ZENSHIN 2004/09/06(No2164 p06)

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第2164号の目次

即時閉鎖を!
米軍ヘリ墜落に怒った労働者・市民2200人が結集(8月21日 普天間基地第2ゲート前=記事4面
1面の画像
(1面)
米軍ヘリ墜落弾劾・ナジャフ大空爆許すな 9月大闘争から11月へ
教労・全逓・自治体・国鉄を先頭に小泉・奥田に労働者の総反撃を
9・5普天間基地撤去 宜野湾集会へ
「つくる会」教科書採択弾劾する 2面
記事を読む  
国労大会 “鉄建公団訴訟に取り組め” 連合合流を狙う酒田を弾劾(8月26〜27日) 記事を読む  
(2面)
規制改革・民間開放推進会議が中間とりまとめ(案)
民間開放推進で公務職場を一掃
大量首切りと労働運動解体狙う(8月3日)
記事を読む  
自治労の戦闘的再生訴え 自治労大会(8月25日〜27日) 記事を読む  
有事法制と教育 学校を戦争の道具にするな
「君が代」不起立に連帯を
記事を読む  
“戦争賛美の教科書許せぬ”
中高一貫校教科書採択 都教委の暴挙に怒り(8月26日)
記事を読む  
労働者学習センターが新刊
教育労働者の戦争拒否宣言 鈴木一久 二本柳実 松田勲 共著
記事を読む  
資本攻勢&労働日誌 '04 8・7〜8・24
公務員制度改革案、臨時国会に
教員給与「優遇」廃止へ/「心の病」30歳代が最多
記事を読む  
(3面)
マスコミ労働者の11月決起を
団結破壊の資本攻勢を許さず“戦争のペンをとらない闘い”を(村沢俊和)
記事を読む  
動労千葉が訪米報告集 11月決起へ最大の武器 国際連帯の神髄示す
“MWM(ミリオン・ワーカー・マーチ)は歴史つくる闘い” MWM代表トレント・ウィリス氏
記事を読む  
8・1革共同集会の発言から 記事を読む  
(4面)
米軍ヘリの飛行再開弾劾 記事を読む  
普天間基地は即時無条件に撤去せよ
全県民は今こそ立とう 革共同沖縄県委員会
記事を読む  
普天間 基地前で2200人が抗議 小泉・稲嶺にも怒りの声(8月21日) 記事を読む  
大阪 米領事館に抗議 沖縄青年、反戦議員ら(8月23日) 記事を読む  
9・17〜19 全学連大会に結集を 新しい学生運動の大爆発へ 記事を読む  
日誌'04 8月17日〜24日
米軍ヘリ同型機の飛行再開 原子力空母が佐世保に入港
記事を読む  
(5面)
北朝鮮・中国侵略戦争態勢づくりへ米軍再編
在日米軍がアジアのハブ基地に
ブッシュ「戦力見直し」演説(早乙女優)(8月16日)
記事を読む  
ナジャフ攻撃をやめろ 米軍の無差別攻撃許すな 記事を読む  
改憲阻止決戦シリーズ 今、問い直す侵略と戦争の歴史
第8部 戦後の出発(1)
戦後革命の敗北 米占領軍に屈した日本共産党(高田隆志)
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー
団結破壊の組合方針への怒りが決起生む 東京・教育労働者 津島嘉世子
ヘリ墜落の報に座り込み現場に怒りの声 名護 時田 進
世代を越えて戦争を語り合った杉並集会 東京 荒井 浩
記事を読む  
福嶋同志は無実だ 一日も早く奪還しよう (1)
違法な長期投獄
許せない「不当に長い」勾留 極度に閉鎖的な東拘新独房(迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧被告・十亀弘史)
記事を読む  
共謀罪阻止10・3集会へ 臨時国会での成立阻もう 記事を読む  
西太平洋空母2隻体制の布石
原子力空母 ステニス入港を弾劾 佐世保地区労を先頭に抗議(8月21日)
記事を読む  
8・31北富士闘争へ サマワ模擬演習を許すな 記事を読む  

週刊『前進』(2164号1面1)(2004/09/06)

米軍ヘリ墜落弾劾・ナジャフ大空爆許すな 9月大闘争から11月へ
教労・全逓・自治体・国鉄を先頭に小泉・奥田に労働者の総反撃
 9・5普天間基地撤去 宜野湾集会へ

 
即時閉鎖を!

米軍ヘリ墜落に怒った労働者・市民2200人が結集(8月21日 普天間基地第2ゲート前=記事4面
 

 革共同の「8・1提起」とそのもとで打ち抜かれた8月闘争は、青年労働者を先頭に労働者階級の自己解放的な闘いのエネルギーを解き放ち、今秋決戦への突破口を切り開いた。8月13日に発生した米軍ヘリ墜落事故に対する沖縄県民の怒りの爆発は、普天間基地即時撤去、名護新基地建設撤回を求める巨大な決起へと発展し始めた。米軍ヘリ墜落弾劾9・5宜野湾市民大会、9・26沖縄県民大会はきわめて重要な闘いになった。さらに、国労大会は1047名闘争への大反動との激突となり、自治労大会では小泉=奥田の構造改革攻撃に対する反転攻勢のうねりが始まっている。これらを引き継ぎ、9月大闘争へ総力決起しよう。8・30都教委包囲闘争を打ち抜き、9・1防災訓練を弾劾しよう。教労を始め4大産別を先頭に、9月闘争から11月労働者大行動へ攻めのぼろう。

 第1章 労働者の国際連帯で民営化打ち砕け

 9月大闘争から11月労働者大行動へ向かう過程は、国際的にも国内的にも、かつてない階級的激動の過程となった。イラク情勢の重大化、沖縄闘争の新たな爆発、小泉=奥田の政治経済攻勢との大激突の開始の中で、階級闘争の分岐と流動、再編と高揚はますます激しく進んでいる。とりわけ労働運動・労働組合をめぐって、歴史的な転換点ともいうべき決定的情勢が訪れている。
 アメリカでは、MWM(ミリオン・ワーカー・マーチ)への闘いが巨大なうねりを生み出している。ILWUローカル10(国際港湾倉庫労組第10支部)の呼びかけにより、民主・共和両党から独立した労働者独自の力を示す百万人労働者行進が、10月17日ワシントンDCで行われようとしている。「外への侵略戦争、内への階級戦争」と闘うことが呼びかけられ、階級的労働運動の新潮流が全米規模で登場する。
 この呼びかけはローカル34と共同で提起され、ILWUの港湾部会の賛同を得た。AFL・CIO(アメリカ労働組合総同盟・産別会議)傘下の多数の労働組合や地区協議会の中に、AFL・CIO本部の反動を打ち破って続々と賛同を拡大している。さらに、アメリカで最大の労組、270万人を組織するNEA(全米教育協会)が賛同。またニューヨーク市の地下鉄・バス労働者で組織するTWU(全米運輸労働者組合)ローカル100の委員長も賛同した。
 MWMが掲げる要求はアメリカの労働者の政治的・経済的要求を表現しているが、その内容は同時にきわめて国際的だ。「民営化、外注化、規制緩和反対」「イラクへの戦争反対、軍隊の即時撤兵」「ゆりかごから墓場まで被保険者支払い不要の皆健康保険制度」「労働組合の権利保障と治安弾圧法規撤廃」「NAFTA(北米自由貿易協定)撤廃」などだ。ここにあるのは日本でも韓国でも、全世界のどこにでも通用するスローガンである。
 韓国の民主労総も、戦争と民営化攻撃に対決して激しく闘っている。世界のどこにいても労働者階級が置かれた立場は一つだ。労働者階級は国際的に団結して闘うことができるし、またそうしなければ勝利できない。そうした新潮流運動の国際的な巨大な渦が、ここに生まれようとしている。
 その息吹は、動労千葉が発行したパンフ『100万人労働者行進に挑戦するアメリカ労働者階級』に詳しく紹介されている。これをあらゆる職場に持ち込もう。昨年来の闘いがつくりだした日韓米労働者の国際連帯をさらに強めよう。
 小泉の「骨太方針W」は小泉=奥田の政治経済攻勢の集大成であり、労働者人民の生活を根底から破壊し、国家・社会を戦争体制に丸ごと組み換えていくものだ。
 郵政民営化を先頭に、年金改悪に続く社会保障制度の全面解体と大増税、公務員制度改悪、労働法改悪、「三位一体改革」による地方自治の戦時的再編の推進、戦後教育の解体と反革命的再編、治安弾圧体制の大再編などの攻撃が、04年から05年にかけて襲いかかろうとしている。これらの攻撃は労働運動と労働組合の破壊を核心として、その突破口として仕掛けられている。
 04年−05年の1年間決戦が勝負になった。11月労働者大行動への万余の結集をかちとり、小泉=奥田打倒の闘いをやりぬこう。

