ZENSHIN 2008/02/11(No2330 p06)
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週刊『前進』(2330号1面1)(2008/02/11 )
全国教研から根津レポートを排除した日教組本部を怒り込め弾劾!
日教組本部による全国教研・全体集会中止と根津さんレポートの排除を、根津さん(右)を先頭に弾劾する教育労働者(2月2日 東京・神田)=記事2面
国鉄1047名解雇撤回!08春闘勝利!
2・17労働者集会へ
日教組本部の歴史的屈服弾劾し全国で不起立闘争爆発かちとれ
08春闘をストライキで闘おう
動労千葉が主催する2・17労働者集会を、4大産別を先頭とした労働者階級の革命的戦闘的な春闘集会として、全力でかちとろう。第2次国鉄決戦の勝利と「日の丸・君が代」不起立闘争の爆発に向け、断固として突き進もう。全国で職場の団結を固めて08春闘をストライキで闘いぬき、3・16イラク反戦大闘争へと攻め上ろう。洞爺湖サミット治安弾圧との闘いがすでに始まった。2〜3月の階級攻防が08年の全体を決める。意気高く闘いぬくことを訴えたい。
転向深める体制内労働運動
日教組本部が、全国教研の全体集会を中止した。右翼の恫喝と資本の会場使用拒否にぶざまに屈服した。「解決金をホテルから受け取ったから、抗議は慎め」という通達まで出すという念の入れようだ。「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを引き下ろし、日教組の解体を宣言するに等しい歴史的暴挙ではないか。現場組合員からは、「労働組合らしく、日比谷で抗議集会をやってデモぐらいしろ」という弾劾の声が噴出している。
それだけではない。分科会では、不屈に「君が代」不起立を貫く根津公子さんのレポートを排除した。そしてこれに対する抗議行動に対して、日教組本部は、警察を導入して弾圧したのだ。5・27臨大闘争弾圧の国労本部と同じではないか。
また、国鉄分割・民営化絶対反対を貫く1047名闘争の解体を策す1・23全動労訴訟反動判決を、当該の全動労争議団や建交労、全労連が全面的に賛美している。国労の高橋委員長も「積極的に評価する」と言っている。でたらめだ。
判決は不当労働行為の認定など何もしていない。9・15鉄建公団訴訟判決と同様に被処分者を救済対象から排除して、動労千葉への敵意と排除の意志を貫いている。解雇攻撃こそ不当労働行為だ。日本共産党と全労連中央の介入で、4者・4団体は動労千葉を排除し解雇撤回を投げ捨てた。それがこの反動判決を引き出したのだ。ところが日本共産党は、1・23判決を「勝利」だと反革命的な大宣伝をしている。
そして他方では、「企業は労使の運命共同体」と言って「国際競争力の強化」と「生産性の向上」をうたう日本経団連の「08年版経労委報告」に「共感」を表明している連合中央。これは主人(奴隷所有者)がいなければ生きていけないという奴隷の思想そのものだ。自分たちは資本家のおこぼれで太りながら、労働者は永遠に賃金奴隷のままでいいという連合中央など、腐りきっている。これこそ帝国主義的労働運動だ。こんなおぞましいまでに腐敗した体制内労働運動を打倒して階級的労働運動の大前進をかちとろう。
今こそ階級的労働運動だ!
われわれが推進する階級的労働運動路線とは、職場・生産点で資本と非和解的に闘って階級的団結を形成し、労働者細胞を建設することを基礎として、階級闘争全体を推進していく綱領的・戦略的路線である。マルクス主義の復権と革命の実現をかけた闘いだ。労働者階級の最も普遍的な団結形態である労働組合こそ、階級闘争の主戦場である。ここで階級的団結を拡大し、拠点建設を推進していくのだ。
それは単なる労働運動の路線でも経済闘争の路線でもない。階級闘争の三つの領域を今日的にトータルに推進する路線であり、革命的情勢に対応したレーニンの三つの義務を、職場・生産点を軸にして貫徹していく革命勝利の路線なのだ。20年余りにわたるカクマルとの死闘に勝利した歴史的な地平の上に確立した階級的労働運動路線こそは、3全総以来の全経験を継承・発展させた革共同の歴史的な到達点だ。
それはすでに白熱的に実践され始めている。その先頭に青年労働者が立っている。階級的労働運動路線の核心は職場・生産点での共産主義運動の実践にある。「労働運動の力で革命をやろう」なのだ。この実践から逃亡し、反マルクス主義と小ブル自由主義に純化した塩川一派は、階級的実体ぬきの無内容な「政治決戦」を対置し、革共同破壊の集団に転落した。
階級的労働運動路線に敵対した彼らは、今や、マルクス主義を撲滅する運動にさえ成り果てている。革命運動をなめるな! 打倒あるのみだ。
つかんでいる革命への展望
プロレタリア世界革命の歴史的チャンスが、今や到来している。世界の労働運動は、「対テロ戦争」=帝国主義的侵略戦争と新自由主義攻撃=民営化・労組破壊とどう闘うかをめぐり、激しく流動・分岐・激突を始めている。その中で、階級的労働運動路線の動労千葉派=11月集会派が国際的潮流を形成していることは決定的ではないか。われわれは革命の展望をつかんでいるのだ。
サブプライムローン危機の爆発を契機として始まった世界金融大恐慌へのプロセスは、もはやどんな力をもってしても押しとどめることはできない。サブプライムローン問題は、狭い意味でも先行きも深さもまったく見えず、米大手金融機関(金融独占体)は巨額の損失と赤字で破綻(はたん)を深めている。それは実体経済全体にも本格的に打撃を与え始めている。住宅バブルの崩壊とともにドル暴落の危機も現実化し、ドルと軍事力で支えられたアメリカの世界支配は、終末の時を迎えつつある。だが今進行している事態はまだ序の口だ。
07年度は1620億jだった米財政赤字は、08、09年度と2年連続で4000億j(約43兆円)を超えようとしており、過去最高だった04年度の4130億jに迫る。国防費は過去最高の5150億j(約55兆400億円)だ。対前年度伸び率7・5%。イラク・アフガニスタンでの累計戦費は8691億j(約93兆円)に達する。対テロ戦費700億jが初期費用で追加される。
世界金融大恐慌の現実化に震撼(しんかん)しながら、もはや抜け出せなくなった泥沼のイラク・アフガニスタン侵略戦争を継続・拡大し、世界戦争にのめり込んで行こうとしているのが、没落と体制的破綻にあえぐ米帝の末期的な姿だ。
一方、日帝ブルジョアジーが「国際競争力の強化と生産性の向上」を叫ぶのは、対外輸出が日本経済にとって死活的だからだ。リストラと非正規雇用化と低賃金で、労働者に犠牲を強制し、円安バブルを背景に輸出攻勢をかけてきたのが日帝だ。こうして世界市場を荒らし回ってきた日帝は、実は帝国主義の「最弱の環」である。米住宅バブルの崩壊と間近に迫る中国バブルの崩壊で、最も深刻な打撃を受けるのは日帝だ。その時、日帝経済も崩壊する。
だからこそ日帝は、帝国主義としての延命をかけ、戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃に全力をあげてきている。日帝・福田と日本経団連・御手洗による外への侵略戦争と内への階級戦争の大攻撃に対し、労働者階級の怒りを、今こそたたきつけよ。プロレタリア革命の実現こそ、労働者階級の唯一の回答であり、生きる道だ。職場・生産点で決起しよう。攻めの改憲阻止闘争にうって出よう。
すでにストが闘われている
全世界ですでに労働者階級が反撃に決起している。日本でも怒りは現場に充満している。自己解放的に生き生きと職場闘争やストライキが闘われ始めている。
1月30日、北教組が1時間の時限ストに立った。1時間ストは実に24年ぶりだという。改悪教基法下、「絶対反対」で戦争協力拒否を貫く固い意志の表明だ。根津さん、河原井さんの闘いと結合して、「日の丸・君が代」不起立闘争の爆発がすでに開始されたのだ。
全駐労の2波のストライキも16年ぶりのことだ。米軍再編で沖縄の基地労働者は大量首切り攻撃にさらされる。大量の青年労働者が初めて体験したストライキで、その醍醐味(だいごみ)を知り、新たな指導部へと飛躍した。「12万人決起」が何度も起こる情勢の沖縄で、次の闘いの準備は整った。日・米帝国主義は、恐怖におののくがいい。
ストライキは、階級的団結を打ち固める最高の闘いだ。それは一気に大量に、労働者の階級意識を覚醒させる。労働者を変える。動労千葉派として職場闘争をしゃにむに実践し、08春闘をストライキで闘おう。その団結の力とエネルギーを3・16イラク反戦大闘争へと総結集しよう。
動労千葉と連帯して闘おう。青年労働者と学生こそ、その先頭に立とう。2・17労働者集会(動労千葉主催)を大成功させ、2〜3月闘争と3・16へ嵐のように進撃しよう。
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週刊『前進』(2330号1面2)(2008/02/11 )
海上自衛隊給油部隊 インド洋から撤退せよ
3・16イラク反戦大デモへ
侵略戦争を支える無償給油
対テロ新特措法(給油新法)を衆院での再議決という非常手段で成立させた日帝・福田政権は、直ちに海自護衛艦「むらさめ」と補給艦「おうみ」をインド洋に再派兵した。帝国主義間争闘戦を貫き、中東石油支配の一角に食い込むために、米帝を先頭とした国際帝国主義のアフガニスタン・イラク侵略戦争に再び派兵=参戦したのだ。
この事態は日帝の戦争・改憲の歴史的攻撃であり、絶対に許せない。海自給油部隊のインド洋(実質的にはペルシャ湾も含む)への再派兵という重大事態に怒りを爆発させ、3・16のイラク反戦大デモを日帝・福田と米帝ブッシュにたたきつけよう。
参院選での自民党の惨敗によってインド洋派兵が中断に追い込まれた昨年11月までの約6年間で、日帝は11カ国の艦船に合計794回、実に49万`リットルもの石油を供給し、アフガニスタンとイラクへの帝国主義的侵略戦争を支えてきた。
そして今、サブプライムローン危機の爆発と世界金融大恐慌の現実化に打ち震える世界の金融独占ブルジョアジーどもが、原油市場に膨大な資金を集中することで、異常な原油高とそれによる生活諸物資の値上げラッシュが引き起こされている。
この中で日帝は、ガソリン暫定税率の維持・継続を狙うとともに、物価値上げを労働者階級人民に強制しておきながら、他方では侵略戦争のための無償の石油を米軍などに膨大に提供しているのだ。労働者人民が生きるためではなく、イラク・中東人民を大虐殺し、植民地支配を維持・強化するために、日帝が提供する石油が使われているのだ。
インド洋出兵に際して、派兵部隊の司令官は「憲法違反と言われたが、われわれにも意地と誇りがある」とのたまった。冗談ではない。侵略戦争を継続し、イラク・中東の労働者人民を虐殺するための艦船給油に、一体どんな意地や誇り、正義性があるというのか! これは徹頭徹尾、帝国主義者とブルジョアジーのための派兵、給油再開であり、全世界の労働者階級と人民にとって利益など一切ない! 絶対に阻止しなければならない。
(写真 1月24日、海自横須賀基地からの護衛艦「むらさめ」のインド洋派兵を徹底弾劾して闘う)
イラン爆撃も狙うブッシュ
01年9・11反米ゲリラ戦争以降、米帝を先頭に帝国主義は「テロ絶滅」を叫んでアフガニスタン侵略戦争―世界戦争へと歴史的に突入した。そのアフガニスタンでは、今やタリバンが完全に復活し、米・欧・日帝国主義とカルザイ傀儡(かいらい)政権に果敢なゲリラ戦争をたたきつけ、政権が制圧する地域は首都カブールといくつかの都市の中心部だけという状態に追い込んでいる。
イラクでは、07年の米兵の死者は開戦後最高の901人に上り(開戦後の5年間では4000人!)、侵略戦争は絶望的な敗北・敗勢に陥っている。米帝はスンニ派部族指導者の取り込みなどで、一時的な「治安の安定化」を宣伝する一方、イラクへの長期駐留と3分割統治で、侵略と植民地支配を継続・強化しようとしているが、それは逆にイラク・中東人民の民族解放・革命戦争を、さらに歴史的に激化させるだけである。
イラクとアフガニスタンは、国際帝国主義が相互の争闘戦を激化させながら世界戦争へとのめり込みつつある最先端の戦場だ。こうした中で日帝は、イラク多国籍軍への航空自衛隊の派兵を継続し、インド洋(アフガニスタン)に給油部隊を再派兵して、侵略戦争に全力で参戦している。今やすでに日帝自身が、帝国主義の侵略戦争―世界戦争の過程に歴史的に突入しているのだ。
米帝は今日、イラク侵略戦争の絶望的危機を突破するために、戦争のイランへの拡大を狙っている。ブッシュの中東歴訪などでイラン包囲網形成に全力をあげ、ホルムズ海峡ではイラン沿岸警備部隊をくり返し威嚇し、戦争挑発を強めている。米帝のイラン爆撃の危機が急切迫しているのである。
ストとデモで戦争とめよう
しかしそれは、米帝を始めとする帝国主義に対する中東人民の怒りの反乱をいよいよ拡大するのみだ。03年の開戦以来、陸続と決起を開始した全世界の労働者階級人民の不屈の闘いを見よ! イラク・中東で民族解放・革命戦争に決起する被抑圧民族プロレタリアート人民の戦いを見よ! 怒りはひとつだ。3・16イラク反戦大闘争の爆発で、全世界の労働者階級と被抑圧民族プロレタリアート人民の決起を、プロレタリア世界革命へと向かうひとつの団結へと組織しよう。
3・16へ、職場生産点からストで反乱をつくりだそう! 街頭とキャンパスで青年・学生を先頭とした決起を組織しよう!
