ZENSHIN 2009/11/02(No2414 p08)
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週刊『前進』(2414号1面1)(2009/11/02 )
“1047名解雇撤回”世界に轟く民営化絶対反対の国際的団結
11・1全国労働者集会
大失業時代に5850人が立つ
体制内勢力に職場で反撃
全国の青年・学生が牽引
(写真 「国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃! 道州制許すな!」を掲げた労働者集会。昨年を上回る大結集を実現した【11月1日 東京・日比谷野外音楽堂】)
世界大恐慌下、大失業と戦争に立ち向かう労働者の国際的団結が打ち立てられた。11月1日、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械港合同、国鉄千葉動力車労働組合が呼びかけ、日比谷野外音楽堂で開かれた全国労働者総決起集会には5850人が大結集した。国鉄1047名闘争が世界にとどろき、民営化絶対反対の闘いの中軸に押し上げられた。(詳報次号)
闘う労組の全国ネットを
11・1集会は、民主党・連合政権打倒へ決戦の幕を切って落とした。
開会あいさつに立った港合同の中村吉政副委員長(写真右)は、11月労働者集会が国鉄1047名闘争をめぐる98年5・28反動判決を契機に始まった歴史を振り返り、「1047名解雇撤回、完全勝利まで闘おう」と訴えた。
呼びかけ労組からのアピールとして、関西地区生コン支部の高英男副委員長(写真左)が「3労組はいずれも労働者・労働組合に対する権利侵害には徹底した反撃による非妥協の闘いを闘ってきた」と提起、1047名闘争を軸に全国の闘う労働組合のネットワークをつくり出そうと呼びかけた。
動労千葉の長田敏之書記長は、「自らの職場と地域で階級的労働運動の復権に向けた闘いをさらに進め、それを国境を越えた一つの団結に広げ、共通の敵=資本家とその政府の支配を食い破ろう」と述べ、すべての労働者の怒りの先頭に1047名解雇撤回の旗を押し立てると宣言した(発言要旨8面)。
憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川重則事務局長が熱意を込めて連帯あいさつを行った。
社会主義めざす国際連帯
昨年をも超える国際連帯の広がりは、参加者に勝利の確信を与えた。
韓国・民主労総は総勢45人が登壇。ソウル地域本部のチェジョンジン本部長は、イミョンバク政権下で吹き荒れる労働者弾圧を暴き、「労働者階級の団結と闘いだけが資本の搾取と暴力を終わらせることができる」「資本主義はけっして人類の代案になりえない」と断言、民主労総は公共部門でのゼネストを準備していると宣言した。
解雇者復職闘争特別委員会のキムベッキュ副委員長は、1047名闘争との不動の連帯を表明し、「資本が労働者を解雇するなら、労働者の反撃を受けることを実践を持ってやつらに確認させてやろう」と強調した。
アメリカ・ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10のアンソニー・レヴィージさんは「オバマは資本家の規範で動いている」と弾劾、「08年のメーデーで全港湾を封鎖したILWUのストライキに誇りを持っている」と発言した。
UTLA(ロサンゼルス統一教組)のセシリー・マイアート・クルズさんは、教育の民営化の実態を暴露、「テストのためには教えない」と熱意をほとばしらせ、日本の教育労働者の日の丸・君が代拒否闘争との固い連帯を表明した。
ブラジル・コンルータス(全国闘争連盟)のファビオ・ボスコさんは、「労働者に恐慌の責任は一切ない。反撃が求められている」と訴え、「すべての搾取と抑圧を終わらせる社会主義社会に向けて前進しよう」と力を込めて呼びかけた。
青年が職場闘争の先頭に
特別報告は「国鉄1047名解雇撤回」の熱烈なアピール。北海道、秋田、九州の闘争団員が、なんとしても解雇を撤回し、JR体制を打倒する不屈の決意を表明した。
動労千葉争議団の中村仁さんは、4者4団体を徹底批判し、「動労千葉は毎年ストライキを闘ってきた。ストライキを放棄したら労働組合ではない」と声を強めた。
動労水戸の石井真一委員長が運転士登用差別を居直るJR東日本を怒りを込めて弾劾、「違法企業JRと闘う」と宣言。
社会保険職員労組の労働者は、1000人への不採用通告に怒りをたたきつけ、体制内派を打倒して首切り絶対反対を貫く固い決意を表明した。
自治体労働者、教育労働者が道州制攻撃と闘う宣言を発し、全逓労働者は郵政民営化絶対反対で闘うと宣言した。解雇攻撃と闘う精研労組、さいたまユニオン、東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会、なんぶユニオンワークフロンティア分会の発言は、大失業時代の労働運動の力強い新たな台頭を告げ知らせた。沖縄のパート労組の代表は、沖縄に米軍基地を押しつけ続ける民主党政権を厳しく弾劾した。
青年労働者が資本・権力・体制内勢力と激突し、職場闘争の先頭に立っている。そこに階級的労働運動の展望がある。
躍進する学生を代表して、法政大学文化連盟の洞口朋子さんが、法大闘争にかけられた暴処法弾圧を弾劾、獄中の10学生を取り戻し、法大を解放しようと訴えた。
集会後、参加者は圧倒的な勢いで常磐橋公園までのデモに出た。1人の不当逮捕をはねのけ、怒りのこぶしを突き上げて長蛇(ちょうだ)のデモが都心を進んだ。沿道の共感はかつてなく高い。
11・1は、強固な国際的団結のもと、1047名解雇撤回闘争を軸に大恐慌を革命に転化する巨大な隊列を登場させた。
(写真 新たに合同労組を結成したり、労組青年部を結成した青年労働者が演壇に勢ぞろいし、熱烈に決意表明した)
(写真 法大文化連盟と全学連の学生は「法大弾圧粉砕・10学生を取り戻そう」「教育の民営化粉砕」を訴えてデモ)
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週刊『前進』(2414号8面1)(2009/11/02 )
“1047名解雇撤回”世界に轟く民営化絶対反対の国際的団結
大恐慌を世界革命へ 万国の労働者は団結せよ
来春闘をゼネストで
米・韓・ブラジルから大結集
動労千葉 長田敏之書記長のアピール
(写真 3労組を先頭にした戦闘的なデモが、権力・右翼の妨害をうち破り都心を進撃した)
集会では、呼びかけ3労組から全国金属機械港合同・中村吉政副委員長が開会あいさつ、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・高英男副委員長と動労千葉・長田敏之書記長がそれぞれアピールを行った。その中から動労千葉の発言(要旨)を紹介します。(編集局)
(写真 動労千葉・長田敏之書記長)
新自由主義攻撃は破綻した
全国から、そして遠く韓国、アメリカ、ブラジル、ドイツからも多くの同志たちが駆けつけて下さったことを心から感謝申し上げます。
私たちは、チェジョンジン本部長が提起されたように、「労働者階級の団結と闘いだけが資本の搾取と暴力を終わらせることができる」ことを固く決意し、ここに結集しました。
支配者たちは底知れぬ世界恐慌の前に震えあがっています。日本では昨年秋の金融恐慌の渦中で100万人以上の労働者が解雇され、実質的な失業率はすでに13%にのぼっています。解雇された非正規職労働者の77%が失業手当すら受け取ることができていません。
新自由主義政策のもとで、この20年余りの間に社会は崩壊し、人間が人間として生きることができなくなりました。これは資本主義体制そのものの最後の姿です。
激しい怒りの声の中で、半世紀以上にわたって日本を支配してきた自民党政権は倒れました。しかし私たちは、民主党政権にいかなる幻想も持っていません。政権中枢には、連合の右派幹部たちが座りました。彼らは労働組合の名をもって、非正規職労働者の大量解雇を容認し、派遣法「改正」要求に対し反対した資本の手先です。鳩山は新憲法制定議員同盟の顧問です。
民主党は究極の民営化−労組破壊=道州制に突き進もうとしています。360万人の公務員労働者をいったん解雇し、選別再雇用するという重大な攻撃です。それは国家のあり方そのものを大再編し、民主主義を最後的に打ち砕く攻撃です。
来年1月1日の民営化に向け、社会保険庁の労働者1千人に「不採用」の解雇通知が出されています。社会的にはまったく知らされないまま、民主党と連合の手によって闇から闇に1千人の労働者が首を切られようとしています。
憲法審査会が動き出そうとしています。来年5月には改憲のための国民投票法が施行されます。目にあまる軍事的突出、労働運動や学生運動への激しい弾圧など、政治的反動化が急速に進行しています。
国鉄1047名闘争が焦点
こうした情勢が、国鉄1047名解雇撤回闘争を、労働運動と労働者の未来をかけた最大の焦点におし上げています。
国鉄分割・民営化攻撃は新自由主義政策を社会全体に貫徹する突破口でした。支配階級は大恐慌情勢の中で、その攻防が今も決着がつかずに闘い続けられている現実をこれ以上許しておくことはできないと判断しています。20万人の国鉄労働者が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれました。7000人以上がJRへの採用を拒否され、そして今も1047名が解雇撤回を求めて闘い続けているのです。
動労千葉は首を覚悟でストライキに立ち上がり、団結を守りぬきました。しかし国労は無為無策のうちに崩壊し、動労は民営化と首切りの手先に転落しました。多くの労働組合がこれに恐れをなして一斉に屈服・後退し、その結果、1000万人を超す労働者が非正規職に突き落とされるという現実が労働者を襲いました。だからこそ、私たちは何があろうと闘い続けようと心に決めたのです。
私たちはこの1年、解雇撤回要求を取り下げて政府に「人道的解決」を求めるという運動の危機と全力で対決してきました。今、民営化の手先となったJR総連が、政府や資本にとり入るために再び1047名闘争に介入し、闘いを破壊しようとしています。あらゆる勢力が、国鉄分割・民営化の原点に引き戻され、労働運動の再生か解体かをめぐって火花を散らす関係が生まれています。
動労千葉はすべての労働者の怒りの先頭に、「国鉄1047名解雇撤回」の旗をおし立てる決意です。3労組もこの一点で一致し、本日の集会を呼びかけました。私たちが求めるものは、労働者が胸を張って生きることのできる社会を建設することです。それをかちとるための労働者の団結です。
(写真 動労千葉争議団と国労闘争団が登壇して決意表明。1047名の首切りを推進したJR総連に激しい怒りがたたきつけられた)
闘う労働運動復権させよう
恐慌が進行し、労働組合がいかなる役割を果たすことができるのかが問われています。労働運動の針路をめぐって世界中で激しい衝突が起きています。
一方にあるのは、「仕方のない現実」だと言って、政府・行政や資本とかかわることの中にしか展望はないと変質を深めていく思想と運動です。それは結局、労働者の階級意識と団結を解体し、資本主義を救済し、労働者にさらなる犠牲を強いて、戦争への道を準備するものです。
もう一方にあるのは、「団結した労働者の闘いは社会を変革し、歴史をつくる力をもっている」という確信に裏打ちされた階級的労働運動の思想と運動です。
これは政府や資本、資本主義体制そのものとの闘いをとおして、自らの職場で階級的団結を形成し、それを全国に広げ、国際的な労働者の団結を拡大する中に希望と勝利の展望を確信する労働者の誇りをかけた闘いです。
労働組合のあり方を変革しないかぎり、何も変わらない。ここに、今私たちが問われている課題の核心があります。だからこそ私たちは、労働者を絶対に信頼し、現場の労働者が直面する困難や苦闘から絶対に離れず、その中に身を置き続けることを決意しました。
吹き荒れる攻撃が全世界で労働者人民を深い眠りから呼びさまし、世界中にストライキやデモの嵐が轟(とどろ)いています。変質と屈服を深める既成の労働組合の支配に抗し、労働運動の新しい潮流が生まれ出ようとしています。イラク戦争に反対して西海岸の29の港をすべて止めたILWUの闘い、整理解雇に対して77日間の英雄的な職場占拠闘争に立ち上がったサンヨン自動車の闘いに続こう。
あらためて訴えます。国鉄1047名闘争を先頭に、民営化・労組破壊と、改憲・戦争に立ち向かうすべての労働者の怒りの声を結集しよう。派遣法撤廃、道州制粉砕、改憲阻止の闘いに総決起しよう。10春闘に向け、「ゼネストが必要な情勢だ、闘う労働運動を復権させよう!」と訴え、職場から闘いを組織しよう。労働者の国際連帯闘争をさらに発展させよう。万国の労働者、団結せよ! きょうから再び新たな闘いに立ち上がろう。
(写真 韓国の民主労総ソウル地域本部の労働者と、全解闘の被解雇者が大挙参加、連帯の絆を固めた)
(写真 アメリカで民営化・労組破壊と闘っている労働者たちが発言、日本の闘う労組との連帯を表明)
(写真 ブラジルのコンルータスのファビオ・ボスコさんが、滞日ブラジル人・ペルー人とともに登壇)
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週刊『前進』(2414号2面1)(2009/11/02 )
11・12オバマ訪日-日米首脳会談粉砕を
大恐慌-日米争闘戦激化-世界戦争の道を阻止しよう
労働者の国際的団結で勝利を
11月12〜13日、米大統領オバマが東アジア歴訪の一環として訪日し、民主党・連合政権首相の鳩山との初の日米首脳会談が行われる。自民党政権の崩壊、民主党政権の登場を受けて、現在の日米関係はかつてない緊張と危機に突入している。世界大恐慌が日米帝国主義の足元を痛撃する中で、日米間では今、「東アジア共同体構想」「普天間基地移設問題」「アフガニスタン支援」の3大懸案をめぐる矛盾・対立と争闘戦が火を噴いている。今回のオバマ訪日=首脳会談は、日米争闘戦激化と侵略戦争・世界戦争への流れを促進する会議となる。労働者階級の決起で、オバマ訪日を迎え撃とう!
