ZENSHIN 2009/01/19(No2375 p06)
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週刊『前進』(2375号1面1)(2009/01/19 )
御手洗倒せ!ガザ虐殺弾劾! 1・29経団連デモ
JR東のライフサイクル配転阻止! 動労千葉ストに連帯しよう
内田君奪還 1・24法政大集会へ
革命的大激動が進行している。1929年を超える大恐慌への突入に対して世界の労働者人民が立ち向かっている。「生きさせろ!」のゼネスト決起が始まっている。支持率が20%を割った麻生政権は完全にボロボロだ。1〜4月大攻勢を組織しよう。1・24法大闘争勝利集会に大結集しよう。全国労組交流センターが呼びかける1・29第2波経団連デモに総決起しよう! さらに2・16労働者総決起集会(要項2面)の成功へ全力で闘おう!
賃下げ・大量解雇に団結とストで反撃を
1月15日、日本経団連と連合の首脳懇談会が行われ、「雇用安定・創出に向けた労使共同宣言」なるものが出された。その狙いはただひとつ、労働者が団結して資本家に立ち向かってくるのを「労使一丸」で阻止することである。こんなものは徹底粉砕あるのみだ。
「雇用創出」だって?だったら御手洗はキヤノンの派遣切りをまず全面撤回しろ! 住居から追い出すな! リストラ・退職強要をやめろ! 内定取り消しを取り消せ!
トヨタやキヤノンなど大手製造業16社の内部留保の合計は、08年9月末で34兆円もある。その金は、労働者を酷使して搾り取ってためこんできたものだ。直ちに全部吐き出し、労働者に返せ!
だが御手洗ら資本家階級は、絶対にそんなことはしない。自分たちの利益を確保するため、今以上の犠牲を労働者に強制しようとしている。それどころか「雇用創出」「失業対策」と称して政府に税金を使わせ、その税金をも資本家らのもうけにしようとしている。
そもそも「9割の労働者を非正規雇用に」と言って派遣法改悪を推し進めてきたのは誰なのか?経団連前会長の奥田であり、現会長の御手洗ではないのか。派遣切りやリストラは経団連の政策そのものではないか。
実際に年度末に向かって、失業がどんどん拡大しようとしている。「派遣09年問題」があり、06年に派遣となった労働者は今年3月以降に次々と契約期限切れを迎える。厚労省が発表した8万5千人どころの話ではない。「6月までに170万人の雇用が削減される可能性がある」(1月12日、東京新聞)とさえ言われている。派遣切りにあった労働者の餓死や飛び込み自殺で電車が止まる回数も増加している。労働者が生きることもできない社会は、絶対に変えなければならない。
御手洗は、今春闘での賃下げも明言した。連合の高木が「物価上昇による賃金の目減り分の回復」を要求したが、御手洗はあっさりと「賃上げは困難」と言い切った。御手洗も麻生も労働者をなめている。
経団連と連合が協議しようとしている「ワークシェアリング」は、資本家の利益は損なわれない一方で、労働者全体の大幅賃下げを狙い、労働者を分断するものだ。かつて99年に「ワークシェアリング」を採用した日野自動車は、「雇用維持を目的にしなかった」と言い、労働時間の短縮(=賃下げ)と同時に人員削減も強行した。経団連は世界大恐慌下で首切りも賃下げも一体でやろうとしているのだ。
だが彼らは、労働者が資本家に立ち向かってくることを何よりも恐れている。労働者が労働組合のもとで団結すること、ストライキに決起することが最大の恐怖なのだ。
ところがこうした資本家を支え、「会社あっての労働者」と言って労働者の決起を抑え込んできたのが連合指導部を始めとした体制内労組の幹部たちだ。今こそこうした者たちと徹底的に闘い、ぶっ飛ばそう。「健全な資本主義に戻そう」と主張し、「ストライキはやらせない」ことで資本家を救済する日本共産党と徹底対決しよう。
自治体と教労先頭に道州制攻撃うち破れ
1月3日の日経新聞で御手洗は、道州制の導入をあらためて宣言した。「道州制を導入し、非効率な部分を省けば社会が変わる。10程度の道州に再編すると、九州はオランダとほぼ同じ面積になる。それぞれの地域が欧州並みの力を持ち得る」
まったくのペテンだ。実際には自治体を丸ごと民営化して、大独占資本が道州をもうけの道具にするためのシステムをつくるということだ。攻撃の核心は、公務員360万人の一旦全員解雇・選別再雇用(関西経済同友会の提言)の強行による自治労・日教組解体と、それをテコとした4大産別を始めとする日本労働運動の根絶である。
御手洗・経団連の意を受けた麻生政権は、通常国会に「道州制推進基本法」を提出しようとしている。橋下大阪府知事こそ道州制導入の最先兵だ。だが、労働者が労働組合のもとに団結して反撃を開始すれば、橋下は完全にグラグラになる。
道州制決戦は国家総掛かりの労働運動絶滅攻撃だ。しかし、国鉄分割・民営化攻撃と闘い、勝利してきた動労千葉の地平がある。自治労・教労など4大産別の労働者は総決起しよう。あらゆる職場・組合で、動労千葉労働運動を実践しよう。
御手洗・経団連は、派遣と正社員、民間と公務員を競争させて労働者を支配しようとしている。だが労働者はひとつだ。派遣も正社員も公務員も団結してストで闘えば勝てる。道州制粉砕・民営化阻止を掲げて1・29経団連デモに立とう。
「生きさせろ!」ゼネストは、大恐慌を世界プロレタリア革命に転化する展望を開く。労働者は自分たちの力で資本家や政府と闘い、社会を変えることができる。労働者が工場を回し、人間が生きるためのすべてを生産している。社会の真の主人公は労働者なのだ。
多くの労働者、とりわけ青年層が資本による首切り・賃下げ・貧困化の攻撃によって人間的尊厳を奪われ、屈辱を強いられている。これへの怒りが「生きさせろ!」の闘いだ。失業や低賃金で生活できないからだけではない。労働者としての誇りと団結を実力で奪い返し、賃金奴隷の鎖を断ち切る闘いになる。
労働者が1日、「今日はみんなで休もう」と団結すれば、全国の生産ラインが止まる。ストで労働者の力を御手洗・経団連に思い知らせてやろう。資本家・経営者を職場からたたき出し、資本家が牛耳る巨大な生産力を労働者が全部奪い返して、おれたちが社会を動かそう。それが革命だ。
1047名解雇撤回2・16集会大結集へ
国鉄1047名解雇撤回、09春闘勝利、「生きさせろ!」ゼネストへ動労千葉が呼びかける2・16労働者集会への大結集をかちとろう。動労千葉は青年労働者を獲得し、「生きさせろ!」ゼネスト闘争の先頭でストライキに決起しようとしている。ライフサイクル粉砕のストを構えて全力で闘っている。動労千葉に断固続こう。
日帝・麻生と日本経団連・御手洗の賃下げと大量解雇の攻撃と闘い、09春闘勝利、「生きさせろ!」ゼネストを実践していくために決定的なことは、資本の攻撃を「労使一丸」で支える連合など体制内指導部との党派闘争だ。とりわけ解雇撤回を投げ捨て、動労千葉を排除し、国鉄1047名闘争を解体しようとしている4者4団体の屈服と敵対を粉砕することが死活的である。
同時に「派遣切り」などの大リストラ攻撃にストライキと労組的団結で闘わず、行政依存の「労働者救済」論で闘いを押さえ込む体制内指導部との闘いの重要性である。労働者は「救済」の対象か? 違う。自己解放と革命の主体だ。労働組合で団結し、ストで資本と闘うことこそ、賃下げと解雇を打ち破って勝利する道である。
4者4団体を始め一切の体制内指導部との党派闘争を貫き、2・16集会を大成功させよう。第2次国鉄決戦―国鉄1047名闘争を基軸に4大産別決戦に総決起していこう。
さらに街頭はもう一つの職場だ。団結を拡大するための街頭宣伝活動を圧倒的に展開しよう。
米帝・イスラエルによるガザ侵略―パレスチナ人民大虐殺を絶対に許すな! 死者は千人をはるかに超えた。大恐慌の爆発のただ中でこの侵略戦争を推進しているのは米帝だ。米国務省は9日、「戦闘終結の必要条件はハマスによるロケット弾攻撃の停止だ」と言い、イスラエルのガザ攻撃継続を公然と容認した。
プロレタリア世界革命に向けた労働者階級の国際的団結こそがこの侵略戦争を止める。動労千葉を先頭に国際連帯を強化しよう。09春闘と3・20国際反戦闘争へ。全国各地で「生きさせろ!」ゼネストを爆発させよう。
ガザ攻撃を弾劾しILWUなどデモサンフランシスコ
イスラエルのガザ攻撃の弾劾が世界で闘われている【記事5面)。米サンフランシスコでは1月10日、1万人がデモ。ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10のジャック・ヘイマンさんらが集会で労働者の国際的団結を訴え、「平和への唯一の道は米軍の中東からの撤退だ」の大横断幕を掲げてデモに出た。
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週刊『前進』(2375号1面2)(2009/01/19 )
法大闘争 新年第1波の集会と包囲デモ
処分策す教授会直撃
開講から最初の法大包囲デモが1月14日、法大文化連盟と全学連を先頭に闘いとられた。
この日、文学部教授会は文連副委員長の恩田亮君への無期停学処分についての再審査請求を審議し、人間環境学部教授会は倉岡雅美さんへの処分を話し合うことになっていた。集会とデモは新たな処分を策す両教授会を撃つものだ。
自らも「無期停学」不当処分の文連委員長の斎藤郁真君が「学生、注目!」と第一声。市ケ谷キャンパス外濠校舎前での集会が始まった。入り口は閉鎖こそされていないが、大量の警備員が張り付き構える。
「法大は『批判精神を養え』と言っておきながら、実際に養ったら学生に処分を下す。こんなことを許しておけるか」。この日も冒頭から「斎藤節」がさえわたった。
倉岡さんは「世界の学生がイスラエルのガザ攻撃に対し抗議のデモに立ち上がっている。今日のデモに参加しよう」と呼びかけた。「譴責(けんせき)処分」を受けた洞口朋子さん(経済学部)は「私に対する処分の理由を教授たちに問いただしても、逃げていくだけ。こんなやつらがテストで学生を採点するとはなんなのか」と処分への怒りを爆発させた。
ここで斎藤君は「中核派の機関紙『前進』はサブプライムローンの破綻から世界恐慌が引き起こされることを予言し、それは的中した。経済学部教授はそこはまったくだめだった。その腹いせで譴責処分を出したのではないでしょうか!」と厳しく指摘した。あたりは笑いの渦に包まれた。
5・29弾圧で不当逮捕され昨年末獄中から奪還された大阪市大の後藤玲子さん、弘前大学の金子悠太君が発言し、デモと「生きさせろ!」ゼネストへの決起を訴えた。
集会の締めは再び斎藤君だ。「文化連盟は一人の仲間も見捨てない。増田法大総長の『民主法政』は空文句だ。言論弾圧とは断固闘う」と宣言した。
正門前からデモに出発した。当局はデモとの合流を恐れ、キャンパス中央から学生を閉め出し、完全封鎖した。学生集会のたびにおなじみとはいえ、まさに「民主法政」の名が泣く情景だ。
靖国通りにある総長室前では、シュプレヒコールを上げるデモ隊に警官隊が襲いかかった。学生はこれを実力で跳ね返した。法大周辺には「処分粉砕」「学費8億円を返せ(法大がマネーゲームで出した損失額)」などの訴えが響き渡った。
再び、その高さで威容を示す法大の高層建築ボアソナードタワーが見えてきた。倉岡さんがマイクを握り、「あそこで教授会が行われる。断固粉砕しよう」と叫んだ。これに呼応して「ボアソを破壊しろ」「燃やしてしまえ」などの声が次々と上がった。終盤は全体が固いスクラムデモで進撃し、正門前に到着した。
不当処分への怒りをさらに爆発させ、1・24法大闘争勝利集会の成功を意気高く確認した。
(写真 「大学の主人公は学生だ」。新たな不当処分を策す法大当局に対し文化連盟と全学連が怒りのデモに猛然と決起【1月14日 市ケ谷】)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2375号1面3)(2009/01/19 )
『前進』速報版さらに充実
