ZENSHIN 2009/06/15(No2395 p06)

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第2395号の目次

(写真 「団結ガンバロー!」。代々木公園けやき並木通りを埋めた労農学2100人のこぶしが天高く突き出された【6月14日】)

1面の画像
(1面)
戦争・改憲と大失業の麻生を倒せ 6・14闘争
法大暴処法弾圧に2100人の怒り
国際連帯の渋谷大デモ “1047名解雇撤回・派遣法撤廃”(6月14日)
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基調報告 動労千葉 田中康宏委員長
歴史選択問う時代が来た職場で組織、組織、組織を(6月14日)
記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
おことわり 記事を読む  
(2面)
法大キャンパス奪い返せ
「暴処法」粉砕の地平の上に8同志即時奪還の大闘争へ
革共同中央学生組織委員会
記事を読む  
暴処法に各地で反撃  若い世代の反応に手応え(6月6、7日) 記事を読む  
不当逮捕を粉砕! 2学生の出獄アピール 記事を読む  
法大闘争から世界革命へ闘う革共同に大カンパを 記事を読む  
(3面)
国労5・27臨大闘争弾圧粉砕しよう
佐藤昭夫弁護士らによる「許さない会」の分裂を弾劾する
国労5・27臨大闘争弾圧被告団(5月29日)
記事を読む  
6〜7月最終弁論公判に結集を
「暴処法」を打ち破る団結を固め国鉄決戦勝利・JR体制打倒へ!
記事を読む  
京大の「関経連加盟」を弾劾  時計台前 怒りの集会・デモ(6月5日) 記事を読む  
日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程 記事を読む  
(4面)
三里塚 6・25現闘本部裁判-7・5現地闘争へ
暫定滑走路北延伸攻撃 新誘導路7月供用阻止  労農連帯で市東さんの農地守れ
記事を読む  
日逓中野雇い止め 就労闘争で決起集会  “裏切り分会長、絶対許さぬ”(6月7日) 記事を読む  
「北朝鮮と戦う時は戦う」 吉祥寺で街頭演説
戦争へ一線超える麻生打倒を(6月7日)
記事を読む  
西郡住宅裁判 “勝手な値上げ認めぬ”
部落解放運動の古老が陳述(投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)(6月5日)
記事を読む  
ジャパン・タイムズ紙 法大闘争を報道  「監獄大学」、世界に衝撃(6月9日) 記事を読む  
日誌 2009年 6月3日〜6月9日
米、「テロ支援国家」再指定狙う/自民防衛小委「敵基地攻撃能力」提言
記事を読む  
日程 7・5三里塚現地闘争、裁判予定 記事を読む  
(5面)
全世界労働者の連帯行動を
日米韓労組と三里塚反対同盟が戦争阻止へ国際共同声明を発表
記事を読む  
6・10ソウル 10万人が“殺人政権退陣!”  闘う労組がストで合流(6月10日) 記事を読む  
双龍(サンヨン)労組、無期限スト  “整理解雇撤回まで闘う” 記事を読む  
〈焦点〉 臨検と経済封鎖狙う米日  「北朝鮮制裁決議」の正体 記事を読む  
〈焦点〉 オバマのカイロ演説弾劾  中東支配と戦争拡大狙う 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
足利事件 “間違ったでは済まぬ”
密室の拷問で自白強要  階級支配が冤罪つくり出す
記事を読む  
法大弾圧裁判  暴処法弾圧への怒り法廷揺るがす 記事を読む  
星野さんを取り戻す会  5・31 福島で設立総会(5月31日) 記事を読む  
日程 6・23沖縄−本土をむすぶ労働者集会 記事を読む  

週刊『前進』(2395号1面1)(2009/06/15 )

 戦争・改憲と大失業の麻生を倒せ 6・14闘争

 法大暴処法弾圧に2100人の怒り

 国際連帯の渋谷大デモ “1047名解雇撤回・派遣法撤廃”

(写真 「団結ガンバロー!」。代々木公園けやき並木通りを埋めた労農学2100人のこぶしが天高く突き出された【6月14日】)

 6・14〜15連続闘争の初日、「国鉄1047名解雇撤回! 労働者派遣法撤廃! 改憲阻止! 麻生内閣打倒!」を掲げて全国労働者総決起集会が6月14日、代々木公園B地区で開かれた。全国から2100人の労働者・農民・学生が集まり渋谷の街を揺るがす大デモを打ち抜いた。
 動労千葉と動労総連合、国労5・27臨大闘争弾圧被告団を始めとする国鉄労働者が、国鉄闘争を軸とする4大産別決戦の勝利の展望を体現してその最先頭に立った。また全発言者が法大暴処法弾圧への怒りを爆発させた。労働者と学生がひとつになり、相互に強め合いながら激動的に闘いが発展し、弾圧への怒りを猛然と革命に転化する決定的な闘いの日となった。(詳報次号)

 歴史的な国際連帯共同声明

 NHKホールに面したけやき並木のど真ん中に集会場が設営された。司会は、動労水戸の石井真一委員長と全学連の松室しをりさんが務めた。
 冒頭、連帯あいさつに立った三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長は、激しい怒りをあらわにして法大暴処法弾圧を弾劾し、「青年、学生諸君! 君たちの未来は君たちがつくるんだ。奪われたキャンパスは奪い返すしかない。反対同盟は君たちとともに闘う」と熱いメッセージを発した。
 次に3者からの特別アピールが続いた。
 最初に「裁判員制度はいらない!大運動」の高山俊吉弁護士が「改憲と戦争の時代とは、改憲と戦争を許さない闘いの時代だ。裁判員制度こそ改憲攻撃のど真ん中にあるものだ。全員が拒絶すれば制度そのものを廃止できる」と言い切った。
 続いて万雷の拍手の中、法大文化連盟・洞口朋子さんが登壇した。洞口さんは「全員が完全黙秘・非転向で団結を固め、暴処法弾圧との第1ラウンドの闘いに完全勝利した。法大闘争には、戦争をぶっ止める団結がある。私はキャンパスに立ち続ける。正義は私たちの中にある」と新たな闘争宣言を発した。
 さらに「2009国際反戦共同声明」(5面に掲載)を動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が読み上げ、「いまこそオバマ打倒、麻生打倒に突き進む時だ。7月に動労千葉、民主労総の代表団を先頭に20人で訪米し、闘う労働組合の国際的な団結体形成のために奮闘したい」と述べた。

 総屈服の4者4団体を圧倒

 集会を呼びかけた動労千葉の田中康宏委員長が基調報告に立ち、国鉄分割・民営化から全面的に始まった派遣法を始めとする攻撃の核心を明らかにするとともに、1047名闘争の前進と、闘う労働組合を復権する闘いが開く巨大な可能性を指し示した(要旨別掲)。
 宮城の青年自治体労働者が迫力満点のカンパアピールで盛り上げた後、1047名闘争勝利にむけて3人の国鉄労働者が決意表明に立った。奴隷的屈服をますます深め、求心力を失う4者4団体を圧倒する素晴らしい発言が続いた。(この日は4者4団体などが社会文化会館で集会を開いたが、そのデモはわずか200人だった)
 動労千葉争議団の中村仁さんは、3・25控訴審判決を弾劾し「不当労働行為を認めながら解雇なんて冗談じゃない! 私は必ずJRの職場に復帰します。1047名の解雇撤回闘争が勝利したら時代は変わる」と決意を表明した。鉄建公団訴訟原告団の一員である国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは「階級的原則的に闘う動労千葉のように闘う仲間を闘争団の中につくる」と戦闘意志をみなぎらせた。国労5・27臨大闘争弾圧被告団の橘日出夫さんは「法大暴処法弾圧との闘いと固くスクラムを組み、5・27被告団への有罪解雇攻撃を粉砕する」と宣言した。

 若き革命のリーダー次々と

 決意表明の後半には続々と青年労働者が登場し圧巻の発言が続いた。体制内指導部と対決し、職場の団結にこだわり抜いて闘う中から、4大産別―6大産別の職場に、若き革命のリーダーが続々と輩出されてきている。8・6大行動にむけたアピールを広島の青年教育労働者が行い、道州制・米軍再編攻撃と闘う沖縄の青年労働者、郵政完全民営化攻撃と闘う全逓労働者、道州制攻撃と闘う自治体労働者、教育労働者、医療労働者、合同労組の仲間、部落解放同盟全国連西郡支部の代表の発言が続いた。
 決意表明の最後に全学連の坂野陽平君(上智大)が登壇し「今回の弾圧で、大恐慌は戦争に行き着くこと、そして労働者と学生の団結した闘いでそれは打ち破れることを示した」と述べ、「私は本日をもって全学連委員長代行として最先頭で闘う」と宣言した。
 ス労自主の入江史郎委員長が「われわれは絶対に勝利しなければならない。善戦したが負けたという歴史を繰り返すわけにはいかない。6・15闘争から広島・長崎反戦闘争、11月集会にむかって突き進もう」とまとめを提起し、動労千葉の長田敏之書記長の音頭で団結ガンバロー三唱、インターナショナル斉唱で集会をしめくくった。
 代々木公園を飛び出した大迫力のデモ隊には、沿道から外国人、中高生、大学生、青年労働者の飛び入りが相次いだ。「やっとデモに出会えた!」と入ってきた女子学生たちもいた。青年労働者がマイクをとり「労働者をモノのように扱う社会なんかぶっつぶせ! 賃金奴隷の鎖をひきちぎろう!」と声高らかに呼びかけると、沿道の人だかりはどんどんふくらんだ。圧倒的な一体感の中を宮下公園までのデモを打ち抜いた。
 (写真 長蛇のデモが渋谷繁華街を進んだ。下は動労千葉を先頭とする第1梯団、上は関西始め全国の労働者の第4梯団)

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週刊『前進』(2395号1面2)(2009/06/15 )

 基調報告 動労千葉 田中康宏委員長

 歴史選択問う時代が来た職場で組織、組織、組織を

 クライスラーが破綻し、GMが破綻し、資本主義体制は崩れ去ろうとしています。全世界の労働者が人間として生きられなくなっています。求められているのはこの社会の根本的変革です。労働者自身にこの社会を変える力があることを、どれだけ広く訴えて組織できるかが勝負です。
 まず国鉄1047名解雇撤回闘争です。分割・民営化攻撃の渦中で何が起きたか。わずか6年間で20万人の国鉄労働者が職場を追われ、国労は24万人の組合員が4万人に激減しました。この20年余で1千万人を超える労働者が非正規職に突き落とされました。いま労働者を襲っているすべての事態が国鉄分割・民営化から始まりました。だから1047名闘争は絶対に譲れない闘いなんです。
 にもかかわらず情勢に負けてとんでもない屈服が起こっている。4者4団体派です。自民党との裏での折衝だけが彼らの唯一の方針です。こんなことをやるためにわれわれは22年間、闘ってきたのではない!
 道州制攻撃の中で、国鉄方式ですべての公務員労働者をいったん解雇し、その恐怖で労働組合をがたがたにしていく攻撃が始まろうとしている。これは戦争への道です。この重大な時になぜ屈服するのか。民営化された郵政を見て下さい。闘えば勝利できる展望が開かれています。百戦錬磨の1047名闘争団が先頭に立って全国の仲間に呼びかけたら5万人、10万人の団結ができる時代が来ています。
 次に労働者派遣法の問題です。これだけ派遣切りが問題になっているのに、自民党政府は何ひとつ現実を変えず、もっと労働者の首を切ろうとしています。ここでも問題は連合、全労連の腐りきった役割です。電機連合は「国際競争力が失われる」と、製造業派遣の禁止に反対する声明を出しました。われわれの課題は労働運動を根本から変革し、闘う労働組合をつくり直すことです。
 さらに戦争の問題です。29年の大恐慌は第2次世界大戦に突入するところまで行きました。これが資本主義です。戦争を阻止できるのも、戦争への道を進めるのも労働組合です。逆に言えば労働組合には社会を動かす力があるのです。
 明日、法大弾圧に対する労働者と学生の連帯闘争を呼びかけました。法大で起きていることは歴史的な事件です。1925〜6年の京都学連事件の2年後に日本共産党が一斉検挙され、戦争につき進んでいったのです。
 いま全世界で、支配階級と労働者・学生・市民とが、力と力で衝突しています。これが時代の基調です。真に歴史選択が問われる時代が来ています。負けたら戦争です。この課題を真っ向から受けて立ち、労働者の力を信じ、団結を広げ、闘いに立ち上がることです。労働組合を甦らせるために職場で組織し、組織し、組織することを訴えて基調報告とします。

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週刊『前進』(2395号1面3)(2009/06/15 )

前進速報版から 前進速報版から

▼ロスで教師の首切り抗議のハンガースト▼法大闘争がドイツ・ヨーロッパに反響呼ぶ▼北朝鮮への戦争を許さない!岡山駅前で街宣

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週刊『前進』(2395号1面4)(2009/06/15 )

 おことわり

 6・14全国労働者総決起集会の報道のための報道特別号として発行を遅らせました。

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週刊『前進』(2395号2面1)(2009/06/15 )

 法大キャンパス奪い返せ

 「暴処法」粉砕の地平の上に8同志即時奪還の大闘争へ

 革共同中央学生組織委員会

 (写真 法政大学市ケ谷キャンパス正門前【4月24日】)

 6月5日、闘う法大生・全国学生・労働者階級の総力で「暴処法」弾圧を粉砕し、4人の仲間を奪還した! 決定的な勝利だ。他方、日帝国家権力は全学連の織田委員長や法大文化連盟の恩田副委員長を始め5人を暴処法違反によって起訴した。さらに許しがたいことに不起訴でいったんは釈放された文化連盟の斎藤委員長ら3人の同志を4・24法大解放集会における「威力業務妨害」などのデッチあげ容疑で再逮捕した。6月8日、4・24集会に関してデッチあげ逮捕されていた全学連の冨山書記長を起訴した。徹底弾劾する! 暴処法攻防の緒戦に勝利し、6・14−15大闘争をうち抜いた地平の上に、法大闘争の爆発−8同志全員の即時奪還に向けてさらにさらに闘いを推し進めよう。現代帝国主義と新自由主義大学の破産に対して、学生の団結の力にのみ依拠してキャンパス支配権を奪い返す法大闘争こそ、4大産別決戦勝利と世界革命の突破口だ。

 全員起訴の策動うち破る

 第一に、われわれは、暴力行為等処罰法と真っ向対決する闘いの第1ラウンドに勝利した。団結破壊という暴処法の核心的攻撃をうち破った。
 何よりも、暴処法第1条の適用による、被逮捕者11人の全員起訴という策動を粉砕したことだ。「団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ…数人共同シテ罪ヲ犯シタル者ハ…」に始まるこの第1条にこそ、労働運動・学生運動・農民運動など、ブルジョアジーの抑圧に対するあらゆる階級闘争を労働者・学生・農民が団結して組織的に闘うことへの支配者どもの激しい恐怖が示されている。
 「実行行為」があろうがなかろうが「現場」にいようがいまいが関係なく逮捕し勾留する。そして組織と運動そのものを壊滅させていく――治安維持法や破防法と並ぶ治安弾圧法そのものだ。
 勝利の原動力は、獄中の全同志が検事・刑事によるあらゆる転向強要攻撃を完全にはね返し、感動的に完全黙秘・非転向の闘いを貫いたことだ。
 今回の弾圧で法大闘争での逮捕者は110人、30人の起訴となった。だが暴処法弾圧攻防はこれまでの3年余ともまったく違うレベルのものとしてあった。闘う個人を屈服させるのみならず、仲間を売り、組織を売り、法大闘争総体を権力のもとに組み敷いて一掃していく攻撃との正念場の闘いとしてあったのだ。
 ここで「1人の仲間も見捨てない」団結を守り抜いたことは決定的だ。これこそ団結の力にのみ依拠してあらゆる弾圧や処分をのりこえてきた法大闘争3年の神髄だ。文化連盟−全学連、そして階級的労働運動(動労千葉派)の底力だ。
 奪還された4人はすでに全労働者・学生に対し熱烈なアピールを発し、キャンパスでの闘いに突入している。4同志奪還の勝利が、6・14−15闘争の高揚を最終段階で押し上げた。
 そしていよいよ暴処法粉砕の大裁判闘争が始まる。わずか10日間で弾圧抗議声明への約1500の賛同、そして弁護士170人の決起を生み出したほどに暴処法への怒りと危機感は激しく深い。暴処法弾圧と法政監獄大学の現実への衝撃は、海外メディアをもとおして全世界に一挙に拡大している。
 この弾圧をうち破り獄中8同志をただちに取り戻す中に、戦争を止め、この腐りきった資本主義社会を根本的に変革する道があると膨大な労働者・学生が感じ始めている。
 緒戦の勝利の地平の上に日本階級闘争を一変させるような大裁判闘争を爆発させ、8同志即時奪還をかちとろう!