「東アジア共同体」「普天間」が激突点
11・1全国労働者総決起集会の歴史的な大勝利の地平から、さらに連続的に11・7〜9訪韓闘争を闘い抜き、国鉄1047名解雇撤回と道州制・民営化粉砕を階級的最先端として、民主党・連合政権打倒へとただちに力強い進撃を開始しよう。
今や11月集会派・動労千葉派の存在と闘いが、労働者国際連帯の画期的前進とともに、労働運動・階級闘争の最大の焦点となり、基軸となった。ここにこそ労働者階級の未来と展望があることが、いよいよはっきりした。11・12オバマ訪日=日米首脳会談粉砕の闘いは、11・1集会の地平を打ち固め、さらに発展させる闘いだ。
11・12オバマ訪日は、米帝にとって巨大な位置をもち、「失敗が許されない」ものとしてある。それは日帝にとっても同じだ。では、現在の日米関係をめぐる情勢はどうなっているか。
もともと民主党の安保・外交政策の根幹には、小沢の対米対抗性と「国連中心主義」が示すように、自民党的な日米同盟基軸を揺さぶりかねない対米的緊張がはらまれている。実際に鳩山は今年8月に、月刊誌『Voice』の論文で、「地域主権国家の確立」と「東アジア共同体の創造」を打ち出した。特にこの「東アジア共同体」は鳩山の祖父・一郎が唱えた「友愛」の理念を引き継ぐ、「大東亜共栄圏」の現代版といった意味合いがある。そしてその具体的政策には、ドル基軸体制を実質的に否定する「アジア共通通貨」の実現などが含まれている。
これは日帝にとって、東アジアでのFTAネットワークの形成から立ち後れていることなどへの巻き返しであり、米帝排除の「円経済圏」形成の侵略的野望をはらんだものだ。しかしこれは米帝の利害と激突し、また今や巨大な経済規模をもつ「新興大国」としてもある中国とも矛盾・対立するものだ。当然にも米帝は、民主党が総選挙で勝利する以前から鳩山論文に激甚に反応してきた。
こうした中でオバマ訪日を前に、10月20日、米国防長官ゲーツがやって来た。そして特に焦点の普天間基地問題で、民主党政権に「県内移設の現行案が唯一の道」「日米合意を早期に実現せよ」「オバマ訪日が期限だ」、そうでないなら「海兵隊のグアム移転なども白紙だ」と、居丈高に恫喝したのである。この米帝の”鳩山政権などぶっつぶすぞ”と言わんばかりの対日圧力=争闘戦に戦慄した岡田外相や北沢防衛相は、早々と「普天間県外移設」の政権公約も投げ捨てるにいたった。
これは沖縄を始めとした労働者階級人民への、許し難い決定的な裏切りである。
労働者人民を欺く鳩山の“時間稼ぎ”
だがこれでは、民主党・連合政権の幻想も一気にはげ落ち危機に突入する。だから鳩山はグラグラしながら10月24日の記者会見で、「沖縄県民の心も大事」「オバマ訪日を期限としない」「最終的には私が決める」とペテン的に表明し、「時間稼ぎ」と結論先送りに躍起となっているのだ。
しかし米帝オバマの路線と要求は、ゲーツが露骨に突き付けた方向しかなく、日米間の矛盾と対立は今や完全に一線を越えようとしている。だから鳩山自身、動揺と混迷を深めながら、結局は県内移設・辺野古新基地建設強行へとタイミングを計っているに過ぎない。
これに対して、沖縄を先頭に労働者階級人民の根底的怒りの爆発が始まった。11・8の沖縄県民大会は、民主党・連合政権打倒の意志を根底にはらんで、95〜96年以来の規模で実現されようとしている。このインパクトは、日本の階級情勢を一変させる力をもつ。
こうした中で民主党政権と連合沖縄および連合中央は、普天間基地撤去を早めるためとか、全駐労・基地労働者の立場を考慮してとかいう理由で辺野古新基地建設を正当化しようとしている。連合沖縄は11・8県民大会への参加は決めたものの、県外移設要求には加わらない態度をとっている。まさに民主党・連合政権自身が、「これから50年間の日米同盟の安定と沖縄基地の強化」を推進している構図が浮かび上がってきているのだ。
だが、すでに辺野古新基地建設は事実上破綻している。青年労働者の実力決起を先頭に、われわれはこの十数年間の辺野古攻防戦に不屈に勝利してきたと断言できる。民主党政権がこの地平を覆すというなら、これまでの質と量をこえた全面的な労働者階級の決起がつくり出されることは確実である。普天間基地撤去=辺野古新基地建設阻止は、民主党・連合政権打倒と一体の闘いだ。断固それをやりぬこう。
アフガン侵略戦争支援でも対日要求
米帝オバマは、大恐慌の深まりに直撃され、米帝とドルの歴史的没落のすう勢のもとで、今や内外ですさまじい危機に立っている。イラクでも、アフガニスタンでも、パキスタンでも、侵略戦争は絶望的に泥沼化して、帝国主義の軍隊とその支配を粉砕する不屈・非妥協のゲリラ戦争が爆発している。国内では天文学的な財政赤字にあえぎ、大失業と貧困、医療保険改革破綻の危機などに対し、アメリカの労働者階級人民の怒りは極限的に高まっている。
この米帝オバマにとって、日米同盟と日帝の徹底的な戦争的・財政的動員は、まさに「頼みの綱」である。だから米帝排除的で対米対抗的な「東アジア共同体」構想や、普天間基地の県外・国外移設など容認できず、粉砕の対象なのだ。またインド洋での給油継続に替わる新たなアフガニスタン侵略戦争支援など当然の要求というわけだ。オバマ訪日と日米首脳会談は確実に、この「東アジア共同体」や「普天間」「アフガン」をめぐって、日米帝国主義が争闘戦の火花を散らし、相互に侵略戦争・世界戦争へとのめり込んでいく、極めて反動的・反労働者的なものになる。
11・1集会の歴史的地平を引き継ぎ、オバマ訪日と日米首脳会談を階級的に断固粉砕し、民主党・連合政権打倒へと攻め上ろう。
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週刊『前進』(2414号2面2)(2009/11/02 )
イミョンバク政権と対決
11・8韓国で労働者大会
動労千葉訪韓団も参加へ
韓国の民主労総(全国民主労働組合総連盟)は、11月8日、「チョンテイル烈士精神継承!2009全国労働者大会」をソウル・汝矣島(ヨイド)文化広場で開催する。
世界大恐慌が進行する中、イミョンバク(李明博)政権は、新自由主義政策の柱を「公共機関先進化方案」=公共部門の民営化に据え、その突破口として全国統合公務員労組への組織破壊攻撃を強めている。
10月20日、解雇者が労組活動をしたことを理由に全国公務員労組の合法性を奪い、11月20日までに労組事務室を閉鎖する方針を明らかにした。21日には時局宣言に参加した全教組(全国教職員組合)と公務員労組幹部100人余を起訴した。
この労組抹殺攻撃に全国統合公務員労組は、「政府は公務員労組に法の刃の前にひざまずけと強要しているが、特権層の横暴に抵抗することが公務員の義務だ」と徹底抗戦を宣言した。
さらにイミョンバク政権が2010年1月1日をもって強行しようとしている「複数労組許容」と「労組専従賃金支給禁止」をめぐっては、御用労組として組織されている韓国労総をも巻き込んだ大闘争が始まっている。
10月21日、民主労総と韓国労総はこの複数労組・専従賃金問題を最優先課題として、非正規職保護方案・公共部門先進化阻止などで共同闘争を組むことに合意した。現場労働者の怒りに2大ナショナルセンターが突き動かされているのだ。
日比谷の11・1労働者集会には、まさに今、韓国階級攻防の火点で闘う公務員労組、公務員解雇者を含む全解闘(全国解雇者復職闘争委員会)の同志たちが大挙して参加し、1047名闘争、動労千葉労働運動との感動的合流を果たした。
今週末、動労千葉とともに激動のソウルへ大挙駆けつけよう!
(写真は大会ポスター)
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◎前夜祭
11月7日(土)午後7時/汝矣島文化広場
◎前段集会など
11月8日(日)午前11時/文化広場一帯
◎本大会
11月8日(日)午後3時/汝矣島文化広場
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週刊『前進』(2414号2面3)(2009/11/02 )
辺野古新基地建設絶対阻止!11・8沖縄県民大会闘争へ
沖縄労働運動の闘う復権かちとれ
10月23日の岡田外相の「普天間の移設は県外は考えられない」という発言が沖縄現地の激憤を呼び起こしている。「(政権)発足37日、軸足移す」(沖縄タイムス)、「政権交代は失敗だった」(琉球新報)。沖縄の階級闘争・労働運動の歴史的な決戦が到来した。11・1労働者総決起集会の勝利から、訪韓闘争と一体の闘いとして11・8沖縄県民大会(宜野湾市海浜公園、午後2時)をわれわれ動労千葉派・11月集会派が牽引(けんいん)し、米軍再編=辺野古新基地建設絶対阻止の闘いの新たな段階を切り開こう!
(写真 沖縄戦の歴史を抹殺する教科書検定に怒り12万人が決起した07年9月の県民大会【宜野湾市】)
民主党・連合政権打倒掲げ沖縄闘争闘う
民主党・連合政権の米軍再編攻撃の核心は、沖縄の労働運動つぶしにある。その核心こそが「道州制」攻撃であり、特に沖縄の自治労・教労の解体攻撃である。それは沖縄においても保育所・県立病院の民営化として激しく進んでいる。この攻撃のお先棒を担いでいるのが自治労中央であり、県本部の体制内指導部である。糸数慶子の「民主会派入り」も、いわゆる「沖縄革新共闘(社・共共闘と社会大衆党)」という戦後沖縄の階級闘争・労働運動のあり方を最後的に解体する攻撃の一環としてある。この中で社民党は民主党と連立を組むことで、民主党・連合政権=労働運動壊滅政権の最悪の先兵を意識的・自覚的に担っている。すべての体制内勢力が「資本主義体制の擁護」「革命の絞殺」の一点で密集して労働者階級に襲いかかっている構図なのだ。
それに対してわが沖縄県委員会と戦闘的労働者はこの09年、沖縄闘争の歴史を画する前進を闘い取ってきた。道州制=「沖縄単独州」攻撃との決戦への突入を宣言し、5・15闘争では青年労働者と学生を先頭に、体制内指導部と激突して「道州制絶対反対」を訴えた。さらに、「国鉄1047名解雇撤回!」を真っ向から掲げて、闘う動労千葉派としての登場を成し遂げてきた。
今回の県民大会をめぐる激突情勢こそ、われわれの09年の闘いの前進が手繰りよせた情勢である。民主党・連合政権の安保・沖縄問題をめぐる危機を、民主党・連合政権打倒の決定的好機の到来として戦闘的に闘い抜こう。いま沖縄の労働者階級から求められていることは、わが動労千葉派が「絶対反対派」として沖縄の労働者階級の前に旗幟(きし)鮮明に登場することである。
体制内勢力を打倒し、県内移設阻止を!
結論的に言えば、民主党・連合政権においては「県内移設」は既定路線としてあったのだ。岡田外相の発言に先立って、10月4日に前原(沖縄担当大臣)が来沖して言ったことの核心は「普天間移設を早く進めろ」である。彼は初めから「県外移設」など一言も口にしていない。「移設作業の検証」などと言っているが、13年前のSACO合意の時の二番せんじにすぎない。要は「自民党政権が決めたのではなく、民主党政権が決めたのだ」ということで連合の体制内指導部を先頭に県内移設で突っ込んでくるということなのだ。
10月26日の臨時国会での鳩山の所信表明演説は、3党連立合意の「米軍再編の見直し」に関する言及もなければ、「沖縄振興策」についての言及も一言もない、あえて言えば自民党政権以上の「沖縄圧殺政権」としての本性をむき出しにしたものであった。鳩山政権=民主党・連合政権の「東アジア共同体構想」「対等な日米関係」とは、米帝との争闘戦の激化のなかで、その矛盾を沖縄の労働者階級に押しつけるものとして一切は収斂(しゅうれん)されていくのである。
そもそも、今回の県民大会を主催する体制内勢力の思惑は、沖縄の労働運動を「民主党・連合政権支持」のもとで階級性を解体し、県内移設路線を貫徹することにある。しかし、それは「8・30情勢」に追いつめられている敵の危機でもあるのだ。沖縄の労働者階級が数万人規模で動いたとき、彼らの思惑などは逆のものに転化する。07年の9・29県民大会12万人決起の階級的力が、民主党・連合政権の危機をあらかじめ刻印しているのである。
11・8県民大会の爆発=普天間基地の県内移設反対・辺野古新基地建設絶対阻止・基地撤去の沖縄労働者階級の闘いは、民主党・連合政権をギリギリと追いつめ、日米安保体制の危機と矛盾を一気に激化させる。革共同綱領草案(12)が述べているように、「日本の帝国主義としての最大の破綻点は、戦後憲法体制下の労働者支配の危機性と、安保・沖縄問題、すなわち日米安保同盟関係の矛盾と危機にある。世界大恐慌下でその矛盾と危機はいよいよ爆発点に達していく。これが生み出す巨大な情勢を日本革命の勝利に転化することは急務である」。この綱領草案で提起した内容が今現実の闘いとして「日本革命の火薬庫=沖縄」から火を噴こうとしている。いや、まさに爆発を開始しているのである。今こそ民主党・連合政権と、これに幻想をあおってきた体制内指導部を労働者階級の決起でたたきのめし打倒しなければならない。
さらにこの闘いは同時に体制内指導部の「オバマ礼賛」を沖縄から撃つ闘いでもある。11・8県民大会をアメリカの労働者階級と連帯して、オバマ訪日粉砕闘争そのものとして闘い抜こう。
「1047名解雇撤回」で基地撤去闘う
いま求められているのは、勝利の路線と方針である。11・1労働者総決起集会の「1047名解雇撤回」「国際連帯」の闘いこそが、11・8県民大会の心棒として打ち立てられなければならない。この闘いこそが、米軍再編=辺野古新基地建設阻止、米軍基地全面撤去の展望を切り開く。われわれこそ戦後半世紀以上、連綿と闘い抜かれてきた沖縄の階級闘争、反戦・反基地闘争の一切を受け継ぎ乗り越えて、沖縄の労働運動、基地撤去闘争の荒々しい復権を切り開いていくのだ。
11・1労働者総決起集会の勝利と一体の闘いとして、11・8県民大会を全国と全世界の労働者階級の闘いとして闘い抜こう。この闘いの中で、「綱領草案」を武器に革共同を単一の世界革命党として建設しよう! 闘う沖縄の労働者階級人民は革共同沖縄県委員会に結集してともに闘おう!
〔革共同沖縄県委員会〕
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週刊『前進』(2414号2面4)(2009/11/02 )
新潟で労働者集会
国鉄1047名闘争を軸に
11・1大結集へ熱気あふれ
秋晴れの10月25日、約40人の結集で、「ワーカーズアクション にいがた」が大成功した。この集会は、国鉄1047名解雇撤回を軸に、何よりも11・1労働者集会に向けた新潟での総決起闘争として、路線的に打ち抜かれた。
集会は冒頭、法政大の闘いを紹介した「報道発ドキュメンタリ宣言」ビデオを上映。その後、法政大の学生弾圧と闘う学生が弾圧の経緯と闘いの意義を明らかにした。そして、”勝利の展望は大学当局の「見せしめ」に屈せず、労働者と学生が連帯して新自由主義攻撃に反撃することにある”と11・1集会への参加を熱く呼びかけた。また、法政大暴処法弾圧裁判弁護団の弁護士から公判や接見での学生たちの元気な様子が報告された。
続くリレートークでは、国労・自治労を始めとする4大産別や地域一般労働組合の労働者、港湾労働者など地域・職場で闘う仲間6人が発言した。「仲間を作り、国労本部を打倒し闘う国労に再生させたい」「政権が代わったが、何も変わっていない。解雇されてからみなさんと知り合い、熱いハートに触れて頑張れる」「職場の体制内は専従手当を1・5倍にする一方、青年労働者は低賃金で強労働を強いられている。許せない。11・1に結集しよう」と、次々にアピールが行われ、11・1集会への熱気が一気に高まった。
JRのもとで働く青年労働者が集会アピールを発し、その中で「今の2千万青年労働者の生きられない現状を作ったのは、国鉄分割・民営化をやった奴らだ! 怒りを爆発させよう」「今、現場では、国鉄分割・民営化そのものとの対決になっている。1047名闘争で職場と社会を変えよう」と訴えた。
集会後、会場から新潟駅前を通り、ノボリ旗を林立させ新潟市中心部の繁華街をデモ行進した。4人の青年がシュプレヒコールでJR資本を弾劾。解雇絶対反対、非正規職撤廃、派遣法撤廃、民主党・連合政権打倒、11・1労働者集会に結集しようと元気良く訴え、沿道から声援と拍手が寄せられた。
11・1労働者集会を目前にして、決定的な闘いを打ち抜いた。
(新潟/S)
(写真 青年を先頭に新潟の繁華街をデモ【10月25日】)
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週刊『前進』(2414号2面5)(2009/11/02 )
前進速報版から
▼東北石けん労組、地労委全1日行動▼大阪豊中で解雇を許すな!処分を撤回させよう集会▼団結祭りで11・1結集呼びかける宣伝戦
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週刊『前進』(2414号3面1)(2009/11/02 )
社保庁の1千人解雇撤回へ
団結し闘いに立とう
張本人は連合・古賀 民主党政権の暴挙許すな
社会保険庁で働く労働者のみなさん! 社保庁1千人の解雇攻撃は必ず粉砕できます。「不採用通知」を撤回させよう! 「絶対反対」の反撃をたたきつけよう。闘ってこそ一切の事態は打開できます。展望を切り開くことができます。団結して、ともに闘いに立とう!
