ZENSHIN 2006/03/20(No2238
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週刊『前進』(2238号1面1)(2006/03/20)
改憲阻止決戦の火ぶた切ろう
3・19イラク反戦国際行動へ
反合・運転保安闘争に支援を 戦争協力拒否−日教組臨大へ
(写真 沖縄県民大会の参加者が一つになって「団結がんばろう!」【3月5日 宜野湾市海浜公園】)
第1章 全国で不起立闘争が大爆発している
日帝・小泉の戦争と民営化(労組破壊)の攻撃に対する労働者階級の反転攻勢が開始された。少数でも不退転の決意をもって闘えば、必ず巨大な闘いに発展する。このことに燃えるような確信をもって、3〜4月の闘いに突入しよう。
「日の丸・君が代」強制拒否の卒業式闘争が、東京を始め全国で始まった。戦争の旗、戦争の歌を絶対に認めない、という戦争協力絶対拒否の不起立闘争が、昨年、一昨年を上回る大爆発をかちとりつつある。東京の都立高校卒業式で、続々と教育労働者の不退転の決起が続いている。神奈川、千葉、埼玉では昨年を倍する教育労働者が不起立に決起している。
ファシスト石原都政下の03年10・23通達は、処分の恫喝によって教育労働者を威嚇し、闘いを暴力的に圧殺しようとする攻撃だったが、3年連続の不屈の闘いによって、今や完全に破産し、無力化しているのだ。勝利を確信し、卒業式闘争を最後まで闘いぬこう。
そして、この卒業式闘争との階級的連帯をもかけて、動労千葉は反合理化・安全運転闘争へと突入した。3月16〜18日に旅客全線区乗務員を対象としたストを配置するとともに、10日から成田エクスプレスを始め10`減速運転闘争が開始された。国鉄分割・民営化による合理化と安全破壊に対して、労組が闘わなかったら鉄路の安全も労働者の権利と生活も守れない。この偉大な闘いは、韓国での3・1鉄道ゼネストに連帯し呼応しあった闘いであると同時に、春闘の最先端の闘いであり、また国鉄1047名闘争の発展を切り開く闘いである。支援・連帯に立とう。
さらに、米軍再編に対する闘いが、3・5の沖縄を先頭に全国で燃え上がっている。3・5沖縄県民大会は、辺野古沿岸案を絶対に許さないという沖縄人民の不退転の決意を宣言した。
第2章 ブッシュと小泉の体制破綻と凶暴化
今日、米帝ブッシュはどうにもならない体制的危機に陥っている。
ブッシュは、一般教書演説およびQDR(4年ごとの国防見直し)で、「自由と民主主義の拡大」「圧制の終結」を叫び、「対テロ長期戦争」を強調した。イラク占領政策が破綻し、泥沼化・長期化する中で、イラク侵略戦争を最後までとことん継続し、イランへの攻撃の拡大(限定爆撃を狙っている)、北朝鮮・中国に対する侵略戦争体制の強化をもって、世界戦争へとのめり込もうとしている。
この戦争政策は、日米枢軸をもって初めて成り立つ構造になっている。米帝の侵略戦争への日帝の協力が不可欠なのだ。米軍再編は米帝にとって死活的であり、また日帝にとっても帝国主義として生き延びるためには米帝と同盟し、憲法9条を破棄し、戦争にのめり込むほかない大攻撃だ。
特に日帝の財政危機は、帝国主義として、国家として存立できないほどの状態になっている。日本帝国主義は、今や帝国主義の最弱の環だ。日帝は、異常なゼロ金利政策から脱しきれない。財政危機のもとで金融がじゃぶじゃぶの状態にあり、長期金利が上がったら、国債費が一挙に増え、壊滅的になるのだ。
国と地方の累積債務残高がついに1059兆円に達した。こういう状態でアメリカのバブルが崩壊し、中国経済が収縮したら、日帝はすさまじい危機になる。
こうした中で日本経団連は、公務員への大攻撃を狙って「攻めの行政改革」を叫ぶ2・14提言を発表した。そこでは「国家の競争力強化」「世界に際立つ国家」がむき出しに強調され、帝国主義間争闘戦での危機感もあらわに、「民主導(ブルジョアジーのヘゲモニーで、ということ)の新たな成長基盤の確立」がうたわれている。行革推進法案をあおり、「行政のスリム化、効率化」の名のもとに公務員労働者の大幅削減を要求しているのだ。
この経団連提言は、連合の1・19中執決定が「質の高い公共サービス」論をもって公務員制度改革、民営化・労組破壊攻撃を認め、完全屈服したことをにらんで、一層むき出しの攻撃となっているのである。
日帝・小泉=奥田は、天文学的な財政危機の深刻化にあえいでおり、その突破のために医療、年金、福祉など社会保障を圧倒的に削減し、その一方で、公務員に責任を転嫁し、その犠牲を要求して大々的な攻撃をかけてきているのだ。
日帝の戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃は、帝国主義の最弱の環としての、絶望的危機に駆られた攻撃である。したがって、これに対して教育労働者、自治体労働者、全逓労働者、国鉄労働者の4大産別決戦を軸に階級的に対決していることは、決定的な意味を持っている。
3・21日教組臨時大会で連合1・19決定に沿って「平和基本法」制定方針を通そうとしていることを許さず、断固打ち破ろう。
自治体労働者を大量首切りするための、行政改革推進法案と市場化テスト法案を、今国会で粉砕するために立ち上がろう。
闘う全逓労働者のJPU臨時大会を包囲し執行部総退陣を求めた闘いは、郵政民営化粉砕への新たな出発となった。
春闘をストで闘う動労千葉を先頭に、国鉄1047名闘争勝利への攻勢を強めよう。鉄建公団訴訟への弾圧と、闘う闘争団への処分を弾劾したことに対し、権力と一体となって襲いかかった国労本部を絶対に許すことはできない。5・27国労臨大闘争弾圧裁判闘争は、今や国鉄1047名闘争の勝利のためにもきわめて重要である。
第3章 9条破棄し基本的人権も圧殺を狙う
さらに、4大産別決戦と結合して、憲法闘争を今や本格的に開始しなければならない。
最大の問題は、9条改憲である。何よりも「独立国家である以上、自衛権は当然」という論議を徹底的に批判・粉砕することが大事だ。独立国家一般は存在していない。日本は帝国主義であり、それは日本の過去・現在・未来が証明している。日本の本質は帝国主義として武力で他国を侵略した国家である。しかも支配階級は、そのことをまったく反省していない。現に遠くない過去に侵略された国々から靖国神社参拝はやめよ、という抗議が突きつけられているのに、それを公然と拒否して参拝を繰り返す首相を頂き、複数の次期首相「有力候補」がそれを支持しているという、とんでもない国なのだ。こういう帝国主義が9条を破棄して公然と軍隊を持とうとしているのだ。こんな帝国主義は人民の側から国家権力を縛らなければならないし、絶対に9条改憲を阻まなければならない。
もう一つの重要な論点は近代憲法の原則は基本的人権によって人民が支配階級を制約し縛るものだということだ。これを原理的に転覆して、憲法の基本的人権を圧殺し、国家が人民を制約し縛るものに逆転させることは断じて許されない。
この二つのことは、労働者人民が日々感じていることであり、最もまっとうな論理である。われわれは、労働者人民の先頭に立って改憲阻止闘争を闘う使命を帯びており、またその力を持っている。今こそ、生死をかけた大決戦に突入する時である。国民投票法案粉砕の闘いを巻き起こそう。
イラク開戦から3年。米英日帝は、イラク侵略戦争の長期化・泥沼化に追いつめられているが、中東における帝国主義的権益をかけて絶対に引き下がることはできず、ますますのめり込まざるをえない。今こそ、国内での自衛隊イラク撤兵要求と改憲阻止の闘いを爆発させる時だ。百万人署名運動呼びかけの3・19闘争を全国の労働者人民の総結集の力で大爆発させよう。陸海空港湾労組20団体が呼びかける3・25集会に集まろう。
3・5沖縄県民大会の成功に続き、安保・沖縄闘争を沖縄−本土を結んで高揚させよう。安倍官房長官は、3・5集会後の6日、「地元同意を待たずに(日米の)最終合意をまとめる」と述べ、小泉は8日、辺野古沿岸案について「政府案を譲歩するな」と強硬姿勢を示している。絶対反対で闘うしかないのだ。
沖縄を始め、岩国、座間、相模原、横須賀などの全国基地闘争を圧倒的に強め、3月末の日米安保協議委員会粉砕へ闘いぬこう。
三里塚を反戦・反基地闘争の砦(とりで)として一層強化し、3・26全国総決起集会に結集しよう。
日帝は、今国会で共謀罪をなんとしても成立させようとしている。そのためにペテン的な「修正案」を提示してきているが、これは修正どころか、共謀罪の反動的狙いをさらに明らかにするものだ。3月中旬の審議入りを阻止して、必ず廃案に追い込もう。
さらに日本に入国する16歳以上のすべての外国人に指紋押捺を強制する入管法改悪案が閣議決定された。「テロ対策」を名目に在日外国人への治安管理を徹底的に強化するこの攻撃を絶対に粉砕しよう。
戦時下の治安弾圧が強まっている。3月3日の東京地裁・服部裁判長による無実の福嶋昌男同志に対するデッチあげ有罪判決は、戦時下の極悪の政治的判決である。絶対に許さず、3同志の5・19高裁無罪判決を闘いとり、福嶋同志の控訴審勝利へ闘おう。
無実の政治犯として無期懲役で31年間獄中に閉じ込められている星野文昭同志奪還のために、06年をめざましい前進の年にしよう。
法政大学当局の立て看板・ビラまきへのファッショ的な禁止攻撃を絶対に粉砕しよう。これは、全学連の改憲阻止闘争の担い手としての強力な登場に対する日帝権力の恐怖と反動であり、学生大衆運動の爆発で必ず粉砕できる。全国学生は怒りの反撃に立とう。
青年労働者は、革共同の旗のもとに結集し闘おう。
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週刊『前進』(2238号1面2)(2006/03/20)
沖縄県民大会に3万5千人 辺野古沿岸案にノー
米軍再編に巨大な怒り
「この大会をもって沖縄のマグマが大きく動き始めたことを政府は知るべきだ」。実行委員会共同代表の山内徳信さんは、開会あいさつで力強く宣言した。
3月5日午後、「普天間基地の頭越し・沿岸案に反対する沖縄県民総決起大会」が宜野湾市海浜公園で開かれた。95年10万人集会以来最大の3万5000人が集まり、「沿岸案反対は県民の確固たる総意」(大会決議)であることが示された。(関連記事3面)
辺野古での海上攻防を闘った若者を始め、青年の参加が目立つ。辺野古・命を守る会、二見以北十区の会、宜野座村松田地区などの地元住民が、大看板や横断幕を掲げて会場正面に陣取る。隣接するグラウンドで独自集会を開いた自治労が大隊列で入場してきた。
本集会に先立つ「ピースステージ」では7組のミュージシャンが演奏した。まよなかしんやさんは辺野古の若者数十人と一緒に登壇し会場を盛り上げた。
本集会では、西銘・保守県政当時の副知事である比嘉幹郎氏が主催者あいさつ、大田昌秀、糸数慶子、喜納昌吉、照屋寛徳、赤嶺政賢の沖縄県選出国会議員5氏が発言した。
伊波洋一・宜野湾市長は、「SACO合意の1996年に比べて2003年には年間1万回も飛行回数が増えている。1日の飛行回数が200回を超える地域もある。沖縄国際大への墜落事故のような大惨事を二度と起こしてはいけない。世界一危険な普天間基地の一日も早い閉鎖・返還を求めていく」と訴えた。
名護市瀬嵩(せたけ)に住む二見以北十区の会・渡具知智佳子さんは、「子どもたちの未来に軍事基地はいらない、この思いだけで9年間反対を訴え続けてきた。私たちは、いかなる案であろうと新しい軍事基地を造ることに反対している。日本政府のみなさん。基地はいりません。私たちの9年間の切実な思いをちゃんと受け止めて下さい」と声を振り絞って訴えた。
名護市汀間(てぃま)漁協長・勢頭弘敏さんは、「大浦湾はあらゆる魚の産卵・生息場所。サンゴや藻場を破壊したらどうなるか海人(うみんちゅ)が一番知っている」と訴えた。
女性代表として登壇した桑江テル子さんは、最初に反戦歌「艦砲ぬ喰ぇ残さー(カンポーヌクェーヌクサー)」の一節を歌い、「普天間基地を返せと言ったら世界に届く基地を辺野古に造れと脅している。整理・縮小を求めたら、グアムに移るから金を出せと言っている。なんという奴らだ! 県民はもう我慢できない。これ以上の基地を沖縄のどこにも造らせるわけにはいかない」と叫んだ。桑江さんの感動的な訴えに会場全体が一つになった。
米軍再編との非和解的激突
3・5沖縄県民大会は、日帝・小泉政権の新たな琉球処分攻撃とのぎりぎりの対決の中で、沖縄人民の「新基地絶対阻止」の強烈な意志をたたきつけた。稲嶺県知事は、10万人大決起の引き金を自ら引くことを恐怖し、最後まで県民大会参加を拒否した。しかし怒りのマグマの大爆発は、もはや誰も押しとどめることなどできない。
県民大会翌日の6日、安倍官房長官は、「地元合意を待たずに米軍再編最終報告を出す」と述べ、一切の修正拒否を政府として正式に表明した。4月冒頭に額賀防衛庁長官と麻生外相が訪米し、日米安保協(2プラス2)を開催して最終決着をはかる方向で米側との調整に入っている。
小泉は8日、自民党・山崎拓との会談の中で「譲歩はしない。政府案を譲歩すると新しい問題が起こる」と、シュワブ沿岸案を始めとする日米合意について一切修正しないと明言した。小泉は、あくまで沖縄の頭越しに、徹底的に強権的で問答無用のやり方を貫く腹を固めているのだ。絶対に許すことはできない。
いよいよ事態は、非和解的な激突段階に完全に入った。島ぐるみの怒りのマグマの爆発の中で、600日に及ぶ座り込みと海上戦を闘いぬき、沖合案を阻止した辺野古の闘いの地平は決定的だ。これをさらに発展させ闘いぬけば必ず勝利できる。そして、この攻防に最後的な決着をつける力は、真に闘う者の団結、基地労働者、自治労、教労を始めとする労働者階級の総決起にこそある。本土―沖縄を貫く闘いで、米軍再編―日米同盟再編を粉砕しよう! 辺野古崎への新基地建設を絶対阻止しよう!