インターネットの『前進』速報版は、昨年3月の立ち上げ以来、全国各地の闘いや世界の闘いを日々「速報」として掲載し、本紙での報道を補う役割を果たしてきました。
激動の09年を迎えて、迅速化と内容の両面でさらに充実を図っています。「生きさせろ!」ゼネストの組織化へ、本紙とともに速報版をぜひ活用して下さい。掲載写真はダウンロードして職場ビラなどに自由に利用できます。
『前進』速報版アドレスはhttp://www.zenshin.org/blog/です。(『前進』のホームページからも入れます)
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週刊『前進』(2375号1面4)(2009/01/19 )
農地耕し続ける
三里塚反対同盟の09年初の現地デモが闘いとられた。市東孝雄さんを先頭に東峰の開拓組合道路を出発。「農地死守」の決意を誇り高く示した。(1月11日)=記事3面
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週刊『前進』(2375号2面1)(2009/01/19 )
ライフサイクル粉砕へスト態勢
動労千葉旗開き 平成採組合員が勢ぞろい
結成30年へ新たな戦闘宣言
動労千葉は09年団結旗開きを1月10日、DC会館で開催した。参加者は、2月1日にも予想されるライフサイクル第2次強制配転阻止闘争を始めとする09春闘にただちに突入する戦闘態勢を固めた。
今年の旗開きには例年にも増して多くの組合員と支援が結集した。また1月1日付で結集した新組合員を始め6人の平成採組合員も勢ぞろいし、闘いの最先頭に立つ決意を表明した。激動の09春闘に躍り込む準備は万全だ。
あいさつに立った田中康宏委員長は冒頭、激動する内外情勢について「資本主義の歴史が始まって以来の事態」だと断じるとともに「09春闘は労働者の未来を決する闘いになる。動労千葉はその先頭でストライキに立ち上がる」と宣言した。そして、ライフサイクル第2次強制配転攻撃に対して本線運転士のストライキを配置して闘う方針を確立したことを報告した(発言要旨別掲)。田中委員長のあいさつは、歴史的激動の中で労働組合に問われる飛躍、その無限の可能性を指し示した。
会場には三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長、動労千葉顧問弁護団の葉山岳夫弁護士を始め多くの来賓、共闘団体、支援する会の仲間がかけつけた。
中野洋常任顧問の音頭で乾杯。参加者が次々とマイクをとって新年のあいさつと決戦の09年に向けた決意を表明した。萩原さんは「動労千葉が平成採の青年を獲得しているように、反対同盟は全国の農民を獲得する闘いにうって出る。平成採を獲得して労働者の主流になろうとしている動労千葉をかがみとし、われわれも農民として闘い抜く。そして大合流し勝利をつかみとる」と述べた。動労水戸の石井真一委員長は、運転士登用差別裁判における完全勝利を報告するとともに「平成採を始めとする全国の運転士を動労総連合に獲得する闘いへ」と決意と展望を語った。杯を酌み交わしながらの歓談、恒例のビンゴゲームで大いに盛り上がった。
(写真 旗開きの最後にインターナショナルを斉唱【1月10日 千葉市・DC会館】) 1047名闘争の新たな発展へ
最後に、動労千葉の各支部代表と平成採の青年組合員全員が前列に並んであいさつ。6人の青年組合員が勢ぞろいするのは初めてだ。
動労千葉争議団の高石正博団長は「動労千葉は解雇撤回を基軸に最初からの目標を変えずに闘っていく」と1047名闘争の新たな発展をかちとる決意を語った。平成採の青年組合員は「今年度中に青年部をつくろう」「入ったからにはこれまでのうっぷんを晴らし徹底的に闘う」と自らが動労千葉に結集した思い、組織拡大への抱負を次々と述べた。会場から大きな拍手、歓声がわき上がり、旗開きは最高潮となった。
最後に長田敏之書記長が「今日の旗開きは闘争宣言の場だ。なによりも平成採を動労千葉が獲得することが、当局に最大の打撃を与える。今年は動労千葉結成から30年。ライフサイクル粉砕、組織拡大にむけて団結して闘おう」と力強く呼びかけた。参加者全員でインターナショナルを斉唱、団結ガンバローで締めくくった。09年の大前進を予感させる、若さと闘いの息吹にあふれる旗開きになった。
(写真 各支部代表と青年組合員6人が前列に並んで09年決戦へ決意表明。発言は長田敏之書記長) 解説 “団結し仲間守る” 破綻するJR体制打倒へ
動労千葉は新年冒頭、いつでもストライキに入れる万全の闘争態勢を確立した。2月1日にも予想されるライフサイクル第2次強制配転の中止を求め、「動労千葉組合員は配転しない」と当局が約束しない限り、配転の事前通知の段階(1月20日前後)で本線運転士を対象としたストライキに突入する。動労千葉で強制配転の対象となっているのは、運転職場で働く青年組合員3人だ。
「一人の仲間を守るために全組合員が団結して立ち上がる」――これこそ労働者の生き方だ。会社が最も恐れる闘いだ。動労千葉は09春闘の最先頭でストに立つことで破綻を極めるJR体制を突き崩し、解雇攻撃にさらされて怒りをたぎらせている全国の労働者に檄(げき)を発し、労働組合が持っている可能性を示そうとしているのだ。
民営化体制破綻のツケを回すな
JR東日本は分割・民営化以降、極限的な職員削減と賃金抑制、あくなき利潤追求にひた走り、保線・電力・検査修繕などの保守部門や駅業務の全面的な外注化を進めてきた。安全を守る要(かなめ)のひとつである駅輸送職も20年以上にわたって養成してこなかった。あまりの低賃金のため駅で働く非正規職員(契約社員)も次々と辞めている。その結果、駅の要員が絶対的に足りなくなった。その穴を埋めるために、40歳以下の運転士を駅に強制配転しようとするのが「ライフサイクル」だ。
JR東日本は、「グループ経営ビジョン2020―挑む―」で「不断の創造的破壊」を叫び、より徹底した競争原理と全面的な外注化、強権的職場支配をもってJR体制の危機を突破しようとしている。ライフサイクルはその突破口だ。
しかしライフサイクル攻撃は逆に、JR資本の決定的な墓穴に転化する。平成採の青年労働者が、ライフサイクル攻撃・外注化攻撃への怒りをバネに動労千葉に続々と結集している。
「自分の仕事が奪われることへの怒り」「それに反対できない組合(JR東労組)ってなんなんだ」「動労千葉に入って声を大にして反対だと言いたかった」「子どものころから競争社会。会社に入っても競争の中で生きてきたけど、それは違うんじゃないか」と。
動労千葉のスト支援行動に職場の仲間を組織しよう。動労千葉に続き、あらゆる職場からストライキの火の手を!
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週刊『前進』(2375号2面2)(2009/01/19 )
“新たな歴史つくろう”
田中委員長のあいさつ
動労千葉は昨年末、厚労省にストライキの事前通知を行い、いつでもストライキに入れる態勢を整えて新年を迎えた。
時代に食らいつく戦闘精神で09春闘に臨もう。いま起きていることは、資本主義社会が始まって以来の事態だ。こういう時代に労働組合はいかにあるべきなのか――ここにすべての問題が集約されていく。これまでの労働組合の“常識”を全部ひっくり返さないといけない。「労働者はニンジンをぶら下げないと闘わない」「原則、原則なんて言ってたら分裂する」「会社あっての労働組合」――労働者、労働組合はそんなに低い存在なのか。動労千葉がやってきたことは、こういう既成の労働組合の常識をひっくり返す闘いの連続だった。労働者が団結してさえいれば労働組合の可能性は無限大だ。
09春闘が今後の労働者の歴史を決する。怒りの声は満ちている。こんな情勢は戦後の一時期を除いて初めてだ。動労千葉は、09春闘の先頭でストライキに立ち上がる。あらゆる職場からストライキをおこし、怒りの声に火をつけ、労働者の団結と誇りを取り戻そう。
ライフサイクルの第2次配転阻止へ、今日を期して万全のストライキ態勢をつくって欲しい。当局が「動労千葉組合員は配転しません」と約束しない限り、事前通知の段階で本線運転士を対象としたストライキに入る。一人の仲間を守るためにストに立ち上がる。そのことが、JRという崩壊寸前の民営化体制を突き崩し、世の中全体の怒りの声と結びつく闘いになる。1047名解雇撤回闘争も、春闘過程が勝負だ。今こそ1047名の被解雇者が先頭に立って全国の労働者に檄を発すれば5万人、10万人の労働者が絶対に集まる。可能性は目の前にある。20年間の闘いはそれだけの重さを持っている。
3月の動労千葉結成30周年に向け組織拡大を全力でやろう。国際連帯闘争の一層の発展をかちとろう。日本の労働運動の新しい歴史をつくろう。
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週刊『前進』(2375号2面3)(2009/01/19 )
「経労委報告」に反撃を
賃下げも大量解雇も狙う
「労使一丸」叫び連合とり込み
昨年12月16日に日本経団連は、春闘に向かって経営側の対処方針を示す09年版「経営労働政策委員会報告」を公表した。その内容は労働者階級に対する賃下げと解雇という階級戦争の宣言だ。この攻撃と真っ向から対決し、「生きさせろ!」ゼネストの実現をめざし、1〜4月決戦を戦闘的に闘いぬこう。1・29第2波デモを始め、日本経団連に怒りの連続デモをたたきつけよう。
(写真 360人が決起した1・8デモ。経団連会館に労働者の怒りが爆発【東京・大手町】) “雇用よりも株主優先だ”
今回の「経労委報告」は、タイトルに「労使一丸で難局を乗り越え、さらなる飛躍に挑戦を」とうたっている。それは労働者階級に賃下げと大リストラを押しつける宣言だ。また、連合中央、全労連中央を取り込んで労働者階級の怒りと闘いをなんとしても抑えつけようとしている。「労使一丸で」とは、そのような意味だ。階級的労働運動に対する攻撃宣言だ。
金融危機を引き金に世界的な大恐慌に突入した中で、日帝資本家階級は生き残りに必死になっている。労働者階級にすべての犠牲を押しつけること以外に、国際的な資本間の死闘戦に勝ち抜くことができない。「経労委報告」は、そうした日帝支配階級の危機感をもろに押し出している。「恐慌」という規定は意図的に避けているものの、「世界経済はかつてないほどの危機的な状況に直面」「未曽有の金融危機による世界同時不況の様相を強めており、過去に比べてはるかに厳しい状況」と悲鳴を上げている。そして、「企業の減益傾向が一層強まる中、ベースアップは困難と判断する企業も多いものと見込まれる」「市場横断的なベースアップはもはやありえない」「個別企業においても一律的なベースアップは考えにくい」と、賃上げ拒否の姿勢をはっきりと打ち出している。賃上げ拒否どころか、「未曽有の難局」を口実にして、大幅賃下げを狙っているのだ。
6000人の派遣・季節工の労働者の首切りを強行しているトヨタ自動車は、2〜3月に11日間、工場を休止する。休業中の賃金を1日当たり20%削減しようとしている。これをトヨタ資本は「ワークシェアリング的な働き方」などと言っているが、これのどこが「分かち合い」か! 企業の一方的な都合による大幅賃下げ以外の何ものでもない。こうした大幅賃下げを、トヨタのみならず資本家は今年、一斉に強行しようとしているのだ。
さらに「経労委報告」は「雇用の安定に努力する」と言っているが、実際には資本家は派遣労働者の首切りを大量に強行している。そもそも日本経団連は、4百万人近くの派遣労働者の存在を「外部労働市場」と言いなして、企業の「労使関係」の範ちゅうからすら排除している。完全に原材料と同じモノ扱いだ。
経団連会長・御手洗はキヤノンでの派遣労働者の大量解雇を「苦渋の選択だ」と言った。「苦渋」だろうがなんだろうが、資本家が生きのびるためには、労働者の生首を切る、各企業はキヤノンのように首を無慈悲に切って構わないという宣言だ。同じく正社員8千人、非正規8千人の首切り計画を発表したソニー社長・中鉢は次のように言っている。
