ZENSHIN 2009/08/31(No2405 p06)
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週刊『前進』(2405号1面1)(2009/08/31 )
労働者の憤激 自民を打倒
民主と連合の首切り・賃下げ攻撃に職場・街頭で大反撃を
一切の回答は11月1万決起だ
8・30総選挙は「大恐慌と自民党崩壊を革命へ」(本紙夏季特別号アピール)の時代をついに引き寄せた。何がこの情勢を切り開いたのか? 労働者の怒り、憤激だ。「自民か民主か」に本質はない。むしろ民主党、社民党、日本共産党スターリン主義は、ブルジョアジーと一緒に労働者の怒りの決起に震え上がっている。それが8月の国労全国大会での、高橋委員長の「軽挙妄動するな」のあいさつだ。労働者は立ち上がった。戦後体制そのものの自民党支配をぶっ飛ばす猛烈な力を示した。ついにこの時が来た! 〈1047名解雇撤回・農地死守・道州制粉砕・国際連帯〉の11・1労働者集会1万人結集の力で全反動攻撃をぶっ飛ばし、プロレタリア世界革命勝利へ、階級的主流派として、断固として躍り出よう!
(写真 国労大会 4者4団体路線粉砕へ会場前制圧 8月21日記事2面)
革命で決着つける激動時代の幕開け
8月30日は、時代の決定的な転換点となった。戦後の自民党支配は劇的に崩壊した。それは同時に、戦後のブルジョア議会を使った日帝の政治支配・階級支配の根底からの大崩壊だ。
自民党に取って代わった民主党を始め、この先どんな政権が誕生しようと、日帝にとって「安定した政治支配の回復」などもはや絶対にありえない。逆に危機は一層深まり、社会の全矛盾がいよいよこれから大爆発し、階級対立の非和解化と左右の激突情勢が加速度的に進んでいく。まさに1930年代的な長期にわたる大動乱、大激動の時代が始まったのだ。
ついに開始されたこの日本の政治的激動は、日本経済のもつ「GDP世界2位」の巨体と、動労千葉の国際連帯闘争の波及力によって全世界をその渦中に引き込み、反帝・反スターリン主義世界革命に向かっての、より壮大な激動情勢をドラスティックに生み出さずにおかない。21世紀革命の始まりだ。
今回の総選挙で労働者人民の怒りに追いつめられた自民党は、プロレタリア革命への恐怖と憎悪をむき出しにした。「労働組合が日本を侵略する日」などというリーフをばらまき、民主党が勝てばとんでもないことになる、「日本は致命的な立場に追い込まれる」とブルジョアジーの危機感をあおった。
これに対して民主党と連合は、自分たちこそ資本主義の救済者だとして登場した。民主党のマニフェストは本質的には自民党とまったく同じ、戦争・改憲と道州制・民営化攻撃に突き進む宣言である。民主党の言う「無駄遣いの根絶」とは、公務員労働者への大量首切りと大幅賃下げだ。自民党との違いは、この攻撃を体制内労働運動幹部や社民党をも積極的に取り込んで推し進めようとする点にある。その意味で一層悪質だ。
日本共産党は今や、米帝オバマを恥ずかしげもなく礼賛し、民主党に「オバマを見習え」と要求するまでに転落した。
こんな連中に未来はない! 資本の手先に転落した一切の体制内勢力を打倒し、資本家階級の支配そのものを終わらせるために闘おう。このことを真っ向から訴え、11・1への1万人大結集運動をつくりだそう。
道州制・国鉄決戦で日帝に大反撃を
日帝は74〜75年恐慌から70年代末に本格的な国債依存に走ることでかろうじて支配体制を維持しながらも、それによる財政破綻の泥沼的激化にあえいできた。そしてこの危機突破をかけたはずの小泉「構造改革」=財政再建路線が、労働者階級の怒りと世界大恐慌によって大破産した。今や日帝は、法人税収32%減少の一方、09年度補正予算での新規国債発行は実に44兆円の巨額に上る。すでに日本の公債残高はGDPの190%で、国民純総貯蓄額も超えている有り様だ。
われわれが「階級的労働運動こそ、攻めの改憲阻止闘争だ」と提示したように、支配階級は今、危機をのりきる結集軸をまったく失っている。このままでは戦争体制をつくることもままならない。
この危機突破をかけて日本経団連はこの夏、道州制導入を推進するために「かつての土光臨調のような強力な推進機関の設置」を強調した。
道州制とは、360万人の公務員全員のクビをいったん切ることで、非正規労働者や農漁民・中小商工業者をさらに過酷な状態に突き落とすものであり、大増税、改憲と戦争体制をつくる大攻撃だ。この攻撃は労働組合の破壊によってしか貫徹されない。国鉄1047名解雇撤回闘争の破壊が道州制攻撃の核心だ。だから4者4団体派との闘いが大焦点化する。
動労千葉派は国鉄分割・民営化を破産に追い込んでいる勝利者だ。道州制粉砕決戦は今春、自治体労働者の決起で口火を切り、7月下旬には東西で青年労働者が決起集会をかちとって戦線を拡大した。8月21〜22日の国労全国大会で、国労5・27臨大闘争弾圧被告団と国労共闘、闘争団は怒りをこめて決起した。
21日に全組合員がストライキ決起した動労水戸は、動労千葉・動労西日本に続いて新組合員の連続する加入をかちとっている。勝田車両センター前には支援の労組・労働者が平日の昼間にもかかわらず180人も駆けつけ、道州制粉砕・国鉄決戦を圧倒的攻勢で打ち抜いているのだ。
10・11三里塚大結集の力で11月集会へ
8・30総選挙情勢は主体的に言えば、日本の労働者階級が国鉄労働運動、動労千葉労働運動を先頭に、三里塚に代表される全戦線の闘いと一体で新自由主義と闘い、勝利的に突破してきたことが、すべての人民の怒りと結合した結果だ。
「道州制で農地を奪われようとしている農民……三里塚の構図は、資本の金もうけと戦争が農業を破壊するという、世界の農民が置かれた状況そのものである。この攻撃と真っ向から対決し、43年にわたって空港建設を阻み続ける三里塚反対同盟の存在がそびえたっていることは、青年労働者・学生にとって圧倒的な展望です」(本紙前号・織田全学連委員長アピール)
だから自民党が打倒されたのだ。市東孝雄さんの畑の監視台から見ると、空港が追いつめられているのがよく分かる。10・11三里塚現地闘争へ、職場でキャンパスで街頭で新たな仲間を組織し、また一度でも三里塚に来た友人すべてを再結集しよう。
三里塚決起が11・1労働者集会への決起を拡大し、11月1万決起が市東さんの農地を守るのだ。
国際会議パンフ活用しよう
動労千葉から『訪米報告/09年7月サンフランシスコ国際労働者会議』が発刊された。日・米・韓・トルコ・ブラジル・フィリピン・イタリア7カ国から集まった国際労働者会議の報告集だ。すべての仲間が直ちに2時間つくって読んでほしい。
われわれの闘いが本当に世界革命を引き寄せていることを実感する。すでに11・1労働者集会には世界中から100人近い訪日団が予想されている。民主労総・サンヨン自動車労組の77日間にわたる闘いと一体で、このパンフを職場の仲間に「読んでくれ」と心から訴えよう。
このパンフからは国鉄分割・民営化23年の格闘は世界の労働者も同じだったことが伝わってくる。その闘いと誇りが胸に湧き起こり、奮い立たずにおかない。そして、「世界の労働者はひとつだ」と確信させる。11月集会組織化の最強の武器だ。
地区党の団結力で職場細胞つくろう
「民主党・連合」政権は「道州制強行政権」だ。道州制は国鉄分割・民営化をいっぺんに10個くらいやるような大攻撃だ。国鉄闘争からさえ逃亡した連合、全労連、4者4団体派がそのお先棒を担ぐと言うのか? 笑わせるな! われわれにはこれと闘いきっている力がある。
世界大恐慌の時代に、首切りは「死ね」と言うに等しい。「解雇撤回」の大義は絶対に勝利する。さらに勝田や幕張では「一人の新組合員」が職場に激震を走らせ、あえて言えば最高裁確定判決でも動かなかった力関係を変えている。だから、「体制内派との闘い」とは、体制内派にとって代わる、われわれの団結をわれわれがつくることだ。たとえ失敗したって総括しながら団結の拡大を求めてまた挑戦していく。現場の労働者は、そういうわれわれの姿をずっと見ている。
ではこの「われわれの団結」はどこでつくられるか? 地区党(細胞)の団結だ。この2〜3年だけでも、情勢も闘いも、ものすごいスピードで進展している。矛盾や失敗も、まずはわれわれが自らハードル(目標・課題)を高く設定した前進の証しである。地区党の団結を基盤に職場に細胞を打ち立て、拠点を築くのだ。すべての総括軸は〈団結の拡大〉だ。
『前進』を職場に拡大し、党と運動への財政協力を組織化する闘いは、その決定的環だ。
11・1集会まであとちょうど2カ月となった。すべてを具体的に、とギアを入れ替えるときだ。09年前半期での春闘ゼネストや労学共闘の意義は絶大だ。法大全国署名、裁判員制度廃止と百万人署名運動、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕、物資販売、全国連西郡支部の闘い、在日・滞日の闘い、一つひとつを勝負と構えてやろう。労組交流センター、婦人民主クラブ全国協の闘いは決定的だ。全国の職場と大学、街頭にビラと署名・チケットを持ち込み、11・1集会へ全力で闘おう。
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週刊『前進』(2405号1面2)(2009/08/31 )
自治労熊本大会 「本部打倒」の大情宣
代議員から「道州制絶対反対」
青年を先頭に40人で登場
8月25〜28日の4日間、自治労第81回定期大会がグランメッセ熊本で開かれた。全国労組交流センター自治体労働者部会は大会1日目早朝、40人で登場し、代議員、傍聴者ら参加者に自治労本部打倒と11月労働者集会への結集を訴えた。
青年を先頭に、闘う自治体労働者が次つぎとアジテーションに立った。
「自治労本部は、労働組合の原点を投げ捨て、資本主義救済、道州制・民営化推進、北朝鮮排外主義―戦争協力、産業報国会化へ自治労を変質させようとしている」と暴露し、「賃下げ、人員削減、労働強化、非正規職化、公務員バッシングに反撃しない方針を掲げた本部を打倒しよう」と訴えた。そして「世界大恐慌と自民党崩壊という革命情勢においては、民主党への政権交代ではなく革命が必要。国鉄1047名解雇撤回の11・1労働者集会1万人結集で歴史を変えよう」と呼びかけた。
大会は冒頭、自治労本部の岡部謙治委員長が原稿棒読みのあいさつで、「明治維新以来の中央集権体制から脱却し、地域主権を確立して地域社会を立て直す」と道州制推進を宣言、「政労使パートナー」路線を提起し「総選挙で政権交代を」と呼びかけた。日帝「民主党政権」を支えるために労働組合運動をやめ、産業報国会になる――これが大会スローガン「転換のとき」の内実だ。
午後、金田文夫書記長が経過報告したが、闘う意欲がまったく感じられない。質疑では、自治労名称変更を強行しながら地公3単産組織統合を断念した本部への批判が噴出した。金田書記長は「結果としてそうなった」と強調、「『21世紀宣言』を堅持し、新たな産別統合を追求する」と居直った。だが地公3単産組織統合断念こそ、民営化推進の「21世紀宣言」の破産を示している。
(写真 道州制・民営化推進の自治労本部打倒と11月集会1万人結集を大会参加者に訴える全国労組交流センター自治体労働者部会【8月25日 熊本】)
2割賃下げ提案の役員追及
労組交流センターは2日目も部隊で登場し、「『転換のとき』とは労働組合をやめ、資本の下僕になること」と暴露したビラを1300枚配布した。出席代議員、傍聴者約1500人にくまなくゆきわたった。
来年の参院選に立候補予定の江崎孝・自治労本部労働局長がロビーに登場すると間髪入れずに追及した。「2割削減の『標準的給与』案を作った江崎さん。自分から賃下げを提案する労働組合なんてありますか?」
議事では植本真砂子、徳茂万知子両副委員長が2年間の運動方針案、当面の闘争方針案をそれぞれ提起。質疑で、公立病院民営化、指定管理者制度、臨時・非常勤=非正規職員化、賃金引き下げ、人員削減などと闘わない本部への怒りと疑問が次々と表明された。「組合破壊の指定管理者制度は廃止すべき」「3単産統合の総括がない」「道州制への態度があいまいだ」
2日間の宣伝で11月集会賛同署名、法大8学生釈放要求署名が計40筆以上寄せられ、『前進』が10部以上売れた。
3日目、ついに代議員の中から「2割下げの標準的給与逆提案は許せない。スト権奪還を。道州制絶対反対! 『政労使パートナー』の委員長発言、大会スローガン『転換のとき』はおかしい」と真っ向から本部を批判する意見が出された。労組交流センター自治体部会の訴えが組合員に通じたのだ。
大転向を図る自治労本部の打倒へ、闘う自治体労働者は熊本大会決戦か
ら11月労働者集会1万人組織化へ進撃している。
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週刊『前進』(2405号1面3)(2009/08/31 )
前進速報版から
▼自治労大会に情宣、本部の裏切りを弾劾▼婦民全国協総会「労働者の社会開こう」▼国労共闘が責任勢力として国労大会に登場
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週刊『前進』(2405号2面1)(2009/08/31 )
国労全国大会決戦 国労本部に破産を宣告
“1047名闘争の主流派に”
伊東市国労共闘が現地で戦闘宣言
8月21、22日に静岡県伊東市で行われた国労第77回定期全国大会を巡る攻防は、国労共闘と労組交流センターを始めとする動労千葉派が、国鉄1047名闘争に責任をとる勢力として鮮やかに登場するものとなった。自民党支配の崩壊とともに、自民党にはいつくばる4者4団体の政治解決路線は完全に破産した。国労共闘と静岡、神奈川両県の労組交流センターは大会攻防を勝利的に貫き、11・1労働者総決起集会1万人結集に向けての断固たる進撃を開始した。
(写真 国鉄闘争勝利総決起集会には60人が参加。4者4団体路線を粉砕して国鉄闘争の主流派に躍り出る歴史的宣言を発した【8月21日 静岡県伊東市】)
大会代議員らにビラの弾丸
国労大会前日の20日から3日間、国労共闘と静岡労組交流センター、神奈川労組交流センターは、戦闘的息吹をもって伊東市に登場し、1047名解雇撤回、国鉄分割・民営化絶対反対の旗を高々と掲げて、国労本部ら4者4団体派を圧倒しきった。
20日午後、国労共闘と静岡労組交流センター、神奈川労組交流センターは、全学連の学生とともに伊東駅前を制圧、大会宿舎に向かう代議員らに、「1047名解雇撤回・破産した4者4団体路線と決別せよ」と訴えるビラをまんべんなく手渡した。代議員を大会会場のホテルに前日から宿泊させ、警察権力の庇護(ひご)のもと、現場組合員との接触を断って密室での大会を強行しようとした国労本部の思惑は全面的に破産した。
国労本部や4者4団体路線の先頭に立ってきた闘争団一部幹部は、展望を失い意気消沈して、これまでのように国労共闘のビラまきに食ってかかることもできない。1047名解雇撤回の原則を貫けという訴えの圧倒的正義の前に、彼らは沈黙するほかになくなった。
