ZENSHIN 2009/01/12(No2374 p06)
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週刊『前進』(2374号1面1)(2009/01/12 )
派遣切りとガザ侵略に怒りのデモ
労働者の誇りと団結奪い返し解雇撤回へストライキで闘おう
経団連と連合の支配をぶっ飛ばせ
「派遣切り許すな! 経団連打倒! イスラエルによるガザ空爆・パレスチナ人民虐殺弾劾!」の怒りの声が、1月3日、東京・渋谷の街に響き渡った。1月8日には経団連への大デモが、首を切られた全国の労働者の激しい怒りの最先頭で闘われた。年末年始大街宣を始め、09年はまさに「闘いの年」「行動の年」として幕を開けた。今こそ闘う労働組合とマルクス主義をよみがえらせ、大恐慌をプロレタリア世界革命へ、「生きさせろ!」のゼネストへ、断固総決起していこう。
労働者は「救済の対象」ではなく革命の主体だ
資本家と労働者は非和解だ。労働者階級は革命をやって、資本家階級が支配するこの社会を根底から転覆する以外に、もう生きられない。世界金融大恐慌の進展の中で、このことが日々刻々と明らかになっている。
全世界のブルジョアジーは今や労働者から職も家も奪い、生活の糧をすべて奪って、次々と路頭に放り出している。資本主義が生き残るためには労働者は野垂れ死にせよ、というのだ。他方ではアメリカ帝国主義を先頭に、イスラエルを手先に使ったパレスチナへの新たな侵略戦争に突進し、中東石油支配のためにハマス壊滅とパレスチナ人民大虐殺を図っている。その現れこそが「派遣切り」とリストラ・解雇の嵐であり、ガザへの許し難い大空爆と侵略戦争だ。
もう絶対にがまんできない! 怒りを行動に移そう! 敵は日本経団連とその政府だ。彼らの支配を実力で打倒するために、すべての労働者は団結して立ち上がろう。
肝心なことは資本との闘い
年末年始の「派遣村」の現実は今、この社会で何が起きているかを衝撃的に突き出した。膨大な労働者が突然、紙切れ一枚で解雇され住まいも奪われ、所持金も底をつき、文字どおり生存の危機に立たされている。解雇された労働者の怒りの爆発の中で、なんと厚労相・舛添や都知事・石原らが突如として、「哀れな失業者に施しを与える救済者」然として登場している。ふざけるな!
そもそも自民党や政府や行政も、小沢・民主党や連合も、トヨタやキヤノンなど日帝・大資本の手先となって、非正規雇用化を推進してきた張本人であり共犯者ではないか。このような連中が、派遣労働者の失業が社会の治安問題に転化し始めた瞬間に、こぞって「救済が必要だ」などと言い出している。しかも最大の元凶である大資本は、何の責任も問われていない。経団連の御手洗会長(彼の年収は2億円近い!)は逆に、「派遣切り」は企業が生き残るための「苦渋の選択だ」などと開き直っている。
今や、民主党・連合、日本共産党・全労連、社民党、全労協その他あらゆる党派と勢力が「政府による失業救済」を大合唱している。その一方で「トヨタがつぶれたら日本もつぶれる」(連合幹部)などと、肝心の資本との闘いは完全に放棄している。連合と経団連が協議しようとしている「ワークシェアリング」は、一切の犠牲を労働者に押しつけて資本を救済し、大幅賃下げを強制するものでしかない。
経団連が昨年12月に発表した経営労働政策委員会報告は、「労使が一丸となって難局を打開しよう」と叫んでいる。「雇用より株主の利益が優先」「もっと徹底的なリストラを」(ソニー社長)ということが大資本の本音だ。それを貫徹するために連合や全労連の御用幹部を取り込んで、現場労働者の怒りの爆発を抑えることに必死になっているのである。体制内労働運動を打ち破ることなしに、解雇撤回の闘いは一歩も前進しないのだ。
そもそも、失業者は「哀れな存在」なのか? 「救済の対象」なのか? 断じて違う! 彼らこそ、懸命に働いてこの社会を支えてきた誇りある労働者だ。社会の本当の主人公だ。現在の大恐慌は、新自由主義のもと、この労働者を人間ではなくモノとして扱い、徹底的に搾取してあくどい金もうけに走った資本家どもが、その当然の結果として引き起こしたものだ。工場からたたき出されるべきなのは、労働者ではなく資本家だ!
体制内指導部との党派闘争
問題の核心は、労働者の救済ではなく資本の支配を根底から打ち倒す革命だ。その最先頭に、失業した労働者が歴史変革の主体として続々と立ち上がっていくことだ。1930年代のアメリカのように、戦後革命期の日本のように! これが09年の「生きさせろ!」ゼネストの闘いだ。
政府や議会への「お願い」や「施し」などくそくらえだ。労働者の誇りにかけて、実力闘争でこそ決着をつけよう! 今いる寮に、住宅に実力で居座ろう。工場閉鎖には労働者が工場を占拠して闘おう。たたき出すというならやってみろ! それが数十倍、数百倍の労働者の団結と決起をつくりだすことを、御手洗や麻生らに、そして腐り果てた連合などの幹部連中に、とことん思い知らせてやろうではないか。
彼らが最も恐怖しているのは労働者の団結だ。首を切られた労働者の怒りを全労働者がわが怒りとして、あらゆる職場から、日本経団連と体制内労働運動を串刺しにして打倒する闘いに立とう。4大産別こそ、その先頭で闘おう。動労千葉を先頭とする階級的労働運動が今こそ、日本労働運動の主流に躍り出よう。
大恐慌下で強行された新たな侵略戦争に反撃
解雇攻撃との闘いは同時に、現在パレスチナ・ガザで始まっている、イスラエルを先兵にした帝国主義による新たな侵略戦争を阻止する闘いと一体である。今、全世界の労働者を襲っている大量首切りの嵐と、ガザで起きているパレスチナ人民大虐殺は二つにして一つのことだ。世界金融大恐慌によってひん死の危機に直面する世界の帝国主義ブルジョアジーどもは、労働者階級への階級戦争とともに、石油資源や領土略奪のための古典的な侵略戦争、被抑圧民族圧殺の戦争に、全力で突進しているのだ。
イスラエルによるガザへの侵略攻撃は、米帝によって全面的に支えられている。この侵略戦争の最大の仕掛け人は米帝だ。金融大恐慌による米帝の没落と崩壊の危機はイスラエルにとって国家存亡の危機に直結し、またイスラエル国家の破綻は米帝による中東石油支配の大崩壊に直結する。だからこそイスラエルと米帝は、残虐なガザ侵略に突っ込んだのである。
この侵略戦争にオバマが「沈黙の支持」を与えていることは、オバマの反労働者的正体を示している。オバマ新政権のもとで米帝とイスラエルがますます戦争の泥沼的エスカレーションにのめり込み、戦火を中東全体に無制限に拡大していくのは不可避だ。それは新たな世界戦争への点火である。フランスのサルコジを始め帝国主義各国もまた、石油資源の強奪戦に加わるために中東への介入策動を強めている。
しかしこれは、世界革命情勢をさらに決定的に成熟させる。何よりもこの侵略戦争へのパレスチナ人民の命がけの反撃が開始され、全世界の労働者階級の連帯の決起を爆発的に呼び起こしている(記事別掲)。とりわけイスラエルの国内でアラブ人とユダヤ人の労働者が団結し、「敵同士であることをやめよう! 資本の支配を解体しよう!」と叫んでガザ攻撃弾劾のデモに決起したことは決定的なことだ。
この侵略戦争を止め、世界を変える唯一の展望は、大恐慌をプロレタリア世界革命に転化するために闘う労働者階級の国際的団結にある。このことを決意も新たに確認し、「生きさせろ!」ゼネストの実現に向けて勝利の道を切り開こう。
1・8の闘いに続き、1・29日本経団連デモに総決起しよう。4大産別を先頭に、職場で資本・当局と徹底的に闘い、これと結合して全国で大街宣にうって出よう。
1・24法大闘争勝利集会(要項5面)に大結集しよう。
第2次国鉄決戦勝利、道州制攻撃粉砕へ、2・16国鉄・春闘集会の大高揚をかちとり、動労千葉を先頭に09春闘の爆発と3・20国際反戦闘争へ、「生きさせろ!」ゼネスト爆発へ突き進もう。
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週刊『前進』(2374号1面2)(2009/01/12 )
全世界でデモが爆発
ガザ侵略徹底弾劾イスラエルでは10万人
(写真左 「殺りくやめろ! 包囲やめろ! 占領やめろ!」の横断幕を掲げたテルアビブのデモ【1月3日】 右 ガザでの大量虐殺に抗議し5万人のデモ隊がトラファルガー広場を埋めた【1月3日 ロンドン】)
12月27日、イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザに対する大規模な空爆を開始した。連日の空からの攻撃に加えて海上の艦艇からも砲撃し、1月3日夜には地上からの侵攻に踏み切った。
イスラエル軍は学校や避難所を攻撃するなど無差別虐殺を続けている。7日現在、イスラエル軍の攻撃による死者は700人を超えており、その何十倍もの負傷者が出ていることも明らかだ。イスラエルのガザ侵攻を絶対に許さない!
ガザ攻撃に世界各地で抗議行動、デモが爆発している。日本では1月3日、8日の東京でのデモなどが闘われている。
12月30日にサンフランシスコで1万人がイスラエル領事館付近で集会とデモを行ったほか、全米各地で抗議の全国統一行動が闘われた。
ロンドンでは12月28日、イスラエル大使館前に1000人のデモ隊が押しかけ、抗議の投石を行った。このほかヨーロッパ、中東と全世界で闘いが起きている。
決定的なのは、イスラエル国内で闘いが爆発したことだ。12月28日、アラブ系イスラエル人がイスラエル全土でゼネストに決起した! さらにきわめて重要なことは、パレスチナ人とユダヤ人が手を組んで決起し始めていることだ。とくに1月3日、イスラエルの大都市テルアビブで1万5千人が参加したデモが闘われた。また同日、パレスチナ人の多い北の都市サクニンで10万人以上が参加した巨大なデモが闘われた。
テルアビブの闘いでは「ユダヤ人とアラブ人は敵同士であることをやめよう!」「ユダヤ人とアラブ人は人種差別・民族差別に対して闘おう!」「平和なくして安全なし。資本の支配を解体しよう!」といったスローガンが多数掲げられた。
今回のイスラエルの攻撃はアメリカの全面支援を受けたものだ。世界恐慌の世界戦争への転化が始まったということだ。 世界戦争に対決できるのは国際的に団結した労働者階級の闘いだけだ。労働者の団結で帝国主義を打倒しよう。
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週刊『前進』(2374号1面3)(2009/01/12 )
経団連デモ360人が立つ
“御手洗は出て来い”
「御手洗(日本経団連会長)出てこい」「経団連をぶっ飛ばせ」――360人の労働者・学生が東京・大手町の経団連会館を包囲し、怒号が飛び交った。一切の責任は奴らにある。労働者を犠牲に生き残るなど断じて粉砕する。
全国労組交流センターの呼びかけで1月8日、日本経団連へ第1波のデモがたたきつけられた。労働者の怒りはこんなものじゃない。経団連デモに労働者や学生が1千人、5千人、1万人と集まれば情勢を動かせる。
「このデモは労働者の力で資本主義を終わらせるデモだ。森精機のストに続いて『生きさせろ!』ゼネストをやろう」「派遣も正社員も公務員労働者も一つだ」――デモ出発前に気勢を上げた。
「体制内労働運動をぶち破れば労働者は壮大な決起をする。巨大な生産力を労働者が全部奪い返して、俺たちが社会を動かそう」と動労千葉の佐藤正和・新小岩支部長。ライフサイクル阻止のスト突入体制を宣言した。
日比谷公園から移った練馬の派遣村から十数人が参加した。「悪の総本山は経団連だ!」。法政大学の倉岡雅美さんは「労働者や学生は救済の対象ではない。すべてを動かす誇り高い存在だ。経団連をぶっつぶそう」。熱烈なアジテーションでデモ参加者は高揚した。
次回の経団連デモは1月29日。
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週刊『前進』(2374号1面4)(2009/01/12 )
1月3日渋谷デモ
“ガザ空爆を許すな”(1月3日)
「派遣切り許すな! 1・8日本経団連打倒デモへ!」「イスラエルのガザ空爆弾劾!」を掲げた労組交流センター主催のデモが1月3日、渋谷の街を席巻した。この間の街宣で出会った「派遣切り」解雇の労働者も決起した。次々と青年労働者がアピール。全学連の織田陽介委員長も「イスラエル空爆反対デモが世界中で行われている。戦争、大恐慌と対決してデモする時だ」と訴えた。
デモは圧倒的注目だ。青年労働者の人垣もでき、渋谷の街は解放的な雰囲気に包まれた。
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週刊『前進』(2374号2面1)(2009/01/12 )
森精機で第3波ストに立つ
解雇を撤回し正社員にしろ “資本家とガチの戦争だ”(12月19日)
(写真 構内集会でシュプレヒコール【12月19日 奈良第一工場】)
金融大恐慌ですべての資本が雪崩を打つように揺らぎ、大々的な解雇・リストラが全国で吹き荒れる中、日帝を代表する基幹産業であるトヨタ自動車に連なる工作機械メーカー・森精機を雇い止め解雇された派遣労働者らが、第3波のストライキに決起した。全国の闘う労働者を奮い立たせている現場からのスト行動報告を紹介します。(編集局)
12月19日、森精機奈良第一工場で、俺たちは「解雇を撤回し全員を正社員にしろ!」と掲げ、第3波ストに決起した。
今日は俺たちの意気込みが画然と違っていた。自分たちだけのことではない。同じ状況にある全国の労働者のためにも負けられない。法大弾圧を完黙非転向で粉砕し出獄した学生たちもかけつけた。総勢70人。テレビの取材も来ている。
出勤時の朝ビラからスト通告のために管理棟に入った。吉岡総務部ゼネラルマネージャーは「関係ありません。お答えできない」の一点張りだ。申入書も受け取らない。「それなら総務課へ行こう」。5階の総務課へ階段をかけあがった。ドアが開くと責任者の常務は逃げ出した。
許さんぞ! 6階の事業所長室前へ進む。こんな高い所は初めてだ。各フロアで職場の仲間にビラを手渡す。事業所長室のガラス扉の中で、資本は後ろを向いたまま権力に弾圧を要請している。
「虫けら扱いは許さんぞ! ふんぞり返ってるが全部おれたち労働者が作ったものだ。何百人もクビを切った責任は必ず取らせてやる」。私服が守衛室に飛んできた。徹底弾劾のシュプレヒコールをたたきつけ、構内集会に移動した。
技能育成センター分会員が次々と決意を述べた。突き抜けて明るく、自信と誇りに満ちた顔だ。「これは労働者と資本家とのガチの戦争だ」「団結して3月のゼネストまで闘い抜く」。青年労働者が多数発言し、コムサで解雇撤回を闘う同じ大阪東部支部の後藤さんたちが法大弾圧を粉砕して合流、全国連西郡支部の発言が続いた。
労組交流センター、八尾北労組からカンパが贈られ、動労千葉などのメッセージが読み上げられた。団結はドンドン拡大しているぞ!
