ZENSHIN 2009/02/23(No2380 p06)

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第2380号の目次

(写真 「解雇撤回!」の旗のもと09春闘勝利へ団結 会場を埋めた労働者・学生は、動労千葉の3月春闘ストライキを先頭にして国鉄1047名の解雇撤回、09春闘勝利へ総決起することを誓いあった【2月16日 東京・すみだ産業会館】)

1面の画像
(1面)
イラク反戦6周年 3・20全世界一斉デモへ進撃を
「労使一丸」の連合本部打倒し首切り・賃下げにストで闘おう
2・26西郡住宅強制執行阻止せよ 記事5面
3・6道州制粉砕・橋下打倒闘争へ
記事を読む  
2・16集会 1047名解雇撤回へ800人
動労千葉先頭に新たな出発(2月16日)
記事を読む  
(2面)
動労千葉 3月中旬にスト配置
定期委で決戦態勢  結成30周年、新たな挑戦へ(2月14日)
記事を読む  
4者4団体の裏切り許さず
“これが労働者の生き様”  2・16労働者集会の発言から(2月16日)
記事を読む  
2・16集会の基調報告(要旨)
「解雇撤回」の旗のもと労働者の怒り総結集を(2月16日)
記事を読む  
国労5・27臨大闘争弾圧粉砕!2・27論告弾劾集会へ
有罪・解雇阻む新たな闘いを
記事を読む  
国労5・27弾圧裁判 “暴処法は団結破壊法”
荻野小樽商大教授が証言(2月13日)
記事を読む  
日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判 記事を読む  
(3面)
自治労本部が道州制の先兵
“絶対反対”の闘いの圧殺を狙い労組が公立病院民営化を逆提案
3・6道州制反対!橋下打倒! 大阪府庁前行動へ
記事を読む  
春闘討論集会開く  関西自治体労働者
“3・6行動へ本当の団結を”(2月8日)
記事を読む  
〈焦点〉 大恐慌に無力、保護主義へ  オバマの景気・金融対策 記事を読む  
〈焦点〉 御手洗の犯罪性と道州制  裏金と脱税で「親友」逮捕 記事を読む  
日程 2009年国際婦人デー闘争 記事を読む  
(4面)
“JP労組中央は退陣せよ”
労組交流センターが中央委闘争  ベア放棄と労使一体を弾劾(2月18日)
記事を読む  
海自ソマリア沖派兵阻止を
呉現地闘争に立とう  革共同広島県委員会
記事を読む  
呉基地に申し入れ  海自隊員に出兵拒否訴え(2月14日) 記事を読む  
広島教労集会 6人が不起立宣言
体制内執行部と対決貫き(2月11日)
記事を読む  
日誌 2009年 2月11日〜17日
ジブチが自衛隊の使用認める/海兵隊移転費を海空軍にも充当
記事を読む  
(5面)
八尾市による住宅追い出し粉砕!
2・26強制執行実力阻止へ(革共同東大阪地区委員会)
記事を読む  
塩川一派の敵対粉砕を
第4インターに「自己批判」し三里塚闘争の原則解体に走る(田宮龍一)
記事を読む  
三里塚耕作権裁判 提訴を即刻取り下げよ  “メモ”でNAAは破綻した 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
〈簡易・迅速・有罪〉許すな
迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧4同志無罪確定を
2・14集会“裁判勝利と革命へ”(2月14日)
記事を読む  
法大弾圧裁判(2月12、16日) 記事を読む  

週刊『前進』(2380号1面1)(2009/02/23 )

 イラク反戦6周年 3・20全世界一斉デモへ進撃を

 「労使一丸」の連合本部打倒し首切り・賃下げにストで闘おう

 2・26西郡住宅強制執行阻止せよ 記事5面

 3・6道州制粉砕・橋下打倒闘争へ

(写真 「解雇撤回!」の旗のもと09春闘勝利へ団結 会場を埋めた労働者・学生は、動労千葉の3月春闘ストライキを先頭にして国鉄1047名の解雇撤回、09春闘勝利へ総決起することを誓いあった【2月16日 東京・すみだ産業会館】)

 オバマ・麻生・御手洗を倒せ

 麻生政権と御手洗・経団連を打倒する決定的チャンスが来ている。日帝は、08年10〜12月期のGDPが12・7%マイナス成長(年率換算)となったことに大打撃を受けつつ、すべての矛盾と犠牲を労働者に押しつけようとしている。今や大恐慌をプロレタリア世界革命へと転化する労働者階級の行動と組織と団結が、情勢を根底的に揺り動かす。どんな小さな職場や街頭の闘いも、革命に直結しようとしている。
 米帝オバマ政権は、ブッシュ以上に反革命的政策にかじをきっている。オバマのいう「変革」や「人権」はすべて、世界大恐慌の危機を労働者への階級戦争と外への侵略戦争の激化で突破するための、帝国主義的「挙国一致」政策でしかない。景気対策法の「バイ・アメリカン条項」は1930年代以来の保護主義政策であり、大資本の救済と戦争への攻撃だ。
 「階級協調」や「階級融和」の思想で、オバマへの幻想をあおる一切の動きは地獄への道だ。資本主義の時代、資本家の時代は終わったのだ。この時代認識でとことん一致し闘おう。
 労働者は直感的に見抜いている。階級意識を曇らせているのは、帝国主義のイデオロギー攻撃に屈服する体制内労働運動であり、われわれ自身の「体制内思考」だ。これをぶち破るのは労働者階級である。労働者にはその力がある。現に、11月労働者集会派が日米韓の国際的団結をもって、ひとつの敵と対決している。その中心に動労千葉がすっくと立っている。
 イラク反戦6周年の3・20全世界一斉大デモは、世界の労働者階級が「大恐慌を革命へ」の旗を高く掲げ、”資本と非和解的に対決する労働者の国際的団結だけが戦争を止める力だ!”と宣言する闘いだ。東京渋谷・代々木公園に5000人の怒りを全国から結集しよう。実力デモの爆発で歴史をぬり変えよう!

 階級的団結を拡大し闘おう

 3・20の大爆発に向け、まず第一に、階級的団結を拡大して闘おう。
 ブルジョアジーが「3月危機」に脅える中で、「歴史を変える春闘」への重大な勝利が切り開かれている。2月16日、動労千葉主催の「国鉄1047名解雇撤回! 09春闘勝利! 2・16労働者総決起集会」は、800人の大結集をもって、第2次国鉄決戦勝利と09春闘爆発への総決起を宣言した。
 動労千葉の春闘ストを先頭に、職場から資本・体制内指導部と対決して闘うという決意があふれた。それは労働者魂を解放し、歴史選択・体制選択をかけた党派闘争の最先頭に、第2次国鉄決戦が立つことを示した。
 一方、4者4団体は同じ日、「星陵会館」に細々と集まり、民主党・鳩山や公明党の発言に小躍りし、「政治解決」を嘆願し、現場組合員の発言を抑え込む「国鉄闘争収拾集会」を開いた。彼らは絶望を組織しているのだ。
 この4者4団体路線および「労使共同宣言」を絶賛する自治労本部などと、革命を圧殺するためにワークシェアリングを絶叫するカクマルJR総連=松崎は、ひとつながりになっている。
 国鉄1047名解雇撤回、09春闘勝利をストライキで闘うためには、体制内労働運動の打倒こそがかぎだ。連合本部や日共スターリン主義、カクマルを始めすべての体制内勢力、反革命勢力が、「解雇撤回」を降ろし、資本主義の危機の救済者になり果てている。ここが敵の弱点だ。これを暴きぶっ飛ばす闘いを、新版『甦る労働組合』(中野洋著)の実践として貫き、第2次国鉄決戦勝利と「生きさせろ!」ゼネスト貫徹へ、階級的団結を拡大して闘いぬこう。
 動労千葉はライフサイクルを、団結破壊・外注化・賃下げとの闘いとして、職場闘争の日常的展開の力で阻止し、制度自身を粉砕する展望をも開いている。青年労働者を獲得して前進するこの動労千葉の決起に、全国の全職場から続こう!

 大恐慌―鮮烈な時代認識で

 3・20の大結集に向けて、第二に、鮮烈な革命的時代認識をもってとことん勝負しよう。
 中川財務・金融相の辞任劇は、日帝政治委員会の危機のとてつもない深さを暴き出した。「かんぽの宿」問題に象徴される民営郵政の危機、キヤノン・御手洗が連座した犯罪など、日帝支配はまさに最末期だ。麻生政権も御手洗・日本経団連も未曽有の危機にあり、ボロボロだ。
 先のG7が示したものは、世界大恐慌の底知れない深まりであり、帝国主義各国の財政赤字の天文学的膨張や、保護主義と争闘戦の激化だ。米帝も、EU帝も、日帝も、金融と実体経済にまたがって1929年を超える大恐慌に直撃されつつあり、政策の無力性にあえいでいる。「世界の工場」と言ってきた中国もついに減速し、ゼロ成長に突入しつつある。
 オバマは上下両院で約72兆円もの景気対策法案を可決させたが、大恐慌には基本的に無力だ。オバマは結局、一切を階級闘争、労働運動の破壊にかけてくる。UAW(全米自動車労組)を屈服させての「ジョブズ・バンク」制度廃止に続き、医療保険解体や大リストラを激化させている。
 日帝の危機は米欧よりも一層深刻だ。GDPも、輸出も、鉱工業生産指数も、すべて2けたのマイナスで、底の見えない戦後最大・最悪の危機へと突入している。
 こうした中で日本経団連は、連合との「労使共同宣言」をバックに、非正規労働者に続き正規労働者への解雇攻撃をも開始した。2月9日には「日本版ニューディールの推進を求める」との声明を発表、国家的プロジェクトの立ち上げを要求し、「雇用のセーフティネット」とは大量解雇後の「社会の不安の払拭」とも公言している。
 この国家的プロジェクトとは、道州制導入である。改憲クーデターそのものである道州制は、何よりも国家丸ごとの民営化であり、360万人の公務員のいったん全員解雇であり、自治労・日教組を始め労働運動全体を解体する攻撃である。
 しかもこの道州制を推進しているのが連合本部であり、自治労、日教組、JP労組の体制内指導部だ。ここが4者4団体をも支えている。
 4者4団体派による動労千葉排除と1047名解雇撤回闘争の解体は、全労働者と人民の闘いと生活を根底から資本に売り渡すものだ。絶対に粉砕あるのみである。
 第2次国鉄決戦と道州制粉砕の闘いと09春闘は、完全にひとつだ。米韓を始めとして全世界で既成の体制内派と闘う国際労働運動の階級的潮流とまったくひとつだ。
 3・6道州制粉砕・橋下打倒の大阪府庁前行動へ総結集しよう。全国連西郡支部と固く団結して、2・26住宅明け渡し強制執行を実力で阻止しよう。そこから3・20の大爆発へ突き進もう。

 動労千葉が3月春闘ストへ

 動労千葉は、第60回定期委員会で、3月スト方針を確立して09春闘決戦を宣言した。動労千葉を先頭に、全国の全産別・職場で、09春闘をストで闘おう。「生きさせろ!」ゼネストへの決起をかけ闘おう。資本と非和解的に対決するストライキの中でこそ、労働者は団結を強め、自己解放の力を自覚するのだ。
 国鉄1047名闘争をめぐる攻防も3月決戦である。5・27国労臨大闘争弾圧裁判は、2月27日に論告求刑公判を迎える。11・2労働者集会の地平を発展させる動労千葉結成30周年の国際連帯の闘いも決定的だ。
 体制内労働運動との党派闘争を不屈に貫き、教労・不起立闘争に全国で決戦的に突入しよう。あらためて郵政民営化絶対反対を鮮明にして、破綻する民営郵政への階級的反撃を強化しよう。
 学生戦線は、4・24法大闘争の勝利に向けて、全国大学闘争の大爆発をかちとろう。3・20の最先頭で決起しよう。
 3・6大阪府庁前行動と一体で、09年の3・8国際婦人デー闘争を成功させよう。
 政権崩壊の危機の中で日帝・麻生は、武器使用の拡大をも狙い、ソマリア沖海自派兵を強行しようとしている。呉現地阻止闘争に決起しよう。
 2〜3月の闘いは、まさに行動につぐ行動だ。その最大の闘いとして、3・20渋谷デモに全国から総結集し大爆発をかちとろう。そして3・29三里塚全国闘争の大高揚を実現しよう。
 最後に、「大恐慌をプロレタリア革命へ」の闘いに勝利することのできる革命党の建設、マル青労同・マル学同の各1000人組織建設――これが一切の総括軸である。

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週刊『前進』(2380号1面2)(2009/02/23 )

 2・16集会 1047名解雇撤回へ800人

 動労千葉先頭に新たな出発

 「1047名解雇撤回! 09春闘勝利! 2・16労働者総決起集会」が2月16日、東京・すみだ産業会館で開かれた。主催は動労千葉、800人が集まった。
 この日は、国鉄分割・民営化を目前に控えた87年2月16日にJR不採用通知がなされてから22年目にあたる。絶対に忘れることのできない”怒りの日”だ。動労千葉はこの集会で「1047名闘争の新たな出発」を高らかに宣言した。
 集会には国鉄・全逓・自治体・教労の4大産別や、各地で続々とストライキに立ち上がっている民間の仲間が続々とかけつけた。年末年始に巡り会った派遣村の仲間も参加した。「解雇撤回」の旗のもとに全参加者の怒りがひとつになり”労働者は団結に生きよう!”という熱気があふれた。
 他方で、4者4団体は同時刻に永田町・星陵会館で集会を開いた。結集は400人程度。星陵会館にしたのは国会議員などを集め、ここにすがって「政治解決」を嘆願するためだ。4者4団体は無様な屈服的姿をますますあらわにした。