駅前では、同時に法政大学生運動に対する暴処法弾圧に抗議する署名活動が取り組まれ、大会に参加する国労組合員や伊東市民からの署名が多数寄せられた。
弾圧はねのけホテル前制圧
大会初日の21日、国労共闘と静岡、神奈川の労組交流センターは、大会会場のホテル聚楽(じゅらく)前に登場した。「1047名解雇撤回」と書かれたのぼりを立て、横断幕を掲げた部隊は、会場の雰囲気を一変させた。
国労本部は会場内外に私服刑事や機動隊を引き込み、02年5・27臨大闘争弾圧と同様、国労共闘への刑事弾圧をもくろんだ。だが、弾圧の機会をうかがう公安警察の妨害を打ち破って、部隊は大会参加者へのビラまきを貫徹した。
ホテル前の路上では、宣伝カーから「解雇撤回の原則を投げ捨てた国労本部の打倒を」という腹の底からの怒りの声が、大会議場に向けてたたきつけられた。
朝のビラまき行動を終えた参加者は、伊東駅前に移動し、11・1労働者集会への結集を訴える街頭宣伝に取り組んだ。
地元の交流センターと共に
午後には、伊東市内で国労共闘、静岡労組交流センター、神奈川労組交流センターの共催で「国鉄闘争勝利総決起集会」が開かれ、60人が結集した。国労秋田闘争団の小玉忠憲さんや国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんら闘争団員が、解雇撤回を貫く不屈の決意を表明し、JRで働く国労組合員らが、青年労働者の怒りと結合してJR体制を打倒すると宣言した。
静岡、神奈川の労組交流センターの労働者は、地区を挙げて国鉄闘争に突入すると述べ、参加者はこの日を起点に11・1労働者集会1万人結集へ全力を挙げると誓った。
大会2日目も、国労共闘と静岡、神奈川の労組交流センターは大会会場前でのビラまきを貫徹。警察に守られた国労大会に怒りをたたきつけた。また、前日にJR東日本が起こした東海道線と京浜東北線の停電事故を徹底弾劾し、動労千葉派のみが安全破壊のJRと闘う唯一の勢力であることを鮮明にさせて、資本に対する怒りのかけらもない4者4団体幹部の腐敗を暴ききった。
(写真 伊東駅前を制圧し11・1労働者集会への結集と法大弾圧粉砕を訴える街頭宣伝を貫徹【8月21日】)
1047名解雇撤回を貫く新勢力の歴史的登場を示す
今年の国労大会をめぐる攻防は、画期的な地平を切り開いた。国労共闘と静岡、神奈川の労組交流センターが一体となり、3日間の闘いを貫徹したことは、決定的だった。地区の闘いの軸に国鉄1047名闘争が座り、国鉄決戦を軸とした4大産別決戦の方針が実践的に貫かれ、11月労働者集会1万人結集に向けた闘いとしてこの攻防は闘いぬかれた。
7月17日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の結審にあわせて開かれた国鉄闘争勝利総決起集会で、国労共闘は、動労千葉とともに1047名闘争の責任勢力に躍り出ることを宣言した。その宣言を現実のものとする闘いが、ついに火ぶたを切ったのだ。
国労共闘と静岡、神奈川の労組交流センターが、伊東の現地で独自の集会をかちとったことの意義も大きい。国労共闘などの動労千葉派こそが、国労本部を始めとする4者4団体幹部を打倒して、1047名解雇撤回闘争を貫く勝利の路線と力を有していることを実践的に示したのが、この闘いだった。
自民党支配が崩壊し、世界大恐慌がますます深化する中で、4者4団体の政治解決路線はまったく展望を失っている。大会では、革同系が「新政権発足後、直ちに政治解決の働きかけを」と主張したことに対し、国労本部は「政権の座り具合を見て慎重に対応する」と答弁した。「鉄建公団訴訟の最高裁判決前に政治解決する」と言いながら、国労本部はそれに何の自信ももってはいない。大会で通された運動方針は、ただ「組織外からのさまざまな妨害や介入に対決せよ」と叫びたてるだけのものだ。
総選挙後、民主党が政権に着いたとしても、民主党が1047名闘争解体に牙をむいてくることは明白だ。民主党は、公務員賃金の2割削減を公然と唱え、360万人公務員労働者を解雇する道州制導入を強行しようとしている。その民主党が1047名の解雇撤回を認めるわけがない。国労本部は民主党への幻想を膨らませて「総選挙勝利」を叫び、鉄建公団訴訟原告団幹部は民主党にひざを屈することで闘争団を道州制の先兵に仕立て上げようとしている。
この攻撃と激突し、国労共闘は、職場実力決起でJR体制を打倒することこそ勝利を切り開くと訴えきった。
自民党支配の崩壊をもたらした新自由主義攻撃に対する労働者の怒りはますます激しく火を噴いてくる。階級対立が非和解的に激化する中で、1047名闘争の勝利は、大失業に直面する6千万労働者の怒りと結合し、解雇撤回・民営化絶対反対を貫くことにある。
国労大会をめぐる攻防は、そうした階級情勢のただ中で、1047名解雇撤回の旗を打ち立てる結集軸を生み出した。国労共闘など動労千葉派の闘いだけが国鉄闘争を勝利させることができる。
「1047名の解雇撤回」を中心スローガンに掲げた11・1労働者集会の意義も、国労大会攻防を経て鮮明となった。11月労働者集会に向けての跳躍点が築かれたのだ。
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週刊『前進』(2405号2面2)(2009/08/31 )
“今日を期して11月へ”
市内で国鉄闘争勝利の集会
国労共闘と静岡労組交流センター、神奈川労組交流センターは8月21日、伊東市内で国鉄闘争勝利総決起集会を開催した。国労共闘に結集する国労組合員や、静岡、神奈川の闘う労働者など60人が結集した。
国労大会が開かれている当日、国労共闘と労組交流センターが大会会場の直近で独自の集会を開くのは初めてのことだ。集会は、路線的破産と裏切りを深める国労本部や鉄建公団訴訟原告団一部幹部にとって代わり、国労共闘と労組交流センターが1047名解雇撤回闘争に責任をとることを真っ向から宣言した。
司会を務めた国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは、1047名解雇の本質は、本州におけるJR不採用に示されていると提起した。本州JR3社は、国鉄分割・民営化に際し、定員割れにもかかわらず約80人を不採用とした。それは、国労や動労千葉の活動家は何があってもクビにするという支配階級の意思の表れだ。小玉さんは、4者4団体はこの攻撃と対決せず、敵に屈服したと怒りを込めて暴露した。
国労共闘代表の吉野元久さんが基調報告に立ち、「国労共闘と静岡、神奈川の交流センターの仲間が一緒になってこの集会を開いていることは決定的だ。11月労働者集会1万人結集を実現し、日本の労働運動を塗り替える闘いはここから始まる」と切り出した。
そして、この集会が、同日の動労水戸のストライキと連帯して闘われていると述べ、動労総連合とともにJR資本の圧制を打ち破る攻防に入ると宣言した。また、1047名闘争が自民党支配の崩壊をもたらしたと提起し、道州制に突き進む以外にない支配階級と対決し、大首切りに直面する6千万労働者、2千万青年労働者と結びつくことが1047名闘争の勝利を切り開くと訴えた。
吉野さんは、11月1万人結集を実現することこそが、1047名闘争の責任勢力になることだと強調した。
国労小倉地区闘争団で5・27臨大闘争弾圧被告の羽廣憲さんは、解雇撤回を貫く以外に1047名闘争の勝利はないと断言。国労共闘らを「妨害勢力」と言いなす4者4団体幹部を弾劾し「革命以外に労働者が生きられない時代に、革命を妨害しているのが4者4団体幹部だ」と舌鋒(ぜっぽう)鋭く訴えた。
さらに、もう一人の国労闘争団員が「1047名解雇撤回を高く掲げる以外に解決の方法はない」と力説した。
JRで働く国労組合員が次々と発言し、「鉄道の安全は闘いで資本に強制する以外にない」「11月1万人結集で5・27臨大闘争弾圧を粉砕する」と決意を述べた。
地元・静岡の労組交流センターの労働者からの発言が続いた。「今日を期して11月1万人結集へ全力で闘う」「労働者は本当に怒っている。今日の闘いの勢いで11月に上り詰める」「動労千葉が1047名闘争を生み出した。動労千葉の闘いを訴え、11月にこれまでの倍する人を結集させる」
神奈川労組交流センターの代表は、「今日は新たな闘いの始まりだ。神奈川労組交流センターとして国鉄闘争に責任をとりきる。国鉄闘争は労働者の課題そのものだ」と述べ、道州制攻撃や民営郵政との対決を訴えて「11月へ、組織、組織、組織を」と強調した。
集会参加者は、国鉄闘争の主流派となり、11月労働者集会1万人結集をかちとる不動の決意を打ち固めた。
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週刊『前進』(2405号2面3)(2009/08/31 )
動労水戸 全組合員がストに立つ
“強制配転・組織破壊許さぬ”
(写真 180人が結集し勝田車両センター門前で集会を開催、職場で働く仲間に“動労水戸に結集しともに闘おう”と熱烈にアピールした【8月21日 茨城県ひたちなか市】)
動労水戸は8月21日正午から半日間(泊まり勤務者は終了時まで)、休日以外の全組合員がストライキに立ち上がった。
JR東日本資本は、運転士登用差別事件を巡って昨年12月に出された最高裁での組合側勝利判決をまったく履行しないどころか一切の謝罪を拒否し、あろうことか最高裁判決を逆手にとって強制配転などの組織破壊攻撃を加え続けている。
絶対に許せない! 動労水戸組合員は腹の底からの怒りを爆発させて立ち上がった。7月23日の緊急ストに続いて、強制配転と組織破壊攻撃を粉砕するために全組合員ストを打ち抜いたのだ。
この日の闘いには、組合員の家族、茨城県内の労組を始め関東全域から多くの労働者が支援に駆けつけた。全学連も坂野陽平・委員長代行を先頭にやってきた。総勢180人の大行動となった。
午後2時半からJR水戸支社(水戸市)への大抗議闘争を貫徹し、強制配転攻撃の焦点となっている勝田車両センター(ひたちなか市)に移動。監視・妨害に出てきた管理者どもを徹底的に弾劾するとともに、車両センターで働く仲間たちに渾身(こんしん)のアピールを行った。
構内に響き渡る渾身の訴え
石井真一委員長は「当局は、通勤不可能な職場への配転を命じ、それが嫌だったら『運転士は希望しませんという一筆を書け』とまで言ってきている。どうしてこんなことが許せるか! なぜここまで動労水戸組合員を運転士にしたがらないのか? われわれの闘いが職場に広がることを死ぬほど恐れているからだ。職場には今、怒りが満ちている。7月に1人、8月にさらに1人の仲間が動労水戸に結集してくれた。勇気百倍だ。センターで働く仲間のみなさん! 労働者の力は小さくない! ともに闘おう」と訴えた。
圧巻は強制配転攻撃を受けている当該組合員の発言だった。「おれたちは23年前から『過激派だ』『あいつらとは付き合うな』とさんざん攻撃されてきた。しかし今日の集会を見て欲しい。6人の強制配転の問題に全組合員が立ち上がり、全国から支援の仲間が来てくれた。われわれは絶対に負けない。23年前、おれたちは親組合のオヤジどもにさんざん裏切られたが、おれたちは絶対に君たちを裏切らない。若いみんなの未来を、ともに切り開く。動労水戸に結集しともに闘おう」。腹の底からの怒り、心からの連帯の呼びかけが構内に響き渡った。
動労千葉の後藤俊哉執行委員、「日の丸・君が代」被解雇者の米山良江さん、ス労自主の中村和憲さん、全学連委員長代行の坂野陽平君らが次々とマイクをとって連帯アピールを行った。坂野君は「とりわけ青年労働者のみなさんに訴えたい!あなたが職場や社会に感じている怒りは、あなた一人のものじゃない。団結して闘いましょう。一緒に1万人の労働者を集め革命をやりましょう」と呼びかけた。
(写真 ストに突入した組合員が続々と結集。JR資本に激しい怒りをたたき付けた【JR東日本水戸支社前】)
11月大結集への基軸となる
最後に辻川慎一副委員長がまとめと行動提起を行った。辻川さんは「われわれは国鉄分割・民営化以来、ありとあらゆる不当労働行為の攻撃を打ち破って団結を守ってきた。労働者は団結すれば勝てるということを実証してきたのが動労千葉であり動労水戸だ。尼崎事故で107人も殺して誰が責任をとったんですか? 誰も責任をとらないJRのあり方は日本社会全体のあり方だ。こういう無責任な連中に自分の人生を預けるんですか。事故は毎日起きている。事故の責任を労働者に押しつけるためにのみ規則や法を守れと言っている。冗談じゃない!」とJR資本への怒りを満身にみなぎらせた。
さらに辻川さんは「なぜ会社は最高裁の判決が出ても1ミリも動労水戸の言うことを聞かないのか。労働者が団結して闘ったら、ひとたまりもないからだ。この闘いは動労水戸の団結、JR労働者の団結、日本全国の労働者の団結をめぐる闘争だ。われわれは組織破壊攻撃を団結拡大で完全に押し返している。“最高裁の命令を守れ”という闘いに処分を出せるものなら出してみろ! 動労水戸は23年間、誰に恥じることもない闘いを貫いてきた。この闘いを、動労千葉の闘いと並んで全国の最先端の闘いに位置づけたい。11月労働者集会への1万人結集へ、われわれこそが断固たる基軸として立とう。総選挙なんかでわれわれの運命は決まらない。変えられるのは私たちの団結した力だけだ」と訴えた。
参加者は、あらためて1047名闘争勝利―JR体制打倒にむけ徹底的に闘う決意を固めた。
動労水戸の8・21ストは11月総決起にむけた熱烈な檄だ。激しく闘う動労水戸に続こう。
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週刊『前進』(2405号3面1)(2009/08/31 )
医療・福祉労働者は道州制粉砕へ
日共・医労連本部を打倒し11月1万人決起へ進もう
革共同医療福祉労働者委員会
はじめに
大恐慌のもとでの総選挙情勢は、まさに動と反動、むき出しの階級的激突情勢の始まりである。自民党の崩壊は、後戻りのない戦後ブルジョア議会制度による支配の崩壊だ。それはまさに革命情勢を一気に引き寄せている。労働者階級の団結と労働組合をよみがえらせることにプロレタリア革命の一切の成否がかかる時代への突入である。
国鉄1047名闘争を先端とした道州制・民営化をめぐる4大産別決戦が決定的に前倒しになっている。大恐慌下の自民党崩壊によって、支配階級は結集軸を失い、どんなに破綻的であろうが、唯一の延命策を道州制導入に求めているのだ。それが田母神反革命の改憲・戦争への反動的突出と一体化して進行している。
この階級攻防の基軸をなすのが国鉄・三里塚だ。革命への地鳴りに恐怖するあらゆる反革命勢力が国鉄1047名解雇撤回闘争と三里塚闘争の壊滅攻撃を策動している。日帝は、道州制導入=公務員360万人首切りのために1047名闘争を解体する以外にない。逆に1047名闘争と国鉄闘争を突破口とする4大産別決戦こそが勝利の路線だ。
この一大反動の最大の目的は革命的労働者党と労働組合の絶滅であり、革共同と動労千葉の解体だ。革共同にとって最大の有利な戦場である国鉄・三里塚に敵を引きずり込み、一切の体制内反動勢力をなぎ倒して勝利することが革命情勢を切り開く。まさに決定的チャンスの到来だ!