あっという間に昼休みだ。分会員を先頭に堂々と工場を通って食堂と休憩室に行き、働くすべての仲間たちに直接ビラを手渡し話しかけた。「いま起こっていることは世界恐慌だ。年度末に向けて正社員すら大量首切りにさらされる。ともに団結しよう。組合に入って闘おう」と呼びかけた。
ビラを拒否する人はほとんどいない。熱心に読んでいる。「契約社員だが組合に入れるか?」と聞いて来る労働者もいる。「食事ぐらい静かに食べさせて」と制止するガードマンも、ことが首切り問題であり「生きさせろ」の闘いだと突きつけ、説得した。
大工場のど真ん中に創意工夫をこらして組合が入り込み、組織拡大の手応えをつかんだ。行動は大成功だ。構内デモで「ストライキ貫徹、団結勝利」の声を上げた。
3時から近鉄奈良駅前で街宣。森精機を奈良では知らない人はいない。派遣切り問題に関心が高い。労働者が団結して真っ向から大企業と闘う姿が共感を呼ぶのだ。アジテーションを聞いていた労働者が1万円札を入れていってくれた。
5時すぎ、退勤する仲間たちにスト貫徹の報告。労働者の表情は格段に明るかった。
第3波ストは打ち抜かれた。分会や支部の団結、共闘する仲間との団結も強まった。
中途半端はない
恐慌は底が抜けた奈落へ発展するだろう。誰も経験したことのない資本主義の終わりが始まった。このまま12月末で全員が森精機を解雇されてたまるか! 派遣元の技能育成センターに戻っても中途半端な解決はありえない。腹は固まった。
森と技能センターを串刺しにしたおれたちの闘いは「生きさせろ」ゼネストへの道を最先頭で切り開いた。「労働者と資本家のガチの戦争」だ。だから絶対に勝てる! 団結しよう!(08年12月20日 関西合同労組大阪東部支部・長田徹)
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解説"職場・工場砦に闘う"トヨタの足元が揺らいだ!
「僕らは森精機の労働者……直接雇用か派遣かは関係ない」「森精機のすべての利益は僕ら労働者がつくってきた」「闘いが全国に飛び火して、ほかの会社でもストが勃発(ぼっぱつ)すれば、それがゼネストの第一歩になる」(『前進』新年号の青年労働者座談会より)
森精機の労働者ように闘おう。日本有数の工作機械メーカー・森精機の派遣労働者が300人の派遣切りに対し、労働組合をつくって3波におよぶストライキを闘っている。年末年始、日本各地で派遣切りに対してストライキが闘われている。「使い捨て解雇は許さない」「職場も寮も占拠してストライキで闘おう」――これが闘いのスローガンだ。
百数十万人の解雇者が出る
世界大恐慌の影響による解雇・リストラの津波が広がっている。トヨタ・キヤノンなど日本資本主義を代表する自動車・電機・精密機器メーカーが真っ先に解雇を行っている。「日本的経営」のペテンは跡形もなくなった。中堅、中小下請け、関連企業へと解雇が急速に拡大している。建設業やサービス業へも影響は深まる一方だ。
厚生労働省の集計によれば、昨年10月から3月までに職を失う非正規労働者は全国で8万5千人に上る。この数は実感からほど遠い。自動車や電機産業の下請け・孫請けで働くおびただしい数の外国人労働者などはカウントされていない。金融機関の調査では、今後百数十万人の解雇者が出ると予測されている。
電話一本で職を奪われ、解雇と同時に寮を追い出された労働者も多い。年末、東京千代田区の日比谷公園には「年越し派遣村」が開設され、数百人の派遣労働者が次々と集まった。
トヨタ自動車は12月22日、09年3月期決算の業績予想を大幅に再下方修正し、通期の営業損益が1500億円の赤字になるとの見通しを発表した。前期は2兆円以上の黒字でわずか1年でこの黒字を帳消しにした。来年度の赤字は何兆円になるか分からない。破綻した米ビッグ3はトヨタの明日の姿である。
トヨタの世界販売台数は95年、456万台だったのが、07年には843万台となった。12年で倍増近い。日産自動車1社分の台数を伸ばした。この急激な拡大路線で奴隷のように酷使されてきたのが派遣労働者や請負労働者、期間工だ。年収200〜300万円という超低賃金で昼夜関係なく24時間働かされてきた。
資本主義の時代は終わった
この労働者をトヨタは一夜にして使い捨てようとしているのだ。「百年に1度の世界大恐慌」とは何か? 資本主義の原理である「あくなき競争と果てしない生産拡大」の行き着く果てが恐慌である。資本は自分だけが生き残るために、膨大な労働者を路頭に放り出す。労働者をさんざん低賃金でこき使い、毎年何十兆円もの利益を独り占めにしてきた資本が、作りすぎてモノが売れなくなった瞬間、すべての生産を担ってきた労働者を切り捨てる。これが資本主義というシステムだ。
すべての生産は労働者の労働から生まれる。大企業の巨大な生産能力も製品も利益もすべて労働者がつくったものだ。支払われる賃金もすべて労働者自身が生み出したものだ。「会社あっての労働者」とは大ウソだ。
ところが、労働者は自分の労働もその結果もすべて資本に支配されている。なぜか? 主要な土地や工場、機械などの生産手段がほんの一握りの資本家の私的な所有物となっているからだ。
しかし、われわれ労働者は奴隷ではない。労働者が自らつくり出した一切を奪い返す闘いこそが必要だ。労働者を使い捨てにする資本家、日本経団連、自民党、政府――支配階級をぶっ倒せ!
現状を変革するのは労働者自身の力だ。労働者は救済の対象ではない。労働者が団結してストライキをやれば、あらゆる産業と社会機能が停止する。この力こそが社会を根本から変える。
森精機での労働者のストライキ決起は、大恐慌と失業下で労働者が生きる道を鮮烈に指し示した。解雇を行った資本と徹底的に対決しきろう。職場や工場を労働者の武器、砦(とりで)に変えて闘おう。
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週刊『前進』(2374号2面2)(2009/01/12 )
全国で年末年始大街宣
「生きさせろ!」怒りの署名続々
(写真 大阪コムサ前【元旦】) (写真 東京・錦糸町【12月29日】)
(写真 秋葉原電気街【元旦】)
(写真 新宿駅西口【12月31日】)
(写真 JR川崎駅【元旦】)
(写真 宮城・本塩釜駅【元旦】)
12月29日を皮切りに、全国労組交流センターによる年末年始の「生きさせろ!」大街宣が1月3日まで6日間連続で行われた。29日の初日は東京・錦糸町駅。「派遣切りや使い捨て解雇は許さない。労働者の団結の力とゼネストで社会を変えよう!」と訴え、1・8日本経団連デモへの参加を呼びかけた。
街頭を行き交う労働者たちの怒りは沸点に達している。錦糸町駅前では、わずか3時間でゼネスト団結署名217筆、カンパ5万6千円が集まった。派遣会社の派遣側の社員も署名。トヨタに連なる森精機でのスト決起に圧倒的な共感が寄せられた。
大晦日の31日は、東京西部ユニオンと交流センターの仲間が新宿駅西口に展開。この日も3時間で署名250筆、カンパ6万2千円が集まった。大変な手ごたえだ。銀行で働く非正規職の女性は「すべての人が安心して働ける社会をつくろう」とのメッセージを寄せた。コンビニの夜勤で働く青年労働者は、その場で交流センターとのメール交換を始めた。
年が明けた元旦、全国各地で一斉に街宣活動が行われた。東京は昨年、日研総業を解雇された「加藤青年事件」の現場となった秋葉原電気街での街宣。東部ユニオンの仲間を中心に35人が展開した。「職場も寮も労働者のものだ!」「自民党や民主党のいう選挙ではなく、職場占拠を!」との激烈な訴えが大きな反響を呼んだ。署名398筆、カンパは10万円を突破した。
大阪は梅田ヨドバシに店舗があるコムサ前。コムサを解雇された後藤玲子さんや法大弾圧で獄中から奪還された学生たちを先頭に40人が参加した。森精機の3波のストを打ち抜いた関合労の青年もアピール、注目を浴びた。関合労大阪東部支部と泉州支部連名の2千枚のビラが労働者の手に吸い込まれた。
神奈川ではJR川崎駅頭で街宣。「署名したいけど住所がない!」という青年の切実な訴え、学生や滞日外国人の積極的な署名が目立った。
宮城の労働者・学生は、初詣スポットの塩釜神社近くの本塩釜駅前で街宣。「革命元年、明けましておめでとう」「春闘はゼネストを!」と鮮烈に訴えた。広島の仲間は、初詣でにぎわうNTTクレド基町前に展開した。
郵政民営化の破綻と連合JP労組中央の職場支配が根底から揺らぎ始めている全国の郵政職場でも、元旦から一斉にビラまき・街宣が行われた。東京銀座局をはじめ都内各局、神奈川県の各局、広島の各局などで、賀状配布などに携わる労働者たちに対し、交流センターに集う現場労働者が先頭に立ってビラを配布した。
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週刊『前進』(2374号2面3)(2009/01/12 )
国労5・27弾圧裁判
“国鉄闘争は社会変える力”
田中・動労千葉委員長が証言(12月19日)
12月19日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第101回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、動労千葉の田中康宏委員長が証言に立った。
動労千葉と被告団の呼びかけにより開催された12・14国鉄闘争勝利集会に続き、5・27臨大闘争弾圧裁判で田中委員長が証言に立ったことは、世界金融大恐慌情勢の中で国鉄闘争勝利の展望を鮮明に指し示した。
旧弁護団解任と松崎被告との弁論分離以降、被告団は、02年5月27日の国労臨時大会における被告たちの闘いが、国労を動労千葉のような階級的労働組合につくりかえることをめざすものだったことを強力に押し出してきた。田中委員長の証言は、5・27臨大闘争弾圧裁判が階級的原則を貫く闘いへと飛躍したことによって実現されたのだ。
公判の冒頭、東元(あずま・はじめ)被告が意見を述べ、12・14国鉄闘争勝利集会が圧倒的な成功を収めたと述べるとともに、毎回の公判で公安刑事が傍聴者に対して情報収集活動や威嚇行為を繰り返していることを弾劾、また裁判長に対し、松崎弁護団に特別傍聴の措置を二度と取るなと要求した。
証言に立った田中委員長は、首切りの嵐が吹き荒れる今の時代について「資本主義体制は完全に限界に来た」と喝破し、「労働組合が時代の最前線に登場しなければならない」と声を強めた。
「動労千葉はどういう労働組合をめざしてきたのか」と問われた田中委員長は「現場の労働者が主人公となる組合をめざしてきた」と明言した。
国鉄分割・民営化は、日本における新自由主義の攻撃であり、「戦後最大の労働運動つぶし」として仕掛けられた。動労千葉はこれに2波のストライキで立ち向かった。ストを決断した時の思いを聞かれ、田中委員長は「この攻撃に労働組合は何もできないのか。労働組合の力はこんなものだと歴史に残したくなかった。労働者にとって団結は最も大切なものだ。団結を固めれば次の展望は必ず切り開けると考えた」と語った。闘っても闘わなくても攻撃は避けられない状況下、現場組合員は闘いを求めていた。その力に依拠して動労千葉は2波のストを打ち抜き、団結を固めてJR体制になだれ込んだ。
90年の清算事業団による1047名の解雇を前に、国労本部は「いったん採用、即日退職」という政治和解で闘争終結を策していた。他方、動労千葉は89年12月から90年3月まで、数波のストを構えて解雇を迎え撃った。その中で国労もストに入らざるを得なくなり、政治和解は吹き飛んだ。動労千葉の90年3月ストが1047名闘争を生み、今日まで闘われる基盤をつくったのだ。
田中委員長は、国労幹部のあり方を「現場組合員の団結の力をまったく信頼していない」と批判した。4党合意や5・27臨大は、それが必然的に引き起こしたものだった。証言はさらに4者4団体路線への批判に及んだ。「4者4団体の一番の問題は解雇撤回を捨てたことにある」と田中委員長は断言した。
また本件弾圧について「国労本部は組合員を警察に売り渡すところまで行った。これを許していたら1047名闘争の勝利はない。だから動労千葉は被告たちを支援してきた」と語った。さらに被告団による旧弁護団解任についての見解を問われ、「動労千葉は1047名闘争の変質を許さず闘う被告を支援する」と返答した。
田中委員長は最後に、「この20年、世界の労働運動の最大の課題は民営化・規制緩和に立ち向かうことだった。その中で、1047名闘争がいまだに火花を散らしていることは大変なことだ。首を切られた非正規労働者があふれかえる今日の状況の出発点は国鉄分割・民営化にある。1047名が闘いを呼びかければ社会のあり方は変わる」と言いきった。
