真琴君、恩田亮君、織田陽介君、内海佑一君(09年12月28日 東京拘置所前)
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週刊『前進』(2423号1面3)(2010/01/18 )
国鉄1047名解雇撤回、検修業務全面外注化阻止、反合理化・運転保安確立! 2・13全国労働者総決起集会への賛同と参加の呼びかけ
国鉄1047名解雇撤回、検修業務外注化阻止を掲げた2・13全国労働者総決起集会への呼びかけが動労千葉などから発せられた。国鉄決戦勝利に向かって全力で結集しよう。(編集局)
1987年2月16日、7628名の国鉄労働者にJRへの不採用が通告されました。それは、国鉄分割・民営化に反対した組合に所属する者を狙い撃ちした露骨な不当労働行為でした。そして、今も1047名が解雇撤回を求めて闘い続けています。
23年を経て、ついに隠された真実が明らかになろうとしています。昨年12月16日に開かれた裁判で旧国鉄幹部が、「(動労千葉の12名は)1月末か2月冒頭までは採用候補者名簿に登載されていた」と証言したのです。JR設立委員会が「採用する職員」を決定したのは2月7日です。その最後の数日の間に、葛西(現JR東海会長・当時国鉄職員局次長)の指示で採用者の名簿から外されていたのです。この時に起きていたのは、あまりに激しい組合破壊攻撃の中で、膨大な労働者が自ら職場を去り、本州では、JR各社の採用者数が「定員割れ」になるという事態でした。国鉄当局は当初は、閣議決定された定員を割り込んでしまった以上全員採用するしかないと判断し、その旨の記者会見まで行なっています。予想外の現実を前に、あせったのが鉄道労連(現JR総連)でした。「これしか生き残る道はない」と言って、民営化攻撃に屈服し、20万人もの国鉄労働者の首切りの手先になった手前、「全員採用など絶対認められない」「動労千葉や国労の活動家をJRから排除しろ」と、特別決議まであげて、当局に激しく迫ったのです。
採用差別は、まさに政府・当局とJR総連が結託した不当労働行為でした。国鉄分割・民営化は、その後一千万人をこす労働者が非正規職に突き落とされ、貧困が蔓延(まんえん)する今日の現実の突破口となった攻撃です。それがいかに強行されたのか、その構図がついに明らかになったのです。
いよいよ反転攻勢に立ち上がるときが来ました。1047名闘争は、全(すべ)ての労働者の未来をかけた闘いです。私たちは、解雇撤回要求を取り下げ、自民党や民主党に頭を下げて「人道的解決」を求める4者4団体の屈服路線をのりこえて、断固として闘いに立ち上がる決意です。
JR東日本は、この4月1日以降、車両の検査・修繕業務を丸投げ的に外注化しようとしています。すでに線路などの保守業務は全面外注化が強行され、駅員や車掌も、どんどん無権利・超低賃金の非正規職労働者に置き換えられています。その結果、線路はガタガタになり、車両故障が激発しています。これはまさに「第二の分割・民営化」というべき攻撃です。23年前に7つのJR会社に分割された国鉄が、今度は百以上の下請け・孫請け会社に分割されようとしています。こんなことを続けたら安全は崩壊し、間違いなく第二第三の尼崎事故、羽越線事故が起きます。
この20年余り、あらゆる企業が競争原理を至上としてこの道を突き進みました。その結果、雇用が破壊され、派遣切りが横行し、ワーキングプア・貧困が蔓延し、教育・医療・社会保障をはじめ社会全体が壊れようとしています。その出発点が国鉄分割・民営化でした。そして今またJR東日本は、「利潤の最大限化」をかけ声に、安全を投げ捨てて業務を外注化し、無数の労働者を非正規職に突き落とそうとしているのです。
こうした攻撃の前に、多くの労働組合がなす術(すべ)なく屈服し、労働者に非正規職化を強制する手先に転落しました。こんな現実をどこかで断ち切らなければなりません。それは全ての労働者の未来を左右する闘いです。私たちは、反合理化・運転保安確立、闘う労働運動の復権をかけて、この攻撃に立ち向かう決意です。
大恐慌が世界を呑(の)み込んで進行し、労働者への激しい攻撃となって襲いかかっています。
民主党・連合政権は、改憲と民営化・雇用破壊に突き進もうとしています。とくに攻撃は公務員労働者に集中しています。道州制導入・公務員労働者360万人首切りを焦点に、公務員労働者に集中しています。改憲国民投票法の5月施行を引き金として、改憲への動きが一挙に浮上しようとしています。「東アジア共同体」に延命の道を求める民主党政権は、対米対抗的な軍事大国化に突き進み、改憲政党としての地金をむき出そうとしています。
すでに反撃は開始されています。社保庁の労働者は、民営化に伴う一千人の解雇攻撃の中で、525人がいっさいの雇用斡旋(あっせん)を拒否して闘いに立ち上がろうとしています。動労水戸の仲間たちは、JRによる運転士登用差別に対する23年間の闘いを貫いて最高裁で勝利し、ついにハンドルを奪い返しました。国労本部による1047名闘争切り捨て策動の渦中で起きた国労5・27臨大闘争弾圧事件では「暴処法適用できず」の勝利がかちとられました。私たちの闘いは、韓国、アメリカ、ブラジル、ドイツ、トルコ、フィリピンへと国際連帯の輪を広げています。三里塚・沖縄で怒りの炎が燃え上がろうとしています。
1047名解雇撤回、業務外注化絶対反対、第二の尼崎事故を許すな。派遣法撤廃、10春闘勝利。国鉄・三里塚・沖縄を先頭に改憲に突き進む鳩山政権を打倒しよう。怒りの声を結集し、今こそ闘う労働組合を甦(よみがえ)らせよう。正規職も非正規職も、派遣労働者も団結しよう。2・13全国労働者総決起集会への賛同と結集を心から訴えます。
〈よびかけ〉国鉄千葉動力車労働組合/国鉄水戸動力車労働組合/国鉄高崎動力車連帯労働組合/国鉄西日本動力車労働組合/動労千葉を支援する会
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日程 2・13全国労働者総決起集会
2月13日(土)午後1時開始
東京・代々木公園B地区野外ステージ
(集会終了後、JR東日本本社抗議デモ)
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週刊『前進』(2423号1面4)(2010/01/18 )
前進速報版から
▼法大弾圧5学生奪還の動画▼東北石けん労組が解雇撤回へ一日行動▼神奈川労組交流センター第1波闘争▼都内で2・13集会を訴え
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週刊『前進』(2423号2面1)(2010/01/18 )
ライフサイクル配転粉砕し検修・構内外注化絶対阻止を
1・22決起集会を跳躍点に2・13へ
動労千葉など動労総連合4組合と動労千葉を支援する会が主催する2・13全国総決起集会は、国鉄1047名の解雇撤回をかちとり、JR東日本の検修・構内業務全面外注化を阻止する決戦だ。これに先立ち動労千葉は、「ライフサイクル配転・検修構内外注化阻止」を掲げ、1月22日、千葉市民会館で総決起集会を開く。民主党・連合政権は、1047名闘争の最後的な圧殺策動を開始した。2010年冒頭から国鉄決戦は激しく火を噴き始めた。1・22から2・13へ総力で闘おう。
(写真 「1047名解雇撤回・検修外注化絶対反対」を掲げてJR新潟支社を包囲したデモに沿道の労働者から圧倒的注目が集まった【12月23日 新潟】)
スト態勢構えた動労千葉
JR東日本は2月1日、第3次のライフサイクル配転と、動労千葉幕張支部の役員を幕張車両センター本区から転出させる強制配転の攻撃をたくらんでいる。
1月下旬には、強制配転の事前通知が予想される。動労千葉は、ストライキも辞さずこれと対決する構えを固めた。
JR東日本が08年以来強行してきた「ライフサイクル深度化」の攻撃は、40歳以下の運転士を駅業務に強制配転するというものだ。この間、JR東日本は、駅に非正規職の契約社員を大量に導入する一方、列車の運行にかかわる駅の輸送職の育成をとことん怠ってきた。その矛盾を運転士の駅への強制配転によってのりきるとともに、非正規職化・低賃金化をさらに推し進めようとするものが「ライフサイクル深度化」の攻撃だ。
すでにJR東日本は、過去2回にわたりライフサイクル配転を強行してきた。その先兵こそJR総連・東労組カクマルだ。彼らは、資本との結託体制をなんとしても維持するために、傘下組合員にライフサイクル配転を強要し続けてきた。他方、動労千葉はこれに敢然と立ち向かい、ストを構えて組合員に対するライフサイクル発令を阻んできた。
ライフサイクル発令の対象となるのは平成採の青年労働者だ。JR資本や、それと結託した東労組カクマルに激しい怒りを燃やし、人生をかけて動労千葉への結集を選択した青年が、この攻撃の矢面に立たされている。
この攻撃を粉砕する闘いは、文字どおり動労千葉の存亡をかけた組織攻防戦にほかならない。
幕張支部役員に対する強制配転の策動は、検修・構内業務の全面外注化攻撃そのものだ。
昨年、JR東日本は動労千葉幕張支部の副支部長と書記長を幕張車両センター本区から強制的に転出させた。さらにJRは、検修業務の根幹をなす交番検査から動労千葉の組合員を排除する攻撃を続けている。
動労千葉は、幕張支部を先頭に、01年以来9年間、検修・構内業務の外注化を阻んできた。JRは、この力関係を一挙に逆転するために、支部役員の強制配転で動労千葉の団結を解体しようと策しているのだ。
だがそれは、動労千葉の総力を挙げた反撃を引き起こすだけだ。
団結して闘い勝利開こう
1・22を跳躍台に2・13の5千人結集へ攻め上ろう。
JRの検修・構内業務外注化を絶対阻止する闘いには、労働者階級全体の命運がかかっている。
JR東日本は、外注化の実施日を4月1日としている。だが、資本の思惑どおりに事態が進むことなど絶対にない。
JR資本は、動労千葉・動労水戸−動労総連合を解体するために、その拠点職場に狙いを定めてこの攻撃を仕掛けてきた。だが、そこにこの攻撃の絶対的な矛盾がある。そもそも、検修部門の丸投げ外注化など、労働組合の抵抗が一切ないことを前提にしない限り絶対に成り立たない。
国鉄分割・民営化以来、JR資本は激烈な攻撃を繰り出しながらも、動労千葉−動労総連合を解体することができなかった。これを反動的に突破するために、検修・構内業務の外注化に着手したこと自体に、JR体制の破産が現れている。
運転士登用差別をめぐる動労水戸の闘いは、労働組合が不抜の団結を固めて闘えば、資本はなすすべもなくなることを実証した。国労5・27臨大闘争弾圧においても、権力は暴処法を適用できないところに追い込まれた。労働者は、団結して闘えば勝てるのだ。
外注化阻止の決戦は、国鉄分割・民営化に革命的決着をつける闘いだ。
JR東日本は、01年以来、保線や電力、信号通信など設備部門の外注化を強行してきた。その結果、下請け労働者の労災死、レール破断の続発、給電システムの崩壊、相次ぐ信号トラブルなど、安全はとことん損なわれた。これに加え、車両の検修業務が外注化されたら、安全は最後的に崩壊する。第2、第3の尼崎事故は不可避だ。
動労千葉は、一貫して反合・運転保安闘争路線のもとに闘ってきた。それは、資本が強行する合理化攻撃に対し、絶対反対を貫いて労働者の階級的団結を固め、職場の支配権を打ち立てていく闘いだ。安全は資本にとっても否定できないが、資本は利潤追求のために必ず安全を破壊する合理化を強行する。動労千葉の反合・運転保安闘争路線は、72年の船橋事故に際して、「事故の責任の一切は当局にある」と言い切って、労働者への事故責任の転嫁と徹底的に闘いぬく中で確立された。