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週刊『前進』(2238号2面1)(2006/03/20)
教基法改悪・改憲阻止闘争の先頭に
日教組第94回臨大へのアピール
〈非常事態宣言〉を発し30万組合員の総決起を
革共同教育労働者委員会
3月21日の日教組第94回臨時大会は、日教組本部の改憲推進への大転換を阻むかどうかのかかった歴史的決戦である。30万組合員の「教え子を再び戦場に送るな」の決意を真っ向から踏みにじる暴挙を許すわけにはいかない。自公両党は3月9日、教育基本法改悪案の今国会提出に合意した。教基法改悪阻止の非常事態宣言を発して闘うべき時だ。「日の丸・君が代」不起立闘争を闘う現場組合員の力で、日教組臨大を改悪教基法案・国民投票法案の国会提出阻止の総決起大会としてかちとり、3・31国会デモに総結集しよう。
処分恐れぬ不起立闘争が全国で拡大
06年の卒業式において、「10・23都教委通達」下の3年目の東京の闘いを先頭に全国の教育労働者が、昨年をも大きく上回る「日の丸・君が代」不起立闘争に立ち上がっている。
処分を恐れず職務命令への不服従を貫く教育労働者の陸続たる登場によって、「10・23通達」はまったく無力な紙切れと化した。戒告から減給、停職へと加重される処分も、定年後の生活の糧を奪う嘱託採用拒否も、教育労働者の誇りをかけた決起を押しとどめることはできない。クビをも覚悟して不起立を貫く教育労働者の登場は、都教委の処分恫喝をうち砕いた。
都教委は、都高教の連合執行部と結託して被処分者を孤立化させ、再発防止研修や強制異動でいじめぬいて、屈服を迫ろうとした。しかし、被処分者たちは都高教大会で「処分撤回闘争を組合の総力をあげて闘う」方針をもぎりとり、役員選挙に立候補して執行部の一角に代表を送り込んでいる。被処分者の闘いは、組合員の圧倒的支持を獲得し、連合執行部との二重権力状態を生み出している。
そして昨年来、不起立闘争は全国に拡大し、戦時下の「日の丸・君が代」闘争の新たな発展をつくり出している。全国の教育委員会は、「東京のようにだけはしたくない」と悲鳴をあげ、東京型の職務命令による一律的強制と不起立処分へと踏み込めないでいる。「東京を孤立させるな!」を合言葉とする不起立宣言・不起立闘争、40秒間の〈ストライキ〉闘争は、日教組本部が放棄して久しい〈全国統一闘争〉を現場組合員の手によってつくり出しているのだ。
処分覚悟の不起立闘争は、教基法10条が禁じた「不当支配」を都教委が働いていることを身をもって告発し、教基法改悪反対運動の全人民的高揚を切り開き、労働組合の戦争協力拒否闘争への檄(げき)にもなっている。職場抵抗闘争の復権は、行革・民営化、公務員制度改革への反撃の突破口でもある。教育労働者の闘いは、4大産別決戦の先頭で階級的労働運動再生を切り開いているのだ。
日教組解体攻撃と総力挙げて闘おう
日教組運動をとりまく状況を直視すれば、3・21臨大では、過去のどの大会にもまして、組織の総力を挙げて闘う態勢と方針が求められていることは明白だ。
日教組は過去に3回、「非常事態宣言」を発したことがある。政令201号公布に対する1948年7月の非常事態宣言、勤評全国実施に対して絶対反対の立場を確立した57年12月の第18回臨大、主任制攻撃に対して全国統一ストライキを決定した75年11月の第48回臨大だ。
日教組が組織の存亡をかけて闘うことではね返してきた攻撃が今、一斉に襲いかかってきている。何よりも教育基本法の改悪が目の前に迫っている。平和教育のよりどころとなってきた教育基本法が、戦争教育の強制と日教組解体の恐るべき武器へと180度転換しようとしているのだ。
公務員制度改革は、新たな〈政令201号〉攻撃である。公務員労働者から争議権を剥奪(はくだつ)した政令201号は、翌49年の定員法首切りと教員レッドパージの布石だった。同様に、今かけられている公務員制度改革は、能力主義で団結をバラバラに解体し、公務員を政府に忠実な聖職者としていく攻撃だ。
東京を皮切りに全国で導入されつつある教員評価制度と賃金反映は、新たな勤評攻撃だ。また主幹、総括教諭、首席・指導教諭など新たな職の設置と新級適用は、新たな主任制攻撃だ。
今国会に提出されようとしている国民投票法案は、公務員・教員の改憲反対運動を刑罰をもって禁止する改憲クーデター法だ。改憲攻撃の進展の中で、憲法教育も〈偏向教育〉として弾圧される。それは都教委による「内心の自由」の説明禁止、生徒の不起立を理由とする教育労働者の処分としてすでに始まっている。
「日の丸・君が代」強制は、起立・斉唱の率先垂範から生徒指導の強要にまでエスカレートしている。さらに4月からは教育行政の授業観察や副教材の事前検閲のもとで、「つくる会」教科書を教える授業、戦争賛美の教育が強制される。千葉では、小学生を駆り出して「テロリスト上陸」を想定した国民保護法の実働訓練が強行された。
これらの攻撃はすべて、日教組を解体することに照準を合わせている。日教組が反戦闘争の先頭に立ち、全国の学校で戦争教育を拒否して闘いぬいたら戦争教育を貫徹することなど到底できないと、政府・支配階級は恐れているのだ。
日教組が4度目の非常事態宣言を発して立ち上がるべき時が来た。全国の日教組組合員は、まさに今この時のために闘ってきたのである。日教組本部が闘う方針を打ち出せば、30万組合員が総力を挙げて立ち上がることは間違いない。そして闘えば、日教組解体攻撃をうち破って勝利することは必ずできるのだ。
先輩たちが血と汗を流して闘いぬいてきた地平を継承し発展させるのか、それを無と化してしまうのかということが、本臨大にかかっている。日教組は教基法改悪・改憲阻止へ非常事態宣言を発して立ち上がれ!
写真 「不起立闘争を拡大し、10・23通達にトドメを刺そう」と訴えてビラまき【3月10日 都立蒲田高校前】)
「平和基本法」方針にノーを
ところが日教組本部が提起しているのは、「教育基本法を読み生かす」運動であり、翼賛国会に「調査会を設置して幅広い論議を行うことを求める」という許しがたい方針だ。
さらに日教組本部は3・21臨大において、教基法改悪阻止闘争を放棄するばかりか、改憲攻撃に棹(さお)さす新たな路線転換に踏み出そうとしている。連合「1・19中執決定」の最も忠実な実践者となり、憲法改悪とそのための国民投票法制定に全面加担しようとしているのだ。日教組が改憲推進方針に大転向することを許してはならない。
第一に、日教組憲法論議対策委員会が2月に発表した「憲法論議に関する日教組の基本的な考え方(中間報告その2)」において、「平和基本法」制定方針を打ち出したことだ。臨大議案では「『中間報告その1、その2』をもとに職場討議をすすめる」ことが打ち出された。
連合本部は昨年7月、「7・14連合見解(案)」において、@9条を改憲して安全保障基本法を制定する、A9条改憲はあえて行わないが、安全保障基本法を制定して憲法解釈を変える――という二つの選択肢を示した。
これに対して連合傘下の14単産が意見を提出し、全国一般、全国ユニオン、私鉄総連などは両案とも反対した。全日本海員組合は全国港湾とともに「憲法改悪に反対する共同アピール」を発し、戦争協力拒否闘争と改憲反対闘争を呼びかけた。これらの単産の強い反対の前に、1月19日の連合中執は7・14見解を「三役見解にとどめる」と表明せざるを得なかった。
にもかかわらず、日教組の森越委員長は、組合員にひた隠しにして「A案賛成」の意見を提出した。
さらに日教組「中間報告その2」では、7・14連合見解が打ち出した「安全保障基本法」を「平和基本法」と言い換えて、日教組方針にしようとしている。あたかも自衛隊の段階的縮小のための法律のように打ち出そうとしているが、平和基本法の核心は、自衛権とその発動としての戦争を容認し、自衛隊を容認する点にある。憲法9条2項を自ら解体し、海外での武力行使、集団的自衛権行使を全面化するものだ。平和基本法制定方針とは「教え子を再び戦場に送るな」を投げ捨てる暴挙である。絶対に許すわけにはいかない。
国民投票法案推進を許すな
第二に、自公民3党の議員立法による国民投票法案を推進する方針だ。
臨大議案の「現時点での与党・国民投票法案については、制定に反対する」という言い草は、裏を返せば、民主党との協議による修正成立に賛成するということだ。これまた連合の1・19決定が国民投票法案について「民主党とも協議しながら具体的な対応を図っていく」としたのを忠実に実践するものだ。
国民投票法案は、発議即投票、一括投票、公務員・教員、外国人の反対運動規制、報道規制など、改憲をクーデター的に強行する意図に貫かれているが、最大の狙いは自治労・日教組の改憲反対運動封殺にある。
ところが日教組本部は、公務員・教員の反対運動規制はほとんど問題にしていないのだ。
もともと、公務員の「政治的行為の制限」を定めた国公法102条と地公法36条、人事院規則14―7自体、政府の施策への反対運動を弾圧する拡張解釈も可能な条文である。全逓組合員が1966年のメーデーで「ベトナム侵略に加担する佐藤内閣打倒」のプラカードを掲げて国公法違反とされた最高裁有罪判決は生きている。04年には『赤旗』号外を配布した社会保険事務所職員が33年ぶりに「国公法違反」で起訴された。国家公務員並みに刑罰を適用する地公法・教特法の改悪も狙われている。
公務員・教員の改憲反対運動規制に真っ向から反対しよう。権利は行使してこそ守られるものだ。文科省の顔色をうかがい「教基法改悪反対」を掲げることさえ忌避して、どうして改憲を阻止できるのか。
第三に、公務員制度改革に対して「連合『公共サービス・公務員制度のあり方に関する連合の考え方』によってとりくむ」とする全面屈服方針である。
連合の「考え方」は、公共サービスを民間・NPOに委ねる「新しい公共」論といい、「能力・業績主義に基づく人事制度」といい、「公務員の解雇規制は労基法なみにし、分限免職条項の活用を」という主張といい、総務省・財界の主張そのものだ。
「『考え方』によって取り組む」とは、評価制度と賃金反映、新職=新級を丸のみする行為だ。事実、臨大議案では「5原則・2要件確保」の文言も一掃され、評価制度導入に反対する方針はまったくない。
日教組の森越委員長は、「協調路線に変えて得をしたのは文科省だけではないか」という記者の質問に「路線転換して10年。そろそろ現場にも果実を返してくれよといいたいところだ」などと答えている(朝日新聞3・5付)。
文科省をパートナーとする教育改革の帰結は、「日の丸・君が代」強制を始めとした戦争教育であり、大多数の子どもたちを切り捨てる差別・選別教育の飛躍的強化であり、教育労働者への管理統制と多忙化の極限的強化である。にもかかわらず森越は、〈ブルジョアジーのための教育改革に協力してきたのだから、少しは見返りをよこせ〉と露骨に言い放っているのだ。
パートナー路線は、戦争教育の推進と引き換えに待遇改善を哀願する教育報国会路線に行き着いた。もはやこんな連中を一刻たりとも指導部の座にとどまらせておくわけにはいかない。
勤評闘争につづき労働運動の牽引を
戦後労働運動史上、教育労働者の闘いが労働運動全体を牽引(けんいん)する位置に立つのは、今が2度目だ。
1度目は、1956年愛媛に始まり59年初頭にかけて全国で闘われた勤評闘争(勤務評定導入反対闘争)である。それは、日帝の再軍備と「逆コース」と呼ばれた政治反動・教育反動の進行に対して、「勤評は戦争への一里塚」のスローガンのもとに、再び戦争教育の先兵となることを拒否する教育労働者の決起が大爆発したものであった。日教組本部の社共指導部の動揺や日和見主義を突き破って、現場組合員は自己解放をかけて闘いぬいたのだ。
全国の教育労働者は、108人の起訴を始めとするおびただしい弾圧と、計6万人を超える処分、地域反動や右翼テロにも屈せずに闘いぬいた。この闘いが勤評問題を全人民的政治課題へと押し上げ、警職法闘争をへて60年安保闘争を切り開く原動力となった。全国統一闘争として打ちぬかれた一斉休暇闘争は、公務員・公労協のストライキ闘争の先駆ともなった。
再軍備から安保改定にいたる1950年代後半過程が戦後革命期以来の歴史の分岐点だったことは疑いない。勤評闘争を導水路とする60年安保闘争の大爆発は、政府・支配階級に明文改憲を断念させ、日帝の戦後的あり方を規定するほど大きな位置を持ったのだ。
勤評闘争から50年。今、帝国主義各国が軍事力を振りかざして市場・資源の分割戦を繰り広げる新たな侵略戦争の時代が到来している。日本帝国主義はイラクに自衛隊を派兵し、さらに教育基本法改悪と新憲法制定をもって、いよいよ本格的に「戦争する国」となってアジアを勢力圏化しようとしている。
「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンに象徴される教育労働者の決意は、民同指導部の屈服や日共の「教師=聖職者」論のもとでも脈々と生き続けてきた。新たな戦争の時代に突入した今、教育労働者の闘争力は見事によみがえり、「日の丸・君が代」不起立闘争としてほとばしり出ている。今こそ、このスローガンをすべての教育労働者が行動に移そう。「日の丸・君が代」闘争を闘いぬき、教基法・改憲阻止闘争に組織の総力を挙げて立ち上がろうではないか。
被処分者を先頭に連合指導部打倒へ
勤評闘争において、「教育現場を守るため、一時教師の良心を殺しても事態を収拾しよう」として評定書を提出した愛媛の闘いは、無残な敗北に終わった。それに対して、日教組は「教育の権力支配を狙う勤評絶対反対」の立場を確立し、組織をかけて勤評闘争を闘うことで、労働組合として自己を確立した。組合員一人ひとりが闘いの鉄火の中で〈教師〉から「団結を最高の倫理とする」〈教育労働者〉への自己変革をかちとったのだ。
東京の被処分者は、以下のように訴えている。「処分はもっと重くなること必至です。近いうちに免職も来るでしょう。でも私は教員である限り不服従を貫くことを決めました。教師の名において教え子を戦場に送らぬように」(停職処分を受けた被処分者の11・6労働者集会でのアピール)。「私は今、教員の良心を、教育労働者の誇りを『不起立』というかたちで表しています」(停職処分を辞さずに4度目の不起立を貫いた被処分者)
