ZENSHIN 2009/03/23(No2384 p06)
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週刊『前進』(2384号1面1)(2009/03/23 )
”オバマと麻生の戦争とめろ”
動労千葉先頭にストとデモで立つ
1047名解雇撤回へ勝負の時
3・20イラク反戦6周年 全世界一斉行動 権力圧倒し渋谷の街を進撃
農地死守! 決戦の3・29三里塚へ
(写真 3・20イラク反戦6周年 全世界一斉行動 権力圧倒し渋谷の街を進撃)
「労働者のストライキと国際的団結で戦争とめよう」のメインスローガンのもとに、ワーカーズアクション実行委主催のイラク反戦6周年3・20集会と渋谷デモがかちとられた。青年労働者・学生を先頭に1850人が結集し、大恐慌と戦争の帝国主義の危機に対して、プロレタリア世界革命をめざして闘う階級的労働運動の力強いメッセージを全世界に発信した。3・20デモの大成功に続き、3・29三里塚現地闘争に総決起しよう。09春闘から第2次国鉄決戦勝利、道州制・民営化粉砕の一大闘争へ進撃しよう。
4者4団体派との対決貫き
冒頭、司会の動労水戸の木村郁夫書記長が「動労千葉とともに18日、ストを貫徹した。動労総連合の仲間も続々とストに立っている」と報告、大きな拍手と歓声の中で集会は始まった。
動労千葉の田中康宏委員長が「302人が3日間のストをやり抜いた。いよいよ国鉄闘争の決着をつける時がきた。ここで全情勢が動く」と提起した。そして、大恐慌と戦争情勢の深まりで、労働運動全体が産業報国会に転落した戦前と同じ分岐点に立たされていることを強調し、4者4団体派との党派闘争に労働組合の路線の根幹がかかっていることを訴えた。
三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長は「農民が命の糧を生産し、労働者が機械を動かす。この大きな労働者・農民の連帯があれば、今の政治はいらない。搾取のない時代をつくろう」と、3・29全国集会への結集を訴えた。
憲法と人権の日弁連をめざす会の森川文人弁護士は「いま最も暴力支配が露呈している場所は法政大学だ。ビラまき禁止の仮処分策動を粉砕する」「反戦は革命だ」と訴え、4・21の裁判員制度粉砕集会への参加を呼びかけた。
民営化賛成で反戦は闘えぬ
主催者として全逓の青年労働者が基調報告を提起した。「労働運動の力で革命をやろうと訴えて2年が経過した。労働組合の再生に勝利の一切がかかっている。世界金融大恐慌で『会社あっての組合』という連合の労働者支配は成り立たなくなった。4者4団体派は本日、WPN(ワールド・ピース・ナウ)の集会に合流した。民営化に賛成して反戦は闘えない。資本主義の支配は完全に終わった。労働者が取って代わろう」と訴えた。
次に全学連の織田陽介委員長がアピール。法大当局が「情宣活動禁止命令仮処分申立」を出したことについて「ついに集会・表現の自由まで否定した。これぞ改憲攻撃であり道州制攻撃だ」と弾劾した。また反戦闘争の路線について「全米鉄鋼労組が軍縮に反対し、欧州の労組が愛国ストをやった。日本でも民営化賛成のグループがWPNの集会に集まっている。資本の延命に手を貸して反戦は闘えない。11月1万人結集への路線を打ち立てよう」と訴えた。
さらに全国の仲間が決意表明を行った。
国労5・27臨大闘争弾圧裁判を闘う国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんは「論告求刑は、立証もなく『労働運動に関与し国家転覆をもくろむ者は有罪にせよ』というふざけた内容だ。6月からの最終意見陳述が国鉄闘争を決する」と語った。また鉄建公団訴訟控訴審の3・25判決について、今こそ1047名闘争の勝負の時だと訴えた。
(写真 代々木公園B地区野外ステージに1850人が結集し、集会の終わりにインターを熱唱)
全国から闘う報告と決意
解同全国連西郡支部の岡邨洋さんは「2・26強制執行阻止決戦に勝利した。労働者階級として住宅闘争を闘う。敵は資本と橋下だ」と訴え、八尾北医療センター労組の灰垣美佐子さんが「全社労のストとともに八尾北で民営化反対ストを打ち抜いた。道州制反対の先陣を切った」と報告した。
さらに大阪・豊中の自治体労働者が、道州制粉砕・橋下打倒を掲げた3・6大阪府庁前行動の勝利の大きさを強調し、公立病院の民営化攻撃が強まる中で「民営化推進の本部派と激しく激突している。原則を貫き、階級的団結をめざして闘おう」とアピールした。
広島の青年教育労働者は「2月の教研集会で日教組本部のビラ禁止・反対発言禁止の屈服強要を拒否して闘った。圧倒的な手ごたえです」と確信にあふれて報告。沖縄・うるまユニオンの富田晋さんは、辺野古の体制内派がオバマに「基地撤去を頼んで」破産した惨状を暴露し、「沖縄反戦運動の旗を労働者階級のもとに取り戻す」と決意表明した。
東京北部の医療現場で闘う精研労組の仲間は「2・28ストを貫徹した。第2の動労千葉を目指している。資本救済の4者4団体派を打倒し09春闘を闘おう」と訴えた。関西合同労組技能育成センター分会の仲間は、「森精機で3波のストと2度の抗議闘争をぶち抜いた。全国ゼネストに発展する闘いだ」とアピールした。
決意表明の最後に法政大学文化連盟副委員長の恩田亮君が登壇。「法大は新自由主義で監獄大学になった。おれたち学生は黙っていない。4・24に学生蜂起を闘う」と意気高く宣言した。
動労千葉の川崎昌浩執行委員の行動提起を受けて、集会参加者は渋谷の街へデモに出発。大挺団が機動隊を圧倒して、街にあふれる労働者・学生と合流した。
3・20闘争は、体制内労働運動との鮮明な路線的対決となった。道州制・民営化攻撃に総屈服した4者4団体派は、WPNの集会に全部あわせて400人という大破産をさらけ出した。
さらに3・29三里塚と4月闘争へ進撃しよう。
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週刊『前進』(2384号1面2)(2009/03/23 )
動労千葉 春闘全面スト打ちぬく
3日間、3百人以上が突入
動労千葉は3月17〜19日、社会全体に満ちあふれる怒りの最先頭に立ち、全組合員を対象とする全面ストに決起した。3日間で300人以上の組合員がストに突入した。この間、自動車部品を始めとする貨物輸送量が激減し、重大な激突情勢に突入している貨物支部でも地上勤務者がストに入った。
スト初日の17日には午後6時から千葉市民会館地下小ホールで動労千葉総決起集会が開かれた。スト突入者を先頭にして各職場から組合員が続々と集まり、支援もあわせて320人が会場を埋めた(2面に集会詳報)。2年ぶりの全面ストに全組合員の表情は輝き、会場は熱気に満ちた。
当局の弾圧破り
スト2日目の18日には各職場門前での早朝ビラまき、スト破り監視・弾劾行動、支部ごとのスト集会が開かれた。こうした一連の行動に対してJR千葉支社は、スト破りの業務命令を他労組の労働者に乱発するとともに、なによりも平成採と動労千葉を分断するために必死に弾圧態勢をとった。”手応えあり”だ。
田中委員長は、幕張支部のスト集会で「当局の動きのすべては、平成採獲得を阻止するためのもの。動労千葉の組織拡大が今のJR体制をグラグラに揺さぶるインパクトを持っていることが、今回のストであらためてよく分かった」と語った。
(写真 スト破り監視・弾劾行動に決起した動労千葉の組合員。庁舎入り口を閉鎖して弾圧態勢をとる当局に怒りの抗議【3月18日 千葉運転区前】)
「労使共同」粉砕
動労千葉の3日間にわたる全面ストは、ベアゼロ、一時金の大幅削減、定昇凍結=賃下げのための労使共同宣言体制を突き破り、労働運動復権にむけた決定的闘いとして打ち抜かれた。ストを貫徹した動労千葉は、翌日の3・20渋谷デモを全力動員体制で取り組んだ。
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週刊『前進』(2384号1面3)(2009/03/23 )
前進速報版から
▼フランス・ソニーで労働者が工場占拠闘争に決起▼全国各地で春闘行動が爆発▼大阪でパナソニック1万5千人首切りに反撃開始
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週刊『前進』(2384号2面1)(2009/03/23 )
“ストライキ復権の時だ”
動労千葉 スト総決起集会に320人
青年組合員が力強く牽引
動労千葉はスト初日の3月17日、「09春闘勝利! ストライキ貫徹!」を掲げて総決起集会を開催した。
冒頭、司会の関道利執行委員が「うれしい知らせがあります」と切り出し、国労組合員がスト破りの業務命令を拒否して動労千葉に加入したことを伝えた。幕張支部の山田支部長に紹介された当該組合員があいさつ。会場は一気に沸き立った。
(写真 各支部代表、青年組合員の発言を受け、繁沢副委員長がまとめを提起。壇上には韓国・民主労総から贈られた横断幕が掲げられた【3月17日 千葉市民会館】)
“水泥棒”の責任転嫁に怒り爆発
あいさつに立った田中康宏委員長はまず、JR東日本本社が16日に「争議行為中止の申し入れ」を行ってきたことを報告した。その文書ではなんと「(信濃川発電所における不正取水事件を巡って)お客さまや地域の皆さまの信頼回復に全社員が一丸となって取り組んでいる状況にあるにもかかわらず争議行為を実施することは、信頼回復に取り組んでいる全社員を欺くもの」などと書かれているという。本当に腐りきった会社だ。会場から激しい怒りの声があがり、集会はさらにヒートアップした。
田中委員長は、この盗っ人たけだけしいJR資本の申し入れを徹底弾劾するとともに、「今こそストライキを復権すべき時だ。今回のストは、労働組合とは本当はすばらしいものであり、決定的な意味を持っていることを全労働者にアピールする闘いだ。今や分割・民営化型の攻撃に全社会がたたき込まれ、200万人の労働者が首を切られようとしている。国鉄分割・民営化反対闘争の原点に戻って闘う時だ。動労千葉が最先頭に立ち、全労働者の怒りを結集しよう」と訴えた。
1047名闘争の先頭に
翌18日にストライキに決起する動労水戸の辻川慎一副委員長、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が熱い連帯のあいさつ。JR貨物・JR東日本との交渉報告、家族会からの檄布(げきふ)贈呈に続いて、重大情勢に突入した国鉄1047名闘争の勝利にむけ動労千葉争議団の高石正博団長が決意を述べた。
基調報告に立った長田敏之書記長は、とりまく情勢を「資本主義の終わりの始まりだ」と断じ、「労働者にとって決定的チャンスが到来している。全社会に労働者の怒りがあふれている。これに水をぶっかけているのが連合であり全労連だ。なんとしても怒りに着火しなければならない。それができるのは労働者の力を信頼して闘ってきた動労千葉だけだ。動労千葉の訴えが響く時が来ている」と述べ、今春闘ストの大きな意義を明らかにした。さらに、38000円の大幅賃上げ獲得、業務外注化−ライフサイクル提案の白紙撤回を始めとする課題を全面提起した。そして「4者4団体の屈服和解路線を打ち破り、動労千葉こそ1047名闘争の新たな発展の先頭に立とう。最大の課題は組織拡大だ。平成採の仲間に『スト破りをするな。この時代に労働組合は何をやるべきか』を真正面から訴えてオルグしてほしい」と組合員に呼びかけた。
最後に、各支部の代表と6人の平成採組合員が登壇してストライキ貫徹への決意を表明した。青年組合員は、やんやの歓声が上がる中で「自分にとっては今年がスト元年」「幕張で先輩が加入してくれてうれしい。ストライキこそ組織拡大の武器だ」「一人でも多く組合員を獲得し、悪くなる一方の労務管理をつぶす」「これから新たな動労千葉の歴史を俺たちの手で作っていく」と次々と発言した。青年部結成へ奮闘する青年組合員が、09春闘をとおして動労千葉の新たな牽引(けんいん)車として登場しつつあることを感じさせた。
繁沢敬一副委員長が集会のまとめを提起、田中委員長の音頭で団結ガンバローを行い、きわめて意気高く集会をかちとった。