「雇用を優先して損失を出すことが、私に期待されていることではない。経営の立場からは株主の期待にこたえよということだ」(12・17朝日)
これが資本家階級の本音だ。株主がもうけるためには、解雇された労働者が路頭に迷おうが、寒さに震えようが、そんなことは知ったことではないというのだ。中鉢は経営労働政策委員会の委員であり、これこそが「経労委報告」の本音だ。
資本のなりふり構わぬ大量解雇の攻撃は、これから一層激化する。大和総研の報告によれば、昨年11月から今年6月までの8カ月間で、170万人の労働者が首を切られる可能性があるという。労働者階級の頭上に爆弾を投下するに等しい階級戦争の攻撃だ。
派遣規制反対叫ぶ連合幹部
だが、こうした攻撃は、資本家階級が資本主義体制崩壊の危機に直面していることを示している。支配階級は膨大な労働者階級が怒りを爆発させて立ち上がり、プロレタリア革命にまで発展することを心から恐怖している。
だから「経労委報告」は、「逆境の時にこそ日本の安定的な企業内労使関係の真価が問われる」(序文)、「労使が危機感を共有して、一丸となって難局を打開していく姿勢が求められる」(2章)という。これは連合や全労連など体制内労働運動の幹部に対し、「労働者の怒りを抑えよ」と要求しているのだ。
連合本部は積極的にこれにこたえようとしている。1月15日に経団連・御手洗と連合会長・高木のトップ会談が行われたが、交渉はまったくの茶番でしかない。連合は「物価上昇による給料の目減りを補うため1・5%程度の賃上げ」という、問題にもならない超低額の要求を掲げているが、それすら何ひとつ闘うつもりはない。完全に経団連の賃下げ・解雇攻撃の先兵となっている。
連合の有力な構成団体である電機連合の中村委員長は、「製造業派遣を禁止すると国際競争力がなくなり、電機産業はやっていけない」と発言した。資本家の立場に立って、“派遣労働者を超低賃金・使い捨て自由の労働力として使うべきだ、規制には反対だ”と言ったのである。正規労働者と派遣労働者を分断し団結を破壊している。これが連合中央幹部に共通する考えだ。
「道州制」推進と消費大増税
「経労委報告」はさらに、道州制、消費税引き上げ、裁判員制度、そして低賃金労働力として外国人の「日本型移民政策」を積極的に主張している。
とりわけ道州制について、「持続的な経済成長のためには、国民の生活の場、企業の活動拠点である地域の活性化が不可欠」「各地の住民や企業から新たな活力を引き出すために、わが国の統治機構を根本から改め……」と、2015年までの導入を重ねて強調している。公務員200万首切りと労働運動の解体を狙う道州制攻撃は、日帝支配階級の死活をかけた攻撃だ。国家丸ごとの「民営化」攻撃であり、独占的大資本が地域を分け取りして、搾取と収奪と支配を強めようとしているのだ。
1・29怒りの経団連デモへ
このような日帝支配階級の攻撃に、腹の底からの怒りを爆発させよう。大恐慌の時代、労働者階級は団結して闘わなければ生きられない。そして、団結すれば資本家の攻撃を絶対に粉砕できる。資本主義体制崩壊のどん詰まりの危機に直面しているのは、資本家の側だ。やつらは労働者が団結して立ち向かってくることを心底から恐怖している。
大恐慌をプロレタリア世界革命に転化するために、今春「生きさせろ!」ゼネストへ全力で闘おう。動労千葉労働運動を全国へ! 1・29経団連第2波デモに総決起しよう。労働者の怒りをたたきつけよう。
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週刊『前進』(2375号2面4)(2009/01/19 )
立ち上がる「派遣村」労働者
誇りと団結取り戻そう
トヨタの下請け部品工場で働いていた30代の派遣労働者。契約期間中にもかかわらず突然の解雇。「おれはモノかよ! 麻生におれらの気持ちが分かるはずがない。いつ切られるかと怯えて働くのはもういやだ」と吐き捨てる。怒りがマグマのように渦巻く「年越し派遣村」。
「内閣が吹っ飛ぶ」(厚労省幹部)。支配階級は震え上がった。日比谷公園に開設された「派遣村」は、向かい側が厚生労働省。政治の中枢・官庁街のど真ん中。怒れる労働者約500人があふれている。その背後には同じような怒りを持つ労働者が何十万といる。そして、目の前には首切りの張本人ども! 怒りに火がつけば、麻生政権はおろか資本主義が崩壊する。
「派遣村」は治安問題となった。恐怖にかられた政府は1月2日、厚労省の講堂を開放。5日には派遣村を都内4カ所に分散、12日には解消させた。その間、生活保護も乱発した。労働者の団結を解体し、怒りを抑えつけようと必死なのだ。
問われていることは何か。この怒りのマグマをクビを切った資本に対して徹底的に爆発させ、御手洗経団連に落とし前をつけてやることだ。なぜなら資本との非和解の闘いをとおしてこそ、労働者は誇りを取り戻し団結をつくり、賃金奴隷の鎖を引きちぎって社会の主人公となれるからだ。ストライキで闘う森精機の労働者のような職場での実力闘争が求められている。
ところが、体制内勢力は資本への怒りを政府への救済・請願へとすりかえ、労働者自身が闘う力を奪おうとしていった。その本質は、解雇撤回を投げ捨て政治和解路線に転落した4者4団体派と同じである。新しく「派遣村」に来る人も受け入れない。闘いを呼びかける労働組合は排除。1・8経団連デモへ決起する「派遣村」労働者には横やりを入れた。
しかし、「派遣村」労働者は自ら闘いに立ち上がった。「このままバラバラにされてしまっていいのか。自分たちこそが団結して行政と会社を追及し、クビを切られる労働者に呼びかけなければならない」「『派遣村』から出ろと言うのなら、ここに居座って闘う」――そういう気運が生まれていった。「派遣村」存続などを求め、仲間を募った。闘う団結が生み出されたのだ。
自分の存在と闘いが社会を動かす決定的位置にある――こう自覚した労働者は、怒りを解き放ち、誇りを取り戻し、急速に団結を組織し始める。「生きさせろ!」ゼネストで労働者がすべてを奪い返す時が来た。
(本紙・水森健介)
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週刊『前進』(2375号3面1)(2009/01/19 )
三里塚反対同盟団結旗開き “09年を勝負の年に”
労農学150人が血盟誓う
“市東さんの農地守りぬけ”
(写真 09年の勝利を誓って鈴木謙太郎さんの音頭で乾杯【1月11日 成田市】)
1月11日、三里塚芝山連合空港反対同盟の団結旗開きが開催された。日帝と空港会社の農地強奪攻撃に対し、「農地死守・絶対反対」を貫く43年の反対同盟の闘い、動労千葉との不滅の労農連帯で、09年に必ずこれを打ち砕くことを、力強く示す催しとなった。
この日は午前10時、東峰の開拓組合道路に反対同盟と支援の労働者・学生120人が結集し、新年初の集会とデモがかちとられた。(1面写真)
走行するジェット機の巨体を間近に見ながら、北原鉱治事務局長が「この成田空港粉砕なくして人民の未来はない!」と新年第一声を発した。
動労千葉の繁沢敬一副委員長が前日のDC会館での旗開きの大成功を報告。「全支部でスト態勢を構築し、3人の仲間をライフサイクルの攻撃から守る」と宣言した。
全学連の内海佑一前副委員長は、「6カ月の獄中闘争を闘い奪還された。1年ぶりに三里塚の地に立てたことを誇りに思う」と語り、法大闘争勝利の決意を表した。
寒風が吹く中デモに出発。途中で東峰神社に寄り、鳥居に新しいしめ縄を着け替えて09年の勝利を誓い、天神峰の市東さんの畑までデモをした。
“三里塚勝利に日本の未来”
午後は成田市内のレストランに150人が参集し、盛大に旗開きが開催された。3・29全国集会への大結集を呼びかける反対同盟の「2009年闘争宣言」を、伊藤信晴さんが読み上げた。北原さんが「裁判と現地闘争が峻烈(しゅんれつ)を極めた08年だった。三里塚の勝利は日本の未来をつくる」とあいさつ。
続いて萩原進事務局次長が「100年に1度の 出口のない恐慌、資本主義の終わりが訪れている。09年は韓国、アメリカの労働者・農民とも闘いを共有し、また日本全国の農民をどんどん反対同盟に獲得しよう」と、壮大な09年の闘いの方向を提起し、大きな拍手を浴びた。(要旨別掲)
鈴木謙太郎さんの音頭で乾杯。市東孝雄さんは「市東さんの農地取り上げに反対する会」「群馬・市東さんの農地を守る会」の人びととともに発言に立ち、「09年を勝負の年として闘う。スイッチはいつでもオンにできる」と決意を表した。
動労千葉の田中康宏委員長は、韓国・民主労総からの檄布とカンパを反対同盟に手渡し、「われわれの手で社会を変える時代が来た。資本主義は足もとから崩れている。労働運動、農民運動の爆発的高揚の時代だ。09年を成田軍事空港崩壊元年に」とあいさつした。
(写真 「労働者の希望、民衆の友」と書かれた民主労総の檄布が動労千葉から反対同盟に手渡された) 天田書記長が3・29へ決意
さらに関西実行委代表世話人の永井満さん、顧問弁護団の葉山岳夫弁護士、革共同の天田三紀夫書記長、都政を革新する会の長谷川英憲さん、婦人民主クラブ全国協議会の西村綾子さん、動労水戸の国分勝之副委員長、星野再審事務局の金山克己さんらが次々と発言した。天田書記長は「大恐慌情勢のもとで、農地死守の闘いは全世界の労働者・農民と連帯するもの。3・29大結集へ先頭で闘う」と決意を述べた。
また、法大弾圧を打ち破って昨年末に奪還された全学連の新井拓君が若さあふれる決意表明を行い、反対同盟との血盟を一層固めた。
例年にも増して熱気にあふれ、ただちに1月20日、2月3日、同16日と連続する市東さんの3つの裁判、そして3・29全国集会への総決起を誓い合う場となった。
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週刊『前進』(2375号3面2)(2009/01/19 )
“闘い広げ廃港へ”
――萩原進さんのあいさつ
多くの労働者が首切りやこの寒空に路頭に投げ出されている事態です。アメリカから発した金融恐慌が、ほんの2、3カ月の間に全世界を駆けめぐり、あのトヨタが2兆円の利益を出していたのが赤字に転落した。トヨタをぶっつぶせと言ってきましたが、先にギブアップされても困る。
今や資本主義の終わりが始まったと認識していいのではないか。
労働者は、生きることが闘いだというところまで行き着いた。おこぼれをもらって生きる時代は終わった。
資本家に一切の責任をとらせなくてはならない。労働者人民に一食の食事を与え救済することではなく、今日の事態をつくった体制を徹底的に追及する闘いが必要だ。
だから安易な妥協をしてはいけない。原則にのっとって闘う。
三里塚の現状を見たとき、今年は北延伸の工事が終了するということをもって、「成田空港は完成だ」と彼らは宣伝するだろう。しかし見てください、われわれの闘いで二度も北へ北へと押しやられた。平行滑走路ではなく、暫定滑走路なんです。欠陥空港の矛盾を強制し続け、固定化し廃港に追い込む闘いを展開します。
そういう中で市東さんの農地を守る闘いは非常に大きな位置を占めている。地番の特定が間違っており、しかも土地収用法で取れない土地を農地法で取るという。裁判自体がおかしいんじゃないかと気づくような裁判になっている。
もう一つは軍事空港反対の闘いです。成田では昨年8月末から9月にかけて、国民保護法の名のもとに5千人規模の自衛隊、警察、各自治体、関係機関が集まって訓練がされている。また、米軍50万人が成田に移駐したときに宿舎はあるかとかを、昨年の秋までに調査している。市東さんはこの土地を守ることをもって、そのような人民の戦争への動員を阻止している。
もう一つは、耕作する者にこそ土地の権利があるということ。それを転覆するために、今の通常国会で農地法の改悪を行おうとしている。