 第2章 4大産別決戦貫き労働運動の再生へ

 4大産別をめぐる決戦は今やそのすべてにおいて、決定的な闘いの山場を迎えている。
 教労では、東京都の教育労働者の決起による「日の丸・君が代」闘争の大爆発によって、かつてない高揚が広がっている。日教組運動の革命的再生に向けた新たな、歴史的な闘いの始まりだ。日帝はこれに恐怖し、教育の全面的な国家統制・国家支配を狙う攻撃をますます強めている。
 8月10日、河村文部科学相が「義務教育制度改革私案」を発表した。6・3制による現行の義務教育制度を解体・再編し、教員免許を更新制にし、教育長と校長の権限を大幅に拡大するという。これは、義務教育を国家権力の完全な支配のもとに置くことを狙う攻撃である。ファシスト石原と都教委が東京都で開始したことを全国に拡大しようとするものであり、教育基本法改悪攻撃の先取りだ。
 とりわけ教員免許更新制の導入は、戦争政策に進んで協力しない教員を排除し、国鉄分割・民営化型の「血の入れ替え」を教育労働者に対して画策するものだ。絶対に認めるわけにはいかない。
 さらに、地方自治体への補助金削減の一環として義務教育費国庫負担制度の見直しの攻撃が進んでいる。義務教育費の公費負担の大幅削減につながる攻撃だ。 8月26日には都教委が、「新しい歴史教科書をつくる会」による侵略戦争賛美の教科書採択を強行した。絶対に許せない。
 小泉=奥田の教育改革攻撃の核心には、侵略戦争を担う兵士づくり、侵略戦争を支持する国民づくりがある。「日の丸・君が代」の強制は、日帝の国家戦略をかけた攻撃だ。その凶暴さは同時に危機の深さの現れだ。日帝の根幹を揺るがす闘いとして、教労決戦を闘おう。
 全逓戦線では、郵政民営化攻撃との対決がきわめて重大になっている。
 何よりも重大なことは、基本方針に国家公務員の身分保障をはく奪し「非公務員化」すると明記したことだ。28万人の国家公務員の権利を奪い、首切り自由にすること、全逓労働運動を解体しつくすことが民営化の最大の狙いだ。
 民営化は大量の首切りをもたらし、「去るも地獄、残るも地獄」という現実を職場にもたらす。絶対に許すことができない。4・28反処分裁判勝利の地平の上に、今こそ職場の団結をうち固め、階級的な全逓労働運動を再生しよう。
 小泉=奥田路線のもと、地方自治体には今や戦争と大民営化のあらしが吹きあれている。民営化の総本山である規制改革・民間開放推進会議は、「医療・福祉・教育・労働」などの全分野における民間開放をうたい、これらの部門における徹底した競争原理の導入を主張している。
 これを受け、地方公営企業の民営化、地方独立法人化、指定管理者制度など、外注化、民営化が急速に進められようとしている。これと一体となって三位一体改革、市町村合併が推進されている。まさに公共部門と地方自治体の破壊であり、地方公務員労働者への大リストラ攻撃だ。
 さらに大民営化と一体になって公務員制度改革がある。その核心は、能力別等級制の導入による現行公務員賃金の根本的改悪と、分限免職による公務員労働者の首切りの推進だ。
 自治労本部は大民営化攻撃に屈服し、その推進者の役割を演じている。また「国の基本政策検討委員会」をつくり、改憲容認へとかじを切る準備を進めている。8月25〜27日の自治労大会はこれとの大激突の場となった。闘う自治労の再生をかけて決起し、11月への大結集をかちとろう。
 8月26、27日の国労第72回定期大会は、国鉄1047名闘争の早期収拾=解体へと突き進む国労本部=酒田・革同執行部と対決し、闘う国労の再生をかちとる重大な決戦となった。
 酒田・革同執行部は、昨年12月の最高裁反動判決にとびつき、1047名闘争を一刻も早く敗北のうちに終結させようとたくらんでいる。それは闘争団だけではなく、JR体制のもとで苦闘する本体組合員の闘いを抑圧し、切り捨てようとする策動だ。その証拠に、
大会の運動方針には「解雇撤回・JR復帰」も「1047名闘争」もない。もはや国家的不当労働行為として強行された採用差別に対する怒りもない。
 勝利の道は、酒田執行部の反動を打ち破り、全闘争団が鉄建公団訴訟への合流を決断することにある。さらに闘争団員22人への統制処分を撤回させ、鉄建公団訴訟原告への生活援助金の支給停止を全面解除させることだ。
 酒田・革同執行部の連合合流の策動を破り、国労の階級的再生へ闘いぬこう。危機に立つJR資本と真っ向から対決し、動労千葉のように闘い、動労千葉と連帯して闘おう。
 これら4大産別を先頭に、あらゆる職場、産別から、11月労働者大行動への巨大なうねりをつくりだそう。組合丸ごと、支部・分会丸ごとの決起、青年労働者の大決起をつくりだすために猛奮闘しよう。

 第3章 沖縄の怒り拡大し基地撤去へ闘おう

 8月13日、普天間基地の米海兵隊ヘリCH53が基地の隣にある沖縄国際大学構内に墜落・炎上した。機体の破片が周辺民家に散乱し、死者が出なかったのが不思議というほどの大事故だった。普天間基地はもはや一刻も沖縄人民と共存することはできない。
 米軍は、事故発生と同時に沖国大の構内に乱入し、大学関係者や住民はもとよりマスコミや消防、県警さえも排除して現場一帯を武力封鎖した。そして県警の現場検証を拒否して機体を一方的に運び去り、15日には早くも普天間基地からの飛行を再開。22日には事故機と同型のCH53ヘリの飛行再開を事故原因も明らかにしないままに強行した。沖縄人民の「飛行停止せよ」の怒りを真っ向から踏みにじり、米軍が現在もなお沖縄の絶対的支配者であるという姿をまざまざと見せつけたのである。
 米軍のこの傍若無人なふるまいと、それに対する日帝・小泉の容認は、米日帝が今イラクでやっていることと完全に一体である。イラクでは、カイライ政権デッチあげの破産がさらけ出される中で、追いつめられた米軍は、8月初旬からナジャフのサドル師派民兵への総攻撃をしかけている。ファルージャでの虐殺に続くこの攻撃はイラク人民の激しい怒りと全土的蜂起を呼び起こし、米軍はますます無差別の空爆と人民大虐殺の侵略戦争に泥沼的にのめり込んでいる。その先頭に立っているのが、沖縄から出兵した海兵隊だ。
 今回の事故が、イラクに出動する在沖海兵隊の演習激化に伴って起きたことは明白だ。墜落したヘリに、劣化ウラン弾が搭載されていた可能性さえあると言われている。日帝・小泉政権は今や、イラク多国籍軍への参加に公然と踏み切った立場から、米軍の全行動を積極的に容認し、擁護して、基地と軍隊の前にひれ伏せと沖縄人民を恫喝しているのだ。米帝や日帝にとって住民の命など最初から問題ではない。それが帝国主義者の正体であり、日米安保体制の本質だ。
 日米帝は、1995年の米兵による少女暴行事件を契機に爆発した沖縄県民の10万人大集会の再来を恐れている。日米帝はこの危機をペテン的なSACO路線で切り抜けようとしたが、今やそれが破産しているのだ。もはや日帝の沖縄差別政策はどんづまりの危機に陥り、先がない。その上に名護新基地をあくまでも建設しようという。これが許せるか。沖縄県民は巨大な米軍基地の存在という日米安保のこの戦争的現実をもはや認めることはできない。沖縄闘争の新たな巨大な高揚は不可避だ。
 9月5日、宜野湾市が呼びかける宜野湾市民大会が1万人規模で計画されている。9月26日には沖縄県民大会が予定されている。この沖縄闘争を発展させ、ともに闘うことが11月労働者大行動に大きなインパクトを与える。
 そして、米軍のトランスフォーメーションとの闘いとしてある座間・横須賀、北富士を始めとする基地闘争の発展をかちとろう。
 これらの闘いと一体のものとして、マル青労同1000人建設を圧倒的に推進しよう。日本共産党・社民党に代わる真の闘う労働者党をつくりだそう。

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週刊『前進』(2164号1面2)(2004/09/06)

国労大会 “鉄建公団訴訟に取り組め” 連合合流を狙う酒田を弾劾


国労大会 酒田を弾劾

国労大会初日、「鉄建公団訴訟を」と訴える国労に人権と民主主義を取り戻す会や国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会(8月26日 熱海・ニューフジヤホテル前)

 8月26〜27日、国労第72回定期全国大会が、静岡県熱海市のニューフジヤホテルで開催された。
 国鉄1047名闘争への大反動、「早期収拾」=解体を策す酒田・革同執行部に対して、闘う組合員が「鉄建公団訴訟で1047名の解雇撤回を」「生活援助金の凍結解除を」などと訴えた。「総団結・総決起の歴史的大会に」とうそぶいた酒田らが実は国鉄闘争の敗北と国労解体―JR連合への合流を策す極悪の団結破壊者であることを徹底的に暴き、まやかしの「総団結」を拒否し、闘う国労再生へ闘いぬいたのだ。

 「万策尽きた」酒田のあがき

 酒田委員長は冒頭のあいさつで、「訴訟は……万策尽きた時の最後の手段」と述べ、「新たな訴訟」など絶対にやらないことを宣言した。最高裁判決に屈しただけでなく、これに飛びついて、「ILO勧告を機に解決を図る」と言いながら、JR復帰どころか「雇用確保」すら投げ捨て、「政治解決」の名による早期収拾を図ろうとする意図をむき出しにしたものだ。
 また、酒田は8月18日に笹森連合会長に要請したこと、25日に民主党の藤井幹事長に「政治解決の尽力をお願いした」ことを明らかにしたが、これらは、まさに「万策つきた」酒田のあがきであり、パフォーマンスでしかない。しかも、闘争団を切り捨てJR連合に合流する意志を露骨にした。JR西労組の森委員長が同労組の大会で明らかにしたように、国労西日本本部・上村革同との合意のもとで闘争団に対して「イラク鉄道再建のために行け」というものだ。

 前日から会場前闘争に決起

 これに対して、鉄建公団訴訟原告団、国労に人権と民主主義を取り戻す会のJR本体組合員、被告の組合員を始めとした国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会、国労共闘などが、前日から3日間にわたるビラまき・宣伝行動に決起した。
 大会では、反対意見の封じ込め策動に抗し、代議員が「22名の組合員権停止の解除」と「新たな訴訟」を求める2本の修正動議を提出して奮闘した。
 (詳報次号)

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週刊『前進』(2164号2面1)(2004/09/06)

規制改革・民間開放推進会議が中間とりまとめ(案)
 民間開放推進で公務職場を一掃 大量首切りと労働運動解体狙う

 資本の利益と延命のみ追求

 小泉首相の諮問機関である規制改革・民間開放推進会議(4月発足、旧・総合規制改革会議)が8月3日、中間とりまとめ(案)として「官製市場の民間開放による『民主導の経済社会の実現』」を発表した。経済再生のための構造改革の重要な柱として、いわゆる「官製市場」と「官業」とを徹底的に民間開放・民営化することを提言している。骨太方針Wがうたう「官から民へ」「官の改革」「国から地方へ」に沿った攻撃だ。郵政民営化と並ぶ、公務員労働者への大資本攻勢、労働運動解体攻撃である。
 規制改革・民間開放推進会議とは何か。政府・内閣の規制改革・民間開放推進本部(本部長・小泉首相)が3年ごとに出す基本方針のもととなる提言を練り上げる、首相の諮問機関(内閣府所属)である。事実上、今日の民営化攻撃の総本山の位置を占める。
 いわゆる規制改革(規制緩和)は、95年村山内閣時代から行政改革の一環として推進されてきた。95年の日経連報告「新時代の『日本的経営』」に沿った政策だ。小泉内閣は、01年に総合規制改革会議を発足させ、規制改革推進3カ年計画のもとに規制改革を進めてきた。
 ところが総合規制改革会議で官僚と民間委員との意見が対立し行き詰まった。そこで官僚を排除し、@民間人中心の規制改革・民間開放推進会議(以下、推進会議と略)A全閣僚と推進会議主要メンバーで構成する規制改革・民間開放推進本部(以下、推進本部と略)の2組織に分け、民間委員中心の議論の場を設けて民間開放―民営化の議論を促進することになったのだ。
 推進会議の議長は宮内義彦オリックス会長で、他のメンバー12人は大学教授と大企業の経営者や経済研究所所員ばかりである。連合その他の労働組合代表もいない。推進会議は、資本の危機を救い、資本の利益をあからさまに追求するための組織であり、政府にそのことを公的に承認させるための組織なのだ。
 一方、推進本部は、3月に「規制改革・民間開放推進3カ年計画」を出し、5月に「規制改革・民間開放推進のための基本方針」を出し、それぞれ閣議決定された。ここでは、これまで進捗(しんちょく)していない医療、福祉・保育、教育、労働(職業紹介)、農業など主要な「官製市場」における規制改革(規制緩和・規制解除)を進めることが重点課題とされた。そして、これら官製市場の改革のための「市場化テスト」すなわち官民競争入札方式を導入することが目玉として提起された。
 今回の推進会議の中間とりまとめは、これら「3カ年計画」と「基本方針」を受けて提出されたものだ。