年金制度の破綻や年金記録問題で現場労働者を悪者扱いして社保庁を解体し、1千人の分限解雇=首切りが狙われている。こんなうそで固めた大陰謀を絶対に許すな。現場の労働者が首になる理由は何ひとつない。
(写真 9月の全国社保労組大会で「解雇許すな」と訴える交流センター自治体部会)
国鉄型の首切り
社保庁を解体して1万6千人の職員をいったん退職させ、新たに設立する非公務員型の公法人=日本年金機構と全国健康保険協会、そして厚労省職員に分割、差別・選別して再雇用する――この中で1千人の労働者を、見せしめ的に職場から追放しようとしている。数千人の臨時職員も、いったん全員解雇される。
これは、国鉄分割・民営化で40万人職員のうち20万人を首にしたやり方そのものだ。公務員360万人の首切りを狙う道州制攻撃そのものだ。
「あなたから応募がありましたが、残念ながら採用できませんでした」――これが年金機構設立委員長の奥田碩(トヨタの前会長)の名前で来た不採用通知だ。こんな一片の無礼な通知で1千人もの労働者が年末12月31日で解雇される。
こんな理不尽な話があるだろうか。1千人の労働者には、それぞれ人格も人生も生活もある。闇から闇へ葬り去られてたまるか!
不採用の通知が来たのは、@奥田あての屈辱的な「誓約書」を拒否した24人、A正規職員のみを希望した40人余り、B一時金の自主返納を拒否した人、C人材バンク登録拒否者、D組合活動などでの被処分者などだ。
これらの行動は、現場のほとんどの労働者の正直な気持ちではないか。不採用を通知されたのは特別な人たちではない。現場の怒りを体現した誇り高き労働者たちだ。
そもそも、年金破綻の責任を現場の労働者に転嫁するなど絶対に許せない。年金を食い物にしてきのは歴代の厚生大臣や国会議員、高級官僚、ゼネコンや大銀行だ。
グリーンピアなどで年金を何兆円も流用してきたのはいったい誰なんだ! 百数十兆円もの積立金を、新幹線や道路、ダム建設などに湯水のように投入して不良債権にしたのはどこのどいつだ! 社保庁で働く現場の労働者にはなんの関係もないじゃないか。現場の労働者が利権を得てきたとでも言うのか。
年金記録問題も同じだ。年金制度の破綻をごまかすために、繰り返し制度を改変して混乱をつくってきたのは誰なのか? 現場の労働者は必死に膨大な窓口業務、記録業務をやっているのだ。誰が現実に責任を取って働いていると思っているのだ!
1千兆円に及ぶ国の借金を膨らませたのは誰なのか? 年金制度を根本的に破綻させたのは誰なのか? 何千万人という労働者が何十年間も汗水をたらして働き、けっして安くはない保険料を納付してきたのだ。にもかかわらず、まもとに年金を受け取れない状況を生み出したのは誰なのか?
ダラ幹の打倒を
一連の攻撃は、労働組合つぶし、労働者の団結破壊として進行している。これまで協力して一緒に働いてきた仲間が「採用・不採用」で分断されようとしている。新法人に行くために競争でバラバラにされている。
「ヤミ専従」問題での組合バッシングに対し、自治労の全国社保労組は屈辱的な謝罪を繰り返し、一時金の自主返納を組合方針とした。「ねんきん特別便にご協力を」と印刷したティッシュの配布に組合員をフル動員した。1千人もの解雇に直面しているのに、就職斡旋(あっせん)が唯一の方針なのだ。
しかも驚いたことに、連合の古賀会長が奥田と並んで年金機構設立委員会のメンバーとなり、1千人解雇をともに推進しているのだ。
こういう組合執行部の奴隷根性こそが、現場労働者を悪者扱いさせ、社保庁解体=1千人解雇を許している。敵の狙いは鮮明だ。労働組合を徹底的に攻撃して屈服させ、歴代大臣や国会議員、ゼネコン・大銀行の悪行をすべて現場の労働者のせいにすることだ。
反撃しよう。闘う中でこそ展望は切り開くことができる。まずは、はらわたが煮えくり返るこの怒りをたたきつけよう。この世紀の大陰謀の正体を暴き出し、社会問題化させるのは、何よりも現場からの闘いだ。連合や自治労(全国社保労組)のダラ幹を打倒して、組合を現場の手に取り戻そう。闘う労働者の団結こそが労働組合なのだ。
不採用者が決起
闘いは始まっている。何よりも「不採用」を通知された1千人の労働者が声をあげ始めている。
自分の名前と電話番号をビラに書き”社保庁の分割・民営化絶対反対、不採用通知撤回! 私は国鉄1047名のように社会保険1千人の不採用職員の先頭で闘う”と訴えるビラが全国の社会保険事務所で配布され大きな衝撃と共感、さらなる決起を続々と生み出している。この1千人の存在と闘いを軸に、社保庁労働者の闘いの大きなうねりを巻き起こそう。この闘いが、巨万の労働者の支持と共感、連帯を生み出すことは間違いない。
1980年代の国鉄分割・民営化に対して、国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)は2波のストライキで闘い抜いた。28人が解雇された。しかし、全国の労働者の支援を得て28人全員の解雇撤回をかちとった。また、JR不採用となり国鉄清算事業団からも解雇された1047人の国鉄労働者が今もなお、全国各地で史上前例のない解雇撤回闘争を闘っている。
世界大恐慌の中、数百万人の失業者が街にあふれ、若者が「派遣切り」で使い捨ての道具のように解雇され、激しい怒りをたぎらせている。世の中に満ち満ちているこの怒りと結合して闘おう。
そもそも労働者が本当に怒っている相手は資本や国だ。支配者たちは、何よりも数千万人の労働者が団結して闘うことを恐れている。闘いこそ、この”世紀の大陰謀”をうち破り、本当の敵をハッキリさせ、労働者の団結と闘いの道筋をつくりだす。闘いこそが敵との力関係を変える。
居丈高な攻撃を加えてくる連中に一矢報いることからすべては始まる。不採用通知を撤回し全員を希望する職場に採用しろ! 社保庁の1千人解雇を突破口に公務員360万人首切りと改憲・戦争に突き進む民主党・連合政権を打ち倒そう。社保庁の分割・民営化を阻止し道州制攻撃を粉砕しよう。
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週刊『前進』(2414号3面2)(2009/11/02 )
豊中 深町さんへの処分撤回を
職場の同僚らが決起集会
「道州制・民営化絶対反対! 解雇を許すな! 処分を撤回させよう集会」が10月24日、大阪府豊中市で行われました。
保育現場における事故を口実にして、豊中市職女性部長として長年活動してきた深町加代子さんを依願退職に追い込もうとする攻撃を絶対許さない、動労千葉―国鉄1047名闘争を軸に絶対この攻撃を跳ね返す、という総決起集会です。深町さんの職場の同僚や豊中市の保育労働者、教育労働者をはじめ86人が参加して大成功しました。
深町さんが「道州制・民営化攻撃とは――処分撤回闘争の意義」と題して基調を提起しました。
深町さんは第一に、8・30総選挙で自民党が大敗し、民主党・連合政権が登場する情勢だから今回の処分があったととらえることが大切だと強調しました。民主党政権は連合幹部たちを抱きこみ、労働組合を使って労働者に犠牲を強い、資本主義を救おうとする政権です。だから、あくまで”道州制・民営化絶対反対”で闘おうとする者を今回の処分のように弾圧してつぶそうとしてくるのです。
深町さんは第二に、自治労本部は8月熊本大会で道州制推進に明確にかじを切り、道州制・民営化と絶対反対で闘う者を労働組合の名をもって弾圧するところまで転落したと指摘しました。
豊中では市立豊中病院の民営化(地方独立行政法人化)に対して、市職執行部が「全適(地方公営企業法の全部適用)ではどうか」と組合側から民営化を逆提案する「攻めの民営化対応」を進めています。これに対して女性部が「民営化反対で闘うべきだ」と訴えていたことから、組合執行部が当局と一体となって今回の攻撃を進めてきたのです。深町さんはこのことを強く弾劾しました。
深町さんは第三に、この時代、道州制・民営化反対で闘う者に解雇攻撃がかけられてくるのに対して、国鉄1047名解雇撤回闘争にこそ全労働者の勝利の展望があると訴えました。そして、全国・全世界で新自由主義と闘う労働者が、国鉄1047名闘争が23年にわたり闘われてきたことに注目して11・1集会に集まろうとしていると訴え総結集を訴えました。
続いて国労近畿地本兵庫保線分会員で、国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告団長の富田益行さんが「国鉄1047名闘争と解雇撤回闘争の勝利の展望」を提起しました。
富田さんは「今回の処分攻撃は国鉄分割・民営化時の攻撃とまったく同じだ。国鉄分割・民営化は労働組合つぶし、その中心であった国鉄労働運動をつぶすことに核心があった。大切なのは、ストで闘った千数百人の動労千葉だけが団結を守り抜いてJRに残ることができたということだ。闘わなかった国労は20万人から一挙に数万人になった。しかし、動労千葉がストライキで闘ったから国労にも闘う労働者が残り、1047名闘争を闘い抜いている」と強調し、「国家総がかりで道州制による首切り攻撃がかけられている今、国鉄1047名解雇撤回闘争に勝利することが道州制攻撃を打ち破る道だ」と提起しました。
次に、動労千葉特別執行委員の後藤俊哉さんが「国鉄分割・民営化の時、動労千葉はストに立ち上がった。立ち上がらなかったらぶっとばされていた。労働者は団結すれば勝てるんです。11・1集会への1万人結集で勝利の展望を示そう」と訴えました。
自由討論では、深町さんの同僚が「どこにでもある事故なのになんで深町さんだけがこういう処分を受けるのかと思った。職場でもいろいろな意見が出て『かたくなな深町さんの態度が改まれば』という意見もあったが、軸がぶれずに立場を貫く深町さんを見て、私も『深町さんにがんばってほしい。応援したい』と思いました」と発言、大きな感動を呼び起こしました。
最後に大阪市職の労働者が「深町さんの闘いは、3・6道州制絶対反対の闘いから路線を貫いてきたから団結を拡大できた。この路線はもっと力を持たなくてはいけない。それを示すのが11・1集会だ」とアピール。初めてこぶしを握る労働者も含めてみんなで団結がんばろーをやり、決意を固めました。
保育事故処分撤回の闘いは始まったばかりです。自治労本部・当局一体となった「深町つぶし」「動労千葉派つぶし」の攻撃との激突はこれからもっと激化します。11・1集会へ総決起し、闘う団結を固めていきたいと思います。
(投稿/豊中市・KN)
(写真 基調報告で処分撤回闘争の意義を語る豊中市職女性部の深町さん【10月224日 大阪府豊中市】)
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週刊『前進』(2414号3面3)(2009/11/02 )
JR西日本の尼崎事故「報告書」改ざん工作
民営化の正体がこれだ
体制内の労組幹部も共犯者
JR西日本の幹部が、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の委員に飲食接待を繰り返し、鉄道事故報告書の改ざんをたくらんだ事件は、その詳細が次々と明るみに出ている。107人の乗員・乗客の命を一瞬にして奪いながら、事故の責任をひたすら現場労働者に押しつけ、卑劣な生き残りを図ったJR西日本の経営幹部の姿勢は、国鉄分割・民営化の本質を示して余りある。
トップが指示組織ぐるみで
山崎正夫前社長らJR西日本幹部は、事故調委員と極秘裏に接触し、飲食接待を繰り返しただけではない。国鉄OBや大学教授ら4人に、事故調が開いた意見聴取会の公述人に応募しJR西日本の主張を代弁するよう依頼していた事実が発覚した。しかもJR西日本は、国鉄OBの2人に対し、謝礼として10万円を渡していた。まさに、カネの力で尼崎事故の真相を闇に葬り去ろうとしたのである。
また、JR西日本から飲食接待を受けていた事故調委員は、4人に及ぶことも明らかになった。事故調鉄道部会の委員は計6人、そのうち4人もがJR西日本と極秘裏に接触していたということだ。事故調の報告書そのものが、まったく信用できない代物なのだ。
事故調報告を改ざんする策動は、会社の組織ぐるみで行われた。事故調委員への飲食接待には、山崎だけでなく元社長の垣内剛も関与、また土屋隆一郎副社長は部下に事故調委員との接触を指示していた。
JR西日本は10月23日、社長辞任後も取締役にとどまっていた山崎と土屋副社長を辞任させた。だが、問題は経営幹部の辞任で済まされるようなものではない。しかも、この2人は嘱託社員として今後も「被害者対応」に当たるという。分割・民営化以来、JR西日本に君臨してきた井手正敬や、南谷昌二郎ら歴代社長の責任も伏されたままだ。
107人の乗員・乗客を殺しておきながら、それへの一片の反省もなく、事故の真相隠しに奔走したJR西日本幹部の姿は醜悪きわまる。そうした連中が、運転士を除く「106人の犠牲者」への黙とう・献花を現場労働者に強い、「会社の発展は自らの幸せ」などという経営理念の唱和を強制していること自体、怒りに堪えないことだ。
まさにこれこそが国鉄分割・民営化の本質だ。私鉄との競争のために無謀なダイヤを設定し、東西線の開通に併せて造った半径304bの急カーブにATS(自動列車停止装置)も設置せず、現場労働者を日勤教育の恫喝で締め上げてきたことが、尼崎事故を引き起こした。そのいずれもが、国鉄分割・民営化によってもたらされたものだ。
JR西日本幹部は、尼崎事故という形であらわになった国鉄分割・民営化の破産を塗り隠し、JR体制を何としても護持するために、事故調報告の改ざん工作に総力を挙げたのだ。
尼崎事故被害者に対する「おわびの会」で山崎は、「(事故調の)報告書の内容によっては、弊社の進むべき方向性が変わるかもしれないと危機感を感じていた」と吐露した。05年4月の尼崎事故は、総資本が全力でまき散らした「国鉄改革成功」神話を最後的に打ち砕いた。JR資本が恐怖したのは、民営化に対する労働者階級の怒りが、尼崎事故をきっかけに奔流となって噴出することだった。それは、JR総連カクマルを極少数勢力に追い込み、革同支配下の国労西日本本部の屈服を取り付けて、資本の専制支配をつくり出してきたJR西日本の労務支配体制が一挙に崩壊することをも意味していた。
そのことに恐怖したからこそ、JR西日本は事故調報告改ざんに躍起となったのだ。
このJR資本を救ったのが体制内労働運動だ。JR連合・西労組やJR総連・西労はもとより、革同支配下の国労西日本本部も資本を擁護し救済する側に回った。資本の責任を現場から追及する闘いを圧殺し、労使安全会議に参加して労使協調にのめり込んだ国労西日本本部もまた、事故の真相隠しの共犯者だ。
闘いなくして安全もなし!