戦後の農地解放とは、支配者からわれわれ農民に農地が与えられたのではない。戦後食糧難の中で、農民が決起して農地を自分のものにした。今度はこれを国のものにしようという策動がなされている。徹底的に粉砕しなくてはならない。これは3百万戸の農家を守る闘いです。
昨日、動労千葉の旗開きに参加したら、平成採が6人に増えてみなさん喜んでおりました。
われわれも成田や芝山の農民に限定しないで、日本の農民をどんどん獲得し、そして反対同盟に入ってもらうという組織化の闘いを進めなければならない。韓米の農民とも闘いを共有し連帯していきたい。そういう壮大な国際連帯が展開される09年だと思います。
市東さんの裁判は、裁判という形をとった現地闘争なんですよ。この土地に手をふれたら大変なことになるぞ、という闘いです。これを絶対粗末にせず、裁判闘争を本当に準備し闘いぬこう。
今年は丑(うし)年ですから、のっしのっしと地に足をつけ、抑えられてもつぶれない確かな方針を出していく。三里塚は、労働者を先頭にあらゆる戦線とともに闘いぬき、沖縄、関西の住民と共闘し、09年の飛躍で具体的な勝利をかちとりたいと思います。
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週刊『前進』(2375号3面3)(2009/01/19 )
西郡・旗開き “住宅守り闘おう”
森精機ストと合流し熱気
1月10日、部落解放同盟全国連合会西郡支部、八尾北医療センター労働組合、八尾北命と健康を守る会は、130人の闘う仲間とともに、熱気にあふれ、明るく楽しい新春団結旗開きをかちとった。
団結旗開きでは、主催3団体と末光道正八尾市議会議員の年頭の決意表明を軸に、激闘の08年を全身で一緒に闘いぬいた仲間たちが次々と発言に立った。
解雇攻撃に対し3波のストライキを打ち抜いた関西合同労組技能育成センター分会の青年労働者が、「われわれは弱者ではない。資本家を打ちのめす闘いを労働者の先頭を走ってやりぬき、今年は森精機との新たな闘いに打って出る」ときっぱりと宣言した。
続いて5・29法大弾圧を打ち破り、保釈をかちとった全学連の3人の学生が、「橋下打倒の拠点として西郡がある。新自由主義に絶対反対、階級的団結で闘えば勝てることを示してきたのが西郡だ。09年、西郡とともにに『生きさせろ!』ゼネストを闘う」と決意表明した。
(写真 130人が結集して熱気あふれ09年の必勝を誓った【1月10日 八尾市】) “住宅明け渡しを絶対阻む”
これを受けて、支部書記長であり、明け渡し裁判当該の辻西幸子さんが、「去年の2月の差し押さえの時、全国の学生さんの力が私らの励みになった。孫末代まで明るく生きていくために応能応益家賃絶対反対、みんなの力で村を変えていこう」と語った。
明け渡しと闘うBさんは、「苦しい時期は、学生さんの闘いと『前進』を毎回読んで、それを薬にして立ちあがった。住宅を取られることは西郡の歴史を変えてしまうこと。絶対に阻止しましょう」と呼びかけた。
差し押さえ弾劾裁判原告も次々と立って、「八尾市は『12月24日までに全額払え』と催告状を送ってきた。断じて許せない」「今年は、応能応益家賃制度と八尾北医療センター民営化との闘いで、体を張ってがんがん攻めて、八尾市を倒し、いい年にしよう」と呼びかけた。
続いて乾杯し、青年部員が参加した団結太鼓の演舞がひろうされた。その後、全国連品川支部、富崎正人差し押さえ裁判弁護団長、地域の労組、共闘の仲間たちの発言がひきもきらなかった。そしてゲームを楽しみ、「団結音頭」で旗開きを締めくくった。
生きさせろ!ゼネストへ
「08年、私たちは闘い勝利した。11・2は国際連帯の新たな地平を開いた。09年、体制内指導部を打倒し、道州制反対―橋下打倒の『生きさせろ!』ゼネストをともに切りひらこう」(八尾北労組)
08年の闘いは、世界金融大恐慌を世界革命へ転化する階級的労働運動路線の勝利性を、生き生きと証明した。
このかん、資本家・帝国主義者どもは、派遣労働者の大量首切りとガザ空爆を強行している。そして、道州制を導入し自治体民営化を進めようとしている。大阪府知事・橋下と田中八尾市長がその先兵として、西郡住宅闘争を破壊しようとあがいている。
八尾市は、Mさんに対し12月17日までに住宅を明け渡すよう通告してきた。だが、Mさんは「居座って頑張る」と真っ向から対決することを宣言し、12月23日には、村内デモをたたきつけた。続いて、1月18日(日)午後2時から村内デモに立ちあがることが決定されている。
また、森精機第3波ストに、西郡支部は八尾北労組とともに決起した。二つの闘いは一つになって09年「生きさせろ!」ゼネストをこじ開けている。決戦の火蓋(ひぶた)は切られた。
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西郡住宅闘争を支えよう支援基金要項
●無職の方は1口100円から
仕事のある方は1口500円から
●送り先 郵便局の振り替え口座名 「西郡住宅闘争支援基金」 口座番号00960-4-86671
●連絡先 八尾市桂町6-18-1 八尾北医療センター労働組合気付「住宅闘争支援基金事務局」
電話072-991-6332
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週刊『前進』(2375号3面4)(2009/01/19 )
都政を革新する会が旗開き
“団結し資本主義倒そう”
北島区議 杉並丸ごと民営化と闘う決意
1月12日、都政を革新する会の新年旗開きが地域の労働者や杉並住民の会の高齢者など90人あまりの結集でかちとられた。大恐慌情勢が深まる中、労働者人民の闘いで革命を実現しようという熱気にあふれた。
まず都政を革新する会代表の長谷川英憲さんが年頭のあいさつに立った。「派遣村」に象徴される大失業の現実に対して「怒りを燃やし、団結を固めどう闘っていかなければならないのか」と問題を提起し、「資本主義は終わった」「百年に一度の危機に入った資本主義を救うのか、終わらせるのか」「資本主義を倒そう。革命をやって資本主義の世の中を根本から変えよう」と訴えた。
「09年たたかいの展望」として北島邦彦区議が報告を行った。北島区議はこの朝に訪問してきた練馬の「派遣村」を閉鎖しようという動きを「労働者を分断し団結させない攻撃だ」と暴き、「労働者が団結して闘う中にこそ展望がある」と訴えた。そして資本のもうけのために労働者や高齢者などを犠牲にする新自由主義のもたらした結果として今日の危機があることを明らかにし、山田区政打倒へ「丸ごと民営化」と真っ向から闘うことを表明した。
乾杯の後、しばし歓談した。連帯のあいさつに移り、三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんと萩原富夫さんが登壇した。市東さんは北延伸や開港30周年キャンペーンの攻撃が「欠陥空港であることを暴露した」ことを暴き、市東さんの三つの裁判闘争を説明して「土地を守り抜く」決意を力強く表明し、「野菜を作りながら空港反対闘争を続けていく」と宣言した。萩原さんは、市東さん裁判への大きな支援を訴えた。
動労千葉特別執行委員の滝口誠さんは、新たな組合員を獲得したことを報告し、「ここに勝利を確信できる」と語った。そして動労千葉の組合員に「ライフサイクル」の強制配転の攻撃がかけられていることに対し、ストライキを構えて闘っていることを報告し、闘う決意を表明した。
東京西部ユニオンの吉本伸幸委員長は、「大恐慌と首切りの時代をはっきり認識して労働組合がいかにあるべきか問われている。闘う労働組合が歴史の最前線に登場する時代が来た」「労働者、労働組合が革命を起こさなかったら誰がやるのか」と、資本主義打倒の革命を力強く宣言した。
「共にたたかう仲間からの発言」では、参加者最高齢の八木ケ谷妙子さんを始め、介護と福祉を要求する杉並住民の会の稲吉恵美子さん、部落解放同盟全国連杉並支部の狩野正幸さん、星野文昭さんを救う会の狩野満男さん、沖縄民権の会会長の座覇光子さんらが次々と発言。全学連の坂野陽平君が、保釈金カンパへのお礼を述べた後「われわれは人間的生命力を爆発させて生き生きと闘っている。われわれのように闘うことこそがいまの時代に対する回答だ」と闘う決意満々に語った。
北島邦彦と共に歩む会の北野邦彦さんがまとめを行い、「階級社会をなくし、人間らしく生きられる社会を闘いとることこそ今すぐ始めることだ。労働者が連帯し、力を合わせれば資本家連中に取って代わることができます」と訴えた。
最後に全員で力強く団結ガンバローを行い、戦闘的熱気あふれる旗開きとなった。
(写真 年代を超え労働者人民の団結力を示した【1月12日 東京・杉並】)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2375号3面5)(2009/01/19 )
団結ゼネストへ 闘いは進む
契約切り=解雇撤回せよ
JR大井工場でスト!
(投稿)合同労組かながわ 田久保一郎
合同労組かながわ交通機械サービス分会のストライキ(前号「団結広場」で紹介)の報告が、当該の組合員から寄せられました。連帯し、「生きさせろ!」ゼネスト実現へともに闘おう。(編集局)
労働者の未来を開く決意で
合同労組かながわ交通機械サービス分会は12月26日、JR東日本大井工場においてストライキに突入した!
労働者をポイ捨てにし失業者にしようとする会社の契約切りに対し、自分は生まれてから30年間で、初めてのストライキに決起しました。
自分一人だけではなく、闘う「合同労組かながわ」の仲間など、さまざまな人たちの協力によって支えられて、寒空の下、朝8時くらいから夕方5時まで、正門前で自分の思いを会社側にたたきつけました。気力、体力、実力を使いきり、疲労困憊(こんぱい)になりました。
そもそものきっかけは、職場で自分が渡したビラに対し、会社側が不当にも介入したことです。自分は契約社員ですが、契約期間の7月から12月までの半年間、会社側の攻撃はすさまじく、正直恐ろしい事がありました。だけど労働者を代表して資本の攻撃に勝利しなければ、未来を切り開く展望がないのです。
会社側の異常な攻撃に対し、分会を旗揚げしました。会社に対し、団交にもちこみました。しかし会社は、人数制限をする、社長は出席しない、団交はできないと途中退席したのです。この非人道的、人を人として見ない会社側の態度に対し、自分は許せない気持ちでいっぱいでした。
国労支部長の逃亡許さない
われわれが、なぜ闘う組合、非妥協の分会を結成したのか。それはグッドウィルをはじめ違法派遣や偽装請負など、資本の攻撃は労働者側からの反撃がなければ次から次へとやってくるからです。
「会社あっての労働者」とはウソ八百。よく連合の労働貴族をはじめ、組合幹部連中は資本の顔色をうかがいながら、口先三寸で平気でウソを言い、たぶらかしてきました。私は、それを大井工場正門前で見ました。合同労組かながわの部隊が訴えようとした時、国労の大井工場支部長・大平が、許せないことに、自分に対して「ちょっと、あっちの方でやってくれ」と言いました。そもそも組合とは、労働者の権利を守るべきなのに、逃げたのです。怒りを通り越して悲しくなりました。
組合の原点に返って、本来の形であり、労働者の誇りでもある戦闘的・革命的・動労千葉型労働運動で、失業社会、弱肉強食の日本を打倒し、労働者が天下をとる日本へ!
資本と非妥協でゼネストへ
労働者が、お願い、請願行動ではなく、権利を勝ちとっていくには、やはりアクションをおこさなければ何も前進はありえなかったことが、この半年でわかった。それを教えてくれたのは、皮肉にも資本の方だった。
今まで、自分は本音と建て前とか言って逃げていた面もあったけど、仲間と討論していくことによってずいぶん学んだ。活動を始めてから十数年間、正しかった事や間違った事があったが、それを全体的に総括した。今回のスト宣言が、最初のやり直しだった。ここで引きしめてかからないと、自分が資本にやられてしまう。労働者と資本は、ちがう。非妥協だ。自分たちが社会を動かす中心なのだ!
09春闘は「生きさせろゼネスト」で闘い、日本革命に勝利するぞ!