この反合・運転保安闘争こそ、国鉄分割・民営化と対決する力をつくり出してきたのである。
こうした闘いは、労働者階級にとって普遍的な意味を持つ。今日の大恐慌のただ中で、労働者はすさまじい大失業と非正規職化の攻撃にさらされている。まともな教育もなされずに低賃金・重労働を強制され、少しでもミスをしたり事故を起こせば、解雇や減給の恫喝にさらされる。
こんな現実を生み出したのは、資本の分社化・外注化、非正規職化の攻撃をことごとく容認してきた体制内労働運動だ。
JRの検修外注化を阻止する決戦は、全産別の労働者の怒りを集約し、その根底的な決起を引き出す闘いなのである。
民主党政権打倒の最先端
JR検修外注化阻止決戦は、民主党・連合政権打倒の最先端の闘いだ。
民主党・連合政権は、525人の社会保険庁労働者を分限免職にして社保庁解体を強行した。彼らはさらに、日航1万6千人の首切りと年金大幅削減に突き進んでいる。これらの攻撃が、360万人公務員労働者の首を切る道州制へと集約されることも明白だ。
だが、分限免職された社保庁労働者の中から、絶対非和解の解雇撤回闘争が巻き起こっている。
JR外注化阻止の決戦を闘いぬく中で、階級的労働運動を復権させるのだ。それは、連合を支柱にしなければ成り立たない民主党政権打倒へと直結する階級決戦だ。
1047名闘争もかつてない決戦を迎えた。民主党・連合政権による1047名闘争圧殺の策動に呼応する4者4団体幹部の裏切りを粉砕し、動労千葉派こそが勝利の展望を実践的に示さなければならない。1047名闘争の勝利は、JR資本と闘ってこそかちとられる。外注化阻止の決戦は、1047名闘争の勝利をこじ開ける闘いだ。
検修外注化絶対阻止の激烈な攻防を貫き、平成採の青年労働者を組織してJR体制を打倒しよう。労働者の壮大な決起をつくり出し、春季ゼネストに攻め上ろう。その成否の一切は2・13大結集にかかっている。
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週刊『前進』(2423号2面2)(2010/01/18 )
動労千葉 団結旗開きで臨戦態勢
“強制配転・外注化阻止する”
動労千葉は2010年団結旗開きを1月9日、DC会館で開催し、検修・構内運転業務全面外注化阻止へ戦闘宣言を発した。旗開きには、動労千葉組合員、三里塚芝山連合空港反対同盟を始めとする共闘団体、支援する会会員など200人がかけつけ、熱気があふれかえる盛会になった。
(写真 インターナショナル斉唱後、2010年決戦にむけて団結ガンバロー。動労千葉はエンジン全開で闘いに突入した【1月9日 DC会館】)
冒頭あいさつに立った田中康宏委員長は「労働組合が何をなすべきかが根底から問われる時代が来た。それは、労働組合が本来の力を発揮できる可能性に満ちた時代でもある」と述べた。さらに「検修一括外注化の攻撃は、鉄道会社が鉄道事業そのものを丸投げしてしまう大攻撃だ。動労千葉は、結成以来の原点である反合・運転保安闘争路線を貫き、これと徹底抗戦で闘い絶対に阻止する。今日をもって組織を挙げた闘争態勢に入ってほしい。動労千葉30年の全蓄積をかけ、労働組合の新しいあり方を切り開く闘いとして、総力でこの決戦に立ち上がろう」と闘争宣言を発した。
そして田中委員長は具体的に、2月1日に発令が予想されるライフサイクル第3次強制配転、そして幕張支部役員への強制配転の攻撃を粉砕するために「各支部で、いつでもストに立てる万全の闘争態勢確立を」と訴え、1・22動労千葉総決起集会への総結集から2・13全国総決起集会にむけた全力での取り組みを提起した。
動労千葉争議団の中村仁さんが昨年12月の動労千葉鉄建公団訴訟の内容を怒りをもって報告し、「絶対に勝利できる闘いだ。闘いの手を緩めずJR完全復帰まで頑張ります」と熱いアピールを発した。幕張支部の山田護支部長は、「今年は本当に勝負の年になりました。敵は矛盾だらけです。幕張支部は最先頭で闘い、絶対に外注化を止めてみせます」と力強く宣言した。
青年を代表して木更津支部の平野嗣朗君がライフサイクル第3次強制配転阻止への決意を表明、幕張支部の渡辺剛史君は「外注化阻止の先頭に立つ」と述べた。
三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長、顧問弁護団の葉山岳夫さんを始めとする共闘団体からの発言が続いた。革命的共産主義者同盟の天田三紀夫書記長は、2010年国鉄決戦に総力で立ち上がると熱烈な連帯アピールを行った。
また、09年末に奪還されたばかりの法大文化連盟の斎藤郁真委員長、恩田亮副委員長、全学連の織田陽介委員長も登壇して元気にあいさつ。会場は大いに沸いた。
動労千葉各支部代表が勢ぞろいし決意を表明。
最後に長田敏之書記長が「2010年は組織をかけた決戦の年。敵は、動労千葉の本丸に手をかけてきた。労働者の団結した力がどういうものなのかを敵に見せつけてやろう。この闘いの中で、動労千葉が組織拡大を実現できるかどうかが勝負だ。日本の労働運動の『常識』を打ち破り、全国の労働者の先頭に立って突っ走ろう」と檄を発した。
動労千葉はすでに年頭からエンジン全開で闘いに突入している。
攻防はどんどん前倒しになっている。動労千葉に続き、検修全面外注化阻止の闘いに全力で立ち上がろう。
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日程1・22動労千葉総決起集会
1月22日(金)午後6時
千葉市民会館小ホール
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週刊『前進』(2423号2面3)(2010/01/18 )
新潟 JR体制の打倒へ
羽越線事故4年で集会
羽越線事故から4年を迎えた12月23日、新潟でJR体制打倒を宣言する集会とデモが60人の結集で闘われた。まず全員が新潟駅前に登場し、「羽越線事故・信濃川不正取水弾劾」の横断幕を広げ、ハンドマイクでJR東日本を弾劾した。怒りを恐れてJR勤労課は妨害することもできない。
その後、JR新潟支社に隣接する公園で弾劾集会が始まった。司会はJRの関連会社で働く青年労働者だ。国労共闘新潟の星野文男さんが基調報告に立ち、2・13への総結集を訴えた。動労千葉の滝口誠特別執行委員は「外注化は絶対に破綻する。2010年を総反攻の年としよう」と訴え、北海道の闘争団員が解雇撤回へ闘う不屈の決意を表明した。郡山工場の国労組合員、国労貨物の青年労働者の熱烈なアピールが続いた。新潟県労組交流センターの代表や新潟地域一般ユニオンの女性労働者も決意を表明。
「動労千葉を支援する会・新潟」ののぼりを先頭に、JR新潟支社・新潟駅を二重三重に包囲するデモに出た。検修外注化阻止の大決戦へ、強固な団結が築かれた。
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週刊『前進』(2423号2面4)(2010/01/18 )
運転士登用差別事件 完全勝利し乗務開始
動労水戸 木村郁夫書記長に聞く
仲間のためなら妥協しない 団結を貫いてJRに勝った
国鉄分割・民営化から23年間の運転士登用差別を打ち破って12月冒頭から動労水戸の組合員3人がJR常磐線と水郡線で運転士の仕事に就いた。歴史的な勝利だ。運転士不登用事件の当該である木村郁夫書記長に勝利の教訓をうかがった。(聞き手/編集局)
――乗務を始めての感想は。
「やったな!」という勝利感は大きいですね。職場の人たちからも「頑張れ」という激励のほうが多い。訓練中ですから教導運転士と一緒に乗っていますが、現場の人はみんな「おれのところに乗れよ」って言ってくれます。でも東労組は、組合として教導運転士を出すことを拒否しました。若い運転士と一緒にしたくなかったんでしょう。
僕らが運転士免許を取った国鉄時代は、ひとつの勤務でこんなにたくさん乗っていませんでした。2倍近くの負担になっている。「これほど合理化が進んでたのか」と実感しています。
23年にわたる攻防
――国鉄入社以来の経過を教えて下さい。
入社は1982年、86年8月に運転士免許を取得しました。しかし、運転士に発令されないまま10月に車両検修係に。「検修」と言っても、仕事内容は無人駅のペンキ塗りです。
当時は、国鉄分割・民営化攻防のまっただ中で、動労水戸結成が86年11月。他労組では、1年間の出向を条件に運転士発令された人、87年3月の国鉄最後の配転で運転士になった同期もいます。僕らは、動労青年部の中でさんざん激突してましたから、カクマルと当局によって「あいつは動労水戸だから運転士にするな」「こいつは違うからいい」と線引きされていた。
分割・民営化直前の87年3月に駅のそば屋に強制配転されて6年半。その後、水郡線の常陸大子で検修職になりました。
――JR資本による運転士登用差別の狙いは。
とにかく、いかに辞めさせるかです。動労水戸を抜けて会社に頭を下げれば運転士になれる。そうでないなら会社を辞めろ、と。これに対して「団結にかけて絶対に譲らない」ということをどこまで貫けるのかが23年間の攻防でした。
――08年12月に最高裁で勝利が確定しました。
強制配転も含めてさんざんやられてきたから、動労水戸組合員もまわりの労働者も「JRと闘っても勝てないんじゃないか」というのが普通の感覚だったと思うんです。これを打ち破ったのは本当に大きい。
毎年ストライキをやってきましたが、実際には何かが変わるわけじゃない。それでも「会社になんか絶対に頭を下げないぞ」と労働者の誇りを守り抜いてきた。まわりからは「お前らは、それで損をしてる」と言われ続けてきた。それが実際に勝ったわけですから。
他労組の人は「どこで手を打つのか。金銭解決だろう」と見ていました。資本とはどっかで折り合いをつけるもんだと思っていますから、ここまで徹底して闘うなんて考えられない。
運転士職発令を巡っても残った人の決着はまだついていませんし未払い賃金問題も残っています。今後も攻防は続きます。
連日の徹底議論で
――最高裁で確定後の会社との攻防の経過は。
当初から会社は「命令は履行するが、会社のやってきたことは間違っていたとは思っていない」の繰り返し。おれたちからすれば「まず謝れよ!」ということですよね。
JRは、最高裁判決に従う形をとりながら、遠隔地への配転に応じなければ運転士にしないとか、「もう運転士を希望しないなら“希望しません”と一筆書け」と言ってきました。当該の意思をくじいて、一人でも削り落とそうとしてきたんです。
一方的に会社のスケジュールで進められていることへの怒りで、団体交渉にも当該がどんどん行くようになり、組合全体集会も何度もくり返しました。体力的にも「ちょっと乗務は無理かな」と思っている人もいましたが、「“ここで当局の攻撃をぶち破るんだ。絶対に乗務するんだ”と思っているやつがいるならおれも一緒にやる」と全体が固まってきた。
――総合研修センターでのストはかつてない闘いでした。
僕らの中ではストは常識じゃないですか。それ自身は大変でもなかったですよ。研修所でストに入っても業務上はなんの影響もないけど、会社のメンツからすれば最大の反撃になる。「だったら、やろう!」と。
講義中に、支援の仲間の声が聞こえてきました。組合員がいつの間にか教室の窓を開けておいたんです(笑)。みんな「来たぞ、来たぞ」って感じてワクワクして聞いていました。
