ZENSHIN 2009/03/16(No2383 p06)

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第2383号の目次

(写真 春闘ストライキと国際連帯の熱い息吹の中、締めに全員で組合歌「われら国鉄動力車」を腕を組んで熱唱し一層の団結を固めた【3月8日 DC会館】)

1面の画像
(1面)
3・20代々木公園へ
オバマ・麻生・御手洗打倒の大デモ
動労千葉の全面ストと連帯し職場・大学・街頭から総決起を
記事を読む  
動労千葉 結成30年新たな挑戦へ  記念レセプションに450人集う(3月8日) 記事を読む  
三里塚本部裁判 仲戸川裁判長の結審弾劾  3・20〜29で怒りの反撃を(3月12日) 記事を読む  
(2面)
3・6大阪府庁前行動 道州制決戦の火ぶた切る
体制内派の妨害を打ち砕き 橋下打倒へ450人がデモ(3月6日)
記事を読む  
3・6基調報告(要旨)
動労千葉のように闘おう  労働者の団結の力で勝利した!(3月6日)
記事を読む  
ゼネストで資本主義倒せ
3・7東京 大恐慌下の国際婦人デー(3月7日)
記事を読む  
動労千葉30周年 現場組合員に依拠し(3月8日) 記事を読む  
(3面)
09春闘-3・20へ闘い進む(3月1、4、5、6日) 記事を読む  
「君が代」不起立で団結を 教育労働者は訴える 記事を読む  
〈焦点〉 「海賊法案」の成立阻止へ  戦後の歴史画する侵略法 記事を読む  
〈焦点〉 労使共同宣言体制粉砕を  連合が首切り攻撃の先兵 記事を読む  
(4面)
労農連帯かけ3・29三里塚大結集を
北延伸阻止・市東さんの農地守れ
世界の労働者と農民に展望示す“空港絶対反対・農地死守”の原則  斉田 猛
記事を読む  
反対同盟は訴える (上) 事務局長 北原鉱治さん、天神峰 市東孝雄さん 記事を読む  
日誌 2009年 3月4日〜10日
米軍1万2000“9月イラク撤退”/北朝鮮「衛星迎撃なら報復戦」
記事を読む  
(5面)
全国寮生は3・20渋谷デモへ
入寮募集停止を撤回させ富山大新樹寮廃寮阻止を
労働者・学生の団結が勝利の道
記事を読む  
「大運動」が呼びかけ 裁判員制度実施を阻止しよう  4・21日比谷全国集会へ 記事を読む  
西郡闘争 市長と議会を徹底追及
“強制執行の暴挙許さない”(八尾北医療センター労組員・青木麻季)(3月5日)
記事を読む  
日程 3・29全国総決起集会 記事を読む  
(6面)
団結ひろば投稿コーナー 記事を読む  
法大弾圧裁判 5・29法大デモ弾圧裁判第1グループ、7・24弾圧、4・27弾圧(3月9、10、11日) 記事を読む  
針田耕一同志を追悼する
党を献身的に支え続け労働運動に注いだ情熱  革共同東京南部地区委員会
記事を読む  

週刊『前進』(2383号1面1)(2009/03/16 )

 3・20代々木公園へ

 オバマ・麻生・御手洗打倒の大デモ

 動労千葉の全面ストと連帯し職場・大学・街頭から総決起を

 3・20イラク反戦6周年の全世界一斉行動を東京・渋谷での5000人デモの爆発で闘おう! 動労千葉は、3月17日から19日にかけて全組合員を対象にした全面ストライキに突入する。大幅賃上げ獲得と業務外注化阻止・ライフサイクル白紙撤回を軸に闘われる動労千葉のストは、労使共同宣言体制をぶっ飛ばし、首切り・賃下げ攻撃をはね返す階級的闘いだ。動労千葉に続き、動労千葉とともに闘おう。4大産別を先頭に隣の仲間を組織して、3・20渋谷に大結集しよう!

 首切りと賃下げを打ち破れ

 イラク戦争開戦から6年。プロレタリア世界革命の勝利を開く時がきた。動労千葉は、本格化する世界大恐慌にストライキで立ち向かう。大幅一律賃上げを要求し、解雇・賃下げ攻撃とストライキで闘う。ここに労働者の生き方がある!
 動労千葉の春闘ストは、世界に満ちあふれた労働者の怒りに火をつけ、命脈の尽きた資本主義の救済に走る連合や全労連などの腐った体制内指導部をぶっ飛ばす闘いだ。労働組合は労働者の闘いの武器である。「労使共同宣言」体制をストライキで粉砕しよう!
 3月25日には鉄建公団訴訟の東京高裁判決が出される。解雇撤回を投げ捨て、資本家に土下座する4者4団体の政治解決=和解路線は大破産している。動労千葉のように解雇撤回を貫いて闘うことが勝利の道だ。
 動労千葉のスト決起を先頭に、新たな国鉄1047名闘争をつくりだそう。ストを闘って青年労働者を組合員に獲得している動労千葉の闘いは、労働者の闘う道を示している。動労千葉ストの革命的な意義を職場と街頭で訴え、職場と街頭の仲間を組織し、3・20渋谷に大結集しよう!
 動労千葉の春闘ストは、世界の労働者との団結をつくりだし、発展させてきた。動労千葉は、03年3月にイラク戦争反対のストライキを闘った。それが契機となり、その年の11月労働者集会は、韓国から民主労総ソウル本部、アメリカからILWU(国際港湾倉庫労働組合)が結集し、初めて国際連帯集会として闘われた。昨年の11月労働者集会では、国際的な革命的労働者党をつくることが日米韓の労働者の共通の要求となった。
 世界大恐慌が深まる中で全世界の労働者がゼネストやデモや暴動に立ち上がっている。3・20イラク反戦6周年闘争は、階級戦争と侵略戦争の攻撃を激化させるオバマや麻生や御手洗を、労働者が串刺しにして打倒する歴史的闘争だ。世界革命の勝利をかけ、渋谷大デモに立ち上がろう!

 新自由主義は大破産した!

 世界大恐慌の本格化と世界の労働者の怒りの決起は、資本主義・帝国主義の終わりを完全に示している。帝国主義の最後の延命策であった新自由主義は大破産した。資本家どもは、「市場原理にゆだねればうまくいく」と強弁し、規制緩和と民営化・労組破壊を行い、「自己責任」と言って社会保障を解体してきた。結果はどうなったか。
 世界中で労働者が食えなくなった。アメリカでは、昨年12月からわずか3カ月間で200万人以上が失業し、2月の失業率は8・1%だ。ローンが払えずに差し押さえられた住宅件数は、08年だけで220万件を超え、09年は600万件に達する。4900万人が無保険者となり、政府が貧困層に発行する食料配布券(フードスタンプ)を受給する人は、2月には過去最高の3180万人に達した。こんな資本主義など今すぐ倒せ!
 世界で昨年、消失した株などの金融資産は、全部で4900兆円を超えた。世界の国内総生産の1年分が吹き飛んだ。アメリカのゼネラル・モーターズ(GM)は倒産寸前で、AIGやシティグループといった金融のトップ企業はすでに政府管理下だ。今や資本家どもは政府に救済を求め、多額の公的資金注入を受け、労働者を犠牲にして、自分だけが延命しようとしている。何が「自己責任」だ!
 GMの会長の08年の報酬は5億4000万円だ。大手証券会社メリルリンチでは、昨年12月に160人の幹部連中が、一人3億円以上、最高で33億5000万円のボーナスを手にした。昨年1年間に米企業の幹部に支払われた報酬総額は、16兆5600億円だ。日本でもユニクロ会長・柳井の収入は、役員報酬29億円と自社株配当63億円だ。ふざけきっている!
 これらは全部、労働者から搾り取った金ではないか! 資本家どもは、「企業収益が悪化」などと言いながら、何十億円も私物化して、労働者階級には解雇・賃下げだ。
 こんな連中は今すぐ打ち倒せ、全員監獄にぶち込め、ということだ。
 資本家どもは、自分たちが利潤を上げられないからと生産を停止し、労働者を解雇する。労働者が働いてつくった巨大な生産設備が稼働せずに鉄くずと化している。すべての人間が生きられるだけの巨大な生産力がありながら、労働者が食っていけず、住む家を奪われ、医者にもかかれない。もはや資本主義のもとでは労働者はまったく生きていけないのだ。
 いやむしろ資本主義はもはや、人間社会の妨害物であり、桎梏(しっこく)である。社会そのものを破滅に引きずり込もうとしているのだ。資本家なんかもういらない。労働者こそが社会を動かしている主人公だ。腐りきった資本主義・帝国主義に怒りを爆発させ、3・20渋谷大デモから革命の扉を押し開こう!

 資本主義救済の体制内勢力

 世界大恐慌にのたうち回る最末期帝国主義は、今や自国の利益だけを確保する保護主義を強め、軍事力に訴えて資源や市場を奪い合う侵略戦争・世界戦争に突き進んでいる。労働者のストとデモで戦争を止めよう。3・20イラク反戦の渋谷大デモに決起しよう!
 米帝オバマは、イラク戦争から完全撤退などできない。逆にアフガニスタンへの増派に加え、パキスタンやイランへの戦争衝動を激化させている。日帝・麻生は、ソマリア沖侵略派兵で露骨な軍事的突出を始めた。
 民主党代表・小沢の秘書の逮捕は、55年体制が崩壊し世界大恐慌が激化する中で、日本帝国主義が新たな政治支配体制を確立できず、支配階級が分裂し、腐敗と反動的な抗争を激化させていることを突き出した。その中で、道州制導入を日帝の唯一の延命策として、田母神的な戦争衝動をたぎらせた右翼勢力も今や台頭しようとしている。
 日本階級闘争も1930年代型の激突に入った。革命を真っ向から掲げ労働運動をよみがえらせて闘えば労働者が勝利する時代が来たのだ。
 そのためにも、連合や全労連、日本共産党やJR総連カクマル松崎など体制内勢力との闘いが決定的だ。体制内勢力は資本主義救済のために、ワークシェアリングという解雇・賃下げや、セーフティネットという治安対策を求めている。
 日本共産党委員長の志位は、「わが党の立場は、大企業の役割を否定したり、ましてや敵視するものでは決してありません。大企業に力にふさわしい社会的負担と責任を求めるということであります。それは、現下の経済危機を打開し、日本経済の健全な発展を促し、中長期でみれば大企業の健全な発展にもつながる法則的な社会発展の道です。経営者の中からも、わが党の主張への共感が寄せられている」と公言している。この奴隷根性! まさに資本主義の最後の救済者。資本家に依拠し、資本家の発展を願う日本共産党だ!
 大企業こそが、偽装請負や派遣労働で労働者をモノのように扱って空前の利益を上げてきたのではなかったか! 大量の「派遣切り」や寮からのたたき出しをやっている は大企業ではないか!  
労働者は資本家に一ミリの良心も期待しない。労働者の団結だけが社会を変える革命の力だ。日本共産党を打倒し、闘う労働組合と労働者の党をともにつくろう!
 すべての労働者のみなさん! 今こそ労働運動と革命に人生をかけよう! 職場の闘いは、世界の労働者の闘いとつながっている。職場は怒りに満ちあふれている。職場で資本家と非和解で激突することが団結を拡大し、資本家を追いつめる。一人の決起がゼネストから革命へと発展する時代だ。団結にかけきった労働者の闘いを資本家にたたきつけてやろう! 労働者の団結の力で、資本家に奪われたものすべてを奪い返そう!
 3・6道州制粉砕・橋下打倒の大阪府庁前行動の大成功を引き継ぎ、道州制粉砕決戦に決起しよう。教育労働者の「日の丸・君が代」不起立闘争を道州制反対・教育の民営化粉砕の闘いとして不屈に闘おう。3・20の大爆発から3・29三里塚全国闘争に突き進もう!
 青年労働者はマル青労同に、学生はマル学同に結集し、ともに闘おう!

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週刊『前進』(2383号1面2)(2009/03/16 )

 動労千葉 結成30年新たな挑戦へ

 記念レセプションに450人集う

 動労千葉結成30周年記念のレセプションが3月8日、DC会館で開かれた。現場組合員、OB、動労総連合の仲間、三里塚反対同盟を始めとする共闘団体など450人が集まり、会館の2階ホールはもとより、1階駐車場の特設会場も埋めつくされた。
(写真 春闘ストライキと国際連帯の熱い息吹の中、締めに全員で組合歌「われら国鉄動力車」を腕を組んで熱唱し一層の団結を固めた【3月8日 DC会館】)

 米韓と国際連帯

 アメリカからは運輸労働者連帯委員会のスティーブ・ゼルツァーさんが、韓国・民主労総ソウル地域本部からは2月に主席副本部長に就任したパクスンヒさん、前本部長のイジェヨンさん、前々本部長のコジョンファンさん、ハイテクRCDコリアのキムヘジン支会長、公務員労組のパクソンニョルさんがお祝いに駆けつけた。
 第1部では、布施宇一動労千葉顧問と、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉さんが記念講演を行った。

 記念講演に感動

 布施さんは「動労千葉30周年にあたって」と題し、現場組合員とのひざづめの討論を無数に重ねてきた役員時代のエピソードを紹介しながら「こういう一つひとつの職場の闘いの積み重ねこそが動労千葉なんだ」と動労千葉労働運動の基本精神を実感を込めて突きだした。そして「今やるべきことを一つあげろと言われれば組織拡大だ。職場生産点での闘いを日常不断にやり抜き、その一切を組織拡大に結びつけて発言力を強めていくことだ」と現役組合員に自らの思いを託した。
 高山さんは「改憲阻止のたたかい」と題し、改憲攻防の核心が9条2項にあることを解き明かし実質的改憲攻撃としての海賊対処法制定の動きに警鐘を鳴らした。そして、5月21日からの実施が狙われている裁判員制度について「なんでこんな制度を導入するのか? 改憲のためだ」と喝破し、4・21日比谷全国集会への結集を訴えた。

 三里塚と固い絆

 第1部では、多くの来賓を代表して三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長、韓米の代表が万感の思いをこめてお祝いの言葉を贈った(韓米代表の発言要旨2面)。北原さんは、「動労千葉とともに闘ってきた年月を振り返ると感無量だ。平坦な道のりじゃなかったが、動労千葉30年の闘いこそが全国の労働者の希望の星だ」と述べ、3・29三里塚集会への参加を呼びかけた。
 第2部の記念レセプションでは、田中康宏委員長が30年間の闘いを振り返りながらお礼を述べるとともに「今こそ労働者の団結した力がどれだけの可能性を持っているのかを、理屈ではなく現実の闘いで示さなければならない。社会に満ちあふれる怒りの声をひとつに結集しよう。新たな闘いへ万全の闘争態勢を」と訴えた(要旨2面)。
 続いて三里塚反対同盟事務局次長の萩原進さんや動労千葉顧問弁護団の葉山岳夫弁護士らが来賓あいさつ。中野洋常任顧問の音頭で盛大に乾杯した後は、杯を交わしながらにぎやかに歓談が続いた。
 また第2部の中では、国鉄分割・民営化反対ストライキなどで解雇された組合員への組合表彰が行われた。ずらりと並んだ被解雇者たちの姿はやはり圧巻! 労働者としての誇りにあふれる表情が印象的だ。また動労千葉から民主労総ソウル地域本部に対し、国際連帯事業をとおした日本労働運動復権への多大な貢献に感謝状が贈られた。
(写真 平成採や家族会とともに鏡開き)

 支部代表ら決意

 最後に、各支部代表と青年組合員が新たな挑戦に向けた決意を表明した。その突き抜けた明るさが動労千葉30年の勝利性を何より示している。閉会あいさつで長田敏之書記長は「問題は今後の闘いだ。春闘情勢は去年までとまったく違う。動労千葉は全国の労働者の先陣を切って本線乗務員を含めたストに立ち上がる」と決意表明した。
 動労千葉は11日の支部代表者会議で、3月17〜19日の春闘スト方針を決定した。「労使共同宣言」体制を切り裂く動労千葉ストに続こう!