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週刊『前進』(2375号3面6)(2009/01/19 )
日程 三里塚・市東さん裁判傍聴を
◎農地強奪阻止行政訴訟
1月20日(火)午前11時 千葉地裁
◎鈴木幸司・いとさん一坪訴訟
1月29日(木)午前10時半 千葉地裁
◎土地取り上げ実力阻止・
農地死守裁判(第1回)
2月3日(火)午前11時 千葉地裁
★開廷前に千葉地裁へ向け市内デモ
午前9時 千葉市中央公園集合(パルコ前)
◎耕作権裁判
2月16日(月)午前10時半 千葉地裁
(いずれも開廷の1時間前に集合)
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週刊『前進』(2375号4面1)(2009/01/19 )
プロレタリア世界革命の扉開こう 地方委員会の年頭の決意(上)
革共同関西地方委員会 革共同中四国地方委員会 革共同九州地方委員会 革共同沖縄県委員会
春闘―ゼネスト決戦のただ中で橋下うち倒せ
革共同関西地方委員会
年末年始からすさまじい帝国主義の攻撃が吹き荒れている。米帝―イスラエル軍によるガザ侵攻を絶対に許すことはできない。中東支配崩壊と全世界の労働者階級の決起にうち震える米帝こそ主犯だ。われわれは国際的・階級的団結の力で必ず帝国主義を打倒する。
全国の労働者は今こそ世界金融大恐慌を世界革命に転化しよう。「生きさせろ!」ゼネストに決起しよう。われわれ労働者は階級的団結の中にしか生きられない。ストライキで闘う団結をつくりだそう。
ストライキはけっして困難なものではない。イタリアやアメリカを始め全世界ですでに数百万人の労働者が続々と決起している。日本においても奈良の森精機で働く派遣労働者が昨年末、3波にわたるストライキを貫徹した。
昨年の11・2労働者集会は、まさにこの労働者階級の勝利性・革命性を路線的・組織的に鮮やかに突き出したのである。
勝利を切り開く核心は、「資本主義の時代は終わりだ」「大恐慌を革命へ」の時代認識で徹底して武装すること、資本・国家に一切の幻想を持たないこと、マルクス主義を復権し、体制内派労組執行部と対決して現場労働者の階級的団結をつくりだすために自らが決起することだ。資本主義は打倒するしかない――この腹構えで団結できたとき、われわれ労働者は必ず勝利できる。
革共同は、必ず労働者階級とともに、労働者階級そのものとして決起する。動労千葉とともに闘い続け、新自由主義攻撃の決定的な突破口であった国鉄分割・民営化の大攻撃に勝利してきた。社・共を始めとするありとあらゆる党派が屈服し、いまや資本の救済者として登場する中で、革共同はあくまでも資本主義打倒のプロレタリア革命に向かって階級的労働運動を前進させる。
日帝・資本は、絶望的な資本攻勢の中心に道州制攻撃を据えてきた。帝国主義には結局、新自由主義政策しかないのだ。国鉄闘争を先頭とする日本労働運動を全面的な資本の救済者=産業報国会にすること、国家の戦後的支配形態(国家独占資本主義的な政治・経済・軍事体制)を完全に転換すること、これらのことが日帝の首をさらに激しく絞めあげている。新自由主義政策を中途半端にしか遂行できないまま、世界的な大破綻を迎えてしまった。
動労千葉の闘いが切り開いた国鉄1047名解雇撤回闘争を結集軸とする日本の階級闘争が、こうした破綻を日帝・資本に強制してきたのだ。しかし資本は、この道を進むしかない。道州制攻撃を日帝・資本の墓場にしてやろう。
1047名闘争を今こそ階級闘争の最前線に登場させよう。JR本体の労働者は必ず民営化攻撃粉砕に決起する。1047名闘争の推進は労働者階級の階級的決起を絶対につくりだす。その最先頭に立っているのが国労5・27臨大闘争弾圧7被告の闘いだ。
道州制粉砕・橋下打倒へ、4大産別を先頭に全産別・全地域の労働者は総決起しよう。橋下と体制内労組執行部を串刺しにして団結を拡大しよう。橋下の攻撃はきわめて凶暴だが、本質的には脆弱(ぜいじゃく)きわまりないものだ。春闘―ゼネスト決戦のただ中で橋下を打倒しよう。
いまや全地域・全戦線をプロレタリア独裁権力樹立にむかって組織していかなければならない。その最先頭に立つのが地区党建設だ。差別・排外主義やあらゆる階級分断を粉砕して、プロレタリア革命に全人民を組織しよう。労働者階級には全人民を組織する能力がある。その能力を強化し、現実のものとしていくことが革命党(地区党)の役割だ。そのためには党(地区党)を「鉄の規律」で徹底して武装された組織として建設しなければならない。
一切の戦略的環は青年労働者の獲得である。マル青労同・マル学同各1000人建設を地区党の正面課題に据えきり、地区党の総決起で勝利しよう。関西地方委員会は全国の同志、労働者とともに総決起し、ともに勝利する。最後に、いまや転向スパイ集団にまで転落し、階級的労働運動破壊にのみ自己の存在意義を見いだす塩川一派を完全打倒する決意である。
連合御用幹部を打倒し大工場に赤旗を立てる
革共同中四国地方委員会
2008年秋、一挙に本格化した金融大恐慌は世界を一変させ、「資本主義の終わりの始まり」を告げ知らせた。
今この時、国家権力と反革命による党絶滅攻撃をうち破り、党内外のあらゆる体制内思想・勢力との徹底的な分岐と分裂、非妥協的な闘争をやりぬいた革共同が、マルクス主義を堅持し、世界プロレタリア革命の旗を掲げてぶっ立っている。大恐慌をプロレタリア革命に転化する日韓米労働者の階級的国際的陣形が築かれている。09年、われわれは11・2労働者集会の革命的地平をとことん押し広げ、「生きさせろ!」ゼネストの爆発をもって「世界プロレタリア革命の始まり」を世界史に刻印しよう。
塩川一派をたたき出し、血債主義・糾弾主義を粉砕しつくした中四国地方委員会は、マル青労同、マル学同の同志を先頭に、階級的労働運動路線の実践をうなりをあげて推進してきた。「君が代」不起立での処分、法大決戦での広島大、岡山大の8人の同志の逮捕と3人の起訴、ゆうメイト雇い止め撤回のストライキ、団結のみを求めて決行された広島・草津病院のスト、さらに8・6広島反戦反核闘争の路線的貫徹と新たな国際的発展、革命的部落解放共闘の再確立、塩川一派と対決し抜いた徳島県党を先頭とする星野闘争……。これらの闘いを軸に、動労千葉労働運動にとことん学び、体制内派と徹底的に闘いながら11・2の地平を切り開く闘いの先頭に立ってきた。
09年新年号でとことん明確にされたように、一切の勝利の鍵は「闘う労働組合とマルクス主義の復権」にある。われわれは、国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕の先頭に立つ4大産別を始め、連合が支配するすべての労働組合を闘う労働者の手に取り戻す闘いに突入する。この闘いにこそプロレタリア革命の全成否がかかっている。
資本主義の永続を前提とし、帝国主義資本の力にのみ依拠してきた体制内労働組合の連合は、世界金融大恐慌の爆発と資本主義の崩壊とともに、その労働者支配力を一挙に喪失しつつある。マツダ広島本社工場前ビラまきに登場したわれわれの前に立ちはだかった連合御用労組の幹部連中は、「1600人もの首切りと闘わずに何が労働組合か」と一喝されるや何も言えずに引き下がるしかなかった。そして離れたところでコソコソとビラを回収した。この姿にすべてが象徴されている。
彼ら連合御用労組幹部こそ崩壊する日本帝国主義の最後の支柱だ。そして彼らは大恐慌に打ちのめされ、革共同と階級的労働運動が一挙にあらゆる職場・工場に充満する労働者の怒りと結びつく現実性に震え上がっているのだ。
未曽有の大恐慌下での首切りと賃下げの嵐が吹き荒れる中で迎える09春闘を闘えるのは、「生きさせろ!」ゼネストを掲げるわれわれだけだ。4者4団体と闘い抜き、国鉄1047名闘争に責任をとりきる勢力として登場したわれわれが、首切り攻撃にさらされている数千万非正規労働者、2000万青年労働者の怒りととことん結びつくならば、「生きさせろ!」ゼネストの爆発は絶対に可能だ。戦後革命期後半の1949年に爆発した日鋼広島の大争議は622人の解雇攻撃から始まった。いまマツダの工場で行われている派遣切り=首切り攻撃はそれ以上だ。マツダをはじめ広島―中四国各地の工場、職場に赤旗が林立し、ストライキの波が覆い、地域ソビエトが芽生える、そういう革命の時代を絶対にたぐり寄せてやろう。
労働者が生きる道は、「首切り絶対反対、解雇撤回、非正規職撤廃、大幅一律賃上げ、最低賃金の一律大幅引き上げ」を掲げ、団結の力をもってその意思を資本家階級に実力で強制する以外ない。労働組合はそのための武器だ。そしてこの労働組合の闘いを、資本の支配そのものを打倒する究極の勝利までとことん推し進めるものこそマルクス主義の党である。
中四国地方委員会は各県・各地区に「第2、第3の動労千葉」と拠点細胞を建設し、マル青労同、マル学同の若き階級指導部を無数につくりだして、09年を「プロレタリア世界革命元年」とすべく闘いぬく。
革命勝利へ世界単一の労働者党を建設しよう
革共同九州地方委員会
待ちに待った世界革命の好機が到来した。革共同九州地方委員会は、そのことを感動をもって確認するとともに、大恐慌情勢と対決し、階級的労働運動を全面的に推進し、プロレタリア世界革命に向かって全力で闘う決意である。
九州地方委員会は、平田派の脱落・逃亡以来2年半、地方委員会を再建し、新たな体制で不屈に階級的労働運動を推進し前進してきた。この闘いの上に革命的前衛としての自覚に燃え、階級的労働運動路線のもとに、労働組合運動でこそマルクス主義を実践する固い決意をもって激動の09年決戦に突入する。
今われわれの眼前で進んでいる世界金融大恐慌こそ1929年大恐慌を超える帝国主義の最後の姿であり、世界革命の好機を告げ知らせるものだ。全世界でまき起こる労働者階級のストライキやデモ、暴動の嵐は、まさに世界は革命情勢であることをはっきりと示している。
希求されているのはプロレタリア世界革命の実現であり、それを実現する世界単一の労働者党だ。昨年の11・2労働者集会は、そのことを全世界に向かって宣言した歴史的集会であった。第2次国鉄決戦を先頭に「生きさせろ!」のゼネストをかちとり、大恐慌を世界革命に転化する闘いのゴングを打ち鳴らしたのである。
九州地方委員会は、「派遣切り」や米帝―イスラエルのガザ侵攻を弾劾する1・8日本経団連デモもって明けた激動の09年決戦において、大恐慌を革命に転化するために、階級的労働運動を全面的に発展させる闘いの先頭に立つ。青年を先頭に「生きさせろ!」のゼネストへ突き進む。国鉄1047名闘争を始めとした第2次国鉄決戦と民営化・道州制粉砕決戦の勝利へ、「第2、第3の動労千葉」を九州の地にもつくりだすために全力で闘いぬく。
この闘いは、「動労千葉は民同以下」などと誰も信じない言辞で動労千葉労働運動への敵意をむきだしにしている平田派を打倒し、歴史のくずかごに最後的に葬り去る闘いだ。平田派は、労働組合を革命の武器にすることに真っ向から反対し、「(労働組合運動は)資本主義の枠内の要求実現のためのもの」と主張している。これは「労働組合は労働者階級の究極的解放すなわち賃金制度の最終的廃止のテコ」と規定するマルクス主義の否定であり、「労働組合に革命を持ち込むな!」と叫び、動労千葉を排除し警察権力にすがる体制内労働運動とウリふたつの反動的俗論そのものである。
その立場から平田―松崎は、「解雇撤回」を最後まで掲げて闘うことは「革命論的には愚の骨頂」と非難し、国労本部を始めとする4者4団体を支持し、1047名闘争と動労千葉、国労5・27臨大闘争弾圧7被告への敵対をむきだしにしている。完全に馬脚を現したのだ。彼らは今や革命とも階級的労働運動とも無縁な、地方的な反動的極小集団に成り果てている。
九州地方委員会の本格的で全面的な発展の道は、体制内労働運動指導部もろとも平田派を打倒・一掃し、九州の地で階級的労働運動を全面的に発展させることだ。とりわけ国労5・27臨大闘争弾圧裁判闘争を徹底的に闘うことがその鍵をなしている。5・27弾圧7被告こそ、4者4団体路線絶対反対の闘いを先駆的に切り開き、JR資本と徹底的に対決する動労千葉のような闘いをすべてのJR職場につくり出すために仁王立ちして闘ってきたのだ。さらに「生きさせろ!」ゼネストに向かう闘いの中で、闘う労働組合運動を生き生きと甦(よみがえ)らせることだ。その先頭で闘う真の労働者階級の党、マルクス主義の革命党を建設することだ。そのために全力をあげる。
09年1〜3月は、そのことが真っ向から問われる重大な闘いの時である。青年労働者を先頭に2・22福岡春闘集会を大成功させ、3・20春闘・イラク反戦全国闘争に総決起していく。
大恐慌を世界革命へ!――九州地方委員会は、この決意も新たに09年決戦の先頭に立つ決意である。
誇り高き沖縄の労働者階級の闘いを甦らせる
革共同沖縄県委員会
世界金融大恐慌をプロレタリア世界革命へと転化する歴史的な09年決戦の勝利へ、全国の同志のみなさん、闘う仲間のみなさんに沖縄県委員会の年頭の決意を表明します。
昨年の11・2労働者集会は世界革命への突撃路を切り開いた。日・米・韓の階級的労働組合が、大恐慌に対してプロレタリア革命への前進を訴え、その指導部から労働者の国際的政治組織、世界単一の労働者党の建設を呼びかけたのだ。ついにわれわれが待ちに待った世界革命の時代が到来した。この革命情勢を現実の革命に転化するために、09年を階級的労働運動の白熱的な実践で進撃しよう。
この闘いは同時に、資本主義・帝国主義の最悪の救済者として登場する体制内労働運動を打倒する中で前進する。このことは全世界の労働運動、階級闘争に共通する課題だ。「労働者はひとつ」なのだ。
沖縄の階級闘争もまた、同じ問題に直面している。
一昨年の9・29県民大会12万人決起に対して「辺野古の闘いとは関係ない」などとつぶやいていた連中が、闘いの裏切り者・絞殺者として登場している。辺野古新基地建設を阻止する闘いは、体制内勢力との最も激しい路線的分岐と激突が闘われる戦場である。
われわれはここに沖縄の階級闘争の飛躍点があることをはっきりさせ、沖縄の労働者階級の団結の力で体制内勢力を打倒して、青年労働者を先頭に新基地建設阻止闘争の勝利を切り開いていく。また、体制内勢力にすり寄り延命を図ろうとする沖縄の労働者階級の敵=塩川一派に断を下す。
世界金融大恐慌の時代とは、日帝(帝国主義)と沖縄の労働者階級人民の非和解性が無慈悲なまでにあらわとなる時代の到来でもある。
低賃金と高い失業率の中で、生活の糧を求めてふるさとを離れ、「季節」(「期間工」「派遣」など)という不安定な雇用の中で、生きるために必死に働いてきた沖縄の労働者よ。真っ先に「派遣切り」の対象とされ、職場からほうり出され、ふるさとに帰ることもままならず路頭に迷わされている沖縄の労働者よ。諸君たちをさんざん搾取して暴利をむさぼってきた資本家どもこそが、沖縄に基地を押しつけ、今また新たな基地を辺野古に、高江に押しつけようとしている。
「琉球処分」以来130年、沖縄の労働者は資本家どもの食い物にされ、沖縄は日帝の軍事外交政策の「道具」とされてきた。そして第2次世界大戦では「国体護持」の名のもとで「捨て石」とされ、戦後はアメリカ帝国主義に売り渡された。戦後60年余り、われわれは「基地の島」のもとでどれほどの屈辱を味わわされてきたことか。この積年の恨みを晴らすときが来た! 帝国主義を打倒し、沖縄を沖縄の労働者階級人民の手に取り戻す時代がついに到来したのだ!