 新たな処分攻撃を許すな

 第二に、法大闘争は文化連盟への新たな処分策動との火花を散らすような激しい攻防に突入している。
 法大当局は、5・15暴処法弾圧から2週間も経過した29日付で「一連の事件の経緯について」なる文書を公表した。ここに示されているのは、一方で4・24集会が法大生の1000人決起を軸に1500人の実力行動として爆発し当局支配の破産を突きつけたこと、他方で法大の08年度の金融取引損失が28億円とガンガン拡大し破産の危機にさらされている中で、文化連盟を軸にした3万法大生の団結が大学権力の奪取にまで突き進もうとしていることの現実性への恐怖だ。
 4・24で新自由主義大学を粉砕し、学生こそがキャンパスの支配権を握るという戦闘宣言を敵にたたきつけたのだ。だからこそ冒頭に「一連の事件で、(文化連盟と全学連の)両団体の幹部等は……逮捕されました」とし、指導部を弾圧で一掃したのだから闘いを放棄せよと法大生に迫ってきている。
 しかし、これは敵の墓穴だ。暴処法弾圧と5・29文書に対して法大生と全国学生の怒りはさらに燃え上がる。
 一つに、4人奪還の大勝利に狼狽(ろうばい)した法大・増田体制は、ただちに新たな処分へとのり出してきている。暴処法弾圧に対して「彼らが逮捕されて以来、市ケ谷キャンパスの各門は全開しています」などと小躍りして喜んでいた法大当局は、4人の同志が意気軒高とキャンパスに凱旋(がいせん)することに顔面蒼白となり、釈放になるや否やただちに3学生に「面談通知」なるものを送りつけ処分を振り下ろそうとしている。腐りきった教授会は、この反動理事会に全面的に加担し先兵になっている。ここに法大当局の不正義性は凝縮している。
 法大当局のやっていることはただ一つ、文化連盟のもとに団結して闘う学生をひたすらキャンパスの外に追放し続けてきた歴史ではないか。警察権力の弾圧が貫徹できないならば、次は自らが処分を下してキャンパスに入れないようにする、ということだ。
 いったいこれまで、どれだけの法大生が一方的な処分によってキャンパス入構を禁止されてきたのか。誇りと尊厳を踏みにじられてきたのか。ビラまき禁止、立て看板禁止、集会禁止措置と闘う法大生を処分することが「法政大学は、『自由と進歩』の精神に基づき、自立的で個性豊かな人材の育成を通じて社会の進歩に貢献するという使命を果たすべく、思想・信条・表現の自由を尊重しつつ…」なのか。ふざけるのもいい加減にしろ!
 しかし、いま一つに処分粉砕闘争こそ法大決戦の基軸路線であり、「一人の仲間も見捨てない」団結を拡大する中で文化連盟は法大生自身の権力として発展していくということだ。
 文化連盟の団結は、08年春の学友会解体過程での恩田君処分に対する5・20実力決起から生まれた。そしてそれは、昨秋の文連中心メンバー全員に対する処分攻撃に対して一歩も引かずに闘う中で、ついに3万法大生と300万学生の先頭に立つ素晴らしいリーダー群を生み出し、文化連盟と全学連の一蓮托生の団結を固めてきた。弾圧と処分によってしか学生支配を維持できない大学の腐敗を暴露し、学生が団結して立ち上がった時にそれは無力化できることを示し続けてきた。
 今こそその真価を発揮する時だ。獄中同志の闘いと一体となった処分粉砕闘争を6〜7月に爆発させ、法大闘争の大前進をかちとろう。

 教育と未来を取り戻そう

 第三に、文化連盟と団結し法大決戦を爆発させる中にこそ、〈改憲・戦争と民営化・労組破壊〉攻撃と対決し、道州制攻撃を粉砕し、資本の支配を転覆していくプロレタリア革命の展望がある。
 一つに、リーマン・ブラザーズもGMも破綻して帝国主義の金融も基幹産業も総崩壊状態となり、大恐慌はますます深まっている。労働者民衆の怒りの反撃が支配階級の危機をますます促進させている。そして、日本階級闘争において、破産したがゆえに凶暴化する新自由主義攻撃と真っ向から対決しうち破ってきた最先端の闘いこそが国鉄闘争(動労千葉労働運動と1047名解雇撤回闘争)と法大闘争だ。
 ここに6000万労働者階級の怒りと結合する「内乱と革命」を見たからこそ、支配階級は国労5・27臨大闘争と文化連盟・全学連に対する暴処法適用に踏み込んできたのだ。法大闘争は国鉄分割・民営化攻撃に勝利し続ける動労千葉のように闘おうと前進してきた。まさに今回の法大弾圧によって、動労千葉を先頭とする11月集会潮流こそが日本革命の主役であり最前線に躍り出たのだ。
 二つに、暴処法攻撃を粉砕する中にこそ、かつてのスターリン主義の裏切りと屈服をのりこえ、帝国主義戦争を阻止していく道がある。
 1929年世界大恐慌に端を発する30年代の革命的激動は、ロシア革命の地平を引き継いで国際帝国主義にとどめを刺し、世界革命を完遂するという歴史的課題をわれわれに課した。しかしスターリン主義は世界革命を放棄し、階級的団結を破壊し、帝国主義戦争の一方に与して革命情勢を絞殺することで自らの延命をはかった。
 日本においては、日本帝国主義が20年代後半から治安維持法と暴処法によって凶暴な治安弾圧に踏み出して労働争議の激発に襲いかかってくる一方で、とりわけ大学キャンパスにおいて学生運動圧殺に全力をあげ、それは学生自身がペンを銃に持ち替える学徒出陣にまで行き着いた。日本共産党はこの攻撃と闘えず、弾圧で無力化し、転向していった。
 だからこそ、大恐慌の激化と保護主義化(ブロック経済化)が帝国主義の戦争衝動として噴き出そうとしている中で、暴処法攻撃をはね返し、キャンパスと職場に団結を組織することが決定的なのだ。われわれはスターリン主義をのりこえ絶対に世界革命を実現する。
 三つに、文化連盟の登場、その屹立(きつりつ)した存在に青年労働者・学生の未来を指し示す圧倒的な正義性・路線性があることだ。
 文化連盟委員長・斎藤君は6・15集会にあてたアピールで「法大闘争はすでに一大学の学園内闘争として片付けられる問題ではなくなっています。この問題は、大学という場所のあり方が問われている問題です。大学とは何か? もっと突き詰めれば、学問とは何か?」という根源的な問いを発している。
 文化連盟は弾圧との闘い、度重なる処分との闘い、そして「営業権=資本の利潤追求」をむき出しにしたビラまき禁止措置、さらには国家権力との直接激突である暴処法適用を全面的に受けて立ち、はね返す中で、法大当局こそ破産しきった新自由主義大学のなれの果てであり、法大生の決起は資本との直接激突であることを満天下に明らかにしてきた。
 立て看板撤去に対する抗議と29人逮捕から開始された法大決戦を、3年の時を経て、ついに資本主義との全面的な対決にまで押し上げてきた。
 新自由主義攻撃における資本の論理の貫徹が医療、福祉、公共性、そして労働という人間にとって絶対不可欠で根源的な活動でさえも、金もうけの手段とし労働者階級を殺している。とりわけ、人類を発展させ青年・学生の主体性を引き出し、未来を切り開く場であるべき大学と教育が、おぞましい監視カメラと暴力ガードマンと警察権力の支配する監獄になっている現実。これこそ資本主義における最大の転倒であり、その支配の破産である。労働者階級とともに学生もこの資本のくびきを粉砕する闘いに立ち上がって社会を変革する、革命をやる中に自らの未来があることを行動でもって明らかにしてきた。日帝の改憲攻撃、道州制攻撃が4大産別の労働組合的団結をめぐる攻防としてせり上がってきた今、法大闘争こそが全国学生・労働者階級の最先頭で勝利の展望を切り開こう。
 最後に、ブルジョアジーの階級的憎悪を一身に受けて文化連盟三役、全学連三役が獄中に囚われている今、新たな指導部をつくりだそう。4・24大集会から約2カ月の闘いは、獄中−獄外の闘いで弾圧をはね返し、むしろそれをも糧として団結を拡大していく過程でもあった。文化連盟の拡大、全学連運動の全国的爆発、そしてマル学同中核派の1000人建設こそが敵に対する最大の反撃だ。われわれは、獄中8同志と心の底から連帯し、その手を握り、処分粉砕−全獄中同志即時奪還の闘いに決意も新たに総決起する。

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週刊『前進』(2395号2面2)(2009/06/15 )

 暴処法に各地で反撃

 若い世代の反応に手応え

 法大暴処法弾圧粉砕へ全国各地で反撃が組織されている。
 新潟では6、7日、新潟駅前で街頭宣伝が行われ、2日間で約110筆の署名が集まった。法大OBが話を聞いて「がんばって」と激励を寄せた。大学生や専門学校生など若い世代の注目に手応え。国鉄職場でも1047名解雇撤回の訴えと合わせて署名が集まり、決定的な事態が始まっている。
 九州では7日、福岡市天神と長崎駅前で街宣行動が行われた。天神では10人の労働者が「社会的反撃で法大生を奪い返そう」とマイクで訴えて署名を呼びかけた。「負けるな! 応援してるぞ」など若い人の反応がすこぶる良い。長崎駅前でもビラまきと署名集めが行われた。
 名古屋大学でも3日、ビラまきとマイク宣伝が行われた。1、2年生がチラシに見入り、署名に応じた。東海合同労組を中心に取り組んだ街宣でも激励とカンパが続々と寄せられた。徳島でも4日、街宣を行った。
(写真 福岡での街宣、青年が次々と署名【6月7日】)

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週刊『前進』(2395号2面3)(2009/06/15 )

 不当逮捕を粉砕! 2学生の出獄アピール

 「看板」こそ監獄大学の象徴 久木野和也君(法学部・無期停学処分)

 5月15日の一斉逮捕から23日。法大闘争を闘うべく板橋警察署より元気に帰って参りました。
 私を含む4人の釈放という事実が今回の弾圧のすべてを証明している。「法政大学の入構禁止看板を壊した」――この犯罪とされた事実がなんの証拠もないまったくデタラメなものだった。「文化連盟丸ごと法大キャンパスに行かせない」――この一点のためだけに行われた前代未聞の一斉逮捕だ。
 法大では3年間で110人が不当逮捕されたが今回の暴処法弾圧はもっとも激しい弾圧だった。法大当局と警視庁は一線を越えた。まさに今回の弾圧との闘いは戦争そのものだ。「こんな弾圧には絶対に負けられない」――逮捕された12人は弾圧への猛烈な怒りを燃やして闘った。
 12人はバラバラに分断され、警察に包囲され、孤独を強制された。卑劣な取り調べ、暴言・恫喝・甘言、長時間にわたる拘束。「仲間を売れば釈放してやるぞ」――取り調べは徹頭徹尾12人の団結を破壊するためだけに連日くり返された。しかし、誰一人として負けなかった。こんなものに屈するほどヤワじゃない。腐った公安警察どもに頭を下げられるわけがない。法大でつちかった団結があればどんな弾圧だってはね返せる。
 12人が獄中で元気に闘い、4人を取り戻したのは、170人の弁護士抗議声明や1000人を超える署名を始めとする社会的怒りであり、何より3万法大生の怒りだ!
 そもそも入構禁止看板など破壊されて当然のものです。私もこの「入構禁止看板」に名を刻まれた1人です。法大当局の憎しみを一身に受け、無期停学処分になり、3年間闘ってきた。この看板をぶっ飛ばす日こそ、法大解放の日だと考え、3年間闘ってきた。
 「名誉毀損(きそん)」「個人情報の漏洩(ろうえい)」などと言う大学が、一方で処分された学生の名を堂々と正門に掲げても恥じない。「入構禁止看板」こそ監獄大学・法大の象徴であり、3万法大生の怒りの的である。学生の看板を一切認めない法政大学が、学生が大学の看板を認めないと言ったら警察に逮捕させる。こんな理不尽な逮捕が許されるのか!
 3年間で110人もの学生が逮捕されても、誰一人、法大当局に屈服したり、頭を下げた学生などいない。学生運動史上類例のない金字塔だ。なぜか? 法大当局の学生支配が百%不正義であり、われわれの闘いが百%正義だからだ。弾圧によってわれわれは団結をより深め、より強くなって戻ってきた。
 闘いはこれからだ。斎藤君、織田君を始めとする8人の仲間を取り戻せ! つながれている鎖を引きちぎれ! 暴処法をはね返した法大闘争は歴史を塗り替える闘いだ。戦争と恐慌の時代に法大闘争あり。時代を変えるのはわれわれだ。

 仲間を一日も早く取り戻す 洞口朋子さん(経済学部・けん責処分)

 法大生のみなさん。帰ってきました! 5月16日に「暴処法違反」で逮捕され、弾圧をぶち破って6月5日に奪還されました。一方で国家権力は文化連盟の斎藤委員長・恩田副委員長、増井企画局長を再逮捕・起訴しました。絶対に許せません。これは事実上、法大当局が学生を起訴させたということだ。これが大学のやることなのか。今も獄中で闘う8人の学生と固く団結し、怒りの大反撃を開始しよう。
 私たち文化連盟は4月24日に「不当処分撤回! 法大解放集会」を呼びかけ、1500人の大集会を実現しました。本当にたくさんの法大生が授業を抜け出して集会に合流しました。法大当局と国家権力は、あの感動的で歴史的な集会を二度とやらせないために5月12日以降、次々と文化連盟と全学連の学生を3カ月も前の「看板破壊」を理由に持ち出して暴処法違反で逮捕しました。
 4月24日以降、恩田君、倉岡さんを取り戻そうと署名を集め、ビラをまく中でたくさんの法大生と討論になりました。それを職員や教授が暴力的に妨害し「学生の自由は大学の管理の下にしかない」と言い放った。だけど、そんなの関係なしにビラを受け取る学生が出てきた。職員がいくら妨害したってダメだった。だから今度は警察に売り渡したのです。
 「看板破壊」はただの口実でしかなかった。それが23日間の取り調べでハッキリしました。公安刑事が取り調べで私にこう言いました。「看板を壊したかどうかはどうでもいい。とにかく法政から出て行け」「これで退学だな。ざまあみろ」。これが公安警察・法大当局の本音なのです。
 この弾圧の本当の目的は「団結破壊」です。文化連盟と法大生を引きはがそうと必死だった。だけどそれをぶち破って私は奪還された。だから私はもっともっと法大生と団結して8人の仲間を1日でも早く法大キャンパスに取り戻す。
 青年労働者が法大での弾圧に本当に怒っています。「今の法大は自分の職場とまったく一緒だ」「学生を奪還するぞ」と燃えに燃えています。法大生のみなさん。6月15日、私と一緒にキャンパス中央に立って、全国から結集してくる労働者をこの市ケ谷キャンパスに断固迎えようではありませんか!