一緒に研修に行った9人とは必ず毎晩、話しました。すでに運転士の免許を取っている僕らには無意味な授業への怒りや不満、最後の最後まで強制配転の問題もありましたから。誰かが吐き出したいものがあれば夜中まで徹底して付き合う。
組合ってそういうもんですよね。自分のために闘うんだったら「ここらへんでいいかな…」と妥協しがちですけど仲間のためなら妥協しない。「おれはどうってことないけど、お前が不満だったら一緒に闘うよ」と。人のために闘うというのは本当にすごいことができる。それが一番強い団結なんだなと実感しました。
最後は、会社が動労総連合に「話がしたい」と言って来た。強制配転攻撃を完全に粉砕したわけです。10月16日の本社抗議行動が効いたんでしょうね。「これ以上攻撃しても、こいつらにはまったく効かない」というのが本社も分かった。
――動労水戸にとって09年の闘いの持つ意味は。
歴史的に飛躍できた年でした。7月のストは、強制配転に対して「ふざけんな! だったらストライキだ」と組合員の側から出てきた方針です。仲間の怒りに対して全員がともに闘う――これをとことん追求してきた1年であり、それによって勝ちきった。この中で7〜8月、2人の仲間が加入してくれたこともすごい力になりました。
(写真 総合研修センター【福島県白河市】での9・14スト。支援と合流する木村さん)
外注化阻止へ全力
――最後に検修外注化阻止決戦にむけた意気込みを。
検修外注化は、なによりも団結破壊の攻撃です。同じ分会、同じ青年部の仲間どうしを「お前らはJR。お前らは別会社」と分断する。あえて仲間を切り捨てさせるとんでもない攻撃です。これはJRだけの問題じゃありません。道州制も問題になってきますし、こんなことを許せば首切り全面展開になる。JRとの闘いは、その最先端の攻防ですから。
仲間を切ることは自分を切るということです。一緒にやれる仲間はどの職場にもいる。職場や社会をひっくり返していく団結は絶対にできる。職場の青年たちには、ここに自らの未来をかけて決起してほしい。
外注化阻止決戦は、組織拡大の最大のチャンス。国鉄分割・民営化に決着をつける闘いがやれるんじゃないかなと思ってます。2010年はしょっぱなから全力投入でいきます。
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週刊『前進』(2423号3面1)(2010/01/18 )
社保庁525人解雇許すな
屈服を拒み誇り守る
“全員を正規職で採用せよ”
全国100カ所で一斉ビラまき
「長妻大臣は525人分限免職処分=不当解雇を撤回し、希望者全員を日本年金機構の正規職員として採用しろ!」――1月4日朝、全国労組交流センター自治体労働者部会を始め闘う労働者は525人の分限免職撤回を求めて全国の年金事務所へのビラ配布、情宣に総決起した。広島の福山年金事務所に対しては分限免職525人の当該・平口雅明さんが就労闘争に立ち上がった。
東京では20人を超える労働者が朝7時から9時まで杉並区の日本年金機構本部前で、昼休み時に霞が関の厚生労働省前で、それぞれ750枚のビラを配布し、アジテーションで席巻した。「分限免職525人」の衝撃と「解雇撤回」の訴えに職員労働者の注目と共感が集まった。
年金機構本部内では8時、長妻昭厚労相が機構発足式で「信頼回復は至上命令」と称して奴隷労働の強制を宣言した。すかさず20人がシュプレヒコール。「525人の不当解雇を撤回しろ! 年金破綻の責任を労働者に転嫁するな! 賃下げ・残業強制許さないぞ!」
525人もの労働者が屈服を拒否し誇りを示した。労組の屈服・協力路線を打破した。社保庁解体・労組破壊攻撃は破産した。分限免職撤回、非正規職雇い止め粉砕、労働監獄打破――国鉄1047名闘争に続く闘いへ第一歩が踏み出された。
(写真 日本年金機構前で不当解雇弾劾のビラを配布【1月4日 東京・杉並】)
社保闘争勝利へ都内で集会
夕方6時半から中央区の京橋区民館で労組交流センター自治体労働者部会主催の社保闘争勝利総決起集会が開かれ、平口さんを始め60人が結集した。社保分限免職撤回・雇い止め粉砕の闘いの継続、検修外注化阻止・1047名解雇撤回・国鉄決戦への総決起、10春闘―春季ゼネストで民主党・連合政権を打倒する今春決戦方針を確認、闘う決意を固めた。
開会前に会場内でテレビ朝日の取材を受けた平口さんは「労働者の誇りをかけて屈服を拒否した。理由も明らかにしない不採用―分限免職は許せない。労働者の決起を信じ、団結して当局と対決する」と語った。
初めに社保庁管轄の大阪3健康管理センター売却で解雇された11人を組織する全社労の労働者が1・4上京闘争を報告した。団交に応じない当局=全国社会保険協会連合会(全社連)を弾劾、「平口さん、国鉄1047名と連帯し、首切り・医療破壊の地域医療機能推進機構法案を粉砕する」と決意表明した。
全国労組交流センター自治体労働者部会代表の江戸川区職労・佐藤賢一さんが基調報告。社保庁解体・民営化反対闘争の経過を説明し、基本方針を提起した。
幹部の生き残りを図る自治労社保労組は、分限免職処分と闘わず、裏切り、逃亡した。昨年11月29日の新組合結成は三六協定を結んで1月から職員に残業を強制するための手続きだった。年金機構は労働監獄化しつつある。闘わなければ命まで奪われる。闘う労働組合をよみがえらせよう。
12月22日の「税制改正大綱」によると、日本年金機構は廃止され、国税庁に統合、2013年に歳入庁を設置するという。社保庁解体は何のために行われたのか。民営化、全員解雇・選別再雇用で労組を屈服させ、労組の協力のもとで社会保障解体、大増税、道州制、改憲・戦争への道を突き進むためだ。
これとどう闘うか。動労千葉を先頭にJR検修外注化阻止決戦、反合・運転保安闘争、1047名解雇撤回闘争に決起することだ。同時に自らの職場で反合理化・安全闘争を進め、社保闘争を続ける。国鉄・4大産別決戦の勝利で民主党・連合政権を打倒しよう。
平口さんは「不採用通知を受けた直後の職場で会話が成立しない困難な状況を突破、動労千葉物販の経験のある社保職場を回り支持を得た。社保労組2月解散を許さず、労組の旗を守り、先頭で闘う」と決意を述べた。
国労共闘の吉野元久代表が検修外注化阻止・国鉄決戦の勝利で国鉄分割・民営化に決着をつけようとアピールした
最後に自治労横浜の庄山正さんが2・13国鉄集会5千人結集、社保525人解雇撤回闘争、反合理化・安全闘争を職場で闘おうと方針提起した。
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週刊『前進』(2423号3面2)(2010/01/18 )
平口さん就労闘争に立つ
福山年金事務所
1月4日朝、広島・福山年金事務所で社保庁分限免職者の平口雅明さんが「仕事始め」の就労闘争に決起した。
年金機構に再雇用された労働者は、社保労組・年金機構労組幹部の裏切りで、協定もないまま早出・残業を強いられ、怒りでいっぱいだ。平口さんは断固として分限免職=解雇の撤回を訴えた(写真)。
年末の平口さんの闘いに感銘を受けた広教組の労働者が分限免職攻撃を自らのものと受け止め、連帯して行動に立った。 出勤する労働者は、平口さんを認めるや、ぱっと明るくなってビラを受け取る。再雇用された労働者も分限免職処分への怒りを共有している。社保庁=年金機構で働く仲間の皆さん! 当局に屈服・協力する労組幹部や裁判闘争に押し込める労組幹部の制動を打ち破り、平口さんとともに闘おう!(投稿/広島D)
(写真 福山年金事務所の仕事始めで就労闘争に決起した平口さん【手前左】=1月4日 広島)
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週刊『前進』(2423号3面3)(2010/01/18 )
“民営化が仲間殺した”
郵便局で元旦ビラ 動労千葉派が主流派宣言
2010年元旦、労組交流センターの仲間は青年労働者を先頭に、今年も全国の郵政職場へのビラ配布を行った。
東京銀座局では、昨年末に8人の学生を獄中から奪還し意気上がる全学連の学生も合流して9人が配布行動をやり抜いた。「ご苦労様です」。出勤してくる労働者に次々とビラを手渡していく。職制以外の労働者はほぼ全員がしっかりと受け取り、何人もの労働者がじっと読みながら局に入っていく。笑顔で近寄ってきた労働者が「新年早々ご苦労様」「去年よりも人数が多いね」と声をかけてくる。輸送車両も何台も入ってくるが、ビラをかざすと停車しウインドーを開いてビラを受けとる。
銀座局では昨年12月14日、2階の荷さばきスペースで、特殊郵便課の労働者が運転していた電動けん引車が業務用エレベーターの扉が開いたために1階のゴンドラ上に転落し、労働者がけん引車の下敷きとなり、頭を強く打って死亡するという事故が発生した。その事故現場の建物が目の前にある。ビラまき隊全員の胸に怒りがこみ上げ、ビラをまく手にも一層力が入る。
会社は調査もしないで「本人によるフォークリフト操作ミス」とコメントし、翌日の新聞でもそのように報道された。そんなのは全部まっ赤なウソだ! 民営郵政が労働者を虐殺したのだ! JRの尼崎事故と同じだ! 民営郵政は利益を上げることにのみ金をつぎ込み、安全には一切金を使わない。郵政職場においても反合・安全闘争が現場労働者の根底からの怒りを解き放つ闘いだ。まさに「闘いなくして安全なし」だ。
2010年は冒頭からJR東日本の検修・構内業務全面外注化攻撃との全労働者階級の決戦だ。この闘いと一体で、郵政においてもJP労組中央本部を打倒し、民営郵政を完全破綻に追い込み、動労千葉派が職場の主流派に躍り出る年だ。
(写真 元旦出勤の仲間にビラを手渡す【東京・銀座】)
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週刊『前進』(2423号3面4)(2010/01/18 )
“実力闘争復権させる”
三里塚反対同盟が団結旗びらき 労農同盟で決戦への檄
1月10日、三里塚芝山連合空港反対同盟の新年第1弾デモと団結旗開きが行われ、決戦の2010年三里塚にふさわしい幕が切って落とされた。午前10時、空港敷地に深く切り込む成田市東峰の開拓組合道路に反対同盟と支援の労農学120人が結集した。東側誘導路を通る飛行機が目の前でひっきりなしに走行と停止を繰り返す。欠陥空港の実態がここにまざまざと示されている。
集会の冒頭、司会の萩原富夫さんが反対同盟の2010年闘争宣言を読み上げた。
北原鉱治事務局長がマイクを握り、「国家暴力によって造られた空港を廃港に追い込もう」と高らかに新年の第一声を発した。続いて動労千葉の繁沢敬一副委員長が、三里塚決戦と一体で検修外注化と総力をあげて闘う決意を明らかにした。顧問弁護団の葉山岳夫弁護士は、現闘本部裁判での仲戸川裁判長の訴訟指揮の数々を「封建時代の悪代官もやらなかった暴挙」と断罪し、2・25反動判決粉砕への決起を訴えた。全学連の坂野陽平委員長代行は獄中同志奪還の勝利を力強く報告し、「2010年は実力闘争を復権させる。3・28三里塚全国集会の大結集を」と呼びかけた。
「第3誘導路計画粉砕/現闘本部を守りぬこう」と大書された横断幕を掲げてデモに出発。東峰神社に立ち寄り、北原事務局長自らが脚立にのぼって恒例のしめ縄の付け替えを行った。さらに、天神峰の団結街道を通り、現闘本部建物となりの市東孝雄さんの耕作地前に到着した。くいと鉄線で封鎖された現闘本部前にデモの横断幕をくくりつけた。機動隊と私服刑事は弾圧の機をうかがいながら、なすすべなくたたずむのみ。これが反対同盟の決意だ!