 労働者の先頭に

 司会は、1047名当該である動労千葉の中村仁執行委員だ。
 はじめに来賓のあいさつとして三里塚反対同盟の伊藤信晴さん、動労千葉鉄道運輸機構訴訟弁護団長の葉山岳夫弁護士、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が発言に立った。伊藤さんは「解雇撤回という労働運動の原則は、私たちの『空港絶対反対』の原則と相通じるもの。動労千葉を先頭にした闘いと反対同盟の闘いが新たな戦略的結合ができる情勢が来た」と述べ、一大決戦となった3・29三里塚集会への大結集を訴えた。
 基調報告に立った動労千葉の田中康宏委員長は、政府や国会議員、裁判所への嘆願をくり返すばかりの4者4団体の姿を暴露し「はらわたが煮えたぎる思いだ!」と怒りをあらわにした。さらに「1047名闘争が直面している危機は、日本労働運動が一回はくぐり抜けなければいけない勝利にむかっての試練だ」と述べ、国鉄分割・民営化反対闘争の核心的総括、体制内労働運動との分岐と党派闘争の積極的意義、大恐慌下での1047名闘争の巨大な展望を明らかにした。そして「1047名闘争が全労働者の先頭に立てば、日本の労働者を総結集できる力がある。動労千葉はその先頭に立って決起する」と決意を表明した(要旨2面)。
 次は国鉄労働者の決意表明だ。なみなみならぬ闘志が全身にみなぎっている。国労5・27臨大闘争弾圧被告団の原田隆司さんは「被告団は有罪解雇を一切恐れていない」と2・27論告求刑公判を迎え撃つ決意を表明。国労上野支部の吉野元久さんは「5・27被告団とともに1047名闘争の主流派として躍り出る」と力強く言い切った。
 続いて争議団・闘争団が登壇した。国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんの火の出るようなアジテーションが続いた。動労千葉争議団長の高石正博さんは「いま次々と解雇されている労働者たちに『解雇撤回を掲げるのは犬死だ』と言うのか!」と4者4団体の裏切りを鋭く弾劾した(発言2面)。被解雇者の鮮烈な決意にひときわ大きな拍手があがった。

 “現場で闘おう”

 もう一つの集会のハイライトは各産別からの闘いの報告と決意表明だ。
 東京板橋・精研労組の医療労働者は「1047名解雇撤回闘争と09春闘がこの集会で一つにつながった」と述べ、自ら春闘ストに立つと宣言。東北石けん労組の青年は、意気高く2波のストを報告した。全金本山労組の熊谷春男さんは「私は72年に解雇され、裁判に負けたけれど現場の闘いで勝ち抜き、職場復帰した。みなさん現場で闘いましょう!」と熱く感動的な檄を発した。不起立闘争に立ち上がる教育労働者、道州制攻撃と闘う自治体青年労働者、合同労組で闘う福祉労働者が続いた。全学連の織田陽介委員長は「解雇撤回のスローガンが革命のスローガンになろうとしている。労働者がすべてを奪い返す闘いだ。学生も『処分撤回』のスローガンで闘い、すべてを奪い返す」と表明。最後に全逓の青年労働者が「イラク反戦6周年 3・20渋谷デモ」への大結集を呼びかけた。
 閉会あいさつを行った動労千葉の繁沢敬一副委員長は「動労千葉は定期委員会でストライキ方針を決定した。1047名闘争勝利、09春闘勝利へ総決起する」と述べ、集会を締めくくった。

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週刊『前進』(2380号2面1)(2009/02/23 )

 動労千葉 3月中旬にスト配置

 定期委で決戦態勢

 結成30周年、新たな挑戦へ

 動労千葉は2月14日、第60回定期委員会をDC会館で開催し、3月の春闘本番にむけた決戦方針を確立した。
 すでに動労千葉は年頭から「ライフサイクル粉砕、組合員の強制配転阻止」を掲げてストライキを構え、平成採組合員の配転を阻止する緒戦の大勝利をかちとった。1月下旬に開かれた全支部活動者研修会での2日間にわたる討議も経て意思統一は万全だ。
 定期委員会で決定された闘いの配置は以下のとおりだ。@3月17〜19日が連合の集中回答ゾーンであり、春闘全体の山場になる。また3月14日にはダイヤ「改正」が予定されている。3月13〜19日のゾーンを春闘第1波闘争と位置づけ、ストライキを配置して要求の実現をめざす。AJR貨物の新賃金回答時に春闘第2波闘争を配置し、大幅賃上げ獲得、ベアゼロ回答打破、欠員補充実現など求め、貨物を中心としたストライキを配置し、要求の実現をめざす。B具体的な戦術配置は執行委員会で決定する。
 春闘本番の闘いについて田中康宏委員長は、「今年の春闘をめぐる情勢は去年までとはまったく違う。09春闘の第1の課題はなによりも、社会のすみずみにまで満ちあふれる労働者の激しい怒りに火をつけ、労働運動の荒々しい復権の時とすることだ。動労千葉の職場からの闘いで、情勢を大きく突き動かしていこう」と強調した。さらに田中委員長は、3万8千円の大幅賃上げ要求、首切り―賃下げ攻撃粉砕、貨物のベアゼロ打破、反合・運転保安要求などを掲げ、資本家たちの支配をうち倒すためにストライキで立ち上がろうと提起した。そして「最大の課題は本格的組織拡大だ。春闘本番までの1カ月間、平成採と徹底的に議論して欲しい。彼らも今の情勢に間違いなく揺さぶられている。生き方をかけてオルグすることだ」と述べた。
 経過報告と総括を繁沢敬一副委員長が、情勢と方針を長田敏之書記長が全面的に提起した。討議の中では、貨物会社を始めとする深刻な欠員と賃金抑制、本格的な外注化攻撃との対決、さらには下り勾配での速度超過運転を強制してきたJR千葉支社を弾劾する意見などが相次いだ。JR東日本・信濃川発電所での不正取水問題についても「水泥棒だ! なにがコンプライアンスだ!」と怒りの声があがった。
 動労千葉は3月8日に結成30年の記念レセプションを開催する。この点について田中委員長は、「動労千葉が30年間にわたって積み上げてきた経験と闘いが大きな役割を果たす時代が来た。動労千葉が労働者の怒りを総結集しよう」と訴えた。
 動労千葉は結成30年を新たなステップに、労働運動全体を階級的革命的に塗り替える闘いに踏み出した。09春闘はその新たな挑戦の始まりだ。
(写真 「労働者の怒りに火を付けよう」方針を提起する田中委員長【2月14日 DC会館】)

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週刊『前進』(2380号2面2)(2009/02/23 )

 4者4団体の裏切り許さず

 “これが労働者の生き様”

 2・16労働者集会の発言から

 

(写真 閉会あいさつで09春闘への檄を飛ばす繁沢動労千葉副委員長【2月16日】)

 2・16労働者総決起集会では、4者4団体との非和解的対決を激烈に闘う国鉄労働者、教労・自治体・全逓の仲間、各地で続々とストに立ち上がっている労組の代表が次々と登壇して闘いの報告と決意を表明した。1047名闘争と道州制反対闘争、「生きさせろ!」の怒りがひとつにつながり、新たな1047名闘争の開始を宣言する画期的集会となった。田中委員長の基調報告(要旨)と、争議団・闘争団、被告団の発言を紹介します。(編集局)

 権力に挑んだ22年間の闘い 動労千葉争議団長 高石正博さん

 今、これだけ世の中に解雇者があふれ出している中で、どうして解雇撤回を投げ捨てて解雇撤回闘争ができるのか。信じられない。そんな方針でいったら、いま解雇されている人たちになんと言うのか? 「あなたたちは解雇撤回なんて掲げていたら何もとれませんよ。犬死にですよ」と言うのと同じですよ。そんなことは腐っても言いたくありません。
 もともと国家権力に闘いを挑んだわけだから、中途半端には終わりたくない。闘いの中で、彼らにダメージを与えるような闘いをやっていかないといけない。
 田中委員長が言うとおり、いまチャンスが訪れている。動労千葉は、ともに闘う人たちをより多く集め、その先頭に立って闘っていきたい。これからも一生懸命に闘って、22年間の闘いの証を立てていきたいと思います。今後ともご支援をよろしくお願いします。

 JR東日本をぶっつぶす 国労秋田闘争団 鉄道運輸機構訴訟原告 小玉忠憲さん

 本日の田中委員長の基調提起は国労運動史の総括だと感じている。私は国労組合員として解雇されたが、断じて解雇撤回をかちとるまで闘う。本日結集している国労のみなさん! 本日から新たな職場生産点での闘いを開始しよう。なんとしても警視庁公安部と結託している国労本部を打倒しましょう。
 私は本日、JR東日本本社に羽廣君とともにJR東日本に対する闘いを貫徹してきました。必ず東日本会社をぶっつぶすという戦闘宣言を発してきました。4者4団体は自民党、公明党、国民新党まで含めて全政党に対して彼らの2・16集会の招請状を発している。自民党と「団結ガンバロー」ってやるんですか? ふざけるのもいいかげんにしろということじゃないですか。明日、私は羽廣君とともに、決意も新たに絶対に4者4団体を粉砕するために原告団総会に乗り込みます。ともに勝利まで闘いましょう。

 原告団を獲得する闘いへ 国労小倉地区闘争団 鉄建公団訴訟原告 羽廣憲さん

 激しい決意で九州からのぼってきました。4者4団体とはなんなのか。単なる裏切りなんてもんじゃない。われわれに対して襲撃してきている団体なんです。私は、いつもこの原告団のゼッケンを着けています。なぜこれ(「解雇撤回」)を言わないのか。なぜ自らこのゼッケンを外すのか。22年たったら何か変わるのか。そんなに金が欲しければ22年前にもらっとけよ、と。それを拒否したから今があるんです。
 お金のためにわれわれはやってきたのか。労働者の誇りと権利をかけて闘い抜いてきたんだ。解雇者の身分のまま22年というのはつらいですよ。だけど”それが労働者の生き様だ”と22年間闘ってきたんだ。それを平然と投げ捨て、踏みにじる4者4団体のあり方は私は絶対に許せない!”闘えば道は開けるし、勝利はわれわれの手に握ることができるんだ”という立場で、もっと多くの原告団を獲得する闘いに突入したい。

 有罪解雇など一切恐れない 国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告 原田隆司さん

 5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いは、事件から6年半、公判は100回を数えました。裁判方針は、当初の「闘争団を支援していたのに弾圧された可哀想な国労共闘」というものから「新自由主義攻撃、戦後政治の総決算攻撃である国鉄分割・民営化と真正面から闘ったがゆえに弾圧された国労共闘」というものへと見直しました。それが昨年2月の旧弁護団の解任であり、4者4団体を賛美する松崎被告との裁判分離です。
 労働者が労働者らしく生きようとすれば、弾圧は広範に、そして予防的に行われる。国鉄労働者や、派遣切り・解雇に苦しむ労働者に声を大にして訴えたい。資本主義の終わりの時代に苦悩・苦闘する労働者こそ、この社会の墓穴を掘る力と権利を持っている、と。2月27日は、いよいよ論告求刑です。被告団は有罪解雇を一切恐れていません。首にできるならやってみろ。そこから職場をまきこんだ闘いをつくってやろうと決意しています。

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週刊『前進』(2380号2面3)(2009/02/23 )

 2・16集会の基調報告(要旨)

 「解雇撤回」の旗のもと労働者の怒り総結集を 

 動労千葉 田中康宏委員長

 今日は、1047名闘争の再出発の集会です。ここから新しく1047名闘争をつくりあげよう。私たちが1047名闘争で直面している困難は、首を切られて路頭に放り出されている仲間達の悔しさや怒り、腐りきった労組幹部のもとでの仲間たちの苦闘とひとつのものです。日本の労働運動がくぐり抜けなければいけない”勝利にむかっての試練”です。
4者4団体は、民主党のみならず公明党や裁判所などにさんざん泣きつき、嘆願をくり返している。これが彼らの「1047名闘争」のすべて。現場労働者はどこにいったのか。彼らは「われわれが求めているのは単なる争議の解決であって、これは階級闘争じゃない。革命運動じゃない」と言っている。1047名闘争が階級闘争じゃなければ、この世の中に階級闘争はなくなります。階級闘争を全部放棄するという宣言です。しかもそれを情勢のせいにし、現場のせいにしている。これは今後の労働運動の路線をめぐる決定的な対立です。
今日の夕刊で10〜12月のGDPが年率換算で12・7%マイナスと報道されました。支配階級はもはや、支配することも労働者にメシを食わせることもできない。資本主義の終わりが始まっています。しかし、連合も全労連も4者4団体も、資本主義の終わりが「世界の終わり」「自分の終わり」と考えている。日経連と連合は「セーフティネットが必要だ。国に要求する」と同じことを言っています。自分が首を切っておいて、なにがセーフティネットだ! 
結局は労働者を救済するような形で資本を救済する運動なんです。
すべての勢力が、なぜ同じになっていくのか。それを規定しているのは時代認識です。社会がこれまで経験したことがないほど変わろうとしている中で、私たち自身にも自らの体制内的な発想からの脱却が絶対に必要です。時代をつかみ取っていく方法はただ一つ。闘いの中に自らの全人格を投入する以外にない。もう一つは、現場の困難な闘いから逃げないこと、職場の現実の闘いの中に必死になって原則を貫くことです。
20年以上にわたる国鉄分割・民営化反対闘争の全過程は、動労本部、国労本部などとの党派闘争の二十数年間でした。4者4団体や体制内的な腐った労組幹部たちと必死になって闘うこと、党派闘争こそが労働者を最も団結させ、労働者の怒りを真に解き放つ道です。
私は、この大恐慌情勢の中でこそ1047名闘争は絶対に勝利できると確信しています。1047名闘争が、首を切られて苦しんでいる労働者たちの先頭に立って「解雇撤回!」「このもとに全労働者は団結しよう」という旗を掲げることです。敵との関係は非和解になる。だけどこの中にこそ勝利がある。そういう闘いを09春闘でやりたい。動労千葉はその最先頭に立つ決意です。

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週刊『前進』(2380号2面4)(2009/02/23 )