JR西日本は、学者らによる「コンプライアンス(法令順守)特別委員会」なるものを設置し、事実関係の調査を進めるとうそぶいている。だがJR資本が「法令順守」を口にすること自体がとんでもない欺瞞(ぎまん)だ。
JR東日本の信濃川違法取水にも現れているように、JR資本は利潤のためなら法など平然と無視する。それは、JR体制が労組解体を存立基盤としてきたからだ。憲法も労働組合法も踏みにじって国労や動労千葉−動労総連合への不当労働行為を繰り返してきたのがJR体制だ。
JR資本を法に従わせれば安全は守られるのか。断じて否だ。安全は労働組合の闘いによって資本に強制する以外にない。動労千葉は反合・運転保安闘争路線のもとにその闘いを貫いてきた。この闘いはJR体制を揺るがしている。
11・1労働者集会は、動労千葉を始めとする3労組の呼びかけのもと、「1047名解雇撤回」を軸に圧倒的に打ち抜かれた。新自由主義の攻撃と対決し、世界大恐慌を世界革命に転化する労働者階級の国際的な団結を打ち固めた。その力を基礎に、職場からJR体制への総反乱を巻き起こし、JR体制を打倒する時が来たのである。
資本に屈しその手先となった国労西日本本部=日本共産党スターリン主義を始め4者4団体派を打倒して、1047名解雇撤回、JR体制打倒へさらに闘いぬこう。
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週刊『前進』(2414号3面4)(2009/11/02 )
前進社への襲撃捜索弾劾する
11・1大集会に恐怖し破壊狙う あらゆる手段で反撃を
(一)
警視庁公安一課は10月23日、10・16法大闘争での「公安条例違反」デッチあげによる学生の不当逮捕を口実に、前進社本社を5時間近くにわたって封鎖し、襲撃的な不当捜索を強行した。
それは「捜索」とは名ばかりの違法・無法きわまりない政治的襲撃であり、前進社の建物の破壊と機関紙誌の発行を始めとした宣伝活動や闘いの妨害を露骨に狙ったものだ。何よりも11・1労働者集会への1万人結集の実現に恐怖し、これを必死に阻もうとした日帝・国家権力のあがきだ。
革共同はこの暴挙を断じて許さない。全党・全労働者階級人民の怒りで絶対に粉砕しよう。
(二)
この日、警視庁公安一課がやったことは、まさに破壊のための破壊だ。前進社に来るなり問答無用で入り口のドアを破壊し、通常の倍の機動隊員を社内に突入させた。そして、社内のデスクから総計1418点にのぼる大量のフロッピーディスク、MO、CD、DVD、USBメモリーなどを片っ端から押収したのだ。その際、公安刑事どもは、メディアの中身を確認することすら一切拒否し、激しく抗議する立会人を次々と社外に排除して、手当たり次第に押収=強奪した。まさにこのために襲撃的な捜索を強行したのだ。
押収された物は、『前進』の2001年以来の全報道写真を保存したCD150枚を始め、研究・理論学習用のデータや労働運動関係の資料など、「容疑」とはおよそ無関係なものばかりだ。中には、まったく未使用で包装さえ解いていない新品のメディア類も大量に含まれている。さらに携帯電話、横断幕、旗、拡声器やワイヤレスマイクまで強奪した。国家権力をかさに着た完全な政治的強盗行為ではないか。絶対に許さない!
重大なことは、こうした大暴挙が『前進』『共産主義者』などの機関紙誌を発行不能に追い込むことを意図的に狙って強行されたことだ。まさに戦時下の破防法的な弾圧そのものだ。
(三)
この弾圧は、11・1全国労働者集会の爆発の現実性に、日帝権力が心底から恐怖していたことの現れだ。同時に、自民党に代わった民主党・連合政権の反階級的、反人民的正体を満天下にさらけだすものでもある。
すなわち、労働組合を武器に資本・権力と非和解的に闘う青年労働者の圧倒的登場、動労千葉や動労水戸のストライキ決起、10・16JR東日本本社抗議行動の画期的な成功と威力。韓国・民主労総ソウル本部やILWU(国際港湾倉庫労組)、ブラジルのコンルータス(全国闘争連盟)など世界の闘う労働者の大結集の動き――これらの感動的な闘いの前進が一つのうねりとなって11・1労働者集会に結実しようとしていたことへの恐怖にみちた反動だ。
追い詰められているのは日帝・国家権力、警視庁公安部であり、民主党・連合政権だ。
(四)
しかし、こんな弾圧に革共同が屈すると思ったら大間違いだ。今回の弾圧によって、階級的怒りはさらにメラメラと燃え上がった。国家権力は闘いの火に油を注ぎ、自らの墓穴を掘ったのだ。
革共同は10月28日、東京地裁に違法不当な捜索・押収に対する準抗告を行った。われわれは、この10・23不当捜索の実態をあらゆる手段で社会的に告発し、国家権力に必ず責任を取らせる。
なによりも、国鉄1047名解雇撤回闘争を軸とする4大産別決戦のさらなる大前進、青年・学生の獲得を始めとする党建設の圧倒的推進で回答する決意である。
(写真 警視庁機動隊に破壊された前進社正面入り口のドア【10月23日 江戸川区】)
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週刊『前進』(2414号4面1)(2009/11/02 )
戦争・大失業の攻撃強める民主党・連合政権を倒せ
1047名解雇撤回を軸にさらに前進を
11・1全国労働者総決起集会を新たな出発点に大失業と戦争・改憲の攻撃を強める民主党・連合政権と全面対決する階級的労働運動の形成へさらに前進しよう。国鉄1047名解雇撤回闘争が全労働者の結集軸だ。民主党政権の支柱となった連合ダラ幹ら一切の体制内派を打倒しよう。11月27日の国労5・27臨大闘争弾圧の判決公判は決定的な闘いだ。民主党・連合政権を根底的に批判する。
国鉄闘争
民営化を強行する民主党との激突点
JR体制の打倒へ今こそ
11・1労働者集会は、国鉄1047名解雇撤回を軸に、大恐慌をプロレタリア革命に転化する労働者の国際的隊列を鮮明に登場させた。1047名解雇撤回を貫き、国鉄闘争を勝利に導くことができるのは動労千葉派=11月集会派だけだ。解雇撤回を果敢に貫くことは、民主党・連合政権との激突となる。そうした闘いを主導する勢力がついに姿をあらわしたのだ。
民主党・連合政権打倒の立場に立ちきってこそ、労働運動は階級的原則を貫くことができる。今や体制内派は、民主党・連合政権への幻想をとことんまであおり、雪崩を打ったように転向と屈服を遂げている。この状況を食い破り、労働運動のど真ん中に革命の旗を真正面から打ち立てよう。
「1047名解雇撤回」をあくまで貫き、不屈に闘い抜くことの歴史的意義は限りなく大きい。なぜなら、1047名闘争をめぐってこそ、階級的原則が最も峻厳(しゅんげん)に問われるからだ。
(写真 動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎を先頭にJR東日本本社に緊急抗議行動【10月16日】)
屈服深める4者4団体
4者4団体は、民主党・連合政権への幻想を目一杯あおり、「年内、年度内政治解決」を唱えている。
10月25日の団結まつりで、国鉄闘争共闘会議の二瓶久勝議長は「鳩山政権は国民生活第一で頑張っている」「批判や打倒だけでは片づかない。鳩山政権に期待する」と叫び立てた。民主党・連合政権を批判するなということだ。さらに彼は「主導権は誰が取ってもいい。国労が取ってもいい」と発言した。政治解決路線に全面的にのめり込んでいる彼にとって、国労本部との対立などすでに存在しないというわけだ。二瓶議長はまた「来年の2・16は越えさせない」と公言した。2月16日までに、何があっても1047名闘争を終結させるという宣言だ。
4者4団体は、この秋の最大の目標を、11月26日に予定されている星陵会館での集会に、自民党を含む全政党を参加させることに置いている。民主党に加え、自民党も集会に出てくれば、政治解決はできるというのだ。国鉄闘争史上、ここまであからさまな政治依存が表明されたことは、かつてない。
こうした方針のもとに行われている4者4団体の国会前行動は、見るも無惨な土下座運動に純化した。国会前で国労本部の高橋伸二委員長は、鳩山の所信表明演説を最大限美化し、「まさに友愛の政治、不採用問題の政治解決へ大いに光明を見いだした」と言い放った。あろうことか4者4団体指導部は、シュプレヒコールも弾劾的にやってはならないと闘争団員に制動をかけている。こんな屈辱に耐えられるか。
そもそも、首相の鳩山や民主党幹事長の小沢は、自民党議員として国鉄分割・民営化を強行した張本人だ。官房長官の平野を始め、政権に入った連合ダラ幹どもは、国鉄分割・民営化を推進し、国鉄労働運動に背後から襲撃をかけた連中ではないか。そんなやからに、どうしてここまで卑屈な態度をとらなければならないのか。
今や民主党・連合政権の本質はますますあらわになっている。自民党支配を崩壊に追い込んだ労働者階級の決起を鎮圧し、プロレタリア革命を圧殺するために登場したのが民主党・連合政権だ。民主党は、マニフェストに「公務員賃金の2割削減」を掲げた政党だ。それは、公務員労働者の大首切りと大幅賃下げをテコに、労働者全体を大失業にたたき込むということだ。
厚生労働相の長妻は、懲戒処分歴のある社会保険庁職員を分限免職にすると公言した。国交相の前原は、国家主導で日航の大リストラ=大量首切りへと突き進んでいる。総務相の原口は、大阪府知事・橋下や名古屋市長・河村と組んで、360万人公務員労働者の首切りを軸とする道州制を強行しようと躍起になっている。鳩山が打ち上げた「東アジア共同体」構想は、アジア侵略そのものだ。
とりわけ社保庁労働者への攻撃は、「怠け者」のレッテルを張り首を切る国鉄型の大攻撃であり、1047名が自らの課題として闘うべきことだ。
国鉄分割・民営化以来、23年にわたり解雇撤回を求め闘われてきた1047名闘争は、本来、こうした民主党政権の本質を暴き、これと最先頭で対決すべき位置にある。1047名闘争の現実を直視すれば、民主党への幻想などたちどころに吹き飛ぶのだ。
国鉄分割・民営化以来の国労本部の政治解決路線は、「(JR不採用につき)JRに法的責任なし」とした00年の4党合意と、鉄建公団訴訟原告団を統制処分に付すとした02年5月27日の臨時大会に行き着いた。国労本部の政治解決路線に翻弄(ほんろう)されてきた闘争団が生身で体験してきたその全過程を根底的に総括すれば、民主党への幻想など生まれるはずがない。にもかかわらず、鉄建公団訴訟原告団指導部を含む4者4団体幹部は、かつてないほど政治解決路線に傾斜し、闘争団に敗北を強いようとしているのだ。
JR総連カクマルの松崎が、戸塚秀夫や樋口篤三と組んで、ファシスト的な復権運動を開始したことも、民主党政権の登場と、それへの4者4団体の屈服を背景とするものだ。動労千葉派以外の全勢力が民主党を持ち上げ、頭を垂れている状況だからこそ、カクマル松崎は今この時を自己の反革命的復権の時と見ているのだ。
有罪判決を粉砕しよう
だが、そこに松崎の誤算もある。11・1労働者集会は、資本や体制内派との非和解的対決を貫くことによって1047名の解雇撤回をかちとる路線を鮮明にさせた。そして、それを実践する巨大な隊列を登場させたのだ。動労千葉派=11月集会派が1047名闘争の主導権を握りしめ、1047名解雇撤回闘争を革命に向けて開かれたものとして闘いぬく時が来たのである。
もはや4者4団体路線にはなんの説得力もない。闘争団員と現場国労組合員の4者4団体路線への離反・決別は、今や時間の問題だ。@dan
11・1は、4者4団体路線を粉砕し、これにとって代わる1047名闘争の新たな主導勢力を生み出した。11・1集会で形成された不抜の陣形を軸として、1047名闘争が労働者階級全体を糾合すれば、革命に向けての壮大な展望が切り開かれる。
その最初の決戦は、11月27日の国労5・27臨大闘争弾圧の判決公判だ。5・27被告団を先頭とする国労共闘は、08年2月の旧弁護団解任という壮絶な決断をとおして、動労千葉派としての自己を鮮明にさせた。5・27被告団の存在と闘いは、1047名闘争を革命的に塗り替える強固な砦(とりで)をなしている。
だからこそ権力と資本は、5・27被告団に階級的憎悪を集中しているのだ。司法権力は、検察を圧倒しきった被告団−現弁護団の最終陳述と最終弁論に圧倒されつつも、被告に有罪判決を下そうとたくらんでいる。
動労千葉と共に闘おう
11・1で形成された階級的力を権力と資本にたたきつけ、有罪攻撃をなんとしても打ち破らなければならない。国鉄闘争は、11・1を経て直ちに新たな攻防に突入した。
この闘いは、1047名解雇撤回、JR体制打倒の闘いと一体だ。
今やJR体制は完全に破産をあらわにしている。今年7月以来、4波のストを貫いた動労水戸の闘いは、運転士登用差別を居直るJR東日本を根底から揺さぶった。検修部門の外注化を阻んできた動労千葉に対するJRの組織破壊攻撃は、動労千葉の不屈のストライキによって迎え撃たれた。動労千葉・動労水戸を先頭に打ち抜かれた10月16日のJR東日本本社抗議闘争は、JR体制を震撼(しんかん)させた。
安全を根底から崩壊させたJR体制は、まともに鉄道を動かせなくなっている。資本=カクマル結託体制も、崩壊寸前だ。
にもかかわらず、国労本部ら4者4団体はJRとの闘いを放棄し、現場の決起を圧殺することによって、1047名闘争の展望をも自ら閉ざしてしまったのだ。現場労働者と被解雇者が階級的団結を打ち固め、JRとの徹底対決を貫けば、必ず勝機はつかめる。11・1は1047名解雇撤回、JR体制打倒の号砲を打ちならした。民主党・連合政権に屈服する一切の勢力を踏みしだき、勝利の道を突き進もう。
道州制
360万の公務員を一旦全員解雇!