 福祉切り捨て公的責任放棄

 中間とりまとめの主要な項目は、@官製市場の民間開放の意義A民間開放推進の横断的手法としての「市場化テスト(官民競争入札制度)」B官業の民間開放の推進C主要官製市場の改革の推進――である。
 「官製市場」とは何か。中間とりまとめは、▽政府自らがサービスを提供している分野▽民間に開放されてはいるもののサービスを提供する主体が限定されているなど公的関与が強い分野――と規定している。教育、保育・介護・福祉などに加えて労働(職業紹介)や税務まで含まれる。
 中間とりまとめは、“官製市場では、競争原理が働かないために社会の変化に対応できず、国民の負担が増え、非効率的なサービスが温存され、財政上の制約によりサービスが質量とも低下しているなど弊害があらわになっている”と批判する。そして、@民間開放のために「市場化テスト」を導入するA「民間でできるものは官は行わない」ことを基本とするB「官で行わなければいけない」ならその理由を追及B形だけの民営化を排除する――として官業の民間開放を徹底推進する方針を打ち出した。日帝ブルジョアジーの政治委員会である自民党政権が生み出した官僚機構の腐敗、肥大化、非効率化の責任、国家財政の破綻(はたん)の責任を官僚と官業に押しつけているのだ。そのために「官=悪、民=善」「官から民へ」のイデオロギー攻撃を強めている。
 また、国・自治体は、財政負担を軽減するために公的責任を投げ捨て、同時に資本の救済を図っている。そのしわ寄せは労働者、住民に行く。
 だが、そもそも、官製市場・官業を民間資本に開放し、官と民を争わせれば、競争原理が働き、安くて質のよいものだけが残り、国民にとって利益になる、などというのは完全なまやかしである。

 4大産別を軸に反撃しよう

 「雇用の創出と活力ある経済社会」「多様なサービスを享受できる豊かな国民生活」(基本方針)など、うそ、ぺてんだ。
 現実にもたらされるのは公務職場に働く労働者の大量首切りであり、公共サービスの一層の劣悪化だ。
 市場化テスト=官民競争入札で賃金コストを徹底的に削った民間資本が勝つのは必然だ。市場化テストで「公平な競争」を装い、資本の全面的な進出を促進しようとしているのだ。
 公務員労働者は、市場化テストで職場を民間資本に乗っ取られ、大量追放される。国・自治体は行革リストラ、強制合併、三位一体税財政改革で定員を圧縮し、これらの職員を吸収する場がない。たとえ民間職場を確保したとしても、民営化を理由に賃金を始めとする労働条件が悪化することは確実だ。それはすでに各地で現実に起きている。中間とりまとめが言う「スムーズな公務員の配置転換・移転」はありえない。
 サービス改善もうそだ。医療、学校が株式会社化され、利潤追求の場とされれば、労働者・住民の負担が増え、悲惨な状況となることは不可避だ。
 規制改革・民間開放推進の攻撃は、公務員労働運動の解体を最深の狙いとしている。4大産別における闘いを強化し、反撃しよう。

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週刊『前進』(2164号2面2)(2004/09/06)

自治労の戦闘的再生訴え 自治労大会

 8月25日から3日間、自治労第75回定期大会が東京・国際フォーラムで開かれた。初日、全国労組交流センター自治体労働者部会は「『21世紀宣言』否決から闘う自治労の再生へ!」と大書した横断幕を会場正面に掲げ、役員、代議員、傍聴者ら数千人の組合員に「小泉・奥田の戦争と民営化、改憲の攻撃と対決しよう」と訴えるリーフレット4千部を配布した。(写真)
 連合・自治労本部は、大会で不正経理問題の開き直り的決着を図る一方、「国の基本政策検討委員会」で改憲論議し、国民保護法―国民保護協議会への協力・参加と戦争業務への労働者動員を提言し、自治体解体―大民営化攻撃に協力することで延命しようとしている。自治労の自己解体の道を歩む本部への怒りを結集し、現場の力で自治労を戦闘的に再生させよう。

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週刊『前進』(2164号2面3)(2004/09/06)

有事法制と教育 学校を戦争の道具にするな
 「君が代」不起立に連帯を

 教労数百人の「戦争協力拒否宣言」

 東京都の教育労働者数百人の「日の丸・君が代」拒否の闘いは、戦時下における職場からの反戦決起である。労働者が、自らの職をかけて侵略戦争への動員指令=従事命令(10・23都教委通達)を断固拒否して立ち上がったのだ。
 昨年の「10・23都教委通達」(本紙8月9日号参照)とは、教育労働者と児童・生徒に向かって“「日の丸・君が代」の前にひざまずけ”と命令するものである。それを天皇制の暴力と、処分の脅しをもって強要しているのだ。これは「教育勅語」による戦前の教育と同様に、労働者人民を侵略戦争に引きずり込む道である。
 すでに全国の教育労働者は、すさまじい労働条件の改悪と管理強化の攻撃にさらされている。都の教育労働者は「この上さらに10・23通達にそのまま従っていたら、もはや労働者としての死だ、教育の死だ」「教え子を戦場に送り出すことになる」と直感し、怒りと危機感に燃えて、自らの労働者としての階級的魂をかけて立ち上がったのだ。

 「お国のために死ね」が改悪の狙い

 帝国主義が競って侵略戦争に突入していく時代の中で、学校・教育のあり方を一変させる攻撃が強まっている。教育労働者を戦争教育の担い手とし、子どもたちに侵略戦争を「国家自衛の正義の戦争」と教え込み、戦争へ駆り立てていく教育への転換である。
 教育基本法改悪は、そのための重大な攻撃である。これは有事法制・改憲と一体で、学校を帝国主義戦争の兵士の養成所に変え、教育を「お国のために生き、お国のために死ぬ」戦争教育に変えるものである。
 民主党の西村真悟衆院議員(ファシスト石原都知事の盟友)は今年2月25日、超党派の議員連盟「教育基本法改正促進委員会」の設立総会で、こう述べた。
 「お国のために命を投げ出すことをいとわない機構、つまり国民の軍隊が明確に意識されなければならない。この中で国民教育が復活していく」「お国のために命を投げ出しても構わない日本人を生み出す」
 ここに教基法改悪の狙いがあけすけに語られている。実際、与党教育基本法改正協議会の改悪案は〈教育の目標>として「郷土と国を愛し、国際社会の平和と発展に寄与する態度の涵養(かんよう)」を掲げている。これは西村が言う「お国のために命を投げ出しても構わない日本人」をつくり出すための教育ということである。「お国のために命を投げ出す」とは、日帝・資本家階級の延命と利益のための侵略戦争に労働者人民を動員して、命と人生を捧げよということなのだ。
 教基法改悪案は、さらに10条の大改悪によって教育内容への国家権力の全面的な介入を規定するなど、現行教育法の完全な破棄であり、新たな戦時教育法、教育版有事法というべきものである。

 国民保護法で学校を戦争動員

 日帝・自衛隊はさらに、今年6月に成立した国民保護法を使って学校教育に強く介入し、「訓練・啓発」などによって、子どもたちに戦争を教え込もうとしている。
 自治体に設置が義務づけられる「国民保護協議会」は、戦時における避難・救援・住民統制などの戦争計画を作成するための協議機関である。この協議会には教育長が参加する。自衛隊の主導で、学校が住民の戦争動員の重要拠点として位置づけられているのである。
 国民保護法で重大な攻撃は「訓練」(42条)と「啓発」(43条)である。
 国民保護法第42条(訓練)「指定行政機関の長等は……業務計画で定めるところにより……国民の保護のための措置についての訓練を行うよう努めなければならない」
 同条3項「地方公共団体の長は……当該地方公共団体の住民に対し、当該訓練への参加について協力を要請することができる」
 第4条(国民の協力等)は「国民は……協力を要請されたときは、必要な協力をするよう努めるものとする」と「協力義務」を規定している。こうした強制的なやり方で、日帝は戦争への国民総動員態勢づくりを狙っているのである。
 実際には国民保護法は、「組織整備、訓練、啓発」において最大の攻撃性を発揮する危険性がある。日帝(政府、知事ら)は、北朝鮮からのミサイル攻撃やゲリラ戦争、原発災害などの可能性・現実性をおどろおどろしく宣伝して住民の危機感と北朝鮮に対する排外主義をあおり、全国で民間防衛組織の整備を進め、住民を避難訓練などに繰り返し動員して戦意の高揚を組織しようとしている。
 第2次世界大戦の戦前・戦中も、地域・職場・学校などいたるところで防火訓練・防空訓練が行われ、その繰り返しが、侵略戦争への精神的動員を組織するものとなった。同じことが、国民保護法のもとでの「訓練・啓発」によって狙われている。

 「有事訓練は学校行事」と国会答弁

 今年5〜6月の国民保護法をめぐる国会審議で、次のような議論が行われた。
▼田中荘一郎文部科学省スポーツ・青少年局長「学校におきまして、児童生徒や教職員の安全意識の徹底を図るとともに、計画的に避難訓練等を実施することがきわめて重要であると考えておるところでございます」(5月10日 衆院委)
▼高杉重夫文部科学省スポーツ・青少年局審議官「法案が成立した暁には……児童生徒がしっかりした安全意識を持つ、そして緊急時における安全確保が十分に図られるよう関係のところに指導してまいりたい」(6月1日 参院委)
 さらに6月1日の参院特別委員会では、次のようなやりとりがあった。
 神本美恵子議員(民主党、日教組出身)「この有事事態の避難訓練というのは、どこかの国が攻めてきたときにはこう逃げるんですよというような、結局子どもたちになんの訓練なのか……説明が必要なわけですよね。……教職員や児童生徒に対してそのことを強制することにはならないと考えていいんでしょうか」
 高杉文科省審議官「学校行事として取り扱うことになれば、通常の学校行事と同じような取り扱いがなされるものと考えております」
 つまり文科省の官僚は、戦争訓練は通常の学校行事、すなわち卒業式や入学式と同じだ、教育労働者も子どもたちも戦争訓練を拒否することなどとんでもない、協力は国民の義務だ、拒否すれば処分の対象だ、と言っているのである。
 毎年、9月1日の防災訓練は、小中学校を重要な訓練会場として教育労働者や生徒・児童、父母を動員して行われてきた。今年の9・1訓練は国民保護法制定後の初の訓練である。これまで以上に戦争訓練、治安弾圧訓練としての性格を強め、住民の排外主義的組織化、動員を狙うものである。徹底的に弾劾しなければならない。