クビをかけて闘う教育労働者の闘いが今、動労千葉を先頭とした国鉄1047名闘争と大合流し始めた。動労千葉は教育労働者の闘いに連帯して、「反合理化・運転保安確立」を掲げて春闘ストと安全運転闘争に突入した。教育労働者の闘いがあらゆる産別の労働者を獲得し始めている。
被処分者の群像こそが日教組だ。この被処分者の決意こそ日教組運動の魂であり、この決意をすべての教育労働者がわがものとすることで、闘う日教組をよみがえらせることができる。
被処分者は今こそ、不起立闘争の指導部にとどまらず、日教組運動の指導部として登場しよう。「日の丸・君が代」闘争を闘う勢力が連合指導部を打倒し、日教組を現場組合員の手に取り戻そう。
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週刊『前進』(2238号2面2)(2006/03/20)
卒業式の報告
不起立封じで式場外へ
卒業式予行で着席
関東B県の06年3月の卒業式では、これまでにない激しさで「日の丸・君が代」強制攻撃がかけられた。私の勤務している県立高校でも、校長は昨年出された県教委通知を根拠に、「妨害行動を行った場合は県教委に報告し、処分が出されることになる」と繰り返し発言し、職員会議の原案にない「日の丸・君が代」を強制してきた。今年は、式場内だけではなく玄関にも「日の丸」が掲げられることになった。
卒業式予行の中では、昨年まで省略されていた「君が代」斉唱が強制された。曲が流されると同時に私は着席したが、「あの先生また座っているよ」とささやく声が聞こえ、不起立の闘いも生徒たちには結構認知されているのだと、大いに励まされた。
卒業式当日、7時30分から校門前に立ち、生徒・保護者・同僚にビラを配った。毎年行っているので、「今年もやっているの」と声をかけてくれる生徒もいる。担任をしている生徒たちも受け取ってくれた。
8時30分、勤務に入り職員室に行くと、警備係になるよう指示され、今年は式場内に入ることができなくなった。
朝のホームルームで生徒たちには、前日の予行で「君が代」斉唱時に着席し、校門前でビラをまいていた理由、突然警備係になり卒業式に一緒に参列できなくなったことを話した。
怒りをこらえ、生徒たちが式場に移動して無人になった校舎内を巡回しながら、教員になったばかりの時のことを思い出した。沖縄の読谷高校の卒業式、生徒たちが泣きながら「日の丸」をドブに投げ捨てたというニュース、新米教員の私が子どもたちに対し、どのような態度をとるべきかを決める大きな出来事だった。知花昌一さんは、国体会場の「日の丸」を焼き捨てたことを大人としてのけじめだといわれたが、私にとってもその思いは同じである。だから新採用以来20年間「日の丸・君が代」と闘い続けているのだ。
93年4月、前任の学校の入学式で、無人の校庭に掲げられた「日の丸」を同僚と引き降ろし、県教委から「文書訓告処分」を受けた。不当処分を許さず、たくさんの人びとに支えられながら裁判闘争をやりきったことは人生の誇りとなった。
1980年の南朝鮮、光州蜂起の中で民衆が口ずさんだ歌に、「ヒザを折って生きるよりは 立ったままで死のうじゃないか」という節があるが、私は座右の銘にしている。教育労働者として2回目の処分を恐れず、戦争への道を絶対許さないこだわりを持って生き続けたいと思う。
(教育労働者 加藤祥一)
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週刊『前進』(2238号2面3)(2006/03/20)
2・17〜3・3
自治体非常勤職員 年収200万割り込む
人勧調査対象に中小含む/沖縄県の失業率7.9%に
●沖縄民放4社が指定機関を承諾 沖縄テレビ放送、琉球朝日放送、ラジオ沖縄、FM沖縄の沖縄民放4社が国民保護法に基づく「指定地方公共機関」の承諾書を県に提出。琉球放送では労使交渉が継続中。沖縄マスコミ各社の労組は「公的機関に言われるがままの警報の放送は報道機関として自殺行為だ」と批判。(2月17日)
●「正社員的パート」の賃金水準、8割程度以下が約半数 21世紀職業財団はパートタイム労働者実態調査の結果を発表した。賃金が8割に達しない場合は、公序良俗に反するという判例があるが、それに該当するものが約半数にのぼっている。(20日)
●JAM集計、要求水準7058円 金属の中小組合でつくるJAMが今春闘の要求状況を集計。平均賃上げ要求は7058円で、前年同期を930円上回っている。過去5年間で最も高い要求水準。(22日)
●人事院、比較対象に中小企業加える方針 人事院は民間企業の水準を参考に決めている国家公務員の給与について、来年度から比較調査対象に従業員100人未満の中小企業を加える方針を固めた。国家公務員と地方公務員の賃下げになる可能性が高い。(27日)
●非常勤職員、年収200万円割り込む 自治体で働く非常勤・嘱託職員の年収が200万円を割り込んだことが自治労の調査で分かった。(3月1日)=要旨別掲
●人事院、国家公務員の有給の休息時間を廃止 人事院は国家公務員に1日あたり30分間与えられている有給の休息時間を廃止し、無給の休憩時間に一本化するため人事院規則改正を発表。(2日)
●JCが26年ぶりに春闘総決起集会 IMF・JC(金属労協)は26年ぶりに東京の日本青年館で春闘中央総決起集会を開き、約1300人が参加。夕方に連合が明治公園で約9200人を集めて春闘総決起集会を開いた。(3日)
●賃上げ要求平均6688円/連合の第1次集計 連合は06春闘の賃上げ要求状況(第1回集計)をまとめた。組合員1人平均の引き上げを求める「平均賃金方式」の労組の賃上げ要求額は平均6688円(前年比963円増)。賃上げ要求率は2.29%(同0.31ポイント増)で、4年ぶりに2%を超えた。(3日)
●1月の完全失業率4.5% 総務省発表の労働力調査によると、1月の完全失業率は4.5%で、前月より0.1ポイント上昇した。厚労省発表の一般職業紹介状況によると、1月の有効求人倍率は前月と同水準の1.03倍だった。(3日)
●05年失業率、沖縄7.9% 総務省が発表した05年の都道府県別の完全失業率によると、沖縄県が最も高く7.9%だったのに対し、最低は福井県の2.7%で5ポイントを超える大きな格差。(3日)
自治労 第4回臨時・非常勤等職員のアンケート調査
・非常勤・嘱託職員の平均年収
01年 215万7千円
05年 187万6千円(−28万円)
・月収
01年 15万7千円
05年 14万1千円(−1万6千円)
・自治体での給与を「生活費の主たるもの」とする割合
01年 43.5%
05年 44.8%(+1.3ポイント)
・民間給与との比較
「高い」 8.5% 「安い」 27.5%
・不安・不満
@賃金が安い
A一時金や退職金などの手当がない
B雇い止め・解雇の不安
01年と比べると、雇い止め・解雇の不安がとくに高まっている。
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週刊『前進』(2238号3面1)(2006/03/20)
動労千葉 全線区で減速闘争へ
組合が闘わなかったら鉄路の安全は守れない
3・16〜18 旅客全面ストを配置
動労千葉は3月10日を期して全線区で安全運転闘争に立つ。また3月13日の幕張車両センターでの第1波ストと3月16〜18日の旅客全組合員を対象にしたストを構えている。動労千葉の06春闘は労働者階級の壮大な反転攻勢の突破口を切り開く。この闘いを全力で支え連帯し、動労千葉とともに06春闘に立とう。
10`ダウンで安全運転闘争
動労千葉は、06春闘決戦段階の闘いの配置として以下の方針を決定した。
@3月16〜18日に、旅客関係の全組合員を対象としたストライキを配置し、要求の解決を求める。A3月13日に、基地統廃合−組織破壊攻撃粉砕に向けて、幕張車両センターを対象とした06春闘第1波ストライキを配置する。B3月10〜18日スト終了時まで、全本線運転士を対象とした安全運転闘争を実施する。
また、今春闘の一大焦点となる安全運転闘争の戦術として、次の方針を打ち出した。@全線区を対象として、最高速度を10`ダウンする。A回復運転はしない。B構内については、制限速度を厳守する。C運転中危険と認めたときは必ず列車を止める、あるいは速度を落とす。D遅れは必ず報告する。E無線通告は、例外なく停車中に受ける。F無理な運転時分が設定されている区間、振動の激しい個所、運転上危険と思われる個所、車両故障等についてすべて組合に報告する。G体調不良の時は必ず当直助役に報告し、指導員の添乗を要請する。
これらの闘争方針は、安全無視のJR資本と全面対決する闘いだ。とりわけ「最高速度を10`ダウンする」とした安全運転闘争方針に、JR東日本は激甚な反応を示している。
東京−成田空港間を53分で走る成田エクスプレスは、規程上の最高速度130`で運転し続けなければ定時運行できないダイヤが組まれている。今回の安全運転行動は、特急に遅れが出ても、安全上、絶対譲ることのできない運転速度規制を労働組合が実力で資本に強制する闘いだ。
(写真 動労千葉の反合・運転保安への支持を訴える動労千葉を支援する会の労働者【3月7日 JR総武線市川駅北口】)
JR東当局との激突辞さず
これに対してJR東日本は、連日、千人の管理者を動員して運転室に乗り込ませ、闘いを圧殺しようと構えている。動労千葉組合員を職場からロックアウトすることさえ狙っている。これに呼応したJR総連カクマルが唾棄(だき)すべきスト破りとして立ち現れてくることもまた必至だ。
JRは尼崎事故、羽越線事故、伯備線事故と重大事故を立て続けに引き起こした。国鉄分割・民営化の矛盾は、安全の崩壊として爆発的に噴出している。
この現実に対してたたきつけられる動労千葉の安全運転闘争は、安全確保のために運転士が当然なすべき行動を誇りをもって貫こうということだ。だが、資本はそれを「会社への反逆」ととらえ、必死で抑え込みを図っている。さらにJR東日本は、3月18日のダイヤ改定で動労千葉の拠点をなす幕張車両センターの業務縮小を強行しようと策している。安全の解体を一層促進しても、動労千葉の組織破壊にのめり込む凶悪きわまる攻撃だ。
JRとの激突を辞さずに闘う動労千葉は、85、86年の国鉄分割・民営化反対ストライキの時と同じように、今回の闘いに一切をかける決断をした。それは、動労千葉が培ってきた強固な団結と、実践の中で鍛えられた階級的労働運動の路線があって可能になった。動労千葉は大幅賃上げ獲得の闘いと並び、組合の原点をなす反合・運転保安闘争に立ち返って、総力で闘いぬいている。
動労千葉が掲げる「闘いなくして安全なし」のスローガンは、労働者階級にとって絶対的な真理である。利潤追求に走る資本は、常に安全を犠牲にして合理化・効率化に突き進む。安全を守る闘いは、資本の絶えざる合理化との闘いだ。だからそれは、資本主義を否定する立場に立たない限り貫徹できない。連合・全労連支配下で既存の労働組合の多くが反合理化の具体的闘いはもとより、そのスローガンさえ投げ捨てたのは、反合理化闘争が資本と真っ向から激突する闘いになるからだ。
資本は合理化をとおしてどこまでも搾取を強めつつ、労組解体の攻撃を仕掛けてくる。反合闘争は、資本による労働者への侵害に対する命がけの抵抗であり、資本と直接激突しながら労働者の団結を守り、強化する闘いだ。またそれは、労働者による資本への侵害として闘われる。
今まさに労働組合に問われているのは、こうした闘いを全力で貫けるか否かだ。資本が直接の利潤を生まない安全投資を怠るのは、許しがたいことだが資本主義のもとでは必然的なことだ。だから、口先でいくら資本を非難しても問題は何も解決しない。
ところが上村革同支配下の国労西日本本部は、107人の命を奪った尼崎事故に対して、JR連合やJR総連と一体となってJRの責任を免罪し、「労使安全会議」を率先推進した。今や彼らは「労使の信頼なしに安全なし」とまで言い放っているありさまだ。
チャレンジ一派が主導する国労東日本本部も、「JR東日本『ニューフロンティア21計画』への国労の検証と提言」で「責任追及よりも事故原因の解明を優先する安全第一の企業文化を構築する」と述べている。これはJR総連の言い分とうり二つだ。JR総連カクマルは、事故が起きるたびにその責任を労働者に転嫁し、資本との結託を維持してきた。チャレンジ一派もこれと同様、資本の責任は追及しないと言い始めたのだ。こんなことでどうして組合員の命が守れるのか!
労働組合の闘いのみが資本に安全を強制できる。このことを真っ向から見据えて、動労千葉は反合・運転保安春闘に立ち上がった。
1047名闘争勝利へ展望
この闘いは、奥田・日本経団連による春闘解体攻撃と、それに屈した連合・全労連指導部の闘争抑圧を打ち破り、労働者階級の壮大な決起を押し開く闘いだ。
小泉政権のもとで貧富の差は拡大し、労働者は徹底した無権利化を強いられている。続発する労災や大事故、過労死は、労働者の命をないがしろにする資本主義の本性をあらわにした。こうした現実への労働者の怒りは、動労千葉の06春闘を機に必ず噴出してくるだろう。戦争・改憲・大民営化に突き進む小泉=奥田への反撃の突破口は、今まさに開かれたのだ。
国鉄闘争は2・16集会で被解雇者1047名の統一陣形を形成し、新たな闘いに踏み出した。その勝利にとって必要なのは、反合・運転保安春闘を貫く動労千葉のように、解雇撤回闘争とJR本体の闘いを緊密に結合させて闘うことだ。
だが、安全確立の闘いを投げ捨てたチャレンジや上村革同ら裏切り者たちは、解雇撤回闘争をめぐっても「政治的全面的解決」の名で1047名全体を敗北の泥沼に引き込もうと狙っている。日共中央や全労連内の一部勢力も、1047名陣形から動労千葉を排除しようと策している。いったい、反合・運転保安闘争を闘う動労千葉を排除して、今、どのような「国鉄闘争」が成り立つのか!