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週刊『前進』(2383号1面3)(2009/03/16 )

 三里塚本部裁判 仲戸川裁判長の結審弾劾

 3・20〜29で怒りの反撃を

 3月12日、千葉地裁民事第5部・仲戸川隆人裁判長は、現闘本部裁判で三里塚反対同盟顧問弁護団から忌避を申し立てられていながら、証拠調べを打ち切り、結審を強行した。この暴挙を全身の怒りを込めて弾劾し、ただちに反撃に立とう!
 この日反対同盟と顧問弁護団は、仲戸川裁判長が忌避申し立てを簡易却下したことに対し即時抗告し、「口頭弁論を開くのは違法」と抗議申し入れを千葉地裁に行った。ところが仲戸川は被告・反対同盟側が不在のまま開廷し、「ビデオリンク方式」での石橋恵美子証人尋問を強行、さらに1人の原告側証人を尋問した上、北原事務局長、萩原事務局次長らの証人採用を理由も告げずに取り消し、「結審」を宣言し最終弁論の期日を指定した。まさに裁判所が違法を重ねる前代未聞の暴挙! 反対同盟つぶし、農地強奪を狙う国家権力の意志のむき出しの表れだ。反対同盟の怒りの決起と連帯し、3・20渋谷デモを大爆発させ、その力で3・29三里塚集会に大結集しよう。(詳報次号。5面に3・29要項)

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週刊『前進』(2383号2面1)(2009/03/16 )

 3・6大阪府庁前行動 道州制決戦の火ぶた切る

 体制内派の妨害を打ち砕き 橋下打倒へ450人がデモ

 「労働者の団結の力で勝利した!」――3月6日、「道州制反対! 橋下打倒! 大阪府庁前行動」で大阪・豊中市職女性部長の深町加代子さんは溌剌(はつらつ)と勝利宣言した。豊中市職女性部が全国に呼びかけた3・6府庁前行動は、自治労本部・大阪府本部―豊中市職執行部の妨害を打ち破り450人の結集で大成功した。
 基調報告で深町さんは「集会は、労働組合が民営化・首切り絶対反対を貫いて団結して闘うのか、資本・当局の手先となるのかの分岐をかけてかちとられた。体制内派との分岐を鮮明に、道州制・民営化絶対反対で団結し、屹立(きつりつ)することが道を開く」と総括と展望を語った。
 3・6行動には沖縄をはじめ全国の自治体労働者や教育労働者、民間労働者、非正規雇用労働者、学生が集まった。なかでも沖縄市職労の組合員は、保育所民営化を推進する体制内指導部と衝突し、保育所民営化絶対反対で闘ってきた。「橋下知事の民営化、賃下げ・首切り、公務員バッシングへの怒りは皆さんと共通だ。『沖縄は単独州になる』といわれ、沖縄には道州制賛成が多いが、深町さんと話して道州制は悪いと分かった」と連帯を表明した。
 仙台市職労副委員長の神保美彦さんは「体制内派と激突して闘う豊中市職女性部に敬意を表する。自治体労働者は今日、歴史的な決起を開始した。職場で団結をつくり、資本主義を倒そう。橋下の道州制攻撃と真っ向から対決する新しい労働組合運動をつくろう」と熱くアピールした。
 司会と経過報告を豊中市職女性部が担当した。橋下と直接対峙する大阪府職、大阪市職の労働者が発言。大坂教組の教育労働者は「道州制攻撃は教育労働者もその対象。教育民営化で教育労働者は全員解雇になる。4月から実施の教員免許更新制は、10年で雇い止めにして『日の丸・君が代』反対者を排除する攻撃だ。これらを許す腐りきった日教組をのりこえて闘う」と決意を表した。
 2月26日に八尾市による住宅追い出し強制執行と実力で闘い勝利した部落解放同盟全国連西郡支部の森本政二さんと八尾北医療センター労組が登壇、拍手で迎えられた。
 集会中、連合大阪・平和人権センターが3・6行動をつぶすために構えた総選挙向け春闘集会が「雨天中止」になったと伝えられると、会場が沸き立った。勝ったのだ。
 3波のストを決行し、3・19東京行動に立つ関西合同労組技能育成分会(森精機)の労働者と全社労の労働者、国鉄労働者(国労、動労西日本)、関西新空港反対闘争の泉州住民の会の国賀祥司・泉佐野市議、民間中小零細企業の労働者、京大スト実が連帯と決意を表明した。
 婦人民主クラブ全国協関西ブロックは革命的な国際婦人デー・アピールを発した。「3・8国際婦人デーは革命の日。その闘いをよみがえらせよう。6000万労働者階級の先頭で闘う」
 夜8時すぎ、大阪府庁1周デモを戦闘的にやりぬいた(右写真)。「橋下打倒! 道州制粉砕!」のシュプレヒコールが夜空にとどろき、知事室の橋下を突き刺した。
 3・6府庁前行動の大成功は、橋下打倒、道州制・民営化粉砕の闘いの巨大な突破口を切り開いた。道州制・民営化粉砕決戦は第2次国鉄決戦と並ぶ全労働者階級の基軸的闘争課題となった。
 動労千葉の3月ストを先頭とする春闘スト、3・20渋谷大デモ、3・29三里塚闘争を大爆発させ、「生きさせろ!」ゼネストをかちとり、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化する情勢をたぐり寄せよう。
(写真 体制内派の妨害を打ち破り道州制絶対反対派450人が結集した【3月6日 大阪】)

 民営化推進の執行部と激突

 3・6行動の勝利は、道州制・民営化絶対反対か否かをめぐる体制内労組指導部との全面激突・党派闘争として道州制決戦が闘われることを示した。絶対反対を貫き、ストライキで闘い、団結を固める動労千葉型労働運動の実践が勝利を切り開くのだ。実際、豊中市職女性部は執行部の集会破壊策動に対して一歩も引かず闘い、勝利した。
 昨年11月の女性部総会で09年国際婦人デー闘争を道州制反対・橋下打倒を掲げた3・6行動として取り組むことを決め、全国に呼びかけた。これに沖縄市職労の女性労働者をはじめ全国の闘う労働組合、自治体労働者、教育労働者などが賛同した。ところが豊中市職の執行委員会は3・6行動を認めず、「『道州制反対! 橋下打倒!』は組合方針ではない」と宣伝、女性部総会決定を押しつぶそうとした。
 その過程で執行部が当局の市立豊中病院の地方独立行政法人化(事実上の民営化だ!)提案を組合員に隠していたことが発覚した。執行部は地方公営企業法全部適用(全適)を逆提案した。自治労衛生医療評議会の「全適」推奨の「指針」の実践だ(本紙2380号3面参照)。当局はこれに応え「全適」で折り合った。だがその先は独法化、指定管理者制度、民間への売り渡しなのだ。
 豊中市職女性部は、保育所に続いて病院でも民営化の手先となった執行部を暴露・追及、民営化絶対反対を貫く3・6行動への結集を訴えた。追いつめられた執行部は3月6日朝、「3・6集会は市職女性部の取り組みとは認められない。動員要請を撤回する」という偽「女性部ニュース」を配布した。この団結破壊、組合破壊こそ道州制攻撃の本質だとつかみとった女性部員らが3・6行動に決起したのだ。

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週刊『前進』(2383号2面2)(2009/03/16 )

 3・6基調報告(要旨)

 動労千葉のように闘おう

 労働者の団結の力で勝利した!

 世界金融大恐慌が起こった。資本主義は終わった。この時代認識を持つことが重要だ。資本家階級は革命を恐れ、労働組合をつぶそうとしている。革命情勢が到来しているからだ。
 ところがこの時、自治労、日教組など既成の労働組合運動はまったく闘わくなっている。彼らは二十数年前に国鉄分割・民営化攻撃に屈服して以来、完全に骨が折れているのだ。
 しかし彼らは、金融大恐慌の中でむきだしの民営化反対運動つぶしに動き出した。連合は日本経団連と「労使共同宣言」を出し、資本主義救済のために全面協力し、ワークシェアリングを進めている。体制内派を打倒しよう。
 動労千葉は国鉄分割・民営化絶対反対を貫き、唯一ストライキで反撃し、組織を守りぬき、1047名解雇撤回闘争をつくり出してきた。さらに、闘う労働組合を全国によみがえらせるために全国・全世界の最先頭で闘っている。動労千葉のように闘おう。
 道州制攻撃は公務員360万人首切り、民営化、労組つぶしの攻撃だ。これは6000万労働者の首切り、非正規職化に直結している。大阪府知事・橋下徹は、法律ができる前からネットワーク、広域化などで「関西州」導入へ突き進んでいる。公立病院民営化は道州制の最先端の攻撃だ。3年で黒字にできないなら民営化か廃止と言い、労働組合に屈服を迫る。
 連合などの労働組合執行部は民営化・首切りの先兵と化し、民営化を逆提案するまでになった。
 この時代に労働組合はどうあるべきか。時代認識と路線で徹底的に議論し、職場の団結をつくり出そう。この団結こそが労働組合をよみがえらせる力となる。
 私たちこそがこの情勢を切り開く核だ。労働組合が道州制絶対反対の旗を掲げて大恐慌情勢に立ち向かおう。資本主義を倒して労働者の社会をつくろう。労働者には力がある。労働者の団結に生きよう!

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週刊『前進』(2383号2面3)(2009/03/16 )

 ゼネストで資本主義倒せ

 3・7東京 大恐慌下の国際婦人デー

 09年3・8国際婦人デー行動が3月7日、「資本家と労働者は非和解だ! 恐慌・戦争は革命のチャンス! 生きさせろ!ゼネストで資本主義をぶっ倒そう!」を掲げ、東京・池袋で行われた(下の写真)。資本・当局・体制内組合執行部と対決して闘う女性労働者をはじめ老若男女の労働者や学生など210人が結集した。
 前日6日に関西で国際婦人デー行動として闘われた道州制粉砕・橋下打倒の大阪府庁前行動の熱気が持ち込まれる中、「世界大恐慌下の3・8国際婦人デーだ。ここから資本主義打倒の火ぶたをきるぞ!」と、参加者全員がひとつに団結し、パワーにみちた集会・デモとしてかちとられた。
(写真 「経団連と麻生をぶっ倒せ!」を響かせデモ【3月7日 池袋】) 集会の冒頭、婦人民主クラブ全国協議会の西村綾子代表が主催者あいさつに立ち、「大恐慌下の階級的団結と実践をここからつくり出そう」と力強く宣言した。
 三里塚芝山連合空港反対同盟婦人行動隊の宮本麻子さんが3・29三里塚集会への大結集を呼びかけた。30周年を迎える動労千葉の滝口誠執行委員は「3月ストライキを打つ。4者4団体派をぶっ飛ばす」と闘いの檄(げき)を飛ばした。動労千葉家族会の佐藤正子さんが「自分を信じ、仲間を信じて闘いたい」と連帯と決意を語った。
 アメリカから運輸労働者連帯委員会のスティーブ・ゼルツァーさんが参加し、「大恐慌の中でアメリカでも女性労働者はたくましく立ち上がっている。3月5日、ニューヨークで公務員労働者とその家族5万人がデモに立ち上がった。女性の決起は世界をつかむ」と、国際婦人デーの国際的団結を強調。闘う女性労働者をたたえる詩”パンと薔薇”を読み上げ、大きな拍手を受けた。
 イランの労働者がイスラム政権による政治犯弾圧を弾劾し、「女性の解放は社会の解放だ。イランの女性たちに働く権利と生きる権利を!」と訴えた。部落解放同盟全国連杉並支部のメッセージが読み上げられた。
 実行委員会を代表して基調報告を婦民全国協が行った。
 「07年、08年の闘いで分岐と激突をとおして、労働者階級の解放の中にこそ全人類の解放があり、あらゆる差別・抑圧からの真の解放があることをはっきりさせた。革命に一歩踏み出した09年3・8国際婦人デー集会だ」と、今年の国際婦人デー闘争の地平を明らかにした。
 そして「新自由主義の絶望的続行である道州制攻撃と闘おう。自治体労働者、教育労働者を先頭に体制内勢力と徹底的に闘い、闘う労働組合をよみがえらせよう。すべての闘う仲間に革命への大合流を呼びかけよう」と闘いの宣言を発した。
 圧倒的な基調を受けて、正規職化を徹底追求する派遣労働者、体制内執行部・資本と非妥協で闘うユニオンの青年労働者、全労連系執行部を打倒して職場ストライキで闘う医療労働者、卒業式での不起立を宣言する教育労働者など、正規と非正規、公務員と民間の分断の壁を打ち破る、怒りと決意に満ちた闘いの報告が職場、地域、大学から続いた。
 なかでも、前日の大阪府庁前行動を闘いぬいて駆けつけた自治体労働者が「闘いはゼネストへのマグマとなっている。体制内執行部と最後まで団結に執念を持って対決し集会をかちとった」との報告に万雷の拍手が送られた。 
 闘う法大生からは「受験生と合流したぞ! 法政大を解放区に!」と戦闘性あふれる発言。ワーカーズアクション実行委員会から3・20渋谷大デモへの訴え、東京労組交流センター女性部長から行動提起を受け、デモに出た。
 池袋一帯に「資本主義はもうおしまい」「道州制では生きられない」「国丸ごと民営化絶対反対!」「経団連と麻生をぶっ倒せ!」「大幅一律賃上げをかちとるぞ!」の声が響きわたった。 

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週刊『前進』(2383号2面4)(2009/03/16 )