 教基法改悪阻む11月連続決起を

 10・23都教委通達と教育基本法改悪は、この有事立法=国民保護法と一体の攻撃であり、教育労働者と児童・生徒に、国家のために侵略戦争を戦え、帝国主義のために命を捧げよと強制するものである。
 かつての侵略戦争の過ちと悲惨を再び繰り返すのか否か。日本の労働者階級に、今そのことが真正面から問われている。
 数百人の都の教育労働者の闘いは、「私たち日本の労働者階級は、再び侵略の銃をとらない。教え子を再び戦場に送らない」という断固たる闘いの宣言である。陸・海・空・港湾労組20団体の闘いと並ぶ、職場からの戦争協力拒否の闘いそのものである。
 全国の労働者はこの闘いと連帯し、帝国主義の戦争と資本攻勢に対して、今こそ団結して反撃に立とう。教育労働者への不当処分を打ち破り、教育基本法改悪と憲法改悪を阻止しよう。闘わない労組執行部をぶっ飛ばし、団結して闘おう。その勝利をかけて、11月連続決起へ進撃しよう。

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週刊『前進』(2164号2面4)(2004/09/06)

“戦争賛美の教科書許せぬ”
 中高一貫校教科書採択 都教委の暴挙に怒り

 8月26日、東京都教育委員会は、来年4月に開校する東京都立初の中高一貫教育校、白鴎高校付属中学校(仮称、台東区)の歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」作成の教科書(扶桑社刊)を採択した。都教委の暴挙を徹底弾劾する。
 01年教科書採択時に登場した「つくる会」歴史教科書は、15年戦争を「大東亜戦争」と呼称するなど侵略戦争賛美の記述に満ちあふれ、国内外の怒りの声と闘いによって全国採択率はわずか0・097%にとどまった。全国の区市町村教育委員会での採択はゼロであったが、ファシスト石原が直轄する都教委は、都立養護学校の一部に「つくる会」の歴史・公民教科書を採択し、石原は「一点突破だ」と言い放った。
 そして今回、中高一貫校が都立であることを理由に都教委が採択権を握り(法的根拠は何もない)、再び「つくる会」教科書の採択を強行したのだ。石原は今回の採択を、来年8月の全国一斉採択での「つくる会」教科書大量採用の突破口にしようとしている。
 ファシスト石原・横山教育長・都教委による「つくる会」教科書採択は、「日の丸・君が代」処分と完全に一体である。石原=都教委の狙いは、闘う教育労働者を「日の丸・君が代」処分で一掃し、「つくる会」教科書で侵略戦争賛美の教育を徹底させ、侵略戦争を担って「喜んで死ぬ」人間をつくり出すことなのだ。
 石原=都教委こそ小泉=奥田路線のファシスト突撃隊である。被処分者を始め都の教育労働者とともに、労働者人民の総力でなんとしても粉砕しなくてはならない。この闘いは朝鮮・中国―アジア諸国の労働者人民との共同闘争でもある。
 当日は都高教や東京教組、都教組の「日の丸・君が代」闘争を闘う教育労働者を始め、約200人が都教委の傍聴に集まった。午後には、都立中高一貫校での「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワーク、白鴎高校卒業生でつくる「有志の会」、女性史研究者、在日韓国青年会などが都庁で記者会見を行った。戦争賛美、差別主義の「つくる会」教科書の中身への怒りと、採択撤回へ闘いぬく決意を表明し、この教科書攻撃が自衛隊のイラク派兵と「戦争をする国への大転換」の中で起きていることを強く弾劾した。
 この日、都教組や出版労連などの労組や市民団体、中日韓三国共通歴史副教材中国側執筆者など20数団体が抗議文を発した。韓国ソウル特別市教育委員会、ソウル特別市長は都知事・都教委あてに採択決定直前に歴史歪曲教科書を採択しないよう書信を発した。

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週刊『前進』(2164号2面5)(2004/09/06)

労働者学習センターが新刊
教育労働者の戦争拒否宣言 鈴木一久 二本柳実 松田勲 共著

新刊 教育労働者の戦争拒否宣言 労働者学習センターが、3人の教育労働者の執筆による新刊『教育労働者の戦争協力拒否宣言―闘う日教組の再生のために』を発行した。
 第1部は「教育基本法改悪と『日の丸・君が代』攻撃を撃つ」。東京の教育労働者の「君が代」不起立闘争の歴史的意義を提起し、04年後半から05年にかけての1年間決戦、05年卒・入学式闘争と通常国会に向けた教育基本法改悪阻止闘争の実践的武器となることを願って執筆された。
 第2部は「日教組運動の再生のために――その闘いの歴史と教訓」。戦後の日教組の歴史を、学校現場の教育労働者の闘いに光をあてて振り返った。膨大な弾圧と処分をのりこえてきた先輩たちの闘いの足跡を学び、戦争の時代に立ち向かう教育労働運動の路線をうち立てていくための教訓としよう。
 労働者学習センター代表の中野洋さんが、「発刊に寄せて」で熱烈に推薦している。
 11・6教育基本法改悪阻止全国集会と11月労働者大行動の組織化の武器として、教育労働者を始め多くの労働者に広めよう。
☆発行・労働者学習センター A5判224n/頒価1500円
☆注文先 〒260―0017 千葉市中央区要町2―8 DC会館 рO43―222―7207  043―224―7197 E‐maildoro‐chiba 

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週刊『前進』(2164号2面6)(2004/09/06)

資本攻勢&労働日誌 2004 8・7〜8・24

 公務員制度改革案、臨時国会に
 教員給与「優遇」廃止へ/「心の病」30歳代が最多

●国家公務員制度改革法案が明らかに 政府の国家公務員制度改革関連法案の全容が明らかになった。政府は13日には連合に基本方針を提示。連合などの合意が得られれば秋の臨時国会に法案提出を目指す。(7日)=要旨別掲
●松下が企業年金を統合 企業年金基金の規模で日本最大の松下電器産業が子会社4社の年金基金も統合し、さらに規模を拡大する方針。経費削減が狙い。(8日)
●依然厳しい若者の就職 文科省の学校基本調査によると今年3月の高卒就職率(全卒業者のうち就職者の占める割合)は前年比0.3ポイント増の16.9%、大卒は0.7ポイント増の55.8%の水準に止まる。(10日)
●国営関係の賃金闘争が決着 林野の賃金交渉が決着。定昇実施、賃金は現行水準を維持。郵政(4月)、印刷(6月)、造幣(7月)も同様。これで国営関係の賃金闘争はすべて決着。(10日)
●ジェトロ、東アジアの人材受け入れ提唱 日本貿易振興機構(ジェトロ)は04年版ジェトロ貿易投資白書を発表。「東アジア自由ビジネス圏」での日本企業の課題として、東アジアの人材を受け入れることなどをあげた。(11日)
●失業給付、月100万人下回る 
厚労省によると、03年度に雇用保険の失業給付を受けた人は月平均で83万9000人で、6年ぶりに100万人を下回った。(12日)
●厚生年金未加入者、最大で926万人 日本総合研究所は、厚生年金に本来は入るべき未加入者が最大で926万人に達するとの推計をまとめた。(17日)
●教員給与の優遇措置廃止、財務省が文科省と協議へ 財務省は、公立小中学校教員の給与の優遇措置を来年度から廃止する方向で文科省と協議に入る。(17日)
●自民、郵政改革で地方公聴会 
自民党の「郵政事業改革特命委員会」は、埼玉県草加市で第1回の地方公聴会を開いた。(18日)
●連合が労働審判員で確認 連合は中央執行委員会で「労働審判員の選出基準」を確認。(20日)
●心の病、6割の企業で増加 社会経済生産性本部のメンタル・ヘルス研究所は、企業のメンタルヘルスに関する調査結果を発表。最近3年間で約6割が「心の病」が増加傾向にあると回答。年齢層別では30歳代が最も多い。(20日)
●東京都、上下水道局職員の「業務手当」廃止提示 都は、水道、下水道両局の一般職員に基本給の4%を上乗せ支給する「業務手当」を11月から廃止する方針を組合側に提示した。(20日)
●三菱自労組がスト基金を返還 
三菱自動車労組は、今冬の一時金がなくなったことを理由にスト基金をすべて取り崩し、年末に組合員に返還する。返還額は組合員平均で約18万円。(24日)

 国家公務員制度改革法案の要旨

 戦後初の給与・人事制度の見直し。能力・実績主義の導入が特徴。
●行政職に能力等級制を導入
 行政職を5級(幹部職級、課長級、課長補佐級、係長級、係員級)に分類。職階制は廃止する。
●昇任、降任、転任
 任命権者が勤務成績に基づき、能力、適性を有する者から行う。その際、毎年の能力評価の結果を重要な判断材料に。
●給与
 人事院が能力等級制と整合した給与準則を立案し、国会、内閣に提出。人事院は給与等級の定数設定、改定が可能。
●評価制度
 所轄庁の長は定期的に、職員の職務遂行上での能力評価、実績評価、その他の勤務成績の評価を行う。

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週刊『前進』(2164号3面1)(2004/09/06)

マスコミ労働者の11月決起を
団結破壊の資本攻勢を許さず“戦争のペンをとらない闘い”を

 小泉・奥田路線のもとで出版、印刷、新聞、放送などで働くマスコミ・出版労働者に対して、激しい資本攻勢がかけられている。それと同時に、有事法制成立と改憲攻撃のもとですでに開始された侵略戦争に協力・動員させようとする攻撃がかけられている。印刷、出版などに働くマスコミ・出版労働者は、この間、陸・海・空・港湾労組20団体と連帯し、有事立法反対闘争をともに闘いぬいてきた。再び戦時下へと突入した今日、大失業と戦争に反対してマスコミ・出版労働者は動労千葉と連帯して階級的労働運動の先頭に立とう。職場闘争と反戦闘争を闘い、11月労働者集会に全力で集まろう。