職場での闘いは体制内労働運動との対決が勝負を決する。インド洋派兵再開への怒りを民主党支持に流し込み、ブルジョアジーとの「労使運命共同体」をうたう連合指導部を打倒して、職場闘争と3・16決起をつくり出そう。史上最高益を続けながら不安定雇用を拡大し、賃下げと民営化・労組破壊で延命しようとする日帝とブルジョアジーどもに、巨大な階級的反撃をたたきつけよう。
3・16へ、職場でストで闘って当然だ。春闘をストで闘い、デモに繰り出そう。動労千葉のように闘えば勝てる。労働者の団結とスト・デモの力で戦争を止めよ! 3・16全世界一斉デモの爆発で、ブッシュも福田も打倒せよ!
国境を越えた全世界の労働者階級と被抑圧民族プロレタリアート人民の団結で、プロレタリア世界革命に向け進撃しよう。
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週刊『前進』(2330号2面1)(2008/02/11 )
日教組全国教研 全体集会中止は許せない
“ただちに抗議集会を開け”
全面屈服の本部に怒り渦巻く
2月2〜4日の第57次教育研究全国集会の全体集会(2日)について、グランドプリンスホテル新高輪が会場使用を拒否したことを受けて、日教組本部が全体集会を中止した。全体集会の中止とは、教研集会が1951年に始まって以来57年目にして初の歴史的な事態だ。この本部の大屈服に対して、全国教研の現場では東京と全国の組合員の怒りがあふれ、日教組本部を徹底弾劾して画期的な闘いが打ち抜かれた。3月卒業式へ向けて、教育労働者の反乱が開始されたのだ。
全国教研1日め、平和教育分科会でビラを配る全国労組交流センター(2月2日午後 千駄ケ谷)
組合員の激しい怒りに恐怖して中止へと走る
全国教研全体集会の中止とは、日教組にとって「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを下ろすことに匹敵する屈服と転向であり、日教組の自己解体をも意味する重大事態である。
はっきりさせるべきは、日教組本部は全体集会を行えなかったのではなく、行わなかったということだ。「会場を拒まれた」と言うが、その気があれば屋外でも何でも会場は確保できた。しかし本部はあえて中止という歴史的裏切りを働いた。何よりも現場組合員の怒りの深さと激しさに恐怖したからこそ、中止を決断したのだ。
日教組本部に対する現場組合員の怒りは、今や沸点に達している。
06年秋の教育基本法改悪阻止闘争における大裏切り。07年春には教育4法改悪阻止闘争をすべて放棄。本部が職場闘争を一切放棄して「パートナーシップ」路線にのめり込んだことにより現場には極限的な労働強化が襲いかかり、今や病気や自死、若年退職に追い込まれる仲間が続出。「日の丸・君が代」闘争を闘わないだけでなく、先頭で闘う組合員への抑圧と弾圧に奔走する組合幹部は絶対に許せない。現場労働者は、本部の屈服ゆえに敵の際限ない攻撃にさらされ、苦闘と犠牲を強いられている。
今回の全体集会では、主催者の招待で、なんと東京都教育委員会の中村正彦教育長のあいさつが予定されていた。「日の丸・君が代」処分の張本人・中村が登場すれば、組合員の根底的怒りがたたきつけられることは間違いない(01年に東京で開催された全国教研では当時の横山教育長が徹底弾劾された)。中村のみならず、中村を招き入れる本部への怒りが噴出することも必至だ。日教組本部はこのことに恐怖して中止を決めたのだ。
全国教研とはそもそも、全国から1万余の組合員が毎年結集して、数日間にわたり「日教組はどう闘うべきか」「職場でどのように団結をつくり出すか」「平和教育にどう取り組むか」等々を徹底的に討論することにこそ最大の意義があった。日教組運動の前進にとって、なくてはならない集会だったのだ。
今こそ全国の組合員が結集して、日教組絶滅攻撃に対して「日の丸・君が代」闘争を軸にいかに反撃するのかを徹底的に論議し、本部の屈服を突き破る闘いをつくり出すことが求められている。
この時に全体集会を中止し、現場の団結の破壊に奔走する日教組本部は本当に許せない。腐りきった本部と、本部に追随する単組執行部を打倒して、日教組運動を階級的によみがえらせるために、今こそ現場の団結の力をたたきつけよう。
東京教組の3レポート排除
しかも日教組本部が同時に強行したのが、東京教組が提出した「日の丸・君が代」関係の3本のレポート排除だった。
全国教研は、各単組や各県の教研で全国教研に提出する代表レポートを決定し、その集大成として行われる。昨年10月の東京教組教研は、根津公子さんのレポート「ウインナーソーセージから見える社会」(家庭科分科会)、根津さんの所属する町田教組の委員長のレポート「根津公子さんを解雇させるな! 『日の丸・君が代』強制に抗した闘い」(平和教育分科会)、「君が代」伴奏拒否で2回の処分を受けた音楽専科教員のレポート「笑ったり泣いたり音楽室」(音楽分科会)を、それぞれ全国教研に提出することを決定した。
この3本のレポートに対して、日教組本部と全国教研実行委員会が修正削除を求め、「応じなければ提出を認めない」と通告、実質的にレポート提出を拒否した。文科省による教科書検定・文言削除をも思い起こさせる暴挙である。
前例のない不当介入に対し、東京教組中央委員会は1月に抗議声明をあげ、「3レポートの追加提出」を求めた。しかしこの声も無視して、本部はレポートを排除した。解雇攻撃と闘う根津さんを全国教研の場から排除したのだ。政府・文科省、石原・都教委と完全に結託した暴挙である。
“労働組合らしく闘え”根津さん排除に批判続出
日教組本部の歴史的な転向に対して、組合員の怒りが噴き出した。
全体集会中止により、教研は2日午後の分科会からスタートした。全分科会会場で本部の「抗議声明」などが配布されたが、その内容は「ホテルへの損害賠償追及」などという代物だった。
組合員から批判の声が次々あがった。平和教育分科会では「教研会場にふさわしくない場所でやろうとしたのがおかしい」「損害賠償の問題ではない」「再度全体集会、さらに抗議集会をやるべき」「日教組は労働組合なんだから、労働組合らしく日比谷野音にでも集まって集会やデモで抗議しよう」「本部は全体集会をどう考えていたのか」などの声が噴出。
さらに根津さんらのレポート排除を知った組合員は「東京から出されたレポートが取り下げさせられたのはおかしい」「根津さんたちが午前中に抗議行動をしていた。それを聞いて胸が詰まった」と批判した。
抗議は2日目も続いた。冒頭から「東京のレポートを聞きたい」「発言を保障すべき」の声が会場を圧倒。司会者が議事を中断して協議し、ついに東京の町田教組委員長のレポート「根津公子さんを解雇させるな! 『日の丸・君が代』強制に抗した闘い」を報告することを認めさせた。
町田教組報告を認めさせる
同報告は、処分撤回を求めた町田教組の取り組みや根津さんの「停職出勤」などを報告し、「町田教組は小さな組合だが、全国には日教組の仲間がいる。全国初の『君が代』不起立による解雇を日教組は座視するのか。『解雇を許すな!』の声が全国にとどろくよう闘いを訴えたい」と結んだ。会場からは大きな拍手がわき上がり、共感を寄せる発言が続いた。
本部が排除したレポートを組合員の闘いで復活させた大勝利である。本部は現場の怒りですでに打倒されているのだ。
警察呼び寄せ弾圧を要請
さらに2日午前、根津さんが先頭に立った日教組本部への抗議行動(左上に報告)に対し、本部はただちに通報して警察を呼び寄せ、根津さんら組合員を売り渡そうとした。解雇の恫喝に屈せず闘う組合員を支えるべき組合が、まったく逆に率先して組合員を警察に差し出したのだ! まさに日教組版の「国労5・27臨大弾圧」策動である。これほどまでに転落を遂げた本部は、組合員の敵以外の何者でもない!
闘う私たちこそ日教組3月不起立の拡大へ!
全国教研をめぐる攻防は、国鉄分割・民営化以来の新自由主義攻撃の大破産の中で政府・日本経団連の日教組つぶしがかつてなく激化していること、それに対して日教組本部が急坂を転げ落ちるように屈服の道を突き進んでいること、しかし本部を突き破る激しい怒りとエネルギーが現場には満ちあふれていることを示した。
そもそもプリンスホテルが東京地裁・東京高裁の決定も踏みにじって会場使用禁止を強行したのは、一資本の独自判断ではけっしてない。政府・文科省、石原・都教委、そして日本経団連総体の「日教組を絶対につぶす」という強烈な階級意志の表れである。「日の丸・君が代」処分を乱発し、教基法改悪を強行したにもかかわらず、いまだ「教え子を再び戦場に送るな」を掲げて日教組組合員が意気軒高と闘いぬいている現実に、日帝支配階級は震撼(しんかん)しているのだ。
この大攻撃に森越執行部は震え上がり、日教組絶滅攻撃を組合員の団結の力でうち破るのではなく、ますます頭(こうべ)をたれて助命を嘆願している。
日教組本部の全面屈服を、全国の組合員はけっして許しはしない。「闘う組合員を抑圧する森越には、プリンスホテルに抗議する資格はない!」「私たちこそが日教組。本部の屈服を突き破って現場から団結して闘う」という声がいたるところであがっている。
「検定意見撤回まで闘う」と宣言し闘いぬく沖縄高教組・沖教組、24年ぶりの1時間ストに立ち上がった北教組、そして東京の「日の丸・君が代」不起立闘争こそ、日教組つぶしの大攻撃に対する回答である。
3月卒業式へ向けて闘いは始まった。現場にあふれる怒りを解き放ち、教育労働者の反乱をたたきつけよう。「日の丸・君が代」不起立を東京で全国で押し広げよう!
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週刊『前進』(2330号2面2)(2008/02/11 )
根津さんレポートを排除
高橋副委員長に迫り抗議
解雇させない会と東京教組有志
全国教研1日目の2日午前、河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会と、東京教組の有志は、全体会の中止を受けて緊急に設定された打ち合わせの会場に駆けつけて、日教組本部弾劾行動をしました。各県の教文部長や各分科会の司会者、共同研究者らが集まる場です。
「『君が代』不起立で解雇が必至/都教委に全国から声をあげてください」「『君が代』関連3レポート(東京教組提出)を実質拒否/日教組の不当介入を許すな!」という2種類のビラを配り、根津公子さんがマイクで訴えました。レポート排除を初めて知った組合員が「日教組がこんなことを!?」「ひどい!」と次々声をかけてくる一方で、ふてくされた態度でビラを受け取らずに通り過ぎる日教組本部派の組合役員。「ビラを受け取ってください!」と根津さんが鋭く訴えます。
根津さんのレポートを排除した責任者、日教組本部の高橋睦子副委員長がタクシーから降りてきました。根津さんを先頭にみんなで駆け寄り、「なぜレポートを排除したのか」と抗議すると、高橋をガードしようと周りに本部役員が殺到。「お前は誰だ」の問いに私が「日教組組合員よ」と答えると、「証拠を見せろ」。ふざけるんじゃない。あなたたちに日教組を語る資格はない!
本部役員は私たちに体当たりしたり突き飛ばしたり、暴行し放題。しかも「警察を呼べ」と叫んだと思ったらあっという間に神田署の警官が数十人、急行してきました。私服刑事に「誰が呼んだんだ」と抗議したら「日教組だ」の答え。本部は、根津さんを教研から排除しただけでなく、警察に売り渡そうとしたのです。5・27臨大で組合員を警察に売り渡した国労本部とまったく同じです。絶対に許せません!
全国の組合員から多くの激励の声をかけられて、私たちは意気揚々と抗議行動をやりぬきました。午後からの分科会でもビラを配布しましたが、そこでも本部を批判する声が噴出しました。
「闘う私たちこそが日教組!」。現場組合員には怒りがあふれ、闘いを求めています。組合本部が方針を出さなくても、自分たちで方針を出して闘っちゃおう! 日教組本部の歴史を画する転向を突き破って、卒業式へ向けて考えられることをすべてやりきって闘おう!
