ZENSHIN 2009/07/13(No2399 p06)
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週刊『前進』(2399号1面1)(2009/07/13 )
革共同集会に圧倒的結集を
国鉄闘争の勝利をかけて7・17一日行動へ
道州制・民営化=労組破壊を職場からの決起で粉砕しよう
法大弾圧粉砕・全国声明大運動を
すべての労働者・学生のみなさん! 一切を11月労働者集会1万人決起にかけきって、職場やキャンパス、街頭や地域で猛然と組織戦に打って出よう。世界大恐慌と世界戦争の時代の中で、歴史選択の決定権は労働者階級が握っている。労働組合をめぐる攻防ですべてが決まる。11月集会こそ、国鉄分割・民営化と闘って勝利した動労千葉を軸にする闘う労働組合の結集軸だ。日米韓の最も戦闘的な労働組合が結集する国際連帯闘争だ。世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する闘いがここにある! 動労千葉派の1万人決起の力で、階級情勢を根底から塗り替えよう。国鉄闘争勝利の7・17一日行動を闘い、革共同集会−8月広島・長崎反戦反核闘争を爆発させ、11月に進撃しよう。
(写真 三里塚、労農学の団結で反撃に立つ 7月5日、空港に深く突き刺さる会場で集会。東側誘導路の7月供用、「第3の誘導路」計画に怒り沸騰=記事4面) 1047名闘争の正念場
国労5・27臨大闘争弾圧裁判が7月17日、最終意見陳述を迎え、結審する。すべての闘う労働者は、7・17一日行動に決起しよう!
国労5・27弾圧は、国家権力と国労本部が一体となって、国鉄1047名解雇撤回を貫く国労内の動労千葉派=国労共闘をつぶすことを狙った政治弾圧だ。国労本部は、02年の国労5・27臨時大会で、国鉄1047名解雇撤回に向けて鉄建公団訴訟に立ち上がった国労闘争団を統制処分にしようとした。国労共闘は統制処分に反対して、ビラまき・説得活動に立ち上がった。これに対して国家権力と国労本部は、暴力行為等処罰法をもって国労組合員と支援者を不当逮捕・起訴した。これが国労5・27弾圧だ。
国鉄分割・民営化以降、日本共産党・革同や協会派が国鉄1047名闘争を解体・幕引きしようとする中で、国鉄1047名解雇撤回要求を貫いて闘ってきたのが動労千葉であり、国労共闘だ。
国家権力は、動労千葉派を壊滅させなければ、国鉄1047名問題を終結させることも、国労を解体することもできない。しかも、4党合意が破産する中で、動労千葉と国労共闘の闘いは、国労闘争団と結合して、国鉄1047名闘争の責任勢力となり、日本労働運動の主流派として登場しようとしていた。これに恐怖した国家権力と国労本部は、労働運動弾圧法=暴力行為等処罰法を振りかざし、国労5・27弾圧を強行したのだ。
それは、法大学生運動が3年間の死闘をへて、ついに法大文化連盟と3万法大生が結合する情勢を生み出し、4・24法大生1500人決起を実現したことに対して、暴処法弾圧がかけられた構造とまったく同じである。
国労5・27弾圧との闘いは、動労千葉の闘いと並んで、国鉄1047名闘争の柱だ。国労5・27弾圧を粉砕する闘いを、国鉄を先頭にすべての産別に押し広げ、その力で、警察に組合員を売り渡した国労本部を打倒し、国労を動労千葉と並ぶ階級的労働運動として再生させよう。
国鉄決戦の勝利にすべての労働者の未来がかかっている。2千万人を超える非正規職労働者の現実や、労働者の怒りを圧殺する連合本部や全労連本部の腐った労働運動など、すべてが国鉄分割・民営化から始まった。
だが、国鉄分割・民営化は決着していない。国鉄1047名闘争が闘われているからだ。日本帝国主義は、国鉄闘争を解体できなければ道州制や改憲もできない。だからこそ、日帝は、国鉄1047名闘争解体に全力を挙げ、国労本部と4者4団体は、自民党に土下座して国鉄1047名闘争を解体・幕引きしようとしているのだ。
今こそ、すべての労働者の闘いで、国鉄1047名解雇撤回をかちとり、国鉄分割・民営化に革命的決着をつけよう。国鉄闘争を水路に連合本部や全労連本部を打倒して、闘う労働組合をよみがえらせよう。日本の労働運動を戦闘的に復権させる力を労働者階級は持っている。11月労働者集会1万人決起をかちとり、動労千葉派が労働運動の主流派になろう!
国労5・27基金、動労千葉物販、NIPPO物販を全職場に広げて、全労働者の力で国鉄決戦に勝利しよう。
資本主義の救済か打倒か
世界大恐慌が爆発し、帝国主義は大量首切りと保護主義、世界戦争に突き進んでいる。今や、「資本主義の救済か打倒か」の二者択一しかない歴史の分岐点だ。
日本政府は「景気底打ち」を宣言した。だが、現実はまったく違う。金融恐慌と実体経済の悪化が相互促進的に爆発している。アメリカの銀行破綻は今年だけで52行、昨年の2倍を超えた。住宅価格は下落し、住宅差し押さえは急増。クライスラーとGMの破綻に続き、米自動車部品大手リアが経営破綻した。粗鋼生産は半減し、自動車販売も激減している。
何よりも大失業だ。アメリカやEUでは、失業率が9・5%。日本の失業率は5・2%だが、現実は倍以上だ。失業保険切れが始まっている。再就職もできない。失業し、生きる展望を失った労働者による事件が続発している。世界の労働人口の6割にあたる18億人が非正規職労働者となり、栄養不足の飢餓人口は10億人を超えた。労働者が生きていけない現実! この一点で、帝国主義など打倒すべきだ!
日帝は、08年だけで年金積立金の運用で9・6兆円の損失を出した。資本家救済のための景気対策で大量の国債を発行した結果、今や1年間の収入は、税収を借金が上回っている。完全に財政破綻だ。日帝は、福祉・医療制度の解体、消費増税で、労働者に財政破綻のツケを押し付けようとしている。資本主義はもう終わっているのだ!
だが、資本家どもは、道州制の導入で延命しようとあがいている。日本経団連が道州制推進の国民運動を絶叫し、自民党も民主党も道州制を選挙公約に掲げるに至った。衆院選が道州制の一大キャンペーンの場となろうとしている。前航空幕僚長・田母神や大阪府知事・橋下などがこの攻撃の先兵、突撃隊となっている。
日帝・資本家階級は、道州制推進の国民運動をもって、すさまじい労組破壊攻撃を強行しようとしている。自治体労働者・教育労働者への「国賊」キャンペーンを展開し、自治労・日教組を解体しようとしているのである。絶対に粉砕しなければならない。
それは、国鉄分割・民営化の全社会化だ。日帝は、労働組合の解体をもって一切の犠牲を労働者階級に押し付け、戦争に突き進もうとしている。
だが、こんな攻撃は絶対に破綻する。労働者の怒りは満ちあふれている。動労千葉のように闘おう。動労千葉派が職場で「絶対反対」で闘えば、戦後革命を超える巨大な階級決戦となる。道州制攻撃に日帝の死活がかかっている。道州制粉砕決戦を日帝を打倒するチャンスに転じよう。
オバマ打倒の反核闘争を
8・6広島−8・9長崎反戦反核闘争を、4大産別決戦の爆発をかけて闘おう。最大の焦点は、反戦反核闘争を中心で担ってきた自治労など4大産別労組の戦争動員か、戦闘的再生かの攻防だ。オバマ賛美の日本共産党スターリン主義と連合本部を打倒しよう。
7・6米ロ首脳会談での「核弾頭の削減合意」は、古くなった核兵器を廃棄し、新型核兵器を開発・配備して核独占体制を維持するためのものだ。核廃絶など百パーセント否定している。むしろ、「核弾頭の削減」を押し出して北朝鮮やイランに核開発放棄を迫り、拒否すれば核廃絶という「大義名分」で侵略戦争に突入しようとしているのである。
ラクイラ・サミットでも、帝国主義強盗どもは、北朝鮮やイランを名指しして新たな侵略戦争宣言を行った。帝国主義のもとでの核廃絶などありえない。実際、米帝オバマは6月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行った。オバマは、核廃絶の幻想で労働組合を資本主義擁護に抱え込み、戦争動員しようとしているのだ。「核兵器のない世界」は、帝国主義を打倒してこそ実現できる。
8・6−8・9闘争を米日帝による北朝鮮侵略戦争と対決して闘おう。核に対する労働者の怒り、被爆者の怒りを爆発させよう! 再びの核戦争を許すな! オバマ打倒! 麻生打倒! 全世界の労働者の国際的・階級的団結で核をなくし戦争をとめよう!
法大弾圧粉砕の署名を数十万人規模で集め、獄中の8学生を即時奪還しよう!
闘うすべての青年労働者はマル青労同に、すべての学生はマル学同に結集し、ともに闘おう!
革命の成否をかけて夏期一時金カンパ闘争を推進しよう。
東京・関西・東北の革共同政治集会に大結集し革命的労働者党建設の新たな段階に突入しよう!
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週刊『前進』(2399号1面2)(2009/07/13 )
前進速報版から
▼釜山地下鉄スト7日間、現場闘争に転換▼東北石けん労組が地労委行動▼田母神講演粉砕へ、杉並で北島区議先頭に連日の街頭宣伝
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週刊『前進』(2399号1面3)(2009/07/13 )
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革共同政治集会
「大恐慌の到来と世界革命の展望」
――4大産別決戦と国際連帯の力で11月1万人決起へ
東京
8月2日(日)午前11時30分開場
豊島公会堂(豊島区東池袋1−19−1)
基調報告 鎌田雅志
▼法大決戦アピール/革共同中央学生組織委員会
▼マル青労同1000人建設へ/マルクス主義青年労働者同盟
▽連帯のあいさつ▽決意表明/国鉄、全逓、教労、自治体、医療・福祉、合同・ 一般労組、全学連 ほか
関西
7月26日(日)12時30分開場
大阪市立浪速区民センター(大阪市浪速区稲荷2−4−3)
基調報告 本山 喬
▽関西地方委員会報告▽マル青労同・マル学同1000人建設の路線的核心
▽産別委報告/道州制粉砕へ国鉄決戦を軸に4大産別決戦に総決起する ほか
東北
7月26日(日)12時30分開場
せんだいメディアテーク7F(仙台市青葉区春日町2−1)
基調報告 岡崎康史
▽法大決戦アピール/革共同学生組織委員会▽星野文昭同志奪還へのアピール
▽決意表明/マル青労同1000人建設へ国鉄決戦を基軸に闘う現場から
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7・17(金)一日行動
JR東日本・鉄道運輸機構抗議行動
午前8時〜 鉄道運輸機構抗議行動(桜木町アイランドタワー)
午前10次30分〜 JR東日本抗議行動(新宿駅南口)
国労5・27臨大闘争弾圧公判(7被告が最終意見陳述)
午前0時15〜35分 傍聴整理券配布(抽選)
午後1時15分〜 東京地裁104号法廷で傍聴
1047名解雇撤回! 5・27弾圧粉砕!