午後1時から市内のレストランで旗開きが行われ、各地から参集した160人の熱気であふれた。司会は鈴木謙太郎さん。北原事務局長のあいさつに続き、萩原進事務局次長が「暫定滑走路は北に2回も延伸してまだ足りないと言い、今度は東側にもう一本滑走路を造れなどと言い出している。そこには私の畑がある。もう怒りに怒った! 動労千葉を先頭に労働者が立ち上がり農民も一体で決起すれば今年は勝利の年になる」と訴えた。市東孝雄さんの音頭で意気高く乾杯を行った。交流と歓談が進められながら発言が続いた。
動労千葉の田中康宏委員長は「三里塚が決戦のときは国鉄闘争も必ず正念場を迎える」と検修全面外注化への徹底抗戦を宣言。市東さんは「今年は私の年です!」と決意を述べ「農地取り上げに反対する会」の人びとを紹介した。革共同を代表して鎌田雅志同志が決意を表明。千葉県三里塚集会実行委の青年労働者たちは3・6千葉集会への結集を熱烈に訴えた。
最後に、昨年末に奪還された学生が並び、織田陽介全学連委員長が「不屈非妥協の三里塚の力をわがものとし、民主党政権打倒へ」と訴えた。
日本革命をたぐり寄せる労農学(国鉄・三里塚・法大決戦)の固く一体となった勝負の年だ。団結ガンバローで全員が必勝を誓い合った。
(写真 現闘本部や市東さんの農地をめぐる決戦が迫る中、決意あふれる旗びらき【1月10日 成田市】)
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三里塚・市東さん裁判傍聴を
★市東さん耕作権裁判
2月1日(月)午前10時30分 千葉地裁
★市東さん農地強奪阻止行政訴訟
2月16日(火)午前10時30分 千葉地裁
★市東さん農地法裁判
2月16日(火)午前11時10分 千葉地裁
(同日に同じ法廷で連続して開かれます)
★現闘本部裁判判決
2月25日(木)午前10時30分 千葉地裁
(千葉地裁包囲デモ 午前9時集合予定)
※傍聴券抽選のため1時間前に集合を
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週刊『前進』(2423号3面5)(2010/01/18 )
婦民全国協が旗びらき
“三里塚と国鉄に全力を”
1月11日、婦人民主クラブ全国協議会・関東ブロックの旗開きが都内で開催された(写真)。三里塚芝山連合空港反対同盟婦人行動隊の鈴木いとさん、動労千葉家族会会長の佐藤正子さん、全国労組交流センター女性部長の長谷川ユキさん、部落解放同盟全国連合会杉並支部長の田中れい子さん、全学連書記長代行の松室しをりさん、出獄した法大文化連盟の倉岡雅美さんらが駆けつけ、首都圏各支部の会員が元気に集った。
西村綾子代表が「三里塚と国鉄で分離独立をかけて闘った婦民が、ここでまた全力を尽くすときだ。沖縄の闘い、改憲阻止の闘いも勝負のとき。がんばりましょう」とあいさつ。豊島支部の高木美佐子さんの音頭で乾杯した。
三里塚の鈴木さんは、反対同盟の闘争宣言を読み上げ、2・25現闘本部裁判反動判決を迎え撃ち、実力闘争を復権させ3・28全国集会へと訴えた。動労千葉家族会の佐藤さんは「検修・外注化で安全も放り投げるJRを家族も許さない」と述べた。交流センターの長谷川さんは「今年も3・8国際婦人デーを婦民とともに呼びかける」と訴えた。
学生たちに温かい拍手が送られた。8カ月の獄中闘争を闘った倉岡さんは、留置場女子房の処遇を弾劾、「全国の大学の先頭で法大闘争を闘い抜く」と表明した。松室さんは「同志たちを奪還して力を得た。教育の民営化粉砕で闘う」と決意を述べた。全国連杉並支部の田中さんは全国連本部からの除名処分攻撃を弾劾、「動労千葉とともに革命をめざすと処分とは、本部の権力への屈服の証明だ。狭山・西郡住宅闘争をしっかり闘う」と表明した。
関東各支部からの活動報告と抱負が次々と語られ、最後に鶴田ひさ子事務局長が「検修外注化阻止の国鉄決戦に全力をあげ、民主党・連合政権を倒そう。その中に3・8国際婦人デーの闘いを据えていこう」と結んだ。(T)
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週刊『前進』(2423号3面6)(2010/01/18 )
法大弾圧裁判
暴処法裁判 “看板”の張本人を追及 年内保釈もぎ取る暴処法弾圧
昨年12月25日、法大暴処法裁判が年内保釈をかけて闘いとられた。
鈴木達夫弁護人が「検察立証が終わるまで保釈しないという実務の横行は許されない。21人も証人を請求し、保釈を遅らせようという検事の理不尽は、法律家として恥ずべきだ」と秋吉淳一郎裁判長に強く迫った。
被告団からは増井真琴君が力強く保釈を要求した。「私たちは暴処法という戦前の法律で逮捕・起訴され、暴力的な警備法廷に立たされ、200日以上の勾留を強いられてきた。人権を侵害した看板を外しただけで生身の人間を9カ月も投獄するとは許されない。不当に権力を振るう裁判官には法律家を名乗る資格はない。保釈せよ!」
法大総務課長・小川浩幸に対する反対尋問が前回に続いて行われた。
2008年5月29日に33人の学生が建造物侵入のデッチあげで逮捕されたとき110番通報したのが小川であることが暴かれた。警察と相談してキャンパス内に公安警察を大量に入れ、逮捕の段取りをつけた張本人だ。
また小川は総務部として、増井君の実名を書いた看板を張り出す実務を担った。増井君が08年に除籍処分となった際の通知は9月ごろに郵送された。しかし入構禁止については「学籍がなく、住所が不明」との理由で、09年の1月18日に実名入りの看板を出して告知することにしたという。
法大闘争の爆発を恐れた弾圧であり人権侵害そのものだ。小川はこの行為を開き直った。
また増井君を名指しした看板への批判を恐れた法大当局は、本件当日の2月19日の夜、看板をこっそり撤去する方針だったことが小川の口から明らかになった。看板が壊されたなどと被害者づらをすること自体がデタラメなのだ。暴処法弾圧のデタラメさと検察立証の無内容さは鮮明だ。
閉廷後、秋吉裁判長は、5人の被告に対する保釈許可決定を出さざるを得なくなった。「前例」を覆し、闘いの正義性と実力でつかみ取った決定的な勝利だ。
4・24法大解放闘争弾圧 “当局の暴行”生々しく 奪還6同志が元気に出廷
1月12日、4・24法大解放闘争裁判が東京地裁刑事第17部で行われ、年内奪還をかちとった6人の同志が意気軒高と法廷に出廷した。
冒頭、増井真琴君が「シャバは最高です」と元気いっぱいに勝利を宣言し、長期勾留と4・24弾圧の不当性を登石郁朗裁判長に突きつけた。
「立て看板やビラまき、集会や演説が3・14弾圧を境に“犯罪”となった。4・24弾圧の不当性とは、法大闘争の歴史的経緯と時代背景、新自由主義の矛盾を語ることだ」「戦後民主主義的な闘いすらラジカルとなる時代ゆえに、必ず4・24の無罪をかちとる」
法大総務部次長・半澤昌宏の証人尋問が行われた。法大OBの半澤は、08年4月から総務部次長となりジャージ部隊を率いて学生弾圧の先頭に立ってきた。森川文人弁護人は、検察側請求のビデオ映像を使って、4・24当日の暴力的な警備の実態を暴いた。
東京警備保障の正木敦行が恩田亮君のサングラスをたたき落とす場面、同じく星景が恩田君の手にかみつく場面、正木が冨山小太郎君をヘッドロックする場面など、衝撃的な映像が続く。現場責任者だった半澤が「見ていなかった」とごまかす姿に、被告席と傍聴席から怒りの声が上がった。これが、不当処分に抗議する公開質問状にも答えず暴力を振るっていた法大当局の正体なのだ。
倉岡雅美さんは、半澤が学生からビラを取り上げたり、大学の敷地外でも暴力を振るってきた事実を次々と暴露・弾劾した。増井君は、法大OBの半澤に対し、かつての法大学生運動の歴史を突きつけ、学生の表現行為を犯罪とする現状の犯罪性を鮮明にさせた。
半澤は、ジャージ姿で暴行を振るう姿がジャパンタイムズに掲載された人物だ。「教育・研究活動の侵害」などと発言する資格はカケラもない。「業務命令」で教職員を学生弾圧に動員し、恨みを買っていたのも半澤と理事会だ。4・24弾圧の不正義は明らかだ。
次回は弁護側立証だ。2010年の法大裁判・法大闘争の勝利へ進撃しよう!
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法大裁判に集まろう!
★暴処法裁判
恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
第8回公判 2月10日(水)午後1時30分
★4・24集会弾圧裁判
齋藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、冨山君、内海君
第8回公判 1月27日(水)午後1時30分
※東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ
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週刊『前進』(2423号4面1)(2010/01/18 )
国鉄決戦で革命勝利を開け 地方委員会は先頭に立つ(上)
職場細胞を軸に地区党を建設し2・13集会5000人大結集へ 革共同関西地方委員会
「2010年国鉄決戦に勝利し、プロレタリア世界革命へ」――このスローガンにこそ2010年決戦の勝利性がある。09年11月集会にいたる全党と労働者階級の闘いが、ついにここまで到達したということだ。
「8・30総選挙情勢」と対決し、11月集会は民主党・連合政権を打倒する階級決戦を完全にたぐり寄せた。すなわち、国鉄1047名解雇撤回闘争を戦後階級闘争の決着をかけた決戦へと押し上げた。革命的動乱をプロレタリア革命に転化する主導権を決定的に握りしめたのだ。
1〜3月における検修全面外注化絶対阻止決戦は、JR体制打倒、民主党・連合政権打倒の大決戦だ。2・13集会5000人結集を頂点に全党の総力で闘いぬこう。綱領草案と階級的労働運動路線という3全総以来、ついに到達したプロレタリア革命勝利の綱領と路線で、国鉄決戦勝利、民主党・連合政権打倒をかちとろう。
関西地方委員会は、昨年、時代認識―絶対反対―階級的団結―党建設(階級的団結の最高形態としての党)という階級的労働運動路線の確立と08年11月集会勝利の地平の上で、実践に次ぐ実践を闘い抜いてきた。路線的確立もまた実践をとおし、産別主義・戦線主義をのりこえてつかみとってきた。
09年、1月森精機闘争から始まるこうした路線的闘いは、同時に、地区党のボルシェビキ的建設(党3原則の貫徹、責任体系の明確化、指導部建設)を不可避とするものだった。サークル主義との決別、路線で一致する地区党への飛躍。職場闘争は、敵の攻撃もまた徹底的に路線的であり、路線的に闘うことなしに勝利できないことをはっきりとつかみとった。
8・30情勢との対決は路線の深化、6000万労働者獲得の内容をもったあり方への飛躍を突きつけた。同時にあらためて党と労働組合の関係、あり方からの転換が突きつけられた。
国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争―11・27暴処法粉砕の判決の大勝利、8年間におよぶ闘争は、1047名闘争をめぐる日本共産党・革同との熾烈(しれつ)な党派闘争でもあった。02年の逮捕は、警視庁公安部と一体化した革同による1047名闘争解体を策した告訴路線であったことが公判の中で明らかとなった。いっさいは国鉄闘争をめぐる革命と反革命の激突であり、その帰趨(きすう)に日本労働者階級の命運がかかっている。11・27にいたる8年間の闘いは、国家権力の総力をあげた国鉄闘争解体攻撃を跳ね返し、2010年決戦を切り開くものとなった。
関西の労働者は被告団を先頭に12・3JR西日本本社包囲闘争に断固決起した。尼崎事故弾劾・JR体制打倒を闘い抜き、本社包囲闘争にのぼりつめた。JR体制は完全にグラグラだ。5・27弾圧粉砕を引き継いで、1〜3月検修全面外注化阻止決戦へ全力で決起する。
