ZENSHIN 2009/11/30(No2418 p06)
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週刊『前進』(2418号1面1)(2009/11/30 )
国労5・27弾圧判決 「暴処法」「共謀」を粉砕
この勝利を検修全面外注化阻止へ!
大量首切りと賃下げを狙う「事業仕分け」を粉砕しよう
8学生をこれ以上勾留させるな
国労5・27臨大闘争弾圧裁判は、暴処法を適用できず、「共謀」も認定できず、検察が求刑した懲役刑(1年〜1年6カ月)を完全に粉砕する画期的な大勝利をかちとった(向山被告は無罪、国労組合員6被告は罰金)。国鉄闘争解体策動をうち破り闘いぬいてきた被告団と国鉄労働者、弁護団、全国の支援者の団結がかちとった勝利だ。この勝利を、国鉄1047名解雇撤回、検修業務の全面外注化阻止の巨大な力へ! 民主党・連合政権打倒の12月決戦から10春闘に決起しよう。
(写真 全国から駆けつけた支援者が東京地裁前を埋めつくし、公判後、暴処法弾圧をうち破った歴史的勝利をがっちりと確認した【11月27日】) 国際連帯で帝国主義打倒へ
11・1全国労働者総決起集会でかちとられた国際連帯闘争が、全世界で爆発的に発展している。
韓国では民主労総と韓国労総がイミョンバク政権打倒の100万人ゼネストに突き進んでいる。
ヨーロッパ全域で「教育は売り物じゃない」を掲げて、学生が一斉ストライキに突入した。アメリカ・カリフォルニアでも、授業料値上げや教職員の首切りに反対するストライキが警察権力と激突して闘われている。
11・1で国際的=階級的団結をうち固めた労働者や学生が、すぐさま自国で全力で立ち上がっている! これが国際連帯の力だ。全世界で、労働者の闘いが燎原(りょうげん)の火のように広がっている。帝国主義とスターリン主義による分断を打破し、国境を越えて労働者が団結すれば、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する無限の力を発揮するのだ。
労働者が団結して闘えば勝てる時代がきた。世界大恐慌の大爆発で、米帝を先頭に、帝国主義は死の苦悶(くもん)にのたうち回り、追い詰められているではないか。
法大闘争を闘う獄中8学生奪還へ、保釈金5000万円カンパを集めよう。7カ月もの長期勾留など断じて許せない。監獄にぶち込むべきなのは資本家や高級官僚、政治家や体制内労組幹部、法大当局と公安警察だ。12月、全国声明運動と保釈金カンパ運動を先端に、8学生奪還の大運動を爆発させ、労働者の怒りで8学生を奪還しよう!
米帝危機の爆発と大失業は一層激化している。10月のアメリカの住宅着工件数は前月比10・6%減、7―9月期の住宅ローンの延滞率と差し押さえ率の合計は14・41%と過去最悪を更新した。住宅ローンやクレジットカードの焦げ付きの増加などで「問題金融機関」が9月末時点で552行まで増加。6月末の416行から3割も増加した。アメリカの銀行破綻は、今年だけで124行だ(昨年1年間は25行の破綻)。ドル安が進行し、金が連日最高値を更新し、資本家どもは二番底、三番底の現実性に恐怖している。
アメリカの完全失業率は10・2%、失業者は1570万人だ。米農務省は、約1715万世帯が貧困などを理由に食料不足とする報告書を発表した。日本でも、就職をあきらめた人や雇用調整助成金対象者を含めれば失業率は15・6%だ。全住宅の13・1%が空き家にもかかわらず、住む家を奪われた労働者がホームレスとなり、公園での炊き出しに並んでいる。巨大な生産力がありながら、労働者を食わせることもできない資本主義など、今すぐ打倒だ!
労働者が食っていけない中で、資本家どもはあくまでも金もうけを追求している。巨額の公的資金を注入された大銀行バンク・オブ・アメリカの幹部は9億円の報酬、最高経営責任者は退任時に112億円も受け取っている! AIGの幹部も9億5千万円、シティグループの幹部も8億円の報酬を得ている。資本家どもは、世界大恐慌の矛盾を労働者に転嫁して首切りと賃下げ、非正規職化を強いながら、自分たちは多額の役員報酬や株式配当を得ている。こういった資本家どもの利益を守っているのがオバマ政権であり、小沢・鳩山の民主党・連合政権だ。
今週、米帝オバマは、破綻したアフガニスタン侵略戦争のエスカレーションを狙って、アフガン新戦略を発表する。帝国主義は結局、世界大恐慌の中で帝国主義間争闘戦を激化させ、侵略戦争と世界戦争に突き進むのだ。全世界の労働者の怒りと団結で、大失業と世界戦争に突き進む帝国主義を打倒しよう! 三里塚の43年に及ぶ闘いと、沖縄の労働者階級の闘いこそ、その最先端の闘いだ。
国鉄決戦に全労働者の未来
小沢・鳩山政権こそ戦争・改憲と民営化・労組破壊に突き進む労働者の敵だ。民主党・連合政権は、労働者の怒りの決起を圧殺するために、国鉄1047名解雇撤回闘争の解体と、その先頭で闘う動労千葉、動労水戸、国労共闘、国労5・27臨大闘争弾圧被告団の全面解体攻撃に出てきた。その最悪の先兵こそJR総連カクマルだ。
そして鳩山政権打倒の最先端の闘いが、「国鉄1047名解雇撤回! 検査修繕業務の全面外注化阻止! 国労5・27臨大闘争弾圧有罪解雇粉砕!」の国鉄決戦だ。国鉄決戦にすべての労働者の未来がかかっている。国鉄決戦に全労働者の怒りを結集し、民主党・連合政権を打倒しよう!
JR東日本の姿こそ、世界大恐慌の矛盾を労働者に押しつけ、自らは多額の利益を得ている資本家どもの腐りきった典型的な姿だ。JR東日本は、検修業務の全面外注化の狙いを「コストダウンを徹底した効率的な事業運営」だと言う。ふざけるな。徹底的な人件費削減によって、会社の利益を上げようというものではないか。
検修業務の全面外注化とは一つに、JRにおいて非正規雇用を全面的本格的に導入するものだ。1987年の国鉄分割・民営化こそ、非正規雇用拡大の出発点だった。今では自治体、郵政、学校を始めとして全労働人口の4割が非正規労働者だ。JRにおける非正規雇用の全面的本格的導入は、日本の労働者全体によりすさまじい非正規化をもたらす。大失業と闘うすべての労働者の怒りを結集して粉砕しよう。
二つに、JRにおける安全の最後的崩壊をもたらし、第2・第3の尼崎事故を引き起こすものだ。信号トラブルや車両故障が激発している。利益追求のために要員を削減し、技術の継承が断たれ、安全が無視されているからだ。これらは国鉄分割・民営化と2000年代に進められた外注化攻撃によるものだ。さらなる外注化が列車運行の安全を最後的に崩壊させることは明らかだ。これは全労働者の命がかかった重大問題だ。動労千葉の「反合理化・運転保安闘争」路線で、検修業務外注化阻止決戦の大発展をつくり出そう。
三つに、JR幹部と東労組幹部の天下り先を確保するためのものだ。JR東労組千葉地本の前委員長・斎藤吉司が、千葉鉄道サービス(旧千葉車両整備)の本社監査部長に納まっている。JR幹部や東労組幹部は、労働者には非正規雇用と低賃金を強制し、自らは高額の報酬を得ているのだ。このJR東日本の腐った労資関係こそ、最末期の帝国主義の姿だ。
しかし、労働者が団結して闘えば勝てる。全面外注化はあまりにも矛盾的で破綻的だ。現場の青年労働者は外注化に激しい怒りを持っている。団結して闘えば、敵の攻撃をJR体制の総崩壊に転化することができる。実際、動労千葉の団結した闘いは8年間にわたってJR東日本の中で唯一、千葉支社管内の検修業務外注化を阻んできた。
一切は、労働運動をめぐる攻防だ。労働者階級の敵=JR総連を打倒し、国労本部を打倒し、動労千葉派が国鉄闘争の主流派として登場する時がきた。ここにすべての労働者の未来がかかっている。すべての職場・学園・地域に国鉄闘争を持ち込もう! その最大の武器が動労千葉物販と国労NIPPO物販だ。
体制内打倒し職場に団結を
鳩山政権のデフレ宣言は、大量首切り・賃下げ宣言だ。12月から10春闘に向かう過程は、すさまじい大失業攻撃との対決だ。日本航空での1万3千人解雇や年金支給OB3割カット・現役5割カットを許すな。民主党・連合政権の「事業仕分け」は、「人件費こそ最大の無駄」という大攻撃であり、道州制による公務員労働者360万人首切りへの道だ。すべての労働者への大攻撃だ。
鳩山政権は、社会保険庁の労働者が立ち上がり、国鉄1047名解雇撤回闘争と結合することに恐怖している。民主党・連合政権の最大の弱点は、連合支配だ。連合支配に労働者の怒りは煮えたぎっている。資本主義を擁護し、労働者の怒りを圧殺する体制内労組幹部を打倒し、職場に労働者の団結をつくりだそう。職場支配権を労働者の団結でつくり出そう。「解雇撤回!」の旗のもとにすべての労働者の怒りを結集させ、国鉄決戦を先頭にして連合の労働者支配を覆そう!
民主党・連合政権と真っ向から対決する唯一の政治新聞『前進』を読もう! プロレタリア世界革命の勝利に向けて、一時金カンパを圧倒的に寄せてください!
革共同は、ついに綱領草案を発表した。すべての闘う労働者は、綱領草案のもとに団結しよう。今こそ革共同に結集し、ともに反帝国主義・反スターリン主義世界革命に勝利しよう!
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週刊『前進』(2418号1面2)(2009/11/30 )
5・27判決 追い詰められ6被告に罰金
共謀認定を砕き向山被告無罪
11月27日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の判決公判が開かれ、東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)は、国労組合員の富田益行被告に罰金60万円、羽廣憲、東元の各被告に罰金40万円、橘日出夫、原田隆司、小泉伸の各被告に罰金20万円の有罪判決を下した。同時に国鉄闘争支援者の向山和光被告に無罪を言い渡した。東京地裁は、労組解体法というべき暴力行為等処罰法を適用できず、「共謀」も認定できないところに追い込まれた。これは被告団・弁護団の不屈の闘いが切り開いた巨大な成果だ。だが東京地裁は、あくまで被告を有罪とするため、刑法の暴行罪を適用して6被告への罰金判決を強行したのだ。被告団は直ちに控訴し、反撃に立った。同日夕、文京区民センターで開かれた判決報告集会は、暴処法を粉砕した大勝利にわきたつとともに、この弾圧を根本的に粉砕し、国労本部を打倒して国鉄決戦に勝利する熱い思いがみなぎった。国鉄決戦は1047名解雇撤回、検修業務外注化阻止・JR体制打倒へ、最大の正念場に突入した。不動の決意を固めた被告団とともに、総力でこの決戦を闘おう。(詳報次号)
(写真 夜の総決起集会であいさつする7被告の顔には、勝利の確信と新たな決戦への決意がみなぎった【東京・文京区民センター】)
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週刊『前進』(2418号1面3)(2009/11/30 )
不屈に闘う8学生奪還へ 革共同に絶大なカンパを
革共同は革命的共産主義運動の歴史的到達地平を自信と確信を持って報告し、大カンパを心から訴えます。
11・1全国労働者総決起集会は、動労千葉と世界の闘う労働組合との大合流を実現しました。米韓の労組との連帯に続き、南米ブラジル、欧州ドイツとの結合は階級闘争史における決定的事態です。
韓国・民主労総の11・8労働者大会には動労千葉訪韓団100人が大合流し、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長とともに大歓迎されました。血盟を誓った労農連帯が韓国の仲間と結びついたのです。
11・8沖縄県民大会は、普天間基地即時閉鎖の沖縄の声を踏みにじる鳩山政権弾劾の嵐となりました。民主党・連合政権打倒の火柱が沖縄から立ったのです。連合と対決する労働運動の潮流をつくるチャンス到来です。
国鉄1047名解雇撤回闘争が世界の階級闘争の前面に立ち、国労5・27臨大闘争弾圧被告団が有罪・解雇を許さない団結を固め、動労水戸のストはJR資本を追い詰めています。検修業務の全面外注化攻撃は、鉄道業の崩壊です。土壇場のJRを支えているのがJR総連カクマルです。松崎のちょうちん持ちになり果てた戸塚秀夫らも同罪です。民主党に土下座する4者4団体路線も大破産です。資本に屈服する者のなれの果てです。
今やあらゆる現実は、革共同の階級的労働運動路線こそが勝利の唯一の道であることを示しています。
法大暴処法弾圧と、8学生が獄中で非転向で闘っています。彼らは世界中の労働者と学生を獲得しています。
なぜか。8学生の意見陳述を読んでください。腐りきったナチスまがいの連中が大学で教鞭(きょうべん)を取っていること自体、最末期帝国主義―新自由主義の現実そのものです。「大学とは。社会とは。人間とは」を必死に問いながら獄中で闘っている8学生は、全プロレタリートの宝です。8学生のうち、3学生が二重の起訴攻撃と闘っています。超高額保釈金をうち破る5000万円大カンパ闘争がなんとしても必要です。8学生を年内・即時奪還するため、みなさんの力が絶対に必要です。
反帝・反スターリン主義の半世紀を超える階級闘争の蓄積と動労千葉労働運動の固い結合が、ついに革共同綱領草案を獲得しました。党の途上性と決別し、新たな革命的発展の緒につく革共同に、圧倒的なカンパをお願いします。