国鉄闘争勝利総決起集会
午後6時開会
文京区民センター2A
主催/国労5・27臨大闘争弾圧被告団
協賛/国鉄千葉動力者労働組合
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7・19関西新空港粉砕泉佐野現地へ
7月19日(日)12時半集合、1時開会
泉佐野市末広公園コミュニティひろば
(大阪府泉佐野市新安松1−1 南海本線「羽倉崎」5分)
*集会後、りんくうタウンまでデモ
主催 関西新空港絶対反対泉州住民の会
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週刊『前進』(2399号2面1)(2009/07/13 )
民営化絶対反対掲げ支部大会へ
西川郵政資本と一体化したJP労組中央を打倒しよう
全逓労働者の新たな戦闘宣言
4大産別決戦切り開くJPEX決戦の核心点
郵政民営化絶対反対派の闘いが、“第2の郵政民営化”攻撃である大量首切りのJPEX(日通と共同の小包部門子会社)の大破綻を強制している。郵政資本は7月1日のJPEXへの出向内命攻撃を全国的に「延期」した。事業の中核であるSD(セールスドライバー)要員を確保できなかったことが延期の大きな理由だ。6月JP労組大会闘争を頂点とした全逓労働者の闘いが、現場の強制出向拒否の闘いをうみだし、新会社の「要員不足」を強制し、「7・1内命」を粉砕したのだ。
そもそも郵政民営化もJPEXもはじめから破産している。そこに世界大恐慌が直撃し、郵政資本とJP労組中央は大パニックに陥った。とくにJPEX強行突破を組合方針にまで祭り上げたJP労組中央は、自ら強制出向・首切りの執行者として登場すると公言。委員長・山口が会社重役に就任することまでが暴露された。郵政資本・JP労組中央と現場組合員との激突は不可避である。JPEX決戦を第2の郵政民営化粉砕の決戦として爆発させ、国鉄1047名闘争を軸に4大産別決戦をこじ開け、プロレタリア革命に進撃する絶好の情勢の到来だ。
郵政民営化を含む新自由主義攻撃の核心部は、労働者の闘いが打ち破っている。動労千葉を先頭とする国鉄労働者が、国鉄分割・民営化攻撃以来20数年の不屈の闘いに勝利してきたことが決定的である。動労千葉は、日帝・JR体制と非和解的に激突し、団結を守り抜き、23年続いたJR資本とJR総連カクマルの結託体制を崩壊的事態にたたき込んだ。
そしてついに平成採の青年労働者を獲得し、JR労働運動の主流派として登場しようとしている。新自由主義の突破口たる国鉄分割・民営化の足元から、資本主義を打倒する労働運動が圧倒的に登場しつつある。新自由主義攻撃と非和解で「絶対反対と階級的団結」で闘えば勝利できる。ここに郵政民営化粉砕の勝利の核心がある。
資本とJP労組本部が一体化しても、労働者の怒りは抑えられない。国鉄分割・民営化の20万人もの首切りは、JR総連カクマルの反革命暴力があってはじめて強行できた。4次にわたる「労使共同宣言」もJR総連カクマルの暴力で維持されてきたのだ。
しかし郵政資本とJP労組中央には、かつてのJR総連カクマルのような白色暴力を行使する力はない。現場組合員の怒りを抑え込む力を実は何ひとつ持っていない。こんな労組中央が首切りの下手人として登場すれば、直ちに現場組合員の打倒対象となるだろう。
闘う全逓労働者が「郵政民営化絶対反対! JPEX攻撃粉砕! JP労組本部打倒!」の旗印を鮮明に登場し、始まった激突に勇躍として躍り込もう! 全逓労働運動の反転攻勢の大チャンスなのだ。
6月17日から仙台で開かれたJP労組第2回定期大会闘争に全国の闘う全逓労働者が決起し、「JP労組中央打倒! 郵政民営化絶対反対! 民営郵政ぶっつぶせ!」との新たな戦闘宣言を発した。(本紙既報)
世界大恐慌で資本主義は終わりの時代を迎えた。資本家どもは、もう労働者を食わせることもできない。さらに首切りと戦争へ労働者階級をしゃぶりつくそうとしている。この情勢に驚愕(きょうがく)した民営郵政資本は、徹底した首切りと労働強化、そのための労働組合の団結破壊に総力を挙げているのだ。
(写真 大会会場前を制圧した闘う全逓労働者【6月】) 全国の力で中央本部を圧倒した仙台大会闘争
仙台大会は、委員長の会社重役就任が明らかになるなど、資本と組合中央の一体化で重大な転換点となった。労働組合全体を民営化攻撃の推進者にする方針だ。だが、これこそ民営郵政の最大の破綻点だ。現場労働者は絶対に会社の言いなりにはならない。すでに職場の現実そのものが資本当局と非和解的なのだ。職場には怒りが渦巻いている。火がつけば反乱はあっというまに全国に広がるだろう。
第1節●JPEX子会社化・強制出向絶対反対!
今大会で中央本部はJP労組として「郵政事業の持続的発展」という会社のスローガンを基調とし、@JPEX子会社化の推進、A3割の賃下げと成果主義賃金を柱とする人事・給与制度の導入、B労働者同士を競争させ団結を破壊する「同業他社との競争」「生産性向上運動」の推進、C資本との闘いを禁止し(スト絶滅宣言)、組合運動を「福祉型労働運動」と称する国家・企業への奉仕翼賛運動に変える、などが決定された。
JPEX子会社化は郵政の労働現場全体を一変させる攻撃だが、郵政民営化の最大の破綻点でもある。小包部門「ゆうパック」を本体から切り離して子会社化し、郵便事業会社との雇用関係を破棄し、雇用・労働条件を子会社資本に丸投げする。本務者は強制出向、非正規職は雇い止め解雇・子会社への再雇用となる。これらをとおして現場労働者の9割を非正規職に置き換えるのがJPEX計画なのだ。
「子会社化」そのものが、本体のままでは不可能な水準の首切りを“自由に”強行するための資本の労務戦略だ。低賃金・強労働の非正規職が9割を占めるような子会社ができると、郵政職場全体の労働条件の基準も根本から変わる。
また小包部門の分離で生じる郵便事業会社本体の人員余剰が早くも問題化されている。その解雇攻撃が今後の最大の攻防点である。これらの攻撃との闘いは、8月から9月の支部大会をめぐる時期を焦点に非和解的な激突となる。
第2節●日逓中野での14名雇い止め解雇許すな!
5月末に日逓(日本郵便輸送)東京中野営業所にかけられた不当解雇は、JPEX子会社化をめぐる首切り攻撃そのものだ。郵便会社は8月のJPEX子会社への雇用契約変更のために、非正規労働者に対して雇用期間を変更し、「6月末日での雇い止め」通知を4月に全国的規模で一斉に行った。中野営業所の労働者にかけられた大量解雇攻撃はその先取りであり、JPEX子会社化と民営化攻撃そのものだ。
資本の気に入らない労働者のクビを一方的に切る。これが民営化攻撃の本質だ。輸送も郵便・集配も、正規職・非正規職もみな同じだ。
日逓の労働者は民営化の過程で最も大きな矛盾を押しつけられてきた。正規職の年収で200〜300万円もの賃下げと労働強化が、「会社を守れ」の一点で現場討議にもかけられず、労使一体で進められた。このJP労組中央の裏切りと日逓支部の裏切り、その行き着いた先が中野営業所での大量解雇だ。だが日逓中野の解雇撤回闘争は、すべての輸送労働者の積年の怒りが爆発するチャンスに転化しつつある。JPEX子会社化を全国の職場で粉砕しよう!
第3節●6・14〜15闘争と一体の闘い
さらに大会闘争は、6・14〜15闘争に続き、16日仙台の郵政民営化絶対反対・労学総決起集会を含むひとつの闘いとして打ち抜かれた。大恐慌=戦争・大失業と対決し、労働者は革命しか生きる道はない、革命をやろうという時代認識と路線を訴えることを明確にして闘われた。
勝利の道は、労働者の団結を信頼して闘うことだ。団結こそ新自由主義・民営化を打ち破る労働者の唯一の武器だ。
国鉄決戦では、新自由主義と民営化攻撃との攻防が1047名解雇撤回闘争をめぐって激突し、動労千葉は国鉄分割・民営化以来のJR資本による組織絶滅攻撃に対し「絶対反対・階級的団結」で勝利している。法大闘争は「一人の仲間も見捨てない」と闘い、110人逮捕、33人起訴という空前の弾圧、「暴処法」弾圧を突き破り、法大解放の1500人決起を切り開いている。
そしてわが全逓労働者は、「資本主義は終わりだ! 民営郵政ぶっつぶせ!」をメーンスローガンに「民営化絶対反対」「労働者こそ職場の主人公だ」の革命のスローガンを真正面から訴え、この内容で大会闘争を産別委員会と地区党の総力を挙げた団結で打ち抜いたのだ。これが正規職も非正規職もない、あらゆる産別の枠をこえて労学が一体で革命をやり抜くソビエトを実現する4大産別決戦だ。〈戦争・改憲と民営化・労組破壊>の攻撃と対決し、恐慌を革命へ転化する日本革命の基本戦略を全逓委員会が担おう!
現場組合員の総決起で闘う執行部をつくろう
全国大会に向けて、闘う全逓労働者は各地で大会代議員選挙闘争に打って出た。「民営化絶対反対」「JP労組本部打倒」「闘う労働組合をよみがえらせよう」の主張は、会社の強権的な民営化攻撃に怒る組合員の声をとらえ、大きな分岐を作り出しつつある。大会闘争の勝利を受け、各支部大会で郵政民営化絶対反対、JP労組本部打倒を掲げた動労千葉派として断固登場しよう。
第1節●郵政民営化絶対反対を掲げて闘おう!
郵政民営化絶対反対は革命の路線だ。資本主義は終わりを迎え、民営化はすべての労働者に戦争と首切り攻撃として襲いかかっているという時代認識だ。労働者と資本は絶対に相いれない。職場の強権的労務支配、営業ノルマ、相次ぐ事故はすべてこの攻防の中で起きている。民営化との闘いをあいまいにして労働者は生きられない。民営化絶対反対を貫き、職場の階級的団結を守ろう。
民営化絶対反対、連合JP中央打倒を掲げ、会社と一体の連合派支部執行部に対して動労千葉派として名乗りを上げ、党派闘争として真正面から闘おう。民営郵政打倒を言い切り、資本の「会社あっての労働者」攻撃をぶち破り、体制内派の組合支配と全面対決し、職場の主流派として登場しよう! 闘う労働組合を蘇らせよう! 闘う執行部をつくろう!
第2節●雇い止め解雇粉砕を全国で
JPEX子会社化攻撃に対して、8月強制出向粉砕、雇い止め解雇粉砕の闘いを全国で巻き起こそう。郵政資本もJP労組中央も子会社化で起こる首切り攻撃、労働条件の切り下げの本当の実態を隠している。JPEXは民営化の最大の破綻点だからだ。子会社化で生じる余剰人員への解雇攻撃こそ最大の攻防点だ。
日逓中野での非正規職14人の解雇攻撃は、そうしたJPEX攻撃の一環だ。雇い止め絶対反対の決起は、民営化過程で最も矛盾を押しつけられた日逓労働者の怒りに必ずや火をつける。正規・非正規職を徹底的に分断することで成り立ってきた民営化攻撃に致命的な破綻を突き付けるチャンスだ。日逓中野の解雇撤回・解雇絶対反対の闘いを、民営郵政打倒へ全国の郵政労働者が総決起する突破口としよう。
第3節●青年労働者の圧倒的組織化に取り組もう
あらゆる職場で青年労働者に矛盾が集中して襲いかかっている。相次ぐゆうメイト雇い止め攻撃は郵政民営化の矛盾そのものだ。これは2000万青年労働者を決起させないための首切りと分断であり、ここに民営郵政の労働者支配の危機がある。首切りへの怒りを総反撃の闘いのチャンスに転化しよう。全国で、正規・非正規職が一体となって民営化絶対反対の闘いを作りだそう!
8・6広島〜8・9長崎反核闘争は、米帝オバマと日帝・麻生政権の戦争、核戦争の攻撃に対する決戦だ。これは同時に、戦後階級闘争と労働運動の柱をなしてきた原水禁運動総体を、戦争推進・翼賛運動にねじ曲げ、動員しようとする日本共産党や連合本部の反階級的な翼賛運動との全面激突だ。
わが全逓委員会は、時代認識と路線をさらに研ぎ澄まし、11月労働者集会1万人決起の最先頭で闘いぬく。「あと2週間で11月集会という気構え」で、「国鉄決戦基軸の4大産別決戦・全逓決戦」の勝利を切り開き、11月1万人決起を実現することを宣言する。
〔革共同全逓委員会〕
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週刊『前進』(2399号2面2)(2009/07/13 )
6月闘争やりぬいた 全逓労働者の奮戦記
前号に続き、全逓労働者からの闘争報告を紹介します。(写真は6・15法政大)
職場で毎週1回の朝ビラをやりきる 埼玉 大崎房雄
6・14―15から6・16―17闘争は労学の団結をかちとり、圧倒的な勝利と革命への展望を見いだしました。
6・14は労学一体となった集会です。圧巻だったのが法大生の洞口さんです。「私は6月6日に奪還されました。しかし、獄中に同志がいます。中も外も闘いは同じです。1日でも早く、獄中から学生同志をわれわれのもとへ奪い返そうではありませんか。私はその最先頭で闘う決意です」。この発言で最高潮になりました。
そこを通る人々が足を止め、耳を傾け聞き入る姿を見て私は感動しました。集まった人数以上に熱気と労働者・学生の怒りを感じました。
6・15の集会と2度にわたるデモは法大を新自由主義大学にし、学生を食い物にする増田総長を追い込んだ決定的な集会であり、デモンストレーションだったことは間違いないことです。
この6・14―15闘争の地平の上に、6・16―17のJP労組第2回全国大会闘争がありました。
大会初日、17日の朝7時から大会会場前に50人を超える労学の仲間が陣取り、代議員・傍聴者にビラを手渡し、青年労働者を中心にリレートークで訴えました。
4日間決戦の結論は11月労働者集会に向けて1万人を集めきることだと思います。
私自身の闘いの決意として、11月まで職場で毎週1回の朝ビラをやりきり、現場労働者と団結し、現場の悩みを聞き、闘いの方針を作り上げることだと思います。職場の仲間を1人、2人と結集させ11月集会へ向けオルグ、オルグ、オルグです。11月労働者集会へガンバリましょう。
余剰人員への解雇攻撃が最大の攻防 大阪 真弓大介
6月17日から19日に仙台で開かれたJP労組第2回定期大会に対して、私たちは「JP労組中央打倒! 郵政民営化絶対反対!」の新たな戦闘宣言の怒りの場として断固として闘いました。
世界恐慌に突入し、資本主義はもう終わりの時代を迎えた。民営化の最大の狙いは労働組合の団結の解体だ。しかし、労働者は黙って従うわけがない。現場には怒りが渦巻いている。資本の恫喝的な労働者支配も、絶対反対の闘いがある限り必ず火がつく。
JPEXは郵政民営化の最大の破綻点だ。JPEXで生じる「余剰人員」への解雇攻撃こそ最大の攻防だ。戦争・改憲、民営化・労組破壊攻撃と全面対決し、闘う労働組合をよみがえらせて、革命に転化しよう!