 賃金制度改悪と不安定雇用

 今、多くのマスコミ・出版関連企業で働く労働者は小泉・奥田路線のもとで、終身雇用制解体・不安定雇用化と賃下げ・年功賃金解体攻撃にさらされている。
 特に、成果主義導入を柱とする賃金制度改悪攻撃が吹き荒れている。だが、多くの労働組合でこれへの反対闘争が闘われ、現場労働者の闘いが、それを阻んでいる職場も生まれている。
 成果主義による賃金制度改悪の最大の問題は、賃下げと同時に、それが労働者に分断を持ち込み、組合を解体させる攻撃だという点にある。能力主義・成果主義のもとに労働者が競争し、賃金差別と査定によってお互いに仲間の賃金を分捕りあうということは、労働者が分断され、団結が破壊されることだ。すなわち労働組合が労働者の団結形態として成立しなくなることを意味する。
 団結を破壊する賃金制度改悪の攻撃を絶対に許すことはできない。各職場で絶対反対の声をあげ、この攻撃による労働者相互の分断を許さず、団結を強化する立場で闘っていかなければならない。
 さらにフリーランスを始めとする不安定雇用の労働者が出版でも新聞でも激増している。正社員を減少させ、労働者総体を不安定雇用化することで、資本は賃下げや労組解体を進めようとしているのだ。
 多くの新聞社で印刷部門の分社化攻撃がかけられている。これ自体、賃下げ・リストラ攻撃だが、もうひとつ核心的な問題は労働組合が破壊されることだ。今までの組合員が分社化で別会社に転籍させられることで組合は弱体化し、動員などが制限される。労組解体という意味では、国鉄分割・民営化攻撃と本質的に同じ攻撃がかけられている。資本の労働者への攻撃の最大の柱は、常に労働者の分断と団結破壊なのだ。
 出版産別では、版元・編集プロダクション・フリーランスというかたちで徹底したアウトソーシング化と不安定雇用化攻撃が吹き荒れている。だが、不安定雇用の労働者も怒り、立ち上がり始めている。一方的な解雇に対して、労働者の権利を求めた訴訟などが起きている。こうしたフリーランスを始めとする不安定雇用の労働者の闘いは、その数が多いこともあってマスコミ・出版労働運動の特徴にもなりつつあり、資本攻勢への反撃として重要な位置を占めつつある。
 激しい資本攻勢は、ただでさえ厳しい職場を、さらに地獄のような職場へと変えることになる。現在でも出版や新聞を始めとして、過労による深刻な職業病が増大している。過労からうつ病になったり、在職死亡する数が増えている。リストラで加速される不規則で過重な労働が、マスコミ・出版労働者に過労死を増大させ、休業を余儀なくさせているのだ。
 資本攻勢との闘いは、職場の労働条件と安全を守る闘いと完全に一体だ。動労千葉の反合・運転保安闘争のように職場の安全を守る闘いがマスコミ・出版産別でも求められている。

 戦時下の報道規制と対決し

 武力攻撃事態法を始めとする有事法制の制定は、マスコミ・出版労働者に対する戦争協力の強制と動員攻撃そのものである。
 武力攻撃事態法はその第6条で「指定公共機関は、国及び地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、その業務について、必要な措置を実施する責務を有する」としている。
 ここでいう「指定公共機関」とは同法第2条の6で「独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共的機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、政令で定めるものをいう」と定義されており、これには民放も含む放送局や新聞社なども想定されていることは間違いない。武力攻撃事態法は、放送や新聞を始めとするマスコミ労働者の戦争動員法そのものなのだ。
 しかも重要なのは、この攻撃がすでに実際に始まっていることである。
 今回のイラク侵略戦争での報道を見て欲しい。日本の大手の放送局や新聞社は、米軍によるさまざまの報道規制を受け入れた上で、米軍への従軍記者を送った。実際にマスコミ労働者が侵略軍に従軍して戦場に行き、侵略軍の一方的な立場から報道をするという戦前とまったく同じことが始まっているのだ。
 それだけではない。自衛隊に関しても同様の事態が進行している。政府・防衛庁は、1月9日にイラクに派兵された自衛隊の活動に関する取材・報道を自粛するように新聞・通信・放送各社に要請し、さらに13日には防衛庁の副長官、官房長、陸海空3幕僚長の定例記者会見を廃止する意向を示した。そして防衛庁は1月末に、防衛庁記者クラブに「暫定取材員証」の発行を提示し、各報道機関は2月初めに申請書を提出した。さらにイラクでの取材や報道のルールについても各報道機関は、3月11日に防衛庁と合意した。これらの政府の攻撃は報道規制そのものであり、報道各社がそれに屈服することで、政府の一方的発表を「報道」するという、「大本営発表」への道が敷かれようとしている。
 日帝・小泉は、イラクで拘束されたジャーナリストら日本人5人に対して「自己責任」論を展開し、「反日分子」とののしり、フリー・ジャーナリストの自由な取材を犯罪視した。これも戦時下での取材統制攻撃そのものだ。
 さらに昨年5月に成立した個人情報保護法は、マスコミ・出版労働者の取材を規制し、場合によっては処分の対象にする法律だ。この個人情報保護法および、それと一体で成立が狙われていた人権擁護法案は、有事法制と一体で、マスコミを規制し、マスコミ・出版労働者を戦争協力させていく法律なのだ。
 司法制度改革の一環としての裁判員制度法は、裁判員への接触禁止など取材・報道活動を規制する規定が盛り込まれている。これは戦時下での政治事件の裁判などへの取材と報道を規制・統制しようとするものであり、政治犯などへの冤罪事件デッチあげにマスコミ・出版労働者を協力させようとするものだ。
 だが重要なことは、マスコミ・出版労働者が、これらの戦争関連法・言論統制法に対して、今日一貫して闘いつづけてきていることだ。新聞労連は、防衛庁の自主規制要望を徹底弾劾する声明を1月16日に発表した。個人情報保護法案や人権擁護法案などに先頭で反対してきたのがマスコミ・出版労働者だ。
 さらに有事法制との闘いにおいて、陸・海・空・港湾労組20団体の「有事法制を完成させない、発動させない、協力しない」の「3ない運動」と連帯し、ともに戦争動員される労働者として連帯して闘ってきた。
 沖縄においても、普天間基地撤去・名護新基地建設阻止を掲げてマスコミ・出版労働者が闘っている。
 戦前、マスコミ・出版労働者が戦争に協力した反省から、「二度と戦争のためのペンはとらない、輪転機は回さない」を合言葉に戦後のマスコミ・出版労働者の闘いは出発した。この原点が再度問われる時代が到来したのだ。
 教育基本法改悪の闘いにも、出版を始めとするマスコミ・出版労働者は一貫して闘ってきた。教科書会社で働く多くの労働者が、教育労働者と連帯して、「つくる会」の侵略戦争賛美教科書の採択を許さず、教育基本法改悪に反対し、「日の丸・君が代」処分に反対して闘っている。
 さらに東京地裁や東京高裁での労働裁判における反動判決に反対する闘い、労働法制改悪阻止の闘い、共謀罪成立阻止の闘いの中軸をマスコミ・出版産別の労働者が担っている。
 マスコミ・出版産別の闘いは、労働組合の改憲阻止闘争でも重要な位置を占めている。出版労連や新聞労連などを含めた中立労組13団体が7月30日に、憲法改悪反対労組連絡会を発足させ、改憲阻止闘争の柱になろうとしている。

 動労千葉と新潮流運動を

 動労千葉は今春、不当な配転攻撃と対決し、反合・運転保安の確立を要求してストライキで闘い、当局を追いつめ、多くの成果をかちとった。またイラク反戦も訴えて闘った。
 この動労千葉の闘いにこそ、資本攻勢との闘いの原点がある。不当な攻撃に対して、あくまで労働者階級の立場に立ち、労働者の団結を固め、その力でストライキを打ち抜き、当局を追いつめていく。そして職場の安全も確保していく。
 連合や全労連などの既成のナショナル・センターがいずれも危機に直面しているのは、日帝の政治・経済攻勢に対して労働者の階級的立場を失っているからだ。
 動労千葉とともに、闘う労働運動の新しい潮流をつくり出そう。今こそマスコミ・出版労働運動の革命的な再生をかちとろう! とりわけ青年労働者の生き生きとした感性と行動で、労働運動を再生させよう! その道は11月労働者集会の大成功にこそある。
 11月労働者集会にマスコミ・出版労働者は大結集しよう! 戦前も創成期の日本の労働運動の先頭に立ち、数多くの歴史的な闘いを闘ってきたマスコミ・出版労働者は自らの手でこの集会をつくり出し、大成功させよう!
 (村沢俊和)

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週刊『前進』(2164号3面2)(2004/09/06)

動労千葉が訪米報告集
11月決起へ最大の武器 国際連帯の神髄示す
 “MWM(ミリオン・ワーカー・マーチ)は歴史つくる闘い” MWM代表トレント・ウィリス氏

 民主党からの決別が課題に

 動労千葉が『世界に翔びたとう3/100万人労働者行進に挑戦するアメリカ労働者階級』と題した訪米報告集を刊行した。
 田中康宏委員長らが7月17日〜21日にサンフランシスコを訪問し、全米最強といわれるILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル10などと交流したことを記録している。そして10月17日に行われる百万人労働者行進(ミリオン・ワーカー・マーチ=MWM)に挑戦するアメリカ労働者階級の闘いを紹介している。動労千葉の滞在中の交流や討論から引き出される教訓や問題意識は、貴重な示唆を与える。
 MWM共同代表のトレント・ウィリスさんやILWUローカル10の執行委員のジャック・ヘイマンさんらのアピール、動労千葉の田中委員長らの座談会などが掲載されている。
 11月2日の米大統領選の直前の10月17日、米国の首都ワシントンDCに百万人の労働者を集めた大行進が計画されている。
 1963年、キング牧師の「私には夢がある」演説で有名なワシントン大行進が行われた。公民権運動の高揚の中で25万人の大群衆がワシントンDCを行進した。20世紀の歴史を動かした大行進のひとつだろう。MWMのイメージが少しは伝わるだろうか。
 MWMの目的について、MWM共同代表のトレント・ウィリスさんは「私たちがいまやろうとしていることは……もう一度歴史をつくることです」「アメリカの労働者階級は、自らの政治課題を自分たち自身の名前で積極的に押し出す必要がある」(パンフから引用)と語る。MWMは、米労働者階級の歴史に残る闘いとなる大きな可能性を持っている。
 百万人の組織化の仕方も型破りだ。組合員わずか千人余りのILWUローカル10が全米の労働組合に呼びかけ、支部や地区労レベルで賛同を積み上げ、百万人を集めるという。日本の自治労にあたるAFSCME(全米州・郡・市職員組合)やSEIU(全米サービス従業員労組)の支部などが賛同に名を連ねている。最近、全米最大の労組で270万人の教育労働者を組織するNEA(全米教育組合)も全国大会で賛同を決定した。
 MWMは、ILWUの伝統である“労働組合を現場組合員の手にとり戻そう”というランク・アンド・ファイル(一般組合員)運動がそのベースにある。加えて「わずか500人の労働組合(動労千葉)が、日本の労働運動のあり方を変えようと全国にアピールを発して、集会をやっている」ことに着想を得ているのでは、と座談会で田中委員長は指摘する。
 同じくMWMの歴史的意義について、ILWUローカル10執行委員のジャック・ヘイマンさんは「現実は、労働者階級を本当に代表することを公然と掲げる大衆政党がアメリカにはない」と語る。ヘイマンさんは、イラク戦争、労働組合への態度、社会保障制度の破壊……ブッシュもケリーも違いはないと訴えている。米国のナショナルセンターであるAFL・CIO(アメリカ労働総同盟・産別会議)は民主党・ケリーを支持している。AFL・CIOを下からひっくり返し、民主党から決別することが米労働者階級の喫緊の課題なのだ。
 米国でも民営化のあらしが吹き荒れ、いまや軍隊さえもアウトソーシング(外部委託)が進んでいる。座談会で田中委員長は、動労千葉が国鉄分割・民営化攻撃に対しストで闘い、以後17年、今も民営化と闘い続け団結を保っていることが、「闘って勝った実例」として米国の労働者に評価されたと語る。
 また国際連帯について、ヘイマンさんは1948年のILWUに対するタフト・ハートレー法(スト禁止法)の適用に対し、ヨーロッパの港湾労組が荷役を拒否した例をあげ、戦争と民営化に反対する国際連帯の闘いを推進しようとアピールしている。