 動労千葉30周年 現場組合員に依拠し

 3月8日の動労千葉結成30周年記念レセプションから田中康宏委員長のあいさつと韓米代表発言の要旨を紹介します。(編集局)

(写真 あいさつするソウル地域本部の来日メンバー)

 青年を結集し新たな動労千葉の歴史を! 動労千葉 田中康宏委員長

 記念講演を聞きながら感じていたんですが、30周年というと「みんなよくがんばったよな……」としんみり昔を振り返って、傷をなめあうような集まりになりがちなんですが、この熱気はなんなんなんでしょう(笑)。みんなが「これから全力で突き進むぞ!」となっているところに、動労千葉の30年間の闘いが負けてなかったことが示されていると思います。
 さきほど「首を覚悟して闘うって、すごい」という話がでました。それももちろんなんですが、僕たちが一番誇りにできることは、これだけの解雇者を出し、拠点職場を全部つぶされながら、団結をけっして崩さなかったことです。そして、動労千葉の30年間の闘いで何かひとつ示すことができたとしたら「労働者は、これぐらいの闘いはできるんだ。そういう力を持っているんだ」ということです。全国の労働者が団結すれば、こんな腐った世界の支配者たちや政府なんか絶対に打ち倒せるということです。
 動労千葉が勝利をかちとってこれた根拠はたったひとつ――現場組合員に徹底的に依拠して闘ってきたことです。それ以外の特別なことは何もありません。現場と本当にひざをつき合わせて徹底的に議論し、一つひとつの問題をあいまいにせず闘ってきた。すべての基礎は職場にあった。なぜなら資本と労働者の激突の核心は職場にあるからです。ここで負けたら全部に負ける。これが動労千葉30年の教訓です。だから、これからも職場から絶対に離れない。今日は、そのことをあらためて決意する日です。
 大恐慌情勢です。労働者の団結した力がどれだけの可能性を持っているのかを、理屈ではなく、現実の闘いで示していかなければなりません。いま足りないのは、労働者が団結してこんな社会を打ち倒すために、進むべき方向性を示すことだけだと思っています。
 最後に、特に組合員に訴えたい。動労千葉は3月中旬にストライキに立ち上がります。社会に満ちあふれる怒りの声をひとつに結集しなければなりません。また、1047名解雇撤回闘争の年度内和解決着が策動されています。春闘ストライキで、こんなものは絶対にぶっつぶさなければいけない。新たなレール破断も起きています。反合・運転保安の課題についても今春闘で決着をつけないといけない。何よりも若い仲間を結集させ、新たな動労千葉の歴史をつくっていくために全組合員が09春闘過程で総決起してほしい。新たな闘いに向かって万全の闘争体制をお願いします。

 労働者の反撃の好機政権握るために闘う 民主労総ソウル地域本部主席副本部長 パクスンヒさん

 ソウル本部15万人を代表して動労千葉結成30周年にお祝いを申し上げます。動労千葉と私たちの連帯の中で、私たちが何か差し上げたというより、動労千葉から大きな力をもらってきました。
 韓国はいま経済危機で、構造調整、賃金削減など非常に厳しい状況にあります。労働者、市民、農民、撤去民、学生が「イミョンバクOUT(アウト)!」を叫んで闘っています。しかし現場の組合員は、力強く闘いを展開できていない現状にあります。
 しかし、私たちは絶望していません。危機はチャンスです。社会がグラグラになっているのは政権の危機であり、労働者にとっては反撃する絶好の機会です。単にイミョンバクを政権から引きずり下ろすためだけでなく、労働者が政権を握るために闘いたい。現場の一つひとつの小さな闘いを一つひとつつくっていくことが私たちの課題です。
 海を越え、これほどの同志愛を感じることができて幸せです。業種、地域、国境を越え、労働解放、反戦平和、性の平等のために闘いましょう。

 世界的な階級的労働運動の網をつくろう 米運輸労働者連帯委員会 スティーブ・ゼルツァーさん

 兄弟姉妹の皆さん。海を越え、米運輸労働者連帯委員会、ILWU(国際港湾倉庫労組)のすべての組合員の熱い思いを伝えたいと思います。
 世界恐慌に対して全世界の労働者が闘い抜けるのかどうかの試練に直面しています。動労千葉の原則的闘いは、権力をめざして闘っているアメリカの労働者を激励しています。非正規雇用化、民営化、組合つぶしの世界的攻撃は破産し、資本主義ははっきりと命脈が尽きました。ニューヨークタイムズでさえ「社会主義の時じゃないのか」と書いています。労働者階級こそ、階級的労働運動を全世界的に拡大して戦争や貧困をなくすことができます。
 アメリカの労働者階級は新しい労働者党づくりへ闘うとともに、日本の動労千葉、韓国の民主労総などと世界的な階級的労働運動の網をつくり、帝国主義を打倒して労働者の世界をつくっていく第一歩を固めたい。動労千葉はその中核です。日本や韓国での経験を生かしきることが未来を切り開く核心です。ソリダリティー(連帯)!

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週刊『前進』(2383号3面1)(2009/03/16 )

 09春闘-3・20へ闘い進む

 09春闘勝利・「生きさせろ!」ゼネストへ、青年労働者を先頭に各地で闘いが進んでいる。各地から寄せられた報告を紹介します。職場から闘いを巻き起こし、3・20渋谷デモに駆けつけよう!(編集局)

 東北春闘集会開く 仙台で100人が市内デモ

 3月1日、集会実行委の呼びかけた東北春闘集会が、仙台市に100人を集めて開催された。集会後は仙台市内をデモ行進。青年労働者が先頭になったデモ行進は圧倒的な注目だ。「生きさせろ!ゼネストへ」「革命やろう」というのぼり旗や組合旗が林立した。
 集会では2人が基調報告。仙台市職労の仲間が「この時代に労働組合はどう闘うか問われる。首切りを許さず、第2次国鉄決戦、道州制・民営化絶対反対を掲げ、09春闘をストライキで闘おう」と提起した。国労秋田闘争団・小玉忠憲さんは「4者4団体路線を粉砕し、動労千葉とともに第2次国鉄決戦を『生きさせろ!』ゼネストとして闘おう。3・20渋谷へ」と提起した。
 3波のストを打ち抜いた東北石けん労働組合の組合員全員と、青森合同労組の仲間が解雇撤回のアピール。南部バス労組、国労郡山工場、全逓福島・仙台、自治体労働者、教育労働者、3・8国際婦人デー実行委の発言が続いた。全金本山の熊谷春男さんは「裁判では負けたが、連日門前に押しかけ闘った。現場の闘いを大事にしていく限り勝てる。資本主義は倒せる」と言い切った。
 東北春闘集会は、青年労働者を先頭に新たな団結をつくった。(みやぎ労組交流センター・H)
(写真 青年労働者先頭に市内デモ【3月1日 仙台】)

 ストで闘おう 東京三多摩で集会

 3月6日、東京・八王子市内で、JAM日本機械工業労働組合と合同労組八王子が呼びかけた「団結して生き抜こう/首切り・賃下げ反対/怒りの3・6春闘集会」が95人の参加で開かれた。
 日本機械工業労組委員長は「40万人もの派遣労働者が首を切られる事態に、労組は何をすべきなのか。団結しなければならない。地域の労働者とともに闘う」と述べた。
 基調報告に立った青年労働者は「もはや資本主義は終わった!」と宣言。「私たちの職場も、派遣労働者が首を切られ路上にたたき出されたことも、戦争も、完全にひとつ」と述べ、「森精機のようにストライキで闘おう」と訴えた。
 国鉄労働者、教育労働者、医療・福祉労働者、派遣村で年を越した失業労働者が決意表明。合同労組八王子委員長は「私たちも弾圧を受けたが、一歩も引かない。3・20へ結集を」と宣言した。
 元気に市内デモに出ると、窓から手を振る労働者や「デモなんかじゃダメ。革命をやらなきゃ」と声をかけてくる年輩の労働者もいた。
 (三多摩・中原一朗)
(写真 「ストで闘うぞ」と訴えデモ【6日 八王子】)

 春闘統一行動 群馬合同労組がスト

 群馬労組交流センターと群馬合同労組は3月5日、春闘統一行動に立ち上がった。メインは群馬合同労組Y副委員長の高崎S社における全日ストライキだ。
 S社は2月下旬、Y副委員長の職場であるT工場の業務から撤退してY社に引き継ぐ、従業員もY社に移ってもらいたいと言い出した。
 3月4日、群馬合同労組がS社と団交。Y副委員長が「Y社には行かない」と通告すると、社長は「それなら辞めてもらうしかない」。春闘の賃上げ要求にも会社はゼロ回答だ。Y副委員長は「明日始業時から全日ストに入る」とたたきつけた。会社は完全にオロオロし、団交終了から数時間後、T工場業務の他会社移管を白紙撤回すると伝えてきた。大勝利だ!
 しかし怒りは収まらない。5日は年休ストで合流した仲間と朝からS社本社前でスト突入集会。周辺の工業団地を練り歩くデモ、駅頭街宣、他工場へのビラまきなどをやり抜いた。「ストライキ」の言葉に多くの労働者が底抜けの笑顔と声援
でこたえた。(群馬・T)
(写真 群馬合同労組がスト突入【5日】)

 解雇撤回せよ 秋田でJR門前闘争

 

 3月4日、国労秋田闘争団の小玉忠憲さんと家族、秋田労組交流センター(準)は小玉さんの原職場・JR秋田地区総合事務所の門前闘争に立った。(写真)
 「私は国鉄分割・民営化に反対し解雇されたが、22年間、勝利しぬいてここに立っている。動労千葉とともに解雇撤回まで闘う」。小玉さんの訴えが職場を直撃。東労組、東日本ユニオン、元同僚の国労組合員もうれしそうにチラシを受け取る。
 4者4団体路線、国労秋田地本執行部の裏切りを粉砕しよう。(秋田K)

 

 

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週刊『前進』(2383号3面2)(2009/03/16 )

 「君が代」不起立で団結を 教育労働者は訴える

 いよいよ卒業式本番。各地で教育労働者の「日の丸・君が代」不起立闘争が広がっている。今回は広島と福岡の教育労働者の決意と訴えを紹介します。(編集局)
(写真 機動隊の壁つき破り、全国教研に参加した現場組合員に訴え【2月21日 広島国際会議場前】)

 日教組本部と激突して全国教研で主流派宣言 広教組 川久保真希人

 春だ、春闘だ、「生きさせろ」ゼネストだ!
教育労働者はその先頭でみんなで不起立しよう!
 ヒロシマで行われた日教組の全国教育研究集会を報告した「広教組情宣」には、「のべ12000人の参加で成功。…最後に、広教組全組合員のみなさまのご協力に深く感謝します」とある。はあ? ふざけんな!
 全国教研では、「不起立で組合に闘う団結を取り戻そう」と訴えてきた自分も含む広教組組合員4人が排除された。それは、誓約書に署名しないと全国教研に参加するIDカードを出さないという形で突きつけられた。
 内容は@会場内外でビラ等をまかないこと、A不規則発言等をしないこと、B日教組・広教組の指示に従うこと、である。あて先は「広教組委員長 小早川健様」。印を押すところまである。なんだ、この誓約書は!
 私は地区支部書記長から「誓約書を書かないとIDカードは渡さない。ここでは論議しない」と誓約書を渡された。校長が職務命令書を、教育長が処分発令書を渡す時と同じ。「君が代」を踏み絵にした教育委員会のやり方とそっくりだ。
 これが「組合員の権利を守る」「教え子を戦場に送らない」「一人はみんなのために。みんなは一人のために」などと言っている組合が組合員に突きつける文書か!
 誓約書に怒った青年が、自分の地区支部で1時間にわたり役員を追及し、私たちと一緒に中央執行委員に抗議した。すると、その彼にも本部から直送で誓約書が送られてきた!! ふざけんな!
 これまで私は組合で、8・6ヒロシマ大行動や11月労働者総決起集会などのチラシを配った。不起立でつながった団結の輪を組合員に感じて欲しくて、一緒に闘いたいと思って、「みんなで団結して不起立して、全国・全世界の闘う労働者・労働組合とつながろう。職場に闘う団結を取り戻そう。広教組・日教組を動労千葉のように闘う組合にしよう。資本主義は終わった。労働者が権力とろう」という自分のビラも、組合の集会や定期大会などで配ってきた。
 私は労働者の団結=労働組合にかけている。労働者の団結=闘う労働組合の再生こそが職場を、社会を、世界を変える力だと確信している。だからいつも「広教組青年部員」と名乗った。「利用するな」「迷惑」「同類に見られたくない」「組織拡大の邪魔」と言われたが、どんなことを言われようと、私は現場労働者の団結にかけている。
 「一人の首切りも許さない。教え子を戦場に送らない」、この原則を貫くのが「君が代」不起立だ。そして不起立は、自分が(教育)労働者として生きていく誇りを与えてくれた。組合とは、資本・国家と非和解で闘うための労働者の団結だ。そして全労働者の解放をかちとるのが本物の組合だ。だから「労働者の団結で、労働運動の力で革命やろう!」。不起立を貫く自分たち現場組合員こそ、闘う広教組だ。
 初めは「誓約書にサインして会場に入って闘うべきか」と思った。でも仲間と論議して、まったく変わった。広島と全国の現場組合員は、こんな誓約書は絶対おかしいと思うはず。自分以外の誰かが会場内で絶対に抗議の声を上げる。そして団結は拡大し深まっていく。弾圧こそ団結のチャンス! 法大のように闘おう! 現場組合員を信じよう! そう決めた。

 機動隊と誓約書で被処分者排除

 大正解だった! 私たちは勝利した!!
 当日、教研会場の広島国際会議場はフェンスで囲まれた。早朝から入り口を広高教組幹部が見張った。私たちが登場したら高教組役員が電話をして、間もなく機動隊がやってきた。そして入り口でビラを配る私たちを排除。でもまったく負けていない。機動隊の頭越しに、全国から集まった組合員に訴えた。誓約書のこと、東京の根津公子さん・根津さんを解雇させない闘いをしている町田教組のレポート排除のこと、広教組本部・日教組本部の実態を暴露して、「闘う組合を甦らせるために一緒に闘おう。不起立しよう」と訴えた。
 手を出してビラを受け取る人。誓約書撤回署名に応じる人。「誓約書も今の日教組もおかしい。一緒に変えよう。私も不起立してるよ」と固い握手をしてくれる人。「もう『闘う』なんて言っちゃいけないと思っていたけど、やっぱり違う。会えてよかった」と涙を浮かべて喜んでくれる人。抱えていた怒りや悔しさは同じだった。
 現場にこんなに悔しい思いをさせているのは誰だ! 現場労働者の怒りを抑えつけ、そのくせ「現場は闘っていない」と言い、「民主党への政権交代」や「○○大臣への要請はがき」を指示してくる。労働者の力を選挙の1票や、教育実践に閉じ込めようとする。
 全体集会ではなんと塩谷文部科学大臣のメッセージが読み上げられた。「改正教育基本法に基づき、先生方の資質向上に向けて免許更新制に一層の御努力と御協力をお願いする」。このメッセージに抗議した人は排除された。自民党や公明党、民主党からのメッセージも配布。おいおいおい、日教組本部! 現場組合員は排除して、文科省とのパートナーシップが優先か! 民主党や連合との信頼関係が大切だから、資本と非和解の闘いを抑圧するんだな。
 しかし、不起立者と全国の組合員がつながり日教組本部打倒へ向かうことを恐れた誓約書だったが、逆に、日教組本部・広教組本部が文科省の手先となっていることが暴露されてしまった。
 全体集会でも分科会でも、レポート排除と誓約書による傍聴権剥奪(はくだつ)に抗議する声、「連帯・団結して闘うべきだ」という声が上がり続けた。現場組合員を信じて本当によかった。
 今年は、さらにさらに展望を持って座る「不起立」になりそうです。日教組・広教組幹部と激突して闘う組合をつくっていく決戦です。がんがんやり合って打倒し、私たち原則的に闘う現場組合員が主人公の組合をつくろう。第2・第3の動労千葉をつくろう。おれたちこそ主流派です。
 日教組組合員のみなさん。日々の超過勤務・評価管理・マネジメント管理・やる気の持てない仕事の強制――そうしたものへの怒りを、当局・資本が一番嫌がる戦争協力拒否の実力闘争として、42秒のストライキ=「君が代」不起立をしよう! 組合らしい組合を現場組合員の手に取り戻そう。全国・全世界の新自由主義と闘う労働者と団結しよう。自分だけが生き残るためではなく、労働者すべてが解放されて生きるために闘おう!
 資本主義はもう終わり。バイバイ! 労働者が権力握って、世の中を動かそう! ソマリア派兵絶対反対、自治労・日教組つぶし・大民営化攻撃の道州制絶対反対で闘いましょう。それを粉砕する力も、闘う団結の中でつくられます!!

