ZENSHIN 2009/11/23(No2417 p06)
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週刊『前進』(2417号1面1)(2009/11/23 )
11・27国鉄闘争集会の成功かちとり 検修全面外注化阻止の決戦へ
8学生奪還の大運動を全国で
大失業・生活破壊と労組解体の民主党・連合政権を打ち倒せ
「オバマ・鳩山の戦争会談反対」のデモに圧倒的注目(11月12日 広島市)
11・1全国労働者総決起集会の5850人の国際的団結は、国鉄1047名解雇撤回闘争が全世界の労働者階級の結集軸となることをはっきりと示した。国際的団結の一層の発展と、鳩山民主党・連合政権の打倒の道はどこにあるのか。それは、カクマル・JR総連を始めとする一切の体制内勢力を打倒し、国鉄分割・民営化に革命的決着をつける闘いの中にこそあるのだ。国鉄決戦を基軸に、戦争と改憲、民営化と労組破壊に立ち向かうすべての労働者の怒りを11月集会派に結集しよう。労働組合運動と職場細胞建設を一体で前進させるという3全総以来の歴史的な大事業へただちに踏み出そう。その戦場は職場生産点だ。『前進』と革共同綱領草案を武器に、とりわけ青年労働者の獲得へ大胆に踏み出そう。
“1047名解雇撤回”貫き
11月27日の国労5・27臨大闘争弾圧判決公判闘争を新たな突破口に、1047名闘争勝利、検修部門全面外注化阻止の一大決戦に突入しよう。
5・27弾圧との闘いは1047名解雇撤回の原則を貫くのか否かをかけた分岐点であり、その先頭で闘う被告団の存在は1047名闘争の魂だ。
国労本部は02年5・27臨時大会で、鉄建公団訴訟に立ち上がった国労闘争団員を統制処分にしようとした。国労共闘はこれに絶対反対し、ビラまき・説得活動に立ち上がった。国家権力と国労本部は一体となり、これに暴力行為等処罰法を適用し、国労組合員と支援者を不当に逮捕・起訴した。
これは、国鉄1047名解雇撤回を貫く国労内の動労千葉派=国労共闘をつぶすことを狙った政治弾圧であり、4党合意が破綻する中、国労共闘が1047名闘争の責任勢力として日本階級闘争の主流派に躍り出たことへの国家権力と国労本部の恐怖の表れだ。
被告団は、この弾圧と非和解で闘い、またぞろ国労本部と一体となって屈服和解路線に走った原告団一部指導部と激しく激突して闘いぬいてきた。さらに、08年2月の旧弁護団解任、5月の4者4団体支持に転落した松崎被告人との弁論分離という壮絶な決断をとおして一切の体制内派との根底的決別をかちとってきた。
「私たちはこの裁判闘争を闘うことで、1047名解雇撤回の原則に立って、絶対に負けない闘いの旗を立てきったと思います。そして私たち組合員を警察に売った国労本部を打倒し、国労を闘う労働組合として根底からつくり変える道筋を明らかにしました」(富田益行被告団長)という被告団の闘いは、国鉄労働者と全労働者階級を絶対にとらえる。11・1集会で登壇した国労闘争団員の「解雇されたのだから解雇撤回しかない」「資本主義を倒せ!」「1047名解雇撤回闘争が飛び火し、燃え広がることを資本家は恐れている」という発言こそ、被告団と完全にひとつとなった叫びだ。
11・1集会の地平の全面的発展をかけ、5・27弾圧裁判の判決公判が行われる11月27日の全1日行動に全力で決起しよう。有罪判決攻撃を絶対に許すな!
JR職場の怒り解き放とう
そして、JR東日本が10月29日に提案した検修部門の全面外注化絶対阻止へ総決起しよう。
これは、動労千葉や動労水戸、国労共闘の解体を狙い、国鉄労働運動絶滅を狙う大攻撃だ。実施開始は来年4月1日だ。
この攻撃は絶対に粉砕できる。これは従来の一部委託ではなく、グループ会社への業務一括委託であり、2千人もの要員削減だ。これが強行されれば、いま検修職場で働いている大多数の労働者は強制出向させられる。実際、JR東日本資本は「若年出向も含めてやる」と息巻いている。
しかしこれは、JR東労組のもとにいる青年労働者を始めとする現場労働者の怒りに必ず火をつける。そして、カクマルJR総連を解体し、国鉄闘争の爆発を切り開く。
千葉ではJR東労組千葉地本の前委員長・斎藤吉司が、外注先会社の経営幹部に座っていることが明らかになった。とことん安全を崩壊させたうえ、仲間を売り渡し、出向に追いやってでも自らの利権を守る。この薄汚い癒着はなんだ!
世界大恐慌を世界革命に転化する国際的団結が11・1労働者集会としてかちとられている。その中心に動労千葉・動労水戸、5・27被告団と国労共闘、闘争団員の存在がある。JR体制の腐敗と破綻の対極で、労働者階級の誇りをかけた怒りの結集軸が敢然と立ったのだ。5・27弾圧との闘いと一体で、動労千葉派が国鉄闘争の完全な主流派として躍り出る歴史的決戦の時が来たのだ。
社保庁解雇を絶対に許すな
社会保険庁解体=1000人解雇、1万人の非正規職労働者の雇い止めを絶対に許すな! 民主党・連合政権は自治労・全国社保労組幹部と一体となって、この闘いが1047名闘争のように発展することに心底から恐怖し、その圧殺に全力をあげている。11月29日には、年金機構に採用予定の正規職員だけで新組合=日本年金機構労組の設立大会を開こうとしている。これが労働組合のやることか! カクマル松崎と通じ合い、「攻めの民営化対応」と称して当局と一体化してきた自治労本部の成れの果てだ。
労働者階級はこんな裏切りを絶対に許さない。「解雇は解雇者だけの問題ではなく、解雇されなかったすべての労働者の問題」(韓国・民主労総全解闘イチュンベ委員長の11・1集会メッセージ)なのだ。
法大弾圧8学生の年内奪還を絶対にかちとろう。全国・全職場・全大学・街頭で8学生奪還の大運動をまきおこそう。全学連は10・16法大弾圧を怒りに転じ、11・1集会への最高の結集をかちとり、その力で2学生を奪還した。求められているのはこの闘いだ。09年をとおした法大決戦のこの日常的激闘が、動労千葉労働運動と結合し、11月集会の勝利を根底で保障した。7カ月にもなる8学生の長期勾留に怒りを爆発させ、攻勢に転じた法大裁判闘争に結集しよう。
11・1集会で打ち立てられた労農同盟の強化から三里塚決戦の勝利をかちとろう。現闘本部強奪攻撃を絶対に許すな。
職場から連合支配うち破れ
大恐慌と革命情勢の接近のもとで11・1集会の地平を発展させ、プロレタリア世界革命を切り開く道は、団結にかけきって闘い抜き、労働組合をめぐる死闘に勝ち抜くことにある。階級的労働運動の本格的、全面的実践に突入しよう。
これは、1年365日の激闘であり、権力・当局、体制内派との息詰まる日常的死闘だ。しかし、これこそが国際連帯を発展させ、青年労働者を獲得する道だ。
日帝の政治支配は劇的な崩壊に向かっている。新規国債発行額が税収を上回り、国家財政の破綻が全社会的崩壊をさらに進める。とりわけ、オバマ訪日―日米首脳会談をとおして日米帝国主義は安保と基地を巡る歴史的激突局面に突入した。
鳩山民主党・連合政権の「緊密で対等な日米関係」「東アジア共同体」構想は、日本帝国主義が日米争闘戦の激化を前提に仕掛けている画歴史的戦争政治だ。
とりわけ日帝は、道州制・民営化攻撃に全力で突入している。「官僚答弁禁止」は改憲攻撃であり、「事業仕分け」も激しい労組解体、賃下げ・解雇、福祉切り捨てだ。一切が、議会制民主主義的統治形態からむき出しのブルジョア独裁へと転化する大攻撃である。
職場生産点での死闘、体制内労働運動との激突こそ労働組合を変革し、連合を支柱とする鳩山政権、すなわち日帝の支配を根底から突き破る闘いだ。職場から、大失業・生活破壊と労組解体の民主党・連合政権を打ち倒す10春闘の爆発をかちとろう。
労働運動に深々と入れば入るほど、職場細胞建設の前進が決定的に求められる。労働運動と党建設の一体的前進こそ綱領草案の核心中の核心だ。『前進』を武器に、マルクス主義で勝負し、職場細胞建設、とりわけマル青労同1千人建設に一丸となって決起しよう。非合法・非公然体制を強化しよう。冬期一時金カンパ決戦に全力で立とう。
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週刊『前進』(2417号1面2)(2009/11/23 )
命脈の尽きた資本主義を倒す圧倒的なカンパを!
11・1全国労働者集会は世界革命への巨大な突破口を開きました。
「日本の1047名闘争を知り、この熾烈(しれつ)な闘いに込められた同志たちの血と汗と涙と叫びが伝わってきました。労働者が解雇の恐怖から自由になった時、われわれは資本の搾取構造の完全な廃絶に向けて闘う足場をつくることになるでしょう」(民主労総・全国解雇者復職闘争委員会)。「すべての人種・民族の国際的労働者階級は、資本主義的抑圧の鎖を断ち切ろう。労働者の利益のために闘う労働者の党を建設しよう」(国際港湾倉庫労組ローカル10)。「すべての搾取と抑圧を終わらせ社会主義社会の達成へ前進しよう」(ブラジル・全国闘争連盟)。
日・韓・米・ブラジルの闘う労働組合が、世界革命を実現する一つの党をつくろう、国鉄1047名闘争を軸に団結しようと固く誓い合ったのです。
11・1労働者集会5850人の団結は、動労千葉と三里塚の労農連帯を階級闘争の最前線に押し上げ、韓国労働者大会5万人、沖縄県民大会2万1000人の決起とひとつながりの決起として、幾重にも拡大し発展しています。
これこそ本多延嘉(のぶよし)前書記長を先頭にして闘ってきた革共同50年の地平そのものです。革共同は第25回全国委員会総会で綱領草案を採択しました。民主党・連合政権の打倒を宣言し、警察権力による不当逮捕や前進社襲撃などの弾圧をぶち破り、職場・地域での激闘に次ぐ激闘をとおしてこの地平をかちとったのです。
革共同と闘いをともにしてきた同志・支持者の皆さん! 切り開かれた世界革命の展望を現実の革命としてたぐり寄せるために革共同へ絶大なカンパを寄せて下さい。
革命的共産主義運動の新段階のもとでの一時金カンパ闘争は、これまでとは次元を画する決定的闘いです。
国際労働運動の激突のただ中にJR総連カクマルが引きずり込まれています。この大党派闘争に世界の労働者階級の命運がかかっています。1047名闘争を先頭に、派遣法撤廃、道州制粉砕、改憲阻止の闘いをまきおこし、10春闘をゼネストでかちとる闘いが必要です。法大「暴処法」弾圧の長期勾留を粉砕し、8学生を即時奪還しなければなりません。
その成否の一切は、労働者階級に根を張った地区党建設とその財政的基盤にかかっています。
命脈の尽き果てた資本主義を打ち倒し、ともに世界革命をやりましょう! 人生をかけた圧倒的カンパを熱烈に訴えます。
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週刊『前進』(2417号1面3)(2009/11/23 )
オバマ賛美を吹き飛ばす
被爆地・広島で弾劾のデモ
東京での反戦共同行動の闘いと一体で11月12日、8・6ヒロシマ大行動実行委員会の呼びかけによるオバマ訪日・日米首脳会談弾劾の集会とデモが行われた。
「オバマはヒロシマに来るな!」「アフガニスタン侵略戦争やめろ!」「普天間県内移設・辺野古新基地建設阻止!」「民主党・連合政権打倒!」――怒りのシュプレヒコールが夜の広島の街に響き渡り、秋葉広島市長、連合、原水禁運動の一部指導部による「オバマジョリティー」なるオバマ賛美・広島訪問要請のキャンペーンを吹き飛ばした。
午後6時半、動労西日本、広島連帯ユニオン、教労、郵政、自治体など、仕事を終えた広島の労働者たちが職場から原爆ドーム前に続々とかけつけ、学生、百万人署名運動広島連絡会の仲間ら総勢約40人が集まった。11月労働者集会には参加できなかったが、11・1の大高揚を伝える『前進』の写真を見て感動した労働者は初めてのデモだ。さらに、「8・6処分」撤回を闘う広教組組合員の倉澤憲司さんも、広島市内から80`以上離れた職場から地域の労働者の仲間とともにかけつけた。
8・6大行動実行委員会の谷口恭子事務局長が、「ヒロシマは、アフガニスタンで侵略戦争を拡大し、沖縄に米軍基地を押しつけるオバマの訪日と日米首脳会談を許さない」と集会の基調を提起した。さらに、被爆者青年同盟、広島県労組交流センター、全学連などから怒りのアピールが発せられた。
集会終了後、市街中心部を貫くデモ行進に打って出た。沿道の労働者・市民は、「オバマ・鳩山の戦争会談反対」のビラを次々に受け取り、デモ終了までに用意した500枚全部をまききった。
ヒロシマをオバマ打倒、民主党・連合政権打倒の階級的拠点へ! 広島の労働者・学生は、体制内勢力と徹底的に対決し、11・1労働者集会が切り開いた国鉄1047名解雇撤回闘争と国際連帯の地平をとことん押し広げて闘いぬく。
(広島・K)
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週刊『前進』(2417号1面4)(2009/11/23 )
オバマ賛美を吹き飛ばす
福岡・天神で街宣 「11月」の熱気持ち込む
オバマ訪日前夜の11月12日、福岡県労組交流センターの労働者・労働組合が、福岡市内・天神の繁華街で「オバマ訪日弾劾・日米首脳会談粉砕」の街頭宣伝に立ち上がった。
街宣は、11・1全国労働者総決起集会、11・8民主労総大会・沖縄県民大会を報じた『前進』をかざして、現場の熱気をそのまま持ち込んで行われた。
職場帰りの労働者たちに、マイク宣伝とビラまき、署名活動で次のように訴えた。
「全世界で高揚する闘う労働運動の波が日本でも大きく始まりました。今こそ労働者の団結で、さらなる戦争と大失業を強制する日米首脳会談を粉砕し、国鉄1047名闘争を先頭に2010年の春闘の爆発に向かって新たな決起を開始しよう」
道行く労働者からは、「民主党は自民党以上に信用できない」「今の仕事がいつまで続けられるか不安だ」「労働者の闘いが必要。頑張って」という声が上がった。ビラの受け取りも普段を上回った。
この日の街頭宣伝行動には、百万人署名運動福岡県連絡会の仲間も加わった。オバマ訪日を弾劾するとともに、11・22裁判員制度廃止福岡集会の宣伝も行った。
(福岡・H)