(東京教組 Y)
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週刊『前進』(2330号2面3)(2008/02/11 )
根津さんに新たな処分策動
トレーナーを理由に
2・14都教委に抗議を
東京で「日の丸・君が代」不起立を貫く教育労働者・根津公子さんに新たな処分が策動されている。07年3月に停職6カ月の処分を受け、「次はクビ」との脅しにも屈せずに「今年3月の卒業式で不起立を貫く」と堂々と宣言している根津さんを、なんと職場で着ていたトレーナーを理由に処分しようというのだ。
4月から6カ月の「停職出勤」を貫いた根津さんは、10月から都立南大沢学園養護学校に出勤した。すると、背中に「OBJECTION(「異議あり」の意) HINOMARU KIMIGAYO」と印刷されたトレーナーやTシャツを着ていたことに、校長が「教育の場にふさわしくない」と言いがかりをつけてきた。この攻防は、12月に入って上着を着るようになるまで続いた。
そして1月29日になって突然、校長が「トレーナーの職務専念義務違反について都教委に報告を上げた。聞き取りをするので、2月1日に都教委に行くように」と通告してきたのだ。
都教委の事情聴取の当日の2月1日、緊急の行動にもかかわらず約50人の教育労働者・支援者が集まった。正午から都庁前で宣伝活動を行った後、都庁第2庁舎27階の都教委に向かった。
根津さんが午後1時過ぎに到着。事情聴取では、校長の「指導」を逐一確認しようとする都教委職員に対して、根津さんが「個人の自由に属する問題であり、地方公務員法など適用できない」「職務命令を受けた認識はない」「私はトレーナーを着用していても、一生懸命職務に専念してきた。私のトレーナー着用が『職務専念義務違反』と言うならば、日常的に居眠りをしている校長は職務専念義務違反ではないのか?」などと徹底的に抗議・追及した。
◇ ◇
日常の勤務中の服装で処分を策動するなど、およそ前代未聞の事態である。処分を重くしても屈せずに意気軒高と闘いぬく根津さんの存在に、都教委は完全に悲鳴をあげている。「君が代」不起立で免職処分という暴挙に踏み出すことに最もひるんでいるのは、実は石原と都教委の側なのだ。
次回の都教委定例会議は2月14日。根津さんへの新たな処分を絶対にうち破ろう。12〜14日、都教委包囲ネットが呼びかける都庁前行動に集まろう。3月卒業式で「日の丸・君が代」不起立闘争を大きく広げよう。
(写真 「根津さんを処分するな!」 緊急行動に集まった支援者がシュプレヒコール【2月1日 都庁第2庁舎前】)
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週刊『前進』(2330号2面4)(2008/02/11 )
北教組がストライキ
24年ぶりの1時間スト 査定昇給導入に怒り
1月30日、北教組(中山和則委員長、約2万人)は、査定昇給制度の新年度内導入に対して終業前1時間ストを打った。当初5000人超と報じられた参加者は、道教委と札幌市教委の速報値で計1万4473人に達した。小学校1911校(全体の83%)の8573人(同46%)、中学校584校(同86%)の5505人(同47%)など。道高教組(全教系)の強い高校では20人の参加にとどまったが、道内公立学校教職員の32%にもなる。道教委と高橋知事は衝撃を受け、大量処分を叫んでいる。北教組の1時間以上のストは24年ぶりだが、スト経験のない若い組合員も多数加わった。
査定昇給制度は人事評価を給与に反映させることで現場を分断し、労働組合を解体するのが狙いだ。道職員全体が対象だが、教育現場には破壊的な影響を生む。しかも2年限りとした給与カットをさらに4年間延長する攻撃と一体のものである。これを「地公三者共闘会議」(全道庁労組・北教組・自治労道本部)は30日午前に受け入れたが、その日に北教組はストを決行した。
道教委は昨年4月の全国学力調査で北海道が全国平均以下だったとして1月に「北海道学校改善支援プラン」を公表した。宿題・補習・読書の強化を柱に、地域・学校間の競争をあおり、教育労働者に強労働と分断を強いるのが目的だ。学力の問題は地域経済切り捨てや過疎化、親の経済力の低下や生活基盤の崩壊などと結びついている。その責任を教育労働者に転嫁するのは筋違いだ。 攻撃は激しさを増している。自民党が名指しで「北教組壊滅」を叫び、あらゆる手段を使って襲いかかっている。一昨年の教育基本法改悪阻止の国会闘争を牽引(けんいん)し、毎年数千人の規模で「日の丸・君が代」不起立を貫く北教組の存在に日帝・支配階級は恐怖しているからだ。
だが、組合は全力で反撃している。30年越しの主任手当返還運動に対して道教委は、北教組から郵送された手当相当額の普通為替証書を返送せずに破棄する方針に転じた。そこで北教組は2月から毎月約1千万円を現金で手渡すことを決めた。今回のストは壊滅宣言への総反撃だ。
ストは、今春の「日の丸・君が代」不起立闘争への決意の表れでもある。1月25日、北海道教育会館(北教組本部)で行われた根津公子さんの講演会には300人以上の組合員らが参加し、2万1千筆の根津さん解雇反対署名を手渡した。署名は一気に2倍になったという。解雇・処分を恐れずに闘う全国の仲間に連帯し、このストの勢いで北教組は闘おうとしている。
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週刊『前進』(2330号2面5)(2008/02/11 )
資本攻勢&労働日誌 2008 1・23〜2・1
全動労訴訟で首切り容認判決
●全動労訴訟で反動判決 1987年の国鉄分割・民営化で、JRに採用されず旧国鉄清算事業団も解雇された全動労の組合員と遺族が、事業団を引き継いだ鉄道建設・運輸施設整備支援機構を相手に損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁であった。判決はJR不採用を正当とした上で、「精神的損害」に対する慰謝料支払いだけを命じた反動判決。(1月23日)
●春闘へ労使首脳懇談会 日本経団連と連合による労使首脳懇談会が開かれた。(23日)=発言要旨別掲
●電機連合が春闘方針 電機連合は25日まで中央委員会を開き、春闘方針を決定。「開発・設計職」の賃金の2000円以上引き上げ方針。(24日)
●所定内給与、最高は東京、最低は沖縄 厚労省は、2007年賃金構造基本統計調査を発表した。所定内給与が最も高かった都道府県は東京都で、最も低かったのは沖縄県だった。(24日)
●マックの店長は「管理監督者」でない マクドナルドの現職店長が未払い残業代の支払いを求めた裁判で判決。店長が労基法の時間外割増規制の適用除外となる「管理監督者」とは認められないとし、残業代支払いを会社側に命じた。会社側は控訴した。(28日)
●12月の完全失業率、横ばいの3.8% 総務省統計局発表の労働力調査では、昨年12月の完全失業率は前月と横ばいの3.8%。なお同日発表の07年平均の完全失業率は3.9%と、前年比で0.2ポイント低下し10年ぶりに3%台に。厚労省発表の一般職業紹介状況によると、昨年12月の有効求人倍率は0.98倍と前月を0.01ポイント下回った。(29日)
●「社会保障国民会議」が初会合 政府は「社会保障国民会議」の初会合を開いた。連合の高木会長などが参加している。(29日)
●JP労組がベア1500円要求 JP労組は30日まで中央委員会を開き1500円の賃金改善要求を決定。(29日)
●北教組がスト 人事評価を給与に反映させる査定昇給制度の新年度導入に抗議し、北教組が終業前1時間ストを決行。1万4473人が参加。(30日)
●給与総額、3年ぶり減少 厚労省が発表した毎月勤労統計調査の07年まとめによると現金給与総額の月平均は3年ぶりに減少に転じた。(31日)
●教研全体集会が中止 日教組は教研集会全体集会の中止を決定。1951年に始まった教研で全体集会が中止されたのは初めて。(2月1日)
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〈労使首脳懇談会〉の発言要旨
・御手洗経団連会長
「サブプライムローン問題が予想以上に膨れあがり、株価も大幅に下がっている。日本経済はけっして楽観できる状況にない。いかに(企業が)付加価値を上げていくかが労使共通の課題だ」
・高木連合会長
「(海外市場の)外需依存度の高い日本経済は、(株安などの影響を受けやすく)非常にもろい」
「生産性3原則(注)に基づく積極的な成果配分の実現を」
*生産性3原則:戦後労働運動を破壊するために1955年に創設された日本生産性本部が唱えた、雇用安定の原則、労使協調の原則、公正配分の3原則
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週刊『前進』(2330号3面1)(2008/02/11 )
不起立闘争で職場に団結を 全国からのアピール
職員会議で不起立を宣言 職場支配権を取り戻すぞ
福岡の教育労働者から訴え
殺されてたまるか!
昨年11月のある朝、通学路に立って交通安全を確認し終えた教員が職員室に帰ってこない。おかしいと見に行ったら、校門で倒れていて死んでいた。福岡市内の学校ではこの事件に続いて今年1月までにさらに2人の教育労働者が突然死(過労死)した。
現場には「もう我慢できない」「殺されてたまるか」「おれたちは教育マシーンではない」という怒りが充満している。過労死ラインの超勤実態は以前から指摘されていながら、放置されたまま多忙化は進む一方で、教育労働者も子どもたちも愛国心教育へ一直線に向かわされようとしている現実。過労死はまぬがれても、職員会議でおかしなことにも何も言えずに決まったとおりに働き、ストレスをためていく状況では、教育労働者は病気になってしまう。現に県内で200人を超える教育労働者が病気になり、休職。その6割が精神疾患である。
非正規雇用、低賃金で住むアパートすら借りられない青年たちが「生きさせろ」と叫びをあげ、「労働運動の力で革命をやろう」と闘いの最先頭に立った。教育労働者も「いのち」という点ではまったく同じ現実ではないか。「生きさせろ」だ。「労働運動で革命をやろう」だ。
「お願いします」という学校側からの「強制」が教育労働者を追いつめている。どこかで、何かで「ノー」と言うことだ。現状に対して腹の底から怒り、昨秋の11・4労働者集会と前日の11・3教育労働者国際連帯交流集会でそれぞれが自分の職場で必死に闘っている姿を目の当たりにして、私は闘う決意を新たにした。職場で闘う団結をつくり出し、なんとしても職場支配権を奪いかえす闘いにチャレンジするぞ。
その最大の環こそ卒業式の「国歌斉唱」に対する不起立の闘いだ。福岡では「強制」とは言わないが、学習指導要領を根拠に「お願いします」という一言でみんなが従ってしまっている。納得できないままに、教育労働者は歌わないまでも起立し、子どもたちは歌っている。
現場の教育労働者の団結が弱まっていくにつれ、人間としても縮こまってしまっていることを痛感してきた。
現状打破の決意固め
1月、卒業式の実施案の提案・審議が行われる職員会議の時がきた。私は「これまでの思いを発言して現状を打破しよう。職場の仲間の団結と解放に向けて沈黙を破ろう」と決意し、「君が代」斉唱に対する質問と意見を述べた。
まず、卒業式の狙いと式次第の「国家斉唱」との関連について質問した。提案者(組合員の教務主任)の答弁は「厳粛な場では、国歌を斉唱することが望ましいから……」と言うものだった。”厳粛”という抽象的な言葉で納得できるものではない。
私は続けて意見を述べた。「教育基本法が改悪され、教育の目的が変えられた。そして憲法が変えられようとしている。国の狙いは戦争をすることであり、戦争ができる人づくりだ。そのための国歌斉唱である。東京や大阪、広島など、処分を発動して教育労働者を起立させ、斉唱させ、国家に対する忠誠を誓わせている。そのようなものに当たり前のように起立し、斉唱することはできない。私は放送の係でこれまで放送室に閉じこめられてきたが、今年はフロアに出たい。そして不起立をしたい。放送の係を降りたい」と発言した。
提案者は放送係の経験を持ち上げ、「お願いします」と言うだけ。校長は何も答えなかった。司会の教頭は「先生の意見ということで……」とまとめる。
残念ながら組合員から私に続く不起立発言はなかったが、驚くことに職員会議の空気ががらっと変わった。いつもは誰も発言せずに静かに進行する職員会議が活気づいて、卒業式の仕事についての質問や意見が次々に続いた。何か重石(おもし)がとれたような感じがした。最も重かった「国歌斉唱」についての質問・意見を言ったことによって、これまで教育労働者を抑えていた重石が、少しではあるがとれたように思えた。闘いは始まった。
会議終了後、校長が私を校長室に呼びつけ、「不起立はしないでください」と話した。校長は指導のつもりだ。私は、教育労働者の現状と教育基本法改悪・改憲の問題を話して突っぱねた。
教育現場での「君が代」に対する闘いは、戦争協力拒否の闘いである。国家権力機構の中の公教育の現場での闘いは、国家権力に対する闘いに直結するものであり、その意味は大きい。だからこそ効果的である。不起立は一人でもできる闘いである。
職場に団結つくろう
これまで福岡では、多くの教育労働者が「日の丸・君が代」反対の闘いを続けてきた。しかし大量処分が出された後、組合が闘いをしなくなった時から、組織的な闘いではなくなった。そのため「処分」もなくなっている。体制にあまり打撃を与えていないからである。式場に出ない係を与え、「見えない」ようにしてきたからである。これではいけない。組織的な闘いにするために、「見える・聞こえる・わかる」闘いにしていくことが必要である。
「不起立」の闘いは、教育労働者にとって人間解放の闘いだ。世界金融大恐慌が不可避な情勢の中で、戦争以外にいかなる延命の方法も持たない帝国主義に対して、教育労働者は戦争協力拒否を直接たたきつけることができる職場にいる。教育労働者には帝国主義の戦争を止める力があるのだ。戦争教育拒否の「不起立」の闘いが燎原(りょうげん)の火のごとく日本中の学校を駆けめぐった時、日帝を倒す情勢を圧倒的につくり出すことができるではないか。そう考えると元気が出る。まだほんの一歩を踏み出しただけだが、確実な一歩だ。自分の不起立宣言から拡大は始まると確信している。不起立からあらゆる問題へのチャレンジの勇気もわいてくる。ここから階級的団結をつくっていくのだ。