 道州制攻撃との対決へ職場に闘う団結つくる 福岡 三原一樹

 2月21〜23日の全国教研に福岡から駆けつけた教育労働者は、不起立を闘う組合員を機動隊で排除した日教組本部の姿を目の当たりにして、みな怒り心頭! と同時に、「日教組本部打倒」を真っ向から掲げて闘ったことにものすごい勝利感と解放感を持って戻りました。卒業式に向けて、体制内執行部と真っ向から闘う決意で新たな闘いを始めています。
 福岡では、20年、30年勤続者に適用されてきた永年勤続「特別昇給」制度が、今年度で廃止されることになりました。狙いは、「特別昇給」を基本的に一律適用することを組合と合意してきたこれまでのあり方を根本的に粉砕し、業績評価による査定給導入への全面屈服を迫ることです。
 福教組本部はこの大攻撃とまったく闘わず、逆に県教委の代弁者として「廃止分を確保するためには、業績評価導入もやむをえない」と、闘いの圧殺に必死です。組合員を分断し一層の多忙化に追いやる査定給など、誰が認めるか!
 最初の激突は1月8日の福岡支部分会長会議でした。執行部提案は査定給導入を前提に「全員の賃金が上がるよう、各分会から『C、D評価をするな。全員をB評価に』と要求する」というとんでもない方針でした。ついに怒りが爆発して反対意見が続出し、賛成意見はゼロ。圧巻だったのはある分会長の「特別昇給分などいらないから、査定給はやめろ」の意見。「そうだ、そうだ」の声に執行部はまったく対応できませんでした。
 1月19日の支部評議員会は、本部が提案否決を恐れて意識的に評議員を動員せず、「定数に3人足りない」と流会にしました。そして「執行委員会で承認を決めた」として県評議員会決定に持ち込み、4月からの導入を決めたのです。私は支部評議員会で「査定給は道州制の一環。執行部は道州制攻撃についてどう考えているのか」と弾劾しました。執行部は「情報が入ったらお知らせします」と木で鼻をくくる答弁。現場の闘いを徹底的に圧殺する、これが体制内労働運動だ! その打倒こそ階級的労働運動の前進だと、いやが上にも確信が強まりました。
 日教組本部が文科省とのパートナー路線に転換して以降、執行部があらかじめ攻撃の受け入れを決め、「もう決まったこと」と現場に押しつけてくるやり方によって、現場を無力感が支配してきました。しかし査定給導入は不安、不満がくすぶる現場組合員の怒りに火をつけたのです。
 私の分会では以前から査定給について反対で意志一致してきましたが、導入が決まった今、多くの分会で「これって大変なことではないか」と論議が始まりました。それを先頭で組織しているのが、「体制内執行部と対決して、動労千葉のように闘う福教組・日教組をつくろう」と奮闘している組合員です。その意志と決意は、全国教研集会で日教組本部・広教組本部の転向・変質を見て一層強くなっています。

 査定給に反対し「40秒のスト」へ

 査定給・免許更新制反対、道州制反対の職場闘争をつくるためにも、今卒業式の「日の丸・君が代」不起立の拡大は決定的に重要です。私がその決意で職員会で不起立を宣言すると、これまで凍り付いていた職員会の雰囲気は一変しました。
 B分会は昨年、職員会で一人の不起立宣言を先頭に全組合員が「日の丸・君が代」反対を表明し、予行演習では複数が不起立しましたが、今年は昨年以上に反対意見が続きました。「発言を聞いてどう思うのか」と校長に迫ると、か細い声で「皆さんのおっしゃるとおりです」。それでも強行するなら40秒のストライキをやるのみ! 不起立したことのない分会員が「今度は座る」と言っています。C分会の組合員も「執行部と対決し、分会員の団結を求めた自己解放的な不起立をやるぞ」と闘っています。
 福岡ではこれまで、不起立者は多くいても、職務命令や処分はありませんでした。目立たない、見えない、広がらないからです。今年はこの転換をかけ、職場闘争としての不起立に挑戦します。
 教育労働者にかけられている攻撃のすべてが道州制攻撃です。教育労働者の自己解放をかけて、一切の攻撃を跳ね返す闘いとして、不起立を職場で広げます。私たち仲間の合言葉は「昨年からもう一歩前に出た不起立闘争をやろう。職場闘争を闘う人を自分以外にもう一人つくる」です。
 労働者は必ず決起します。仲間を徹頭徹尾信頼して闘っていこう。

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週刊『前進』(2383号3面3)(2009/03/16 )

焦点 「海賊法案」の成立阻止へ

 戦後の歴史画する侵略法

 麻生政権は3月13日に海上警備行動を発令し、護衛艦2隻を東アフリカ・ソマリア沖に派兵して、「海賊対策」と称する商船やタンカーなどの「護衛」に乗り出す方針を決定した。14日には広島県の呉基地から護衛艦「さみだれ」と「さざなみ」2隻の派兵を、抗議闘争のただ中で強行した。これは海外派兵と日帝の侵略戦争政策の歴史的エスカレートであり、徹底的に弾劾しなければならない。
 中東海域という遠洋での「海上警備行動」は、政府自身が「脱法的行為」と認めるほど、現行憲法の枠を決定的に踏み破る攻撃だ。政府はこの既成事実を先行させることで、今国会に「海賊対処法案」=ソマリア沖派兵新法を今後直ちに提出し、その成立を突破口に、さらに自衛隊を常時海外に展開させる派兵恒久法の制定を狙っている。絶対に粉砕しよう。
 日帝・麻生政権は、「中国が(ソマリアに)軍艦を送った」(麻生首相)ことに激甚に反応する形で、現行自衛隊法の「海上警備行動」を脱法的に拡大解釈し、ソマリア沖派兵を強行した。世界大恐慌が日々進行し、他方でイラク・アフガニスタン侵略戦争の泥沼的敗勢で米帝の中東支配・世界支配が崩壊的危機にある中で、今や海上交通路(シーレーン)の要衝であるソマリア沖には、中国などを含めて米欧日の全帝国主義国が、「海賊対策」を口実に艦船を勢ぞろいさせつつある。これは中東石油権益とシーレーンをめぐる帝国主義間・大国間のすさまじい争奪戦、争闘戦そのものである。
 日帝の改憲攻撃はこの間、安倍政権の崩壊で一定の「足踏み」を余儀なくされてきた。安倍・福田のぶざまな破産を引き継いだ麻生政権も、大恐慌に直撃されつつ、統治能力は解体状況で政権最末期の危機にある。だが日帝・麻生は政治危機が絶望的であればあるほど、外への侵略戦争政策を激化させている。この間の「日米同盟強化」の動きや、海上警備行動を発令してのソマリア沖派兵、それに続く「海賊対処法案」の提出と成立策動は、その激しい表現だ。実際、「海賊対策は警察活動」と強弁して、自衛隊法82条の海上警備行動を拡大解釈する日帝・麻生のやり方は、強引極まりない。
 「海賊対策」で自衛隊を出すとは、かつて日帝の中国侵略で、帝国陸軍が「匪賊(ひぞく)討伐」と称して中国人民の抵抗運動を武力で弾圧し、盧溝橋事件(1937年)を口実に全面的に中国侵略戦争を拡大していった手口と同じだ。「海賊対策」を理由にすれば、中東石油やシーレーンの支配を狙う侵略戦争に、いくらでも突っ込めるということなのだ。
 ソマリア沖派兵の強行に続く「海賊対処法案」は、「武器使用規制の緩和」で「海賊船」=相手船舶の船体射撃を「正当防衛」でなくても可能とし、さらに日本船だけでなく外国船舶も「護衛」できる内容だ。それは、米軍や英独仏軍とも共同行動が可能ということだ。これは公海上での集団的自衛権の行使そのものでもある。
 ソマリア沖派兵を徹底弾劾し、「海賊対処法案」を絶対に粉砕しよう。さらに派兵恒久法制定を断じて許すな。イラク反戦6周年の3・20渋谷大デモの爆発で、労働者階級の勝利を切り開こう。

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週刊『前進』(2383号3面4)(2009/03/16 )

焦点 労使共同宣言体制粉砕を

 連合が首切り攻撃の先兵

 09春闘は金属大手の集中回答日を前に山場を迎えた。「ベースアップなど論外。定期昇給の維持も困難」と叫ぶ資本に、自動車総連や電機連合など連合指導部は早々と総屈服を決め込んでいる。
 日帝・総資本は現に大量首切りを強行しつつ、「雇用維持」をペテン的に押し出して賃下げをたくらんでいる。「雇用か賃下げか」を迫るその手法は、体制内労働運動の全面屈服を取り付けるために何度も用いられてきたものだ。
 だが、世界大恐慌が本格化する中で、資本の攻撃はさらに居丈高なものになっている。日産は、大幅減産・操業短縮とともに「社員のアルバイトを容認する」と言っている。派遣労働者を切り捨てるだけでなく、正規雇用の労働者に対しても“まともな賃金は出せないからダブルジョブでもトリプルジョブでもやってくれ”とうそぶいているのだ。これこそが、連合や日本経団連、とりわけJR総連カクマル・松崎明が唱える「ワークシェアリング」の正体だ。
 連合の全面屈服は、こうした攻撃をさらに加速させている。連合と日本経団連は1月15日に、「雇用安定・創出に向けた共同宣言」を締結した。これに続き3月3日には、政府に政労使の緊急協議の設置を申し入れ、「雇用の安全網整備」へ共同要請を行った。
 その要請案の中身は、なんと「雇用調整助成金の拡充」「ハローワークの充実」とか「今後成長が見込める分野への円滑な労働移動を推進する」などというものだ。つまり大量解雇や賃下げ攻撃と闘わず、それを認め前提とした上で、今後もさらに首切りを行うために、失業者救済のための「セイフティーネット」を整備しろということでしかない。資本の攻撃の先兵に連合がなっているのだ。
 そもそも連合と日本経団連が結んだ「労使共同宣言」は、「我が国は、これまでも大きな経済危機を労使の努力で乗り越えてきた経験がある」とか、政労使が一丸となって「未曽有の難局を乗り越えていく」などと叫んでいる。
 だが、この間、「派遣切り」を始め労働者を大量に解雇している張本人こそ、日本経団連会長・御手洗のキヤノンを始めとした資本家たちではないか。解雇撤回を掲げて資本と闘うことこそ労働組合の最大の課題ではないのか。ところが連合は、「労使一丸」をうたって“資本は敵ではありません”と表明し、大資本の救済を「労使共同」で推進しているのだ。
 実際、1月15日の連合と日本経団連の「労使共同宣言」締結以降、資本は一斉に大規模な首切り計画を打ち出し、その実行に着手した。全労働者に襲いかかっている首切り攻撃は、連合指導部の総屈服によって誘発されたのだ。
 さらに日本経団連は、「雇用創出」を名目とした「日本版ニューディール」を提言した。その最大の柱は道州制導入だ。公務員労働者360万人を、いったん全員首切りにすることが「雇用創出」策だとは、ふざけきっている。
 日本経団連と連合の「労使共同宣言」体制を粉砕し、連合指導部を打倒し、動労千葉の大幅賃上げを掲げた春闘ストを先頭に、09春闘と3・20全世界一斉大デモの爆発へ全力で闘おう。

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週刊『前進』(2383号4面1)(2009/03/16 )

 労農連帯かけ3・29三里塚大結集を

 北延伸阻止・市東さんの農地守れ

 世界の労働者と農民に展望示す“空港絶対反対・農地死守”の原則

 斉田 猛

 3・29三里塚全国集会まで2週間を切った。北総大地を埋める労働者・農民・学生の大結集を実現しよう。資本主義の命脈が尽き、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する階級情勢において、三里塚闘争の位置は決定的だ。何よりも43年間「農地死守」の原則を貫いてきた地平が全国・全世界の労働者・農民に闘いの展望を示している。3・20渋谷大デモと3・29三里塚全国総決起集会を大成功させ、市東さんの農地を守り、10月北延伸工事完成―来春開業の攻撃を粉砕しよう。
(写真 2月3日、農地死守裁判弟1回公判に向け反対同盟先頭に千葉市内をデモ)