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週刊『前進』(2395号2面4)(2009/06/15 )

 法大闘争から世界革命へ闘う革共同に大カンパを

 革共同の同志のみなさん、すべての労働者のみなさん! 革共同は、夏期一時金カンパを熱烈に訴えます。世界革命勝利に向けた闘争資金を圧倒的に寄せて下さい。
 法大学生運動にかけられた暴力行為等処罰法弾圧を根幹でうち砕く大勝利をかちとりました。06年3・14弾圧以来、110人が不当逮捕され、30人が不当起訴されながら、全員が完全黙秘・非転向を貫いて勝利しています。
 暴処法弾圧粉砕の闘いは、法大闘争を一挙に世界の労働者に知らせるものとなりました。法大闘争への共感が全世界に拡大し、今や世界の階級闘争の中心課題に押し上げられ、国際連帯闘争の基軸的闘争に押し上げられようとしています。
 今回の大勝利は、不当逮捕された学生全員の完全黙秘・非転向の闘いを先頭にして、弁護士、救援対策を闘った仲間、全国学生、さらには170人の弁護士による暴処法弾圧弾劾声明、1500筆を超えて爆発的に集まった「緊急全国声明」など、すべての労働者階級の団結によって闘い取った勝利です。
 しかし、暴処法弾圧との闘いはこれからが勝負です。国家権力は、全学連の織田委員長や文化連盟の恩田副委員長など、5人の学生を不当にも起訴しました。また4・24法大闘争への報復弾圧で全学連の冨山書記長を不当起訴し、文化連盟の斎藤委員長など法大生3人を再逮捕したのです。断じて許すことができません。
 労働者と学生の団結した闘いを爆発させ、一刻も早く、獄中で不屈に闘う学生の即時奪還をかちとろう。不当な接見禁止や長期勾留を絶対に許さず、ただちに早期保釈の闘いに突入しましょう。暴処法弾圧を完全粉砕するために大弁護団を結成し、全世界を揺るがす大裁判闘争に突入しましょう。
 獄中同志の早期奪還と大裁判闘争の勝利のために圧倒的な闘争資金が必要です。労働者階級の闘いで集めきって、労働者階級の団結した力を国家権力にたたきつけてやろうではありませんか。不当逮捕された12人の学生に1人1万円ずつ合計12万円もの救援カンパを寄せてくれた労働者がいます。不屈に闘う学生の存在は、戦争・改憲と民営化・労組破壊と闘う労働者に勝利の展望を示しています。
 法大闘争の不屈の前進は、動労千葉を先頭に闘いとってきた日米韓国際連帯をさらに発展させ、プロレタリア世界革命の現実性を一挙に押し開きます。動労千葉の闘いと法大闘争が世界の階級闘争の最先端として登場し、マルクス主義を貫いた闘いとして全世界の労働者を獲得しつつあります。
 世界革命に勝利する時がきました。労働者が全世界を獲得する時がきました。だからこそ、世界革命に勝利する労働者の党をすべての労働者の闘いでつくりだそうではありませんか。革共同を、世界革命に勝利する党として、ともに建設しようではありませんか。
 革共同は、世界革命に勝利する労働者党として自己を打ち立てるために、飛躍に次ぐ飛躍、自己変革に次ぐ自己変革をなしとげる決意です。日本共産党スターリン主義との党派闘争に勝利し、国鉄・全逓・教労・自治体の4大産別を先頭にして動労千葉のような闘う労働組合を甦らせる闘いの先頭に立つ決意です。法大闘争勝利、国際連帯闘争の大発展、革共同を労働者党として建設するために、渾身(こんしん)の夏期一時金カンパをお願いします。

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週刊『前進』(2395号3面1)(2009/06/15 )

 国労5・27臨大闘争弾圧粉砕しよう

 佐藤昭夫弁護士らによる「許さない会」の分裂を弾劾する

 国労5・27臨大闘争弾圧被告団

  国鉄1047名闘争が鋭い分岐を遂げる中で、国労5・27臨大闘争弾圧被告団によって解任された旧弁護団と松崎博己被告らは、4者4団体路線に転落した上、ついに「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会」の公然たる分裂に踏み切った。6月19日からの最終弁論を前にして、被告団は法大学生運動と連帯し、暴力行為等処罰法を適用した弾圧を打ち破るために全力を挙げている。「許さない会」の分裂を弾劾して被告団が5月29日に発した声明を紹介します。(編集局)

 国労5・27臨大闘争弾圧被告団

富田益行(国労近畿地本兵庫保線分会)
橘日出夫(国労近畿地本奈良電車区分会)
東  元(国労近畿地本大阪事業分会)
原田隆司(国労近畿地本福知山分会)
小泉 伸(国労近畿地本大阪貨物分会)
羽廣 憲(国労九州エリア本部小倉地区闘争団)
向山和光(国鉄闘争支援者)

 佐藤昭夫弁護士−小田原紀雄氏−一瀬敬一郎弁護士らは、私たち国労5・27臨大闘争弾圧被告団が発した「分裂策動を弾劾する」見解(2月12日)を無視して、4月24日付「許さない会」会報再開第1号を発行しました。私たちによって解任された旧弁護団は、ついに「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会」の分裂を強行したのです。私たちは、この暴挙を、私たちの反動判決粉砕・解雇攻撃阻止の闘いを妨害し、1047名解雇撤回闘争に敵対するものとして怒りをこめて弾劾します。

 【T】「国労5・27臨大闘争弾圧」とは

 国労5・27臨大闘争弾圧とは、国労本部が国労組合員を警察権力に売り渡すことによって引き起こされた国鉄労働運動史上、例がない未曾有の大弾圧です。
 国労本部は、2002年5月27日の臨時大会で、「4党合意」に反対して鉄建公団訴訟を提起した闘争団員を、自民党の言いなりになって国労から除名しようとしました。闘争団員など反対派組合員は、この大会に抗議し、その中止を求めて、大会代議員らの宿舎前でビラまき・説得活動を行いました。ところが国労本部は、この正当な組合活動を大会破壊行為であったかのように描いて、私たち国労組合員らを警察権力に売り渡したのです。しかも国労本部は、「4党合意」「3与党声明」を積極的に受け入れて闘争団を切り捨て、国鉄闘争を終わらせるために、私たち「4党合意」絶対反対派を逮捕させることを警察権力と結託して、用意周到に準備して実行したのです。
 その結果、国労組合員7人と支援者1人が、戦前から労働運動弾圧法として猛威をふるった「暴力行為等処罰に関する法律」(暴処法)違反で起訴され、1年3ケ月も勾留され、2003年から今日までの6年間、100回に及ぶ裁判闘争を闘ってきました。
 そして、2月27日の検察官論告で国労組合員6人に1年、国鉄闘争支援者に1年6月の求刑が行われました。6〜7月の弁護人最終弁論と被告人最終意見陳述を経て、この秋にも判決という重大な局面に入っています。
(写真 検事の論告求刑が行われた2月27日、被告団は東京でこれを徹底弾劾する集会を開いた)

 【U】佐藤弁護士らに「国労5・27臨大闘争弾圧」を語る資格はない

 そもそも旧弁護団は、依頼人である私たちの要望を聞き入れず、刑事弁護人としての責務を放棄したため、私たちが解任した人たちです。
 第一に、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争は、まずなによりも国労本部を弾劾し打倒していく闘いです。この闘いの真髄は、1047名解雇撤回・国労本部打倒なのです。
 ところが、分裂「許さない会」は、会報再開第1号で、私たちを権力に売り渡した国労本部の階級的犯罪行為について一言も論及していません。佐藤弁護士らは国労5・27臨大闘争弾圧の闘いから、国労本部弾劾・打倒の闘いを消し去り、国労本部にすり寄り、事実上、国労本部を擁護する立場をとっているのです。
 第二に、松崎被告人は、2006年7月に羽廣被告人を「泥棒」呼ばわりするデマ文書を作成し全国配布しました。羽廣被告人を警察に売り渡す行為に手を染めているのです。松崎被告人はこの時点で、国家権力と闘う5・27裁判を共に闘う戦列から本質的に逃げ去っていったのです。
 第三に、佐藤弁護士らは、7被告人が本人質問で公訴事実について完全黙秘を貫いたことを非難し、実行行為について全面供述すべきだと階級闘争の原則の放棄を迫っています。断じて許すことはできません。
 第四に、分裂「許さない会」は会報再開第1号に、鉄建公団訴訟控訴審の3・25判決に対する鉄建公団訴訟原告団・弁護団・共闘会議の共同声明をなんの批判もなく掲載しています。また、佐藤弁護士自身、「高裁での不当労働行為の存在の確認」と賛美しています。このことは、佐藤弁護士らが、1047名闘争を終わらせようとする4者4団体に追随する道を歩んでいることを示しています。
 第五に、分裂「許さない会」は、小田原紀雄氏を事務局長代行兼会計にしたとしています。だが、小田原氏は5・27裁判にまったくと言っていいほど関わっていません。私たちは、小田原氏が裁判傍聴に来たことを見たことがありません。
 第六に、分裂「許さない会」は、繰り返し「8被告人の無罪を」と言っています。しかしその実は、松崎被告人一人のためのものでしかありません。事実、公判日程も松崎被告人の日程しか書かれていません。語るに落ちるということです。
 分裂「許さない会」は、「党の分裂を大衆運動に持ち込んではならない」といっていますが、その本音は、私たち7被告人が掲げる「5・27弾圧粉砕・国労本部打倒、1047名解雇撤回・4者4団体路線反対」に反対なのです。
 第七に、佐藤弁護士らは、昨年8月23日の発起人・呼びかけ人・全国代表者会議における確認を真っ向から蹂躙し、「許さない会」の分裂に踏み切ったのであって、断じて認めることはできません。
 この会議では、司会を務めた山川博康氏(スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合)が、「凍結論も合意されていない、継続論も合意されていない」「したがって中央事務局は活動できない」という集約をおこないました。
 この確認により、当然にも、7被告人はじめ、参加した発起人・各地区代表者らは、「許さない会」は事実上、凍結されたという認識に立ったのです。
 この確認をふまえて、7被告人はその後、全国各地区・労組や個人に7被告人への支援を呼びかけてきました。そして、「@被告・家族とともに5・27弾圧を粉砕する。A反動判決とJR資本の解雇攻撃をうち破る。B国鉄1047名解雇撤回闘争と一体で闘う」を目的とする「国労5・27基金」を立ち上げて今日に至っています。
 このように、分裂「許さない会」は、国家権力と国労本部と闘う立場を放棄しており、これでは5・27弾圧と闘うことができるわけがありません。松崎被告人・松崎弁護団、そして分裂「許さない会」には、「5・27」を名乗る資格も語る資格もありません。一切やめるべきです。

 【V】被告団は、3・25判決を徹底弾劾し、国鉄決戦勝利の展望を開く

 国鉄1047名闘争は、3月25日の鉄建公団訴訟控訴審の反動判決をめぐって、解雇撤回の原則を貫き勝利を切り開くのか、その原則を投げ捨てた4者4団体路線のもとに敗北を強いられるかの重大な岐路に立っています。
 私たちに対する不当判決と有罪解雇攻撃を阻止する闘いは、3・25反動判決を弾劾し、1047名解雇撤回闘争に勝利することと一体です。
 3・25判決は、採用差別の事実を認めるかのような態度をとりながら、国鉄改革法23条を絶対化し、1047名の解雇は当然と全面的に居直っています。
 さらに、9・15判決が国鉄時代に6ケ月または2回以上の停職処分を受けた者についての訴えを棄却したことを踏襲するだけでなく、棄却対象者の範囲を拡大し、1047名の中に徹底的に分断を持ち込み切り崩すことを狙っています。
 これは、国鉄分割・民営化という国策に反対した労働者に対しては、不当労働行為があっても「解雇は有効」とするものであり、労働者の権利も労働組合の存在意義も何ひとつ認めないという攻撃です。
 そして、南裁判長の判決後のコメントに4者4団体の一部幹部は飛びつき、「判決は政治解決のチャンスを与えた」などと3・25判決を逆に美化し、これまで以上に屈辱的な「政治解決」路線にのめり込んでいます。
 3・25判決の核心は、国鉄分割・民営化を改めて全面的に正当化したことです。それは、これから本格化する道州制攻撃のもとでの360万人の公務員労働者を全員解雇・選別再雇用する攻撃を正当化するという日帝の明白な政治的意思に貫かれています。だからこそ「解雇の自由」を公然と認めた3・25判決が必要だったのです。
 この攻撃に対して私たち被告団が1047名と共に、今こそ分割・民営化絶対反対派として全労働者の前に登場し、解雇撤回の旗を高々と掲げて非妥協の闘いを貫くならば、膨大な労働者が必ずそのもとに続々と結集し、その団結した力で敵との力関係を根本からひっくり返すことができます。
 さらに、JR体制下での極限的な要員削減、業務の外注化、低賃金の強制、なによりも安全の崩壊などに対する職場の怒りは澎湃(ほうはい)と沸きあがり、JR資本と日帝は今や、JR本体労働者の決起にいつ火がつくかと恐れおののいています。
 4者4団体はこの決定的な時に、「解雇撤回」を投げ捨てて、政府・自民党との取引に走り、腐った妥協を追い求めています。それは1047名の団結を内側から破壊し解体するだけではありません。闘争団の解散に続く国労の解散と連合への吸収、つまり資本・権力へのあからさまな屈服と転向があるだけです。それこそ、JR資本や政府・自民党やJR総連カクマルなどの、労働者階級に敵対する全勢力が待ち望んでいることです。まさに大裏切りの路線です。
 私たち被告団は、1047名と共に、3・25判決を徹底弾劾し、4者4団体路線を粉砕して、1047名闘争の勝利を勝ち取ります。そのためには、破綻したJR体制と徹底的に対決し、解雇撤回を実力でもぎりとる闘いに決起します。