だが国鉄闘争の力強い発展は彼らの敵対をのりこえて進む。動労千葉の反合・運転保安春闘はその突破口を開いている。渾身(こんしん)の決起を貫く動労千葉を支え連帯し、ともに職場から06春闘を闘おう。
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週刊『前進』(2238号3面2)(2006/03/20)
福嶋同志は無実だ
3・3 デッチあげ判決徹底弾劾
3月3日、東京地裁刑事第3部・服部悟裁判長は、福嶋昌男同志に対して、実刑12年の重刑判決を下した。福嶋同志は無実である。1986年の迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾戦闘には一切関与していない。「共犯」とされた須賀武敏同志、十亀弘史同志、板垣宏同志は2004年3月25日、東京地裁で無罪判決をかちとっている。ところが服部裁判長は、福嶋同志を両戦闘(ロケット弾の発射、爆発物取締罰則1条)の「共謀共同正犯」にデッチあげ、検察官の求刑どおりの重刑を宣告したのである。極悪反革命判決であり、怒りで全身が震えんばかりである。
福嶋同志を先頭に、傍聴席を埋め尽くし、廊下にまであふれ出していた友人、支援者、同志たちが、服部裁判長を声の限りに弾劾した。これに対し、警視庁公安部の私服刑事20数人が法廷の廊下に配備され、服部を防衛するために不当弾圧を策動していた。
こんなものは「判決」でも何でもない。日帝・服部が、革共同の前進に階級的憎悪をつのらせ、両戦闘への報復の意思をもって打ち下ろした国家テロそのものである。断じて許すな。
体制的危機にのたうつ日帝は、戦争と改憲、民営化−労組破壊攻撃を激化させ、治安体制を強権的に確立しようとしている。改憲阻止闘争や思想・言論そのものを弾圧するために共謀罪と国民投票法案の成立が狙われている。さらに、刑法・刑訴法の改悪、裁判員制度の導入で、戦後司法の解体、基本的人権保障の解体、帝国主義国家防衛のための治安維持を最優先する司法が一挙に進んでいる。福嶋同志へのデッチあげ有罪判決は、こうした攻撃として加えられた凶暴極まりない弾圧である。
1986年、米軍横田基地(4・15)と迎賓館(5・4)に対するロケット弾戦闘は、中曽根首相(当時)の国鉄分割・民営化、三里塚2期工事強行、「戦後政治の総決算」攻撃に対する怒りの反撃であった。レーガンやサッチャーら帝国主義首脳が集まっていた、東京サミット会場である迎賓館に打ち込まれたロケット弾に大打撃を受けた国家権力は、直ちに「5・7宣言」を発し、「実行犯の逮捕」と「革共同と革命軍の壊滅」の弾圧に打って出た。
そして翌87年に、須賀・十亀・板垣の3同志がデッチあげ逮捕され、同時に福嶋同志がデッチあげ指名手配された。1993年に逮捕された福嶋同志は、それから12年間にわたる超長期の勾留が強制された。
その間、裁判も12年間の長期に及んだ。検察官のデッチあげは、1986年に岩手借家から不当に押収された「メモ」を使ったものだ。「メモ」は両戦闘のことは一切記載していない上、断片的なもので、いつ、だれが、どういう目的で書いたものか一切不明である。それを検事は、「飛距離計算」や「黒色火薬の製造」や「発射薬室の設計」メモだと勝手に決めつけ、その「メモ」を書いたのは福嶋同志だから、福嶋同志は、両戦闘の「共謀共同正犯」だというデタラメなストーリーをねつ造したのだ。
裁判をとおしてその虚構は完全に崩壊した。そもそも「メモ」は両戦闘とは無関係である上、福嶋同志は「メモ」を書いていない。
ところが、判決は、検察官のストーリーにいかに矛盾や飛躍があろうと、虚構が崩壊していようとおかまいなしに、強引に福嶋同志を有罪と決めつけたのだ。両戦闘の爆発に対して、あらん限りの悪罵(あくば)を投げつけ、さらには「迎賓館の近くには東宮御所があった」「米軍基地では200b先に弾薬庫があった」から「命中していたら大惨事だった」などと、起きてもいない「事態」まで、有罪・重刑の根拠にしている。さらには福嶋同志が不屈に裁判を闘ったことを非難して、それをも有罪・重刑の理由にしているのだ。ふざけるな! 無実の福嶋同志が、徹底的にデッチあげと闘うのは当然ではないか。
判決直後、弁護団は即刻控訴した。同時に保釈請求し「今直ちに保釈しろ」と不退転で服部に迫った。こうして福嶋同志は午後6時釈放をかちとった。
福嶋同志と弁護団は、弁護士会館で行われていた判決弾劾集会に合流した。
結集していた多くの支援者に対して、4人の弁護人は服部裁判長のデッチあげ判決を強く弾劾した。「有罪とする証拠は一切ない。判決の理由に合理性はない。指紋鑑定も筆跡鑑定も何の客観性も科学性もない恣意(しい)的なものだ。いいかげんな検事側の鑑定を全面的に認め、弁護側の石川九楊さんの筆跡鑑定を理由もなく無視した不公正な判決だ。なんとしても無罪判決をかちとりたかったので、残念な限りであるが、今ふつふつと新たなファイトがわいてきた。やれることは何でもやって控訴審で勝利しましょう」
最後に福嶋同志が「私は無実だ。服部の判決は検事論告通りのデッチあげで、怒りでいっぱいです。控訴審で絶対逆転させます」と力強く決意を表明した。大きな拍手が巻き起こった。
われわれは、福嶋同志へのデッチあげ有罪判決を断じて許さない。福嶋同志・弁護団と一体となって怒りを猛爆発させ、極悪デッチあげ判決に対する大反撃に打って出よう。必ず勝利しよう。
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週刊『前進』(2238号3面3)(2006/03/20)
3・5沖縄 “怒りのマグマ爆発”
(写真 3万5千人が結集した3・5沖縄県民大会【宜野湾市】)
3万5千人を結集し、95年10・21県民大会以来の大高揚を実現した3・5沖縄県民大会。日米政府に対する「普天間即時閉鎖・辺野古沿岸案阻止」の意思表示の場として3・5大結集運動が展開された。その運動を担った辺野古で闘う青年たちの闘い、大会後の参加者からの意見・感想を紹介します。(編集局)
辺野古青年が組織化に全力
辺野古のテント村で海上阻止戦を闘い、今も座り込みを続けている青年たちが「めざせ10万人!3・5県民総決起大会!」のビラを4万枚作った。名護市内の全戸に配布し、さらに宜野座村へも配布を拡大。テント村の宣伝カーは名護市内から本部(もとぶ)町へ、北部山原(やんばる)を駆けめぐってビラを手渡し、3・5参加を呼びかけた。辺野古の座り込みに参加した人たちが帰りにビラを持ち帰って地元で知人などに配る。こうしてビラは県下全域に届けられた。
青年たちは4日午後には名護市為又(びーまた)の6車線の交差点で街頭宣伝を展開した。赤信号で止まる車1台1台のドライバーにビラを渡していく。
マイクで青年が呼びかける。「僕たちは辺野古から来ました。辺野古では現在も基地建設を止めるための座り込みが続いています。1995年の少女暴行事件の時、県民大会には宮古・八重山を合わせて10万人が集まり、基地撤去を願いました。沿岸案を止めるために、いま一度、10万人大会を宜野湾海浜公園で行いましょう。今こそ僕たちの手でこの状況を変える時です。10万といわず30万人の集会を行いましょう」
2時間弱で2000枚のビラを配った。こうして4万枚のビラを3・5県民大会前にまききった。
沖縄労組交流センターも3・5大結集運動の先頭に立って闘った。南から北まで沖縄県下の市町村役場の自治体労働者に「3月5日、県民大会に集まろう!」と呼びかけるビラまきを展開した。ビラは訴える。「沖縄をなめ切って、札束でほほをたたけば基地も戦争も押しつけられると思っている政府に対して、いま必要なのは、労働者一人ひとりの直接行動です。3月5日の成功に沖縄の未来がかかっています」
さらに沖縄労組交流センターは3日、キャンプ瑞慶覧(ずけらん)の四つのゲートでビラをまき、「基地労働者大量解雇と労組破壊の米軍再編を許すな!」と全駐労組合員に、団結を固め、米軍再編反対の先頭に立とうと呼びかけた。
(写真 家族ぐるみで参加した自治労組合員)
参加者の怒りの声と決意
◎自治労沖縄/組合員 沖縄でぜひ米軍再編を止めて、全国で吹き荒れる米軍再編も止めて、日本を戦場にさせない、戦争をする国にさせない。沖縄も力強く取り組んでいきます。沖縄の歴史は、一番危機だという時に一番動いた。米軍統治下の復帰闘争も、95年の時もそうだった。だから私たちは危機を、脅威を自分たちの力で受けとめて跳ね返す。
◎読谷村/女性 3万5千人は成功かなと。でも願わくは稲嶺知事が“おれたちも参加すればよかった”と後悔するぐらいの人数が集まっていればよかったのに。(95年県民大会から)10年たって半歩も進まないで一歩後退ぐらいかと思うけれど、それでも変わらずやるってことなんだよね。でも、きょうは楽しかった。
◎千葉/青年労働者 住民の発言は気持ちがこもっていて真実だと思った。誰かが「反対のための反対ではない。話し合いを」と言ったけれど、私は反対のための反対の声を上げている人間なんで、戦争のための基地は全部反対。地球上から全部の基地をなくしたい。あすは辺野古に行きます。
◎名護/女性 きょうは大成功。宣伝カーで回ってもすごい反応がよかった。大学生とかミュージシャンとかたくさんの人たちがどんどん新たにかかわってきている。沖縄の状況が変わっていると感じます。5万人は絶対集めたいっていう思いがあって、これからみんなの思いをつなげて、島中一緒になって、世界を変えていきたい。変わりますよ! 変えてみせます。
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週刊『前進』(2238号3面4)(2006/03/20)
すべての基地をなくそう 3・5沖縄県民大会
◆中村文子さん(沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会) 基地は諸悪の根源です。その諸悪の根源を子孫に残すわけにはいかない。
私たちの少女のころ、山も海も川もあり、田んぼもあって、その自然の恵みを受けて生きてきたんです。基地にされたところを見るたびに許せないと思うんです。基地は人殺しの練習をする所でしょ。これは子孫に残してはいけない。
もう一つ、私は戦争中に教え子をたくさん、鉄血勤皇隊や女子学徒隊で亡くした。だから基地をなくして、胸を張ってあの世に行きたい。でないとあの子たちに迎えてもらえない。基地をなくさないとあの世に行けないんです。
経験したものを生かすのはこれからですよ。頑張りましょう。
◆謝花悦子さん(伊江島・わびあいの里) 人間のすべてが幸せを願っていると思うんです。幸せをつくるには命があり、平和があり、健康がありですよね。今はそれどころじゃない。戦争は人間がやるものですよ。人間が平和をつくる。戦争ができない人間、平和をつくる人間、その結集だと思います。
沖縄は島ぐるみ闘争ですべてをかちとってきました。安保の時代からね。だからそれを誰がさせたか。日本の国がさせたんです。日本の国民が、沖縄県民より先に立ち上がってもらわないといけないと私たちは思っております。
きょうも皆さん言われましたが、琉球王国、平和の国、500年間武器がなかった。そこを日本の国民は勉強してもらいたい。今の状況は日本の国民の力が必要です。誰が日本政府をつくったか。国民がつくったものであると思います。だから、ぜひ力を貸してほしい。その責任が日本の国民にはあると思います。
◆平良修さん(牧師) きょうの集まりは、まだ怒りが弱いと思います。(集会進行など)ステージでは年寄りがでしゃばらないで、もっと次の世代にチャンスを与えないとだめだと思いましたね。
また本格的に怒らなきゃならない時が迫っているのかもしれません。沖縄の怒りは、こんなものじゃすまないはずですね。
今も辺野古にずっと座り込んでいます。月・水・金が私の出勤日です。
◆山内徳信さん(3・5沖縄県民総決起大会共同代表) きょうの大会は、成功裏に終わりました。沖縄県民がいかに沿岸案に反対しておるかということを、きょうの大会をとおして、政府の関係者にもまじめに受けとめてもらいたい。そうしないと、ほんとに沖縄のマグマは爆発しますよ。
国防とか基地問題は、政府の専管事項だと言っていますが、そんなことはわかりきった話です。
しかし、全国の米軍基地の75%も沖縄に押しつけるという理不尽さ、やりたい放題。こんなことは沖縄県民は、日本国民は、許さんと言っているんですよ。許さんと言っているのが正しいのであって、何でも政府の言うことをきけというのは、昔の話です。
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週刊『前進』(2238号4面1)(2006/03/20)
3・26三里塚に大結集を
トンネル着工=北延伸粉砕へ
青年労働者・学生に訴える
3・26三里塚全国総決起集会が目前に迫った。3・26集会は、暫定滑走路北延伸の今夏着工を阻止する総決起集会である。革共同は三里塚闘争の新たな取り組みを確認し、全国の労働者人民、とりわけ青年労働者と学生に決起を呼びかけている。この集会の前後には現地調査・援農(要項別掲)も企画されている。40年に及ぶ三里塚闘争は、革命に向かってたゆまず進むわれわれの根拠地である。3・26三里塚に大結集し、北延伸攻撃を粉砕して闘争拠点を守り、小泉政権打倒・改憲攻撃粉砕の突破口を切り開こう。
今夏が着工の最終リミット
日帝・小泉内閣・国交省は、この夏にも暫定滑走路北延伸の着工を強行しようとしている。この攻撃は第一に、戦後日本階級闘争における最大の闘争拠点をつぶし、改憲と戦争のための国造りを強行することを狙いとしている。