 日帝を追いつめた三里塚43年の地平

 世界大恐慌の深まりはとどまるところを知らない。金融大恐慌から実体経済の崩壊へ、帝国主義は自らの新自由主義政策が招いた破局に深々とはまりこんでいる。
 われわれは、資本主義の歴史的生命が終わりを迎えたという時代認識をはっきりさせ、「革命」を掲げ猛然と闘いぬいてきた。昨年11・2労働者総決起集会の大成功以降、労働者・農民・学生の闘いの前進は特にめざましい。国鉄分割・民営化=新自由主義攻撃を根幹で打ち破った動労千葉は、今日その勝利の地平を堅持しながら全世界の闘う労働運動の国際連帯の中心に位置している。森精機ストをはじめ動労千葉に続こうとする全国の労働者の闘い。処分・弾圧を恐れず法大当局の暴力支配を打ち破る学生の闘い。国鉄1047名解雇撤回闘争の新たな出発をかちとった2・16国鉄春闘集会。西郡の2・26住宅追い出し強制執行実力阻止闘争。道州制決戦の突破口を切り開いた3・6大阪府庁前行動など。
 反対同盟は09年、1・11団結旗開きを皮切りに、市東孝雄さんの農地を守りぬく闘いを前進させてきた。3・8動労千葉結成30周年のつどいでは、韓国、アメリカの闘う労働運動の代表とともに、「車の両輪」として労農連帯のきずなを圧倒的に確認した。
 今こそ3・20渋谷デモを道州制粉砕を掲げ爆発させよう。「ストライキとデモで戦争とめよう」の闘いを圧倒的に実現し、3・29三里塚の勝利へ前進しよう。
 三里塚闘争の勝利の地平を確認したい。
 その第一は、新自由主義攻撃を粉砕し、日帝の空港政策を追いつめたことである。
 第二は、日帝権力・空港公団(現成田空港会社=NAA)の反対同盟破壊を許さず、脱落派をたたき出して、絶対反対路線のもと、反対同盟の不抜の陣形を守りぬいたことだ。三里塚は「農地死守・実力闘争」の原則をあくまで貫き、ついに土地収用法を粉砕したのだ。
 第三は、動労千葉を先頭とする階級的労働運動と団結することで労農同盟の地平を切り開いてきたことである。この三里塚闘争の魂が、今日職場生産点から立ち上がった労働者と共鳴し結合しているのだ。

 裁判闘争と現地闘争陣形の強化を

 3・29闘争の第一の課題は、市東さんの農地を死守する闘いを一層強固につくり出すことだ。
 日帝・国土交通省、NAAは市東孝雄さんに対して農地法を使っての農地収用という前代未聞の攻撃に訴えてきている。現在、市東さんの農地をめぐっては三つの裁判が闘われている。
 @06年10月にNAAが市東さんを「不法耕作」と称して提訴した耕作権裁判。A07年6月に市東さんが、農地の賃貸借契約解除に許可を与えた千葉県を提訴した行政訴訟。B08年10月にNAAが市東さんを不当提訴した農地法裁判。
 市東さんが祖父の代から90年にわたって額に汗し耕してきた耕作地を奪うために、NAAはおよそ考えつく限りの違法・脱法、デタラメを使って襲いかかってきた。
 特にBは、現闘本部先の畑のみならず市東さんの居宅前の畑、離れ、作業所など生活・営農基盤を根こそぎ奪う凶暴なものだ。この攻撃を粉砕するために、3・29三里塚現地への大結集をかちとろう。
 市東さんの農地を守りぬく圧倒的な陣形をつくらなければならない。
 まず裁判闘争である。現在、市東さんと反対同盟は、現闘本部裁判などを含め、月に1回以上の裁判闘争を闘っている。NAAが苦しまぎれに民法や農地法による提訴を乱発した結果だ。だから裁判員制度―司法制度改悪の最先端で激突が始まっている。3・12現闘本部裁判での忌避された仲戸川裁判長によるビデオリンクによる証人調べ、反対同盟証人の不採用、「結審」の強行は、その最大の攻撃だ。弁護団を先頭とした法廷内での闘いに全力を挙げると同時に、司法反動の先兵・千葉地裁を包囲・圧倒する傍聴闘争を毎回やりぬこう。
 そして現地実力闘争陣形の圧倒的強化である。市東さんの畑を十重二十重にとりまく労農学人民の結集力の強化である。
 市東さんはNAAの買収攻撃を根本的に拒絶し、「1億8千万円の金より、1本100円の大根を作り続ける」と決意を表した。
 市東さんの敢闘精神は、反対同盟43年の闘いと団結のたまものである。動労千葉との40年以上にわたる労農連帯の成果でもある。これに比して、4者4団体派は、国鉄分割・民営化以来22年にわたり「解雇撤回・原職復帰」を掲げて闘われてきた国鉄1047名闘争をわずかの金で売り渡し、屈服・解体へと導こうとしている。どちらに大義と勝利の展望があるかは明らかだ。

 日帝の国策=成田空港完成は絶望的

 3・29全国集会の第二の課題は、暫定滑走路北延伸攻撃を打ち破ることである。闘う労農学人民は、北延伸攻撃の凶暴性と破綻性を見すえ、全力で打ち返そう。
 北延伸は、今年10月完成―フライトチェック―来春3月開業という日程に合わせて工事が強行的に進められている。成田新高速鉄道などの付帯工事が農家の目と鼻の先で行われており、「北延伸開業」のキャンペーンも始まった。
 だが、北延伸はすでに破産している。欠陥はなんら解消されないどころか矛盾が拡大されるだけだとNAA自らが認めている。滑走路の長さが2500bでは短くてアジア近距離便にしか使えない。誘導路は天神峰現闘本部と市東さんの畑の存在によって「へ」の字に曲がったままだ。南側飛行直下を2度もくぐる欠陥新誘導路や高速道路をまたぐ進入灯も「世界に例を見ない」と報道されるありさまだ。
 何よりも三里塚反対同盟自身が北延伸攻撃にびくともせず、むしろ空港建設計画を破産に追い込んでいることに勝利感を持ち自信を深めている。02年の暫定滑走路開業と今回の北延伸により、平行滑走路は本来の位置から大幅に北側へと追いやられてしまった。暫定滑走路を2500bに延長してジャンボ機を飛ばすぞ、という脅しはすでに打ち破られている。
 しかし、絶望的であるにもかかわらず、成田空港の「完全空港化」は、日帝にとって他に代えることのできない死活のかかった国策だ。成田からの撤退や成田の現状維持・固定化などの選択肢はありえない。
 2月23日、国交省は羽田空港に関して5本目の滑走路の検討に着手することを明らかにした。「空域が過密」「騒音問題が深刻化する」など、マスコミからも実現性が危ぶまれているが、攻撃を躊躇(ちゅうちょ)していられないほど日帝の危機は深い。
 その直後に国交省とNAAは、2010年以降の成田空港の発着回数を今より25%増しの年25万回に引き上げる方向で検討を始めたことを明らかにした。(3月7日「『アジアのハブ』へ競争力」とマスコミが報道)
 これらの意味するものは何か。崩壊の危機にある日帝の延命戦略は、道州制による国・自治体丸ごと民営化・戦争国家化と労働組合運動解体、アジア侵略・勢力圏化攻撃以外にはありえないということだ。この勢力圏化を「アジア・ゲートウェイ戦略」として策定した安倍内閣は打倒されたが、この延命戦略は国交省や農林水産省、日本経団連によって準備され、推進されているということだ。
 そして日帝は、「アジアのハブ空港」の座をめぐる韓国・仁川空港や中国・上海空港、香港空港などとの争奪戦に勝ちぬくことをあらためて国家目標として据えようとしている。
 3・29全国集会は、日帝のこのような延命戦略そのものとの対決点となっている。

 農業・農民切り捨てと農地強奪許すな

 3・29集会の第三の課題は、農業・農民切り捨て、農地破壊と対決し、労農連帯の闘う陣形をつくり出すことだ。
 麻生内閣は2月24日、農地法改悪案を国会に提出した。その核心的内容は、農地法の命である第1条「耕す者に権利あり」の破壊である。「所有から利用へ」と称して農地を農民から奪い取り、企業・資本の手にゆだねることが狙いだ。
 この農地強奪は、公務員360万人の首を切る道州制攻撃と連動している。2月13日に発表された日本経団連の「農地制度改革に関する見解」は農地法改悪を「道州制の基盤を作るもの」と明記した。
 何よりもWTO(世界貿易機関)ドーハラウンドが決裂を重ねる中で、成田はFTA/EPA(自由貿易協定/経済連携協定)の推進を軸としたアジア・ゲートウェイ戦略の重要な柱をなす。安価な農産物を輸入し、工業製品を輸出するためのFTA/EPAで国内農民・農業は絞め殺される。
 農民の間では「このままでは生きられない」という危機感と怒りが充満しているにもかかわらず、既成の農民組織は1952年農地法制定以来のこの大攻撃に対し「農地法改悪反対」のスローガンすら掲げられないのが現状だ。
 労働運動と同様、農民の闘いにおいても、体制内派の屈服を突き破って300万農民の怒りを解き放つ闘いは待ったなしだ。反対同盟は、日本農民の先頭で農業・農民切り捨て攻撃と闘い、300万農民に檄(げき)を飛ばすことを決意した。それは、今回の農地法改悪との真正面からの対決であり、さらに、労農連帯、労農同盟の地平を農民の側から大きく飛躍させる闘いでもある。

 党派闘争貫き青年の獲得へ

 3・29大結集と一体の闘いとして、三里塚現地攻防に全力で勝利しよう。3月2日、千葉県知事・堂本暁子が敷地内東峰部落に潜入し、「国やNAAとの仲介の労をとりたい」などと言いつつ空港反対農民宅を突然訪問した。当然にも跳ね返されたが、この切り崩し策動を断じて許すことができない。これを合図とした地域反動の組織化がたくらまれている。飛行回数30万回化などに怒りを強める周辺地域住民と合流・連帯しよう。
 また、成田の軍事空港化、巨大補給基地化との闘いを一層強化しよう。反対同盟が一貫して日帝の戦争政策と対決し、「軍事空港阻止」を掲げてきたことの決定的意味が、米軍再編、自衛隊派兵情勢のもとで一層明らかになっている。
 さらに、この3・29大結集への過程が激烈な党派闘争としてあることを確認しよう。83年の3・8分裂において反対同盟は闘争破壊、条件派化攻撃と激烈に闘い、脱落派と決別した。塩川一派の「第4インターせん滅戦への自己批判」は、自らが転向の道を選んだだけでなく、不屈の反対同盟をあわよくば脱落派、条件派、4者4団体=体制内運動におとしめ変質させようとする悪質な策動である。これと徹底的に闘おう。
 闘争の創成期である60年代、70年代には生まれてもいなかった青年労働者、学生が次々と三里塚の闘いに触れ、決起する情勢だ。日本プロレタリア革命の勝利、労農連帯を基礎にした三里塚闘争の勝利は若い諸君の双肩にかかっている。
 援農・現地調査に訪れ三里塚の大地を踏みしめよう。3・20―3・29に全力で決起し、不屈に闘う市東さんの農地を絶対に守りぬこう!

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週刊『前進』(2383号4面2)(2009/03/16 )

 反対同盟は訴える (上) 事務局長 北原鉱治さん、天神峰 市東孝雄さん

 労農・国際連帯で闘う 事務局長 北原鉱治さん

 三里塚闘争は43年目の春を迎えた。振り返ってみるとさまざまな思い出が胸に去来する。この地は国策としての空港建設の強行が行われるまでは豊かな緑野だった。今はその場所に所狭しと滑走路・誘導路やいびつな施設が立ち並び、航空機は殺人的な騒音をまき散らしている。警察・機動隊はわが物顔に闊歩(かっぽ)している。
 かつて数え切れぬほどの多くの労働者、学生がこの地で闘い、負傷し、命を落とした者もいる。ここにはその血がしみこんでいる。そしていわれなき罪名を着せられ、今もって獄につながれている者もいる。反対同盟・農民とそれに連なるおびただしい数の人びとの執念が空港の完成を阻んでいるのだ。
 第1次代執行、第2次代執行、岩山鉄塔の攻防、横堀要塞(ようさい)における開港阻止決戦、2期工事阻止決戦、成田治安法との闘い――三里塚で大小の実力闘争が展開されてきた。私自身も地下壕戦に率先して立ち、生死の境を生き延び、つねに反対同盟の先頭で闘ってきた。
 時代の状況は、青年労働者が理不尽に首を切られ路頭にほうり出され、生きることさえままならないという大変厳しいものだ。青年が自分の未来を描けない。三里塚においても農地法を悪用して農地を収奪しようと、NAAと県、裁判所らが一体となって襲いかかっている。「有事」の名のもとにこの成田空港には米軍50万人が飛来する態勢がつくられようとしている。戦争への道が再び敷かれていることを見過ごすことはできない。
 私の「青春時代」は第2次大戦のさなか海軍においてだった。多くの人の命が失われるのを目の当たりにした。闘いの中で若い人びとの笑顔を見るたびに思う。このような戦争を二度と繰り返してはならないと。
 かつての3・8分裂において、金と暴力の脅しに屈して反対同盟に悪罵(あくば)を投げて反対同盟から去っていった者がいた。こうした試練をのりこえて、われわれは今動労千葉との連帯、国際連帯の強固なきずなを一層固めて闘っている。私は今でもつねに「これでいいのか」と自問自答しつつ闘っているが、三里塚が代償を求めず、国家権力と非妥協で闘い続けてきたことは、かけがえのない財産だ。
 3・29全国総決起集会は、市東さんの農地を守る決定的な闘いだ。全国の心あるすべての人がこの大地に立ってともに闘うことを切望します。

 権力の農地強奪と対決 天神峰 市東孝雄さん

 私の農地問題での裁判に毎回多くの人が駆けつけてくれて、お礼を申し上げます。NAAが私の耕作地を卑劣な手段で取り上げようとしているわけだが、土地の位置の特定が間違っていたということをこれだけはっきり突きつけてやったのに、居直っている。これは許せない。現闘本部裁判、一坪共有地裁判とともに、これからも私の土地の裁判闘争に全力で取り組む。裁判所は反動判決を狙っているだろうが、徹底的に闘います。
 NAAは躍起になって暫定滑走路を伸ばし、「へ」の字誘導路をまっすぐにしようとしているわけだが、この世界的な経済の落ち込みで航空需要も激減しているし、これ以上便数を増やそうなんて本当におかしな話だ。実際に韓国の仁川空港を利用する方が海外に行く人にとっては安いし便利みたいだね。
 このたびの農地法改悪の動きは「高齢化」「後継者不足」「耕作放棄地」などの問題を出して「集落営農」などということをうたっているが、結局今の家族経営の農家を切り捨て、企業が参入しやすくして利益をあげろということだろう。だが経営規模を大きくしたからうまくいくとか食糧自給率が上がるとか、そんな小手先の問題ではないと思う。
 もともと農家は利益がうんぬんというよりも、「食っていければいい」というものだった。だが「売り上げだ、もうけだ」などと言いながら農業で食っていけない現実をつくってきたのが今の自民党政府・国家権力ではないか。何より、空港建設のためにじいさんの代から耕してきた農地を奪うようなことを平気でやるのが、権力の本質だ。
 動労千葉結成30周年の集会に出たが、多くの人びとが参加しすごい熱気だった。韓国の民主労総もそうそうたるメンバーが来て口々に三里塚と動労千葉をたたえていて、あらためて労農連帯の大きさを感じた。動労千葉で若い人たちががんばっていることはすばらしいことだ。また学生たちも多く参加していたことはうれしい。私たちも若い農民を育てなくてはならないね。
 今労働者も、賃金を下げられ、職を奪われ、多くの人が食べていけないところに追い込まれている。その一方で「給付金」と称してお金を配ろうという。今の政治がおかしい方向に行っているのは誰の目にも明らかだ。そう気づいたら、すべての人が3・29にこぞって集まってほしい。ともに闘いましょう。 