 自分の職場にこだわって

 このパンフを一読した印象は、MWMを計画する米国の労働者と11・7労働者集会を呼びかける動労千葉の問題意識が驚くほど共通していることだ。ブルジョアジーと政府による労働者階級に対する攻撃、労働組合のナショナルセンターをめぐる課題、労働者階級を代表する政党……違いは、責任をとるべき国が違うことだけだ。もうひとつは、MWMと11・7労働者集会成功のカギが、自分の職場、組合にこだわって組織化することの重要性を指摘している点だ。
 少し大げさだが、動労千葉とアメリカの労働者階級の最先端の闘いが接点を持つことで、11・7労働者集会がグレードアップし、課題も鮮明になった気がする。11・7労働者集会の組織化へいくつかのサジェスチョンが得られた。ぜひとも活用してほしい。
 またアメリカ有数のデパート・メーシーズでのストライキのピケに参加したり、鉄道職場の訪問など、アメリカの労働運動の現場の報告もライブ感があって興味深い。(石川健一)
  *  *  *
『世界に翔びたとう3/100万人労働者行進に挑戦するアメリカ労働者階級』
 発 行/動労千葉
 頒 価/300円
 注文先/動労千葉 〒260―0017 千葉市中央区要町2−8 DC会館

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週刊『前進』(2164号3面3)(2004/09/06)

8・1革共同集会の発言から

 全国の役所に戦闘的労働運動の赤い旗を 自治体労働者

 新生自治体労働者委員会を代表して決意を明らかにします。
 第一に、われわれを取り巻く情勢の特徴です。「6月反動」を打ち破って、私たちはここにいるわけですが、この6〜7月、自治体をめぐる重要なことが起きています。一つは、6月中旬に成立した有事法制です。二つは、6月4日「骨太方針2004」が発表され、重点項目はこの2年間で実行するという国家の決意が打ち出されたことです。三つは、人事院が国家公務員について横並びの給料表をやめて、全面的な能力給に変えていくということを打ち出したことです。
 今、国家が立ち行かない中で重大な決断をもって、小泉・奥田路線の貫徹に打って出てきています。
 自治体現場では、もともとの地方公務員と、民営化で新たにともに仕事を担っている仲間との差別と分断の中でこれをのりこえる新たな自治体労働運動をつくる動きが始まっています。
 私が第二に訴えたいことは、自治体労働運動にとって、今が決定的なチャンスだということです。
 全世界で労働者階級が同時に帝国主義に対して立ち上がっています。そのスローガンは「戦争反対」と「民営化反対」です。これは、日本帝国主義の自治体解体攻撃に対するスローガンと同じです。この世界の労働者の決起にこたえる形で自治体労働者の怒りが巻き起こっています。
 社民党や日本共産党の自治体労働者の中での力の低下について特に言いたいと思います。協会派は、70年代、われわれが希代の反革命カクマルとの闘いをやっている最中に同盟員をつくった。日共もすべての自治体に党細胞を持って、自治体労働者の中に党組織をつくっています。協会派は激減している。日本共産党も参院選の結果を見れば明らかです。彼らの運動は労働運動ではない。今が決定的なチャンスです。
 われわれは、新指導路線をこの1年間、実践しました。この実践の中で労働組合とは何なのか、党と労働組合とは革命に向けてどういう役割を果たすのか、今日の基調提起でも明確に規定され、この理論を実践し党をつくるという方針が打ち出されています。
 自治体労働者が戦争協力どころか戦争動員の仕事を担う先兵になっていくのか、それとも労働者階級と住民と結合して、断固として戦争反対を貫き、ともに小泉・奥田と闘う戦列をつくりあげるのかが問われています。革命において自治体労働者が反革命の側に組織されるのか、それとも日本革命の隊列の中に立つのか。その核心は強固な党の細胞を築き上げることができるかどうかであります。
 率直に言って、昨年の「21世紀宣言」否決から1カ月間の中で、われわれの力不足を痛感しました。しかし、ここでくじけることはできない。絶対にチャンスをものにする。小泉も、徹底して公務員労働運動を解体し、自治体労働者を戦争の手先にしていく攻撃を振り下ろしてきている。これに対して、全国の市役所、役場に、戦闘的労働運動の赤い旗を立てよう。その旗のもとに革命をめざす強固な党細胞を新指導路線で武装してつくり上げようではありませんか。労働組合を本当に革命の拠点にしていく。この中から官民を問わず、全労働者階級の団結した力が絶対につくられると確信しています。
 自治体労働者委員会は、みんなやるぞという気概にあふれています。11月労働者集会に、世界の労働者とともに大結集をなんとしてもかちとろうではありませんか。わが自治体労働者戦線は、明確に昨年の2倍の目標を貫徹するためにがんばりたいと思います。

 “全逓魂”を発揮して青年労働者組織する 全逓労働者

 私は、全逓の青年労働者を代表して発言します。
 全逓という名称が、今年の全国大会でJPU(日本郵政公社労働組合)と変更されたわけですが、現場には“全逓魂”が脈々と生き続けています。
 そして、ついに今年の6月30日、4・28反処分闘争が高裁で勝利しました。小泉・奥田の労働組合解体攻撃に呼応するように全逓の名称を投げ捨てた全逓中央本部に対して、全逓労働者の魂を見せつけた勝利だと確信しています。現場では「やっぱり正義は勝つ」という声があふれています。われわれ青年労働者がこの勝利から学ぶことは、78越年反マル生闘争の先頭で青年労働者が闘っていたことにあります。
 今、「生産性向上」の名で郵政版のトヨタ方式=JPSが導入されているわけですが、そのもとで現場労働者が死に追いやられるような攻撃がかけられています。当局とそれと一体となった本部に対する現場の怒りが充満しています。今こそ、このエネルギーを爆発させる、その突破口を開くのが青年労働者のこれからの闘いだと思います。
 昨年12月には新生マル青労同が建設されて、闘う労働運動をつくっていくことと、マルクス主義を学んでいくという二本柱が確立しました。この二つはバラバラではない。マルクス主義とは、労働運動の生きた実践の中で試されるものであるし、マルクス主義が本当に生きたものになるのは、労働運動をやっていくことにあると思います。
 もうひとつ、同盟員1000名建設という方針が出されています。みなさん、想像してみてください。マルクス主義で武装した青年労働者の活動家が全国に1000人も登場した時に、本当に情勢を塗り替えられると確信します。
 すでに、全国の青年労働者の闘いは始まっています。5・15沖縄闘争には沖縄と本土を貫いて闘う労働運動の潮流をつくるのだという意気込みで多くの青年労働者が結集しています。
 1000人が1人ずつ組織した場合には、1000人が2000人になり、ねずみ算式にどんどん増えていくわけです。
 私は、革共同が革命党として日常の組織建設をすること抜きにして、革命はできないと思います。青年の獲得なしには革命はできないと思います。今の階級決戦の真っただ中で、青年労働者を組織する絶好のチャンスです。
 それは、反マル生闘争の最先頭で青年労働者が闘ったということが証明しています。そして、今こそ全党を挙げて、マル青労同1000名建設を突破口に、本当に近い将来に革命を実現する、革共同を本当に労働者の党にしていくために、全逓労働者として闘うことを決意表明します。

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週刊『前進』(2164号4面1)(2004/09/06)

米軍ヘリの飛行再開弾劾

 普天間基地に隣接する沖縄国際大学構内への米軍ヘリ墜落・爆発事故は、米英日帝のイラク侵略戦争の泥沼化で老朽欠陥機もフル動員している中で、起こるべくして起きた重大事態である。普天間基地の即時閉鎖・すべての基地機能の停止をかちとらなければならない。ところが、この全人民的な要求をあざ笑うかのように、米軍は事故の2日後に飛行を開始しただけでなく、22日には事故機と同型のCH53大型輸送ヘリ6機の飛行を再開した。これは「イラクの自由作戦支援」をうたったものであり、沖縄県民の命よりもイラク侵略戦争が重要という態度をあけすけに示すものだ。
 さらに、米軍が事故直後から事故現場に厳戒体制を敷き、立ち入り禁止にして、沖縄県警も排除して機体撤去作業を行ったのは、劣化ウラン弾が機体にあったからという疑いが強くなっている。米兵は防護服を着て、完全装備で事故処理にあたっており、ガイガーカウンターに似た測定器を使っていたと言われており、事故機に放射性物質を搭載していた可能性がある。もしそうだとすると、爆発時に放射能が散らばったことが考えられ、さらに重大な事態なのだ。
 現場を立ち入り禁止にしたことについて、米軍側は日米地位協定を盾にしているが、その地位協定によってさえ、米軍がそうした行動をとれるのは「施設および区域内」に限定されている。明らかに今回の行為は地位協定違反だ。徹底追及し、全人民的な怒りを巻き起こさなければならない。

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週刊『前進』(2164号4面2)(2004/09/06)

普天間基地は即時無条件に撤去せよ 全県民は今こそ立とう
 革共同沖縄県委員会

 起こったことは「宮森小学校事件」と変わらない!

 8月13日に宜野湾市・沖縄国際大学構内に米軍CH53Dヘリが墜落、爆発・炎上した。墜落地点周辺300bにわたって機体や多数の部品が落下し、沖国大関係者、付近住民に死傷者が出なかったのはまさに奇跡である。時期が夏休み以外であるか、また墜落地点が数十b手前にそれるか、さらにまた爆薬を搭載しているか、など、どれか一つが該当しても、数十人の、場合によっては数百人の死傷者が出ていたことは間違いない。誰もが「宮森小学校事件」(59年6月30日米戦闘機墜落、生徒ら17人死亡)を思い起こして恐怖し、そして怒っている。

 イラク人民を無差別虐殺する米軍の真の姿を現した

 今回の事件が県民に与えた大きな衝撃は、これだけではなかった。墜落後普天間基地から駆けつけた米兵が大学に乱入し墜落地点から大学関係者を排除して阻止線を張った。さらに米軍は大学前の道路を始め付近一帯を封鎖し、住民、マスコミなど一切近づけず、威嚇し追い散らすという行動をとった。警察の捜査申し入れに対しても、日米地位協定に基づく「日米政府の合意」により拒否する、という態度をとり続けている。米軍は、今イラクで米軍に抵抗するものは誰かれ構わず無差別に虐殺をくり返している。その米帝軍隊の真の姿をもって県民の前に立ち現れたのだ。米軍(基地)と沖縄人民が共存できることなどあり得ない。

 日帝・小泉打倒!