三里塚闘争は歴史的に日帝の治安問題として位置づけられてきた。日帝は階級的反動に踏み切る時には必ず三里塚に向かって反革命的に突進した(80年代中期国鉄分割民営化と中曽根反動、90年天皇決戦)。今回の北延伸の着工は小泉内閣の有事法制・改憲攻撃と軌を一にしている。米軍再編、名護新基地をめぐる沖縄闘争圧殺攻撃、日本経団連・奥田構想による労働組合破壊攻撃と一体の攻撃としてかけられている。
北延伸は第二に、今や限界に達した暫定滑走路の打開を図る最後の手段であり、夏の着工はぎりぎりのタイムリミットである。
成田空港2本目の平行滑走路は、闘争によって用地が取得できず行き詰まっている。国交省は、その打開策として、未買収地を避けて長さを320b短縮し、北に800bずらした暫定滑走路工事を強行し、02年に開港させた。しかし、この滑走路からジャンボ機は飛行できず、運用上の制約から増便もできないという限界にぶち当たっている。
他方、この成田空港建設の遅れの中で羽田空港は09年に新D滑走路を完成させ、国際化に向かっている。これは民営化した成田の経営に重大な打撃となる。成田空港は09年までに暫定滑走路をジャンボ機が発着できるように整備することが絶対的課題となった。
そして、この期限をめぐる最大の難関が空港北側を東西に横断する国道51号線のトンネル化である。通常の工事手順では09年供用に間に合わず、北延伸のための国交大臣の認可手続きを待たず、工区を分割し着工を急がざるをえないのだ(本紙2236号赤坂論文参照)。
また日帝・国交省と成田空港株式会社は、滑走路の延長とともにジャンボ機の飛行にとって不可欠な新誘導路建設計画を、東峰地区の大反対を押し切って強行しようとしている。さらに、滑走路北端先では進入灯用地を確保するために、成田市の一般廃棄物最終処分場の違法転用を策動しており、これをめぐる闘争が激突局面を迎えている。
北延伸とは、暫定滑走路を北に延ばすことで2500bとし、民家上空40bでジャンボを飛ばすという殺人的暴挙だ。こうして敷地内農家を追い出し、破綻(はたん)した平行滑走路の復活をなんとか図ろうとする攻撃である。空港完成を閉ざされた日帝・国交省・成田空港会社にとってはこれ以外に道はない。
日帝追いつめた40年の闘い
三里塚では、農民の実力闘争が日帝の国家政策を40年間、阻止・粉砕している。日帝は、71年の強制代執行以来の頑強な抵抗にあい、いまだ成田空港を完成できないばかりか、追いつめられたあげくに強行した暫定滑走路の欠陥によって空港自体が立ちゆかなくなっている。民営化がこの危機を一層促進している。三里塚は、帝国主義間争闘戦とアジア諸国との空港建設競争において日帝に歴史的敗北を強制している。
この三里塚闘争の勝利を切り開いたものは、帝国主義の国策には絶対に屈しない農民の実力闘争である。この農民闘争は労働者人民を吸引し、労農連帯を打ち立てた。その人民的正義が革命的武装闘争を生み発展させ、日本階級闘争の戦闘性を確固として打ち立てたのである。(71年強制代執行阻止決戦、78年1期開港阻止決戦、86年2期着工阻止決戦、88年強制収用粉砕の闘い)
これによって三里塚では、日帝の支配・統治が無力化した状況がつくられている。すでに土地収用法は三里塚では機能しない。これは、戦後の人民的権利をめぐる闘いの一大到達地平である。革命的共産主義運動が切り開き、発展させ、今日においても生き生きと続いている非妥協・不屈の闘争の成果である。
日帝・小泉の北延伸攻撃に込めた狙いは、この労農連帯を基底に置く不屈の実力闘争拠点の解体である。
改憲と戦争を阻む人民の砦
三里塚闘争は反戦・反基地闘争の砦(とりで)である。三里塚は、ベトナム戦争下の羽田の現実を見て、当初から軍事空港建設反対を掲げて闘い、開港後は空港の軍事使用に反対して闘ってきた。自衛隊のイラク派兵で強まる成田からの出兵の動きに、この反戦闘争の正しさは現実のものとなった。
だが日帝にとって成田空港の軍事化は簡単ではない。民間空港の軍事化は有事法制への決定的踏み込みを意味するが、これに抗して4大産別を始め労働者は必ず立ち上がる。三里塚闘争はこうした闘う労働者と連帯する反戦闘争である。
自衛権、自衛軍を明記し人民の権利を一切剥奪(はくだつ)して戦争国家とするのが改憲だ。これは反戦・反権力の根拠地としての三里塚と決定的に対立する。今夏の三里塚攻防は改憲阻止決戦と一体である。
人民が三里塚という闘争拠点を確保していることの意義は絶大である。日帝の凶悪な攻撃に敢然と対決し、不屈に闘い勝利し続ける三里塚は、日帝の改憲と戦争の前に立ちはだかる偉大な闘争拠点だ。血盟にかけて反対同盟農民と固く連帯し、暫定滑走路北延伸攻撃を粉砕しよう。
3・26は、三里塚闘争の新たな出発点である。北延伸攻撃を粉砕する闘いの第一歩であり、同時に改憲決戦と固く一体である。
革共同は全国の労働者人民、とりわけ青年労働者・学生に三里塚決起を呼びかける。3・26現地闘争に決起しよう。これを前後する現地行動に決起し、新たな三里塚闘争を闘いとろう。
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週刊『前進』(2238号4面2)(2006/03/20)
反対同盟からアピール
決戦の3・26三里塚へ(上)
闘争40年の真価を 事務局長 北原鉱治さん
三里塚闘争は40年目を迎えた。1966年の空港閣議決定、1967年10月の空港外郭測量阻止闘争に始まる闘争の歴史は激闘の数々だったが、全国の人びとの協力を得て三里塚は闘い続けており、いまだ空港を完成させていない。
この40年、日本は大きく変わった。何よりも、侵略戦争は二度としないと誓ったはずの痛苦の反省を覆そうという動きが公然化している。
1月28日には21年ぶりに三里塚第一公園で「イラク出兵阻止」の集会とデモを闘った。85年の10・20三里塚十字路の闘いを想起して感無量だったが、成田が自衛隊、米軍の恒常的基地にされる時代が目の前に来ている現在、反戦の砦(とりで)・三里塚の責任は重大だと自覚している。
現地の闘いをめぐって状況は緊迫している。小泉政府・空港会社による暫定滑走路の北延伸工事着工が具体化しているのだ。まず、最も難工事とされる国道51号線のトンネル工事がもくろまれている。
また、新誘導路の予定地とされる場所には「東峰の森」と呼ばれる生活に密着した森がある。この森を空港会社は3度にわたって「防音林、景観林として整備する」と部落に約束したにもかかわらず、それを反故(ほご)にして切り倒そうと狙っている。
さらに、北延伸計画の進入灯予定地に成田市の一般廃棄物処理場であるクリーンパークが存在しており、これを違法に埋め立ててしまおうというのが空港会社と成田市の策動だ。
われわれは、でたらめ極まりない北延伸工事を今こそ声を大きくして弾劾しなければならない。すでに現在、1年365日、朝6時から夜11時まで、ジェット機の大騒音が東峰部落の農家家族を苦しめている。この上さらにジャンボを飛ばすというのだ。
反対同盟は3・26をもって国家権力との新たな決戦に入る決意を固めている。特に若い人たちの参加を強く呼びかける。権力を揺るがすほどの闘いがこの日本にあるという現実を、自分の目で確かめてほしい。ここに時代を変える力がある。
公団の談合許せぬ 敷地内 市東孝雄さん
羽田空港が拡張されると飛行機が木更津上空から下総の方を通ることになるが、堂本千葉県知事は国に対しそのことで「騒音がひどくなる」と抗議している。しかしこの三里塚において、今現に島村さんとこの頭上40bに飛ばしておいて、またうちに対してもジェットブラストを吹き付けておいて、一体どういうつもりだ、と言いたい。
今は民主主義と言われているが、弱い者は一層疎外され痛めつけられ、権力はますます横暴にのさばっている。この三里塚の空港建設こそいい例ではないか。中型機をがんがん飛ばして、出ていかないなら今度はジャンボを飛ばせる滑走路を造ってやる、こんな攻撃に負けるわけにはいかない。
空港公団の談合問題で有罪判決が出た。公団やそれを引き継いだ会社は「反対派にやられるから」といいわけをしながら、秘密裏にあくどい利益追求をやってきた。今回の判決も一部の者に罪をかぶせての「トカゲのしっぽ切り」ではないかと疑われる。巨悪はもっともっと隠れているはずだ。空港は一部の業者を潤わせただろうが、しかし地元の産業をちゃんと守り発展させようなどということはこれっぽっちも考えてはいない。
今の若者は、うまいことやって大金を稼ぐというホリエモンの生き方にあこがれをもつ人が多いと聞いている。われわれ古い人間からすると「時代が違う?」とも思うが、その一言で片付けるわけにもいかない。とりあえず「三里塚に来て草取りやってみよう」と言いたい(笑)。もちろん農家だけではないが、額に汗して働くことはとても重要で、生活の基本だ。
そして三里塚は権力と日常的に闘っている現場だ。自分にとっては、この地で生活し闘っていることが特別なことではなく、ごく自然なことだ。そういうことを肌身に感じて知ってもらうために、日ごろ土をいじることもないような若い人たちも、今度の3・26現地集会とそれを前後する現地での企画にぜひ参加してほしいと思います。いっしょに闘いましょう。
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週刊『前進』(2238号4面3)(2006/03/20)
現調・援農に参加しよう
■3月25日(土)
@現地調査
午後1時〜5時
三里塚闘争の歴史と現在を知るために、天神峰・東峰はじめ空港周辺の闘いの現場を案内し調査します。
(12時30分、京成成田駅改札前集合。車で来られる人は1時に天神峰の市東さん宅へ)
A反対同盟との交流会
午後7時〜9時
(交流会のみ参加の人は午後6時、京成成田駅改札前集合。車で来られる人は6時30分に天神峰の市東さん宅へ)
■3月26日(日)
全国総決起集会
(1面に要項)
■3月27日(月)
援農
早朝から夕方まで、反対同盟宅で農作業を手伝います。
★用意する物 作業着(上着、ズボン)、軍手、タオル、運動靴または地下たび、着替え
申し込みは、3月23日(木)までに三里塚現地闘争本部へ。
(写真は市東さん宅に立つ反対同盟の看板)
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週刊『前進』(2238号4面4)(2006/03/20)
関実が三里塚講座
葉山弁護士が講演
3・26に総力結集誓う
2月24日、大阪市内において三里塚決戦勝利関西実行委員会の主催による第12回三里塚公開講座が行われました。今回は反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が「こんな不法が許せるか!北延伸工事と現闘裁判」と題して講演を行いました。(写真)
関西実行委員会の加辺永吉世話人が開会のあいさつを行い、葉山弁護士が登壇しました。最初に「三里塚闘争は全国住民運動の砦。もし台湾海峡や朝鮮半島を巡って米軍と共同で侵略行動をとることになれば、50万人の米軍将兵が成田空港を拠点に飛来する」と三里塚闘争の今日的意義を強調しました。
そして暫定滑走路の北側延伸工事の目的は南側の用地買収にあること、また空港会社が現闘本部取り壊しのための裁判を仕掛けてきたのは「その北側にある市東孝雄さんの農地の耕作権を奪い取るためである」と明らかにしました。葉山弁護士はさらに、暫定滑走路の危険性を過去の事故を例に引いて具体的に説明し、「人民大衆の闘いで北延伸を破産に追い込もう」と3月26日の三里塚現地闘争への結集を呼びかけました。
主催者を代表してあいさつにたった関西実行委員会の永井満代表は、「耐震偽装やライブドア事件など、国家権力が法律をないがしろにして、社会をバラバラに破壊している。こうした時代に、権力に一度もひざを屈したことのない反対同盟の闘いこそ重要。各地で大小の三里塚集会を開いてください」と呼びかけました。
最後に関西実行委員会の山本善偉世話人が「戦前のわれわれの過ちをくい止めることができるのは三里塚だとつくづく実感した。3月26日は総力を結集して三里塚に行きましょう」と集会を締めくくりました。
(神戸・片岡亮介)
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週刊『前進』(2238号4面5)(2006/03/20)
解同全国連 第15回大会を開催
部落解放同盟全国連合会(解同全国連)第15回全国大会が3月5日に兵庫県の西宮市民会館で、3月6日に東大阪市の荒本人権文化センターで開かれ、全国連同盟員、連帯して闘う労働者・学生ら1100人が全国から集まった。(写真)
大会は、大阪・寝屋川弾圧に対する完全勝利、兵庫・播州赤穂支部の加盟など、05年の闘いの前進と勝利を確認し、戦時下の部落解放運動の方針として、差別糾弾闘争の本格的実践を基軸とする3大闘争(狭山―差別糾弾闘争、生活要求闘争、階級的共同闘争)の推進を打ち出した。
小泉政権は戦争と改憲、民営化と労組破壊の攻撃を激化させ、部落差別を洪水のようにあふれさせ、部落民の生活を徹底破壊している。労働者人民は解同全国連とともに部落解放・日帝打倒まで闘おう。石川一雄さんと連帯し、狭山第3次再審闘争の勝利をかけて、5・21狭山中央闘争に総結集しよう。(詳報次号)
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週刊『前進』(2238号4面6)(2006/03/20)
公安調査庁を撃退
スパイ化攻撃粉砕の勝利
公安調査庁によるわが革共同に対する不当きわまりない攻撃が行われている。本紙2231号では大阪のタクシー労働者の同志に対する公安調査庁のスパイ化攻撃に対して、原則的な組織活動で撃退した闘いを報道した。会社の上司をつうじて接触を図ってくる、それが失敗すると乗客を装って会話を試みるなどの卑劣な攻撃に対して、終始戦闘的にきっぱりと拒絶する。こうした態度に敵はまったく1ミリも踏み込んでくることができなかったのである。