17日、会場前では50人を超える全国の全逓労働者をはじめ地元仙台・東北の労働者・学生が結集して宣伝を行った。10時より会場周辺をデモ行進し、昼休みにさらに会場前で集会を行って代議員・傍聴者と合流した。
前日の16日には労学総決起集会が60人を超える参加でもたれた。JP労組大会を全逓労働者だけの課題として闘うのではなく、戦争・改憲、民営化・労組破壊と闘う階級決戦として闘おう! 法大闘争と国鉄闘争を基軸に4大産別決戦で恐慌と戦争の時代をひっくり返して革命を実現しよう! JP労組大会をそうした闘いにしよう! という集会でした。
6・14―15の闘いの熱気と路線そのものが郵政民営化絶対反対の決戦そのものでした。11月労働者集会1万人結集へ総決起しよう!
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週刊『前進』(2399号2面3)(2009/07/13 )
JPEX出向「内命延期」
現場の大半が出向拒否
民営化の正体露呈 恐慌で「小包事業」破綻も
7月1日に予定されていたJPEX(小包部門の子会社。日本郵便と日通の共同出資)への出向者内命が全国で「延期」になった。郵政民営化の「戦略事業」と銘打った鳴り物入りのJPEX計画が、入り口で破綻をさらけ出した。
ある地方ではJPEX計画の中核をなすSD(セールスドライバー)要員が6月末時点で150人も不足していることが分かった。今年度のSD要員計画は48都道府県全体で6600人なので、要員確保にほぼ完全に失敗したのだ。「要員不足には組合が責任を持つ」と会社に忠誠を誓ったJP労組中央の度し難い裏切りにもかかわらず、現場労働者はJPEX計画の労働地獄と首切り攻撃を拒否したのだ。
5月に行われた当局の「意向調査」に対して、闘う全逓労働者は「JPEX子会社化絶対反対」「現在の職場で引き続き働く意思表示を」と全国で訴えた。この呼びかけが圧倒的な現場労働者の心をとらえたのである。
07年郵政民営化は、まずもって全逓労働運動の解体攻撃だった。そして労働者人民が身を削って働いた350兆円もの預金資産を、一握りの資本家が簒奪(さんだつ)する国家的略奪だった。その一端は「かんぽの宿」問題等で明るみに出た。
また郵便事業本体(年間売上2兆円)は、これも人民の財産である全国規模のインフラを私的資本が簒奪し、文字どおりの市場原理で現場労働者からの搾取を極限化する攻撃だった。「半分の賃金で2倍働かせる」――これが民営化なのだ。それゆえ、労働組合の先兵化と現場労働者の分断が民営化の成否を決める核心問題だった。しかし現場労働者の抵抗で、民営化それ自体の根本的な破綻が、JPEX計画の破綻として表面化してきたのである。
小包物流は、ヤマトと佐川の2社で7割を占める寡占市場だ。現状で日通・郵便連合が13%。折しも大恐慌の中でJPEX計画が市場争奪戦をエスカレートさせ、事業統合がもたつく日通・郵政連合から大口の荷主が逃げ出す事態も続出した。業界では早くも「JPEXは失敗」が常識だ。
物流資本の利益(資本の取り分)は「1人の労働者が一日何個運ぶか」の「働きの度合い」で決まる。「民営化で現場の労働密度は3倍になった」と多くの現場労働者は語る。そして年収で正規職の3分の1に満たない非正規職が職場の半数を超えた。JP労組中央の裏切りに支えられた劇的な賃下げと首切りの“自由化”だ。それでもまだ「コスト削減にゴールはない」(日経ビジネス)と言われている。
これが民営化なのだ。JPEX計画は「9割の労働者を非正規職に置き換える」攻撃でもある。その成否を決める労働者分断政策も、組合中央の全面屈服で「人事評価制度」と「成果主義賃金」の全面的導入として打ち出された。
今回の内命挫折で、現場の怒りは充満していることがあらためて浮き彫りになった。JPEXの破綻は、郵政民営化そのものの破綻だ。腐ったJP労組中央を打倒し、労働組合をよみがえらせる展望がいままさに広がっているのである。
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週刊『前進』(2399号2面4)(2009/07/13 )
革共同への資金カンパでともに革命の事業を
全国の『前進』読者の皆さん! 支持者の皆さん!
今年も夏季一時金の支給にあたり、わが革共同に最大限のカンパを寄せて頂くよう心からお願いします。
世界大恐慌という資本主義、帝国主義の最後的破綻に対して、全世界で渦巻く怒りと闘いを、世界革命への鮮明な展望を掲げて闘う勢力の登場が今ほど求められている時はありません。そして動労千葉労働運動とわが革共同、日米韓3国連帯闘争の力強い発展に対する、世界の労働者人民からの支持が広がっています。
今や帝国主義の最後の支柱である体制内派との党派闘争にかちぬき、拠点職場建設と労働運動の革命的主導権を握り占める闘いの前進が、待ったなしに求められているのです。この歴史的事業の勝利のために、力の限りの資金カンパをお願いします。
4大産別決戦、法大暴処法弾圧粉砕闘争、国際連帯闘争のための費用は、増えることはあっても減ることはありません。闘いが必要とする資金問題は、闘いの前進の中で解決することだけが勝利の道です。
去年を上回る増額カンパを
それらの資金は全国の労働者人民、支持者の皆さんからの夏冬の一時金カンパ、同盟費、機関紙誌の売り上げ等で支えられてきました。とりわけ夏冬の一時金カンパは、増大する費用をまかなう最大の柱です。夏季一時金カンパを、去年よりは今年、今年よりは来年へと、増額して下さることを訴えます。
大恐慌の進展の中でカンパが出せなくなる事情は山ほどあります。しかしこれに打ち勝たなくて、どうして闘いが勝利できるでしょうか。たとえ零細でも、一人ひとりの網の目のようなカンパに支えられた資金の拡大こそが、不滅の階級の団結の証しであり力です。そして『前進』拡大こそ、カンパ闘争の最大の武器です。
職場、地域の仲間、友人、知人に訴えよう。カンパ闘争は誰にでもできる革命運動への参加の呼びかけでもあります。
向こう2〜3年は歴史の分かれ目であり、まさに勝負の時です。この歴史的決戦に勝利するために、旧来のレベルを大きく超えるカンパをお願いしたい。そうした決断による最大限のカンパなしにわれわれはこれまで闘いぬけませんでした。
プロレタリア革命こそが唯一の希望であり、生きる糧です。この希望に人生のすべてをかけたカンパを心よりお願いします。その一人ひとりの決断と情熱こそが勝利をたぐり寄せます。
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週刊『前進』(2399号3面1)(2009/07/13 )
国労5・27臨大闘争弾圧粉砕 7・17一日行動へ
7・3公判
法廷を圧した最終弁論
被告の無罪は完全に明らか
7月3日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第112回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、前回に続き弁護団が最終弁論に立った。被告の無実を全面的に明らかにした弁論は、法廷を圧した。
この弾圧は、鉄建公団訴訟を起こした国労闘争団員を査問にかけることが決定された02年5月27日の国労臨時大会に際し、国労本部の方針を弾劾するビラまき・説得活動に立った国労組合員と支援の闘いが「暴力行為」に仕立て上げられ、組合員らが国労本部によって警察に売り渡されたものだ。被告たちには、法大学生運動への弾圧にも発動された暴力行為等処罰法が適用された。
暴処法は、「多衆の威力」を示しての「暴行」を、刑法の暴行罪より重く処罰すると定めている。暴処法は、労働者人民の団結に基づく闘いを犯罪視する、団結破壊法というべき悪法だ。
最終弁論に立った弁護団はまず、この事件において、被告たちの行為は暴処法にいう「多衆の威力を示す」ものになんら該当しないことを明らかにした。
5・27臨大当日、被告たちは国労本部役員らが宿泊するホテル前で抗議のビラまき・説得活動を展開した。これに対して国労本部派は、3列縦隊を組み、ビラをまこうとしていた被告たちを押しのけて、大会会場に向かう貸切バスに乗り込んだ。東京地本執行委員だった日本共産党・革同所属の江田雄二などは、被告たちに「そこをどきなよ、お前」と罵声(ばせい)を浴びせてさえいる。その状況は、およそ被告たちが国労本部派に対して「多衆の威力を示した」などとは言えないものだ。
続いて弁護団は、検察官が被告による国労本部派への「暴行」として描き出しているそれぞれの行為が、なんら立証されていないことをつぶさに暴き出した。「被害者」と称する国労本部派組合員の証言は、国労共闘の被告たちへの敵意に基づくものであり、各証人の言い分が公判のたびごとにくるくる変わるなどして、まったく信用できない。またそれは、検察側が「証拠」として提出したビデオの映像とも符合しない。弁護団はこうした「被害者」証言の矛盾点を逐一指摘して、検察官の主張は何ひとつ立証されていないから被告は無罪だと強調した。
さらに弁護団は、検察官が言う「共謀」についても、その立証が完全に破綻していることを突き出した。
この弾圧で、国鉄闘争支援者の向山和光被告は、実行行為とされることを何ひとつ行っていないにもかかわらず、「共謀」だけを理由に起訴された。だが、検察側は「共謀」の事実をまったく立証できず、「向山被告は中核派の幹部」として「国労共闘の被告たちを指揮・指導し」「本件大会阻止工作を実行させた」などという、証拠に基づかない憶測を並べることしかできなかった。
判例や学説を踏まえつつ展開された弁護団の弁論は、説得力に満ち、検察官と裁判官を完全に圧倒した。
また弁護団は、本件は暴力行為だからいかなる正当性もないと言い張る検察官の論告に真っ向から反論し、被告たちによってなされた有形力の行使にはなんら違法性がないと論陣を張った。
結論として弁護団は、「被告人らの行為は、労働者の正義と団結の発現であり、国労組合員としての百パーセント正当な行為である」「本件は公訴棄却もしくは被告人全員に無罪を言い渡すほかない」と宣言した。
弁護団の最終弁論は、階級的原則に立ちきって裁判闘争を闘うあり方を徹底的に貫くものだった。被告団と傍聴者は、胸のすくような弁護団の最終弁論を聞き、この弾圧は必ず粉砕できるという確信を固めた。
(写真 公判後、被告団・弁護団・傍聴者は熱気あふれる総括集会を行った【7月3日 弁護士会館】)
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週刊『前進』(2399号3面2)(2009/07/13 )
有罪・解雇を打ち破れ
1047名闘争の先頭に
JR資本との全面的な対決
国労5・27臨大闘争弾圧裁判は、7月17日の公判で被告の最終意見陳述が行われ、結審となる。
同日の午前中にはJR東日本本社・鉄道運輸機構本社への抗議行動、夕方からは被告団主催の国鉄闘争勝利総決起集会が開かれる(要項1面)。公判傍聴を含む7・17一日行動を貫徹し、5・27臨大闘争弾圧粉砕、国鉄闘争勝利へ突き進もう。
7・17闘争は、5・27臨大闘争弾圧被告団を先頭とする国労共闘が、動労千葉と並び国鉄1047名闘争の責任勢力に躍り出ることを宣言する決定的な闘いだ。5・27臨大闘争弾圧は、まさに1047名闘争を圧殺するためにかけられた弾圧だった。これを打ち破ることに、1047名解雇撤回闘争の成否がかかっている。
5・27臨大闘争弾圧裁判の判決はこの秋にも予想される。弁護団の最終弁論に圧倒されつつも、国家権力は有罪判決を振り下ろすことをもくろみ、JR資本はこれを口実とした解雇攻撃を狙っている。
7・17一日行動は、有罪−解雇を迎え撃つ新たな闘いの始まりだ。被告団は、この日をもってJR資本との全面対決に突入する。
今や国鉄分割・民営化の破産は明白だ。安全問題、人員問題、資本=カクマル結託体制のすべてにおいて、JR体制は破産をさらけ出している。
このJR体制に断を下すのは、JR資本のもとで最も過酷に抑圧されている平成採の青年労働者を動労千葉派として圧倒的に組織することだ。被告団はその先頭に立つ決意を固め、実践に踏み出している。
1047名の解雇撤回へ!