戦争できる国へ改憲狙う
地域主権国家は道州制
民主党政権の登場から約2カ月、戦後的政治支配体制の全面的な崩壊がわれわれの眼前で進んでいる。1930年代に政党政治が瓦解(がかい)し、大政翼賛会と産業報国会に支えられた天皇制ボナパルティズムのもとで世界戦争に突き進んだのと、同様の過程が進行しつつある。
鳩山政権の2本柱は、「東アジア共同体」と「地域主権国家」だ。「地域主権国家」とは道州制のことだ。道州制の導入は、戦争と強権支配への国家体制の転換であり、改憲攻撃そのものである。それは、「55年体制」に浸りきってきた自民党によってはついに実現できなかった課題でもある。
民主党が選挙過程で振りまいた数々の甘言にもかかわらず、民主党・連合政権の最大の使命は、自民党政権がやりきれなかったことを連合を使ってやりぬく点にある。すなわち、大恐慌下での労働者階級への大量首切り・賃下げ・リストラと、改憲攻撃の強行、戦争への国家大改造にある。
10月26日に開かれた臨時国会での鳩山の所信表明演説は、「鳩山内閣が取り組んでいることは、いわば『無血の平成維新』、…国の形の変革の試みです」という言葉で締めくくられた。これこそ改憲派、日帝ブルジョアジー、極右勢力の共通のスローガンだ。「国の形を変える」とは改憲の実質だ。
帝国主義間争闘戦での敗勢による衰退に直面してきた日本帝国主義は、1990年代からすでに、「東アジア共同体」と「道州制」を柱とする国家改造と、社会生活の全面にわたる「構造改革」という名の新自由主義攻撃によって、体制的危機の突破を図ろうと必死になってきた。民主党それ自体が、この過程の「政治改革」の産物にほかならない。
そして、この新自由主義「構造改革」によって抑圧、分断、非正規職化と低賃金化、失業、貧困にさらされてきた労働者階級を先頭に、全人民の怒りが噴出したのが、自民党支配を打倒した8・30総選挙である。それは社会の根底において、階級対立が「これまでどおりの支配を続けられない」までに深まっていることを突き出した。
民主党政権が、連合を内側に組み込んだ体制としてしか成立しえなかった根拠は、この階級対立の深化にこそある。この体制的危機は、さらに強まりこそすれ弱まることはけっしてない。
民主党は、本質的には自民党よりもはるかに新自由主義の政党であり、改憲派の政党である。首相の鳩山、外相の岡田、国土交通相の前原らはもとより、何よりも民主党の実権を握る小沢一郎が、日本をアメリカと同じような「戦争のできる国」に変えることを最大の使命としてきた人物だ。
世界大恐慌の本格化と世界帝国主義の保護主義、ブロック化への突入という事態に対し、それがどんなに絶望的で破綻的であろうとも、日帝が帝国主義として生き残るためには改憲=国家改造によって突破する以外に選択肢はないのである。
経団連が早期実現要求
この改憲=国家改造の国家体制としての姿が「道州制」にほかならない。首相就任の直前の9月12日、鳩山は「地方分権の観点から改憲が必要」だと公言している。
民主党・連合政権の成立を受けて、10月20日、日本経団連は「改めて道州制の早期実現を求める」との提言を出した。この提言は、同じくこの日に出された「危機を乗り越え、アジアから世界経済の成長を切り拓く」と題する「東アジア共同体」推進の提言、また社会保障制度の全面改革=解体への提言と三位一体で出されている。道州制の導入は、それら一切の突破口と位置づけられている。
90年代以降、道州制は主要に財界からの要求として論じられてきた。それは巨大独占資本が「グローバル競争」に勝ち抜くために、資本に対する抵抗を制圧し、あらゆる資源を資本のために動員し、資本の都合によって機動的に対応できる地方制度をつくりだすところに基本的な狙いがあった。
そのためには戦後憲法体制を支える柱であった地方自治制度そのものを葬り去る必要がある。ブルジョアジーにとって「民主主義とは時間とコストがかかるもの」であり、もはやそんな形式などかなぐり捨てて、資本のむきだしの専制支配を縦横無尽に貫き通せる体制に変えようということだ。それを「地方主権」「地方分権」などと呼んで、あたかも「地方自治の拡充」につながるかのような大ペテンを使って推進してきたのが道州制だ。
この財界の要求は保守反動勢力と結びつき、地方の独裁体制への移行を目的とするさまざまな「地方分権」改革が進行してきた。最近では「地域主権型」国家として集約されつつあるが、これは典型的なデマゴーグ、松下政経塾の塾長である江口克彦が政府の「道州制ビジョン懇談会」でまとめたものである。鳩山は所信表明演説でこれとまったく同じ主張をしており、「地方制度のあり方を、税制から地方議会制度までその地方で決めて構わない」という発言を繰り返している。
だがこれは、地方の権力を握る大資本に労働者人民への課税権や国とは違う制度をつくる権限まで与えて、好き勝手に何でもやっていいとするものだ。そのためにも公務員労働者360万人の全員解雇・選別再雇用という、国鉄分割・民営化をも上回る大攻撃に踏み出し、自治労や日教組など4大産別の労働組合を徹底的に解体しようとしている。とんでもない攻撃である。
道州制導入は、独占資本にとっては切羽詰まった課題なのだ。この動向は今年に入ってひとつの転機を迎えた。7月、日本経団連・御手洗と大阪府知事・橋下が会談し、「道州制導入の国民運動を起こす」ことで合意した。経団連の10・20提言も、「国民一人ひとりに理解されなければ」道州制導入はできないとして、「地域の広範な人々の参加を得ながら道州制導入の議論を進展させ」ていくことが急務だと述べている。橋下や東京・杉並区長の山田や前横浜市長の中田などがその先頭に立ち、新たなファシスト運動を始めている。民主党政権下でこの動きがさらに激化するのは明白だ。
権力機構の反動的転換
道州制の導入は同時に、国家権力構造の反動的大転換と直結している。軍事と外交と治安の確保を国の直轄・専権事項とし、中央権力の機能をそこに特化する。そして中央―地方を貫いて、議会によらない支配体制をつくりだす。議会制民主主義的統治形態のもとでのブルジョア独裁という戦後のあり方を完全に破壊し、大恐慌と新たな世界戦争の時代に対応した強権的なむきだしの独裁体制に転換するものだ。
この点で注目すべきは、小沢の独裁的ヘゲモニーで進行している「国会改革」である。問題になっているのは「政策立案を政府に一本化する」ことと、官僚の答弁を禁止する国会法改正である。前者は、与党は議員立法も代表質問もしないというもので、「三権分立の否定だ」との声が与党の中からも起きている。
これは小沢が自由党党首だった頃以来の持論であり、強力な独裁的執行権力を握るため、政府は行政府ではなく執権府であるべきだというものだ。鳩山も小沢もともに現在の内閣制度を批判し、総理大臣個人への全権の集中と緊急命令発動権を主張している。
官僚答弁の禁止は、議会を統治から切断して無内容化することが狙われているが、より重要な点は憲法9条の解釈についての内閣法制局の答弁を禁止することにある。これは憲法判断を時の首相に全面的に委ね、首相判断だけで戦争にも突入できるようにするということである。91年の湾岸戦争では、当時自民党幹事長であった小沢の自衛隊派兵計画が内閣法制局長答弁によって違憲とされて断念した。その壁を取り払うのが目的だ。
現在の議院内閣制のもとで戦時的な独裁国家に移行するには、いったんは選挙をとおして絶対多数を握る道を通る以外にない。だが権力を掌握した瞬間から議会を完全に無力化する。小沢が来年の参院選での民主党単独過半数の確保に躍起になっているのはそのためにほかならない。
政治支配の劇的な崩壊
大恐慌の進行のもとで、日帝の政治支配はドラスティックな崩壊の過程を進んでいる。麻生政権のもとで09年度は44兆円という空前の新規国債が発行されるが、来年度はさらに劇的な税収減が待ち受けており、歴史上初めて新規国債発行が税収を上回る事態となるのは確実だ。借換債の激増によるデフォルト(債務不履行)の危機が迫っているのだ。
公務員労働者に対する首切り、賃下げ、民営化と大増税の攻撃が始まっているが、それ自体が労働者階級の怒りと新たな決起を呼び起こす。国家財政破綻から社会崩壊に進むこと、内乱の勃発はもはや不可避の情勢に入った。民主党・連合政権とその道州制攻撃、戦争と民営化・労組破壊の攻撃は、日本階級闘争がついに1930年代をも超える革命と反革命との激突のまっただ中に入ったことを示すものだ。革命党の組織と階級的な労働組合の登場が一切の鍵を握っている。
11・1労働者集会の大成功をその跳躍台として、道州制粉砕、改憲と戦争国家化阻止へさらに前進しよう。
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週刊『前進』(2414号5面1)(2009/11/02 )
戦争・大失業の攻撃強める民主党・連合政権を倒せ
安保・外交
「対等な日米同盟」「東アジア共同体」
日米争闘戦の激化と戦争
民主党・連合政権は、自民党支配を打倒した労働者階級の帝国主義打倒に至るまでやむことのない怒りに震えあがり、本質的に革命を抑え込むために登場した資本主義救済政権だ。そのために帝国主義労働運動の連合幹部を政権に取り込み、戦争と改憲、大失業(大量解雇と賃下げ)の攻撃を強める危機的なブルジョア政権だ。
(写真 10月10日の日中韓首脳会議で鳩山は「東アジア共同体構想」を語った)
日帝の生命線的な要求
鳩山由紀夫首相は安保・外交政策について、「緊密で対等な日米同盟」と「東アジア共同体」構想を2本柱にしているが、この日米軍事同盟強化と東アジア共同体構想こそは、日帝ブルジョアジーの資本家的利害を体現した帝国主義的な侵略戦争・世界戦争の政策であり、自民党政権以上に反動的・反革命的な軍事・外交政策である。
もともと「東アジア共同体」構想は、「極東の番犬帝国主義」として歴史的に出発した日帝ブルジョアジーにつきまとった「生命線」的要求である。当時の小泉首相も02年に提唱していた。日本経団連は、03年1月に当時の奥田会長が「東アジア自由貿易圏」構想を打ち出しており、先日の10月20日には「危機を乗り越え、アジアから世界経済の成長を切り拓く」なる提言をまたぞろ発表し、東アジア経済共同体構想を再確認している。
鳩山の「東アジア共同体」構想は、世界大恐慌のもとで、保護主義が吹き荒れ、資源・市場をめぐって帝国主義間争闘戦が激化している最中に、日帝の基本的外交政策として大々的に打ち出されたことに重大性がある。
9月初めに岡田克也外相が「東アジア共同体」の参加国について、「米国は加えない」と米排除を露骨に発言。また10月10日の日中韓首脳会議で、鳩山は「日本は今までややもすると米国に依存しすぎていた。日米同盟も大事だがアジアの一員としてアジアをもっと重視する政策をつくりあげていきたい」と日米同盟の重大性を確認した上で「アジア重視」の姿勢を示した。
これに対して10月14日、米国のカート・キャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が「アジアにおける主導的な枠組みは確定していない。いずれにしろ米国をカヤの外に置くべきではない」と激甚に反発した。
他方、オバマ米大統領は、9月25日のG20首脳会議(金融サミット)で、米帝の経済的没落を認め、世界経済の牽引車としての役割放棄の承認を求めると同時に、中国と組んでG20をG8(G7プラスロシア)を超える「最上級の会合」に格上げする地ならしをした。これは明らかに日欧に対する蹴落とし作戦だ。そして10月4日のG7で「米中主導」とも言うべきG4(米中EU日)を提唱した。
世界大恐慌の爆発によって世界経済の巨大な地殻変動が起きている。ドル基軸体制の崩壊が時間の問題という事態を前にして、米帝が中国を取り込む形で対日欧の争闘戦を強烈に展開して自らのヘゲモニーを貫徹しようとする構図となっている。
鳩山の「東アジア共同体」構想は、こうした米帝の対日欧争闘戦からの必死の脱出策動であり、中韓を取り込んだ東アジアの勢力圏化を狙ったきわめて帝国主義的なあがきである。
具体的には、ドル基軸体制に対抗する「アジア共通通貨」の実現であり、米帝を排除した「円経済圏」確立への野望である。これは本質的に戦前の「大東亜共栄圏」そのものだ。
しかしこれは米帝と完全に激突するものであり、日米争闘戦の激化を不可避とするものだ。さらに今やGDPにおいて日本を抜いて世界第2位になろうとする「新興大国」中国とも激突は不可避である。要するに、「東アジア共同体」構想は、日帝が延命するためには絶対の課題であるが、それを実現するためには高いハードルがいくつもある。
何よりも戦後長きにわたる日米同盟が、アジアと世界において日帝が帝国主義国として存立する上で絶対的な基盤になっているということだ。「最弱の環」日帝は絶望的危機にある。
日帝にとって、とりあえずは日米同盟の強化を果たしつつ、対米争闘戦を構え、改憲による戦争国家化を貫徹することが前提だ。改憲、道州制・民営化攻撃で労働者階級を制圧することなしに対米争闘戦も無理だ。しかしここには国鉄1047名闘争を始めとする闘う労働運動の対抗基軸が存在する。
小沢の「国連中心主義」
そもそも鳩山政権の安保・外交政策の基本は小沢の「国連中心主義」にある。民主党・連合政権は、鳩山・小沢政権でもあるのだ。
小沢一郎は今年2月24日、在日米軍再編に関連し「米国もこの時代に前線に部隊を置いておく意味はあまりない。軍事戦略的に米国の極東におけるプレゼンス(存在)は第7艦隊で十分だ」と述べ、米帝にショックを与えた。また、「あとは日本が自らの安全保障と極東での役割をしっかり担っていくことで話がつくと思う」とし、政権交代した場合、国連活動への協力などをつうじて在日米軍基地の整理、縮小に取り組む考えも示唆した。
要するに、小沢は、自民党のように米帝の要求に基本的に全部応えるというスタンスではなく、日帝ブルジョアジーの利害を貫くためには、日帝自らの世界戦略を持ち、軍事力を増大し、対米対抗的にいくべきだと主張しているのだ。これが「対等な日米同盟」の内容だ。つまり小沢は、世界大恐慌情勢、帝国主義間争闘戦の激化、侵略戦争、世界戦争に対応した日帝への飛躍を主張している。民主党政権は自民党以上の帝国主義的な侵略戦争・世界戦争政権なのだ。
鳩山の沖縄・普天間基地県外移設の方針は小沢路線に基づくものだ。鳩山は、普天間基地移転での米帝の大幅譲歩をアフガニスタン支援と取引できると踏んでいた。「改革派」のオバマならそれが可能と思い込んでいた。
しかし10月20日に来日したゲーツ米国防長官は、「アフガニスタンと普天間はセットにならない」と断言し、普天間基地の名護市辺野古への移設が唯一の選択肢だとして鳩山に迫った。
オバマは「東アジア共同体構想」粉砕と同時に、普天間県外移設の鳩山案を粉砕する態度を露骨に示した。このゲーツのすさまじい恫喝に屈した岡田と北沢は、早々と白旗を掲げた。
しかし選挙前から「普天間基地県外移設」を掲げ、このスローガンで沖縄で野党が全議席独占の圧勝をかちえた手前、簡単には降ろせない。そんなことをすれば政権の危機に転化する。
しかし米帝は、対米対抗性を持って「東アジア共同体」や「米軍基地の整理・縮小」を掲げる鳩山民主党政権をたたきつぶさんばかりの態度だ。
鳩山は今、沖縄人民への恥ずべき裏切りのタイミングを計っている。しかし沖縄の怒りは鳩山が県外移設をバラ色の夢のように語っただけ激しい。11・8沖縄県民大会で米軍基地に対する長年積もりに積もった怒りが大爆発しようとしている。はっきりしていることは、鳩山に何ら決定権などなく、名護新基地建設は沖縄の人民が絶対に許さないということだ。
さらに小沢は、かねてからの国連中心主義の立場からアフガニスタンのISAF(国際治安支援部隊)への自衛隊派遣を提言していた。この立場からインド洋でのアフガニスタン侵略戦争支援の給油活動にも反対していた。
「私は、日本国憲法の考え方からいって、米国であれどの国であれ、その国の自衛権の行使に日本が軍を派遣して協力することは許されないと解釈しています。同時に、国連の活動に積極的に参加することは、たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても、何ら憲法に抵触しない、むしろ憲法の理念に合致するという考えに立っています」「今日のアフガンについては、私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したいと思っています」
「官僚答弁禁止」の狙い
さらにここで重大なことは、10月7日に小沢が記者会見で、国会で政府の憲法解釈を示してきた内閣法制局長官の答弁を今後禁止するとしたことだ。法制局長官を含む「官僚の答弁禁止」の国会法改悪案が国会に提出されている。これが通れば首相や官房長官が政府の憲法解釈を示すことになる。小沢の「国連中心主義」に基づく憲法解釈論が政府の憲法解釈となる。自衛隊のアフガニスタン(ISAF)派兵が合意される。小沢民主党の独裁政治だ。
しかしこの改憲・戦争、道州制・民営化・労組破壊と侵略戦争・世界戦争の攻撃に対して、国鉄1047名闘争を基軸とする4大産別の労働者が立ちはだかって大決戦を闘っていく。民主党・社民党・連合指導部の裏切りを職場からの決起で粉砕して職場で、街頭で、総決起していく。世界大恐慌下の戦争と大失業が渦巻く革命情勢を、体制内労働運動を打倒し、革命へと転化する時が来たのだ。
連合
国鉄分割・民営化と総評解体で発足
松崎“対案戦略”粉砕せよ
最末期帝国主義の危機が1929年を超える世界大恐慌として爆発する中で、資本主義の存続を前提にしてきた一切の潮流は破綻し、日本階級闘争は大流動を開始している。連合こそ民主党政権の支持基盤であり最弱点だ。連合ダラ幹どもを打倒して鳩山政権打倒に攻め上ろう。
戸塚・樋口を先兵として利用するJR総連・カクマルの国鉄1047名闘争圧殺策動を粉砕し、11月集会派が日本労働運動の主流派に躍り出よう。