(写真 集会の最後に、09春闘勝利、ストライキ貫徹、組織拡大へ向けて「団結ガンバロー」を三唱)
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週刊『前進』(2384号2面2)(2009/03/23 )
鉄建公団訴訟判決迎え撃ち
動労千葉とともに今こそ解雇撤回貫け
鉄建公団訴訟控訴審の判決が3月25日に言い渡される。1047名闘争は、その原則的貫徹か、最後的解体かをめぐる重大な決戦に突入した。
自分でも信じていない「判決前政治解決」を唱えてきた4者4団体の和解路線はついに全面的に破産した。彼らが和解路線にしがみついてきたのは、解雇撤回を貫けば1047名闘争が革命と結びつくことに恐怖したからにほかならない。
他方で権力は、世界大恐慌情勢が3月末に向けて一層激化していく中で、今ここで1047名闘争を解体しきらなければ革命を引き寄せるという恐怖に駆られて、超反動判決を振り下ろそうと決断している。
動労千葉と動労千葉派の闘いは、密集した反革命に矛盾を強い、むき出しの反動判決を下すほかないところに敵を追いつめたのである。
労働者階級の命運をかけた決戦が訪れる中で、動労千葉は1047名の解雇撤回を真っ向から掲げて3月17日から19日までの全面ストライキを打ち抜いた。3・20渋谷大デモは、動労千葉とともに09年冒頭以来、無数のストライキで資本と非和解的に闘ってきた労働者を全国から結集して、圧倒的に闘いぬかれた。動労千葉を先頭とする階級的労働運動の荒々しい登場の中にこそ1047名闘争勝利の展望がある。
国鉄分割・民営化と解雇への怒りを忘れることはできない。解雇撤回を貫くことのみが、敵階級への回答だ。500万円以下の端た金で、22年に及ぶ闘いを売り渡すことなど断じてできない。
1047名闘争の不屈の展開は、動労千葉の闘いとあいまって、改憲と連合支配の完成を阻止しJR体制の破産をつくり出してきた。それだけではない。資本主義は数千万の労働者の首を切り、路頭にほうり出さなければ成り立たなくなっている。その資本主義の死命を制する位置にあるのが、二十数年にわたる解雇撤回闘争を貫いてきた1047名闘争だ。敵階級はそれを知り抜いているからこそゼロ回答で1047名闘争を押しつぶそうと策しているのだ。
1047名があくまで団結し解雇撤回を貫けば、労働者階級は歴史的な勝利を手にすることができる。非正規職労働者への容赦ない首切り攻撃や、道州制導入による公務員労働者への解雇攻撃を始め、全労働者が国鉄分割・民営化と同様の攻撃に直面しているこの時代こそ、1047名闘争は労働者の総反乱の先頭に立つ光栄な任務を担うことができる。
ところが4者4団体は、この期に及んでなお「政治解決」を叫び立てている。それはひとえに、1047名闘争が動労千葉労働運動として階級的に発展し、革命と結合することに恐怖しているからだ。
歴史的破産を遂げた4者4団体の路線を粉砕し、動労千葉とともに解雇撤回を貫く限り、いかなる判決が出されようと1047名闘争は勝利できる。動労千葉の春闘ストと3・20渋谷大デモは、その巨大な突撃路を切り開いた。平成採の青年労働者を結集し、JR資本と根底的に対決する動労千葉の闘いこそ、勝利の道を示している。動労千葉とともに1047名解雇撤回へ闘おう。
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週刊『前進』(2384号2面3)(2009/03/23 )
動労水戸 分断攻撃にストで対決
春闘茨城総決起集会開く
動労水戸は3月18日、終日のストライキを打ち抜いた。
これに先立つ15日、動労水戸は茨城県自治労会館で「国鉄闘争勝利! 09春闘茨城総決起集会」を開催した。集会には茨城県下を始め各地から75人の労働者が結集した。
動労水戸は昨年12月、運転士登用差別事件で最高裁の勝利判決をかちとった。運転士の資格を持つ動労水戸組合員を運転職場から徹底排除してきたJR東日本の労務政策は、動労水戸の固い団結によって打ち破られた。ところがJR東日本は、その最高裁判決を逆手にとり、組合指導部の強制配転を始め、組合員の勤務地を一方的に指定することにより、運転士発令を組合分断の手段にしようとたくらんでいる。動労水戸は、この新たな不当労働行為に対する激しい闘いの渦中にある。
基調報告に立った石井真一委員長は、今日の世界金融大恐慌情勢について「資本主義総体が破産している」と喝破し、労使共同宣言を結んで解雇・賃下げを推進している連合などの体制内労働運動を弾劾した。そして、JR東日本の新たな不当労働行為に立ち向かい、「職場に戻って闘い、組織拡大を実現する」と宣言した。
動労千葉の長田敏之書記長のほか、常南交通労組など茨城県内の労働組合、ス労自主、解雇と闘う労働者、闘う国労組合員・闘争団員が連帯のあいさつに立った。
22年の不当配属を打ち破り運転職場に戻る組合員は、「謝罪もしない会社に対する回答は、動労水戸の組織拡大だ」と意気高く決意を表明した。
集会を終えた参加者は、水戸市内デモに出た。「春闘勝利・首切り反対」のかけ声が繁華街に響き渡った。デモの終着地はJR水戸支社前。門扉を固く閉ざすJRに対して「違法企業! 水泥棒!」と怒りの声が飛ぶ。参加者は、JRの新たな不当労働行為を打ち破る決意を込めて、怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。
(写真 「運転職場に戻って組織拡大を実現するぞ」。動労水戸の三役を先頭に意気高く市内デモを闘いぬいた【3月15日 水戸】)
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週刊『前進』(2384号2面4)(2009/03/23 )
動労西日本が突入
岡山駅と五日市駅で2波
契約社員の正社員化掲げ 岡山
動労西日本広島支部は3月14日、岡山駅で契約社員の正社員化を要求してストライキを闘った。
スト突入集会には約40人が結集した。大江照己支部長のあいさつの後、ストに決起した契約社員の青年労働者がスト宣言を発した。(写真左)
岡山駅の営業職場にいる約110人の労働者のうち、約40人が契約社員だ。時給は1000〜1025円。1年ごとの契約更新で5年で雇い止め。3年たてば正社員への採用試験を受験できるが、採否の基準は不透明でゴマすり、コネが横行している。この現実への怒りが、ついにストライキとして爆発したのだ。
スト突入集会には元衆議院議員の矢山有作さんや自治体労働者、郵政労働者、マスカットユニオンの青年労働者、岡山大学、広島大学の学生が駆けつけて激励のアピールを行った。
保安要員の配置を要求 五日市
3月18日、動労西日本広島支部は広島市内の五日市駅で第2波ストに決起した。(写真右)
昨年12月28日、山陽本線の中野東−瀬野間でレール破断が起きた。作業中の触車死亡事故も多発している。2月23日には、五日市駅に隣接する鈴ケ峯踏切で死亡事故が発生した。安全は危機に瀕している。駅こそ運転保安の要だ。動労西日本は、フロントサービス診断の中止と駅への保安要員の配置などを求めてストライキを貫徹した。
午後6時20分、大江照己支部長が指名ストに突入、五日市駅北口広場に集まった支援の50人を前に高らかにスト宣言を発した。14日に岡山駅でストを闘った青年労働者が決意を述べ、広島支部の組合員が基調を提起した。広島連帯ユニオンや高陽第一診療所労組、「日の丸・君が代」不起立で闘う教育労働者、NTT労働者、全学連が発言し団結力を示した。
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週刊『前進』(2384号2面5)(2009/03/23 )
『動労千葉』29発行 結成30周年新たな挑戦
動労千葉が結成30周年を期して機関誌『動労千葉29』を発行した。
米韓の労働組合を始め各界から寄せられたメッセージ、「動労千葉の団結はいかにつくられたか」と題した新旧三役の座談会、1月25〜26日の全支部活動者研修会での田中委員長の講演、執行部の『新版 甦る労働組合』感想文などを掲載。
09春闘の先頭でストに立った動労千葉の労働運動を学ぶ格好の書だ。
◆A5判262n ◆頒価1000円
◆注文先・動労千葉/千葉市中央区要町2―8 DC会館
TEL 043-222-7207 FAX 043-224-7197
E-mail: doro-chiba@doro-chiba.org
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週刊『前進』(2384号2面6)(2009/03/23 )
「水泥棒」JRを弾劾
”執行役員は総辞職せよ”
JR東本社に抗議行動
3月13日夕方、東京南部労組交流センターと東京西部労組交流センターは、闘う国労組合員を先頭にJR東日本本社前で街頭宣伝行動を展開し、またJR東日本への抗議要請行動を行った。街頭宣伝では闘う国労組合員がマイクを握り、「動労千葉とともに09春闘をストライキで闘おう。1047名解雇撤回を貫こう」と訴えた。(写真)
街頭宣伝を終えた行動参加者はJR東日本本社ビルの前に移動し、ガードマンと対峙しながら抗議要請行動を貫いた。
信濃川発電所における不正取水問題に象徴されるJR東日本の犯罪の原点は、ほしいままの不当労働行為を繰り返して強行した国鉄分割・民営化にある。行動参加者は、JR東日本の執行役員の総辞職、1047名の解雇撤回、全不当労働行為事件への謝罪、合理化の全面撤回などを求める申入書をたたきつけ、国鉄闘争の階級的再生に向けた決意を示した。
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週刊『前進』(2384号2面7)(2009/03/23 )
関合労技能分会 大量解雇に反撃を
上京闘争で派遣本社追及
関西合同労組技能育成センター分会は19日、ストライキに決起し、派遣会社ラディアホールディングス(旧グッドウィル)本社とその子会社プレミアライン(旧技能育成センター)本社への解雇撤回闘争に立った。
ラディアは3月2日、製造業派遣事業の全面撤退を理由に約4500人の解雇を発表。18日に技能分会の労働者にも一方的な解雇通告を行った。
上京闘争は、動労千葉のストと連帯し、大量解雇攻撃への反撃を全労働者に呼びかける闘いだ。
この日集まったのは、動労千葉、ショーワで解雇撤回を闘う一般合同労組さいたまユニオン行田分会の十数人の組合員、八尾北労組など約40人。
午前中はプレミア本社闘争だ。社前ビラまきに続き、事務所に申入書を突きつけた。しかしプレミアは責任者すら明確にせず受け取りを拒否。さらに警視庁の公安刑事約30人が建物に乱入し弾圧をたくらむ。その裏でうごめいていたのは、なんとUIゼンセン同盟の元技能育成センター分会長だ。「首切っといてその対応はなんだ」と資本・権力・体制内派への分会員の怒りが爆発した。
午後はラディア追及行動だ。ラディアは屋外で対応した上、責任者も出さない。「労働者をなめるな! 責任とれない経営はやめろ!」と弾劾。
さらにス労自主と全社労のスト、渋谷街宣にも合流。分会員は「われわれには団結がある。全国の労働者と団結して闘う」と決意を語った。
(写真 プレミア本社前で「派遣法を撤廃するぞ!」とシュプレヒコール【3月19日 東京・中央区】)
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週刊『前進』(2384号2面8)(2009/03/23 )
全社労 解雇撤回へ終日スト
”地の果てまで追い込む”
”全社連は解雇を撤回しろ! 地の果てまで追い込むぞ”――オフィス街に「生きさせろ」の声が響いた。全国社会保険協会連合会労働組合(全社労)は3月19日、終日ストライキに決起し、東京都港区にある全社連本部門前で闘い抜いた。
社会保険庁が設立した年金・健康保険福祉施設整理機構は3月9日をもって全社連との委託契約を打ち切り、大阪3健康管理センター(福島・長堀・淀川)施設売却を強行、全社連は3月31日をもって組合員を解雇すると通告している。全社連は雇用責任を取れ!