02年5・27臨大当時、国労内の動労千葉派としての国労共闘は、4党合意を受諾し、自民党の手先となって闘争団を圧殺しようとした国労本部と最先頭で対決し、1047名の解雇撤回という国鉄闘争の原則を貫くために総力を挙げていた。他方、闘争団は、演壇占拠で4党合意受け入れを阻んだ00年7・1臨大以来、国労本部の裏切りに抗して闘い、02年1月に鉄建公団訴訟に打って出た。それは、動労千葉と国労共闘が国鉄闘争の主導権を握り、その階級的発展をこじ開けようとしていた過程だった。
だからこそ国家権力は、暴処法を発動して5・27臨大闘争弾圧を仕掛けたのだ。そこには明確に、1047名闘争が革命に向けて開かれたものとして発展しようとしていたことへの、敵階級の恐怖があった。
国労本部によって統制処分にかけられた鉄建公団訴訟原告団幹部らは、その後、権力に政治解決を哀願する4者4団体路線へと転じた。だが、被告団は5・27臨大闘争に決起した原点を貫き、4者4団体路線と真っ向から対決してきた。昨年の旧弁護団の解任や、国労本部擁護へと転じた松崎博己被告との弁論分離は、1047名闘争の原則を守るために、避けて通ることのできない決断だった。この壮絶な闘いをとおして、被告団は体制内勢力との断固たる対決に踏み切ったのだ。
昨年来のこうした闘いを経て、被告団はついに動労千葉と並ぶ1047名闘争の責任勢力へと飛躍しようとしている。その第一歩を記す闘いが7・17闘争だ。
4大産別決戦の突破口開け
国鉄分割・民営化は、新自由主義攻撃の原点だった。今日、労働者を襲う大失業・賃下げ・非正規雇用化の大攻撃は、国鉄分割・民営化から始まった。だが、その新自由主義は、ついに現下の大恐慌へとたどり着いた。もはや資本主義にはいかなる延命策もない。
今や、資本主義=帝国主義の戦争と大失業の攻撃に対し、全世界で青年を先頭とする反乱が巻き起こっている。
日本において、国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦こそ、資本主義を打倒しプロレタリア革命の勝利を切り開く闘いだ。
その最基軸に、1047名闘争は位置する。そして、その成否を握っているのは国労5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いだ。
7・17闘争を貫徹し、戦争・改憲と民営化・労組破壊と対決するさらなる決戦に躍り出よう。
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週刊『前進』(2399号3面3)(2009/07/13 )
道州制粉砕・国鉄決戦勝利
神奈川で集会・デモ
7月3日、「道州制・民営化絶対反対、国鉄1047名解雇撤回」神奈川労働者総決起集会が横浜駅前のかながわ県民センターで開かれ、95人の結集で大成功しました。
6・14―15闘争の勝利から11月1万結集を自分たちの力で実現する決意がみなぎった勢いと力あふれる集会でした。集会後の横浜駅西口デモも圧倒的な注目を浴びました。青年労働者もデモに飛び入りで参加。青年労働者と教育労働者の太鼓を先頭に「道州制・民営化阻止」「松沢打倒」「中田打倒」のコールが響きわたりました。
司会の自治体労働者は横浜18区役所、川崎、横須賀、相模原を始め全県下で2万枚のカラービラをまくなど、圧倒的な宣伝を行って情勢をつくってきたことを報告し、開会を宣言しました。
最初に暴処法弾圧と闘う法大生の久木野和也さんと相模原市議会議員の西村綾子さんが特別アピール。久木野さんは11月へ向けて「8学生の即時釈放を求める全国声明」賛同署名運動を訴え、西村さんは「米軍再編・基地強化と道州制攻撃は一体、特に政令指定都市化は道州制への一里塚」と断じ、労働者の団結=国際連帯で打ち破っていこうと提起しました。
基調報告に立った自治体労働者の庄山正さん(自治労横浜)は、「全労働者の命運をかけて、道州制・民営化絶対反対と国鉄1047名解雇撤回を貫いて闘おう! 連合・全労連執行部を打倒し、闘う労働運動をよみがえらせよう!」「闘いの最大の攻防が神奈川にあり、横浜にある。横浜市長・中田こそが道州制の最大の推進者だ。私たち神奈川の労働者の力で中田・松沢を打倒し、道州制攻撃を破綻させてやろう」と提起。7月サンフランシスコ国際会議に三浦半島教労部会の教育労働者が参加していることを報告し、「最大の勝負は職場生産点にある。職場から体制内をたたき出し、現場労働者の怒りを結集し、闘う労働組合をよみがえらせよう。そのために組織、組織、組織だ」と力強い戦闘宣言を発しました。
特別報告として国労小倉地区闘争団、国労5・27臨大闘争弾圧被告の羽廣憲さんが、4者4団体について「闘っている相手になぜ頭を下げるのか。解雇撤回を掲げないことは奴隷の道だ」と批判。「資本主義が崩壊し、労働者が生きられない時代に入ったからこそ、原則を守り闘う。闘えば勝てるんだ」と勝利への確信を語りました。
最後に決意表明です。職場で資本と非和解で闘い、体制内と激突し格闘してきた自信にあふれた決意が続きました。全逓労働者、教育労働者、自治体労働者が次々と発言。最後に自治体労働者が、横浜市長中田が「夕刊フジ」(5月23日付)で「自治労は前近代的な社会主義集団」と言い放ったことについて、「よくぞ言った。本性むき出しに中田が襲いかかってきたことはわれわれの情勢認識と路線の正しさを示すものだ。闘わない体制内と対決し職場の仲間に訴えて闘う」と自信と確信に満ちて決意を表明。これが全参加者を完全にひとつにしました。
「松沢打倒、中田打倒」は絶対できる! 行動提起に立った仲間は「支配階級の危機と分裂はわれわれのチャンスだ。われわれが立ち上がれば時代は変わる。11月1万人で力関係を塗り替えよう」と訴えました。
7・3の勝利は〈時代認識と路線>をとことん貫き、そして実践でかちとった勝利です。3・6大阪、5・9東京に続いて神奈川において体制内やあらゆる反動をぶっ飛ばし労働運動に全責任を取る主流派として労組交流センターが断固として登場しました。
7月6日には自衛隊の横須賀からのソマリアへ派兵に対し断固阻止の弾劾行動に決起しました。さらに団結を強化し11月1万結集へ、7―8月を全力で闘います。
(投稿/神奈川・OS)
(写真 集会終了後、デモに決起。「道州制・民営化絶対反対」のコールがとどろいた【7月3日 横浜】)
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週刊『前進』(2399号3面4)(2009/07/13 )
双龍自動車
工場占拠スト50日に
暴力ガードマンや「救社隊」と激突
(写真 平沢工場前で3000人が参加して開催された金属労組の決意大会に呼応し、工場占拠中の塗装工場屋上で赤旗を掲げる組合員【7月1日】)
7月9日で工場占拠スト50日を迎えた韓国・民主労総金属労組双龍(サンヨン)自動車支部。ソウルから南約65`にある平沢(ピョンテク)工場で無期限スト突入の5月22日から1000人を超える組合員が「闘って勝つには団結しかない」と工場を占拠し、スト隊列を守り抜いている。
ストに先立って5月13日から組合員3人が「整理解雇撤回および非正規職・正規職の総雇用保障、公的資金の緊急投入」を要求して工場内に立つ高さ70bの煙突上で座り込み、非正規職と正規職の共同闘争を体現している。
今年1月に経営が破綻したサンヨン自動車は法定管理下に置かれている(日本の会社更生法手続きに相当)。すでに正規職・非正規職の労働者ら3000人が「希望退職」の名で工場から追い出された上、スト最中の6月9日に976人が整理解雇された。
6月16日、会社側が組織した官製デモによる工場内侵入を家族を先頭に押し返した後、18、19日の労使交渉が進展せず、会社側は20日に労組に業務妨害中止と退去を要請する文書を送りつけ、23日から「工場正常化」を要求するスト破壊のための出勤デモを再開した。
25日から緊張は高まった。26日、法律家193人がストライキ支持の記者会見を予定していた。この準備過程で労組幹部らに私服警官が襲いかかり、抗議した弁護士を含む9人が連行された。会社役職員らの「救社隊」や用役チンピラらが武装して工場内に突入。迎え撃った組合員らもフォークリフトを操り、ヘルメットと鉄パイプで応戦した。火炎ビンも飛んだ。労組は「塗装工場」を砦(とりで)に、工場内で激突を繰り返した。
27日未明2時20分には会社側は卑劣な闇討ちを敢行した。正門前では家族たちがスクラムを組んで立ち向かった。翌27日も終日、激突が続いた。70人を超える組合員が血を流し、病院に運ばれる事態となった。いつまで続くのかと思われた攻防戦だったが、先に音を上げたのは会社側だった。27日午後10時45分、会社側は突然、4000人の侵入部隊を撤退させたのだ。
金属労組は6月29日の4時間ストに続き、7月1日には10万人が参加する連帯ゼネストを闘い、平沢工場前で「整理解雇粉砕決意大会」を開いた。塗装工場に立てこもっている組合員らも屋上に上って赤旗を林立させて決意大会に呼応した。
7月4日には民主労総がソウル市ヨイドで「双龍自動車問題政府解決要求! MB悪法阻止! 全国労働者大会−汎国民大会」を開催した。全国から結集した7000人の労働者を前に民主労総のイムソンギュ委員長は、非正規法改悪案の強行とサンヨン自動車平沢工場ストライキ現場への公権力投入に対し、民主労総はゼネストで反撃することを宣言した。
裁判所は1日に労組による工場占拠を禁止する仮処分を決定したのに続き、7日には労組が退去を拒否していることを理由に家宅捜索令状を発付。公権力投入が狙われている。会社側はすでに断水し、電気までも止めようと卑劣な兵糧攻めに出ている。
「解雇は殺人だ!」「全雇用を闘い取るぞ!」――誇り高い労働者が決死の覚悟で闘っている。これこそ新自由主義を打ち破り、労働者の未来をつかむ歴史的闘いだ。 (室田順子)
(写真上 会社側職員と用役チンピラの工場内侵入に体当たりで応戦する組合員【6月26〜27日】)
(写真下 民主労総がゼネストで闘うと宣言。スト中の組合員と家族も参加【7月4日 ソウル】)
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週刊『前進』(2399号3面5)(2009/07/13 )
対角線
最高裁の広報紙「赤旗」
「“凄惨証拠”見た裁判員に『心のケア』実施へ/最高裁」という見出しのコラムが日本共産党の6月29日付「赤旗」に載った。
「裁判員裁判で凄惨(せいさん)な遺体の証拠写真を見ることもある裁判員の多様な心理的負担に配慮し、最高裁は28日までに、裁判員や経験者を対象に、臨床心理士らの対面カウンセリングを無料で受けられる体制を整えることを決めました」という書き出しの記事は、何の批判的コメントもなく、最高裁の宣伝をしている。
「裁判員裁判は殺人や強盗致死などの重大事件が対象で、悲惨な写真などが証拠になることが想定されます。重い判決を出したことが裁判員の心の重荷になるとの声もありました」などと言って、最高裁が「24時間」「無料」でケア業務を民間委託で行うことが紹介されている。
何だ、これは。国民の8割以上がやりたくないと言っている裁判員制度は、今すぐにも廃止あるのみだ。だが、裁判員制度を推進してきた日本共産党は、ほころびを繕ってあくまでもスタートさせたいと言うのだ。
だいたいそんなケアが必要になる制度をなぜ推進するのか。それが大問題ではないか。
イラク侵略戦争に駆り出された若い米軍兵士が、次々とPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、苦しんでいる。そのケアに力を注がなければならない、と言って侵略派兵そのものから目をそらさせる(派兵を継続強化するということだ)のと同じことを日共はやっているのだ。
国家の統治行為に国民を動員し、改憲を先取りする裁判員制度に協力する「赤旗」はついに最高裁の広報紙に成り下がった。(来)
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週刊『前進』(2399号3面6)(2009/07/13 )
日教組全国大会“道州制・民営化粉砕”訴え
日教組第97回定期全国大会で、全国労組交流センター教育労働者部会が横断幕を掲げてビラを配布した。「“教え子を戦場に送る道”に転落した日教組本部打倒! 11月労働者集会1万人結集の力で、道州制・民営化粉砕へ」の訴えに、大きな注目と共感が集まった
(写真 7月6日朝 千代田区永田町・社会文化会館前)
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週刊『前進』(2399号4面1)(2009/07/13 )
7・5三里塚 「第3誘導路」ふざけるな!
市東さんへの大攻撃に怒り爆発
労農学350人が反撃のデモ行進
7月5日、反対同盟の呼びかけで、三里塚現地闘争が闘われ、350人の労働者・農民・学生が結集した。前日に明らかになった「第3の誘導路計画」への激しい怒りが、この日の闘いを燃え立たせた。悪らつ、卑劣、極悪の農民殺しの攻撃に屈する者は一人もいない。誰よりも市東孝雄さんが仁王立ちしてこれを迎え撃つ決意を、この日鮮明に打ち出した。
会場は空港敷地ど真ん中に深く食い込んだ成田市東峰の開拓組合道路。ジェット機が轟音を立てて目の前で暫定滑走路を離発着している。
この前日東京新聞に、成田空港会社(NAA)が暫定滑走路西側に3本目の誘導路を造る方針を固めたことが報道された。天神峰の市東孝雄さん宅の真ん前だ! 飛行機を目の前で走行させて屈服を迫るというまさに地上げ屋のやり口そのものだ。
反戦共同行動委の前段集会では、三里塚現闘、全国労組交流センターの入江史郎さんらが次々とマイクを握り、怒りをたたきつけた。参加者の闘志が幅数b、長さ70bの細長い会場に熱気となって渦巻く中で、本集会が始まった。
事務局員の鈴木謙太郎さんが司会を務め、反対同盟の「新誘導路計画粉砕! 闘争宣言」(別掲)を読み上げた。
続いてまず北原鉱治事務局長が「閣議決定から43年。この成田空港のずさんな計画は必ず挫折すると予想し、そのとおりになった。住民殺しの新誘導路計画を絶対に許してはならない。三里塚闘争の原点を今こそ思い起こし、そこに立ち返って闘おう」と訴えた。そして法大闘争への強い連帯の思いを込めて、「学生は立ち上がり、キャンパスを奪い返せ!」とひときわ激しく青年・学生の決起を促した。
市東孝雄さんは農地裁判への傍聴・支援にお礼を述べ、「私の家を空港内に囲い込むこの新誘導路の攻撃と断固として闘う」と戦闘宣言を発した。日帝よ、NAAよ、この市東さんの発言こそ労働者階級と全人民の回答だ!