 国労5・27臨大闘争弾圧粉砕!2・27論告弾劾集会へ

 有罪・解雇阻む新たな闘いを

 国労5・27臨大闘争弾圧裁判は2月27日、検察の論告(求刑)を迎える。
 動労千葉が主催した2・16集会には800人が結集し、動労千葉と動労千葉派が1047名闘争の主流派となることを宣言する歴史的闘いになった。5・27被告団はその闘いを動労千葉とともに担いぬいた。
 今日、支配階級とそれに屈した体制内労働運動指導部は、一点、動労千葉と動労千葉派に対してその攻撃を集中している。それは、動労千葉派の闘いが、革命を現実に引き寄せているからだ。
 被告団は旧弁護団解任以来、動労千葉派としての自己を鮮明にさせて闘いぬいてきた。この被告団に対して、国家権力が階級的憎悪をむき出しにした有罪論告を強行してくることは間違いない。5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いは、有罪判決と、それを口実としたJRの解雇攻撃に真正面から立ち向かう新たな段階に突入した。
 2・27公判と同日の論告弾劾集会は、新段階の弾圧粉砕闘争を闘いぬく強固な団結を打ち固め、第2次国鉄決戦をさらに発展させる重大な闘いだ。被告団は、無罪を実力でもぎり取り、有罪・解雇攻撃を粉砕する不動の決意を固めている。
 5・27弾圧との闘いは、国鉄1047名闘争を解雇撤回の階級的原則に立ち返らせるための基軸的闘いでもある。
 02年5月27日、国労本部は、鉄建公団訴訟を起こした闘争団員を査問委員会にかけるための臨時大会を強行開催した。自民党に指示されてこの暴挙に手を染めた国労本部は、臨大開催に反対し抗議のビラまき・説得活動に立った国労組合員と支援者を、平然と国家権力に差し出した。暴力行為等処罰法を適用したこの弾圧は、その一切が国労本部の労働運動史上最悪の裏切りによって成り立っている。
 それは、闘争団と現場組合員の団結に依拠して権力・JR資本に立ち向かい、1047名の解雇撤回を自らの力で闘いとるという路線も方針も持たず、「JR不採用問題の政治解決」をひたすら権力に哀願してきた国労本部が、必然的に行き着いた先だった。
 今日、4者4団体路線を推進する者たちは、5・27弾圧に手を染めた国労本部とまったく同じ道をひた走っている。「政治解決」が一切の方針とされた途端、それを推進する者たちはどこまでも権力の手先となり、1047名の団結も闘いも誇りもすべて、敵に売り渡す極悪の裏切り者になる以外にない。これは、国鉄分割・民営化以来、何度も繰り返されてきた光景だ。
 国労本部によって権力に売り渡された被告団には、4者4団体路線と相いれる余地など初めから存在しなかった。だから被告団は、4者4団体路線に屈した旧弁護団を解任し、松崎被告との弁論分離を闘いとったのだ。その決断をとおして、被告団は昨年来、4者4団体路線との激突の最先頭に立つことができた。
 この闘いは、旧来の国労指導部のあり方を実践的に総括し、国労を階級的労働組合につくりかえる闘いだ。国鉄分割・民営化に屈した国労内の一切の勢力を打倒し、それに取って代わる新たな勢力は、間違いなく5・27弾圧粉砕の闘いの中から生まれる。その胎動は確実に始まっている。
 国鉄1047名闘争は、大恐慌下で吹き荒れる解雇攻撃に根底からの怒りを燃やす労働者、道州制導入による全員解雇攻撃に立ち向かう公務員労働者らの闘いと結合し、その先頭に立つことによってかちとられる。国鉄分割・民営化以来、史上最大の争議を貫いてきた1047名の闘いが今ほど輝く時はない。
 その道を自らふさぐ4者4団体に抗して、被告団は職場で、地域で、6千万労働者の怒りと国鉄闘争を結合させる闘いの先頭に立ってきた。
 有罪論告を迎え撃ち、これを徹底粉砕する闘いをとおして、1047名解雇撤回闘争の歴史的勝利を切り開こう。

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週刊『前進』(2380号2面5)(2009/02/23 )

 国労5・27弾圧裁判 “暴処法は団結破壊法”

 荻野小樽商大教授が証言

 2月13日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第104回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、荻野富士夫・小樽商科大学教授の証言と、橘日出夫被告への被告人質問が行われた。この日の公判で証拠調べは終了し、次回は検察による論告となる。
 公判の冒頭、富田益行被告団長が意見を述べ、「この弾圧は1047名闘争をつぶせなかったことに対する報復弾圧だ。私たちは最も闘ったから最も敵の憎しみを受けた。光栄だ」と言い切った。そして、「1047名を救済の対象とし、闘争団と国労組合員の誇りを傷つけているのが4者4団体だ」と弾劾して、「私たちが1047名闘争の責任勢力に躍り出る」と宣言した。
 荻野教授の証言は、暴処法の制定過程や、戦後もそれが生き残った経緯、戦前・戦後をつうじての暴処法の適用実態に及ぶ詳細なものだった。
 暴処法は、治安維持法が制定された翌年の1926年に成立した。この法律は、労働争議やストライキの弾圧をあからさまに掲げた治安警察法17条の廃止と引き換えにつくられた労働運動鎮圧法・団結解体法だ。だが、その制定過程で政府は、暴力団対策が目的で労働争議や小作争議への適用は意図していないと繰り返し答弁したという。こうした事実を指摘して、荻野教授は「暴処法はまさに、だまし討ち的悪法だ」と断言した。
 荻野教授はまた、戦後、暴処法が廃止されずに生き残った過程について説き明かした。日本政府は、GHQが暴処法の廃止を明示に指示しなかったことにつけ込んで、戦後もこの法律を生き残らせた。そこに示される戦前・戦後をつうじての治安体制の一貫性に言及して、荻野教授は、戦前、治安維持法下で弾圧を指揮した思想検事たちが、戦後も公職追放されずに公安検事に再編され、中には最高裁の裁判官になった者もいると指摘した。そして、60年代、70年代にかけて毎年1万人を超える人が暴処法により送検されている実態を明らかにした。
 荻野教授は最後に「暴処法という戦前の遺物が残っていること自体が問題だ。裁判所は、戦後も暴処法を残した為政者の思惑にとらわれるべきではない」と証言した。
 続いて橘日出夫被告への被告人質問が行われた。橘さんは修善寺大会以降の国労を全面的に総括して、「国鉄分割・民営化に対して動労千葉以外のすべての勢力が屈服した。修善寺大会で国労は分割・民営化反対の旗を掲げたが、執行部を握った革同や協会派は分割・民営化を認め、それに屈していた。だから修善寺大会以後、国労本部は『闘争団がいるからJRとの労使関係がうまくいかない。闘争団は国労にとってお荷物だ』という立場をとった。国鉄闘争はこの国労本部との闘いだった」と述べた。
 また、国鉄闘争の展望について「大恐慌下での首切り攻撃、道州制による公務員労働者への解雇攻撃に対して、1047名が先頭に立てば6千万労働者の反撃は呼び起こされる」と語り、それを裏切る4者4団体を弾劾し、「動労千葉と被告団は1047名を解雇撤回の旗のもとに総結集し、日本の労働運動を塗り替えていく主体だ。資本主義をぶっ飛ばす闘いを断固闘う」と宣言した。

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週刊『前進』(2380号2面6)(2009/02/23 )

 日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判

 2月27日(金)/6月19日(金)/7月3日(金)
※いずれも午後1時15分から、東京地裁

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週刊『前進』(2380号3面1)(2009/02/23 )

 自治労本部が道州制の先兵

 “絶対反対”の闘いの圧殺を狙い労組が公立病院民営化を逆提案

 3・6道州制反対!橋下打倒! 大阪府庁前行動へ

 道州制・民営化攻撃との最大の攻防点として公立病院民営化攻撃との攻防が全国各地で激化している。最近だけでも銚子市立総合病院(千葉県)の閉鎖と職員185人への分限免職の強行(08年9月末)、市立松原病院(大阪府)の3月閉鎖の動き、豊中市立病院(大阪府)への地方公営企業法「全部適用」―地方独立行政法人化提案などの攻撃が相次いでいる。関東1都6県では公立病院の半数以上が自治体による直営方式を見直し、公社化、地方独立行政法人化、指定管理者制度、民間譲渡を予定・検討している(2月16日付東京新聞など)。道州制・民営化、公務員360万人いったん全員解雇、公務員労働運動破壊の攻撃に対し、第2次国鉄決戦と結合して反撃しよう。「道州制反対! 橋下打倒! 3・6大阪府庁前行動」に総決起しよう。

 「労働組合の機能度高まる」と民営化攻撃推進を正当化

 「自治労本部はついに資本主義の最後の救済者として登場した。『公立病院廃止や分限解雇を想定した場合、自ら医療法人を立ち上げて指定管理者制度を適用させるべき』とか『民営化は労組機能度を高める』なんてことを文書で出している。こんな本部は本当に打倒するしかない!」
 動労千葉主催の「2・16労働者総決起集会」で自治体で働く青年労働者は激しい怒りをたたきつけた。昨年12月に自治労本部衛生医療評議会が出した「運営形態変更・公立病院の再編・ネットワーク化に係わる取組み指針」(以下「指針」)に対する怒りだ。
 この「指針」は、自治労本部の歴史を画する反革命文書だ。
 「指針」は冒頭で、公立病院民営化攻撃に対して「『絶対反対』との闘争を組むことは過去の事例より『避ける』ほうが賢明」と述べる。“絶対反対の闘いはやるな”という現場組合員への恫喝だ。そして、指定管理者制度、民間移譲にならないように「地方公営企業法の全部適用(=全適)を推奨」「むしろ組合からの逆提案という形でも望ましい」と組合側から民営化を積極提案すべきだと明言している。
 さらに許しがたいことに「指針」は、この「全適推奨」にとどまらず「地方独立行政法人化も選択肢として容認し取り組む」と、非公務員型の独法化にもOKを出す。
 そして銚子市立病院のような廃止―全員分限免職の攻撃に対しては「組合が医療法人を立ち上げて指定管理者制度を適用させ、雇用を守る」「賃金削減を受け入れても病院(を守る・で働く)」とまで明言している。
 “賃金が半分になろうが、労働が極限的に強化されようが、首を切られるよりはましだ”というわけだ。自治労本部は政府総務省と一体となって公立病院民営化を推進しようとしているのだ。
 しかも、図を示して“地方独立行政法人(非公務員型)、指定管理者制度が導入された場合、労働基準法、労働組合法が適用される職場になり、労働組合の機能度はむしろ高まりますよ”と甘言を弄(ろう)する。ふざけるな! 闘わずして得た労働基本権など何の役にも立たない。
 「指針」は、許し難いことに「地域医療を守るために」と称して〈組合による民営化推進>を正当化している。そして「既成概念にとらわれない中での発想と議論」「これまでの概念だけでの民営化反対闘争は成り立たない可能性が非常に高い」「独法化へ抗することの難しさを再認識」「保身闘争としか映らない」「現実対応」「(直営について)デメリットと指摘されている部分もあながち間違っているとは言い切れない」と合理化する。労働組合の団結を解体し、売り渡そうというのだ。反撃を組織しようと必死で格闘している現場組合員に対する反革命的襲撃だ。
 衛生医療評議会議長・木村崇は「指針」の冒頭で「本指針を一読された方々の評価は千差万別であろう」と挑発する。組合員の怒りが爆発することは百も承知なのだ。その上で「語弊を恐れずに言えば目的達成のためには、一定の犠牲もいとわない、揺るぎ無い確固たる信念を持ち、たたかうこと!を、組合員一人ひとりに決意していただくことが欠かせない」と居直る。まさに確信犯だ。

 動労カクマルと同じ裏切り

 自治労本部は“攻めの民営化対応”へ路線転換した。国鉄分割・民営化時に動労カクマルと同様、公立病院民営化攻撃のみならず道州制攻撃の先兵になりますと表明し、自分たちの反革命的役割を支配階級に売り込み、自分たちだけが生き残ることを考えているのだ。
 1月末の自治労中央委で岡部委員長は、日本経団連と連合の「労使共同宣言」を全面賛美した。「雇用対策」と称して、被解雇者の怒りの決起を支配階級と一緒に鎮圧すると宣言するとともに、「公務員360万人いったん全員解雇・選別再雇用」の道州制攻撃にゴーサインを出したのだ。
 こんな連中は、もはや労働組合でもなんでもない。腐り果てた自治労本部を打倒することなくして道州制攻撃との闘いなどあり得ない。
 重要なことは、これまでまがりなりにも「直営堅持、民営化反対」の立場をとってきた自治労内の「左派」的部分が“攻めの民営化対応”なる言辞を弄して「もはやこれしかない」と総崩れを始めていることだ。「1047名解雇撤回を掲げ続けることは玉砕」と叫んで機動隊を導入し動労千葉を排除する4者4団体派とまったく同じだ。
 「道州制反対! 橋下打倒!」を掲げて3・6大阪府庁前行動を呼びかけている豊中市職女性部組合員の多くが豊中市立病院で働いている。同女性部は、大阪府知事・橋下の道州制攻撃との闘いの基軸として豊中市立病院の独法化反対闘争を闘っている。3・6府庁前行動は、道州制の最先兵=橋下とその最悪の手先に転落した自治労本部を串刺しにして打倒する決定的な闘いの始まりだ。

 総務省「ガイドライン」粉砕、道州制反対・橋下打倒を!

 相次ぐ公立病院の民営化攻撃は、総務省が2007年12月に出した「公立病院改革ガイドライン」(以下「ガイドライン」)に基づく全国一斉の動きだ。政府は各自治体に「ガイドライン」を基に「公立病院改革プラン」を08年度中に策定することを迫った。今年3月の期限を前に地方議会への公立病院をめぐる条例提案や経営形態の転換が相次いでいる。
 「ガイドライン」は、@経営の効率化A病院の再編・ネットワーク化B経営形態の見直し――という「三つの視点」を示している。独立採算を原則とし、「3年間で経常収支が黒字化する計画を出せ」と迫り、病院単位での数値目標設定を求めている。この目標達成のために「民間譲渡」「地方独立行政法人化」「地方公営企業法の全部適用」などの経営形態の見直し、職員給与の見直し、病床削減、診療所化などを例示している。特に病床利用率が3年連続70%以下の病院は「抜本的な見直しを行うことが適当」と露骨に廃止・縮小を求めている。
 橋下・大阪府政も昨年10月、「ガイドライン」の大阪版として「公立病院改革に関する指針」を打ち出した。「経営改善を行うためには、より自立的、弾力的な経営を行える地方独立行政法人(非公務員型)への移行が望ましい」「第1段階として地方公営企業法の全部適用に移行し、事業管理者に人事・予算等の権限を付与し、自立的運用を行うことも考えられる」と言っている。ブルジョアジーと橋下が「全適」を全面的な民営化へのステップと考えていることは明らかだ。
 日本経団連は“医療ビッグバン”を打ち出し、「現在の病院経営は多くの規制でがんじがらめ。競争原理がまったく働いていない」と規制の全面撤廃を要求するとともに、道州制―公立病院民営化をその決定的な突破口に位置づけている。彼らの狙いは「労働組合の解体」「首切りの自由化」「賃金は半分」だ。医療・福祉を丸ごと資本の食い物にし、医療・福祉労働者に極限的な低賃金、超過密労働を強制しようとしている。
 アメリカでは80年代のレーガン政権以降、公立病院の独立採算化、民営化、巨大病院チェーンによる吸収・合併とリストラの波が襲った。その結果、一握りの大金持ちは手厚い医療を受けられるが、大多数の労働者階級人民は病院にも行けず、ひとたび病気になったら数百万円〜数千万円もの巨額の医療費を請求されて自己破産するしかないという現実が生じた。
 「ガイドライン」が掲げる「再編・ネットワーク化」とは道州制の発想そのものだ。広域ブロックの中でごく少数の総合病院を地域の「基幹病院」として残し、あとの病院は診療所に縮小するか完全に閉鎖することを意味する。地方自治体が運営する公立病院は全国に約千あるが、現在その約8割が赤字だ。「ガイドライン」を実行したら、ほとんどの病院がつぶされるか資本に売られる。膨大な医療労働者の首が切られる。怒りのマグマが渦巻き、多くの自治体病院で生死をかけた闘いが始まっている。
 「究極の構造改革」=道州制との対決がこういう形で始まっている。日帝ブルジョアジー総体との階級戦争だ。これまでの合理化攻防の延長でなく、政府・財界あげた攻撃との対決だ。
 すべての自治体労働者は今、国鉄分割・民営化攻撃で動労千葉が直面したのと同じ試練と挑戦に直面している。動労千葉の中野洋前委員長は悩みに悩んだ末、「ここで一戦を交える以外に動労千葉の団結を維持することはできない」と考え、国鉄分割・民営化絶対反対を掲げた2波のストライキを決断したと述べている(『俺たちは鉄路に生きる2』)。地方議会の条例一本で、瞬時に大量の公務員労働者の首を切る大攻撃とストライキで闘わずにいつ闘うのか。今こそ動労千葉のように闘おう!