 【W】JR資本と闘い、1047名闘争に勝利し有罪解雇攻撃を粉砕する

 動労千葉の呼びかけに応えて私たち被告団を先頭に闘い抜かれた4・25尼崎現地闘争は、JR内部からJR体制を食い破る荒々しい労働者の決起が始まったことを示しました。それこそが1047名の解雇撤回を実現する唯一の道であることを照らし出しました。ついに第2次国鉄決戦がJR本体からの決起として始まったのです。5・27弾圧粉砕も1047名解雇撤回も、国鉄を軸にした4大産別(国鉄・教育・郵政・自治体)、そして全労働者の階級的に団結した職場からの闘いでうち破っていくことを明確にしたのです。
 私たち被告団は、国鉄闘争の重大な岐路に対して、また予想される反動判決とJR資本による解雇攻撃に対して、それを阻止する新たな闘いを推し進めています。それは、@分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回の原則をあくまでも貫く。A動労千葉を排除し、解雇撤回を投げ捨てる4者4団体路線と徹底的に闘い、体制内労働運動をうち破る。BJR体制の最大の矛盾である安全問題を徹底的につき、反合理化闘争を貫いてJR体制を打倒する。C「国労5・27基金」の拡大発展を勝ち取る。D以上の闘いを職場でJR資本と闘い、職場に強固な団結をつくり出す闘いを推し進めています。
 5月15〜16日、敵国家権力は法政大学学生運動に対して暴処法を適用して、織田陽介全学連委員長始め11人を不当逮捕しました。5・27弾圧に続く、学生運動への適用であり、学生運動絶滅攻撃です。私たちは、この暴処法弾圧を怒りを込めて徹底弾劾します。
 世界的な大恐慌が深まり、戦争の危機が切迫する中、帝国主義の〈戦争・改憲、民営化・労組破壊=学生運動壊滅〉攻撃に対して、全世界の労働者学生の怒りの大決起が始まっています。世界大恐慌をプロレタリア革命に転化すべき情勢がついにやってきたのです。その実現のために、第2次国鉄決戦を軸にした4大産別決戦で、激化する戦争・改憲と民営化・労組破壊攻撃を粉砕する闘いに決起することです。その当面する闘いが6・14〜15闘争です。私たち被告団は、その先頭で闘います。
 2009年5月29日

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週刊『前進』(2395号3面2)(2009/06/15 )

 6〜7月最終弁論公判に結集を

 「暴処法」を打ち破る団結を固め国鉄決戦勝利・JR体制打倒へ!

 国労5・27臨大闘争弾圧裁判は6月19日、7月3日、17日の3期日にわたり被告側の最終弁論が行われる。2期日で弁護団が最終弁論をし、最後の期日に7被告全員が最終意見陳述で思いの丈を縦横に述べる。

 労学の共闘で暴処法粉砕を

 2月27日、検事は暴力行為等処罰法違反として国労組合員である各被告に懲役1年、向山被告に懲役1年6月を求刑した。これを打ち砕く闘いは、法大学生運動に対する暴処法弾圧との闘いと一体だ。
 法大学生運動は戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃と真正面から対決し、4・24法大解放闘争で、動労千葉を先頭とする国鉄闘争との結合を宣言した。国労5・27臨大闘争弾圧被告団もまた、国労本部の裏切りと徹底対決し、動労千葉労働運動を国労の中で実践してきた。国家権力はこの中に革命を見て、暴処法弾圧をかけてきたのだ。
 暴処法は、団結すること自体を犯罪とする治安弾圧法だ。それが今再び前面化してきたことに、支配階級の危機が示されている。大恐慌の中で、資本は大量の労働者の首を切り、搾取の限りを尽くして延命しようとしている。日本経団連は「労基法は工場法時代の遺制」と叫び、鉄建公団訴訟の3・25判決は団結権の上に国鉄改革法を置いて「解雇は有効」と居直った。これらの攻撃とあいまって、権力は労働者の団結を暴処法で徹底解体しようと策している。
 戦前の歴史を見ても、暴処法は労働者の団結を解体し、労働者を戦争に動員するために徹底的に使われた。だが、5・27被告団と法大生の闘いは、戦前の敗北の歴史をのりこえ、力強く闘われている。
 7被告が喝破したように、団結破壊には団結の強化・拡大で応えることが反撃の核心だ。団結を固め反撃すれば、弾圧は敵の最弱点に転化する。
 検事論告と真正面から対決する被告・弁護団の最終弁論は、この時代に労働者が闘うべき道筋を鮮明に照らし出すものになる。被告団は、国家権力と国労本部(協会派と革同)が結託して強行した弾圧を跳ね返し、国鉄闘争の勝利の展望を切り開いてきた。
 昨年2月に旧弁護団を解任し、5月に松崎被告との裁判分離をかちとった被告団は、4者4団体路線と鋭く対決し、5・27裁判を階級裁判、国鉄闘争裁判として真っ向から貫いてきた。
 100回の公判で、7被告は国鉄闘争と自らの闘いの正義性をくまなく明らかにした。誰もが感動するその内容は、新たに発行されたパンフレット『俺たちの怒りと誇り』に記されている。被告団の怒りと思いは、すべての労働者、特に法政大学の学生や青年労働者と共通のものだ。

 和解路線粉砕の最大の焦点

 5・27弾圧粉砕闘争は、今まさに火を噴いている国鉄決戦の最大の焦点だ。被告団は、4者4団体の政治解決路線と闘い、動労千葉とともに尼崎事故弾劾の闘いを担い、国労を解体して連合になだれ込もうとする国労本部の前に立ちはだかっている。何よりも、組合員を警察に売り渡した国労本部を許さず、弾圧を粉砕して勝利する団結を築いてきた。それは、動労千葉を排除した4者4団体、とりわけ鉄建公団訴訟原告団一部幹部の和解路線を粉砕する生きた闘いだ。被告団は1047名闘争勝利の突撃路を切り開いている。
 判決は秋にも予想される。権力は有罪判決を狙い、JRはそれに乗じて解雇攻撃を仕掛けようとしている。逮捕や有罪判決を口実に解雇などの攻撃を加えることは資本の常套(じょうとう)手段だ。これとの闘いは労働運動の一貫した課題だ。
 弾圧に対し、動労カクマル、旧社会党(民同や協会派)、共産党・革同、解放派、人民の力派など多くの党派が屈服してきた。恐慌と戦争の時代において、労働運動への弾圧は一層激化する。これと真っ向から対決する闘いが必要なのだ。
 被告団によって解任された旧弁護団は、「許さない会」の分裂に走った。労働者を救済の対象に落とし込め、被告の自己解放的闘いを抑圧してきた旧弁護団は、被告団への最悪の敵対者となっている。その対極で、労働者には権力・資本を打倒する力があることを高らかに宣言するのが7被告の最終意見陳述だ。

 JR資本との全面的対決へ

 最終日の7月17日は、午前中にJR東日本本社と鉄道運輸機構本社への怒りの弾劾行動が闘われる。4・25尼崎事故弾劾闘争を引き継ぎ、1047名解雇撤回・原地原職奪還、JR体制打倒、体制内労働運動打倒の火柱を上げるのだ。両本社は20万人の首を切った国鉄分割・民営化の張本人たち、そして今また青年労働者を襲う大量首切りの首謀者たちの巣窟(そうくつ)だ。JR総連・東労組の本部も本社ビルの中にある。国鉄分割・民営化以来の一切の怒りをぶつけるのだ。
 動労千葉は、職場での闘いを基軸に政府・JRとファシスト労働運動・体制内労働運動を打倒する闘いを貫いてきた。国鉄闘争は、それを全職場で実践する新たな段階に突入する。この中に5・27臨大闘争弾圧粉砕、1047名解雇撤回、JR体制打倒の勝利がある。それは、青年労働者の怒りと結合し、国際連帯の基礎を固める闘いだ。
 3回の公判は、被告団の怒りを共有し、国鉄闘争を担う全労働者の怒りの決起の場だ。公判闘争に総結集しよう。

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週刊『前進』(2395号3面3)(2009/06/15 )

 京大の「関経連加盟」を弾劾

 時計台前 怒りの集会・デモ

 6月5日、京都大学ストライキ実行委員会の主催で、「京都大学の関経連加盟弾劾!道州制粉砕!松本打倒!6・5京大集会」が本部キャンパス時計台前で行われた。京大総長・松本紘(ひろし)による関西経済連合会への加盟を徹底弾劾し、京大から道州制・教育の民営化粉砕の戦闘宣言が発せられた。雨天にもかかわらず集会は圧倒的注目を集め、聞いている学生や教職員も続々現れた。松本総長打倒を掲げたビラが吸い込まれるように受け取られた。
 法大弾圧に抗議する緊急声明の賛同も集まるなど、キャンパスに渦巻く学生・労働者の怒りが見事なまでに結集した。
 松本に怒る京大生が続々と発言に立った。「松本よ、お前が勝手に進めてきた教育の民営化は全京大生と絶対非和解だ!」「京都大学を道州制推進大学にすることなど断じて認めない! 全労働者と団結して葬り去る!」「自治寮への自治破壊攻撃を粉砕する」。さらに、法政大学において教育の民営化・自治破壊に対抗した文化連盟・全学連への暴処法弾圧を満腔(まんこう)の怒りで弾劾し、獄中で闘う仲間の即時奪還を訴えた。大阪市立大の学生も結集し、「ともに橋下打倒・道州制粉砕に立つ」と熱いアジテーションをとどろかせた。
 そして松本がいる経営本部(そもそも学問・教育と資本の利潤追求など相いれない!)に向けてデモをした。「道州制粉砕」「職員首切りをやめろ」「自治寮への自治破壊をやめろ」とシュプレヒコールを上げる。経営本部は完全にロックアウトされ、30人近い弾圧職員が並んでいる。学生の決起への松本の恐怖が手に取るように分かる。「学生から搾り取った学費を使って弾圧するとは何事か! 資本が好き勝手に支配する大学などぶっとばす」「道州制を進める松本体制こそ打ち倒すべきではないのか」と追及すると、職員はうつむくばかり。
 松本を徹底弾劾し「学生と労働者が団結すれば資本家による支配も粉砕できる。6・14−15連続闘争に向け、団結を固めていこう!」とまとめを行った。
 道州制決戦に京都大学も突入した。すべての京大生、全国300万学生は道州制粉砕・法大暴処法弾圧粉砕で団結しよう!(京大M)
(写真 多くの学生・教職員も注目する中、雨天をぶっ飛ばす勢いで集会・デモを貫徹【6月5日】)

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週刊『前進』(2395号3面4)(2009/06/15 )

 日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程

 6月19日(金)/7月3日(金)/7月17日(金)
 ※いずれも午後1時15分から、東京地裁

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週刊『前進』(2395号4面1)(2009/06/15 )

 三里塚 6・25現闘本部裁判-7・5現地闘争へ

 暫定滑走路北延伸攻撃 新誘導路7月供用阻止

 労農連帯で市東さんの農地守れ

 暴処法弾圧を打ち破る6・14渋谷大デモ―6・15法大解放闘争の爆発と高揚を踏まえ、6―7月の三里塚攻防に全力で決起しよう。大恐慌情勢のもとで戦争・改憲、民営化・労組破壊、道州制攻撃と闘う労働者階級の底力が三里塚闘争に不可欠だ。反対同盟の呼びかけにこたえ、6・25現闘本部裁判の傍聴に駆けつけ、新誘導路7月供用阻止へ7・5現地闘争に立ち上がろう。
 (写真 「農地死守」の決意も鮮明に反対同盟がデモの先頭に立った3・29三里塚全国集会)

 農民・住民追い出し攻撃

 帝国主義の新自由主義政策は、全世界の労働者と農民に塗炭の苦しみを味わわせた揚げ句、完全に破産した。「資本主義は終わりだ」との時代認識が人民の間に確実に広がっている。トヨタを始め自動車資本の利潤を追求するために農産物の「自由化」を推し進めてきた日帝は、「自動車が売れない」という事態に悲鳴を上げ、大恐慌情勢に打ちのめされている。
 だが、帝国主義は自ら歴史の舞台を下りることはない。生き残りをかけて戦争に突入しようと、よりむき出しで力ずくの階級支配を貫こうとする。民営化・労組破壊攻撃、法大キャンパスの暴力支配と同様に、成田空港の現実――農地強奪攻撃がそれだ。
 今年3月、強風に見舞われた米貨物機が成田空港で着陸に失敗して爆発・炎上し、乗務員の労働者が命を失った。
 だが日帝と成田空港会社(NAA)は欠陥空港への反省などひとかけらもなく、事故を逆手に取り暫定滑走路北延伸の供用を今年の10月に前倒しして開始することを宣言した。またそれに伴い、「東峰の森」を破壊して造った新誘導路を7月から供用すると発表した。
 国土交通省とNAAは4月22日、東峰部落に対してそのことを一方的に通告し、5月12日、19日、「グライドパスの電波性能テスト」と称してジャンボ機の新誘導路テスト走行を行った。また滑走路北側では東関東自動車道をまたいで約900bものハシゴ状の鉄橋をかけ、進入灯を設置する工事を急ピッチで進めている。農家の頭上40bを飛ぶジェット機の離発着が、殺人的騒音をまき散らしながら日々続いている。これら農民・住民に対する追い出し攻撃を絶対に許すな!