 われわれは今回の事件で、日米安保・日米地位協定とは何なのか、72年「沖縄返還」、5・15「復帰」の内実とは何なのかを、あらためて思い知らされた。現在も沖縄は、海も空もそして陸地も丸ごと「米軍基地の島」であり、最高の権力をもっているのは米軍であることを。基地と軍事、戦争に関する一切は、米軍の意志が人民に対して超法規的に問答無用と貫徹される、これは「復帰」以前と何も変わっていないこと、そして日本政府も米軍の立場に立って沖縄人民の立場や利益を一切顧みないことを。日本という国家は一貫して、わが沖縄を自らが帝国主義国として存立するための道具として使い続けてきた。戦後は沖縄を丸ごと米帝に売り渡し、「復帰」後も「施政権返還」という仮象のもとにそれを日米安保体制と称して、そのもとで沖縄人民がどんな目にあっていても知らん顔をし、それでよしとし続けてきた。日帝・政府、防衛庁長官の石破は、今回の事件に対して「普天間基地が危険だということが証明された。だから一刻も早く辺野古基地建設を。工期短縮を」などと言っている。なんという言いぐさだ! 小泉に至っては、一言も言わず「知らんぷり」を決め込んでいる。こういう奴らには何を言ってもムダなのだ。沖縄人民の怒りの何たるかを、わかるような方法で思い知らせるしかない。

 情勢は95年9・4事件の時にラセン的に回帰した

 今回の事件は、沖縄全体を1995年9・4少女暴行事件を契機に沖縄人民が歴史的に立ち上がった、あの原点に立ち返らせた。あの時われわれは何を考え、何を求めたのか。「今度こそ沖縄の歴史を根本から変える、日本という国家と沖縄の歴史的関係、差別的体制を根本的に変更する」ことを誰もが考えたのではなかったか。
 そしてこの沖縄の闘いが、日米関係の破裂と国家存亡の危機を日本帝国主義に強制するに至り、居直った敵の反撃を受けた。大田県知事体制に対する「兵糧攻め」とSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)路線である。これに恐怖した上原康助ら沖縄の革新のリーダー的存在であった者たちの中から裏切り者が出、あの歴史的決起が「第3の琉球処分」でしかないSACO路線のもとに稲嶺県知事体制、自・公体制として封じられてきた。
 今回の事件は、まさに日帝・小泉政権とその奴隷的下僕である稲嶺体制がもたらした結果であり、そして、その行き着く先に何が待ち受けているのかを告げ知らせたのだ。すなわち「第2の沖縄戦」だ。空から鉄と火のかたまりが落ちてくる、そして乳飲み子を抱えた母親が逃げ回る、このたび宜野湾市でこういうことが起こったではないか。

 「物乞い政治」で腐り果てた稲嶺県知事を倒せ!

 今回の事件を前にしながら、いまだに稲嶺県知事が「SACO推進・辺野古基地建設を進める」と言っていることは万死に値する。稲嶺の言う「ベター」とは、宜野湾市で事故が起こったら100人の市民が死ぬところが、辺野古だったら10人の死者ですむからその方がベターだ、ということ以外の何ものでもない。要は、彼は「振興策」でもらえる金がホゴになりはしないか、だけしか考えていない。そして県民の怒りが自分に向いてくることに恐怖し「怒って見せる演技」をしている。稲嶺も振興策という名の「毒まんじゅう」を食らっているからには、永遠に政府から軽んじられるだけである。

 労働者、労働組合にこそ最強の力が宿っている

 すべての労働者の皆さん! 今こそ怒りを爆発させて立ち上がろう。小泉政権に沖縄から何を「お願い」してもラチはあかない。人民が実力で立ち上がる以外にない。
 沖縄の労働者は、日帝・政府や米軍を、ノックアウトさせる力を持っている。1969年、その時も臆病者、裏切者のリーダーたちによってつぶされたとは言え、嘉手納基地B52墜落に対し県民は怒りを爆発させてゼネストを準備した。労働者、労働組合は最も強力な武器をもっている。基地に対する電力供給を、給水をストップしたらどうなるか。かつてベトナム戦争の時にそうであったように、基地労働者がストライキに入れば今でも世界最強の軍事基地は機能をストップさせる。「そんなことはできるわけがない」などと思っているのは、ダラ幹だけなのだ。

 沖縄の歴史変革が問われている

 今回の米軍の行動は、正確に法律解釈的に言えば違法だ。米軍は法律などクソくらえの態度。それに警察も指をくわえて見てるだけ。小泉はと言えば「夏休み」だからと言って稲嶺にさえ会おうとしない。これは有事立法の発動でどういう恐るべき事態が現出するかを実際に見せた、といってよい。
 こんなことをされて何もしないなら、できないなら、主体的に言うならば沖縄人民は未来永劫(えいごう)人間性を取り戻すことはできない。ゼネストも電力・水道供給ストップも、世界の人民の抵抗運動の常識から言えば「ささやか」なものだ。
 「普天間基地を閉鎖せよ」と言って聞かなければ人民の数で封鎖すればよい。辺野古の人たち、金武町の人たちが今毎日やっているように。普天間基地は三つのゲートにピケをはれば、たちまち「陸の孤島」と化す。

 95年10・21を上回る一大県民大会を準備しよう!

 普天間基地は直ちに撤去せよ! 普天間基地の代替施設など沖縄人民の知ったことではない。普天間基地を造ってくれなど沖縄が言ったことなどない。造っていいか、と問われたこともない。押しつけられたのだ。土地を取り上げられたのだ。
 「辺野古がダメならではどこにするのか。県外か、国外か」などという論議をしていること自体がとんでもなくおかしいのだ。居直り強盗の就職先まで、なぜわれわれが考えてやらなければならないのか。そういう態度をとるから、甘く見られていつまでたっても出ていかないのだ。「ここはおれの家だ、出て行け!」これだけでいいのだ。辺野古への新基地建設を中止せよ。計画をただちに廃棄せよ。
 米軍基地撤去、沖縄の海も空も陸も、沖縄人民に返せ、沖縄人民がどう生きるかを決める権利を奪い返そう。米軍基地をゼネストと十万、二十万の怒りで包囲し、われわれの正当な要求を貫こう。直ちに1995年10・21を上回る大県民大会を準備しよう。
 (8・21集会でまかれたビラ)

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週刊『前進』(2164号4面3)(2004/09/06)

普天間 基地前で2200人が抗議 小泉・稲嶺にも怒りの声

 8月21日、普天間基地第2ゲート前に2200人が結集し、米軍ヘリ墜落に抗議し、普天間基地の即時閉鎖を求める県民集会が沖縄平和運動センターと各地区労の主催で開催された。
 集会開始時間を前にして、第2ゲート前は結集した労働者人民で埋め尽くされた。金武町伊芸区民はバスをチャーターして100人以上が参加、一人ひとりが「建設中止」の赤鉢巻、「命どぅ宝」「建設中止」と書かれたのぼり旗を手にし、建設中止を訴えるビラをまき、署名を集めた。
 集会は山城博治平和運動センター事務局長の司会で開会、主催者あいさつとして崎山嗣幸平和運動センター議長・松田寛中部地区労議長が立ち、伊波洋一宜野湾市長、山内徳信県民会議共同代表、安次富浩ヘリ基地反対協共同代表、池原政文伊芸区長が次々と連帯のあいさつに立った。
 伊波市長は、9月5日に1万人規模の宜野湾市民大会を成功させる決意と、さらに県民大会の開催の実現を訴えた。山内共同代表は今大声で叫ぶ時だと檄(げき)を飛ばし、安次富反対協共同代表は、「命を守る会」の金城祐治代表の「今やらなくていつやるのか」という訴えを叫んだ。池原区長は今回の事故と都市型戦闘訓練施設の問題との関連性を指摘し、観光産業に与える影響も考える必要性があると強調した。
 県選出の照屋寛徳衆議院議員、東門美津子衆議院議員、糸数慶子参議院議員も駆けつけ、「夏休みだ」と言って稲嶺知事に会おうとすらしない小泉への怒りを訴えた。
 海勢頭豊さんの歌の後、地元宜野湾市からの発言が行われた。島田善次普天間爆音訴訟団共同代表は「だから言ったじゃないか」と切り出し、「沖縄はいまだに軍事植民地として差別を受けている。物言わぬ民は滅びる。物を言う民にならねばならない」と訴え、翌日から普天間基地の大山ゲートで座り込みを開始すると宣言した。
 桃原功宜野湾市議は、99年の宜野湾市議会の「県内移設容認決議」を事実上撤回する「SACO合意見直しと辺野古移設見直し」の全会一致決議を報告した。大城紀夫宜野湾市職労委員長・自治労県本部副委員長は8月25〜27日の自治労全国大会でこの問題を訴え、全国での取り組みとすると発言し、漆谷克秀沖国大教育労働組合委員長は沖国大が日本一安全な大学に生まれ変わる決意を表明した。
 宜野湾市立嘉数中学三年の久場あるいさんは「事故は沖縄戦で死んだ人たちが『基地があると危ない』と教えてくれた最後の警告だと思う」「命があれば生きていける。私は基地のない沖縄を想像することができます」と切々と訴えた。
 集会では、墜落事故への怒りと小泉のあまりにも傲慢(ごうまん)な対応への激しい怒り、辺野古移設推進を表明する稲嶺知事への怒りが渦巻いた。「稲嶺を県民の闘いで知事の座から引きずり降ろせ」の声が集会場を埋め尽くした。
 集会宣言採択後、沖縄国際大までのデモに出発。今回は事故現場前を長蛇のデモ隊が次々と通過した。初めて事故現場を目のあたりにする労働者人民から、「こんなにひどいことになっているのか」という驚きと怒りの声が次々とあがる。校舎の壁が黒焦げだ。校舎とフェンスの間に植えられていた樹木は米軍が墜落機搬出のため大学に許可を取ることもなく切り倒されていた。黒焦げの樹木と切り株が痛々しい。
 沖縄の闘いは95年9・4事件から10・21県民大会へと上りつめていったあの情勢にラセン的に回帰しつつある。8〜9〜10月の沖縄の闘いは歴史的な決戦過程に完全に突入した。
 全国で沖縄の闘いを訴え、連帯の闘いに立ち上がろう。沖縄闘争の基軸である辺野古支援の闘いを強化しよう。

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週刊『前進』(2164号4面4)(2004/09/06)