 職場闘争に敵対する共産党

 大恐慌下の道州制攻撃のもとでは、戦後革命の敗北の代償である「福祉国家」「地方自治」「労働三権」などは暴力的にはぎとられる。国・自治体の事務事業は丸ごと民営化され、資本の利潤追求の場となる。労働者と資本家の階級対立の非和解性はむき出しになる。
 連合・全労連など体制内労働運動指導部は、資本・当局の手先となり、現場組合員に屈服を強要する。資本主義の「最後の防波堤」として反革命的正体をあらわにする。
 日本共産党スターリン主義は道州制について、「地方自治破壊」「住民サービス切り捨て」とは言うが、公務員労働者360万人いったん全員解雇、労働組合破壊の攻撃であるとは絶対に言わない。公立病院民営化攻撃に対しても「地域医療を守れ」の一辺倒で、現場の闘いに敵対する。「全体の奉仕者」論、「教師聖職」論を満展開して現場組合員を奴隷の鎖に縛りつけ、敵の団結破壊の攻撃にさおさしている。
 今こそ「動労千葉のように闘おう!」と呼びかける階級的労働運動派が職場の主流派として鮮烈に登場するときだ。道州制攻撃を、真の階級的団結を打ち固め体制内派を打倒して日本労働運動を根底から塗り替えていくチャンスに転化しよう。
 自治労本部の裏切りを職場で鋭く暴露しよう。3・6大阪府庁前行動の意義を全国・全職場で訴え、徹底的に議論し、仲間を組織し、3・6大阪府庁前に総結集しよう!
●地方公営企業法の「一部適用」「全部適用」 
地方公共団体が経営する企業のうち病院、水道、地下鉄・バスなどの事業が地方公営企業法の対象となる。「一部適用」の場合、この法律のうち財務に関する規定のみを適用する。これまで自治体病院は、ほとんどが直営か「一部適用」。「全部適用」の場合、知事や市長などの自治体病院開設者に代わって、病院事業管理者が人事権、財政権などほぼすべての権限を持つ。

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週刊『前進』(2380号3面2)(2009/02/23 )

 春闘討論集会開く

 関西自治体労働者

 “3・6行動へ本当の団結を”

 2月8日、自治体労働者春闘討論集会が、3月廃止がたくらまれている大阪府立青少年会館で開かれた。8自治体12単組から30人が参加し道州制粉砕・「生きさせろ!」ゼネストについて活発に討論した。(写真)
 冒頭、関西労組交流センター自治体労働者部会代表が、3・6道州制粉砕・橋下打倒!大阪府庁前行動の成功に向かう激しい攻防の中から、討論の方向性を提起した。
 「一致しやすいところでだけの大同団結では決戦は闘えない。不一致をつきだして徹底討議してつくりだす本当の団結がいま求められている」「自治労本部は、そこそこ闘っていたがだんだん屈服、後退してきたんじゃない。国鉄分割・民営化で完全に骨が折れ、今や政府・各省庁と一体となって攻撃の中身をつくりだし襲いかかってきている連中だ」「公立病院について、地方公営企業法全部適用(全適)、地方独立行政法化、指定管理者制度、廃止売却などさまざまな形態の攻撃がかけられている。敵は賃下げ・首切りのためならば、どれでもよいのだ。『全適推奨』だの『民営化よりはましな独法化を受け入れる』だのの本部方針は完全粉砕あるのみだ」「3・6に対して全反動が集中して襲いかかっている。『生きさせろ !』ストライキを闘う団結を職場・単組でどうつくりだしていくのか。その闘いの飛躍点として3・6をかちとろう」
 討論には、自治労・自治労連の活動家だけでなく、1月に2波の終日ストを打ち全員解雇と闘う全社連労組、民営化と住宅明け渡し強制執行を迎え撃つ八尾北医療センター労組も参加した。
 「国鉄分割・民営化時と同じ構造だ。自治労本部・市職本部は道州制賛成・推進であり、僕らが査定給反対であり道州制反対であることをもって激しく弾圧、妨害をしかけてきている。こんなおいしい構図はない。首切り賛成派ととことん闘う。資本主義はもう終わったという時代認識が必要だ。ここで一致すればどんな闘いもできる。職場の怒りを信頼し革命をやろうと呼びかけていく」(大阪市職)
 「全社連ストで敵の攻撃の激しさを再認識した。免許更新制と闘う教育労働者との討論で、教育までも民営化されようとしていると実感した。2月26日は西郡で住宅明け渡し強制執行との闘い。道州制は、労働者が生きていけないということだ」(奈良市従)
 「民営化のための引き継ぎ保育を拒否して闘う。引き継ぎで苦しむくらいなら、最初からストライキで闘おう」「保育所で時限ストに入る時は、給食もストメニューでやる。ストライキとは、職場を熟知した労働者による職場支配権をかけた闘いだ」(兵庫) 
 「長堀健康管理センターで初めてストを打った。びっくりするくらいの共感と支援の声援が寄せられた」(全社労)
 「現場には怒りがある。執行部が腹をくくりさえすればすごいストライキが打てることが全社連ストでわかった。時代認識で腹をくくった指導部集団をつくりだそう」(大阪府職労)
 「豊中の挑戦を支持するのかしないのか、分岐をつくりだして、ストライキ派が権力を取っていくのが3・6への闘い方だ」(自治労大阪府職)
 最後に「3・6行動をめぐる攻防に勝ちぬき、関西で第2の動労千葉を登場させ、全国の闘いを引っ張っていく」と決意が明らかにされた。

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週刊『前進』(2380号3面3)(2009/02/23 )

焦点 大恐慌に無力、保護主義へ

 オバマの景気・金融対策

 2月半ばに米帝・オバマ政権の景気対策と金融安定化策、総じて恐慌対策がほぼ決まった。鳴り物入りで事前宣伝されたものの、その経済効果はきわめて薄い。
 景気対策は約7870億j(約72・5兆円)で、GDP比では5・8%弱となった。しかし、30年代のニューディール政策全体のGDP比11%に比べても半分以下にすぎない。しかも全体の3分の1が減税だ。減税は家計・企業の貯蓄や借金返済に充てられる見込みで、景気刺激効果はさらに弱まる。米議会予算局は「需要不足は年1兆j」と試算している。こんな対策では個人消費や企業投資の急降下は食い止められない。
 それに景気対策の中には雇用の増大策はない。ニューディール政策のWPA(就業促進庁)は政府が直接に雇用するものだったが、そのGDP比だけで5・7%に上った。オバマ景気対策はニューディール的装いをとりつつ、むしろ「政府が350万人雇用創出」と称し、労働者に対する階級戦争を仕掛けることに核心がある。
 金融安定化策はもっと破産的だ。もともと昨秋の金融安定化法は金融機関の不良資産を買い取る目的だった。しかし、不良資産は証券化商品の形をとっており、しかもそこにCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が張りついていて価格すら確定できない。このため金融機関への資本注入に変更された。金融安定化法に基づく3500億jはすでに1月までに使い果たされた。しかし金融危機は一向に収まらず、金融機関の貸し渋りは強まるばかりだ。
 そこで再び米帝は不良資産の買い取り策を迫られた。しかし、今回決まったのは「官民共同の投資ファンドによる不良資産の買い取り」である。要するに政府としてもうこれ以上カネを出せないから、民間から資金を募るというのだ。しかし、どうやって民間から資金を集めるのか、いくら不良資産を買い取るのか、なんの具体策も出されていない。
 絶体絶命の危機にありながら、米帝ができることはこの程度のことだ。逆に、今回の恐慌対策は米財政赤字をさらに膨張させ、ドル暴落を切迫させるだけである。米帝がなすすべがなくなったという点でも、世界金融大恐慌は今一つ新しい局面に突入しているのだ。
 また、景気対策の中に「バイ・アメリカン(米製品買い)」条項が盛られた。公共事業には米国製の工業品の使用が義務づけられた。「国際協定を順守」と付帯条項が付けられたが、なんの意味もない。米製品を優先購入した後に仮に他国がWTOに提訴したとしても、その判定には時間がかかり、実害はないからだ。
 米帝がこういう保護主義にかじを切ったのは超重大事態だ。公共事業に限ったものではあるが、額の多少の問題ではない。保護主義は他帝国主義国の対抗措置、報復措置を必ず引き起こす。それは世界経済を収縮させるとともに、分裂化とブロック化を招く。だから、保護主義こそ世界大恐慌を後戻りのないものにする。30年代がそうだった。帝国主義はついに、1929年を超える大恐慌に突っ込んだのだ。この大恐慌をプロレタリア革命に転化する情勢が一段と進んでいるのである。

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週刊『前進』(2380号3面4)(2009/02/23 )

焦点 御手洗の犯罪性と道州制

 裏金と脱税で「親友」逮捕

 日本経団連会長・御手洗冨士夫の親友であるコンサルタント会社社長・大賀規久が、キヤノン大分工場建設(受注額824億円)などに際して工事を受注したスーパーゼネコンの鹿島から40億円を超えるコンサルタント料や裏金を受け取り、脱税していたことが発覚し、関係者らが逮捕される事態になっている。関連会社には、元大分県議会議長、元熊本国税局長や警察OBが多数加わっている。
 大賀は裏金はキヤノン株の購入に充てたと言っている。まさにインサイダー取引の疑いもある。
 この事件に対して、御手洗は「長年の友人だが弁護する気もない」と自分がまったく関与していないかのように振る舞っている。何と恥ずべき人間か。御手洗なしに大賀の犯罪は成立しない。キヤノンの工場建設のために鹿島は40億もの金を大賀に注いだのだ。御手洗は無関係どころか事態の中心人物であり、元凶と言っていい。
 大賀の兄と御手洗は同級生で共にキヤノンに入社した仲。大賀の長男もキヤノン社員で、その結婚披露宴の主賓でスピーチしたのは御手洗だ。そこで、3代にわたって大賀家と深いつながりがあることを表明している。「(御手洗)会長の私設秘書」と陰で言われた大賀が「バックに御手洗がいる」ことを最大限武器にして裏金づくりと脱税に精を出した。御手洗が無縁なはずがない。御手洗は07年12月に大賀の脱税が問題になり始めてから、大慌てで大賀の関連会社との契約を解除するなど、関係を切るかのように演出したのだ。
 問題は、これほど多額の金が工事を仲介することで動いていることだ。鹿島が金を出すのはそれ以上のもうけがあるからだ。その金はどこから出ているのか。鹿島は工事受注を入札によってではなく、随意契約で手にした。鹿島は「大賀から裏金を要求され断り切れなかった」と被害者面をしているが、受注額のすべてがキヤノンと大分県土地開発公社から流れているのだ。
 この金は何よりもキヤノンで働く労働者から搾取したものだ。キヤノン労働者が生み出したものだ。そのキヤノン労働者を「偽装請負」や派遣法で搾取し、さらに業績が悪化すれば、真っ先に首を切る。大分キヤノンは「派遣切り」の代名詞になった。御手洗は経団連の先頭を切って派遣・請負労働者1200人を解雇した。この時も、御手洗は「人員削減は、わが社のことではなく、派遣会社7社の判断だ」と責任を転嫁した。どこまでも卑劣で許し難い。
 しかも御手洗が元凶となっている今回の事件は、道州制攻撃と密接に関連している。道州制はキヤノンのような工場立地を、農地法も解体して野放図に、合法的にやろうということでもあるのだ。
 これが御手洗キヤノンのやっていることだ。これが経団連だ。これが日帝ブルジョアジーだ。労働者階級と資本家階級は非和解であることが、ここに鮮明に現れている。労働者階級が団結して資本家階級の支配を打倒するプロレタリア革命に勝利する以外に、労働者には生きる道はない。
 御手洗に対する怒りと憎しみを倍加させ、御手洗=経団連打倒、「生きさせろ!」ゼネストへ闘おう。道州制攻撃を粉砕しよう。

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週刊『前進』(2380号3面5)(2009/02/23 )

 日程 2009年国際婦人デー闘争

 ◆生きさせろ ゼネストへ! 道州制反対! 橋下打倒!
 3・6大阪府庁前行動
 3月6日(金)午後6時開場
 国民会館 12階大ホール
  地下鉄谷町線天満橋駅より徒歩3分
  京阪電車天満橋駅より徒歩5分
 集会後府庁包囲デモ
 主催 3・6府庁前行動実行委員会

 ◆資本家と労働者は非和解だ! 恐慌・戦争は革命のチャンス! 「生きさせろ!ゼネスト」で資本主義をぶっ倒そう!
 3・7国際婦人デー東京集会
 3月7日(土)正午開場
 コアいけぶくろ(旧豊島区民センター)
 JR池袋駅東口より徒歩5分
 集会後デモ
 主催 3・8国際婦人デー実行委員会

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週刊『前進』(2380号4面1)(2009/02/23 )

 “JP労組中央は退陣せよ”

 労組交流センターが中央委闘争

 ベア放棄と労使一体を弾劾

 2月18日、東京・有明TFTホールで開かれたJP労組中央委員会に対して、全国労組交流センター全逓部会の仲間たちは、「ベア要求すら放棄し、自治体民営化・道州制攻撃と一体の”第2の郵政民営化”を進めるJP労組中央は退陣せよ!」「09春闘をストライキで闘うぞ!」と訴えるビラを会場入り口で配布し、出席する中央委員たちに現場労働者の怒りをたたきつけた。
午前9時、会場入り口に陣取った全逓部会の仲間が元気に声をかけてビラまきを始めると、早くも待機していた警視庁公安部の刑事十数人が、威圧するように近づいてきた。仲間たちは毅然としてビラ配布を続ける。
「会社と一体で労使一丸を宣言する腐った中央本部を辞めさせよう!」「かんぽの宿売却を承認してきた中央本部の責任を追及しよう!」
入場する委員たちは黙ってビラを受け取る。一人の中央本部役員が敵意をむき出しにして「うるさい!」とわめいた。間髪を入れず仲間が詰め寄った。「ベアも放棄して会社につくすなんて労働組合と言えるか!」。この役員は逃げるようにして会場内に消えた。
本部の要請で出てきた会場側の警備員数人が、ビラまき部隊の排除に出てきた。「ここは建物の敷地内だ。外でやってくれ」との決まり文句だ。公安刑事たちも距離を詰めてくる。仲間たちは「労働者が生きるか死ぬかの闘いだ。分かっているのか!」と怒りを込めて反撃した。執拗(しつよう)な妨害をはねのけて、ほとんどの委員たちに行き渡るまでビラまきを貫徹した。
(写真 公安刑事や警備員の妨害をはねのけ「JP労組中央弾劾」をたたきつける【2月18日 東京】)