3月11〜12日の実力就労闘争に震え上がった全社連幹部は、19日は正門を閉めて建物に隠れ続けた。この無様な姿! どちらに正義があるかは鮮明だ。全社労は「絶対反対」の闘いで組合員を3倍化し、終日正門前を制圧、連帯集会、品川駅頭街宣をやり抜いた。
「組合の方が完全に勝っている」「解雇撤回を闘っている今が一番充実している」。組合員は元気いっぱいだ。終日闘争でさらに団結を強め、3月31日を越えて解雇撤回へ闘う決意を固めた。動労千葉、ス労自主、東京の西部・なんぶ・東部の各ユニオン、福祉労働者連帯ユニオンなどが早朝から行動をともにした。
(写真 「解雇を撤回しろ!」。全社連本部前を制圧し終日ストライキを貫徹【3月19日 東京・港区】)
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週刊『前進』(2384号3面1)(2009/03/23 )
3・29三里塚の大爆発で農地死守へ
現闘本部裁判の結審に怒り
裁判官忌避下で開廷強行
仲戸川裁判長 現場検証、最後まで拒否
天神峰現闘本部裁判で千葉地裁・仲戸川隆人裁判長は3月12日、三里塚反対同盟不在のまま開廷を強行し、証人を別室に入れて「ビデオリンク方式」による証人尋問を行い、反対同盟側の証人調べを打ちきって強引に結審を強行した。日帝権力は、三里塚闘争を破壊するために、法の建前をかなぐり捨てたのである。
3・29三里塚全国総決起集会に結集し、現闘本部と市東孝雄さんの農地を死守する労働者・農民・学生・人民の戦闘態勢を構築しよう。
3月12日、仲戸川が一方的に期日指定したこの日の午前9時、反対同盟と支援の労働者・学生は裁判所近くの葭(よし)川公園に結集した。「裁判長は実地検証を行え」と大書きされた横断幕の前で決起集会。北原鉱治事務局長がマイクを握り「昨日、再び仲戸川裁判長に忌避を申し立てたが簡易却下してきた。かたくなに本部建物の検証を拒否し、一方的に裁判を進めることをこれ以上許さない」と訴えた。
全学連の倉岡雅美副委員長は「ビデオリンク方式での証人調べなど絶対に認められない。人民の共有財産である現闘本部や市東さんの畑を奪おうとしておいて、何が『精神的な苦痛』か。3・20渋谷デモから3・29三里塚の総決起へ!」と渾身(こんしん)のアピールを行った。
集会後、千葉市内デモを貫徹し、午前10時10分、反対同盟は裁判官忌避の不当な簡易却下に対する即時抗告を申し立てた。この時点で、訴訟手続きは民訴法334条に基づき執行を停止しなければならない。反対同盟と弁護団は地裁の民事第5部書記官室に赴き、本日の開廷をやめるよう強く申し入れた。
「開廷は違法だ」「簡易却下を取り消せ」と書記官室に怒りの声が響いた。だが裁判長は姿を現さず、別室からかたくなに執行停止を拒否し、書記官を通じて「口頭弁論を開いて説明する」と一方的に通告、被告・反対同盟と弁護団が不在のまま開廷を強行した。
「証人調べを直ちにやめろ! そのような違法な開廷に対し、出廷はできない」と申し渡し、反対同盟と弁護団は弁護士会館で記者会見と抗議集会を開いた。
(写真 反対同盟を先頭に千葉地裁を包囲するデモ【3月12日】)
逮捕も辞さず実力で闘う!
仲戸川裁判長は被告・反対同盟と弁護団不在の法廷で、ビデオリンク方式による石橋恵美子証人の尋問を強行し「この陳述書は本人のものに間違いないか」と聞くなど、形ばかりのやりとりを2〜3分で済ませた。そして、決定していた反対同盟側証人の北原事務局長、萩原進事務局次長ら3人の証人採用を理由も示さず取り消し、結審を宣言した。さらに一方的に期日を指定していた4月23日に「最終弁論をするならしろ」と言い放ったのだ。6月25日の弁論期日指定も取り消した。
この報が抗議集会に届くと、会場は怒りのるつぼと化した。葉山岳夫弁護士を始め弁護団は「忌避の申し立てを受けた裁判官が自分でそれを却下し、即時抗告されても証人調べや期日指定などの訴訟行為を行うのは完全な違法行為だ。裁判所が無法な権力機関と化した」と弾劾した。現闘本部裁判を支援する会代表世話人の戸村義弘さん、動労千葉の滝口誠さんらの怒りの発言が続いた。
萩原進事務局次長が「怒りが収まらない。この暴挙を粉砕する。逮捕も辞さない実力闘争に立ち上がることをこの場で決意しよう。仲戸川裁判長が腹を決めたのなら、それを上回る気迫で立ち向かおう!」と渾身の決起を訴えた。最後に全員で団結ガンバローを行った。
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弾劾声明 三里塚芝山連合空港反対同盟
現闘本部裁判の不当結審強行に対する反対同盟の弾劾声明。以下全文。
◇
3月12日、千葉地裁民事第5部・仲戸川隆人裁判長は、反対同盟不在の欠席裁判を強行し、突如、証人調べを打ち切って事実上の結審を宣言した。わが三里塚芝山連合空港反対同盟は、仲戸川裁判長による前代未聞の暴挙を満身の怒りを込めて弾劾する。
裁判官忌避の即時抗告が出された以上、裁判手続きは即刻停止されなければならない。仲戸川裁判長は、忌避申立に対する配点原則を破って自ら却下し、これに対する即時抗告を受理していながら法を破って開廷を強行した。
そして被告・反対同盟不在の法廷で、その必要性を認めて決定したはずの被告側3人の証人調べを理由無く取り消し、次回を最終弁論とすると一方的に指定して、弁論がなければ結審だと宣告した。
憲法と民事訴訟法破壊の欠席裁判におけるこの所行は、反対同盟の立証活動を剥奪する暴挙であり、偏った審理の暴走であって断じて認めることができない。
仲戸川裁判長の訴訟指揮は、始めから原告・空港会社に与する不当なものである。最大争点である地上権の成否について、これを証明する登記物権(木造建物)の検証をかたくなに拒否し、決定的な立証活動を闇に封じた。
不当かつ強権的な指揮を乱発し、過剰警備による不当逮捕を引き起こした。
「犯罪被害者保護」の要請から刑事裁判に導入された例外的な方式(ビデオリンク)を、建物撤去・土地明け渡しの本件に適用し、最重要証人の偽証を許す訴訟指揮に踏み切った。これらに対する正当な権利行使に追いつめられ、なりふり構わず証人調べを打ち切り結審を宣言した。
一人としてまともな証拠調べをせず、実地検証もしないで、どうして公正な判決が書けるのか。この裁判は暫定滑走路北延伸と市東さんの農地強奪のための収用攻撃であり、国策裁判である。裁判員制度に象徴される司法制度改悪と一体の攻撃であり、必ずうち破らなければならない。
反対同盟は決意も新たに不屈の実力闘争を宣言する。この裁判闘争を徹底的に闘いぬく。3・29全国集会に怒りの大結集を呼びかける。
2009年3月13日
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週刊『前進』(2384号3面2)(2009/03/23 )
労農同盟の革命的発展かけ 3・29三里塚に結集しよう
天神峰現闘本部裁判の一方的な結審強行という攻撃は、世界大恐慌情勢が一段と深まり、日帝・支配階級の延命をかけた労働者・農民への階級戦争がエスカレートする中で、国家権力が三里塚闘争の不屈の前進に追いつめられた姿をむき出しにしたものだ。
市東孝雄さんの闘いによって足踏みを続ける新たな帝国主義的農業政策と農民切り捨て、三里塚闘争40数年の地平が阻み続ける日帝の航空政策の危機、その表現としての北延伸攻撃のなりふり構わぬ展開、労農同盟の前進に対する日帝ブルジョアジーの階級的憎悪――三里塚闘争は革命情勢の急速な接近の中で、あらゆる意味で決戦情勢に突入したのである。
わが革共同は反対同盟農民との血盟にかけて、この決戦をともに闘い抜くことを宣言するものである。動労千葉の春闘ストライキ、3・20渋谷デモ、三里塚3・29全国総決起集会は完全にひとつの闘いだ。労農学人民の大部隊で結集し、反対同盟農民とともに決戦を担い抜く強固な団結と連帯を打ち立てよう!
革命の現実性示す労農連帯
そもそも三里塚の闘いの歴史に「法」や「民主主義」は無縁だった。空港建設40数年のすべては、警察機動隊の暴力に依拠して行われてきたのである。機動隊の盾や棍棒で殴られ、あらん限りの暴行で傷ついた人々の数は優に5千人を超える。とてつもない買収資金が使われ、反動マスコミを総動員したのも、空港建設の歴史の特徴だ。
しかし反対同盟農民の不屈の闘いは、全国の労働者・学生・人民の圧倒的な支持と支援を受け、40数年後の今もなお、空港の完成を阻み続けるという前人未踏の地平を切り開いているのである。とりわけ首をかけ組織をかけて三里塚との連帯を貫いてきた、動労千葉の闘う労働者との労農連帯の強固な陣形は、現下の革命的情勢の接近の中で、日本プロレタリア革命の現実性を示すかけがえのない力だ。これが日帝権力の階級支配の危機を文字どおり促進する問題であることは、権力自身がくり返し憎悪をむき出しにすることで自認しているとおりだ。
かつて1971年9月、大木よねさん(第1期工事の敷地内農家)の自宅と農地は、県知事が「本日の強制代執行は中止する」とのテレビ発表の直後に破壊・撤去され、よねさんは機動隊の暴行を受けて道ばたに放り出された。権力は一人の農民の不屈の闘いが、どれほどの人々の怒りに火を付けることになるか、心の底から恐れていた。そして彼らの恐れは、卑劣なだまし討ち執行にもかかわらず現実となった。北総大地は文字どおりの人民暴動と内乱の地と化し、以後、本格的な強制収用は事実上不可能となった。権力の”伝家の宝刀”と言われた土地収用法体制を文字どおり実力で粉砕したのだ。
この三里塚闘争の圧倒的な地平が、今まさに大恐慌下で、日帝支配階級ののど元に致命的な破綻点となって突き刺さっているのだ。今回の現闘本部裁判で、現場検証を一度も行わずに結審を強行した敵権力の恐怖の大きさを見すえよう。市東さんや萩原進さんら、敷地内農民を先頭とする反対同盟農民の不屈の闘いには、あの大木よねの闘いの力が、途切れることなく脈々と受け継がれているのだ。敵権力がこの期に及んで、なりふり構わぬ農地強奪再開へ動き出したゆえんである。
階級的な原則を貫く三里塚
三里塚闘争は、日帝支配階級との非和解的な対決を最も鋭く体現してきた。「83年3・8」の反対同盟分裂は、二期決戦を最後の勝利まで、すなわち革命の勝利までやり抜くのかどうかの分裂だったが、全国の左翼勢力を激しく二分して、なおも階級的原則を貫いたその先進性と勝利性は、4者4団体派から塩川一派まで、今日のすべての体制擁護派との党派闘争に勝ち抜く指針でもある。
動労千葉と反対同盟の労農連帯のきずなは、韓国・民主労総の労働者をはじめ全世界の熱い注目を受けている。そこに階級的労働運動と社会変革の勝利への展望が見えるからだ。
権力の日常的な監視と圧力を今も受けながら、ひるむことなく農地を守り続ける反対同盟農民は決戦の檄を飛ばした。「億の金より1本100円の大根が大事」という反対同盟の農地死守の心意気に応えよう! 3・20に続き、暫定滑走路の北延伸阻止、市東さんの農地死守、日帝の農業破壊攻撃粉砕の決意も固く、3・29全国総決起集会の大結集をなんとしても実現しよう!