次回公判は羽廣憲被告への被告人質問が行われる。大詰めを迎えた公判の傍聴に結集しよう。
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週刊『前進』(2374号2面4)(2009/01/12 )
ストで雇い止め撤回
関西合同労組泉州支部・S分会
3時間を超える実力行動(関西合同労組泉州支部・A)(12月27日)
関西合同労組泉州支部に所属する金属加工会社S分会で12月25日、雇い止め解雇の通告があり、これに対し27日にストを決行、支部一丸の実力行動で解雇撤回の勝利をかちとりました。
会社は極悪企業です。Sさんは2年前に入社したパート労働者。主任のIは不慣れなSさんを怒鳴り、殴る蹴るの暴行をふるい、奴隷のように扱った。Sさんは全労連系組合に加入し団交で暴力行為を追及しましたが、組合はSさんの要求をさえぎり、形だけの主任の「謝罪と処分」で終わりにしようとしたのです。
Sさんはその組合を脱退、関合労泉州支部に加入しました。そして支部が交渉を始めようとした矢先、会社はSさんに「年内で雇い止め」の契約書を突きつけてきたのです。暴力事件隠しの解雇だ! Sさんは当然にも拒否しました。
やっと開いた12月10日の団交で労務担当部長が謝罪。「暴力行為を二度と起こさない取り組みを組合と協議する。雇用期間も組合と協議。年内解雇は行わない」と約束しました。ところが25日、一転して暴力行為の原因はSさんの働きぶりだと言いなし「雇用は27日まで」「1カ月分の給料を払うから出勤不要」と言い放ち退散したのです。
こんな無茶苦茶があるか! 泉州支部はSさんと協議し、27日の勤務最終日にストで解雇撤回へ闘うことを決めました。
当日はビラをまいて会社事務所に突入。「申し入れだ。社長を出せ!」と迫りました。会社は警察を呼びましたが、事務所内で3時間闘いぬきました。勝手に銀行口座に送ってきた14万数千円も突き返しました。
労務担当部長は「今から団交しよう」と虚勢を張りましたが「今日はスト。話し合いではない」と突っぱねました。Sさんは、工場のロックアウトを跳ね返してアジテーション。「暴力の被害者である私を解雇とは絶対許せない。ストで解雇を撤回させます」。向かいの工場の労働者も注目。ビラを読んで「これはひどい! がんばって」と声をかけてくれました。
会長宅も攻めました。本社周辺では宣伝カーが会社の正体を暴露。全戸にビラも入れました。
ついに労務部長が「解雇は撤回する。宣伝は止めて」と泣きついてきました。「信用できない! 文書を持ってこい!」と組合が要求。人事部が確約書を持ってきました。暴力行為の謝罪と再発防止の誓約書を出すと確認させました。
ひとまず勝利です。予断は許しませんが、実力行動による勝利の意味は大きい。最後にSさんが「ストで解雇を撤回させました。関西合同労組に入って闘いましょう。社会を革命しましょう」と職場と周辺に訴えました。(関西合同労組泉州支部・A)
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週刊『前進』(2374号3面1)(2009/01/12 )
運転士登用差別事件 動労水戸が勝利
JR東日本の上告を棄却
“さらに団結し闘う”(12月18日)
最高裁(第1小法廷)は12月18日、動労水戸組合員に対する運転士登用差別事件について、JR東日本の上告を棄却する決定を出した。この決定で昨年2月27日の控訴審判決が確定した。完全勝利だ! 動労水戸が発した声明を紹介します。(編集局)
声明
本日、最高裁は、JR東日本が訴えをおこしていた動労水戸に対する不当労働行為事件の救済命令の取消を求める裁判について、上告を棄却する決定を下し、すでに本年2月27日に判決が出されている高裁判決が確定した。
本日の決定は実に画期的な勝利だ。ときあたかも大恐慌情勢の到来で突然の首切りがちまたにあふれる中で、労働者は団結して原則的に闘えば必ず勝てることを示した。
国鉄分割・民営化とは、日本における新自由主義の突破口となる攻撃であり、その軸は団結して闘う労働組合の徹底的な解体にあった。動労水戸に所属している限り運転士にさせないという本件の攻撃は、ストライキをやるような組合に所属したままでは絶対に運転士にさせないと言っているに等しく、当該の組合員の生計に打撃を与え続けたのみならず、新入社員からの組合加入の道を大きく阻んできた。
こうした攻撃に対して、若干35名ほどの私たち動労水戸が、7万人の巨大資本JRに対して訴えをおこし、最高裁で勝利を収めたことの意義ははかりしれないほど大きい。
国鉄分割・民営化が国家をあげた不当労働行為であり、民営化されたJR東日本もまた不当労働行為(=違法行為)の山の上に成り立ってきたことをこの裁判は明らかにした。
資本の横暴を許さず、労働者が団結して声をあげていくことが今この情勢の中では一番重要なことではないだろうか。全国で苦闘する労働者の仲間にこの動労水戸裁判の勝利は大きな励ましとなったと自負する。
私たち動労水戸は、この裁判の勝利をもステップに、さらに団結を強化・拡大して断固として闘いぬく。
2008年12月19日
国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)
執行委員長 石井真一
悪質な組合破壊を粉砕(解説)
JR東日本会社は、動労水戸の組合員13人がすでに国鉄時代に運転士の資格試験に合格していたにもかかわらず、動労水戸の組合員であるというだけの理由で、1987年にJRになってからも引き続き運転士に登用してこなかった。
”動労水戸に所属している限り運転士にはさせない”というこの攻撃は、きわめて悪らつな組織破壊攻撃であるとともに、新入社員からの組合加入をなんとしても阻もうとするものだった。
この20年以上にわたる不当労働行為をめぐって動労水戸は、97年8月に労働委員会への申し立てを行った。00年に茨城県労働委員会が組合側勝利命令を出し、06年に中央労働委員会もその事実を認定し、JR東日本に運転士への登用を命じた。
JR東日本がまったく不当にも労働委員会命令の取り消しを求めて起こした行政訴訟も、07年9月に組合側が東京地裁で勝利判決をかちとった。昨年2月27日には東京高裁が1審判決を支持し、会社側の控訴を棄却していた。
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週刊『前進』(2374号3面2)(2009/01/12 )
新版『甦る労働組合』 出版記念会盛大に
“動労千葉が意味もつ時代”
中野・前委員長があいさつ
大激動の09年へ団結(12月23日)
動労千葉・中野洋前委員長の著書、新版『甦(よみがえ)る労働組合』の出版記念会が12月23日、千葉市のDC会館で開催された。多くの動労千葉組合員、三里塚芝山連合空港反対同盟、全日建運輸連帯労組関生支部など各界から多彩な人びとがかけつけた。
(写真 「本書を多くの労働者に広めよう」と全員で乾杯【12月23日 千葉】)
開会あいさつに立った田中康宏委員長は「動労千葉は一つひとつの闘いの総括にこだわってきた。路線的に総括し、情勢との関係で総括してきた。それがこの本の中に示されている。今この本が出たことに画期的な意味がある。この時代に回答を与えられるのは労働者の団結した力だけだ」と述べた。よびかけ人の伊藤晃千葉工大教授(動労千葉労働学校講師)が「一冊、一冊、私たちが広げていこう」とお祝いの言葉を贈り、三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長の音頭で乾杯!
三里塚反対同盟の萩原進事務局次長は、1カ月前に同じ会場で『農地収奪を阻む!』の出版記念会が開かれたことに触れながら「労働運動の動労千葉と、大衆運動の三里塚が今日残って健全に闘いぬいている事実が決定的だ。われわれはいまはまだ少数派だが、圧倒的多数派をめざして闘おう」と呼びかけた。
敷地内の市東孝雄さん、関生支部の武谷新吾執行委員、顧問弁護団の葉山岳夫弁護士、鈴木達夫弁護士、入江史郎ス労自主委員長、千葉商科大教授の金元重さん(労働学校講師)、編集工房「朔」の三角忠さん、国鉄闘争に連帯する会の山下俊幸事務局長、動労水戸の石井真一委員長、千葉合同労組、全学連、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長らが次々とマイクをとった。ユーモアを交えながらの心に染み入る発言が続いた。
とりわけ、ともに時代を切り開いてきた水野正美元副委員長(勝浦市議)、布施宇一前副委員長のあいさつは圧巻だった。水野さんは「おれたちは格好良く生きたつもりはない。すごく迷い、苦しみ、のたうち回りながらみんなと一緒にやってきた。その記録だと思う。動労千葉の労働者が闘った、その先頭に中野がいた。その闘いがどんなものであったのかを、みなさんがそれなりにこの本から受け止めてくれれば、それでよし」と語った。
布施さんは「私が労働運動に首突っ込んだころ、先輩には明治・大正生まれの人がいた。”おれたちは弾の下をくぐり抜けて生きてきた。戦争も知らないお前たちが色々言っても、聞けないことは聞かないぞ”ということをずいぶん言われた。中野洋は20代のころから、そういう先輩たちをオルグする先頭に立った。それを支えていた考え方がマルクス主義だと思う。職場で実践すれば必ず壁にぶつかる。のたうち回ることのほうが多い。そういう時に読む本として、この本はもっとも適切な本だ」という言葉を贈った。
続いて繁沢敬一副委員長、佐藤正和新小岩支部長がお礼と決意を表明。平成採の青年組合員は組織拡大闘争の先頭に立つ決意を述べ、ひときわ大きな拍手を受けた。
ダイナミックで攻撃的な闘いへ
動労千葉家族会から花束と記念品を贈られ、あいさつに立った中野洋前委員長は「これはおれの本というより、おれと一緒に闘ってきた動労千葉組合員の闘いがつくり出した本。問題はこれからだ。総評解散から来年で20年ですが潮目は変わりつつある。あり得ないことが起こる情勢だ。1930年代よりももっと攻撃的でダイナミックな闘いが起こる。動労千葉のやってきた闘いが意味を持つ時代が来つつある。これからも先頭を切って世の中を変えていくために精一杯がんばりたい」とお礼の言葉を述べた。
閉会のあいさつに立った君塚正治副委員長は「いまこそ労働者が前面に出る時だ。この本の続きとして『甦った労働組合』をぜひ出していただきたい」と出版記念会を締めくくった。激動の09年にむけて団結を打ち固め、総決起を誓いあう集いになった。
(写真 満場の拍手のなか著者の中野前委員長があいさつ。「これからも精一杯がんばる」と表明)
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週刊『前進』(2374号3面3)(2009/01/12 )
裁判員制度はいらない!大運動
“私は裁判員拒否します”
被登録者と共に記者会見(12月20日)
12月20日、「裁判員制度はいらない!大運動」が、最高裁判所が11月28日に発送した裁判員候補者名簿登録通知に強く抗議する記者会見を東京・日比谷公園の松本楼で開催した。高山俊吉弁護士の司会で、呼びかけ人の今井亮一さん、大運動の佐藤和利事務局長、川村理事務局次長が、今回、候補者名簿登録通知が届いた3人の被登録者とともに会見に臨んだ。
冒頭、佐藤事務局長が、裁判員制度廃止へ11月全国一斉行動を取り組み、11・22東京集会後、600人で銀座デモを行ったことなどを報告した。そして候補者名簿登録通知に多くの抗議の声が寄せられ、当該が氏名を公開しての記者会見が実現した経過を説明した上、「私たちの運動は、裁判員制度を廃止することが目的だ。そのために被登録者に抗議の声を明らかにしていただき、憲法違反の裁判員制度を廃止させたい」と記者会見の趣旨を明らかにした。
続いて、Aさん(東京在住、65歳)、Iさん(千葉在住、65歳)、Mさん(千葉在住、63歳)が次々に裁判員制度に対する抗議・批判の意見を語った。「私は『人を裁かない』という信条を持っています。この度、調査票が送られて来ましたが、呼び出し状が来ても、私は裁判員になることは拒否します」「私は36年間教員をしていました。私は裁判員になりたくありません。裁判員は死刑・無期の事件を扱い、ほとんど100%死刑・無期の判決を出さざるを得ないのではないか。今の裁判では100%有罪、心に傷が残っていく」「裁判員制度の目的が理解できない。一般市民が参加して証拠の吟味が果たしてできるのか。冤罪で死刑にした場合、裁判員は裁判官と同じように後悔する。国会で真剣な議論がなされたのかと疑問を持つほど矛盾に満ちた法律であり、必要ない」