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週刊『前進』(2418号1面4)(2009/11/30 )
前進速報版から
▼トルコで公務員労組スト▼韓国鉄道労組が無期限スト突入▼水戸地裁前で裁判員制度廃止を訴え▼核燃解体・核武装阻止へ青森行動
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週刊『前進』(2418号2面1)(2009/11/30 )
検修・構内業務外注化阻止の大決戦へ
動労水戸定期大会 “結成の原点貫き組織拡大へ”
勝利の確信固く態勢確立
動労水戸は11月22日、水戸市内で第28回定期大会を開催し、JR東日本の検修・構内業務全面外注化攻撃と総力で対決し、組織拡大に打って出る方針を確立した。
この1年、動労水戸は激闘に次ぐ激闘を重ねてきた。昨年12月、最高裁は運転士登用差別事件について組合側勝利判決を出し、運転士資格を持ちながら運転士から排除されてきた動労水戸の組合員を運転士に登用することをJR東日本に命じた。この判決を逆手に取ったJR東日本は、運転士登用と引き換えに組合員を遠隔地に強制配転したり、希望と異なる職種に就けることなどを画策し、動労水戸への組織破壊攻撃を繰り返した。
これに対して動労水戸は、09春闘時を含め5波のストライキで立ち向かい、新たな組合員の結集をかちとって、強固な団結を固めてきた。そしてついに遠隔地への強制配転を資本に断念させたのだ。また今年4月には、国鉄分割・民営化以来、売店などに強制配転され続けてきた組合員の運転職場復帰をかちとった。
こうした勝利を実現した動労水戸は11・1労働者集会を牽引(けんいん)しぬいた。
この地平の上に開かれた動労水戸の大会は、熱気と勝利の確信に満ちたものになった。
今日、JR東日本は動労水戸や動労千葉の不屈の闘いに敵意を燃やし、その解体をたくらんで検修・構内部門外注化の攻撃に出てきている。動労水戸は、これと全面的に立ち向かう決戦態勢を今大会で打ち固めた。
石井真一委員長があいさつに立ち、「絶対負けないという組合員の意志が会社を圧倒した」と1年の闘いを総括し、「ストひとつ打てない東労組より動労千葉、動労水戸の方がずっとすごい。われわれは分割・民営化と闘って組織を残し、今でも闘っている」と提起した。また、「検修部門外注化との闘いは激しい組織戦となるが、組織拡大のチャンスだ。組合員が団結すれば絶対に勝てる」と檄を飛ばした。
ス労自主、常南交通労組など、共闘団体のあいさつが続いた。国労闘争団員は「一人のために全員がストを闘う動労水戸は素晴らしい。4者4団体にはそれがない」と述べ、検修職場で働く国労組合員は「外注化をやらせない闘いを現場から起こす。動労千葉や動労水戸の実際の闘いを職場の仲間に突きつけ、勝利の核心をつかんでもらう」と熱を込めて発言した。
全学連書記長代行の松室しをりさんは、「動労水戸のように一人の組合員のために全員が立ち上がるのが労働者だ。学生の闘いも同じだ」と述べ、獄中8学生の即時奪還を訴えた。
革共同の木崎冴子同志は、「国鉄労働者の23年の闘いを土台に革共同は綱領草案を発表した」と提起し、革共同は動労水戸や動労千葉とともに恐慌を革命に転じる闘いとして検修外注化阻止の決戦を闘うと表明した。
動労総連合委員長の君塚正治さんは、「検修外注化を阻み、国鉄分割・民営化に決着をつけるのは、平成採の青年労働者を組織することだ」と強調した。
国分勝之副委員長が闘いの総括を提起し、木村郁夫書記長が検修外注化阻止、1047名解雇撤回、10春闘勝利を柱とする運動方針を提案した。
討議では、強制配転攻撃と闘ってきた当該の組合員が、仲間との団結を打ち固めストライキに立ったことがJRを追いつめたと教訓を語り、検修外注化の焦点となる勝田車両センターを始め各職場の組合員が、平成採の青年を組織して決戦に勝利する決意を述べた。
閉会のあいさつに立った辻川慎一副委員長が、「これからの1年が本当の決戦だ。今までの延長ではない歴史を画する闘いを」と訴え、「われわれは少数だが、会社の攻撃と闘い勝利してきた。労働組合は本来そうした力を持っている」と提起した。そして、検修外注化攻撃を許せば大事故は不可避であり、労働者は再び自殺に追い込まれると怒りを込めてJRを弾劾し、動労水戸結成の原点を貫き、青年労働者を組織して検修外注化を絶対に阻もうと訴えた。
動労水戸は圧倒的な勝利の確信をつかんでいる。動労水戸は意気高く、検修外注化阻止の新たな決戦に突入した。民主党・連合政権を打倒して国鉄分割・民営化に革命的決着をつける壮大な闘いの戦端は開かれた。
(写真 外注化阻止、1047名解雇撤回、組織拡大の決戦へ!総決起態勢を確立した動労水戸は力強く団結ガンバローのこぶしをあげた【11月22日 水戸】)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2418号2面2)(2009/11/30 )
別会社化と転籍を狙う
民営化以来最大の攻防戦の到来
JR東日本が打ち出した検修・構内業務の全面的な外注化提案は、メンテナンス部門を分社化・子会社し、現場労働者の転籍にまで道を開くものだ。青年運転士に対する「ライフサイクル」(=駅業務への強制配転)攻撃、駅・車掌業務のさらなる外注化と一体で、全JR職場における労務政策の大転換が狙われている。
JR東日本におけるこれまでの検修外注化は、定年退職した労働者を低賃金で車両整備会社などで再雇用し、その都度、JRの直営から外注に置き換えていく形で進められてきた。しかし、今回の提案でJR東日本は「すべての業務を一括して委託する」と宣言している。技術管理部門や一部管理者をJRに残し、検修のほとんどの業務が丸ごと委託される。こんなことを許せば、いま検修で働いている大多数の労働者は強制出向に出されることになる。「全面一括委託」されれば出向から戻る職場はない。しかも、「技術管理部門だけは直営、他の全業務は外注」というやり方は成り立たない。別会社に請け負わせた業務について、JR本体の者が直接指示・指導すれば偽装請負になるからだ。今回の提案は、まぎれもなくメンテナンス部門の別会社化の始まりだ。
(写真 動労千葉10・1スト【幕張車両センター】)
95年日経連報告引き金に大攻撃
業務外注化問題は、分割・民営化以来の最大の攻防点をなしてきた。動労千葉や動労水戸が01年に始まる「第2の分割・民営化」攻撃と対決し、外注化を止めてきた意義は限りなく大きい。
今回の検修全面外注化攻撃は、この力関係を決定的にぶち壊すことを狙うものであり、民主党・連合政権下の〈民営化・労組破壊>〈改憲・戦争>攻撃との頂点をなす攻防だ。以下、90年代後半から10年余りの資本攻勢を振り返ることで、この激突の持っている意味を明らかにしたい。
長期大不況と帝国主義間争闘戦激化の重圧にあえぎながら日帝ブルジョアジーが打ち出した日経連プロジェクト報告「新時代の『日本的経営』」(95年)は、80年代の国鉄分割・民営化攻撃に続く「新自由主義攻撃の第2の大波」とも言える資本攻勢の開始だった。
民間主要産業を総なめにする洪水的なリストラが展開された。企業の中枢部門を含めた分社化・子会社化、不採算部門売却や業務外注化、数次にわたる労働者派遣法改悪などが一斉に襲いかかり、そのもとで転籍、労働条件切り下げ、要員削減が激しく進められた。
日本IBMは、膨大な利益をあげていたにもかかわらず人事、総務、経理、営業部門をそれぞれ別会社化した。労働者は同じ仕事をしているのに別会社に転籍となり、賃金などの労働条件が45%も切り下げられた。
21世紀初頭になると、官公部門の中心をなしてきたNTT、郵政、自治体、教育、そしてJRでの攻撃が全面化した。
とりわけNTTの大合理化は恐るべきものだった。99年に発足させた持ち株会社(現NTT)のもと、本体の固定電話事業をNTT東日本・NTT西日本・NTTコムに3分割(03年度末で固定系3社計3万6千人)、他の部門を347社もの子会社(同、計16万9千人)に細分化した。労働者は50歳でNTTを退社、賃金3割カットで子会社に強制的に転籍させられた。転籍を拒否する労働者には全国強制配転攻撃が襲いかかった。旧NTT発足時(84年)に31万4千人いた労働者は、03年度末には20万5千人(10万9千人減)となり、NTT本体(固定系3社)に残ったのは11・5%に過ぎない。
1047名闘争の解体と一体で
JR東日本が完全民営化を期して打ち出した中期経営計画「ニューフロンティア21」(01〜05年)は95年日経連報告路線のJR版そのものだ。
JR東日本は、「株主価値の向上」を正面に掲げ、「メンテナンスコストの徹底した縮減」「グループ会社再編」「人事賃金制度の見直しと雇用形態多様化」を打ち出し、1万人の要員削減を宣言した。この攻撃の中軸が、保守部門(保線・電力・信号通信・検修・構内業務など)の外注化と、車掌職・駅業務への契約社員導入だった。
「株主価値向上」とは自社の株価をつり上げることを一切に優先するということだ。安全は放り出され、“一銭の利益も生まない”保守部門は丸ごと切り捨てられた。
現場では労災が激増し、安全が根底から崩壊した。04年以降にレール破断が続発し、05年の尼崎事故(107人が死亡)や羽越線事故(5人が死亡)、06年の伯備線事故(3人の労働者が保線作業中に特急列車にはねられ死亡)が起きたのは必然だった。JR発足以降、500人とも言われる下請け労働者が殺されている。これら一切がJR資本による虐殺そのものなのだ。
この、日経連報告路線―「第2の分割・民営化」攻撃は、新たな国鉄労働運動解体攻撃と軌を一にして進められた。日帝・国家権力とJR資本が一体となり、「4党合意」を突きつけて国労本部を最後的に屈服させるとともに、本部の屈服をのりこえて鉄建公団訴訟に立ち上がった闘争団員の闘いの圧殺を策し、1047名闘争解体に全面的に乗り出した。
そして、動労千葉―動労総連合への組織破壊攻撃を激化させるとともに、1047名闘争の主軸として登場を開始した国労共闘を解体するために02年国労5・27臨大闘争での大弾圧を強行したのだ。
(写真 動労水戸8・21スト【勝田車両センター】) 敵の矛盾つき闘えば勝てる
こうした大合理化攻撃は、必ず労働組合幹部による妥結をとおして実行されてきた。ダラ幹があれやこれやの理由をこじつけて当局の攻撃に承認を与え、その結果を現場に強制してきた。その度に、労働者の誇りは奪われ、現場の団結は破壊されてきた。問題はここでも労働組合なのだ。
逆に言えば、現場労働者が団結して反撃してこないことを前提にしてしかこんな大合理化攻撃は成り立たないのだ。実際に仕事を回しているのは資本ではなく現場労働者だからだ。職場を武器にして、団結して闘えば絶対に粉砕できるのだ。
JR東労組カクマルの民営化以来最大の裏切りは、外注化問題での裏切りだ。東労組は97年段階で外注化協力の覚書を当局と交わし、外注化と抱き合わせのシニア協定を率先妥結して極悪の先兵の役割を果たしてきた。
01年に保線業務が一括して外注化された時、保線区は国労の最大拠点であり“協会派の牙城(がじょう)”と言われていた。にもかかわらず国労本部は、JR東日本との「労使正常化」「1047名問題の政治解決」という幻想をあおって現場の闘いを圧殺した。
動労千葉は、「第2の分割・民営化」の凶暴さを見据え、結成以来の原点である反合・運転保安闘争路線で再武装してこれに立ち向かった。
日本の戦後労働運動は合理化攻撃に対してまともに闘い抜いた歴史をほとんど持っていない。合理化との闘いは資本との非和解的激突にならざるをえない。体制内労働運動では反合闘争は闘えないのだ。動労千葉は「安全の崩壊」という資本のアキレス腱(けん)を突き、運転保安確立の闘いを反合理化闘争として闘うことで既成労働運動の限界を突き破ってきた。この闘いの土台となったのが、職場支配権をかけた極めて目的意識的な日々の職場実力闘争だ。
何よりも国鉄1047名解雇撤回闘争が分割・民営化の決着を許さず闘い抜かれてきたこと、そして動労千葉や動労水戸が10年近くにわたって日経連報告路線のもとでの大合理化をうち破ってきた地平は特筆に値する。
資本主義社会の命脈はもはや尽き果てている。国家権力とJR資本は、世界大恐慌、自民党支配の崩壊、労働者の根底的な決起の開始という大変な情勢の中で、大攻撃に踏み込まざるをえない。
しかも今回の外注化提案は、要員確保の面でも、技術継承・運転保安の面でも矛盾だらけだ。郵政民営化を巡っても、日本郵政の宅配部門子会社化=JPEXは完全に破綻したではないか。
国鉄闘争こそ、民主党・連合政権に対する最大の対抗基軸であり、すべての労働者の怒りの結集軸だ。検修・構内外注化を巡る攻防は、道州制導入、大失業と戦争を巡る決戦の行く末を決める位置を持っている。
動労千葉、動労水戸はいま、定期大会、支部大会を重ねて、「検修外注化攻撃との闘いをとおして名実ともにJR職場の主流派組合へと飛躍する」という腹を固めて決起を始めている。5・27被告団を先頭とする国労共闘の同志たちは、国労本部を打倒し、国労を革命的に再生する新たな反合闘争を構築する闘いに猛然と入っている。国鉄戦線を先頭に、分割・民営化以来の最大の攻防戦に総決起しよう。
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週刊『前進』(2418号2面3)(2009/11/30 )
12・3JR西日本本社包囲闘争へ
尼崎事故改ざんのJR西打倒
5・27弾圧有罪処分策動粉砕を
国鉄1047名の解雇撤回を!