この闘いに続く重大な勝利がかちとられた。接近してきた公調職員を写真を撮って撃退するという大きな勝利だ。
この事態は、A同志がある空港を利用し、帰省しようとしていた際に起こった。以前にもそこで公調に声をかけられたことのあるA同志は、絶えず用心を怠らず、構えていた。空港待合室のイスに座ってテレビを見ていると、後ろから声をかけられた。「お久しぶりです。少し時間をいただけませんか」という声が斜め後ろからした。「来たな」と思って振り向く前にカバンの中からカメラを取り出し、立ち上がってカメラを向けた(写真A)。やはり以前声をかけてきた公調分子だ。相手は驚き慌ててA同志のカメラのレンズをふさいで押し合いになった。
「この前撮ったじゃないですか。冷静になって話を聞いてください」などと哀願するが、「うるせえ。手を離せ」と叫んでもみ合いになった。ここで、この男は、ぱっと身を翻して逃げようとしたので、A同志はこれを追いかけながら、「待て。ふざけたまねをしやがって」と再びカメラを向け、今度はきちんと撮った(B)。この男は、うろたえ、はいつくばるように小走りに逃げていった(C)。完全に撃退したのだ。
この公調の男は以前にも同じ空港でA同志が座っているところに寄ってきて、「ちょっといいですか」と声をかけてきた。不審に思って「おたくどちらですか」と聞くと、答えないので、「公調か」とただすと、「違います」と言う。「大阪府警か」と聞くと、「そういうことは言うなと言われている」と、語るに落ちる答えが返ってきた。
A同志は、「とっとと消えろ」と言ったが、動かないので、インスタントカメラを男に向けた。それを見て、慌てて男は逃げ去った。
今回、再びこの公調分子がA同志の前に姿を現したのは、昨秋の写真が『前進』紙上などに暴露されなかったので、まだ接近する余地があるのではないかと一縷(いちる)の望みを託し、「ダメモトでも」という浅はかなもくろみであった。だが、A同志の怒りを込めた反撃の闘いによって、公安調査庁の重なる策動はしたたかに打ち据えられたのである。
公安調査庁よ。わが革共同のメンバーに対して接近してくるなどという不埒(ふらち)なことを策動するなら、どういうことになるか思い知るがよい。
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週刊『前進』(2238号4面7)(2006/03/20)
3月1日〜7日
サマワ3月撤退開始見送り
韓国大統領、「靖国」など批判
●韓国大統領、靖国参拝や改憲を批判 韓国のノムヒョン大統領は3・1独立運動87周年記念式典で演説し、「日本が侵略の歴史を正当化し、再び覇権の道に進みかねないとの危惧を抱くのは当然だ」として小泉首相の靖国参拝を強く批判。「法を変え軍備を強化するのではなく、人類の良心と道理にあわせて行動し国際社会の信頼を得なければならない」と、日本の改憲・軍事大国化を牽制(けんせい)した。(1日)
●米、インドに核協力 ブッシュ米大統領は、ニューデリーでインドのシン首相と首脳会談を行い、核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドに原子力エネルギー開発で協力する協定に合意した。両国は戦略的パートナーシップの拡大でも合意。中国の台頭をにらみ、政治、経済、軍事面での協力関係強化をアピールした。ブッシュは1日にアフガニスタン、4日にパキスタンを訪問した。(2日)
●軍縮白書、中国軍拡に強い懸念 外務省が06年版軍縮白書「日本の軍縮・不拡散外交」を自民党外交部会に示し、了承された。名指しはしないものの中国の軍拡に強い懸念を表明する文言を初めて盛り込んだ。(3日)
●ハマス指導者、和平交渉拒否姿勢崩さず
ロシアを訪問中のパレスチナのハマス最高指導者マシャル氏が記者会見し、「(イスラエルによる)パレスチナ占領が続くなら和平はありえない」と、イスラエルとの交渉を拒否する姿勢を確認した。(3日)
●青森に弾道ミサイル対処の新レーダー
防衛施設庁幹部が青森県庁で三村申吾知事と会い、米軍の移動式早期警戒レーダー(Xバンド・レーダー)を航空自衛隊車力分屯基地(青森県つがる市)に配備することで日米政府が合意したと伝えた。日本でミサイル防衛(MD)システムの配備が始まる06年度中に設置の方針。(3日)
●岩国住民投票が告示 米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)への空母艦載機移転受け入れの賛否を問う岩国市の住民投票が告示された。投票は12日。(5日)
●沖縄県民大会に3万5千人 「知事権限を奪う特措法制定反対 普天間基地の頭越し・沿岸案に反対する県民総決起大会」が、3万5千人が参加し宜野湾市海浜公園多目的広場で開かれた。(5日)
●安倍長官「地元合意なしでも」 安倍晋三官房長官は会見で、「最終合意は日米が協議していることであり、日米で協議が整い次第、それが最終合意となる」と述べ、沖縄など地元との合意がなくても在日米軍再編の最終報告をまとめる考えを示した。(6日)
●サマワ月内撤退開始先送り 政府は、イラク南部サマワに駐留する陸上自衛隊が予定していた3月中の撤退開始を、4月以降に先送りする方針を固めた。イスラム教のスンニ派、シーア派の抗争が激化し、新政権樹立に向けた協議の見通しが立たなくなったためで、3月撤退に難色を示す米政府の要請を受け入れた。(6日)
●「テロ想定訓練」に小学生を初動員 千葉県富浦町で国民保護法制に基づく「テロ攻撃」を想定した訓練が、同法に基づく訓練としては初めて小学生を動員して行われた。町立富浦小の125人を含む住民160人を始め、武装した自衛隊員、警察、海上保安庁など約400人が参加。(7日)
●入管法改正案閣議決定 政府は、日本に入国する16歳以上の外国人からの指紋採取を定めた出入国管理・難民認定法改正案を閣議決定した。法相がテロリストと認定した者を強制退去させる規定や、日本に入る航空機や船舶に乗員・乗客名簿の事前提出を義務付ける規定も盛り込んだ。(7日)
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週刊『前進』(2238号5面1)(2006/03/20)
全国学生は3月決戦に決起し改憲阻止闘争の大爆発を
3・19イラク反戦国際行動に結集を
革共同中央学生組織委員会
国民投票法を先取りする立看・ビラ禁止
2月27日、法政大学当局は突如、立て看板・掲示物の許可制、教室内でのビラまき禁止を打ち出した。直ちに3月14日から実施すると言っている。
これは大学当局が率先して国民投票法を先取りするものであり、改憲阻止決戦を禁圧するための大政治弾圧だ。反戦運動、サークル活動、自治会活動の権利はすべて剥奪(はくだつ)され、事実上大学キャンパスを改憲を強行した後の社会の状態にたたき込むクーデター的な暴挙だ。全国学生300万ゼネスト方針に敵対し、改憲阻止を訴える看板やビラは一切出させないと言っているのだ。
法大当局がなぜ今、一度は学生の闘いで粉砕された立て看板・ビラまき禁圧を打ち出してきたのかが重要だ。法大・平林総長らは、日帝・小泉=奥田らに尻尾を振り、侵略帝国主義の忠実な下僕として延命しようとしているのだ。恥を知れ! 国民投票法案では、教員の改憲反対運動も禁止されているではないか。大学教員こそが、全人民の先頭に立ってビラをまき、どんどん看板を出して必死に反対の声を上げるべき時なのだ。法大当局は、改憲攻撃の最悪の先兵に転落した。革共同は絶対に許さない! 絶対に粉砕する! すでに法大生は、怒りを爆発させて連日の闘いに決起している。われわれは、この大攻撃を必ずや敵の墓穴に転化し、法大を先頭に改憲阻止決戦の大爆発をかちとる決意だ。
全国学生は3・13〜14法大に結集して、法大当局による大政治弾圧を粉砕しよう! 国民投票法案粉砕・改憲阻止の闘いに猛然と決起しよう! 「日の丸・君が代」不起立の闘い、動労千葉の春闘ストと連帯し、4大産別決戦と固く結合し全国大学で国民投票法案粉砕・改憲阻止の大衆闘争を巻き起こそう。3・19イラク反戦国際行動・東京集会に総結集しよう。共謀罪の成立を阻止しよう。3・26三里塚全国総決起集会−3・31教育基本法改悪阻止の全国闘争に決起しよう。
米帝世界支配の危機と戦争への凶暴化
06〜07年の改憲決戦は、歴史選択をかけた闘いだ。反帝国主義・反スターリン主義世界革命の一環としての日本革命の成否を決する大決戦として闘おう。延命しすぎた帝国主義を打倒するチャンスが到来しているのだ。
第一に重要なことは、基軸帝国主義=米帝の矛盾が全面的に爆発し、帝国主義世界体制が崩壊的危機に突入していることだ。
一つに、米帝経済は、大崩壊寸前だ。ドル暴落も目前だ。何よりも、この間の米経済の恐慌防止策とバブル引き延ばしが限界に来ている。05年の貿易赤字は7258憶j、ブッシュ政権の5年間で赤字が2倍化した。06年度財政赤字は4230億j(過去最高)。原油価格高騰、住宅バブルの崩壊の始まり、自動車メーカーの経営危機(GMの05年決算は85憶jの赤字)など、米帝経済の矛盾は一層拡大し29年型世界大恐慌を切迫させている。
二つに、世界経済の分裂化とブロック化が激しく進んでいる。イラク・中東を始めとする帝国主義間の石油資源争奪が激化している。欧州単一通貨=ユーロがドル体制を突き崩していることは、米帝を根底的危機にたたき込んでいる。
三つに、イラク侵略戦争が完全に破産し、米帝を追い詰めている。米占領軍はイラク人民の戦いを前に士気を低下させ、米軍兵士は不正義の侵略戦争に駆り立てるブッシュ政権に怒りを燃やしている。パレスチナ選挙でのハマスの圧勝、エジプトにおける反米勢力の台頭は、米帝の中東支配が大破産していることを示している。中南米でも反米政権が次々と誕生している。
四つに、ブッシュ政権による金持ち大減税、医療・社会保障制度解体、民営化攻撃へのアメリカ労働者階級の怒りが充満し、大爆発している。仕事もなく医者にもかかれない労働者階級が膨大な数に上っている。その中で、AMFA(航空整備士組合)やニューヨーク都市交通労組のストライキが闘われ、ブッシュ政権と激突している。
米帝の世界支配の崩壊、国内階級支配の危機は、世界戦争政策のエスカレーションをもたらす。米帝ブッシュ政権は、一般教書演説やQDR(4年ごとの防衛見直し)で、イラク侵略戦争の継続、イランや北朝鮮への戦争拡大、さらには中国侵略戦争に突き進むことを真っ向から打ち出した。米帝ブッシュは、「長期戦争」と称し、「圧制の終結」を掲げて開始した世界戦争政策をどこまでも遂行すると宣言したのだ。とりわけ、対中国侵略戦争を世界大戦級の大戦争として構え、太平洋に空母6隻を配置するとしている。重要なのは、「長期戦争」や対中国侵略戦争をにらんで、トランスフォーメーション(米軍再編)、日米枢軸の形成に突き進んでいることだ。このことを真っ向から見据え、米帝の世界戦争政策と対決しよう。
米帝の世界戦争政策の激化は、帝国主義打倒の革命的情勢を急速に成熟させる。今こそ、全世界の労働者階級と被抑圧民族は団結して、帝国主義打倒・スターリン主義打倒の闘いに立ち上がろう。
国家財政が破綻した日帝
第二に重要なことは、日本帝国主義の体制的危機が一層深まっていることである。
米帝危機の進行、世界経済危機の爆発と帝国主義間争闘戦の激化、世界戦争の開始という情勢の中で、日帝は国際帝国主義の最弱の環にたたき落とされている。経済・政治・外交・社会のあらゆる面から矛盾が噴出し、体制が根底から瓦解(がかい)する危機に突入しているのだ。
とりわけ重大なのは、国家財政が完全に破綻(はたん)していることだ。1000兆円を超える国と地方の債務は解決不可能だ。
小泉政権は、財政破綻を逆手に取り、大増税と社会保障制度解体、公務員大量解雇に突き進んでいるが、絶対に許せない。財政破綻は大銀行や大企業を救済するために膨大な財政支出を行ったからではないのか。財政破綻の責任を労働者階級が背負う必要などまったくない。
小泉=奥田は、構造改革をやれば財政再建ができるかのように言っているが大うそだ。郵政民営化で財政破綻は解決しない。公務員制度改革で公務員を大量首切りしたり賃金を下げても財政破綻は解決しない。消費税を10%にしても、12・5兆円の増収にしかならない。小泉が言う構造改革を全部実行しても、1年分の国債発行額35兆円にすらはるかに及ばないのだ。どんなにあがいても借金は雪だるま式に増えるしかない。
それだけではない。日帝にとって生命線であるアジア勢力圏化=東アジア自由経済圏づくりも大破産している。FTA交渉もまったくうまくいっていない。
しかも、小泉「構造改革」で、帝国主義の破局的な矛盾が一挙に噴出している。規制緩和と民営化は、労働者階級に対する搾取・収奪を強め、耐震強度偽装問題、BSE問題、尼崎・羽越線・伯備線の大事故をもたらした。労働者階級の安全と生活を根本から崩壊させているのだ。ライブドア事件のような巨額の不正行為、防衛施設庁の官製談合などは、帝国主義の腐りきった矛盾の噴出だ。
「格差社会」などと言われるが、これは自然現象でもなんでもない。資本家階級が生産手段を独占し、労働者階級の剰余労働を搾取して資本を増殖するという資本主義の原理が生み出したものだ。規制緩和・民営化で、むき出しの市場原理・競争原理に社会をたたき込んだ結果ではないか。
帝国主義は、この矛盾を絶対に解決できない。だからこそ小泉は「格差が出るのは悪いことではない。成功者をねたむ風潮は慎まないと社会の発展はない」と言い、日本経団連副会長の柴田は「格差があるのが資本主義の原点」などと居直っているのだ。ふざけるのもいい加減にしろ!