全世界で労働者が、農民が、漁民が、学生が、「生きさせろ!」と叫んで帝国主義打倒の闘いに立ち上がっている。なによりもこの日本で、動労千葉を先頭とする労働者階級の闘いが、韓国・アメリカの労働者とひとつの軍勢となって新たな歴史を切り開く闘いを開始している。この闘いとひとつになり、沖縄の労働者階級こそが先頭に立って闘おう!
近代沖縄の艱難(かんなん)辛苦の歴史の中で不屈に闘い続けてきた誇り高き沖縄の労働者階級の闘いの歴史を甦らせよう。闘う労働組合を甦らせ、体制内勢力を打倒して第2・第3の動労千葉を沖縄の地に生み出していくことこそが、「基地の島」の現実を覆していく唯一の道だ。基地労働者を先頭に、自治労・教労、さらには全沖縄の労働者階級の団結の力で民営化・道州制攻撃を粉砕し、沖縄ソビエトの実現へ!
沖縄県委員会は「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の沖縄奪還綱領を高々と掲げ、どこまでも沖縄と全世界の労働者階級とともに闘い抜く。労働者党としての本格的な飛躍を成し遂げ、「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」の先頭で闘い抜く。青年労働者・学生はマル青労同・マル学同に結集してこの闘いの先頭に立とう。すべての沖縄の労働者は革共同沖縄県委員会に結集して闘おう。
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週刊『前進』(2375号4面2)(2009/01/19 )
2009年 1月1日〜13日
アフガニスタンに「文民」派遣/麻生内閣支持が20%を割る
●イスラエル、ガザに地上侵攻 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を始めた。08年12月27日の空爆開始から8日目で戦闘は一気に拡大した。境界周辺に兵士約1万人と数百台の戦車が展開している。(3日)
●原潜ミシガン寄港 最新鋭巡航ミサイル搭載のオハイオ級米海軍原子力潜水艦「ミシガン」が沖縄県うるま市のホワイトビーチに寄港した。同艦の日本への寄港は初めて。同艦は、かつて核弾頭ミサイルを搭載していた戦略原潜で、07年に特殊部隊潜入用に改装された。昨年10月の同型原潜オハイオなど最新鋭原潜の寄港が相次いでいる。(5日)
●国連安保理がガザ停戦決議 国連安全保障理事会は、パレスチナ自治区ガザの即時停戦を求める決議案を賛成多数で採択した。米国は採決で棄権。イスラエルは拒否する方針を表明。ハマスも拒否した。(8日)
●アフガニスタンに文民派遣へ 外務省は、アフガニスタン中西部のチャグチャランで展開する軍民一体型の地域復興チーム(PRT)に、同省職員2、3人を春にも派遣すると発表した。PRTに資金援助はしてきたが、人を派遣するのは初めて。(9日)
●防衛大綱見直し懇が始動 長期的な軍事力のあり方を定める「防衛計画大綱」の見直しに向けた首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・勝俣恒久東京電力会長)の初会合が首相官邸で開かれた。昨秋の予定だったが福田前首相の辞任で延期されていた。自衛隊の海外派遣能力の強化や宇宙の軍事利用のあり方などが焦点。6月をめどに報告書をまとめる。(9日)
●海自潜水艦が接触事故 鹿児島県霧島市の福山港の南西約5`沖の錦江湾で、性能試験をしていた海上自衛隊第2潜水隊群(神奈川県横須賀市)所属の潜水艦「おやしお」が漁船と接触した。鹿児島海上保安部によると、けが人はなく油の流出も確認されていないという。(10日)
●F22が6機飛来 米バージニア州ラングレー空軍基地所属の最新鋭ステルス戦闘機F22Aラプター6機が米空軍嘉手納基地に相次いで飛来した。F22の同基地への配備は07年2月以来、2年ぶり2度目。約3カ月の間、嘉手納基地に配備される。(10日)
●麻生内閣7割不支持 共同通信社が行った全国電話世論調査で麻生内閣の支持率は昨年12月の前回調査から6・3ポイント下落し19・2%となった。不支持率は8・9ポイント増の70・2%。(11日)
●日韓首脳会談 麻生首相が訪韓し、ソウルの青瓦台(大統領府)で韓国のイミョンバク大統領と会談した。経済や北朝鮮問題への対応で連携を確認した。(12日)
●海上警備行動を容認 ソマリア沖の海賊対策を検討している与党海賊対策プロジェクトチームは、政府が示した海上警備行動発令で海上自衛隊を派遣する場合の保護対象や武器使用基準などを了承した。海警行動の対象について日本の貨物を積む外国船舶なども対象に加える方針を示した。(13日)
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週刊『前進』(2375号5面1)(2009/01/19 )
米帝・イスラエルのガザ虐殺弾劾
中東石油支配の護持を狙い
大恐慌下で侵略を強行
イスラエルが12月27日から強行しているパレスチナ自治区・ガザ地区への大空爆と地上軍の侵攻で、1月14日までにパレスチナ側死者は1010人、負傷者は4700人を超えた。文字どおりの無差別大量殺戮(さつりく)である。イスラエルの極右政党は、イスラム抵抗運動・ハマスを壊滅させるために核兵器の使用を要求するに至った。世界の主要都市で虐殺に抗議する労働者・学生・市民の大規模なデモが起こり、ついにイスラエル国内でもガザ侵略反対の抗議行動が広がっている。パレスチナ人民の英雄的な闘いに連帯し、帝国主義の世界支配を根幹から覆す労働者階級人民の国際的団結と決起を闘い取ろう!
(写真 サンフランシスコのデモで声を上げる青年たち【1月10日】) ハマス壊滅叫び人民大虐殺
イスラエル軍は、ハマスを壊滅させるために住民の無差別的虐殺を含む作戦を展開している。イスラエル政府は昨年11月に、ガザ地区に通じる道路を全面封鎖。住民に食糧を配給する国連機関の輸送を大幅に制限した。11月にガザ入りできた食糧トラックは23台。計画のわずか6%だ。ガザのパン屋47店のうち30店が燃料不足で休業となり、地区内の銀行はすべて閉鎖された。病院は医薬品はおろか燃料もない状態に追い込まれた。この上に、イスラエルは12月末の空爆に始まる軍事作戦を発動したのだ。
ガザに侵攻した地上軍は4日、ゼイトンの町で若者3人を尋問した後、彼らの一族約110人を一つの建物に閉じ込め、この建物を空爆した。30人以上が即死、大半の者が瀕死の重傷を負った。ガザ北方のジャバリア難民キャンプで、国連が運営し地域の避難所となっていた学校も空爆され、大量の死者が出た。遺体や負傷者の救出でガザ地区に入った赤新月社の医療チームも狙い撃ちにされている。まさに無差別虐殺そのものである。
ちなみにイスラエル(人口700万人)の軍事力は、予算規模でエジプト、シリア、レバノン、ヨルダンのアラブ4カ国(合計8400万人)を合わせた額の2倍以上だ。GDP(国内総生産)もイスラエル一国で他の4カ国合計に匹敵する。しかもイスラエルの軍備は、とてつもない破壊力を持つアメリカの最新鋭兵器が中心だ。わずかな戦闘員が自動小銃と携帯ロケットで武装しているに過ぎないパレスチナ自治区とは比べようもない。
このイスラエルが、今回のガザ侵攻作戦を半年も前から計画し準備していたのだ。それはちょうど米政府系住宅金融会社の破綻が決定的となり、世界金融大恐慌の引き金が引かれようとしていた時期だ。イスラエルは、アメリカを始めとする帝国主義諸国が仲介するファタハ(ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区を実効支配)との「和平交渉」の裏側で、ガザ=ハマスへの全面攻撃を準備していたのである。
イスラエル建国以来の危機
イスラエルがガザ侵略を強行した決定的な理由は、アメリカ帝国主義の後ろ盾があって初めて成り立ってきたイスラエルという軍事基地国家の存立条件それ自体が、世界金融大恐慌の爆発―世界革命情勢の成熟のなかで根本から揺らいだことにある。イラク戦争の決定的な敗勢と合わせ、アメリカの中東政策、すなわち世界支配の中軸が音を立てて崩れ始めたのだ。金融大恐慌が、米資本と密接な関係を持つイスラエル資本も直撃し、イスラエル国内の階級矛盾が劇的に拡大したことも決定的だ。イスラエルの存立条件はあらゆる面で失われつつある。
1948年のイスラエル建国は、第2次世界大戦後のアメリカの中東政策=石油資源強奪の中軸中の中軸として強行された。それは第2次大戦で突出した軍事的・経済的優位を築いたアメリカ帝国主義が、中東石油の権益をイギリスとフランスから奪い取る過程でもあった。
大戦後のアメリカの対外軍事援助は、その3割近くがイスラエル一国に集中した。イスラエルは、このアメリカの援助で強大な軍事力を構築し、4次にわたるアラブ諸国との戦争(中東戦争)をとおして住民を大量に虐殺・追放し、現在に至るパレスチナ軍事占領を続けてきた。土地を追われたパレスチナ難民とその家族の数は現在約450万人。うち105万人がガザ地区の難民キャンプで暮らしている。
アメリカの戦後経済発展と世界支配は、このイスラエル建国と、もう一方のイラン・パーレビ体制(53年に米CIAが旧政権を転覆)を軍事的支柱にして中東の石油を支配し、それを絶対条件にして成立してきた。
その危機的本質は繰り返し露呈した。73年の第4次中東戦争後、OPEC(石油輸出国機構)はイスラエル支持国への石油禁輸と原油価格の実質4倍値上げを欧米諸国に突き付けた。第1次オイル・ショックだ。さらに79年イラン革命で、アメリカは中東支配の一方の柱を失った。以後アメリカは、中東に膨大な軍を常時展開しなければ石油権益を維持できなくなった。03年からのイラク戦争はその延長上にある。
この途方もない帝国主義の軍事的略奪構造が、大恐慌を引き金に崩壊し始めたのだ。イスラエルの危機とアメリカの中東支配の崩壊は、大恐慌情勢と合わせて、帝国主義の世界支配を瓦解させ、世界革命情勢を成熟させる核心問題なのだ。
しかも金融大恐慌のなかで、ロシアや中国を巻き込んで帝国主義の生き残りをかけた資源・市場の奪い合いが激化している。フランス大統領のサルコジや日本のソマリア沖派兵の動きなど、中東への帝国主義的介入は強まっている。まさに今回のガザ侵略は、米帝・イスラエルの中東支配=石油支配をかけた絶望的な侵略戦争、新たな世界戦争の扉を開く攻撃なのである。
(写真左 ロンドンのイスラエル大使館前で激突【1月10日】 右 イスラエルの首都テルアビブでデモ【1月10日】)
世界革命へ連帯して決起を
米大統領に就任するオバマは、ガザ空爆開始時に”沈黙”による支持を与えた後、中東政策について親イスラエルの立場を明言し、新政権の中東問題アドバイザーに、クリントン政権の中東特使で「筋金入りの親イスラエル派」デニス・ロスを起用した。
またオバマ政権の中心、大統領主席補佐官に起用されたラム・エマニュエルは、イスラエル建国運動期に、ナチス・ドイツに協力してシオニズム運動(ヨーロッパ・ユダヤ人のパレスチナ入植運動)の軍事部門を担った極右組織「イルグン」の立場を賛美・継承する人物だ。オバマ政権が、アメリカ帝国主義の血塗られた中東政策を堅持し継承する政権であることは疑う余地もない。ブッシュ政権の退陣が確定したにもかかわらず、イスラエル政府が今回のガザ全面攻撃を決断できたのは、このオバマの支持が背景にあったからである。
半世紀を超える帝国主義の侵略とたび重なる虐殺の歴史にもかかわらず、パレスチナの民族解放闘争はまさに不屈の闘いを継続し、イスラエルとアメリカの中東支配を今まさに終わらせようとしている。
これに連帯して今、全世界でガザ侵略弾劾の反戦デモが爆発している。全世界の労働者階級と被抑圧民族プロレタリア人民の団結と決起で、米帝・イスラエルのガザ侵略に反撃し、世界革命の勝利を切り開こう!