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週刊『前進』(2384号3面3)(2009/03/23 )
“40b飛行”の暴挙断罪
暫定認可取消訴訟 控訴審で最終弁論
3月16日、東京高等裁判所825号法廷で、暫定滑走路認可取消訴訟控訴審の最終弁論が行われた。反対同盟からは萩原進事務局次長と伊藤信晴さんが参加。かけつけた多くの傍聴者とともに法廷に臨んだ。
裁判では弁護団の葉山岳夫弁護士が最終弁論の要旨を展開。暫定滑走路における数々の違法性を黙殺し、住民被害についても「社会的受忍限度を超えていない」と言い放った1審判決の誤りを全面的に明らかにした。
さらに前回の弁論(08年12月17日)でかちとった市東孝雄さんと松井利仁さん(京大准教授)の2人の証人調べの意義をあらためて強調。科学的に明らかにされた騒音被害、健康被害、生活破壊の実態から、原判決の誤りを鋭く論証した。
この裁判は、暫定平行滑走路(2180b)の北側延伸にともなう成田空港暫定滑走路の変更認可(工事実施計画変更の認可)が99年12月になされたことに対して、その認可取り消しを求めて反対同盟が起こした裁判の控訴審である。昨年3月12日に開始された。
暫定滑走路は本来の基本計画から2度も北側に追いやられ、「変更の認可」という次元をはるかに超えて、当初の計画からもかけ離れたものになっている。営農環境への影響も破壊的だ。
力ずくの用地買収に完敗したあげく、民家の上空40bに毎日ジェット機を飛ばすことになる「北延伸」の殺人的な暴挙について、一審判決は「まだ病人が出ていないから受任限度内」などと言い放った。
東京高裁・富越和厚裁判長の反動判決策動を許してはならない。次回判決弁論(期日未定)に集まろう。
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週刊『前進』(2384号3面4)(2009/03/23 )
反対同盟は訴える (下) 事務局次長 萩原 進さん、事務局員 鈴木 謙太郎さん
弾圧恐れぬ覚悟で闘う 事務局次長 萩原 進さん
3月12日、現闘本部裁判の「結審」という千葉地裁・仲戸川裁判長の暴挙に、腹の底からの怒りを抑えられない。仲戸川は最初から反動判決ありきの姿勢で腹を決めていた。その正体を完全にあらわにした。
われわれがそれを上回る覚悟と気迫で闘うことだ。そうでなければ最終弁論なんて言っても、ひととおりやって次はもう敵の思うままの判決だ。その結果は市東さんの農地裁判に連動する。絶対に負けるわけにはいかない。次回は全員が腹を固めて弾圧を恐れず、裁判所・法廷に突入しよう。
世界的な大恐慌が爆発した。予言したとおりではあるが、われわれはこういう日のために闘いぬいてきた。ついに延命のための万策がつきたのが今の帝国主義体制だ。
こうした中で三里塚闘争への攻撃も、建前をかなぐり捨てた非常識なものだ。二度にわたる暫定滑走路の北側延伸、そして離発着を30万回に増やして24時間空港にする攻撃だ。地域の反動勢力を動員しながら「10月完成・来年4月供用」を打ち出している。
これらと軌を一にしているのが、市東さんに対する農地強奪の攻撃だ。ここには帝国主義の農民切り捨て、農業破壊の本質がある。今国会に農地法の改悪が出されてきたことは偶然ではない。これらの攻撃が体制の延命をかけて一斉に襲いかかってきたのだ。
このときこそ労働者階級との労農連帯を強化して、共通の敵である支配階級・国家権力に対して闘うべきだ。同時に全国住民闘争、関西や沖縄などとの連帯を強化していくことが重要だ。
この間、退任前の堂本暁子千葉県知事が東峰部落に足を踏み入れた。自分が三里塚の闘いを切り崩せなかったことの心残りだろうが「国やNAAとの仲介の労をとる」などと申し入れようとして追い返された。堂本はもともとこの地を訪れて「人の住めない場所だ」と言い放ったことを、われわれはけっして忘れない。次の千葉県知事がもうすぐ決まるだろうが、誰になろうと「空港絶対反対・農地死守」の原則を固めて闘うのみだ。
いま農民の怒りは全世界に満ちている。国内でも農民の闘いが全国的に始まっている。三里塚はその先頭で闘う。労働者と農民は手を結び、3・29三里塚全国総決起集会に立ち上がろう。その力で市東さんの農地を守ろう。成田の軍事基地化を阻止しよう。
農地死守は絶対譲れぬ 事務局員 鈴木 謙太郎さん
3月12日の「結審」は本当にデタラメだ。これはもう裁判とは呼べない。反対同盟として腹を固めて、絶対に現闘本部と市東さんの農地を守りぬく決意だ。
今の農地法第1条にあるとおり、耕す者にこそ権利がある。今度の農地法改悪は、優良農地を保護するための法律だという建前をとっているが、現実にはまったく逆になるのではないか。農水省案では、第1条を「農地は有効利用する者に権利の取得を促す」という内容に書き換えようとしている。企業に「どんどん農地を買え、利用しろ」と仕向けることになる。
愛知県刈谷市の例では、何億円もかけて土地改良した優良農地が見渡す限りトヨタの倉庫になっていた。農地賃料の100倍も出されればそうなる。「農家が大規模化すればよくなる」みたいなことがしきりと宣伝されているが、そんな単純なものじゃない。日本の農家は家族経営が中心でやってきた。後継者が不足しているのは農産物の輸入自由化で値段を下げて、農業の魅力をなくして、農家を実際に食っていけない厳しい状況に追い込んだからだ。そういう現実をつくったのは今の自民党政府だ。
反対同盟が結成されたとき、俺は小学校6年生。少年行動隊は俺より下の世代だ。第1次代執行の時は中学生で、おやじと一緒にスクラムを組んでいたな。部落は総出で闘っていた。
成田用水決戦の時は28歳。あの時は百姓をやると決めていたから、人の庭を土足で荒らされてたまるかという気持ちで立ち上がった。おやじもよく言っていたが、この辺は湿田で用水は必要だった。だが国と県、さらに空港公団がすごい額の補助金を出してきた。敵のカネを受け取ったら、反対運動やめろよとなるに決まっている。そんなことに納得できないから成田用水を断固拒否して今の同盟で闘ってきた。村で「反対」を貫いて残ったのはうち一軒だが、誇りをもって闘っている。
今の若い人たちは働く場を奪われたり厳しい状況だと思うけど、こうと決めたら周囲の状況に流されず、おかしいことはおかしいと、まっすぐに突き進めばいいと思う。
市東さんの農地を守る闘いは絶対に譲れない。特に全国の農家には分かって欲しい。運動を大きく強くしていくために、自分もどこへでも行く。この前、動労千葉結成30周年の集会に出た。多くの人が三里塚闘争に寄せる気持ちを感じた。これにこたえて闘う決意だ。3・29三里塚に結集し、ともに闘いましょう。
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週刊『前進』(2384号4面1)(2009/03/23 )
反戦共同行動委 “ソマリア派兵許さぬ”
呉現地闘争に100人が立つ
「労働者はストライキで闘うぞ! 出兵命令を拒否し、自衛官もストライキに立とう!」「世界の労働者とともに世界革命に立ち上がろう!」。3月14日、反戦行動共同委員会が呼びかける海自ソマリア沖派兵阻止・呉現地闘争に全国から100人の労働者・学生が結集し、呉基地近くの岸壁(潜水艦桟橋)から怒りのシュプレヒコールを響かせた。
午後2時に予定された出航を断固阻止すべく、午前11時から集会が開始された。レーダーを回転させ、出撃態勢に入っている護衛艦「さみだれ」「さざなみ」が見える。
広島県労組交流センター代表が基調を提起し、今まさに世界中で労働者の首を切っている大資本家どもの利益を防衛するために、海自ソマリア沖派兵が強行されようとしていることを徹底的に暴露・弾劾した。
被爆者青年同盟や百万人署名運動広島県連絡会は、「日本の国益を守る」ことを公然と掲げた派兵、それも他国の人民への武力攻撃を最初から自己目的化した派兵として、今次派兵の本質を鋭く弾劾した。
正午から麻生や防衛相・浜田が出席する「出航式典」が始まると、集会のボルテージは怒りで頂点に達した。日教組教研集会での本部弾劾行動を闘い抜き3月不起立闘争に決起している広教組の青年教育労働者を先頭に、郵政民営化と闘う郵政労働者、医療労働者、民間労働者らが次々と弾劾演説をたたきつけ、自衛隊兵士に向かって熱烈にアピールした。
関西の学生は「資本家どもが奪ったものを取り返す闘いを『海賊』と呼ぶなら、3・20は世界の労働者がみんな『海賊』になる日だ!」と熱烈にアピール。さらに全国からの発言が続き、全学連の安藤聡男副委員長(広島大)が3・20渋谷5000人デモへの決起を呼びかけた。
午後2時、「さざなみ」「さみだれ」の出航が強行されると、抗議のシュプレヒコールは2隻が見えなくなるまで続けられた。その後、労働者・学生はデモに出発、呉地方総監部や海自呉教育隊の基地沿いに呉駅前までデモ行進した。
見送りの家族の送迎バスがデモ隊の横を何台も通り過ぎ、「敵は麻生だ、資本家だ。労働者と自衛隊兵士・家族は団結しよう!」とコールを上げる。途中、警察は労働者学生と自衛隊兵士の合流・交歓を恐れ、機動隊による3重規制など不当な弾圧を加えてきた。この厳戒態勢を打ち破って貫徹されたデモは呉の街を席巻し、青年自衛隊員や自衛官家族との感動的な合流を実現した。
(写真 麻生らが参加した「出航式典」に向けて怒りの弾劾行動【3月14日 呉基地】)
体制内労組は闘争を放棄
今回の派兵阻止闘争は、09春闘決戦と完全に一体となった、すぐれて階級的な革命的反戦闘争として闘われた。職場生産点で資本と非和解的に闘う階級的労働運動こそが戦争を阻止する力だ。逆に資本と闘わない体制内労働運動は、戦争を阻止できないどころか、進んで戦時国家体制の一翼を担うようになる。
事実、ソマリア沖派兵という日帝の軍事侵略の決定的エスカレーションに対し、体制内労組指導部はひとりとして呉現地に登場しなかった。10人で現れた塩川一派は声も上げず旗だけ出して帰っていった。日帝が本格的侵略戦争に踏み切った瞬間に全体制内勢力が国益主義・排外主義にのみこまれ、戦争翼賛勢力となっているのだ。
アメリカでは、オバマの振りかざす「バイ・アメリカン条項」をAFL−CIOの幹部が絶賛し愛国主義・排外主義にまみれた路線を現場組合員に強制しようとしている。体制内労組指導部の屈服と協力なくして、オバマの掲げる挙国一致体制は成り立たないのだ。問われているのは労働運動の路線である。この体制内指導部をぶっとばす階級的労働運動が力強く登場した時、戦争阻止・オバマ政権打倒のアメリカ革命は現実となる。
3・20全世界一斉デモはそのための決定的な闘いだ。動労千葉の09春闘ストを先頭に「生きさせろ!」ゼネストを実現し、3・20全世界一斉デモで世界革命を開始しよう!
(写真 呉基地前をデモ。自衛隊兵士に団結呼びかけ)
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週刊『前進』(2384号4面2)(2009/03/23 )
ワーカーズアクション 全国各地で春闘行動
“3・20代々木公園へ”訴え
(写真左 「3・20代々木公園へ!」と訴える大街宣とデモが渋谷駅前を制圧した【3月15日 渋谷】)
(写真右 1〜2月の闘いひっさげ【15日 仙台】)
(写真左 呉現地闘争に呼応【14日 静岡】)
(写真右 動労千葉派がデモ【14日 宇都宮】)
3月14〜15日、ワーカーズアクション実行委員会の主催で3・20イラク反戦全世界一斉デモにむかって全国で街頭宣伝とデモがかちとられた。
東京・渋谷駅前では、大街宣・デモを210人で打ち抜いた。
まず渋谷駅ハチ公前で街頭大宣伝を行い、約50人が参加した。街はまさに「3月問題」が爆発し、怒り渦巻く状況だ。
日産で「派遣切り」にあったという青年は「日産は県から資金援助を受け新工場を建設中であるにもかかわらず首切りをしている」と怒りをあらわにした。
街宣後、宮下公園に場所を移し、デモに決起。
織田陽介全学連委員長は「労働者の怒りに火をつけよう! 3・20で決着つけるぞ! 国鉄決戦を闘い、連合をぶっ飛ばし、労働運動の主流派へ!」と熱烈にアピールした。
いよいよデモに出発。「動労千葉のストに続くぞ!」「国鉄1047名闘争に勝利するぞ!」。渋谷の街にいた青年たちは大注目! 警察権力は労働者がデモに合流してくることに心底恐怖し、終始、弾圧を狙っていた。しかし、団結を固めたデモ隊はそれを一蹴しデモを貫徹した。
さらに、ワーカーズアクションを軸に動労千葉派として全国各地で決起した。
14日に動労千葉派として単独のデモを宇都宮では初めて、静岡では20年ぶりに実現した。
そのほかの各地では翌15日に一斉決起がかちとられた。
札幌では、真っ向から革命を訴え市内デモを貫徹した。青森では、強風をつきデモ。秋田では、青年労働者が初めて基調提起に立った。仙台では、東北石けん労組の青年が司会を行い、基調報告に被解雇者の自治体労働者が立った。福島では、ふくしま合同労組の組合旗を先頭にデモ。新潟では、先月の弾圧を打ち破った青年が元気に勝利報告を行った。
富山では、富山大学の学生を先頭に北陸の労働者と学生が団結して戦闘的デモを貫徹した。名古屋では、トヨタ名古屋本社へのデモに立ち上がった。
岡山では、初めてストライキに立ち上がった動労西日本の青年が「第2波のストライキに立つ」と決意を明らかにした。
広島では、青年労働者を先頭に週1回のゼネスト実行委員会を継続。その成果が今回結実した。
松山では、繁華街で用意したチラシはすべてなくなった。徳島では、派遣切りに対して解雇撤回を掲げたストに突入。
福岡でも大街宣が闘い取られ、『前進』が4部も売れた。
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週刊『前進』(2384号4面3)(2009/03/23 )
法大3・14弾圧3周年 “逃げるな!増田”
文連先頭に2日間闘争
3月13〜14日、法大文化連盟を先頭に闘う学生は「3・14法大弾圧3周年弾劾! 2日間連続闘争」を闘いました。
法大包囲デモ
1日目は法大包囲デモです。
正午、市ケ谷キャンパス前で、法大当局が総動員で厳戒態勢を敷く中、倉岡雅美さんの熱いアジテーションで集会が始まりました。
午前中、4・27暴行デッチあげ弾圧裁判の最終意見陳述を闘った友部博文さんが、「3・14では写真を撮っていただけなのに逮捕され、処分された。それから4・27弾圧があり、ダメージも受けたが、その後のキャンパスでの闘いや裁判闘争で法大当局にそれ以上のダメージを与えてきた! 3月24日に判決を迎えるが、自分は無罪をかちとると確信している」と意気高く宣言しました。
続いて、3・14弾圧逮捕者の内海佑一さんが、「3・14弾圧3周年ということで、あらためて怒りを爆発させ、法大闘争勝利へ闘っていこう」と力強く訴えました。最後に文化連盟委員長・斎藤郁真君が、「世界恐慌を受けて3月決算などで大学の損失がいくら膨らもうがそんなの関係ない! われわれは勝利の日まで闘いを続ける」とアピールしてデモに出発。警察権力の不当な妨害も全部はね返しデモを貫徹しました。
正門前での総括集会では、文化連盟の増井君が「明日の増田総長自宅デモに全力で決起しよう」と提起し、倉岡さんが「われわれは3年間元気に闘い続けている。しかし法大職員は次々と左遷され、私たちの闘いが完全に追い詰めてきた」と、全世界で巻き起こる学生・青年労働者の怒りの暴動やストライキの闘いと法大闘争がついに結合する地平を切り開いたことを確認しました。
翌14日、文化連盟の学生を先頭に、法大弾圧の諸悪の根源である増田壽男総長の市川市の自宅デモに総決起しました。
(写真 本年度第13波の法大包囲デモを文連を先頭に戦闘的に貫徹した【3月13日 東京・市ケ谷】)
総長宅に弾劾
デモ出発地点で、法大弾圧被告の新井拓さんが基調を提起し、「3年間、逮捕者88人・起訴22人、そして9人の学生が処分された。その中で自分も2回起訴され、今も闘っている。この3年間で首相が4人も替わった。支配体制はボロボロだ。増田総長を絶対打倒しよう」と訴えました。
ちば合同労組の労働者が、「動労千葉が3・17から72時間ストライキに突入する! 労働者・学生は団結してともに闘おう」と、熱い連帯アピールを発しました。
いよいよデモに出発! 「法政大学増田総長は学生弾圧をやめろ」「不当処分を撤回しろ」文化連盟副委員長・恩田亮君の激しい怒りのコールが沿道に響きわたり、増田の自宅に近づくにつれて参加者のテンションはどんどんヒートアップ! そして自宅前に着くと、機動隊が家の周りを厳重に取り囲み、庭には警察車両が! どんだけビビっているんだ、増田よ。
そのままデモ隊は増田宅の目の前にある公園で集会を始めました。増田は逃亡し、すべての窓のカーテンはすき間なく引かれていました。「逃げるな、増田! 出てこい、増田!」と参加者の怒りが頂点に達した瞬間、千葉県警が公園に突入し参加者を暴力的に排除! 本当に許し難い!