労働者を食わせることもできず、労働者にすべての犠牲を押しつける日帝に未来はない。小泉=奥田は、帝国主義国家としての破滅を前に、ブルジョアジーどもが一日でも延命するために、ひたすら労働者階級に犠牲を押しつけている。日帝ブルジョアジーどもには社会を運営する資格はない。今こそ帝国主義を打倒し、労働者階級が社会の主人公として登場する時だ。
プロレタリア革命の勝利かけ憲法闘争へ
第三に重要なことは、06〜07年改憲阻止決戦が、帝国主義戦争かプロレタリア革命かの歴史選択をかけた大決戦だということだ。
日帝は、日米枢軸を確立して北朝鮮・中国侵略戦争に参戦できなければ東アジア自由経済圏もできず、大崩壊する危機に直面している。それ以外に選択肢がないものとして、体制存亡をかけて改憲攻撃に出てきているのだ。
日本帝国主義の絶望的な延命の路線=改憲攻撃をたたきつぶす闘いは、日帝を打倒する闘いだ。改憲が問題になるということは、革命が問題になっているのだ。日帝打倒の歴史的なチャンスが到来した。改憲阻止決戦をプロレタリア革命の勝利をかけて闘おう。
日本国憲法の制定過程も日帝の延命か、プロレタリア革命かが鋭く問われていた。1945年秋から47年2・1ゼネストに向かう労働者階級の闘いは、朝鮮・中国―アジアの革命情勢と連動した戦後革命として爆発していった。帝国主義戦争を引き起こした日帝と対決し、天皇と天皇制の戦争責任を徹底的に追及し、米占領軍と対決して、天皇制と日帝を打倒することが求められていた。だが、戦後革命に突き進む日本労働者階級の闘いは、日本共産党スターリン主義の裏切りによって敗北した。
日本国憲法は、日帝の崩壊的危機の中で、プロレタリア革命を圧殺するための「上からの革命」の決定的な柱として誕生した。憲法第9条による戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認は、帝国主義戦争への批判と弾劾、天皇の戦争責任の追及と処刑を求める声を封殺し、日本のプロレタリア革命を防止するために絶対不可欠なものとされた。そして第9条は、沖縄の米帝・米軍への売り渡しと軍事要塞化という沖縄人民への差別的な犠牲の集中を条件として初めて成立した。
天皇制ボナパルティズムから議会制民主主義への衣替えと引き換えに、天皇の戦争責任は免罪され、天皇制は象徴天皇制に形を変えて延命した。
憲法第9条の破棄・改悪を核心とした今日の改憲攻撃は、憲法の一部を変えるというレベルのものではない。日本国憲法を、その原理もろとも焼き払い、まったく別の新憲法をうち立てる攻撃だ。したがって改憲決戦は、戦後革命の原点に再び日本階級闘争を引き戻す。労働者階級は、戦後革命の闘いが帝国主義打倒へと結実しえなかったこと、天皇制問題で重大な敗北を喫したこと、その核心が日本共産党スターリン主義の裏切りであったことを総括し、今度こそプロレタリア革命を実現しよう。
全学連の拠点大学で全学スト実現しよう
改憲阻止決戦の爆発に向かって5点を訴えたい。
一つに、全学連の拠点大学において全学生が改憲阻止に立ち上がる全学ストライキを実現し、全国学生300万ゼネストへの巨大な突破口を切り開こう。
国民投票法案粉砕・改憲阻止、小泉政権打倒の闘いを、大衆闘争として爆発させよう。改憲をめぐって大論争を巻き起こし、無数の学習会を設定して学生の全員決起に向かって闘おう。3月決戦のぶち抜きなしに4〜6月の闘いはない。国民投票法案粉砕の大署名運動を軸に、直ちに各大学で改憲阻止の実行委員会を立ち上げ、キャンパス・街頭に打って出よう。
そのためにも、法政大学当局による大反革命を全国学生の力で粉砕しよう。東北大学有朋寮に対する仙台高裁の反動判決策動を粉砕し、強制執行を絶対に阻止しよう。これらの闘いは改憲決戦そのものであり、同時に、改憲決戦への全学生の決起をかちとる決定的水路だ。改憲阻止決戦の中で反革命カクマルと日本共産党・民青を打倒し、全国大学に闘う学生自治会を建設しよう。
国民投票法案粉砕こそ本番
二つに、国民投票法案粉砕の闘いを、改憲阻止決戦そのものとして爆発させることである。
国民投票法案は、改憲をめぐる国民投票の過程において、教育労働者や自治体労働者、在日外国人の反対運動を全面的に圧殺する法律だ。新聞・雑誌は、世論調査、社説、意見広告などが全部禁止される。テレビでは世論調査や討論番組などが禁止だ。しかも違反したら重い刑事罰が加えられる。改憲の発議からたった30日で投票を強行し、最低投票率の規定さえもない。改憲反対運動を圧殺し、改憲の是非についての議論もさせず、政府の一方的キャンペーンの中で改憲を押し通そうとしているのだ。
国民投票法案は、労働者階級に対するクーデーターである。こんな法律が成立すること自体が、改憲が半ば強行されるような事態なのだ。
これは日帝・小泉政権がいかに改憲阻止決戦の爆発を恐怖しているかを逆に示している。とりわけ教育労働者や自治体労働者が闘いの中軸に座り、改憲をめぐって国論が二分し、改憲阻止決戦が日帝打倒の闘いとなって爆発することに心底から恐怖しているのだ。
三つに、自民党新憲法草案を壊滅的に批判し粉砕しよう。改憲攻撃の核心は、憲法第9条を破棄し、帝国主義軍隊(自衛軍)の保持を公然と宣言して、あらゆる形態の帝国主義侵略戦争を可能にすることだ。帝国主義は、「自衛戦争」「国際貢献」などを口実にして、帝国主義ブルジョアジーの利益のための強盗戦争をやるのだ。自衛軍とは帝国主義軍隊であり、北朝鮮・中国侵略戦争のための軍隊だ。
さらに自民党新憲法草案は主権在民や基本的人権を焼き払い、近代憲法の原理的大転換を行おうとしている。日帝国家の利害が一切に優先されるのだ。国を支え守ることも国民の責務となる。国家権力を縛る憲法から、国家が専制的権力として君臨し、国民を支配するための憲法に変えられるのだ。
しかも自民党は、昨年公表した新憲法草案では不十分だとして、第2次案を発表すると言っている。集団的自衛権、国防の義務、愛国心などを明記しようとしている。日帝は戦後憲法体制を一つ残らず焼き払い、天皇制ボナパルティズム国家へと抜本的に転換しようとしているのだ。これに対して労働者階級は、日本帝国主義打倒を真っ向から対置して闘おう。
米軍再編許さぬ反基地闘争
四つに、米軍再編粉砕・全国反戦反基地闘争の大爆発をかちとり、3月米軍再編最終合意を粉砕しよう。米軍再編は、中国侵略戦争や北朝鮮侵略戦争を措定したものであり、改憲攻撃と完全に表裏一体だ。前線司令部をキャンプ座間に設置し、日米両軍が融合・一体化し、日本全土を戦争出撃基地とする日米安保の大再編だ。重大なことは、この中で沖縄への差別的な矛盾の集中が一層進められようとしていることだ。名護市辺野古崎に巨大な軍事要塞を建設し、沖縄を戦場とするのだ。3・5沖縄県民大会の大成功を引き継ぎ、5・15沖縄闘争に全国学生は総決起しよう。現地行動に決起しよう。岩国、座間、横須賀、相模原、佐世保など全国反基地闘争に立ち上がろう。
五つに、「つくる会」派の歴史歪曲・侵略賛美の教科書を粉砕する闘いを、改憲決戦の重大な闘いと位置づけて闘おう。明治維新以来の全歴史、日帝の侵略と侵略戦争の全歴史の肯定・美化を絶対に許さず、日帝を断じて許さないという階級的怒りを爆発させよう。
最後に、この大決戦のまっただ中でこそ強大なマルクス主義学生同盟中核派を建設することを訴えたい。昨年、マル学同中核派は全国大会を開催し、改憲阻止決戦への突入と、帝国主義とのイデオロギー闘争の最先頭に学生が立つことを宣言した。帝国主義の破局的危機の中、学生は様々な反動的イデオロギーと闘いながら革命的な思想や生き方を求めて大流動している。「学生の中へ」を実践し、小泉反革命をたたきつぶし、プロレタリア革命の勝利性で全学生を獲得しよう。全国の闘う学生はマルクス主義学生同盟中核派に結集しよう。3月決戦に総決起し改憲阻止決戦の大爆発を切り開こう!
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週刊『前進』(2238号5面2)(2006/03/20)
法政大 改憲阻止決戦の圧殺を狙う 立看・ビラ禁止粉砕を
全国の闘う仲間のみなさん! 2月27日、法大当局は、「学生団体の立て看板・ビラに関する運用について」なる文書を、学生諸団体に一方的に通告してきた。その内容は、絶対に許せないものだ。
@学生部長の許可した立て看板しか許さず、当局が指定した場所にしか出せない。大きさは90×180a(ベニヤ1枚)、1団体1枚のみで期間はわずか2週間。A教室内でのビラまき、置きビラは禁止。法大生以外のビラまきも禁止。Bビラも許可制、決められた掲示板しか張れず、掲示期間は3週間。C違反した立て看板などは撤去、撤去にかかった費用を請求する。D3月14日から実施する、としている。
これは、学生の思想や言論を立て看板やビラなどで訴えることを全面的に禁止するものだ。改憲阻止の立て看板を「美観を損ねる」と罵倒(ばとう)している。学生が改憲の是非について自由に意見を言うことだけでなく、サークルが企画を打ち出したり、サークル員を募集することすら許さないというのだ。立て看板やビラまきは、学生同士の討論や情報伝達のための死活的媒体だ。法大当局の立て看板・ビラ禁圧は、学生間の人間関係までも断ち切るものだ。大学内で看板も出せない、ビラもまけない。こんなことがまかり通ったらファシズムだ。言論を統制し、侵略戦争に突き進んでいった戦前の歴史そのものではないか! 絶対に許さない! 絶対に粉砕する!
これは改憲攻撃と完全に一体であり、自治体労働者や教育労働者の改憲反対運動を禁止する国民投票法の先取り的攻撃だ。
(写真 法政大学内に立てられた立て看板)
本来ならば大学教員こそが改憲反対の先頭に立つべきではないのか。ところが法大当局は、改憲攻撃に屈服するのみならず、学生が改憲阻止決戦に立ち上がることをも圧殺しようしているのだ。法大当局は完全に腐りきっている。これに手を貸す教職員も同罪だ。
この攻撃は、ひとり法大生だけにかけられた攻撃ではない。全国300万学生が、改憲阻止ゼネスト方針を打ち出し、闘いに立ち上がったことへの敵対だ。全国学生の団結した力で、法大当局による改憲阻止決戦への敵対を粉砕しよう!
すでに法大生は、連日のように当局追及行動に立ち上がっている。そこで明らかになったのは、破産した法大当局の無残な姿だ。今回のビラ・立て看規制の根拠は、2000年に法大当局が出した「掲示物に関するルール」なる文書である。決められた場所にしかビラやステッカーを張ってはいけないという許しがたいものであり、当時の学生の怒りの決起ですでに粉砕されたものだ。
しかも今回出された「運用について」なる文書には「教室内のビラまき、置きビラの禁止」まで含まれている。学生が「ビラまきは掲示物ではない」と追及すると、安東学生部長は「張るかまくかの違いで、広く人に呼びかけるものは掲示物だ」などと言い放ったのだ。なんと恥知らずな! この学生部長発言に、すかさず学生から「トラメガで訴えることも掲示物か」と怒りがたたきつけられると安東学生部長は沈黙し、自らの破産を自認した。敵の側は矛盾だらけだ。われわれは、ここをつかんで離さず徹底的に追及する。法大当局のデタラメなやり方に対して、法大生の怒りの総決起は不可避だ。
マル学同中核派・法政大学支部は法大当局による改憲阻止決戦への敵対を絶対に許さない。逆に、3万法大生の総決起へと転化する決意だ。全国学友は、3・13−14法政大行動に結集し立て看板・ビラ禁圧粉砕、国民投票法案粉砕・改憲阻止の闘いに立ち上がろう!
(マルクス主義学生同盟中核派・法政大学支部)
■法大当局による立て看板・ビラまき規制粉砕! 改憲阻止決戦への敵対許すな! 3・13―14法政大行動 呼びかけ 全学連(織田委員長)/場所 法政大学市谷キャンパス/3月13日(月)正午〜街頭デモ
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週刊『前進』(2238号5面3)(2006/03/20)
東北大有朋寮裁判 高裁が結審を強行
3・15大結集 強制執行阻止へ
2月28日、仙台高裁で有朋寮「明け渡し」裁判の控訴審第3回公判が開かれ、小野貞夫裁判長は申請されているすべての証人を却下し、判決日を設定するという大反動に手を染めた。法廷に怒りの声が渦巻く中、小野以下3人の裁判官はあわてて逃亡した。
これはどんなめちゃくちゃな訴訟指揮を行っても、絶対に有朋寮をたたきつぶすという敵の階級意志にほかならない。絶対に許すことはできない! 有朋寮生は怒りを燃やして反撃の闘いに立ち上がっている。全国のみなさん、ともに闘おう!
証人却下の暴挙
何よりも、「有朋寮はただちに取り壊さなければならないほどに老朽化しているのか否か」という核心問題について小野裁判長と大学当局は徹底的に逃げ続けた。そして小野裁判長も仙台地裁と同じく、一級建築士を始め、すべての証人の採用をかたくなに拒み、次回公判期日設定も拒否し、4月25日を判決日に決め、ペテン的に3月15日に「和解協議」を設定した。
いったいこの裁判で何が明らかになったというのか! 科学的根拠すらまともに提示できない「廃寮決定」、ずさんな被告認定……。まさに、強権的暴力によってしか寮生をたたき出すことができない国家権力と大学当局の凶暴かつ脆弱(ぜいじゃく)な姿ではないか!
和解協議は茶番
「和解協議」なるものは、真摯(しんし)な話し合いの場でもなんでもない。小野裁判長と大学当局が一体となって、「強制執行=機動隊導入」をちらつかせて有朋寮生に退寮を迫る茶番にすぎない。
しかしわれわれは逆に仙台高裁を包囲する大結集の力によって、「和解協議」の場を、大学当局に「廃寮白紙撤回」を実力で強制する闘争へと転化させていく決意だ! 3・15闘争の爆発に有朋寮廃寮阻止決戦の未来がかかっている。
改憲阻止と結合
今回の証人却下−判決設定は、昨年9月の強制執行阻止決戦の爆発(地裁反動判決を粉砕)に対する敵階級の恐怖にかられた大反動だ。それはまた、改憲と侵略戦争に突き進む小泉政権の国家意志そのものだ。有朋寮生はこの反動を真っ向から受けて立ち、絶対に粉砕する。
昨年の「強制執行停止決定」は小泉の「9・11反革命」に一歩も引かずに闘いぬいたことによってかちとられた。その地平を引き継ぎ、「日の丸・君が代」強制攻撃と不屈に闘う教育労働者、そしてすべての労働者民衆と固く連帯して3・15決戦に総決起する。06年、有朋寮闘争の絶対勝利をもぎりとろう!