さらに都合により出席できなかった被登録者からの抗議の声を川村事務局次長が代読して紹介した。埼玉在住の36歳の主婦、Oさんは「送付された通知書は、国家への奉仕を義務づける現代の赤紙(召集令状)と感じました。平和と人権、命を大事にしたいと思う私は、裁判員制度の廃止を求めます。子どもたちが通う保育園でも、候補者になったことを明らかにして制度反対の請願署名を集めています」と記していた。匿名の50代主婦のAさんも「なぜ私がと驚きました。簡単に辞退すればいいと考えていましたが、辞退の範囲があまりにもせまく、辞退は受け入れてもらえませんでした。……コールセンターに電話して、来年5月以降に裁判員候補に選ばれたと通知を受け、呼出状、質問票をそのままにして返答しなかったらどうなりますかと尋ねたら、10万円の罰金になりますとの返答でした。不安と精神ストレスの倍増です」と訴えている。
(写真 3人の被登録者とともに「大運動」の弁護士らが抗議の記者会見を行った【12月20日 東京・松本楼】) 大運動に次々メールや電話
通知が届いた週明けの12月1日から大運動には連日、全国からメールや電話、ファックスなどで抗議の声が届いているとのこと。今回登場した3人も、裁判員制度についてインターネットで検索して大運動を知り、「誰かが口火を切らなければならないと思った」と立ち上がった人たちだ。
「裁判員法は裁判員候補者の氏名を明らかにすることを禁止しているが、にもかかわらず、記者会見をしたのはどうしてか。どういう点で、裁判員制度が憲法違反といえるのか」との記者の質問に対して、高山弁護士は次のように答えた。「裁判員制度は憲法に違反している。被告から裁判官による裁判を受ける権利を奪う。裁判員にとっては苦役の強制となり、裁判官にとっても判断に責任が持てなくなる。あまりにも大きい裁判員制度の問題性に対し、すでに市民が地を蹴って立っている。その皆さんとともに行動するのは法律家の責任だ」「今後もあらゆる媒体を使って、反対の声を広く伝え、裁判員制度を廃止させるため運動をしていく」
3人の被登録者も「裁判員を拒否すると処罰されるかもしれない。それでも拒否するか」という記者の質問に、口々にきっぱりと「処罰されても、裁判員になることは拒否する」と回答した。
【注】裁判員候補者名簿登録通知 11月28日に最高裁(竹崎博允長官)は、09年5月21日からの制度実施強行に向け、選挙人名簿から抽出したという約29万5000人に候補者名簿に記載されたことを知らせる通知を発送した。制度発足後、この登録名簿から抽選で個別事件の裁判員候補を選ぶというもの。
しかし12月19日の最高裁発表によると、18日までに全候補者の40%を超える約11万8500人から「辞退を希望する」=拒否の回答が返送されている。
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週刊『前進』(2374号3面4)(2009/01/12 )
“解雇許さぬ闘いを”
根津さんら先頭に都庁前で終日の行動(12月26日)
12月26日、「河原井さん根津さんらの君が代解雇をさせない会」が呼びかけた08年度2回目の都庁前OneDayアクションが闘われました。
寒風が吹きまくり前日より気温が10度も下がるという悪条件をものともせず、元気よく闘いぬきましたが、最後まで参加した青年いわく「修行でしたね」と苦笑い。
「君が代」不起立での解雇処分を粉砕した根津公子さんが、終始先頭に立ち、朝8時から都庁へ出勤する労働者にビラまき、午前11時から都庁前で集会、昼過ぎに新宿駅西口で宣伝活動、午後3時半には都庁舎内での要請行動、そして夕方5時から都庁前で投光器を使って2度目の集会……と実に大車輪の奮闘でした。東京だけでなく東北、東海、関西から駆けつけた延べ300人が、ともにチラシを配り、署名を呼びかけ、あるいは歌やパフォーマンスでアピールし、処分を乱発する都教委を徹底弾劾しました。アメリカの教育労働者アーリーン・イノウエさんから連帯メッセージが寄せられ、動労千葉、東京教組など労組が訴え、多様な市民団体が連帯を表明し、この春の根津さんと河原井純子さんの解雇を許さないぞ!という支援陣形が整えられたと実感しました。
都教委は分限指針という新たな攻撃をかけてきています。言いなりにならない教育労働者を「不適格」扱いし、分限免職という形でクビにしようというのです。11・2労働者集会で「これは私たちすべてにかけられた攻撃。退くわけにいかない」と述べた決意そのままに、この日も根津さんは疲れを知らず何度もマイクを握り、「私への解雇を許さない闘いを!」と力強く訴えました。「盟友」東京教組・米山良江さんも、終日闘いました。河原井さんは一日の締めくくりで「わたしたちは人間として生きたい」と題した集会宣言を読み上げました。
町田教組・菊岡委員長は発言で、日教組が2月に広島で開催する教研集会から根津さんと菊岡さんのレポートを再び排除する挙に出ていることを報告しました。「君が代」強制反対の訴えを日教組がつぶしにかかることを、絶対に許すことはできません。
根津さんの訴えに、新宿の多くの若者が振り返りチラシを受け取りました。立川駅での毎週の署名運動でも、多くの若者が共感を寄せています。まさに、青年の「生きさせろ!」の叫びと結びついて、「君が代」解雇阻止闘争の勝利の展望があることを実感しました。(投稿・中島文之)
(写真 寒風をものともせず、根津公子さんが何度もマイクを握って訴え【12月26日 新宿駅西口】)
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週刊『前進』(2374号3面5)(2009/01/12 )
部落解放東日本共闘が総会
狭山・西郡両輪に闘い誓う(12月21日)
12月21日、東京・江東区で部落解放東日本共闘会議第17回総会が開催された。ついに迎えた資本主義の終わり=世界革命情勢のもとで、08年年頭から部落解放闘争をめぐる激しい分岐を積極的・攻勢的に闘いとって迎えた総会だ。
このかんの部落解放闘争の前進を、総会をとおして参加者一人ひとりが確認した。
東日本解放共闘自ら呼びかけて、部落解放同盟全国連杉並支部・品川支部・西郡支部との団結の力で成功させた5・23狭山集会と10・26狭山集会の感動がよみがえる。この3支部が11・2労働者集会にそろって参加し団結をうちかためた。日米韓労働者階級の国際連帯の隊列の中に翻る深紅の荊冠(けいかん)旗。”ここに部落解放の道がある”と誰もが確信した歴史的瞬間だった。
世界金融大恐慌をプロレタリア世界革命に転化して部落解放・全人民解放をかちとるぞ! 開始された革命的部落解放闘争と国家権力・融和主義との激突の最前線は狭山闘争と西郡住宅闘争だ。
杉並支部が西郡支部のメッセージを紹介し、立ち退き攻撃と実力で対決して住み続ける住宅闘争の意義を熱く語り「支援基金運動を強化しよう」とアピール。すぐさまス労自主労組の労働者が「全国連3支部のうち杉並、品川とともに闘う東京労組交流センターが基金運動を具体的な闘いとして取り組む」と応えた。決意表明のどれもが、不屈に闘う石川一雄さんとの連帯を語り、狭山闘争と西郡住宅闘争を両輪にする09年方針を確かなものにした。
「この社会は、私たち部落民を含む労働者がまわしているんだ! 『生きさせろ!』の怒りを団結にしてたたかいぬく」(西郡支部メッセージ)。激しく襲いかかる減産・首切りに対して、6千万労働者階級、とりわけ2千万青年労働者が怒りを煮えたぎらせている。解放共闘が資本と非和解で闘い、職場、大学、地域で団結をつくり出そう。
ゼネストは国家権力・資本家との力関係を一気に変える。狭山差別裁判徹底糾弾・第3次再審闘争勝利の帰すうも階級的力関係で決する。「生きさせろ!」ゼネストこそ部落大衆の希望だ。実現に向け、ただちに組織化に入ろう。
(写真 「『生きさせろ!』の怒りで闘おう」が会場全体の声となった【12月21日 東京】)
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週刊『前進』(2374号4面1)(2009/01/12 )
大恐慌を世界革命へ
闘う労働組合と世界単一の労働者党の拠点を建設する
革共同東京都委員会
09年、世界革命への歴史的な年が始まった。日帝権力・資本の中枢が集中すると同時に、大恐慌下の怒れる労働者もまた集中している首都・東京における闘いは、プロレタリア世界革命の帰趨(きすう)を握る。東京は労働運動をめぐる党派闘争のるつぼ、体制内諸勢力との最大の激突地、国際階級闘争を左右する戦場である。わが東京都委員会は、ここに「生きさせろ!」ゼネストの爆発をもって、革命的労働組合と世界単一の労働者党の拠点を打ち立てることを宣言する。
大恐慌への突入は、全世界の労働者に「資本主義の死」と労働者の社会−社会主義・共産主義を求める情勢を毎分毎秒のように教えている。
われわれは09年春闘ゼネストへの闘いを、年末年始の街頭闘争として開始した。数万のビラ、数千の署名と数十万円のカンパは、労働者の怒りの深さとゼネストへ団結を求める強い意志の表明だ。青年を先頭にターミナル駅に登場し「生きさせろ!」ゼネストを訴えた瞬間、全世代の労働者・学生が次々とビラを求め、立ち止まり、真剣にあるいは熱っぽく連帯を表明する。誰もが世界観、生き方を求めて、寒風など意に介さず街宣隊と一体化する。この闘いの上に、新年第1波の闘争として1・3渋谷デモ、1・8日本経団連本部デモを打ち抜き、わが隊列の意気は高く、闘いの爆発への確信は強まっている。
都内には、首都圏のみならず全国の「派遣切り」を始め、職場生産点からはじき出された膨大な失業労働者が集まっている。日帝権力・資本は、この労働者の怒りがまっすぐ自分たちに向かってくる恐怖にうち震えている。舛添厚労相とともに石原都知事は、怒りの爆発をそらすために「救済者」づらをしているが、本質は治安対策そのものではないか。失業・貧困とは、賃労働と資本の極限的矛盾の爆発だ。反失業闘争とは救済運動では断じてなく、資本・国家と非和解的に対決・激突していく実力的行動であり、労働者自己解放闘争だ。資本との非和解の闘いを貫き団結することこそ労働者の生きる希望だ。この闘いを先頭で闘えるのは動労千葉とともに11・2集会を頂点に08年を闘ったわれわれのみだ。
「生きさせろ!」ゼネストは、いまや革命情勢を現実の革命へたぐりよせる決定的方針となった。反失業闘争と一律大幅賃上げ、最低賃金大幅引き上げの闘いは完全に一つだ。国鉄決戦、民営化・道州制粉砕の闘いはその先頭にある。第2、第3の動労千葉を生み出す情勢が訪れている。この道をとことん突き進もう。
昨年11・2集会の巨大な地平は、大恐慌情勢をまっすぐプロレタリア革命に結びつける労働者の先進部隊を一気に国際的につくったことだ。08年、われわれは体制内労働運動との対決のきわめて積極的な意義を確認し、革命的労働組合論の確立と『共産党宣言』に基づく労働者党建設論を打ち出した。あらゆる体制内勢力が労働組合の革命的意義を低め、否定するのに対して、労働組合は革命の決定的武器だということをはっきりさせ、党と労働組合は限りなく一体であり、労働者階級が自己解放のために党をつくることを明らかにした。
大恐慌による解雇攻撃が激化する中、国鉄1047名解雇撤回闘争は巨万の労働者階級を「生きさせろ!」ゼネストに決起させる一大結集軸になる。東京は、国鉄闘争においても、さらに国鉄闘争を先頭とした民営化―道州制絶対反対の闘い、これらと結びついた反失業闘争においても、体制内派との攻防の最大の焦点である。資本・権力との非和解の闘いを進めれば進めるほど、党派闘争が階級的団結をつくり出す核心的闘いとなっていく。1047名解雇撤回闘争を投げ捨てた4者4団体路線との対決は、階級的労働運動をよみがえらせる死活的闘いだ。さらに日本共産党スターリン主義との対決を思想的実践的に強めよう。分岐を推し進め、11・2集会の地平をさらに前進させた12・14国鉄集会を引きついで2・16国鉄・春闘集会を、都委員会は最先頭で闘いぬく。
米帝・イスラエルによるパレスチナ・ガザへの無差別殺戮(さつりく)の空爆・地上戦を絶対に許さず、日帝権力・資本との非和解的闘いの先頭に立つ。
さらに「地区党革命」を推進しマル青労同の圧倒的建設を水路に、世界単一の労働者党建設の先頭に立つ。マル青労同1000人建設は世界革命を可能とする階級の指導部をつくり出す。東京都委員会はこの壮大な事業にすべてをかけて総決起する。強大な東京都委員会の建設こそ世界革命・日本革命の鍵を握る。
革命に全人生をかけて闘う革命家の強大な都委員会をつくりあげる決意を明らかにして新年のアピールとする。断固闘おう!