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週刊『前進』(2383号4面3)(2009/03/16 )

日誌'09 2009年 3月4日〜10日

 米軍1万2000“9月イラク撤退”/北朝鮮「衛星迎撃なら報復戦」

●米軍艦が石垣入港を通知 在日米海軍が日米地位協定に基づいて米海軍艦船を4月初旬に石垣港へ寄港させると海上保安庁に通知した。寄港するのは佐世保基地(長崎県)所属の掃海艦「パトリオット」と「ガーディアン」の2隻とみられる。石垣市長は「民間港の軍事利用は絶対に認められない」として反対を貫く姿勢。(4日)
●うるま市に米軍ヘリ不時着 米軍嘉手納基地に向かっていた米海軍ヘリ(MH―60)2機が悪天候のため、沖縄県うるま市浜比嘉島の浜辺に不時着した。ヘリは約10分ほど待機した後、離陸した。ヘリが不時着した浜辺は浜集落に隣接し、近くに浜中学校がある。けが人はいなかった。(5日)
●普天間飛行場で燃料漏れ 米軍普天間飛行場北側の燃料タンクからジェット燃料約3千gが流出していたことが分かった。沖縄防衛局によると、約260gを回収したが、残る約2700gは未回収。米軍がジェット燃料の流出を確認したのは3日。沖縄防衛局には流出事故2日後に外務省を通じて防衛省から連絡があった。(5日)
●米ロ、新核軍縮へ交渉 クリントン米国務長官とラブロフ・ロシア外相がスイスのジュネーブで会談し、今年末で期限が切れる第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新たな核軍縮条約について、年内の締結を目指す方針で一致した。(6日)
●麻生「沖合」言及せず 麻生首相が就任後初めて沖縄を訪問し、仲井真知事らと面談した。麻生は普天間移設問題で「早期に解決に取り組みたい」と述べた。代替施設の沖合移動については「答える段階にない」とした。米軍普天間飛行場や名護市辺野古などの視察は行わなかった。(7日)
●米軍1万2千、9月撤退 イラク政府は、イラク駐留米軍の1万2千人が9月末までに撤退することで米側と合意したと発表した。オバマ米大統領が表明した来年8月末までの全戦闘部隊の撤退方針を具体化したものとみられる。1月に発効したイラク米軍駐留協定では、今年6月末までにイラクの都市部から、11年末までにイラク全土からの米軍撤退を定めている。(8日)
●「衛星迎撃なら報復戦始める」 北朝鮮の朝鮮人民軍参謀本部は、発射準備を進めているとみられる長距離弾道ミサイル「テポドン2」について「われわれの平和的な衛星に対する迎撃行為には、最も威力ある軍事手段で即刻対応する」「迎撃手段だけでなく、本拠地に対する報復打撃戦を始める。迎撃は戦争を意味する」とする報道官声明を発表した。(9日)
●嘉手納に特殊機続々 米空軍嘉手納基地に、米軍が2機しか保有しない赤外線カメラでミサイル発射や軌跡を探知する電子偵察機RC135Uが飛来した。2月中旬頃から偵察機能を持つ特殊な米軍機が次々と飛来。日米韓が長距離弾道ミサイルとして警戒する北朝鮮の「衛星」発射に関連した動きの可能性が高い。電子偵察機RC135S(コブラボール)2機、上空から地上を撮影するU2高度偵察機1機などが待機している。(9日)

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週刊『前進』(2383号5面1)(2009/03/16 )

 全国寮生は3・20渋谷デモへ

 入寮募集停止を撤回させ富山大新樹寮廃寮阻止を

 労働者・学生の団結が勝利の道

(写真 昨年6月29日、サミット反対のデモに立ちあがった学生と労働者。団結の力で機動隊を粉砕【東京】)

 1929年を超える歴史的な世界大恐慌のもとで、全国大学で当局・資本・国家権力が自治寮つぶしに踏み込んできている。われわれの愛する寮を奪い、寮生の誇りと団結を奪い、暴力的に従わせようとする自治寮つぶしの攻撃を絶対に許すことはできない! 全国の寮生は、世界大恐慌に団結を固めて立ち向かおう! 新自由主義政策のもと、いったいいくつの素晴らしい自治寮がつぶされてきたか。寮をつぶしてきた資本主義体制は、歴史的崩壊を開始した。3・20渋谷デモに立ち上がり、「生きさせろ!」と立ち上がる全国・全世界の労働者・学生とともに「富山大新樹寮廃寮阻止!」の声を上げよう! 法大闘争と連帯し、東北大学有朋寮闘争を超える新樹寮闘争の大爆発を切り開こう!

 新自由主義政策のもとでの自治寮つぶしを粉砕しよう

 2月25日国立大学入試当日、闘う新樹寮生と全国の寮生は、富山大当局の一方的な入寮募集停止・改修・寮自治破壊攻撃に対して、断固として自主入寮募集闘争に立ち上がった。「大学当局が本気になったら勝てない」と寮生に制動をかける体制内執行部をぶっ飛ばし、愛する寮を守るための誇り高い闘いが始まったのだ。
 世界大恐慌の本格的開始のなか、毎日のように労働者の大量解雇が報じられている。学生に対しては親の解雇・賃下げ、学費の高騰、寮の廃止の攻撃だ。労働者・学生が団結して闘う以外に、生活や権利を守れない時代だ。闘わない体制内執行部が用意する屈服の先にはなんの展望もない。自主募集闘争に立ち上がった彼らとともに団結して立ち上がることこそ、この時代に対する寮生の唯一の正しい回答だ。
 学費が払えなくなり、全国の高校・大学で多くの仲間が教育を奪われ追い出されている。埼玉のある県立高校では、一学年200人の生徒のうち、80人もが高校をやめた。こんな時代に「入寮募集停止」だと? こんな攻撃を正当化する道理などどこを探してもない!
 しかも、この攻撃は寮の民営化攻撃であり、寮自治破壊の攻撃だ。体制内寮執行部は「募集停止を受け入れて改修されても、寮自治が残る可能性がある」などと言って幻想をあおっている。しかし、地域の資本が金を出して行われる改修工事の先にあるものは、寮を金もうけに利用する民営化だ。寮生が団結して自ら寮を運営し、闘って学生の生活を守り抜いてきた誇り高い寮自治を、紙切れ一枚で労働者の首を切っている資本家連中が守るわけがない。
 たった2割の信任しか得ていない富山大学・西頭学長を無理やり再選させた資本家連中! まさに大学自治を破壊しているではないか。何より、改修工事は一方的な大学当局の決定であり、寮生の意思は百パーセント無視されている。これこそ寮自治を破壊する宣言そのものであり、これへの屈服の先に寮自治の防衛・発展などない。
 ではどこに展望があるのか。それは、寮生・学生の怒りと団結にこそある。闘わない執行部は「新入寮生を入れたら処分される」と主張し、寮に入りたいと連絡してくる受験生を断っている。
 しかし、ふざけるなということだ。親を解雇され、仲間がクラスから去らざるを得ない現実に輪をかけて廃寮! どうやって大学に通えというのか!
 受験生の怒りは処分ぐらいで消し飛ぶものではない。東北大学有朋寮の廃寮阻止闘争では、入寮募集停止攻撃のなか入寮した古郡陸君が3年にもおよぶ無期停学処分を引き受けながら、寮の委員長として立ち、バリケードを築いて寮に立てこもって闘った。こうした怒りと結合して闘えば、廃寮攻撃など絶対に打ち破ることはできる。「寮に入れないか」と次々と問い合わせてくる受験生の数の多さに、その展望は証明されている。
 サブプライムローンの崩壊に端を発した資本主義経済の大崩壊。アメリカ1位の保険会社AIGの損失が50兆円を超えると報じられている。この3月の決算が歴史的な大損失をたたき出す。家のない労働者に無理やり住宅ローンを貸し付けてもうけ、払えなくなったら警察を導入して家を奪い取る「貧困ビジネス」。こんなことを繰り返してきたやつらには当然の報いだ。
 しかし、彼ら資本家は数百兆円規模の国家財政による救済を受け、さらに労働者の首を切って切って切りまくり、すべての矛盾を労働者・学生に押しつけようとしている。そして大学も「3月決算危機」から無縁ではない。証券など資産運用に1000億円以上の学費を投資している大学が、大学600法人のうち公表されているだけでも8法人、法政大学も650億円以上使っている。しかし、彼らは「大学がつぶれる時代に、寮などぜいたくだ」と、寮生に責任を転嫁して攻撃を強めるに決まっているのだ。
 こんなあり方を許していいのか。さんざん「自己責任」を繰り返してきた資本主義はさっさとつぶれろ! いや、寮をつぶし、学生を食い物にしてきた資本主義はこの手でぶっつぶしてやろう!
 自治寮に住む寮生は、全学生の生活・権利を守る闘いを先頭で闘ってきた。すべての学生の教育を受ける権利が脅かされるこの時代こそ、寮生が団結して立ち上がり、展望を切り開こうではないか。

 廃寮阻止の決戦は民営化=道州制攻撃との激突点だ

 結局、闘わない執行部の主張は「寮自治を売り渡しても寮の建物が残ればいい」というものだ。こうした主張と真っ向から対決してきた仲間が生み出した「自治寮つぶし絶対反対」のスローガンは、歴史を動かす重大な意味を持っている。
 自治寮廃寮阻止決戦は、寮の民営化=道州制攻撃との激突点だ。大恐慌にあえぐ日本帝国主義は、最後の延命策として道州制に体制の存亡をかけている。道州制は、自治体の丸ごと民営化、公務員の大首切りと労働組合解体攻撃だ。道州を独裁支配する大資本家が生き残るために教育・病院・住宅などあらゆるものを民営化し、6千万労働者階級全体を虫けらのように殺していく。その渦中に大学は投げ込まれ、大資本が大学を独裁支配していくということだ。
 経団連など資本家階級は、「病院も寮も自立しろ、赤字のものはすべてつぶせ」と言っている。しかし、医療や教育で金もうけをするという考え方自体が200パーセントも間違っている。資本家階級が運営する「寮」など寮ではない。そんなものに教育を保障する力などない。だからわれわれ寮生が自治寮として運営してきたのだ。
 こんな当然のことすら保障できないというのなら、断固自治寮廃寮攻撃を阻止し、大学も寮も学生の手で運営するのみだ。自治寮と民営化、自治寮と資本主義は根本的に非和解だ。資本主義打倒の世界革命へ、寮生は立ち上がろう。
 体制内執行部は「予算を出してもらっているのだから当局には逆らえない」と言う。しかし、その予算とは、もとは学費と労働者が働いて払った税金だ。教育に金を使わないというなら、大学の理事会をやめてもらう以外にない。
 われわれ寮生は、寮に住み、今まで奪われてきた仲間との団結を肌で感じ、自らの力で寮を運営していく喜びを知り、自治寮に魅了され、団結して生きる生き方を知った。今まで散々競争させられてきた学生が、仲間と団結する生き方を選択する、寮で培った生き方に無限の可能性が込められる時代だ。だから、自治寮の寮生の誇り高い闘いの歴史が、今こそ輝きを放って全学生を獲得する時なのだ。
 法大闘争を見よ。集会やビラまきで停学・退学処分を受け、デッチあげ逮捕者はのべ88人。学費は証券取引に消え、学費未納で多くの学生がたたき出されている。こんな大学の私物化を許せるか。大学は金もうけの道具ではない!
 4月24日、処分を受けた文化連盟の仲間たちが、「不当処分撤回! 監獄大学粉砕!」を掲げて法大解放の1000人集会を呼びかけている。暴力職員やガードマンの暴力支配をぶち破り、大学を学生の手に取り戻し、学生運動の夜明けを刻印する決定的闘いになる。闘う法大生を始め、全国の学生は「1人の仲間も見捨てない」を掲げて闘い、もはやこの団結は国家権力の度重なる弾圧でも破壊することはできない。
 全国で、全世界で立ち上がる労働者の闘いを見よ。職場を奪われ、誇りと団結を奪われ、未来を奪われる大量解雇に対して、ストライキでそのすべてを奪い返す闘いだ。京品ホテルの労働者は、資本の倒産・解雇攻撃に対して実力で職場を占拠し、自主運営を行った。団結した労働者には資本・国家権力を打倒して社会を運営する力があることを闘いによって示したのだ! 動労千葉は、「労働者はストライキで戦争協力を実力で拒否し、戦争を止める歴史的任務を持っている」と訴えている。
 時代のキーワードは「団結」だ。団結すれば何でもできる。「仲間を裏切ることはできない」――自治寮で寮生が培ってきたこの生き方を全世界の労働者・学生がいま選択し、歴史を動かそうとしている。

 大恐慌は資本主義の終わり動労千葉スト連帯―3・20へ

 大恐慌は、資本主義の終わりだ! 資本主義経済は奈落の底へと転落し、全世界の労働者・学生が「資本を救済するな!」「生きさせろ!」の怒りと闘いを爆発させている。労働者・学生が団結して立ち上がることに歴史選択がかかった。これが全世界一斉行動としての3・20渋谷デモだ。団結して当局・資本と闘い、寮自治を守りぬいてきた寮生こそが最先頭で立ち上がろう。
 派遣切りに内定取り消し――労働者・学生の怒りが全社会を覆っている。闘いの核心は、この怒りに依拠して闘うことであり、資本・当局にお願いして救済してもらおうとする体制内執行部をぶっとばして闘うことだ。16日〜19日の春闘集中回答日は、労働者の怒りの大きさとは逆に、賃下げ・首切りの嵐になろうとしている。なぜなら労働組合の体制内執行部が闘いをつぶしているからだ。
 650万人の労働者を組織する連合の幹部は、よりによって首切りをしている張本人の経団連と「労使共同宣言」を発した。連合幹部はしきりにワークシェアリングを提案、言っていることは「一気に大量解雇をやるな、ゆっくり首を切らないと治安問題になる」ということだ。ここに危機もチャンスもすべてある。だからオバマも麻生も労働組合の闘いをつぶし、革命をつぶすことに必死になっている。
 法政大の入試では、なんと140人の受験生が「処分撤回」の署名に応じた。そして受験生の怒りに結合する自主募集を闘った寮生の闘い。体制内執行部の制動をぶち破って闘うこと、社会にあふれる労働者・学生の怒りに依拠して闘うことだ。09年冒頭の闘いは、この勝利の路線を獲得したのだ。
 動労千葉が3月17日から19日にストライキに立ち上がる。「『労使共同宣言』をぶっとばし、すべての労働者・学生は怒りにまかせて立ち上がろう」と魂で訴えるストライキだ。3・20渋谷デモも、まさにこうした闘いだ。全国の寮生は「自治寮廃寮化阻止!」の怒りで3・20に集まろう。全国の労働者・学生とともに民営化粉砕・資本主義打倒、新樹寮廃寮阻止闘争を先頭に、全国自治寮死守の闘いを大爆発させよう!