激しい肉弾戦をやり抜き、最後に斎藤君の「われわれは勝利したぞ!」のシュプレヒコールで締めくくりました。この日改めて確信したことは、われわれの闘いが支配階級を追いつめボロボロにしているということです。3月危機にあえぐ資本家―麻生政権は絶対に打倒できる! 打倒しよう! キャンパスや職場や街頭で徹底的に党派闘争をやり抜き、怒濤のオルグ戦に突き進もう。
(投稿/法政大学・洞口朋子)
(写真 機動隊の制動を跳ね返す怒りのデモが法大総長・増田を直撃した【3月14日 千葉・市川】)
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週刊『前進』(2384号4面4)(2009/03/23 )
法大弾圧裁判 4・27弾圧
友部君最終陳述 “闘いは終わらない”
24日判決公判に結集を
3月11日と13日の2日をかけて東京地裁刑事第18部(福崎伸一郎裁判長)で、4・27暴行デッチあげ弾圧裁判の最終弁論と、友部博文君による被告人最終意見陳述が感動的に行われた。
まず、68nに及ぶ弁護人の最終弁論が突き出した事実は、「本件の加害者は法大当局であり公安警察」だということだ。
検察官は論告で、法大当局による暴行をごまかすために、友部君たちがキャンパス内で「暴れたことから体を抱え上げるに至った」と主張した。しかし、実際は、二十数人の教職員が、安東祐希学生部長(当時)の「手と足を持って出す」との指示のもと、集会準備をしていた友部君たちに無言のまま襲いかかり、暴力的に排除した。友部君の4度目の排除には公安刑事まで加わった。弁護人は「『暴行』行為そのものが存在しないのであって、この一点からしても被告人は無罪である」と鮮明に結論づけた。
続いて、友部君が最終意見陳述書をゆっくりとかみしめように読み上げた。
「4・27弾圧は完全なデッチあげである。この裁判の被害者と加害者は百八十度逆転している」「法大当局は、3・14を始めとする自分たちの悪行が暴かれるのを圧殺するために、暴力をたっぷり振るい、冤罪でもって集会を破壊した」
そして、「どうしても排除できなかった新井さんを逮捕させた。闘う学生を不当逮捕させて長期間勾留、拉致監禁させることで学友会解体攻撃に対する障害を取り除こうとしたのだ」と、弾圧の狙いを暴ききった。
また、論告を批判。「『警察権力の導入は大学の自治権の行使』という検察の主張では、学生には何の権利もなく、恩恵としての学問の自由があるに過ぎない」
さらに、闘う法大生に「フリーター野郎」と言い放った職員をとりあげ、「資本に従順な労働者、団結や自治を知らない労働者、団結して闘うことはいけないことだと洗脳された労働者をつくり出すことが法大当局の目的なのだ」「時代が団結を求めて動く今、その反動の急先鋒たる法大当局を、学生の力と労働者階級の力を結合させ、打倒しよう」と訴えた。
最後に「4月27日に4回排除され逮捕されたことを後悔はしていない。まだ闘いは終わらない。デッチあげの裁判闘争、新たな処分を阻止する闘い、撤回させる闘い、3・14の処分撤回闘争、学生自治のために闘う」と力強く締めくくった。傍聴に詰めかけた仲間は感動し、ともに闘う決意をこめた拍手を送った。
3月24日午前10時からの判決公判に大結集しよう。
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法大裁判に集まろう!
★3月24日(火)4・27「暴行」デッチあげ裁判
友部博文君への判決 午前10時開廷
★3月25日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
第12回公判 午後1時30分開廷
★4月14日(火)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
第11回公判 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷。
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を
★富山大学ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
第8回公判(最終弁論)
4月17日(金)午後1時30分開廷
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週刊『前進』(2384号4面5)(2009/03/23 )
2009年 3月11日〜17日
麻生「北朝鮮制裁決議案考える」/海自ソマリア沖派兵を強行
●「上空通過なら迎撃せず」 浜田防衛相は参院予算委員会で、北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射への対応について、日本上空を通過して領海外に落下するとみられる場合は、自衛隊が迎撃することはできないとの考えを示した。自衛隊法はミサイルなどの落下で日本の領域内で人命、財産に対する被害を防止する必要がある場合に限って迎撃を認めている。(11日)
●仏、NATO軍事機構に復帰 フランスのサルコジ大統領は北大西洋条約機構(NATO)の軍事機構への完全復帰を正式表明。ドゴール政権が66年に脱退して以来、復帰は43年ぶり。NATOでの発言力強化狙う。(11日)
●北朝鮮が衛星発射を通告 北朝鮮は人工衛星「光明星2号」を運ぶロケット「銀河2号」を打ち上げるための準備として、国際民間航空機関(ICAO)や国際海事機関(IMO)など国際機構に対し、航空機と船舶の航行安全に必要な資料を通知した。ロケットは日本海側に向けて発射され、日本列島を飛び越える軌道。(12日)
●麻生「安保理で議題に」 麻生首相は、北朝鮮のミサイル発射の動きについて、「たとえ人工衛星だとしても国連決議に違反している。日本は断固、国連安保理に話をあげる」と述べ、北朝鮮制裁決議案を国連安全保障理事会に提案する考えを示した。(13日)
●「海賊対処法案」を閣議決定 政府は安全保障会議(議長・麻生首相)を開き、ソマリア沖の「海賊」対策のため、自衛隊法に基づく海上警備行動で海上自衛隊を派遣することを決めた。これを受けて浜田防衛相が海警行動を発令し、海上自衛隊に派遣を命じた。政府はまた、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」(海賊対処法案)を閣議決定した。(13日)
●裁判員、7万人が辞退 5月から始める予定の裁判員制度で、最高裁は、今年の裁判員候補者として通知を送った約29万5千人のうち、希望すれば辞退が認められる理由を申し出た人が約7万人いたと発表した。(13日)
●外相「自治体は入港拒めず」 中曽根外相は国会で、米軍掃海艦2隻の石垣港寄港について、「外交の責任を持つ国が是非を判断すべきで、国の決定に地方公共団体が関与し、制約するのは港湾管理者の権能を逸脱する」と述べ、接岸場所が空いている場合、入港は拒めないとの見解を示した。米軍は4月1日入港、3日出港と通知。石垣市は、入港反対の意向。(13日)
●海自護衛艦が出航 海上自衛隊の護衛艦「さみだれ」と「さざなみ」が広島県呉市の海自呉基地を出航しソマリア沖へ向かった。自衛隊法に基づく海上警備行動による初の海外派遣。1回の派遣での活動は約4カ月。麻生首相や浜田防衛相も式典に出席。(14日)
●F22、空自と共同訓練 米空軍嘉手納基地に一時配備中のF22ステルス戦闘機と航空自衛隊那覇基地、小松基地のF15戦闘機による共同訓練が沖縄本島周辺の訓練空域で始まった。日米の共同対処能力の向上などが目的。19日まで。(16日)
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週刊『前進』(2384号5面1)(2009/03/23 )
4・21日比谷野外音楽堂へ
裁判員制度5月実施を阻止しよう
「憲法と人権の日弁連をめざす会」代表 高山俊吉さんが語る
「裁判員制度はいらない!大運動」が、“みんなで5月実施を阻止しよう”と、4・21日比谷野音集会と銀座デモを呼びかけている。裁判員制度の狙いとその時代背景、反対運動の高揚などについて、「憲法と人権の日弁連をめざす会」代表の高山俊吉弁護士にお話をうかがった。全国から4・21集会に大結集し、5月実施阻止へ闘おう。(編集局)
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高山俊吉弁護士
1940年、東京都に生まれる。東京弁護士会所属。青年法律家協会議長、日本民主法律家協会副理事長などを歴任。交通法科学研究会事務局長を務め、市民の立場から交通事故や道交法など交通分野を追究。同時に「憲法と人権の日弁連をめざす会」代表として改憲と司法制度改革に反対し、運動を続けている。昨年2月の日弁連会長選挙に立候補し、7043票対9402票で大善戦。
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裁判員制度は改憲そのもの
『裁判員制度はいらない』の文庫版が講談社から2月19日に出版されました。単行本を出したのが06年9月です。5刷を重ね、裁判員制度の本としては異例の売れ方でした。
制度推進の本はいろいろ出ているけれど、一向に売れないという記事を新聞で読みました。“裁判員の仕事は簡単だ、何も準備はいらない、安心して裁判所に来てくれ”という調子の宣伝が盛んに行われていました。本なんか買わなくていいと裁判所が言っているようなものだから、売れなくて当たり前、それとも裁判は本当は難しかったのかい、と私は皮肉を言いましたね。
文庫版は、旧版の各章にその後の情勢を書き加え、新しい章も設けた改訂新版です。平積みで並べている本屋もたくさんあるらしく、うれしい状況です。
最高裁がやった世論調査でも、82%を超える人が裁判員制度に消極です。大半の市民が疑問や懸念を抱いている。それがこの本の売れ行きにも影響しているし、全体の動向を決める大きなベースにもなっています。ぜひ読んでください。
意見がいくらか違っていても、裁判員制度をつぶしてから、どうして国がこんな制度を推進したのか、じっくり議論することにして、今はまず、つぶすことに精力を集中しましょう。
憲法9条を絶対に変えるな
労働者、労働組合に今最も訴えたいことは「改憲絶対反対、憲法9条を変えてはならない」ということです。
改憲はなぜ許されないのかを一番よく理解できるのは労働者、労働組合です。「侵略戦争阻止」の意味を最も正確に把握できる立場にいるからです。資本が国と一緒になって、労働者、民衆に対する搾取、収奪をとことん進めていき、ついに資本は海外にも拠点を築き、そこで搾取、収奪を始める。そして、軍隊との連携、軍隊による庇護(ひご)を求めるようになる。
そのとき、国内の労働者、労働組合がそれを了解すれば、それは排外労働運動になってしまう。かつて日本の労働運動はその道を歩んだ。それを再び許してはならないということです。
海外の労働者が搾取、収奪されることは、日本の労働者が搾取・収奪されることと本質的に同じことだ。海の彼方のどこかの国の労働者の首を切り落とす刃(やいば)は、私たちの心臓を貫く同じ刃だということに気づいたら、その野望をサポートする侵略戦争を絶対に許してはいけないということになる。
そしてそのことは、資本の行き場、新しい侵略の展開を許さないことによって、資本主義の矛盾を誰の前にもあからさまにさせることにつながる。そして、労働者、労働組合は、搾取、収奪する資本の側に立つのか、それともそのもくろみと闘う側に立つのかが問われる。そういう構造になるのだと思います。
労働者、労働組合が、資本や国が自分たちを苦しめるのと同じことを世界的な規模で展開することを許さない、その闘いが改憲阻止闘争です。