2月24日、福岡で「生きるためにつながろう/勝つために団結しよう/08春闘勝利!福岡労働者交流集会」を開催する。講師の一人は「解雇処分」の恫喝にも屈せず先頭で闘っている河原井純子さんである。根津さん・河原井さんの解雇を絶対に許さず、ともに不起立を闘い抜くために、この集会への教育労働者の組織化に全力をあげている。
〔岡崎一馬〕
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週刊『前進』(2330号3面2)(2008/02/11 )
特区連07賃金闘争 現業賃金9%下げ
執行部が闘わずに妥結 私の怒りは収まらない
昨秋、特別区職員労働組合連合会(特区連。東京の23特別区の各区職労の連合)の07賃金確定闘争の先頭に立った現業労働者が全国労組交流センター女性部機関紙『うでまくり』81号に闘いの感想を寄せた。これを転載します。(編集局)
私は、東京23区、S区の現業労働者です。07賃金確定闘争の当該として、感じたことを含め、報告したいと思います。
今次確定闘争において、区長会は最終局面で「現業職給料表平均9%削減」(最大10・8%)という提案を出してきました。区長会はまったく根拠を示さず、特区連執行部は真っ向から闘おうとはせず、わずか3週間で「妥結」するという結果に終わりました。
特区連、23区区職労は、確定闘争始まって以来の「すさまじい攻撃である」といいながら、ストライキなど大衆的な行動の方針は一切出さず、例年どおりの闘いしかやりませんでした。また、「一方的な無法なやり方だから、絶対のめない」と当初は言っておきながら早々に現場の組合員の闘いを裏切ったのです。
年が明けても怒りは収まりません。私自身、こんな悔しい思いをしたことがありません、多くの仲間も同様だと思います。それは、必死に懸命に取り組んだからです。
また、妥結に至るまで、交渉期限が4回延期されましたが、私たち現業は交渉当事者ではないので、特区連の団交を外で見守るか、拡大闘争委員会(特区連執行部と各区区職委員長で構成)を傍聴することで、闘争に加わってきました。この闘いは、現業・非現業(事務職)ともに「闘ってきた」という思いがあります。それなのに、中央委員会(各区職労数名で構成)では、賛成多数で「妥結」決定となったのです。結果として、もっとひどい内容で区長会が一方的に執行したとしても、多くの執行部が「反対」の意思表示をしてくれていたら、「裏切られた」という思いはなかったでしょう。
私の現業評議会(現業の組合)でも臨時の幹事会が開かれました。「区長に直談判できないか」「区長室に押しかけよう」「座り込みはできないか」……という組合員の声がありましたが、執行部は「今後の交渉に悪影響を与える」といって、抑えつけられました。
分会や区職労、特区連の「説明会」(?)にも参加しましたが、「ここで妥結しないと何も取れなかった」「越年すると議会で取り上げられ、大事になった」など、本当に言い訳がましいことを提起するだけでした。執行部によっては、「納得できない」「怒りが収まらない」という組合員に対しては、開き直ったり、あるいは組合員に対して謝るどころか、反対に居丈高にさとすような態度もみられ、これが「労働組合」なのかと感じています。
今回の闘いを経験する中で、本当に既成組合の限界と、組合員の決起を抑えつける、自分たちの保身のために裏切るということを見せつけられました。が、自分ひとりでは、たいしたことはできません。ともに闘う仲間をつくり、執行部を乗り越えられるような闘いができるように、あきらめずにこれからも闘っていきたいと思います。(I)
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週刊『前進』(2330号3面3)(2008/02/11 )
“民営化絶対反対を貫こう”
自治労中央委で情宣
産業報国会化を許すな
1月31日、全国労組交流センターは自治体労働者部会の労働者を先頭に、東京・九段会館で行われた自治労第135回中央委員会に結集する中央委員、傍聴者に「職場から民営化絶対反対を貫く闘いを巻き起こそう。道州制―改憲、200万人首切りを粉砕しよう」と題するビラを配布、アジテーションを行った。「戦争・改憲勢力化、産業報国会化の道を歩む自治労本部を現場の怒りの決起で打倒し、革命をめざす自治体労働運動をつくり出そう」という訴えに、反応は賛否が明確に分かれた。体制を打倒するか擁護するかで分岐が始まっている。
自治体労働者部会は、世界金融大恐慌の現実化、世界戦争の危機、全世界労働者階級・被抑圧民族プロレタリアート人民の反撃の始まり、日本帝国主義・福田政権の危機のりきりをかけた戦争・改憲、民営化・労組破壊の新自由主義攻撃の激化という現実が革命的情勢の急接近を告げていることを明らかにした。このままでは殺されてしまうという怒りと危機感が職場で渦巻くなかで、自らの飛躍をかけて闘いの基本方針を提起した。
@「質の高い公共サービス運動」による「自治体改革運動」の推進に反対。A社会保険庁解体・全員解雇の攻撃に絶対反対を貫いて闘おう。B「働き方改革」による「生産性向上運動」を許さない。政労使の「ワーク・ライフ・バランス憲章」や「働き方改革宣言」採択方針は認めない。C「平和基本法要綱」策定―改憲方針を許さない。
さらに2008年の闘いの課題として@道州制導入―改憲阻止へ総決起するA職場から「民営化絶対反対」を貫いて闘うB現場から革命をめざす自治体労働運動をつくり出す――を提起した。
2日間の中央委員会の討論は終始低調だった。本部はなんら闘う方針を出さない。それどころか政労使一体で改憲と戦争、民営化、分断容認、生産性向上運動を推進する21世紀版産業報国会路線を提起したのだ。
公共サービス基本法制定、公共サービスの確立、ワーク・ライフ・バランスの実現、ワークルールの確立、公正労働の実現を図ろうという提起は、すべて働こう運動でしかない。公務員制度改革・専門調査会の議論で労働協約権を獲得できるかのように宣伝し、能力・実績主義の賃金・人事評価制度を受け入れ、分限免職の拡大に道を開こうとしている。社保臨時職員労組結成などごまかしだ。
当然にも各県本部・中央委員から少なからず本部への批判と抗議、疑問と不信が表明された。「指定管理者制度への移行、全員解雇攻撃に対し闘う方針を」「指定管理者制度廃止の闘いを起こそう」「総務省の指導による現業賃金引き下げ、地域給導入の攻撃に全体で反撃を」「人事評価制度導入に『4原則2要件で対応』ではなく反対を貫け」「国公法改悪、地公法改悪に反対を」「社保庁職員全員解雇攻撃との対決を」「地公3単産組織統合で新産別形成、新組織名称とはなし崩しではないか」
これらの怒りや意見を体制内的に集約することを許してはならない。
現場の労働者は「生産性向上」「働き方改革」「ワーク・ライフ・バランス」など、賃下げ・労働強化の春闘方針には我慢がならない。民営化、定数削減、非正規雇用拡大、安全崩壊、健康破壊――。命がいくらあっても足りない。生活できない。結婚できない。子どもが生めない。育てられない。
労働者と資本・当局とは非和解なのだ。この怒りを解き放ち、体制内派をのりこえ、資本・当局と真っ向から闘うことをとおして労働者の誇りを取り戻し、団結を強化しよう。
労組交流センター・自治体労働者部会は現場の怒りに依拠し、闘う方針と勝利の展望を提起している。職場から民営化絶対反対の闘いを巻き起こし、団結を総括軸にして革命をめざす自治体労働運動をつくり出そう。階級的労働運動路線―動労千葉労働運動を実践し、体制内労働運動指導部を打倒し、労組権力を奪取しよう。この闘いは青年労働者を先頭に全国で開始されている。青年労働者とともに08春闘、2・17労働者集会、3・16イラク反戦・全世界一斉デモに総決起しよう。
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週刊『前進』(2330号3面4)(2008/02/11 )
「ハイジャック機撃墜」も検討
サミット治安弾圧粉砕へ
日帝・福田政権は7月の洞爺湖サミット(主要国首脳会議)に向けて治安弾圧体制を決定的にエスカレートさせている。サミット治安体制を、朝鮮・中国侵略戦争体制構築の一環として位置づけ、それをテコに戦争と改憲の攻撃を一気に強めようとしているのだ。
サミットは帝国主義強盗の頭目たちが集まり、そこで帝国主義間争闘戦を激しく展開しながら、侵略戦争―世界戦争へと突き進む一方で、労働者階級人民への国内階級戦争を激化させていくための会議だ。今回の洞爺湖サミットは、世界経済危機、サブプライムローン問題に加えて、地球温暖化問題やアフリカ問題(帝国主義間・大国間の分割戦)が焦点になろうとしているが、サミットに対しては全世界で毎回、労働者人民の怒りが爆発し、昨年のドイツ・ハイリゲンダム・サミットでは10万人が結集して激しく闘い抜き、100人が逮捕される事態となった。
日帝・福田政権は1月23日、ハイジャックされた航空機がサミット会場を標的にする場合なるものを想定し、警告に従わない場合は有事法制の「武力攻撃事態対処法」を発動し、航空機を撃墜するなどの対処方針の検討を決めた。
防衛省は、陸海空自衛隊を統合運用する統合幕僚監部内に「サミット班」を立ち上げ、「あらゆる可能性に即応、対処できる態勢」の検討に着手している。入間基地(埼玉県)や習志野駐屯地(千葉県)に配備された空自のPAC3を、洞爺湖周辺の駐屯地などに展開することも検討している。AWACSを配備し、24時間態勢で空中警戒を実施するほか、不審機やハイジャック機対処として、空自の千歳、三沢基地で24時間待機するスクランブルの迎撃戦闘機や隊員数も増強する方針だ。
警視庁は、各署の若手を集め6年ぶりに方面機動隊を招集、テロを防ぐと称して自動車窃盗などを重点的に取り締まる方針を打ち出した。また全国各地の都道府県警が警備訓練を実施し、治安弾圧体制を強化している。2月6日のデッチあげ逮捕と前進社などへの不当捜索は、サミット弾圧の本格的な開始にほかならない。
不審機やハイジャック機の撃墜方針の検討に見られるように、日帝は帝国主義サミットを「守る」ためには、労働者人民の命を一瞬にして大量に奪ってもかまわないということをはっきりと打ち出したのだ。これは、すでに日帝がイラク・アフガニスタン侵略戦争に派兵=参戦し、戦争国家化しつつあることと完全に一体である。
日帝は、海自給油艦隊のインド洋再派兵の強行で参戦を拡大すると同時に、さらに「派兵恒久法」の制定からイラン侵略戦争への本格参戦も狙っているのである。
こうした帝国主義の攻撃に、日本と全世界で労働者階級人民の怒りが沸騰している。サミット厳戒体制は、この人民の怒りに対する帝国主義首脳とブルジョアジーの恐怖と危機感の現れである。サミット治安弾圧の激化と対決し、全世界の労働者階級との国際連帯を強め、帝国主義打倒へと闘おう。その当面する最大の闘いとして、3・16イラク反戦大闘争の爆発をかちとろう。
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週刊『前進』(2330号3面5)(2008/02/11 )
中国ギョーザ農薬事件の本質
日中資本が安全きり捨て
中国製冷凍ギョーザに農薬が混入し、それを食べた日本の消費者が中毒症状(腹痛や下痢や意識喪失)を起こした。この問題をめぐって今、対中国の排外主義的キャンペーンが吹き荒れている。
問題のギョーザは、商社・双日食料を介して中国の製造元・天洋食品からJTフーズが輸入していた。残留食品を検査した結果、かなりの濃度の有機リン酸系農薬のメタミドホスが検出された。
どのようにして農薬が混じったかはまだ不明だ。しかしその直接的な原因はともかく、最も重要な問題は、日本の企業がスターリン主義政権下の中国企業と結託して、中国の労働者や農民を徹底的に搾取・収奪すると同時に、日本の労働者人民の消費生活からも収奪を行っているという現実である。事態の真の原因は、末期帝国主義の新自由主義政策の展開のもとでの、日本資本と中国企業によるすさまじい大量消費と収奪構造、金もうけ主義にあるのだ。
今日、JTフーズや味の素などの日本の食品企業大手は、激しいシェア争いの中で、コスト低下を図るために、こぞって中国に生産拠点を設けている。日本資本が現地の企業に要求しているコストや製造方法は実に過酷であり、中国企業はそれをこなすために、雇った労働者に極端な低賃金と長時間労働を強制しているのだ。
今回問題になった天洋食品も、農民工を雇い、連日、朝7時から夜10時までの長時間労働で、しかも賃金は月に100元(約1万5千円)であるという。40度の高熱があっても休むと賃金を引かれたとの証言もある。こうした過酷さに対して、労働者は争議を繰り返してきた。天洋食品は昨年12月にはかなりの数の労働者を解雇しており、今年1月から施行の「労働契約法」逃れをもやっている。
だが中国政府はこの会社を「優良企業」と認定し、生産地での品質検査に合格すれば、輸出時の検疫などの検査を免除する措置を与えていた。これは、年間輸出額500万j以上の企業に与える優遇措置で、通関のスピードを上げ、輸出競争力を高めることが目的の制度である。日本資本はこうした企業と結託し、コストをとことん削減した食品を作らせて、それを日本の消費者に「安さ」を売り物として大量に売りさばいていたのである。ギョーザ事件こそはその一端を突き出すものである。
問題は、中国製品が「危険」だなどということではけっしてない。資本主義・帝国主義の末期的危機のもとで、企業の生産や販売のあり方そのものが、金もうけのためには「安全」など切り捨てて、人間に危害を与えてもかまわないという考え方で行われているのだ。現に日本の企業でも、ミートホープ社の食肉偽装事件に象徴されるように、悪質な偽装行為が次々と起きているではないか。
労働者階級や農民の生活を守る道は、こうした帝国主義(それと結託しているスターリン主義)の腐りきった現実と闘う中で、日中の労働者・農民の固い連帯をつくりだし、これらの支配を打ち倒すこと以外にないのである。