世界大恐慌と世界戦争の危機が切迫する中、民主党・連合政権が登場した。2000万青年労働者を非正規・派遣労働に突き落とし、6000万労働者にワーキングプアを強制する賃下げ・解雇攻撃が激しく吹き荒れている。
これら資本による労働者への攻撃のすべては、23年前の国鉄分割・民営化、1047名解雇攻撃を起点としている。国鉄分割・民営化と同時に「派遣法」ができた。「国労解体―総評解散」とともに連合が結成された。だから、1047名解雇撤回闘争こそが、闘う労働組合をよみがえらせ、今日の社会体制をひっくり返す最大の闘いだ。
11月1日に東京で開催された全国労働者総決起集会で、「国鉄1047名解雇撤回」が世界にとどろく闘いとなった。1047名解雇撤回の旗のもと、韓国・アメリカ・ブラジル・ドイツの労働者の国際的団結がかちとられた。1047名解雇撤回闘争が、世界の労働者の団結の要となって、世界に吹き荒れる大恐慌・民営化、戦争、労組破壊を打ち破り、世界を変える闘いであることが高らかに宣言されたのだ。
1047名解雇撤回闘争の勝利を切り開こう。道州制・民営化、大失業・首切り攻撃を粉砕しよう。民主党・連合政権を打倒しよう。
“解雇撤回”の先頭に立つ被告団
国鉄分割・民営化以来、国鉄1047名闘争解体攻撃は、労働運動解体攻撃の基軸として、激しくかけられてきた。国労本部やすべての既成労組指導部が、この攻撃に屈服し先兵に転落した。この激しい攻撃を打ち破り、1047名闘争を守り、発展させたのは、動労千葉(動労総連合)と国労5・27臨大闘争弾圧被告団の闘いだ。
5・27被告団は、2002年国労5・27臨大での「闘う闘争団の統制処分」決定絶対阻止を掲げて決起した。これに対して国労本部は、国労共闘の仲間を警察に売り渡すという労働組合にあるまじき暴挙に打って出た。国労本部と警察権力は、1047名闘争が動労千葉と合流することを恐れたのだ。5・27被告団はこの大攻撃を受けて立ち、1年3カ月の勾留攻撃に対して完黙非転向で闘い、1047名闘争の階級的発展をつくりだし勝利してきたのだ。なによりも尼崎事故弾劾闘争は、5・27被告団が先頭でつくり出した闘いだ。文字どおり「1047名解雇撤回・国労本部打倒!」「尼崎事故弾劾・JR体制打倒!」の闘いを牽引してきたのだ。5・27被告団は、自民党―民主党に土下座して哀願する国労本部らの4者4団体路線が完全破綻する中で、唯一、解雇撤回の原則を貫く1047名闘争の責任勢力として登場したのだ。
この5・27被告団に国家権力は有罪判決を振り下ろそうと狙っている。これに乗じてJRは、首切り処分を策している。1047名解雇撤回闘争の先頭で闘った5・27被告団への処分策動を粉砕するために、すべての労働者はともにJR西日本包囲闘争に立とう。
「安全より組合つぶし」のJR
尼崎事故の真の原因は、分割・民営化による労働組合つぶし、営利最優先のあくなき利潤追求だ。JR資本は労働者・乗客を殺してでも、もうけのためなら何でもするのだ。尼崎事故調査報告書改ざんで明らかになったように、JR西日本は、事故責任を高見運転士一人に押し付け、自分たちの事故責任から逃れるためには、会社ぐるみで、偽装だろうが、賄賂(わいろ)だろうがなんでもありでやってきている。こんなJR民営化体制はひっくり返すしかない。
JR体制はガタガタだ。大合理化、外注化・委託化で、まともに電車を走らせることができなくなっている。外注化・委託化で正規―非正規のピラミッド構造をつくりだし、安全などどうなってもいいというのがJR会社なのだ。
1047名闘争を牽引する動労千葉つぶしのためなら「車両検修業務はどうなってもいい」と動労千葉の拠点支部指導部の強制配転を強行した。動労千葉とともにストで闘う動労西日本には、山田副委員長の正当なビラ配布活動に対して、処分攻撃をかけてきている。こんな組織破壊攻撃は粉砕あるのみだ。
10月29日、JR東日本は動労千葉・動労水戸つぶしのために、検修全面外注化を提案してきた。10年4月から強行実施するというのだ。「安全よりも組合つぶし」の大攻撃であり、これとの攻防は国鉄分割・民営化以来の決着をつける大決戦だ。JR西日本本社包囲闘争は、この闘いと一体の闘いだ。労働者に事故責任を押しつけ、あくまで大合理化を推し進めるJR西日本を徹底弾劾し、打倒しよう!
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【集会要項】
1047名解雇撤回 尼崎事故改ざん弾劾
国労5・27臨大闘争弾圧有罪処分策動粉砕
12・3JR西日本本社包囲闘争
12月3日(木)午後4時 西梅田公園(大阪市北区梅田2―6)
(5時からJR西日本弾劾・包囲デモ)
よびかけ 国労5・27臨大闘争弾圧被告団
国鉄西日本動力車労働組合
国労九州闘争団・鉄建公団訴訟原告
協賛 関西労働組合交流センター
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週刊『前進』(2418号3面1)(2009/11/30 )
米欧の大学にストとデモの嵐
教育の民営化に怒り大爆発
巨大な学生反乱の時代始まる
世界中の大学で学生と労働者の大反乱が始まった。11月、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカ、そして日本で激しく展開されたストライキ・デモ・キャンパス占拠は世界革命の時代の到来を告げている。この闘いは、全世界で進められている教育の民営化に対する反撃だ。さらに国際的な連帯を求め、団結を固めながら闘われている。法政大学の闘いと完全にひとつの闘いだ。アメリカとヨーロッパの闘いを紹介します。(編集局)
アメリカ 労働者と学生が一体 カリフォルニア大10校で
授業料を3割も大幅値上げ
11月18日、カリフォルニア大学は、州内の10のキャンパスすべてで労働者・学生が3日間スト、授業ボイコットに突入した。今回のストの主力となったのはUPTE(大学専門職・技術職労組)だ。UPTEは、18日午前5時から建設現場でピケを開始、7時15分から各キャンパス入口でもピケを張り、3日間ストライキに突入した。不当労働行為、解雇、賃下げ反対の9月24日のストに続く第2波だ。
UPTEだけでなくAFSCME3299(アメリカ州郡市職員連盟第3299支部。大学の清掃・営繕・守衛・食堂・看護助手・介護等の労働者の組合)もバスを仕立ててカリフォルニア全州からロサンゼルスに組合員を動員した。
最重点校のロサンゼルス校では、スト2日目の19日からキャンパス中央にテント村をつくり、全州から集まった学生・労働者の結集点にした。
18日、労働者、学生は理事会会場内と建物の前で激しい阻止行動に決起した。ユードフ総長の大学予算案と授業料値上げ案の提起は、弾劾の声で中断された。会場の外では、フル装備の機動隊の大部隊と労働者・学生が対峙し、14人が逮捕された。
この弾劾の声の中で、カリフォルニア大学理事会の財務委員会は、授業料値上げ案を可決した。2010年秋までに2段階で、全学生平均で32%(2500j)値上げするという。学部生の授業料は、2010年1月に585j、同年秋に1344j上げて、1万302jにする。それにキャンパス費用として約1000jが必要になる。さらに、部屋代、食費、教科書代など約1万6千jも必要だ。
この値上げ案は19日、数千人の労働者・学生がキャンパス内の建物や市内の道路・交差点を占拠して弾劾する嵐の中、理事総会で可決された。
またサンタクルス校では、UPTEのスト突入とともに、学生が連帯して集会・デモ・占拠闘争を行い、各校門でピケットを張って授業を閉講に追い込んだ。バークレー校でも座り込みと集会・デモ・占拠闘争が闘われ、41人が逮捕された。
サンフランシスコ州立大学は、カリフォルニア大学とは別系列の大学だが、分断を乗り越え連帯闘争に決起し、事務棟で学生が座りこんだ。
(写真 カリフォルニア大学ロサンゼルス校の学生と労働者が市内デモ【11月19日】)
教育を労働者と学生の手に
カリフォルニアの労働者・学生を勇気づけたのは、16〜17日のイリノイ州の大学院生の2日間ストの勝利だ。イリノイ大学では学部の講義の23%が院生によって行われている。この院生の学部での労働に対する賃上げ、医療保険の大学側負担割合の増加、大学院授業料の免除撤廃計画の中止要求がほぼ認められた。千人以上の院生がピケットに立ち、数百の授業を閉講に追い込んだ団結力の勝利だ。
もうひとつ勇気づけたのは、ドイツの全国大学ストライキだ。教育を労働者と学生の手に奪い返すための巨大な決起が、今や国境を越えて始まった。
欧州 独60都市で8万8000人 “教育は売り物じゃない”
17日、ドイツをはじめヨーロッパ諸国で、欧州統一教育改革(ボローニャプロセス)反対、授業料無料化、奨学金の増額などを要求し、学生が一斉ストと街頭デモに決起した。
ボローニャプロセスとは、資本の「労働市場」に対する要求に合わせて、学修過程と学位の構造をヨーロッパ共通のものにしていこうとするものである。
ドイツでは8万5千人の学生・生徒・教育労働者らがデモに立ち上がった。この日に抗議行動が行われたのは、ベルリン、ハイデルベルク、ミュンヘンなど60都市にものぼる。1万5千人が参加したベルリンのデモでは、「教育ストからゼネストへ!」の旗が多く掲げられた。
ハイデルベルク大学では、学生が17日のスト前段の学内総決起集会の会場から立ち去らず、そのまま教室や講堂に泊り込み、占拠体制に入った。18日にはミュンスター大学、19日にはダルムシュタット工科大学でも同様の闘いが行われた。
この日の闘いは「教育は売り物じゃない」を共同スローガンとする、学生の「全世界的な行動日」として設定された。ヨーロッパではドイツ、イタリア、フランス、オーストリア、スイスなどで取り組みが行われた。そのほか、アメリカ、インドネシア、バングラデシュ、西アフリカのシエラレオネでも、学生の様々な行動が闘われた。
(写真 11月17日、ベルリンの学生デモ。横断幕には「ゼネラルストライキ」の文字)
ウィーン大学でも講堂占拠
デモを組織した「教育スト2009」という闘争委員会は「2009年教育ストの呼びかけ」で次のように言っている。
「教育をめぐる現状と動向はもはやがまんできるものではない。全世界で構造改革が進められているが、それはけっして公共の利益のために行われているのではない。いわゆる市場原理に委ねられているのだ。この数年間、教育制度はそうした『改革』の焦点になっている。学費値上げと教育の民営化はわれわれ全員を苦しめている」「だから、われわれの運動はドイツに限られるものではない。われわれは『熱い秋』の始まりとして11月17日を『全世界的な行動日』として呼びかける」
ヨーロッパで闘いの中心になったのはドイツとイタリアだ。ドイツでは、6月27日に27万人が参加する大規模な抗議行動が闘われたが、闘いは一時沈静化したかに見えた。それに再び火をつけたのは隣国オーストリアでの決起だった。10月後半からストが行われ、ウィーン大学の大講堂が占拠された。ドイツの学生たちはその様子をインターネットで知って強烈なインパクトを受け、全国一斉スト開始日以前からストや占拠闘争に次々と決起していった。
(写真 フンボルト大学の大講堂を占拠【ベルリン、17日】)
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週刊『前進』(2418号3面2)(2009/11/30 )
神奈川 「基地は辺野古に」と講演
松沢知事を徹底弾劾
11月18日、神奈川労組交流センター、婦人民主クラブ全国協議会、ス労自主、百万人署名運動神奈川県連絡会、合同労組かながわの5団体が、神奈川県知事松沢の弾劾と打倒を訴える闘いに立った。私たちは今年2月に「松沢打倒! 道州制粉砕!」の県庁座り込みとデモを行ったが、今回は11・8沖縄県民大会での2万1千人の怒りと結合した闘いだ。
松沢は11月5日(日本時間6日)、渉外知事会の会長として訪米した際の講演で、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題について「現行のキャンプ・シュワブ(名護市)沿岸部への移設計画を実施すべき」と発言した。
講演の意図は明白だ。道州制と戦争国家化のために沖縄の反基地闘争をつぶし、労働組合を破壊しようというのだ。松沢も民主党・鳩山もアジア勢力圏化に突き進むという点ではまったく同じだ。絶対に許せない!
そもそも松沢は「知事選のマニフェストに全国で一番最初に道州制導入を明記した」と豪語し、7月には経済団体に道州制推進の申し入れを行っている。また、「地方自治の活性化のためには改憲が必要だ」と吹聴して回り、座間基地への米軍第1軍団司令部移駐や横須賀基地の原子力空母母港化を強行してきた極悪の人物だ。日産などの大資本に税金を投入する一方で、財政危機を口実に賃金カット・人員削減、民営化・大合理化を強行している。
(写真 県庁に向かい「松沢を打倒するぞ!」の大シュプレヒコール【11月18日 横浜市】)
ビラまき、申し入れ行動を闘う
朝、県庁ビラまき行動から始めた。「辺野古基地建設を進める松沢打倒!」「道州制、民営化に絶対反対で闘おう!」の呼びかけに、「頑張って」の声がかかる。ビラを受けとるための列ができ、ビラはすぐになくなった。
県では「組織改編」と称する民営化と大合理化攻撃の嵐が吹き荒れている。ビラを受け取る表情はみな真剣だ。県職労本部(自治労連所属)も組織改編問題についての組合ニュースをまいていたが、松沢を弾劾する言葉は一つもない。辺野古新基地建設問題も数行あるのみで松沢発言にはまったく触れていない。しかし、労働者の中には怒りがあふれている!