5月泉佐野市議選は、大恐慌を革命に転化する決定的戦場だ。「第2の夕張化」攻撃と言われる泉佐野市の財政健全化攻撃との攻防は、道州制と関空粉砕の闘いそのものだ。国賀祥司議員を先頭に労働者階級の総決起をつくりだそう。
09年は転向スパイ集団=塩川派との闘争に勝ち抜いた1年でもあった。レーニン主義の放棄を宣言した塩川派に未来も展望もない。あるのは11月三労組共闘と動労千葉の破壊、三里塚闘争破壊、革共同破壊の反革命としての本質だけだ。2010年決戦で打倒しよう。
2010年決戦は党建設・拡大決戦だ。新年号は地区党建設の中心は職場細胞建設であり、それは「プロレタリア革命を準備する党」であることを明快に突き出した。マル青労同、マル学同各1000人建設を地区党建設の環に据えて闘い抜く。
体制内労組指導部と徹底対決し青年労働者と学生の獲得へ闘う 革共同中四国地方委員会
「経済的基礎の変化につれて、巨大な上部構造全体が、徐々にせよ急激にせよ、覆る」(マルクス)――未曽有の世界大恐慌の爆発とその本格化によって日々示されているのは、まさにこのことである。労働者階級が闘って勝利する時代が始まった。
この決定的情勢において、革共同は半世紀に及ぶ国家権力・資本、あらゆる反革命との死闘にかちぬき、革共同を「最後の体制内」へと転向させようとした塩川一派との闘争に完全に決着をつけきって、「大恐慌をプロレタリア革命へ転化せよ」というマルクス主義の綱領をもつ唯一の党派として登場した。国鉄1047名解雇撤回を大恐慌・大失業と対決する日本労働者階級の結集軸にすえ、共産主義インターナショナルの建設を展望するにいたった11・1全国労働者集会、5・27暴処法弾圧の粉砕、法大8学生の一挙奪還、獄中35年をうち破る星野同志即時奪還・第2次再審闘争の開始――これら09年の勝利こそ、綱領草案をうち立てた革共同と労働者階級が切り開いた革命的地平を示すものだ。
本紙新年号でわれわれは、「国鉄決戦に勝利しプロレタリア世界革命へ」と掲げうるところまできた。JR検修全面外注化阻止・1047名解雇撤回をもって大失業と戦争の民主党・連合政権を打倒するという、このうえなく鮮明な路線と展望を2000万青年労働者、6000万日本プロレタリアート全体に提起した。検修全面外注化阻止!2・13全国労働者総決起集会に一切をかけて決起しよう。これほど胸躍る闘いがあるだろうか。検修全面外注化阻止決戦こそJRをはじめとするすべての青年労働者を獲得し、階級的に団結させる闘いだ。それは国鉄1047名解雇撤回−大失業攻撃粉砕の巨大な展望を切り開く。中四国地方委員会は、「反動労千葉」に転落した旧執行部を打倒した新生・動労西日本、西日本最大級の検修職場を擁する国労共闘・米子とともに2・13集会へ総決起し、動労千葉・動労水戸の決起に呼応して、西からJR体制打倒ののろしをあげる。
中四国地方委員会は、国鉄基軸の4大産別決戦を貫く中で、教労、自治体、全逓、医療などで戦略的勝利と前進をかちとってきた。社保庁の1000人解雇攻撃に対して「絶対反対」を貫いた一人の決起が「第2の1047名闘争」を切り開いた。「8・6つぶし」を狙った官制研修を断固拒否してヒロシマ大行動に参加した広教組の青年労働者の闘いが、反動広島県教委を追いつめ、「8・6研修」を断念させた。全逓や医療、合同労組でもマル青労同が先頭に立って職場・地域に団結を拡大している。
さらに階級的労働運動路線の真価は、8・6反戦反核闘争においても全面的に発揮された。全勢力がオバマ幻想と「北朝鮮脅威」の排外主義に屈する中で、唯一「オバマ打倒」「田母神反革命粉砕」を掲げて闘いぬいたことは、「第2インターの崩壊」的情勢を突き破る決定的な勝利だ。また塩川一派や血債主義者らを打倒し尽くした地平に立って、部落解放闘争をはじめ全戦線で新たな闘いが発展し始めている。
国鉄を軸に4大産別の労働組合に不抜の拠点細胞、マル青労同の支部を形成し、それを土台とする地区党を建設し、民間大単産から中小にいたる全労働者階級を獲得し、さらに拠点労働組合を軸に地域の様々な諸階級・諸階層人民をもソビエトへ結集させていくこと、これこそがゼネスト―革命―プロレタリア独裁を実現するただ一つの道である。その成否は、体制内労組指導部から職場・組合の労働者の多数を引きはがし、マルクス主義で獲得し階級的団結を拡大していくこと、とりわけても大恐慌の矛盾を一身に集中させられている青年労働者と学生を若き革命的階級的指導部集団としてマル青労同、マル学同に獲得することにかかっている。中四国地方委員会は、この闘いに党の団結をもって果敢に挑んでいく決意である。
地方委員会体制の変革成し遂げ真の労働者党へと必ず飛躍する 革共同九州地方委員会
九州地方委員会は、「2010年国鉄決戦に勝利し、プロレタリア世界革命へ」「JR検修全面外注化阻止・1047名解雇撤回」「大失業と戦争の民主党・連合政権打倒」「国鉄・4大産別にマル青労同を建設しよう」――この革命的スローガンのもとに2010年決戦を全力で闘いぬく決意である。
2010年はまさに階級決戦の年だ。世界と日本の階級闘争は、ついに大恐慌をプロレタリア革命へ転化する革命的大動乱期に突入した。
07年以来の大恐慌情勢は果てしなく深化・激化し、「ドル暴落」はもはや時間の問題である。米帝を軸に成り立ってきた戦後帝国主義世界体制は大崩壊の時を迎えている。大失業と戦争の暗雲が全世界を覆い、労働者階級の怒りと決起がいたるところで巻き起こっている。今こそプロレタリア世界革命によって帝国主義の息の根を止めるときを迎えたのだ。
自民党を大崩壊させて登場した民主党・連合政権もすでにガタガタだ。民主党政権は自民党以上に戦争と改憲、民営化と労組破壊を凶暴に進める政権である。だが連合の支えなしに一時も成り立たない脆弱(ぜいじゃく)な政権だ。民主党・連合政権を夏の参議院選挙を待たず打倒するために総決起しよう。
その闘いこそすでに開始されているJR検修全面外注化阻止・1047名解雇撤回の国鉄決戦だ。この闘いこそ連合指導部ごと民主党政権を打倒し、日本革命―世界革命の血路を開く闘いだ。
昨年、4大産別決戦論の戦略的確立、25全総と綱領草案の確定をとおして、国鉄を先頭に階級的労働運動を実践し、11月全国労働者集会の画期的地平を闘い取った。
九州でも自治労、教労、民間で職場闘争に本格的に踏み込み、悪戦苦闘しながらも必死で階級的労働運動を進めてきた。特に、「4者4団体」路線を粉砕する国鉄1047名闘争を強力に推進し、11月労働者集会の先頭に立ったことは特筆に値する。「暴処法」適用を粉砕した11月27日の国労5・27臨大闘争弾圧判決公判の画期的勝利は国鉄決戦勝利の確信をより強いものにした。
さらにオバマ幻想を打ち破ってかちとった8・9長崎反戦反核闘争の前進は国家権力を震え上がらせる重大な地平であった。また裁判員制度廃止の闘いの全九州的展開など、いくつも重大な前進を切り開いて闘ってきた。こうした階級的労働運動の前進を土台に、09年は党員数を飛躍的に拡大し、細胞建設−地区党建設を前進させ、地方委員会の土台と骨格を強力に打ち立てた。
2010年は、この闘いの地平の上に、綱領草案を実践するときである。なによりもプロレタリア世界革命を切り開くアルキメデスのテコである国鉄決戦に全力で総決起する。九州の地でも1047名解雇撤回、5・27弾圧完全粉砕の闘いを推進しながら、反合・運転保安確立の路線のもとに、JR体制打倒の本格的闘いを開始する。それを軸に、階級的労働運動の大躍進をかちとる決意である。そのただ中から国鉄・4大産別の中にマル青労同の隊列をなんとしてもつくりだし、戦争と大失業の民主党・連合政権打倒、日本プロレタリア革命を戦取するために全力で闘いぬく。
そのために地方委員会体制においても、新たな変革を実現する。それは、革共同結党以来、4度目の階級決戦突入に対応して九州地方委員会を、名実ともに労働者党へと自己変革するものだ。これをテコに階級的労働運動と党建設の大前進を実現するのだ。
決戦はすでに火を噴いている。九州地方委員会は、JR検修全面外注化阻止・JR体制打倒、1047名解雇撤回の決戦で民主党・連合政権を打倒する先頭に立つとともに、2・13全国労働者総決起集会−3・20中央政治闘争に総決起する決意である。2010年決戦をともに闘おう。
革命の火薬庫・沖縄に火をつけ民主党・連合政権を打倒しよう 革共同沖縄県委員会
全国の同志の皆さんと、闘う労働者階級人民の皆さんに沖縄県委員会からの年頭のアピールを送ります。
2009年は労働者階級が勝利する時代を切り開いた偉大な勝利の1年だった。「大恐慌をプロレタリア世界革命へ!」を掲げ闘い抜き、ついに革共同半世紀の歴史の上に打ち立てられた綱領と戦略、すなわち綱領草案と「国鉄決戦基軸の4大産別決戦論の戦略的確立」を闘い取った。そして11月集会をプロレタリア世界革命への突破口として闘い取った。
この09年の勝利を、全国の同志、仲間と沖縄県委員会もともに闘い切り開いた地平として、圧倒的な勝利感をもって2010年の闘いに突入している。「国鉄1047名解雇撤回!」、ここに一切を賭けきった闘いについに挑戦した09年の闘いは、沖縄県委員会の新たな歴史をつくり出した。ついに「5・15体制」=沖縄と本土の労働者の分断体制を打ち破り、労働者階級の団結をよみがえらせる道筋を、職場生産点での苦闘の中からつかみ取ったのである。国鉄1047名解雇撤回闘争こそが、大恐慌と大失業、戦争の時代に日本と全世界の労働者階級の団結をよみがえらせ、プロレタリア世界革命を我と我が手で手繰りよせていく闘いなのだ。そしてこの闘いこそ、労働者階級を分断し続けてきた沖縄の米軍基地を撤去し、沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒を実現する闘いなのである。
2010年は沖縄闘争の年である。「復帰」から38年、日米安保「改定」から50年の2010年は、沖縄を先頭とする全国の労働者階級の怒りが爆発する年である。われわれは綱領草案を武器に、この革命的大動乱を闘い抜く。小沢・鳩山の民主党・連合政権を沖縄闘争の爆発で打倒することはまったく可能である。「国際帝国主義の最弱の環は日本帝国主義である。経済大国日帝の実体は米帝の世界支配によりかかった脆弱(ぜいじゃく)なものでしかない。日本の帝国主義としての最大の破綻点は、戦後憲法体制下の労働者支配の危機性と、安保・沖縄問題、すなわち日米安保同盟関係の矛盾と危機にある。世界大恐慌下でその矛盾と危機はいよいよ爆発点に達していく。これが生み出す巨大な情勢を日本革命の勝利に転化することは急務である」。いま眼前で起こっている事態は綱領草案で喝破した情勢そのものである。民主党・連合政権の矛盾と危機が、普天間基地の移設問題として日々火を噴いている。
この矛盾と危機を民主党・連合政権は絶対に解決できない。「県外移設」の幻想をあおった彼らがあがけばあがくほど、沖縄の労働者階級の怒りの炎に油を注ぐだけである。さらに世界大恐慌情勢は、「振興策」幻想をも吹き飛ばした。「基地の島」の現実の中で「食っていけない」時代の到来に対して、基地労働者を先頭とした沖縄の労働者、とりわけ一切の矛盾を押しつけられている青年労働者の「米軍基地全面撤去!」の歴史的決起は不可避だ。いやすでに歴史的決起が開始されている。
「復帰」闘争―70年安保・沖縄決戦を超える労働者階級の総決起を実現しよう。それはわれわれが今こそ沖縄の労働運動の主流派としての挑戦と飛躍をなし遂げること、すなわち階級的労働運動の前進の中で実現する闘いである。戦後沖縄の労働運動の戦闘的伝統を受け継ぎ、階級的な労働運動を復権し全島ゼネストの実現へ! 日本革命の火薬庫・沖縄の闘いの爆発で、民主党・連合政権を打倒しよう。そしてこの闘いの中で星野文昭同志を奪還しよう。星野同志奪還の闘いと沖縄の階級的労働運動の前進は一体である。本年の5・15闘争を階級決戦として断固として闘い抜こう。
反帝国主義・反スターリン主義世界革命の勝利へ、すべての労働者は革共同沖縄県委員会に結集して闘おう! 青年労働者はマル青労同に結集してともに闘おう!