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週刊『前進』(2330号3面6)(2008/02/11 )
日程 沖縄―本土をむすぶ2・16労働者集会
日時 2月16日(土)午後6時
場所 杉並産業商工会館1階展示室
基調報告 労働組合に入ろう! ここから生活と権利・反戦平和の闘いは始まる なんぶユニオン執行委員 宮里勝博
特別報告 9・29沖縄県民大会はなぜ成功したか 沖縄民権の会代表 座覇光子
階級的労働運動の力で沖縄を奪り還そう 全国沖縄青年委員会
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週刊『前進』(2330号4面1)(2008/02/11 )
世界大恐慌へ歯止めは外れた
08春闘と3・16大デモで迎え撃て
島崎光晴
サブプライムローン(低所得者向け高金利型住宅融資)問題の噴出を機にした米住宅バブルの崩壊は、08年に入っていよいよ本格化している。米大手金融機関は、巨額の損失を雪だるま式に拡大し始めた。かつての日本の不良債権のように、処理してもまた次の損失が生まれるという惨状に陥りつつある。米経済と世界経済は今や明白に、世界大恐慌の現実化へと突き進んでいるのだ。労働者階級にとってプロレタリア革命だけが唯一の出口となる、そういう時代がやってきた。そうした大恐慌と革命の時代における跳躍台として、3・16闘争を大高揚させ、革命をこじ開けよう。
(写真 カリフォルニア州ストックトンの非営利団体による食料の無料配給所。住宅を差し押さえられて配給の列に並ぶ人が増えている)
米銀の損失は55兆円以上に 貸し渋りで景気後退加速 モノライン危機も噴出へ
まず、米金融危機は今年に入って一段と深刻化しつつある。
何よりも、昨年8月から始まった米欧の金融市場での信用収縮がずっと続いている。住宅ローン債権を担保にした証券、さらにそれを担保にしつつ他の金融商品と組み合わせた再証券化商品、その再証券化商品を担保にした手形(コマーシャルペーパー)。これらすべての信用が崩壊している。特に手形のやりとりで成り立っていた短期金融市場は、完全に機能が停止した。短期金融市場は金融機関が日常的に資金繰りをする場だ。そこが崩壊しているのだから、大手金融機関ですら資金繰り難で経営破綻(はたん)しかねない。
だからFRB(連邦準備制度理事会)は政策金利を何度も引き下げて、必死になっている。1月には1週間で2回も政策金利を引き下げた。1913年に発足したFRBの歴史のなかでも前例がない。29年大恐慌の時すらない。そうしないと、金融機関の倒産が続出しかねないからだ。米資本家階級は、大手金融機関の倒産の現実性に震え上がっているのだ。
米帝の没落と国外資金頼み
さらに重大なのは、大手金融機関が手持ちの再証券化商品の値崩れによって巨額の損失を出しはじめていることだ。再証券化商品はほとんど取引できない状態で、金融機関が持ちつづけている。しかし、その価値は最下位のものでは7〜8割も暴落している。その分が評価損となり、それが金融機関の大損失となっている。不良債権よりもタチの悪い〈不良証券>だ。10〜12月期だけで、世界最大の金融グループであるシティグループは235億j(約2・5兆円)、メリルリンチは115億j(約1・2兆円)もの損失を出した。米欧金融機関の10〜12月期までの損失は1250億j(約13兆円)にも及んだ。
こうした危機のなか、米大手金融機関は国外の政府系銀行からの出資を仰いでいる。頼みは中東、中国、シンガポールなどの政府系ファンドだ。かつての金融危機はひとまず米金融機関の力でのりきった。今回はもうそんな力もない。国外からの資本援助はそうそう繰り返せるものではなく、限定つきの非常手段にすぎない。それでも、そういうのにすがりつくしかない。米経済とドルの歴史的没落を浮き彫りにするものだ。
一方、国内では貸し渋り・貸しはがしも始まっている。「米大手金融機関のサブプライム関連損失だけで5000億j(約55兆円)、GDPの3・5%になる」との推計がある。日本の不良債権残高の「ピーク」とされる02年3月末の総額は43・2兆円で、GDPの1割弱。しかも「1jの損失を出すと貸し出しを10j分減らす必要が生じる」との見方もある。そうすると、サブプライム関連損失だけで、5兆j(約550兆円)という途方もない貸し出し減少という計算になる。米実質GDPが11・5兆jだから、これほどの貸し出し減少は米経済を大崩壊させる。
貸し渋りを受けて実体経済も下降しつつある。住宅不況は29年大恐慌以来の深刻さだ。12月には、小売売上高が年末商戦としては異例のマイナスとなった。消費不振は生活必需品にも拡大しており、08年に消費が崩壊するのは必至だ。主要500社の10〜12月期の収益も2ケタの減少となった。失業率も12月に5%に上がった。実質成長率はなおプラスだが、実際は景気後退が始まっているのだ。
巨額の評価損が次から次に
ところが、以上の事態はまだ序の口だ。米大手金融機関には何重もの危機が待ち受けている。
@米欧金融機関は、傘下に投資目的の別会社(SIV)を作り、そこで再証券化商品の取引をさせていた。これは従来は金融機関の本体の帳簿の外(簿外)にされており、今後はここの評価損が表面化する。
A証券化商品を保証してきた金融保証専門会社(モノライン。解説参照)が経営危機に陥っている。本来なら信用のない住宅ローン担保証券や再証券化商品が取引されてきたのは、それが保証されてきたから。もし元利払いができなくなると、金融保証専門会社が元利払いを肩代わりする、という保証をつけてきた。米住宅バブルにはそういう仕掛けがあったのだ。
ところが今や、証券化商品などで債務不履行が発生し、保証会社が実際に元利払いを負担するはめに陥り、経営が悪化している。保証していた会社側がパンクしつつあるのだから、当然にも保証されていた証券化商品の信用はさらに崩れる。それは金融機関に一段の評価損をもたらす。保証をつけた額は元利合計で06年末3・26兆j(約358・6兆円)。この巨大な額の評価損が起きるのだ。
Bサブプライムだけでなく住宅ローン全体も焦げついていき、証券化商品の損失を処理しても次々に新しい評価損が生まれてくる。サブプライムの一つ格上の「オルトA」ローンでも、金利の上昇期を迎えるものが08年570億j、09〜10年850億jもある。さらに09年後半からは、サブプライム層も利用している「金利のみ支払い型」のローンの元本返済が始まる。これらが続々と焦げつき、金融機関の保有する証券化商品の損失がどんどん拡大する。
90年代の日本の場合、不良債権を処理しても、地価の下落によって新しい不良債権が生まれた。それがほぼ10年間も続いた。米国の場合は、不良証券の損失を処理しても、住宅ローン焦げつきの拡大で不良証券の損失が次から次に発生する、という形になるだろう。
C今のところ表面化しているのは銀行・証券会社が抱える再証券化商品の損失だが、実は再証券化商品を最も多く保有しているのはヘッジファンドだ。再証券化商品は3兆j(約330兆円)もあるが、うちヘッジファンドが47%、銀行が25%で、ヘッジファンドの保有の方が断トツに多い。これらが減価すると、ヘッジファンドの損失となる。欧米金融機関10社のヘッジファンド向け融資は3兆jもあるので、これが不良債権化していく。これら10社の自己資本は4300億jにすぎず、自己資本が吹っ飛ぶ危機になっていく。
Dさらには個人向けカードローン、企業向け融資などでも不良債権が生まれつつある。今後3年間で約1・3兆jの企業買収向け融資の返済期限が来るが、これも焦げついていくだろう。
以上、@ABは不良証券化、CDは不良債権化である。これらのうち一つだけでも、大手金融機関の倒産から全面的な金融恐慌を引き起しかねない。それがなんと五重にあるのだ。ブッシュ政権は金融・財政の両面で恐慌対策をとりはじめているが、どんな対策をとってもバブル崩壊を途中で食い止めることは絶対にできない。どんなにあがいても無駄だ。資本家の時代は終わったのだ。
プロレタリア革命しかない 住宅証券失墜でドル暴落 日本の対米輸出は大幅減
1月下旬の世界同時株安は、米住宅バブル崩壊が世界大恐慌を現実化させつつあることを、あらためて示した。この間、“中国・インドなど新興国の経済成長により、米経済が減速しても世界経済は影響を受けない”などという説が振りまかれてきた。しかし、そうした「非連動」の幻想は打ち砕かれた。
たしかに日本を始め各国の対米輸出自体の割合は低下している。07年には日本の輸出先として初めて中国が米国を上回ってトップになった。しかし、その中国の輸出先のトップは米国であり、シェアは21%にも及ぶ。中国経由の対米輸出を含めると、米経済への依存は非常に高いままだ。米経済が恐慌になっていけば、世界大恐慌はますます現実化していく。
実際、12月には欧州を中心に金融機関がドルを手に入れられない状況に陥った。韓国の銀行もドル資金が調達できなくなった。大損失にあえぐ米大手銀行がドル資金を放出できなくなったためだ。世界の金融市場は11月末から12月にかけて、8〜9月の時以上の危機に陥ったのだ。
あわてた帝国主義諸国では年末にかけて、五つの中央銀行が一斉に大量のドルを金融市場に供給した。こういうのは前例がない。ECB(欧州中央銀行)がドル資金を供給するのも初めてのこと。世界的な金融恐慌寸前にまでなったのだ。
証券化商品で赤字を穴埋め
さらに、ドルの信認もますます低下しつつある。米経済は、膨大な貿易赤字−経常赤字を出しながらも、それを補てんする資金が国外から流入することで成り立っている。90年代後半は、IT(情報技術)バブル下の株高が国外資金を引きつけた。ITバブル崩壊後に国外資金を流入させたのは、ほかならぬ住宅ローン担保証券だった。
サブプライムローンをそのまま国外に売ることは難しく、そこで登場したのが証券化商品・再証券化商品だった。04〜06年の米国の累計経常赤字2・2兆jのうち6000億jほどが、国外にサブプライムローン証券化商品を売ったことで補てんされた。米経常赤字を補てんするために、証券化商品として国外に売り出したということだ。
いわば“毒まんじゅうを売って赤字を穴埋め”という破滅的なことをやっていたわけだ。証券化商品・再証券化商品の信用が崩壊した今、そうした国外からの資金流入という構図も吹っ飛ばざるをえない。ドル暴落とドル体制の崩壊は目前に迫っている。米帝を基軸として成り立ってきた世界経済体制が瓦解(がかい)する時にこそ、世界大恐慌が本格化することになる。
4大銀の損失利益の3割に
なかでも日本経済は、米経済のバブル崩壊に直撃されはじめた。この間の日本経済は、「超」がつくほどの輸出依存だ。全国上場企業の07年9月中間期決算の海外売上高比率は約3割、実質成長率への輸出の寄与度は6割と、いずれも過去最高だ。しかし、米バブルが吹っ飛べば、こういう日本経済は破滅せざるをえない。
すでに自動車・建設機械を中心に北米向け輸出は昨年9月から減少に転じた。しかも、この間の円安バブルも崩れつつある。現在は1j=110円ほどだが、これが1j=105円に円高となるだけで、自動車や電機を始め大打撃となる。さらに中国バブルの崩壊が加われば、日本の輸出は総崩れする。すでに昨秋から中国の対米鋼材輸出が前年比50%以上の大幅減となり、鋼材輸出全体も10月にマイナスに転じた。米景気後退が中国バブルを崩壊させ、その両方が日本経済を直撃する、という過程がついに始まりつつある。
また、日本の4大銀行はサブプライム関連の損失が07年度だけで5000億円になる見通し。純利益見通しが計1・9兆円だから、その3割弱にも及ぶ大損失だ。
さらに、日帝はこういう危機の時代を恐れて「財政改革」をしゃにむに進めてきたが、今や完全に破産した。日帝の国家財政は国債残高の重さに押しつぶされ、立ち直ることもできないまま、大恐慌の過程に引きずりこまれるのだ。日帝にとって恐るべき危機が今まさに始まりつつある。日帝を打倒する絶好の情勢がますます成熟していくのだ。
大リストラと住宅の差押え
世界大恐慌の現実化に対し、世界の労働者階級と被抑圧民族プロレタリアート人民は、世界革命の闘いに立ち上がらなければならない。
帝国主義は大恐慌過程で、国内的には労働者への今以上の階級戦争を仕掛けてくる。労働者階級が生きていくには革命を起こす以外にない。一方で帝国主義は対外的には、帝国主義同士の生き残りをかけた争闘戦に突入し、侵略戦争を強めつつ、世界の再分割をかけた世界戦争にのめりこんでいく。現に米帝は、イラク侵略戦争を泥沼的にエスカレートさせながら、イラン侵略戦争に踏み切ろうとしている。このような世界戦争の危機に対する労働者階級の回答は、世界プロレタリア革命しかない。
すでに米国では、労働者への大量首切り・大リストラが始まっている。01〜06年の民間の新規雇用は建設・不動産・金融などを中心に約4割が住宅関連市場で生まれたという。ここが昨年から崩壊している。さらに今年に入って、自動車・家電・素材・通信・小売り・外食などにもリストラが広がりつつある。ネット企業のヤフーですら人員削減に乗り出すほどだ。
さらに住宅ローンの金利が支払えず、住宅を差し押さえられる人が急増している。しかも、許されないことに、住居を差し押さえられた人びとがホームレスになりつつある。「ロサンゼルス郊外には昨年末から『テントシティ』と呼ばれるホームレス村が目立ちはじめた」「住宅不況が今後、本格化していく過程で米国では自国民の『難民キャンプ』が各地でみられるかもしれない」(『エコノミスト』1月8日号)。ヒスパニック系やアジア系の多いカリフォルニア州にサブプライムローンの4割が集中しているとの指摘もある。
しかし、そのカリフォルニア州こそ、06年メーデーで1000万人の移民労働者の決起の中心となったところだ。必ずや、「住まいを寄こせ」という闘いがわき起こってくるにちがいない。なかでも、米国で最も戦闘的・階級的な労働組合であるILWU(国際港湾倉庫労働組合)は、白人・アフリカ系・ヒスパニック系・アジア系の全組合員が団結して闘ってきた。そのILWUは今年、労働協約の改定をめぐる決戦を迎える。ILWUの闘いと、住居や雇用を奪われたアフリカ系・ヒスパニック系・アジア系の労働者の怒りとが合流するとき、アメリカ革命への大きな前進が切り開かれる。