(写真 「10春闘に向けて闘おう」の訴えに労働者が共感【11月12日 福岡・天神】)
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週刊『前進』(2417号1面5)(2009/11/23 )
前進速報版から
▼カリフォルニア大スト、キャンパス占拠に突入▼動画/民主労総が三里塚を訪問、反対同盟と交流▼ドイツで学生8万5000人が決起
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週刊『前進』(2417号2面1)(2009/11/23 )
裁かれるべきは権力と国労本部
国労5・27臨大闘争弾圧裁判勝利! 11・27判決公判・報告集会に結集を
国労5・27臨大闘争弾圧被告団
国労5・27臨大闘争弾圧裁判の判決公判が11月27日に開かれる。7被告の無罪戦取へ総決起しよう。被告団が発した判決公判と報告集会(要項)への結集の訴えを紹介します。(編集局)
有罪判決粉砕へ総力決起を
私たち被告団は、11月27日に迫った国労5・27臨大闘争弾圧裁判の判決公判と報告集会への大結集を訴えます。
「裁かれるべきは国家権力と国労本部だ」――これが私たちの立場です。有罪判決策動を打ち砕き、なんとしても無罪判決を戦取します。
私たちの02年5月27日の決起は階級的正義そのものです。国鉄分割・民営化攻撃に屈服し、自民党らの「3与党声明」を丸のみした国労本部が、解雇撤回を求める闘争団員を除名処分にするために臨時大会を強行したことは、断じて許されません。私たちは、この裏切りを粉砕するために総力で立ち上がったのです。
この私たちの決起に追い詰められた国労本部派は、警視庁公安部と結託して私たちを警察に売り渡しました。しかし、この弾圧によって私たちは、1047名解雇撤回をあくまで貫き、国労本部を打倒する権利を握りしめたのです。
さらに私たちは、被告に奴隷の道を強要する旧弁護団の裁判方針を拒否し、階級的原則を貫く裁判闘争を自己解放的に闘うため、08年2月22日、旧弁護団を解任しました。この決起は、4者4団体派との激烈な攻防の出発点となり、プロレタリア革命にとって避けられない体制内労働運動との死闘を最先端で切り開きました。この決起によって私たちは、動労千葉とともに1047名解雇撤回・JR体制打倒を貫く責任勢力に躍り出たのです。
だから国家権力は私たちに階級的憎悪を集中し、有罪判決を下そうとしています。しかし、11・1労働者集会を打ち抜いたことにより、私たちはあらかじめ勝利しています。どんな判決にも微動だにしません。
国家権力は、労働運動弾圧法として悪名高い「暴力行為等処罰法」を振りかざして私たちに襲いかかってきました。この悪法は、法大学生運動への弾圧にも適用され、今なお8学生が獄中にとらわれています。暴処法を打ち破る闘いは、8学生奪還に向けても決定的な意義を持っています。
11・27判決公判と報告集会は7年間におよぶ裁判闘争の決着点であり、1047名解雇撤回・検修部門全面外注化阻止・JR体制打倒の決戦への出撃集会です。
(写真 国労5・27臨大闘争弾圧裁判が結審を迎えた7月17日、国鉄闘争勝利総決起集会で登壇した被告団)
民主党・連合政権うち倒そう
この闘いはまた、11・1全国労働者集会が切り開いた画期的地平を打ち固め、小沢・鳩山=民主党・連合政権打倒ののろしを上げる闘いです。
11・1全国労働者集会は、全国・全世界から5850人の闘う労働者を結集し、1047名解雇撤回闘争を基軸に、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する国際的隊列を登場させました。国鉄1047名闘争は、全世界の闘う労働者の結集軸になりました。
11月8日、5万人を結集した韓国・民主労総の労働者大会も、労働者の国際連帯闘争として11・1とひとつのものとして闘われています。
とりわけ、11・1労働者集会が、小沢・鳩山=民主党・連合政権打倒の戦闘宣言を発するものとしてかちとられたことは決定的です。民主党・連合政権は、自民党支配を崩壊に追い込んだ労働者階級の怒りと決起を鎮圧し、プロレタリア革命を圧殺するために、政権内に連合を取り込むことで〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉の攻撃を推し進める極反動政権です。
鳩山は所信表明演説で、「国の形の変革」を掲げました。これは、小沢の言う「普通の国」=戦争を遂行できる国になるということです。そのために鳩山は「友愛政治」を叫び、道州制導入で360万人公務員を全員解雇して労働運動の絶滅を狙い、「東アジア共同体構想」で対米対抗的な安保・外交政策にのめり込んでいます。これは、現代版の産業報国会と大東亜共栄圏の攻撃を、連合と結託して推進しようとするものです。
11・1労働者集会で、動労千葉争議団、動労水戸、国労闘争団が壇上に立ち、1047名解雇撤回・JR体制打倒を訴えました。職場・生産点で大失業攻撃に立ち向かい、資本や体制内労働運動と闘う青年労働者が、革命に向けての熱烈なアピールを発しました。1047名解雇撤回闘争を先端基軸に、民主党・連合政権と真っ向から対決する陣形が、ここに形成されたのです。
新自由主義に基づく大失業と戦争の攻撃の原点は、国鉄労働者20万人首切りの国鉄分割・民営化攻撃です。動労千葉はこれに対して唯一、2波のストライキで立ち向かい、90年4月の清算事業団解雇に対してもストライキを打ち抜きました。この闘いが国鉄分割・民営化を破産に追い込み、国労本部による闘争団つぶしを吹き飛ばして、1047名闘争をつくり出したのです。
現在、労働者派遣法のもと、1千万人を超す労働者が非正規職にされています。民主党・連合政権は、道州制導入攻撃を強めるとともに、社保庁1千人解雇、日航1万3千人解雇の攻撃を強行しようとしています。これを打ち破る力は、1047名解雇撤回闘争に労働者が全面的に決起することによって生まれます。
1047名闘争は民主党・連合政権打倒の推進軸であり、大失業攻撃を打ち返す水路です。それはまた、革命情勢をさらに成熟させる闘いです。
今や4者4団体の政治解決路線は完全に破綻しています。その中で、JR総連カクマル松崎明と戸塚秀夫、樋口篤三らによる新たな1047名闘争破壊策動が始まっています。彼らは、国鉄分割・民営化の手先となったJR総連カクマルの悪行の数々を「正しかった」と居直り、1047名闘争を解体することで松崎の復権を画策しています。この策動を、国鉄労働者を先頭に6千万労働者の怒りで粉砕し尽くさなければなりません。
国鉄分割・民営化と人生をかけて闘い、不当な弾圧と全力で立ち向かってきた私たち被告団は、1047名解雇撤回・JR体制打倒、JR総連打倒へ最先頭で闘います。
全面外注化阻止の決戦へ!
10月29日、JR東日本は検修部門の全面外注化を提案してきました。JRはこれを来年4月1日に強行実施しようとしています。
11・27闘争は、これと全面的に対決し、10春闘勝利の決戦態勢を打ち固める闘いです。検修部門全面外注化の攻撃は、職場丸ごとの出向攻撃であり、動労千葉、動労水戸の組織破壊と1047名闘争の解体、国労の最後的壊滅を狙う大攻撃です。この攻撃を許せば、安全のさらなる崩壊は不可避です。
JR資本との癒着・結託体制の破綻という絶体絶命の危機に追いつめられた東労組カクマルは、そこから逃れるため、外注化攻撃との率先妥結を強行しました。彼らは、国鉄分割・民営化時の裏切りをまたも繰り返しているのです。資本の先兵=JR総連カクマルを許さず、4者4団体派の屈服を打ち破って闘おう。
JR体制は、安全問題・要員問題・結託体制のすべてにおいて破産を遂げています。今こそ、JR体制打倒の好機です。1047名解雇撤回を貫き、検修部門の全面外注化絶対阻止の5カ月間決戦に突入しよう。
私たちはまた、尼崎事故の真相を隠し、事故調報告の改ざんに手を染めたJR西日本幹部・事故調幹部どもをJR体制もろとも打倒するため、反合・運転保安闘争に全力で決起します。
私たち被告団は、動労西日本・九州闘争団(鉄建公団訴訟原告)とともに、12月3日のJR西日本本社包囲闘争を呼びかけています。この闘いは「1047名解雇撤回、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕・有罪処分攻撃阻止、JR西日本の尼崎事故改ざん弾劾」を真っ向から掲げて闘われます。関西はもとより、西日本各地からの12・3闘争への総結集を訴えます。
11・27判決を怒りの総決起で迎え撃ち、12・3JR西日本本社包囲闘争で有罪―解雇策動を粉砕しよう。ともに闘おう。
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週刊『前進』(2417号2面2)(2009/11/23 )
JR東日本 検修業務の全面外注化粉砕へ
全職場で動労千葉型の反合闘争を
強制出向で職場分断、団結破壊
JR東日本が提案してきた検査・修繕業務の全面外注化は、かつてなく凶暴な大合理化攻撃だ。JR東日本は検修業務をグループ会社に「一括して委託する」とし、「腹をくくってやる」「若年出向も含めてやる」と宣言している。強行されれば、今検修で働いている大多数の労働者が強制出向に駆りたてられる。
これは、青年運転士に対する「ライフサイクル」攻撃とともに、「グループ経営ビジョン2020―挑む―」の本体をなす攻撃だ。JR資本は、民主党・連合政権のもと、自民党政権下ではできなかった全面的攻撃に踏み込んだのだ。
会社は、「エルダー社員の技術力・ノウハウを活かせる仕事場(出向先)を拡大するため」「65歳まで安心して働いてもらう受け皿」と説明しているが、完全なペテンだ。それは、01年に強行された保線・電力・信号通信など施設職場の一括外注化をみれば明らかだ。JR東は3300人分の業務を外注化したが、外注先企業で配置された要員は2451人に過ぎなかった。850人分もの雇用が失われた。
結局、人件費をさらに削り、出向の脅しで職場の団結を破壊することが狙いなのだ。そのためだったら安全運行の生命線である検修業務まで丸ごと放り出すというのだ。
その最大の核心が、動労千葉の幕張車両センター、動労水戸の勝田車両センターという両拠点の破壊、国労共闘の破壊にあることは明らかだ。
しかしこれは、動労千葉を先頭とする外注化阻止闘争に追い詰められた中で出されてきた攻撃であり、矛盾と破綻点に満ちている。徹底して人員を削減し、新たな要員養成を怠ってきた結果、JRのあらゆる職場で要員がパンクし、大量退職期を迎える中でその矛盾は抜き差しならないものとなっている。検修全面外注化との闘いは、破綻をきわめるJR体制の危機を促進し、JR体制打倒をたぐり寄せる決戦だ。
(写真 8年間にわたって検修業務の外注化を阻んできた動労千葉の拠点・幕張支部。10月1日、役員の強制配転に抗議して終日ストに立った)
シニア制度粉砕の決定的な地平
8年間にわたって外注化を阻止してきた動労千葉の職場闘争は、その勝利の指針を示している。
JR東日本での本格的な業務外注化は、2000年に打ち出された中期経営計画「ニューフロンティア21」から始まった。これは「4党合意」(00年5月)を始めとする1047名闘争解体攻撃と一体であり、動労千葉を解体し、国労本部を最後的に屈服させ、国鉄労働運動の絶滅を狙う大攻撃だった。動労千葉はこれを「第2の分割・民営化攻撃」ととらえ、総力で対決してきた。
最大の焦点はシニア制度(再雇用機会提供制度)との闘いだった。JR東日本は、外注化と定年後の再雇用とを抱き合わせにし、「組合が外注化を積極的に推進する協定を結ばなかったら、その組合の組合員の再雇用を拒否する」という卑劣きわまりない攻撃を加えてきた。JR東労組はシニア協定を率先して妥結し「第2の雇用安定協約だ」「東労組の組合員以外は再雇用されない」と大宣伝し他労組に揺さぶりをかけた。国労本部もシニア協定を締結した。
他方、動労千葉は”こんな協定を認めたら労働組合として終わりだ”と腹をくくってシニア協定の締結を拒否した。しかし、これは生半可な闘いではなかった。定年間近の組合員と執行部が連日話し込んだ。「子どもが大学に行っていて、再就職できなければ生活していけない」。切実な現実と向き合い、退職後の職場を確保するために執行部が東奔西走した。
幕張支部には01年12月、支部の中心を担っていた長田敏之・本部組織部長(当時。現本部書記長)、繁沢敬一・本部副委員長に対する強制配転攻撃が加えられた。あまりに露骨な組織破壊に組合員の怒りが爆発した。幕張支部は、現場管理者への徹底追及、休日勤務や超過勤務の拒否、仕事を実力で遅らせる順法闘争、指名ストなど縦横無尽の職場闘争を展開。同時に、シニア制度を巡る討論を重ねる中で団結を打ち固めていった。
動労千葉がシニア制度と闘い抜いて検修外注化を阻み続ける中で、検修職場の要員が足りなくなった。その結果、04年から05年にかけて、駅などに強制配転され続けてきた14人の組合員の運転職場への復帰をかちとり、06年度にはシニア制度そのものを粉砕する決定的勝利を切り開いた。
田中康宏委員長はこの過程を振り返って「どんなに厳しい攻撃でも、はね返す力は現場にある」「展望というのは始めからあるわけじゃない。原則を曲げずに必死で闘う中からつかみとっていくものだ」(『俺たちは鉄路に生きる3』)と総括している。このシニア制度との闘いこそ、8年間にわたって千葉での検修外注化を阻み、組織拡大闘争の前進を切り開く決定的土台となった。
そして、この間の幕張支部に対する支部役員強制配転を始めとする激しい組織破壊攻撃は、この力関係を転覆し、検修を全面外注化するための攻撃であることが完全に明らかになった。
1047名闘争と一体の大決戦
検修業務の全面外注化との闘いは、動労千葉型の反合理化闘争を全国鉄職場に押し広げる闘いだ。”労働と生活、団結の拠点を明け渡せ”と迫るJR資本への怒り、外注化提案に合意を与え会社と一緒になって組合員を出向に追いやるJR東労組カクマルに対する現場労働者の怒りが、かつてない規模で燃え広がることは間違いない。とりわけ青年国鉄労働者にとっては、ライフサイクルとともに、未来を根こそぎ奪う大問題だ。