動労千葉の繁沢敬一副委員長はサンフランシスコで開かれている国際連帯集会に代表を派遣していることを報告し、10月三里塚全国集会、11月全国労働者集会への総決起をアピールした。
関西実行委、婦人民主クラブ全国協議会、福日労と各団体の発言が続いた。婦民全国協は「農地取り上げを許さない。労働者階級の決起と一体で誇らしく闘う」と強い決意を表した。
顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が、「現闘本部裁判で仲戸川裁判長をさらに追いつめる。7・21、7・27の市東さんの農地裁判への傍聴を。裁判と現地闘争は一体だ」と訴えた。
全学連委員長代行の坂野陽平君は、「新誘導路は敵の敗北宣言だ。この大恐慌情勢で航空需要は減り続け、飛行機に乗ることもできない人が増えている。三里塚は今勝利の情勢をつかんでいる。7・19関西新空港闘争、8・6広島、8・9長崎を闘い、10・11三里塚、11月1万人結集へ攻め上ろう」と力強くアピールし、大拍手を浴びた。
萩原進事務局次長がまとめの発言に立ち、北朝鮮、海賊対処法、田母神発言などをめぐる戦争情勢と断固対決することを訴え、「3本目の誘導路は、市東さんを空港の中に24時間囲い込む。天神峰・東峰の住民にここに住むなという攻撃だ」と怒りをあらわにした。そして暫定滑走路延長10月供用、新誘導路7月供用の攻撃が欠陥空港の無様な現実をさらすものであることを見すえ、3本目の誘導路を労農学の団結の力で粉砕することを提起した。
団結ガンバロー三唱の後、デモ隊は東峰十字路から東峰部落を通り、天神峰の市東さん宅前を横切って、高いフェンスに仕切られた団結街道を北上した。「この団結街道を破壊する新誘導路など誰が認められるか!」との怒りでデモ隊の士気が一層高まった。
解散地点では、市東さんの耕作地の青々とした農作物がデモ隊を迎えた。この畑と現闘本部建物が、誘導路をへの字に曲げ、空港の完成を阻み、国策を阻止している。
われわれの結論は明快だ。反対同盟とともに、市東さんとともに、労農学の団結の力でこの畑を絶対に守りぬく。
4大産別決戦と一体で、三里塚の夏から秋の裁判闘争と現地闘争を闘いぬき、10・11全国集会の大爆発をかちとろう。
(写真 開拓組合道路から反対同盟を先頭にデモに出発。敵の攻撃を受けて立つ決意を示した市東さんの表情は晴れやかだ【7月5日 成田市東峰】)
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週刊『前進』(2399号4面2)(2009/07/13 )
反対同盟の闘争宣言
新誘導路計画粉砕! 闘争宣言
東側誘導路の7月供用前倒しを前に、新たな誘導路(3本目)の建設計画が浮上した。反対同盟は腹の底からこみ上げる怒りをこめて、この新たな攻撃を断固粉砕する決意を表明する。
7月4日付東京新聞によれば、計画は第2ターミナル・エプロンから暫定滑走路「へ」の字誘導路の南部分をつなぐものである。これは市東さんの宅地と畑を空港の中に囲い込むという、絶対に許せない暴挙である。「農地法で農地を取り上げる」という暴挙に飽きたらず、この挙に出た政府・国交省、成田空港会社に対して、反対同盟は心底からの怒りをおさえることができない。
だがここに明らかなことは、木に竹をつぐように手直しを重ねる欠陥ナリタのぶざまな姿である。
平行滑走路が破綻して暫定滑走路、それが行きづまって北延伸、東峰の森を破壊して東側誘導路を造ったものの、現在使う連絡誘導路ではジャンボは危険で走行できない! この誘導路自体、障害物との離隔距離や急カーブと傾斜で航空法を踏み破る欠陥構造。そこで3本目の誘導路計画というのである。この場当たり的な経過のなかに、無法と不当が明白ではないか。
暫定滑走路計画の認可の不当を問うた裁判の控訴審不当判決(6・1)の後に、更なる変更計画を出す国交省と空港会社の、その場逃れの卑劣さはなんだ!
市東さんと反対同盟の闘いある限り、欠陥・破綻の成田空港は絶対に完成せず、成田空港は全世界にそのぶざまな姿をさらすであろう。
全国の闘う仲間のみなさん! 新誘導路計画実力粉砕! 7月東側誘導路―10月北延伸の供用前倒し粉砕! 農地死守・実力闘争を始めとする闘争原則のもと、わが反対同盟とともに総決起することを熱烈に訴える。10・11全国集会に総結集しよう。
2009年7月5日
三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2399号4面3)(2009/07/13 )
第3誘導路 追い出しだけ目的に
市東さん宅を空港内に包囲 国家的地上げの極
7月4日付東京新聞夕刊の報道によると、国土交通省とNAAが打ち出した西側の「第3の誘導路」計画は、「長さ500bほどで第2ターミナル北側の駐機場付近から北に延びる」「新誘導路は効率や安全面の問題をある程度解消し、発着可能な便数を増やせる」とされている。「ある程度解消」だと? ふざけるのもいい加減にしろ!
こんなものを造っても、への字に曲がった誘導路は何ら変化ない。飛行機同士は接触事故に脅えながら離発着と走行を行う状況は変わりようがない。同記事でも「反対運動を解決しないと、いびつな空港のままで抜本的対策にはならない」との国交省関係者の声を紹介している始末だ。要するに飛行場の機能を「改善」するにはまったく無意味な計画であることを自認しているのだ。
この新誘導路の目的は、市東さんの宅地と畑を完全に空港の中に囲い込むこと、団結街道をぶった切り、破壊し、市東さんの目の前で工事をがんがん行って営農を妨害し、あわよくば闘いをつぶし、市東さんを追い出すこと、それだけだ。そのために途方もない金と資材を投入して巨大工事をやるというのだ。2期工事着工の時に空港公団が言い放った「軒先まで工事を進めてご理解いただく」という地上げ屋の論理を、より恥知らずに極大化して発動したということである。
「東峰の森」を破壊し空港予定地を東側に大きくはみ出して造られ7月に供用開始される2本目の誘導路は、東峰の農民・住民の怒りを倍加させた。欠陥空港の矛盾はより深まった。「第3誘導路」を徹底的に粉砕し労農学人民の闘いで成田を廃港に追い込もう。
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週刊『前進』(2399号4面4)(2009/07/13 )
新樹寮C棟「強制移動」弾劾
闘う執行部確立し自治寮死守へ
マル学同中核派富山大学支部
全国のみなさん!
5・31全国集会−6・1西頭(さいとう)学長弾劾デモを闘い、富山大学新樹寮廃寮阻止闘争は大前進している。6月27日、新樹寮執行部=全寮委員会に巣くう一部反動分子が、「寮生の手による強制移動」という歴史的裏切りに手を染めた! 動と反動が激しく渦巻く革命情勢だ。法大決戦と新樹寮決戦を先頭に、〈戦争・改憲と民営化・団結破壊〉と全国キャンパスで対決しよう。
(写真 「西頭学長弾劾、自治寮つぶし許すな」と新樹寮から富山大キャンパスへデモで進撃【6月1日】)
自治寮つぶしは団結破壊だ
新樹寮は、「寮の主人公は学生だ!」の精神のもと、大学当局の寮運営への不当な介入を排してきた自治寮だ。富大・西頭学長は、この自治を破壊するため、09年に突然「改修」工事計画および「入寮募集停止」を発表した。「すでに決まったこと」と学生の絶望をあおり、同時に新入寮生を入れないことで寮生の数を減らし、富大当局への対抗力を削ごうという攻撃だ。新自由主義下の民営化、団結破壊攻撃そのものだ。
学生をなめるな! 法大闘争における全学連・文化連盟の躍進を見よ。平成採を大量獲得する動労千葉を見よ。世界の労働者階級の闘いを見よ。資本主義は自らの存続への危機感から激しく攻撃をかけてくるが、労働者・学生は自らの存在と誇りにかけて、支配の打倒と権力奪取に向けて必ず闘いに立ち上がる。電気・水道・ガスを止められても、6月冒頭にC棟生はむしろ富大当局の暴挙への怒りを燃やし、実力居住を継続した。5・31集会−6・1西頭学長弾劾デモを全国の仲間とともに打ち抜いた。
自治の名による「強制執行」
自治寮との力関係上、富大当局はいまだ寮生の処分を断行できない。そこで代役を買って出、C棟に居住する寮生のA棟への強制引っ越しに乗り出したのが全寮委だった! また、全寮委はC棟に残る寮生の実家に電話し、親を恫喝して寮生を移動させようとしていた。これらを「大学が介入する前に寮で決着つけるから『自治』だ」と、恥ずかしげもなく居直っている! ふざけるな!
資本や大学当局は、常に労働者・学生から批判精神と団結を奪い、われわれを支配しようとしてきた。それに対してわれわれ労働者・学生は、支配者の「良心」にすがるのではなく、自らの行動によって資本の支配と帝国主義戦争に立ち向かってきた。それが自治寮の魂だ。自治は階級闘争の結晶だ。だからこそ、「自治」を180度ねじ曲げての寮生への襲撃は絶対に許されない!
全寮委は、恐慌と戦争の時代の激しさを前にして完全に屈服してしまった。「大学と交渉している」として、富大当局に認められる範囲内で折り合いをつけてしまう。「寮の管理者は大学だから反対できない」として、自治寮としての誇りと学生の戦闘性を曇らせた。そして今度は、「闘うと攻撃が激しくなる、要求できるものもできなくなる」として、闘う学生への弾圧に手を染めた。
「動労千葉派の進撃と対照的に、今や他のあらゆる体制内勢力が無惨な破産を遂げている。大恐慌と戦争の時代に、労働者階級に絶望して敗北主義をまき散らし、階級的労働運動を否定しそれに敵対するあらゆる勢力が没落する」(本紙2397号巻頭論文)。日本共産党・志位はその典型だ。労働者階級の団結に依拠することをやめ、オバマを持ち上げた。結局は「北朝鮮の核をたたけ!」キャンペーンをまき散らす侵略戦争鼓吹者へとならざるをえない。「彼らは青年労働者をまったく獲得できない。彼らが『戦闘性』を示すのは、なんと階級的労働運動派に敵対する時だけである」(同)。闘う寮生を弾圧するに至った全寮委は、まさにこれだ! 階級的に断罪されなければならない。
法大のように闘って勝利を
団結こそが展望だ。国鉄闘争(動労千葉)と法大闘争の存在によって新自由主義は破綻しているではないか。法大当局は、結局は見せしめ処分や暴力によって学生を支配しているにすぎず、新自由主義の路線では学生を獲得できていない。むしろ法大闘争は、文化連盟をはじめ、学生運動の若きリーダーたちを次々と登場させた。「一人の仲間も見捨てない」「教育を奪うな」のスローガンを、新自由主義と闘う全労働者階級・全学生の共通のスローガンとしてうち立てた。新樹寮闘争もこれと同じく、団結をつくり革命をたぐり寄せる展望あふれる闘いだ。
その上富大当局は、3年かけても学生自治会室の明け渡し強制執行に踏み切れない。今年4月に仮処分裁判にうって出るも、裁判所から「理由が明確でない」と一蹴される無様な姿! 東北大学有朋寮のような激烈な実力攻防になることを恐れ、新樹寮を一挙に廃寮に持ち込むこともできていない。富大・西頭体制はあまりにも脆弱(ぜいじゃく)だ。
新自由主義は全社会を巻き込む。道州制はまさしくそうだ。それは、4大産別、法大闘争がぶっ立っているかぎり、必ず資本主義を揺るがす「新たな1047名闘争」「新たな法大闘争」を呼び起こす。すでに6・14−15闘争で労学共闘の旗を屹立(きつりつ)させていることは決定的だ。闘えば絶対に勝利できる時代なのだ。
全寮委は、「寮生の手による強制執行」という暴挙をもって、われわれ闘う新樹寮生こそが執行部にふさわしいことを大衆的に鮮明にさせてくれた。これは決定的だ。「全寮委はいつからそんなに偉くなったのか」「富大当局とやっていることが同じだ」「『大学当局は敵』とわかっているのか」、寮生の怒りは渦巻いている。この怒りと結合し、学生の自己解放的決起をかちとろう! 闘う執行部をつくろう!
自治破壊に怒れるC棟生は、全員A棟に移った。闘いが全寮・全社会に飛び火していく新たな闘いの開始だ。われわれは富山大で「第2の法大決戦」をつくり出す。8月ヒロシマ−ナガサキ闘争、9月全学連大会の爆発から、全国大学で300万学生の総反乱を! 勝利するぞ!