 空港廃港こそ人民の利益

 NAAは恥知らずにも、祖父の代から90年耕作してきた市東孝雄さんの農地を、民事裁判をとおして収奪するという攻撃を続けている。また、成田治安法で封鎖されている天神峰現闘本部を、これも民事裁判を使って強奪しようとしている。
 こんな空港を閉鎖・廃港にたたき込むことこそが労働者・農民・人民の利益であることを、はっきりと示さなくてはならない。
 国家権力とNAAは、千葉県当局、千葉県農業会議、裁判所までも土地取り上げの手先として動員し襲いかかってきたが、反対同盟は「農地死守」の原則を貫いて猛然と打ち返してきた。
 この攻防の矢面で市東孝雄さんが「億の金よりも、この地で1本100円の大根を作り続ける」と言い切って仁王立ちしているのだ。
 「裁判で脅し、見たこともないような額の金を積めば何とかなる」とたかをくくっていた国家権力とNAAは、この市東さんの言葉をおよそ理解できなかった。そしてその決意が本物であることを知るにつれて、顔面蒼白(そうはく)となり、根底的に打撃を受け右往左往しているのである。北延伸滑走路10月供用は、追いつめられた敵の何ら成算のない攻撃なのだ。
 4大産別決戦に勝利する階級的団結を職場から打ち固め、暫定滑走路北延伸攻撃、市東さんへの農地強奪攻撃を粉砕しよう。

 6・25萩原さんが証言に

 まさにこの6月、7月、三里塚攻防は山場を迎えている。白熱する裁判闘争と現地闘争を一体的に闘おう。
 6月25日、千葉地裁で天神峰現闘本部裁判の口頭弁論が開かれ、萩原進事務局次長が証言台に立つ。これまで仲戸川隆人裁判長は、「実地検証を行え」という正当な要求を却下し強引な訴訟指揮を続け、反対同盟・顧問弁護団が「裁判官忌避」を行ったことに対してもこれを踏みにじってきた。そして反対同盟側不在の法廷を違法に開廷した上、すでに決まっていた反対同盟の北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長の証人採用を取り消すという暴挙に及んだ。
 この大反動をぶち破って、すでに4月23日には北原さんの3時間半にわたる証人尋問がかちとられた。反対同盟に建物の地上権があることが明白となった。
 そして6月25日の法廷では萩原さんの言葉で、石橋・法理(NAA職員)陳述書のうそを暴き出し、反対同盟43年の闘いの正義性と現闘本部が反対同盟と全人民の共有財産である事実が一層明らかにされる。傍聴に大挙結集しNAAを追いつめよう。石橋恵美子証人の再喚問をかちとり、現闘本部の実地検証を行わせ、仲戸川裁判長の早期結審策動を打ち砕こう。
 そしてただちに7・5三里塚現地闘争に全力で立ち上がろう。北朝鮮侵略戦争が具体的に切迫する情勢下で、成田の軍事基地化を絶対に阻止しなければならない。
 今こそ労農連帯の真価を発揮し、新誘導路7月供用、暫定滑走路北延伸10月前倒し供用を粉砕し、市東さんの農地を守りぬこう。

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週刊『前進』(2395号4面2)(2009/06/15 )

 日逓中野雇い止め 就労闘争で決起集会

 “裏切り分会長、絶対許さぬ”

 6月7日、日本郵便輸送(日逓)中野営業所の全逓労働者K君の雇い止め強行に対する一大反撃を宣言する決起集会が東京・杉並区内で行われ、西部地区の労働者を中心に約40人が参加した。
 集会冒頭、東京西部ユニオン吉本伸幸委員長が「K君らの大量解雇は断じて許し難い。われわれは武闘派として闘いぬく覚悟です」と宣言、満場の拍手で確認された。
 続いて基調報告を行った集会実行委の仲間は、K君の解雇がJPEX(郵政小包)子会社化攻撃の一環であることを弾劾し「断固として就労闘争を継続しよう」と訴えた。またJP労組の組合員であるK君に対し、JP労組日逓中野分会の壁新聞が「門前で騒いでいるのは組合員ではない」などと書き、解雇を事前に承認していた裏切りの事実を隠し通そうとしていることを暴露、「K君には大会議案書も送られてきている。自分の組合員の首切りに手を貸すような大裏切りがまかり通ると思うな!」と非妥協的な闘いを提起した。
 就労闘争を闘いぬくK君があいさつ。「自分ひとりでここまで闘って来れたわけではない。団結の力を実感している。青年労働者の飛躍をおれの闘いに見たと全学連の委員長が言ってくれたことがうれしかった。非正規職の大量解雇は私ひとりの問題ではない。何十人もの仲間が同じ目にあっている。自分だけが生き残ろうと会社・権力に屈服したT分会長の裏切りを絶対に許さない。闘わなければ郵政労働者全体にかかわる。JP労組大会には断固乗り込む」と強い決意を語った。
 都内の全逓労働者が連帯発言。「いまの郵政職場は何でも労働者の責任で処分される。組合幹部がまったく闘わないからだ。非常勤の夜勤時給が1550円から一気に400円も下げられた。それでも組合は沈黙している」と実情を暴露、「いまこそ現場から反撃を」と訴えた。なんぶユニオンの金子浩委員長は「K君の闘争宣言はすげえ!と思った。この精神でおれらも連帯して闘う」との決意を述べた。
 暴処法弾圧の不当逮捕から奪還されたばかりの法大の久木野和也君が駆けつけた。「皆さんの力で奪還された。行為なしでも全員逮捕という暴処法弾圧の本質的部分は粉砕した。組織のトップを狙い撃ちにする弾圧は戦前なみだが、100人を超える逮捕で全員完黙という団結に権力は打ちのめされている」と高らかに勝利を確認、弾圧粉砕の決意を語った。
 西部ユニオンの青年労働者たち、自治体労働者、教育労働者、民間職場の労働者、星野救援会の仲間などが次々と決意表明を行い、最後に西部ユニオンの山本敏昭副委員長が当面の行動予定を提起、「就労闘争という闘い方はユニオンとして初めてだが、組合が首切りの死刑執行人となった責任は絶対に追及していく。ついに警察も出てきた。門前闘争は革命的警戒心をもって闘おう。団結署名への絶大なご協力を」と呼びかけた。
 西部地区の労働者を先頭に、日本郵便輸送中野営業所前での就労闘争は不屈に継続されている。7月に2度目の決起集会も予定されている。 
(写真 首切りを承認した分会長を許さない! 就労闘争継続を誓う【6月7日 東京・杉並区】)

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週刊『前進』(2395号4面3)(2009/06/15 )

 「北朝鮮と戦う時は戦う」 吉祥寺で街頭演説

 戦争へ一線超える麻生打倒を

 米日帝国主義の北朝鮮侵略戦争策動がかつてなく激化している。
 麻生首相は7日、「対北朝鮮、戦うべき時は戦う」と戦後の首相としては初めて公々然と「戦争をやる」と発言した。
 麻生は、東京都議選の立候補予定者の応援で訪れた武蔵野市のJR吉祥寺駅前で街頭演説し、北朝鮮に対して「戦うべき時は戦わねばならない。その覚悟を持たなければ、国の安全なんて守れるはずがない」などと述べ、戦争宣言を行った。
 麻生は同時に海賊対処法案に関しても、「泥棒に襲われるのなら守るのはあたり前」などと述べ早期成立を主張した。
 自民党の細田幹事長も同日、同じ場所で、北朝鮮の「拉致問題」について「早く向こうの体制を倒して、(被害者を)救済しなければならない」などと主張し、さらには「われわれが安心して暮らすにはどうしたらいいか。まず国際的に北朝鮮を説得し、向こうの政権が倒れるまで国際的に締め上げないとだめだ」と金正日体制打倒に言及、麻生発言に呼応した。
 まさに米日帝の北朝鮮侵略戦争の狙いは北朝鮮スターリン主義の体制転覆であり、その先には中国スターリン主義に対する侵略戦争もあるのだ。
 日帝は、4月の北朝鮮の人工衛星ロケット発射に対し「弾道ミサイル破壊措置命令」を発動し、ミサイル迎撃(MD)システムとイージス艦を配備するなど自衛隊を臨戦態勢におき、秋田などの地方自治体では事実上の有事法制が発動された。
 今回の麻生の「戦争をやる」という発言と一体のものとして、今日進行している重大事態は、第一に日帝が北朝鮮に対する新たな国連安保理制裁決議採択の先頭に立っていることだ。5月の地下核実験に対する「制裁」として北朝鮮に出入りする船舶に対する「貨物検査」と称する「臨検」の強行を米帝とともに追求している。
 第二に、在日米軍、在韓米軍の重大な動きだ。在韓米軍は、北朝鮮への戦争計画「5029」が実戦に耐えうる作戦計画に格上げする作業がほぼ完了したとしている。沖縄には米軍の原潜や戦闘機、偵察機が集結し、臨戦態勢に突入している。
 第三に、9日に自民党の国防関係合同会議で北朝鮮に対して「わが国自身による敵ミサイル基地攻撃能力の保有を検討すべきだ」と明記した報告が決定されるなど、巡航ミサイルや弾道ミサイルによる敵基地攻撃能力の保有を求める先制攻撃論が自民党内で噴出していることだ。
 第四に、中川前財務相の「純軍事的に言えば(北朝鮮の)核に対抗できるのは核だというのは世界の常識だ」という発言だ。今や自民党内で核武装衝動までもが台頭してきている。ソマリア沖への自衛隊3軍の出兵と海賊対処法案成立の動きも同時に進行している。
 米日帝の北朝鮮侵略戦争の狙いは北朝鮮の体制転覆である。それは同時に南北朝鮮人民への大虐殺の攻撃だ。韓国のプロレタリアート人民は民主労総を先頭にイミョンバク政権打倒に決起している。この韓国の労働者階級、さらにはオバマ打倒に決起している米労働者階級と連帯し、麻生政権打倒の闘いを強め、米日帝国主義の北朝鮮侵略戦争を阻止しよう。

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週刊『前進』(2395号4面4)(2009/06/15 )

 西郡住宅裁判 “勝手な値上げ認めぬ”

 部落解放運動の古老が陳述

 6月5日、大阪地裁(稲葉重子裁判長)で行われた家賃供託者への貯金差し押さえ弾劾裁判は、意見陳述に立った86歳のNさんの怒りが八尾市住宅管理課(住管)を突き刺し、裁判所を圧倒する戦闘的で感動的な裁判闘争となった。
 証言台に立ったNさんは、住管が目の前にいることに気づき怒りを爆発させた。陳述をやめ、不自由な身体を杖で支え、一歩一歩住管に迫っていく。「住管は何しに来てるんや」「差し押さえた金はどうしたんや」。鬼気迫る迫力だ。裁判官も圧倒され声が出ない。弁護士が止めなかったら住管を打ちのめしていただろう。満席の傍聴席から「住管は帰れ」の声が上がり、感動の拍手が響いた。Nさんは「陳述書を読め」と裁判官に突きつけた。Nさんこそ、西郡の部落解放運動を体現してきた一人だ。
 Nさんは、1960年暴力団井上会と警察が結託し、村の青年を不当逮捕したことに対する差別糾弾闘争(「井上会事件」)が、八尾市の差別行政糾弾闘争に発展し、同和住宅を「何回も東京に行き、何度も国と交渉して建てさせた」と語った。だからこそ「住民の同意もなしに八尾市がなんで勝手に家賃の値上げができるのか」。応能応益家賃制度は絶対に認められないし、「見返りを求め」応能応益制度に賛成した吉村議員(地区協=解同本部派)は絶対に許せない。「一部の部落解放同盟の幹部の利益のために家賃が上がり、私たちが住めなくなってしまうことは絶対許せません」と、供託の闘いに決起した思いを述べた。
 弁護団は、提出した第3準備書面に基づき、応能応益家賃制度の導入が「住民の合意」で行われたものではないことを暴き、応能応益を認めた大阪高裁判決を見直すことを要求する力のこもった弁論を行った。
 総括集会では、Nさんの怒りをみんなが共有し、「涙が出るぐらいうれしかった」「感動した」と次々に語った。
 この日の裁判は、12日の八尾北医療センター不当捜索弾劾の闘い、法政大学学生運動への暴処法弾圧を打ち破る学生の闘いと一体のものとして闘われた。

 医療センター民営化阻止へ

 2・26住宅明け渡し強制執行実力阻止闘争は、道州制粉砕、〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉粉砕の闘いの最先端で、八尾北労組のストライキ決起を土台として部落差別による分断を打ち破り、労働者階級としてひとつに団結した闘いだった。そして、国鉄1047名闘争を軸に4大産別決戦を発展させ、八尾北労組が地域ソビエトの砦(とりで)となり、「大恐慌を革命へ」転化する巨大な展望を開いた。
 5・12弾圧弾劾闘争につづき、5月25日、押収品を八尾北医療センターに返しに来た大阪府警公安三課の捜査責任者養老ら4人に対して、八尾北労組が先頭に立って徹底的な弾劾をたたきつけると、またも大阪府警は逃げ出した。八尾北医療センター民営化阻止決戦本番への突入の合図だ。
 (投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)

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週刊『前進』(2395号4面5)(2009/06/15 )

 ジャパン・タイムズ紙 法大闘争を報道

 「監獄大学」、世界に衝撃

 英字紙ジャパン・タイムズが6月9日、法大闘争を写真2枚入りで大きく取り上げた(写真)。以下は記事の要旨。
 ●「東京の有名大学が政治的表現の自由をめぐる戦場になっている。違法な逮捕、強制退学、公安警察による誘拐まがいの行為、大学当局が雇ったガードマンによる殴打――これは開発途上の軍事独裁政権の話ではない。東京・市谷にある名門法政大学の閑静なメインキャンパスでの話だ」
 ●「大学の入り口という入り口は、監視カメラとガードマンによって見張られている。掲示板がいたるところにあって、退学させられた『トラブルメーカー』の名前がさらしものにされ、手に負えなくなるとすぐ警察に通報される」
 ●「3年前に紛争が始まって以来、107人の学生が逮捕され、24人が起訴されている。起訴されると保釈まで6カ月も勾留される」
 ●「マスコミは法政大学で何が起きているかを報道さえしていない」
 この内容は、イギリス、韓国、ドイツ、アメリカなど全世界で報道され反響を呼んでいる。

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週刊『前進』(2395号4面6)(2009/06/15 )

日誌'09 2009年 6月3日〜6月9日

 米、「テロ支援国家」再指定狙う/自民防衛小委「敵基地攻撃能力」提言

●オバマがカイロで演説 オバマ米大統領はエジプトを訪れてカイロ大学で演説し、「米国中のイスラム教徒と米国の間に相互の尊敬に基づく新たな始まりを求め、ここに来た」「米国は暴力的な過激主義と戦い、アフガニスタンとイラク情勢の安定に努める」「イランは核不拡散条約を守らなければならない。核兵器を持つべきではない」などと演説した。(4日)
●米、海外基地の見直し検討 カートライト米統合参謀本部副議長がワシントン市内で講演し、米軍の海外基地の在り方を再検討する必要性を指摘、来年2月にまとめる「4年ごとの国防戦略見直し」に新たな戦略を盛り込む考えを示した。イラクやアフガニスタンでの戦闘が「少なくとも5年から10年続く」と強調、新たな海外基地戦略案として永続的な基地の増設や海外駐留部隊のローテーション化、機動的な部隊の強化などを列挙した。(4日)
●ソマリア沖漁船に情報提供で日韓合意 ソマリア沖の「海賊」対策をめぐり日韓両政府は、タンカーや貨物船だけでなく漁船にも被害が拡大しつつあるとして、漁船の被害防止策整備に乗り出すことで合意した。米国や中国などソマリア沖に艦船を派遣している各国にも参加を呼びかける。(5日)
●陸自ヘリが石垣空港を使用 陸上自衛隊第1混成団のヘリ1機が市民らを対象とした体験搭乗のため石垣空港を使用した。児童生徒を含む市民約30人が搭乗した。空港周辺では抗議集会が開かれ、約80人が参加。石垣市長は「民間空港をこのような理由で自衛隊ヘリが利用することは到底許されることではない」と述べた。(6日)
●麻生「戦うべき時は戦う」 麻生首相は都内での街頭演説で、北朝鮮の核・ミサイル問題について「核爆弾を持ち、運べる能力も持っている。それを敵国の日本に撃つ意欲があると、本人も言っている。そういう国が隣にあって、どうして安心していられるか」「われわれは戦うべき時は戦わなければならない。その覚悟だけは持たなければ、国の安全なんて守れるはずがない。自民党はその覚悟で事を進めようとしている」と述べた。(7日)
●テロ国家再指定へ調査 クリントン米国務長官は米ABCテレビのインタビュー番組で、2度目の核実験を実施した北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定するための調査を始めたことを明らかにした。(7日)
●原爆症基準見直しへ 政府はこれまでの原爆症の認定基準を見直す方向で検討に入った。広島・長崎に原爆が投下された8月6、9日までに「認定基準の見直しはやりたい」と語った。基準に入っていない肝機能障害と甲状腺機能低下症について、被爆との関係を認める方向で検討する。(9日)
●「敵基地攻撃能力」の検討を提言
自民党の防衛政策検討小委員会は、年末に政府が改定する防衛計画大綱への提言をまとめた。北朝鮮を念頭に、日本への攻撃が差し迫っている場合に相手国のミサイル基地などを日本から攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有を検討するように求めた。(9日)