(写真 「ガザ空爆弾劾! 資本家ぶっ倒せ!」1・3渋谷デモ)
「生きさせろ!」ゼネストの実現へ全国の最先頭で闘う
革共同関東地方委員会
ついに世界革命の時が来た。この日のために闘ってきた、その思いに胸が熱くなる。
関東地方委員会の歴史は革共同そのものだ。神奈川・京浜工業地帯での三全総路線の実践を産声に、70年安保沖縄闘争、「二つの11月決戦」、反革命カクマルとの激闘に勝利してきた。
国鉄分割・民営化攻撃に対して動労千葉とともに常磐線・高崎線をも戦場に関東平野を縦横無尽に闘った。「俺たちは鉄路に生きる」上映運動や物資販売運動を団結の武器に、階級的労働運動路線への基礎を築いていったのだ。
そして今、世界金融大恐慌は、一挙に世界をのみこみ、日本帝国主義を直撃している。すでに自動車・電機・鉄鋼を始めとする基幹産業での減産・生産停止・工場閉鎖・首切り・賃下げが始まった。しかしこれさえもまだ「入り口」にすぎない。派遣労働者384万人の多くが「09年3月契約期限切れ」に直面し、正規雇用労働者の解雇も拡大する。さらにまた、道州制攻撃は360万人の国家・地方公務員、教員をいったん全員解雇し、210万人の首切りを狙っている。
こうして、もはやブルジョアジーには「支配階級の資格」さえないことが満天下に明らかになっている。問題は「新年号アピール」のとおりに「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」と直截(ちょくせつ)に訴えることであり、その具体的水路としての「生きさせろ!」ゼネストだ。
その実践が職場で街頭で大量に始まった。「生まれて初めてストライキができた」「ストで搬入トラックが渋滞。影響力に驚いた」。これが森精機を先頭とした実践の実感だ。
さらにこの「生きさせろ!」の闘いは、イスラエル・ガザ空爆への怒りと結合して、一挙に09年世界階級情勢を切り開いている。
核心は、労働者・学生の決起に恐怖したブルジョアジーと体制内指導部が、資本が敵であることを隠し、「救済者づら」をして、労働者の誇りと団結を破壊することに全力を挙げていることに対して、これと徹底して対決し階級を獲得することだ。
われわれは08年、職場生産点を自己の戦場として、仲間との団結に依拠して徹底的に職場に執着して闘って11・2に勝利した。「4者4団体」派との正面戦を、10・24集会と連鎖集会に対し関東各地で闘い勝利してきたことにより、国鉄1047名闘争という、「生きさせろ!」ゼネストの結集軸を獲得したのだ。
見よ! ブルジョアジーや体制内派の想定もはるかに超えて、労働者の怒りがあふれている。この時に「ゼネストへ!」の呼びかけと実践は万余の労働者を勇気づけ、自己の力を目覚めさせ、怒濤(どとう)の決起を生み出す。労働運動を荒々しく復権させよう。闘う労働組合をよみがえらせよう。それこそが革命に直結する道だ。
この階級的労働運動路線の前進を土台に、09年、全戦線での闘いを切り開く。『農地収奪を阻む 三里塚農民 怒りの34年』(萩原進著)に明らかなように、三里塚闘争は70年闘争に向かう労働者学生の総決起と、動労千葉との労農連帯の中で発展し勝利してきた。ガザ空爆にイスラエルで10万人の労働者が抗議デモに立っている。これが労働者の力だ。この力の中に全人民の解放と勝利の道がある。
いまや課題はきわめて鮮明になった。マルクス主義と労働組合をよみがえらせ、闘う世界単一の労働者党、ボルシェビキ党を建設することだ。
関東地方委員会は「生きさせろ!」ゼネストへの壮大な挑戦をもって、自治労・教労を始めとする6大産別と基幹産業に「第2、第3の動労千葉」を必ず建設し、革命への最短コースをこじ開ける。この過程で、青年労働者の決起とともに、学生戦線の巨大な隊列をつくり出す。1000人のマル青労同、1000人のマル学同建設こそ、最大の党派闘争の勝利である。
とりわけ、09年の早い時期に、マル青労同関東地方委員会を団結の力でともに闘いとり、「生きさせろ!」ゼネストを実現する。われわれは、全国の同志とともに、その最先頭に立って闘うことを決意する。
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週刊『前進』(2374号4面2)(2009/01/12 )
関西新空港闘争へのアピール
道州制攻撃の「最弱環」=関空を粉砕し橋下打倒を(革共同泉州地区委員会)
09年の冒頭にあたり、革共同大阪府泉州地区委員会は大阪―全国の労働者人民と団結しプロレタリア革命をやり遂げる決意を新たにしている。革共同政治局1・1アピールが明らかにしたとおり、世界金融大恐慌の爆発は、ついに資本主義の終わりの時、世界革命の時が来たことを示している。革共同はこの時のために闘い続けてきた。泉州地区委員会は世界革命―日本革命の先頭に立って闘う。
泉州地区委員会は何よりも09年「生きさせろ!」ゼネストの先頭で闘う。昨年は派遣切りに対して森精機で3波のストライキをともに決起して闘った。続いて12月25日の関西合同労組泉州支部S分会組合員の解雇に対し、27日、即座にストで闘い、解雇を撤回させた。年末解雇は労働者を路上にほうり出し「死ね」という攻撃だ。この怒りのストは、まさに労働者の生き死にがかかった「生きさせろ!」ストだ。今年は全国の同志とともにゼネストをかちとる決意である。
その上で本稿では、全国の同志と労働者に関西新空港闘争に総決起することを訴える。泉州地区委員会は一貫して関西新空港闘争に責任を果たしてきた。泉州住民の会、関西労組交流センターの労働者と団結して闘ってきた。大阪府知事・橋下が道州制―「関西州」を導入し、その中心に関空を位置づけると表明している今、労働者階級が関空闘争の前面に立って闘うことは決定的である。
関空を関西州の中心に位置づける橋下との闘いは、道州制を粉砕する労働者階級の闘いだ。09年は日帝の延命をかけた道州制を粉砕し、橋下を打倒する年だ。その力で関西新空港を粉砕しよう。
(写真 11・21橋下打倒大阪府庁包囲デモ)
橋下府知事は大資本の先兵
橋下は「大阪府は破産会社、職員の給料は半分にカットして当たり前」と労働者階級への敵意をむき出しに資本家階級の先兵として登場してきた。知事就任以来、「非常事態宣言」を連発し、知事の権限でデタラメな攻撃をやってきた。それは「改憲クーデター」的やり方である。この橋下の基本戦略こそ道州制導入である。
日本経団連は、道州制を「国家百年の大計」「究極の構造改革」と形容し明治維新以来の「大改革」のように描いている。しかし実際には大破産して世界恐慌を起こした新自由主義政策の続行でしかない。道州制導入の核心は、自治体を丸ごと民営化し、労組を壊滅することにある。そして公務員360万人をいったん全員解雇し選別再雇用することで自治労、日教組を解体し、それをテコに労働運動を絶滅しようとする国鉄分割・民営化を上回る大攻撃である。そして教育、福祉、医療など「公共部門」を全部民営化し、独占資本の餌食にする。農林水産業はつぶす。
その先兵が橋下だ。凶暴だが、きわめて脆弱(ぜいじゃく)だ。橋下のやり方は、労働者階級の反撃がないことではじめて成り立っている。逆に言えば労働者階級にとって絶好のターゲットである。
昨年11月21日、橋下打倒闘争を自治労、教労、民間の労働者が中心に決起して開始した。そして泉州住民の会が決起した。その結果、決定的な橋下打倒闘争になった。
泉州地区委員会は、泉州住民の会、関西労組交流センターの労働者とともに一貫して関空闘争を闘い続けてきた。日帝は関空を成田空港に次ぐ軍事空港―侵略拠点としようとしてきたが、われわれの闘いはそれを阻止し続けてきた。
泉州住民の会の会員は、ほとんどが労働者か労働者家族である。職場の労働組合が闘わない中で住民の会に結集して闘っている。関空のために地場産業が破壊され、職場を奪われ、低賃金にされた上、収奪された税金が湯水のごとく関空に使われいることに心底怒って闘っている。また軍事空港化に怒って闘っている。
そもそも関西新空港は労働者階級にかけられた攻撃である。労働運動破壊、女性の深夜勤解禁、非正規職の拡大、低賃金化など、94年関空開港に合わせた攻撃が襲いかかってきた。軍事空港、公害、地元の犠牲などもそうである。しかし連合をはじめ体制内労働組合は国家権力に屈服して闘いを放棄してきた。体制内労働組合・反動勢力と徹底的に闘うことが今こそ重要だ。
「関西州」の環に関空を狙う
日本経団連は提言の中で「道路・空港・港湾の整備・運用を道州に移す」としている。破綻した関空を関西州に押しつけるという方針だ。
橋下はこれに積極的に応じ、「関空が沈めば、関西経済が沈む」と、関西資本の延命策として関空を道州制の中心に位置づけた。WTC(ワールドトレードセンター)に府庁を移転し、関空と高速道路網で結び、神戸空港ともども関西州の中心にするという構想(上山信一・大阪府特別顧問)を掲げた。大阪府は「大阪発“地方分権改革”ビジョン(素案)」の「関西州のイメージ@」で「関西3空港と阪神港を一体的に運用して物流拠点に」と打ち出した。 関空と湾岸エリアを中心に位置づける関西州をアジア侵略の拠点にし、延命しようというのである。
しかしこれは橋下の最大の弱点になる。道州制で大増税し、労働者から奪い取った巨額の税金を湯水のごとくつぎ込まなければ関空は維持できない。関空会社には1兆1千億円もの借金がある。府はこれまでに関空会社に資本金として900億円、無利子貸付金を500億円も出している。これはすべて労働者が納めた税金で賄われている。
さらに空港連絡橋の国有化に65億円、毎年の関空補助金2億5千万円、09年度二期事業に6億円と、毎年関空に税金を出し続けている。他方で府職員給与を10〜4%も賃下げし、府民の医療、教育などをカットした。道州制になれば、もっと巨大な負担を労働者に押しつけるしかなくなる。こんなやり方を労働者が許すはずがない。
関西新空港は開港後14年たつが、便数は低迷から激減に転じ、赤字は拡大し続け、地盤沈下は止まらず、世界大恐慌の直撃で完全に破綻している。破綻の最大の要因は関空会社自身にある。
「関西国際空港株式会社」は、中曽根政権が1984年6月に制定した法律に基づき、同年10月に「民活会社第1号」として設立された。新自由主義による民営化・規制緩和政策の開始であり、国鉄分割・民営化と一体の攻撃だった。
関空会社の民営化で大資本が工事や営業などの利権を全部仕切れるようにした。本島工事に1兆4千億円、地域整備に1兆円、これらの利権を大資本が分捕った。また銀行資本は今も、関空会社に貸し付けた1兆1千億円から年500億円もの利払いを受けている。関空会社の危機とは、資本主義の矛盾の爆発以外の何ものでもない。
ちなみに、関空会社設立以降、国と自治体は第三セクターなど民営化会社を全国で設立し、再開発、リゾートなどで資本がやりたい放題できるように法改悪し規制緩和してきた。しかしどれも破綻した。それは動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争がつくりだした国鉄分割・民営化の破綻と同じく、新自由主義の破綻そのものである。大資本は逃げ、借金は国と自治体に残され、労働者が負担させられている。
09年橋下打倒を全国闘争に
地元の泉佐野市では、労働者、住民が関空の犠牲にされてきた。1400億円もの空港関連事業をやって資本をもうけさせてきたが、700億円もの借金を全部労働者に押しつけてきた。ごみ有料化、公共料金値上げ、福祉・教育切り捨てなど、生活は最悪にされていった。労働者と家族は怒りを抑えられない。関空闘争は必ず爆発する。
09年、世界金融大恐慌がますます激しくなり、全世界を革命情勢がおおうことは間違いない。闘う世界の労働者は、ゼネスト、暴動など革命闘争を激化させていく。「生きさせろ!」ゼネスト方針は、労働者の決定的な方針、スローガンになるであろう。
橋下打倒闘争と関西新空港闘争が決戦になった。橋下を先兵とする道州制導入に日帝と資本家階級は自らの延命をかけている。だが今や関空は橋下の最弱の環だ。
道州制攻撃を絶対に阻止しよう。360万公務員労働者の解雇を阻止しよう。自治労、教労を先頭に4大産別、民間労働者とともに闘おう。そして道州制阻止闘争を関空闘争から闘おう。開始された橋下打倒闘争を09年の通年闘争にして、全国の闘いに発展させよう。
〔革共同泉州地区委員会〕
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週刊『前進』(2374号4面3)(2009/01/12 )
2008年 12月17日〜31日
麻生「ソマリア派兵考える」/イスラエル軍ガザ空爆強行
イラク空自が撤収 イラクの首都バグダッドなどへ米軍中心の多国籍軍兵士らを運ぶため、クウェートを拠点に活動してきた航空自衛隊派遣部隊のC130輸送機3機のうち、最後の1機が日本に向けてアリ・アッサーレム基地を出発した。03年12月に空自先遣隊が派遣されてから5年、計821回にわたった空自の輸送任務が終了した。(17日)
英軍、09年にイラク撤退 ブラウン英首相はバグダッドを訪問してイラクのマリキ首相らと会談した。イラク政府によると、イラク駐留英軍は09年7月末までに撤収することが決まった。英国は現在、南部バスラに約4千人の部隊を駐留させている。(17日)
F22が1月に再飛来 米軍嘉手納基地報道部は、最新鋭のステルス戦闘機F22Aラプター12機を09年1月から約3カ月間、同基地に一時的に配備する、と発表した。同機は07年2月、米本国以外で初めて嘉手納基地に一時配備され、今回で2度目。F22はレーダーに捕捉されにくいステルス性が特徴。超音速の機動力や地上への攻撃能力に優れている。(17日)
ハンセンで山火事 沖縄県恩納村の米軍キャンプ・ハンセン「レンジ7」の着弾地付近で実弾射撃訓練が原因とみられる山火事が発生した。恩納村の志喜屋文康村長は「原因が究明されない中での訓練強行は許されない」とし、訓練自粛などを求め、米軍などに抗議する予定。(17日)
アフガン米軍、倍増も 米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長は、09年1月に発足するオバマ政権が「テロとの戦い」でイラクよりも重要な主戦場とみなしているアフガニスタンに、夏までをめどに兵力2万〜3万人を増派し、現在の倍増にあたる総計約6万人を駐留させる案が検討されていると明らかにした。(20日)
伊芸で別にも流弾か 沖縄県金武町の車両被弾事件で、住民らが被害に遭った民家がある一帯を一斉に捜索し、前回の被弾地から約50b離れた路上で、新たに米軍の銃弾とみられる金属片1個を発見した。乗用車に突き刺さっていた金属片と形や大きさが酷似していることから、住民らは「同じ時期に発射されたものではないか」と話している。(21日)
佐藤首相、日中戦争仮定「核報復を」
1965年1月に訪米した当時の佐藤栄作首相がマクナマラ国防長官との会談で、その3カ月前に中国が初めて実施した核実験をめぐり「(日中で)戦争になれば、米国が直ちに核による報復を行うことを期待している」と表明、核戦争を容認していた様子が外務省が公開した外交文書で明らかにした。(22日)
ソマリア派兵で首相「考える」 政府は、アフリカ東部・ソマリア沖の海賊対策のため、海上自衛隊艦艇の派遣を可能にする新法案を3月までにまとめ、国会に提出する方針を固めた。麻生首相は首相官邸で新法について「考えてもいい」「(新法は)時間がかかると思うので、取り急ぎということであれば、海上警備行動で対応するということ」と語った。(25日)
ガザ空爆 イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザで、同地区を支配するハマスの複数の治安拠点を空爆し、1日で195人が死んだ。イスラエルの報道によると、軍の攻撃による1日の死者としては67年の第3次中東戦争後、最大。(27日)
墜落米セスナ同型機が飛行再開 名護市真喜屋での墜落事故で、飛行を停止していた米軍嘉手納基地カデナエアロクラブ所属のセスナ機が飛行しているのが確認された。事故後の飛行は初めてとみられ、少なくとも2機が離陸した。(28日)
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週刊『前進』(2374号5面1)(2009/01/12 )
1・24法大闘争勝利集会へ
闘う3学生への「処分」許さず法大から全国ゼネスト爆発を
全世界の労働者階級が「生きさせろ!」の闘いに立ち上がる中、ついに法大でも革命情勢に火がついた! 処分粉砕闘争をトコトン爆発させれば、必ずゼネストと革命はやれる! 法大決戦の中に青年・学生の生き方がある。全国の学友は1・24法大闘争勝利集会に結集し、09年、全国のキャンパスをストライキの嵐にたたき込もう!