基軸帝国主義である米帝でプロレタリア革命が切実な課題になっている。労働者を住まわすこともできない資本主義など、今すぐに転覆すべきだ。かつてエンゲルスは「住宅問題」という論文(1872年)で、資本主義社会での労働者の住宅難を批判して、次のように結論している。「住宅難や、それが健康に及ぼす悪影響などをなくすことができるのは、住宅難を生み出す社会制度全体が根底から変革される時だけである」と。
世界の労働者人民は、新自由主義攻撃のもとですでに今、革命をやる以外に生きられなくなっている。世界大恐慌下では、ますます革命だけが生きる道だ。労働運動の力でプロレタリア革命をやろう。人生をかけて革命に立ち上がろう。この魂で階級的労働運動を一心不乱に実践し、08春闘を闘い、3・16イラク反戦闘争を大高揚させよう。
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◆解説◆
金融保証専門会社
証券や債券など金融商品の保証を専門とする保険会社。一般に企業が証券を発行して資金を調達する際に、金融保証会社に保証料を払う。金融保証会社は、“仮に企業が元利を払えなくなった場合、金融保証会社が代わりに投資家に元利を払う”という保証をする。保証が付いていると、投資家は焦げつきの心配をしないで証券を買える。
金融債務だけを扱うのでモノライン=単一事業と呼ばれる。米地方債の約5割、住宅ローン証券化商品の約2割がモノラインの保証を利用している。この保証によって証券は高格付けにされている。モノライン自体が経営危機となるとこの保証が崩れ、保証されていた証券の価値も急落する。
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週刊『前進』(2330号4面2)(2008/02/11 )
日誌 2008年 1月30日〜2月5日
空自がPAC3を横須賀に配備/教育再生会議、「徳育」を教科化
●相模補給廠、米兵が女性に銃口 米陸軍相模総合補給廠(神奈川県相模原市)で1月16日、米兵が地元の女性にフェンス越しに銃口を向けていたことが分かった。女性は「『私に向けられているの』と驚き、体中の毛穴が開く感じがした」と話している。(30日)
●PAC3、横須賀に配備 航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の発射装置が武山分屯基地(神奈川県横須賀市)に配備された。入間基地(埼玉県)、習志野基地(千葉県)に続く配備。PAC3の最大射程は半径約20`。(30日)
●教育再生会議が最終報告 政府の教育再生会議は最後の総会を首相官邸で開き、「社会総がかりで教育再生を」と題した最終報告を福田首相に提出した。道徳を「徳育」として教科化することや「ゆとり教育」の見直しなどを盛り込んだ。(31日)
●普天間爆音訴訟が結審 米軍普天間飛行場周辺住民396人が夜間や早朝の米軍機飛行差し止めと爆音による身体的、精神的被害の損害賠償などを国に求めた普天間爆音差し止め訴訟が那覇地裁沖縄支部で結審した。判決は6月26日。(31日)
●陸自特殊部隊がトリイ通信施設で研修
陸上自衛隊の「中央即応集団」が沖縄県読谷村の米陸軍トリイ通信施設で実践訓練の研修を1月13日から2月2日までの日程で行っていることが分かった。部隊は陸自初の特殊部隊である「特殊作戦群」で米軍側は米陸軍特殊部隊とみられる。(31日)
●教研全体集会を中止 日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会をめぐり、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が会場の使用を拒んでいた問題で、日教組は使用できるめどが立たないとして2日の全体集会を中止することを決めた。1951年に始まった日教組教研集会で、全体集会が開かれないのは初めて。東京地裁、東京高裁が使用を認める仮処分決定を出したが、ホテルは従わず。(1日)
●F15、ハワイ沖で墜落 米ハワイ州のオアフ島南約96`沖の海上で、2機で空中戦闘訓練中だった米空軍ハワイ州兵部隊所属のF15D戦闘機の1機が墜落した。米空軍のF15は、昨年の米本国での事故で飛行停止、構造材の異常が見つかったが、今年1月に安全が確認されたとして飛行再開したばかりだった。同型機は米空軍嘉手納基地にも数機配備されている。(1日)
●神奈川県、在日米海軍と防災協定 神奈川県と在日米海軍司令部が相互支援を定めた防災協定を結ぶことがわかった。米海軍は今年夏に予定する横須賀基地への原子力空母配備を控え、07年3月に横須賀市との間で同様の協定を結んだが、都道府県レベルでの締結は初めて。(4日)
●不起立教員名集め継続 神奈川県教育委員会が「君が代」斉唱時に起立しなかった教職員の氏名を収集していた問題で、県教委は氏名の収集継続を決めた。県個人情報保護審議会が1月に収集を「不適当」と答申したが、県教委は「起立を粘り強く指導するために氏名が必要」とした。(4日)
●米軍関係犯罪63件 07年に摘発された在沖米軍人、軍属らによる刑法犯は63件、46人だったことが沖縄県警のまとめで分かった。摘発人数は本土復帰以降、2番目に少なかった。最少は米兵暴行事件(95年)が起きた翌年の96年で33人。(4日)
●普天間アセス「集落上空飛行」を明記
沖縄防衛局は米軍普天間飛行場代替施設建設に伴う環境影響評価(アセスメント)方法書「書き直し」で事業内容や調査手法を追加修正した資料を沖縄県に提出した。飛行経路は「訓練の形態等によっては集落上空を飛行することもあり得る」と明記。(5日)
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週刊『前進』(2330号5面1)(2008/02/11 )
闘争破壊策す塩川一派打倒し8年三里塚決戦の勝利へ闘う
三里塚現地闘争本部の戦闘宣言
三里塚芝山連合空港反対同盟は、市東孝雄さんに対する違法・不法の限りをつくした土地取り上げ攻撃に対し猛然と決起している。われわれ三里塚現闘はこの決起と一体で、08年の勝利へ全力で闘うことを誓う。そして、プロレタリア革命を否定し階級的労働運動と三里塚闘争との結合に敵対する塩川一派を、怒りをこめて打倒することをはっきりと宣言する。
階級的労働運動の発展切り開いた07年の闘い
「06年の『党の革命』は、党の中央指導部の中に生み出された恐るべき歪みや腐敗との闘いをとおして、われわれ自身のこの間の実践全体を、マルクス主義の原点に戻って徹底的に検証することを突きつけた。すなわち、マルクス主義とは労働者階級自己解放の思想と運動であり、プロレタリア革命とは労働者階級自身の事業であることが、一切の党活動の基軸に本当にすわっていたのかということである。そのことは、諸戦線の闘いにおいても例外ではない」(07年7月テーゼより)
わが三里塚現闘においても、実際このことが問われ、全力で克服し、一致結束して闘ってきた。プロレタリア革命を諸戦線で闘う同志の、単一の党建設をかちとるための非常な苦闘と一体のものであった。プロレタリア革命と農業・農民問題、階級的労働運動路線と三里塚闘争は、帝国主義段階での帝国主義世界戦争論、プロレタリア世界革命論(その現実性)の立場から、戦略的に位置づけられなければならないことが闘いの中でより鮮明になってきた。
07年三里塚闘争は、塩川一派による動労千葉労働運動と階級的労働運動路線への全面的敵対・破壊の反革命的策動を許さず、労農連帯の旗を守り、階級的労働運動路線のもと、市東さんの農地死守の闘いを先頭に「北延伸阻止」を全力で闘い、巨大な階級的発展の道を切り開いた。そうした中で「市東さんの農地を守れ!」の強固な陣形を形成した。
昨年の11・4労働者総決起集会では、全国から結集した5700人の労働者を前に、反対同盟農民として初めて萩原進事務局次長が登壇した。萩原さんは「今こそ労働者と農民の分断を打ち破り、改憲と戦争への道を阻止するために、全世界の労働者、農民との連帯を求めて闘いぬく」と宣言し、本格的な労農連帯の歴史的第一歩が切り開かれた。そして反対同盟の08年新年旗開きでは、動労千葉の闘いを水路に、韓国・アメリカ労働者との国際連帯を深めたことに三里塚闘争の未来があることを確信し、「資本主義打倒へ、農民がともに闘う」との呼びかけを発した。
また、韓国の民主労総ソウル地域本部は、06年、07年と連続して11月労働者集会への参加を前に三里塚現地を訪れ、反対同盟との交流を深めてきた。民主労総の闘う労働者たちは、「農地死守・実力闘争」の原則を貫き、金と暴力に屈せず40年を超える不屈の歴史を積み重ね、今現に殺人的騒音、誘導路工事の強行、違法・脱法の農地取り上げと全力で闘う反対同盟に感動したことを率直に表明した。さらに、動労千葉が解雇も辞さず「ジェット燃料貨車輸送阻止」を闘い、労農連帯を貫いたことに、労働運動の真髄を見たと語った。自らの労働現場で日々闘っている韓国労働者との交流は、労農同盟・国際連帯の闘いを具体的に推し進めた。
階級的労働運動路線のもとで、08年三里塚闘争の壮大な爆発の時代を切り開いていく展望が完全にこじあけられたのだ。
青年労働者と学生の決起敵視する塩川一派
三里塚闘争の勝利の展望は、マルクス主義プロレタリア世界革命論にもとづいた階級的労働運動路線の中にある。
具体的には、08年三里塚闘争の壮大な爆発と勝利は、日々の現地攻防を闘いぬきながら、労農同盟を基軸に「市東さんの農地を守れ、農地強奪を許すな!」の十重二十重の陣形を構築することにかかっている。反対同盟は、3・30現地全国集会に「3000人決起を!」の檄を発した。昨年11・4労働者集会5700人結集を実現した階級的労働運動推進の力をもって、三里塚3000人動員を実現する、そしてその力は必ず11月1万人決起を実現する力となるということだ。
07年は、3・18イラク反戦4周年全世界一斉デモをもって、青年労働者と学生の闘いが歴史的に開始された。「労働運動の力で革命をやろう」「学生は団結しよう。労働者とともに革命をやろう」との呼びかけは、ブルジョアジーのあこぎな搾取と競争の強制に苦しめられてきた青年の心をとらえ、「希望は戦争などにではなく革命にこそある」という確信がまたたくまに広がった。
6・9ワーカーズアクション 渋谷では、団結と革命に未来があることを訴え、「社会の主人公はオレたちだ」と、渋谷の街を解放区とする大デモを展開した。9・29ワーカーズアクション
池袋では「資本家の時代は終わった」「労働者に権力をよこせ」を合言葉に、沖縄県民大会と連帯した青年労働者・学生の戦闘的デモが池袋の街にくりだした。
「革命」の二文字がその生命力を取り戻し青年労働者・学生自身の生きる希望となった。
こうして革命が現実の課題となった瞬間に、「まだ革命情勢ではない。主体の準備がないから」と言って逃げ出したのが塩川一派だ。帝国主義の危機が全面的に爆発し、これに対するプロレタリアートの革命への巨大な決起が始まる中では、日和見主義はもはや単なる日和見主義にとどまらず、正真正銘の反革命に転化する。
昨年10・7三里塚全国集会での青年・学生の戦闘的な発言に対し、塩川一派は何と言ったか。
「三里塚闘争の持つ意味と、反対同盟の人間性に迫ることなく叫ばれる空叫びが、闘いの停滞を引き起こしている」
この言いぐさは何だ! 革命的感性のひとかけらでもあったら、こんななじり方は絶対にできない。
昨年11月18日に彼らが配布した「党の変質をきわめた23全総批判」と題する椿邦彦署名の文書は、労働者階級への敵対と反マルクス主義への変質の極致を示している。「労働者階級の特殊的解放が同時に(即)普遍的解放になるわけがない」と言い放った。また「権力との妥協・取引は一切行うべきでないなどと主張するものは本当の革命家ではない」とうそぶいている。これは三里塚闘争、渋谷暴動闘争を闘いぬいて獄中非転向を貫く星野文昭同志への裏切りでなくて何だろうか。
そして11・4集会と動労千葉労働運動に対する断じて許しがたい悪罵と敵対である。国鉄分割・民営化との闘いを頂点に、階級的労働運動の最先端を担い、その司令塔として存在し闘い続ける動労千葉へあらん限りの非難・攻撃を加え、動労千葉指導部を「打倒せよ」とまで叫ぶこの文書に、塩川一派の反労働者的本質が凝縮している。
三里塚闘争が、動労千葉との労農連帯という輝かしい闘いの成果の上にあるという歴史的事実を無視し、踏みにじる塩川一派の三里塚闘争の「意味」とはなんなのか。「政治闘争をぬきにした政治権力奪取など虚言でしかない」とわめき、革共同に向かって三里塚闘争や改憲決戦を闘っていないと言いがかりをつけ、階級的労働運動と三里塚闘争との結合を妨害しようというのが塩川一派なのだ。
三里塚闘争の歴史が42年目を迎える現在、三里塚現闘はこの2月で結成40年を迎える。この40年間で築きあげてきたものは、反対同盟との人間的信頼関係であり、三里塚農民と寝食をともにし、血と汗と泥にまみれてともに闘う「現闘精神」である。そして、命にかえても三里塚の正義の火は守りぬく、必ず勝利をもぎとるという固い決意と信念だ。その闘いの根本思想は、帝国主義との対決の中で革命的正義、権力との徹底非妥協・非和解を一切のあいまいさなく貫くことであった。そうであるからこそ社共と決別し、カクマルの敵対を粉砕し、脱落諸党派との闘いを厳しく貫いてきた。
71年強制代執行阻止闘争、78年開港阻止決戦、85年10・20の機動隊徹底せん滅の蜂起、数々のゲリラ戦――、日本階級闘争を戦闘的に牽引してきた実力闘争の実現は、権力との徹底非妥協の真髄であり、それが今日労農連帯・国際連帯の発展として花開いているのだ。
塩川一派は「三里塚」を口にしながら、もはや決定的に別な道を選択したのだ。三里塚闘争は、権力の弾圧に対する屈服・転向問題での開き直りや、体制内労働運動へのしがみつきや、「党の革命」に反対して打倒された者にも「共同の闘い」を呼びかけている集団とは無縁だ。三里塚現闘は、塩川一派が三里塚闘争を変質させようとする策動を絶対に許さない。
「労働者階級の特殊的な階級的解放が、同時に全人間の普遍的な解放であること。ここにプロレタリア自己解放闘争の最も重要な核心がある」(7月テーゼより)三里塚現闘は、この7月テーゼで武装して三里塚闘争を断固闘う。
(写真 08年新年第1波現地闘争に反対同盟とともに決起した全学連と三里塚現闘の白ヘル部隊【1月13日 成田市東峰】)
3・16イラク反戦闘争から3・30三里塚へ!