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週刊『前進』(2375号5面2)(2009/01/19 )
“ガザを生きさせろ”
イスラエル兵士が軍命拒否
1月10日、イスラエルのガザ侵略とパレスチナ人民大虐殺に抗議するデモが世界各地で一斉に闘われた。アメリカ全土の100以上の都市で大規模なデモが行われたのを始め、ロンドンで10万人、パリ10万人、スペイン30万人、アルジェリアで10万人が決起した。ロンドンやパリではデモの若者が警官隊と激突し、多数の逮捕者が出た。
さらにドイツ、ギリシャ、ヨルダン、エジプト、インドネシアほか、世界数十カ国、数百に及ぶ都市で「虐殺をやめろ!」「パレスチナに自由を!」と叫ぶデモが街路を席巻した。
重要なのは、ガザへの攻撃を仕掛けているイスラエルと、それを背後でけしかけ支えているアメリカの国内で、戦争協力を怒りを込めて拒否し、労働者階級の団結を求める闘いが大きく発展し始めたことである。
イスラエルでは1月3日、テルアビブで1万5千人、サクニンで10万人がガザ攻撃弾劾のデモに決起した。テルアビブでは「殺りくやめろ! 包囲やめろ! 占領やめろ!」の横断幕が掲げられ、「ユダヤ人とアラブ人は敵同士であることをやめよう!」「資本の支配を解体しよう!」のスローガンが叫ばれた。(前号既報)
続いて1月8日、イスラエル軍の士官と兵士による反戦有志団体「拒否する勇気」が、イスラエル全国紙ハーレツに政治広告を掲載し、全兵士にガザへの出撃拒否を呼びかけた。さらに同日、テルアビブのイスラエル国防省前で兵士ら250人がガザ作戦への抗議行動に決起した。
すでに、軍の出動命令を拒否した多数の兵士が次々と軍法会議にかけられ、デモの逮捕者は数百人にのぼっているが、闘いの輪はさらに広がっている。
アメリカでは、ワシントンで2万人以上が「ガザを生きさせろ!」のプラカードを掲げて凍りつくような雨の中をデモした。サンフランシスコで1万人、ロサンゼルス1万人、全米で10万人以上が決起。サンフランシスコのデモ(1面に写真)では米軍の中東からの撤退を求める横断幕がメインに掲げられ、日本の11月集会にも参加したジャック・ヘイマンさんやスティーブ・ゼルツァーさんらが集会で発言。米帝とイスラエルこそテロ国家だと弾劾し、「私たちに必要なのはすべての労働者のための一つの国家だ」と、労働者階級の国際的団結の力で世界を変えようと呼びかけた。
イスラエルを支持してきたAFL−CIOによる制動と分断を打ち破って、闘うパレスチナ人民と連帯するランクアンドファイルの決起が全米を揺るがし始めたことは決定的だ。その先頭に、昨年5月の港湾封鎖ストを闘い、11・2をともに闘った米西海岸の労働者が立っている。
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週刊『前進』(2375号5面3)(2009/01/19 )
ハイテック支会原職復帰
民主労総 整理解雇攻撃を粉砕
韓国の民主労総金属労組ハイテックRCDコリア支会の組合員は、7年間に及ぶ闘いの末、1月5日、九老(クロ)工場へ原職復帰を果たした。
昨年1月に最高裁から「解雇者5人全員の原職復職」を命じられたハイテック社は、「新規法人への転籍→倒産解雇」を狙った攻撃をしかけ、組合がこれを拒否すると、7月に組合員13人全員の整理解雇を通告した。
これに対しキムヘジン支会長は10〜11月、同じく整理解雇と闘う金属労組コルテック支会の支会長とともに鉄塔籠城(ろうじょう)・ハンスト闘争を闘った。こうした中、会社側は12月30日の交渉の場で「(転籍ではなく)ハイテック社の所属として九老工場に出勤せよ」と求めてきた。
原職復帰を果たしたチョンウンジュ副支会長は、「久しぶりに現場に入って気持ちがいい。多くの同志たちがハイテック資本の陰謀ではないかと心配しており、緊張を解ける状況ではないが、それでも労働者は働けることが一番幸せだ」と語っている。一方、新規法人に転籍した非組合員は「希望退職」を迫られ、当初それを拒否した労働者もいたが、最終的には全員が応じ、退職させられてしまった。また、ハイテック支会と会社との間では、まだ団体協約をめぐる交渉が未決着のまま残っている。
このほかにも証券労組コスコム非正規支部、鉄道労組KTX列車乗務支部、イーランド一般労組など、長期闘争事業所の闘いが相次いで解決局面を迎えている。
コスコムは400日を超えるストライキの末、12月29日に非正規職65人の直接雇用をかちとって妥結した。
KTXでは、鉄道公社への直接雇用を要求して解雇された女性乗務員の3年近くに及ぶ闘いが、ソウル中央地裁で12月、オミソン支部長ら34人に対する労働者地位保全の仮処分決定をかちとった。KTX乗務支部のキムヨンソン状況室長は、ソウル駅籠城、指導部の剃髪(ていはつ)、鉄鎖を巻いたデモ、ハンストなど激しくかつ不屈に闘われた3年間の闘いがあったからこそ今回の判決があった、最初から裁判に頼っていたらこうした判決は出なかったかもしれないと語っている。
世界金融大恐慌が韓国経済を直撃する中、資本の危機はあらゆる予測をこえて進行している。ハイテックでの闘いは、労働者が団結を維持して「敵よりも一日長く」闘い続けることが、勝利の道であることを示した。
闘う韓国の労働者と連帯し「生きさせろ!」ゼネストの実現へ、09春闘の大爆発をかちとろう。
(写真 06年のKTXのソウル駅座り込みで強制排除に抗議するオミソン支部長【右】)
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週刊『前進』(2375号6面1)(2009/01/19 )
「立命館大学解放!!」団結してゼネストを 立命館大学 石田 悟
1月13日、立命館大学において1・24法大集会の情宣を貫徹しました!
日共の大学職員の弾圧に屈せず、50分間の昼休み展開を最後まで貫徹し、多くの立命生と結合しました。大勝利!! 全国学生は各大学で法大闘争を闘おう。全国学生・労働者は団結してゼネストをやろう!
立命館の自治会は民青が牛耳る御用自治会です。この、自治会が許し難い!! 私は以前、自治会に対し10・17と11・2のビラをはる許可を求めたことがあります。しかし、立命大生の私が「ビラをはりたい」と訴えたにもかかわらず、立命大自治会は「許可されたサークル以外駄目だ」というのです。ふざけるな!
何よりも許せないのは、この件を機に「『中核派』学生への対応について」という通達が各サークルに出されたことです。なんと、サークルに中核派がいたら学生部に通報しろと民青自治会が言いはなったのです! こんなこと絶対に許せない! 立命の学生が自由にビラもまけない、はれない。これが新自由主義大学の姿です!
これに対し私たちは、キャンパスに巨大な全学連旗と真っ赤な中核旗をはためかせて、昼休み展開に決起しました! トラメガのアジが昼休みを直撃します。注目度は抜群。ビラはけも最高。開始5分で大学職員が弾圧に来ました。「ルールを守れ」とまさに法大当局! 「顔撮ったから呼び出すからな」「大学の土地は私有地だ」と叫ぶ当局。処分したけりゃするがいい! 処分撤回をかけて私は闘う!
森精機ストに参加し勇気と希望もらった 解同全国連西郡支部青年部 団結 剛
明けましておめでとうございます。
さて、昨年12月19日、森精機派遣労働者不当解雇撤廃の第3波ストライキに参加しました。寒さを吹き飛ばすような熱い闘いとなりました。
森資本は不適切な対応をしていることも明らかで、要請書を受け取らず、解雇された労働者は部外者というひどい内容でした。しかし、派遣労働者・仲間たちの想いとその闘いは負けていませんでした。勇気と希望をもらった1日となりました。
この闘いで得たことは、森精機の闘いは住宅闘争と同じ闘いだという事があらためて確信できました。
なぜ同じ闘い?
私たち部落民(部落民労働者)は今までの考え方では、労働者(他の労働者)は差別すると教えられてきました。だから私たちは労働者は敵とも思ってきました。が、そうではなく部落の先輩たちは生きるために労働者と団結してともに闘っていました。
敵は労働者ではなく、差別をつくり出した資本家や国です。
資本家や国は労働者の団結を恐れ、一揆を恐れて差別をつくって身分をつけて分断をしてきました。今も……
部落民労働者は他の労働者とともに闘う先駆者だったんですよ。
そう! 労働者はみんな仲間(労働者階級)なのです。労働者の敵はみんな同じ。資本家や国(非和解)です。
これから生きていくために、労働者みんなと、再び団結!
西郡のみなさん! 生きていくために、一緒に立ち上がりましょう。
仙台で成人式に登場ゼネストを訴えた! 宮城 M
1月12日、仙台市の成人式会場に、マル青労同・マル学同が共闘して街宣に立ち上がりました。
マル青労同の仲間は「派遣切りは絶対に許せない。隣の仲間と団結してストライキやろう」「合同労組をつくることを決断した。一緒に闘う組合をつくろう」とアピール。マル学同の仲間は「内定取り消しふざけるな。法政大・東北大からストライキをやる。一緒に革命やろう」と熱烈に訴えました。
右翼の街宣カーは繰り返し「左翼のビラを受け取るな! 暗黒の時代だ。新成人は救国運動に参加せよ〜」という恫喝の声。この雑音を蹴散らして、革命の展望を訴える私たちに、ビラを手にした新成人の注目は絶大。「なんかさー、労働組合の人たちが居るところだからー」と、私たちの街宣場所が新成人の、旧友との待ち合わせの目印になる一幕もありました。
他方で、私たちの決起に驚いた民青は、街宣の様子をうかがいながら、新成人に何を訴えるでもなく数人でウロウロするばかり。2時間の街宣を、マル青労同・マル学同こそが時代の主流派としてやり抜きました。
青年労働者・学生は、「救済の対象」ではなく、世界恐慌を革命に転化する主体です! 街宣をやるたびに新たな仲間が増え、闘いが広がっています。この力で、宮城でも「生きさせろ」ゼネストを実現するぞ!
“おめでたい日にストだなんて!”と日共 神奈川 M
1月12日、新横浜で行われた横浜市の成人式に登場しました。あでやかな晴れ着姿の新成人が通りかかる中、しかし会場の横浜アリーナ周辺は、一部道路が封鎖され、機動隊とガードマンだらけの異様な厳戒態勢。国家権力が今の若者をどう見ているのかがはっきり示されています。駅周辺はすでに社民党や共産党、民主党が多数、私服刑事も数十人で取り囲む中、「生きさせろ!ゼネストへ」ののぼりを掲げて登場しました。『前進』が売れ、署名も集まりました。
共産党はといえば、「ルールある資本主義」を繰り返し、「ゼネストをやろう!」というわれわれの呼びかけに対して、「おめでたい日にストライキだなんて!」などと言ったりして、完全に資本主義体制の擁護者としての本性をあらわにしました。警察権力は「道路使用許可をとっていない」などという口実で、われわれの隊列を暴力的に排除してきましたが、断固として革命派が新成人の前に登場しきりました。
新潟市内で星野絵画展をやれてよかった 新潟 里見紗希
昨年12月に新潟市内で星野絵画展を開催しました。第2次再審闘争勝利に向けて、私もできることをやりたい、星野さんの奪還運動を地域につくっていきたいとの思いからです。準備期間がほとんどなかったのですが、絵画展をやれて本当に良かった。
まず、星野さん奪還の闘いをいろんな切り口から広げられることを実感しました。私が通っている絵の先生が、生徒さんたちに絵画展の案内をしてくれました。見に来てくれたうちの1人が、70年闘争時の機動隊の暴力のひどさに怒りをもっていろんな政治的な話をしてくるのです。正直、「えっ、この人が!」と私も驚いてしまいました。最後には「裁判員制度おかしいわよね。私絶対行かないから」とまで言ってくるのです。
星野さんの絵には多くの人を引きつける力があり、革命へのほとばしるエネルギーがあります。教会に通っている高校生たちも大勢来てくれました。彼らの真っすぐな姿にも感動しました。私が話す星野さんの闘いを真剣に聞いて、想いのこもった年賀状を書いてくれました。34年も獄につながれていることに「おれは許さない」とストレートに気持ちをぶつけてくる生徒もいました。
これから地区での闘いを手さぐりで始めようと思っています。星野さんのことを思うと、ひとりでもビラを配れるし、署名集めもできると思えるようになりました。
徳島刑務所に“面会させろ”と徹底抗議 東北大学 古郡 陸
12月9、10日、星野文昭同志の面会に行ってきました。徳島刑務所の面会待合室で待っている時は、ホントにドキドキでした。事前に「面会不許可らしい」と言われていたからです。面会できない時は職員になんて言ってやろうか。でも、面会できたら星野同志と何を話そうか。などといろいろ考えていました。
待っていると、呼ばれて面会人バッジを渡されました。バッジもらえた! やった、面会できるんだ! そう思ってワクワクしていたのに、事務所らしい所で「面会は不許可です」の言葉。怒りで体がワナワナする。「どういうことだ!」
責任者が出てきて説明する。要するに「友人関係の有無を証明できないから」「所長裁量で」というもの。
すぐそこの塀の向こうに星野同志がいるのに! 「星野同志も面会を求めています」「面会の権利はどこへ? 面会することに何の問題が?」「友人関係って所長じゃなくて当事者どうしで判断するものですよ」。仲間と一緒に丁寧に、徹底的に抗議し説明を求め、面会させろと迫りました。ですが、答えの結論はいつも「不許可です」。翌日も再チャレンジしましたが、同様の理由で面会できませんでした。ナンセンス!!
革命情勢に押され、11月集会の地平と星野同志の闘いが結合することに敵階級は心底恐怖し、弾圧を強化しています。上等! 09年ゼネストに向かう力で、星野同志も内田同志も奪還するぞ! 革命に勝利するぞ!
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★星野文昭同志に手紙を!