11月労働者集会1万人結集で一切の決着をつけよう! 革命的に闘う医療・福祉労働運動の真価が問われている。4大産別決戦を革命戦略として完全に打ち立て、11月1万人決起へ、ひたすらに進撃しよう!
(写真 8・6ヒロシマ大行動でデモする医療労働者)
労働者支配の全面転換を狙う大攻撃
医療・福祉労働者は、職場生産点での怒りと要求と結びつき、資本と非和解的に対決すると同時に、4大産別決戦そのものの先頭で闘おう。総選挙情勢は道州制・民営化攻撃の激化であり、道州制・民営化を職場生産点で真正面から構えて闘う医療・福祉労働者の闘いは決定的だ。
道州制は、国鉄分割・民営化攻撃と完全に同一の攻撃であり、公務員360万人首切りというさらに激しい攻撃だ。公立病院民営化を突破口に、自治労を徹底的に屈服させて強行されようとしている。この中で国労大会、自治労大会が真っ向から体制内派と激突して勝利的に闘われた。道州制決戦を、総選挙情勢と切り結び、労働組合をめぐる一大攻防として闘い抜いたのだ。
社会保障解体と「臨調行革」
社会保障制度、戦後医療制度の解体は、いまや道州制・民営化攻撃として激化している。「道州制は第2の臨調行革」(御手洗日本経団連会長)攻撃であり、その軸に医療・社会保障制度解体攻撃がある。
歴史的に見ても、戦後国独資政策の行き詰まりの結果登場した新自由主義攻撃のもと、1982年の臨調行革によって、日帝は医療・社会保障制度の抜本的転換に大きく踏み切った。これは87年国鉄分割・民営化攻撃と完全に一体の攻撃だった。臨調行革路線で狙われたものは、戦後階級意識と階級的団結の解体である。その最大の攻撃が国鉄分割・民営化としてかけられ、同時に出されたのが医療・社会保障制度解体だった。
動労千葉はこれら全体と徹底的に闘い、そのことによって国鉄分割・民営化攻撃は根本において阻まれた。日帝はこの反動的突破をかけて、日経連「新時代の『日本的経営』」を出した95年を転機に、さらに医療・社会保障制度解体、労働法制改悪攻撃を激化させた。「橋本行革」のもとで、96年12月には「社会保障制度改革のビジョン」を打ち出し、「市場原理と自己責任原則を基本に、我が国の諸制度を抜本的に見直す」ことを明記した。00年には介護保険制度が導入された。医療・福祉への全面的な新自由主義攻撃がふりおろされたのだ。
この時期に、国鉄分割・民営化と一体の労働法制改悪攻撃がさらに激化する。特に労働者派遣法の改悪に次ぐ改悪がなされた。その画期が06年だ。労働法制と社会保障制度解体が一体的に激しく進行したのだ。07年には1・1「御手洗ビジョン」が出される中で、09年2・17の日本経団連提言「国民全体で支え合う持続可能な社会保障制度を目指して」は、医療・社会保障制度解体によって道州制・民営化を反革命的に貫徹することを狙ったものである。
まさに、道州制・民営化こそ、これらの攻撃の総集約なのだ。大恐慌下において、道州制攻撃のこの本質には、プロレタリア革命の圧殺と恐怖がある。だからこそ資本は労働者の総決起する情勢に恐怖し、国鉄1047名闘争と4大産別の労働組合をたたきつぶすことにかけているのだ。医療・社会保障制度解体との闘いは、国鉄1047名闘争とともに4大産別決戦の決定的一環として新自由主義攻撃のもとでの労働者支配の全面的転換と対決し、プロレタリア革命へ発展していく。
医療・福祉の民営化を絶対粉砕しよう
6月23日に「骨太方針09」が閣議決定された。これは小泉改革の「骨太06」の完全な破産を示すと同時に、財政赤字を悪無限的に拡大する絶望的攻撃であり、総選挙の結果によってさらに激化するであろう。「骨太09」、「社会保障費抑制の撤回」は歳出を野放図に拡大し、財政赤字の一切を労働者階級の負担に転嫁する。医療・社会保障を、新自由主義のもとで資本の市場原理に徹底的にゆだねるものだ。
公立病院民営化は、道州制・民営化攻撃の決定的突破口であり、4大産別解体攻撃を全面的に激化させる。
公立病院の民営化が突破口
07年6月の「地方自治体財政健全化法」を受けて同年12月21日には総務省「公立病院改革ガイドライン(指針)」が出され、公立病院の赤字「摘発」が始まった。診療報酬の削減、医師不足の現状(新卒後医師研修制度の導入を契機とする)、地方交付税の削減などが原因といわれる公立病院の「経営悪化」がさらに進んでいる。
06年6月に成立した12本の医療改革関連法は、医療市場にすさまじい大資本の参入を引き起こした。まさに規制緩和・民営化の嵐が襲いかかっているのだ。
これらをもって「地域医療の崩壊」を口実とした公立病院の民営化によるいったん解雇・選別再雇用の国鉄分割・民営化型のリストラ・首切り攻撃がすでに開始されている。またこの間、医療・福祉の職場に非正規雇用が激増し、正規・非正規の分断が進行している。その中で現場の怒りは沸点に達しているのだ。
医療の現場は過労死ライン
一方、医療労働者は強労働と長時間労働を強いられ、医療事故が現場で激発している。06年診療報酬改定は決定的であった。
それは第一に、医療費削減を目的とする「療養病床つぶし」の攻撃だ。医療保険は緊急を要する急性期医療のみを扱い、長期医療のための療養病床は介護保険に回す。介護療養病床は12年に制度そのものを廃止する。
第二に、看護基準を従来の入院患者何人に対して何人看護師を「雇用しているか」から、「実際に勤務しているか」を意味する実質配置基準とした。さらに従来の「10対1看護」から「7対1看護」が設定された。これは結局、急性期医療から追い出されないための病院間競争を激化させ、病院=資本がもうけるための過酷な労働をもたらしている。
第三に、医療機関の報酬である「本体部分」について、98年を基準に小泉時代に3回引き下げ、06年には93・5となっている。この結果、健保本人負担は97年に1割から2割、03年には2割から3割になっている。
これら一切が医療・福祉労働者への労働強化に転化している。現在、交代制勤務の看護職員23人に1人が過労死の危険レベルである月60時間を超える時間外勤務を強制されている。全国で2万人の看護職員が過労死ラインにあり、1病棟に1人は過労死ラインの看護師がいる現状だ。
医師不足も深刻だ。「財団法人日本医療機能評価機構」には、「医療水準の向上」を名目とした医療機関の「評価」を行う「病院機能評価受審」というのがある。そこでは「どこまでリストラを行ったか」が評価となる。なぜ機能評価を受けるのか? その結果を公表しないと新卒後臨床研修を行う指定が受けられないからである。研修医獲得をめぐって病院間競争と労働者のリストラ・強労働・労働組合破壊が一体で推進される構造がここにあるのだ。
「混合診療」も重大な攻撃だ。混合診療とは、健康保険の範囲内で行う保険診療と、保険で認められない保険外診療を併用する診療体制である。医療に市場原理をもちこむことが最大の狙いであり、すさまじい民営化攻撃である。保険外診療が増えれば、民間保険への加入が促進され、民間保険に入れない低所得労働者は、まともな医療を受けられなくなるのだ。国民皆保険制度の解体であり、アメリカ型の医療崩壊への道である。
「電子カルテ」導入は、医療の市場原理化であり、民営化と戦争の道州制攻撃そのものだ。すさまじい人員削減と労働強化の攻撃が医療現場に襲いかかっている。
反動極め資本救済する日共
以上の道州制・民営化攻撃と現場で闘い抜き、11月1万人結集をかちとる大闘争の中で、日本共産党を打倒しよう!
日共は資本との非和解的対決を徹底的に避け、一切を政府の「誤った政策」一般にして、「地域医療を守れ」を口実に、実際には地域医療崩壊をもたらす資本を救済している。医療・福祉労働者の団結や闘いを否定し、現場の決起を圧殺し、医療・福祉労働運動を根底的に解体しているのだ。したがって新自由主義攻撃、道州制・民営化についてまったく触れず、積極的に容認・推進しようとしている。非正規労働者の存在を無視し、大恐慌下の戦争・大失業攻撃に完全に屈服しているのだ。
オバマ礼賛、裁判員制度賛成、3・25反動判決絶賛などの恐るべき歴史的転向を進める日共スターリン主義は、総選挙を受けてさらに徹底的に反労働者的・反革命に純化する以外にない。日共打倒は医療・福祉労働者の階級的決起を前進させる決定的環だ。全面的に党派闘争を挑み、勝ち抜こう。
強大なマル青労同と地区党の建設を
強靭(きょうじん)なマル青労同・党建設こそ4大産別を獲得し階級闘争を前進させる力だ。強力な党建設と党結集運動の展開が10・11三里塚、11・1労働者集会1万人結集を可能にする土台である。医療・福祉労働者はマル青労同建設・党建設の先頭に立とう!
マル青労同・マル学同は、新自由主義に対する非和解的・根底的決起を開始した。青年労働者は資本と非和解的に闘えば闘うほど、階級的団結の最高形態としての革命党を心底から求めて決起する。絶対反対論と階級的団結論が実践的に党建設を求めるのだ。産別を超えた4大産別決戦―道州制・民営化攻撃粉砕の闘いと地区党建設は一体だ。細胞生活、党生活の中で党派性と組織性を体得し、鍛え抜かれた新たな労働者革命家を、地区党建設と一体で生み出そう。マル青労同を地区党の最先頭に立つ階級の指導部として建設することが、マル青労同1000人建設の道だ。
それは地区党建設そのものでもある。絶対反対論と階級的団結論の実践が党を根底から活性化させ、マル青労同・マル学同を先頭に、本質的な強化がかちとられている。体制内勢力との職場生産点での死闘をとおして路線で一致し総括し、実践する力をつかんだのだ。
11月闘争の爆発の中で、医療・福祉労働者が団結して闘えば、道州制攻撃は必ず粉砕することができる! 日共=医労連打倒! 戦争・改憲と民営化・労組破壊絶対粉砕をかかげ、11月勝利へ一切をあげて闘おう!