全面外注化の開始予定とされる来年4月までの過程は、1047名闘争の最後的解体策動との一大攻防過程となる。1047名闘争、国労5・27弾圧粉砕と一体で、検修全面外注化阻止の闘いに総力で突入しよう。
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検修業務外注化提案の内容
「グループ会社と一体になった業務体制のさらなる推進」について
〈委託する業務〉
▽車輌センター、総合車輌センター等
@仕業検査業務
A機動班業務
B駅派出業務(首都圏のホーム検査を専門に行う駅派出は除く)
C信号業務(本線に係わらない車輌センター等の構内に限る)
Dホームでの分割・併合業務
E資材、倉庫関係業務(新幹線車輌に係わる業務を含む)
※委託については業務全体を「一括して委託」するとしている
▽総合車輌センター
@構内車輌移動(入換機関車による入換、トラバーサによる車輌移動等)
A在来線車輌のパンタブラフ修繕
B空気圧縮機修繕
C塗装
〈実施時期〉
2010年4月1日以降。
具体的には各支社において実施する。
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週刊『前進』(2417号2面3)(2009/11/23 )
「事業仕分け」は道州制の先取り
「ムダ削減」を叫んで 大量解雇と労組破壊狙う
3兆円目標に予算要求削減
小沢・鳩山=民主党・連合政権の「政治主導」路線の目玉組織、行政刷新会議の「事業仕分け」が鳴り物入りで行われている。約95兆円に膨れ上がった来年度政府予算の概算要求を「仕分け人」の追及・批判や一般大衆の目にさらし、霞が関の各省庁官僚の抵抗をねじ伏せ、「ムダ」を洗い出すことで、「3兆円超」の財源をひねり出すのが目標だ。
11月11〜17日、24〜27日の事業仕分け作業で見直しか否か評価・判定を下す。見直し(廃止、見送り<整理・削減〉、基金の国庫返納、地方移管)の後、財務省主計局が査定し、その後、財務省が事業を所管する各大臣と折衝を行い、財務省が予算原案を作成、それを基に閣議が予算案を決定、今年中に国会提出する予定だ。
仕分け対象事業は、財務省が概算要求の中から選んだ447事業をまとめた216項目だ。対象事業にならなかった類似事業にも仕分けの判断を適用し、予算の削減額を増やす方針だ。
事業仕分けを分担する三つの作業グループは行政組織ではなく、仕分け人も官職にあたらない。仕分けは結果責任を伴わないし、強制力もない。公開で行われた仕分けの判定を無視するか尊重するかは、財務相や行政刷新相の政治判断だ。
仕分け人に神奈川の市職員
9人の民主党議員を除く56人の仕分け人は「民間有識者」だ。大学教授や資本家・経営者、仕分けをやってきた首長経験者や自治体職員だ。組織や階層の利害を代表しているわけではない。市職員といっても労働組合代表ではない。
これら元首長や自治体職員(神奈川県の市職員)は、行政刷新会議の事務局長、加藤秀樹(元大蔵官僚)が代表を務める「構想日本」のもとで事業仕分けをやってきた。「構想日本」は2002年から今日まで全国43の自治体で事業仕分けを実施してきた。つまり仕分け人は小泉自公政権時代からの新自由主義政策の信奉者ばかりなのである。
仕分け人は事業担当官僚を追及し、1項目1時間ずつ公開で議論し、事業の「ムダ」を洗い出す。何がムダなのか、新自由主義的に市場原理を基準に判定される。
こうした過程が予算編成における「情報公開」「透明性」の確保だと美化され、宣伝されている。だがそれは、傍聴に動員された大衆が仕分け人とともに公開の場で官僚をつるし上げ、見せしめにするパフォーマンスであり、一種のファシスト運動だ。小沢・鳩山=民主党・連合政権は、自民党のできなかったきわめて独裁的な政治形態の国家へと日本を改造しようとしているのだ。
事業仕分けによる国家の事業の見直し(廃止・削減、地方移管)は、そこで働く公務員労働者の職場・仕事を奪い、首を切り、非正規職化し、賃金を奪う大攻撃だ。例えば社会保障の効率化、コストダウンと称して予算を削減、財源を確保する社会保障解体攻撃だ。
国家大改造と労働運動圧殺
事業仕分けは「地域主権」国家=道州制導入と民営化、公務員360万人首切り、労組破壊の攻撃なのだ。最大の狙いは4大産別、公務員の労働組合運動の壊滅、階級闘争の圧殺だ。
その象徴が「駐留軍等労働者の給与水準」という項目だ。明らかに全駐労の解体が狙いだ。マスコミは「思いやり」予算の米軍駐留費の労働者の給与が高すぎるから削減せよとキャンペーンしている。労働者の賃金が「ムダ」だというのだ。
小沢・鳩山政権は、世界大恐慌の中、自民党以上に新自由主義政策を強行し、資本主義を救済・延命させようとしている。その一環としての事業仕分けで労働者の首を切り、賃金を下げ、社会保障を奪い、労組を破壊しようとしているのだ。
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事業仕分けの例
◆第1ワーキンググループ(地方、公共事業)
◇総務省 地方交付税交付金、明るい選挙推進委託費
◇法務省 裁判員制度の啓発促進
◇財務省 電子申請システム、公務員宿舎建設等
◇国交省 関西国際空港株式会社補給金、まちづくり交付金
◇環境省 エコポイント等CO2削減のための環境行動促進モデル事業
◆第2ワーキンググループ(社会保障)
◇厚労省 生活保護費等負担金、社会保障カード、個別労働紛争対策の推進
◇経産省 電源立地地域対策交付金
◆第3ワーキンググループ(教育、農政、防衛)
◇文科省 義務教育費国庫負担金、道徳教育総合支援事業
◇農水省 強い農業作りの交付金、担い手育成農地集積事業
◇防衛省 装備品の調査、自衛隊の募集事業、基地周辺対策、駐留軍等労働者の給与水準
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週刊『前進』(2417号3面1)(2009/11/23 )
不採用者排除し新労組結成策す
自治労社保労組 JR総連と同罪の大裏切り
自治労全国社保労組は、日本年金機構への採用を拒否された組合員を排除して、11月29日に「日本年金機構労組」の結成大会を開こうとしている。社保労組幹部は、年金機構設立委員会から不採用を通告された組合員を、労組からも切り捨てる歴史的暴挙に手を染めようとしているのだ。
民主党・連合政権は、来年1月1日の日本年金機構の発足を前に、12月28日には非正規職の約1万人の社保労働者を雇い止めにし、12月31日には不採用とされた正規職員に分限免職の攻撃を振り下ろそうと構えている。この攻撃の中に、民主党・連合政権の階級的正体は明らかだ。
民主党は、社会保険庁を解体するという自公政権の方針を見直すかのような甘言を弄(ろう)して政権の座に着いた。しかし、それは完全に裏切られた。長妻厚労相は10月8日、連合大会と同時に開かれた日本年金機構設立委員会で同機構の発足を発表し、連合大会の席上、新会長の古賀伸明(年金機構設立委員)も、これを認める姿勢を示した。そして10月23日、長妻厚労相は、自公政権の方針を踏襲し、懲戒処分歴のある職員は年金機構に採用しないと表明した。
連合幹部を取り込んで労働組合の抵抗を封じ、公務員労働者への大首切りを強行することこそ、民主党政権がやろうとしていることだ。社保庁解体の攻撃は、道州制導入=公務員360万人首切り・選別再雇用の突破口そのものである。
ここ数年来の社保庁解体攻撃に対し、社保労組幹部は無抵抗を決め込んで組合員を当局の攻撃にさらしてきた。そして、ついに彼らは、鳩山・小沢・長妻らとともに労働者の首切りの共犯者に転落したのだ。
あらかじめ不採用者を排除した新労組は、労働組合の名に値しない。これは、年金機構に採用された労働者に対しても、新労組が奴隷的労働を強いる当局の先兵として現れてくるということだ。
社保労組の執行部は、社会主義協会派によって押さえられてきた。彼らは「年金機構への円滑な移行」を唱え、長時間残業や休日出勤の強制を伴う監獄的労働に社保労働者を駆り立ててきた。その報償として、懲戒処分歴を理由に年金機構への採用を拒否された780人のうち、組合幹部ら約300人が厚労省に採用されることになった。
これを見越して、社保労組幹部は1千人の分限免職容認へ公然とかじを切ったのだ。まさにそれは、協会派がその党派的延命のために、社保労働者の首を当局に差し出したということだ。
当局と社保労組幹部は、国鉄1047名闘争に続いて社保労働者1千人が首切り絶対反対の闘いに立ち、その闘いが永続化することを恐れ、労働者の決起を圧殺しようと必死になっている。
採用応募者に屈辱的な「誓約書」の提出を強制する当局の攻撃や、不採用者から団結の場を奪い去る社保労組幹部の仕打ちはすべて、解雇撤回闘争を事前に圧殺することが目的だ。だが、そこに当局と体制内派の破綻点がある。
(写真 11月2日、労組交流センターは厚労省・社保庁労働者に1000人首切り反対の闘いを呼びかけた)
カクマルに学び当局の手先に
不採用者を排除しての新労組結成の策動は、国鉄分割・民営化時の動労カクマルの裏切りに匹敵する反階級的大罪だ。
国鉄分割・民営化を直前にした1987年2月、動労本部は鉄労と野合して鉄道労連(後にJR総連)を結成した。その結成大会で、JR総連は「国鉄改革を妨害する不良職員はJRに採用するな」という特別決議を上げた。これに基づき、国鉄当局は組合活動により処分された国労や動労千葉の組合員をJR不採用とした。
社保労組を牛耳る協会派は、1047名闘争への最悪の敵対者となってきたJR総連カクマルと同じ道を自覚的にたどろうとしている。戸塚秀夫や樋口篤三とともに、協会派代表代行の山崎耕一郎がカクマル松崎明の反革命的復権運動に乗り出したことも、社保庁解体=1千人解雇の先兵に転じた協会派の反動的決断と軌を一にしている。
だが、こんな恥知らずな裏切りが黙認されるほど階級闘争は甘くない。
社保労組幹部が手本とするJR総連カクマルは、動労千葉の不屈の闘いと、それを基軸とする1047名闘争の持続的展開によって決定的に追いつめられている。JR総連とJR資本との結託体制は崩壊寸前にたたき込まれ、JRへの労働者の怒りが噴出し始めた。
こうした中でカクマル松崎は、JR東日本の検修部門全面外注化の最先兵になることによって延命しようと策している。だが、この攻撃は、JR体制もろともJR総連カクマルを打倒する労働者の総決起を引き出さずにはおかない。
何よりも11・1労働者集会が1047名解雇撤回を基軸に打ち抜かれ、動労千葉派が1047名闘争の主流派として躍り出たことは決定的だ。それは、全労働者の力でJR体制とJR総連を打倒し、国鉄分割・民営化に決着をつける時が来たことを意味している。
不採用を通告された社保労働者も、その戦列を担う誇り高い存在として鮮やかに登場した。
その時に、二十数年遅れでJR総連に続こうとしているのが社保労組幹部だ。その浅はかな思惑は必ず破産する。
不採用者を切り捨てた新労組結成を許すな。大恐慌情勢下、解雇撤回の闘いは至る所から巻き起こる。今こそ決然と名乗りを上げ、団結を固めて闘いに立とう。社保庁解体=1千人解雇絶対反対の闘いを不屈に貫こう。
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週刊『前進』(2417号3面2)(2009/11/23 )
特区連09賃金闘争 怒りのスト決起を
今闘わず、いつ闘うのか
東京都の特区連は11月17日、総決起集会を開き、区長会に要求を突きつけたが、区長会は特区連の要求に応えようとしない。特区連は20日早朝29分の職場集会を開く方針だ。東京労組交流センター自治体労働者部会の17日のビラに掲載された現業労働者の訴えを紹介します。(編集局)
*
2年前、区長会は何をやったか? 勧告制度を無視し、現業のみ平均9%の賃金カットを実施した。そして現在の給料額を保障すると約束し、給料表ならざる保障額表を作った。
それから2年、ほとんどの現業労働者は働いても1円の昇給もない状態に置かれた。2年前の妥結の際、今後5年間、給料水準はいじらないとしたはずだ。
にもかかわらず今回、人事委員会のデタラメなマイナス勧告を「民間給与の水準を精確に反映した結果」と言い、区長会は保障額表に特別区人事委員会のマイナス勧告を適用しようとしている。
「恥を知れ」と言いたい。23区の行政を担う責任者が「理の通らない」こんなデタラメなことをしようとしている。こんなこと、絶対に許せない。労働者をなめたこの事態に対し、ここで闘わずして、いつ闘うのか。
当局は、「区民感情を考え」とか、「区民の理解」をと、区民を盾に私たちの給与を削減してきた。この道理の通らないやり方を区民が正しいと判断すると思うことこそ、区民を愚弄(ぐろう)するものだ。一部のキャリア官僚の天下りなどと私たちとをまるで一緒にするようなやり方に屈服してはならない。
私たちは官・民の分断、正規・非正規などあらゆる分断に対して、労働者の団結こそ、勝利の道であることをはっきりさせ、胸をはり、「賃下げ絶対反対」で闘おう。
さらに、昨年の確定闘争での都労連妥結を受け、区長会は、今年度、現業賃金について協議していくことを約束した。
私たちは当然のこととして、「保障額表から業務職給料表へ同額または直近上位額での切り替えを実施し、すべての級で号級を増設することにより全現業職員の昇級を実現すること」を要求した。当局が「他自治体の状況を考慮して」と言うのなら、私たちの要求は当然の要求ではないか。
これに対し、なんと区長会は、「保障額表から直ちに昇給が開始することに伴う財政負担も大きく、これまで取り組んできた技能・業務系職員の給与水準見直しの効果を著しく損なう」と言っている。「現業労働者の賃金は低くていいんだ!」と宣言しているに等しい。これまでどれだけ削減したのか! そこを言わずに何が「効果を損なう」だ! 労働者は物じゃない、人間だ!! 東京都で働く現業労働者と23区で働く現業労働者と生活にかかる費用が違うというのか?