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週刊『前進』(2383号5面2)(2009/03/16 )

 「大運動」が呼びかけ 裁判員制度実施を阻止しよう

 4・21日比谷全国集会へ

 裁判員制度の実施を阻止する全国集会が4月21日(火)夕、東京・日比谷公園の野外音楽堂で開かれる。主催は「裁判員制度はいらない!大運動」。弁護士の高山俊吉さん、臨済宗僧侶の玄侑宗久さん、漫画家の蛭子能収さん、作家の嵐山光三郎さんらが呼びかけた、裁判員制度廃止を掲げた全国集会だ。
 この大集会は、裁判員制度実施予定日の1カ月前に設定された。高山弁護士は「4・21に5千人を集めたら勝てる」「(歴史的決戦行きの)バスに乗り遅れるな」と訴えている。3月決戦を猛然と闘い抜き、4・21の大爆発をともに闘い取ろう。
 裁判員制度阻止は、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化していく一大階級決戦である。もはや「ひとつの課題」とか「ひとつの戦線」というレベルのものではない。支配階級と労働者階級の非和解の、決定的で歴史的な激突点である。労働者人民の自己解放的な大反乱に必ず発展していく闘いである。
 そもそも裁判員制度は、2004年に国会でなんの議論もなく全会派一致で成立したものだ。しかし労働者人民の8割以上が今も反対や拒否を表明している。かつてないような対決構造だ。ここに階級対立の真の姿が現れている。
 日本共産党や社民党は細々と「実施延期」を言っているが、まったくの大ペテンだ。事実、全労連は“良い裁判員になろう”というリーフレットを配っている。連合は“安心して裁判員になろう”と言っている。本当に許せない! 労働者人民の怒りの決起で打倒しよう。
 裁判員制度は司法制度改革の柱である。支配階級は「規制緩和に伴って司法制度改革が必要になった」(樋渡利秋検事総長)とはっきり言っている。つまり司法改革とは、大失業と戦争の時代に対応する新たな治安管理体制を築くことであり、@弁護士激増と「司法支援センター」導入によって人権擁護の弁護士を絶滅し、A裁判員制度導入によって労働者人民を国家支配の担い手にするという大攻撃である。
 樋渡は「国民の意識を変えるために生まれたのが裁判員制度だ」と言っている。この意味の重大性を真剣にとらえなくてはならない。裁判員裁判は年間3千数百件と言われる。裁判員になるのは年間約2万人だ。候補者として裁判官との面接を強要されるのはその10倍以上だろう。候補者通知は毎年数十〜100万人に送られる。これを10年続ければ大変な数だ。それに加えて「仕組みを知って、りっぱな裁判員になろう」という学校教育が始まっている。子どもたちの意識も根本から変えられていくということだ。
 だが勝利の展望は大いにある。裁判員制度を導入する以外にない支配階級に対して、真っ向から立ち向かっていく労働者人民の団結を圧倒的に拡大することである。
 全会派が賛成して決め、連合や全労連などが総力で推進するこの制度を、階級的大結集で粉砕する闘いが4・21全国集会とデモだ。やり抜こう!
(写真 昨年11月22日、600人参加のデモ【東京】)

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週刊『前進』(2383号5面3)(2009/03/16 )

 西郡闘争 市長と議会を徹底追及

 “強制執行の暴挙許さない”

 末光市議と森本さん先頭に

 3月5日の八尾市議会は、2月26日の住宅追い出し=強制執行阻止の闘いの勝利をそのまま持ち込み、部落解放同盟全国連合会西郡支部、八尾北医療センター労組、八尾北命と健康を守る会が全力で決起した。個人質問に立った末光道正議員と森本政二さんを先頭とした傍聴団がひとつになって、田中市長と市議会を徹底的に弾劾した。
 2月7日、市長会で田中は橋下知事と会談した。そこで意気投合して道州制を推進しようとしている。田中が施政方針で掲げる「地域分権」「自律都市」「まちづくり」や、「八尾市立病院への地方公営企業法の全部適用」も道州制攻撃だ。なんでも民営化し、労働者の団結を破壊し、大量解雇・住宅追い出しの道州制攻撃こそ森本さんへの強制執行だ。
 2・26闘争は、これを6千万労働者の最先頭で階級的団結で対決し、はね返した。議会中断中に田中は、末光議員に「警察を呼ぶぞ」と言った。闘いによって追い詰められた田中の敗北宣言だ。力関係は一変したのだ。
 末光議員は、まず冒頭で「田中市長は機動隊を導入し、森本さんに強制執行の暴挙を行った。徹底的に弾劾する」「私は議員でも医者でもなく労働者として団結し、八尾北労組でストライキに決起し、逮捕覚悟で座り込み、正面を守り抜いた」と真正面から追及した。
 さらに、@森本さんの明け渡し提訴を決めた議案は、住宅管理課によって06年9月議会最終日に提出され、一度の審議もせずに決められたことを暴き出した。議会そのものが森本さんの命を「虫けら」扱いしたのだ。あらためて怒りがこみ上げてくる。A「2月25日に森本さんの店を封鎖したフェンス建設は、今年度の西郡整備予算から出し、2月18日に決めた」と八尾市は答えた。老朽化した住宅の修繕などは自力でやれと放棄しながら、追い出しのためには即予算を執行した。しかも地元業者を導入して対立をあおる、地区協と一体の団結破壊を断じて許さない。
(写真 市議会闘争に向け総決起集会。田中市長と市議会に怒りをたたきつける【3月5日 八尾市役所前】)

 地区協打倒の情勢切り開く

 森本さんも声を張り上げ、「みんなちゃんと審議したんか」「地区協の声だけ聞いて」「田中市長は人殺しだ」と追及した。議長は森本さんにまで退場命令を出した。許せない。田中は顔を引きつらせ議場から逃げ出した。末光議員は「警察を入れたらええやないか! 道州制=まちづくりは弾圧だと問題がハッキリする」と傍聴団と一体になって弾劾した。吉村(地区協)も共産党や他の議員もじっと聞き入るしかなかった。大勝利だ!
 この闘いは、八尾市の手先=地区協を暴き出し、打倒する情勢を切り開いた。吉村は翌日の個人質問で「供託は滞納だ。追い出されて当然」「自分は応能応益を承認し、そのとき見返りを求めた」と発言した。コーポラティブ住宅など土地転がしがまさにこれだ。
 体制内との党派闘争こそ労働者の怒りを解き放ち、恐慌を革命に転じる導火線だ。森本さんを先頭とした2・26決起は地区協打倒=道州制粉砕、橋下・田中打倒の突破口だ。動労千葉の春闘ストライキと結合し「生きさせろ!」ゼネストへ、3・20首都へ総決起するぞ!
 (八尾北医療センター労組員・青木麻季) 

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週刊『前進』(2383号5面4)(2009/03/16 )

 日程 3・29全国総決起集会

 暫定滑走路北延伸10月完成粉砕 市東さんの農地を守ろう 農地法改悪=改憲攻撃粉砕 成田を軍事基地にするな
 3・29全国総決起集会
 3月29日(日)正午 成田市天神峰 反対同盟員所有地
 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
 【会場への行き方】成田駅からタクシーで「東峰十字路」まで約2500円。車は、成田インターから国道295号線、日航ホテルの所を左折し小見川県道、東峰十字路近くへ。

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週刊『前進』(2383号6面1)(2009/03/16 )

 森本さんとベランダで最後まで闘い勝利感 全国連西郡支部・八尾北労組 大山真

 西郡の住宅闘争が、6000万全労働者の最先端の闘いであり、資本家や国・行政には絶対反対、弾圧・国家権力には非妥協の闘いの中に勝利の道があることを確信し、階級的団結で強制執行に立ち向かい完全に勝利した。
 前の晩から森本さんと合流した。早朝より2階ベランダから八尾北労組を先頭に、解同全国連西郡支部、杉並支部、品川支部、全国の労働者の合流を目の前に見て、西郡の歴史が動く時が来たと感じた。店の前に座り込んでスクラムを組み、一歩も通さない気迫と自信に満ちた顔だ。
 午前10時ごろ、八尾市住宅管理課が約70〜80人で来たが、スクラムを組み一歩も引かない体を張った激突戦だ。
 2階でも森本さんの発言はドンドン変わっていった。八尾市住宅管理課と地区協のウソとだましと脅しによる強制執行を弾劾し、「おれは団結に生きる。団結があれば何もいらない。こわいものなどない!」と言い切った。国家権力を使っても裏口からしか入れず、一人ずつしか連れ出せない。森本さんの「われわれは勝利したぞ」でみんなの顔には、充実感、勝利感が満ちあふれた。
 資本家や国・行政は差別を利用して労働者と部落の労働者とを分断し、団結させない攻撃を行ってきた。大恐慌になり、病院、学校、住宅、自治体を壊滅する民営化攻撃が道州制だ。その手先となる全国連本部、解同本部派=地区協の正体が露骨に浮き上がってきた。この村支配をぶち破る闘いが貫徹されたのだ。
 われわれは誇り高き労働者階級だ。道州制粉砕へと前進する!

 前夜から泊まり込み正面玄関を死守した 関西合同労組大阪東部支部 吉野牧子

 前夜から森本さん宅に泊まり込み、”森本さんへの強制執行絶対阻止!”と、腹をすえて闘いに挑んだ。逮捕された時はどうやって過ごそうか。(長期)完黙は当然! オモシロおかしく過ごす方法など。
 25日から森本さん宅の前に金網が張られた。抗議で一時中断させたが、また張ってしまっていた。許せない! 怒りがこみあがる。警備が交代で見張っていた。明日は、絶対正面から中には入れない! どんなことが起きても。
 深い眠りにはならなかった。朝早く外からの仲間を待つ。はちまきをねじり手首に巻き、腕を組み位置についた。執行官が来る前にみんなと合流できて、ムラの人たちに参加を呼びかける。7時になっても8時になっても執行官たちは来ない。やっと来た。私たちは正面玄関前に腰を下ろしたまま、腕に力を入れた。
 金網の双方でやり合ってる声が聞こえる。みんなの方へ行きたかった。仲間が頑張ってる! とうとう権力が来た。なお腕に力が入る。だが裏からだ。気になる、「仲間を返せ」のコールが……。「あっ、誰か」と不安が……。
 でもしばらくして森本さんが「大勝利。これからも団結に生きる!」の声に深く感動して涙がにじんだ。一体になれた誇りと喜びを感じ、団結のすばらしさを実感した。
 腹をすえて挑んだけれど、結果としては一番安全地帯で少し物足りなかった。誰一人逮捕させることなく、正面から一人として入らせなかった仲間。お疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。

 労働者との団結に部落解放あると確信 全国連西郡支部青年部 団結強

 2月26日午前7時よりの森本さんへの強制執行を阻止するため、全国の労働者や学生さんたちとともに決起しました。八尾北医療センターもストライキを決行し一緒に闘いました。
 森本さんの店の周りはバリケードで仕切られ、団結つぶしの弾圧をしてきていました。このような闘いは人生初めての出来事で私は緊張感に包まれていました。
 強制執行開始の予定時刻より3時間遅れで敵はやって来ました。市職、警備員、機動隊あわせて200人くらい来たでしょうか? 「来たぞ! 敵を絶対入れさせないぞ! スクラムだ! 負けてたまるか!」すごい激突になりました。これが一揆だ! 革命だ!
 敵は労働者の団結を恐れ、正面から入ることができませんでした。「守ったぞ!」。圧倒的な勝利!勝利!勝利! 市職員は私たちの顔を見ることもできず、目をそらしていました。
 「労働者は正規も非正規もない。民間もない。差別もない。みんな労働者はひとつなんだ」。その言葉どおりです。皆ひとつになりました。私も達成感がありましたし、団結に生きる森本さんから熱く強い決意表明もあり、私自身も胸が熱くなりました。体温も上昇(笑)。感動のあまり涙もあふれてきました。学生さんたちとも抱き合い、勝利を分かち合うことができました。
 私たち部落民(労働者)は国・行政や、資本家たちがつくった差別により労働者と分断されてきましたが、それを打ち破り、同じ労働者とともに団結して生きることこそが勝利する道であり、展望であり、またそこに部落解放があると確信しています。
 生きさせろゼネストに向けみなさんとともに生きていきます。遠方から駆け付けてくださった皆さん、そして見守ってくださった皆さん、ありがとうございました。ともに頑張りましょう。

 道州制をけちらして国変える出発点築く 全国連西郡支部 綾瀬心

 2・26強制執行実力阻止は、私たちが思い描いていたとおりの歴史的な闘いになった。全員が逮捕覚悟でのぞみ、西郡に大きなうねりを巻き起こした。八尾市の汚いやり方に腹の底からの怒りが噴火し、天にとどろく火柱を上げ、一人ひとりがガチで全力を出し切り、見事な迫力で勝利した。
 前日フェンス工事へ抗議後、村を分断させる八尾市と地区協への怒りに燃え、八尾市へ八尾北労組ストライキ宣言を持って行った。
 翌朝午前5時30分、八尾北医療センターを出発。前日より人数が増えていることに“ヨッシャ!”と力が入った。警備員に「人殺しの手先になるんか? ここから入らせたらあかん!」と抗議した瞬間、私の前に皆がササッと並んで警備員を説得、こちらの味方につけた。スゴイッ!
 いよいよ機動隊が森本さんの家へ。2階のベランダから連れ出される姿に怒り爆発、「ふざけるな!」とベランダに向けて叫ぶ。ドキドキしていた私の横に仲間が来てくれて「不当逮捕許さんぞ仲間を返せ!」と叫ぶ。
 裏口では全学連が機動隊に投げ飛ばされたらしく心配していたが、八尾北労組も激しく闘い、皆をとりもどした。大勝利。敵権力は裏からしか入れなかった。一人の逮捕者も出さなかった。そのことが参加した全員の感動と自信につながった。勝利後のデモの途中で空き地に空っぽの護送車が3台、ザマー見ろ!
 さあ、今からが勝負! ドンドン勝って住宅を取りもどし、道州制をけちらし、国を変えよう!