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週刊『前進』(2405号3面2)(2009/08/31 )
11月集会実行委
国鉄1047名闘争を軸に
職場にこだわり組織化を
全日本建設運輸連帯労働組合・関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合・港合同、国鉄千葉動力車労働組合が主催する11・1全国労働者総決起集会へむけた第1回実行委員会が8月23日、千葉市のDC会館において100人をこえる結集で開かれた。
冒頭、繁沢敬一動労千葉副委員長が「11月集会1万人結集をかちとり労働者の力を全世界に知らしめよう」とあいさつ。
続いて、田中康宏動労千葉委員長が基調報告を行った。まず、「労働者が誇りを取り戻し、歴史の最前線に出て、この時代に勝負できる力をもとう」と11月集会の課題を提起した。それは第一に、国鉄1047名闘争を道州制粉砕、派遣法撤廃闘争の先頭に押し立て闘うことである。「国鉄分割・民営化で解雇された1047名が23年間闘っている。それを支援しようというだけで1万人を組織できることに確信をもとう」と呼びかけた。第二に、国際連帯闘争である。世界の労働者が11月集会に展望をもって結集しようとしている。「動労千葉はサンフランシスコの労働者国際会議でそのことに確信をもった。末期的な危機にある資本主義が労働者を犠牲に延命を策す中で、労働運動の新たな可能性が生まれている。ここに1万人の団結した力を登場させよう」と11月集会のもつ位置を鮮明にさせた。
(写真 1万人結集をかちとるための真剣な議論が行われた【8月23日 千葉】)
現場労働者の怒りに向き合おう
さらに田中委員長は、1万人結集の組織化について「自分の職場で本当に仲間が組織できるかの一点にかかっている」と強調。労働運動の屈服と変質が急速に進む中で問われていることは、われわれ自身が「実際に職場の労働者をまとめ、原則をはずさないでこの時代に立ち向かえる労働組合として運営していける力」をつけていくことだ。それは「現場の労働者が『これならおれも闘うよ』という路線を現実との苦闘の中からつくっていく」ことにある。
田中委員長は、動労千葉の国鉄分割・民営化闘争の経験を引き合いに出しながら「すべては現場の労働者の怒りの声と向き合うことから出発しよう」と訴え、「動労千葉は青年部結成をやりぬく」と11月集会への展望を語った。
次に、各産別の労働者、学生、各戦線から11月集会へ向けての実践が次々と報告された。
動労水戸の木村郁夫書記長は、強制配転攻撃に対してストライキで闘い、組織拡大したことを報告。国鉄分割・民営化攻撃以来の異様な労務支配、学歴による分断といった職場の現状をひっくり返し、組織拡大するにはどうしたらいいのかを組合員と徹底討論したという。「こういう闘いを職場で展開した時に11月集会は切り開かれる。各支部も活性化している。団結の一点にこだわってやりきる」と語った。
三里塚現闘は、三里塚闘争43年の勝利の地平を確認し、9・26千葉集会−10・11三里塚現地闘争−11・1労働者集会へと攻め上る決意を表明した。
国労共闘の仲間は、国労大会について「国労本部は何の総括も方針も出せなかった。4者4団体路線は破産した。われわれが前面に立って責任勢力になる」と発言。「法大暴処法弾圧反対署名を10万人集め、学生1000人の大隊列を登場させる」(全学連)。「11月集会を闘う青年部を建設する」(医療労働者)など11月集会への組織化はどんどん始まっている。
実行委員会では、「1万人の賛同、1万枚のチケット販売、訪米パンフレットの徹底活用で、大胆な行動計画を立て、自らの職場・地域にこだわって組織化しよう」と確認された。残り2カ月、全力で組織しよう!
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週刊『前進』(2405号3面3)(2009/08/31 )
郵政JPEX子会社化計画
破綻広がり「統合延期」
民営化絶対反対の闘いが現場労働者の怒りと結合
民営郵政による圧倒的な労働強化と非正規職化推進(8割を非正規職に置き換える“首切りの自由化”)の「戦略事業」と位置付けられた小包部門のJPEX子会社化計画が、現場労働者の怒りと反撃で重大な破綻に追い込まれている。8月11日に総務大臣が「10・1事業統合の延期」を日本郵政・西川善文社長に要請する事態となった。
「延期要請」の理由は「要員問題の心配が解消していない」(8・12東京新聞)こと。つまり現場労働者の怒りと抵抗でSD(労働地獄で悪名高いサービスドライバー)要員が確保できないのだ。東北だけで「150人も足りない」ことが分かっている。JPEX計画をあらかじめ承認していたJP労組幹部の度し難い裏切りにもかかわらず、当局の意向調査にほとんどの現場労働者が〈出向に応じない>意思を表明したのである。
そして東京では、6月以来「JPEXに行け」と当局の肩たたきにあっていた労働者が、7月1日に予定されていた内命を阻止したことに続き、8月1日の出向内命通知も阻止する勝利をかちとった。この過程で、現場労働者が数十人規模で職場集会を開き、職制を追及し、闘いを放棄した執行部を取り囲んで弾劾の声を上げるという闘いが始まった。06年以来の民営化絶対反対の闘いが、ついに現場労働者の怒りと結びつき、団結した力となって動きはじめたのである。
この破綻のなかで、郵政当局は8月1日に「JPEX(出向)内定通知の日時、出向期間、出向先、出向期間中の所属」を現場に「口頭で通知する」行為に及び、8月3日からJPEX体制のための業務研修を各局で見切り発車した。現場の怒りは爆発した。「認可も下りていないのに業研を強行するとは何ごとか!」「当局がコンプライアンス違反をやるのか!」「質問! おれにも発言させろ!」――全員参加を強要された業研は、現場労働者の怒りが噴出する場と化した。
計画の強行に同意した本部
当局はなぜ、認可も下りない事業の業研を見切り発車できたのか? 7月29〜30日のJP労組・地本書記長会議では「10月1日スタートは変えないことで本社と一致」と確認された。つまりJP労組中央はJPEX計画の「10・1強行」で会社と同意していたのだ。とんでもない大合理化計画であるJPEX攻撃と闘わないどころか、「計画の強行」を会社と裏で合意していたのだ。
8月のJP労組仙台大会では、山口義和委員長(当時)が「JPEXの要員確保は組合として万全を期す!」と言い放った。そして山口は郵政資本の重役に納まった。この人事は、日本郵政社長・西川らの巨額背任・横領事件である「かんぽの宿売却事件」を追及しないことの見返りだと夕刊紙で報道された。
成果主義賃金と総額3割もの賃下げとなる「新人事・給与制度」を自分から申し出たのもJP労組本部だ。全国でまかりとおる非正規職(ゆうメイト)の雇い止めを、闘わずに承認してきたのもJP労組本部だ。JPEX計画は、会社と組合幹部の「合作」だった。
現場労働者の怒りは、ついに職場を席巻し始めた。「おれたちが身を削った組合費で運営されるJP労組は誰のものか」「労働組合は一部幹部の出世の道具ではない」「労働組合は現場の利益を守るための闘いの武器ではないのか」「組合費はストライキで闘うための闘争基金だろ」「本部は1時間のストも打たないどころか“スト絶滅宣言”を出した。やつらはおれたちの組合費から最高3000万円も手当を受け取っている」「こういうのを労働貴族とかダラ幹の腐敗というのだ」「闘わない執行部は現場労働者の敵だ」
JPEX計画の破綻は、すでに物流業界の常識となっている。現場の抵抗に加え、大恐慌下で市場が収縮し大口顧客が同業大手に流出しているのだ。それでも日本郵政・西川が「10・1スタート」に固執し、現場に無理な合理化を強要する理由は、300兆円を超える膨大な人民の資産である「郵貯・簡保」の株式上場(資産の持ち逃げ!)を来年にも強行するためだ。旧郵政官僚と総務省がJPEXの認可を“拒否”する背景は、この巨額の金融資産をめぐる支配階級同士の奪い合いなのである。
郵政民営化絶対反対の闘いこそが現場労働者の利益だ。「労働運動内のブルジョアジーの手先」であるJP労組中央を下から打倒するランク&ファイルの行動と組織化は各地で始まっている。闘わない執行部を全員退陣させよう! 今こそ現場労働者のための闘う労働組合を取り戻そう!
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週刊『前進』(2405号4面1)(2009/08/31 )
法政大学暴処法弾圧 8学生奪還の大運動を
あらゆる職場と大学に〈全国声明〉持ち込もう
全力で10万筆の賛同達成へ
動労千葉・田中康宏委員長を始め、弁護士、学者、獄中同志の家族らが呼びかける「法政大での学生弾圧(暴処法弾圧)に抗議し、8学生の即時釈放を求める全国声明」の10万筆賛同実現のために、闘う労働者・学生、『前進』読者のみなさんの総決起を訴えます!
(写真 監獄大学=法政の正門前で抗議する労働者・学生の大隊列【6月】)
長期勾留は絶対許さない
8・30総選挙での自民党の歴史的崩壊情勢は、戦後65年間の日本帝国主義の階級支配の全面崩壊だ。たとえ民主党・鳩山政権が誕生しようとも、ブルジョアジーは二度と安定的な労働者支配を復活させることはできない。支配階級の唯一の延命策は「民営化と労組破壊」を核心とする道州制攻撃である。それは労働者・学生の怒りをさらに燃えあがらせ、力と力の激突の大激動期が始まる。
この情勢と真っ向から対決し、大恐慌と戦争の時代を切り裂き、プロレタリア世界革命へ進撃しよう。その核心は動労千葉の呼びかける11・1労働者集会への1万人結集だ。1万人の潮流形成に向けて、獄中の8同志と固く団結することが労働者階級と学生にとって決定的に重要だ。
この中で全国声明の10万筆賛同の意義は、一つに、獄中の8学生の即時釈放を闘い取ることだ。4月24日に文化連盟の恩田亮君と倉岡雅美さんが逮捕されて以来、すでに4カ月以上が経過している。こんな長期勾留は絶対に許さない! 接見禁止によって獄外との交通関係を断絶し、8人をバラバラに独房に閉じこめている。これほどの分断攻撃があるか!
人権無視で学生の実名を看板でさらすことも、抗議する学生への法大職員と右翼ガードマンの殴る蹴るの暴行も、「管理権」の名のもとに警察と裁判所が結託して容認し奨励している。他方で、学生が団結して闘うことは犯罪だとして暴処法で弾圧する法大当局と警視庁、東京地検。
ふざけるのもいい加減にしろ!
暴処法弾圧を労働者階級と学生の怒りの爆発で粉砕しよう!
11月1万人結集の武器に
「8学生を釈放しろ」の要求は、百パーセントの階級的正義だ! 10月5日と7日の初公判に向けて8同志を奪還する大運動を巻き起こそう! その組織化の武器こそ、全国声明への賛同運動だ。全国声明運動の前進をとおしてうち固める階級的団結の力で、半年、1年の長期勾留を狙う国家権力のもくろみを打ち破ろう。
二つに、全国声明への賛同運動は、9・10〜12全学連大会への大結集の環である。「暴処法弾圧粉砕! 法大解放! 8同志奪還!」の怒りと闘いの中でこそ、全国学生の団結はよみがえる。
新自由主義は「学問の自由」の幻想を吹き飛ばし、大学キャンパスを暴力支配と「資本の金もうけの自由」が吹き荒れる場に変えた。3年半に及ぶ法大闘争は、「一人の仲間も見捨てない」「大学と教育を取り戻そう」と団結のみにかけきって闘い抜き、3万法大生の中に、資本と権力に対して絶対反対・非和解で闘う団結をつくり出してきた。この先頭に立って闘ってきたのが、全学連と法大文化連盟の指導部である獄中の8同志だ。
それゆえに8人は権力の憎悪を一身に浴びて、東京拘置所に囚われている。獄中8同志との団結にかけきって、全学連運動の歴史的発展をかちとろう。
三つに、全国声明運動は、動労千葉の物販運動と並んで、11・1労働者集会1万人結集に向けた職場・大学での組織化の最大の武器である。
分割・民営化との22年間にわたる非和解の闘いを貫いてきた動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争とともに、法大闘争が「教育の民営化」と対決し道州制攻撃を迎え撃つ最先端の闘いに躍り出た。4・24−6・15法大闘争の労学共闘としての爆発は、学生も労働者も団結を固め、資本主義打倒に向けて闘うことに未来があるという真理を示した。
暴処法弾圧を許せば戦争への道だ。労働組合と学生運動をつぶすための治安弾圧法を、労働者・学生の団結拡大で粉砕しよう。改憲・戦争と直面する自治労・教労など4大産別での闘いとひとつの闘いとして、学生もまた教育の民営化と闘い抜いている。このことに労働者階級の期待が集まっている。
労学共闘を圧倒的に押し広げよう。巨万の労働者・学生の中に分け入り、全国声明を持ち込むことが、11・1労働者集会の組織化の決定的水路になることは間違いない。全国で10万筆の賛同署名を集めよう!