続いて知事室への申し入れ行動に向かった。秘書の「ここに入るな」「知事はあなたたちのような団体には対応しない」との発言に怒りが爆発した。徹底弾劾の後、婦民全国協代表の西村綾子さん(相模原市議会議員)と、神奈川労組交流センター副代表が怒りの抗議文を読み上げ、知事の辞任を要求した。
松沢は、かつて民主党の党首選に出たこともある人物だ。松沢のアメリカでの講演と、神奈川でやっていることの中に民主党政権の本質が現れている。しかし、現場労働者の決起で絶対にひっくり返すことができる手応えをつかめた。11・1全国労働者総決起集会で切り開いた地平をさらに推し進め、労働者の団結で民主党・連合政権打倒、松沢打倒、県労連本部打倒の闘いを闘い抜く決意だ。(神奈川・S)
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週刊『前進』(2418号3面3)(2009/11/30 )
デジタル版『本多延嘉著作選』
綱領草案の基礎にある革命的思想・理論の結晶
青年の組織化に活用しよう
革共同50年の歴史的地平の上でかちとられた25全総の画期的勝利と軌を一にして、このかんの前進社デジタルアーカイブ委員会の膨大な作業がついに実り、このたびわれわれは『デジタル版 本多延嘉著作選 全7巻』の刊行を実現した。これは、国家権力の未曽有の10・23大弾圧(前進社本社への襲撃捜索。デジタル媒体の大量押収)を根底的に粉砕する決定的な勝利だ。
よみがえる本多同志の重要論文
「暴力革命論は、プロレタリア革命の本質論をなすものである……スターリン主義者の種々の平和革命論、カクマルの『一定の段階』論や『敵が身の程を知らずに反撃してきた場合』論などは、プロレタリア革命の本質論を現象論の次元にすりかえるものであり、革命の本質的内容を破壊するものである」(「『戦争と革命の基本問題』の学び方」)
この刊行によって、長らく絶版となっていた「戦争と革命の基本問題」を主要著作とする『本多延嘉著作選』第2巻が復活した。待ちに待たれた快挙である。
そればかりではない。帝国主義段階におけるプロレタリア革命の一般理論としてのレーニン主義を、カクマルによるレーニン主義の小ブル自由主義的改作を完膚なきまでに批判することをとおして圧倒的・体系的に復権した綱領的論文「レーニン主義の継承か、レーニン主義の解体か」(第1巻)。
70年安保闘争を前に、帝国主義とスターリン主義の戦後世界体制論や日本革命論などを縦横に論じた大作「70年安保闘争と革命的左翼の任務」(第4巻)。
革共同がいかに激烈にいかに徹底的にスターリン主義と対決しトロツキー教条主義を克服して、レーニン主義的組織原則にもとづく「反帝・反スターリン主義」の党として鍛え上げられてきたかがよく分かる「革命的共産主義運動の理論と歴史」(5巻など)。これは革共同50年史の基礎をなす貴重な文献だ。
これら「本多延嘉著作選」の全7巻が、1枚のCDに収められている。
デジタル版で様々な活用方法
デジタル化にあたって、原本・原文を全面的に読み直し、誤植の訂正などに万全が期されている。そして、デジタル版ならではのさまざまな工夫がなされている。
@全7巻のオリジナル書籍画像(PDF)がすべておさめられており、永久保存がなされているのも重要な特徴だ。
Aそのうえで、全論文がテキスト化され、それをもとにワードファイルとそのPDFファイルが形成されている。
Bそしてこのワード版・PDF版には、A4横書きとB5縦書きの2種類があり、どちらもパソコン画面で読むことはもちろん、印刷して読むこともできる。A4横書きでは目次機能(リンク)を駆使して、読みたい論文・章・節に瞬時にジャンプすることができる。
読み方のむずかしい漢字には丸括弧( )で読みがながつけられている。今ではあまりなじみのない用語にはやはり丸括弧( )で簡単な説明が補われている。さらに、第2巻の「戦争と革命の基本問題」での孫子や「天皇制ボナパルティズム論」での幸徳秋水など旧字・漢文調の引用文では、現代語訳がつけられている。
刊行を契機に徹底的に学ぼう
「労働者階級(プロレタリアート)の解放は、労働者自身の事業である。この解放は、資本主義社会の全面的な転覆によって達成される」で始まる革共同の綱領草案の基礎にあるのが、『本多延嘉著作選』に脈々と流れる思想・理論・精神だ。
今回のデジタル版の刊行を契機に、この思想・理論・精神をあらためてわがものとしよう。また、革命的共産主義運動の新たな担い手となる何十万何百万の青年にぜひ広めよう。
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週刊『前進』(2418号4面1)(2009/11/30 )
日本と世界の学生リーダーを取り戻せ
8学生と連帯し教育民営化粉砕―法大闘争の爆発へ!
11・1労働者集会の地平から獄中8学生の即時奪還に向けて、09年を締めくくる大決戦に突入しよう! 8学生を先頭とする法大闘争のなかで生み出された「教育の民営化反対」「教育・大学・未来をとり戻そう!」のスローガンは、今や国際学生運動の共通の旗となっている。獄中の8学生こそは、こうした闘いの最先端を切り開いてきた世界に誇るべき存在だ。国家権力による長期勾留を粉砕し、8学生即時奪還へ総力で取り組もう! その力で、激闘の2010年決戦に勇躍打って出よう!
(写真 2学生不当逮捕をはねのけて闘いとられた10・16法大解放集会【外濠公園】)
11・1集会の地平と獄中闘争の前進
11月18〜20日の3日間にわたり、41人もの逮捕者を出しながらも不屈に闘われたカリフォルニア大学の第2波スト。17日には、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国で「教育は売り物ではない」を共同スローガンとして一斉に闘われた大学スト・街頭デモ。
こうしたなかで、22日には、ドイツの『左翼新聞』が全学連へのインタビュー記事を長文にわたって掲載し、読者に向かって「全学連との交流」を呼びかけるという実に画期的な事態となっている。法大闘争と11月集会の思想と路線が全世界の怒れる青年・学生をとらえ、綱領的・路線的な結合を生み出している。
もちろん、11・1集会の大成功は、圧倒的な感動をもって8学生に受けとめられた。
「11・1! 5850人結集! この時代に、階級闘争に責任をとりきる勢力として、我々がこの規模で登場しているのは、本当に圧倒的だと思います。なによりも、25全総以来のこの2、3カ月の闘いの飛躍は、獄中にいても感動的な大勝利だったと確信します。11月の過程で、革共同は革命党として圧倒的に成熟したと言えると思います。さらに、国際連帯闘争の強化拡大! 大勝利だと総括しきれると思います」「世界革命は可能だ! 我々は階級の前衛だ! この確信を胸に、年末、大闘争にうって出て下さい。僕も、獄中闘争を、最後まで集中して貫徹し抜きたいと思います!」(全学連書記長・冨山小太郎君、11月12日付の手紙より)
また、全学連委員長・織田陽介君は、11・1の成功を踏まえて、国鉄決戦を先頭とする日本階級闘争の最前線で闘う労働者に向けた力強い連帯アピールを発している。
「11・1労働者集会において5850人の大結集で宣言されましたように、国鉄1047名解雇撤回、民主党・連合政権打倒の闘いこそ、日本革命の核心課題であると考えます。『戦後政治の総決算』のかけ声とともに中曽根康弘が宣戦布告した国鉄分割・民営化攻撃は、国鉄労働運動がつぶれるか、自民党がつぶれるかの階級戦争としてあり、それは国鉄労働者の引き受けた多くの困難を経て、ついに自民党の壊滅として結実したと言えます。代わって登場した鳩山首相は、『戦後行政の大掃除』=労組壊滅宣言を発し、中曽根の亡霊として国会をうろついています。また、国鉄分割・民営化当時ことごとく現場組合員を裏切った体制内指導部連中は、こぞって道州制攻撃に突進しております。
革命家マルクスは確か、『歴史は2度繰り返す』ということについて、それは、人間が笑顔で過去と決別するためだと語っております。民主党・連合政権打倒の闘いは、国鉄労働者が全労働者人民をひきつれて歴史の大舞台に返り咲き、過去の一切の辛酸ともども打倒、決別していくための闘いに思えてなりません。それは、日本の労働者階級が本来の自己の力を回復し、ゼネストやプロレタリア革命を復権していく歴史的過程ではないでしょうか。
法大闘争も112人の逮捕者を数え、その中で打ち鍛えられた団結の強さには日々確信を深めております。必ず300万学生の革命的決起へと転じ、国鉄決戦への合流を実現したいと思います。
動労水戸と全学連の固く熱い変わらぬ連帯をこめて!!」(11・22動労水戸定期大会への連帯アピール)
国鉄闘争を先頭とする労働者階級の歴史的地平が、ここにしっかりと確認されている。そして、法大闘争は、3年8カ月にわたる激闘をつうじて、日本階級闘争の死命を決する階級決戦へと押し上げられた。それは国鉄闘争とならぶ民主党・連合政権打倒の最先端攻防であり、民営化阻止決戦の最前線であり、日本と世界の青年・学生を反帝・反スターリン主義プロレタリア世界革命の大道へと結集する決定的水路にほかならない。
獄中からオバマ・鳩山打倒への決意
さらに、11・1集会の圧倒的な勝利感と一体のものとして、米帝オバマ・日帝鳩山への怒りの打倒宣言が獄中から寄せられている。
「沖縄をめぐって起きている日米の激しい矛盾・あつれきは、鳩山にも、オバマにも決定権などないのだという事です。96年のSACO(沖縄基地に関する日米特別行動委員会)合意以来の闘い、とりわけ辺野古現地実力闘争こそ、今日の地平を切り開いているのだということです。その『絶対反対』の闘い、11・8の2万人決起が1047名闘争と結合した時、革命の火薬庫=沖縄は真に爆発し、本土―沖縄の労働者階級・労働運動の団結がかちとられる。現在の沖縄をめぐる日米帝の矛盾とは、何よりその団結の現実性としてとらえるべき情勢であると思います」「今回のオバマのアジア歴訪は、世界大恐慌と世界戦争の過程をさらに激しく促進させるものとなっています。しかし、この一切を止める、そして人類史を前に進める闘いが11月1日に見事に打ち抜かれた、という事だと思います。鳩山政権に連合が付いているように、オバマにはAFL―CIO(米労働総同盟・産別会議)という体制内労組が付いており、保護主義政策の最先兵となっています。闘う労働運動の復権こそ、最先端の攻防であり、革命の道です。この闘いの先頭に1047名解雇撤回の旗が立った事によって、日本階級闘争が世界革命への実践的突破口となった! 民主党・連合政権との倒すか倒されるかの直接的な激突が始まった! そう思っています」(新井拓君、11月16日付の手紙より)
このように、獄中の学生たちは鋭敏に情勢をとらえ、戦争と民営化に突き進む日米帝国主義―オバマ・鳩山と体制内労組指導部を串刺しにして打倒する路線が、11・1集会で打ち立てられたことの勝利性をしっかりと受けとめている。ここに貫かれているのは、労働者階級の持つ力と可能性への限りない信頼に裏打ちされた、マルクス主義的な革命精神そのものである。
こうした階級の指導部へと日々成長している学生たちに対する国家権力の恐怖と憎悪が、不当な長期勾留となってあらわれているのだ。断じて許すことはできない! 革命的プロレタリアートの矜持(きょうじ)にかけて、獄中8学生の即時奪還を実現しよう!
綱領草案を指針にマル学同の建設を
8学生への弾圧と長期勾留の直接の引き金となったのは、今年4・24法大解放総決起集会の爆発だった。法大生が当局と警視庁による阻止線を突破して続々と結集し、総勢1500人の大集会となった4・24闘争。まさに「監獄大学の教室の中から反乱が起こった」(全学連副委員長・倉岡雅美さん)。この闘いに、法大当局のみならず日帝国家権力の中枢までも心底震えあがったのだ。
この4・24集会を実現するまでに深められた「教育の民営化」反対路線は、今や日本のみならず世界の学生運動の共通スローガンとなっている。その内容は、8学生の『意見陳述集』に余すところなく語られている。それぞれの個性が遺憾なく発揮された、重厚かつ機知に富んだ陳述の一部を紹介したい。
「『大学の自治』の名の下に施設管理権を濫用し、社会の中で最も政治的公共性が保たれなければならないはずの大学を私物化している、現法政大学理事会の罪こそが裁かれなければならないのである。本公判は、大学のあり方を問うものとならなければならない。歴史は我々を無罪にする」(文化連盟委員長・斎藤郁真君)
「法大闘争は人間の尊厳と誇り、権利を守る闘いであり、我々の名誉回復闘争である。新自由主義の走狗に堕し、市場原理主義に自ら染まった法大当局は多様な文化を否定し、個々人の生き方までをも画一化し、異議を唱えた学生には壮絶な弾圧を行った。大学に理性を再建することを国家権力が圧殺するなら、そんな体制は転覆して然(しか)るべきだ」(同副委員長・恩田亮君)
「僕が訴えたいのは『もう暴れるしかない!』ということです。『騒ぎを起こせ!』『祭りを起こせ!』ということです。僕たちは今一度想像力を取り戻さなければなりません。集会に結集した僕たちひとりひとりの団結した力が、ここではないもう一つの世界を必ず見せてくれる。団結していきましょう!」(同企画局・増井真琴君)
「法大闘争は、自由を求める闘いから『教育の民営化』――新自由主義と国家丸ごとの民営化=道州制と対決する闘いとして進んでいる。そしてそれは教育と社会を労働者・学生の手に取り戻していく闘いだということをハッキリさせたい!! 教育とは本来、社会的なものである。それが実は私的に独占されているということが、資本主義の最も破産した形態である新自由主義下において衝撃的に暴露されたのである。だからこそすべてを奪い返す闘いこそが我々に求められているのだ。一言で言うなら『革命やろう!!』ということである」(法大生・内海佑一君)
「この時代、学生は労働者階級の最先頭で闘う最も解放的かつ戦闘的な存在だ。腐った体制を破壊するパワーと新たな時代を切り開くあふれる情熱をだれも我々から奪うことはできない。反撃の主導権は最後まで我々が握っている。法大キャンパスを必ず学生の手に奪い返す。断固この道を突き進んでいこう!」(倉岡雅美さん)
最後に、8学生奪還の闘いは、法大における洞口朋子さんへの不当処分阻止の闘い、全国の大学で学生自治を死守・拡大する闘いと完全に一体だ。そして何より、マルクス主義の思想と路線で武装された革命党の圧倒的建設こそが一切の展望を切り開く。革共同綱領草案を指針に闘いを進め、全国学生はマルクス主義学生同盟・中核派に結集しよう!