9%カットされた給料表により、とりわけ若い現業労働者の生活は、「アルバイト」でもしない限り、家族を養うことができない状況になっている! 昼食をぬいている労働者がいるんだぞ!!
さらに年収200万円以下の非正規の公務員労働者の割合が30%を超えている。正規の公務員の賃金は成果主義賃金などで2極化が進み、過労やストレスでメンタルの病気になる人が増えている。闘わなかったら命さえ奪われる。怒りを爆発させて秋闘を闘おう!
(写真 特区連総決起集会【11月17日 江戸川区】)
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週刊『前進』(2417号3面3)(2009/11/23 )
都労連09賃金闘争 賃下げ丸のみ弾劾
体制内労組指導部打倒へ
都労連の09賃金闘争は11月17日未明の妥結をもって早朝1時間ストライキを中止し、終結した。
平均して年収17万6千円の大幅賃金削減に加え、時間単位の年次有給休暇の取得権を160時間から40時間に大幅削減するなど、度外れた賃下げ・労組破壊攻撃に対して、都労連本部はまったく反撃することなく屈服し、都の提案を「丸のみ」した。
都労連本部は、都との間の交渉テーブルを維持できた、と総括して合理化を図っている。
これこそ階級闘争を否定する態度であり、奴隷の道だ。今回、都当局が提案した、戦後最大・最悪の大幅賃下げ・差別分断賃金制の拡大、時間休削減をのめば、労働組合の存在意義を失ってしまう。闘わずして屈服したら、社保庁1千人分限免職に続く公務員360万人首切り攻撃とどうして闘えるのか! こんな賃金破壊・労組破壊を許したら、非正規職労働者・民間労働者は一層極限的な賃下げ・首切り、労働強化に襲撃されるのだ!
都労連本部のやっていることは、もはや労働組合に値しない歴史的裏切りだ。
「こんなことなら組合なんか要らない。丸のみするなら賃下げ分の組合費を返してくれ」――組合員の怒りが爆発している。体制内指導部はしきりに言う。「闘っても勝てない」「闘う力がない」。だが、こんなのは大うそだ。まともに闘いもしないでよくもそんなことが言えるものだ。だから当局に足元を見られ、団結を壊され、毎年のように賃下げ、民営化をのまされているのだ。
都労連6単組組合員の思いはストライキで反撃しようということだった! このような歴史的な大攻撃が掛けられている時に闘わなかったらいつ闘うのか。
動労千葉は国鉄分割・民営化反対の2波のストで反撃し、国鉄1047名解雇撤回闘争を生み出し、国際連帯を拡大している。11月労働者集会を見よ。
今回の都労連本部の全面屈服の中に大恐慌下の小沢・鳩山=民主党・連合政権の本質が示されている。資本主義救済のために連合を使って労働組合を圧殺する鳩山政権を打倒し、それと一体の石原都政を打倒しよう。
職場から闘いを巻き起こし、都労連本部=体制内指導部を打倒し、労働組合を労働者の手に取り戻そう。都労連本部の屈服は全労働者にこうした教訓を残した。10春闘へ直ちに闘いを始めよう。
(写真 都労連総決起集会【11月16日 都庁】)
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週刊『前進』(2417号3面4)(2009/11/23)
「全体の奉仕者」路線粉砕し、日共・自治労連本部打倒を
11・1労働者集会は、大恐慌下で戦争と大失業と闘い、小沢・鳩山=民主党・連合政権と対決する5850人の労働者・労働組合を結集して大成功した。これを新たな出発点に、自治体労働者は4大産別の先頭に立って日常不断に階級的労働運動路線を実践しよう。国鉄1047名解雇撤回闘争、動労千葉物販運動、道州制・民営化=公務員360万人首切り絶対反対の闘いで職場を席巻し、日共・全労連・自治労連本部、連合・自治労本部を打倒し、闘う労働組合をよみがえらせよう。
小沢・鳩山=民主党・連合政権支える「建設的野党」
世界大恐慌下、労働者の積年の怒りが戦後自民党支配を打ち倒した。この8・30情勢の中で登場した小沢・鳩山=民主党・連合政権は、「労働組合」の名で首切り・賃下げを激化させ、民営化・労組破壊、戦争・改憲へ突き進む資本主義救済政権だ。鳩山首相は、日米争闘戦の激化を辞さず「日米対等」を志向し、「戦争のできる国」への国家大改造を図っている。明らかに小沢路線だ。所信表明演説で「東アジア共同体」と「地域主権」国家の実現へ「戦後行政の大掃除」「無血の平成維新」をやると宣言した。「地域主権」国家とは、戦争・改憲のための道州制導入=公務員360万人いったん全員解雇・選別再雇用・非正規職化、4大産別労働運動破壊の大攻撃だ。それは社保庁1千人解雇攻撃と「事業仕分け」で始まっている。鳩山政権は小泉自公政権を上回る新自由主義攻撃を強行しようとしているのだ。
だが、11・1労働者集会は、大恐慌をプロレタリア革命に転化する階級的労働運動の国際的な隊列を登場させ、小沢・鳩山=民主党・連合政権打倒へ大反撃ののろしを上げた。
この革命的情勢に恐れをなした日共スターリン主義は、資本主義防衛、プロレタリア革命圧殺のために鳩山政権の「建設的野党」となることを選んだ。この情勢下では最悪の役割を果たそうとしている。完全に労働者階級の敵だ。現に全労連・全厚生は自治労・社保労組とともに社保庁1千人解雇攻撃に屈服・協力している。こんな腐った労働組合は要らない。現場労働者の怒りと団結の力で日共・全労連・自治労連本部を打倒しよう。
4者4団体派主導する日共
そもそも日本共産党スターリン主義は、国鉄1047名解雇撤回闘争から「解雇撤回」を引き下ろし、動労千葉を排除して闘争を解体する「政治解決」路線=4者4団体路線を主導してきた。大失業攻撃に対する労働者反乱の基軸的突破口となる1047名闘争の解体のために国労・建交労と国鉄闘争100万人支援陣形の中で立ち働いてきた。
とりわけ国労5・27臨大闘争弾圧をもって動労千葉派の闘う国労組合員を権力に売り渡し、「解雇撤回は賞味期限切れ」「労働運動は革命運動ではない」「労働者は闘っても勝てない」とする許すまじき敗北主義、反労働者思想を振りまいて敵対してきた。階級攻防の焦点となっている4大産別労働運動への敵対・妨害であり、資本主義の防波堤であり、反革命だ。
また日本共産党は、裁判員制度を「明日からあなたも裁判官」と賞賛、組織を挙げて推進してきた。裁判員制度は労働者人民を「国家」の側に無理やり立たせて人を裁かせ、死刑判決を出させる現代の「現代の赤紙」、改憲攻撃の最先端だ。
さらに日本共産党は、米帝の頭目・オバマ大統領の4・5プラハ演説を「核廃絶」を目指すものと礼賛して書簡を交わし、広島・長崎反戦・反核闘争の解体に手を染めた。だがオバマ演説こそ、米帝の核独占と世界支配の意思の再確認であり、イランや北朝鮮への制裁・戦争を他の帝国主義を動員し貫徹するという核戦争宣言だ。米帝は現に今もイラク・アフガニスタン侵略戦争を継続し、自国の兵士を含め日々おびただしい人民を虐殺している。オバマ幻想をふりまくのは犯罪だ。
2004年の第23回大会で党綱領から階級的な要素を一掃、「労働者階級の前衛政党」規定を「日本国民の党」に変えていた日本共産党は、今や「大企業は敵ではない」「大企業の健全な発展を」とさえ言うに至った。日共・自治労連の「全体の奉仕者」論の「国民全体への奉仕」は大企業を含む「全体への奉仕」「資本主義国家への奉仕」なのだ。「全体の奉仕者」論によって、鳩山政権が強行する戦争・改憲、道州制・民営化、労組破壊の攻撃に屈服・協力させ、現場労働者の怒りと闘いを圧殺しようとしている。これが「建設的野党」だ。
だが、日共・全労連・自治労連本部のもとで、労働組合がやすやすと変質し解体され、労働者が闘うことなく道州制・民営化攻撃に協力することなどありえない。「財政再建」と「効率化」を理由とする首切りと賃下げ、民営化・非正規職化、極限的労働強化、団結破壊を労働者が甘んじて受け入れることなどありえない。自民党支配を打ち倒した労働者の怒りは民主党や社民党、「建設的野党」=日共を突き刺し、爆発する。労働者の敵にして、資本主義の最後の防波堤、日共スターリン主義と全労連・自治労連本部を職場の闘いでぶっ飛ばそう。
連合・自治労本部に先行、労働者の利益追求を放棄
日共「全体の奉仕者」論は、労働者の階級性と体制変革の闘いを否定し、公務員労働者の怒りと闘いを「国民への奉仕」の名で抑圧し、犠牲を強いるものだ。資本・当局との闘いにおける自治労連傘下の単組執行部の屈服と裏切りを正当化し、闘いを抑えつけるために使われてきた。
「全体の奉仕者」論は、1963年に「自治労連の原点」といわれる、大阪衛星都市の自治体労働組合の連合体「衛都連」が「当局の弾圧、組合幹部の解雇、休職処分、組織分裂の攻撃と組合員の中に広がるとまどい、あきらめ」の中で「衛都連行動綱領草案」として「地域住民の繁栄なくして自治体労働者の幸福はない」と公然と打ち出したことに始まる。当局の弾圧に対して階級的団結をもって闘うのではなく「地域住民の繁栄」を前面に押し出して屈服の論理としたのだ。
1972年、「革新統一」蜷川虎三京都府政下で財政危機が爆発、賃金未払い・退職勧奨に対する自治体労働者の怒りが巻き起こった。日共は、 蜷川革新府政擁護のために階級性を投げ捨てて、「われわれは『住民本位の地方政治、民主的自治体を建設する労働者』の立場をつらぬき、そのために献身的に労働し、たたかい抜く」「行政を執行する立場としての自治体労働者のたたかう方向は、住民の利益擁護を第一の課題として住民との団結をもとめ、労働と民主的活動をつうじて民主的自治体建設めざしてたたかう」と宣言した。日本共産党の支配する京都府職労本部は労働者の反発の圧殺に動いた。
さらに日共は、1974〜75年恐慌の中で「自民党は地方財政危機の原因が地方公務員給与にあるとして、とくに革新自治体に攻撃を集中した」(『日本共産党70年史』)とし、これに屈服した宮本顕治委員長(当時)は75年3月23日付「赤旗」に「住民本位の行政を効率的な機構で〜地方自治体の人件費問題その他をめぐる日本共産党の見解」を発表した。
「自治体の人件費や行政のあり方は、国民奉仕の公正で無駄のないものであるべき」「人件費を含む自治体の行政費用は、住民負担の点からいっても、なるべく少ないのがよいが当然である」「自治体の職員定数などは、全体として出来るだけ無駄のないものであるべき」「公正で民主的な行政を効率的に執行していく見地から、機構や運営の改善がたえずはかられるべきであり、必要な幹部職員の登用や適時の人事異動なども積極的に行われるべきである」「自治体労働者の生活と権利のための闘争を『全体の奉仕者』としての立場と結合すべきこと」
実際、70年闘争の高揚と国鉄をはじめとする反「マル生」闘争、激発する春闘ストライキに際し、日本共産党は、自治体労働者=「全体の奉仕者」、教育労働者=「教師聖職」を打ち出し、「住民の迷惑」「授業妨害」を口実に、労働者の最大の武器であるストライキ闘争を否定した。
『日本共産党80年史』は、当時の自治労本部との論争の中で、「党は、機械的に権利を主張するだけの『労働者』論では、労働運動を国民から孤立させ、弱体化させることを指摘しましたが、党の提起した方向は、その後、運動の内部でも当然の立場となっています」と恥知らずにも誇っている。日共は、現在の連合・自治労本部の転向路線の先を行っていたのだ。
公共サービス基本法を推進
そして今日の大恐慌と大失業、階級激突情勢下において日本共産党は、新自由主義に基づく医療・福祉・教育などの「措置から契約へ」=民営化への大転換を進める「公共サービス基本法」の2009年5月全会一致採択の推進者となった。「財政再建と公共サービス再生」「無駄遣い排除」「効率化」の名で進められる「地域主権」=道州制、規制撤廃・民営化・非正規職化・労組破壊、首切り・賃下げ、社会保障解体の攻撃に対して闘わないどころか、当然巻き起こる現場労働者の反乱を圧殺し、当局に率先協力しようとしているのだ。
労働者を食えなくさせておいて、何が「財政再建」だ! 何が「全体の奉仕者」だから「献身的に働け」だ! そんなものはぶっ飛ばし、「生きさせろ!」の根源的怒りをたたきつけよう。
自治労連も自治労も「住民のニーズ」に応えるためとして当局の民営化・民間委託・非正規職化、人事評価・査定給導入、賃下げと労働強化の攻撃に屈服し協力している。そんな労働組合なんてあるか。なんのための労働組合か。だから、ひとたび当局による労組破壊攻撃を受けるや否や、自ら団結解体に動き、労働者分断に手を貸し、組合組織率を9割から6割、3割へと減らしてしまう。こんな組合執行部は要らない。直ちに闘う現場労働者の手に労組権力を奪い返す時だ。
今や職場・生産点から道州制・民営化絶対反対、人事評価制度拒否・査定給導入阻止、反合理化・職場安全確立の闘いが巻き起こっている。動労千葉派、労組交流センター派が先頭になって、現場労働者の怒りと結びつき、労働組合を取り戻すランク&ファイルの闘いが、自治労傘下・自治労連傘下を問わず全国で猛然と始まっている。当局と一体となった体制内指導部の制動と敵対をはねのけ闘いを進めよう。
大恐慌で資本主義は終りだ。今こそ大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する革命的労働者党の建設へ、職場細胞と地区党建設を進めよう。これは、一大党派闘争であり、路線闘争である。一切は労働者の階級的団結、労働組合をめぐる攻防にかかっている。国鉄1047名解雇撤回、道州制・民営化絶対反対の職場闘争を巻き起こそう! 連合・自治労本部、日共・自治労連本部をぶっ飛ばし、第2第3の動労千葉をつくり出そう。
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週刊『前進』(2417号4面1)(2009/11/23 )
獄中8学生即時奪還! 11〜12月闘争へ
全国声明賛同10万筆、保釈金5千万円カンパを達成しよう
革共同中央学生組織委員会
11・1全国労働者総決起集会の勝利の地平から、ただちに8学生の年内奪還にむけて総決起しよう! 11・1集会で法大闘争が「教育の民営化粉砕!」というスローガンとともに、全世界の階級闘争の結集軸へと押し上げられた。民営化・労組破壊(団結破壊)と非和解で闘い、大恐慌をプロレタリア革命へ転化する全世界の労働運動、学生運動と法大闘争・全学連運動が結合した。そして法大闘争と国鉄1047名解雇撤回闘争が、民主党・連合政権打倒の大衆的基軸として日本階級闘争の中に打ち立てられた。この闘いを先頭で担い、09年決戦を根底で支え抜いてきたのが、獄中の8学生(新井君、内海君、織田君、恩田君、倉岡さん、斎藤君、冨山君、増井君)の存在だ。11月集会の勝利の力を全面的に解き放ち、8人の年内奪還に向けてあらゆる闘いをやり抜こう。
日米の学生運動が11・1日比谷で団結
「獄中の8学生を奪還せよ!」。これこそ、学生と青年の資本主義への怒りを全面的に爆発させる実践方針だ。獄中の8学生の存在こそ、全世界の青年・学生の怒りを最も体現している。カリフォルニア大学の学生は11月18〜20日に第2波ストライキに決起した。そのストライキ呼びかけ文では次のように訴えている。
「学費値上げと人件費削減で7億jを『節約』した後に、大学当局は70の建設事業のために13億jを借り入れた。われわれの授業料は建設債のための担保にされてしまった。当局が優先しているのは、教育よりも建物の建設、人間よりも建設業だ」
「学生、教官や労働者が重大な賃金カットと授業料値上げに直面している今、われわれは、大学が通常の運営を続けるのを許しはしない。それには団結が必要だ。部門は違ってもお互いを絶対に支えることを誓おう。学生は他のグループに報復が行われた場合、これに抗議し、行動に立ち上がらなければならない」
この感動的かつきわめて戦闘的なストライキ決起宣言に込められている内容は、法大闘争で8人がつくり出してきた路線とまったく同じだ。そして、このストライキを闘うアメリカの学生が同志として11月集会に合流したのだ。新自由主義との対決をとおして、日本とアメリカで同じ敵と闘う学生運動が生み出され、11・1日比谷でひとつに団結したことは、300万学生の中にものすごい感動と共感をまき起こすものである。
(写真 獄中8学生との団結も固く、都心をデモ行進する全国の学生【11月1日 東京】)
新自由主義大学粉砕へ闘う法大闘争
法大闘争の原点こそ「一人の仲間も見捨てない」「処分絶対反対」だ。これは昨年4〜5月過程の、恩田君に対する不当処分をめぐる激しい学内攻防の中から生み出された。このスローガンを掲げて全学連と法大文化連盟はジャージ部隊との命がけの闘いに決起した。そして5月28、29日に38人が逮捕されながらも、警視庁公安部のすさまじい弾圧に勝利し、実力でキャンパスを解放してきた。
全学連・文化連盟の闘いで打倒された平林総長体制に代わって登場した増田総長体制は、「自由と進歩」の幻想を振りまきながら、平林以上の新自由主義大学化と学生の団結破壊にのめり込んでいる。他方ではCSK(サークル支援機構)を体制内学生運動として育成し、学生支配の道具にしようとしてきた。まさに今の民主党・連合政権のもとで体制内労働運動を先兵とする道州制・民営化攻撃との闘いと同じだ。
増田は今年3月に「大学の営業権」を掲げて「法大の周囲、半径200b以内での情宣活動禁止仮処分」を強行した。さらに経済的困窮によって学費が払えなくなった増井君を除籍にし、さらに「入構禁止処分」として各門に看板を張り出して名前をさらし、他方で株式投機の失敗で17億円の損失を出して恥じない法大当局!