(マルクス主義学生同盟・中核派)
(写真 8・6ヒロシマ大行動での学生交流集会)
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週刊『前進』(2405号4面2)(2009/08/31 )
闘いは進む 各地からの報告
首都圏学生が連日街宣
労働組合の団体賛同も前進
総選挙情勢と真っ向対決
全学連大会―11・1全国労働者総決起集会へ、首都圏の学生は連日、〈全国声明〉の賛同署名街宣に立っています。
総選挙情勢と真っ向対決して、全員がマイクを握り、それぞれの言葉で法大闘争をアジり、情勢を語り、賛同署名を訴えています。19日は御茶ノ水駅頭・水道橋駅頭、20日には飯田橋駅頭で計58筆の署名。24日には水道橋などで61筆。ガンガン署名が広がっています。
街頭では17日(月)放送のテレビ番組(テレビ朝日の「ドキュメンタリ宣言」)の効果が如実に表れています。「テレビ見ました」「テレビは見てないけど、インターネットで法大闘争のことは知ってます。資料あったら下さい」「京大でも同じ署名を集めてましたね」(帰省中の京大生)。討論が始まり、署名をしていく。「テレビ見た。全部に賛同ではないけど共感もある」(労働者)と署名・カンパに応じてくれる人も。アジテーションを聞いて近寄り、署名をしていく多くの予備校生や学生と結びつくことができました。
また国労大会前日の20日、伊東駅前で街宣をやり、大会宿舎に向かう代議員や伊東市民から多数の賛同署名が寄せられました。(首都圏・学生)
(写真 国労大会が開かれた伊東駅前で法大8学生奪還を訴える署名行動【8月20日】)
4者4団体派の対応に怒り
全国声明への賛同と、「団結して暴処法をぶっとばそう! 8・30大行動」(仙台市)への賛同・参加を呼びかけて、仙台市職労や教組の分会など約20組合を回りました。
仙台のM労組が組合として全国声明への賛同を行い、民営化攻防を闘ってきたS労組の委員長が全国声明と8・30仙台集会への賛同に快く応じてくれました。
一方、国労仙台地本は書記長が対応、「1047名解雇撤回と書いてあるが、うちは動労千葉と闘い方が違う。そんな署名には応じられない」と激甚に反応、「学生側の言い分だけでなく大学側の言い分も聞くべき」と、あたかも中立を装って当局の立場そのものです。
また高教組の専従役員は「やり方が問題」「言論弾圧はおかしいが、弾圧されると分かっていてやるとは支援できない」「ルールには従わなければならない」「労働者にそんな力はない」と、絶対反対の闘いを拒否し、条件闘争を主張する4者4団体派そのものの対応に怒り心頭です!
(東北地方・学生)
原水禁系ヒロシマ集会でも
8月4日、旧原水禁系のヒロシマ集会に組合動員で参加した連合傘下の現場労働者(自治労・日教組組合員)が暴処法署名に応じてくれました。
具体的反応としては、ある自治体労働者は全国声明を一気に読み上げ、即座に「これは労働組合の問題だ」と言って署名をしてくれました。そして「私だけでなく、うちの支部に話に行くべき」と、地区の青年部長を紹介してくれました。さっそく青年部長に「ぜひこの署名を支部として取り組んで欲しい」と提起すると、「わかりました。組合として議論します」との返事でした。あらためて彼らの職場に行くことになりました。
また、上関原発反対署名を一生懸命集めていた山口の自治体労働者は、学生が社会に対し声をあげて闘っていることに感動してくれ、すぐさま署名してくれました。そして現在の公務員バッシングに対する怒りを語ってくれました。
さらに、ある日教組の青年労働者は、大学が金もうけの場になっていることに怒り、「教育に携わる者として」と署名をしてくれました。
議論ができたのはデモに出発するまでの短い時間ですが、11月労働者集会の組織化に向けて、全国声明運動の持ち込みが大きな展望を開く闘いだと実感しました。
(中四国・学生)
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週刊『前進』(2405号4面3)(2009/08/31 )
“労働者の社会を開こう”
婦民全国協総会組織拡大へ熱い討議
8月22、23の両日、大阪で婦人民主クラブ全国協議会第26回全国総会が開催され、全国各地から会員・読者が結集して大成功した。
総会では「大恐慌の到来は資本主義の終わりのときを示している。労働者と資本家は非和解の関係だ。今度こそ世界戦争を止め、労働者の社会を切り開こう」と確認された。さらに「婦民全国協は、時代認識・路線で一致し、戦争絶対反対、労働者の階級的団結にかけきって闘う組織として飛躍しよう。10・11三里塚から11月労働者集会1万人の大結集を。ともに労働者の社会を開こう」と高らかに宣言した。
1日目は西村綾子代表の主催者あいさつに続いて、三里塚芝山連合空港反対同盟・婦人行動隊の宮本麻子さん、泉州住民の会の国賀祥司さん、八尾北医療センター労組委員長の藤木好枝さん、部落解放同盟全国連合会・西郡支部の谷照さんと佃久子さん、国労5・27臨大闘争弾圧被告・家族の東理恵さんらが共闘のあいさつに立った。
とりわけ三里塚の宮本さんは、市東孝雄さんの農地の取り上げや”第3の誘導路”建設など、追いつめられた権力・空港会社による三里塚闘争解体攻撃を粉砕する10・11三里塚全国闘争への総結集を訴え、満場の拍手で確認された(発言要旨別掲)。
(写真 大成功した第26回全国総会【8月22日 大阪】)
労働運動と一体で地域の核に
動労千葉、動労水戸、獄中の全学連・法大文化連盟の学生たちなどからも熱いメッセージが多数寄せられた。
鶴田ひさ子事務局長が次のような内容の議案提案を行った。「大恐慌・戦争・大失業の時代、戦争絶対反対を貫く女性団体が今や婦民全国協だけになった。いよいよ出番だ。新日本婦人の会(共産党系)はオバマに手紙を書こう運動を行っている。自治労本部と一緒に北朝鮮への排外主義をあおる『1千万人署名運動』を行うなど、体制内派の屈服は激しい。しかし、労働者・労働者家族は闘わなければ生きていけないし、怒りの矛先が明らかになり、階級的に団結すれば勝てる。動労千葉をはじめ1047名解雇撤回の闘いが20数年も改憲をぶっ止めてきた。ここに世界の注目も集まっている。11月集会の成功を担おう。婦民全国協は、階級的労働運動と一体で地域の核になろう」
続いて大阪の豊中市職女性部長で婦民全国協・大阪北支部会員の深町加代子さんから特別報告が行われた。今年の3・6大阪府庁前での道州制反対、橋下打倒の3・8国際婦人デー闘争を闘って、その後の当局や体制内派執行部との闘いが具体的に語られた。「絶対反対を貫く中でいったんは孤立しても、闘いをやりきったときに団結が生まれた。団結といっても大同団結ではなく、資本や体制内派のつぶし攻撃に負けない階級的団結が必要だ」との報告に参加者全体が獲得され、力がみなぎった。
2日間、交流会・分散会を含めて熱い討論がくり広げられた。8・6ヒロシマ大行動を主催者として担いきった広島支部、「つくる会教科書」攻撃と闘いぬいた杉並支部、新自由主義攻撃―道州制粉砕の3・8集会を開催した相模原支部をはじめ、全体が11月の勝利を切り開くための徹底した討議が行われた。
そして資本主義体制を倒すことで労働者・労働者家族は生きていけるのだ、ということが明らかになった。これらすべての発言には、昨年の脱会派との激突から1年、会員読者一人ひとりが大恐慌、戦争、大失業―資本主義の終わりの時代に向き合い、どのように生きかつ闘うかを考えぬき、婦民全国協の存在意義をつかみ直してきたことがあふれていた。
8・30衆院選挙後情勢に対して道州制―戦争・改憲、民営化・労組破壊の攻撃と真っ向から対決する11月1万人結集の労働者集会で情勢を塗り替えること、さらにこの過程で婦民全国協の組織拡大をかちとることが決議され、直ちに全国に散って闘いぬくことが確認された。
(投稿・T)
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憲法改悪と一体の三里塚破壊と闘う 三里塚反対同盟婦人行動隊 宮本麻子さん
今の世の中は、資本主義の末期で恐慌が世界を覆っています。一部の資本家が大もうけし、大多数の労働者は首切り、賃下げなどで生きていくこともできない。こんな社会は間違っています。
反対同盟は43年間、空港絶対反対、農地死守、一切の「話し合い」拒否、そして実力闘争で闘ってきました。権力の農地強奪や、農民を人とも思わぬ暴力に、身体をはって闘ってきました。そして全国の労働者、学生、農民とともに勝利し続けています。
だからこそ権力はいま、三里塚闘争をなくしてしまおうと、反対同盟つぶしの攻撃に出てきたのだと思います。
空港会社は、天神峰の市東さんの家や農地を囲む第3の誘導路計画を発表しました。90年間も耕作を続けている畑を土地収用法で取れなくなったら農地法で取り上げる。これは憲法の改悪と戦争への攻撃と一体です。
東峰部落では、萩原進さん宅の隣の森を伐採して造った東側誘導路が供用されました。ジェット機が頭上40bを行き交う暴挙が続いています。空港会社は東峰神社の木を伐採したいと言ってきましたが、部落として拒否回答を決めたそうです。
天神峰現闘本部裁判は、11月に最終弁論・結審、来春にも判決、すなわち本部をめぐる実力攻防に入ります。これは市東さんの農地攻防につながる闘いです。
北原さんは「地球人民の反戦平和を組織し、連帯しよう」と語っています。萩原さんは「市東さんの農地収奪は戦時の徴発だ。代執行決戦のように闘う」と檄を発しています。市東さんは「闘魂ますます盛んなり」と闘志を燃やしています。
韓国やアメリカとの国際連帯、法大弾圧と闘う学生の皆さん、83年の反対同盟分裂の時も反対同盟を支持してくれた婦人民主クラブ全国協の皆さんとともに闘います。10・11三里塚全国闘争でお会いしましょう。
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週刊『前進』(2405号4面4)(2009/08/31 )
2009年 8月19日〜25日
アフガン「深刻」と米軍トップ/米空母ニミッツが横須賀寄港
●ルース米駐日大使が着任 米国の新しい駐日大使になったジョン・ルースが着任した。弁護士出身で外交経験はなかったが、オバマ大統領を早くから積極的に支援してきた密接な関係を重視され、対日外交を担う。25日、麻生首相が同大使と初めて会談し、日米同盟を引き続き強化していくべきだとの認識で一致した。(19日)
●アフガニスタン大統領選挙 アフガニスタンで大統領選挙の投票が行われたが、反政府武装勢力タリバーンが支配する多くの地域で投票できなかった。ロケット弾による攻撃が相次いだ。(20日)
●元米陸軍中尉「ソンミ村虐殺事件」謝罪 ベトナム戦争中、米軍部隊が南ベトナムの村を襲撃し、女性や子供ら500人以上を殺害した「ソンミ村虐殺事件」で、部隊を率いたウィリアム・カリー元中尉(66)が41年の沈黙を破って当時の状況を語り、謝罪した。(22日)
●金大中葬儀で北朝鮮弔問団が訪韓、李大統領と会談 18日に死去した金大中(キムデジュン)元大統領の葬儀に出席のため訪韓した朝鮮労働党の金己男(キムギナム)書記ら北朝鮮の弔問団がソウルの大統領府で李明博(イミョンバク)大統領と面会した。北朝鮮側は南北関係の進展に関する金正日(キムジョンイル)総書記の口頭メッセージを伝えた。(23日)
●アフガンの治安「深刻」と米軍制服組トップ マレン米統合参謀本部議長がテレビに出演し、大統領選の開票が進むアフガニスタンの治安情勢について「深刻で、しかも悪化している」との懸念を示した。タリバーンについて「手ごわくなっている」との見方を示した。(23日)
●首相「結婚しない方がいい」暴言
麻生首相が東京都内で開かれた学生との対話集会で、「金がねえなら結婚しない方がいい」と暴言。批判の声が広がった。(23日)
●核持ち込み「議論あった」 核兵器を積んだ艦船などの日本立ち寄りは核の「持ち込み」に当たらないとの日米の密約について外務省の藪中事務次官が、持ち込みの定義をめぐり「そのときどきの話はあったと承知している」と述べ、日米間で見解の相違があり、議論があったことを認めた。(24日)
●沖縄県アセス審が辺野古視察 米軍普天間代替施設建設事業に係る環境影響評価(アセスメント)の準備書を審査している沖縄県環境影響評価審査会(津嘉山正光会長)が建設予定地・名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内や辺野古集落を視察した。(24日)
●米空母ニミッツ、横須賀に寄港 米海軍の原子力空母ニミッツが米海軍横須賀基地(神奈川県)に寄港した。米海軍は「物資の補給や乗組員の休養が目的」と説明しているが、横須賀基地の強化に向けた一環とみられる。数日で出港する予定。(24日)
●普天間環境アセスで市長意見を提出
沖縄県名護市は米軍普天間飛行場代替施設建設に伴う環境アセスで、準備書に対する市長意見を県に提出した。(25日)
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週刊『前進』(2405号5面1)(2009/08/31 )
自民党を崩壊させたその力で全学連運動を時代の最前線へ
全国学生は全学連大会に結集しよう
革共同中央学生組織委員会
戦後史上最大の大激動情勢が到来した! さらなる破局に向かう世界大恐慌と、労働者階級の激しい怒りの爆発による自民党政権の完全な崩壊は、「戦争か革命か」「ファシズムか社会主義か」をかけた歴史的決戦への突入だ。全国の学友のみなさん! 今こそ300万学生は団結し、腐りきった資本主義体制を打倒するときだ。今次全学連大会を、歴史を切り開く決定的大会としよう。全学連運動の中に巨大な可能性がある。300万学生が全学連の旗のもとに団結し、戦争・民営化と真っ向対決して、学生の爆発的なエネルギーを巨大な大衆行動に転化しよう。団結を破壊し、教育ばかりか未来も奪う新自由主義をぶっ飛ばし、学生が自らの力ですべてを取り戻そう。3年半にわたる法大闘争と、東京拘置所で獄中闘争を闘う8学生の存在の中に、その現実的姿があり、学生が持っている力と可能性が満ちあふれている。全学連運動を復権し、歴史を動かす決定的存在として登場しよう! 労学共闘をさらに発展させ、全学連こそ11月集会1万人結集の先頭に立とう。
(写真 8・6広島闘争で北朝鮮侵略と核武装を叫ぶ麻生の祈念式典出席を弾劾するデモに立つ全学連)
法大闘争の爆発の力で新自由主義を打ち砕け
8・30総選挙をもってする自民党の大崩壊は、戦後の議会制民主主義をとおした階級支配の完全な破産だ。そして民主党・連合政権の登場は、民営化・労組破壊と戦争国家への大転換を核心にした道州制攻撃を加速させる。こんなものの中に労働者の未来はない。そして自民党を崩壊にたたき込んだ労働者階級の憤激も、「政権交代」などで収まるものではない。必要なのは、「賃労働と資本」の関係の根本的廃絶としてのプロレタリア革命だ。労働者・学生の激しい怒りと行動はこれからますます爆発していく。勝利の道は、すべての怒りを結集する組織と運動だ。
動労千葉はじめ闘う3組合から、「国鉄1047名解雇撤回闘争勝利!