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週刊『前進』(2418号4面2)(2009/11/30 )
“『前進』で革命をやろう” A地方前進担当者会議
レーニンに学び機関紙拡大で党と労働組合の一体的前進を
11・1全国労働者総決起集会の大高揚と革共同綱領草案を受け、A地方委員会で〈前進担当者会議〉を開催した。そこで報告された「レーニンの機関紙活動」のくめども尽きぬ意義と、各地区党の同志たちの挑戦の素晴らしい豊かさとを共有し、「『前進』で革命は実現できる!」ことを確信した。思い切った『前進』拡大闘争に吶喊(とっかん)しよう!
労働者の新聞プラウダ創刊
1912年、シベリアのレナ金鉱では、経営側が年々700万ルーブル(当時の熟練工の日給が1ルーブル)もの莫大(ばくだい)な利潤を得る一方、労働者は低賃金と極寒の労働、腐った食事を強いられ、妻や娘をなぶられていた。4月4日、我慢のならない扱いに怒った労働者がストライキに立ち上がった。国家権力による労働者への銃撃で500人以上の死傷者が出た。
事件を訴えたボルシェビキの合法週刊紙『ズベズダ(星)』は、ツァーリの毎号の没収命令をかいくぐって労働者の怒りを組織し、抗議ストには約30万人の労働者が参加した。
こうして、「革命的高揚が進展している」というプラハ協議会声明(12年1月。ボルシェビキの再建大会)の正しさが証明される中で、同年4月22日、ボルシェビキの合法日刊紙『プラウダ(真理)』が創刊される。
発刊に必要なお金は労働者が持ち寄った。
買ってから払う代価ではなく、労働者の共有の武器として、予約金を出すことで支えた。
日常的には、各号の半分は(毎日)街頭で売られ、半分は工場で売られた。ペテルブルグの大工場内では各号の配布に担当が一人ついた。彼は新聞を配布し、集金し、編集者と連絡をとった。
12年4月の創刊から、第1次帝国主義戦争で14年7月8日に最後的に発禁になるまで、『プラウダ』は2年2カ月余りの間に636号を送り出す。合法ではあるが、労働者階級と警察権力とのすさまじい死闘に勝利して、それは保証された。工場からは毎日30〜35通の手紙や記事が編集部に届き、最も切実なテーマについてレーニンの論文・記事284編が掲載された。
発禁8回、36回の莫大な罰金刑、155回の『プラウダ』押収(月平均5回!)命令も、労働者の非公然活動で新聞は読者に渡った。
発禁になった後も、すでに定期購読者1万2千人と、工場と街頭で毎日3万部近い有料購読者を組織していたボルシェビキは、非合法中央機関紙『ソシアル・デモクラート』を軸に、各種の合法、非合法の地方機関紙・誌を駆使して党の路線と組織を守り拡大した。この力をもって、開戦半年後には「労働者の新聞」によってジリジリと攻勢に転じていく。
機関紙発禁、国会議員逮捕、「スト参加者は無期懲役以下の刑」とあいつぐ弾圧にもひるまず、ストライキ、デモを繰り返すことで新たな読者と党員を獲得して組織を再建する。戦時下の15年のストライキは928件、参加者は54万人、16年1284件、95万人、17年は2カ月で1330件と爆発する。
2月革命でツァーリを打倒した後も、労働組合の中に機関紙読者網を基礎とした党細胞を建設することで工場委員会と各地のソビエトを獲得していく。
機関紙武器に多数派に成長
ソビエトの代議員は工場から千人に1人の割合で選出された。労働組合(軍も)の中で多数派になってはじめてソビエト代議員になれた。だから党員数約1万人の17年2月段階でボルシェビキはいまだ少数派だった。
しかし4月、党協議会を開き、「4月テーゼ」で全党の再武装をかちとったボルシェビキは、7月弾圧で新聞を閉鎖されながら新たな機関紙を創刊し、8月には23万5千部を発行、党員数を24万人に拡大し、2151の工場委員会を獲得した。この力で10月、全ロシア工場委員会評議会代議員の57%がボルシェビキを支持した。蜂起の前に大衆的な支持をかちとっていたのだ。軍も30万人がソビエト指揮下に入った。
武装蜂起の瞬間も機関紙をめぐる攻防だった。10月24日早暁(そうぎょう)、ボルシェビキ党機関紙印刷所を臨時政府軍が襲撃、破壊する。しかし、ソビエトの革命軍事委員会の軍が急行し奪還。印刷機を修理し、午前11時、「臨時政府打倒! 全権力をソビエトへ!」の大見出しの機関紙が配布され、蜂起へ。午後3時、臨時政府の押さえた交通拠点を奪還、24日の夜から26日未明までの闘いで10月革命は勝利した。
ロシア革命がすごいスピードで進展したこともあり、機関紙拡大−党建設は横並びにはいかなかった。鉄道・郵便・電信・官吏・農民・大学はメンシェビキやエスエルが多数派だった。こうした困難を克服しつつ革命ロシアの建設と世界革命完遂の闘いが進められた。
前進読者会で職場に党建設
会議で労働現場での多くの実践が報告された。
B地区のC労組書記長は、現場でみんなと一緒に汗みどろで闘って、「僕が作っている新聞です」と全員に提起して、毎週定期的な読者会を始めた。C労組が発展したきっかけは、工場前で寒さに震えながらビラをまき続けている姿を多くの労働者が見ていたことだ。
D地区E労組は、「前進読者会」とオープンに宣伝し続けて、青年と年配者の党への結集が実現した。
F地区G合同労組は、地域丸ごと拠点にしようと、自治労・全逓の正門ビラまきと『前進』販売を続けている。
H地区では、大工場街での『前進』販売を続けて、ついに基幹産業内に党を建設した。
I地区のJ労組は、意識的に闘いやストを『前進』に投稿して、「俺(おれ)たちの新聞」として拡大した。定期大会では来賓にも『前進』を販売した。あふれる自信と確信が激烈な党派闘争を制して、連続的に新組合員を獲得している。
ある仲間は「みんな明るくやってるなあ」と言ったが、自己解放的な『前進』拡大は、綱領草案で獲得された路線への自信と、みんなで拡大闘争を始める団結力、そして「実践の数の多さ」によって成立する。性急にすぎたり、逆に踏み込みの弱さからの「失敗」も、次の挑戦への糧にすることができる。
今日、国鉄を基軸とする4大産別決戦、各職場での職場支配権をめぐる闘い、法大闘争と三里塚闘争や弁護士戦線などの激闘、国際連帯の闘いは、そのままプロレタリア世界革命へつながる歴史的闘いだ。
党と労働組合の一体的前進をかちとり、「機関紙で革命をやる」闘いに飛び出そう。
(投稿/熊谷二郎)
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週刊『前進』(2418号4面3)(2009/11/30 )
2009年 11月18日〜24日
日本有事の米作戦が判明/外務省「核密約」認める方針
●文科相、教科書検定「適正」 川端文科相は衆院文部科学委員会で、高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決(強制集団死)」の記述で日本軍が「強制した」との文言を削除・修正させた07年の教科書検定意見について「日本軍の関与がなかったという意見ではない」とし、問題がないとの認識を示した。その上で、検定意見が撤回されていない現況を含め「適正に経過していると認識している」と述べ、検定意見と検定意見の策定過程が適正に行われたとの見解を示した。(18日)
●日本有事の米作戦が判明 日本が武力侵攻される事態を想定して、米軍が沖縄の米空軍嘉手納基地に航空機約80機を追加し、また米海兵隊普天間飛行場に300機のヘリコプターを追加配備する計画を立てていることが分かった。現在、嘉手納には約100機が常駐し、有事には倍増する。普天間のヘリは約50機から7倍に増える。米軍が普天間飛行場の移設問題をめぐり統合案を拒否しているのは、嘉手納1カ所にまとめると基地は航空機やヘリであふれかえるためとみられる。(18日)
●オバマ支持50%割れ 米ギャラップ社が公表したオバマ米大統領の支持率は49%になり、オバマが就任した1月以降の同社の調査で初めて5割を切った。不支持率は44%だった。就任から10カ月。同社によると5割を切った速さは、第2次大戦後ではフォード、クリントン、レーガン各大統領に次ぎ4番目という。(20日)
●血痕検出に「はねたかもしれない」
沖縄県読谷村で11月7日に発生したひき逃げ死亡事件で、沖縄県警が容疑者と断定した在沖米陸軍トリイ通信施設の2等軍曹が、運転していた車両から被害者の血痕や毛髪が検出されていたことなどを受け「はねたかもしれない」と弁護士に話していたことが分かった。一方で「人をはねた認識はなかった」として、ひき逃げ容疑を否定している。県警が米陸軍側に協力を求めているが2等軍曹の取り調べは実施されていない。(20日)
●外務省「核持ち込み密約」認める
外務省は、調査を進めている米軍核搭載艦船の日本通過・寄港を黙認する日米両政府の「核密約」を事実上認める方針を固めた。同省関係者が明らかにした。来週にも設置される第三者の有識者会議で精査した上で、年明けに調査結果を公表する。(21日)
●核の傘堅持狙い対米工作 日本政府が麻生政権時代に「核の傘」の堅持を狙い、米国の中期的な核戦略検討のために米議会が設置した「戦略態勢委員会」に行っていた対米工作の全容が分かった。現在米国が持たない地中貫通型の小型核が望ましいと指摘し、短距離核ミサイルの退役も事前に日本と協議するよう求めていた。複数の委員会関係者が明らかにした。(23日)
●米下院歳出委員長「戦争税が必要」
米下院のオビー歳出委員長(民主党)は米ABCテレビのインタビューで、オバマ大統領が検討中の追加的な米軍増派を含むアフガニスタン戦略見直しに関し、新たに戦争税が財源に必要との考えを示した。(23日)
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週刊『前進』(2418号5面1)(2009/11/30 )
戸塚秀夫「試論 動力車労働組合運動の軌跡について」を弾劾する〈上〉
国鉄分割・民営化=20万人首切りの先兵・カクマル松崎を絶賛する大罪
大迫達志
JR総連カクマルとカクマル松崎明に籠絡(ろうらく)されたエセ学者や自称「労働運動家」どもが、国鉄1047名解雇撤回闘争に介入し、JR検修全面外注化攻撃との大決戦の真っただ中で動労千葉労働運動を破壊しようとうごめいている。われわれは、これを断じて許さない。怒りをこめて粉砕し、国鉄分割・民営化をめぐる階級決戦の決着をつける闘いにうってでよる決意である。その闘いの一環として、今号から、動労本部=JR総連カクマル松崎明を賛美し「新たな労働運動」と称揚して国鉄1047名闘争解体に手を貸す戸塚秀夫とその『試論・動力車労働組合運動の軌跡について』への徹底的な批判・弾劾を開始する。
(写真 中曽根政権の国鉄分割・民営化で労組破壊に躍起となった自民党・国鉄再建小委員会の三塚博【右】に頭を下げる動労カクマル・松崎明【1986年】)
他労組員の首を切り動労カクマルの生き残り図る
80年代の国鉄分割・民営化をめぐる攻防は、けっして二十数年前の過去の問題ではない。それは今現在、自治労・社保労組本部をはじめ、小沢・鳩山民主党政権の中軸を担い、ファシスト労働運動と一体化して道州制=公務員360万人首切りに全面協力し、現場の闘いの圧殺に動く連合指導部を打倒する闘いの一環でもある。そうした観点から動労カクマルによるファシスト労働運動の歴史的経緯をあらためて明確にする。
具体的事実として、動労カクマルという国鉄労働運動内部に巣くった反革命ファシストの存在と所業ぬきに国鉄分割・民営化はあり得なかったことを確認したい。
80年時点の国鉄職員数は42万人。それが、87年4月JR新会社発足時には21万人に減らされていた。そのほとんどが退職を余儀なくされ、200人を超える労働者が自殺に追い込まれた。当時、最強の労働組合運動といわれた国鉄労働運動の本丸に手をかけ、20万人以上の首を切り、総評を解散に追い込むという日本帝国主義の戦後史を画する攻撃の成否は、ひとえに労働組合指導部のあり方にかかっていた。
戸塚の主張の概要は、「国鉄分割・民営化という国家をあげた未曾有の攻撃に対して、動労という組織を守り動労の組合員を守るためには、動労本部・松崎明が考え抜いて決断し選択した道以外にはなかった。古い労働運動観、過去の労使関係にしがみついて無為無策のままでいた国労とその点が決定的に違う。『裏切り』などと言われるが、それしかなかったし、むしろ現在に通用する『新しい労働運動』だ」というものである。