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週刊『前進』(2423号4面2)(2010/01/18 )
2009年 12月16日〜31日
日印、安保協力を強化へ/小沢が下地島案など提起
●年内の移設先決定先送りを伝達 岡田外相は記者会見で、クリントン米国務長官と24日夜に普天間飛行場移設問題をめぐり電話会談し、年内の移設先決定を先送りした政府方針を伝えたことを明らかにした。決着は来年5月がめどと伝達したことを示唆した。(25日)
●「グアム移転、無理」 鳩山首相はラジオ番組収録で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先にグアムを挙げる意見が政権内にあることについて、「抑止力の観点からしてみて、グアムに普天間(の基地機能)をすべて移転させるということは無理があるんじゃないか」と述べた。また「地方と国の在り方を逆転させる地域主権(実現)という意味での憲法改正をやりたい」と述べ、民主党政権での憲法改正に意欲を表明した。(26日)
●酒酔い米兵が事故、「米警察呼べ」と抵抗 那覇署は、酒に酔った状態で車を運転したとして、道路交通法違反(酒酔い運転)の疑いで、在沖米空軍嘉手納基地所属の2等軍曹を現行犯逮捕した。信号待ちをしていた対向車線の車両3台に次々に衝突。容疑者は逮捕しようとした那覇署員に対し「米国の警察を呼べ」と抵抗するなど、現場は一時騒然となった。(26日)
●柏崎刈羽原発7号機、2年5カ月ぶりに営業運転 07年7月の新潟県中越沖地震で被災して7基すべてが停止していた柏崎刈羽原発(新潟県)のうち、7号機が同原発では地震後初めての営業運転に入った。地震による停止から約2年5カ月ぶり。(28日)
●与党検討委、辺野古以外を模索 政府と社民、国民新両党は、米軍普天間飛行場の移設先を検討する沖縄基地問題検討委員会(委員長・平野博文官房長官)の初会合を首相官邸で開いた。現行の日米合意案の名護市辺野古以外の移設先を3党で検討し、5月までに結論を出していくなどの基本方針を確認した。1月中に3党が代案を提示して「実現可能性」などの観点から検討していく。委員会としての案をまとめた上で政府として米側と交渉に入る構えだ。与党普天間検討委員会は基本政策閣僚委員会の下部組織としての位置付け。社民と国民新以外に、平野官房長官が民主党案を提出する。(28日)
●日印、安保協力を強化 インドを訪問した鳩山首相は、シン首相と会談、外務、防衛両省の次官級対話(2プラス2)の開始など、安全保障分野の協力促進のための行動計画で合意し、共同声明に署名した。行動計画は、シーレーンや「海賊」対策で両政府が協力するため、海上の安全保障に関する対話を行うことなどが盛り込まれた。(29日)
●小沢、下地島案を提起 民主党の小沢幹事長は、与党3党の幹事長・国対委員長の忘年会で、米軍普天間飛行場移設問題について「(同県宮古島市の)下地島に使っていない空港がある」と述べ、現行計画に基づく米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代わる移設先として、下地島と伊江島を検討すべきだとの認識を示した。(29日)
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週刊『前進』(2423号5面1)(2010/01/18 )
「日の丸・君が代」不起立闘争へ
団結と職場支配権を奪い返し日教組本部・鳩山政権打倒を
革共同教育労働者委員会
11月集会の勝利引き継ぎ2・13集会へ総結集しよう
2009年11・1労働者集会は、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する国際的団結を登場させた。まず何よりも、国鉄労働者1047名の解雇撤回闘争が、大失業攻撃に立ち向かう全労働者階級の闘いの中心に座った。さらに、8・30情勢=自民党支配の大崩壊に代わって登場した民主党・連合政権の打倒を真っ向から掲げた一大政治闘争として闘い抜いた。そして、新自由主義攻撃と激しく闘いぬいてきた日韓米を始めとした世界の労働者階級が、階級的労働運動路線でプロレタリア世界革命を実現するインターナショナル建設に未来をかけることを誓い合った。
これらの地平を切り開いたものこそ、11月集会派が職場生産点で時代認識と絶対反対・階級的団結論で屹立(きつりつ)し、体制内指導部と激突しながら職場に団結をつくり出し、その一切を党建設に結実させる実践だった。その先頭にマルクス主義に立脚した青年労働者、学生の猛然たる決起と団結の拡大があった。それは動労千葉、動労水戸のストライキ決起を始め、11月集会後もうなりをあげた闘いの前進を実現し、暴処法適用を打ち破った国労5・27臨大闘争弾圧裁判や法大闘争8被告の奪還という画期的な勝利を実現した。
「『絶対反対』を貫いて闘い、階級的団結を強化・拡大すれば必ず勝てる!」という確信を全労働者のものとすることができた時、自民党を打倒した労働者階級は、プロレタリア革命へ向けた巨大な前進を実現することができる。
2010年、ついに資本主義を打ち倒す時がきた。日本帝国主義と日帝ブルジョアジーの側はすでにぼろぼろの姿をさらけ出している。成立半年を待たずして、民主党・連合政権はガタガタだ。だからといって、自民党が復活することもあり得ない。支配階級のどん詰まりの危機の中で、プロレタリア革命の最後の防波堤として連合体制内指導部を取り込んで成立したのが、鳩山・民主党政権だ。しかし、連合幹部を取り込んだからと言って、労働者の反乱を抑えこむことなど絶対にできない。そこにこそ民主党政権の最大の脆弱(ぜいじゃく)性がある。
全国の教育労働者は動労千葉などが呼びかける2・13集会に総結集し、1〜4月、検修全面外注化阻止の国鉄決戦で春季ゼネスト情勢を切り開き、鳩山政権を打倒して、革命的動乱に先制的に突入しよう。教育労働者はこの闘いの先頭に立とう。今春「日の丸・君が代」不起立闘争に総決起し、団結と職場支配権を奪い返し、たまりにたまった教育労働者の怒りを解き放とう。それこそ日教組本部打倒の道であり、それは連合・民主党政権打倒と一つなのだ。
全労働者の未来をかけて国鉄決戦に立ち上がろう
大恐慌の危機にのたうつ日帝ブルジョアジーは、労働者に対する大量首切り、非正規化、極限的な賃下げと無権利化の大失業攻撃しか生き延びる道はない。道州制攻撃は360万公務員を全員解雇し、「国家に忠誠を誓い、半分の人員で倍働く者」だけを再雇用するという攻撃だ。公務員労働者の団結を破壊し、国鉄分割・民営化の全社会化で6000万プロレタリアートを究極の賃金奴隷状態に突き落とす攻撃だ。それは、資本に全面協力する帝国主義労働運動の完成なくしては貫徹されない。
ところが、この攻撃がやすやすとは貫徹できない状況を、動労千葉と1047名の存在と闘いが強制しているのだ。国鉄分割・民営化の最大の狙いは、国労を始め日教組、自治労などの労働組合の団結と階級性を一掃することだった。しかし、動労千葉が分割・民営化絶対反対のストライキに立ち上がり、その闘いによって1047名の国鉄労働者が「解雇撤回」を求めて闘い続けてきたことで、分割・民営化にかけた敵の狙いは未決着のまま、ついに大恐慌と革命の時代に突入したのだ。23年間という世界の労働運動史上類例のない長期強靭(きょうじん)な闘いで新自由主義攻撃を打ち砕いてきた団結が、どれほど国家権力、資本を脅かしていることか。
一方、日教組、全逓、自治労などの労組幹部たちは、「国労のようにならない」として労資協調路線に転落し、現場労働者を賃下げ、労働強化と団結破壊の攻撃にさらし続けてきた。その行き着いた末が、自治労・社保労組が被処分者ら闘う組合員525人を分限免職に差し出したことである。国労本部も、1047名解雇撤回闘争を涙金と引き換えに解体する4者4団体路線に行き着いている。
しかし09年、われわれはついにこれらの策動を完全に破産に追い込み、国鉄闘争の主流派・責任勢力に躍り出た。一切の体制内派にとって代わって、動労千葉、動労水戸を先頭とする11月集会派が1047名解雇撤回闘争の大旗を握りしめ、勝利の展望を切り開いたのだ。また、社保庁解体=全員解雇・選別再雇用に対して、525人の労働者が屈服を拒否して民主党・連合政権への反撃に立ち上がったことは決定的だ。
動労千葉労働運動と1047名闘争に追い詰められたJR東日本は、今年4月1日をもって1500人を強制出向させる「検修全面外注化攻撃」をしかけてきた。これは検修部門の労働者5000人全員の強制出向に拡大するものであり、さらには外注会社への転籍にまで行き着く大攻撃である。日経連が1995年のプロジェクト報告で打ち出した「全労働者の9割の非正規職化」を貫徹するための切っ先の攻撃である。
すでに強行されている保線や信号通信、電力などの外注化に続いて、検修部門まで外注化されたら、JRの安全が大崩壊することは間違いない。JR東において第2・第3の尼崎事故が続発することは必至だ。
敵の狙いは動労千葉、動労水戸と11月集会派の団結の解体である。しかしこの攻撃は逆に、平成採の青年労働者の獲得、動労千葉や動労水戸の組織拡大をかちとる絶好のチャンスである。分割・民営化から23年をへて、ついにJR体制を打倒する時がきたのだ。
その勝利の武器こそ、動労千葉が営々たる闘いの中で築いてきた反合・運転保安闘争路線である。資本のあくなき利潤追求のもとで、合理化との闘いは、資本主義・帝国主義打倒の生命線となる。反合闘争を安全問題を水路にして闘う路線は、戦後労働運動の歴史を塗り替えたのだ。動労千葉が「検修全面外注化絶対反対」で反合・運転保安闘争路線を貫いて闘い勝利しぬくことは、労働運動全体の主導権を握りしめる決定的な闘いとなる。
09年11・1集会の地平の歴史的巨大さによって、闘いのヘゲモニーはわれわれの側にある。動労千葉、動労水戸は反合・運転保安闘争で階級的団結を強化・拡大してJR体制打倒に突き進む闘いに総決起している。
この闘いに続き、4大産別の労働者はJR検修外注化阻止の大決戦に立ち上がろう。全国の教育労働者は、全労働者の未来をかけて、外注化阻止決戦の先頭に立とう。職場に地域に動労千葉派を組織し、あふれる労働者階級の怒りの結集軸を打ち立て、2・13集会に結集しよう。
青年先頭に不起立闘争で職場の怒りを解き放とう
広島では、不起立を闘い続ける青年労働者が、昨年8月6日に設定された官制研修への参加を拒否して8・6ヒロシマ大行動に決起した。さらにそれを理由に下された戒告処分に対して、処分撤回の闘いに立ち上がった。この闘いは広島と全国の教育労働者に大きな支持と共感を広げ、処分撤回要求の署名が続々と寄せられている。
闘いに追い詰められた広島県教委は、ついに「今後は8月6日には研修を行わない」と表明せざるをえなくなった。一人の不屈の闘いが県教委を揺るがしたのである。
われわれはこの6年間の「君が代」不起立闘争をめぐる党派闘争の中から、国鉄1047名闘争を基軸とする4大産別決戦としての教育労働運動の路線をつかみとってきた。「日の丸・君が代」闘争は、戦争・改憲・民営化(道州制)・労組破壊攻撃との全面対決であり、処分・解雇も辞さない現場労働者の階級的団結をつくり出し、日教組本部打倒の立場と主体を打ち立ててきた。さらに学校の軍事化、民営化と闘う国際連帯闘争の地平を発展させてきた。
教育現場は今、多忙化、管理強化、評価制度による差別賃金、主幹教諭・指導教諭導入の拡大、指導改善研修―分限免職制度、特別休暇と特別手当のはく奪、非正規化の進行など、道州制・教育の民営化攻撃のるつぼと化している。08年度に病気休職した公立学校の教育労働者は8578人で過去最多を更新。そのうち精神疾患は5400人と、6割を超えた。国鉄労働者にかけられている攻撃は教育労働者への攻撃そのものなのだ。
とりわけ極限的矛盾が襲いかかっている青年労働者が続々と決起を開始する時が訪れている。闘う青年教育労働者の「職場での多忙化とかあらゆる攻撃がある中で、最高にやりたくないのが『日の丸・君が代』強制。だから、不起立すると自分自身が解放されて、あらゆる攻撃への怒りが噴き出す」という言葉がそれをよく表している。
敵権力の側から見れば、不満と怒りが充満している職場に、一人の不起立者が存在している現実は、背筋が凍るほど恐怖なのだ。一人の不起立者の背後に、怒れる教育労働者の隊列が見えているのだ。だから都教委の重処分攻撃や、大阪府議会の「国旗常時掲揚決議」など、なりふり構わぬ強制攻撃がある。
「日の丸・君が代」との闘いは、連合・日教組本部の屈服をのりこえた現場教育労働者の決起が生み出した、帝国主義と連合支配の破綻点だ。それは、職場支配権を実力で奪い返し、教育労働者の澎湃(ほうはい)とした決起を呼び覚ます闘いだ。文科省・教育委員会の処分・解雇攻撃をものともしない「日の丸・君が代」絶対反対の不起立決起は、「大恐慌を革命へ」の時代に圧倒的展望と勝利性を示している。「日の丸・君が代」不起立闘争こそ敵の最大の弱点であり、教育労働運動における反合・運転保安闘争路線をつくり出していく闘いである。
鳩山民主党・連合政権は、戦争・改憲内閣であり、道州制・民営化推進内閣である。その教育政策は、愛国心教育推進、「日の丸・君が代」の強制であり、「免許制度改革」の中身は免許更新制以上の首切り制度であり、国定聖職教師づくりである。また教育委員会制度を廃止して、石原や橋下のような首長に教育行政の全権限を集中し、賃下げと非正規化を推進するものである。
日教組本部はこの民主党・連合政権と一体化して、ウソとペテンを弄(ろう)しながら、教育労働者に屈服と服従を迫ってきている。しかし、もはや誰もこんな日教組本部をあてにしてはいない。「日教組本部打倒! 闘う日教組をよみがえらせよう!」は今や最も大衆的で階級の利害にかなったスローガンだ。
今春「日の丸・君が代」不起立闘争を突破口に、日教組本部―連合―民主党政権を打倒する青年教育労働者の壮大な革命的決起の扉を押し開こう。
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週刊『前進』(2423号5面2)(2010/01/18 )
県教委、「8・6研修」断念
広島 不当処分撤回へ追撃を
広島の教育労働者の8・6処分撤回を求める闘いは、県教委をついに、8月6日当日の研修実施を今後は断念せざるをえないところに追い込んだ。8・6処分とは、8・6ヒロシマ大行動の呼びかけ人の倉澤憲司さんが、昨年8月6日に設定された官制研修(10年研)に参加しなかったとして県教委が戒告処分を発したもの。広教組本部が「(倉澤さんの闘いは)個人の闘い」だとして、処分撤回闘争に一切取り組まない中で、現場組合員の怒りが県教委を揺るがしたのである。以下、「倉澤さんへの『8・6処分』を撤回させる会ニュース」2010年1月号より記事を転載します。(編集局)
すべてのみなさん! 8・6処分撤回へ決定的な勝利がかちとられました。広島県教委が、官制研修について「8・6には実施しない」ことにしたというのです(12月29日付中国新聞報道)。「8・6」に官制研修を強制したのは不当だったということを自ら認めたということです。
だったら「処分自体は適正だった」などと悪あがきせず、ただちに倉澤憲司さんへの処分を撤回せよ!