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週刊『前進』(2399号4面5)(2009/07/13 )
2009年 7月1日〜7月7日
アフガンで米海兵隊が大規模作戦/貨物検査特措法案を提出
●2閣僚を補充 麻生首相が、閣僚の補充人事を決めた。与謝野財務・金融相が兼務する経済財政相に林芳正・前防衛相を、佐藤総務相が兼務する国家公安委員長と沖縄・北方担当・防災相に林幹雄・党幹事長代理を充てた。(1日)
●アフガンで大規模作戦 米中央軍がアフガニスタンの南部ヘルマンド州で海兵隊4千人を投入する大規模な作戦「剣の一撃」を開始した。海兵隊の作戦としては04年のイラクのファルージャ掃討作戦以来の規模。(1日)
●IAEA事務局長に日本人 国際原子力機関(IAEA)の事務局長選挙が行われ、日本の天野之弥(ゆきや)ウィーン国際機関日本政府代表部大使が当選した。IAEAのトップに日本人が就くのは初めて。(2日)
●北方4島「わが国固有の領土」特措法 北方4島を「わが国固有の領土」と明記した改定北方領土問題解決促進特別措置法が参院本会議で全会一致で可決され、成立した。(3日)
●北朝鮮、ミサイルを連続発射 北朝鮮は、同国東部の江原道旗対嶺(キッテリョン)のミサイル基地から日本海に向けて弾道ミサイル計7発を断続的に発射した。2日の4発発射に続くもの。(4日)
●政府、新ミサイル防衛を検討 防衛省が現在保有している海上配備型迎撃ミサイル(SM3)、地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)に加えて、新型迎撃ミサイルの導入を検討していることが分かった。地上配備型の「高高度広域防衛システム」(THAAD=サード)と呼ばれ、防御範囲がPAC3より10倍程度広い。(4日)
●新疆ウイグルで大暴動 中国西部の新疆ウイグル自治区のウルムチで多数の市民が参加した大規模な暴動があり、治安部隊の発砲などで150人以上が死亡した。(5日)
●米ロ、核弾頭数を最低1500で合意 オバマ米大統領が就任後初めてロシアを訪問し、モスクワでメドベージェフ大統領と会談した。今年12月に期限切れとなる第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約で、核弾頭数の上限を1675〜1500発、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの運搬手段も1100〜500まで削減することで合意し、年内の締結を目指す方針を確認した。(6日)
●貨物検査特措法案を提出 政府は、安全保障会議と臨時閣議を開き、北朝鮮に出入りする船舶などへの貨物検査特別措置法案を決定し、国会に提出した。北朝鮮への国連安保理制裁決議を履行する法案。法案では、貨物検査は領海、公海を問わず海上保安庁が主体となる。対象船舶が重武装しているなど、海保が対応できない「特別の事情がある場合」だけ、自衛隊法82条の海上警備行動に基づき海上自衛隊が出動する。(7日)
●自衛隊誘致で議会合意なく公印 6月30日に沖縄県与那国町の外間町長や崎原町議会議長らが浜田防衛相に自衛隊誘致を要請した件で、崎原議長提出の要望書に町議会の合意を経ずに公印を押したことが分かった。(7日)
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週刊『前進』(2399号4面6)(2009/07/13 )
日程 三里塚・市東さん裁判傍聴を
☆市東さん農地強奪阻止行政訴訟
7月21日(火)午前10時30分 千葉地裁
☆市東さん農地法裁判
7月21日(火)午前11時10分 千葉地裁
(同日に同じ法廷で連続して開かれます)
☆市東さん耕作権裁判
7月27日(月)午前10時30分 千葉地裁
※傍聴券抽選のため1時間前に集合を
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週刊『前進』(2399号5面1)(2009/07/13 )
オバマ翼賛かオバマ打倒か 労働運動の力で核戦争阻め
青年・学生を先頭に広島・長崎へ
8・6広島―8・9長崎に全国の職場生産点から総結集しよう。情勢は昨年と一変している。最大の焦点は何か? 第2次世界大戦の帰結であるヒロシマ・ナガサキは、帝国主義の核と戦争を最も鋭く糾弾する存在だ。このヒロシマ・ナガサキを北朝鮮侵略戦争に動員しようというのだ。それがオバマのプラハ演説であり、日本共産党や連合、秋葉・広島市長に至るオバマ賛美運動だ。それは「ヒロシマ・ナガサキをくり返さないためには日本も核武装を」「ヒロシマ・ナガサキをくり返さないために北朝鮮を攻撃せよ」と主張する前航空幕僚長・田母神俊雄と変わらない。ヒロシマ・ナガサキをめぐる攻防点、すなわち〈オバマ翼賛かオバマ打倒か〉〈北朝鮮侵略戦争に賛成か反対か〉――それは資本主義の打倒か救済かをめぐる党派闘争そのものだ。
(写真 青年・学生を先頭に広島の街を席巻した2008年の8・6大行動) 急迫する北朝鮮侵略戦争
世界大恐慌の爆発の中で崩壊的危機に立つ帝国主義の体内から、激しい戦争への衝動が噴出している。大恐慌と戦争・核戦争は一体なのだ。
北朝鮮侵略戦争情勢が超緊迫している。北朝鮮スターリン主義の体制延命をかけた核実験の強行を格好の餌食にして、日米帝国主義は戦争策動を一気に強め、臨戦態勢に入っている。
国連安保理の制裁決議が出るや否やオバマ政権は、北朝鮮企業2社の資産を凍結し、直ちに米軍が北朝鮮船の追跡を行っている。沖縄に原潜や戦闘機、偵察機が集結し、臨戦態勢に入っている。
麻生政権は、ラクイラ・サミットで北朝鮮の国連安保理決議違反を訴え、各国に制裁措置の確実な実施を求める、などとわめいている。また国際原子力機関(IAEA)の次期事務局長ポストに初めて日本人を押し込み、北朝鮮情勢の主導権を握ろうと躍起だ。
防衛省は、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)と地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)に加え、新型迎撃ミサイルの導入を狙う。地上配備型の「高高度広域防衛システム」(THAAD=サード)と呼ばれ、防御範囲がPAC3より10倍程度広い。7月6日には海賊対処法のもとで第2次ソマリア派遣部隊を横須賀、舞鶴から派兵した。
麻生は6月7日、「(北朝鮮に対して)われわれは戦うべき時は戦わなければならない。その覚悟だけは持たなければ、国の安全なんか守れるはずがない」と街頭演説。世界大恐慌に直撃された底なしの体制危機、政治危機を戦争突入で打開しようとしている。さらに自民党は、相手国のミサイル基地などを日本から攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有を求める提言を出した。
ブッシュ以上に強硬な政策で戦争の危機を生み出しているのがオバマ政権だ。オバマは4月、プラハで演説し、新たな核政策を発表した。「核兵器のない世界を訴えた」なるデマ宣伝を絶対に粉砕しなければならない。
プラハ演説が戦争の起点だ
オバマは、帝国主義の圧倒的な核独占と軍事力と比較して無力に等しい北朝鮮やイランの核開発を”世界最大の脅威”であるかのように扇動。そして米帝の核政策を「やむを得ざる自衛措置」であるかのように描いて、世界の労働者階級に「承認」を迫っているのだ。
プラハ演説の後半でオバマは露骨に語っている。「核兵器が存在する限り、わが国は、いかなる敵であろうとこれに対する抑止を行い、同盟諸国に対する防衛を保障するために、安全、確実で効果的な核兵器備蓄を維持する」
「核兵器を保持し、実際にそれを使う」と鮮明に宣言しているのだ。米帝は先制核攻撃戦略を完全に堅持している。その上でプラハ演説は、北朝鮮とイランを名指しで「行動する」と言っている。それは”核開発阻止”を口実とした武力行使を含むことは明白だ。
実際に6月の米韓首脳会談でオバマは、米国が「核の傘」を提供して米本土並みに韓国を防衛すると発表し、北朝鮮の核開発に対しては核で対抗することを断言した。
プラハ演説の提唱する包括的戦略とは核拡散防止条約(NPT)体制の強化だ。NPTが米ロ英仏中の核独占体制であることは世界の常識だ。オバマは、世界の過半数の核独占は維持した上で世界の核を取り締まるために「断固として行動する」と言っているのだ。
プラハ演説こそは「核廃絶」演説の宣伝とはまったく逆に北朝鮮やイランへの戦争の起点になっている。「大量破壊兵器の脅威」「民主主義の擁護」を旗印にイラクやアフガニスタンで侵略戦争を行ったブッシュと同じ論理だ。
許し難いことにオバマは、「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として、米国には行動する道義的責任がある」と語っている。これは広島・長崎への原爆投下を過ちと認めたものでは断じてない。むしろ「核兵器を使用したことがある唯一の帝国主義」であることを肯定的・積極的に誇示しているのだ。
「唯一の核使用国」として北朝鮮やイランのような「ならず者国家」や「テロリスト」の核保有を阻止する戦争、場合によっては核攻撃もするという宣言なのだ。
64年前、広島・長崎に投下されたわずか2発の原子爆弾は一瞬にして二つの都市を壊滅させ、数十万人の生命を奪った。原爆の衝撃波・熱線・放射能は地上の地獄をもたらした。現在も約30万人の被爆者がその影響と闘っている。
広島・長崎の未曽有の惨劇に対し、米政府は一度として過ちを認めたことはない。米帝は一貫して原爆使用が米帝の「勝利」をもたらしたと正当化する。(日本政府も「国民は戦争の犠牲を等しく受忍すべき」との立場で被爆者への国家補償を拒否している)オバマは原爆投下を居直るだけでなく、今度は広島・長崎への原爆投下の歴史を新たな核戦争正当化の根拠にしようというのだ。これほど被爆者と世界の労働者を愚弄(ぐろう)する話があるか!
犯罪的な役割果たす日共
一方での田母神反革命の突出、他方での日本共産党を先頭とするオバマ絶賛運動――この画歴史的なヒロシマ・ナガサキつぶしの攻撃は同時に、反戦反核闘争の最大実体を形成してきた日教組・自治労を始めとする4大産別労組の解体攻撃、道州制攻撃そのものだ。
日本共産党のオバマ賛美はきわめて犯罪的だ。圧倒的な核独占を背景にイラク・アフガニスタンから北朝鮮・イランへと侵略戦争を拡大する米国を免罪しているのだ。
オバマのやっていることは何だ! 現実にオバマ政権は新たな核開発を進め、核使用を準備している。全世界に核基地、核搭載の原潜や空母を展開している。世界中で侵略戦争を継続している。アフガニスタンで04年のイラクのファルージャ掃討作戦以来の大規模作戦を展開しているのだ。
オバマ政権は北朝鮮のミサイル発射を非難する一方、自らは6月29日、核兵器用の大陸間弾道弾(ICBM)の発射実験を行った。日共の志位委員長はこれらの事実を百も承知で「平和のリーダー」などとオバマを賛美し追従しているのだ。
連合の「核兵器廃絶1000万人署名」もNPTを全面的に美化するものだ。米国の核独占は問題にもせず「北朝鮮の脅威」を一方的に扇動する排外主義運動だ。
核武装論者の前空幕長・田母神が8月6日に広島に乗り込み「ヒロシマの平和を疑う!」と題して講演しようとしている。田母神は「核廃絶は世界の安定にはマイナス」「ヒロシマ・ナガサキをくり返さないためには日本も核武装して北朝鮮を攻撃せよ」という扇動をヒロシマで展開しようというのだ。
特に指摘したいのは、極右・田母神のファシスト的主張と、オバマやそれを賛美する日共や連合の論理にはそれほど差はないということだ。帝国主義戦争の帰結である被爆の体験から生まれた「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」のスローガンが、帝国主義による新たな侵略戦争・核戦争を扇動する論理に使われようとしているのだ。
次元を画するヒロシマ・ナガサキつぶし、労働組合をめぐる鋭角的な分岐と激突が始まっている。核心問題は、戦争を止める力は労働者階級にあるということだ。兵士も、武器も、後方支援も労働者の存在なしに戦争は1秒も継続できない。生産と社会の実体である労働者階級にこそ戦争を止める力がある。これは労働運動の路線をめぐ激突なのだ。
労働運動の主流派へ飛躍
帝国主義とそれに屈した体制内派は、あらゆるペテンで愛国主義や排外主義、祖国防衛主義で労働者階級を身動きできなくしようとしている。日共や連合のオバマ・NPT賛美運動は、日教組・自治労を始めとする4大産別労組解体攻撃への屈服・加担そのものだ。戦後的な反戦意識、階級意識を根絶やしにすることで道州制導入への地ならしをし、北朝鮮侵略戦争に労働者階級を丸ごと動員する先兵の役割を果たしているのだ。
この現状を鮮烈に打開する労働運動を職場生産点からよみがえらせることが決定的だ。今夏8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争は、既成原水禁運動、連合・全労連の支配を決定的に打ち破り、労働運動の主流派に躍り出る決定的な跳躍台だ。麻生の来広と祈念式典参加を許すな! 広島・長崎闘争で麻生をノックダウンしよう。核と戦争を止める力はオバマのイニシアチブではなく、労働者階級の国際的団結にこそある。
11月労働者集会1万人結集の展望をかけ8月広島・長崎闘争の大高揚をかちとろう!