しかし、現実はどうだったか。動労カクマル松崎明は、国鉄分割・民営化過程での20万人を超える首切り(そのほとんどが「自主退職」だ!)のために、当局にもできないあくらつな職場暴力をもって国労のみならず自らの組合員も脅迫し、勧奨退職、一時帰休、出向・派遣に追いやり、追い出していったのだ。200人に上る自殺者の中には、国労組合員だけでなく同じ動労の組合員もいる。「組織を守る」と称してやったことは、動労内のカクマル分子を守ることだけだったのだ。そのために「他労組解体」を叫び、自らの組合員すら切り捨てた。こんなものは労働組合運動とは縁もゆかりもない。こういう連中をファシストというのだ。
この反革命暴力ぬきに国鉄分割・民営化はありえなかった。そしてこの動労カクマルのファシスト行為か、今日の貧困と大失業を生み出した日帝ブルジョアジーによる新自由主義攻撃の進展を可能にしたのだ。
安全問題を崩壊させてまで全面外注化・労組破壊に突き進む現在のJR体制も、JR総連カクマルの一連の裏切りと支えがあったればこそ生み出された。戸塚論文はデマゴギーの塊なのである。以下、具体的経過を見ていく。
国鉄分割・民営化攻撃に先立つ1978年3月、すでに動労本部カクマルは動労定期大会において、4割に達する反対を押し切り、「国鉄貨物の需要が減るのはストライキをやるからだ」として貨物合理化反対闘争を放棄する「貨物輸送安定宣言」と「三里塚絶縁宣言」を強行した。
「国鉄=国賊」論に屈服し「働こう」運動を打ち出す
81年3月、第2次臨時行政調査会(第2臨調)が発足し、11月には「戦後政治の総決算」を呼号する中曽根政権が登場した。中曽根は、行革攻撃の頂点に「国鉄の分割・民営化」を据え、今日の社保庁攻撃のような「ヤミ・カラキャンペーン」を大々的に始めた。自民党政権が生み出した20兆円の国鉄債務の責任を「働き度の悪い労働者」に転嫁し、「ヤミ手当」や「カラ出張」を誇大に宣伝し、「ストをやるから国鉄赤字が増える」という厚顔無恥なデマ宣伝がくりひろげられた。
これに対して動労カクマルは、当局の意向に沿う形で82年1月、『国鉄問題に関する動労の考え方』を発表、「職場と仕事を守るために働き度を高める」という「働こう運動」を打ち出した。「国家意志の攻撃に抵抗してはならない。国鉄の国鉄としての維持のために労使一体で国民世論の喚起をうながす。働き度を高め、輸送需要を開発せよ。自らエリを正し、社会的に許容される労働の体制を」と公言したのだ。これが今、自治労本部が「攻めの民営化対応」として進める「職の確立」「現業活性化」方針の手本となっている。
しかし現場労働者の怒りが噴き出し「働こう」運動が行き詰まる中、動労カクマルは『83年・我々の組織的課題』と題する歴史的文書の総学習運動を展開した。「国労からの『産報化労使協調路線』とか『資本の軍門に下った動労』であるとかの誹謗中傷」を非難し、「冬の時代だ。総評労働運動は終焉した。この情勢を無視して唯我独尊的に原則主義を押し出し、戦術を引き回すことに断固対決する」として”国労解体運動”に乗り出したのだ。これは「戦術的対応」の次元ではなく、ファシスト労働運動路線への自覚的な踏み切りだった。
82年5月、第2臨調第4部会は「国鉄の分割・民営化」と新経営形態移行までの「緊急11項目」を発表、「職場規律の確立」「私鉄並みの生産性」、新規採用停止、外注化、あらゆる手当の削減、既得権剥奪(はくだつ)などの組織破壊攻撃が職場に吹き荒れた。
「雇用守った」という大ウソ
これに対し動労カクマルは全面屈服し、ブルートレイン添乗旅費手当の返済を決定。現場協議制破棄をも承諾し1万5千人要員削減を承認した。抵抗してスト態勢をとった国労を「挑発者」呼ばわりし、時間内入浴への賃金カット攻撃に対する闘いにも敵対した。まさに国鉄労働運動破壊の突撃隊となったのだ。
83年8月の動労大会は「職場がなければストもできない。仕事がなければ入浴の必要もない。仕事があってこそ国鉄労働者として生活することができる」と企業防衛主義を満展開し、84年3月には動力車乗務員勤務協定(動乗常勤)改悪を妥結、3万人の「過員」が人為的に作り出された。同年5月、動労臨時中央委で松崎明は「利便性を高める血の犠牲が必要。改憲、安保、自衛隊を認めなければ経営参加できない」と発言し、当局が打ち出した「余剰人員対策」=首切り3本柱の「勧奨退職、一時帰休、出向・派遣」に全面協力した。
動労カクマルは、50歳以上の労働者は職場を去らざるをえない状態をつくり出した。カクマル分子がベテラン労働者をつかまえて「後進に道を譲れ!」と迫り、ロッカーの中の靴に泥水を入れるなど、さまざまな嫌がらせを組織した。戸塚らの言う「動労は雇用を守った」などというのは真っ赤なウソなのだ。
85年7月、国鉄再建監理委最終答申が閣議決定され、この時点での国鉄職員27万6千人のうち9万3千人が余剰人員とされ、首切り攻撃が始まった。動労カクマルはこの10万人首切りの先兵として国鉄労働者の前に登場したのだ。
闘争圧殺の労使共同宣言と「血の入れ替え」を強行
85年9月、動労千葉は定期大会で「悪者にされ3人に1人が首を切られて黙っていられるか。敢然とストライキに打って出て社会に信を問おう」と満場一致でスト方針を採択。同年11月28〜29日の24時間スト(運休243本)に決起した。
その結果、国鉄分割・民営化の恐るべき陰謀は暴かれ、社会問題化・政治焦点化することに成功した。国論を二分する議論が始まった。
さらに国鉄労働者の総決起を切り開く突破口が切り開かれた。スト破りを拒否した国労千葉の組合員が決起。力関係の逆転が始まった。組合員の屈服を迫るために当局が行った「進路アンケート調査」に対して国鉄労働者の52%、動労千葉は全員、国労は7割が白紙回答を出し、当局に手痛い打撃を与えた。
国鉄分割・民営化計画が労働者の反乱で瀬戸際の危機に陥る中、86年1月、動労、鉄労、全施労は、当局と「労使共同宣言」を結んだ。「国鉄改革は国民的課題」「余剰人員問題の解決(=12万4千人首切り)は最大のテーマ」とし、「労使が一致協力して取り組む」「諸法規遵守(ストも順法闘争も放棄)」「リボン・ワッペン不着用、氏名札の着用」「点呼妨害など企業人のモラルにもとる行為の根絶」「必要な合理化は積極的に推進する」「余剰人員対策、派遣制度、退職勧奨、希望退職制度の目標達成」とまで誓った。単なる裏切りではなく、まさに資本の奴隷頭として「国鉄改革・首切りの先頭に立つ」と宣言したのだ。
2月、動労千葉は処分粉砕・業務移管攻撃粉砕で線路見習い訓練(線見訓練)阻止闘争をまる1カ月間闘い抜き、さらに第1波を上回る千葉全線区の第2波ストライキに決起、運休本数は602本に達した。
これに対し3月、動労カクマルは、広域異動によって首都圏の国労・動労千葉組合員を追い出すことを狙った「血の入れ替え」攻撃に北海道・九州の動労組合員を駆り出し、東京・大阪の国電区間の運転士はほとんど動労に替わった。
さらに86年4月、国労内カクマルが国労破壊のために「真国労」をデッチあげた。当局は「人材活用センター」を設置、2万1千人を隔離・収容する攻撃に出た。動労は「国労をつぶし総評を解体する」(松崎)と公然と表明して総評を脱退。国鉄分割・民営化にかけた中曽根の意図を体現する先兵となった。
こうした中で、当時16万人の国労は、「タコつぼ」方針をとる本部の対応不能状態の中で、組合員が毎月1〜2万人脱退する状況に追い込まれた。自殺者は200人に達した。当局と組んだファシスト・カクマルの陰惨な暴力の結果だ。
86年8月、動労と鉄労、全施労、真国労が「第2次労使共同宣言」を締結した。「分割民営化の推進」を明言、「争議権を自粛」「新会社を担う職員は勤労意欲がある職員であるべし」とうたい、新会社への選別・排除を当局と確認した。
しかし同年10月、国労修善寺大会において、国労組合員は「労使共同宣言」路線を拒否し、民同執行部を打倒した。12月、当局の「配属先希望調査票(意思確認書)」に対し、動労千葉は全組合員が「一本書き」で対決した。87年1月、国労組合員や動労千葉の闘いに危機感を募らせた動労カクマルは、当局に対し「採用枠を削ってでも国労や動労千葉の首を切れ」と緊急申し入れを行った。他労組の首切りまで要求するファシスト労働運動としての変質はここにきわまった。
87年2月16日、新会社不採用で国労・全動労・動労千葉など7628人の労働者が清算事業団送りになり、4月にJR新会社が発足。職員数は21万人となり、80年〜87年で21万人削減が強行された。しかし89年12月、動労千葉のストライキに続き、90年3月、国労と動労千葉がストライキに決起し、ついに4月から1047名解雇撤回闘争が始ったのである。
歴史の全過程が、動労カクマル松崎明の大罪を証明している。何が「新しい労働運動」(戸塚)なのか。まさに帝国主義の危機の時代におけるファシスト労働運動だ。
2010年4・1JR検修全面外注化絶対阻止! 10春闘で国鉄決戦の爆発をかちとり、全労働者の手でJR総連カクマルを打ち倒そう!
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週刊『前進』(2418号5面2)(2009/11/30 )
保護主義の連鎖止まらず
「超大国アメリカ」先頭に
世界大恐慌の過程に本格的に突入した08年10月以降、52カ国・地域で合計290件の保護貿易措置が導入されたことが分かった。多い順にインド42件、アメリカ35件を始め、アルゼンチン27件、中国26件、ロシア25件などが続く。
特に重大なのは「超大国」アメリカの保護措置だ。その筆頭が、8000億j(約80兆円)を超える予算規模で成立した米景気対策法に、米国製工業製品の購入を義務付ける「バイ・アメリカン」条項が盛り込まれたことだ。対策事業で使われる資材の調達のみならず、外国企業はことごとく事業の入札から締め出された。
さらに輸入品に対する直接の貿易規制も大幅に増やした。今年の米国の反ダンピング・相殺関税賦課は14件で昨年の2倍。「自由貿易」を世界中に強要してきたアメリカ帝国主義が、いまや30年代ばりの保護主義に走っている。
こうして世界的な通商戦争の引き金が引かれた。米国での事業入札から除外されたカナダは、12の都市が米国製品の購入を禁じる条例を可決。オーストラリア、ブラジル、カナダ、EU、日本及びメキシコは、米国の保護主義への対抗措置の協議を始めた。
この中で、世界の帝国主義者が「世界の工場」となった中国スターリン主義との危機的な駆け引きを始めた。米国の中国企業に対する今年の貿易規制件数は全体の86%を占めた。05年の60%から大幅な増加だ。9月には中国製タイヤに対する緊急輸入制限の発動を決定、18億jに上る中国製輸入タイヤに35%の上乗せ関税を課した。これに対し中国商務省は、米国製の輸入自動車と鶏肉製品の反ダンピング調査の実施を発表した。また欧州連合(EU)も、固定材の中国からの輸入に対する、平均80%ものアンチダンピング税を課す措置を取った。
この事態は帝国主義者にとって真に危機的である。00年から8年間で、中国の輸出入総額は520%も増大した。特に05年以降の伸びは凄まじく、貿易拡大率は年率25%を超えた。08年の輸出入総額2兆5千億jは日本の2倍に近く、アメリカにも並ぶ勢いだ。これが世界大恐慌で、一転して巨額のマイナス(前年比20%以上)に転じたのだ。中国は米国債の世界最大の保有国でもある。
保護主義の一環として為替切り下げ競争も始まっている。保護主義は相互に連鎖し、報復合戦に発展する。大恐慌が深まる中での世界経済の劇的な収縮と分裂・ブロック化は、世界の帝国主義国・大国の「勢力の不均衡を除去するのに、戦争以外にどのような手段があるだろうか?」(レーニン)という事態に間違いなく突入する。米国の完全失業率は10%を突破、オバマの支持率はあっという間に50%を切った。もう後がないのだ。
この事態の中で、オバマ政権は保険最大手AIGの経営最高責任者に対する17億円の報酬支払を承認した。大恐慌下で食糧配給の列に並ぶ労働者たちは、巨額の税金で大資本を救済するオバマ政権に怒りを爆発させようとしている。アフガニスタンへの泥沼の米軍大増派も不可避だ。労働者の国際的団結で、大恐慌と戦争を世界革命に転化するために闘おう!