(写真 10月8日の連合大会で高木会長は鳩山首相に参院選必勝を約束し握手)
民主党と連合が結託し
自民党長期支配と国鉄分割・民営化を突破口とする新自由主義攻撃への労働者階級人民の怒りは、8・30総選挙として大爆発し、ついに半世紀以上にわたった自民党支配を打倒した。
代わって登場した鳩山内閣は、官房長官に平野博文(電機連合)、経済産業大臣に直嶋正行(自動車総連)らを置き、民主党代表代行に輿石東(日教組)を据えるなど、本質的にも実体的にも「民主党・連合政権」である。
ここでまずはっきりさせなければならないことは、民主党も連合も、国鉄分割・民営化攻撃という戦後階級闘争の壊滅を意図した攻撃の結果誕生したということだ。中曽根発言(「国鉄の民営化ができたら国労は崩壊し、総評が崩壊し、社会党が崩壊した」)は、そのことをあけすけに述べている。
民主党とは、自民党・田中派出身の小沢一郎を事実上の党首とし、鳩山ら保守系・旧自民党系と、国鉄分割・民営化に屈服した旧社会党系、旧民社党系グループなどが合体して誕生した徹頭徹尾ブルジョア政党であり、労働者階級とは絶対的に非和解の存在だ。
連合は、戦後日本の戦闘的労働運動を解体してきた旧同盟とIMF・JC(金属労協)のダラ幹どもが、国鉄分割・民営化攻撃に屈服・加担しその先兵を買って出たJR総連・カクマルをも取り込み、総評を解体してデッチあげた帝国主義的労働運動のナショナルセンターである。
職場闘争を否定する連合は、政府に政策・制度を要求し、その実現を追求することこそが労働運動だとする「政策制度要求」路線を主張してきた。そして民主党政権が誕生すればすべては解決するとしてブルジョア政党である民主党支持を打ち出してきたのだ。
だが連合は、鳩山民主党政権が誕生し、「政権与党」となることによって、ブルジョア政党である民主党の政策と、労働者階級の怒りや利害との矛盾に挟撃され、大恐慌下で逆に労働者支配の危機を深めている。
その危機を全面的に明らかにしたのが10月上旬に開かれた連合大会だった。大会では「公務員人件費2割削減」を公言する民主党マニフェストに対して、労働者階級の怒りを恐れた自治労などの労組幹部が懸念を表明する事態となった。これに対して新たに連合会長となった古賀伸明(電機連合)は、「民主党マニフェストと一致しない政策はたくさんある」と、民主党との矛盾を自認せざるを得なかった。
日帝の未曽有の危機の中で、資本主義の延命のために労働者階級を犠牲にするしかない民主党。その民主党政権を支える連合の「政策制度要求」路線は大恐慌下で破綻の危機に直面している。日帝ブルジョアジーにとって民主党・連合政権がその最大の弱点、破綻点に転化しようとしているのだ。
国鉄闘争解体の先兵に
だからこそ、国鉄分割・民営化に反対して2度のストライキに立ち上がり、団結を維持している動労千葉とそれに呼応した国鉄1047名闘争が日本階級闘争の中に屹立(きつりつ)し、4大産別を始めとした国鉄闘争支援陣形が広範に存在していることは決定的である。
この連合の危機の中で、国鉄1047名闘争圧殺のために登場してきたのが、戸塚・樋口と結託したJR総連・カクマルの一連の策動である。
戸塚・樋口は連合の政策制度要求路線に対して、ファシスト的な「対案戦略運動」なるものを持ち出し、JR総連・カクマルの国鉄分割・民営化時の大裏切りは裏切りではなく、資本主義の危機の時代における労働組合の生き残り戦略としての「対案戦略運動」のさきがけであったなどと徹底的に美化しているのだ。
彼らの言う「対案戦略」とは、“危機の時代に資本と闘ってもつぶされるだけだ。むしろ労働組合の側が資本の生き残り策を対案として提示すべきだ”というものだ。それは連合の政策制度要求路線よりも悪質である。資本が危機の時に、資本に屈服し政府にお願いするのでも不十分だとして、資本の生き残りのために率先して協力しようという完全な奴隷の思想である。それは結局「骨身を削る」と称して労働者階級への徹底的な資本攻勢を労働組合の名をもってやることになるのだ。
JR総連・カクマルが国鉄分割・民営化時に国労や動労千葉に対して行った卑劣な組合破壊攻撃や、動労の50歳以上の組合員に対して行った陰湿きわまる退職強要を思い起こせばいい。それは他労組をつぶして犠牲にし、松崎と動労カクマルだけが生き残るためのものだった。この対案戦略の行き着く先は「欲しがりません勝つまでは」と、侵略戦争に全面協力していった戦前の産業報国会の再来となるのだ。
自治労本部も全面屈服
このカクマル松崎、戸塚・樋口の「対案戦略」に連合内で屈服し呼応する動きが今や自治労の内部から公然と生じていることは絶対に許せない。
自治労本部衛生医療評議会は昨年12月「(公立病院の)運営形態変更・公立病院の再編・ネットワーク化に係わる取組み指針」を提起した。この指針は「現実対応」などと言って、「自ら医療法人を設立し、指定管理者制度を適用させる」と病院労働者に労働組合として民営化を逆提案しようと呼びかけている。さらには「賃金削減を受け入れても病院(を守る・で働く)」とまで主張している。
こんなものが労働組合の方針なのか。これこそ松崎の「働こう運動」であり、「対案戦略」そのものだ。自治労中央は今年の大会議案書で「単組は、自らの自治体の財政を客観的に分析し、その結果に基づいて政策の改善を提案する」などと述べて自治体労働運動の質的転換を提案し、可決した。事態はここまで進んでいるのだ。
大恐慌下で連合路線は破綻し、労働運動は大流動・大再編期に突入した。国鉄分割・民営化攻撃にうちかった動労千葉労働運動の中にこそ勝利の展望がある。戸塚・樋口らと結託したJR総連・カクマルの1047名闘争破壊策動を粉砕し、闘う労働運動の再建を絶対にかちとろう。
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週刊『前進』(2414号5面2)(2009/11/02 )
国際労働運動 12月号
激化する日米争闘戦
11月12日、米大統領オバマが来日する。世界大恐慌の中で、日米軍事同盟を強化し、アジアと世界に侵略戦争を拡大し、世界戦争に向かうためだ。鳩山政権は、8・30で自民党を打倒した労働者人民の怒りに応えるかのように装いながら絶体絶命の危機にあえぐ日帝を救済する反革命政権だ。連合幹部を政権の中に取り込み、労働者を裏切り、日米同盟を強化し、東アジア共同体を唱え、アジア侵略戦争と世界戦争に突っ走ろうとする自民党以上の戦争政権だ。
第1章は、イラク・アフガニスタン侵略戦争の泥沼化と敗北にもかかわらず、イラン、北朝鮮へ侵略戦争を拡大しようとしている米帝の最末期的姿を断罪している。
第2章は、民主党・連合政権の安保・外交政策の2本柱である「対等な日米同盟」と「東アジア共同体」構想を全面的に批判している。特に小沢の国連中心主義は、アフガニスタン・ISAF(国際治安部隊)軍への自衛隊派兵を推進する侵略戦争政策であり、徹底的に弾劾している。
第3章は、7月サンフランシスコ国際会議で一挙に前進した国際労働運動の切り開かれた地平について述べている。
翻訳資料として「中国初期労働運動」を取り上げた。1923年2月7日に起きた京漢鉄道の大ストライキの記録である。
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週刊『前進』(2414号6面1)(2009/11/02 )
11・28星野全国集会へ
獄中35年 星野文昭さんを自由に
労組の力で第2次再審勝利を
11・1労働者集会は、国家権力の事前弾圧との激闘に勝利し、あらゆる体制内勢力との党派闘争を徹底的に闘い、青年労働者・学生を先頭にして職場・街頭で総決起し、画期的な勝利をかちとった。資本主義の危機を救済する民主党・連合政権打倒を鮮明に、「1047名解雇撤回・農地死守・国際連帯」を掲げた労働者の大隊列が、世界のプロレタリアートのど真ん中に力強く登場したのだ。星野文昭同志も完全に一体で闘った。階級的団結も固く、断固として11−12月闘争の爆発へ。第2次再審請求から星野絶対奪還へ、「星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議」が呼びかけている「11・28星野奪還全国集会」の大成功へ、真一文字に進もう。
(写真 10・11三里塚現地闘争に全国から結集した星野再審連絡会議)
“全未来を獲得しよう”
星野文昭同志は、11・1労働者集会に「労働者人民の力を全面的に信頼し、資本・権力、体制内指導部と非妥協的に闘って、1047名解雇撤回、法大闘争、労農連帯、国際連帯の闘いの勝利をかちとりましょう」「このような闘いを圧殺するために、私の無実を百も承知で無期を強い、35年も投獄している……再審無罪・即時釈放を全労働者・全社会的な闘いとし、必ず、合流をかちとりましょう。ともに闘い、全未来を獲得しよう」という、熱烈なメッセージを寄せた。
星野同志の35年間に及ぶ非転向の闘いは、階級的団結の基軸として屹立(きつりつ)している。
日帝・国家権力は、70年安保・沖縄闘争の爆発に打撃を受けて、階級的憎悪を星野同志に集中した。破防法弾圧、反革命カクマルの白色テロル、そして星野無期が一体となり、70年闘争の地平を破壊する攻撃として襲いかかった。
しかし、革共同と労働者階級は、この攻撃を20年に及ぶ革命的内戦で跳ね返し、90年代の苦闘を経て、到来した世界大恐慌を階級的労働運動路線を確立して迎え撃っている。星野同志の獄中35年は、この激戦激闘と完全に一体であった。
この星野同志の革命的闘いを圧倒的に確認し、今こそ星野同志奪還闘争の大前進をかちとろう。
綱領草案で武装
革共同は第25回拡大全国委員会総会を開き、綱領草案を採択して、革命的共産主義運動の新段階突入を宣言した。
第1報告、第2報告、綱領草案で満身武装し、今こそプロレタリア世界革命勝利−星野文昭同志奪還に向かって進撃しよう。
綱領草案は、階級的労働運動をよみがえらせるための全党の同志の白熱的実践がついに闘いとった地平である。
第1報告は、労働者階級人民が待ちに待った革命情勢の到来を熱烈に確認し、革共同の歴史的使命を明らかにした。第1報告は、党と階級の重大な課題として、星野闘争を次のように位置づけている。
「われわれは、星野同志奪還闘争の偉大な入り口に立ったことを確認できる。仮釈放路線と徹底的に闘い、決別・打倒した。そして戦後の労働者階級の闘いである松川裁判を、過去の歴史でなく現在の闘いの指針を導き出すものとして対象化し、星野同志奪還の戦闘態勢を構築した。
すなわち、帝国主義の再審棄却に怒りを燃やし、労働者階級が闘って闘って闘いぬいて奪還することを誓い合った。星野同志奪還は、革命的共産主義運動がみずからの手で、労働者人民の手で、どうしてもなしとげなければならない切迫した課題である」
歴史的な総会
6月26、27日に開かれた「星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議」の全国総会は、星野同志が言うとおり「歴史的な総会」として大成功した。
星野同志に敵対する塩川一派への怒りが噴出し、塩川一派を完全にたたき出した。そして、星野同志を奪還するための階級的・原則的路線が熱烈な討論を経て確立された。
労働者階級を中軸にすえた巨大な決起を実現して、日本帝国主義・国家権力との階級的力関係を変え、星野同志を取り戻すのだ。この観点から、松川裁判闘争の教訓を学び、今日的に生かすことが提起された。労働者階級の闘いという基軸がぶっ立った時に、市民運動や救援運動として闘ってきた人びとや宗教者、学者、文化人なども総結集する、真に広範な戦線をつくり上げることができる。
階級の力で奪還しよう
この勝利を切り開いた第一は、星野同志自身の闘いである。
星野同志が全国総会に送ったメッセージは「事実上の基調報告」として全文が朗読された。まさに星野同志の闘う意思が全体の勝利を牽引(けんいん)したのである。
第二は、今年前半の激闘に次ぐ激闘である。
3・20闘争、5月沖縄行動、6・14−15連続闘争などと一体のものとして星野闘争は前進してきた。
青年労働者の職場闘争への決起。110人の逮捕、暴処法弾圧を跳ね返して不屈に前進する法大闘争。国鉄決戦を基軸にした4大産別決戦の前進。この地平の上に全国総会はかちとられた。
第三は、党が団結し不退転の決意で臨んだことだ。
星野同志は革共同の同志である。星野同志奪還は、党の闘争課題そのものであり、党の団結で、なんとしても無期の獄中から奪還するのだ。
塩川一派は、国家権力に屈服して革共同から脱落し、小ブル反革命に転落したやからだ。今や最悪の民主党翼賛勢力に成り果てている。塩川一派が星野同志奪還闘争にもぐりこんでいる目的は、闘争破壊以外の何ものでもない。この塩川一派をたたき出すことなくして星野同志奪還闘争の前進はない。
われわれは、全国の同志との路線的一致をもって強固な団結を形成し、塩川一派打倒に決起し、みごとな勝利をかちとったのだ。
これは、地区党建設と一体の闘いであった。星野闘争を個別戦線的に闘うのではなく、階級的・路線的闘いとして、地区党建設の一環として位置づけることによって、星野奪還闘争の真の発展をかちとることができる。
こうして結成された各地の「取り戻す会」「連帯する会」が、6月総会の勝利の力であった。
労組で次々決議
全国総会で確立された方針に基づき、労働組合や労組交流センターでの決議が次々かちとられている。2月1日の全国労組交流センター総会で特別決議が上がった。
7月以降、群馬県合同労組、徳島県医療福祉労組、岡山県労組交流センターが「星野さんを取り戻そう」という決議を上げた。さらに、全国連・西郡支部大会は、基調報告の中で「無実の星野文昭さんを奪還しよう」と提起した。
9月には、東北石けん労組、東京西部ユニオン、東京北部ユニオン、なんぶユニオン、三多摩の合同労組などが決議を上げ、自立労働組合京都が星野闘争への取り組みを確認した。
8月28日、「新潟・星野文昭さんに連帯する会」が結成された。さらに10月7日には、「星野文昭絵画展・越谷実行委員会」が正式な星野の会として結成され、新たな闘いを開始した。
全国で、第2次再審勝利10万人署名を拡大しよう。特に重要なのが街宣だ。街頭には、労働者・青年の怒りがあふれている。街頭に打って出て、この怒りと結合しよう。
星野同志は無実である
現在、再審弁護団・弁護団事務局・再審連絡会議事務局が一体になって、第2次再審請求書提出に向けて全力で闘っている。
われわれは、燃えるような怒りで確認しなければならない。星野文昭同志は無実である。国家権力は、彼の無実を百も承知で死刑を求刑し、無期懲役を言い渡した。
彼は、71年11・14渋谷闘争のリーダーの一人として、労働者・学生の先頭で闘った。しかし、中村巡査死亡には一切かかわっていない。星野同志は、NHK方面に現れた別の機動隊の動きを注視し、十字路中央に立ってデモ隊の掌握に努めていた。中村巡査攻撃に加わるゆとりなど、まったくなかった。これが真実である。
当然にも、星野同志が中村巡査攻撃に参加したという物的証拠はない。あるのは、権力の密室で作られた供述調書のみである。6人の供述者のうち3人が未成年だ。6人のうち5人が公判廷で「うその供述を強いられた」と真実を証言した。残る1人は異様な証言拒否を繰り返した。
昨年7月14日、最高裁第3小法廷は、星野同志が申し立てた特別抗告を棄却した。
最高裁は、きわめて異例なことに「職権により判断する」として、事実問題に踏み込んできた。再審弁護団が提出した新証拠に追い詰められ、最も重要なK供述に誤りがあることを認めざるを得なくなったのだ。
しかし、最高裁は、特別抗告を棄却し、無期懲役を維持した。これは、世界大恐慌・世界革命情勢において、労働者階級の決起を抑え込むために、何がなんでも星野無期を覆すわけにはいかないという国家意思の表明である。
第2次再審請求書を提出し、労働者階級を軸に巨大な闘いを爆発させて、無実の星野同志を取り戻そう。
呼びかけに応え
星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議は、「獄中35年 星野文昭さんを自由に 第2次再審勝利 11・28全国集会」への総結集を呼びかけている。全党・全労働者はこの呼びかけにこたえ、星野全国集会に参加しよう。
これ以上、一日たりとも星野同志を無期懲役の獄に置いてはならない。集会を成功させ、日帝・国家権力に対し、「再審・無罪」「即時釈放」の声をたたきつけよう。
労組決議、交流センター決議をかちとるために闘い、その一切を全国集会の成功に集約しよう。
昨年11月に始まった面会妨害を、この1年、決定的に押し返してきた。新規の友人面会をさらに実現し、星野同志と家族をしっかり防衛・支援していこう。
星野文昭同志の35年間非転向の闘いは、労働者階級の心をつかんでいる。プロレタリアートの国際連帯をさらに強化し、星野文昭同志を奪還しよう。
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発売中 星野カレンダー2010
星野文昭同志は、自由を制限された獄中で、今年も12枚の絵を描いた。明るい色彩の水彩画に星野暁子さんが6編の詩をつけて、《FumiAkikoカレンダー2010》が完成した。星野暁子さんが書いた分かりやすい星野闘争の解説と年表が付いている。
星野闘争を多くの人に広げるために活用しよう。すべての同志、労働者が購入し、毎日ながめて星野同志と暁子さんを身近に感じてほしい。
☆A4判(見開きA3判)フルカラー
頒価1200円(5部以上は1部1000円)送料実費
注文先 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16石田ビル4階
TEL/FAX03-3591-8224◎前進社でも扱います!