一人の青年教育労働者・倉澤さんの決起が、あの「反動広島県教委」を追いつめています。もし、倉澤さんが職務命令に従い、処分を黙って受け入れていたら、県教委はますます「8・6つぶし」へ、教育労働者の闘いの弾圧へ向かったでしょう。しかし、倉澤さん一人の決起が、広島と全国の被爆者、労働者、市民の怒りを呼び起こし、ついに県教委に「8・6研修」を断念させたのです。
倉澤さんの怒りは、官制研修や多忙化、非正規化を強制されている青年教育労働者すべての怒りです。この怒りを団結した力に変え、倉澤さんへの処分を必ず撤回させましょう。闘えば勝てる! 10年春の卒入学式「君が代」不起立の闘いへ攻め上りましょう!
(写真 09年10月、広島県教委に不当処分撤回を求めて抗議申し入れを行う倉澤憲司さん)
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週刊『前進』(2423号5面3)(2010/01/18 )
「普天間」で袋小路の鳩山
伊江島案などに怒り噴出
在沖米軍・普天間基地の移設問題は、年末年始過程でますます重大問題化している。民主党・鳩山政権は、昨年12月15日に今年5月まで結論を先送りしたが、それ以後の政府、民主党の諸言動は許しがたいものであり、やることなすことすべて沖縄の労働者人民の激しい怒りの的となっている。
12月26日のラジオ番組で、鳩山は「グアムは無理」と発言し、結局は沖縄に押しつけることを示唆した。小沢は、29日に「下地島と伊江島」の検討に言及した。
沖縄を訪問した平野官房長官は1月9日、仲井真知事に「判断をいただかなければならない時がくる」と県内移設を示唆する発言をしている。さらに翌日には下地島や伊江島を空から視察し、島民の怒りをかき立てた。
一方で普天間基地の滑走路改修工事が1月10日に始まり、「即時閉鎖・撤去」の要求を踏みにじって長期居座りの姿勢を示した。普天間所属の固定翼機の一時移駐となった嘉手納基地周辺では騒音被害の倍増に怒りが高まっている。
日帝・鳩山、民主党・連合政権は、対米対抗的に「対等で緊密な日米同盟」や「東アジア共同体」を掲げ、普天間基地の「国外・県外移設、最低でも県外」を公約に登場したが、その結果、一方では日米矛盾、日米争闘戦を激化させ、他方では沖縄人民の怒りの火に油を注ぎ、日帝の体制の根幹を揺るがす事態になっているのだ。
鳩山・小沢は、自民党支配を転覆するために、あたかも沖縄の怒りを理解しているかのように装い、それを従来の対米追随一辺倒の自民党政治に代わるものとして押し出そうとした。「対等な日米関係」を民主党政権の一つのシンボルにしたのだ。しかし、それは日米帝国主義間の争闘戦の激しさをさらけ出すものとなった。民主党政権の進めていることは、自民党以上に凶暴に、改憲と戦争の道を押し開ける、反人民的、反革命的な攻撃である。
だが、民主党政権の凶暴性は、脆弱(ぜいじゃく)性と危機性の裏返しである。彼らがよって立つ日本帝国主義の経済が世界大恐慌の中で総破綻的な様相を呈している。そして民主党政権自体が、鳩山と小沢の政治資金問題の爆発で崩壊の危機に直面している。
もともと小沢や鳩山の掲げる「対等な日米関係」はあくまで日米安保同盟を前提としたもので、彼らはその「強化」「深化」をこそ目指している。だが、それが日米矛盾を爆発させていかざるを得ないのだ。現在の世界危機、アジア情勢と日米それぞれの体制的危機がそれを突き動かしている。米帝もすでに「大国」の力を喪失している。日帝も米帝も袋小路だ。
1・1政治局アピールが指摘するように、「戦後自民党支配の崩壊は、日帝による沖縄闘争圧殺の攻撃をその土台から覆し、米軍基地撤去を求める沖縄の島ぐるみ的な怒りを全面的に解き放った」のだ。導火線に火は付けられた。日米同盟関係の全体を吹き飛ばす大地殻変動が進行している。この情勢全体を革命の立場からとらえ、民主党政権のペテンを粉砕し、国鉄決戦を基軸とする階級的労働運動路線のもとで、沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒の闘いの根底的発展をかちとる時である。
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週刊『前進』(2423号5面4)(2010/01/18 )
温暖化と大国間の争闘戦
決裂したCOP15の核心
「地球温暖化」の原因といわれる大気中のCO(二酸化炭素)濃度を下げる目的で1992年に採択された「気候変動に関する国連枠組み条約」の第15回締約国会議、「COP15」が昨年12月、デンマークのコペンハーゲンで開かれ、事実上決裂した。97年のCOP3(第3回会議)で採択された「京都議定書」の効力が2013年に失効するため、それ以後の国際的な削減義務を取り決めることが課題だとされていた。
しかし結果は無惨であった。会議は懸案をすべて先送りし、「産業革命以前からの地球の気温上昇を2度以内に抑えるべき」との科学的見解を「確認」するだけに終わった。国別の温暖化ガス排出削減目標も「自主申告」で、削減義務も提示できなかった。
地球温暖化問題は、帝国主義間・大国間の争闘戦とエネルギー産業をはじめ大ブルジョアジーの思惑や利害が錯綜し、温暖化の真偽そのものが論争となってきた。しかし88年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)設立を契機に一定の「学問的」研究が進展、温暖化が「近代文明」をもたらした人間活動によって生じたとの認識それ自体は「先進国」「途上国」を問わず承認せざるを得なくなった。世界のCO排出量は、自然界が吸収できる量の2倍を超えたというのが共通認識だ。
このまま温室効果ガスの排出が増え、産業革命以降の気温上昇が2度を超えると、異常気象の頻発や食糧危機はもとより、世界経済にも破壊的な影響が及ぶと予想され、それゆえに世界の帝国主義諸国も無視できなくなった。
しかしCOP15の現実は、大恐慌下の帝国主義間・大国間の利害対立と争闘戦の本質をむき出しにした。世界の2大排出国であるアメリカと中国(両者合計で世界の4割超)が裏で手を組む形で「削減義務」の枠組みを崩壊させた。
また日本政府が「優等生」だったわけでもない。鳩山首相が「90年比で25%削減」を打ち出したが内実は正反対だ。08年度は90年比で1・9%の排出増加で、京都議定書での「6%減」の確約すら達成不可能な状況だ。”アメリカと「途上国」中国が会議を決裂させた”などと批判する資格もない。
そもそもIPCCの計算は「直ちに50%削減しないと地球は危機だ」という内容だった。しかし京都議定書の目標は、総排出量の60%を出す先進国の約5%削減をめざすというもので、科学的にはほとんど意味のない数字だ。これすらブッシュ前政権は拒否し、そしてオバマ政権は「温暖化対策」と称して、かのスリーマイル島原発事故を解決できないままに「原発新設」再開を決めた。資本主義の暴走は、地球環境という次元でも危険水域を超えているのだ。
エンゲルスが指摘したとおり、人間は「自然の一部」である。人間は自然を支配したが、自然は人間界に報復することも認識された。しかし人間の生産活動がもたらす将来の破滅的事態を規制するためには「認識以上のものが必要だ。それには、われわれの従来の生産様式を、また今日の社会制度全体を完全に変革することが必要」なのだ。地球環境問題とはまさにプロレタリア世界革命でしか解決できない問題なのだ。
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週刊『前進』(2423号6面1)(2010/01/18 )
団結ひろば 投稿コーナー
看板で雰囲気つくり8学生奪還へ街宣 山梨 織田三郎
山梨合同労働組合と都留文科大学生活協同組合労働組合は、12月20日と23日の2回にわたって、JR甲府駅南口で、法大弾圧で8カ月も勾留されている8人の学生を取り戻すために、署名と保釈金カンパを訴える街頭宣伝を行った。
われわれは、『週刊金曜日』の12月4日号のコピーを張りつけた看板を立てて、雰囲気作りに全力を挙げた。これが功を奏し、看板は市民の圧倒的注目を浴びた。看板を見た人に署名を呼びかけると、どんどん署名し、カンパをしてくれる。署名中の人が終わるのをずっと待って、自分から署名し、1000円のカンパをくれた20代の女性、制服を着たまま署名した20代のJR職員もいた。
2日間の合計で、署名は80筆余り、カンパは3万5000円集まった。2回目の23日は、獄中8学生のうち3人が保釈されたというニュースがその前日に飛び込んだばかりだったので、「3人が保釈された。あと5人を絶対に年内に奪還しよう」と訴えた。
全国での運動の成果で、ついに8人全員を昨年中に奪還することができた。この勝利を、必ず2010年、JR検修業務全面外注化阻止闘争をはじめとする決戦の勝利に結実させよう。
職場と法大のビラで市役所前は討論の輪 千葉 坂上健介
「労働者の団結の力で学生を奪還しよう」
12月下旬、千葉県柏市で8学生と連帯しての団結署名集めを行いました。短時間のうちに2万7000円のカンパが寄せられました。
まずは夕刻、地元の市役所で退勤時の自治体労働者へ訴えた。職場ビラと法大救援会のビラの2種類を渡すと、あちこちで討論の輪ができて、「いつも道州制反対のビラまきをしている方ですか?」と話しかけられました。社会保険庁の1000人解雇の話や道州制との闘いと、学生の闘いがつながりました。
その後、柏駅前へ移動。ここはさすが多彩な人たちがいる柏らしく、元安保ブンド、民主党職員、法大OBなど多数の人が署名してくれました。明らかに年金生活者と思われる人が多額のカンパを寄せてくださり、学生の闘いが労働者の闘いと結びついていることを実感。「教育の民営化に反対して、闘う学生に続いて労働者も立ち上がろう」と力強く訴えました。
今回の街頭宣伝は地区の労働者の決起による組織戦として勝利しました。職場の闘いと一体で、街頭へどんどん出ていきましょう。
試行錯誤でつかんだ結合のカギは『前進』 京大 碧海
11月集会への過程から京大ではクラス討論に徹底的にこだわってきました。授業前の教室に「全学連です!」と入り、「8学生を奪還し、教育の民営化を止めて、キャンパスを学生の手に取り戻そう」と訴えてきました。
しかし、なかなか反応はありません。クラス入りのたびに仲間で「何がかみ合い、何がかみ合わなかったか」という総括をていねいにしました。アジテーションを練り直し、次のクラスに入りました。この試行錯誤の中で、『前進』が結合のカギだとつかみました。「これは私たちが出している労働運動・学生運動の新聞です!」と言って議論できる関係がたくさん生まれてきています!
最近、非常によく聞くのは、「教育の民営化を止めて“その先”はどうするんですか?」という質問です。それは学生が商品としてしか生きていけない社会をひっくり返すことなのですが、私たちは何か客観的な「その先」を見せたいのではなく、この現実に対して一緒に腹の底から怒り、今ここで一緒に闘いたいのです。
「クラス入りは見ていてすごいと思う。でも自分にはできない」という声も聞くようになりました。現に分断をのりこえて学生が政治的に結合し議論が成立している。ここにすごい力があるんじゃないのか! これこそが大学の奪還じゃないのか! 未来はこの団結の中にあるんだ!
新年はこの地平で『前進』新年号&『共産党宣言』学習会を巻き起こします!