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週刊『前進』(2418号5面3)(2009/11/30 )
賃下げと失業が一層激化
深まるデフレスパイラル
政府は20日、11月の月例経済報告で日本経済について、「緩やかなデフレ状況にある」と認定した。
デフレは一般的には2年以上にわたって物価が下がり続ける状態とされるが、明確な定義はない。日本経済はこの10年間、大きくはデフレが続いてきた。昨年、原油の高騰で一時的に物価が上がったが、昨秋から世界大恐慌に本格的に突入し、デフレは一層深刻化した。9月には消費者物価指数が前年同月比マイナス2・3%と急激な落ち込みを記録した。消費が冷え込んで、つくってもモノが売れず、安売り競争が激化している。企業倒産や操業停止、工場閉鎖が相次ぎ、日本経済は「危機を脱した」どころか、恐慌は日増しに深刻化している。そもそもデフレとかデフレスパイラルといわれる物価の持続的低落は、大恐慌・大不況の典型的な現れなのだ。
デフレの最大の原因は、賃下げと首切り、非正規雇用化にある。1980年代以降、帝国主義の歴史的行き詰まりの中で、米欧日の帝国主義各国は、グローバル化した利潤獲得競争に勝ち抜くために(勝たなければ淘汰される)、労働者階級に対する決定的な攻撃と金融バブルを強めてきた。それが新自由主義の攻撃だ。「人件費の徹底的削減」を至上命令にして正規職のリストラ、非正規職化、賃金半減、労働強化、労組破壊を激しく続けてきた。その結果、労働者階級は果てしない賃下げ競争に巻き込まれ、職場の安全は破壊され、多くの労働者が犠牲にされてきた。2千万人が非正規職化され年収200万円以下の「ワーキングプア」が膨大に生み出された。
現在、完全失業者の数は12カ月連続して増加し、昨年末より90万人増の363万人に達している。統計上の完全失業率は5・3%(9月)だが、雇用調整助成金の対象者や求職活動をしていない失業者を含めると、実際の失業率は15・6%ともいわれる。
こうした中、企業はますます国内生産拠点の廃止や人員削減の攻撃を強めている。労働者階級をますます犠牲にして資本家だけが生き延びようとしている。
だが、そんなやり方がいつまでも通用するわけがない。価格競争にあえぐ資本が労働者の賃金や雇用の削減を強めれば、家計を圧迫して消費はさらに落ち込み、大恐慌を深刻化させるだけだ。
「資本主義はもう命脈が尽きた」という点に情勢の核心はある。労働者階級を「賃金奴隷」としてすら、まともに食わせることもできなくなった資本主義に、どのような展望や未来があろうか。何よりも労働者階級が黙ってはいない。連合など体制内労働運動の指導部が資本家と結託して闘いを抑えつけようとしても、労働者階級は必ず怒りを爆発させ、嵐のような闘いに立ち上がる。
「日本はデフレが構造化しており、簡単に解消しない」と開き直るエコノミストもいるが、実際、現在の大恐慌は目先の財政政策や金融政策で解決するような問題ではない。プロレタリア革命による以外に、どのような解決もない。一切のかぎを握っているのは労働者階級である。階級的労働運動が勝利する時代がついに到来したのだ。
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週刊『前進』(2418号5面4)(2009/11/30 )
“農は利益ではなく人の絆”
市東さん農地問題で集会 成田“24時間化”の動きに怒り
11月22日、千葉市文化センターで市東さんの農地取り上げに反対する会主催による「講演&ディスカッション」が開かれました(写真)。農業・食糧の視点から三里塚と市東さんの闘いの意義をとらえ直そうとする意欲的な企画です。
この中で反対同盟から事務局次長の萩原進さんと、空港会社(NAA)の農地強奪攻撃と闘う市東孝雄さんが発言し、三里塚の現状と方向を示しました。
萩原さんは、前原国交相発言を機に噴出した「ハブ空港」問題を振り返り、成田空港が今でも危険きわまる欠陥空港なのに、無理を重ね机上の計算で発着回数を30万回に増やすために、ウインドシア(突風)問題を無視し、二つの滑走路での同時発着をやろうとしていることを弾劾しました。現在の滑走路は相当傷んでおり、補修工事を深夜11時から翌朝の6時まで行うことをNAAが村に通告してきたとのこと。これは24時間空港化の先取りです。
また東峰神社に植えた木が成長して、またもや「航空法違反だから切れ」とねじ込んできたのです。許しがたいことです。
また萩原さんは、NAAが市東さんに「1億数千万円で土地を明け渡して出ていけ」と迫っていることについて、金額にばかり関心を示す報道にも怒りを向け「市東さんは1本100円の大根を作り続けることで今の不条理な政治の流れを食い止めようと立ち向かっている。その気持ちを理解し闘いを広げてほしい」と訴えました。
市東孝雄さんは、先日の農地法改悪で、第1条の「耕す者に権利あり」や、第6条「不在地主禁止」が改悪されて企業の農業参入に道を開いたことを批判し、「農業は利益追求では絶対うまくいかない。耕す者、働く者に権利がある。この当然のことを訴えていく」と述べました。また自宅と畑を空港の中に囲い込んでしまおうとする「第3誘導路」計画に「寝耳に水のやり方は43年前と同じ」と怒りを表し、「お金ではない。人と人とのきずなこそ宝です。労働者の苦境、基地と闘う沖縄の怒り、八ッ場ダム、アフガン――すべてを私の農地の問題にこめて闘います」と結び、参加者の心を打ちました。
集会は成田市議会議員である足立満智子さんの司会で進められ、日本消費者連盟事務局長の山浦康明さんが「危機に立つ日本農業――恐慌のなかでの農地法改悪」と銘打った講演を行い、千葉県議会議員(農林水産常任委員)の吉川ひろしさんが県の農政動向として農地転用や耕作放棄地の実情を報告しました。また秋田県大潟村農民の坂本進一郎さん、千葉の稲作農民の小川浩さんが発言し、新自由主義政策のもとでFTA推進、農民の放置・切り捨て、農業危機が促進されている現状が語られ、市東さんの闘いが全国の農民にとって死活をかけた対決であることが浮き彫りにされました。発言者と参加者を交えたディスカッションでも率直な論議が行われました。会場では市東さんの畑で取れた作物の即売が好評を博していました。
(投稿・石岡真彦)
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週刊『前進』(2418号6面1)(2009/11/30 )
迎賓館・横田爆取差し戻し審 デッチあげ構造を粉砕
12・24論告求刑に結集しよう
11月24日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審第19回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で行われた。
今回は弁護側立証の3回目であり、検察側立証を完璧に粉砕する内容をかちとった。須賀武敏・十亀弘史・板垣宏同志と福嶋昌男同志は迎賓館・横田戦闘にまったく関与しておらず、無実だ。権力はそれを承知で、岩手弾圧で押収したとするメモなどを口実にして、4同志のデッチあげ弾圧を強行したのだ。
デッチあげ構造の核心の一つは、検察側が、鍋爆弾開発・製造のための資料でしかないメモなどを引っ張り出してきて、「本件両事件についてのメモ」であり、4同志は鍋爆弾だけではなく、本件ロケット弾も開発・製造していたのだと主張している点である。
しかし、岩手借家は1986年4、5月の迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾戦闘の後、3カ月ほどたった8月に開設された借家であり、ロケット弾戦闘とはなんの関係もない。にもかかわらず、検察官は「飛翔弾と設置型の鍋爆弾とは違う。飛翔に関するメモは本件ロケット弾のためのものだ」と得手勝手に決めつけてきた。
それに対し、弁護団は、岩手爆取裁判で検察側「証拠」として持ち出された「鍋爆弾起爆実験ビデオ」を証拠申請し、この日、上映された。それによれば、鍋爆弾が指向性散弾砲であることは誰の目にも明白であった。
さらに、物理学者の吉田義久氏が証言した。3同志と弁護団の証拠開示請求の闘いで開示させた岩手押収メモの中に、鍋爆弾用の鉛玉の飛散状況を予測計算したものとしか解されないメモの存在があることを明らかにした。こうして検察官の意図的主張はもろくも崩れ去ったのである。
飛翔弾と鍋爆弾は見た目が違うものの、両方とも強い指向性をもった砲弾(鍋爆弾は単なる爆弾ではなく鉛玉を前方に飛ばす指向性散弾)という点で本質的構造は共通しているのだ。
デッチあげ構造のもう一つの核心は、岩手借家からの押収物について、そもそも岩手借家が本件両戦闘以後開設されたという事実に規定されて、一体、開設以前は誰が保管・管理していたのか、3同志と弁護団が検察側を激しく追及した。
検察側はこの点をまったく立証することができず、完全破綻してしまった。苦し紛れの取り戻しとして持ち出されてきたのが、金沢借家関連証拠である。検察官は、「岩手借家以前、金沢借家で3人が1班を形成して、本件飛翔弾の信管を製造していた」なる主張をねつ造しデッチあげを維持しようとしてきた。しかし、一審裁判所は関連性なしとして、これらの証拠調べを却下し、無罪判決を出したのである。
この判決を東京高裁が否定し、差し戻し審となったのだが、金沢借家関連立証は完全に破綻した。そのことを一層確定するために、須賀同志が本人尋問に立ち、「金沢借家は自分の病気療養のためのものであり、十亀・板垣同志とも、本件ともまったく無関係である」ことを明快かつ簡潔に証言した。
これらの立証に圧倒された検察官の反対尋問は、彼らのうろたえぶりを次々さらけ出すものとなり、失笑を買った。あくまでも、断固とした攻めの弁護側立証を貫くことをとおして、裁判所には逆転有罪を言い渡すいかなる根拠もないことがあらためて突き出された。決定的勝利をかちとったのだ。
裁判は、12月24日に論告求刑、来年3月23、24日に弁護側最終弁論、6月2日判決公判と決まった。検察と裁判所は何がなんでも逆転有罪にしようと差し戻し審を強行しているが、このデッチあげ弾圧を断じて許すわけにはいかない。
12月24日の論告求刑公判に全力で結集し、有罪求刑を弾劾、粉砕しよう。再びの無罪獲得へ、半年の決戦を階級的団結の力で闘いぬこう。
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迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
12月24日(木)午後1時15分 東京地裁
12時半までに傍聴券配布所に集合を
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週刊『前進』(2418号6面2)(2009/11/30 )
法大弾圧裁判
4・24集会弾圧
保釈却下に怒り 長期勾留は刑の先取り
11月25日、法大4・24解放闘争裁判の第4回公判が東京地裁刑事第17部で行われた。
冒頭、登石郁朗裁判長が19日付で保釈請求を却下したことに対し、怒りの意見表明が行われた。倉岡雅美さんは、「法廷に入り込んだ東拘職員は、私たちの言動にいちいち『うるさい、黙れ』などとケチをつけ、退廷時には暴力的に引きずり出す。裁判所による公然たる暴力だ。不当な長期勾留は8カ月目に突入し、極寒の独房で白い息を吐きながら過ごしている。ふざけるな! 私たちの理性の留め金ははずれる限界だ」と怒りをたたきつけた。
内海佑一君は「長期勾留は刑の先取りだ! 『証拠隠滅・逃亡のおそれ』などというのは、真っ赤なうそだ。法大当局の犯罪を暴いてきた私たちへの長期勾留こそ最大の隠滅行為だ。不当な政治弾圧をやめよ。保釈却下には、11月労働者集会に結集した団結の力で、相応の革命的代価を支払わせる」と宣言した。
検察側証人として出てきたのは、公安刑事の江上潤と岡野直人だ。憎むべき公安刑事に対し、弁護団と被告団全員が鋭い反対尋問を行った。
法大職員が撮影したSDビデオデータを、撮影者を呼ばずに江上証言だけで採用させようというのが、検察の狙いだ。しかし、「SDを誰が撮影したのかわからない」という江上証言で証拠採用することなど許されない。さらに、倉岡さんが4・24当日にビデオ撮影していた弾圧職員の氏名を指摘し、この卑劣な隠蔽(いんぺい)工作を粉砕した。
江上は学生のアパートに公安条例違反容疑で家宅捜索をした責任者としても証言した。
冨山小太郎君が、「公安条例違反容疑でガサ入れした警察権力が、建造物侵入事件の裁判に証人として登場した。つまり、4・24集会に打撃を受けた国家権力と法大当局が、4・24罪をデッチあげたということだ」と弾圧の本質を暴露した。
続く証人・岡野は、法大弾圧の先頭に立つ札付きの公安刑事だ。前進社に対する数百人の私服警官と機動隊を動員した家宅捜索の実態が、「学生の部屋にあるUSBメモリはすべて押収した。現場で中身を確認できなかったので押収した」という無差別かつデタラメなものであることが暴かれた。
さらに、被告団からの追及で、倉岡さんの取り調べで「ウジ虫、殺されないのは俺(おれ)が守っているからだ」などという人権侵害を行っていたことや、法大生に仲間を売らせるため検察庁に暴力的に拉致していたことが明らかとなった。
最後に登場した証人は、法政大学総務部長の鈴木文夫だ。昨年の11月から総務部長となったというこの男は、検察官がいくつものヒントを出して誘導するが、3・14弾圧以来の法大闘争の経緯すらまともにしゃべれない。検察官もあきれるお粗末さだが、時間切れで救われ、主尋問は続行となった。
こんな裁判のために、8カ月もの勾留を続けることは断じて許されない。獄中の全員を直ちに釈放せよ。
暴処法弾圧
織田君の退廷撤回 被告が主導権を握る
11月26日、東京地裁刑事第1部で法大暴処法弾圧裁判が大いに闘い抜かれた。8カ月を超える長期勾留に対し、「ふざけるな!」と怒りを燃やす仲間が、朝からビラまきで裁判所を包囲した。公判には法大当局が雇ったバイトが傍聴券配布に並び、金で傍聴券を買うという許し難い行為が行われている。しかも、それに学生が払った授業料が使われている! ビラでも徹底的に暴いた。
公判では恩田亮君が冒頭に「8カ月の勾留は人権侵害であり、刑罰の先取り。しかも、保釈請求の却下には何の理由もない。こんな人権侵害の秋吉淳一郎裁判長は地獄に落ちろ」と峻烈(しゅんれつ)に長期勾留を批判した。
増井真琴君は、「接見禁止、特に書籍の制限がどう保釈請求却下理由の証拠隠滅につながるのか答えてみろ」と秋吉裁判長に迫った。内海佑一君も「裁判長はちゃんと答えろ」と追及した。
しかし、秋吉裁判長は「被告人が意見を述べるのは権利ではなく機会を与えているだけだ」と発言を禁止し、勝手に警察官証人を入れて証人尋問を強行しようとした。被告席・傍聴席から「ふざけるな」と怒りが噴出。
さらに秋吉は織田陽介君に見せしめの退廷命令を出したため、怒りは頂点に達した。「被告人を退廷にして反対尋問をやるのか」と被告・弁護団、傍聴者が一体となって弾劾し、織田君を法廷に奪還! 内海君の意見表明もかちとった。この一連の過程で、裁判所の暴力支配はもろくも崩れ去り、われわれが主導権を握ることとなった。
この日は、公安刑事武村悦夫の反対尋問と法大総務部総務課長小川浩幸の主尋問が行われた。
武村への反対尋問では、法大生の自宅への不当捜索において、事件とは無関係なCDやDVD、ノートなどを押収していることについて、その不当性を暴いた。武村は押収における基準すら言えず、根こそぎ強奪していった事実が明らかとなった。また、当該の法大生の玄関先で朝から張り込みを行い、外出を確認後、捜索を仕掛けていたという卑劣さも暴露された。
総務部小川の検察主尋問は、防犯カメラの粗い静止画でもって「被告人たちが看板を引き下ろした」とデッチあげることから始まった。しかし小川は当日現場を目撃したわけではない。弁護団が「意見、解釈を求める尋問をやめ、事実のみを証言せよ」と異議をたたきつけた。裁判所もそれを認めざるを得ず、岡本検察官らの尋問は何度も中断せざるを得なかった。
検察側立証の最重要証人として登場した小川の尋問は、序盤で大きく破綻した。司法制度改悪のもとでの「新たな立証手法」は破産している。法大闘争がかちとってきた完全黙秘の勝利の地平が敵権力をとことん追いつめている。小川の主尋問は次回続行となった。
不屈に闘う獄中の仲間とともに徹底的に裁判所を追いつめ、8人の年内奪還を実現しよう!