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獄中35年/星野文昭さんを自由に/第2次再審勝利11・28全国集会
▼日時 11月28日(土)正午開場/午後1時開会
▼場所 牛込箪笥区民ホール
(大江戸線・牛込神楽坂駅0分)
▼発言 再審弁護団の報告/全国の会の発言/奥深山幸男さん免訴の訴え/家族の訴え、など
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週刊『前進』(2414号6面2)(2009/11/02 )
星野さんとともに
星野さんの闘いに労働者の未来ある 京滋 新田和生
9月27日、京都でユニオン自立(自立労働組合京都)の第19回定期大会が行われました。「星野文昭さんを取り戻す会・京滋」の会員である伊藤喜夫さんが議長を務められ、事務局の宮川誠さんも組合員として参加されました。20人弱の小さい労働組合ですが、19年の歴史を持った合同労組です。
本大会では、「8月衆議院選挙の結果が意味するものは、世界大恐慌の進展と自民党支配の崩壊による戦後革命期以来の激動期への突入であり、民主党・連合結託政権は、改憲・戦争―道州制・民営化・労組破壊の政権であり打倒あるのみだ」と、時代認識が鮮明に提起されました。
自立労組のこれまでの「駆け込み寺的なあり方から本来の労働組合へのあり方に転換し、搾取・収奪、差別・抑圧のない階級支配のない新しい社会、社会主義社会を目指す合同労組として大きく建設しよう」と確認しました。
具体的には、11月労働者集会1万結集を国鉄1047名解雇撤回・国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争を基軸にともに実現することです。
さらに、労働運動の力で法政大生らへの暴処法弾圧を粉砕する闘いに取り組むこと、そして、獄中35年非転向で闘う星野文昭さんの再審・奪還に向けた署名活動などに取り組むことを確認しました。
第2次再審闘争勝利へ、星野さんを絶対に奪還するために松川裁判闘争を超える闘いに向かって、「京滋の会」や全国の取り戻す会とともにユニオン自立の労働組合の飛躍と変革を賭けて闘うことが大会で確認されました。
星野文昭さんの闘いの中に労働者の未来があります。ともに闘い、取り戻そう。
なんぶユニオンで星野奪還決議採択 東京・南部 宮里勝博
9月30日、なんぶユニオン第6回定期大会は来賓・組合員50人の参加でかちとられました。
労働者階級は民主連立政権に「期待や幻想」を持っていません。それは民主党・連合政権であり、資本主義の救済政権、道州制推進と侵略戦争突入政権なのです。
定期大会は「11月全国労働者総決起集会1万の結集」「青年部建設」「国鉄1047名解雇撤回闘争、道州制・民営化粉砕闘争」に決起することを方針として採択しました。さらに「星野文昭さんを取り戻す決議」を採択しました。
1971年11月、佐藤・自民党政権は、沖縄の米軍基地を強化し、かつアメリカ政府による自由使用を可能とすることを盛り込んだ沖縄返還協定の批准を強行しようとしました。佐藤政権は、一切の反対の声を封じるために公園の貸し出しを禁止し、集会・デモを認めず、まさに全都を戒厳令状態に置きました。
このような中で全国の学生・青年労働者が、沖縄の労働者との分断をのりこえて、血を流して実力デモを闘ったのです
星野さんは「権力は、私の無実を百も承知でした。青年学生を先頭とした70年闘争が労働運動や反戦闘争の体制内指導部のクビキを打ち破って、労働者自己解放=人間解放へ総決起したこと、また、民族解放闘争、沖縄闘争などと結合し決起したことが体制そのものを揺るがすものとなったことを圧殺する、そのために無実を承知しながら強行したのが私への無期です。そしてそれは、70年を継承し大きく飛躍する今日の闘いそのものを圧殺しようとするものです」(08年11・29全国集会メッセージ)と獄外にいる仲間を激励し、連帯を求めて日々闘っています。
今日の情勢は、星野さんたちが決起した71年と同じように、政権の打倒、すなわち「労働組合の力で革命を」を求めています。資本主義の救済政権・体制内労働組合との激突をやり抜き、星野文昭さんを「労働組合の力」で取り戻そう!
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週刊『前進』(2414号6面3)(2009/11/02 )
東海で労働者集会
愛知・三重・岐阜から結集
現場からの怒り噴出
10月25日、東海合同労組、ス労自主、愛知労組交流センターが呼びかけた「東海労働者団結集会」が名古屋市教育館で開催され、愛知・三重・岐阜の闘う労働者28人が一堂に会し、団結を固めました。
「11・1労働者集会1万人結集へ! 国鉄1047名解雇撤回! 道州制・民営化―360万人首切り粉砕! 非正規職撤廃! 大恐慌・戦争と対決しよう!」のメインスローガンのもと、今年合同労組に加入した青年労働者が開会を宣言! 韓国・民主労総サンヨン自動車支部の工場占拠ストライキ闘争や法大闘争などのビデオ上映に会場は大きな怒りと共感に包まれました。
民主党・連合政権を労働者の怒りで倒すこと! 国鉄1047名解雇撤回を貫こう! 道州制=民営化絶対反対! 闘う労働組合を奪い返そう! そして結論は、11・1日比谷1万人結集へ東海からも総決起することだ! 提起された基調を全員の拍手で確認しました。
結集した労組からの「現場の怒り」の報告では、「団結と労働組合の破壊を狙う暴処法をうち破ろう! 国鉄1047名闘争の勝利と安全闘争を掲げ11・1集会に決起しよう」(ス労自主)、「国鉄1047名の解雇撤回闘争と自分の解雇撤回もかけ、11月集会に決起します」(東海合同労組酒井鋼材分会)、「JPEX子会社化・郵政民営化絶対反対を現場からやりぬく」(郵政労働者)などの発言が続き、教職員評価制度と闘う教育労働者からのアピールも紹介されました。
裁判員制度廃止にむけて闘ってきた百万人署名運動からの特別アピールに続き、参加者全員が「怒りのリレートーク」。「日本を貧困大国にしたのは国鉄分割・民営化以来の政治と資本家の責任だ。怒りの声を上げて11・1へ」「半年前まで低賃金の派遣労働者でした。昇給やボーナスがなくて結婚もできない。しかし団結して闘えば社会を変えられる!」――労働現場の怒り、青年労働者の怒りはストレートだ。このうねりを拡大して進撃します!
(東海 S)
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週刊『前進』(2414号6面4)(2009/11/02 )
2009年10月21日〜27日
「PKO5原則見直し」と岡田/鳩山が「戦後行政の大掃除」
●米海兵隊のグアム移転「中止も」
ゲーツ米国防長官は北沢防衛相との会談後の共同会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、「普天間移設がなければ(沖縄の)海兵隊のグアム移転はない。沖縄への土地返還もない」と述べた。また海上自衛隊によるインド洋での給油活動に代わる日本の支援について「重要なニーズは、財政的にアフガン国軍と警察の拡大・維持を支援することだ」と、日本の財政支援を要請。(21日)
●PKO5原則見直し検討 岡田外相が東京都内で講演し、国連平和維持活動(PKO)に日本が積極的に参加するため、基本方針としてきた「PKO5原則」の見直しを検討するように外務省に指示したことを明らかにした。5原則は、停戦合意の成立、全紛争当事者の同意、武器使用は要員の生命防護などの必要最小限など。(21日)
●連合沖縄、県民大会参加へ 連合沖縄が定期大会を開き、11月8日に宜野湾市で開かれる「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」への参加を決定した。連合沖縄として初めて県内移設反対を表明した。基地労働者でつくる全駐労は、県民大会への参加について態度を保留。(21日)
●海兵隊、シュワブ沖で降下訓練 名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの大浦湾側の提供水域で、米海兵隊員が3回にわたりパラシュート降下訓練を実施した。(22日)
●東アジアサミット 東南アジア連合(ASEAN)と日中韓、インド、豪州、ニュージーランドの16カ国が参加する東アジアサミットがタイで行われた。鳩山首相の「東アジア共同体」構想など、新たな地域機構づくりに向けた議論を深めることで一致。(25日)
●バグダッドで死者150人超のテロ
イラクの首都バグダッドで政府庁舎を狙った連続爆弾テロがあり、少なくとも155人が死亡、600人近くが負傷した。1日のテロによる死者としては今年最大。(25日)
●鳩山首相が初の所信表明 第173臨時国会が召集され、鳩山首相は衆参両院本会議で就任後初の所信表明演説を行った。政権交代による鳩山政権の取り組みを「無血の平成維新」と位置づけ、「戦後行政の大掃除」を実行する考えを掲げた。(26日)
●辺野古移設案の容認を示唆 北沢防衛相は閣議後の記者会見で、米軍普天間飛行場の移設問題について「合意案には、県外移設・国外移設がまず第一にあり、その後の処理として辺野古沖が残った」と述べ、名護市辺野古崎へ移設する現行案を容認する考えを示唆した。自衛隊がインド洋で実施中の補給支援活動の来年1月終了に伴い、ソマリア沖の海賊対策に参加する各国艦船に対し、同様の活動を検討していることを明らかにした。(27日)
●護衛艦と貨物船衝突 本州と九州の境にある関門海峡で、海上自衛隊の護衛艦「くらま」と韓国のコンテナ船が衝突、双方が炎上した。(27日)
●アフガン米軍、死者最悪に アフガニスタン駐留米軍の死者は11月に入り55人、01年以来、月間最悪。(27日)
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週刊『前進』(2414号6面5)(2009/11/02 )
日程 法大弾圧、迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審 公判日程
法大弾圧 公判日程
★暴処法弾圧裁判
恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
第3回公判 11月4日(水)午後1時30分
第4回公判 11月26日(木)午後1時30分
★4・24集会弾圧裁判
斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、冨山君、内海君
第3回公判 11月13日(金)午後1時30分
第4回公判 11月25日(水)午後1時30分
※東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ
迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
11月24日(火)午後1時15分 東京地裁
12時半までに傍聴券配布所に集合を
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週刊『前進』(2414号7面1)(2009/11/02 )
解放共闘が各地で狭山集会
10・31寺尾差別判決35カ年を糾弾し、労働者の階級的団結で第3次再審闘争の勝利を開く決起集会が10月24日に東京と広島で開催された(大阪は31日)。鳩山政権による狭山闘争解体策動を許さず、不屈に闘う石川一雄さんとともに闘おう。
東京 「3者協議」路線を許すな
“権力と非妥協”貫く
東京集会は10月24日、部落解放東日本共闘会議の主催で、江東区の亀戸文化センターに労働者・学生126人が結集し、かちとられた。8・30で示された労働者の怒りと狭山闘争が結合することに打ち震える民主党・連合政権は「3者協議」を使った新たな狭山闘争破壊策動に出ている。これを許さず、動労千葉を先頭とする国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利の中に、部落解放の未来もあることを明確にさせた。
集会は、昨年5・28暴行デッチあげ弾圧裁判で無罪判決をかちとった、法大の中島宏明君の司会で元気よく始まった。
東日本解放共闘議長であり、11・1へ息つく暇もなく闘う動労千葉の田中康宏委員長が、主催者あいさつに立った。「石川一雄さんの10・31メッセージは、国家権力との関係で1ミリのあいまいさもない。階級社会そのものの廃絶の中に部落解放がある――このことこそ、この間の路線的分裂・対立の核心だ」と鋭く提起。JR総連カクマルを擁護する戸塚秀夫論文に典型的な資本主義を救済し戦争への道を準備する体制内派を厳しく批判した。国際連帯闘争の意義と前進を踏まえ、「腐りきった資本主義を打倒するプロセスが11・1で始まる」と力を込め1万人の結集を訴えた。
基調報告を部落解放同盟全国連合会の田中れい子杉並支部長が行った。既成解放同盟と全国連中央が、9月から始まった東京高裁・弁護団・検察による「3者協議」に幻想をあおり、そこに狭山闘争のすべてを託そうとしていることを徹底弾劾。狭山闘争の核心は、国家権力と非妥協で階級的団結をもって闘うことであり、石川さん自身がそれを語っていることを突き出し、11・1集会の意義を鮮明にさせた。
全国連杉並支部、品川支部と関東の仲間が特別報告を行った。11・2対東京高裁行動など今秋狭山闘争への決起の呼びかけとともに、職場で労組に加入した仲間が、差別・分断支配を打ち破って労働者として階級的団結を固めていることが生き生きと報告された。
石川一雄さんの10・31メッセージが紹介され、「狭山事件は冤罪であり、明確な権力の差別犯罪として徹底糾弾の貫徹をとおして無実の罪を晴らしていく固い決意」という訴えに断固応える決意が場内にみなぎった。
全国連西郡支部のメッセージ紹介と住宅闘争のカンパの呼びかけの後、決意表明を開催地の東京東部労組交流センター、動労水戸の石井真一委員長、婦人民主クラブ全国協、北島邦彦杉並区議、全学連の松室しをり書記長代行が行い、解放共闘が一丸となって今秋闘争に決起しようと誓った。
まとめと行動方針を提起した大西文夫東京西部ユニオン書記長は「11・1へ倒れるまで闘おう」と残り1週間の奮起を促した。(東京・T)
広島 職場と村内で闘いが前進
階級的団結で勝利を
広島集会は10月24日、部落解放広島共闘会議の主催で、広島市西区福島町の西地域交流センター(旧西隣保館)に45人が集まってかちとられた。
集会は、11・1集会1万決起へ職場や地域で闘う労働者、学生、市民の熱気に満ち、資本・権力に対する絶対反対の闘いと階級的団結の拡大こそが、石川一雄さんの不屈の闘いに応え、狭山第3次再審闘争の勝利を切り開く唯一の道であることを鮮明にさせた。
司会の医療労働者は、全国連中央派が福島町で1枚のビラも配らず闘争への敵対行為だけしていることを批判し、「職場で団結をつくり、村の中で狭山集会を開いている。ここに展望がある」と確信に満ちて開会のあいさつを述べた。
ついで石川さんの10・31メッセージが読み上げられ、広島解放共闘議長の教育労働者が基調を提起した。議長は、狭山闘争解体を策す民主党・連合政権下での「3者協議」絶対反対の立場を表明した。そして、石川一雄さんの10・31メッセージの「狭山事件は冤罪であり、明確な権力の差別犯罪として徹底糾弾の貫徹をとおして無実の罪を晴らしていく」という核心をつかみ、「この不屈の決意と闘いに真に応えてともに勝利していく道は、大恐慌情勢―8・30情勢のもとで、74年11万決起をのりこえる巨大な階級的団結をつくり出し、その力で資本・権力を打倒していくことだ」と力説した。「この労働者階級の決起と団結の力に確信を持てずに権力に投降した与田残党の全国連中央派は、今では、解同本部派と一緒に『3者協議』にすがりついている」と徹底弾劾し、「国鉄1047名解雇撤回を軸とする11・1集会1万人結集の力こそ狭山闘争勝利の根源的力だ」と核心的に訴えた。
カンパアピールと西郡支部、杉並支部、八尾北医療労組、東日本解放共闘からのメッセージ紹介の後、共闘の労働者が闘う決意を述べた。地元福島町で住宅闘争を闘いぬいている広島連帯ユニオン草津病院支部の医療労働者が「石川さんとともに闘う。私は団結で生きたい。11月集会は初めての参加ですが、よろしく」と決意を述べ、拍手が巻き起こった。
決意表明を、草津病院支部委員長の青年労働者、広島市役所で働く自治体労働者、広島東郵便局解放研の青年労働者、動労西日本の大江照己委員長、「8・6処分」撤回を求めて闘う広教組の青年労働者、広島星野文昭さんを救う会、広大生らが行った。11・1集会オルグや動労千葉物販の拡大など、職場・学園での実践と闘いを生き生きと報告した。最後に広島県労組交流センター事務局長がまとめと行動方針を提起し、団結ガンバローで締めくくった。
集会参加者の多くはそのまま広島市中心街にうって出て、11・1結集を呼びかける街頭宣伝を行った。
(広島・M)
(写真 10月24日の狭山集会【上・東京、下、広島】。石川一雄さんとともに勝利へ闘う決意があふれた)
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週刊『前進』(2414号7面2)(2009/11/02 )
「臨検法案」を阻止しよう
臨時国会で成立狙う鳩山
民主党・連合政権は、10月26日から始まった臨時国会に、北朝鮮船舶に対する貨物検査特別措置法案(臨検法案)を提出し、成立させようとしている。
同法案について新政権は当初、期間の短い今国会への提出方針は明確ではなかった。しかし自民党が議員立法で、前国会で廃案となった同法案を議員立法の形で再提出する方針を決める中、外相の岡田克也が20日の閣僚懇談会で「北朝鮮に厳しい姿勢で臨む」と早期提出を主張。参議院議員会長の輿石(こしいし)東が記者会見で「必ず成立させるべき」と強調するなど強硬姿勢が圧倒的となった。連立政権を組む社民党も一夜にして「容認」姿勢に転換した。
臨検法案は、5月の北朝鮮「核実験」を非難する国連安保理決議に基づき麻生前政権が提出したが、衆院解散で廃案となっていた。内容は、米軍と連携し、核関連の禁輸物資などを積んだ「疑い」のある北朝鮮船舶を公海上で停船させ、自国の領海内に「誘導」して貨物検査=臨検を行う内容だった。臨検の主体は海上保安庁だが「対応困難な場合は」海上自衛隊も乗り出すとしていた。
民主党政権の法案は、自衛隊の参加条項を削除する以外は、前政権の法案と同じ内容だ。自衛隊の参加について、外務省は「言わずもがなの問題。海保でお手上げの場合、海自は自衛隊法で出動できる」ので影響はないとしている。
臨検は軍事的挑発行為そのもので、対北朝鮮侵略戦争の引き金を引く重大な攻撃である。法案提出自体が、日帝の軍事外交政策の決定的エスカレーションだ。
「北朝鮮への強硬姿勢」は、民主党政権が最も早く態度を決めた政策だ。普天間基地の辺野古移転問題を焦点とする日米同盟政策が、沖縄県民を始めとする労働者人民の怒りの前に激しく動揺し混迷している中で、対北朝鮮政策での強硬ぶりは際だっている。同政権は、10月13日の段階で早々と拉致問題対策本部設置を決め、拉致問題担当大臣を兼任する国家公安委員長・中井洽(ひろし)を10月23日に訪韓させ、「拉致問題での日韓連携」を強く打ち出した。この「拉致問題」と臨検法案は表裏一体の関係だ。
中井は旧民社党時代からの右翼議員で、現在も拉致議連の副会長を務める。日本の核武装まで主張する田母神元空幕長らの連続講演を取り仕切る西村真悟(元民主党代議士)の「兄貴分」を自認している。「対話と圧力」を掲げる自民党の北朝鮮政策を「生ぬるい」と右から批判し、「圧力と圧力」という強硬政策を公言する。対北朝鮮政策の最強硬派なのだ。
民主党・連合政権は、この右翼議員に、警察を指揮する国家公安委員長と拉致担当大臣を兼任させた。警察行政の責任者が外交政策を左右する立場に立つとは「政治警察」そのものだが、中井は会見で「兼任は北朝鮮へのメッセージ」と言い放った。ちなみに中井は、JP労組の組織内議員だ。
臨検法案の国会提出強行で、民主党政権の掲げる「東アジア共同体」構想や「アジア重視」の本質が、新たな装いのアジア侵略政策であることも鮮明となった。労働者人民は臨検法案成立を阻止するために闘い抜こう!