国際連帯」を掲げ、11月1日に労働者総決起集会が呼びかけられている。11月集会への1万人結集をかちとる中に、民主党的幻想をうち破り、連合とスターリン主義をとおした労働者支配をひっくり返していく展望がある。そして、戦争と民営化を核心とする道州制攻撃を破綻させ、階級的労働運動潮流の鮮烈な登場によってブルジョアジーとの力関係を根本的に転換していく展望もある。それはまた、全世界的なプロレタリアートの団結の復権と、革命的労働者党建設への最短の道だ。1万人結集に向かって、全力で進撃しよう!
そして何よりも、法大闘争を闘い抜いてきたわれわれこそが、「労働者・学生の階級的団結で、資本主義の腐りきった支配に断を下そう!」と確信をもって言いきろうではないか。
法大闘争は、何のブルジョア的幻想もないところから、ただ団結の可能性にのみ依拠して闘ってきた。法大総長・増田が語る「新しい『自由と進歩』の概念」なるものが、いかに腐りきったブルジョア・イデオロギーなのか! 「ルール」や「法律」の名のもとに、大学当局による公然たる暴力支配が正当化され、ビラまきも立て看板も自主的サークル活動も一切が禁圧される。「処分を許すな!」「教育を取り戻せ!」という当然の訴えを理由に110人もの学生が逮捕され、10人以上の学生が処分されてきた。学生が声をあげ団結し始めた瞬間に、暴力的に襲いかかる大学と国家権力。そして学生の闘いの前進は、ついに暴処法(暴力行為等処罰法)という歴史的弾圧との対決にまで上りつめ、戦争をやることによってしか生きていけない帝国主義国家のむき出しの姿を暴き出した。
学生の団結が歴史を前進させ、教育を取り戻す。社会変革の力は、団結の中にのみある。300万学生と2千万青年労働者の団結を組織することができる現実性こそ、法大闘争であり全学連運動だ。
獄中の8学生を奪還しよう
第一に、今次全学連大会の成功で、獄中で闘う8学生を取り戻そう!
一つに、8学生の存在こそ、階級的団結の力で新自由主義を粉砕できるという展望だ。昨年の全学連大会は、法大文化連盟との真剣な議論の中から処分阻止の路線をうちたて、暴力支配や「営業権」を振りかざす攻撃と対決し、鉄の団結をつくり出してきた。その到達点が、「監獄大学粉砕!
教育を取り戻せ!」を掲げた4月24日の歴史的大集会であり、そこに権力と法大当局は3万法大生の総決起と革命のヒドラを見た。その大反動が暴処法弾圧と8学生への起訴攻撃であった。
しかし、8人の仲間たちは、一切の屈服を拒否し、資本・権力との非和解的団結をうち固めて闘い、暴処法弾圧を破産させてきた。新自由主義攻撃の矛盾が最も集中する青年労働者・学生にとって、獄中で意気軒高と闘い抜く8学生の姿は勝利の証しだ。だからこそ、8学生を取り戻す闘いの中で全国学生の団結を甦(よみがえ)らせよう。8学生への弾圧に怒れる学生は全学連大会に集まろう!
二つに、8学生奪還は、大学・教育を取り戻す根底的な闘いだ。
法大闘争の中から生まれた「大学・教育を取り戻せ!」というスローガンは、新自由主義が生み出す教育と社会の破壊への怒りを一つに束ね上げ、学生が自らの手で未来を切り開く革命の要求だ。
麻生は8月23日、学生を前に、「金がないなら結婚しない方がいい」と言い放った。ふざけるな! 青年をワーキングプアにたたき込んでいるのはいったい誰か! どれだけの青年・学生の未来が奪われているのか! 大学は高額の学費を巻き上げ、借金を背負わせて放り出す。入学金や学費が払えずに、学生が大学から追い出されている。そして法大では、自由を取り戻すために行動に立ち上がる学生に退学・停学処分が強行されている。
大学から学生がたたき出される現実とは何なのか! そして当局の言いなりにならなければ大学に通うこともできない、これが大学と学生の本来の姿なのか! ここに何の可能性があるのか! この怒りを最先頭で体現してきたのが8学生だ。
8学生を奪還し、処分を撤回させよう! 学生が団結して立ち上がるとき、大学・教育を取り戻す歴史的な闘いが始まる。
全国の大学で闘いが始まる
三つに、法大に続いて、全国で新自由主義と「教育の民営化」を粉砕する闘いが始まっている。
入寮募集停止と「改修」攻撃に絶対反対で闘う富山大新樹寮決戦は、東北大有朋寮闘争を引き継ぎ、「全国大学の法大化」と対決する全国学寮闘争の爆発への突破口を切り開く。確約破棄・自治権剥奪(はくだつ)と対決する京都大熊野寮の闘い、キャンパス改修・自治寮つぶし・サークル団体破壊と闘い抜く東北大生の闘いは、組織破壊攻撃に一歩も退かずに団結して立ち向かい、学生運動の歴史的爆発の扉を押し開いている。そして、オバマ反革命とファシスト田母神によるヒロシマ闘争解体攻撃をうち破る先頭で、広島大の学生が闘った。再びみたび、法大闘争を基軸に全学連運動が爆発していく情勢に入っているのだ。
大恐慌-世界戦争と対決しプロレタリア革命へ
第二に、今次全学連大会の成功で、11月集会1万人結集の先頭に立ち、革命的激動情勢を決する存在として全学連が登場しよう。
世界大恐慌はこれから本格的に爆発する。起きているのは、1929年を超える、後のない大恐慌だ。もはや支配階級には何の解決策もない。〈改憲・戦争と民営化・労組破壊〉と対決する労働者の国際的団結、その発展としてのプロレタリア世界革命こそが労働者・学生の生きる道だ。
ブルジョアジーの言う「景気回復」なるものの実態は何か。
一つに、巨額の国家財政をつぎ込んでかろうじて成り立つ、どうしようもない構造だ。シティ、GM、AIGなど帝国主義中枢の資本が、もはや国家のてこ入れなしには1秒たりとも成り立たない破綻的状況だ。しかも、この資金投入そのものが天文学的な財政赤字を生み出し、ドル暴落を準備している。ドル支配が最後的に崩壊するとき、帝国主義はより巨大な大恐慌と世界戦争への道に突き進んでいく。
二つに、「企業業績の回復」などは粉飾のオンパレードであり、根本的にごまかしだ。米帝は時価会計を見直し、金融機関を「黒字化」させた。しかし大手金融機関は、数十兆円の不良資産を抱え込んだままであり、矛盾を隠蔽(いんぺい)し先延ばしているだけだ。矛盾の爆発はこれから始まる。
三つに、自動車や電機など基幹産業は、洪水のような財政投入で一時的に生き延びているにすぎない。米帝を先頭に、各国帝国主義がわれ先に自国産業の保護に走っている。帝国主義間争闘戦の激烈化、分裂・ブロック化と世界戦争への情勢は激しく進行しているのだ。
四つに、「景気底打ち」キャンペーンの裏で、膨大な労働者がクビを切られ、賃金を下げられている。こんなものは断じて認めない!
74―75年恐慌でぶち当たった過剰資本・過剰生産力というデッドロックは、国家独占資本主義政策から新自由主義政策への転換、バブル経済の恒常化と全世界的な極限的搾取を不可避にした。昨秋リーマンショック以来の大恐慌の爆発は、あらゆる延命策の最後的破産である。帝国主義は、その基本矛盾である過剰資本・過剰生産力を絶対に解決できない。トヨタは1千万台の生産能力を全世界に保有しているが、09年の生産台数は660万台で、実に3分の1の生産能力が過剰だ。拡大再生産を原理とする資本主義において、激烈な縮小再生産状態が進行し、それがストレートに大失業攻撃となって襲いかかっている。
11月1万結集の先頭に立つ
しかし同時に大恐慌は、労働者階級の激しい怒りと革命情勢を生み出している。韓国サンヨン自動車労組の闘いは、大恐慌時代に立ち向かう労働者階級の戦闘性と団結した力の大きさを示し、ブルジョアジーどもを震え上がらせた。動労千葉が参加した7月のサンフランシスコ国際労働者会議は、スターリン主義による30年代国際階級闘争の破壊・分断以来の歴史を突き破り、国境をこえる団結を甦らせる現実性を切り開いた。そして大恐慌と対決する国際的な労働者の結集軸こそ11月労働者集会だ。
法大闘争は、動労千葉とひとつになって闘い抜いた6・14―15闘争をもって、労学共闘の決定的地平をかちとった。この爆発的発展が11月労働者集会だ。学生と労働者の未来はひとつだ。全学連は11月1万人結集運動を最先頭で闘い、時代を揺るがす決定的存在として登場しよう。
学生の自己解放的決起で全学連運動の復権を
第三に、今次全学連大会の成功から、全学連運動を復権しよう。
学生運動は歴史の転換点において、必ず情勢を切り開く決定的な起爆剤として登場してきた。戦後革命期の48年9月、学生の怒りと現状変革のエネルギーは爆発し、授業料値上げ阻止ストライキの中から「学問の自由と生活防衛」「戦争反対」を掲げて全学連が結成された。
そしてただちに、反動的大学法案粉砕を目指す全国220校のゼネラルストライキに突入し、全国キャンパスに学生自治を確立して大学をブルジョアジーの支配の破綻点として強制していく歴史的な出発点を築いた。それは同時に、「共産主義教授の追放」を叫ぶGHQ・イールズを大学からたたき出し、レッドパージを学生運動の力で粉砕する決定的な勝利だった。
全学連運動は、50年代後半にスターリン主義と決別するという思想的な飛躍を成し遂げ、60年安保闘争においては国会周辺を埋め尽くす全国の巨万学生の実力決起を実現した。
そして70年安保・沖縄闘争において、大学解放闘争とベトナム反戦闘争の結合の中、ついに「反帝国主義・反スターリン主義」を掲げキャンパスを拠点に世界革命へと進撃し、日本階級闘争の牽引(けんいん)力となった。さらに、新自由主義攻撃の開始としての国鉄分割・民営化と三里塚闘争破壊攻撃と真っ向対決した85年の蜂起的決起をかちとった。
そして今、革命的大激動情勢の中で、法大闘争が全国学生と労働者の未来をかけた決戦としてうち立てられた。この中で全学連運動を甦らせよう。
全学連の旗のもとに300万学生は団結しよう。学生はこの時代にいかに生きるべきなのか?
大恐慌と対決し、教育の民営化と立ち向かう全学連を、一人ひとりの自己解放的決起によってつくりだそう! 大学と社会の腐敗・閉塞に怒り、法大の闘いに魂を揺さぶられる学生は、一人の例外もなく全学連大会に結集しよう!
闘うマル学同に結集しよう
最後に、全学連大会の成功と法大闘争の爆発で、マルクス主義学生同盟1千人建設をかちとろう! 革命的な労働者党の建設が国際プロレタリアートの死活的課題になっている。時代は革共同とマル学同の登場を求めている。闘う学生はマル学同に結集し、ともに革命に生きよう! 全国学生は全学連大会に大結集し、今秋法大決戦を大爆発させよう! 8学生を奪還しよう! 10・11三里塚闘争から11・1労働者集会へ攻め上ろう!
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大学・教育を学生の手に取り戻そう!
法大闘争勝利! 11月労働者集会への1万人結集へ!