文連が永続闘争を宣言
法大当局は、文化連盟委員長・斎藤郁真君(法2年)と同副委員長・恩田亮君(文3年)に、12月21日付で「無期停学」処分を決定した。さらに、26日付で洞口朋子さん(経済1年)への「譴責」処分を決定した。
絶対に許せない! この処分は、あらゆる弾圧や恫喝をはね返し、5・29戦闘を頂点に日本階級闘争の最先頭で不滅の団結をつくり出してきた法大学生運動、とりわけ08年の前進に対する大反動・大反革命だ。
しかし、この処分はまた、09年に法大ストライキから全国300万学生ゼネストをかちとっていく決定的な大チャンスだ! 処分への怒りが続々と新たな革命家を生み出している。ストライキの力で、増田総長と反動理事どもを逆にキャンパスからまとめてたたき出せ! 警察権力と身も心も癒着して団結破壊に手を染めてきたようなやからは、腐りきった資本家どもと一まとめにして歴史のクズかご行きだ!
法大当局は、昨年5月20日の学生センターへの抗議行動、さらに10月17日の法大キャンパス集会を「授業・業務妨害」、ブログでの批判を「誹謗中傷、名誉毀損」と処分の理由を挙げている。
こんなふざけた話があるか! 2年半で88人の逮捕―22人の起訴と、前代未聞の学生弾圧を繰り返したのは誰か! 暴力ガードマンを違法にキャンパスに常駐させ、学生に殴る蹴るの殺人的暴行を働かせたのは誰か! 学生を金もうけのダシにして肥え太ってきたのは誰か! 断罪されるべきは、学生から未来を奪ってきた法政「監獄」大学だ!
法大当局の3学生への処分の踏み込みに対し、文化連盟はただちに永続闘争宣言を発した。「我々は『文化連盟罪』で無期停学処分を受けたということです。明らかに『懲罰』ではなく、『見せしめ』として行われた処分。このようなものに屈するわけにはいかない。この処分に対して強く抗議すると共に、法政大学に対する更なる抵抗運動で返答したいと考えます」(12月24日付抗議声明)
処分で闘いをつぶすという敵のもくろみは、根本から粉砕された。
新自由主義大学の破産
「無期停学」処分に怒りを倍化させ、法大ストライキと増田独裁体制打倒へ突き進もう!
処分への怒りは、全世界の青年・学生の怒りとつながっている。団結の力にのみ依拠して権力・当局と非和解で闘ってきた法大闘争こそが、世界の階級闘争の最先頭に立とう!
世界は革命情勢だ! 青年・学生が社会の主人公になるときだ。世界金融大恐慌のさらなる深まりの中で、資本家どもは労働者を働かせ食わせることすらできず、学生に生き方も明るい展望も示すことができない。教育を金もうけの手段にするという新自由主義大学のあり方は、すべて破産した。大卒者・高卒者の「内定取り消し」は769人とされているが、そんな数字は大ウソだ! 自分のまわりに「内定取り消し」で怒る学生を見ない者はいない。恐慌の中で、数十万人の労働者が首を切られ路頭にほうり出されている。
しかし、これはみんな革命の部隊だ。ブルジョアジーは、処分者や解雇者という自らの「墓掘り人」を続々と生み出している。生きさせろ! トヨタもキヤノンも日本経団連もぶっ飛ばせ! 資格や単位や就職に縛りつけ、学生の自己解放的決起を抑え込んできたあり方をぶち壊せ! 労働者は職場を占拠し学生はキャンパスを解放しよう!
これまで奪われてきたもの全部を奪い返すぞ! 何が「ワークシェアリング導入を」(連合会長・高木)だ! 何が「大企業の社会的責任を自覚した行動を緊急に求める」(日本共産党委員長・志位の日本経団連への要求書)だ! 資本への「お願い」ではなく、ストライキを! 「救済」ではなく、団結と革命を! われわれ労働者・学生は誇り高い存在だ。社会を動かす主人公だ。法大闘争は資本と非和解で、モノ・カネではない団結をひたすら求めて闘い、労働者・学生の心をつかんできた。ここに展望ある!
マル学同1千人建設へ
一つに、3学生への処分粉砕と倉岡雅美さん(人間環境学部3年)への処分を阻止する1月法大闘争を闘い抜いて、1・24大集会へ攻め上ろう! 1・24大集会は、09年全国300万学生ゼネストに向かっての総決起集会だ。1〜3月闘争と4月新歓闘争の歴史的ぶち抜きに向かって全国学生の団結を固めよう!
二つに、全国の労働者・学生の力によって08年末までに19人の学生を東京拘置所から奪還した。敵階級はすべての憎しみを内田晶理君(東北大学、7・24弾圧被告)に集中し、今にいたるも獄壁の中に閉じ込めている。1月闘争の爆発で、ただちに内田君を取り戻そう!
三つに、09年は革命元年、ストライキ元年だ! ギリシャで、フランスで、イタリアで、全世界で青年・学生が革命的なストライキと街頭闘争に決起している。イスラエルと米帝のガザ空爆を徹底弾劾する。戦争と貧困しか生み出さない帝国主義はもう終わりだ。あらゆる体制内的・ブルジョア的イデオロギーを踏みしだいて、自己解放のマルクス主義を復権させよう。今こそ全国学生ゼネストの指導部としてのマルクス主義学生同盟1000人を建設しよう! 1・24集会に全国から総結集しよう!
〔マル学同中核派・法政大学支部〕
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週刊『前進』(2374号5面2)(2009/01/12 )
さらに9学生を奪還!(12月24日)
12月24日、法大弾圧で不当勾留された学生のうち、5・29被告第2グループの7人、田中藤男君、坂野陽平君、松室しをりさん、中村真之君、本山隆介君、金子悠太君、仲井祐二君の保釈をかちとった(写真左)。さらに同26日には、5・28弾圧被告の、新井拓君(写真右)、中島宏明君(下右)の保釈をかちとった。全員元気で東京拘置所から出獄し、歓喜の合流を果たした。
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週刊『前進』(2374号5面3)(2009/01/12 )
出獄と新年のアピール
5・29法大デモ弾圧
労働者が権力取る 法政大学 内山佳久
08年、法大闘争は5・29法大戦闘と11・2労働者集会への文化連盟の登場をもって、世界の労働者との熱い団結をかちとった。
法大闘争は、帝国主義や法大当局との非和解を貫き、学生の団結した力にのみ依拠して闘ってきた。闘いの中で、学生が本来持っている力がどんどん引き出され、帝国主義に破壊されてきた人間的共同性を奪還していった。労働者の団結した力にのみ社会を変え、歴史を変える力があることをはっきりさせて闘ってきた。
資本主義は終わった。資本家には社会を運営する力はない。労働者が権力を取る時だ。
09年、法大闘争でつかんできたマルクス主義を貫いて、労働者階級の団結を徹底的に組織しよう。労働力商品として扱われる労働者階級の根底的な怒りと結合し、青年労働者と学生を先頭にして「生きさせろ!」ゼネストを爆発させ、世界革命に突き進もう。
法大から革命を! 法政大学 内海佑一
獄内外の団結した闘いによってわれわれは奪還された! 大勝利だ!
ここにわれわれは11・2を頂点とした08年決戦の完全勝利を宣言する。そしていまだ獄にとらわれている星野同志を絶対に奪還することを決意し、09年ゼネストに向かってただちに総決起しようではありませんか!
世界は革命情勢であり、世界中の嵐のようなストライキが資本主義体制を根本から覆さんとしている。生きていけない労働者が膨大に生み出され、今や死に体となった資本主義体制を打倒することは全労働者階級の急務である。
確かに資本主義は社会の発展をもたらしたが、それも生前の話だ。今や害悪でしかなくなった資本主義を打ち倒し、労働者が社会の主人公に躍り出よう!
闘えば必ず勝てる! 国家権力の全体重をかけた攻撃をわれわれは打ち破った! 次は権力を取る番だ!
法大から革命を! あらゆる職場から革命を! 全労働者階級は団結し、ともに闘おう!
全国大学でストへ 京都大学 原田幸一郎
「資本の支配を今すぐにぶっつぶせ!」 全世界の労働者人民が戦争と大恐慌に怒りを爆発させて立ち上がっている。資本家階級は労働者階級と非和解だ。労働者学生が資本主義と階級社会の歴史に革命的決着をつける時が来た。動労千葉の提起する「生きさせろ!」ゼネストこそ全人民が団結し、世界を革命する方針だ。おれたちが職場・大学を支配すれば資本も体制内派も一撃でぶっ飛ばせる。おれたちにはすごい力がある!
全学連は、組織絶滅攻撃をはね返して世界の学生反乱の結集軸として法大闘争に大勝利している。大恐慌と立ち向かい「労働組合をよみがえらせ資本主義打倒の革命をやろう」の旗を打ち立てた。革命家として獄中で成長した学生が合流した。こんなすごいことがあるか! これが革命の現実性だ! われわれの固い団結と路線を全労働者・学生に広げよう。社会の主人公としての労働者をおとしめる資本・当局・体制内指導部を打倒するストライキを法大と全国大学でぶち抜こう!
単一の労働者党を 大阪市立大学 山本進
大恐慌を革命へ! 「生きさせろ!」ゼネストを実現し、世界単一の労働者党を! 全国300万の学生は法大先頭にゼネストやろう!
資本主義は終わった! 過剰資本・過剰生産力が生み出した空前のバブルは崩壊し、あらゆる企業が減産、生産停止、倒産に追い込まれている。膨大な労働者がクビを切られ路頭に投げ出されている。労働者がつくり出したものが資本家どもに所有される資本主義のもとでは破壊力になって労働者の生活を破壊している。こんな資本主義と労働者は絶対に相いれない。今こそ労働者が主人公になる社会をつくるために革命やろう! 「キャリアパワー」とあおりたて学生を企業の奴隷にしてきた当局のあり方は、資本主義もろとも破産した! この破産者たちにとって代わるのは何か? われわれ学生の団結だ! 300万学生は労働者とともにゼネストやろう! 誰がこの社会の主人公なのか、09年ではっきりさせよう。
労働者に変革の力 大阪市立大学 後藤玲子
さんざん搾り取ったあげくいらなくなったら紙切れ一枚で解雇し、住む場所からもたたき出す。こんな労働者をボロきれのように扱う資本主義を一刻も早く打倒しよう! はっきりさせたいことは、労働者は派遣村や厚労省の講堂をたらい回しにされるような「救済の対象」なんかじゃないってこと。 社会を動かしているのは労働者であり、この腐りきった資本主義社会を根底から変える力を持っているのも労働者です。 渦巻く「生きさせろ!」の労働者の怒りと結合して、「労働者に社会を変える力はない」と労働者に絶望を組織し、資本主義を延命させるためだけに動き回る体制内労組幹部を絶対にぶっ飛ばす! 工場も寮も、労働者が造ったものだ! それを「私有財産」などといって労働者をたたき出す資本家から社会のすべてを奪い返す、09年「生きさせろ!」ゼネストを闘いとりましょう!