(写真 3月8日の動労千葉結成30周年集会で、高山さんは組合員を前に記念講演を行った)
“国守る気概”を民衆に強制
実は、裁判員制度の問題は改憲をめぐって存在するのです。裁判員制度は改憲そのものだということです。
この国が海外で武力を使える状態にするためには明文改憲も解釈改憲もいとわない。そうしなければこの国はもう成り立たないと国も資本も考えている。
しかし、「憲法9条はこのままでいいじゃないか」という意見が国民の間に相当ある。その突破策は資本や国にとって重大な課題です。国民が公(おおやけ)を大事だと考える、そのような社会のルールをなんとしてもつくり出したいのです。
一人ひとりの国民に、悪いことをした者には厳しいペナルティが科されるべきだと考えさせたい。その先にあるのは“国の秩序が大事だ、この国を守る気概が大事だ”というものの考え方を定着させることです。
第2次世界大戦の中では、隣組とか国防婦人会とか、国民総動員を社会の末端で担う組織がつくられました。弁護士までが翼賛報国会をつくった。この国の支配層は今、その歴史から必死に学ぼうとしています。90年代以来、この国が確実に危機に突入することを見据え、国を守る気概を一人ひとりの民衆の心に植え付けようと考えたのです。
立法、行政、司法の三権分立とよく言います。司法は、行政や立法と一定の距離を置き、時に彼らの誤りをただす。それが一国の平穏な維持の上で大事だというチェック・アンド・バランスの思想ですね。
この論の立て方は、近代国家ではある種の常識ですが、この国の支配層は今、これを突破しようとしている。三権分立なんていうきれいごとを言っていられる時じゃない、ということです。それが次にお話しする司法制度改革の狙いです。
「司法改革」攻撃の三つの柱
司法制度改革審議会が2001年に出した意見書は、「立法と行政は動脈、司法は静脈」と言い、「司法は公共空間を支える柱」とも言いました。司法は、立法や行政としっかりつながっているひとつの「血流」であり、国を支える主柱だということを意識せよ、というのです。
分かりやすく言えば、国が危機に直面していることをしっかり自覚する司法でなければだめだということです。近代憲法原理のあからさまな否定とも言えます。
国の危機はけっして仮定の話ではありません。80年代半ばから新自由主義攻撃が吹き荒れ、構造改革、規制緩和がどんどん進められました。司法制度改革審議会の意見書は、「司法改革は、政治改革、行政改革、規制緩和などの経済諸改革の最後の要である」とまで言いました。
どうして司法改革が最後の要かといえば、とことん「優勝劣敗の論理」で競争していくと、紛争が激発する。そして、そういう紛争に終止符を打たせる弁護士がたくさん必要になる。弁護士を「おくりびと」として登場させる必要がある。だから弁護士は激増させねばならない。弁護士の激増は弁護士を食えなくもさせる。食えなくなれば、「司法はこれでいいのか」なんて言わなくなり、ますます最終処理人の仕事にはまりこんでいく。そういう狙いが激増政策にはあります。
司法改革の柱は三つです。ひとつは弁護士激増。もうひとつは司法支援センターという第二日弁連づくり。そしてもうひとつは裁判員制度です。
弁護士激増と司法支援センターは、弁護士、弁護士会という憲法擁護勢力を根底から破壊する政策の産物であり、裁判員制度はお国が大事と考える民衆をつくる国民改造政策の産物です。弁護士も民衆も権力側に立つ司法の担い手にしてしまう政策です。
権力や資本にとって未曽有の危機の時代に、その危機を隠しつつ自分たちの側に引き込んで突破しようという策です。
「市民参加」はナチスに先例
「市民の司法参加」政策は、今回初めてお目見えした奇策ではありません。1930年代にナチスが推進した政策にプロトタイプ(原型)があります。主権者としての国民に自ら行動させることにより、国のあり方を変えてゆく国家政策の手始めとして、ナチスは「市民の警察参加」を展開しました。
今、「市民の司法参加」はすばらしいことだと言い募っているのが日弁連執行部であり、日本共産党、社民党です。
「共産党はどうして裁判員制度に反対しないのか」と支持者から強い批判を浴びている、そう私に訴えてきた党員がいました。その苦労が集積して、党中央に「延期」論を発表させるところまでいったのでしょう。社民党も状況は同じだと思います。
民主党も一時期、代表や幹事長が見直し論を言いましたが、その直後に連合から「われわれが一生懸命推進しているのに、何を言うんだ」とねじ込まれたようで、急に話がどこかに飛んでいってしまった。この党の議員も多く反対していますけれども。
推進側は「安全・安心な社会を実現するために、市民の一人ひとりが変わっていこう」と言っています。それは「今日からはこの国を守る気概を持つ人間になろう」ということです。私は『裁判員制度はいらない』の本で、「小さな利欲、不平、ぐち、怒りを捨てよう」という高村光太郎の詩を紹介しましたが、あの思想です。その議論のペテンを見抜かなければいけない。
82%の人びとが「反体制」に
自民党、民主党、共産党など全政党が一致して進めている裁判員制度に国民の82%以上が首を傾げたり反対したりしているというのは大変なことです。特大活字を使っても言い足りないぐらいです。だって、体制内勢力がひとつになってしまったのに、国民がノーと言っているということは、比喩(ひゆ)的に言えば、国民が反体制になってしまったということですから。
危機に直面した支配層が登場させたのが裁判員制度だったのですが、その裁判員制度が国民を「反体制」に追い込んでしまった。「国民の代表」の国会が決めたことなのに、圧倒的な民衆がイヤだと言う。仕方がないと言わない、あきらめない。
この力の大きさを私たちはしっかり見たい。支配側が断崖(だんがい)絶壁に追い詰められている。それは「衆参ねじれ現象」などというちっぽけなレベルの話じゃない。今の政治のありように、国民の大多数がノーを突きつけている。この大きさを私たちがどう運動のベースにできるかが問われています。
私たちの力を妙に過小評価する人がいるけれど、正しくない。新しい状況が生まれている。そのあたりをちらりと見せたのが昨年2月の日弁連会長選挙でした。論が本当に正しければ、支持する人たちはけっして少なくならない。必ず増える。今日の歴史状況が結論を決める基本的な座標軸になっている。座標軸は“今まさに変革の時”です。世の中がひっくり返る時。そのことを「裁判員制度は問題だ」という82%超の数字に見よう。私たちの闘いはそこにある。
(写真 昨年11月22日の裁判員制度廃止の全国一斉行動。東京のデモの先頭に立つ高山さん【中央】)
立ち上がる労働者と民衆
支配の危機や破綻を見ぬけない諸潮流、諸政党は、裁判員制度に反対しない、反対できません。
危機になって、世の中の矛盾がさらけ出されるのはいいことじゃないかと、私は思います。「世の中よく見えてきたぞ、誰が悪者で、誰が被害者かがよく分かるようになった」ですよ。そのように見られない人たちを「体制内」というのでしょう。
世の中、折り合いをつけて生きていこうよという人も確かにいる。でも、行動に立ち上がる人びとも出てくる。私に裁判員制度に関する新聞の切り抜きをせっせと送って下さる方、なんとしてでも集会に足を運んで下さる方。その皆さんはこれまで運動の経験なんて何もない方々です、おそらく。でも、今は自分から立ち上がっている。これを本当の“市民の司法参加”と言うのでしょう。
昨年11月に東京で行われた裁判員制度反対のデモには、東京・下町のご年配の町内会長さんが参加されました。6`の長い長いデモを完歩されたので、「お元気ですね」と声をかけたら、「行軍で鍛えましたから」と言われました。そういう人たちも立ち上がっているのです。
なんとかこの社会を暴走させないようにしよう、暴走しなければいいんだっていう、そういう議論にとどまるのか、それとも労働者と民衆の力で新しい社会をつくろうと、大きく踏み出すのか。
私たち自身、長く頭の芯(しん)まで微温的な発想に浸かってきましたから、考え方の転換は容易ではない。でも時代は大きく変わろうとしています。私たち自身が、うかうかしていたらみんなにのりこえられてしまう時代かも知れませんね。
若い学生の皆さんが、先日、裁判員制度に関する私の話を聞いて、「よく分かった」と言ってくれました。そこには、学生の皆さんが今闘っている闘いのあり方が反映していると思います。それがそういう言葉になって表れたのではないか。「私たちは正しい運動をやってる」という思いの中に、私の話とつながる何かがあったのでしょう。うれしいですね。
よれよれの麻生政権のもとで、14日には海上自衛隊がソマリア沖に派兵されました。私たちの足元で戦争への動きが始まっている。資本・権力がソマリア沖に向かうのは、彼らが強いからではなく、それしか生き残る道がないからです。支配層が仕掛ける攻撃にひそむ危機と矛盾を、私たちはしっかり見抜きたい。
きょうは、私が裁判員制度と改憲について言いたかったことを率直に話させていただきました。勝機は確実にあります。4月21日にはぜひ東京・日比谷野外音楽堂でお会いしましょう。
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裁判員制度/ここが問題
■「裁判員制度」とは、強盗致傷、殺人、現住建造物等放火、傷害致死、強姦致死傷、強制わいせつ致死傷、強盗致死、強盗強姦などの重大犯罪の刑事裁判(年間約3000件)に市民を参加させ、裁判官と一緒に審理に当たらせて評議・評決を行わせ、有罪・無罪を決めさせるほか、有罪の場合には刑罰も判断させる裁判制度。
原則として裁判官3人と裁判員6人で行う(争いのない事案では、裁判官1人と裁判員4人で行うことがある)。裁判員裁判が実施されるのは一審だけで、控訴審や上告審は従来と同じく職業裁判官だけで行う。検察官は無罪判決に対して控訴できる。
一人の被告人が複数の犯罪を犯した疑いで起訴されている場合、先行する裁判の事件ごとに部分判決が言い渡され、最後に審理する裁判所が最終判決を言い渡す。
■有罪・無罪の判定も量刑の判定も多数決で行う。最高裁は、3日以内に7割、5日以内に9割の判決が言い渡されると言う。被告人は裁判員の参加を絶対に拒絶できず、自分の判決に関わった裁判員の名前を知らされない(誰に有罪判決を言い渡されたのか知り得ない)。裁判員制度は被告人のための制度ではないとされている(司法制度改革審議会意見書)。公判で取り調べる証拠や主張は基本的に事前に整理され(公判前整理手続き)、公判はその手続きに拘束される。その結果、公判開始後に被告人・弁護人が新たな証拠調べを請求することが基本的にできないことになる。
■裁判員に指名された者は正当な理由なく出頭しないと処罰され、裁判長の質問に虚偽の回答をすると処罰される。人を裁きたくないというのは正当な辞退理由にならない。裁判員を特定できる情報を公にすることは禁止される(裁判員自身も自分が裁判員やその候補者になっていることを公にしてはならない)。裁判員を経験した者は評議の秘密その他職務上知り得た秘密を漏らすと6カ月以下の懲役などの処罰を受ける。
■陪審裁判は陪審員だけで評議・評決を行い、被告人が無罪を主張した場合しか開かれず、陪審員は量刑判断を行わない。有罪には原則として全員一致を必要とし、陪審員辞退は事実上広範に認められ、被告人は陪審員の裁判を受けるか否かを自由に決められる。検察官は無罪の判決に対して控訴できない。米国憲法は陪審制を被告人のための制度と規定している。裁判員裁判を陪審裁判に似たものというのは欺まんである。
(この裁判員制度批判は高山弁護士がまとめたものです)
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今売れている話題の本!