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法大裁判に集まろう!
★暴処法弾圧裁判
恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
第5回公判 12月7日(月)午後1時30分
第6回公判 12月25日(金)午後1時30分
★4・24集会弾圧裁判
斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、冨山君、内海君
第5回公判 12月17日(木)午後1時30分
第6回公判 12月00122日(火)午後1時30分
※東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ
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週刊『前進』(2418号6面3)(2009/11/30 )
団結ひろば 投稿コーナー
11月集会、民主労総バスを運転しました 東京 潮武彦
4月から韓国語の学習を始め、夏には大型免許を取ったので、11月集会の過程では、民主労総のバスの運転をしました。日本語がほとんど通じないバスは最高の学習環境でした。
彼らの声を少し紹介します。「反対同盟の北原さんが侵略戦争の謝罪をしたことに感動した」(建設労働者)。「日本では医者と労働者が一緒に闘っていますね。医者の社会的地位が低いことに驚いた」(印刷労働者)。11・1集会の壇上に青年労働者がズラッと並んだのを見て、「以前は動労千葉だけが闘っているようだったが、今は多くの労働者が闘いに立ち上がっているね」(解雇労働者)。
自分の韓国語が少しは役に立ったと感じたのは「国際連帯のつどい」で知り合いの日本の労働者を民主労総の労働者に紹介した時でした。「どこで働いているの?」「職種は?」など。小さな交流でしたが、喜んでもらえたようでした。
訪韓行動では、同志との再会を喜び、握手を交わしました。労働者大会に参加して、世界大恐慌情勢の中で新たな闘いが巨大な規模で始まっていることを実感しました。
「すばらしい集会でしたね。日本でもこんな集会をしたいです」と公務員労働者に言うと、「日比谷野音の集会も良かったですよ」という返事でした。
来年こそ1万人を超える集会を実現しよう!
ソウルで屋台のおばさんから「上手ですね」とお世辞半分に言われた私の韓国語も、もっと役立つようにがんばりたいと思います。
ドイツの仲間も11月集会と訪韓に超感激 東京 M
ドイツのインターネット新聞『左翼新聞』が日本の11月集会や訪韓闘争を報道しています。そこには、11月に日本・韓国を訪れ、戦闘的・階級的労働運動にふれた新鮮な感動と喜びが豊かにつづられています。
たとえば、「11月集会は戦闘的で、さわやかだった。数千人の参加者が発言に集中しているのが印象的だった。資本主義に反対する全世界の運動・活動家を一つに糾合していこうという熱意がはっきりと感じられる。日本の同志たちは外国の仲間に対してとても心優しく、感動的な連帯の精神に満ちていた」と記されている。
ドイツ人2人は、帰国前に動労千葉に立ち寄って、田中委員長に次のように話したそうです。「韓国での交流会に参加して、侵略した側の日本の労働者階級と侵略された側の韓国の労働者階級が一つのきょうだいのように溶け合っているのにすごく感激した。そういう日韓の団結をつくりだした動労千葉に敬意を表したい」
外国の同志たちの期待はものすごく大きい。「私たちがもっともっと実力をつけなければ」とつくづく感じます。これから1年間の日々の実践で私たちの地力を必ず2倍にしていきましょう。
民主党の「県内移設」の裏切り絶対許さぬ 東海大学 市川知寛
11月集会の成功を引き継ぎ、11月7日〜9日に沖縄闘争に行ってきました。
11・8沖縄県民大会には2万1千人が結集。ほとんどは労働組合の動員です。しかし、集会は議員の発言ばかり。「日米安保を認めて基地を減らしていくべき」などと発言する下地幹郎議員(国民新党)には激しい野次が飛び出しました。
訪米中の神奈川県知事・松沢の「辺野古移設」発言には抗議決議を上げて全面対決! 「普天間基地即時撤去・辺野古新基地建設絶対反対」の闘いを押しつぶそうとする鳩山政権の思惑は粉砕されました。
「大恐慌をプロレタリア世界革命へ!」の時代認識と、道州制・民営化絶対反対の路線が今こそ必要です。すでに沖縄の労働者は、県民大会を主催した民主党−連合沖縄の体制内的思惑を超えて闘いだしています。
ここに私たち11月集会派が「8学生の即時釈放を求める声明運動」を持ち込んで119筆の署名を集めたことの意義はとても大きいと思います。8・30で自民党を歴史のくずかごにたたき込んだ労働者は、県内移設路線の民主党の裏切りなど絶対に許しません。
教育の民営化絶対反対の闘いを貫くわれわれこそが、沖縄の怒りと団結できると確信しました。処分阻止・獄中8学生年内奪還闘争を基地撤去闘争と一体で闘いぬこう。
旧「派遣村」出身者で資本論学習会を開始 東京「生きさせろ!」連絡会 W
年末が近づき、昨年以上に首を切られた労働者、住まいを追い出された失業者があふれています。私たちの仲間でも、期間延長をかちとってきた失業保険給付の期限が切れたり、「今月で(首になった)会社の寮を出ろ」と言い渡された人たちが出ています。ほんとうに「生きさせろ!」の闘いが必要です。
そうした中で、旧「派遣村」の仲間を中心に結成した私たち東京「生きさせろ!」連絡会の集まりが、今年初めの経団連デモ以来、続いています。毎月の例会では、仲間たちの近況報告やどう闘っていくかという討論とともに、資本論の学習会を始めています。
前回は、「労働日」のところで「搾取率」という話になりました。講師の労働者の方から、「労働者が働いてつくりだした価値が、生産手段を握っている資本家によって搾り取られている。1日の労働時間でつくられた価値のうち、何時間分が労働者に渡され、何時間分が資本家によって取られるか。マルクスの時代は半々ぐらいだったが、現代においては8割、9割が取られている」という説明を受けて、みんな、だんだん怒りだしました。
「それなら、今の取り分は、1日に1時間とか2時間働けばいいということなの。残りは全部、資本家のものになっちゃっているわけか。ひどい話だ」というところから、湯浅誠氏たちがやってきた「派遣村」の問題に発展。湯浅氏に「恩義」を感じていた人も、「派遣村の運営資金になっている資本からの寄付というのも、結局、俺たちから搾り取ったものだったのか。それが回りまわって、派遣切りにあった俺たちを『救う』ために使われるなんて、いい加減にしろ」となり、みんなだんだん腹が立ってきて、「だまされた。ありがたく思ってきて損した」となりました。
その日の結論は、やっぱり資本主義の問題ぬきに解決はないということ。労働者が力を合わせて変えなきゃならない。11・1はそういう労働者の集会だったんだとつかみました。
『前進』の11月報道と法大闘争に熱い共感 群馬 O
11月15日、群馬合同労組・労働学校の後、高崎駅前にノボリを林立させて「法大全国署名」を6人の仲間で取り組みました。
「学生を釈放しろ」という群馬合同労組のビラをまきながらマイクで呼びかけると、次々に討論の輪ができます。「戦争反対の署名ですよね」と駆けつけてくる女子高生。「そんなのにかかわらない方が良い」という友人を置いて署名する青年。ビラを手に人待ち顔の女性がいたので声をかけると、「先月、11月集会の賛同署名をした者です。テレビと新聞でどう出るか楽しみにしていたのに、どこも載せない。おかしい!」と言うので『前進』の11・1報道号を渡すと、「そう、これよこれ!」と大喜び。先週の「星野署名」に続き、今回は50筆を超える署名を集約しました。
携帯に電話が入り「ビラにある、つかまった学生はどんな活動をしていたんですか?」「中核派の学生です」「もっと詳しく知りたいんですが」というので署名の後、マックで会いました。彼女は受験生で、「今の新自由主義はおかしい。大学で自分の生き方を見つけようと考えていたのに、その大学の現実がこうだとショックでした。これをほってはおけません」と話していました。
この間、合同労組の仲間が出退勤途上にゼッケンを着けて、市役所やハローワークに定点的にビラ配りをしています。私たちが動くことで確実に情勢を動かしています。労働運動の力で年内に8学生を奪還しよう。
裁判員制度絶対反対! 道内初裁判に“絶対反対” 札幌 小松青海
11月17日、北海道労働組合交流センターは、札幌地裁前で道内初の裁判員裁判に「絶対反対」で登場し、傍聴希望者が44席に対して641人と非常に高い関心の中、ビラとアジテーションで闘いました。
裁判員候補者約6千人から抽選で64人に選任手続きへの出席を求め、41人が呼び出されましたが、来たのは35人。さらに3人が辞退を希望しましたが、2人が認められ(認められない理由は何だ!)、結局33人から男性5人、女性1人の裁判員が、男性1人、女性2人の補充裁判員が選ばれました。この段階で裁判員制度など破綻している。
「裁判員制度は現代の赤紙だ。10万円など支払う必要はない」「労働者は労働者を裁かない」「労働者を権力の構造に組み込み団結を破壊して、改憲、戦争に進むものだ」「動労千葉のように闘って粉砕しよう」と訴える鮮明なアジテーションで、地裁前の雰囲気は一変した。この日やはり現場に来ていた「裁判員制度を考える会」の裁判員制度の「見直し」「凍結」をお願いするスタンスとはまったく異なる、絶対反対の立場を訴えたからだ。
地裁側は、裁判員たちの「選ばれたくなかった」「疲れた」「気が重い」という声がなかったかのように、「真摯(しんし)に裁判に参加してくれた。感動した」と成功を装っている。裁判官と裁判員が雑談の中で共通の趣味であることがわかり親しくなった、最後には裁判員同士の連帯が生まれたと、「美談」まで流している。
ふざけるな! そもそも裁判員になりたくない人が圧倒的なのだ。
北海道労働組合交流センターは、どんな闘いにも登場し、闘いの動力車となる決意です。
裁判員制度絶対反対! 年休をとって労働者が決起 奈良 K
11月24日、奈良県で初の裁判員裁判が開かれた。「とめよう戦争への道!百万人署名運動奈良県連絡会」の呼びかけで、百万人署名運動大阪府連絡会や関西労組交流センター、全国連西郡支部、全学連など20人が抗議闘争を闘った。奈良県連絡会に参加する自治体労働者や教育労働者、民間労働者は年休(時間休)をとって参加し抗議の先頭に立った。
奈良県連絡会は、裁判員候補者の呼び出し、選任手続きが行われた20日にも、朝の駅前街宣、裁判所前ビラまきを行い、800枚のビラを労働者や市民に手渡した。
24日朝8時から公判の開かれる10時まで、奈良地裁正面でビラまき、街宣、小集会を行い、最後に「裁判員制度絶対反対! 奈良地裁は裁判員裁判をやめろ! 制度廃止まで闘うぞ!」と断固たるシュプレヒコールを地裁にたたきつけた。
奈良地裁は、県庁や国の合同庁舎がある官庁街の真ん前。通勤の労働者が注目し、次々とビラを受け取っていく。「制度はおかしいと思う」と声をかけてくる市民もいた。短時間で500枚のビラを配布した。
この日の裁判は、被告人が4人いるという全国初の裁判だったが、日程は5日間。実質審議はわずか2日間というでたらめな裁判だ。
労働者を人を裁く立場に強制的に動員し、国家の側に立たせようという裁判員制度は戦争国家への転換の攻撃であり、改憲の攻撃そのものだ。断固廃止あるのみ。制度撤廃まで闘おう!
裁判員制度絶対反対! 「共謀が成立」証人調べなし 広島 H
広島地裁では11月9日からの「強盗傷害致傷事件」と18日からの「殺人事件」の2回の裁判員裁判があり、百万人署名運動広島県連絡会の呼びかけで「制度の廃止を!」と訴えて行動しました。
11月9日には、大忙しの中、裁判員いらなインコも駆けつけてくれ、総勢21人が横断幕、のぼを掲げて、ビラまき、マイク宣伝を続けました。
多くの裁判員候補者から率直な意見、感想を聞くことができ、うち2人が「反対署名」に応じてくれました。20代の男性は「来たくなかった。『国民が出した答えがこうですよ』という言い訳に使われそう」と制度そのものを明確に批判。また、「あまり重大な事件ではないので、やってもいいかな」と思って来たという40代の男性は、「来てみたら『反対』とかのビラがまかれていて、本当に自分が裁判員になってもいいのかと不安になった」とマスコミに語っていました。地裁前の行動は重要です。
一番驚いたのは、「あまりに拙速。裁判になっていない」ということです。9日からの強盗傷害事件は、被告の男性以外に、この事件を仕組んだとされる男性(窃盗未遂で起訴)など3被告がいます。共謀が成立するとして、他の被告の暴力も併せて罪に加えられているというのに、これらの関係者は一人も証人に呼ばれていません。共謀を否定する被告の意見は「罪を軽くしようとしている」などと退けられ、逆に刑を重くする理由にされています。とんでもないことです。
「攻めの改憲阻止闘争」としての裁判員制度廃止の闘いは、確実に勝利の展望を切り開きつつあります。しかも一人からでもできる行動です。全国で反対行動をしつこく展開しましょう。
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