(投稿 東北大・U)
◇
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3・15「和解協議」
3月15日(水)午前10時半〜
仙台高裁1階多目的室
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週刊『前進』(2238号6面1)(2006/03/20)
教研集会参加の教育労働者に不起立訴え 愛知 山田 陵
2月25日、三重県津市で開催された日教組全国教研集会の街宣闘争は、地元三重の労働者をはじめ愛知、岐阜などから駆けつけた多数の参加者によって、大街宣闘争として貫徹され勝利しました。
特に昼の近鉄・津駅におけるビラまきは、カクマルを完全に圧倒して一歩前に出て近鉄利用者の市民や中高生に声をかけながら闘いました。教研の全体集会を終えた教育労働者を乗せたバスが次々と到着しはじめた時、私たちはさらに活気あふれる街宣闘争を展開しました。
われわれの若い労働者の機動力に対して、ただ固まってビラをさしだすだけのカクマル。彼らは、ことあるごとに陰湿な嫌がらせや集会妨害などを愛知でおこなってきた過去がありますが、もはやファシスト特有の差別的言葉でわれわれに「からむ」ことさえできませんでした。
そんなカクマルを尻目に、私も若い労働者とともにバス乗降口の最前列に立ち、ビラを手渡しました。「『日の丸・君が代』の強制に対し不起立で闘って下さい。保護者も不起立で闘います。教育労働者の闘いに保護者も連帯して闘います」と声を上げました。私には3月に卒業式を迎える子どもがいるので、全力の呼びかけです。
朝昼合わせて3千枚ものビラをまき、最後までやりきった充実感と勝利感。そして、子どもの卒業式での「日の丸・君が代」不起立貫徹へ。元気、元気。
帝国主義の矛盾が噴き出している中で、小泉=奥田は労働者の労働力の搾取だけではなく、健康(命)さえ奪おうとしています。私は、2・25街宣闘争の勝利により、「よし、まだまだできる力はある」と確信しました。一人ひとりが、まず自分ができることから意識的に始め、「必ず勝利する、敵よりも一日でも長く闘えば勝てる」ということを自分の言葉で熱く語れば、労働者は階級として受けとめ、私たちとともに闘う側にいると思います。
都立高校の卒業式のビラまきに連日参加 東京・東部 横尾岳彦
東京東部地域には40数校の都立高校があり、全日制と定時制を合わせて70近くもの卒業式が開かれます。すべての卒業式にビラをまくべく毎日がんばっています。去年までの緊張もいくらか和らぎ「ご苦労様です」「がんばりましょう」という声が返ってくるのはうれしい限りです。式の前に「きょう座るから」と言ってくれた人もいます。実際すでに何人かが不起立をされたと聞いています。
この事態を見て公安デカたちも毎回のように現れています。きょうも大声で私の名前を叫びながらつかみかかってきました。通報をした校長は「警察に通報する」ということが何なのかまったく分かっていないようで、「この人たちは私たちを逮捕しに来ているのですよ」と言うと、さすがにギョッとしていました。
教育労働者の激励に来たのだから校長と話をしても仕方ないのですが、少しでも釘(くぎ)を刺しておくことは大事だと思います。
2月には申し入れ書を作成して各校に直接または郵送で訴えました。中身を少し紹介すると「教育基本法第六条には『教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない』とあります」「天皇制教育は恐ろしいのです。戦前、『御真影』(天皇・皇后の写真)を火事で焼いてしまって自殺した校長もいます」。そして、「白バラのゾフィー(先週号に載っていました)のように闘う先生を処分しないで下さい」と結びました。
「職務命令だから処分されても仕方がない」と言ってのけた校長に言い残したことがあります。「『日の丸・君が代』処分に限らず、今の時代リストラや賃下げ、サービス残業が横行しています。あなたが手塩に育てた生徒がリストラされたり、長時間労働で体を壊したらどう思うのですか。大事なのは労働者の権利を守ること、不当なことと闘うことを生徒に教えることではないでしょうか」と。この次にぶつけてやるつもりです。
神戸空港開港に抗議 空港島撤去、廃港へ 兵庫労組交流センター 山田 博
「市民を犠牲にする神戸空港開港ぜったい反対!」「神戸を軍事の街にするな!」。神戸空港開港日の2月16日早朝、神戸空港工事の中止を求める市民の会、関西合同労組、兵庫労組交流センター、百万人署名運動などは、空港島の神戸市事務所(神戸空港は市営空港)に約30人で抗議に押しかけました。市民の会代表・讃岐田訓さんが抗議文を読み上げて手渡し、横断幕を広げ抗議のシュプレヒコール(写真上左)。マスコミも「不安かかえた離陸」などと報道、お祝いムードもなく、抗議闘争以外は寂しい開港でした。
阪神大震災で6400人を超える人が殺され、何十万人もが避難所で苦しんでいた95年2月、「空港建設は復興の希望の星。建設を推進する」と言った神戸市に誰もが耳を疑いました。その後、35万筆もの住民投票を求める署名を「議会が決めたこと」と反古にした神戸市政は、小泉政権とまったく同質です。
12日の神戸空港反対市民集会には約170人が集まり(写真上右)、「神戸空港はいらん! 開港するな! 撤去せよ」「これからが反対運動の本番」と怒りの声を上げてデモ行進。
集会では、讃岐田さんが「建設費用・運営による大赤字は市民に押しつけられる。狭い空域、北からの六甲おろし、大阪湾の環境破壊、軍事転用のおそれなど悪条件ばかり。神戸空港反対は生き方の問題だ。どこまでもやろう」と、決意あふれる提起をしました。
三里塚反対同盟の萩原進さんは「三里塚を見てもらえば、土地を商品とし農と食を奪い、もうけだけに走る一部の連中の姿が見える。空港反対が戦争への道を止める」と訴えました。
初参加の保育労働者は、「40年の三里塚闘争に力づけられました。1億円足らずのお金がないと言って保育園を民営化し、子どもたちが育つ権利をお金もうけに任せる神戸市を許せない」と発言。
自衛隊のPKO派兵では7回以上も軍事物資が積み出され、大阪湾演習では艦隊の集結港になった神戸港。私たちはそのつど反対闘争を展開しました。空母も入港できる深いバース、埋め立て島ポーアイU期は広大な空き地ばかり。物資集積、兵舎や野戦病院設営など、すぐにも軍事使用が可能です。「有事には一夜で軍事空港になる」のが神戸空港。「空港島撤去、廃港させる」のみです。「飛行機が飛んでもこれからや」という闘いがスタートしました。
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週刊『前進』(2238号6面2)(2006/03/20)
共謀罪 “衆院採決阻止へ全力”
3・9 決起集会開き臨戦態勢
共謀罪をめぐる情勢が緊迫している。自民党・小泉政権は、昨秋の特別国会から継続審議となっている共謀罪法案の審議を今週にも再開し、月末までに衆院採決を強行し参院に送ろうとしている。
(写真 治安弾圧立法=共謀罪法案への怒りと「絶対廃案へ」の決意が会場にあふれた。内田教授の公園に聴き入る参加者【3月9日 東京・星陵会館】)
そうした緊迫情勢下の3月9日、「共謀罪新設反対 国際共同署名運動」の主催で二つの集会が国会の内外で開かれた。正午から衆院第2議員会館内の会議室で120人が参加して院内集会が、また夕方6時過ぎから永田町の星陵会館で240人が参加して「共謀罪を廃案へ!大集会」が開かれた。労働者、弁護士、学生、大学教員、ジャーナリスト、消費者運動や環境保護、反戦運動を闘う人々が、”これは我が身の大問題”として怒りと危機感をもって大結集した。
院内集会では、日々緊迫する国会情勢が議員や弁護士から報告された。自民党は、民主党を修正案のうちに取り込めない場合でも、自公だけで3月中の衆院採決を狙っている。反対闘争の一段の強化が急務だ。
集会では、自民党が2月14日に民主党に提示した修正案なるものが、およそ修正とは名ばかりのペテンであり、法案の反人民性、暗黒性をひとつも変えるものではないことが、怒りをもって暴露された。
@対象を「組織犯罪集団に限定した」というが、政治団体、労働組合、市民団体、学生団体などへの適用を否定するものではまったくないこと、A「目配せ一つで成立」という批判に対して、「犯罪の実行に資する行為が行われた場合において」処罰すると修正したが、共謀罪の危険性を減じるものでは全然ないこと、廃案にするしかないことが訴えられた。
集会には、社民党の福島みずほ党首、保坂展人衆院議員、辻元清美衆院議員、民主党の衆院法務委員の平岡秀夫議員、高山智司議員がかけつけ、あいさつした。民主党議員は「修正案にも反対の立場を貫く」と述べた。また大学教授や表現者、精神科医、消費者運動代表らが決意を述べた。この日、6342筆の署名が提出された。
星陵会館で開かれた集会では、国際共同署名運動呼びかけ人を代表して足立昌勝さんが主催者あいさつを行い、民主党・松岡徹参院議員、喜納昌吉参院議員、社民党・近藤正道参院議員らがあいさつした。
九州大学の内田博文教授が講演を行い、共謀罪がどれほど近代刑法の原則を破壊し、憲法に違反する悪法であるかを鮮明に暴いた。
また、リレートークでは、立川反戦ビラ弾圧被告の大西章寛さん、板橋高校元教員で「君が代」弾圧被告の藤田勝久さんらが自らの体験をまじえて、共謀罪に断固反対して闘う意見を述べた。
(写真 120人が参加した昼の院内集会【衆院議員会館】)
全国で署名、情宣を
二つの集会が圧倒的に打ち抜かれ、闘いは待ったなしの決戦段階に突入した。
共謀罪は、戦後憲法・刑法の根本原則である実行行為処罰、罪刑法定主義を根本から覆し、警察・検察の恣意で、犯罪の実行行為なしに、その決意・合意・話し合いの段階から処罰するという悪法である。思想・言論を弾圧する治安弾圧立法、労組弾圧法、革命党弾圧法である。改憲攻撃の先取りであり、また改憲強行のために人民の闘いを封じ込めるものである。絶対粉砕あるのみだ。
この共謀罪の重大な問題性がまだまだ全人民的に暴露されていないのも事実だ。革共同こそ全人民の先頭で決起し、全国で学習会、署名運動、街頭宣伝行動に大胆にうって出よう。
国際共同署名運動から、3月25日(土)午前11時から有楽町マリオン前で署名・街頭宣伝を行うことが提起された。ともに決起し、共謀罪をなんとしても廃案に追い込もう。
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週刊『前進』(2238号6面3)(2006/03/20)
ヒデさんを偲ぶ会
2・25反革命から30年
全逓を先頭に飛躍誓う
橋本秀次郎同志の30年目の命日にあたる2月26日、偲(しの)ぶ会が都内で行われた。
橋本同志は革共同の誇るべき労働者党員であった。全逓労働者として60年安保闘争の渦中に革共同に加入し、マルクス主義青年労働者同盟の書記長、議長として、革命的共産主義運動、とりわけその労働戦線における闘いの生成と発展を先頭で切り開いた。69年10、11月決戦で、赤い郵便車に火炎瓶を積んで戦場に運んだ闘いを指導するなど、70年安保闘争を反戦労働者軍団の最先頭で闘った。そして二重対峙・対カクマル戦争の勝利のためにわが身を省みずに戦い、76年に無念にもファシスト・カクマルに虐殺された。
橋本同志は腹が据わった温かい人柄で、「秀さん」の愛称で親しまれた。偲ぶ会には、全逓の同志や秀さんと親好を厚くした同志たちが集まり、秀さんの遺志を引き継ぎ、プロレタリア革命の勝利を誓い合った。
司会の全逓の同志が「今日の新指導路線の地平に立って秀さんを心から偲び、闘いのバネにしていこう」と、開会のあいさつを行った。
天田三紀夫書記長が「先制的内戦戦略をもって二重対峙・対カクマル戦争に勝利した地平の上で新生マル青労同の結成と発展がかちとられている。その先頭を全逓の同志が担っている。橋本同志の遺志を引き継ぎ、本格的な労働者党建設が始まったのだ。戦時下階級闘争を闘い抜き、日本革命、世界革命を実現するために06〜07年決戦の勝利へ驀進しよう」とあいさつした。
全逓委員会議長が「今や革共同以外に労働者階級を指導できる勢力がいない。路線的な勝利を組織的な前進へと結実させることが、全党的に問われている。現場指導部が先頭に立ち自分の職場や地区で責任を果たしたい」と決意を述べた。
全逓労働者として全国指導を先頭で担った神子高人同志が乾杯の音頭をとった(写真)。秀さんが好きだった酒を酌み交わしながら、すべての同志が秀さんの思い出や自らの決意を語った。
◇橋本秀次郎同志略歴
1936年4月2日、東京都文京区で生まれる。57年豊島郵便局に非常勤で勤める。58年本採用となり、働きながら早稲田大学第二文学部に入学。故本多延嘉同志と知り合う。59年革共同に加盟。61年マル青労同結成に参加し、夏第2回大会で書記長に就任。62〜63年カクマルとの分裂で労働者党員の先頭に立ち、松崎明を始めとするカクマル分子と闘う。分裂後マル青労同議長。69年10、11月決戦の先頭で闘い不当逮捕・起訴。72年反戦青年委員会世話人に。76年2月25日、埼玉県所沢市で任務遂行中にカクマルの白色襲撃を受け激烈に戦い抜くも、翌26日死去。享年39歳。
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週刊『前進』(2238号6面4)(2006/03/20)
日本原 日米演習許すな
1週間連続で抗議行動
(写真 「日米共同演習阻止!」を呼びかける駐屯地包囲デモを闘う共同行動連絡会【2月19日 岡山・日本原】)
日本原演習場での初の日米共同演習強行に対し、1200人が大結集した2・11日本原現地闘争を引き継ぐ共同演習阻止現地闘争が、演習実施の19日から25日まで1週間にわたって連日繰り広げられた。
2月19日、「有事法制・海外派兵に反対し憲法を守る共同行動連絡会」が呼びかける日本原現地行動が闘われた。午前10時、演習場−立ち入り禁止区域内にある民有地・水源地の那岐池土堤に参加者は車を連ねて続々と集まった。
直ちに抗議集会が開始された。共同行動連絡会の矢山有作共同代表は「かつての戦争の敗残兵として訴えたい。戦争できる国づくりのための改憲を絶対許してはならない」。岡山地区労の代表は「日本原での共同演習は中国、北朝鮮への侵略戦争を準備するもの、改憲につながる」と警告、百万人署名運動岡山県連絡会の野田隆三郎共同代表は「イラク戦争を続ける米軍との共同演習に強く抗議する」と怒りを込めた。
地元反対派農民・内藤秀之さんは「軍隊や演習の強化は農民にとっては耐え難い生活破壊をもたらす。私たちは権利を守り闘っていきます」と決意表明。広島大学の学生も発言した。
共同演習が行われる那岐山麓に向かって演習阻止のシュプレヒコールを上げ、自衛隊駐屯地に移動した。午前11時、駐屯地正門での抗議申し入れを行い、駐屯地包囲デモに出発した。自衛隊員の注目の中、「自衛隊員は侵略の銃をとるな!侵略戦争のための共同演習に反対しよう!」と訴えながら2`をデモした。
翌20日、演習実働部隊の日本原入りを前に百万人署名運動岡山県連絡会が日本原自衛隊に共同演習中止を申し入れた。(写真)
演習に抗し農作業貫く 日本原農民
日本原の反対派農民が場内権利を駆使し、日米共同演習で立ち入り禁止とされた19日から25日まで1週間、演習場内耕作地で農作業を続け、演習阻止の闘いを貫徹した。(写真上)
19日午後、内藤秀之さんと大一さん親子が軽トラック2台を連ねて演習場内耕作地への立ち入りを要求した。自衛隊は「農作業以外のたき木伐採などの入会権の行使は認めない」と農民の抵抗を圧殺しようとしたが、堂々と農作業を要求する内藤さん親子の立ち入りを禁止できず、軽トラ2台の立ち入りを認めた。
以来1週間、内藤さんは日米共同演習に怒りを燃やして農作業を続けた。
米軍を実力糾弾 日本原現闘
24日、日本原現闘本部と岡山の白ヘル部隊は午前6時、米軍部隊の宿営地である廠舎(しょうしゃ)正門に登場、大音響で「USアーミーゴーホーム! ダウン・ウィズ・ブッシュ!」と叫んだ。その後、演習場立ち入り禁止区域に入り、12カ所の検問所に次々とゲリラ的に登場し、日米共同演習を弾劾した。
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