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週刊『前進』(2395号4面7)(2009/06/15 )

 日程 7・5三里塚現地闘争、裁判予定

 新誘導路の7月前倒し供用阻止! 市東さんの農地守れ!
 7・5三里塚現地闘争
  7月5日(日)午後1時30分
  東峰十字路北側開拓道路
  敷地内デモ
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 三里塚・市東さん裁判傍聴を
 ●天神峰現闘本部裁判
  6月25日(木)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地強奪阻止行政訴訟
  7月21日(火)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地法裁判
  7月21日(火)午前11時10分 千葉地裁
 ※傍聴券抽選のため1時間前に集合

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週刊『前進』(2395号5面1)(2009/06/15 )

 全世界労働者の連帯行動を

 日米韓労組と三里塚反対同盟が戦争阻止へ国際共同声明を発表

 「2009国際反戦共同声明」が、三里塚芝山連合空港反対同盟、動労千葉、韓国・民主労総ソウル本部、米・国際港湾倉庫労働組合ローカル34、米・運輸労働者連帯委員会の連名で発せられた。03年イラク開戦と軌を一にして始まった動労千葉を軸にした国際連帯闘争は、昨08年にはアメリカとイラクの港湾労働者の連帯ストという、戦争当事国同士の労働組合のかつてない共同闘争を切り開いた。本声明は、世界大恐慌の激化と戦争の拡大に対して「全世界の労働者が国際的に団結して闘いぬけば、戦争など絶対に止められる!」という確信に満ちている。以下、全文を紹介します。(編集局)
 (写真 ILWUが米西海岸29の全港湾を封鎖した08年メーデー。イラクの港湾労組も連帯ストに決起)

 2009国際反戦共同声明 全世界の労働者の皆さんへ

 世界的な大恐慌が始まり、資本主義体制は破局の淵(ふち)にあります。保護主義が急速に台頭し、アメリカおよび日本政府は軍国主義をますます増大させ、戦争と民営化の拡大、さらなる労働組合破壊と労働者階級に対する抑圧を激化させんとしています。韓国では、労働者階級の最先端で闘う民主労総の団結を破壊しようとする攻撃が吹き荒れています。
 日本政府は憲法9条を踏みにじりソマリアへの派兵に踏み切り、また北朝鮮に対する重大な軍事的エスカレーションを強行しています。日本の軍事予算は拡大し続け、一方では数千万の労働者に対する医療・年金の重大な削減が行われ、非正規職化が強制されています。北朝鮮人民に対する軍事的威嚇と排外主義、そして日本のメディアと政府よってつくり出される扇動は、北朝鮮人民に向けられるだけではなく、戦争に反対して闘う日本人民に向けられたものでもあります。
 軍国主義の拡大は、数百万人の民営化攻撃と必然的に強く結びついているのです。国家主義者の麻生内閣は、「広域地方州」(道州制)の導入を画策しています。労働組合破壊を直接的な目的にしたこの攻撃は、360万の公務員労働者をいったん解雇し、そのうち260万の教育労働者、現業労働者などを非公務員とし、非正規・有期雇用にたたき落とすことを画策しています。残りの100万は、解雇の不安と国家への完全な服従のもとで再雇用されるのです。
 また、学校の軍事化に反対する教師たちを解雇しようとする策動が、日本帝国主義のシンボルである「日の丸・君が代」の強制などをとおして執(しつよう)に続けられています。
 そして労働者人民の利益に敵対し、政府は成田空港を軍事空港として拡張し、反戦と反権力の砦(とりで)である三里塚芝山連合空港反対同盟の農地とコミュニティーの破壊をさらに推し進めています。また、WTO(世界貿易機関)とFTA(自由貿易協定)により、農業が壊滅的に破壊されようとしています。
    ◇
 韓国・イミョンバク政府は、昨年6月に100万人の労働者・民衆が立ち上がった米国産牛肉輸入反対キャンドルデモを支配階級の側から総括し、闘いを牽引(けんいん)した勢力に徹底的な弾圧を加えています。BSE牛肉の危険性を報道し、民衆デモを支持した放送局に対し、経営に介入し、労働組合を弾圧しています。キャンドルデモの先頭に立った学生を全国一斉学力テストで分断し、それに反対する教育労働者を解職処分にしています。また、キャンドルデモに連帯し、物流と建設の現場をストで止めたトラック・建設重機の労働組合に対し団結権破壊の弾圧を強めています。さらに、現代建設会長出身のイミョンバク大統領は、大規模建設事業で大恐慌を乗り切ろうと再開発を推し進め、立ち退きを拒否して抗戦した住民のうち5人を殺害しました。
 イミョンバク政権は、その一方で北朝鮮に対する対決姿勢を強めており、3月9日から20日にかけて対北朝鮮先制攻撃のための米韓軍事演習を行いました。この演習は、北朝鮮軍の撃滅と北朝鮮政権の崩壊、武力による統一を目標とする「作戦5027」に基づいて行われたものであり、これに対し民主労総や平和団体は、「戦争を招く韓米連合軍事演習を中断せよ」と、駐韓米軍の威嚇をはねのけてデモ行進を闘いました。
 こうした中、民主労総は6月ゼネスト・民衆総決起闘争に向けて組織化を進めています。
    ◇
 アメリカでは、政府は反労働者的な運輸労働者身分証明カード(TWIC)の施行を強行しています。軍隊は、TWICカードを所持せずに埠頭(ふとう)に立ち入った者を選別・摘発することを使用者に可能ならしめてきました。数百人もの港湾労働者が職場から締め出されており、1934年のゼネストによって確立された組合運営のハイヤリングホールの権限が、今、弱体化されつつあります。個別産業の身分証しか所持していない労働者は、TWICカードを身につけていない限り、埠頭への立ち入りは拒否されているからです。このカードは踏み込んだスパイ行為や、港湾など運輸労働者の追跡調査を可能としています。
 一方政府は、2万人を超す軍隊をアフガニスタンに増派し、戦争の拡大を図っています。そしてさらに、戦費として850億jの追加予算を請求しました。アフガニスタン戦争の拡大、イラク占領の継続、アフガニスタン、イラク、パキスタンにおいて数千フィート上空から爆弾を投下する無人爆撃機によるロボット戦争は、中東人民に対するさらなる戦争犯罪として断罪されねばなりません。
 さらにオバマ政権の核戦力削減宣言なるものは、「効果的な核戦力の維持を目的とする」ものであって、貯蔵核兵器の刷新とさらなる独占のための核戦争戦略です。原発の建設推進へ舵(かじ)を切ったこともこの戦略がベースとなっているのです。
 アメリカ帝国主義の持続は、世界中の人民にとって脅威であるだけでなく、数百万の労働者が職を失い住む家を失い、医療保険から締め出されている、まさにこのアメリカの労働者階級にとっての脅威でもあるのです。
    ◇
 私たちは、核による分断を乗り越えて国際的に共に立ち上がり、自らの国における労働者と農民に対する資本の攻撃に抗し、侵略戦争とその拡大を阻止し、世界中の労働者人民を守り抜くため、労働者・農民の一致した連帯と行動を呼びかけるものです。
 戦争と民営化、労組破壊と闘う全世界の労働者階級の団結した世界規模での行動のみがこの軍国主義化と労働者階級に対する攻撃の激化を食い止める力を有しています。
 2009年6月
 三里塚芝山連合空港反対同盟
 国鉄千葉動力車労働組合
 民主労総ソウル本部
 国際港湾倉庫労働組合ローカル34
 運輸労働者連帯委員会

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週刊『前進』(2395号5面2)(2009/06/15 )

 6・10ソウル 10万人が“殺人政権退陣!”

 闘う労組がストで合流

 6月10日夜、ソウル広場に10万人(主催者推計)が集まった。
 1987年のこの日、全斗煥(チョンドゥファン)軍事独裁政権のもと、民主化を渇望する労働者民衆が韓国全土で一斉に立ち上がった。のちに「6月民衆抗争」と言われる起点となったこの日から22年。李明博(イミョンバク)政権の圧政に怒る労働者階級民衆が、「民主化の時計を逆戻りさせるな」と立ち上がった。
 野党4党と市民・労働団体などが主催した「6・10抗争精神継承・民主回復汎国民大会」に対して、警察は当初、ソウル市庁前ソウル広場の使用を許可しなかった。しかし人民の激しい怒りの前に、戦闘警察はいったん撤収せざるをえなかった。
 集会は、第1部のイベントに続いて、第2部の盧武■(ノムヒョン)大統領追慕文化祭に移った。しかし労働者の隊列は大挙して会場から外に出た。
 大会決議文は、「イミョンバク大統領の国政刷新」を求め、@国民に対する謝罪および強圧統治の中止、A国政基調転換の明確な措置として4大河川開発事業の中止および言論悪法などの制定策動の中止、B金持ち偏向政策の中止、C南北武力衝突に対する反対表明および平和的関係の回復――を要求した。民主党代表は「2010年、再度民主改革政権を打ち立てよう」と発言した。人民の圧倒的な声は「イミョンバク政権退陣」であるのにもかかわらず、野党はこれをイミョンバクに対する政策変更要請、来年の統一地方選挙の枠の中に閉じ込めようとしているのだ。
 しかし集会参加者は追慕祭終了後、「殺人政権退陣!」を叫んでソウル広場横の大漢門前の道路を占拠して警察と対峙した。夜11時過ぎ、警察が強制鎮圧作戦に突入し、大漢門周辺で激突が繰り返された。
 この日の集会には、無期限スト中の金属労組・双龍自動車支部からも150人が結集した。
 さらに、宅配やトラックの労働者で組織する貨物連帯は、11日零時を起点にストに突入した。貨物連帯は、労働組合としての認定を求めて10日に記者会見を行い、「ストライキ突入時は港湾封鎖、高速道路占拠などの高強度闘争になる」と述べ、「生存権闘争ではなくイミョンバク政権の暴圧統治、一方通行式の反労働者・反庶民政策を変え、責任を問う闘争になる」と表明した。
 ソウル市の行政機関で道路清掃などに携わる非正規常勤労働者で組織する公共労組ソウル常用職支部も、外注化阻止・労組弾圧中止を求めて10日午後、ストに入った。
 22年前、1987年の6月闘争は、その後、7〜9月労働者大闘争を生み出し、1995年の民主労総結成へとつながった。そして09年の6月闘争は、民主労総組合員のストライキの嵐の中で闘われている。
 22年前の6月は、世界的には新自由主義全面化の真っただ中だった。09年の6月は、その新自由主義が世界的に破綻し、資本主義の終わりが始まっている。そして何よりも今、動労千葉を中心に日韓米労働者が一つになる闘いが始まっている。
 歴史は単なる「時計の逆戻り」ではない。われわれ労働者階級の手で歴史の歯車を一挙に前に進めるのだ。韓国労働者階級の闘いを胸に、団結して進もう!
(写真 イミョンバク政権の圧政に怒る10万人の労働者民衆が結集。スト中の金属労組サンヨン自動車支部も参加【6月10日 ソウル市庁前】)

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週刊『前進』(2395号5面3)(2009/06/15 )

 双龍(サンヨン)労組、無期限スト

 “整理解雇撤回まで闘う”

 整理解雇計画の撤回を掲げた韓国・民主労総金属労組双龍(サンヨン)自動車支部による無期限ストが6月10日で19日目を迎え、緊迫の度が高まっている。会社側は9日、976人の整理解雇対象者への人事発令と、これに伴う人員配置が完了したと発表。一方、整理解雇対象から外れた労組員や事務職員ら約600人はスト中の平沢(ピョンテク)工場の前で集会を開いて労資間の対話を求めており、警察力投入の切迫と相まって、現場は張り詰めた空気に包まれている。
 労組は5月22日のスト突入以来、スト現場である平沢工場の門前に巨大なコンテナ四つを積み上げて出入りを統制、ろう城を続けている。「解雇は殺人だ! これ以上殺すな!」の声が構内に響く。正規職・非正規職共同の煙突ろう城が5月13日以来続き、6月7日からハンストに突入した。
 家族も、収入が途絶え、子育てに追われながらも、工場内で大集会を開くなど、ともに闘っている。「子どもを3人も抱えて、どうやって暮らせというのか。国民をみんな解雇し殺して経済を生かすというのか」と怒りの声を上げている。「一生懸命働く誰もが苦しむことなく幸せに暮らせる世の中、違いを理由に抑圧されることのない、そういう世の中で生きたいから、あなたは工場を占拠し、顔が真っ黒に日焼けするまで、『ともに生きよう』と叫んでいる」と励ましている。「夫は、解雇されれば復職闘争に専念する人だ。整理解雇撤回の闘いは長い。生計の心配をしなくてはならない」と長期闘争の覚悟を固めている。
 この間、希望退職強要の嵐が激しく吹き荒れた。双龍自動車の法定管理人が5月8日に労働部に申請した整理解雇人数は2646人だったが、1カ月後に強行された最終的な整理解雇人数は976人。その間、2度にわたる希望退職募集で1670人が涙を飲んで職場を去った。ウソの解雇名簿を流して不安に陥れ、現場をずたずたに引き裂いた。しかし労組がストに入ると、希望退職書の返還を求め、管理職の前でびりびりに破り捨てる決起も起きている。
 求められていることは民主労総の総決起だ。起亜自動車支部は、金属労組と民主労総の決起を激しく呼びかけている。以下は、チェギミン・双龍自動車支部政策室長の檄(げき)だ。
 「元請け・下請け共同闘争をとおして整理解雇を粉砕し、総雇用保障をかちとるという強固な信念で闘いを展開している双龍自動車支部の闘いは、金属労組のゼネストへと広がり、民主労総の全国的連帯闘争へと広がらなければならない。さらに、殺人政権が殺したヨンサン撤去民惨事闘争、パクチョンテ烈士闘争とともに、整理解雇というもう一つの殺人を犯しているイミョンバク政権との決戦へと、6月総決起の組織化に死活をかけなければならない」。ここで引いたら全体が引かざるを得ないという切迫感で双龍自動車支部は闘っている。
 民主労総は「社会連帯労総に生まれ変わる」と表明した。社会連帯労総が、正規職の譲歩ではなく実質的な連帯をつくり出そうというのなら、これらの闘いを一つにし、民主労総のゼネスト、総闘争を組織しなければならない。死活をかけてイミョンバク政権との決戦を組織しよう!
(写真 〔上〕整理解雇計画の撤回を要求し無期限ストを闘う金属労組サンヨン自動車支部。〔下〕スト中のピョンテク工場内の集会には家族も参加)