今、三里塚にかけられている暫定滑走路北延伸の攻撃は、日本帝国主義の「アジア・ゲートウェイ構想」=航空完全自由化政策のもと、成田空港をアジア勢力圏化のための巨大物流拠点とし、さらに朝鮮侵略戦争で50万米兵を受け入れる有事兵站(へいたん)拠点にしようとするものだ。国土交通省・空港会社による飛行回数30万回、暫定滑走路3500b化もそうした中で進められている。
そして暫定滑走路の「へ」の字に曲がった誘導路を直線化するために、市東孝雄さんの農地を強奪しようと躍起になっている。祖父の代から90年間も耕作してきた畑を、農地法を悪用して取り上げようとしている。
「空港(企業)のために農民は犠牲になれ」との攻撃は、現在の日帝の農業切り捨て政策そのものだ。農水省は、300万戸の農家を「14万経営体」に再編し、切り捨てようとしている。新自由主義の構造改革路線のもと、大ブルジョアジーが生き残るためにアジア諸国とEPA(経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)を締結し、農業をつぶそうとしている。
今や日本農民自身が革命をやらなければ生きていけない時代が来た。三里塚は全国農民の怒りと決起の結集軸となった。
労農連帯をうち固め、階級的労働運動と一体で三里塚闘争を闘おう。裁判闘争に駆けつけ、現地攻防に決起しよう。3・16イラク反戦闘争から3・30三里塚現地3000人大結集へ、全力で立ち上がろう。
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週刊『前進』(2330号5面2)(2008/02/11 )
ブッシュ一般教書を批判する
サブプライム危機に策なし イランへの露骨な戦争重圧
米帝・ブッシュ大統領は1月28日、議会で一般教書演説を行い、今後1年間の施政方針を示した。主要項目は@米帝経済Aエネルギー・環境BイラクC中東「和平」Dイラン――である(北朝鮮・中国・日本については沈黙)。米帝ブッシュは、残された1年、世界金融大恐慌にもがき苦しみつつ、危機突破をかけた侵略戦争―世界戦争で世界を破局にたたき込むことを宣言したのである。「死に体」であるがゆえに一層凶暴に戦争を拡大する。世界を破滅に導く米帝ブッシュを国際プロレタリアート・被抑圧民族人民の団結の力で打倒し、世界革命をたぐり寄せよう。
恐慌から逃れられない米帝
ブッシュの一般教書演説は第一に、当面の景気対策しか打ち出せず、世界金融大恐慌の現実化になすすべもない姿を示している。
ブッシュは「米経済は不確かな時期にある」「雇用の伸びは鈍り、食料とガソリンの価格が上がり、家庭の食卓では経済の将来に不安が出ている」と厳しい現実を渋々認めたが、「長期的には経済成長を実現できる」と欺瞞(ぎまん)し、金融大恐慌にまったく対応できないことを自己暴露した。そして「短期的には成長は鈍化している」から「景気対策として、減税や投資刺激策を含む緊急法案を早期に成立させるべきだ」と提起した。あたかも景気対策が効果的であるかのごとく押し出している。
だが、今日のサブプライム問題を契機とする世界金融大恐慌は底なしだ。米欧日の金融機関の損失は膨らむ一方だ。ドル価値が下落、基軸通貨としてのドルの信認が失われつつある。世界株価同時暴落も発生。連邦財政赤字も急増。FRB(連邦準備制度理事会)の連続的な政策金利引き下げによっても金融恐慌は収まらず、株価は乱高下している。ブッシュの景気対策ぐらいではどうにもならないのだ。
一般教書演説は第二に、イラク撤退論を退け、米軍のイラク長期駐留、侵略戦争継続の強烈な意志を示した。
イラクに長期駐留する米軍
ブッシュは、1年前に自ら主導した米軍3万人増派戦略で「想像もできなかった成果を上げた」と自賛し、治安改善の成果をアピール、「増派は機能していないと言う人もいるかもしれないが、テロリストの間では(その成果に)疑いはない。アルカイダはイラクで敗走しており、敵は打ち倒されるだろう」と願望を語った。
16万人を超える米軍による武力制圧・掃討作戦と06年の6倍もの空爆にもかかわらず、イラクは泥沼のままだ。空爆は06年の229回から07年の1447回(1日4回)に急増した。
イラク人民の反米ゲリラ戦争は長期・不屈に戦われている。シーア派民兵を武装させて育成したイラク治安部隊とスンニ派武装勢力との内戦も根強く続いている。
ブッシュは、現在16万人超の米駐留部隊を2万人減らして14万人超の体制とし、08年以降もイラク治安部隊とともに掃討作戦を続けると述べた。米軍のイラク駐留は永遠化しようとしている。
03年イラク開戦以来の米軍兵士の死者は3900人を超えた。英、豪などイラク占領多国籍軍の兵士を加えれば4000人を超える。民間軍事会社の死者は1千人だ。
03年開戦以来のイラク民間人の死者は「イラク・ボディー・カウント」によれば8万人〜8万8千人に上る。国連保健機関(WHO)は1月9日、開戦から06年6月までの3年間で米軍の空爆や地上戦、内戦などによるイラク人の死者は15万1千人に達したと発表した。ブッシュはますます多くのイラク人民と米兵を殺そうとしている。
すでにイラク戦費は、米議会予算局(CBO)の発表では約2兆4千億j(約266兆円)、米民主党によればこれより約1兆j多い3兆5千億j(約390兆円)だ。
ブッシュは2月1日の09会計年度(08年10月〜09年9月)予算教書で国防予算として前年比7・5%増の5154億j(54兆6300億円)を、これとは別に700億jのイラク・アフガニスタン駐留費を議会に要求した。財政赤字は08年度4100億j、09年度4074億jの見込みだ(04年度4127億jが過去最高)。「2012年度に財政黒字化」は不可能だ。
ブッシュは自国と世界の人民の命を奪い、巨額戦費まで労働者階級に負わせようとしている。
(写真 米軍の攻撃でまたしてもイラク人の家族が殺された【2月5日 キルクーク南の村】)
イランへ侵略戦争拡大狙う
一般教書演説は第三に、イラン侵略戦争への拡大の意志を完全に表明している。
「(イランは)国内での抑圧と国外でのテロ支援をやめるべきだ。米国はわれわれを脅かす者には立ち向かい、ペルシャ湾における死活的な利益を守る」
侵略戦争による勢力圏再分割、石油・天然ガス資源略奪の意図を隠そうともしない。帝国主義の本性がむきだしだ。
米帝ブッシュは、イランを「テロ支援国家」と規定し、核開発疑惑を言い立て、経済制裁を強化してきた。そして実際に昨年12月と今年1月、ホルムズ海峡で米海軍艦船がイラン船艇に射撃、接近など軍事威嚇、戦争挑発を繰り返した。
1月9日から16日、ブッシュは中東歴訪で親米湾岸王制諸国にイラン国際包囲網の再構築を呼びかけ、10年間で200億jの武器援助計画を提示した。ブッシュは1月14日、サウジアラビアへの精密誘導弾(JDAM)900発=総額1億2千万jの売却計画を議会に通告した。サウジ取り込みに躍起となっている。
ブッシュは1月13日、アラブ首長国連邦のアブダビで「過激勢力との戦いこそ現代におけるイデオロギー闘争だ」と述べ、イラン侵略戦争への決意を示した。
ところが1月15日、サウジのサウド外相はライス米国務長官に「イランはサウジの重要な隣国だ。サウジはイランに悪意を持っていない」と述べた。サウジは米帝の思惑どおりにはいかないことを突き付けられた。
だが米情報機関が昨年12月3日に「03年時点でイランが核開発を停止していた」とする国家情報評価(NIE)を公表した。ブッシュの「イラン脅威」論、「テロ支援国家」規定自体すでに崩壊しているのだ。
パレスチナの圧殺を策動
一般教書演説は第四に、「中東和平合意」で成果を上げ、ブッシュが任期の最後を飾ろうとしていることを示した。
「パレスチナ国家樹立を定める和平合意が今年中に実現するよう、できることはすべて行う」
パレスチナ国家とイスラエルが並存する和平合意とは、ハマスを始めとするパレスチナ解放勢力の屈服と壊滅をしか意味しない。ブッシュは1月の中東歴訪で湾岸諸国に続いてイスラエルを訪れ、ガザ封鎖を承認。次に米大統領として初めてパレスチナを訪問し、米帝・イスラエルの代理人としてパレスチナ解放闘争を売り渡してきたアッバス・パレスチナ自治政府議長を激励した。
ところが1月23日、ハマスがガザ―エジプト国境の壁を爆破、一挙に30万人のパレスチナ人が国境を越えた。米帝の圧力の下、エジプト・ムバラク政権はこの国境を再び封鎖した。
ブッシュは残り任期の1年、世界恐慌の世界戦争への転化の過程を進め、その「負の遺産」を引き渡して去ろうとしている。全世界のプロレタリアート人民の怒りでブッシュを打倒し、世界革命への道を切り開こう。
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週刊『前進』(2330号6面1)(2008/02/11 )
「日の丸・君が代」反対で都立高に申し入れ 東京・東部 黒部吾郎
私たち東部ユニオンと百万人署名東部地域連絡会は共同で地域の高校に「日の丸・君が代」職務命令を出さないよう申し入れをしています。
驚いたことに、憲法の「請願権」で保障され、自衛隊基地や刑務所でも受け取る「申し入れ」を拒否する校長がいます。彼らこそ「不適格教員」と呼ぶにふさわしい。
次に「都教委の方針に従う」「学習指導要領に基づき…」と答える校長。権力を振りかざして、無理を通すというやり方。62年前の沖縄で「軍命だ」と言って住民に「集団自決」を強制したのと同じです。
そして都教委は「職務命令は校長責任」と責任を逃れ、校長は「都教委が…」と無責任なことを言う。何のため? 一切は「空疎な小皇帝・石原」に責任が及ばないようにです。
しかし、「『40秒のスト』に対して、再雇用拒否までするとはひどい。だったら60歳から年金払え」と追及すると校長は何も言えません。申し入れの受け取りを拒否した校長も「私の知り合いも不起立で嘱託を3年で解雇された…」と苦々しく言い出しました。おかしいことはおかしいと声をあげるべきではないですか。9・29の沖縄県民のように
学校では、「未来の青年労働者」に、競争で勝つことよりも団結して闘うことを教えるべきです。不起立の闘いこそ、教育者として、あるいは「労働者の先輩」として本当に責任ある行動です。処分は絶対許せません。卒業式まで1カ月足らず。根津さんをめぐる情勢、北教組ストなど一気に情勢が動いてきましたが、ひとつでも多くの高校に行って不起立を訴えます。(詳しい報告は東部ユニオンのブログをご覧ください。「東部ユニオン」で検索可)
星野同志の奪還はわれわれの革命的使命 広島 高田次郎
同志星野文昭は、33年間もの長きにわたり、非転向を貫き、獄中から「プロレタリア日本革命−世界革命を」と叫んでいる。
彼の獄中33年は、まさに、70年安保・沖縄決戦が切り開いた偉大な革命的地平への国家権力・警察権力の階級的憎悪に満ちた「みせしめ」弾圧以外のなにものでもない。今このとき――「革命期=われらの時代」の到来にあって、同志星野文昭の奪還をかちとることは「われわれの革命的使命」そのものだ。
「革命的理論・思想なくして革命的行動なし。革命的行動なくして革命的理論・思想なし」――われわれは、自らの思想を深め、それを行動に転化し、その行動の中で自らの思想を研鑚(けんさん)し深化させてゆく。これこそが革命家のあり方である。われわれは、「08年を星野奪還の決定的展望を開く年とする」と誓った以上、まさに、星野奪還の実践こそが、今、問われているのだ。
1、徳島刑務所長へ「同志星野文昭を解放せよ」の要請行動をまきおこすこと。
2、最高裁へ「星野再審」と「同志星野文昭を解放せよ」の要請行動をまきおこすこと。
3、1・2の実践の第一歩として、全同志は「星野再審無罪と釈放を求める署名(新署名)」を、直ちに1人1枚達成すること。
4、自らの同志愛をもって同志星野文昭に、連帯と激励の「文」を送ること。
原告の要求をわずかな金で黙らせるのか 東京 反町きらら
2月7日、東京地裁の民事訴訟で二つの労働事件がニュースになった。ともに裁判長は中西茂。
一つは、東京都の03年10・23通達に基づく職務命令に従わず「日の丸・君が代」不起立を闘った都立高校教員が被処分を理由に再雇用を拒否されたことは違憲だとして賠償を求めた「嘱託不採用撤回裁判」の判決。もう一つは、JAL客室乗務員監視ファイル裁判の第1回口頭弁論だった。
一つめの判決は、「都教委は職務命令違反を過大視し、裁量を逸脱・乱用した」として総額2700万円の支払いを都に命じた。しかし、「国歌斉唱」時に起立することを命じた職務命令については「憲法で定めた思想、良心の自由を侵害しない」と述べ、合憲判断を示した。卒業式・入学式シーズンを前に10・23通達にお墨付きが得られるなら、1人につき210万円程度の賠償は都にとって安いものだといわんばかりの判決だ。
一方のJALも、賠償請求の満額を支払う意向を示して訴訟終結。194人の原告1人当たり22万円、原告が所属する労組「日本航空キャビンクルーユニオン」(CCU)が団結権破壊に対してJALに請求した550万円を合わせて請求総額は約4800万円。
これは、御用組合のJAL労組が96年以降、客室乗務員9862人の個人情報を会社とグルになって作成・保有・利用していたという事件だ。「父親は教員、日教組」「生理休暇常習」「不平不満言い放題」など家庭環境から病歴、思想信条にまで158項目ものプライバシーを盛り込んだ戦慄(せんりつ)の監視ファイルなのだ。
対JAL労組訴訟は続くが、JAL労組は「JALが賠償済み」と逃げに出るだろう。原告は主張している。「私たちがこの裁判で真に求めるものは、日本航空の『安全運航の確立』をめざして、憲法違反=人権侵害の監視ファイル事件の原因究明とその責任であり、謝罪です」と。
資本主義の下で“食の安全”あり得ない 学生 河北まりも
ぎょうざ問題で「中国で作られた物は危険だ」と連日報道されています。そもそも工場を中国に建て、安い賃金で中国の労働者を働かせ、大量に作らせているのは日帝自身じゃないですか!