『裁判員制度はいらない』
高山俊吉著
講談社 +α文庫
定価/本体743円(税別
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日程 4・21日比谷全国集会と銀座デモ
裁判員制度実施をみんなで阻止しよう!
4・21日比谷全国集会と銀座デモ
●日時 4月21日(火)午後6時開場/6時半開会 午後8時デモ出発
●会場 日比谷野外音楽堂
●主催 裁判員制度はいらない!大運動
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週刊『前進』(2384号6面1)(2009/03/23 )
団結ひろば 投稿コーナー
千曲ユニオン青年部先頭に春闘一日行動 長野労組交流センター M・K
2月22日、長野市で長野労組交流センターや千曲ユニオンを中心とした「09春闘勝利! 生きさせろ!ゼネストへ ワーカーズアクションinNAGANO」を一日行動として闘いとった。長野県で唯一の労働者の団結と革命を呼びかけるデモを市中心地から長野駅前まで貫徹した。両手を突き上げてジャンプする女子高生たち、「YES!YES!」と笑顔で叫ぶ青年たちなど、注目度は抜群。
デモの高揚を引き継ぎ、駅前でデモ参加者がマイクを次々と握ってリレートーク。「自分の大きい声にびっくりした。怒りが大きいからなんだと自覚した」と感想をもらす青年も。
デモに先立つ集会は、圧巻だった。その最大の場面は主催者を代表した千曲ユニオン青年部のアピールだった。「26種の職業を渡り歩き、千曲ユニオンと出会って初めて人間扱いされました。動労千葉労働学校でマルクス主義に触れ、10年間属した新興宗教と決別しました。団結と革命に生きよう!」という発言は、肉体労働で鍛えた彼の両手で全参加者の魂をつかんで「革命に人生をかけようぜ!」と揺さぶるものだった。
島崎光晴氏の講演も大好評! 500万人ゼネストをやったフランスではなく、動労千葉労働運動が存在する日本から世界革命が始まる、という提起には全参加者が納得。
夕方の交流会も含め、年末年始から積み重ねてきた街頭宣伝で深めた団結を決定的に打ち固めた歴史的な一日行動になった。
ハローワークの前で青年労働者と討論 高崎 高梨京子
春闘集会への街頭宣伝に立ち、若者と討論になりました。
地域のハローワークには自転車が何列にも重なり、入りきれないくらいに人がビッシリ。声をかけて春闘集会のビラをまいている私に、中から出て来た若い女性が会釈。彼女は日研総業から派遣切りにあい、県内で仕事を探して転々としているという。「今、彼と住んでいるレオパレスに、彼の友だちも転がり込んできているが、仕事が見つからず、このままだと家賃が払えずにみんな追い出される。デモでもしようかという話も出てきたけど、やっても何も変わらないし……」と話しかけてきた。「話をしたくても話せる人がいない。でもおばちゃんと話ができて気分が軽くなった。できたら集会に行きます」と言ってくれました。
その後も、ビラを渡すたびに討論になりました。一人の若い男性は最初、「派遣切りって言っても法律で決まっているんだからしょうがない。自分も派遣会社にいた。イヤならやめればいい!」と突っかかるように言ってきた。でも世界でストライキが起こっていること、労働者には力があることを情熱的に話すと、彼の表情がだんだん柔らかくなり、やっと「おれが政治家になるってこと?」になりました。まったく知らない人でも、会って話せば労働者として人間として団結できるんだなと感じました。
上州の空っ風の中で何人もの労働者と3時間も立ち話を続けて、すっかり体が冷えたけれど、胸は熱くなりました。また続けたいと思います。
大阪西郡でスクラム固く機動隊と肉弾戦 首都圏学生 S
西郡での闘いは国家権力に対する怒りの連続でした。「噴水のタイル工事の調査」と称し、森本さんの住宅前に張り巡らされたフェンス。そしてその工事をさせられる同じムラの仲間。八尾市住宅管理課が発した「ここは八尾市が管理する物件ですので、直ちに退去してください」なる「警告」。問答無用の機動隊突入・住宅追い出し……。私は敵の一挙手一投足に心の底から怒りました!
強制執行前日、私は法大文化連盟と全学連の名が連記された檄布(げきふ)を森本さんにしっかりと手渡しました。「これがあれば何があっても大丈夫や」――そう語ったときの森本さんの表情、そして強く握り返された握手の感触! 法大文化連盟と全学連、そして私は紛れもなく森本さんと同志になったのです!
それだからこそ私は強制執行に怒りを倍化させて立ち向かったのです。
私が当日いたのは機動隊と直接肉弾戦になった裏口です。八尾市住宅管理課、執行官と補助者、機動隊を合わせると、裏口を守るわれわれの部隊の何倍にもなります。しかしわれわれは引き倒されてはすぐさま立ち上がり、スクラムから引きはがされてはよりスクラムを強固にして、権力と徹底的かつ不屈に闘いぬきました。
まさにその光景は5・29法大デモ、6・29渋谷デモを彷彿(ほうふつ)させるものでした。住宅を必死で守り抜く闘いは、「一人の仲間も見捨てない」で、国家権力の暴力支配を打ち破る闘いそのものだったのです。
当該の森本さんの「勝利した!」の一言に路線のすべてが込められ、闘いの勝利が総括できる今回の闘争。まさにそれは、すべての参加者が道州制粉砕の手応えを自らの手でつかんだ偉大な闘いでした。その闘いに加われたことを本当に誇りに思います。
生徒と共に不退転で卒業式に不起立貫く 関東 川上清一
昨春の卒・入学式、マスコミで東京の根津さんたちの「日の丸・君が代」不起立闘争が大きく報道された。私の勤務している高校の生徒たちも興味を持ったようで、以下の会話が交わされた。
生徒「東京の先生が処分されたニュースをやっていたけど、先生は大丈夫?」
私「私も無人の校庭の『日の丸』を引き降ろして県から処分されたことがある。たとえクビになっても『君が代』は歌わない」
生徒「卒業式や入学式では『君が代』を歌わされたけど、先生たちはなぜ歌わないの?」
私「『日の丸・君が代』強制は、国家が国民に忠誠を誓わせ命令に服従させる社会をつくるため。そんな社会になれば日本は再び侵略戦争をする。だから日本中でたくさんの先生たちが処分を恐れず闘っているのだ」
生徒「知らなかった。『日の丸・君が代』って、そんな意味があるの!」
これを契機に生徒たちと機会あるごとに社会問題について話し合えた。
卒業式当日、勤務時間前のビラまきに「先生、がんばってね。手伝おうか」「僕は絶対立たないからね」と声をかけてく
れる生徒が例年以上に多かった。今年は県教委や県議の出席で「君が代」斉唱が行われ、私は不起立=40秒のストライキを打ち抜いた。
クラスのホームルームを終え教室を出ると卒業生に呼び止められた。「僕たち座っていたよ。近くの先生から肩をたたかれたけど絶対に立たなかったよ!」とうれしそうに話してくれた。式場の後方にいた私には見えなかったが、彼らの話や職員室の会話から、10人以上の生徒が不起立を貫いたことがわかる。
生徒の下校後、例年どおり校長室に呼ばれた。退職する元指導主事の校長から「学習指導要領に基づいて国歌斉唱を行うのだから『歌わない』という選択肢はない。こんなことやっているから人事評価に影響するのだ!」と最後の“粘り強い指導”を受けた。ちなみに私の人事評価には出現率0・5%の「C」が並んでいる。
今年の不起立闘争は、道州制攻撃との闘いでもある。権力は、県教委・校長に逆らって不起立する生徒を圧殺する社会制度をつくろうと必死である。そんな社会の行き着く先は戦前の天皇制国家への回帰でしかない。闘う教育労働者を排除する道州制攻撃に対し、入学式も不起立=40秒のストライキを不退転の決意で闘うつもりである。
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週刊『前進』(2384号6面2)(2009/03/23 )
沖縄-本土をむすぶ労働者集会
“道州制は沖縄基地固定化”
「道州制粉砕・辺野古新基地建設阻止・09春闘勝利 沖縄―本土をむすぶ労働者集会」が3月14日夕、東京・杉並で開かれた。主催は沖縄―本土をむすぶ労働組合連絡会(東京の4合同労組が加盟)と沖縄民権の会。道州制攻撃に対する反撃の陣形をつくるための討論集会としてもたれた。主催者あいさつを沖縄民権の会の座覇光子さんが、基調提起をなんぶユニオン書記長の宮里勝博さんが行った。
集会では、「究極の構造改革」である道州制は、改憲と民営化の攻撃であり、沖縄に対しては米軍基地固定化・永続化の攻撃、第4の琉球処分であることが強く確認された。沖縄の労働者と固く連帯して、在本土の沖縄出身者の闘い、労働組合の道州制反対の闘いを
つくり出すことを誓い合った。
座覇さんは、「道州制は労働者に対する攻撃。72年沖縄返還の時と同じ。琉球処分をまた繰り返すもの。夢幻にすがるのはやめよう。攻撃は、労働者が一つにつながるチャンスだと思う」と述べた。また、「星野文昭さんは道州制のまやかしを見抜いて獄中で闘っている」と、星野同志とともに闘うことを訴えた。
宮里さんは、この集会を出発点に本土と沖縄から道州制を打ち砕いていく闘いを開始すると宣言した。そして「道州制は資本にとって沖縄を都合よくつくり直すもの。資本主義の最後の延命策だ」と指摘し、「『沖縄単独州』は沖縄の『自治権の拡大のチャンス』だとだまして道州制を推進するペテン的攻撃」と弾劾した。国鉄分割・民営化を上回る民営化攻撃であり、自治労・日教組を解体する労働運動絶滅の攻撃であることを暴くとともに、沖縄基地の固定化の攻撃でもあることをしっかりと確認した。
集会に先立って、2・26西郡住宅闘争と3・6「道州制反対・橋下打倒」大阪集会のビデオが上映され、その高揚の一端を参加者が確認した。
基調提起を受けて、辺野古基地建設と闘い体制内指導部から解雇攻撃を受けている富田晋さんへの支援の訴えがあった。富田さんを守る闘いと辺野古新基地建設を阻止する闘いは一体であることが強調された。「富田晋君とともにたたかう会」に参加することが呼びかけられた。
会場から、北島邦彦杉並区議、電機労働者、自治体労働者、教育労働者、杉並星野さんを救う会、部落解放同盟全国連合会杉並支部、三里塚現闘本部、青年労働者などが次々と発言。それぞれの現場での闘いをふまえ、動労千葉型の労働運動をつくり出す闘いの展望を語り合った。
大恐慌情勢下で、敵は労働者の団結に恐怖している、闘う労働組合をよみがえらせることが道州制攻撃粉砕の勝利の鍵であることが実感をもって語られた。全体で道州制粉砕決戦に向けての決意を固めた。
最後に集会決議(別掲)を読み上げて拍手で確認した。「3・20代々木公園へ!」という力強いシュプレヒコールで、全参加者が心をひとつにした。
(写真 集会は沖縄単独州のペテンを暴き道州制粉砕闘争の開始を宣言した【3月14日 東京・杉並】)
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週刊『前進』(2384号6面3)(2009/03/23 )
沖縄-本土むすび道州制粉砕へ
集会決議
長きにわたり労働者・人民を賃金奴隷制の下で酷使・抑圧し、階級支配をほしいままにしてきた世界と日本の資本主義体制の歴史的命脈はここに尽き果てた。眼前で展開されている世界恐慌の現実がそのことを日々証明している。私たち自身の闘いと決起で帝国主義・資本主義支配の歴史に終止符を打つ歴史的好機が訪れているのだ。道州制粉砕、沖縄奪還・米軍基地撤去・日本帝国主義打倒の旗を高く揚げるときである。
道州制は世界恐慌下における日本帝国主義の延命をかけた行政丸ごと民営化、「究極の構造改革」である。360万公務員を一旦全員解雇、自治労・日教組を解体し、中央政府が外交・軍事・治安の中枢を独占し、「自治州」とされる地域をも総民営化し、弱肉強食の競争・市場原理で資本家独裁の王国を築く、戦後労働者支配の根底的・反動的転換であり、地方自治の解体、中央集権国家・侵略国家体制への再編・強化にほかならない。それは憲法改悪に照準が合わされている。この階級的労働運動の解体・一掃の攻撃を粉砕することをここに宣言する。