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週刊『前進』(2395号5面4)(2009/06/15 )

焦点 臨検と経済封鎖狙う米日

 「北朝鮮制裁決議」の正体

 北朝鮮スターリン主義の2度目の地下核実験(5月25日)に対して、国連安保理の5常任理事国(米・英・仏・中・ロ)と日韓両政府は6月10日、船舶の貨物検査強化や金融制裁の追加、武器禁輸の拡大などを盛り込んだ新たな「制裁決議案」で最終合意した。決議案は「前例のない強い措置」(聯合ニュース)となっている。
 今回の国連安保理決議問題の特徴は、核実験直後の段階で米日両政府が発表した決議草案が、軍事行動を含んだ措置を定める国連憲章7章42条などに基づき、船舶の貨物検査=臨険で「必要なあらゆる手段の行使を許可」とし、軍事的措置を公然と要求したことだ。
 米日帝は、北朝鮮が瀬戸際外交で「核カード」を使う段階から核兵器の保有そのものへ踏み込んだと断定した。それに基づき、この間6カ国協議での封じ込めを基本政策としてきた米帝自身が、今やオバマ政権のもと北朝鮮政策をよりハードに「転換」し始めたことを、国連決議問題は示している。
 この中で決議草案は、主に中国の要求で、非軍事的制裁を定めた「7章41条」に絞るか否か、船舶の貨物検査を全国連加盟国の「義務」と明記するかどうかが焦点になり、最終的に「7章の下に行動し、同章41条に基づく措置を取り……」との表現で最終合意、貨物検査の「義務化」表現は削り、公海上での貨物検査には旗国の同意が必要との内容で決着した。
 マスコミなどは「武力行使は回避された」かのように報道している。だが決議案は「公海上の貨物検査」で当該国が同意しない場合、「適当な港へ船舶を導く」権限も明記し、さらに禁輸対象物の押収権も付与した。禁輸対象物も「大量破壊兵器」関連だけではなく「すべての武器」に拡大され、その製造、維持、使用に関する金融取引、技術訓練、諮問、サービス、支援もすべて阻止するとなった。徹底的な兵糧攻めである。
 中国スターリン主義がこの内容で合意したことは、これまでの中朝関係を一変させかねない問題をはらむ。米日帝などの経済制裁により、北朝鮮は中国一国との貿易関係が全体の7割超を占めている。ここが閉ざされると北朝鮮の体制的危機は一線を越える。その意味でも今回の決議は、北朝鮮への最大級の戦争挑発行為なのだ。
 米日帝はすでに、現状で可能な限りの具体的実戦的な侵略戦争発動の準備に入った。特に日帝・麻生政権と自民党が、次期「防衛計画の大綱」に北朝鮮のミサイル基地などへの攻撃を想定した「敵基地攻撃能力の保有」を盛り込むと決定したことは実に重大だ(4面に関連記事)。具体的に、巡航ミサイルに加え弾道ミサイルの保有や、さらに「集団的自衛権の承認」「武器輸出3原則の解除」にも踏み出すと決定し、今国会に「平時」でも公海上での貨物検査を可能にする船舶検査活動法の改悪案を提出することも決めた。
 米日帝の北朝鮮侵略戦争は、同時に韓国の労働者階級人民への大攻撃である。さらには中国スターリン主義の体制転覆をも狙った侵略戦争へと発展する歴史的事態でもある。米日帝の北朝鮮侵略戦争の切迫を、日米韓を先頭とした全世界の労働者階級人民の怒りと国際連帯の闘いで粉砕しよう。

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週刊『前進』(2395号5面5)(2009/06/15 )

焦点 オバマのカイロ演説弾劾

 中東支配と戦争拡大狙う

 米大統領オバマが6月4日、カイロ大学で「世界のイスラム教徒と米国との新たな関係の始まりを求める」と演説した。イスラム教徒との「融和」を説きつつ、関係「改善」の「解決への唯一の道」はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」だと強調した。マスコミは「ブッシュ前政権のイラク戦争で悪化したイスラム世界との関係改善へむけた動き」と評価し、日本共産党は「覇権主義をもうやめる宣言」(『赤旗』6・9付)と絶賛している。
 だが、カイロ演説は、米帝に対する中東人民の爆発する怒りを抑え込み、ブッシュが始めた中東侵略と再植民地化のための「対テロ戦争」継続をあらためて表明するものである。大恐慌下で崩壊するアメリカ帝国主義の世界支配の危機を新たな戦争政策で突破しようとするものでしかない。
 オバマは冒頭から「イスラムはアメリカの一部」などと米帝支配の強化を宣言している。
 その上で「米国は暴力的な過激主義と戦う」とアフガニスタン侵略戦争の激化・拡大を断言しているのだ。「過激主義」(米帝の侵略と闘う労働者人民のことだ!)を徹底的に壊滅するために、あえて「イスラムの偏見と戦うのは米大統領の責任」とイスラム教徒との「融和」をペテン的にうたっているに過ぎないのだ。
 また「2国家共存」政策とは、イスラエルの侵略を推し進め、崩壊する米帝の中東支配を立て直そうとするものだ。米帝の経済的軍事的援助に依存してきたイスラエルの存立が世界大恐慌下で危機に直面している。その突破をかけ、イスラエルは昨年末から年頭にかけガザ侵攻を強行した。オバマは一貫してこれを容認し、カイロ演説では「米国とイスラエルの強い結束は断てない」とあらためてイスラエルを擁護した。
 米帝は第2次大戦後、石油強奪と中東支配のために、パレスチナ人民の土地を奪ってイスラエルを「建国」した。その後も米帝とイスラエルは、パレスチナ人民を虐殺し侵略を拡大してきた。「2国家共存」とは、こうした侵略を容認せよということなのだ。断じて認められるものではない。
 しかし、この政策は、米帝が03年から掲げている「中東和平案(ロードマップ)」であり、パレスチナ人民の不屈の闘いによって何度も破産してきた。今回もオバマは何の具体策も示せない。最初から破綻が刻印されているのだ。
 オバマは就任して以来、「テロへの対応と中東和平」を軍事・外交戦略の柱としてきた。3月には「アフガニスタン・パキスタン包括戦略」を打ち出し、国際会議を相次いで開催、そして4月にプラハで核独占と「核拡散阻止」=侵略戦争の継続を宣言した。今回のカイロ演説はその延長だ。オバマはイランに「いかなる国の核兵器も認めない」と恫喝した。
 さらに重要なことは、中東訪問後、ドイツ、フランスに立ち寄り、北朝鮮の核開発について「北朝鮮に対し、過去とは違う厳しい対応をする」と確認したことだ。ペテン的「融和」で中東人民の怒りを抑え込む一方で、北朝鮮侵略戦争の発動を準備しているのだ。
 カイロ演説を許さず、戦争に突き進むオバマを打倒しよう!

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週刊『前進』(2395号6面1)(2009/06/15 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 映画「蟹工船」試写会“時代は動いている” 栃木 手頭正造

 栃木県足利市で松田龍平主演の新作「蟹工船」の映画試写会がありました。参加者に「法大は『蟹工船』『監獄大学』だ。法大総長=増田は浅川と同じだ」と訴え、ビラまき・署名活動を展開しました。時あたかも足利事件で釈放された無実の菅家さんが「警察官・検察官を許さない」と怒りを訴えている。警察への怒りはすごい。
 「デタラメな取り調べと裁判官のデタラメさは巨悪だ」「日本一の犯罪集団はヤクザだ。次が警察だ。いや逆だな」
 法大生への期待はすごい。「学生が元気になってないと世の中おかしくなる」「70年闘争みたいだな。ワクワクする。学生さん頑張れ」「私の娘も法大出身。文化連盟だったような気がする。自由な大学だと聞いてたけど、今は監獄なの? ひどい」「学生を売る教授は最低です。教師失格、いや人間失格です」「営業権? それってホントに大学?」。お父さんが家族みんなに署名を指示した例もあった。
 暴処法が治安維持法と一緒に乱発されたという説明に怒り倍増。「治安維持法」には暗いイメージがあるが法大は違う。全員が完黙・非転向で闘っているからだ。ここに戦前との違いがあり、巨大な意義がある。「一人も屈服してない」の説明に感動したおばあさんがカンパを出したいと申し出た。それを見ていた女性が「千葉動労にカンパしたらものすごいことになるからカンパしたほうがいいよ」と脇から言ってきた。なんかすごい情勢が生まれている。
 時代は動いているぞ、と実感した。

 団結によって教育を取り戻している! 京都大学 碧海

 6人の仲間の起訴を絶対に許さない! 4・24以降の弾圧は、時代がまさに「戦争と革命」に突入したことをハッキリさせた。文化連盟委員長・斎藤くんのアピールどおり、わたしたちは2世紀にわたる労働者階級の闘いを前進させている!
 京大では毎日キャンパスを縦横無尽に駆け回りアジテーションに次ぐアジテーション、オルグに次ぐオルグを繰り広げています! 授業前の教室に入って堂々と団結を訴え、学生(未来の同志だ!)と時代について議論し、署名を集める。これこそが大学であり、教育の真の姿だ! わたしたちは団結によって教育を取り戻している!
 オルグとは生き方の問題だ。それを示してくれているのが獄中同志の存在だ。失うものは鉄鎖以外ない! 全学連の学生に対するキャンパスの学生のまなざしは、明らかに変わってきている。「確信を持って生きている人たち」というふうに。そうだ、わたしたちには団結がある!
 昨年9月、リーマン破綻のその日に全学連と文化連盟は「一人の仲間も見捨てない! 全国大学の法大化阻止!」をスローガンに決めた。これは「戦争・改憲、民営化・労組破壊を粉砕せよ!」という革共同のスローガンと同じではないか! 革命への鍵はわたしたち一人ひとりの手中にすでにある。時代の扉をともにこじ開けよう!

 「雇用対策」は労働力商品の流通促進策 西浜新一

 ハローワークで働いています。政府の「雇用対策」の実態を報告します。
 ひとつに企業経営者への雇用助成金のばらまきです。「派遣労働者を正社員にすれば」とか「トライアル雇用(たった3カ月)」を助成の条件にしています。しかも「会社都合による解雇がないこと」と、あたかも雇用を促進するかのようです。しかし陰では労働者へのイジメ、「自己都合による退職」の強要が横行しているのです。
 ヘルパーの女性(50代)はある日突然、上司に呼ばれ、「みんなが君と働くことを嫌がっている。考えてほしい」と言われ、やむなく退職願いを書かされました。7年も勤めている職場での出来事だそうです。当然従業員の入れ替えで賃金はどんどん下がります。
 失業者への貸し付けもやっています。早期就職すれば返済は必要なしですが、ただし低賃金・劣悪な条件でもまずは就職しなければなりません。もし返済できなければ? ハローワークではそのことには触れません。
 職業訓練も介護職・IT関連を中心に大幅に増やしました。この分野での低賃金・劣悪さや派遣をそのままにしてただ送り込もうというだけです。しかも条件は「ジョブカード」の登録です。
 ジョブカードとは経団連と政府が数年前から積極的に導入している労働者鑑札制度です。受けた教育や訓練、仕事の経験・経歴、従順さややる気など上司の評価を交えてキャリアコンサルタントが記録、企業やハローワークが保存します。
 政府による「雇用対策」とは資本のために労働力商品の流通を促進する政策なのです。労働者が誇りをもって生活できる仕事を得るには、自らの力でこの仕組みを変える以外にありません。

 6・14-15訴え横須賀-相模原で街頭宣伝 神奈川 戸川晴

 6月6日、神奈川労組交流センターと婦人民主クラブ全国協議会は、自衛隊のソマリア沖派兵、戦闘指揮訓練センター建設と対決し、相模原と横須賀で「6・14渋谷へ! 6・15法大へ」を訴える街頭宣伝行動を全県一体の行動として闘いました。
 相模原では4月、戦闘指揮訓練センター建設着工が強行されています。「敵地侵略、局地戦・ゲリラ戦」の自衛隊と米軍による共同訓練所です。また米軍横須賀基地も対北朝鮮の臨戦態勢に入っており、また自衛隊横須賀基地からは6月中にもソマリア沖への護衛艦派兵が狙われています。
 相模原では、JR淵野辺駅前に登場。この日は県央共闘会議の集会・デモが計画されており、結集してくる労働者に宣伝。労働者はもちろん、学生も次々に署名に応えてくれました。とりわけ法大「暴処法」弾圧への驚きと怒り!怒り!怒り!です。
 ほぼ全参加者にビラを配って、集会・デモに合流し、相模補給廠(しょう)の西門前で激しいシュプレヒコールをたたきつけました。(写真)
 横須賀では、ソマリア沖派兵への危機感が強く、自衛官も次々にビラを受け取っていきます。
 街頭宣伝の先頭に立ったのは教育労働者。教え子や卒業生、保護者や同僚が次々に署名に応えてくれます。教育労働者が中心に座れば地域丸ごとの決起を必ずやつくれます。とりわけ「自分は教師2年目。教育現場は問題だらけ。法大弾圧は絶対に許せない」と言って署名に応じてくれた青年は印象的でした。
 6・14−15へ、そして法大弾圧粉砕署名を職場、地域で労働者大運動としてやりきろう!