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週刊『前進』(2399号5面2)(2009/07/13 )
大恐慌下で戦争が前面に
G8ラクイラ・サミット
7月8〜10日にイタリアで行われたラクイラ・サミット(G8)は、米欧日帝国主義が世界大恐慌の底知れぬ深刻化に痛撃され、またイラク・アフガニスタンへの侵略戦争が泥沼的敗勢を深め、さらに北朝鮮やイランへの侵略戦争重圧を激化させているただ中で開催された。しかも拡大会合に出席予定だった中国の胡錦濤国家主席が新疆(しんきょう)ウイグル自治区で爆発した暴動のため急きょ帰国する中での開催だった。
まず政治問題に関する首脳宣言では北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を「最も強い表現で非難」し、国連安全保障理事会の制裁決議を各国が完全履行するよう求めた。中でも日帝・麻生は、北朝鮮の核実験について「国際社会の声を無視するもので、断固とした立場で臨むべきだ」と主張した。そして各国首脳もこの麻生の北朝鮮侵略戦争への策動を支持した。
核軍縮・核不拡散に関する首脳声明では、米帝オバマがペテン的に掲げる「核兵器のない世界」に向けた状況をつくることを各国が約束した。またオバマは会議の席上、来年3月に米国で核安保サミットを開催すると表明した。
だがオバマが「核兵器のない世界」などと銘打ってやろうとしていることは、一方で「核不拡散」の名による北朝鮮やイラン、さらには日帝や韓国の核武装を阻止することであり、他方では「テロリストの核攻撃」「核の闇市場」の撲滅などを叫んで、イラク・アフガニスタンに続く侵略戦争を拡大・激化することである。そして米帝の最大の狙いは、地球を何回も破壊できる圧倒的な核の独占であり、その核をもって米帝の世界支配を貫徹することだ。実際、米帝はサミット直前の6月29日、核兵器用の大陸間弾道弾(ICBM)ミニットマン3の発射実験を強行した。カリフォルニア州の空軍基地から約8700`離れたマーシャル諸島の環礁に、ICBMを撃ち込んだのだ。
かつて相互に「軍縮」を叫びながら米英や日独伊の帝国主義は、争闘戦を激化させつつ第2次世界大戦に突き進んでいった。そして今日の大恐慌下で、また「核軍縮」や「核拡散阻止」を叫びながら侵略戦争・世界戦争への攻撃を激化させているのが、米帝を先頭とする最末期帝国主義だ。
世界経済については、「安定化の兆しはある」としながらも、世界的な雇用悪化を受けて、「状況は依然として不確実」とする首脳宣言を発表した。さらに「保護主義防止の誓約を再確認」と言いながら、実際には各国とも競い合って保護主義強化の方向に突き進んでいる現実が露呈した。
いまひとつG8サミットは、地球温暖化対策と称して、「温室効果ガスを先進国全体で2050年までに80%以上削減する」と首脳宣言に盛り込んだ。しかしこの一見かなり思いきった目標の本質は、今後、帝国主義国と中国などの大国が、一斉に原発建設に突き進むということである。まさにこれ自身が、取り返しがつかない地球環境破壊となるのだ。
最末期の帝国主義を打倒しプロレタリア革命に勝利する以外に、労働者階級の未来はない。労働者階級の国際連帯を発展させ、8月から11月へ全力で闘いぬこう。
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週刊『前進』(2399号5面3)(2009/07/13 )
民族抑圧と大虐殺許すな
中国・ウイグル族が決起
中国の新疆ウイグル自治区の区都であるウルムチで、7月5日、ウイグル族住民のデモ隊が弾圧に出動した警察と激突した。きっかけは6月26日に広東省の玩具工場で発生したウイグル人の出稼ぎ労働者と漢民族労働者の衝突事件。これへの中国政府の対応に抗議したウイグル人学生100人が5日にウルムチの中心広場でデモ行進を始めた。これに警官隊が発砲し、学生3人を虐殺。デモ隊は一気に2万人に膨れ上がり、警察車両を次々と焼き討ちし、市内中心部を制圧する大暴動に発展した。
当局は直ちに軍と武装警察3万人を投入し、徹底的な武力鎮圧を強行。5日の死者は当局発表で156人、負傷者1080人、逮捕者1434人。実際には死者600〜800人、逮捕者3000人以上とされる。空前の大弾圧であり、許しがたい人民大虐殺だ。
だが事態はそこで終わらなかった。7日朝には夫を警察に連行されたウイグル人女性らが怒りのデモに決起し、再び警官隊と衝突。7日午後には逆に鉄パイプやこん棒で武装した漢民族数万人がデモにくりだし、ウイグル人居住区を襲撃し、ウイグル族もこれに応戦した。このような集団的武力衝突が当局の治安部隊の眼前で展開されるのは、実に40年前の「文化大革命」以来のことだとされる。
今や、ウルムチ一帯における政府支配の崩壊的危機と内乱状態への突入は明らかだ。仰天した胡錦濤は、ラクイラ・サミットへの出席を中止してイタリアから急きょ帰国した。そして中央政府の陣頭指揮のもと、ウルムチを徹底した軍事制圧下において事態の沈静化に必死になっている。「自宅に戻れ、職場に帰れ」と呼びかけるビラをヘリコプターでまき、暴動は海外からの扇動工作とする一方で「諸民族の団結」を訴え、騒乱の拡大を防ごうとしている。
しかし胡錦濤政権がどうあがこうと、ついた火を消すことはもはやできない。起きているのはまさに、「諸民族の団結」の名で漢民族以外の全民族を抑圧し、この民族分断をテコに中国の労働者と農民全体を支配してきた中国スターリン主義の支配体制の全面破産と総崩壊の危機である。とりわけウイグル自治区は、チベット自治区と並ぶ最大の矛盾の集中点だ。
中国スターリン主義は天然資源の豊富なこれらの地域を中央政府の絶対的支配下におくために、民族自決権を一切認めず、逆に「漢民族の指導性」を掲げ、漢民族を現地に大量移住させてウイグル族やチベット族から自治区の支配権をも奪い取る政策をとってきた。同時に、民族間の分断と対立を徹底的にあおることで、スターリン主義官僚に対する労働者や農民の怒りと不満が、体制そのものに向かうことを阻止してきた。ウルムチでの暴動と内乱は、これらの全矛盾がついに臨界点に達したことを示している。しかもこれは、ほんの始まりにすぎない。
世界大恐慌下で、中国情勢もいよいよ大激動に突入した。中国の労働者と農民は、スターリン主義による民族分断支配を突破して団結し、残存スターリン主義政権と帝国主義の打倒に向けて闘いぬく中でこそ、解放への道を切り開くことができる。胡錦濤政権が最も恐怖するのもそれなのだ。
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週刊『前進』(2399号5面4)(2009/07/13 )
日程 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争
全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ! 戦争・改憲をとめよう!
被曝64周年8・6ヒロシマ大行動
8月6日(木)午後0時30分 3時デモ出発
広島県立総合体育館小アリーナ
〔発言〕
下田礼子(反戦被爆者の会)/高山俊吉(憲法と人権の日弁連をめざす会)/デュアン・デルポソ(国際港湾倉庫労組)/「日の丸・君が代」不起立を闘おう教育労働者/田中康宏(国鉄千葉動力者労働組合)/道州制・民営化と闘う自治体労働者/沖縄からのアピール/法政大「暴処法」弾圧と闘う学生/
〈関連行事〉
◎産別交流会・学生集会
5日(水)午後/東区民文化センター
◎青年労働者交流集会
5日(水)午後6時/東区民文化センター
◎祈念式典弾劾―麻生来広弾劾デモ
6日(木)午前7時
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
労働者の国際連帯で核を廃絶しよう!
長崎反戦反核集会
8月8日(土)午後6時 長崎県勤労福祉会館
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会
8月9日(日)午前7時30分
爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑
主催 長崎朝鮮人の人権を守る会
平和式典会場、爆心地に向けたデモ
8月9日(日)午前10時 城栄公園(路面電車・大橋下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2399号5面5)(2009/07/13 )
日程 7・18反戦反核東京集会
くり返すな! アジア侵略−ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを
7・18反戦反核東京集会
7月18日(土)午後6時30分開会
杉並区立産業商工会館(JR「阿佐ヶ谷」、地下鉄「南阿佐ヶ谷」下車)
主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2399号6面1)(2009/07/13 )
団結ひろば投稿コーナー
道州制をぶっとばせ仙台市役所前で集会 宮城 青年M
6月10日、ワーカーズアクション実行委員会みやぎの主催で「ぶっとばせ! 道州制・民営化・戦争動員! 法大闘争勝利! 仙台市役所前行動」をやりました。道州制をターゲットにした集会は仙台では初めて。市役所・県庁などが建ち並ぶ官庁街のど真ん中で、元気に集会とデモ行進をやり抜きました。
自治体・教労の仲間を皮切りに、全金本山労組、東北大学生自治会、東北せっけん労組の仲間が次々に発言に立ち、「道州制―民営化絶対反対」の決意表明。仕事を終えた市役所の労働者が、集会に参加している職場の仲間を見つけて、次々に手を振っていきました。
いちばん気持ちよかったのが、集会後のデモ行進です。青年労働者のコールは「麻生打倒!」「道州制粉砕!」「腐った労働組合幹部は打倒!」「団結勝利!」(このデモコールは6・14のカンパアピールの時にもやりました)。庁舎で残業する労働者、バス待ちの労働者からの圧倒的注目。店先からは手を振る労働者も。梅雨空を切り裂く爽快(そうかい)なデモ行進になりました。
集会の翌日、市役所職場では法大闘争が話題になり、「昨日はホットな集会でしたね」「(法大のような現実が)本当にあるんですか?」という反響がありました。
さあ、勝負はこれからです。体制内指導部は、夏季一時金削減に合意し、人員削減と民営化を公言する市長候補の応援を決定しました。これをぶっとばす青年労働者の職場からの決起こそが勝負を決します。
「組織!組織!組織!」の精神で、職場闘争から11月1万人へ! 団結して道州制を粉砕しましょう!
裁判員制度絶対廃止を―李弁護士が訴え 長崎 橘澪
7月4日、「裁判員制度に反対する佐世保集会」が集会実行委員会の主催で開催されました。集会に先立ち、アーケード街で、裁判員制度反対と集会への参加を訴える街頭宣伝を行いました。
集会では、李博盛(リパクスン)弁護士が「裁判員制度の問題点」と題する講演を行いました。
李弁護士は、審理期間の短縮、多数決による有罪無罪と刑期の決定などで公正な裁判を受ける権利が侵害されること、裁判員制度は義務であり「苦役の強制」にほかならないこと、選出過程での思想信条の調査は違憲であること、そして有権者の8割が反対していることなどを指摘しました。
さらに、裁判員制度は財界の意向を受けて改憲攻撃と一体で決められており、断じて被告人のための制度ではない、絶対に廃止できる、と力説しました。
参加者から、「死刑反対を主張することで、裁判員となることを逃れられるか」「裁判員が有罪と決めた冤罪事件は、再審ができるのか」などの質問が出され、活発に討論が行われました。議論をすればするほど、裁判員制度の問題点が明らかになりました。
裁判員制度は5月21日から始まっていますが、李弁護士は、「検察も裁判所も次々と出てくる問題点と破綻に追われている。運動を広げることで必ず廃止できる。頑張りましょう!」と訴えました。
8月長崎反戦反核行動を成功させるとともに、長崎からも裁判員制度反対の行動をさらに進めていきたいと思います。
全国連杉並支部大会解放感と熱気に感動 東京西部 H
6月20日、部落解放同盟全国連合会杉並支部の第8回定期大会に傍聴参加しました。
大会は、動労千葉の呼びかけで行われた6・14―15の連続闘争の解放感、熱気そのままに、品川支部を始め、地域の労働者・学生、共闘団体などが駆けつけ、ともに闘うことが確認され、感動的な集まりとなりました。
議案の提起では、杉並支部が、今年の全国連大会に再び「広島差別事件」糾弾闘争方針の撤回を求める意見書を提出したが、本部は杉並支部に大会の案内状すら送付しないという対応に出てきたこと、さらに大会決議書で杉並支部の主体性を踏みにじる誹謗(ひぼう)中傷を重ねていることが怒りをもって語られました。
杉並支部は、あらためて昨年の支部大会で確認した階級的団結で闘う方針を確信をこめて提起しました。杉並支部は狭山闘争と西郡の住宅闘争に全力で取り組んできたこと、5・23集会も狭山闘争・差別糾弾闘争の階級的な意義を明らかにする画期的な集会として闘ったことを報告しました。
また、今回新しく加盟した支部員が、ともに闘っていく決意を込めて発言しました。さらに支部を拡大していくために執行体制を強化していく決意が述べられました。
「民営化・道州制粉砕、改憲と戦争に突き進む麻生政権打倒」を掲げて、労働者・「暴処法」弾圧と闘う学生と固くスクラムを組み、ともに闘おうと集会の最後にインターナショナルを熱唱しました。
“オバマは核廃絶ではない”と被爆者が喝破 長崎 K
6月21日、8月8日―9日の長崎反戦反核行動に向けて、長崎市内で、「オバマ『プラハ宣言』は、『核廃絶』の道か?反戦反核講演集会」が開かれました。主催は、8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会の長崎実行委員会です。
全国統一実行委員会事務局長の三角忠さんとともに、オバマ演説をめぐって学習と討論を行いました。
この集会に参加した被爆者は、資料の「オバマ米大統領『プラハ演説』全文」に目を通し、「初めてこの演説の全文を読みましたが、これは言われているような核廃絶演説ではありませんね。マスコミも正確に報道していませんね」と発言。さらに「今、被爆者同士の話はすごいんですよ。私が『少しオバマに浮かれすぎていないか』と言うと、みんなからいろいろ言われて袋だたきみたいな状況になるんです。しかし、やはりオバマは核廃絶ではないですね」と確信を込めて語りました。
学習会では、プラハ演説こそが、北朝鮮を追いつめたこと、そして北朝鮮が反動的な核実験を強行したこと、日本の核武装への動きを促進させ、北朝鮮への激しい排外主義をあおりながら海賊対処法や北朝鮮臨検法案などへの動きを加速させていることも議論になりました。
原水禁も原水協も連合も全労連も、そして日本共産党も、オバマを大翼賛し、アメリカや日本の核政策の推進者となり、一部の被爆者もそれに乗せられている現実があります。しかし、今回の学習会を通じて明らかになったことは、被爆者の中から、こうした現実、オバマ翼賛運動に疑問をもち、それに対して異議を唱える人たちが必然的に出てきているということです。
まさに今年の8月長崎行動は、こうした体制内労働運動が推進する反動的運動(原水禁や原水協が進める『核廃絶』署名運動)と全面的に対決し、4大産別決戦を貫きながら、被爆者の自己解放的決起と結びつき、その獲得をもかけた闘いです。またその闘いの現実性が今回の学習と討論をとおして明らかになったのです。
全国で4大産別を決戦場にしながら、闘う被爆者の獲得をもかけて、8・8―8・9長崎反戦反核闘争の高揚をともにかちとりましょう!