世界革命の第1年 広島大学 中島敦史
心から親愛なる労働者階級のみなさん!
史上最大の大恐慌が現実化した2008年が暮れ、人類史の新たなページを開く世界革命の第1年となるべき2009年が明けまして、革命的におめでとうございます。
絶望と屈服の道を拒否して勝利をもぎりとらんとする国際プロレタリアートが、体制内諸勢力の妨害をぶち破って実現した11・2国際労働者集会。ここで明らかにされたことは、その存在そのものからして革命的である労働者階級が国境を越えて団結したとき、どんな反動も彼らから革命を奪うことはできないということだと思います。
この地平に立って、労働者の存在や闘いを低めようとする一切の反動勢力を労働運動の戦列からたたき出し、わき上がる階級的怒りをゼネスト、武装蜂起、プロレタリア独裁樹立に向けて組織しましょう!
僕たち法大闘争の戦士たちは、今年もガンガン闘います! 激闘を極めた08年の闘いさえ、まだ準備運動に過ぎなかったと思えるくらい大暴れして、世界中を大いに沸かせたいと思います! ともに闘わん!
最高の仲間と団結 広島大学 野地川泰介
獄内外を貫く団結の力で奪還をかちとり、これから何ができるかワクワクしているところです。
私たちが昨年切り開いた地平は本当にすごい! 5・29法大戦闘から11月集会に至る過程で生み出された団結は、世界の労働者階級に誇れる闘いです。自分たちの持つ力を低めず、労働者階級全体の利害を貫く断固とした団結=組織があれば、絶対に労働者は勝利できます。昨年つかんだこの確信を階級全体に押し広げるために最先頭に立って闘う決意です。
獄中に入っている間にも資本主義は史上最大の危機を更新し続け、私たちは最大のチャンスを迎えています。この情勢の中で最高の仲間とともにさらなる団結の深化・拡大をかちとり、09年ゼネストの嵐を巻き起こそうではありませんか!
7・24法大集会弾圧
組織者として闘う 東海大学 市川知寛
われわれは08年決戦を闘いぬき、1年前では考えられなかったような地平を築き上げました。09年は、さらに情勢が動きます。さらに革命的な地平を切り開けるでしょう。
日本でも、労働者への大量首切り攻撃が始まりました。しかし、体制内勢力がやっていることは、相変わらず支配階級への「お願い運動」でしかありません。これは戦争への道です。「ニセモノ」に労働者を従属させてはいけない。
やはり、私たちが最高の組織者として、私有財産をテコにした搾取・収奪に対する労働者の怒りを組織しなければなりません! ゼネストから革命を始めよう! 社会を止めるも、動かすも、すべて労働者階級が決めるのです! (違法争議ですが)連帯ストを組織することなども視野に入れて、闘っていきたい。
そのためには、法大闘争で労働者・学生を党に圧倒的に組織することが必要です。09年、学生運動は階級闘争の最高の組織者として闘おう!!
意見陳述集は宝物 広島大学 鈴木研也
明けましておめでとうございます。無事獄中闘争を闘いぬき、年内に奪還されました。この場を借りて、支えてくれた数多くの方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
しかし東京地裁は同時に捕まった内田さんには保釈却下という暴挙を続けています。即時奪還を目指して、私たちは09年を闘いぬく覚悟です。
被告団の意見陳述集を読まれたでしょうか。あの本は私の宝物です。私たちの存在そのものです。私たちの関係は、私が人生をかけて求めてきた人間関係です。私たちは法律がどうであろうと、どんな規制や抑圧があろうと、一人のために、一つの大学のために自分の存在をかけきれる存在です。私は、私たちこそ共産主義社会を構成する人間の姿だと確信しています。
08年、私は獄中で自由になりました。獄外の闘いが、私を励ましてくれました。そして09年、獄中同志は獄外で闘います。国際的な労働者党建設、革命勝利のために!
富山大ビラまき弾圧
ストで大学占拠を 富山大学 武藤淳範
4月15日に富山大学のクラス討論で逮捕されて以来、7カ月の獄中闘争を闘いぬいて帰ってきました。「11・2」の勝利の力、労働者階級の団結の力で奪還されました!
12月4日に富山大の学長選挙が行われ、私を弾圧した張本人、現職の西頭が3人の候補の中で最低の得票数。ところが学長選考会議を構成する学外委員、すなわち資本家階級の意思によって西頭が学長に再任された。絵に描いたような独裁だ! 大学として完全に終わっている。
支配階級は学生に、良い成績をとればバラ色の未来が待っているかのような幻想を振りまき、借金してまで高い学費を払わせてきたが、新自由主義は破産し幻想はぶち破られた。
資本主義はスターリン主義反革命に助けられて延命してきたが、ついに命運が尽きた。資本家的私的所有を廃止し人類史を新たな段階に押し上げる大事業の担い手、国際主義の労働者党が「11・2」で姿を現した。
資本家階級は学生をあくまで従順な労働力商品として使い捨てるために、西頭を無理やり学長に据えたのだ。こんな大学ぶっ壊した方がいいんだ。
ギリシャのように暴動を起こそう。ストをやって大学を占拠しよう。
法大文化連盟への退学処分粉砕は、世界革命の突破口を開く。全国学生は4人の処分粉砕で団結しよう! 1000人のマル学同を建設しよう!
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週刊『前進』(2374号5面4)(2009/01/12 )
法大弾圧裁判
弾圧の全容を解明
4つの裁判を白熱的に闘う(12月17、22、25、26日)
08年末の10日間に、四つの法大裁判すべてが白熱的に闘われた。
12月17日は7・24建造物侵入デッチあげ裁判、22日と25日は5・29デモ弾圧裁判の第2、第1グループ、そして26日は5・28暴行デッチあげ弾圧裁判が行われた。
7・24と5・29の3法廷は、いずれも清宮隆法大前総務部長に対する反対尋問となった。弁護団と被告団の総力をあげ、06年3・14以来の法大弾圧の全容を解明する闘いをやりきった。
25日の第1グループの公判では、法大生・内山佳久君や内海佑一君を先頭に、清宮にトドメを指した。清宮は06年3・14弾圧のとき、前総長平林千牧らと結託し、「事前に麹町署で警察官と何度も相談し、あらゆるシミュレーションを行った」「デモが大学構内に入るのを合図に、柳沼理事の判断のもと私が110番通報した」と認めた。
「思想・言論弾圧ではない」などと言ってきたが、すべてうそだった。法大生と全国の学生が戦争反対を訴え闘うことへの、国家権力と一体となった計画的襲撃――。これが3・14であり、延べ88人の逮捕者を出して今日まで続くデッチあげ弾圧の出発点だ。さらに内山君が「文化連盟の学生2人を無期停学処分にしたな。結局、今の法大生を恐れて一番弾圧しているじゃないか」と追及。清宮は沈黙するのみだ。
しかし、清宮は「ここまで泥沼化するとは思っていなかった」「警備体制に実効性はなかった」と力なく認めた。08年10月末、清宮は法大職員のトップの座である総務部長と法人統括本部長から突然解任された。
学生は全員が弾圧・処分をはねとばし、09年決戦の先頭に立っている。どちらが勝利しているのかは明白だ。
内田君の保釈却下弾劾する
12月25日、東京地裁刑事第21部半田靖史裁判長は、7・24法大弾圧と闘う内田晶理君の保釈請求を却下した。翌日、東京高裁第2刑事部安廣文夫裁判長は弁護人の抗告を棄却した。内田君とともに7・24法大弾圧と闘う市川知寛君と鈴木研也君の保釈を12月2日に許可する一方での、この分断攻撃を断じて許すことができない。
法大弾圧救援会と全学連及び法大文化連盟は、全員の年内奪還を目指し連日霞が関街宣を闘いぬいた。年末最終日の12月26日には、夜に東京高裁第2刑事部の前に座り込んで最後の最後まで闘いぬいた。しかし午後6時半、座り込んで闘う学生に20人もの廷吏が襲いかかって庁外退去を強行。午後7時過ぎに、東京高裁第2刑事部は、弁護人の抗告を棄却した。
内田君は、6月サミット粉砕決戦と法大闘争の先頭で闘いぬき、7・24集会の爆発をかちとった。日帝国家権力は内田君の不屈の闘志におびえ、保釈請求を却下し続けているのだ。内田君を全力で取り戻そう。
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週刊『前進』(2374号5面5)(2009/01/12 )
日程 法大裁判に集まろう!
★1月13日(火)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
第6回公判 午後1時15分開廷
★1月23日(金)7・24建造物侵入デッチあげ裁判
第6回公判 午後1時30分開廷
★1月26日(月)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
第7回公判 午後1時15分開廷
★1月28日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
第8回公判 午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
★富山大ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
第5回公判 1月15日(木)午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を!
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週刊『前進』(2374号5面6)(2009/01/12 )
日程 1・24法大闘争勝利集会
「無期停学」処分粉砕! 09年ストをやろう! 18人を取り戻したぞ! 内田晶理君を奪還しよう!
1・24法大闘争勝利集会
1月24日(土)午後6時開場 6時半開会
新宿文化センター3階小ホール 入場無料
JR新宿駅・地下鉄新宿三丁目駅・東新宿駅下車
主催 法政大学文化連盟/法大生の会/救援会
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週刊『前進』(2374号6面1)(2009/01/12 )
解雇撤回を要求して人生初のストライキ 合同労組かながわ E
合同労組かながわ交通機械サービス分会は、12月26日、満を持してJR東日本大井町工場で24時間ストライキに打って出ました。
ストライキ要求項目は以下の通りです。
(1)会社はA組合員に対するパワハラをやめよ。パワハラの責任の所在を明らかにし、謝罪せよ。(2)会社はA組合員に対する職場配転を撤回し、謝罪せよ。(3)会社は12月27日の雇い止め=解雇を撤回せよ。(4)契約社員に有給休暇をよこせ。
A組合員は(株)交通機械サービス(JR東日本大井町工場=東京総合車両センターの孫請け)の契約社員(7月〜12月)です。7、8月に工場内で「日刊動労千葉」を運転士などに渡していました。会社はこれを知って驚愕(きょうがく)し、朝礼や社内報で「『日刊動労千葉』をまいているような人はやめてもらう」と怒声を発し、A組合員のロッカー、バッグを開け写真を撮りました。1週間後に職場配転攻撃をかけ、殴る蹴る、ハンマーやブリキ缶を投げるなどの暴行、「速く仕事をやれ。山猫ストをやっているのか」の暴言などを連日のごとくやってきました。
A組合員はくじけそうになりながらも「こんな攻撃に屈してなるものか。いつか必ず一矢報いてやろう」と考えていました。
ストライキは貫徹され、門前では11人の合同労組かながわ、なんぶユニオンの労働者が結集し、決起集会を終日やりました。A組合員は慣れないマイクを握り、目の前にいる職制に怒りの弾劾をたたきつけました。会社から受けているパワハラをもう我慢できないと腹の底から怒りを発しました。一日中門前は解放区となり、労働者はほとんどビラを受け取り、A組合員を激励する人もたくさんいました。
A組合員は「人生で初めてのストライキだ」と空気入っていました。世の中は革命情勢です。大量首切りが始まっている中で「生きさせろ!」ゼネストにうって出よう!
羽越線事故3周年にJR新潟支社を弾劾 新潟 N・S
5人死亡、33人負傷の羽越線事故から3年の12月25日、風雨の中、「JR・国は羽越線事故の責任をとれ! 1047名の解雇を撤回せよ!」のシュプレヒコールが、JR東日本新潟支社に向かってたたきつけられた。
夕方、クリスマスでごったがえす新潟駅万代口に、「早期解決をめざす12・7集会」で4者4団体を徹底弾劾した国労現場組合員や交流センターの仲間が結集して座り込みとビラまきが行われた。また「派遣・期間切り」に「森精機のようにストで闘おう」と呼びかけるビラまきを連日行っている新潟地域一般ユニオンが合流した。
座り込んだ25名の仲間に向かって、この行動を呼びかけた国労新潟支部執行委員の星野文男さんは、「庄内空港との競争をやったために起こった事故だ。原因は国鉄の民営化にある。事故当時の松田会長は民営化で20万人の首切った張本人。今も羽越線事故の責任をとらず相談役に居座っている」と弾劾し、「労働組合をよみがえらせよう。第二、第三の動労千葉をつくろう」と訴えた。
続いて4・25尼崎現地全国闘争を呼びかける関西労組交流センター代表の富田益行さんからの連帯アピール、解雇撤回の原則を貫く国労秋田闘争団の小玉忠憲さんからの連帯アピールが読み上げられた。そして参加した地域一般ユニオン、青年労働者、タクシー労働者、自治体労働者が次々と新自由主義を激しく弾劾した。2時間にわたる座り込みは、圧倒的な注目をあび、「がんばってください」と声をかける青年、ビラを求める労働者も多かった。
職場ビラで即日解雇 闘い宣言し街頭署名 青森 M・K
12月23日、昨日降った湿った雪が所々凍り、最高気温が2・6度の中での”解雇撤回街宣”をやりぬきました。
市の業務委託を受けている職場で、仲間がビラ(11月集会など)を職場でまいたら、会社の秩序を乱すなどと言って予告期間もおかずに即日解雇されました。「絶対許せない!!」っていう怒りと、今までつくってきた団結によって労働組合を結成し、先日会社に団体交渉を開かせました。
「労働者は生きるために立ち上がろう」と呼びかけたことに会社が恐怖して、あせって解雇してきたのです。私たちは、絶対解雇は認めないと会社に宣言し、この日街宣に打って出ました。
当初、2人だけの街宣の予定でしたが、県外在住青森出身の労働者がたまたま帰省していて、この街宣にも来てくれました。3人で約3時間、536枚のビラを渡すことができました。
「解雇、派遣切り、雇い止め、人の首を切るっていうことがまかりとおっている今の社会は許せない。わたしたちは一人の首切りも許さない原則をとことん貫く闘う労働組合です」と街頭でガンガン訴えました。
18筆の解雇撤回署名が集まりました。メッセージの内容がすごい。「自分の職場も清掃とか外注されて大変」「解雇やめてください」「労働者が社会を支えているんです。がんばれ」「未来を築こう」など熱いメッセージをいただきました。寒さなんて忘れちゃって、本当に熱い街宣になりました。年末年始、熱い街宣を続けます!!