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 〈主張〉 “第2の民営化”の手先 非正規雇用の全社化容認

 世界大恐慌が進行し、郵政民営化の破綻が、深刻な要員不足や事故の多発として噴き出しているなかで、郵政資本は自治体民営化・道州制攻撃と表裏一体の”第2の郵政民営化”に生き残りを託し、連合・JP労組中央がこれを全面的に支える構造がむき出しとなった。JP労組中央は、もはやあらゆる意味で現場労働者の敵であることが完全に明らかになった。
 ”第2の民営化”は、すでに半数を超えた非正規雇用を職場全域に広げる労務政策が柱だ。従って「労使一丸」体制が絶対条件となる。これらは宅配便事業を日通資本と統合し「総合物流会社」とするJPエキスプレス(JPEX)設立や、日逓などの輸送子会社を統合する動きとして具体的に進行している。
 そしてその究極の姿が自治体業務の全面的な民営化を含む道州制攻撃と一体となった「地域ビジネス」への参入なのだ。

 道州制に乗った「地域ビジネス」

 道州制攻撃は、360万人の公務員の全員解雇と選別的再雇用という、国鉄民営化と同じ手法で労働組合を解体する攻撃だ。それをとおして自治体が所有する膨大な公的資産や業務を、いま「かんぽの宿売却」で大騒ぎとなっているオリックスのような民間大資本が簒奪(さんだつ)する悪どい計画でもある。
 郵政資本は、この「究極の構造改革」と呼ばれる日帝支配階級の滅茶苦茶な延命策=道州制の流れに乗ることで、大恐慌下の生き残りを図ろうとしているのだ。
 こうした攻撃は、現場労働者を徹底的に犠牲にし黙らせる以外に実現できない。大阪府知事の橋下が公言するように、「半分の給料で3倍働く者だけが職場に残れる」攻撃だからだ。
 こうした資本の動きと相通じるように、今中央委でJP労組の付属機関「JP総研」が、自治体業務の受託を柱とする「地域ビジネスへの参入」計画を「提言」として発表した。資本当局側の資料と見まがう内容だ。いかなる賃下げも労働強化もリストラも受け入れる、現場労働者の闘いは徹底的につぶすという反動的挑戦である。

 労働者の競争をあおる組合中央

 今回の中央委は、ベア要求自体を完全に放棄し、あろうことか成果主義賃金導入を組合の名において要求する方針を決めた。「生産性向上につながる社員の士気を高める」ために”働かない社員は減給せよ”と労組が要求しているのだ。JPEXへの郵政労働者の出向問題では強制出向を容認し、「ヤマト運輸を見習い、労働者同士のグループ間競争による組織管理」まで提言した。
 彼らはもはやいかなる意味でも「労働組合」ではない。裏切りの次元を越えた完全な資本の手先である。
 彼らが「非正規労働者の均等待遇」をうんぬんするのも実に恥知らずなペテンである。小泉政権が派遣労働の全面自由化を強行した際、法制化に先だって「政労使合意」(02年)を取り交わしたのは連合だ。今日の膨大な「派遣切り」を可能にした責任は、JP労組中央を含む連合指導部自身にあるのだ。彼らが「非正規の処遇」などの言葉をもてあそぶことに、現場の怒りは爆発寸前だ。

 すべての物流を握る労働者の力

 郵政資本は、民営化時の1万5千人の欠員状態を補充するどころか、さらなる要員削減と非正規雇用化を拡大させている。極端な労働強化による誤配や遅配が蔓延(まんえん)し、労働者の命にかかわる交通事故も増え続けている。郵便物の集配体制自体が崩壊寸前なのだ。「公益事業」としての郵便事業は、資本主義的競争原理のもとでは成り立たないことが、事実をもって証明されているのである。
 この現実は、実は郵政資本の根本的な危機の表現だ。現場労働者の身を削る労働が、郵政事業のすべてを動かしているからだ。労働者がひとたび団結し闘いに立ち上がった瞬間、この巨大な物流がストップする。全国の郵政労働者が、第2の動労千葉をめざし、資本当局との力関係を転覆する闘いに決起していく条件は急速に成熟している。
 いまこそ連合・JP労組中央を打倒しよう! 労働組合を現場労働者の手に取り戻そう! 産別を越えた「生きさせろ!」ゼネストの実現へ、断固進撃しよう。

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週刊『前進』(2380号4面2)(2009/02/23 )

 海自ソマリア沖派兵阻止を

 呉現地闘争に立とう

 革共同広島県委員会

 麻生政権打倒の反戦闘争へ

 麻生政権は、3月上旬にも海上警備行動を発令し、呉基地所属の護衛艦2隻「さざなみ」と「さみだれ」(写真)をソマリア沖に出撃させようとしている。
 何が「海賊対策」だ。何が「国民の生命財産を守る」だ。労働者階級人民から搾り取れるだけ搾り取り、あげくには使い捨て、数百万いや1千万人単位で労働者から仕事を奪い、住宅を奪い、路頭に放り出そうとしているのはだれだ。福祉も医療も教育も奪って資本家どもの私腹を肥やす手段にしているのは、どこのどいつだ。毎年3万人以上もの労働者階級人民を自殺に追い込んで日々殺しているのはだれだ。日本経団連・御手洗ら資本家どもであり、その政府である麻生政権だ。やつらこそ正真正銘の「盗賊」どもである。
 この盗賊的資本家と政府の連中が、労働者人民から搾り取った血税でアフリカのソマリア沖まで軍艦を送り込み、自分たちの利益のための侵略戦争を開始しようとしている。そして労働者階級の一員であり家族である自衛隊兵士の命を犠牲にしようとしているのだ。麻生よ。日本経団連・御手洗ら腐り切った資本家どもよ。わが日本の労働者・兵士の敵は1万2千`も離れたソマリア沖などには一人もいない。われわれの敵は国内にいるお前たちだ!
 世界大恐慌に万力のように締め上げられている麻生政権は、ボロボロになって自壊しつつある。その麻生政権にとっていまや唯一と言っていい「延命策」がソマリア沖派兵なのだ。大恐慌の本格化と大量首切りが必至の「3月危機」の中で、排外主義と国益主義をむき出しにソマリア沖出兵を強行し、国内階級矛盾の爆発を外への侵略戦争に転化しようとしているのだ。これに対し、われわれは「生きさせろ!」ゼネストの09春闘の決定的一環として、全国から呉現地闘争に総結集し、麻生政権打倒の一大反戦闘争を爆発させよう。

 世界再分割戦に日帝が参戦

 自衛隊ソマリア沖派兵は、世界の帝国主義が大恐慌の中で保護主義とブロック化へと走り出し、世界再分割戦と世界戦争に突入し始めている中で起きている。ソマリア沖は、アラブ・イスラム諸国、中東原油産出国の前面に位置し、スエズ運河からインド洋を往来するタンカー、商船が年間2万隻も航行している。まさに帝国主義としては絶対に制圧しておかなければならない海域である。
 またアフリカという資源・市場の「宝庫」の分割戦の足がかりとなる場でもある。ソマリアにも未開発の石油、ボーキサイトなどの鉱物資源が眠っている。「国際社会の問題」などというが、競ってソマリア沖に軍艦を送り込み軍事制圧しているのは、一握りの帝国主義国や中国など大国にすぎない。
 日本帝国主義は、自らの軍事力をもってこの資源・勢力圏の争奪戦=ソマリア侵略戦争に割り込み、帝国主義強盗どもの侵略戦争に加わろうとしているのである。
 今回の派兵が、これまでのイラク・インド洋派兵などと画然と違うのは、「後方支援」とか「給油」とかではなく、最初から実戦で武器を使い、「敵」をせん滅する戦争をやることを目的としていることだ。護衛艦には人民虐殺の戦闘訓練を繰り返し、隊員リンチ殺人まで引き起こした江田島の「特別警備隊」を乗り込ませる。最も脆弱(ぜいじゃく)で危機的な帝国主義である日帝は、なりふり構わず侵略戦争の実戦に突入しようとしているのだ。
 ソマリアの「海賊」と呼ばれる人々の多くはもともと漁民であり、帝国主義の侵略・軍事介入・水産資源略奪・環境破壊等によって生活基盤を破壊しつくされて、まさに「生きさせろ!」の闘いとして「海賊」を余儀なくされているのである。帝国主義はこのソマリアの貧しい漁民たちに最新鋭の軍艦を差し向けて彼らを虐殺し、新たな侵略戦争を拡大しようとしているのだ。
 この帝国主義者どもは国内で首を切られた労働者が「生きさせろ!」と、職場や工場を占拠して闘いだしたとき、警察や軍隊を差し向けてくるのである。ソマリア人民も日本の労働者人民も同じひとつの敵の攻撃を受けている。全世界の労働者人民の敵はただひとつ、帝国主義だ。この共通の敵に向かって、労働者階級とすべての被抑圧民族人民は団結しよう。全世界労働者人民の生活と命を根こそぎに奪い、戦争に突き進む以外になくなった帝国主義を打倒するプロレタリア世界革命を今こそやろう。

 「体制内」派と対決し革命へ

 「労使一丸」「挙国一致」のもとに資本主義の最後の救済者となっている体制内労働運動指導部は、闘う労働者に徹底的な排除と弾圧の攻撃をしかけている。広教組本部は、不起立を闘う組合員に対し、「ビラをまかない、発言しない」と誓約しなければ教研集会に出さないとまで言ってきた。彼らはソマリア沖派兵賛成の民主党支持であり、侵略戦争翼賛の産業報国会運動へ一気に突き進んでいる。
 4大産別を先頭に体制内指導部との激突にかちぬき、道州制粉砕・民営化阻止の決戦を爆発させよう。侵略戦争を阻止し大恐慌をプロレタリア革命に転化する闘いはここにこそかかっている。
 青年労働者を先頭に闘う労働組合の旗を押し立てて、全国から呉基地前に総結集しよう。自衛隊兵士は「生きさせろ!」ゼネストに合流し、労働者階級として団結しよう。呉現地闘争からイラク反戦6周年3・20渋谷デモに攻め上ろう。

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週刊『前進』(2380号4面3)(2009/02/23 )

 呉基地に申し入れ

 海自隊員に出兵拒否訴え

 海上自衛隊の軍艦「さざなみ」「さみだれ」が、呉からソマリア沖へ派兵されようとしています。2月14日10時、百万人署名運動広島県連絡会と婦人民主クラブ全国協広島支部、広島県労組交流センター、高陽第一診療所労働組合、広島大学の全学連の仲間が、 総理大臣麻生太郎と防衛大臣浜田靖一、海自呉地方総監杉本正彦に対して、「さざなみ」と「さみだれ」の訓練を直ちに中止しソマリア沖への派兵を中止せよ、と抗議・弾劾の申し入れを行いました。
 麻生首相や「国際社会」がいう「海賊」とは何なのか! 帝国主義者どもが中東・アフリカの資源や市場に群がり、自らの権益やもうけのためにアフリカの人々を食い物にしてきたことがそもそもの問題ではないですか。そうした自らの強盗行為を隠蔽(いんぺい)しながら、生きるために外国資本や大企業の有害廃棄物投棄や資源・市場の略奪に抗議している漁民たちを「海賊」と称して、中東・アフリカを軍事力で制圧し、自らの権益確保に走ろうとしているのです。
 私たちは怒りをもって、軍服を着た労働者・自衛隊員に「ソマリアの人たちに銃を向けるな!私たちの敵はひとつ、麻生であり御手洗だ。労働者と団結して闘おう!」と訴えました。
 呉総監部総務の松下という人物が責任者として出てきましたが、「いつソマリアへ出発するのか」「この申し入れは杉本呉地方総監、浜田防衛大臣、麻生首相に宛てて出しているが、ちゃんと渡すのか」と聞いても、「お答えする立場にありません」と同じせりふを繰り返すだけで本当に許せない態度です。こうした奴らや麻生などに、人を殺し殺される「戦場」に行けなどという命令を出す資格などありません。
 さらに許せないのは、今日、あの田母神前航空幕僚長が呉市内で講演を行うというのです。日本会議呉支部が田母神を呼び、自衛隊員や呉を軍都として「活性化」させようという人々を鼓舞激励しようというのです。ふざけるのもいい加減にしろ!
 私たちは呉地方総監部への申し入れの後、呉駅前で宣伝戦を行いました。自衛隊の街であるがゆえのビラの受け取りのよさを感じました。また、自衛官の家族とも熱い討論になりました。
 全世界で戦争反対のデモがまきおこり、兵士が戦争協力拒否の闘いにたちあがっていることを訴える中で、「命令に従うのが自衛隊だから……」という言葉の中に、今自衛隊員がおかれている現状が如実に現れていると感じました。やはり誰も、戦争や戦場に行くことを望んでいないのです。
 労働者階級の戦争協力拒否の闘いと、自衛隊内での軍命拒否の闘いをひとつのものとして作りあげ、戦争を阻止し資本主義を打倒する闘いにうって出ていきましょう!(広島・T)
(写真 「ソマリアの人たちに銃を向けるな!」と怒りのシュプレヒコール【2月14日 呉】)

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週刊『前進』(2380号4面4)(2009/02/23 )