「施設管理権」と「営業権」をかたって大学を私物化する増田に対し、全学連と文化連盟は「新自由主義大学粉砕!」を打ち立てた。イラク反戦6周年全世界一斉行動3・20渋谷デモで恩田君は「われわれは黙っていない! 学園から自由を奪う市場原理主義を燃やして、壊して、ぶっつぶしてやる! まず最初は法政大学だ!」と熱烈な演説を行った。
「大学の営業権を許すな」「新自由主義大学粉砕」「新たな処分絶対反対」を掲げて4・24の1500人集会をぶち抜いた。1000人の法大生が当局と警察の阻止線をぶち破って外濠校舎から正門前、外濠公園にあふれた。まさに「監獄大学の教室の中から反乱が起こった」(倉岡さんの意見陳述)のだ。
この集会で斎藤君は「大学を取り戻せ! われわれの未来を取り戻せ!」と叫んだ。意見陳述で斎藤君は訴えている。「ビラも自由にまくことができず、そのことに抗議する者たちを大学からたたき出す法政大学は、もはや本質的に『大学』ではない。法政大学で行われていることは、学生を授業に縛り付けることによってなされる、法政大学のつくった鋳型の枠をはみ出ない、テストで点をとることばかりが得意な人材の製造にすぎない」「学生の可能性をおとしめ、未来を奪うことを許さない」「『大学の自治』の名のもとに施設管理権を乱用し、大学を私物化する法大理事会の罪こそ裁かれなければならない」と。
労学共闘発展させ2010年決戦へ
4・24闘争で爆発した怒りは、大恐慌下の大失業攻撃をぶっ飛ばし革命にまで突き進む300万学生の根底的な怒りだ。そしてそれは全社会の民営化のもとに労組(団結)破壊と非正規職化にさらされている労働者の怒りとも一つだ。ここに国家権力、ブルジョアジー、法大当局は根底的に恐怖した。そして戦前からの治安弾圧法=暴処法を適用して12人を逮捕し、法大学生運動の壊滅を狙った。しかし逮捕された全員が完全黙秘で闘い抜き、暴処法弾圧の狙いを粉砕し、4人を奪還した。
この勝利の中で法大闘争は階級的労働運動との路線的結合を深めた。民営化と非和解で闘い抜いてきた動労千葉と団結し、国鉄1047名解雇撤回闘争と法大闘争が結合し、6・14−15の画期的な労学共闘が爆発したのだ。
そして9月の全学連大会で「教育の民営化粉砕!」のスローガンを確立し、法大闘争は全世界の労働者・学生の結集軸へと押し上げられた。
この闘いを先頭で担ってきた8人を年内に獄中から奪還する力こそ2010年決戦の爆発を切り開く。検察側立証のデタラメさとその破綻によって公判が長引いているが、そのことをも口実にして裁判所は長期の勾留を強行する構えだ。それは労働者階級の怒りの爆発におびえる民主党・連合政権の国家意志でもある。8人が必ずや、学生・青年の団結と怒りの決起の中心軸となることへの根底的恐怖である。
だからこそわれわれの怒りの爆発で裁判所の思惑をもぶっ飛ばそう。実力で8人を取り戻そう。方針は鮮明だ。一つに「8学生を取り戻そう!」全国声明の賛同署名運動を、10万筆を目指して全国の職場とキャンパス、そして街頭で白熱的に推し進めよう。
二つに、総額5000万円を目標に保釈金カンパ運動に猛然と突っ込もう。東京地裁はこの間の法大裁判において、一人あたり200万〜400万円もの超高額の保釈保証金を要求している。超高額保釈金への怒りもバネにして、のべ11人分(3人が二重起訴のため)の保釈金カンパ闘争を闘おう。
三つに、洞口さんへの法大当局の新たな処分策動に、キャンパスから怒りを爆発させよう。
四つに、強大な革命党の建設こそ決定的だ。11・1集会の総括の核心は、全世界の労働者・学生は反スターリン主義の新たな労働者党建設を切望しているということだ。機関紙を圧倒的に拡大し、1000人のマル学同、マル青労同を建設する力こそが8人を奪還する力だ。全国の学生、労働者のみなさん! 8学生奪還の11〜12月決戦に立とう!
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週刊『前進』(2417号4面2)(2009/11/23 )
長崎初の裁判員裁判を弾劾
終日抗議行動に立つ
11月17日、長崎で初の裁判員制度による裁判が開始され、「とめよう! 戦争への道 百万人署名を推進する長崎の会」は早朝より抗議行動に立った。
朝8時、冷たい雨が降る中、「長崎の会」は長崎地裁前に「つぶせ! 裁判員制度」の旗を持って集まり、入り口で初の裁判員裁判の強行を徹底弾劾するビラをまいた。そして裁判員を拒否することを訴えた。
9時30分前後を山場として、次々と裁判員候補者が裁判所に入っていく。多くの人たちは、複雑な表情をし、マスコミのインタビューに対してもやりたくない心境を語っている。そしてこのほとんど全部の人たちが、私たちのビラを受け取り、裁判所に向いながら熱心に目を通していた。
全国で始まった裁判員裁判は、辞退者が続出するなど、その破綻が最初から明らかになっている。そしてすでに重罰化の傾向が顕著に現れ、公正な裁判とは縁もゆかりもない裁判制度であることも明白になっている。
労働者を国家側の裁く立場に加担させ、労働者を分断し、団結を破壊する攻撃であると同時に、最高裁からの一枚の呼び出し状で労働者に死刑判決を出すことさえ国家が強制する裁判員制度は、まさに「徴兵制」と同じだ。
この裁判員制度の本質を労働者は見抜き、怒り、だからこそ制度は最初から破綻し、今その矛盾をますます深めているのだ。長崎での裁判員候補者の反応も、それを示している。
「長崎の会」は早朝の闘いに続いてその日、百万人署名運動福岡連絡会や「市民のための刑事弁護を共に追求する会」などと一緒に、昼には傍聴希望者に対して大々的なビラまきを行い、さらに午後には長崎の繁華街に通じる鉄橋でも街頭宣伝に立った。ビラは実に1000枚がまかれ、署名も多数集まった。
「裁判員制度は絶対に粉砕できる!」――この確信を私たちは強くするとともに、労働者の闘いで、長崎からも裁判員制度廃止の大運動を前進させていこうと決意した。
(長崎/K)
(写真 裁判員裁判の強行を弾劾し、「長崎の会」が1000枚のビラをまく【11月17日 長崎】)
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週刊『前進』(2417号4面3)(2009/11/23 )
4・24法大裁判 “権力者は恥を知れ”
怒りの意見表明、法廷制圧
11月13日、法大4・24解放闘争裁判の第3回公判が、東京地裁刑事第17部で行われた。
検察冒頭陳述ではなぜ学生が逮捕・起訴されかつ長期拘留されているのかまったく不明であることを前回の法廷で弁護団・被告団から厳しく追及された検察は、意味不明の釈明を出してきた。実行行為に「など」をつけたあいまいな表現や、「事前共謀があった」とデッチあげて、自らの破綻をさらに自己暴露してきた。弁護団と被告団による、いっそう激しい追及が行われた。
そして、前日に弁護団から保釈請求がなされたことを受けて、冨山小太郎君が火を吐くような怒りの意見表明を行った。「見せしめの長期勾留をやめよ。逃亡や罪証隠滅のおそれなどない。こんなデタラメで人間を拘禁する権力者は恥を知れ。仲間とも家族とも会えず独房に閉じ込められる気持ちがわかるか! 今すぐ保釈しろ」。
続いて、内海佑一君が11・1労働者集会の勝利感あふれる総括を踏まえ保釈を要求した。登石郁朗裁判長が「関係ない話をするな」と抑えつけようとしたが、斎藤郁真君が「警察は取り調べで、おれたちにそういう話をしてくる。一番関係のある話をしてるんだ」と一喝した。
倉岡雅美さんは、裁判の前日になって証人採用が知らされるという被告人無視の状況を弾劾した。増井真琴君は「自分は威力業務妨害と言われているが、検察によればキャンパスに入って笛を吹いただけというではないか! いつまで勾留する気だ。裁判所はこんな検察をこそ追及すべきだ」とこの裁判のあり方自体を弾劾した。
冒頭1時間にわたる怒りの意見表明で、法廷は完全に制圧された。保釈を認めず、ひたすら学生を獄に閉じ込める裁判所は断じて許されない。
法廷には、警視庁公安一課の江上潤が最初の証人として呼ばれた。江上は、4・24当日に外濠公園から法大生を無差別にビデオ撮影し、その後、学生アパートへの不当な捜索を行った人物だ。
法廷で明白となったのは、「江上ビデオ」に加え、警察官小松浩志の撮影した「小松ビデオ」と、法大当局の誰かが撮影したという「SDビデオ」2点についても、江上ひとりの証言で採用させようと検察がたくらんできたことだ。
江上ビデオでは、学生が「侵入」したとされる外濠校舎の中の様子が何もわからない。それで校舎の内側から法大職員が撮影したという「SDビデオ」を、撮影者を呼ばないままで採用させようというのだ。そのために、江上は「江上ビデオと同一の瞬間が、他のビデオ映像にも撮影されている」などと証言した。
しかし、撮影者の名前も明らかにせず、入手方法も、撮影目的も伏せたままの映像に証拠能力はなく、法廷で見せることすら許されない。映像が合成されていたり、法大当局にとって都合の悪い部分がカットされている可能性も否定できない。
この点を西村正治弁護人が鋭く指摘すると、登石裁判長は、「ビデオを見てみるまで関連性があるかないかは決められない」と、検察に助け舟を出し上映を許可した。こんなデタラメは断じて認められない。
法大当局が、自らを国家権力と一体化させて、卑劣に姿も見せずに採用させようとしているSDビデオを粉砕するため、弁護人が次々と反対尋問に立ち上がった。破綻しきった江上尋問は次回も続行となった。裁判闘争を戦闘的に闘い、敵の破綻を暴き出し、全力で獄中8学生奪還に立とう。
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週刊『前進』(2417号4面4)(2009/11/23 )
投稿 日航の年金削減問題
労働者の責任にするな
日航労働者OB 渡辺 勉
今度の年金問題について考えたのですが、われわれがすべてをひっかぶって全責任を負わなければならないなどという話はとんでもありません。
まず国土交通省の責任です。国際国内を問わず、路線の「許認可権」は全部国交省がにぎって、会社はナショナルフラッグの美名のもとに、国際線だけでもやれニューヨークだロンドンだと勝手に決められて飛んでいたのが実情ではないでしょうか。国際信義上、不採算路線だからといって、会社の一存で勝手に切れなかったのが実情ではないでしょうか。
これが国内線になるともっと最たるものになります。国交省は1県1空港なる「空夢」を見て、自民党の土建屋政治家と一体となって利権にまみれて、航空会社の実情などはほったらかしで採算などはまったく考えずバブルに走り、県の圧力に押され航空会社への「許認可権」を振りかざして、空騒ぎをしました。その結果が、国際国内を問わず会社の惨状となっているのです。
だから、前原を始め国交省には、自らの責任を棚にあげて一民間企業に対して偉そうなことを言う資格はありません。まず、自ら百パーセント反省しろと言いたい。
次に経営陣の責任だが、国に振り回されたとはいえ自らの主体性を主張できず、過去未来永劫(えいごう)に役人さまさまでいた責任は厳しく問われなければいけない。いい大人が「子どもの使い」ではないのだから、自分たちの主体性を最後まで言えなかった責任はきわめて大きい。大人ではないのかと言いたい。
最後にわれわれの「責任」であるが、われわれも、無責任経営者のもとで自らの賃上げ、一時金要求などで闘ったものの、経営陣の無策ぶりを追及できなかった責任の一端が百パーセントないとは言えない。それは労働者としても反省しなければならないと思う。
しかし、上記の問題はすべて、国および会社に根本原因があるのであり、被雇用者の立場であったわれわれに、国、会社と同等の責任を押し付けるのは間違っている。
だから今度の年金問題も、日航労働者があたかも加害者であるかのようにいう世論もマスコミも間違っている。年金問題さえ片付ければ、すべてはバラ色になるなどというのは、大幻想だ。これでは、「弱いものいじめ」の最たるものだ。
ゆえに、私は、銀座でも渋谷でもどこでもいいが、本当の実情、現状を世論にアピールするために、デモを敢行することを提案します。世論は、ビラを配っても、「何この『ぜいたくデモ』」と言って一蹴するかもしれない。しかし、現役とは違って、ストライキを打てないわれわれOBが世論に訴えるにはこれしかない。確かに、実情を知らない右翼が来るかも知れない。それでもやる価値はあると思う。