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週刊『前進』(2414号7面3)(2009/11/02 )
経団連が道州制など提言
民主党政権に必死の接近
10月26日から臨時国会が始まった。沖縄米軍基地問題や日本郵政の新人事、社保庁1千人首切り、日航の大量リストラ計画、対北朝鮮の臨検法制定策動など、民主党・連合政権の反労働者的正体は一層あらわになりつつある。
個人資産14億円の鳩山の「友愛」という歯の浮くような美辞麗句のもとで進んでいることは、労働者人民に一切の犠牲を押しつけて日帝支配階級・ブルジョアジーが延命するための政治だ。「東アジア共同体」構想と「道州制」推進はその最たるものである。
民主党政権が何よりも連合に依拠した政権であることをもって、「経団連の役割は終わった」というような論評もなされているが、それは民主党のブルジョア政党としての階級的本質を見ない浅薄な議論だ。日本経団連は自民党政権の崩壊に大打撃を受けたが、今や民主党政権との結合に全力をあげている。経団連会長・御手洗は、手のひらを返したように鳩山民主党政権に接近し、「世の中は百八十度変わった。世の中が変われば(経団連の)方針も変わるんです」と開き直っている。また民主党の側も、日本経団連との新たな関係づくりに動いている。
10月20日、日本経団連は3本の提言を打ち出し、鳩山政権に提出した。@「改めて道州制の早期実現を求める」、A「安心で信頼できる社会保障制度の確立に向けて」、B「危機を乗り越え、アジアから世界経済の成長を切り開く」――の3本である。
@の提言で経団連は、道州制を「グローバルな競争」にかちぬくために「国家百年の大計のもとで行われる大改革」であると位置づけ、「具体的な成果を早期にあげるよう、政治の強いリーダーシップを期待する」と述べている。その核心は「民主導の経済社会運営」であり、国鉄分割・民営化型の大量首切り、労組解体攻撃だ。
Aの提言の核心は、社会保障制度の解体と消費税率の大幅引き上げである。Bは鳩山の「東アジア共同体」と軌を一にした新「大東亜共栄圏」構想だ。
御手洗ら経団連幹部は、この提言をもって早速23日に原口総務相と懇談し、「道州制の早期実現」を要請した。これを受けて、もともと道州制推進論者である原口は、タスクフォース(作業部会)をつくって道州制導入を検討することを約束したのである。
このように民主党政権と日本経団連(日帝ブルジョアジー主流)は、矛盾と危機をはらみながら新たな結合を追求しつつある。ここで重大なことは、連合が両者を結びつける役割を果たそうとしていることだ。官房長官・平野(電機連合)や経済産業相・直嶋(自動車総連)など、入閣した連合幹部がその先兵となっている。
「東アジア共同体」も「道州制」も、日帝にとってその実現はけっして容易でない課題だ。労働者階級が真正面から反撃に立ち上がるならば、日帝の階級支配を破綻させ、革命的激動に転化できる鋭い激突点だ。その最先端の攻防が国鉄1047名解雇撤回闘争である。労働者階級を裏切り、日帝ブルジョアジーと結託する帝国主義的労働運動=連合本部を打倒し、プロレタリア革命の勝利に向かって闘おう。
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週刊『前進』(2414号7面4)(2009/11/02 )
8・30情勢、民主党・連合政権成立に動転し屈服する志位
日共9中総は何を示したか
「国鉄1047名解雇撤回」と「国際連帯」を軸にかちとられた11・1全国労働者総決起集会の大高揚の対極で、労働者階級の闘いを抑圧し、資本主義の救済にきゅうきゅうとしているのが日本共産党スターリン主義である。彼らは労働者階級の怒りで自民党支配をたたきつぶした8・30情勢に恐怖し、動転している。彼らは革命の前進に真っ向から敵対して、自らを「建設的野党」と称して民主党・連合政権を翼賛している。この日共反革命を粉砕することは、プロレタリア革命にとって不可欠の闘いである。以下、日共24回大会第9回中央委員会総会(10月13、14日)での志位委員長の「幹部会報告」を中心に批判する。
8・30で綱領的破産を露呈
日共は、9中総を開き、総選挙総括と民主党政権に対する態度などを論議し、来年1月に第25回党大会を開催することを決定した。
9中総で示されている第一のことは、8・30情勢、民主党・連合政権成立に日共中央が大動転していることである。
今日の世界大恐慌の情勢、そして自民党政権崩壊の8・30情勢、この中で日共の路線の破産性が浮き彫りになり、その存立が問われる危機に直面している。
日共は、そもそも今日の世界情勢をどう見るのか、という時代認識の根本において、完全に破産している。世界大恐慌下で、資本主義はもはや立ち行かなくなっている。資本主義の最後の延命策であった新自由主義が行き詰まったことは、日共がこれまで掲げてきた「資本主義の枠内での改革」など不可能だということを教えている。
だが、日共は今日の危機を覆い隠し、「ルールある経済社会」を目指すことが資本主義の再建策としてあり得るかのように宣伝している。だから、志位の「幹部会報告」でも今日の情勢、資本主義・帝国主義の危機についてまったく触れることができない。
第二は、オバマを礼賛し、民主党・連合政権に屈服していることである。
今春、オバマのプラハ演説(「核兵器のない世界」)を絶賛する書簡を送った志位は、9月24日の国連安保理首脳級特別会合(オバマが議長)の決議を「核兵器のない世界への前進の一歩」として「歓迎」している。
支配階級の頭目どもの会議で、世界の平和がつくられるというとんでもない思想だ。現にアフガニスタンで、イラクで人民虐殺を強行している帝国主義強盗に対する美化を許すことはできない。
また、鳩山が9月の国連演説で「温室効果ガス25%削減」「核廃絶」「東アジア共同体」などを提起したことを歓迎し、褒めたたえている。
民主党政権は、「対等な日米関係」や「東アジア共同体」などを掲げて、対米対抗性を打ち出しているが、日共はこれを後押しするスタンスで臨んでいるのだ。
そもそも民主党政権はブルジョア政権であり、また連合と結託し帝国主義労働運動の力で労働者階級の決起を抑える反革命政権である。
ところが日共は民主党・連合政権の階級的規定をまったく行わず、自らを「建設的野党」として補完的に位置づけているのである。
志位は民主党政権を「過渡的政権」として、「日米安保中心の政治、財界・大企業中心の政治からの転換」の過渡であるかのように美化し、協力・加担している。
日共の言う「建設的野党」とは、資本主義の崩壊をくい止め、労働者の闘いの前に立ちはだかるという意味である。日共は民主党・連合政権の道を掃き清め、協力している存在だ。
道州制=360万首切りに協力
第三は、道州制攻撃、360万人首切りの攻撃に完全に協力していることである。
9中総報告において、志位は労働運動についてまったく言及していないが、連合と結託した民主党政権が成立したもとで、このこと自体が驚くべき屈服であると言わなければならない。
全労連公務部会は10月17日、「新政権下での道州制・地方分権『改革』について考えるシンポジウム」を開いた。だが、そこでは公務員360万人いったん全員解雇・選別再雇用という国鉄分割・民営化以上の首切り・労組破壊の大攻撃であることはまったく問題にされず、労働組合の主催なのに、道州制反対が労働運動の課題として位置づけられていない。「自治体労働者=全体の奉仕者」という「公僕」論に立って、住民サービスの観点から問題にしているに過ぎない。それは、道州制に本質的なところで屈服・加担していることなのだ。
郵政民営化に対する態度も同様、すべては住民サービスの観点から論じられるだけで、労働者の「郵政民営化絶対反対」の階級的闘いに真っ向から敵対している。
日共の最大の裏切りが、動労千葉を排除し、国鉄1047名闘争に敵対し、解雇撤回を投げ捨て「政治解決」をお願いする4者4団体の策動だ。その中心に日共=革同がいる。国労西日本エリア本部=革同は「不当労働行為があっても解雇は有効」という鉄建公団訴訟控訴審の3・25反動判決を全面賛美している。日共は、国鉄分割・民営化攻撃、1047名解雇撤回闘争解体攻撃の先兵だ。
日共はまた、日共の影響力があるJAL(日本航空)の労働組合で首切りに沈黙と逃亡の姿勢を示している。また、社保庁労働者に対する1千人首切り攻撃にも完全に屈服している。
今日の大恐慌・大失業攻撃に日共は階級的に対決するのではなく、むしろ資本と対決して職場で闘うことを抑圧し、日共の国会議員が経団連や企業の経営者と会見して申し入れる、あるいは裁判に訴えることをもって代えている。彼らは、労働者の生きるための自己解放的な決起を何一つ中心に据えず、抑圧する側に立っているのである。
その上で、志位は「国民要求にもとづく闘い」を進めるための「二つの留意点」を挙げている。一つはJA(全国農協中央会)や日本医師会、さらに保守系の自治体首長、議員など、これまでの自民党の支持基盤との共同の条件が広がっているとして、「視野を大きく広げて」共同の闘いを広げよう、と述べている。労働運動についての言及が報告全体で皆無であることを併せて考えると、日共が階級的な闘いを抑圧して右へウイングを広げていることは明白である。
いま一つは、「国民要求実現には、財界・大企業の抵抗と圧力を打ち破る世論と運動が不可欠である」ということを挙げている。これは労働者階級の資本との闘いを進めることかと言うと、まったくそうではない。「労働者派遣法の改正、温室効果ガスの大幅削減」などに抵抗している経団連に「大企業としての社会的責任を果たさせる」と言うのである。ここでも「資本主義の枠内」を守ることが強調されているのだ。
労働者の信頼失い党勢後退
大恐慌・大失業と戦争の時代を闘い抜く階級的労働運動は、日共スターリン主義を打倒し、解体することで前進することを確認しよう。
日共は21世紀に入ってからの衆院選、参院選、都議選において得票率、議席を連続して減らし続けている。志位は前回選挙の9議席を今回維持したことで「善戦・健闘」と強弁しているが、一方で4年前の党大会より日刊紙3万余、日曜版15万余を減らしている。来年1月の大会までにその水準を回復しようと呼びかけているが、4年間に減らしたものを3カ月で回復できるわけはない。
「宣伝戦でも組織戦でも、掲げた目標に及ばなかった」「(その根本原因は)この総選挙が、私たちが実力をつける途上での選挙だった」「私たちの自力がまだ足りません」ということが「最大の教訓」だと言うのだ。
ともあれ、日共は議会主義党として路線的に完全に行き詰まっている。
根本的には、日共は労働者階級こそがこの社会を運営することができる階級であるというマルクス主義の基本精神に敵対している党派であることに問題があるのだ。労働者階級の力を信頼せず、階級性を抜き去った単なる一票に局限し、抑圧しているのである。したがって労働者階級の信頼を獲得し得ず、長期低迷を続けるしかない。
日共9中総では、道州制も民営化も労組破壊との闘いも、何一つ言及されない。民主党・連合政権によって労働運動が圧殺されようとしていることも問題にされない。
彼らは逆に、労働者の職場から闘いが爆発することを恐れ、それを抑圧し、議会主義的枠内に閉じこめようとしている。つまり日共は、プロレタリア革命を絶対阻止するという意識性をもって労働者の闘いの前に立ちはだかっているのである。彼らはスターリン主義反革命であって、単なる日和見主義ではない。歴史的にも労働者の階級的闘いを圧殺するためだったら何でもやる党派だ。
われわれは、日共と闘い勝利する決定的武器を綱領草案として、革共同25全総で確立した。この道を断固進もう。日共を打倒し、階級的労働運動の発展をかちとろう。
(高田隆志)
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