 広島教労集会 6人が不起立宣言

 体制内執行部と対決貫き

 2月11日広島で、東京の米山良江さん(不起立処分・臨時採用取り消し)を招いて「生きさせろ! ゼネストへ 09春闘を不起立で闘おう 2・11ヒロシマ教育労働者団結集会」が行われ、100人が結集した。米山さんは03年10・23「都教委通達」以来の闘いを振り返り、「都教委は不起立をゼロにしたかった。私たちは勝利している」と勝利宣言。それと同時に「日の丸」「君が代」闘争を、裁判依存主義や教育市民運動へ変質させることを許さない路線闘争の必要性を訴えた。そして、ランク&ファイルで労働組合を甦(よみがえ)らせること、体制内指導部との激突をとことんやりきって分岐をつくり出し、音の出る闘いをやろうと檄を発した。
 広教組の青年労働者が基調提起に立ち、「全国・全世界の闘う労働者と連帯・団結して『生きさせろ!』ゼネストやろう。教育労働者は日々の怒りを『40秒のストライキ=不起立』で爆発させよう。その団結で職場の力関係を変え、道州制を粉砕しよう」と訴えた。
 広教組本部が2月21日から始まる広島での日教組全国教研を前に「不規則発言等をしない、会場内外でビラ配布をしない、組合の指示に従う」との誓約書を提出しなければ全国教研参加IDカードを発行しないと言っていることが暴露され、会場全体に怒りが渦巻いた。
 「管理職と体制内組合執行部の言うことは同じ。『子どもを犠牲にするな』『周りの労働者に迷惑をかけるな』と不起立闘争を弾圧してくる。すべて教育労働者を賃金奴隷の地位に縛り付ける鎖だ。現体制を改良して何とかなるという人もいる。自分たちから搾取する資本家を生きながらえさせるのか? すべての怒りを資本へぶつけよう。隣の労働者を信じて、信じて、信じまくろう!!」と09年不起立闘争への呼びかけを発した。
 圧巻は、6人の教育労働者が並んでの不起立宣言。40秒のストライキを断固闘うことが宣言された。「一緒に不起立してほしい。今後仮に組合の統制処分になっても、一緒に闘ってほしい」と会場の仲間にも熱烈にアピールし、文字どおりの「団結集会」となった。
 最後に女性の教育労働者が「これまで不起立をストライキと考えたことがなかったが、今年は日頃の怒りをもってストライキとして不起立をしたい」と決意を述べ、元気いっぱいに団結がんばろうの音頭をとった。
 2・21〜23日教組全国教研では根津公子さんと町田教組のレポートが昨年に引き続き排除され、参加IDカードさえ発行されないという許しがたい状況だ。腐りきった体制内執行部の裏切りを暴き、全国の現場組合員の怒りで打倒しよう。
 09年不起立闘争は、教育労働者の「生きさせろ!」ゼネストの闘いそのものであり、道州制・教育民営化攻撃を吹き飛ばす最先端の闘いだ。そして、プロレタリア世界革命の号砲となる闘いである。09年不起立闘争・「生きさせろ!」ゼネストを闘おう! 広島の教育労働者はその先頭に立つ。
(写真 不起立宣言の6人の教育労働者が壇上に並び元気に「団結がんばろう!」【2月11日 広島】)

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週刊『前進』(2380号4面5)(2009/02/23 )

日誌'09 2009年 2月11日〜17日

 ジブチが自衛隊の使用認める/海兵隊移転費を海空軍にも充当

●ジブチ大統領、自衛隊使用を認める ジブチのゲレ大統額は、同国を訪問した与党海賊対策プロジェクトチームの中谷元座長らに、ソマリア沖の「海賊」対策で自衛隊が派遣されれば、ジブチ国内の空港や港湾施設の使用を認める考えを示した。ジブチはソマリアの西北に位置する隣国。(11日)
●流弾事件、米軍が訓練継続を表明沖縄県金武町伊芸区の流弾事件で、在沖米海兵隊報道部は、昨年12月に発見された銃弾について「海兵隊の最近の訓練とは直接的な関連がないと判断した」として訓練継続を発表した。県警の鑑定では、金属片は米軍の50口径通常弾と一致している。地元では「民間地で銃を撃つ人がいるというのか。米軍以外考えられない」など、怒りの声が強まっている。伊芸区は米軍に抗議する区民大会を3月1日に開くことを決めた。(11日)
●中国が原子力空母 中国軍が2020年以降、同国として初めてとなる原子力空母2隻の建造を計画していることを軍関係者が明らかにした。今年から通常型空母2隻の建造を始めることがすでに明らかになっている。1月20日に発表された中国の国防白書には初めて「遠洋での作戦能力向上をめざす方針」と明記された。(12日)
●柏崎刈羽7号機試運転を容認へ 経済産業省原子力安全・保安院は、新潟県中越沖地震の影響で全7基が停止中の東京電力柏崎刈羽原子力発電所の7号機について、事実上の運転再開となる試運転を認める方針を決めた。国が柏崎刈羽原発の原子炉起動を容認するのは、地震後初めて。(12日)
●総務省、住基ネット接続要求へ 総務省は、住民基本台帳ネットワークに接続していない東京都国立市に対して、接続を求める是正要求をするよう東京都に指示した。住基ネットには国立市のほか、福島県矢祭町も個人情報の保護などを理由に接続していない。矢祭町に対しても同様の措置に踏み切る方針。(13日)
●米イージス艦、釣り船と接触 神奈川県横須賀市夏島町沖の横須賀港で米海軍横須賀基地のイージス艦「ラッセン」(全長155b)と釣り船が接触した。釣り船は船首が損傷したが自力で帰港。けが人はなかった。(15日)
●F22配備1カ月で騒音増 米空軍最新鋭のステルス戦闘機F22Aラフターの米軍嘉手納墓地一時配備から1カ月が経過した。基地に隣接する嘉手納町屋良では配備以降、騒音が増加。F22が飛来した1月10日から2月11日までの33日間のうち、24日間は06年度の一日平均騒音発生回数109回を上回った。平日で平均を下回ったのは2日のみ。(15日)
●沖縄海兵隊移転費、米海空軍施設にも充当 米軍再編で日米合意された沖縄の米海兵隊のグアム移転を巡り、09年度の政府予算案に計上された日本側の経費負担346億円のうち202億円が、グアム島の米海・空軍の施設の基盤整備にあてられることが分かった。部隊移転とは直接関係ない施設にまで日本側の負担が拡大することになる(16日)

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週刊『前進』(2380号5面1)(2009/02/23 )

 八尾市による住宅追い出し粉砕!

 2・26強制執行実力阻止へ

 八尾市・田中市政は西郡住宅で花屋を営むMさんに対し、2月26日に住宅の明け渡しの強制執行を行うことを通告してきた。解同全国連西郡支部は直ちに「強制執行絶対阻止」の緊急声明を発表した(本紙前号1面)。また2月15日、春闘総決起集会で地区の労働者とともに強制執行実力阻止を宣言した。これに続き八尾北医療センター労組は、2月17日〜18日に「Mさんへの強制執行絶対反対! 八尾北医療センター民営化絶対反対」のスト権投票を行い、圧倒的にスト権を確立し、26日当日にストに決起することを宣言した。労働者の団結した力で道州制・民営化、住宅追い出し攻撃を粉砕しよう。(編集局)
(写真 「一歩も引かない」と闘志満々で壇上に並んだ全国連西郡支部員【2月15日 八尾市】)

 八尾北労組のストライキ宣言

 八尾北労組は、2月26日Mさんへの強制執行のその日に、ストライキに立つ! 労働者の根源的な怒りと誇りをほとばしらせ、資本家や国家権力、その手先となって襲いかかる者たちに、団結に生きる労働者の行動をたたきつける。
 強制執行くるならこい! こう言い切った時に、労働者は自らの身体にまきついた賃金奴隷の鎖をひきちぎり、社会の主人公となって登場する。
 これまで1000人を超す労働者が、団結を奪われ西郡から去っていった。しかし、ついにMさんが「私は絶対に出ていかない。仲間との団結に生きる」と全国連西郡支部に団結し絶対反対の闘いに立ちあがった! 八尾市と地区協(解同本部派)の結託による住宅闘争破壊とムラ支配はついに破綻した。資本家や体制内勢力がまきちらしてきた「労働者は闘っても勝てない」「資本あっての労働者」という奴隷の思想はうち破られた。八尾北労組はMさんの手を絶対に離さない。資本が打ち込んだ部落差別による分断を全国連西郡支部とともに実力でぶち破り、ひとつの労働者階級として決起する。
 「地域医療を守れ」「よりよい医療」という考え方は、私たちを長い間資本主義のもとに縛りつけてきた。「赤ひげ」「ナイチンゲール精神」で、自己犠牲や奉仕を尊いものとされ、資本への怒りを曇らされてきた。「看護師の賃金を半分に」! 道州制の突破口に位置づけられた公立病院の閉鎖・民営化攻撃は、労働者の生首を切り、生存条件以下の奴隷労働にかりたてようとしている。私たちは奴隷じゃない! 人間だ! 300年続いた資本主義が目の前でガラガラと音をたてて崩壊している。私たちは、労働者の武器である労働組合を今こそよみがえらせ、資本の墓掘り人としての労働者の団結と誇りをとりもどす。それが2・26ストライキだ。
 今ほど労働者と資本が非和解であることがはっきりした時代はない。公務員も民間も、正規も非正規も、全国のあらゆる職場で「生きさせろ!」の闘いに立ち上がるときがきた。道州制を「大企業の新たなビジネスチャンス」と資本主義の「再生」を請い願い、道州制推進の提言運動に労働者を組織し、「絶対反対」の闘いを弾圧する連合・全労連に未来はない。彼らは、すでに22年前に国鉄分割・民営化の攻撃で完全に骨が折れてしまった連中だ。資本の首切り・団結破壊の攻撃に労働者を放り出し、自主退職と自殺に追いやった張本人だ。絶対に許さない。彼らがかかげる「地域医療を守れ」は、労働者にトコトン犠牲を強い、患者(労働者)と分断・対立させる資本家の考え方そのものだ。われわれは「八尾北命と健康を守る会」と共に立ち上がる。
 「絶対反対」をかかげ、1万の機動隊を敵に回してストライキに立ち上がった動労千葉労働運動が光り輝く時代がきた。森精機ストライキがそれにつづいた。
 世界金融恐慌は資本主義の終わりを告げている。労働者の団結した闘いだけが人間を労働力商品=モノにまで落とし込めた階級支配を終わらせ、あらゆる抑圧・差別からの解放と、人間的共同性にもとづく社会をつくりだすことができる。
 八尾北労組は、2・26ストライキに決起する!
 (2009年2月19日)

 2・15 09春闘集会に130人 “労働者の団結で勝つ”

 西郡住宅で花屋を営むMさんに対し、八尾市住宅管理課は大阪地裁執行官を引き連れ、「2月26日(午前7時以降)住宅明け渡しの強制執行を行う」と通告してきた。
 これに対して2月15日に西郡の桂人権コミュニティセンターで「生きさせろ」09春闘総決起集会が、八尾北医療センター労組、関西合同労組大阪東部支部、全国連西郡支部の主催3団体を中心に130人の結集でかちとられた。
 基調報告で八尾北労組は「労働者と家族を合法的に殺すようなことがまかり通っていいのか! 道州制は資本主義の危機の深さゆえだ。が、資本主義はすでに破産している。動労千葉のように絶対反対、階級的団結の拡大が勝利の道だ」と展望を示し、「労組はストへ前進している。2・26から3・6『道州制反対・橋下打倒』府庁包囲行動へ」と行動提起した。
 すでに支部声明を全国に発した全国連西郡支部は、辻西幸子書記長を先頭に「応能応益家賃制度で1000人が追い出された。Mさんのことも労働者を生きさせない攻撃だ。国家丸ごと民営化の道州制に対し、国鉄も郵政、教育、自治体労働者も、派遣も部落民の労働者も学生も、同じ労働者階級であり同じ闘いだ。分断を許さない。資本や権力と非妥協に闘う西郡が今、住宅闘争で最先端に立っている。この闘いを次々とやっていけば国をひっくり返せる」と訴えた。
 そしてMさんが発言に立ち、「住宅管理課がウソを並べて追い出しにかかっている。ぐるになった地区協(解同本部・吉村派)は許せない。26日は徹底的に闘う」と固い決意を語った。
 ともに闘う力強い発言が続く。「資本家は労働者をモノ扱い。おかしいと言って当然。法律は関係ない。西郡も同じ闘いだ」(関合労・森精機の派遣労働者)。「道州制による医療の民営化は強労働と医療破壊だ。医者も労組に団結する」(八尾北医療センターの医師)。「Mさんの生活の場、職場を奪うのは『死ね』ということ。患者も労働者、労働者家族としてともに闘う」(八尾北命と健康を守る会)。「国鉄分割・民営化と唯一ストで闘った動労千葉は、世界とつながり青年労働者に団結を拡大している。必ず勝てる」(国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告団・家族会)。「2・26、3・6を世界革命を切り開いた国際婦人デーとして闘う」(婦人民全クラブ全国協八尾読者会)
 士気が最高に高まり、岡邨洋さん(八尾北労組、全国連西郡支部副支部長)が「労働者は働くだけではない。闘う存在だ。2・26で6000万労働者、世界の労働者とつながる新しい闘いをつくりだそう」と戦闘宣言を発した。支部青年部の音頭で団結ガンバローを三唱し、手に手にプラカードを持って西郡村内の練り歩きにうって出た。途中Mさんの店の前では横断幕を広げてアピールし、近所の人たちもそれに聞き入った。
 Mさんと全国連西郡支部は地区協の闘争圧殺を食い破って階級的飛躍をかけて決起している。八尾北労組は動労千葉に続いて階級的指導部に躍り出ようとしている。東大阪地区委員会は、これらの闘いと一体となり、プロレタリア独裁をやる地区党への変革=飛躍をかけ、2・26、3・6決戦に攻め上る。全国から西郡に駆けつけ、ともにスクラムを組もう。
 (革共同東大阪地区委員会)

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週刊『前進』(2380号5面2)(2009/02/23 )

 塩川一派の敵対粉砕を

 第4インターに「自己批判」し三里塚闘争の原則解体に走る

 革命情勢の到来に、革命家としての人生をかけて勇躍立ち上がるのではなく、階級的労働運動路線から脱落し、党を分裂させ、革共同への妨害と敵対を「党是」とする転向スパイ集団に成り下がった塩川一派。彼らの機関紙『革共同通信』25号(1月20日付)に「1984年の第四インターに対する軍事的せん滅戦にかんする自己批判」と題する文章が掲載された。これは、転向を深める塩川一派の国家権力と反革命に向けた「二度と刃向かいません」との屈服表明であり、さらに三里塚闘争が43年にわたって必死で守り貫いてきた「農地死守・実力闘争」の原則の否定と解体である。われわれは怒りを込めて徹底的に断罪する。
(写真 第4インターの犯罪を暴く本紙1177号【84年3月19日付】)