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週刊『前進』(2399号6面5)(2009/07/13 )
裁判員制度廃止を
「大運動」が呼びかけ 7・25―8・3行動へ
8月3日、第1回裁判員裁判が東京地裁で強行されようとしている。裁判員制度の廃止へ向け、「裁判員制度はいらない!大運動」の呼びかけに応えて、抗議行動に立ち上がろう。
東京地裁は、足立区の路上殺人事件の裁判を、全国に先駆けて裁判員裁判として強行しようとしている。6月12日には、秋葉康弘裁判長のもとで公判前整理手続きを終え、裁判日程を8月3日〜6日に決定。約2万7700人の候補者名簿の中から100人を抽出し、17日には70歳以上の辞退希望者などを除く73人に呼び出し状を発送した。初公判の日に呼び出し、午前中に選任手続きを行い、裁判員6人と補充裁判員3人を選ぼうとしている。
裁判員制度は、「国家の側に立って国を守る気概を持て」とする「現代の赤紙=徴兵制」であり改憲そのものだ。「国を守る気概」とは、麻生の言う「北朝鮮と戦うべきときには戦う」という気概のことだ。戦争動員には断固拒否で闘おう。
動揺しながらもごり押ししているのが、推進の先頭に立ってきた最高裁長官・竹崎博允(ひろのぶ)だ。竹崎は6月17日、全国の高裁長官と地裁・家裁所長を集めて、「着実な一歩を踏み出すことができるよう期待している」と訓辞した。しかし、「初めての経験だけに、多くの課題に直面すると思う」と不安を隠しきれないでいる。
その翌日の18日、カトリック中央協議会(信徒約45万人)が、約7000人の司祭や神父、修道士・修道女に、裁判員を辞退するよう指示することを決定した。「過料を払ってでも参加しない」としている。カトリック教会は、聖職者が国家権力の行使にかかわる公職に就くことを禁じている。裁判員制度のペテンは見抜かれている。破産は必至だ。
他方、死刑廃止を主張している真宗大谷派(信徒約550万人)は、裁判員制度見直しを求める決議をあげた。大谷派は「殺してはならない。殺させてはならない」という仏教の教えに基づき死刑執行に抗議している。裁判員制度実施後、宗教界にも反対運動が広がっているのだ。
「私の拒否からみんなの拒否へ みんなの拒否は裁判員制度の廃止へ!」――「大運動」が呼びかける8・3東京地裁―8・10さいたま地裁行動を打ち抜いて、全国第3回裁判となる9・8大阪地裁行動へ攻め上ろう。7月25日の全国一斉行動に立ち上がろう。
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日程 裁判員裁判開始に抗議を
全一日行動日
7月25日(土)
東京地裁行動(全国初の裁判員裁判)
8月3日(月)正午
日々や公園霞門集合/霞が関デモ
さいたま地裁行動
8月10日(月)〜12日(水)
さいたま地裁とJR浦和駅でビラまき予定
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週刊『前進』(2399号6面6)(2009/07/13 )
星野さんとともに
東拘以来の面会果たす
奥深山さんの免訴を実現する会 橋爪利夫
6月17日、星野暁子さん、青柳晃玄さんとともに星野文昭さんと面会しました。
この面会の準備として、一審裁判からの傍聴や、元相被告の奥深山幸男さん、弟の修三さんとの関係などを、星野さんに手紙やはがきで書き送っておきました。30年以上も閉じ込められなかったら、とっくに星野さんとの直接交流はできていたと思うと、あらためて腹立たしい思いでした。刑務所が「関係が確認できない」などと言ってきたら、この怒りを爆発させるつもりでしたが、スッと中に入れて拍子抜けでした。
面会は、東京拘置所以来20年ぶり以上になりますが、あっと言う間になじめました。星野さんは、足利事件に関連して、敵の出した証拠の中に無実の証拠があること、そして新証拠が重要だと言っていました。話に夢中になっているうちに時間がすぐ過ぎてしまいました。私の方からは、奥深山さんのことを話し、法大闘争の報告をしました。
面会を終えて、皆さんに訴えたいのは、星野さんに暑中見舞いを送っていただきたいということです。法大闘争でとらわれている若い仲間たちが、「星野さんのように」と闘っています。このことは、鈴木達夫弁護士が語っておられるように、「星野さんに無期を強いる意味は見せしめだ」という関係を打ち砕きつつあることを示しています。星野さんへの便りは、全獄中同志との団結を固めることになります。手紙は、メッセージのついた団結署名なのです。
特に強調したいのは、星野さんにとって、現場で闘う労働者が何をどう感じているかが重要だということです。星野さんに届くビラ一枚にいたるまで、無駄なものはありません。星野さんが獄中から発するメッセージを豊かにするのは、一人ひとりの手紙やはがきです。
最近の大阪の結成集会に寄せられたメッセージは、大阪の仲間たちの闘いの精華が結実したものです。団結で獄壁を貫いていくためにも、この夏の暑中見舞いをよろしくお願いします。
☆星野文昭同志に暑中見舞いを!
〈あて先〉徳島市入田町大久200−1 星野文昭様
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週刊『前進』(2399号6面7)(2009/07/13 )
(星野さんに)はがきを出しました
「こんなふうに書いたらええんや!」と厚かましながら見本?を送ります。(大阪の労働者)
星野文昭様
こんにちは。お元気ですか? 星野通信の大阪会報告にあるように、1ケ月前には、街や公園にバラが赤やピンク、オレンジ、黄とあふれ、本当に美しい季節でしたよ。今は梅雨に入り昨日の6・14渋谷デモでは、あじさいが青にピンクにとみずみずしかったです。
さて、6・14集会を勝利的に行いました!! 法大学生、国鉄、青年、自治体、教労と、発言者は5・21大阪星野の会と同じく、4大産別決戦、動労千葉型労働運動で階級の多数となり社会をすべてを奪い返そうとアピールし、大きな歓声と拍手が上がりました。西郡からも元気なアピールがあり、星野さんの6・14メッセージとピッタリ符合する中身でした!
この夏、大阪は決戦です。地区の革命的青年は自らリーダーとなり青年を丸ごと獲得する力と路線を確立しようと息巻いています。青年労働者の団結と力で4大産別決戦勝利、ソビエト建設へ!!
またご報告します。
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週刊『前進』(2399号6面8)(2009/07/13 )
共産主義者 161号
情勢が要求する飛躍かけて党建設の新段階突入を宣言
6・14―15連続闘争の高揚により、われわれは09年前半決戦を圧倒的勝利のうちに締めくくった。この半年間の歴史的な勝利の地平は、11月労働者集会1万人結集への展望、そして〈大恐慌情勢をプロレタリア世界革命へ〉の大スローガンを実現する労働者党建設の実践課題を一層強く具体的に照らし出している。巻頭の松丘静司論文と再録の『前進』春季特別号アピール(坂本千秋論文)を軸に、本号全体がその課題に真っ向から応えるものだ。
総路線の転換的発展かけた提起
今春開催された中央労働者組織委員会・全国会議での画期的な基調報告に加筆した松丘論文「革命的労働者党建設の新たな段階へ」。この中に大恐慌情勢下における革共同の決定的な位置と戦略的指針が鮮明に提示されている。「われわれはこのかん、階級的労働運動路線を確立して以来の悪戦苦闘のなかから、〈労働者階級の現実に深く根ざし、大恐慌情勢にそびえ立つような革命党に飛躍する党建設の新たな段階に入る〉と言いきることができる地平を築いてきました。今日の討議をとおして、その立場を本当に全国のものとして、革共同がこの時代に躍りでる巨大な前進を始めたい」――冒頭のこの宣言に続く次の言葉が「党建設の新段階」への挑戦の核心である。「国鉄闘争を軸とした4大産別決戦と法大決戦でそれをやろう、この二つの闘いで労働者・学生の総反乱をつくりだそうということが実践的結論になります」。まさに、「この社会を根底的に転覆していくその途方もないエネルギー」を解き放つものこそ青年労働者・学生であり、「全党のすべての力を青年労働者・学生の獲得に傾注することが革命の実現への道」なのだ。
あくまでも現実の大恐慌情勢と実践的に切り結ぶ階級的労働運動路線とマルクス主義の復権。21世紀革命の実現にとって決定的な位置をもつ労働運動・労働組合をめぐる資本・権力・体制内勢力との攻防。新たな挑戦にあたってつねに原点に立ち返ることの重要さ。松丘論文はここから、革共同の原点である反帝・反スターリン主義世界革命の綱領的立場に立ち返り、戦略的総路線の新たな転換的発展に踏み込んでいる。坂本論文で提起された「〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉攻撃と対決し、大恐慌をプロレタリア革命に転化せよ」という戦略的路線についての具体的な掘り下げがなされている。論文全体が全党・労学人民を奮い立たせる素晴らしい内容だ。
オバマ打倒へ反戦反核闘争論
階級攻防の一大焦点である今年の8・6―8・9反戦反核闘争については、革共同広島県委員会の「8月反戦反核闘争の爆発をかちとれ」が出色の路線論文である。「帝国主義と日共スターリン主義、連合ら全体制内勢力が一体となってふりまく『オバマ幻想』と北朝鮮への排外主義・侵略戦争扇動は、原水禁運動・反核闘争を解体し尽くす大反動攻撃である」と言い切り、「オバマ打倒! 麻生打倒! 全世界の労働者の国際的・階級的団結で核をなくし戦争をとめよう!」という反戦反核闘争の新たな路線を確立した。大恐慌情勢・世界(核)戦争危機との関係で米帝オバマの反革命的正体を暴いた点も重要である。
同じくオバマ批判という点では、「米帝オバマに共鳴する日本共産党」の高田隆志論文が実にタイムリー。オバマ絶賛により日共のスターリン主義的本質、労働運動に対する敵対が一層露わになった。
マルクス主義による青年の獲得にとって、マルクス『資本論』への挑戦は欠かせない。畑田治論文(本紙掲載論文に加筆)のヨハン・モスト原著『資本と労働』の紹介は絶好の手引きだ。
部落解放闘争論の再確立に挑戦
「大恐慌情勢と対決する部落解放闘争の革命的発展を」の柏木俊秋論文は、塩川一派と全国連本部派の野合による革共同破壊攻撃を真正面から粉砕する痛烈な一打である。革共同はこの間、階級的労働運動路線―7月テーゼのもとに諸戦線の路線的再確立を追求し、本誌上でも反軍闘争委員会論文を始めとして各戦線論文で新たな挑戦と理論的ブレークスルーを果たしてきた。本稿もその一環であり、部落解放闘争をプロレタリア革命から切断する反動的立場の断罪、血債主義・糾弾主義との断固たる決別を鮮明化した意欲作である。
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週刊『前進』(2399号6面9)(2009/07/13 )
日程 法大裁判に集まろう!
★7月14日(火)5・29デモ弾圧@グループ
第16回公判(判決) 午後1時30分開廷
★7月15日(水)5・28「暴行」デッチあげ裁判
第13回公判(最終弁論) 午後1時30分開廷
★7月16日(木)5・29デモ弾圧Aグループ
第14回公判(判決) 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
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