誰が道州制を主導しているのか。日本経団連であり、関西経済同友会であり、沖縄経済同友会ではないか。「明治」期以来の日本資本主義の成立、とりわけ戦後における日本の労働者・人民支配を担い、恐慌下のリストラ・賃下げ・派遣切りをほしいままにしてきた資本家階級の統一司令部たるこれら経済団体が、「国民運動」と称し自民党と一体になり、あたかも今日の危機の打開が唯一、道州制にあるかのようなキャンペーンを進めている。ここに道州制の階級的本質がある。追いつめられた彼らの危機があり、攻撃の鋭さとその弱点もそこにある。
3月6日、道州制反対・橋下打倒の大阪府庁前行動が爆発した。道州制粉砕の火柱が、「道州制は解雇問題ではない。地方分権の問題」と言い翼賛勢力と化した体制内労働運動指導部の制動を食い破って闘いとられた。3・1沖縄現地で春闘勝利―道州制粉砕集会が成功裏にかちとられた。全国・全産別・全戦線で闘いぬこう。
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沖縄における道州制攻撃は、「沖縄単独州」という形をとって、戦後沖縄階級闘争、反戦・反安保・反基地の中軸を担ってきた自治体・教育・基地労働者を始め全沖縄人民に襲いかかっている。これは、@1879年の「琉球処分」、A1945年米軍占領・統治=52年講和条約(本土からの分離支配)、B72年「5・15本土復帰体制」に続く、「第4の琉球処分」にほかならない。道州制攻撃が「広域主権」というたてまえをとっているにもかかわらず、なぜ「沖縄単独州」か。その核心は、中央政府が外交(=軍事)権を直轄・独占し、沖縄支配をより強化する「究極の本土―沖縄の分断体制」であり、「戦争と基地の島=沖縄」の固定化・永続化なのだ。
しかも、「国民から基地税を徴収し、(米軍基地の犠牲になっている)沖縄をサポートする」(江口克彦道州制ビジョン懇談会座長)とまで言い切り、「沖縄単独州」の欺瞞(ぎまん)を隠蔽(いんぺい)するために労働者階級を動員するというペテンまで弄(ろう)して。
こうした道州制攻撃に対し沖縄における体制内勢力は、「沖縄特別自治州にむけた道州制の確立」(社大党)、「中央政府からの自立」「道州制によって沖縄の未来を切り開く」(民主党)と総屈服の状況を呈している。歴史的に蓄積された歴代本土政府への不信感がその根底にあるとはいえ、かつて私たちと戦列を組んできた人たちの中からも「沖縄の自己決定権」「脱官僚」「自治権拡大」幻想に取り込まれ、道州制に無防備に自己をさらすだけでなく、その一翼を担う動きさえ生まれている。これらの動きを推進勢力は道州制推進の突破口、バネにしようとしていることを見抜かなければならない。
しかし、「沖縄単独州」こそ敵の「最弱の環」である。そして、私たちは確信を持とう。
米軍占領期の土地闘争や自治権獲得の闘い、70年「コザ暴動」、全軍労ストライキを軸にペテン的「返還」を弾劾し闘いぬかれた70年安保・沖縄闘争、87年昭和天皇の沖縄訪問に反対して「日の丸・君が代」を拒否した闘い、95年少女暴行事件を契機に爆発した基地撤去10万人県民大会、07年教科書検定撤回を求めた12万人の総決起。沖縄の労働者階級・人民の闘いは常に日米両政府の戦争政策をその根底でゆさぶり、本土労働者階級との分断政策に抗し連綿と闘いぬかれてきた。そのマグマの胎動は臨界点を求めて勢いを増している。沖縄・本土を貫く70年安保・沖縄闘争がペテン的「返還協定」粉砕闘争に発展したように、必ずや道州制のペテンは暴かれ、沖縄奪還、安保粉砕・日本帝国主義打倒を掲げた沖縄―本土を貫く階級的労働運動の力が道州制を粉砕するであろう。
オバマ政権下でクリントン国務長官が来日し、麻生政権と結託して在沖米海兵隊の「グアム移転協定」の締結を強行した。日米首脳会談で「日米同盟の重層的強化」が宣言された。沖縄では、アフガニスタン増派で米軍演習が陸海空で激化し、事件・事故が多発している。「米軍再編で沖縄の基地負担軽減」の幻想は吹き飛ばされ、いま沖縄現地は怒りが沸騰している。これらの怒りと一体化して職場・生産点で闘うならば、道州制は必ず粉砕できる。
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求められているのは、反道州制闘争の核心に「沖縄問題」をしっかりすえた、1047名解雇撤回・国鉄闘争、三里塚・労農同盟、日米韓労働者の国際連帯の力であり、沖縄―本土を結んだ沖縄闘争の爆発である。動労千葉、在本土沖縄出身労働者を先頭に、自治体・教育労働者のストライキ決起で09春闘勝利、末期的危機に瀕(ひん)している麻生政権を打倒しよう。辺野古新基地建設阻止・富田晋君解雇撤回、星野文昭さんを奪還しよう。3・20生きさせろゼネスト貫徹・イラク反戦世界一斉行動、3・29三里塚闘争、5・15沖縄行動を爆発させよう。
右、決議する。
2009年3月14日
沖縄―本土をむすぶ労働者集会参加者一同/沖縄―本土をむすぶ労働組合連絡会/沖縄民権の会
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週刊『前進』(2384号6面4)(2009/03/23 )
西郡住宅裁判 2・26強制執行を徹底弾劾
怒りの意見陳述で圧倒
3月13日、西郡住宅差し押さえ弾劾裁判が大阪地裁第11民事部(山下郁夫裁判長)で行われた。被告3人と森本政二さんを先頭に、2・26住宅追い出し強制執行実力阻止闘争の地平を引き継ぐ追撃戦として、法廷を圧倒する意見陳述をかちとり勝利した。
「意見陳述は予定してない。常識に従え」と被告の声を封殺し書面審理に限定する態度で臨む裁判長に対して、冒頭から怒りが爆発した。
辻西幸子部落解放同盟全国連西郡支部書記長が口火を切った。「2月26日で状況は変わった。被告の意見を言わせて下さい」と要求。他の被告と傍聴団から一斉に「そうだ! やらせろ!」という声が上がった。
「訴訟指揮に従わなければ裁判はできない」と抑えにかかる裁判長に、「強制執行を決定したのは裁判所じゃないか!」と怒りがたたきつけられる中、被告の岡邨洋さんが意見陳述書を読み上げ始めた。
岡邨さんは2・26強制執行を徹底弾劾した。「同じ八尾市によって被告席に立たされ、森本さんと生き死にをともにして闘っている私たち3人が、意見を述べるのは当然の権利だ」と陳述圧殺攻撃を粉砕した。そして「大阪地裁妹尾幸夫執行官が強制執行の張本人じゃないか! 第三者面するな!」
いたたまれなくなった裁判長は「(陳述を認めるかどうか)協議する」と逃げをうったが、われわれは裁かれに来たのではない。裁きに来たのだ。
岡邨さんはさらに「八尾市(市長と住宅管理課)は、森本さんのほかに4件の強制執行を行っている。それ自体許せないが、この4件はすでに亡くなったりして誰も住んでいない家だ。だが森本さんは現にそこで花屋を営み、生き、暮らしているんだ」と突きつけ、「後片付けのゴミと同じように人間の命を扱っている」と八尾市を弾劾した。
裁判長は「協議の結果、陳述は認めない」と言い放ち、早口で次回の予定を詰めて足早に法廷から逃げ去ったが、怒りの陳述はなおも続いた。森本さんも傍聴席の最前列から「家と店を取られた者の気持ちが分かるか!」と裁判所を弾劾し続けた。
八尾市住宅管理課は、前回(12月12日)法廷に入りきれない傍聴団に圧倒され傍聴席にも入れず逃げ帰ったが、この日は姿を見せることもできなかった。しかも、2月末が期限になっていた裁判の準備書面を3月10日になってやっと提出するという体たらくだ。国家権力=機動隊にすがって自ら強行した住宅追い出しの不正義性に恐れおののいているのは明らかだ。
2・26闘争は、国家暴力の発動と地区協議会(=解同本部派)のムラ支配による闘争圧殺・団結破壊を打ち破った。八尾北労組が賃金奴隷の鎖を引きちぎってストライキで決起し、全国連西郡支部とともに労働者のただひとつの団結にかけきる実力闘争が始まった。
労組を解体し労働者の階級的団結を破壊し資本家を救済する道州制・民営化攻撃を粉砕せよ! 大阪府知事・橋下と八尾市長・田中の打倒へ総決起しよう。
(投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)
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週刊『前進』(2384号6面5)(2009/03/23 )
中山充同志を追悼する
堅忍不抜に原則を貫き三里塚・労働運動に決起
革共同東京北部地区委員会
2月12日、「前白血病」状態で闘ってきた中山充同志が逝去した。享年45歳。2008年9月に入院し病床で革命への情熱を燃やして闘いぬいてきたが、病状が急変、同志・家族にみとられて息を引き取った。革命への道半ばでのあまりに若すぎる死を心から悼み、遺志を継ぎ、革命をなしとげる決意を明らかにします。
中山同志は京都に生まれ育ち、1982年に東北大学に入学。サークル運動から三里塚闘争に決起し、マルクス主義学生同盟中核派に加盟、80年代の全学連運動を先頭で担った。85年の二つの蜂起戦で多くの活動家が獄中に奪われる困難な状況下、仁王立ちして東北大キャンパスを反革命カクマルから守りぬいた。
中山同志の半生は常に三里塚闘争とともにあった。全学連二期決戦行動隊として、敷地内デモなどを連日闘った。援農先では、持ち前の生まじめさと、援農時でも警察権力との緊張関係を維持してたくましく闘う姿は、反対同盟農民の心を打ち、話題になった。
その戦闘精神がいかんなく発揮されたのが、90年の成田治安法決戦だった。中山同志は、「木の根育苗ハウス」死守戦士として地上17bでの闘争生活を数カ月にわたり貫徹した。高所恐怖症を克服するため、砦(とりで)のはしごを何段上れるかを段階をおって毎日繰り返したという。
そして、3月19日から39時間にわたって、機動隊の殺人的放水攻撃との壮絶な死闘戦を戦いぬいた。この決戦は、三里塚闘争を守るとともに、国鉄1047名闘争(この年の4月1日に清算事業団解雇)と連帯する闘いだった。木の根砦には「動労千葉スト連帯!」の垂れ幕が掲げられていた。
92年4月まで2年1カ月の獄中闘争を完全黙秘・非転向で闘った。面会した同志は、「どうみても丈夫そうでなく、寡黙なこの人が、なぜあの激しい戦いに決起したのだろう」と思ったそうだ。ところが公判では、論理明快に「なぜ自分が三里塚闘争に決起したのか」を法廷を圧する内容で権力・裁判所に突きつけていった。信念の人であり、小柄な体の内に秘めた情熱の人だった。
砦決戦と過酷な獄中闘争は、生来病弱な中山同志の心身を痛めつけたが、あふれる革命的精神で堅忍不抜に闘い抜いた。『前進』発行の諸任務、杉並選挙闘争、事務所防衛の闘いなど、一つひとつを頑固なまでに原則的に闘った。04年に造血機能が低下する難病を発症。しかしどんな困難な中でもひたむきに闘う姿に、多くの仲間が感銘を受けてきた。
07年より北部地区委員会に移籍。3月の福祉労働者連帯ユニオン結成に参加。書記を務め、階級的労働運動路線の合同労組を打ち立てる1年間を全力で担った。中山同志にとって最後の三里塚闘争となったこの年の12月15日の団結忘年会では元気に発言。常に三里塚とともにある心意気を反対同盟と現闘の仲間に示した。
08年に入ってからはすでに身体的限界を超えていたのかもしれない。しかし、「地区の革命」にも真っ向から向き合い自己変革をかけて闘った。そして6・29サミット闘争に行く体力は失われながらも、やせ細った体でマイクを握って訴えた。
病床に残したノートには、体調管理の日誌のほか、『前進』新年号や『甦る労働組合』『農地収用を阻む』などの学習メモが記されていた。最後まで革命家として闘い抜いた姿に、誰もが襟を正している。
あなたが身をもって示した革命にかける不屈の精神は、職場で体制内派との党派闘争を闘う地区の青年労働者同志の中に、脈々と引き継がれています。不抜の職場細胞を地区のすみずみに建設する決意です。
中山同志よ、プロレタリア革命の完遂までともにあれ。
(写真は07年12月15日の三里塚団結忘年会で)
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週刊『前進』(2384号6面6)(2009/03/23 )
日程 迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
第15回公判 3月24日(火)午後1時15分開廷
◎東京地裁429号法廷
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