 「革共同」かたり反革命的脱落を権力に売り込む

 塩川一派は今、自らの運動と組織のあり方の一切の「見直し」を進め、わが革共同と別の組織へと変質し、別の路線を歩んでいることを内外に吹聴している。革共同がこれまで国家権力と反革命諸勢力に対して厳しく対決し、命をかけ、時に流血や逮捕・投獄を辞さず、非妥協的に原則的に闘いぬいてきたあり方から、自分たちが決定的に脱落したことを積極的に売り込み、体制内勢力の一員として迎え承認してほしいと懇願しているのだ。
 60年安保闘争、70年安保沖縄決戦、二重対峙・対カクマル戦、三里塚を主戦場とした大衆的実力闘争と革命的武装闘争、90年天皇決戦、そして今日の階級的労働運動路線のもとでの職場からの決起、体制内指導部らとの党派闘争――これらの闘いに貫かれている本質は、革命党、革命家としての、不屈の敢闘精神とその実践である。
 それは昨年において5・28―29法大デモ、6・29G8サミット粉砕決戦として大爆発し、全国・全世界の労働者人民の魂を揺さぶり、革命的決起のアピールとなった。
 塩川一派は、スクラムによる実力デモにさえおじ気づき、「弾圧を招くだけだ」「責任がとれない」などと非難し、一目散に逃げ出した。洞爺湖サミットの北海道現地では諸潮流のデモに埋没して遊歩していた。「暴力革命論がない」「国会に突入すべきだった」など、革共同をなじってきた彼らの一連の威勢のいい言動も今はむなしく響く。「完黙するかどうかはケースバイケース」という一昨年の主張は、まさに彼らが進む方向を示唆していたと言える。
 そんな連中が「自己批判」だと? ふざけるのもいい加減にしろ! 革命的でもなく、共産主義者でもない転向集団が、「革共同」の名をかたって屈服・転向文書を出す資格など一ミリもない。
 そしてこの文章の狙いは、自分たちの転向表明だけではない。脱落派と同じ陣地に立って三里塚闘争に敵対し、革共同への国家権力の弾圧や反革命・反動勢力の襲撃を期待しけしかけている。
 「自己批判」文章は何と言っているのか。
 「84年に第四インターに対して行った軍事的せん滅戦は、明らかな誤りであり、そのことによって階級闘争全体に少なからぬダメージを与えた」
「労働者階級・人民大衆の闘争の内部で生じた路線的対立を、相手を『反革命』とまで規定し、組織的な暴力を行使することによって、決着をつけようとするものだった」
「労働者階級・人民大衆自身による壮大な事業を、『軍事的せん滅戦』によって代行しようとした誤りを率直に認める」
 「(第4インターらに対し)圧倒的な弾劾の声で包囲し、広汎かつ強固な大衆闘争陣形を形成するという闘い方をするべきであった」
 これらの文章の一語一語を怒りなしに読むことはできない。結論から言えば、第4インターの「内ゲバ主義反対」論とまったく同じだ。
 「せん滅戦は階級闘争にダメージを与える」「路線対立に組織的暴力で決着を着けようとした」「軍事による代行」「大衆的に包囲すればよかった」……
 階級闘争のリアリズムから完全逃亡した地点からの、無内容で反革命的な主張にほかならない。

 3・8分裂強行の歴史的大罪

 83年当時、三里塚闘争において支援党派の中で一定の組織的実体と影響力をもっていた第4インター。その彼らが主導して「一坪再共有化運動」推進=反対同盟所有地の不特定多数への切り売りという形で三里塚闘争破壊、「農地死守・実力闘争」の原則破壊が強行されようとした。
 北原鉱治事務局長や市東東市さん(孝雄さんの父)ら2期敷地内農民が猛然と反対したにもかかわらず、それを踏みにじって暴力的に進められたこの「一坪再共有化」によって、反対同盟が「北原派」と「熱田派」に分裂した(3・8分裂)。前者が現在の反対同盟であり、後者は脱落・屈服、条件派化し衰滅した。
 階級闘争にダメージを与えたのは誰だ。三里塚闘争を危機に追い込んだのは誰だ。大衆的に包囲すればよかっただと?
 言われるまでもない。われわれは一坪再共有化推進運動を、三里塚現地でも全国においても大衆的に包囲し、説得し、追及し、弾劾し、その中止と三里塚の原点「農地死守・実力闘争」への復帰を全力で求めたのだ。

 第4インターが「一坪再共有化」で行使した暴力

 第4インターは当時「農地死守だけが三里塚闘争ではない」「敷地内の考え方が間違っている」「3・8分裂は当然」と公然と吹聴していた。そして83年に全国各地で「再共有化推進」集会を開催した。そこでいったい何が起きたか。
 5・29仙台集会では、参加者の中から発せられた「再共有化」についての正当な討論の呼びかけに対して、脱落派農民の石井新二がビール瓶を片手に殴る蹴るの暴行を加え、第4インターがこの暴行に加わり、額を割られるなどの多数の重傷者が出た。
 7・1関西集会では、参加者の中から「再共有化」への質問と批判が続出したことに逆上した彼らは、第4インターらの「会場警備」部隊が先頭に立って、無抵抗の多数の参加者に対して凄惨(せいさん)な暴行を加えた。気絶するまで後頭部を打ち続けられた人、血みどろになるまで袋だたきにあった人、一人の女性は腎臓破裂の重傷を負った。しかもこの重軽傷を負った参加者を第4インターは会場前に次々とほうり出し、大阪府警機動隊に28人もの労働者・学生を「建造物侵入」で逮捕させた。
 この後、警察が現場検証と称してぞろぞろと会場内に入ってきた時にも誰一人として阻止も抗議もせず、脱落派事務局長・菅沢昌平はそのまま平然と「基調報告」を続け、会場内を警察が動き回るにまかせた。
 さらに11月20日夜三里塚現地で、酒気を帯びた菅沢昌平は支援党派「首都社研」のメンバー2人とともに岩山記念館を襲撃し破壊の限りを尽くした。そこで当番に当たっていたわが現闘メンバーの同志に「ぶっ殺してやる」と叫びながら頭めがけて電話機本体を力いっぱい投げつけるなどして、頭蓋骨損傷・頭部裂傷の重傷を負わせた。菅沢は首都社研2人が馬乗りになって押さえるまで暴れ回った。第4インター機関紙『世界革命』はこの菅沢事件を「当然の制裁」「今後も実行する」と宣言した。
 ほかにも現地と全国での暴力事件や警察への通報などの行為と言動は、枚挙にいとまがない。
 われわれはこのような過程を経て第4インターメンバーに対するせん滅戦を決断し、84年1月、7月に敢行するに至ったのだ。
 この戦闘を契機に、第4インターが以前から三里塚闘争からの組織的逃亡を画策していたこと、ABCD問題(第4インター現闘メンバー4人の男が三里塚現地で数々の女性に対して強姦、強姦未遂を繰り返していた事件)での組織的危機をのりきるため「一坪再共有化」にすがりついたこと――などの腐敗が一挙に明るみに出たのである。

 反革命との戦いの完全放棄へと行きつく大転向

 これが「労働者階級・人民大衆の闘争の内部で生じた路線的対立」「だから暴力を使うな」などと言える事態なのか。まさに成田空港2期工事着工攻撃が迫る中、日帝国家権力、空港公団が反対同盟を破壊するために、反対運動を内部から変質・解体させるものとしてかけられた攻撃がその本質だったのだ。
 そして当時から20年以上の歳月が過ぎたことをいいことに、すでに党派としては実体を失った第4インター関係者らは「中核派のテロ」の一方的被害者であるかのような宣伝を好き放題やってきた。だが事実を覆い隠すことはできない。
 もちろん塩川一派はこれらの事態を「知らなかった」わけでも「忘れていた」わけでもない。重々承知の上で、「われわれはもうやらない」という結論を出すために口をつぐんでいるのだ。
 彼らはこの文章の中で「反革命分子に対して赤色テロルを行使する権利を、断じて放棄するものではない」と弁明しているが、実際には反革命との戦いを一切合切放棄し否定するための布石である。さらに最後の方では「スターリン主義の粛正の論理をのりこえていない」とスターリン主義を持ち出して自らの「テロ反対」主張を正当化する。ここまでくると第4インター「内ゲバ主義反対」論と寸分の差異もない。だがトロツキーがスターリン主義との死闘の中で残した教訓は、せん滅戦をも辞さぬ対峙を貫けなかったことで喫した血の敗北にこそある。塩川一派はそのことに一言半句も言及せず、自らの転向を合理化するのだ。
 階級闘争の戦場からの組織的脱落・逃亡は、つねに「革命的、戦闘的」装いをこらして行われる。62年の黒田・カクマルの分裂しかり、3・8分裂しかり。それらと比べても塩川一派のこの転向声明はあまりにも力無くお粗末だ。三里塚闘争の原則を解体する「自己批判」を怒りをもって粉砕せよ。転向を深める塩川一派を打倒し、階級的労働運動路線を力強く進撃しよう。三里塚闘争の発展をかちとろう。
 (田宮龍一)

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週刊『前進』(2380号5面3)(2009/02/23 )

 三里塚耕作権裁判 提訴を即刻取り下げよ

 “メモ”でNAAは破綻した

 三里塚反対同盟・市東孝雄さんの耕作権裁判第10回口頭弁論が2月16日、千葉地裁で開かれた。成田空港会社(NAA)が市東さんの畑の一部を「不法耕作」と決めつけ、明け渡しを求めて起こした裁判だ。反対同盟を先頭に85人の労働者、農民、学生、市民が支援・傍聴に駆けつけ、市東さんと怒りをともにして闘いぬいた。
 裁判の争点は「南台41―9」の土地。NAAはここを市東さんの賃借地だと決めつけて提訴したのだが、実際には市東さんがここを耕作したことは一度もない。耕していたのは反対同盟元副委員長の石橋政次であった。この一点でNAAの提訴はデタラメであり、即刻取り下げられなければならない。
 反対同盟と顧問弁護団の厳しい追及を受けて、NAAは前回の第9回でついに「1984年段階では」という留保条件を付けながら、「南台41―9」が石橋の耕作地だったことを渋々認めた。
 ところが、今回NAAは、市東東市さん(孝雄さんの父)が「南台41―9」をもともとの自分の契約畑と認めていたとされる「証拠」として、旧地主の藤崎政吉の手書きの「メモ」なるものを持ち出してきた。このずさんでいい加減なメモをほぼ唯一の根拠として、この土地は「もともとは市東家の契約地だったが、石橋と土地を交換した」との主張で押し切ろうというのだ。
 だが87年当時に空港公団が千葉県収用委員会に提出した裁決申請書(三里塚農民の農地を強制収用するために2期工事区域の土地の権利関係などを調査したもの)という決定的な「公的」文書にまで、「南台41―9」は石橋の契約地で、市東さんの契約地は別であることが明記されていることが明らかになった。
 弁護団は求釈明を行い、原告の代理人弁護士を追いつめた。NAAよ、見苦しい取り繕いをやめ提訴を取り下げよ!
 閉廷後、弁護士会館で記者会見と報告集会が開かれた。最初に市東さんが「裁判は佳境に入ってきたが、向こうの言っていることはすべてデタラメであることがますますはっきりした。弁護士さんとともに私もがんばります」と決意表明をして大きな拍手を浴びた。
 葉山岳夫弁護士を始め弁護団が詳細な解説を行い、記者、参加者との熱心な質疑応答が続いた。
 北原鉱治事務局長は「この裁判の行方に全国の農民の未来がかかっている」とさらなる傍聴・支援を訴えた。さらに市東さんの農地取り上げに反対する会の井村弘子さん、動労千葉の滝口誠さん、関西実行委の安藤眞一さん、群馬・市東さんの農地を守る会の青柳晃玄さんが次々と連帯のあいさつを行った。滝口さんは「昨日定期委員会を開き、春闘ストに立つことを決定した」と力強く報告した。
 最後に事務局の鈴木謙太郎さんがまとめを行った。「2月3日に市東さんの農地を農地法を悪用して取り上げようとする裁判が始まった。今日の耕作権裁判、千葉県を訴えた行政訴訟とあわせ、三つの裁判を全力で闘おう。農地を農民から取り上げ企業に引き渡すための農地法改悪が行われようとしている。NAAは北延伸10月完成、来春供用開始を計画している。農民切り捨てを許さず、労農連帯の力で3・29全国集会への大結集をかちとろう」
 この提起に参加者一同、3・29大結集の決意を込めた拍手で応えた。次回の耕作権裁判は5月11日。4月21日には行政訴訟が開かれる。全力で傍聴に駆けつけよう。
(写真 「全農民の未来がかかっている」と北原鉱治事務局長。左は市東孝雄さん【2月16日 千葉市】)

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週刊『前進』(2380号6面1)(2009/02/23 )

団結ひろば 投稿コーナー

 「社長は謝罪しろ!」JR東日本を弾劾 東京 南田 通

 国鉄の40万人が首を切られた怒りの日、2月16日に三多摩労組交流センターと「中村さん闘争に勝利する会」は、JR東日本本社に行き、清野社長の謝罪を求める弾劾行動を取り組みました。
 JRは、国労組合員・中村幸夫さん(豊田運輸区)への懲罰的草むしり日勤が不当労働行為と確定しても、一片の謝罪もせず居直っていました。申し入れに行く度にガードマンを差し向け弾圧してきました。追いつめられたJRは、一方的に算出した差額賃金を振り込んできましたが、私たちは謝罪などを求めて立ち上がったのです。
 中村さんを始め国労組合員、闘争団員、5・27弾圧被告とともに15人で決起し、ガードマンを押し返して正門前に進み、JR体制を打倒する宣言をたたききつけました。JRは正門を閉じ、ガードマンが襲いかかってきましたが、体を張って対峙し行動を貫徹しました。「清野社長は出てこい! 謝罪しろ! 1047名解雇撤回! 事故を謝罪しろ! 水泥棒弾劾! JRを打倒するぞ!」。怒りのシュプレヒコールが新宿駅南口にとどろきました。
 中村さんは、権力の不当逮捕、JRによる乗務外し、国労本部の敵対をすべて跳ね返して、原則的に闘い勝利をつかみました。動労水戸の運転士登用差別に対する勝利確定や、動労千葉の青年運転士の強制配転を阻止した闘いと一体の動労千葉派の勝利です。4者4団体に破産の烙印(らくいん)を押したのです。
 参加者は「闘えば勝てる。団結が固まった」という勝利感にあふれて、夜の動労千葉主催の2・16総決起集会に合流しました。