80代の女性が『前進』定購し渾身のカンパ 東京 島村秀行
昨年11月集会の翌日、私はこの勝利の喜びをTさんと分かち合いたいと強く思い、届いたばかりの11・1集会速報の『前進』を「贈呈」と書いた封筒に入れ届けました。
Tさんは07年の11月集会にビラを見て参加した人で、私は会場で初めて知り合い、昨年の11月集会は3度目でしたが、こんな思いになったのは初めてでした。それだけ11月集会が切り開いた地平の大きさと地区の闘いが大きく前進したことを実感していました。
11月3日、Tさんから早速『前進』を取りたいとの連絡があり定期購読者となりました。Tさんはわずかばかりの年金と内職で生活をしている80代の女性です。『前進』を見て以来ものすごい勢いで11・12オバマ来日反対集会を始め、11・27国鉄集会や星野集会などに続けて参加するようになりました。
その上、繰り返し『前進』で訴えられた冬季カンパと法大弾圧8学生奪還保釈金カンパに渾身(こんしん)の力を振り絞って数十万円のカンパをしてくれました。それは私の要請ではなく機関紙が引き出したもので、予想をはるかに超える決起でした。
彼女は『前進』で社会の真実を理解し、闘えば勝てることを確信して、心の底から人生を私たちの闘いにかけたのです。まさに機関紙が彼女と私たちの団結と絆を導き作り出そうとしています。そして12月末に実現した8学生奪還の快挙をわがことのように喜び涙を流してくれました。“これが本当の団結と絆”と感動の極みです。
Tさん、労働者階級の解放をかけ人間解放をかけて、この社会の不正義を許さず、敵よりも1日でも長く闘いましょう!
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週刊『前進』(2423号6面2)(2010/01/18 )
迎賓館・横田差し戻し審 3同志への重刑求刑弾劾
デッチあげ立証は完全破産
12月24日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審の第20回公判が東京地裁(林正彦裁判長)で開かれ、検察の論告・求刑が行われた。検察官は恥知らずにも、須賀武敏同志に懲役15年、十亀弘史同志と板垣宏同志には懲役13年を求刑するという許し難い重刑攻撃を加えてきた。
検事論告は、1986年の東京サミットと昭和天皇ヒロヒトの在位60年式典を粉砕した迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾戦闘が国家権力に大打撃を与え、その影響は今日に及んでいるとした上で、次のように言っている。
“3被告人には改悛(かいしゅん)の情が微塵(みじん)も見られず、中核派が依然としてその組織を温存させて法秩序に対する挑戦を続けている現状に照らせば、再びテロの脅威をもたらす危険性はきわめて大きい。再犯の恐れも大である”
断じて許すことはできない。要するに、証拠がなく、差し戻し審立証が破産していても、「中核派だから有罪にしてくれ」としか言っていないのだ。ふざけるな! 次々と飛ぶ怒号に、おびえる検事。だが裁判官は制止の声ひとつ発することができない。必ずこの攻撃を粉砕し、再度の無罪をかちとる。
この重刑攻撃は、闘いの前進に土壇場まで追いつめられた日帝権力の悲鳴である。論告は最初から最後まで弁明を繰り返すという、実にお粗末きわまりないものだった。それもそのはずだ。東京高裁は、「一審で『本件との関連性がない』として排除された証拠群を調べれば有罪にできるはずだ」と強弁して、一審無罪判決を破棄し、差し戻し判決を出した。しかし、それを受けて開始された差し戻し審は、被告・弁護団の徹底的反証活動によって、国家権力のデッチあげと3同志の無実をますます明らかにする場に転化してしまったからである。
(写真 8学生奪還をめざす全学連と合流し地裁前で情宣。マイクで訴える板垣同志【12月24日】)
立証責任放棄し有罪を要求
2時間を超える論告で検事が必死に展開したのは、“弁護側の主張だけでは3人が事件と何の関係もないことを100%立証することはできない”という一点だけだった。
だが立証責任を負っているのは一体どっちだ!
デッチあげ逮捕・起訴を強行した検察にこそ立証責任があり、それができなければ直ちに起訴を取り下げ、3同志に謝罪せよということだ! 起訴された側が自ら無実を証明できなければ有罪だというのなら、それはもはや裁判ではないし、そんな裁判など断じて認めない。
この日、3同志と「迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会」の仲間たち、傍聴者は、開廷前に東京地裁前で街頭宣伝・ビラまきを行った。
当日は、8学生の年内奪還をめざして闘う法大の学生も街宣を行っており、一体となって地裁を包囲し、追いつめる闘いとなった。
次回公判はいよいよ被告・弁護団の最終弁論となる。3月23日と24日の2日間にわたって行われる最終弁論公判に総結集し、徹底的に検事論告を粉砕しつくそう。2010年、民主党・連合政権打倒の階級決戦の爆発の中で、再度の無罪判決を必ずもぎりとり、福嶋昌男同志の上告審闘争の勝利をもたぐり寄せよう。
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迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
3月23日(火)午前10時 東京地裁
3月24日(水)午前10時 東京地裁
*両日最終弁論(全一日公判)
9時30分までに傍聴券配布所に集合を
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週刊『前進』(2423号6面3)(2010/01/18 )
星野再審請求パンフ総学習を
「無実」は曇りなく明らか 労組始め広く持ち込もう
昨年11月27日、星野文昭同志と弁護団は、新証拠27点を添えて第2次再審請求書を東京高裁に提出した。翌28日には、430人が結集して全国集会がかちとられた。今こそ、星野同志を労働者階級の手に取り戻すために総決起しよう。
「星野さんをとり戻そう! 全国再審連絡会議」は、再審請求書と星野同志の陳述書を全文収録したパンフレットを発行した。これこそ、星野闘争に勝利するための最強の武器である。
陳述書は、次の言葉で始まっている。
「私は無実だ。私はやっていない。中村巡査への殴打をしていない。火炎びん投てき命令をしていない。これは一点の曇りのない真実だ。にもかかわらず、35年の投獄と、23年の無期刑を強いている。一体、こんな理不尽なことが許されるのか。心の底からの怒りで一杯だ」
星野同志は、この陳述書を「松川闘争の15万通の手紙のつもりで書いた」と言っている。松川闘争において、被告たちが獄中から発した手紙は総計15万通になる。この手紙が、勝利を切り開く決定的な力になった。
現在、星野同志は、不当な発信制限によって月に5通しか手紙を出すことができない。われわれ一人ひとりが星野文昭となり、彼の訴えを労働組合と労働者階級に持ち込んで、すべての労働者人民のものとしよう。
東京高裁の裁判長・草場良八(後の最高裁長官)は、1983年、星野文昭同志に無期懲役を言い渡した。87年の上告棄却によって、これが確定判決となった。
確定判決で、星野同志が行ったとする「実行行為」は、@死亡した機動隊員を鉄パイプで自ら殴打した、A倒れた機動隊員に火炎びんを投げるよう指示した、の2点。これを裏付ける物的証拠はない。あるのは、権力の密室でつくられた6人の「供述調書」だけだ。
代々木八幡駅から渋谷に突入したデモ隊は、反戦青年委員会の労働者が4分の3、学生が4分の1という構成だった。当初、国家権力は労働者に弾圧を集中したが、完黙・非転向の闘いによってはね返されてしまった。追い詰められた権力は、方針を変えて、学生に弾圧を集中した。
昨年7月の最高裁の特別抗告棄却はまったく不当なものであるが、逆に、確定判決の脆弱(ぜいじゃく)な本質を明らかにしてしまった。再審請求書は、証拠構造の脆弱性を徹底的に突き、星野同志の無実を鮮明にしている。特に、新証拠として提出した3種類の写真は、星野同志の無実を決定的に証明している(本紙2421号・大形敏也論文参照)。
昨年6月の星野・全国総会は、労働者階級を基軸として広範な闘いをつくり、その力で星野同志を取り戻そうという方針を確立した。今こそ、それを実践する時だ。
弁護団は、「そのまま労働組合に持ち込めるものにする」ことを意識して再審請求書を執筆したと語っている。
全党の同志が再審パンフを読み、学習しよう。「星野同志は無実だ」という確信が、闘いの最大の動力である。その確信を持って、労働組合を始め、あらゆる運動団体に持ち込もう。
2010年、星野闘争勝利へ総決起しよう。
(写真 ☆第2次再審パンフ)
(写真 ☆頒価300円)
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週刊『前進』(2423号6面4)(2010/01/18 )
共産主義者163号
大恐慌-争闘戦論と国鉄決戦軸にした民主党政権打倒論
すべての事態が大恐慌と争闘戦の未曽有の激化の中で旋回している。今号のテーマは、@世界大恐慌と争闘戦の激化論を軸にした時代認識と路線の深化、A検修全面外注化阻止の国鉄決戦―4大産別決戦論と、それを突破口とする民主党・連合政権打倒論である。さらに、B本格的労働者党建設に向けたレーニン党組織論の学習と実践の武器として、全国機関紙担当者会議の基調報告=前進経営局論文を収録した。全体が新年号アピールと一体で準備され、それを肉付けする関係にある。
ドル暴落切迫―戦争危機を論証
巻頭の島崎光晴「世界大恐慌の本格化と〈大失業・戦争>の激化」は、現在の大恐慌の本格化を〈大失業の増大と戦争の激化>の問題として実証的に掘り下げた。「資本主義の終わり」の情勢が「プロレタリア世界革命を実現する歴史的条件の圧倒的成熟」であることをリアルに実感させる論文である。まさに「〔大恐慌の到来と労働者階級の世界的拡大・普遍化という〕この両方の意味で〈資本主義の終わり>なのだ。新自由主義が強行されてきたからこそ、客体と主体の両方から『大恐慌をプロレタリア革命へ』転化する条件が成熟した」のである。
本稿では特に、〈ドル暴落による大恐慌の本格化の不可避性>に着目。大恐慌とドル暴落の一体的進行は世界経済の分裂化・ブロック化と争闘戦の絶望的激化・戦争化に行き着く。すでにその過程が激しく進行している。
それは同時に、「最弱の環」としての日帝の問題を焦点化させる。日本経済は08年秋以降、輸出の激減から全帝国主義国中で最大・最速の生産低下に陥った。とくに「海外現地法人の利益が国内を上回る」ことが強調されている。輸出と海外投資が両方とも逆に日帝の致命的弱点に転じた。景気の「二番底」は避けられず、ドル暴落と相まって大恐慌がこれから本格化する。財政危機の破滅的激化の中で日帝は、戦争と改憲、道州制・民営化攻撃にしゃにむに突入する以外にないのだ。
検修外注化阻止と三里塚決戦論
林佐和子「争闘戦激化・改憲に突き進む民主党・連合政権」でも強調されているとおり、自民党政権とは違う小沢・鳩山政権の際だった性格、その凶暴性と脆弱性は、大恐慌と争闘戦の極限的激化、日帝の戦後最大の体制的・崩壊的危機という世界史的情勢の中でとらえたときに初めて明らかになる。
綱領草案を武器にプロレタリア世界革命に向かう10年階級決戦は、JR検修全面外注化阻止を切っ先とする民主党・連合政権打倒の闘いで火ぶたを切った。長沢典久「検修業務全面外注化阻止の国鉄大決戦」は、検修全面外注化阻止の闘いこそが1047名を動労千葉派に獲得する絶好の水路であることを明示している。
桐原正彦「道州制・教育民営化粉砕へ卒・入学式闘争の爆発を」は、教員養成・免許制度改革を始めとする民主党の教育政策を新自由主義・道州制攻撃の最先端として具体的に暴露。4大産別決戦を軸に、教労での動労千葉型労働運動―「日の丸・君が代」不起立闘争の勝利性を突き出した。
日米争闘戦激化の中で対米対抗的あがきを強める小沢・鳩山政権との最大の激突点の一つが三里塚決戦だ。小寺麦「2010年三里塚農地死守決戦の全階級的決起へ」は、その攻防の重大性・緊迫性とともに三里塚闘争の正義性と勝利性、労農同盟・国際連帯の目覚ましい発展の姿を鮮烈に描き出している。軍事問題研究会の「イラク・アフガン情勢の泥沼化と米日帝の軍事動向」も、戦争・軍事の面から米帝・日帝の体制的危機をえぐり反軍闘争の革命的前進の課題を明らかにした。
機関紙で無数の職場細胞建設を
前進経営局「レーニンの機関紙活動に学び無数の職場細胞建設を」は、1917年10月革命に至るロシア革命の過程を「機関紙による党建設」の視点から追究し、機関紙活動の大前進を熱烈に呼びかけている。党と階級、〈党・労働組合・ソビエト>の一体的関係が具体的な歴史的分析をつうじて現在のわれわれの課題―職場細胞建設に生きた教訓を与える。本号を10年春の実践の中で活用しよう。
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