 街宣で出会った民主労総組合員がメール 東京 笠井壮

 6月のある日、都内で憲法9条改悪反対、法大学生弾圧粉砕! 6・14−15結集を訴える街頭宣伝に立ちました。
 通りかかった2人連れの男性に声をかけました。話をしているうちに2人は韓国の民主労総の組合員であることがわかりました。1人が動労千葉国際連帯委員会の人を知っているというのです。2人は積極的に署名に応じてくれました。
 動労千葉の存在がお互いを認識できるきっかけになっていることに、国際的な連帯感やともに闘う仲間であることを肌で感じることができ、感激しました。別れ際にこぶしを突き上げて「トゥジェン(闘争)」と言って別れました。
 数日後、この労働者から動労千葉に届いたメールを見せてもらい、さらに感激しました。メールには「千葉を通って成田空港を行き来する時、『千葉には原則的に闘う労組がある』と心安らぐ思いでした」とあり、これまでは電話やメールのやりとりしかなかったが、動労千葉と直接の交流を実現したいと書いてありました。
 私たちのことも「赤い腕章をしてリュックを背負い、まるで韓国で一生懸命闘っている労働者のような方々でした」「ごつい顔で、まるで韓国の金属労組の闘士のようだった」と印象を記してくれていました。動労千葉の闘いとその闘いが切り開いた国際連帯の地平を身をもって実感することができ感動しました。

 関西入管交流集会で資本主義打倒へ確信 神戸 白貴皓

 労働者を生かすことも食わすこともできない資本主義――300年続いた命脈が尽き果てるしかない末路である。
 この大恐慌の到来に世界の労働者は資本と権力に対して満腔(まんこう)の怒りを込めて決起しています。
 関西で森精機の派遣労働者たちが契約解除をもっての解雇攻撃に組合を結成し、3波のストライキに突入したように、世界的な規模で「生きさせろ」「食わせろ」と資本と対決しています。
 日本の入管体制のもとで私たち労働者を民族や国籍などで対立させてはなりません。集会実行委員会からの基調提起でも、今の情況が世界の労働者を一つに結びつけている、資本と非和解で団結した力が情勢を切り開く、労働者の国際主義こそ排外主義を排撃できる根源であると提起されました。参加者一同、一体感をもって支持、賛同しました。職場・地域での闘いの実践をもって貫徹しようという思いが伝わります。
 集会当日は、労働者民衆が李承晩(イスンマン)傀儡(かいらい)政権を打倒した1960年4・19、記念すべき革命の日であります。183人の犠牲者と6千人の負傷者が出たこの闘いを受け継ぎ、韓国、日本での今日の闘いの情況をつくり出しています。
 私は学校給食業務を不当解雇されて9年に及ぶ争議を続行中です。解雇撤回原状復帰を求めて非和解で、社前で座り込み中です。昨年、塩川派と決別し、関西合同労組の大阪の各支部の支援で、企業団地の拠点として署名活動、労働相談活動などをつうじて未組織の労働者の皆さんの決起を促しています。
 労働者解放に向かって動労千葉のように非和解で闘い、民族・国籍・国境を越えて団結をつくり出せば、資本主義は打倒できると確信します。

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週刊『前進』(2395号6面2)(2009/06/15 )

 足利事件 “間違ったでは済まぬ”

 密室の拷問で自白強要

 階級支配が冤罪つくり出す

 足利事件で無実を訴え続けてきた菅家利和さんが、ついに釈放をかちとった。1990年に栃木県足利市で起きた4歳の女の子の誘拐・殺害事件の「犯人」として、91年末にデッチあげ逮捕されて以来、実に17年半ぶりの出獄だ。
 この長い年月、無実の人間に無理やり罪を着せて無期懲役という過酷な刑を加え続けた日帝国家権力の責任は、きわめて重い。釈放後の記者会見で菅家さんは、「当時の刑事、検察官に謝ってほしい。裁判官にも謝ってもらいたい」「『間違った』では済みません。絶対に許せません。自分の人生を返してもらいたい」と語った。そのとおりだ。デッチあげの権力犯罪を仕組んだ警察・検察とこれに加担した裁判所のすべてを怒りを込めて断罪し、打倒し尽くさなくてはならない。
 ここに暴き出されているのはブルジョア国家権力の正体だ。冤罪事件とは、何かの間違いによって引き起こされるのでは断じてない。階級支配の維持を最大の目的にした国家権力がその支配の危機を取り繕うために、必要なら無実の人間をそれと百も承知で平気で「犯人」にデッチあげる。ここに冤罪の根源がある。
 実際に、菅家さんへの逮捕は「捜査」とは名ばかりの、最初から「ウソの自白」を強要する行為として行われた。密室での卑劣きわまりない拷問的取り調べによって、権力の筋書きに沿った「自白」がつくり出された。裁判所も菅家さんの法廷での無実の叫びに耳も貸さず、警察・検察の主張を丸のみして無期懲役の判決を下したのである。
 今日、法大闘争への弾圧で起きていることも同じだ。そこでは公安警察が学生を次々とデッチあげ逮捕し、警察の密室に隔離して、むきだしの暴力をも使った思想転向強要の攻撃を行っている。逮捕の目的は闘争破壊・団結破壊の一点にあり、そのためなら口実は何でもいい。裁判所はこの弾圧を容認するばかりか、警察・検察の違法行為に「合法性」を与えて積極的に支持する機関と化している。この日帝国家権力の恐るべき犯罪性を今こそ徹底弾劾する一大闘争を巻き起こそう。

 裁判員制度推進へあがき

 菅家さんの釈放は、何よりも菅家さん自身の獄中での必死の闘いと、これを支え続けた獄外の支援者の粘り強い努力によって、実力でもぎとられたものである。それは、裁判員制度の導入をも直撃し、司法権力への怒りと不信、裁判員制度への全社会的な批判をますますかき立てている。
 ところが、追いつめられた日帝・法務省はマスコミを大動員し、この事態を逆に裁判員制度推進のテコに転化しようとする必死のあがきを開始した。
 菅家さん釈放の決め手になったのがDNAの再鑑定であったことに飛びついて、警察署での拷問的取り調べによる自白の強要よりもDNA鑑定の誤りこそが問題であり、「正確なDNA鑑定」さえあれば冤罪は防げるなどという、悪質なキャンペーンを流し続けている。「昔のDNA鑑定は精度が低かったが、今のDNA鑑定は精度が高くて百パーセント信頼できる」とし、”DNAが一致すれば犯人とみて間違いない、裁判員が迷うこともなくなる”というのだ。
 とんでもないことだ。冤罪の原因は、階級支配と国家秩序を守るためには何をやってもいい、無実の人間に罪を被せてもそれで治安が維持されるならかまわないとしてきた日帝権力そのものにある。この根幹を打ち砕くことなしに、どんな「科学的鑑定」も冤罪を防ぐことはできない。逆に権力によるデッチあげに「科学」の名でお墨付きを与える結果になるだけだ。
 日本共産党や日弁連執行部は「取り調べの可視化」こそ冤罪防止の鍵であるかのように言い募っているが、最も肝心な代用監獄の即時廃止を要求しない。結局は、法務省と一体となり、足利事件で噴き出した人民の権力への怒りを「こうすれば正しい裁判ができる」とするペテンのもとにねじ曲げ、裁判員制度推進の側にもっていこうとしているのだ。
 菅家さんの怒りと悔しさを晴らす道は、今やなりふり構わぬ治安弾圧機関の姿をあらわにした裁判所・検察庁との徹底対決にある。法大闘争の爆発はその最先端だ。6・14―15闘争の爆発を起点に、その発展を全力でかちとろう。

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週刊『前進』(2395号6面3)(2009/06/15 )

法大弾圧裁判 法大弾圧裁判

 暴処法弾圧への怒り法廷揺るがす

 “革命をやろう!” 5・29デモ弾圧裁判 最終弁論かちとる

 法政大学5・29デモ弾圧裁判(6月3日に第2グループ、6月10日に第1グループ)が行われた。両日程とも最終弁論だったが、学生と弁護団全員が法廷を揺るがすほどの怒りで法大「暴処法」弾圧を弾劾し、勝利の核心は6・14−15闘争の爆発だと全国に檄(げき)を飛ばした。
 両裁判とも、まず弁護団が、5・29デモ弾圧が世界大恐慌情勢のもとでの革命思想をめぐる弾圧であるという本質を明らかにした。そして、このような革命思想の表現の自由を抹殺するような弾圧は直ちに公訴棄却されるべきであると弾劾しきった。

 勾留中の押送遅れを追及

 6月3日の第2グループでの公判では冒頭、坂野陽平君が前回、4・24法大解放集会で公務執行妨害による不当な勾留を受けていた最中、検察側の押送が遅れた件を弾劾した。「逃亡のおそれがある」と称して不当勾留を居直っているが、すべては裁判の妨害が目的であることを鋭く批判、謝罪を迫った。
 これに対して東京地検・岡本は「本来であれば警察署に押送依頼をすべきであったところ、押送の依頼が適宜の時期に行われなかった」と機械的に答えるのみで一言の謝罪もない。この対応に被告・弁護団、傍聴者が一体となって弾劾し、あらためて裁判所が弾圧の機関であることを明らかにした。
 最終意見陳述では全員が暴処法弾圧を弾劾した。暴処法弾圧こそ4・24法大解放集会1500人結集のものすごい勝利の地平に対する権力の悲鳴であることが明らかになった。この勝利の地平が昨年の5・29法大集会とデモによってつくられたことを再確認した。学友会攻防、5・29デモが文化連盟の決起をつくり出し、4・24法大解放集会の地平に行き着いたのだ。法大当局・国家権力を追いつめた闘いの出発点こそが5・29闘争であったと総括し、5・29弾圧を断罪しきった。

 獄中の内海君が元気に出廷

 6月10日の第1グループの公判には獄中から内海佑一君が元気に合流した。
 冒頭、原田幸一郎君より裁判に異議が出された。「内海君の両隣の警察官を退廷させるべきだ! 今なお転向強要を行っているやつらを裁判所から出せ」と、拷問的な転向強要への鋭い反撃がたたきつけられた。
 弁護士は革命思想への弾圧であることに加え、増田総長の「大学の自由と進歩」(法政大学の広告記事)や「学生には社会に深く目を向けて欲しい」「キャンパスは開かれ出入りは自由」といった発言を引用し、「これら発言に従えば今回の控訴そのものを棄却すべきだし、違うなら責任者である増田総長を証言台に立たせるべきだ」と厳しく追及した。
 法大暴処法弾圧で起訴され、さらに4・24法大解放集会での建造物侵入・威力業務妨害で再逮捕されている内海君は、30分近くにわたり法大弾圧を徹底弾劾する大演説を行った。「こんな弾圧では闘いを半歩でもひるませることは不可能だ」「資本主義はもう終わっている。われわれには大チャンス。革命をやろう」と檄を飛ばした。国鉄1047名闘争と法大闘争が新自由主義を打ち破る両軸の闘いであること、そこで労働者・学生が団結していることを明らかにし、「6・14−15闘争で法大を解放し、すべての獄中同志を、星野文昭さんを奪還しよう!」と宣言した。
 さらに大阪市大の山本進君が今の時代認識をとうとうと語り、原田君が検察論告のデタラメさを徹底批判するなど、大演説が法廷にあふれた。被告・弁護士・傍聴団は完全に一体となり、検察官岡本は所在なげにうなだれるだけであった。
 われわれの勝利の地平は明らかだ。6・14−15を4・24をさらに飛躍させた闘いとして実現し、すべての弾圧を打ち破り、全獄中同志を奪還しよう!

 学問の自由を否定 5・28暴行デッチあげ 検察の論告求刑で

 5月28日、法大5・28暴行デッチあげ弾圧裁判が行われた。5・15暴処法弾圧で勾留中の新井拓君が元気に出廷し、中島宏明君と合流して裁判を闘った。
 検察の論告求刑に先立ち新井君が発言した。新井君は、5・15暴処法弾圧はGM破綻など資本主義が破綻しているからこその攻撃だと断罪。この中で法大闘争が労働運動と同じく歴史的破壊力を持ち始めたことを明確にした。12人の完黙・非転向の闘いと6・14−15連続闘争の大爆発が今の情勢を打開すると展望を述べ、直ちに裁判そのものを棄却せよと力強く訴えた。
 中島君がこれに続き、前日の7・24建造物侵入デッチあげ裁判の判決の不当性を弾劾し、「新井君の身柄を直ちに解放せよ!」と迫った。

 「暴行」デッチあげ許さない

 検察は新井君に1年2カ月、中島君に8カ月を求刑した。断じて許せない。
 法大当局や暴力ジャージ職員や警備員が、「殺してやる」と叫んで首を絞める、足を踏みつけ車道に突き飛ばす、カメラを持ってストーカー。これこそ暴行行為だ。こんなやつらが「暴行事件」なるものをデッチあげること自体ナンセンスだ!
 検察の論告はずさんだ。暴力ガードマンの目撃証言を「防犯カメラの映像とよく符合するから、きわめて高い信用性が認められる」などと評価。カメラの映像に合わせてデッチあげ証言をしただけではないか。
 さらに許せないことに論告求刑の本文において「法大生の会」が「大学の自治を侵害している」「大学の自主的な管理権に従わない被告人らの活動は、憲法23条(学問の自由)のらち外」だというのだ。金もうけのための、資本のための「教育・研究」「自治」など、大学の死であり、自治の否定ではないか! 大学の「営業権」によって学生からどれだけの未来が奪われてきたことか。こんなやつらを打倒して団結と未来を取り戻そう!
 次回、7月15日に最終弁論が行われる。検察や警察と一体となって学生を弾圧する裁判所を許すな。デッチあげ弾圧をともに粉砕しよう!
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法大裁判に集まろう!
★7月14日(火)5・29デモ弾圧@グループ
  第16回公判(判決) 午後1時30分開廷
★7月15日(水)5・28「暴行」デッチあげ裁判
  第13回公判(最終弁論) 午後1時30分開廷
★7月16日(木)5・29デモ弾圧Aグループ
  第14回公判(判決) 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
 開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!

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週刊『前進』(2395号6面4)(2009/06/15 )

 星野さんを取り戻す会

 5・31 福島で設立総会

 5月31日、福島市で「福島・星野文昭さんを取り戻す会」の設立総会が開催されました。先の大阪に続き、全国で22番目、東北地方では山形、みやぎに次いで3番目の結成になります。
 福島では昨年11月の再審学習会や全国集会参加を経て、「星野さんを取り戻す運動を強めよう。福島でも『会』をぜひ結成しよう」と、この半年間、県内の人びとに働きかけ、ついにこの日、30人の参加で「取り戻す会」を結成しました。
 設立総会は最初に、福島合同労組代表ら参加呼びかけ人4人からあいさつを受け、続いて全国再審連絡会議事務局の金山克己さんが「34年間不屈に闘う星野文昭さんを取り戻すために」と題してアピール。金山さんは星野さんの闘いや裁判の内容を紹介した上で、取り戻すための闘いとして労働者階級を軸にした全人民的な運動の広がりが不可欠であり、6月全国総会の成功が決定的だと訴えました。
 駆けつけてくれた「山形救う会」と「みやぎ救う会」からそれぞれ自己紹介を含めたお祝いのあいさつが行われ、徳島を始め四つの救う会からのメッセージも紹介されました。
 事務局員の紹介や当面の行動予定などの提案の後、討論が行われました。冒頭、福島労組交流センターから法政大学をめぐる権力の不当弾圧について緊急アピールしました。
 発言の中では、松川事件の救援運動の思い出も語られて、「全国の労組を獲得して大きな運動をつくり出し、星野さんを取り戻そう」と全体で確認しました。
(福島 N)
(写真 全国22番目、東北地方で山形、みやぎに続いて福島・星野文昭さんを取り戻す会が誕生【5月31日】)

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週刊『前進』(2395号6面5)(2009/06/15 )

 日程 6・23沖縄−本土をむすぶ労働者集会

 道州制絶対反対、沖縄単独州粉砕、米軍基地撤去! 辺野古新基地建設阻止
 米軍再編・日米安保粉砕! 改憲阻止・つくる会教科書採択許すな!
 6・23沖縄−本土をむすぶ労働者集会
 6月23日(火)午後6時 杉並産業商工会館(JR阿佐ケ谷駅)
 呼びかけ 沖縄―本土をむすぶ労働組合連絡会、沖縄民権の会

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