「マツダに闘う組合を!」と連日の訴え 広島県労組交流センター K
広島県労組交流センターは、マツダの労働者に対し、連日早朝宣伝活動を行っている。12月18日には、マツダ本社工場の最寄り駅・向洋(むかいなだ)駅前に8人で登場し、マイク宣伝とビラまきを行った。「生きさせろ! 俺たちはモノじゃない! マツダに闘う組合を」と書かれた黄色ののぼりと県労組交流センターの赤いのぼりを掲げ、「一人の首切りも許すな! 闘う労働組合をよみがえらせ、団結して闘おう!」と訴えた。
列車が到着するたびにものすごい流れとなって労働者が工場へ向かっていく。その中で、1時間半で「史上最高の」600枚のビラが受け取られた。以前の10倍以上だ。
反共御用労組の連合・マツダ労組は組合員に対し、「一切ビラを受け取るな」という指示を徹底している。この間も十数名のマツダ労組幹部らがビラまきを監視し、労働者を威嚇してきた。しかし労働者は寒さの中でポケットに突っ込んだ手を出して、ドンドンビラを受け取り、堂々と歩きながら読んでいく。
「1600人もの派遣切りに何も闘わないマツダ労組執行部は正社員も絶対に守らない。組合を現場労働者の手に取り戻し、首切り絶対反対・解雇撤回・大幅賃上げを掲げてストライキで闘おう」というアジテーションに対し、反動組合幹部連中は何も言えず、顔を引きつらせるのみ。駅構内のタクシー労働者も「客に渡すよ」とビラを何枚も受け取り、宣伝隊の訴えに「そうだ!」と大声で声援を送った。
「ゼネストはやれる。絶対やってやる!」――広島の闘う仲間は、年末年始、さらにマツダをはじめ全労働者にゼネストと革命を宣伝・扇動し、組織する闘いを推し進めていく。
労働者階級の三里塚への決起を促す一冊 三里塚現闘 外山正幸
わが三里塚、待望の書、『農地収奪を阻む』が出た。11・2集会の直前に手にしたこともあってただちにオルグに役立てようと第V部の「三里塚労農連帯の地平」から興味深く読んだ。著者である反対同盟事務局次長の萩原進さんと動労千葉の中野洋前委員長の対談だ。テーマは、21世紀の新たな時代の三里塚闘争論。
ジェット闘争を共有した労農連帯の地平をしっかり踏まえ、既成指導部をのりこえて労農のそれぞれを指導してきた2人のトークは、帝国主義の最後の延命策=新自由主義が総破綻した中で、大路線をめぐって展開されていて意義深い。
近年、成田駅での反対同盟の宣伝活動において空港関係の労働者が反対同盟に共感を寄せてきているのが目立つ。工事そのものに携わっている建設作業員、空港内のサービス業、パイロットをはじめ航空会社社員などさまざまだ。「空港城下町」である成田市で4万人の労働者が空港関連だといわれている。空港が一市の縮図のようにしてある。資本主義の崩壊が迫っている今、空港機能はいつ停止するとも知れない不安定な中にあるということだ。反対同盟の闘いはその労働者の心に必ずや届くに違いない。
萩原さんが「三里塚闘争を闘えない労働運動は労働運動も闘えない」と語り、「三里塚は労働者の直接利害がかかった闘争」と中野さん。農地死守の反対同盟と連帯し、動労千葉と共闘する労働組合の赤旗が空港を包囲して林立する時、空港内の労働者が階級として決起する。これこそ「空港廃港」の現実性であることを対談が浮き彫りにしていた。必読だ。
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週刊『前進』(2374号6面2)(2009/01/12 )
85年浅草橋「指名手配」を破り
時効=2同志奪還の勝利
昨年11月、1985年11・29浅草橋戦闘を担い、権力から指名手配されていた木下治人同志、古川康三同志が、23年間の時効を完成させ、公然と戦う戦列に復帰した。これは、労働者階級の非合法・非公然闘争による決定的勝利である。
85年浅草橋戦闘は、国鉄の分割・民営化攻撃に反対し、動労千葉が機動隊1万の包囲をものともせず打ち抜いた11月28〜29の第1波ストライキに連帯する戦闘的な学生・労働者の大衆的武装的決起であった。
当時、一方で闘う労働者・革命党を破壊・解体することを目的とした反革命カクマルとの熾烈(しれつ)なせん滅戦が継続していた。他方で日帝・中曽根の戦争国家化・三里塚闘争解体−新自由主義の先端的攻撃として国鉄労働運動解体を狙った国鉄分割・民営化攻撃が激化していた。
これに対し10月20日に三里塚十字路で蜂起戦が闘われた。さらに国鉄分割・民営化攻撃に対し、動労千葉は組織の全力をかけ、全員が首をかけてストライキに立ち上がった。この動労千葉組合員との連帯をかけて、労働者・学生がわが身を日帝・警察の銃口の前に立たせて浅草橋戦闘を闘ったのだ。
23年間の全国指名手配
労働者階級の利益のために闘う者に対して日帝権力はいつも激しい見せしめ的弾圧を加えてくる。浅草橋戦闘を担った労働者と学生に対し、事後逮捕を含む逮捕・起訴攻撃が吹き荒れた。39被告が治安裁判を闘い、鎌田雅志全学連委員長(当時)の懲役10年を始め合計200年を超える下獄闘争が闘い抜かれた。さらに激しい全国指名手配攻撃が加えられたのだ。
指名手配された木下同志が教育労働者であったことに対し、「現役の教師が浅草橋駅を燃やした」として日帝は家族・学校を巻き込んで大キャンペーンを繰り返した。それは、労働者が一度階級の利益を守るために決起を決断すれば、何ごとも恐れず権力と闘い抜くということへの激しい階級的衝撃と憎悪からであった。しかし、この攻撃は木下同志の日常的な闘いによって粉砕された。すなわちマスコミによる「悪い先生」イメージの植え付け策動が、「いい先生だった」という生徒や父母の答えで粉砕されてしまったのだ。
当時20歳の若き古川同志に対しては、90年決戦過程で攻撃が加えられた。全党をあげた天皇・三里塚決戦としての90年決戦の爆発に対し、権力はなんと古川同志が「爆発物を製造した」というデッチあげをもって「爆発物取締罰則3条」で指名手配攻撃を加重した。それだけでなく「代々木からロケット弾を発射した実行者」として「爆取1条」をさらに適用するという重罪指名手配を二つも付け加えたのだ。
今回の時効−奪還は、こうした日帝の見せしめ弾圧、二重三重の指名手配攻撃をすべて打ち破った勝利としてある。
何よりも、23年間にわたって、わが同志に対する日帝・警察権力の総力を挙げた追及をものともせず、意気軒高と闘って敵を打ち破って勝利したことは、文字や言葉を超えた重さをもって、まさに階級闘争の不屈の現実、実際に闘って勝利できるという真実を示している。そしてこの勝利こそ、労働者階級という革命的階級に依拠し、階級への信頼を絶対的柱にして闘えば勝てるということを示すものだ。労働階級の党、日帝権力と闘う革命党の非合法・非公然組織体制の勝利そのものである。
権力とは絶対非和解だ
この勝利は、権力との闘いにおける絶対非和解性を徹底して不屈に貫き、労働者階級と日常的に連帯し、生き生きと呼吸しながら明るく闘い抜いてきた勝利である。
帝国主義を打倒して権力を奪取しようとする労働者とその党は、本質的に非合法・非公然の革命党をもたないかぎり、敵権力にいつでも一網打尽にされかねない関係にある。敵が追いつめられ、危機を深めれば深めるほど労働者階級の指導部への攻撃、革命党への攻撃は激しさを増す。最末期帝国主義の歴史的大恐慌という体制崩壊が始まっている中で、闘う労働者階級はますます非合法・非公然の組織を必要としている。革共同はその不屈・不敗の勝利の経験をもった組織であり、革命に挑戦できる資格をもっている。
法大闘争の19人が完黙・非転向で昨年末に保釈−奪還された勝利と並び、2同志の時効−奪還の勝利は、弾圧との闘いでの偉大な地平を築いている。われわれは日帝の攻撃にけっして屈服せず、指名手配されても闘って勝利し、獄中では完黙・非転向で勝利する。このことを事実をもって、闘いをもって証明した。
この力を帝国主義打倒の最後的勝利へむけて進撃しよう! 今こそ、「生きさせろ!」ゼネストで闘い、革命をつかむ時だ。星野文昭同志、内田晶理同志を絶対に奪還しよう!
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週刊『前進』(2374号6面3)(2009/01/12 )
共産主義者159号
大恐慌と闘う―時代認識の深化とゼネスト論提起
革共同政治局1・1アピール「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」は、そのまま『共産主義者』159号の中心テーマである。階級的労働運動路線の白熱的実践による〈闘う労働組合の再生〉〈マルクス主義の復権〉〈09年「生きさせろ!ゼネスト」〉のために本号を活用してほしい。
革共同の世界金融大恐慌論
巻頭論文では、米帝発の金融大恐慌が実体経済の破綻を伴う世界大恐慌、〈あとのない大恐慌〉として激化している現状がリアルに描き出されている。「現在の大恐慌は29年当時の帝国主義が延命に延命を重ねたあげくの果てに大爆発しているのであって、その根本的な矛盾の大きさは(29年恐慌とは)比較にならない」。この未曽有の事態の中で、「支配・抑圧体制を守るためだったら何をしてもいいというブルジョア独裁政治のあくどさ」に労働者階級は全世界で怒りの決起を開始した。その基軸に日韓米3国の国際連帯の飛躍的な前進がある。本論文はまさしく〈革共同の世界金融大恐慌論〉だ。大恐慌=ゼネスト時代(世界革命の時代)の到来という時代認識と〈世界単一の党建設〉の現実性がくっきりと浮かび上がってくる。
米ボーイング社の57日間の長期ストとドイツ自動車産業の波状ストを中心に、米欧で激発する歴史的ゼネスト情勢を活写しているのが川武論文。「恐慌だからこそ闘うのだ。そして勝利するのだ」というボーイング労働者=闘うランク&ファイルの心意気がすべてを語っている。これら米欧の労働者決起は、いずれも体制内指導部の敵対を打ち破って闘いとられた。階級的労働運動路線を貫く動労千葉労働運動こそが今や世界階級闘争の主流であることを強く実感させてくれる事実だ。
大恐慌と闘う「生きさせろ!ゼネスト」、「第2・第3の動労千葉」をつくりだす闘いの基軸は、国鉄1047名闘争−4大産別決戦であり、4者4団体路線との対決だ。北倉論文は本誌157号の菅沼論文による出色の提起を受け継ぎ、1047名闘争をつくりあげた動労千葉の闘いと国労5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いの意義を明らかにしている。
賃金奴隷制の本質暴く論考
畑田論文がマルクス『賃労働と資本』の学習に新風を送り込んだ。資本主義300年の歴史が総破産をとげ、プロレタリア革命がいよいよ現実の課題となってきた今、「賃金労働者とは何か、資本とは何か」を考えること自体がきわめて実践的な意味をもつ。畑田同志は新版『甦る労働組合』の豊かな内容を随所に織り込みながら、「資本とは支配力」、賃金とは「労働者を資本に縛りつける鎖」であること(賃金奴隷制の本質と現実)を鋭く暴き出した。まさに「マルクス主義こそ〈労働者の理論〉だ。資本家と闘う武器」なのだ。
本号にはさらに二つの重要な闘争領域における鮮明な路線提起がある。
ひとつは、獄中34年目を迎えた無実の星野文昭同志の奪還・第2次再審闘争についての川野論文。星野同志の闘いが「日帝・国家権力に対する〈絶対反対闘争〉であり、プロレタリア世界革命をめざした闘い」であることが路線の柱に据わった。「労働者階級の力で星野同志を奪還する」という「星野奪還闘争の根底からの見直しと階級的・路線的確立」である。収録された08年の獄中メッセージが感動的だ。星野同志と青年労働者・学生の熱い交流が奪還闘争の新たな展望を切り開いた。
革共同反軍闘争組織委員会論文は、革命的反軍闘争の路線的確立を果たした記念碑的アピールである。「まさに階級的労働運動路線の白熱的実践、その物質化として第2、第3の動労千葉型労働運動の拠点化と全国化−全世界化、その発現としてのゼネスト−武装蜂起を主体的に切り開く闘いが、反軍闘争の核心である」。小西誠批判を軸にした反軍闘争の歴史的総括と塩川一派批判の上に、「反軍闘争を地区党の課題として推進する」実践方針の提起がある。両闘争とも、与田−塩川的な連合戦線党と戦線主義を粉砕しのりこえたことが決定的な飛躍の契機となっている。
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