〈あて先〉徳島県徳島市入田町大久200−1
星野 文昭 様
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週刊『前進』(2375号6面2)(2009/01/19 )
友部君の分離を強行
「懲役6月」求刑を弾劾
1月15日、法大4・27暴行デッチあげ弾圧裁判が開かれ、友部博文君に「懲役6月」という断じて許せない論告求刑が行われた。東京地裁刑事第18部の福崎伸一郎裁判長は、裁判から新井拓君を分離し、友部君ひとりに論告求刑を強行したのだ。
論告求刑に先立ち友部君が「私たちの声と存在を無視し、一方的に分離を強行した裁判所こそ国家権力そのものだ。法大当局とともに、こんな権力をぶっ飛ばそう」と意見を表明した。
読み上げられた検察官の論告は、敗北感とウソのかたまりだ。「被告人は、退学処分を受けた、法政大学とは何の関係も有しない部外者」「教職員は、必要な最小限度で有形力を行使しているにすぎず、排除行為はなんら違法ではない」「被告人ら学外者を中心とする集団が、表現の自由に名を借りて法政大学が有する大学自治権を侵害しようとし、暴行に及んだ」
2007年4月27日当日、20人をこえる法大教職員は友部君や新井君たちに突然襲いかかった。手足を持って暴力的排除を繰り返した。論告は、この犯罪行為を塗り隠すために必死だ。警察権力と一体となって学生に暴行を加えることを「大学の自治権」と言い放つデタラメぶりだ。
7カ月もの長期勾留に加えて、さらに6カ月もの懲役を求める卑劣な弾圧者どもを断じて許さない。
2月26日には最終弁論が行われる。学生の怒りと団結で法大当局と国家権力を打倒しよう。
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週刊『前進』(2375号6面3)(2009/01/19 )
5・29デモ弾圧第2グループ
保釈後、初公判
“こんな裁判やめろ”
1月13日は、法大5・29デモ弾圧裁判(第2グループ)が行われた。昨年12月24日に保釈をかちとった7人が、堂々と法廷に登場した。
東北大学の本山隆介君が冒頭に意見を表明した。「出獄し、あらためて革命的な裁判闘争をとことんやりぬく決意だ。命脈が尽きた資本主義の側に立って、裁判所は革命を訴えた私たちを有罪にするつもりか。それはナチスや特高警察と同じだ。公訴を棄却しろ。今も勾留中の内田晶理君を必ず奪還する」
続いて、弘前大学の金子悠太君が「検事の出した証拠には、自分の前科として本件5・29弾圧があげられている。5・29の逮捕は前歴か! こんなふざけた検事がどこにいるのか。なんでもいいから逮捕・起訴し、『革命を目指す』ことへ襲いかかっているだけだ。こんな裁判は直ちにやめよ。裁判所は謝罪しろ」
法廷では検察側の証拠採用手続きが行われた。デッチあげ実況見分調書など無意味なものばかりだ。ビデオ映像には生き生きとキャンパスをデモする学生の姿が映っている。襲いかかる公安警察官は、固いスクラムで跳ね返されている。5・29弾圧の破産ぶりがより鮮明となった。
次回、2月10日は弁護側冒陳。弁護側立証を闘い、弾圧を粉砕しよう。
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週刊『前進』(2375号6面4)(2009/01/19 )
富山大弾圧 “大学として終わり”
武藤君怒りの陳述
12月16日、富山地裁で富山大学のビラまき弾圧の第4回公判が行われた。今回は武藤淳範君の被告人質問だ。
被告人質問では、質問の形をとって武藤君が全面的な怒りの陳述を行った。武藤君は、大学に入学し、新樹寮での闘いの中から革命家として生きていくことを決意する経歴を述べた。そして弾圧のための「被害届」を出して、「大学の監守者」だとうそぶく西頭学長を徹底的に弾劾した。
「今年の12月4日に学長選考委員会が行われた。教員の投票結果では現職の西頭学長は3人の学長候補の中で最低の得票で惨敗。教員の8割から反対票がたたきつけられた。私を逮捕した張本人である西頭体制は破綻した。しかし半数が資本家などの学外委員が占める学長選考委員会は、西頭を学長に再任した。まさに絵に描いたような独裁体制だ。大学として完全に終わっている」
さらに武藤君は、06年4月に学生にまったく秘密のうちに学則を制定して以来の大学当局の悪行を全面的に暴露した。学生団体を分断して御用団体を育成することに始まり、自治会をはじめ大学祭や文サ連などあらゆる学生の団結組織を破壊してきたこと、クラス討論やビラまきへの妨害・弾圧を証言した。
反対尋問で検察は形ばかりの質問を出したものの、武藤君の完全黙秘の前に早々に切り上げた。
次回、第5回公判は1月15日。小樽商科大学の荻野富士夫教授と富山大で全学連運動を闘ってきた仲井祐二君が証人として出廷する。
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週刊『前進』(2375号6面5)(2009/01/19 )
婦民全国協関東ブロック 婦民会館で旗開き
“現場で実践して仲間を”
1月12日、婦人民主クラブ全国協議会関東ブロックの旗開きが神奈川県相模原市の婦民会館で行われ、三里塚芝山連合空港反対同盟、動労千葉家族会、全国労組交流センターなどが駆けつけ、ともに09年の闘う団結を固めあった。
年末年始をとおして関東ブロックの会員は街宣や郵便局での年始ビラなどに立ち、意気軒高。
西村綾子代表は、「世界金融恐慌の突入は資本主義の終わりを示し、これから激化する労働者への攻撃との闘いが本格的に始まる。その時に婦民全国協はそれぞれの現場で実践を重ね、全力で仲間を組織しよう」と訴えた。さらに闘病中の北富士の天野美恵さんからの「最後までがんばるべし!」という檄(げき)を紹介して全員の決起を促した。(写真)
反対同盟婦人行動隊の鈴木いとさんは、「ますます元気に三里塚現地でも裁判でも闘う。一緒にがんばろう」と決意表明。動労千葉家族会の佐藤正子会長、山田佐知子事務長は、10日の動労千葉旗開きに平成採の青年労働者6人全員が登壇し、大盛会だったことを報告し、「家族会も親組合と一体で闘う」と発言した。労組交流センター女性部長の長谷川ユキさんは「09年国際婦人デー闘争を『生きさせろ!』ゼネストのまっただ中で一緒に闘いぬいていこう」と呼びかけた。
西村豊行さんら共闘の人びとが次々に発言。最後に関東ブロックの会員が、地域での学習や行動を報告しながら「婦民会館を団結の拠点から革命の出撃拠点へ」と確認し、団結がんばろうで締めくくった。
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週刊『前進』(2375号6面6)(2009/01/19 )
書評 萩原進著『農地収奪を阻む』
生き方そのものの迫力
北野牧夫
三里塚闘争とは何か、という問いに対する真っ向からの回答が本書にある。著者の思いのたけを投入して書かれたであろう燃えるような気迫が行という行にあふれている。三里塚を闘ってきた人も、これから闘おうとする人も、ぜひこの本を手に取りページを開いてほしい。読み始めれば、あっという間に時空をこえ三里塚闘争の緊張した「戦場」に吸い込まれていくに違いない。
世界大恐慌と革命情勢の中でタイムリーな出版だ。三里塚闘争と本書の結論である、今や決戦中の決戦となっている市東孝雄さんの農地を死守する闘いへの渾身(こんしん)の決起を本書とともに呼びかけたい。
本書の冒頭「刊行に寄せて」で、反対同盟の北原鉱治事務局長が的確に評しているように、本書は、「闘いつつ耕す農民として初めて三里塚闘争の真実を赤裸々に書き記した書」である。
三里塚闘争を三里塚闘争たらしめた闘いの歴史が展開されている第1部の第1章「寝耳に水の空港計画」、第2章「権力の正体を見た」が、そもそも三里塚闘争とは何か、を理解する上で重要なところだと思う。
市東東市さんの通夜の情景
戦後の開拓農民の苦労、青年期の彷徨(ほうこう)、そしてシルクコンビナート計画が始まり、そこに著者は農民としての活路を見いだそうとする。当時の朝日新聞の記事が資料に掲載されている。
萩原さんは、この計画のまさに中心的農村青年であったのだ。「多くの農村青年が『やる気になった』その夢をおしつぶした」「人生を泥靴で踏みにじられた怒りは半端じゃなかった」
この三里塚闘争を、著者はなぜ闘ってきたのかというくだりを読むと、私には強烈な印象に残る場面がよみがえる。
1999年1月、天神峰の市東孝雄さんの父、市東東市さんが亡くなった時の通夜。あらかたの弔問者も帰った後、萩原さんは正座し、孝雄さんとご家族全員に向かって話し始めた。なんとしても東市さんの遺志を継いでほしいという話であった。その時、話の初めに「シルクコンビナート……」という言葉が聞こえた。萩原さんは、とめどなく流れる涙をこぶしでぬぐいながら、自分のすべてをつくしてなぜ自分はこの闘いを闘ってきたのかを語ったのだ。孝雄さんを始めみな正座して、涙を流して聞いていた。
その時、これが三十有余年の三里塚闘争だ、ひとりの人間の決意をここまで深く生み出した。三里塚闘争はすごい、と心底思った。
萩原さんにとって、三里塚闘争は生き方そのものなのだ。第1部を読んでいて、その通夜の情景を思い出した。その時のような、自分のすべてを尽くして語っている萩原さんの迫力を感じた。
第1章と第2章は、71年の歴史的大闘争へ至る単なる序章ではない。そこで三里塚闘争の原点が突き出されているのだ。
権力との実力闘争の原点
67年10月の外郭測量阻止闘争で、初めて機動隊と闘うことになる。
「機動隊と対峙するのは生まれて初めてだった。映画のシーンのような経験だった。午前五時過ぎ、朝もやの中、森の中から突然湧(わ)いて出るように、黒々とした集団が麦畑の中をダーッと来る。一種異様だった。戦争で軍隊が攻めてくるような感じだ。こんなことが日本の中で許されていいのか」。こういう記憶は生涯を左右する。
「機動隊は最初から暴力的だった」。農民は素手で血を流し必死に闘った。その三里塚に全学連が合流する。そこで「実力で闘う解放感」を味わう。青年行動隊は草刈りガマで武装する。「われらは武装した!」
そして71年2〜3月の第1次、9月第2次の代執行阻止闘争という三里塚闘争前半の最大の闘いを闘うことになる。星野文昭同志が全学連を指揮して闘い弾圧を受けたのは、この第2次代執行闘争である。読む人をして緊張の冷たい汗を強制してやまない闘いの巨大なスケールの展開については本書に譲りたい。
第2部は、いま二期工区敷地内で闘う市東孝雄さんの農地を、あろうことか農業を守るべく制定された農地法で奪おうとする空港会社の攻撃の背後に、日本帝国主義による農業切り捨て攻撃が進んでいることを二つの座談会をとおして鋭く暴露している。
第3部は、動労千葉との労農同盟のきずなの形成史とその革命的意義を、中野洋前動労千葉委員長との対談で明らかにしている。今日の新自由主義の全面的な破綻と世界金融大恐慌への突入という中で、きわめて先見の明ある対談になっている。何よりも「今日」を理解するために必読だ。
77年、動労千葉はジェット燃料輸送阻止闘争をストライキで闘い、4人の解雇者を出した。韓国・民主労総の労働者は、「農民のために解雇者を出して闘う労働組合があるんですね」と驚き、動労千葉を称賛した。
労働者階級は、資本主義・帝国主義がもたらした一切の社会的諸矛盾の根本的な解決をかけて、プロレタリア革命の完遂に、本当に責任をとりきらなければならない。ここに、労働者階級自身の解放だけでなく、農民を始めすべての勤労諸階級人民の生活と未来の一切がかかっているからである。動労千葉は、ジェット闘争でそういう労働者階級の革命的立場を必死に貫き、魂のこもった労農同盟をうち立てた。
青年・学生に読んでほしい
そして最後に著者のマニフェスト「労農同盟で世の中を変えよう」。最終章を飾るにふさわしい感動的な宣言となっている。「労農同盟は第二義的なものではない。革命にとってなくてはならない不可欠の同盟だ」
三里塚闘争44年の歴史は、まさに巨大な階級闘争である。青年労働者・学生の年の倍の「昔」から三里塚闘争は始まった。本書は、これら青年労働者と学生に読んでもらう意図からか、実に丁寧な解説、注が施されている。感謝に堪えない。
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週刊『前進』(2375号6面7)(2009/01/19 )
日程 法大裁判に集まろう!
★1月23日(金)7・24建造物侵入デッチあげ裁判
第6回公判 午後1時30分開廷
★1月28日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
第8回公判 午後1時30分開廷
★2月6日(金)5・29デモ弾圧裁判@グループ
第9回公判 午後1時30分開廷
★2月10日(火)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
第7回公判 午後1時15分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
★富山大ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
第6回公判 1月29日(木)午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
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週刊『前進』(2375号6面8)(2009/01/19 )
日程 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
第13回公判 2月2日(月)午後1時15分開廷
◎東京地方裁判所
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