 森精機名古屋本社に解雇撤回のビラまき 東海合同労組 坂野康男

 2月19日、関西合同労組大阪東部支部技能育成センター分会の第4波ストライキに連帯して、森精機名古屋本社前で東海合同労組はビラまき行動を行いました。
 朝の1時間で「森精機は解雇を撤回しろ!」「労働者は一つだ! ともにストライキで闘おう!」と訴える技能育成センター分会のビラ150枚が、森精機および周辺の労働者に手渡されました。ビラを見ながら「MORI SEIKI」の本社看板をまじまじと見る労働者。「ひどいことをしますね」と語る労働者。反応は上々です。
 「今日は社長が来るのでビラまきはやめてください」とガードマンが規制にかかるが、「ちょうどいい。抗議行動だ」とビラまき隊の意気は上がります。「非正規職撤廃」の横断幕と東海合同労組ののぼりを立てたビラまき・抗議行動を貫徹しました。
 東海ではワーカーズアクション東海実行委員会が、「たおせ!トヨタ資本 ガザ市民虐殺抗議! 生きさせろゼネスト!3・15集会とデモ行進」を呼びかけています。東海合同労組は、青年労働者を先頭に森精機を串刺しにする3・15トヨタデモに決起します。

 “組合に入って星野さんと一緒に闘おう” 中四国 斉藤太一

 今日の職場情宣では、組合の青年が「職場当局にストレートに怒ろう。労働組合に加入してうちの資本と闘おう」と訴え。さらに続けて「星野文昭さんは獄中から革命を訴えています。職員の皆さんも、組合に入って星野さんと一緒に闘おう!」
 えっ! 職場闘争と星野闘争に切れ目がない!
 「星野知ってるのは前提」の呼び掛け。ああ、これでいいんだ! 自分はわかってるつもりが、そうじゃなかった。自分が内側に壁作って疎外していたのが、崩れた気がします。
 彼の「言ってとうぜんでしょ」的自然体に、勇気づけられました。

 動労千葉派の台頭を『前進』読んで感じる 静岡 駿河俊彦

 私は2009年を迎えるに当たって、まずは『前進』が来たら、できるだけその日の内に全部読もうと決意しました。
 最近の『前進』を読んで、階級的労働運動路線の白熱的実践が、言葉の上でなく、全国の職場で本当に進んでいるなあと、率直に感じます。論文や記事、読者の投稿が生き生きと躍っていて、解放感にあふれています。「われわれ労働者は」と、労働者が主語になっている文が圧倒的に増えていると思います。現場の労働者が書いた論文が増えていますね。
 『前進』もまた、労働者階級の新聞として生まれ変わろうとしています。『前進』は党そのものであり、階級そのものであるからです。ですから『前進』を粗末に扱ってはなりません。
 階級的労働運動の物質化、言いかえれば動労千葉労働運動の全階級化が進んでいる。つまり実体的には、動労千葉派がいろんな職場に台頭してきているということです。
 革共同は、塩川一派との党内闘争を価値創造的に激烈に推し進め、やつらをたたき出して勝利し、労働者階級の党として純化し、団結を打ち固め、生まれ変わりつつあります。労働者階級こそが革命の主体として、つまり党の主体としてその中心に座り、そのことにより、階級的労働運動路線が党内をこれまでになく活性化していると思うのです。
 それが、『前進』にはっきりと表れています。
 私も微力ながら、老骨にムチを打って、若い人にはまだまだ負けないぞという気持ちで頑張りたいと思います。

 大阪市大で道州制と2部廃止反対のデモ 大阪市大 A

 2月13日(金)、大阪市立大学で「道州制粉砕・2部廃止絶対反対」のキャンパス集会とデモをうちぬきました。
 大阪市大当局は昨年秋に2部(夜間学部)の来年度での募集停止=廃止を発表しました。これは京都大学の非正規職100人雇い止めや富山大学新樹寮の募集停止などと一体であり、大学を資本の利益のためだけの機関に変えようとする道州制攻撃です。さらに集会の数日前には、大阪府知事・橋下が大阪府立大学への交付金100億円の全廃=府大つぶしと、市大への統合を計画していることが明らかになりました。法人化による予算削減の中ですでに大阪女子大、府立看護大と統合されている府大ですが、橋下はさらに踏み込んで全廃を打ち出し、市大との統合によって、道州制=関西州設立の突破口にしようとしています。
 テスト期間中ですが、道行く学生、職員のキャンパス集会への注目は圧倒的。何人もの学生が足を止め、ビラを受け取ってアピールに注目し、飛び入り参加の学生も出てきました。その中で大阪市大生、京大生のアピールがキャンパスに響き渡ります。
 「橋下は府大と市大の統合を扇動し、それを突破口に道州制を導入しようとしている! 2部廃止を打ち出した統合計画もろともストライキで粉砕する!」「道州制の本質は国鉄分割・民営化でも解体できなかった4大産別の団結をたたきつぶすこと。しかし、動労千葉労働運動と労働者・学生の怒りが結びつけば必ず勝てる!」「2部廃止を絶対許さない。橋下が統合だというなら、府大生とも団結して2校同時の全学ストで橋下を焼き尽くす」
 集会後はキャンパスをデモ。「道州制粉砕! 2部廃止絶対阻止!」のコールがキャンパスに響き渡りました。
 最後に道州制粉砕のストライキを4・24法大集会を突破口に全国大学で開始することを確認。300万学生ゼネストの展望をつかみました。

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週刊『前進』(2380号6面2)(2009/02/23 )

 〈簡易・迅速・有罪〉許すな

 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧4同志無罪確定を

 2・14集会“裁判勝利と革命へ”

 「『簡易・迅速』裁判粉砕し、4人の無罪確定へ差し戻し審・上告審の勝利かちとろう!2・14集会」(主催/迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会)が、2月14日午後、東京・池袋で開かれ、80人が集まった。86年東京サミットのレーガン、サッチャー、中曽根らを直撃した迎賓館・横田ロケット弾戦闘に対する爆取(爆発物取締罰則)デッチあげ弾圧裁判が昨年末以来重大な局面を迎えている中で、勝利をもぎ取る決意と態勢を打ち固めた。
集会では、4人の被告がそれぞれ現局面の重要な意味について語り、闘う決意を述べた。
昨年控訴棄却の有罪判決を受けた福嶋昌男同志は、「国家権力の政治的弾圧が本質であり、私は無実・無罪だ。証拠などないし、共謀の事実を示すものもない」と、怒りを込めて5月11日期限の上告趣意書提出に向かっての決意を語った。
須賀武敏、十亀弘史、板垣宏の3同志の差し戻し審は、昨年12月になって突如、検察側が1人を除くすべての証人申請を撤回し、裁判所と一体となった早期結審策動を開始した。
「高裁は審理不尽と言ったが、差し戻し審が始まったら検察官は何も立証するものがない。立証不能を逆手にとって形式的に審理したふりをして雰囲気だけで有罪にしようとしている。われわれはこの悪辣(あくらつ)さに怒りを込めて毎回の裁判闘争を闘っている」(板垣同志)。「高裁判決は〈簡易・迅速・有罪>裁判の極致。その再現を許してはならない。敵は立証できない。根本的に無力だ。ここをつかんで放さず、勝利しよう」(十亀同志)。「最初から証拠などないこの弾圧は、天皇の命令である爆取をもって革命を暴力で屈服させようとする国家意志の発動だ。検察官が証拠がなくてたじろぎ、裁判官が前面に立って捏造(ねつぞう)に手を染めている。この腐りきった体制を許さない」(須賀同志)
3同志は攻撃の本質を明らかにし、裁判勝利と革命に向かってともに闘おうと力強く訴えた。
また、「裁判員制度はいらない!大運動」事務局長・佐藤和利弁護士が「裁判員制度導入を阻止しよう」と訴え、裁判員制度実施阻止の4・21日比谷全国集会と銀座デモを呼びかけた。
集会の初めに裁判の経緯を示すスライド上映があり、開会あいさつは病床にある共同代表の桜井善作さんが録音テープで行った。連帯アピールでは、杉並星野文昭さんを救う会の狩野満男さん、救援連絡センターの山中幸男事務局長、5・28「暴行」デッチあげ弾圧裁判を闘う法大生・中島宏明君。それぞれの現場から爆取裁判をともに闘う決意が表明された。
福嶋弁護団の西村正治弁護士、荒木昭彦弁護士、3被告の弁護団の内山成樹弁護士が発言した。「高裁判決は、弁護側の防御活動に悪罵(あくば)を投げつける、見たことのない判決」と西村弁護士。「高裁判決は争うこと自体を嫌悪している。裁判員制度に向かって出してきた判決だ」と荒木弁護士も弾劾した。内山弁護士は、「検察官の新証拠は証拠に値しない。これから無罪を確実にする弁護側立証に入る」と決意を語った。
22年もの長期裁判闘争をともに闘ってきた被告家族が元気に発言し、沖縄民権の会の座覇光子さんを始め、牧師や学者、労働者、市民などともに闘ってきた人びとが、それぞれ4同志への思いを語った。
閉会のあいさつで、完全無罪をかちとる会共同代表の久保田文貞さんは「闘いのすそ野を引き受けて闘う」と述べた。
爆取裁判の「簡易・迅速」重罰化攻撃は、5月から実施されようとしている裁判員制度と本質は同じだ。裁判員制度粉砕と爆取裁判勝利を一体のものとして闘おう。
(写真 革命の時代の到来に心躍らせた4同志が口々に裁判勝利への決意を語った【2月14日 東京・池袋】)

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★迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判
1986年4月米軍横田基地、5月迎賓館に革命軍のロケット弾が発射された。権力は、何一つ証拠がないのに、翌87年10月、別件で勾留中の須賀、十亀、板垣の3同志を逮捕・起訴し、福嶋同志を全国指名手配した。福嶋同志は93年に逮捕・起訴。3同志は未決で16年(福嶋同志は12年)も勾留された。04年3月、3同志に無罪判決。検察官は何も根拠もなく控訴。06年3月、福嶋同志に12年の一審有罪判決。同年5月、東京高裁は、3同志の一審無罪判決破棄・差し戻しの反動判決。07年10月上告棄却、08年6月、差し戻し審が東京地裁で始まった。福嶋裁判では08年3月東京高裁は被告側の控訴を棄却。上告趣意書を準備中。
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日程 迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
第14回公判 2月24日(火)午後1時15分開廷
◎東京地裁429号法廷

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週刊『前進』(2380号6面3)(2009/02/23 )

 法大弾圧裁判

 7・24弾圧弁護側立証 内田君が勝利宣言 “文連との団結で勝った”

 2月16日、東京地裁刑事第21部(半田靖史裁判長)で7・24弾圧裁判の弁護側立証が始まった。この日の公判は、法大・法学部の入試展開と一体でかちとられた。
 森川文人弁護士が冒頭陳述を行った。「本件は思想・言論弾圧である」と切り出し、7・24弾圧のために虚偽の調書を捏造した警察・検察を徹底的に弾劾した。
 次に内田晶理君(東北大学)の被告人質問が行われた。内田君は指宿昭一弁護士の質問に答え、7・24弾圧のきっかけとなった昨年5月20日以降の闘いについて全面的に明らかにした。
 「5月20日、文化連盟の恩田亮君への処分に仲間が怒りを爆発させ、立ち上がった。取り調べでは公安が『文連と一緒にやるな』と言ったが、そこには3万法大生の怒りと誇りを体現した文化連盟が立ち上がったことへの恐怖があった。文連は5・29も先頭で闘い、38人逮捕にも怒りのハンガーストライキに立った。当局が『法政大弾圧ぶっ飛ばせ!7・24全国集会』の立て看板をいったんは許可しながら、理事会で覆し、撤去したのは、文連が弾圧にも処分にも非和解で立ち上がったからだ」
 7・24弾圧こそ、文化連盟を先頭についに始まった法大生の根底的決起、文化連盟と全学連との団結に恐怖した当局・権力の敗北宣言だった。
 最後に内田君は、「こんなものさっさと公訴棄却にしろ。7月3日なんて何の関係もない。7・24集会弾圧じゃないか。増田を出せ!」と怒りをたたきつけた。さらに半田裁判長の制止を振り払って、「勝利してるのは私たちだ。1月24日、私たちは法大闘争勝利集会を大成功させ、4・24法大1000人集会に突き進むことを宣言した。受験生が処分に怒り、本日行われる国鉄集会にも結集する。『生きさせろ!』ゼネストでお前らを打倒して世界革命に勝利する!」と締めくくった。
 次回3月10日の公判は鈴木研也君(広島大学)と市川知寛君(東海大学)の被告人質問だ。傍聴闘争に集まろう。

 5・28「暴行デッチあげ」 “尾行・ビラ回収は正当”「東京警備」が居直る

 2月12日、東京地裁刑事第18部(福崎伸一郎裁判長)で5・28法大弾圧裁判の第9回公判が行われた。今回は、闘う法大生である新井拓君、中島宏明君に「暴行された」との被害をデッチあげた東京警備のガードマン正木敦之、富山豪也に対する、弁護人・被告人による反対尋問である。
 東京警備は法大当局と一体となって労働者を超低賃金で雇い入れ、学生弾圧の手先として使う最悪の警備会社であり、とりわけ正木はその先兵となって学生に襲いかかる最低の人間だ。
 初めに新井君と弁護人が法大当局側の傍聴について「カネでバイトを雇い、抽選に並ばずに傍聴券を手に入れている。こんなやつらに傍聴の資格はない」と、その腐りきった実態を暴露・弾劾した。福崎裁判長は「意見はわかった」と言わざるを得なかった。
 最初に証人として登場した正木は前回の主尋問で「学生が学内で行っているビラまきに対する尾行や、ビラの回収は行っていない」と偽証を行っていた。これに対し弁護側は、正木らガードマンによる尾行、ビラ回収の模様を撮影したDVDを証拠請求した。追及を恐れた正木は「ビラまきは大学が禁止しているから尾行や回収は正当」と百パーセント法大当局の代弁者となり、居直ったのだ。被告・弁護人や傍聴に集まった学生の怒りが集中した。
 また「中島君に暴行された」と称する4月11日の行動について正木は、「もみ合っている中で中島君のメガネを片手で取りあげ、また顔に戻した」などと証言した。暴行しているのは正木の方だ。こんな暴力的・侮辱的な行為を許せるか。中島君も徹底的に追及した。
 続いて「暴行の目撃者」として登場した富山は「自分は新井君が殴ったところを見ていない。痛がる星隊長も見ていない」と証言した。
 「暴行」デッチあげなど完全に破産している。これから始まる弁護側立証で法大における「警備」の実態を明らかにし、「ジャージ軍団」に続いて東京警備ガードマンも追放し、キャンパスを解放しよう! 4・24キャンパス1000人集会に大結集しよう!
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 法大裁判に集まろう!
★2月25日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
  第10回公判 午後1時30分開廷
★2月26日(木)4・27「暴行」デッチあげ裁判
  友部君の弁論 午後1時30分開廷
★3月2日(月)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
  第9回公判 午後1時30分開廷
 ◎いずれも東京地裁429号法廷
  開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
★富山大ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
  第7回公判 3月17日(火)午後2時開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
 開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!

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