全学連第70回定期全国大会
【日時】9月10日(木)〜12日(土)
*10日は午後1時〜5時、11日は午前9時〜午後5時、12日は午前9時〜午後4時の予定
*10日 来賓あいさつ 三里塚芝山連合空港反対同盟
11日 記念講演 法大弾圧弁護団・団長 鈴木達夫弁護士
【会場】文京区民センター(文京区本郷4−15−14)
*東京メトロ・後楽園駅または都営地下鉄・春日駅(いずれも徒歩2〜5分)、JR総武線・水道橋駅徒歩10分
(参加費)1000円(会場費、資料代など *宿泊費除く)
(連絡先)TEL050−3036−6464)
mail_cn001@zengakuren.jp
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週刊『前進』(2405号5面2)(2009/08/31 )
破綻する“オバマの戦争”
アフガン・イラク新情勢
米帝オバマの新戦略のもとで、アフガニスタン・イラク侵略戦争体制と軍事支配は、今日、総崩壊的危機に直面している。
とりわけアフガニスタンでは、この数年間にタリバンが南部諸州を基本的に制圧した。タリバンは現在、カブール攻略を射程に入れて、カブールに隣接した中部のマイダンワルダック州に進出し、その大半を掌握して首都包囲体制を構築しつつある。カブール市内でもタリバンは、米軍やNATO指揮下の国際治安支援部隊(ISAF)に対する激しい攻撃を仕掛けている。NATOの統計によると、09年1月から5月までのタリバンによる攻撃件数は、前年同時期に比べて59%も増加した。
6月11日、中央アジアを管轄する米中央軍のデービッド・ペトレアス司令官は、「アフガニスタンでの先週の治安情勢は、過去最悪レベルに達した」と述べた。米軍の増派後も「数カ月は厳しい状況が続く」との見解を示したのだ。
首都陥落の危機に恐怖した米帝は、起死回生の一打として、6、7月に、タリバンの拠点地域に対して、増派された米・EU軍の総力を投じた全面的な掃討作戦を組織した。
6月19日からは、英軍がアフガニスタン駐留軍9000人の3分の1を投入した掃討作戦を南部ヘルマンド州で展開した。7月2日からは、米海兵隊4000人を投入して、同州で大規模掃討作戦「剣の一撃作戦」を展開した。これは海兵隊による作戦の規模としてはベトナム戦争以来、最大規模のものであった。7月中旬以降は、ドイツ軍3000人がアフガニスタン北部で、ドイツ軍としては戦後最大規模の掃討作戦を展開した。
米帝はこれらの作戦によって、タリバンの戦闘力と拠点を破壊して力関係を逆転して、8月のアフガニスタン大統領・地方議員選挙をのりきり、軍事支配を再確立しようとした。だが、結果は惨めなものであった。タリバンの激しい反撃で、ISAFは重大な打撃をこうむった。7月1カ月だけで76人(米軍43人)も戦死者を出したのだ。この戦死者数は、01年のアフガニスタン侵略戦争開始以来最悪だ。
しかもタリバンは、以後も攻勢を弱めず、掃討作戦で米軍の虐殺が行われた地域の住民を結集し、選挙期間中もカブールおよび全土で攻撃を強化した。この結果、09年のISAFのアフガニスタンでの戦死者は、同年のイラクでの米・英軍などの戦死者(114人)をはるかに上回る295人(8月25日現在)となった。2万1000人の米軍を増派し、NATO諸国からも増派させて危機をのりきろうとするオバマの新戦略は完全に破産したのだ。
イラクにおいても、米帝の軍事支配体制が急激に崩壊し始めている。米軍が組織したスンニ派武装組織・覚醒評議会をシーア派政府が解体するのに伴って、レジスタンス勢力の再生・強化と、アルカイダの復活が進んでいる。
アフガニスタン・イラク両国におけるオバマ政権の新戦略の破産は、世界大恐慌の本格化の中で、米帝の中東支配・世界支配の危機と歴史的没落を一挙に促進するであろう。
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週刊『前進』(2405号5面3)(2009/08/31 )
米金融システムに「新たな爆弾」
大恐慌はいよいよ激化へ
世界大恐慌は、1929年〜30年代を超える後のない大恐慌として進行し、激化している。日米の政府やブルジョアジーは、大恐慌下の異常とも言える株価の上昇や、「会計のマジック」=粉飾決算に支えられた大手金融機関の「黒字化」などを理由に、「底入れの兆し」「最悪期は脱した」などと宣伝している。だが金融も実体経済も、天文学的な規模の財政投入というカンフル注射によってやっと延命しているに過ぎない。
そして次の金融的危機の爆発や、雇用、設備投資、個人消費などのさらなる悪化で不可避となる「二番底」「三番底」の到来に、戦々恐々としているのが実態だ。
まず、そもそもシティグループ、AIG、住宅金融2公社などの巨大金融機関は、依然、政府管理下のきわめて危機的な状態にあり、公的資金返済のメドも立っていない。また住宅ローンの証券化バブルの崩壊で生まれた金融機関の膨大な不良資産も解消されてはいない。「レベル3」と呼ばれる値段も付かない不良資産だけでも、大手18社の合計額で6575億jに達するのである(3月末現在)。
その上でゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなど大手商業銀行・投資銀行は、粉飾決算でストレステスト(健全性審査)をのりきり、相次いで増資や預金のかき集めに走っているが、企業や家計は逆に、貸し渋りと信用収縮に直撃されているのだ。
この間の株価の急上昇なるものも、新たな危機を準備するものでしかない。米帝が「強いドル政策」を打ち出した95年以降、世界の金融資産は急膨張した。95年の63・9兆jが、ピークの07年10月には実に187・2兆jだ。これがリーマン・ショックをはさんだ株価暴落で20兆j減少し、08年11月には165・8兆jとなった。だが95年以降に増加した約100兆jは消えたのではない。破綻したリーマンを含む旧5大投資銀行などがつくり出したこの膨大なバブル資産が、またぞろ投資先を求めて、日米の株価を押し上げているのだ。しかし、これがまたどこかで暴落を不可避とし、大恐慌を新たに激化させるのである。
さらに重要なことは、米帝の金融システム自身が「3大リスク」と言われる「新たな爆弾」「新たなサブプライム問題」を抱えていることだ。その第一は、ニューヨークなどに林立する巨大オフィスビルが象徴する商業用不動産市場の悪化だ。これが当面、最大の「爆弾」だ。第二は、プライムローンにも拡大している住宅ローンの債務不履行の急増である。第三は、中小金融機関の経営悪化である。すでに09年1月以降、8月中旬までに全米で77行が破綻したが、今後、「数百の地域銀行が破綻する」と言われている。
まさに大恐慌情勢は「底打ち」「回復の兆し」などの大宣伝とは正反対の現実にある。29年大恐慌の場合も、30年には早くも「回復」などと言われた。しかしその後、危機と崩落を断続的に深め、33年3月の「最低点」へと転落していったのだ。世界大恐慌がもたらす戦争・大失業の攻撃との闘いは、いよいよこれからだ。11月1万人決起で立ち向かい、大恐慌を世界革命へ転化しよう。
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週刊『前進』(2405号6面1)(2009/08/31 )
11月1万結集が障害者解放の道
道州制・民営化攻撃と闘い障害者自立支援法撤廃へ
関東障害者解放委員会
労働者階級人民と帝国主義・資本家階級との力勝負の時代がやって来た。大恐慌をプロレタリア革命に転化するのか否か、まさにその攻防は、労働組合をめぐってどちらが組織するのかによって決まる。一切の差別・抑圧を粉砕し、人間解放をかちとる闘いの出発点は労働運動・労働組合をめぐる攻防の中から始まっている。動労千葉を先頭とする1047名解雇撤回、分割・民営化反対の国鉄決戦はすでにその国際連帯闘争、あるいは法大を始め労学共闘の発展として階級的労働運動路線の具体的発展を切り開いている。国鉄を先頭とする4大産別決戦を革命戦略として、11・1労働者集会1万人結集へ闘いぬこう。
(写真 6・14闘争にも「障害者解放」のスローガン)
革命の大チャンス到来
戦後革命期以来の革命の大チャンスが訪れている。恐慌は、資本主義に固有の賃労働と資本の矛盾から発生する以上、労働者階級人民が死に瀕(ひん)する資本主義・帝国主義に強制した事態でもある。大恐慌を革命に転化することが問題になっている。
ルーズベルトやオバマのように、あるいはナチスやスターリン主義のように資本主義救済に走り戦争と殺戮(さつりく)を引き起こすのか、それとも体制内労働運動と闘って労働者階級が政治権力をブルジョアジーから奪取し、〈党−労働組合−ソビエト〉の闘いでプロレタリアートの独裁をかちとり、資本家的私的所有(私有財産制)を廃止し、階級廃絶をめざす新しい協働的生産関係を切り開くのか、の二者択一だ。革共同は綱領草案を発表し、09年11月労働者集会を切っ先にプロレタリア世界革命を切り開く勝利の大道を明らかにした。
労働組合こそ職場生産点を基礎に「絶対反対論・階級的団結論」で労働者階級の団結拡大をかちとる身近な武器だ。労働組合を国際主義・マルクス主義の旗のもとによみがえらせ、帝国主義に寄生し癒着する日和見主義潮流・体制内労働運動と闘い、全戦線で階級的労働運動路線を実践しよう。
動労千葉のように闘う
大恐慌下で日帝の最後の延命策としてある道州制攻撃との激闘を、動労千葉を始めとする国鉄決戦を先頭に全戦線で闘い、11・1日比谷野音へ進撃しよう。@dan@dan
日帝は国際帝国主義の「最弱の環」であり、市場・勢力圏も持てず保護主義・争闘戦に追いつめられ、自民党による戦後議会制的な支配も失った。この動乱の中、日帝は労働組合の解体に最後の望みをかけ、ファシスト橋下徹(大阪府知事)らの首長連合や自治労本部など体制内労働運動指導部にすがりつき、「公務職場の民間開放、少子高齢化突破、資本規制撤廃」などを振りかざして道州制導入に突進している。それは「戦争・改憲、民営化・労組破壊」の攻撃そのものである。
支配階級は、「公務員360万人のいったん全員解雇、半分の人員で2倍働く条件で再雇用、公務員身分保障の廃止、教育労働者など現業126万人を私学化、公設民営化などで再雇用」(関西経済同友会)と、国鉄分割・民営化攻撃の数十倍の首切りを呼号している。
しかし一方で、彼らは労働者階級の反撃におびえている。国鉄労働者への「ヤミ・カラ」キャンペーンとまったく同じ手法で、「公務員=国賊」「財政赤字の責任を取れ」などという悪宣伝を行い、道州制攻撃を強行しようとしているのだ。
だが、道州制攻撃とは、すでに破綻が明白になっている新自由主義の絶望的貫徹の攻撃であり、何ひとつ成算のない攻撃である。
だから動労千葉のように、また国労5・27臨大闘争弾圧被告団のように「解雇撤回! 民営化絶対反対!」「道州制絶対粉砕!」で闘えば、必ず勝利できるのである。
さらに10・11三里塚闘争が重大な決戦だ。日帝の道州制攻撃は今日、農地死守・軍事空港反対を貫く三里塚闘争への解体攻撃として襲いかかっている。
三里塚反対同盟と動労千葉の労農連帯を守り、新自由主義下での農民圧殺攻撃を粉砕するために、農地死守を貫く三里塚決戦の先頭に、障害者は断固として立とう!
世界大恐慌は、労組絶滅や大量解雇、徹底的な非正規雇用化として労働者階級に襲いかかっている。
韓国サンヨン自動車の労働者は3000人近い整理解雇に対して、命がけの工場占拠・ストライキ闘争で闘い、労働者の国際性・戦闘性を明々と照らし出した。「帝国主義の危機突破のために死ね!」という攻撃への労働者の実力反撃は、国鉄・三里塚決戦とまったく同質の闘いだ。国際連帯を貫き闘おう!
道州制と障害者抹殺攻撃
道州制粉砕決戦と一体で障害者自立支援法撤廃−障害者抹殺攻撃粉砕をかちとろう。
06年に施行された障害者自立支援法は、中曽根政権による臨調・行革攻撃から始まった国鉄分割・民営化攻撃と一体で進められてきた新自由主義・民営化攻撃である。それは日帝の財政破綻の責任を労働者に押しつけ、侵略と軍事的突出をかけて「活力ある福祉社会」の名で自己責任・自助努力をあおり、社会福祉それ自体を抹殺していく攻撃だった。
しかし、動労千葉を先頭とする国鉄決戦の中で、労組破壊の狙いは完全に破綻した。この破綻の上に90年「社会福祉の基礎構造改革」から、介護福祉に応益負担と市場原理、非正規労働者化を強制する2000年介護保険法−2006年障害者自立支援法が森、小泉・奥田らによって制定された。しかし広範な怒りは増すばかりだ。
今日この道州制攻撃は「社会的弱者を峻別する」と宣言し、社会福祉解体を障害者抹殺攻撃として純化しようとしている。さらに改悪臓器移植法実施、保安処分、優生攻撃、連合と一体となって新たな障害者救済機関創設のもとでの労働者への責任転嫁や分断を強める「障害者差別禁止法」制定攻撃を激化させようとしている。「戦争・改憲、民営化・労組破壊」との対決を鮮明にして暴露・断罪しよう!
地区党建設へ団結しよう
障害者解放闘争は世界プロレタリア革命を断固掲げ、地区党建設、マル青労同・マル学同各1000人建設を闘いぬく。このことをはっきりさせ、11月労働者集会1万人結集の先頭に立とう。
障害者解放闘争はプロレタリア革命の課題であり、問題の発祥がたとえ社会的差別・抑圧という民主主義的課題であったとしても、その究極的解決はけっしてブルジョア民主主義革命の課題ではない。
07年「7月テーゼ」で武装したように労働者階級は世界的に単一の階級であり、民族・国籍・国境を越えて団結する存在である。全人間の解放は階級を廃絶することのできる労働者階級の特殊的解放によってもたらされるのであり、それは労働者階級の自己解放闘争を真に貫けた場合に達成できるのである。
「差別は革命後も残る」としてプロレタリア革命の旗を早くも投げ捨て永遠にブルジョア民主主義にすがりつく塩川一派の小ブル反革命を粉砕し、プロレタリア独裁に向けて闘いぬこう。
障害者解放闘争を労働者階級の団結を強化するために闘いとろう。障害者を始めとした労働者階級は、いかに労働者と障害者が分離・分断されているかの現実と格闘し、結局はその原因が賃金奴隷制度であり階級分断であることを見抜き、その突破のために闘うことが必要である。
階級社会を廃絶することを抜きにして「自由・平等・対等・人間奪還」はあり得ない。この立場を貫いて労働者階級としての階級的団結−地区党建設、青年獲得の中でさらなる団結の拡大をめざして闘おう。一切の結論は11・1労働者集会1万人総決起をなんとしてもわが手でつくり出すことだ。障害者解放戦線は全力でその闘いに立つことを誓い合おう!