全国年金者組合などもあるが、大中小をふくめて、今ここでわれわれが「防波堤」にならなければ後は推して知るべしとなると思う。
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週刊『前進』(2417号4面5)(2009/11/23 )
2009年 11月11日〜17日
政治改革推進本部が初会合/オバマ初来日し日米首脳会談
●日米外相会談 岡田外相は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会合出席のため訪問中のシンガポールで、クリントン米国務長官と会談した。日本側の説明では、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、クリントンが「不確実な情勢が続くのは好ましくない」と述べ、早期決断を求めた。(11日)
●政治改革推進本部が初会合 民主党の政治改革推進本部(本部長・小沢幹事長)の初会合が党本部で開かれた。小沢らが「脱官僚依存」を実現するための課題として、政府参考人制度の廃止や内閣法制局長官を「政府特別補佐人」から削除し、国会での答弁を禁止するなどの課題を提示し、国会法改正など必要な法整備を臨時国会中に行う方針を示した。(11日)
●自民県連「県外」要求へ 自民党沖縄県連の翁長幹事長は自民党本部で石破茂政調会長と会談し、米軍普天間飛行場の移設問題への対応について意見交換した。翁長幹事長は、県内移設を容認してきた従来の県連の立場から、鳩山政権に県外・国外移設の実現を迫っていく方針転換の意向があることを伝えた。これに対し、石破は県連の意向として聞くにとどめた。(11日)
●名護市長、県外移設を容認 名護市の島袋市長は市役所で会見し、米軍普天間飛行場の移設問題について「市は県の受け入れ要請に対して苦渋の選択をしたもので、誘致ではない」と述べ、「政府から危険性がより早期に解決できる代替案が速やかに提示されるのであれば、これを歓迎する」と、政府が県外移設を打ち出せば容認する考えを表明した。(12日)
●オバマが来日 オバマ米大統領が初来日して、鳩山首相と首相官邸で会談した。来年の日米安保50周年に向けて日米同盟を深化させるため「新しい協議のプロセス」を進めることで一致。米軍普天間飛行場の移設問題では、鳩山が共同会見で、閣僚級作業部会を通じて「早期に解決する」と述べたが、オバマは「部会は日米合意履行に焦点を絞る」との認識を示した。(13日)
●オバマがアジア外交の基本政策演説
オバマが東京都内でアジア外交の基本政策についての初の主要演説を行った。@日本はアジア太平洋地域における米国の取り組みの中心的存在であり続けるA中国との実務的な協力を追求、米国は中国封じ込めを目指さない――などを表明した。(14日)
●日ロ首脳会談 鳩山首相は、ロシアのメドベージェフ大統領とシンガポールで会談し、北方領土問題について「2島返還は理解できない。それを超えた独創的アプローチを示してほしい」と求めた。両者は12月に再会談することで一致した。(15日)
●APEC首脳会議 シンガポールで開かれたAPEC首脳会議は、域内の長期的な成長戦略を2010年に策定することなどを盛り込んだ首脳宣言を採択し、閉幕した。首脳会議では、自由貿易の推進や環境保護の理念では一致したが、温暖化対策などの具体的な取り組みは盛り込まなかった。来年は日本がAPEC議長国。(15日)
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週刊『前進』(2417号5面1)(2009/11/23 )
“小沢民営化路線”に総反撃を
「郵政見直し」の意図とペテン
民主党・連合政権は、「郵政民営化の見直し」で、小泉政権以来の既定方針だったゆうちょ銀行、かんぽ保険など日本郵政グループの株式上場凍結法案を今国会で成立させるとする一方で、「将来の株式上場」を明言した。ここでも“小沢路線”は明白となった。元大蔵次官・斎藤次郎の日本郵政社長就任は、金融大恐慌のもとでの国債大増発と大増税への踏みだしだが、郵政における〈民営化と労組破壊>の攻撃は、新たな装いで貫徹される。ここが核心点だ。JP労組中央はいち早く“民営化路線堅持”の姿勢を臆面もなくさらけ出した。郵政民営化絶対反対の闘いはこれからが本番なのだ。
「凍結の後、株式上場」 国債増発と大増税の始まり
民主党政権は、総務省の認可権限を盾に日本郵政前社長の西川善文(三井住友銀行前頭取)を力ずくで辞任させ、経営陣の総入れ替えを行った。「小泉・竹中(元総務相)色を一掃する」(亀井静香・郵政金融担当相)と称して行われた人事は、1カ月の迷走の後、元大蔵省トップ(事務次官)の斎藤次郎を西川社長の後任に起用することで決着した。
「脱官僚」を表看板に掲げる民主党政権が「ミスター大蔵省」と言われる人物をトップ人事に起用したことでマスコミは大騒ぎとなった。「官僚の天下りそのものではないか」「民業から官業への逆戻りだ」というたぐいの報道が連日のように続いている。
だが事の核心は、斎藤が官僚出身か否かではない。小沢・鳩山=民主党・連合政権が、この人事で何をやろうとしているかだ。
斎藤は94年の細川連立政権時代に、新生党の代表だった小沢一郎と組んで「税率7%の国民福祉税」導入を図った人物で、「現在も大蔵・財務省OBの中で小沢に最も近い」(日経)とされる。だが、この人事を「事実上の国営郵政への逆戻り路線」「亀井大臣の暴走」だとする見方は的はずれだ。
労組幹部先兵に民営化貫く
問題は“小沢路線”である。斎藤の就任は、今日にいたる民営化・規制緩和路線を国鉄分割・民営化の直後からいち早く提唱してきた小沢による人事そのものなのだ。迷走を重ねた人事が決まった直後、亀井が「(凍結後に)いずれ株式は上場することになる」趣旨の発言を行ったことで事態は明白となった。
大恐慌と国家財政破綻のもとで、大金融資本の頭目たちが300兆円を超える預金・保険を含む莫大(ばくだい)な郵政資産の行方に注目してきた郵政「見直し」問題は、民主党・連合政権のもとで、自治体の民営化と公務員の大量解雇を柱とする「地域主権」=道州制導入攻撃と結びつきながら、御用労組幹部を先兵とする新たな装いの民営化攻撃として貫徹されるのである。これが問題の核心だ。「小泉・竹中路線で破壊されたユニバーサル・サービス(全国一律サービス)の回復」なる問題も、労働現場へのさらなる合理化と労働強化として襲いかかる問題なのである。
案の定、旧西川体制の大合理化攻撃に全面協力して郵便局会社の監査役に抜擢(ばってき)された恥ずべき労働貴族・JP労組前委員長の山口義和を、新体制は労働代官として留任させようとしており、現場労働者の激しい怒りを買っている。
また小泉「構造改革」の中心的担い手だった日本経団連の前会長・奥田碩(ひろし)も、日本郵政の社外取締役に留任した。JPS(郵政版トヨタ方式と称する極限的労働強化)攻撃の元凶が、このどさくさで留任したのだ。多くの報道とは裏腹に、郵政民営化路線は貫徹されているのだ。
全国の職場における資本当局と現場労働者との階級対立は、民主党政権のもとで、今後再び、新たな装いで激化していく以外にないのである。
「ミスター大蔵省」が日本郵政の経営権を掌握したこと自体には大きな意味がある。際限なき国債の増発と大増税だ。
小沢と財務省の経営権奪取
小沢ブレーンの一人、元大蔵省財務官の榊原英資は、「国の財政は破産しているが、日本には1400兆円も金融資産があるので国債はいくら増発しても問題ない」と提言している(日経ビジネス)。自民党体制下でブルジョアジーどもがさんざん食い物にして破綻させた国家財政を、労働者人民の虎の子の貯金で穴埋めすれば良いとの理屈だ。その原資は、いまだ世界最大規模の預金量である「ゆうちょ」と「かんぽ」なのだ。
しかし国と地方の借金は1000兆円に迫り、返済はおよそ不可能だ。どうするか? その次に確実に襲いかかるのは、とてつもない大増税攻撃である。財務省が日本郵政の経営権を握るような人事を新政権が強行したもう一つの意味はここにあるのだ。
小沢・鳩山=民主党・連合政権は、早くも労働者人民からの無慈悲で極限的な収奪を予告したのである。
非正規職の激増を承認 JP労組本部は資本の手先
民営化後の郵政職場は要員削減などで労働密度が「誇張なしに3倍」になった。ほとんどの職場で違法な「自爆営業」や時間外のただ働きが強要されている。半年単位でいつ首を切られるか分からない非正規雇用が、すでに郵政職場の6割にも達する。深夜勤の連続による健康破壊は限度を超え、過労死が多発する職場すら増えている。
「郵政民営化委員会」の委員だった大田弘子(安倍内閣の経済財政担当相)は「郵政事業は、株式を売れるだけの価値があるかどうかが最大の心配事だった」と公言しているが、「民営化」で彼らがやったことは、人員削減と非正規職化を柱とする人件費の徹底削減と猛烈な労働強化で「利益をだす」ことだった。
非正規職労働者は郵便事業会社だけで16万人を超えた。当局は「一人の正社員を非正規職に置き換えるだけで人件費が年間500万円浮く」と社内資料で公言している。16万人分で8000億円の賃金を横取りしてきたのだ。「非正規職化」とは、これほど劇的な賃下げなのだ。賃下げというのも適当ではない。不払い労働分を全額搾取した上に、生命体として生きられる最低限の賃金からさらにピンハネしているのだ。控えめに言っても、現場労働者はこれだけの賃金を直ちに実力で奪い返す権利がある。
民営郵政は、初年度からグループ全社で4000億円以上の利益を計上しているが、文字どおり現場労働者の生き血を吸った「利益」だ。自爆営業も組織的に行われている。全社員25万人に一人1万円のノルマを課すだけで25億円の売り上げという皮算用だ。こうして郵政資本は株式上場をめざし、一国を動かすほどの巨額の郵政資産を強奪する計画を進めてきた。これが民営化なのだ。日帝支配階級にとって、民営化路線の撤回などあり得ないのである。
労働運動内の資本家の手先
問題は、この許し難い搾取と収奪が、御用組合=JP労組中央の全面的な裏切りと協力によって可能になったことだ。彼らは民営化による労働強化にも、自爆営業にも、時間外のただ働きにも、深夜勤導入にも、闘うどころかすべてに積極的に協力してきた。
そして彼らは09春闘で「スト絶滅宣言」まで出して資本に忠誠を誓い、意を決して闘いを始めた者に「組織破壊者」のレッテルをはり、闘いをつぶすことに組織の全力を挙げてきた。彼らは完全に「労働運動内部のブルジョアジーの手先」(レーニン)となった。
非正規職のとめどない拡大も、JP労組中央の承認によって初めて可能となった。彼らは組合員に対して、表向きは「正社員登用の拡大に努力する」と強調し、「年間で2000人の正社員化を実現した」(6月JP労組大会での委員長報告)などと語る。しかしその裏で、年間数万人の非正規職への置き換えを、言葉の上での抵抗もなく、1時間のストも打たず承認してきた。これが「中央交渉」の実態なのだ。
その行き着く果てが、「戦略事業」と銘打ったJPEX計画(小包部門の子会社化と強制出向をとおした大合理化計画)への全面協力だった。中身は悪名高いSD制(セールスドライバー。配達員が「自己責任」で営業を兼ねる)を中心に、8割の社員の非正規職への置き換え、労働時間は青天井、病気休暇も身分保障もなしの半年〜1年雇用契約などだ。
このすさまじい労働強化と合理化計画に、JP労組中央は「反対」の声も出さず協力し、強制出向の強要(肩たたき)まで自らの手を染めた。
10月のJP労組中央委員会では、民主党・連合政権の「郵政見直し」に対して「民営化推進」を労働組合の名のもとに要請するという醜態をさらした。もう完全に破綻したJPEX計画さえ「推進の基本方針は変更しない」と明言した。郵政労働者25万人に対する全面的な敵対宣言である。
しかし、全国の現場労働者が、このJP労組中央の度し難い屈服と裏切りを突き破って、3年間にわたる職場での抵抗闘争を組織し、反乱を粘り強く拡大し、強制出向拒否の広範な意思表示を組織し、SD要員確保を破綻させ、ついにはJPEX計画そのものを完全破綻に追い込んだことは決定的な勝利の地平だ。
年末年始の繁忙期を迎え、現場の怒りは臨界点を超えつつある。ランク&ファイル運動が労働組合を現場労働者の手に取り戻す闘いは、資本や御用組合のいかなる分断と抑圧もぶち破る力を着実に蓄えている。民営郵政打倒・JP労組中央打倒へ総進撃を!