偽装問題でも明らかなように資本主義の下では“食の安全”なんてあり得ない。日本の農家をつぶし、海外で安い労働力で農薬を使って農作物を作り、それを安く日本の労働者が食べているという構造。食の問題から見ても末期帝国主義ですね。怒りをひとつに、3・16イラク反戦闘争に結集して資本主義を終わらせましょー☆
アメリカの大学スト“学生の団結は不敗” 青木行彦
サブプライムローンで家を奪われて路頭に迷う労働者が続出している時代、そしてイラク戦争が泥沼化している時代に、アメリカの学生はどんな闘いをしているのだろうか。ベトナム戦争の時は学生運動の大波が起きていたのだから、今もそうなっているはず。
やっぱり、YouTube(インターネット上の動画投稿サイト)にアメリカの学生運動のビデオがありました。すごい。ベトナムの時以上の根こそぎの闘いが始まっている。「SFSU Walkout(サンフランシスコ州立大学の講義ボイコット)」というビデオです。
07年4月26日、学生が授業料の大幅値上げに反対しストを闘ったのです。数百人の学生が値上げ反対、さらにイラク反戦を叫びました。
6分間の短いビデオですが、集会の掛け声の迫力、激しい論争、ピケットで講義棟を封鎖、管理棟へのなだれ込みなど、面白い場面がたくさんあります。
一カ所だけ私にも聴き取れた言葉がありました。思い出してみると、一昨年の11月集会で、シャンクリンさんが発言の最後にやっていたコールとほとんど同じでした。
「ワーカーズ! ユナイッテッド! ウィル・ネバー・ビー・ディフィーテッド!(労働者が団結すれば絶対負けない)」のワーカーズをスチューデンツ(学生)にしたものでした。
学生が団結すれば絶対負けない! 日本の学生運動とまったく同じじゃないですか。
【このビデオはグーグルで「SFSU Walkout video」で検索できます。SFSU “Walkout”とクォーテーションマークがついているのは、右派が作ったビデオです。なお、「UCSB Strike 2−15−07」で検索するとカリフォルニア大学サンタバーバラ校の反戦ストが見られます。これも解放感あふれるビデオです】
(写真 プラカードは「学生を痛めつける学費値上げ」「闘いの組織化によってしか勝利はえられない」)
おいしい三里塚野菜友人から感謝の手紙 東京 柴野芳夫
日頃、お世話になっている友人に、年末に三里塚野菜を贈りました。年が明けて友人から、「すごくおいしかった。これからも食べたい。どうしたらいいか」と、お礼と問い合わせの手紙がありました。私も大変うれしくなり、すぐに返事しました。姉にも贈りましたが、「おいしかった」と連絡がありました。
私も正月休みに自分用に注文しましたが、宅配便で届いた箱を開けて、大根の太さ、にんじんの濃い色に驚きました。土が付いたままなので日持ちもいい。三里塚の大地のにおいを感じさせます。煮て食べたら、実際おいしかった。無農薬、有機農法の野菜は、やはりスーパーに並んでいるものとはひと味もふた味も違います。三里塚の野菜は一つひとつが強烈に自己主張しています。
友人は『前進』を毎週読み、労働者階級と三里塚農民の勝利を願っている人です。でも、その彼も三里塚の野菜がこんなにおいしいものだとは知らなくて、私のお歳暮がきっかけで三里塚野菜とつながることになりました。もっと全国の労働者階級に三里塚の野菜を食べてもらい、それをエネルギーにして、労働者農民を苦しめる日本帝国主義を倒しましょう!
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週刊『前進』(2330号6面2)(2008/02/11 )
デッチあげ逮捕と不当捜索 サミット治安弾圧許すな
2月6日朝、大阪府警公安3課は、「電磁的公正証書原本不実記録同供用」容疑なるものをデッチあげて、全国労組交流センターのAさんを不当逮捕するというとんでもない暴挙を行った。
そしてこの不当逮捕の直後、大阪府警と警視庁公安1課は待ってましたとばかりに、東京・元浅草にある全国労組交流センター事務所と、さらに前進社本社へのまったく不当な家宅捜索を強行した。断じて許し難い。
この「電磁的公正証書……」なる仰々しい容疑の具体的内容は、Aさんが2年前に、大阪にある実家に住民票を移動したというだけのものだ。実家に住民票があるということの、一体どこが犯罪なのか! これこそ逮捕のための逮捕、弾圧のための弾圧である。この間、権力が常套(じょうとう)手段としている、不当な家宅捜索のための口実づくりの逮捕以外の何ものでもない。
今回の弾圧こそは、2〜3月の08春闘と第2次国鉄決戦、卒・入学式をめぐる「日の丸・君が代」不起立闘争、さらには世界一斉デモとして準備されている3・16イラク反戦大闘争、これらをひっくるめて労働者階級の闘いが嵐のように巻き起ころうとしていることに対する、日帝・国家権力の恐怖にかられた予防反革命的な攻撃そのものである。
また同時に、これは7月洞爺湖サミット開催を見すえた、日帝権力の治安弾圧の始まりである。共謀罪を葬り去るとともに、サミット治安弾圧体制粉砕へ、いよいよ怒りを爆発させて闘うことが求められている。
塩川一派を断罪・打倒して激しく進む「党の革命」を前に、自らが打倒される恐怖におののいているのは日帝・国家権力の側だ。法大決戦の中で全学連がつかんだ闘いの神髄である、「闘いなくして弾圧なし、弾圧なくして団結なし」を、弾圧粉砕の闘いで貫いていくことが重要である。
権力の弾圧は、そもそも不当で不正義な攻撃であり、階級的団結と完黙・非転向を貫いて闘えば絶対粉砕できるのだ。
Aさん奪還
逮捕後、Aさんはただちに大阪に移送されたが、8日に釈放・奪還された。勾留もできないほどにでたらめで不当極まるデッチあげ逮捕だったのだ。権力への怒りを倍加して闘おう。
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週刊『前進』(2330号6面3)(2008/02/11 )
“共謀罪永久廃案を” 共同行動が総決起集会
労働者階級の団結権を解体しようとする「共謀罪」法案の絶対阻止をめざして2月2日夜、東京・飯田橋の東京しごとセンターで、「共謀罪永久廃案へ・総決起集会」が開かれた。主催は「破防法・組対法に反対する共同行動」。闘う労働者ら約100人が参加し、闘う態勢を打ち固めた。
冒頭、都教委包囲・首都圏ネットの見城赴樹さんが連帯のアピールを行った。見城さんは「改悪教基法の実動を許さない。共謀罪を闘っている人たちと連帯して共同行動をこれからも進める」と決意を述べた。そして卒・入学式闘争を前に都教委包囲ネットが主催する2月10日の「『日の丸・君が代』強制反対!処分撤回/総決起集会」への結集を呼びかけた。
共同行動の石橋新一さんが基調報告を行った。石橋さんは「政府はサミット戒厳体制の中で、鳩山法相発言にもあるとおり、7月洞爺湖サミットの前段のG8内務・司法相会議(6・11〜13、東京)までに共謀罪を成立させようと狙っている」と、強く警鐘を鳴らした。
そして「政府・与党にとって今国会は共謀罪法案制定の最後の機会であり、7年にわたって制定を阻止してきた闘いの総決算の時だ。大衆運動の力による廃案をかちとるために、総力で闘おう」と呼びかけた。
さらに関東学院大教授の宮本弘典さんが講演を行い、日帝の治安弾圧攻撃の全体像の中に共謀罪を位置づけ、「共謀」概念の無限定性こそ弾圧の無制限のエスカレーションをもたらす、こんな悪法を絶対に許してはならないと訴えた。
さらに旗手明さん(自由人権協会)が入管法・反テロ体制を批判、木下ちがやさん(一橋大学大学院)がG8テロ警備を批判する特別報告を行った。締めくくりに、闘う労働者からの決意と闘争報告を受けて集会をかちとった。
(写真 “7年間の闘いの総決算の時だ”と共謀罪廃案へ決意を固めた集会【2月2日 東京・飯田橋】)
話し合いを処罰団結破壊の悪法
共謀罪とは、実行行為がなくても、警察が「違法な行為を共謀した(話し合った)」と見なすだけで逮捕・処罰できる悪法だ。こんなものがまかり通ったら、たとえば「労働組合で、要求に応じるまで社長退席を認めず団体交渉を続けようと組合の会議で話し合った」だけで「組織的監禁共謀罪」に問われる。しかも、密告した者には刑を科さない(免責)とスパイ行為を奨励し、団結破壊を狙う。
鳩山法相は「一般市民や労働組合等の正当な行為が組織的な犯罪の共謀罪になるということは、まったく考えられない」(昨年10・24衆院法務委)などと言っているが、これは権力が「正当な行為」と認めなければ一般市民も労働組合も弾圧するということだ。こんな法案は絶対に阻止しなければならない。
予算審議が終了すれば共謀罪をめぐる攻防は決戦段階に入る。
共同行動は2月27日(水)、3月11日(火)、28日(金)の国会行動を呼びかけている(いずれも午前8時半〜午後1時、衆院議員会館前。昼集会)。
また3月20日(木・休日)には東京・文京区民センターで「共謀ひろばU」(午後2時開場〜8時)を開催することが提起されている。
08春闘−3・16イラク反戦闘争と一体で共謀罪絶対阻止を闘おう。
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週刊『前進』(2330号6面4)(2008/02/11 )
2・24八尾西郡集会へ
許すな!住民追いだし とめよう!医療の民営化 労働者と一緒に行動しよう
住宅闘争が決戦に突入
大阪・八尾西郡は今、住宅明け渡しをめぐる決戦に突入しました。
2月5日、明け渡し裁判の訴状が送られてきました。3月10日から次々と三つの裁判が始まります。追い出しなど絶対に許さない!
2月24日に「許すな!住宅追いだし とめよう!医療の民営化 労働者と一緒に行動しよう2・24集会」を開きます。2・24闘争は、団結した力で住民3人の追い出しを実力ではね返す闘いです。これまで八尾北労組が実践してきた、労働者階級が部落解放闘争の責任を担うという闘いを全関西、すべての労働者階級と一緒に闘います。この闘いで西郡住宅闘争の新たな地平を切り開き、裁判闘争の勝利もかちとっていこう。
(写真 07年11・21八尾市役所包囲デモ)
“団結の力で勝利できる”
この集会を成功させるために部落解放同盟全国連合会西郡支部、八尾北命と健康を守る会、八尾北労組が主催する闘争委員会に、関西労組交流センターの仲間、関西合同労組東部支部、全学連や労働者が合流しました。参加した学生は「何かあると持ち寄って話ができる。団結があると感じた」、交流センターの仲間は「長崎西郡支部長が言ってるように、決まったからといってあきらめたら終わり。労働者との団結した力で最後は勝利できる」と、西郡住宅闘争が自分たちの闘いでもあると発言。「労働者と一緒になって闘おう」という階級的な団結が始まっています。
日本帝国主義は体制的危機を深める中で、「新自由主義」によって、これまでのような低家賃の公営住宅を建設する(建てたと言っても全住宅のたった5%だ!)ことを放棄し、来年には公営住宅の入居基準を政令月収で20万円から15万8千円に下げて住民の追い出し、住宅の民営化を推進しようとしています。
部落民の住宅追い出しは、この攻撃の先取りであり、応能応益家賃制度は部落民の団結と解放運動をつぶす攻撃です。応能応益家賃制度絶対反対を貫く以外に西郡住民の生きる権利を守ることはできません。
サブプライムローンの焦げつきによる住宅追い出しと闘う全世界労働者の闘い、一般公営住宅の追い出しと闘う労働者と結びつき、生きる権利をかけた革命の最前線として、八尾北労組は西郡支部と一体となって西郡の住宅闘争を不屈・非妥協に闘いぬきます。
かつて、第1次帝国主義戦争が始まり(1914年)、イギリス北部のグラスゴーに軍需特需による人口が集中した時、家主が便乗して家賃を23%上げたことに対し、居住者が値上げ分の支払いを拒否する家賃ストライキに入りました。未払い者の追い立てに対しては実力で抵抗し団結を強めていった。その闘いは2万世帯を超え、町中がデモ隊に埋め尽くされました。国務大臣は「すべての家賃を戦前のレベルに凍結すると内閣に提案」、これが議会で可決され、1919年には住宅保障の責任を国家が負うことを決めました。労働者の実力闘争で住宅がかちとられたのです。私たちの住宅闘争もこうした大衆的実力闘争で勝利を切り開いていきます。
高齢者医療の切り捨て反対
24日の闘争は、同時に医療の民営化との闘いです。4月から始まる後期高齢者医療保険制度は、皆保険制度の解体であり、民営化の始まりです。@75歳以上は強制加入、A保険料は年金から天引き、B病気によって治療費が制限される定額制になり、C高齢者に担当医が導入され、自由に複数の医療機関にかかることができなくなります。D市民健診が廃止され、特定健診・特定保健指導が始まり、命と健康が企業の金もうけの対象にされます。
高齢者から無慈悲に保険料を取り立て、かかれる医療は制限し、「年寄りは早く死ね」という制度を絶対に認めることはできません。私たちは高齢者の医療の切り捨てに反対し、担当医制度の廃止、後期高齢者保険制度の廃止に向けて医療機関の労働者、労働組合に訴えていきます。労働者住民の怒りを組織し、3月議会で末光道正議員と一緒に医療制度改悪関連議案の成立阻止をかちとろう。
2月24日の闘争は、住宅闘争を軸にした真の部落解放運動の実践であり、医療破壊に対する住民の総決起の闘いです。全国連の皆さん、全関西、全国の労働者の皆さん、ぜひ西郡に来て下さい。ともに闘いましょう。
(投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)
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許すな!住宅追いだし とめよう!医療の民営化 労働者と一緒に行動しよう 2・24集会
2月24日(日)午後1時/桂人権ふれあいセンター(大阪府八尾市桂町2−37)
主催 部落解放同盟全国連合会西郡支部/八尾北命と健康を守る会/八尾北医療センター労働組合
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週刊『前進』(2330号6面5)(2008/02/11 )
日程 ■迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判
4人に完全無罪を!2・23集会
2月23日(土)午後1時開場/1時半開会
上原区民会館4階・会議室1号(渋谷区上原1−18−6 小田急線・千代田線「代々木上原駅」)
主催/迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会
■『未決勾留16年』出版記念パーティ
2月23日(土)午後5時半開場/6時開会
渋谷勤労福祉会館(渋谷区神南1−19−8)
主催/『未決勾留16年』刊行委員会
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■福嶋控訴審第2回公判
2月12日(火)午前10時半開廷 東京高裁
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週刊『前進』(2330号6面6)(2008/02/11 )
日程 4・27法大弾圧裁判
第12回公判 2月13日(水)午後1時半開廷
第13回公判 2月27日(水)午後1時半開廷
10・17クラス討論弾圧裁判
第1回公判 2月18日(月)午後1時半開廷
◎ともに東京地裁。傍聴は1時間前に集合
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