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週刊『前進』(2405号6面2)(2009/08/31 )
迎賓館・横田爆取弾圧差し戻し審
無実の弁護側立証へ
早期結審・有罪策動粉砕を
9月17日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判(須賀武敏・十亀弘史・板垣宏の3被告)差し戻し審第17回公判が行われます。
東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)は、この日と10月15日の2回の裁判で、被告・弁護側立証を終了するように通告してきています。デッチあげ弾圧と真っ向から闘い続けて22年。いよいよ最終的決着をつける重大局面に突入しました。東京地裁による早期結審・有罪策動を全力で粉砕し、再度の無罪判決をかちとるために、裁判の傍聴に万難を排して駆けつけてください。
私たちは、16年もの長期裁判の死闘を制して、一審では無罪判決をかちとりました。ところが控訴審では、一度も事実審理をすることなく、「無罪破棄、差し戻し」の判決が強行されました。東京高裁の中川武隆裁判長は、検察官が請求した「証拠」の目録だけ見て、「それらを審理してみれば有罪になると推定される」とする、とんでもない予断・偏見・矛盾に満ちた判決を下したのです。
しかし、差し戻し審で検察側立証は全面的に破綻しました。控訴審判決で「審理不尽」だとした、@橿原、A関之沢林道、B金沢関係の証拠調べを強行しましたが、被告・弁護団の闘いによって、私たちと何の関係もない事実が暴かれました。とりわけ、検察官がデッチあげの最大の「証拠」としてきた、金沢借家で「発見押収」されたと言う金属くずとその鑑定に関する「証拠」を、ほぼ全面的に撤回させたことは、決定的な勝利です。
ところが、林裁判長は、検察官請求証拠のすべてを採用しました。いかに検察側立証が破綻しようと、控訴審判決に込められた国家意思を体現して、有罪判決を狙っていることは明白です。
私たちは無実です。こんなデタラメで許しがたい国家権力によるデッチあげ裁判を粉砕するために、17日から開始される弁護側立証を全力で闘います。
第一に、橿原借家関係「証拠」とは、大阪府警が1989年に奈良県橿原市の借家から押収したとされる「メモ」です。これらが時間的にも場所的にも無関係であることは明らかです。第二に、関之沢林道関係の「証拠」も、本件とまったく関係ありません。その上さらに、検察官が主張する「メモ(地形絵図)」と現地の地形などが異なっていることが、現地調査によって明らかになっています。第三に、検察官は、私たち3人が1985年に金沢市内の借家で「ロケット弾」を製造したとデッチあげていますが、まったく事実無根です。根拠のない虚構ストーリーを事実をもって暴いていきます。第四に、検察官により意図的に隠されていた、岩手借家から押収された「メモ」の開示をかちとりました。これらによって、私たちの無実を証明します。第五に、一審無罪判決を破棄した控訴審判決の誤りを明らかにする刑訴法学者の意見書を提出します。
私たちへの弾圧は、中曽根政権による国鉄分割・民営化を軸とする〈軍事大国化・改憲、民営化・労組破壊〉の新自由主義攻撃と非妥協に対決して、この攻撃を粉砕した動労千葉の決死のストライキと、中核派・革命軍による迎賓館・横田基地などへの連続的な砲弾ゲリラ戦闘が爆発したことに対する国家権力の報復としてかけられたものでした。
1987年にデッチあげ逮捕されてから22年間、16年間の超長期の未決勾留にも屈せず、国家権力と完黙・非転向で闘い勝利してきました。
今日、日米欧の新自由主義攻撃は29年大恐慌をこえる世界大恐慌を引き起こし、大失業と戦争の攻撃を激化させています。労働者階級の怒りは自民党支配を崩壊させ、未曽有の激動情勢に突入しました。
私たち被告団は、労働者階級の怒りの決起と結びつき、不撓不屈(ふとうふくつ)にデッチあげ攻撃と闘い、必ずや勝利します。9月17日の差し戻し審に大結集してください。11月1万人結集をともに闘いましょう。
(迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧被告団)
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週刊『前進』(2405号6面3)(2009/08/31 )
団結ひろば 投稿コーナー
8・6ヒロシマ大行動から11月1万人へ! 広島 竹林かな
全国の仲間の皆さん、8・6ヒロシマ大行動への賛同・参加、本当にありがとうございました。
先日、総括の実行委員会を行いました。会議の冒頭、呼びかけ人でもある反戦被爆者の会の下田礼子さんは「大成功だった! 私たちは田母神にも断固応戦して追っ払った! 来年の8・6に向けてと言いたいところだけど、まずは11月1万人を集めることです!」。さらに「世界の労働運動のリーダーである動労千葉の田中委員長が発言してくれて、デモの一番先頭で歩いてくれる。お金を積んだって来てくれる人ではない。大行動に来て下さるのは本当にすばらしい」と初っぱなから11・1へ向けた檄(げき)を飛ばされました。
下田さんを見ていると被爆者の怒りが解き放たれるというのはこういうことなんだと実感します。オバマに、麻生に、田母神、北朝鮮排外主義にストレートに怒る。そして労働者階級の闘いに信頼を置き熱く期待する。あらためて「大行動」への確信を深めました。
広島の地で動労千葉派の旗をうち立てて闘っている動労西日本広島支部長の大江照己さんは、4月3日の第1回実行委員会から呼びかけ人の先頭に立って奮闘して下さいました。
大江さんは「今年呼びかけ人陣形が変わりましたが、われわれこそがイニシアチブを取ろうと全力でやり抜きました。組合員全員が5日、6日すべての行動に参加し大行動をけん引しました。次は9月19日の広島労働者総決起集会をかちとり、11・1日比谷です!」と、総括というよりは次の闘いの方針を確認し団結ガンバローで締めくくりました。
8・6の結論は11・1日比谷1万人結集の実現です。広島でも8・6での闘いを武器に全力で闘います!
自治労組合員は闘う方針を求めている! 東京西部 T・M
自治労中央は民主党政権実現に向けて政労使一体の産業報国会に突進しています。熊本で開かれた自治労大会で労組交流センター自治体労働者部会は国鉄1047闘争を先頭に現場労働者の闘いで自治労をよみがえらせようと11月労働者集会の宣伝を行いました。
同時に、法大弾圧を労学の団結で打ち破ろうと、8学生釈放を求める全国声明署名も多数集まりました。自治労中央による情宣活動の妨害を打ち破り、青年労働者と話すことができました。
昼休みに会場外のベンチで食事をとっている2人連れの青年労働者に、3年間で110人の逮捕を打ち破って闘う法大闘争を、教育の民営化との闘いとして提起すると、直ちに理解してくれました。ほとんど報道されていないので初めて知るのですが、大弾圧とともに不屈に闘う学生に驚きと敬意をもって賛同してくれました。
青年労働者は「私の大学も独立法人化で、利益の出る研究が推進されていった。大学が営業権をふりまわし利益追及に走ることが問題だ」と闘いの本質をつかんでくれました。
残念ながら途中で自治労本部に妨害されオルグは中断しましたが、労働者は法大闘争を直ちに理解し共有してくれます。
鹿児島・阿久根市では組合を批判する市の掲示物をはがしたことで自治労組合員が懲戒免職の弾圧を受けています。しかし自治労本部は「裁判で争う」と、全国の自治体労働者の怒りの大衆行動で阿久根市長を打倒しようと呼びかけることを放棄しています。労働者の怒りを抑え、「政労使一体のパートナー」(岡部委員長あいさつ)路線に組合員を引き込もうというのです。
8学生釈放全国声明に多数の賛同が集まったのは、自治労組合員が資本・当局と闘う方針を求めているからです。
闘いの方針を提起できるのは11月集会派だけです。11月集会1万人の登場を実現し、社会を根底から変革する闘いを開始しましょう。
「最後の赤紙配達人」が問う自治労の現状 東京 堀北真治
8月10日の夜、TBSテレビで「最後の赤紙配達人」という番組が放映された。滋賀県の大郷村(現・長浜市)の役場の兵事係だった実在の西邑(にしむら)仁平氏(現在104歳)が主人公だ。
役場の兵事係は、召集令状すなわち「赤紙」の配達人だ。兵事係は召集される本人に赤紙を届ける。「おめでとうございます」と言わなければならない。召集を受ける方も名誉だと思わなければならない。そのくせ軍隊は懲罰として反政府的な人間を召集することも多々あった。これが天皇制国家だ。
兵事係は、召集された村人が死亡した場合、今度は戦死公報を家族に届けなければならない。西邑氏は16年間で200人以上の戦死公報を村人に届けた。こんな嫌な仕事はないだろう。
敗戦直後、村長から兵事書類をすべて焼却するように命令された西邑氏だったが、命令のままに戦場に行かされ、人生の半ばにして命を失った人びとの記録を焼くことはできないという思いで、国家の命令に背いて兵事書類を自宅に保存した。西邑氏の反戦の決意を感じる。
戦前の市町村役人は軍と警察、天皇制国家の巨大な暴力に強制されて住民を軍と戦地に送り出す役割を担わされた。
戦後の自治体労働運動は「二度と赤紙を配らない」という決意をこめて開始された。
だが、64年後の今、自治労は北朝鮮排外主義を扇動するだけでなく、民間賃金の低下を理由に自分たちの賃上げなど生活と権利を守る闘いもしない方針を8月熊本大会で決定した。”滅私奉公”で大恐慌下の日本帝国主義を救おうという立場に転換したのだ。自治労本部は組合員に再び「赤紙」を配らせるのか!
自治労本部を打倒し、自治労の大転向を阻止し、労働組合運動としてよみがえらせることが急務だ。それには11月1万人結集が最短の道だ。
“奪われたものすべて奪い返す”星野闘争を 東京・三多摩 加納敏弘
先日、T駅で「星野文昭さんを自由に!第2次再審・釈放要求署名」街宣を行いました。1時間余りの街宣で、署名が19筆集まりました。当日は、市をあげたお祭りで、駅前のコンコースでもお囃子(はやし)が聞こえるにぎやかな状況で、「どうかな」と思ったのですが、多くの人が足を止めてくれました。
「獄中35年」という事実に驚いて署名してくれる人が多かったです。無実の人間を35年間も獄中に閉じ込める国家権力に怒りを示す人がこんなにも多いのか、とあらためて感じました。
「三多摩・星野文昭さんを救う会」は、11・1労働者集会に向けて独自のビラをつくりました。「選挙で世の中変わるのか?」「民主党への政権交代が実現しても資本主義という世の中に変わりはありません」「青年層の2分の1が結婚もできず子どもも生めないという現実が今の大恐慌のもとで変わるというのでしょうか」「資本家によって私たち労働者が搾取される構造は変わらないということです」「私たち労働者が人間らしい、人間として生きていけるための世の中に変えていくことこそ必要なのではないでしょうか」「世の中を本当に変えることができるのは私たち労働者の一つに団結した力です」と、私たちのビラにはあります。
星野さんは、よくメッセージの中で「奪われたものをすべて奪い返す」と言います。労働者は、政治も権力も、人間らしい生活まで奪われています。だから星野さんの闘いが、星野文昭の名前すらも知らない労働者に、すっと通るのです。
星野さんのように、自分自身が闘う。また、星野さんの闘いで青年労働者を組織する。それが生まれ変わった、今の革命情勢に見あった星野闘争です。11月1万人結集を絶対に実現しましょう。
毎週1回街頭に立ち星野さん奪還訴える 東京 野上 巌
8月6日、星野文昭さんは35年目の獄中闘争への突入を余儀なくされました。もはやこれ以上獄壁に閉じ込めておくことはできません。
私は、毎週1回街頭に飛び出し、「沖縄闘争を闘い、獄中35年、無実の政治犯・星野文昭さんを取り戻そう!」「星野文昭さんのように闘おう!」と大声で呼びかけながら、第2次再審署名を訴えています。
署名は平均して1時間で16筆、1回5時間で80筆くらい集まります。カンパも率直に訴えています。
街頭ではいろいろな人に出会えます。35歳の男性は、星野さんの存在に驚き、また大失業と戦争の攻撃への危機感を述べてくれました。8月15日のなかのZEROでの集会を紹介したら、当日来てくれました。11・1労働者総決起集会にも参加すると言っています。
星野さんと同い年だという女性は、71年11・14沖縄返還協定批准阻止闘争のことを知っていました。しかし、星野さんのことは知らず、「まだ獄中にいるのですか」と驚き、すぐに「賛同会員」になってくれました。
まだまだ人びとは星野さんのことを知りません。知れば驚き、怒り、感動し、署名してくれます。「労働者階級の団結した力で、星野さんを取り戻すことは可能です。11・1日比谷へ」と訴えれば、すぐに納得してくれます。星野文昭さんの闘いそのものが11月労働者集会へのオルグそのものだと、実感しています。
全国のあらゆる職場で、学園で、街頭で、全力で星野さんの奪還を訴えましょう。
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週刊『前進』(2405号6面4)(2009/08/31 )
裁判日程
★法大5・28暴行デッチあげ裁判
9月14日(月)午後1時30分 東京地裁(判決)
★迎賓館・横田爆取デッチあげ裁判
9月17日(木)午後1時15分 東京地裁
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