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週刊『前進』(2417号5面2)(2009/11/23 )
民主労総、韓国労総 12月100万ゼネストへ
労組破壊・民営化に怒り爆発
韓国階級闘争は巨大なうねりを開始している。イミョンバク政権を打倒へ100万人のゼネストが準備されている。
11月6日、「イミョンバク政権の公共部門先進化粉砕・社会公共性強化!」をスローガンに公共部門労働者がストライキに決起した。
民主労総公共運輸連盟傘下の全国鉄道労組は、5日に首都圏以外の組合員8500人がストを闘ったのに続き、6日には首都圏で6000人がストに突入した。ガス公社労組1700人、ガス技術公社労組520人、社会連帯年金労組3400人、韓国発電産業労組(発電労組)3100人、韓国労働研究院労組58人、慶北大病院労組400人など1万5000人がストライキに立ち上がった。同日午後、果川(カチョン)政府総合庁舎前には組合員1万3000人が結集し、ストライキ宣言大会をかちとった。
鉄道労組のキムギテ委員長はポケットから印鑑を取り出して「いつでも合意書に押せるように持っているが、社長は交渉に出てこない。今や道は決まった。労働者の怒りと熱い胸でイミョンバク政権としっかり闘おう」と呼びかけた。鉄道労組は10月に実施した争議行為賛否投票でこれまで最高の76・58%の賛成率でスト権を確立しており、2日間のスト参加率も90%に迫った。
公共運輸連盟のキムドファン委員長も「イミョンバク政権の先進化政策の核心は公企業労働組合を抹殺し、民主労総を破壊することだ。(鉄道・ガス・発電労組が民営化反対ゼネストを闘った)02年から7年、公共労働者の声に政権が応える番だ」と語気を強めた。
ストを予告した発電労組に対し、発電5社は11月4日に団体協約破棄を通告した。スト当日も使用者側による出張強要などの露骨な妨害と対決してストを貫徹した。韓国労働研究院労組は「労働3権を憲法から除く」ことを所信とする院長による一方的団体協約破棄と対決し45日を超えるストを継続、慶北大病院労組は大幅賃金カットと不可避な応急手術以外にも「手術待機患者が多い」と夜間手術を実施していることに対しスト決起。
公企業先進化攻撃として人員削減攻撃も鉄道で5115人、発電で1570人、ガスで305人と具体化している。ストライキは解雇阻止、生存権死守の闘いだ。鉄道公社が2012年までに赤字を半減できなければ民営化すると言いながら、大赤字の仁川空港鉄道を鉄道公社に買収しろと押しつけているのがイミョンバク政権だ。結局、民営化ありき。狙いは労組破壊なのだ。
与党ハンナラ党と政策協定を結んでいる韓国労総も、ゼネストを含む対政府闘争を宣言し、民主労総との連帯闘争を展開している。
(写真 民主労総大会で「非正規法・最低賃金法の改悪反対!」を掲げる公共サービス労組の女性労働者【11月8日 ヨイド公園】)
両労総が共闘
11月7日にソウル・ヨイド公園で開催された韓国労総の全国労働者大会には史上最高の15万人が結集。チャンソクチュン委員長は「事実上死文化した法条項を押し出して労組専従賃金を法で禁止して処罰するのは、労働組合を無力化しようとする意図であり、複数労組交渉窓ロ一本化は事業場内の対立を増幅する労組分裂策動だ」と弾劾し、 「韓国労総が追求してきた参与と合理的な労働組合運動まで否定するのなら躊躇なく闘う」と、ゼネスト賛否投票を指示し、「政府・与党の労組抹殺の陰謀は全産業ゼネストで突破しよう」と呼びかけた。韓国労総傘下の労働者の怒りも今や天を衝(つ)くようだ。
翌8日には同じヨイド公園を5万人の民主労総組合員が埋め尽くした。
その熱気の中に100人を超える動労千葉訪韓団がソウル地域本部の同志たちとともにいた。
民主労総イムソンギュ委員長のあいさつを前に巨大なスクリーンには全国各地の現場組合員が次々に映し出され、「実質的ゼネストをすればいい」「中小企業労組の声に耳を傾けてくれ」「とんでもない非正規悪法撤廃のために何をするのか考えろ」などの声が紹介された。現場は怒っている! ゼネスト方針を待っている。
その声に応えてイムソンギュ委員長は、「12月に80万ゼネストに突入する」と宣言した。「現場に戻り、ストライキ闘争を組織せよ。80万のデモ行進でどんな弾圧も圧倒できる。民主労総にはできる。民主労総がしなければならない」
チョンテイル烈士の母イソソンさんが叫んだ。「労働者が団結して闘えば勝てる。力を尽くせ! 一つになれ! イミョンバクをやっつけろ!」――巨大な労働者の怒りを解き放つ時は今だ。団結した労働者は世界を変えることができる。
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週刊『前進』(2417号5面3)(2009/11/23 )
オバマ“太平洋国家”宣言
対日争闘戦貫徹むき出し
オバマ米大統領が11月13日に来日して鳩山首相と会談し、14日に包括的対アジア政策の基本姿勢を示す「東京演説」を行った。
オバマは「米国はアジア太平洋国家である」と定義、日米同盟を含むアジアでの米帝の影響力を決定的に強化する姿勢を強く打ち出した。鳩山政権が「東アジア共同体構想」などで対米対抗性を示し始めたことに対し、力ずくでこれを圧倒し、アジア政策の主導権を手放さないことを宣言したのだ。
これは世界大恐慌のもとで対日争闘戦を強力に推し進め、米帝の世界戦略のもとに日帝を動員し、沖縄の軍事基地を半永久的に固定化し、全世界の人民を戦争に引きずり込んでも米帝の利害を貫くという表明にほかならない。
ブッシュ政権におけるイラク・アフガニスタン戦争へののめり込みと敗北は、アジアでの米帝の支配力を大きく後退させた。新自由主義政策の破綻と大恐慌で米帝の経済危機は一線を超え、失業率は10%を突破、ドル体制の崩壊すら現実味を帯びてきた。この根底的危機の中で、オバマ政権は米帝の世界支配力の復活をかけて「アジアに積極的に関与」する姿勢をむき出しにしたのだ。
オバマはこの演説で、「日米同盟は少しずつ進化した。イラクの復興やソマリア沖の海賊対策、アフガニスタン、パキスタンの人びとへの支援のことだ」と、ブッシュ時代からの侵略戦争に日帝を動員してきたことを日米同盟の成果として押し出した。また核兵器については「廃絶する決意」を述べたその口で、「核兵器が存在する限り、米国は強力で効果的な核抑止力を維持し、韓国と日本を含む同盟国の防衛を保障する」と米帝の独占的核保有体制をいささかも譲歩せず貫くと断言した。戦争政権としての帝国主義者オバマの正体は明らかではないか。オバマに対するすべての体制内勢力の誤った幻想を徹底的に一掃して闘わなくてはならない。
鳩山との首脳会談でオバマは、普天間基地移設問題で一切の妥協を排し、現行計画(辺野古移設)の迅速な遂行を要求した。これに対し鳩山は、会談後のコメントで「日米合意は深く受けとめる」と語ったが、その翌日、普天間問題の日米閣僚級作業部会での協議は「日米合意が前提ではない」と明言。前言を翻すかのような態度を示した。一方で鳩山は米帝に対して、インド洋での給油活動中止と引き替えに、アフガニスタン侵略戦争への支援として5年間で50億j(4500億円)もの拠出を約束、将来の地上部隊派兵も示唆している。
「対米追従からの脱却」「対等な日米関係」をアピールしてきた鳩山民主党政権は、日米争闘戦の激化を辞さず、日帝独自の利害を貫こうとしているのだ。
広島、長崎、沖縄の人民が当初オバマにかけていた幻想は、急激に怒りへと変わりつつある。米国内でのアフガニスタン戦争への批判の声もますます高まっている。派兵に反対する軍隊内からの決起によって訪日日程の変更に追い込まれたことは、オバマ政権の危機の深刻さの一端を表している。
核兵器と軍事基地を廃絶する力は、全世界の労働者階級の闘いの中にこそある。
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週刊『前進』(2417号5面4)(2009/11/23 )
「10%」突破した米失業率
銀行破綻も底なしで急増
1929年10月24日のニューヨーク証券取引所の株価大暴落を端緒として世界経済を破滅にたたき込み、第2次世界大戦にまで行き着いたかつての世界大恐慌。それをも上回る新たな大恐慌が、現在激しく進行し、「二番底」への転落も不可避となりつつある。
現在の大恐慌の震源地であるアメリカでは、オバマ政権やブルジョアジーの「底を打った」などという希望的観測とは裏腹に、米帝経済の破局的危機はむしろ一層激化している。それを端的に示しているのが、米失業率の10%突破であり、米商業金融ノンバンク大手CITグループの破綻と地方銀行の倒産の激増だ。
米労働省が6日発表した10月の雇用統計によると、失業率は10%台を突破し、10・2%と9月より0・4ポイント上昇した。1983年4月(10・2%)以来、26年半ぶりの高水準に達した。非農業部門の雇用者数の減少は22カ月連続で、景気後退が始まった2007年12月以降、計730万人もの労働者が職を失った計算になる。しかも16歳から19歳の若年失業率は、27・6%と危機的水準だ。
だがこれらの数字は、求職活動をあきらめた就業希望者などは失業者に計上しない「狭義の失業率」でしかない。過去1年間に一度でも求職活動をした人やフルタイムの仕事を探しているパートタイム労働者まで含めた「広義の失業率」でみると、10月の失業率はなんと17・5%にも上る。かつての大恐慌時の失業率は25%に達した。まさに、1929年〜30年代の危機が再現されつつあるのだ。
11月1日、CITグループは連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し破綻した。負債総額は約6兆円で、今年6月に破綻した自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)に次ぐ米史上5番目の大型破綻となった。その3日前には、商業用不動産金融 「キャップマーク・フィナンシャル」 が約2兆円の負債を抱えて同じく破綻、そのほかにも数百億円規模の企業がバタバタ倒れている。
さらに今年になってから地方銀行の破綻が相次いでいる。13日には、米連邦預金保険公社(FDIC)が地銀3行を業務停止とした。これで今年に入り破綻した銀行は123行となった。昨年1年間の破綻数26行に比してすさまじい激増ぶりだ。これらの地方銀行は大手銀と違ってFRB(米連邦準備制度理事会)に差し出す担保が残っていないために救済を受けられず、預金者が預金を引き出し始めるや、たちまち資金繰り難で倒産するケースが続出している。米帝経済の根幹をなす金融システムは周辺からも崩壊を始めており、その一方で財政赤字が天文学的に膨張し、ドル大暴落も避けられない情勢だ。
現在、大恐慌対策として米帝など各国政府や中央銀行が膨大な財政投入を続けている。それで大企業・大銀行がなんとか延命する一方、膨大な過剰マネーが市場にあふれ、それが株価を押し上げ、原油や金価格を上昇させ、再びバブル経済の様相すら呈している。これがはじけた時、世界経済はさらに深刻な奈落に転落する。「大恐慌を世界革命へ」の闘いはまさに待ったなしだ。
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週刊『前進』(2417号6面1)(2009/11/23 )
団結ひろば 投稿コーナー
韓国鉄道車両基地を動労千葉と共に訪問 動労西日本委員長 大江照己
11月労働者集会の熱気を感じ、7日からは民主労総大会に参加してきた。大会の前夜祭から、本集会、そして最終日の「韓日理念交流集会」まで、すべてに参加することをつうじて、労働者交流と学習を共有するという貴重な経験をさせてもらった。
異国で日本の大勢の活動家に出会うという感慨もさめやらぬ中、本集会5万人の大集会は圧巻であり、あらためて韓国の労働者に連帯感を感じた。
11月8日の民主労総大会の前段、午前中に動労千葉を中心としたJR関係訪韓団は、龍山(ヨンサン)車両基地に案内され、鉄道に働く労働者としての交流会に合流した。
韓国も日本と同様、公共部門への攻撃が激化し、水道、電気、ガスといったライフラインを脅かす合理化と民営化がねらいとされ、鉄道を中心としたゼネストが要請される情勢であることが報告された。
また韓国鉄道は企業内に一つの労働組合が原則であったが、来年の初めには複数組合を認める法律の施行に伴う単一交渉窓口化が予定されていて、労働者間同士の分断攻撃が開始されようとしていることも明らかにされた。
日本の鉄道は安全の一つにおいても、資本の合理化推進攻撃によって大きく後退を余儀なくされているし、労働者への分断攻撃も跳ね返せないで、労働者の連帯という大きな柱を失いかけているように感じる。
今回の訪韓闘争は、一労働者として参加したという括(くく)りで総括してはならないと感じた。
労働者が社会を動かしているのだということを、庫(くら)の機関車が作業員によって保守点検されている様をみて得心した。国境線は労働者には存在しないのだ。
別れ際、同じ鉄道労働者と握手をした手のぬくもりを今でも忘れることはできない。あらためて韓国の仲間に感謝している。いろいろありがとうございました。
多くの仲間と参加し労働者の誇りを自覚 愛媛・青年郵政労働者 K
今回は今までになく多くの仲間とともに11・1労働者集会に参加することができた。この集会に参加することにより労働者の誇りを自覚できたことは非常に良いことであった。
デモの後の交流会ではいろいろな人たちとも交流ができ、情報交換の場となった。
11月2日の日韓理念交流会ではサイバー労働大学・キムスンホ先生により講義をいただき、今まで知らないことも新たに知ることができた。
今回の一連の行動で自分がこれからどのように労働運動をしていくか考えさせられるものとなった。労働者の一員として頑張っていきたい。
労働者のパワー結集 革命起こせると確信 四国・青年労働者 東 一郎
僕は、学生の時以来7年ぶりに11月集会に参加しました。目標の1万人には届きませんでしたが、とても盛り上がり、労働者のパワー、熱気を感じさせられました。デモをしていると一般の方から拍手されました。
世界同時不況で労働者の置かれている状況はどんどん厳しくなってきています。権力者は不況を大リストラしたり、戦争をしようとしてのりきろうとしていますが、絶対に許してはいけません。
「百年に一度の不況」と言いますが、それは資本家にとっての危機で、労働者にとっては革命を起こせる絶好の機会だと思います。資本家・権力者に搾取されるのではなく、労働者が主人公の世の中を築いていければと思います。一人ひとりの力は微弱なものですが、労働者の団結でかちとれるでしょう。
一人の組織者獲得で1+1=10にもなる 東北大学 T
11・1労働者集会には東北大からも大挙して駆けつけました。
結集運動の過程で、集会に初参加の仲間を組織者にする闘いを開始しました。綱領草案で論議し、国鉄1047名解雇撤回の闘いの中に学生の未来もあることをハッキリさせる討論を重ねながら、知り合いにビラを渡すことから始めようと提起しました。
実践に踏み出す中で、やはり研究室にもこの社会に対して怒りを持っている学生がいるということがわかりました。就職ができずに研究室に残らざるを得ない学生、『蟹工船』を読んだという学生。すべての学生は本当に怒りに満ちています。
怒っている学生は、自分が決起を決断したら直ちに仲間を組織するんだということをあらためて確信しました。
問われているのは、教育の民営化―新自由主義攻撃と対決する闘う団結をつくることです。一人が組織者になれば、団結はさらに拡大できる! 1+1=2ではなく、1+1=5にも10にもなる!