 6年ぶり春闘第1波時限ストを打ち抜く 沖縄(南部)一般合同労組 岸本典堅

 3月6日午前7時半より沖縄バヤリース労組は、始業時間に食い込む09春闘第1波時限ストに立ち上がった。実に6年ぶり、団結をよみがえらせ拡大するためのストだ! しかも、スト現場におっとり刀で介入して来た上間社長の不当労働行為をグウの音も出ない形で暴き切った。「ストって、やっぱ楽しい!」と意気上がる労働者と、ワジワジー(イライラ、もんもん)する社長たちの消耗した姿の落差がおもしろい。続く第2波ストは、3・27だ! いよいよ、沖縄からの「生きさせろ!」ゼネストが始まった。
 すべては09春闘「生きさせろ!」ゼネストを呼びかけた「団結ニュース」が職場で話題になったことから始まる。職場の労働者は、正直言って団結することの難しさを痛いほど知り抜いている。困難だからこそ、本物の団結の必要性と素晴らしさを見抜く力を持っており、強烈に求めているということだ。
 3・6ストライキは、同時に橋下打倒・道州制粉砕!大阪府庁デモと一体の闘いとしてかちとられた。

 「派遣切り」と闘う移住労働者がデモ 東京 森崎真一

 3月8日、渋谷の宮下公園で移住労働者たちが、大恐慌下で激化する「派遣切り」や労働者の使い捨てに抗議する集会とデモを行うと聞いて行ってきました。
 会場に着くと、陽気な音楽が聞こえ、さまざまなカラフルなのぼりが見えました。その数約400人。米欧系、アジア系、ラテン系、アフリカ系などのさまざまな国からの移住労働者で狭い公園がほぼいっぱいになっていました。去年よりはるかに数が多いとのことでした。
 集会では、移住労働者の代表が、働いても生きていけない低賃金や頻発する賃金未払い、さ末な理由での派遣切りの実態、差別や頻繁な職質、強制送還の実態をこもごも弾劾しました。それでも彼らは明るい表情で、このような理不尽な攻撃と闘い続ける決意を明らかにしていました。
 集会での移住労働者たちの活気と闘う決意があふれた発言には感動しましたが、組織者の側から発言した日本人の組合関係者の発言は、セーフティーネットの確立や、労働者救済を要求する立場からの発言であり、率直に言って大きな温度差を感じました。
 現在、日本には215万人を超える外国籍の労働者が生活しており、うち160万人が移住労働者だそうです。しかも移住労働者のほとんどが非正規雇用や派遣労働者であり、この間の大恐慌情勢のもとで、真っ先に首切りにあっているとのことでした。
 集会後の周辺一周デモは圧倒的でした。むしろ旗を先頭に、200人のてい団が二つ、元気な音楽と、「首切り、派遣切りをやめろ」「労働者の使い捨て、物扱いをやめろ」「外国人の犯罪者扱いをやめろ」「警察は、不当な職務質問や嫌がらせをやめろ」などのシュプレヒコールが夕暮れの渋谷の街中に響き渡り、飛び込みの参加者も続々とありました。
 参加した移住労働者たちの闘う決意にあふれ逆境に負けない明るい姿を見て、階級的労働運動路線こそ、この人たちと私たちが合流する唯一の道であると確信しました。団結して、3・20渋谷デモを闘おう!

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週刊『前進』(2383号6面2)(2009/03/16 )

 法大弾圧裁判 5・29法大デモ弾圧裁判第1グループ、7・24弾圧、4・27弾圧

 5・29弾圧1グループ 内海君が堂々証言 法大当局との闘争史語る

 3月9日、5・29法大デモ弾圧裁判第1グループの第11回公判が東京地裁で開かれた。
 冒頭、陪席裁判官の交代に際して弁護人が「本件は公訴棄却すべき事案だ」との更新意見を述べたのち、内海佑一君の被告人質問が行われた。
 第二教養部自治会委員長や学生会館学生連盟理事などを担ってきた内海君の歴史は、法大当局との闘いの歴史だ。2004年の学生会館解体強行以降、学生同士の交流や団結を破壊しようとする法大当局の攻撃と先頭で闘ってきた経緯が明らかにされた。
 内海君は彼自身も逮捕された06年3・14弾圧を「けっして忘れることはできない」と徹底弾劾した。その後、法大当局が強行した退学処分など「絶対認めないし従わない」との決意は、キャンパスの学生の怒りと結合した。5月19日、処分発動の当日には、内海君をたたき出そうとする法大当局を、逆に数百人の学生が包囲して実力で阻止した。
 これら一切の闘いの結晶が08年5・29決起だ。07年に激化した学友会解体=文連解散攻撃との内海君の闘いは「ひとりの仲間も見捨てない」文連サークル員の決起と結びつき、法大当局による文化連盟の恩田君への処分攻撃と帝国主義強盗会議=サミットを串刺しにして粉砕する闘いとして爆発したのだ。
 5・29闘争の正義性と勝利性を明らかにした内海君は最後に、「3月20日、イラク反戦6周年の渋谷デモに立ち、4月24日、法大1000人集会の大成功をかちとる。法大の受験生も『もはや資本主義は終わりだ』と語っている。法大と全国学生の闘いをゼネストへ」との檄を発した。
 次回3月25日の被告人質問は内山佳久君、後藤玲子さん、山本進君の3人だ。断固勝利しよう。

 7・24弾圧 闘いの正義を主張 鈴木君、市川君が当局弾劾

 3月10日、7・24法大弾圧裁判が行われ、鈴木研也君、市川知寛君が被告人質問に立った。
 鈴木君は07年後期、学友会解体攻撃と闘うサークル員と一緒に闘うために法政大学に行った。そして、現在の文化連盟執行部である齋藤君や恩田君と出会った。
 法大のサークル員は自主解散に向かう当時の執行部のもとで格闘しており、鈴木君に対してもどう闘ったらよいかと議論をしかけてきた。「他大生だから受け入れない」ということは一切なく、サークル会議で一緒に議論し、会えば声をかける関係になっていた。
 鈴木君は、「増田の言う『学外者は出ていけ』というのがいかにちっぽけか。法大生のためと言いながらまったく見ていない。いったい何なんだ」と弾劾した。
 市川君は非正規労働者だった03年、法大生が呼びかけたイラク反戦のキャンパス集会・デモに参加し、「自由で解放的だと感じた」。その後、東海大の学生となったが、大恐慌が始まる一方で塩川一派が「革命情勢じゃない」と脱落するのを見て、「このままでいいのか」と悩んでいる時に10・17法大弾圧があり、「闘うべき時に闘わなければ」と法大闘争に決起した。
 5・29弾圧後、ジャパン・プロテクションのガードマンに膝蹴りを受け、全治1カ月の大けがを負ったが、「文連の闘いを勝利させたい」とケガをおして闘った。そして7月24日、集会からの帰りに何の容疑かもわからないまま逮捕された。
 市川君は、「まったく不当な勾留だ。増田に聞きたいことも山のようにある。聞く機会を奪ってどうやって判決を出すのか」と弾劾。「4・24で処分撤回させる。ゼネストやるから覚悟しろ」と怒りをたたきつけた。
 2人の証言の正義性に打ちのめされた検事は自信なく反対尋問をやろうとしたが、完全黙秘の前に一瞬で粉砕された。
 次回18日は検事の論告求刑だ。そもそもたった1週間で求刑ということ自体が許せない! 3・20に向けて求刑を迎え撃つ傍聴闘争に立とう!

 4・27弾圧 証言不採用を弾劾 弁護側最終弁論で激突

 3月11日、法大4・27暴行デッチあげ弾圧裁判が行われ、友部博文君への6カ月という不当な求刑に対する弁護側の最終弁論が闘いとられた。
 逮捕以来、約2年に及ぶ激闘の締めくくりにふさわしく、裁判所との激突から開始された。
 弁護人は、法大5・29デモ弾圧裁判で証言した清宮隆前総務部長の公判調書を、本件でも採用するように要求し続けてきた。しかし福崎伸一郎裁判長はこれを認めず、前回2月26日も調書の採用を拒否し、まともな説明もせずに逃げ回り、本来の最終弁論の予定を途中で終わらせるという暴挙に及んだ。弁護人はこれを徹底的に弾劾した。
 清宮は、3・14弾圧の首謀者のひとりであり、事前に警察と計画し、学生をキャンパスに引き入れ、自分が110番通報したことなどを明らかにしている。その後も法大生の怒りと闘いが拡大したため、入構禁止の仮処分などの法的措置を検討したが、顧問弁護士に「むずかしい」と言われ教職員や警備員の「自助努力」による実力排除方針をとったことなどを法廷で自己暴露した。
 4・27弾圧は、集会を準備していた友部君や新井君らに二十数人の教職員と警備員が、無言のまま襲いかかる中、デッチあげられた政治的弾圧だ。清宮証言は、なりふり構わず襲いかかった法大当局の暴力的な正体を浮き彫りにした。この真実から目をそむける裁判所の態度は「すでに判決は書いてある」と言わんばかりの反動だ。
 1時間にわたるやり合いの末、友部君の被告人質問の再開をその場でかちとり、清宮証言の内容が友部君の発言をとおして確認された。
 そしてついに、68nにも及ぶ弁護人の最終弁論が読み上げられた。時間切れとなったが、2日後の13日に弁護人の最終弁論の残りと、友部君の感動的な最終意見陳述がかちとられた。
 いよいよ3月24日が判決公判だ。全力で結集し、法大当局徹底弾劾・友部君の無罪をともにかちとろう。
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 法大裁判に集まろう!
★3月16日(月)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
  第10回公判 午後1時30分開廷
★3月18日(水)7・24建造物侵入デッチあげ裁判
 第9回公判(論告) 午後1時30分開廷
★3月24日(火)4・27「暴行」デッチあげ裁判
  友部博文君への判決 午前10時開廷
★3月25日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
  第12回公判 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷。
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を

★富山大学ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
第7回公判 3月17日(火)午後2時開廷

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週刊『前進』(2383号6面3)(2009/03/16 )

 針田耕一同志を追悼する

 党を献身的に支え続け労働運動に注いだ情熱

 革共同東京南部地区委員会

 針田耕一同志が1月27日未明、入院先の病院で73歳の生涯を閉じました。党を運動的にも物質的にも献身的に支え続けたかけがえのない同志へ、東京南部地区委員会として心から哀悼の意を捧げます。
 針田同志は22年前に拡張型心筋症という難病の発作で生死の境をさまよって以来、針金のような身になるまで体重を絞り込む節制と生への限りない執念で活動を続けてきました。
 1月8日、重い心不全状態で入院。立ち上がることもままならない衰弱した体でありながら、見舞った同志たちに「2月には退院するよ」と気丈に振る舞っていました。この革命情勢を前にして死んでたまるかという強い意志を、私たちはけっして忘れることはありません。
 針田同志は、東京学芸大学に入学して後の1956年、日本共産党に入党。卒業(58年)とともに、東京都の教育労働者となり奥多摩の小学校へ赴任、ブンド(共産主義者同盟)に加わりました。ブンドの解体とともに革共同に合流し、62年秋の三全総の地区党建設方針に基づき三多摩地区委員会結成に参加しました。
 その後、大田教組拠点化のため東京南部地区に移籍、針田同志を迎えて南部地区党は、国鉄・全逓・教労・医療などの拠点化にむかって進撃していきました。
 それは同時に、プロレタリア独裁樹立に欠くことのできない地区党建設を憎悪する反革命カクマルとの激烈な党派戦争でした。とりわけ75年3・14反革命直後の報復戦は熾烈(しれつ)を極めました。地区党の総力あげた対カクマル戦への国家権力の大弾圧(南部弾圧)にもさらされました。
 カクマルの襲撃を受けて足を骨折する重傷を負いながら、木刀で撃退した武勇伝を針田同志から聞いたこともあります。学校を転々と泊まり歩きながら拠点を守り抜くために生死をかけて闘い抜く毎日でした。
 彼は無類の酒好きで、小学生の教え子から「先生、酒臭い」と言われながらも「バレンタインチョコは一番多かった」と自慢げに話していた記憶がよみがえります。対カクマル戦の最先頭で屹立(きつりつ)し、生死をかけた戦争を破天荒に生き抜いた革命的教育労働者、それが針田同志でした。
 86年ごろ、その針田同志を拡張型心筋症という難病が襲いました。「いつ死んでもおかしくない」と医者に言われながら、心臓に負担をかけないよう30`台まで体重を絞り込む節制の毎日を貫きました。病欠を繰り返しながらも58歳まで教壇に立ち、94年に退職。気付けば東京都の病欠最長記録保持者となっていました。
 この時期、針田同志は針田家の私財をすべて党に惜しみなく拠出し、そのことをかぎつけた国家権力からの張り込み・尾行・脅しを連日連夜受けながらも不屈に闘い抜いていました。党への献身性を最後まで貫いた誇り高き労働者同志でした。
 特筆すべきことは、対カクマル戦と闘病をのりこえて労働組合活動を2003年に再開したことです。東京西部ユニオンに加わり労働相談を一から学びつつ、04年7月、満を持して「一般合同労組なんぶユニオン」を立ち上げました。08年9月まで初代委員長を全うしました。常に「革命の最前線に立ち続ける」と言い続け、労働組合に情熱を燃やし続けた同志でした。
 しかし、その同志をしても体制内思考を克服することは容易ではありませんでした。ユニオンは「労働運動の力で革命を」を貫く労働組合になり切れず苦闘していました。
 針田同志が革命家として活動を開始したのが56年、その人生は55年体制との闘いであったと言っても過言ではありません。針田同志とともに、われわれも55年体制がつくり出した体制内勢力と自らの「体制内思考」を打破するために七転八倒してきました。
 しかし、針田同志との路線的一致をかちとる真剣な細胞的議論が決定的に弱かったのです。地区党の団結が問われました。針田同志と細胞的議論を再開しようとした矢先、あなたは帰らぬ人となってしまいました。慙愧(ざんき)の念に堪えません。
 針田同志。あなたが愛してやまなかったユニオンは、今日、資本と非和解で闘い、職場実力闘争で団結をつくり出す階級的労働組合としてよみがえり、激戦激闘の渦中にあります。
 南部地区党は、4者4団体派を始め体制内勢力との党派闘争を貫き、青年労働者を絶対に獲得し、階級的指導部をつくり出すために徹底的に闘います。
 針田同志。「労働運動の力で革命を」の闘いをこれからもともにやり抜きましょう。

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