初参加の仲間が組織しようとした学生は、決起には至りませんでしたが、初参加の仲間は「今の社会を分析する人はたくさんいる。だけど、今日の集会に集まった人たちは行動して現状を変革しようとしている。そこが学者とかと決定的に違うところだ。自分もこれから労働者になると思うが、この人たちのようなカッコイイ生き方をしたい」と感想を述べています。
さらなる一致と団結をつくり、団結を拡大するために、討論し、実践し、組織していきます!
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週刊『前進』(2417号6面2)(2009/11/23 )
伊藤精一同志を追悼する
鉄鋼の工場細胞を建設し革共同の路線を生涯貫く
革共同神奈川県委員会
革共同神奈川県委員会・川崎地区委員会の指導部であった鉄鋼労働者、伊藤精一同志が11月労働者集会組織化の真っただ中で、66歳の革命家としての人生を全うされた。
10月28日、肺がんのため急逝された。11・1全国労働者集会の後に執り行われた葬儀には全国から数十名の同志がかけつけた。寡黙で温かく原則的であるがゆえに生涯革共同の路線のもとに闘いぬいた伊藤同志の逝去は残念無念でならない。
読み上げられた弔電の「京浜工業地帯で鉄鋼の拠点を守り抜いた同志の永い闘いに敬意を表します」は、彼を知る全同志の共通の想いだった。
3全総路線で
伊藤同志は、名古屋の工業高校を卒業し、1962年に京浜工業地帯の中心である川崎の日本鋼管・水江製鉄所に就職、64年、20歳でマル青労同に加盟した。当時、本多延嘉書記長や陶山健一同志を先頭とする革共同の3全総路線で、青年労働者たちは水を得た魚のごとく勇躍決起した。川崎・鶴見を革命のビボルグとする構想は、電機・化学・造船・金属などの基幹産業での工場細胞建設として猛然と進められた。
伊藤同志は、鉄鋼において革共同の提起に最も正面から応えた同志であった。「戦闘的労働運動の防衛と地区党建設」という3全総路線のもと、日本共産党の全国3大細胞のひとつ鉄鋼細胞と対峙し、革共同の細胞建設に勝利していった。
これは職場闘争を基礎に、当時の横須賀原潜闘争を始めとする政治闘争に責任をとる闘いを、革共同の独自の系列で組織し、プロレタリア独裁から逆規定した本物の地区党を建設する事業であった。
この60年代の闘いの結実として、69、71年の二つの安保・沖縄決戦を打ち抜いた。全学連の部隊と一体となった反戦派労働者の実力闘争への登場は、日本階級闘争の主導権を革命的左翼が完全に握るものとなった。
ちなみに、69年11月決戦の鉄鋼労働者の被告団は6人、71年11月決戦の鉄鋼被告団は8人である。この二つの安保・沖縄決戦を闘った鉄鋼反戦派労働者の被告団の職場は、日本鋼管、富士製鉄、八幡製鉄、川崎製鉄、日本冶金、特殊製鋼などなどだ。
69年10・21、11・16で不当逮捕された鉄鋼労働者たちの「鉄鋼労働者被告団宣言」を紹介する。
「六〇年代階級闘争の到達点を最も鋭く闘い抜き、日本階級闘争の画期的飛躍を勝ちとるとともに、反戦派労働者の公然たる登場によって内乱的死闘の七〇年代は切り開かれた。
日米共同声明は七二年沖縄返還の名目のもとに沖縄の永久核基地化、アジア侵略の意図を内外に宣言した。
十一月決戦を闘い抜いた質は沖縄全軍労の五日間、百二十時間にわたる武装ストライキとして日米帝国主義に痛打を与え、七〇年春闘、六月安保をどのような闘いとして闘い抜かねばならないかを明確に本土労働者に迫っている。
獄中の我々に対して資本は起訴段階にもかかわらず、政治的処分としての解雇処分攻撃をかけてきている。
だが我々は長期勾留に屈することなく、最後まで闘い抜く決意を固めている。
結成された鉄鋼被告団一同、獄を革命の学校として自らをきたえぬき次のことを確認している。
私達、獄中被告団は同情や憐れみで救われようとは思わない。一人が逮捕され獄中に閉じ込められることによって、多数の活動家、組織者を新たに生みだす闘いを貫徹しなければならない。
職場における大衆的救援活動の広汎(こうはん)な拡大と次なる組織化の飛躍にすべてをかける外の仲間の奮闘を祈り、共に闘わんことを宣言する」
こうした決戦的闘いは、すべての産別委員会で行われた。鉄鋼産別委員会理論誌『鉄鎖を砕け』と系統的なマルクス主義の学習が鉄鋼労働者組織化の武器であった。
伊藤同志は、常にこうした活動の中心で階級の指導部として責任を全うしていた。
5月テーゼ路線
70年安保・沖縄闘争の革命的爆発ゆえの対カクマル戦争の苛烈(かれつ)な内戦の勝利は、伊藤同志を始めとした工場細胞と地区党の決起なくしてありえなかった。
具体的には、鉄鋼職場の技術を生かしきり革命的内戦の戦場で闘って闘いぬいた同志、非合法・非公然体制の任務に職を辞して配置に着いた多くの同志、国鉄・三里塚決戦で10年を超す獄中闘争を闘った同志、不眠不休の活動の末に壮絶な事故死を遂げた同志――こうした「個に死して類に生きる」闘いの基礎には、伊藤同志のような革命的労働者による職場生産点の細胞を守る闘いが存在していた。
この人的輩出に加えて、革共同の誇る現場労働者同志の膨大な財政活動ぬきには、非合法・非公然体制の確立、二重対峙・対カクマル戦争は断じて勝利しえなかったことは、強調してもし過ぎることはない。
伊藤同志は二つの経営細胞を長く指導するばかりか、沖縄出身労働者の組織化を始め、単一の地区党建設を担った。
カクマルとの内戦に勝利し、破防法攻撃を打ち破って到達した5月テーゼ路線への転換は、現場労働者から圧倒的に歓迎された。伊藤同志はただちに労組交流センター鉄鋼部会を組織し、また資本の危機と破綻点を暴露し、体制内労働運動の根底的な批判、かつ工場へのビラまきに始まる系統的な宣伝扇動と組織化に入った。この過程で神奈川労組交流センター労働講座での伊藤同志が行ったレポート「溶鉱炉の火が消えるとき」も特筆される闘いであった。
綱領草案に到達
「労働者階級の解放は、労働者自身の事業である」という表現に始まる革共同の綱領草案と25全総は、動労千葉労働運動、階級的労働運動路線、7月テーゼなど、「党の革命」の4年余りにわたる青年労働者と学生を始めとする全党の実践的な闘いがつくり出したものである。同時にプロレタリア独裁をめざす単一の地区党建設の中心こそ、現場労働者同志であることを確固とさせた。
伊藤同志は45年間、地区党の現場指導部として、製鉄所の骨身を削る4直3交替勤務の中であっても、一貫して党活動の3原則を実践し、体現して闘った。急逝の2週間前まで、会議と機関紙活動を誰よりも原則的に貫いた同志であった。
神奈川県党は、3全総から70年代、そして80年代の国鉄・三里決戦においても、教労・全逓・自治労など一貫して労働者党としての骨格を堅持してきた。69年11月決戦で神奈川県反戦のリーダーを務めた天田三紀夫同志は県党の労働者同志とともに闘い、こうした県党の同志たちが輩出した同志だ。そして、革共同書記長を担える階級の指導部として中央に送り出したのである。
最末期帝国主義が世界大恐慌に陥っている今こそ、国鉄闘争を軸とする4大産別決戦の路線が2000万青年労働者をわしづかみにし、階級的決起を実現する革命の時代だ。
営々たる活動の蓄積は、ついに鉄鋼からもすばらしい青年労働者の決起をかちとるに至っている。鉄鋼の心臓部に革共同の確固たる細胞を建設すること、これこそ伊藤同志の願いであったし、当面する緊急の目標である。強大な地区党建設こそ追悼の言葉であると確信する。
伊藤同志への深い惜別の念は、反帝・反スターリン主義の巨大な工場細胞建設を軸とする地区党建設で表していきたい。
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週刊『前進』(2417号6面3)(2009/11/23 )
星野さんとともに
面会実現−闘いの実践者として登場 沖縄 和田邦子
11月13日、ついに星野文昭さんに面会しました。一緒に会ったのは、大阪の志賀実さんです。
昨年の11月14日、私と京都の伊藤美子さんは、思いもかけない面会不許可に直面しました。応接室のような所で2時間近く猛抗議しましたが、結論は変わらず、地団駄を踏んで徳島刑務所を後にしました。
あれから1年、リベンジ貫徹です。私の前に現れた星野さんは自画像そっくりですが、本物はもっとイケ面! 暁子さんへの優しさが印象に残りました。
星野さんとは旧知の友人のように話が進み、35年間の獄外との分断をまったく感じませんでした。いつも職場と闘争現場に身を置き、なんでも相談にのってくれる面倒見の良い先輩という感じです。暁子さんの話によると、獄中にいても常に意識を外に、未来に向けているから、とのことです。
私からは、11・8県民大会の話をしました。模造紙に琉球新報の巨大カラー写真を張り付けたものを見せ、民主党・連合政権への怒りを伝えました。「沖縄闘争を闘って獄中35年」という訴えに労働者人民が次々と足を止め、星野再審署名が270筆も集まったこと、東京から送ってもらった星野ビラを大量に配ったことなどを話しました。
星野さんは、「全体の運動が本来の姿になりつつあることに、手ごたえを感じる。今は、根性を据えて再審をやる。大阪の星野運動の頑張りが、自分の大きな力になっている。沖縄を闘った人間を無期懲役でつぶそうとすることへの平良修さんの怒りも伝わってくる。運動全体とともに三里塚も沖縄も部落も星野も甦(よみがえ)ってきた。日常の闘いと別に星野の闘いがあるのではなく、職場の闘いの中に星野闘争の前進がある」と深い内容で語りました。
無実なのに35年間も囚(とら)われ、これから厳寒の季節を迎えようというのに、星野さんは、人間が人間として生きられる社会をめざす実践者として、私の前に生き生きと登場しました。時代が革命党に要請する飛躍と変革に獄中で向き合い、格闘しているからこそ、あれほど清々しい表情なのだと思います。
11月28日、星野全国集会を大成功させ、星野文昭さんを取り戻そう。
(写真 11・8沖縄県民大会の前日、沖縄労組交流センターと全学連の国際通りデモにひるがえった「FREE HOSHINO」ののぼり)
星野さんの闘いと沖縄の心が一つに 千葉 岸本豊和
私は、5月沖縄行動以来、半年ぶりに沖縄を訪れ、11・8沖縄県民大会に参加しました。
私たち沖縄行動団(全学連・青年労働者・星野隊列など)は、現地の沖縄労組交流センターの仲間と一緒に、大会に集まってくる人たちにビラまき、法大−星野署名をやりました。私は、結集して来る人民の渦に負けじと、大声で星野闘争を訴えました。その内容は、次のようなものです。
「1971年10月、沖縄では返還協定批准阻止のゼネストが闘われました。東京では、戒厳令のような状況の中、渋谷駅周辺で闘いが展開されました。星野さんは、警察官1名死亡の『実行犯』にデッチあげられ、無実であるにもかかわらず35年間も徳島刑務所に閉じこめられています。世界にも例のない獄中闘争を闘っています。
第2次再審署名にご協力ください。72年沖縄のペテン的返還で、今に至るも沖縄の現実は何一つ変わっていません」
この訴えを聞いた沖縄人民が、次から次と署名してくれました。何の署名かと立ち止まる人たちにも星野闘争を訴えると、署名を待つ列ができました。「沖縄闘争で獄中35年!」という訴えに、通り過ぎることができないのです。この反応を見て、星野さんの闘いと沖縄人民の心が一つになったと感じました。
鳩山・連合政権の「緊密で対等な日米同盟」とか、「東アジア共同体構想」は、日米争闘戦の激化と侵略戦争への道です。沖縄人民はこのことを強く感じ、会場からあふれ出る大結集をかちとったのです。
最後に、2万1千人の大結集を実現していながら、どうして米軍基地に対する怒りのデモをやらないのかと思いました。集会の発言も、現場で闘う人たちを中心にすべきだと考えています。
11・28星野全国集会に結集しよう! 星野文昭同志を必ず取り戻そう!
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週刊『前進』(2417号6面4)(2009/11/23 )
日程 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
11月24日(火)午後1時15分 東京地裁
12時半までに傍聴券配布所に集合を
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