大阪 米領事館に抗議 沖縄青年、反戦議員ら

 米軍ヘリ墜落・爆発事故を起こしながら、同型機の飛行を再開するという暴挙に対して、8月23日、大阪市にあるアメリカ総領事館に対し、全国沖縄青年委員会、反戦・福祉議員ネット、「とめよう戦争への道!百万人署名運動・関西連絡会」が抗議に立った。
 正午から大阪駅前で宣伝を行い、「今からアメリカ総領事館に抗議に行きます。みなさん行きましょう」と呼びかけた。
 多くの民衆が呼びかけに足を止めて署名し、「アメリカ軍はひどい。小泉首相にも腹が立つ」と抗議の意見を述べ、「がんばって下さい」と言う。街頭でも怒っている人が多かった。
 午後1時から北区西天満にあるアメリカ総領事館に抗議に行った。国賀祥司泉佐野市議、森田充二高槻市議、阪口克己東大阪市議らが、マイクを握って抗議した。そして抗議申し入れ書を読み上げて全員で抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。

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週刊『前進』(2164号4面5)(2004/09/06)

9・17〜19 全学連大会に結集を 新しい学生運動の大爆発へ

 全学連中央執行委員会から全学連第64回定期全国大会の招請状が発せられたので紹介します。(編集局)

 招請状

 全国の学友のみなさん。全学連は、9月17日〜19日、第64回定期全国大会を開催します。ぜひ全国の大学から全学連大会に集まろう。それぞれの大学の状況、取り組みを大会の場で報告し、共有していこう。全国学生の交流と団結を深め、新しい学生運動の大爆発をともにつくりだしていこう。
 04年後半〜05年、そして07年の歴史的大決戦に学生運動が躍り出よう。米英日帝国主義のイラク侵略戦争はこれからますます泥沼化し、中東全域、朝鮮・中国―アジアをまきこむ世界大的な侵略戦争に発展していく以外ありません。世界の市場・資源・勢力圏をめぐる奪い合いはついに帝国主義の二大陣営への分裂へと発展し、世界経済は分裂・ブロック化を強め、1929年をこえる大恐慌へ向かう以外ありません。
 50年に一度、100年に一度あるかないかの大激動の時代が始まっています。03年春全世界2000万人のイラク反戦闘争に始まり、03年11月日韓米労働者の国際連帯集会から、動労千葉の04春闘ストライキ、04年3・20日比谷6万人集会、5・21明治公園1万人集会と、労働運動の新しい闘いが力強く前進しています。「日の丸・君が代」強制を拒否する教育労働者の闘いは、戦後史上のいくつかの大闘争をこえる大爆発へ向かう動きとして、ますます進展してきています。沖縄人民の闘いが、沖国大への米軍ヘリ墜落事故を契機に、日米安保の根幹を揺るがす闘いとなって再度の大爆発に向かっています。
 何よりも、全国の大学で、新たな運動の担い手が登場し、自衛隊のイラク即時撤退、有事関連法案反対をキャンパスで呼びかけ、集会へデモへと行動に立ちあがりました。
 大学をめぐっても、法政大では学生会館つぶし、サークル活動つぶしを強行する法大当局に対して、800人の学生が「全学説明会」に集まり、法大当局を徹底弾劾しました。また東北大で、「法人化反対、内規撤廃、イラク派兵反対」を掲げる自治会執行部が7割の信任で確立されたのをはじめ、全国の大学で自治会活動の前進がかちとられています。
 この学生運動の新しい動き、全国の大学で始まっている闘いを今こそ一つの大きなうねりにしていこう。全国の学生の団結と行動で、企業や大学当局による学生の分断と競争、学生自治や自主的活動の圧殺、戦争と大失業の攻撃を本格的に打ち破っていこう。
 今秋、11・6教育基本法改悪阻止全国集会と日韓米連帯の11月労働者大行動に、全国学生の大結集をつくりだそう。
 第1に、闘うイラク人民と連帯し、全世界の労働者階級と連帯して、イラク反戦闘争の大爆発をかちとろう。米日帝国主義の北朝鮮・中国侵略戦争を阻止しよう。
 沖縄国際大への米軍ヘリ墜落事故弾劾、普天間基地即時撤去、名護新基地建設を絶対阻止しよう。沖縄人民と連帯して闘おう。三里塚闘争、北富士闘争を先頭とする反戦反基地闘争を全力で闘おう。
 第2に、04年〜05年教育基本法改悪阻止の大決戦に立ちあがろう。「日の丸・君が代」強制拒否を闘う教育労働者とともに闘おう。教育基本法改悪を阻止し、改憲阻止闘争の大爆発をかちとろう。
 第3に、全国大学闘争の大爆発をかちとろう。法政大学生会館、東北大有朋寮を守りぬこう。都立大廃止―首都大学新設を阻止しよう。学生の団結を強化し、全国学生の闘うネットワークを強めていこう。
 今年の全学連大会では、昨年よりもさらに多くの大学からの報告を実現したいと考えています。また2日目には、テーマ別分科会を開催します。テーマは@イラク反戦・安保・改憲、教育基本法改悪阻止、A大学闘争、B労働者階級との連帯・戦後労働運動史、C社会科学を予定しています。
 さらに今回の大会では、動労千葉をはじめ、三里塚芝山連合空港反対同盟、北富士忍草母の会、部落解放同盟全国連合会、「日の丸・君が代」強制拒否を闘う教育労働者など、多くの闘う労働者・人士から闘いのアピールをいただく予定です。
 すべての労働者と学生の行動で、時代を動かそう! 小泉政権を倒そう! 9・17〜19、全国から全学連大会に集まり、新しい学生運動をともにつくりだそう!
2004年8月24日
全日本学生自治会総連合中央執行委員会(委員長 大山尚行)
東京都千代田区富士見2−17―1法政大学文学部(第一部)学生自治会気付
電話&FAX 03(3264)9559
メールアドレス mail@zengakuren.jp

 全学連第64回定期全国大会
 ・期日 9月17日(金)〜19日(日)
 第1日=議案提起・大学報告
 第2日=大学報告・分科会
 第3日=全体討論・議案採択ほか
 ・会場 17日。19日=文京区民センター(文京区本郷4-15-14)
     18日=浜町区民館(中央区日本橋3-37-1)
 

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週刊『前進』(2164号4面6)(2004/09/06)

日誌'04  8月17日〜24日
 米軍ヘリ同型機の飛行再開
 原子力空母が佐世保に入港

●米の州兵、兵役延長で違憲訴訟 兵役期間の満了直前に、イラクに再び送られることが決まった米カリフォルニア州兵が「国が勝手に兵役期間を延長するのは違憲」とする訴えを連邦地裁に起こした。「ウラ徴兵制」とも呼ばれる人員確保のあり方が法廷で争われることに。(17日)
●宜野湾市長、政府に抗議 米軍ヘリ墜落事故で、宜野湾市の伊波市長が内閣府と外務省を訪れ、同飛行場の閉鎖と全面返還、米軍機の住宅地上空での飛行差し止め、ヘリ基地としての運用の即時中止などを求める抗議文を提出した。(18日)
●関電検査漏れ、新たに原発3基11カ所 関西電力は、高浜原発3、4号機、大飯原発3号機(いずれも福井県)の3基の原発で新たに11カ所の検査漏れが見つかったと発表した。(18日)
●沖縄知事要求に政府、具体策示さず 米軍ヘリ墜落事故で、沖縄県の稲嶺知事が細田官房長官と首相官邸で会談した。普天間飛行場の早期返還を求める稲嶺に対し、細田は具体的な対応策は示さなかった。稲嶺は要請文を渡し小泉首相との会談を要望した。(19日)
●米「8年で移設」を要求 在日米軍の再編問題に絡み、米政府が米軍普天間飛行場について、日米合意に基づく名護市辺野古沖への移設を8年以内(12年まで)に完了させる方針を今年中に確定するよう日本政府に要求していることが分かった。(19日)
●普天間ヘリ40機イラクへ 米軍普天間飛行場のヘリ計19機が次々と同飛行場を離陸した。うち13機はイラク派兵のため、ホワイトビーチ沖合に停泊する米海軍佐世保基地所属の強襲揚陸艦エセックスの甲板に着艦したことが確認された。同飛行場所属のヘリ56機のうち約40機がイラクに行くことになる。(20日)
●原子力空母が佐世保入港 米海軍の大規模演習に参加している原子力空母ジョン・C・ステニスなどの空母機動部隊3隻が長崎県の佐世保港に入港した。(21日)
●指定公共機関90法人超える 政府が武力攻撃事態対処法に基づき定める指定公共機関が90法人を超えることが明らかになった。日本赤十字社、NHK、JR各社、日本通運など62法人に加えて、日本航空など航空会社、西武・小田急といった大手私鉄、都道府県をまたぐ海運会社も指定する方向。民放も東京のキー局を中心にテレビ・ラジオ局19社が指定される見通し。9月中旬に正式に閣議決定する。(21日)
●同型機の飛行再開 米軍ヘリの墜落事故で、在沖海兵隊は、中止していた事故機と同じ大型輸送ヘリCH53Dの飛行を再開した。米側はイラク作戦遂行のために必要だとしている。(22日)
●有事の「避難」8類型 国民保護法の成立を受け、都道府県などが今後作成する具体的計画の指標として政府が策定する「国民の保護に関する基本指針」の骨格が明らかになった。指針では「武力攻撃事態」を@弾道ミサイル攻撃A航空機による攻撃B地上部隊の上陸Cゲリラや特殊部隊による攻撃――の四つに分類。具体的には屋内施設への避難や遠方への避難など。有事に準ずる「緊急対処事態」も4類型化した。(23日)
●米軍再編で日本側が回答留保 ブッシュ政権が世界的に進める米軍再編に関し、政府は、米側から非公式に示された再編構想について「国内での調整が済んでいない」ことなどを理由に、回答を当分留保する考えを伝えることが分かった。(23日)
●小泉「常任理目指す」 小泉首相は、9月21日に予定されているニューヨークでの国連総会での演説で、安全保障理事会の常任理事国入りを目指すと表明する方針を固めた。(24日)

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週刊『前進』(2164号5面1)(2004/09/06)

北朝鮮・中国侵略戦争態勢づくりへ米軍再編
 在日米軍がアジアのハブ基地に ブッシュ「戦力見直し」演説

 ブッシュ米大統領は8月16日、オハイオ州シンシナティで退役軍人を前に演説し、アジア、欧州の駐留米軍約20万人のうち6〜7万人を撤退させる方針を正式に発表した。もちろんこれは米軍兵力の削減ではない。旧ソ連との軍事的対決のために配置された戦力を見直して、泥沼化するイラク・中東侵略戦争の兵力を捻出(ねんしゅつ)しつつ、朝鮮・中国侵略戦争の態勢を整えようとする大攻撃である。最も重大なことは、こうした米軍再編の核心に、日米安保体制の強化=日米両軍の一体化をテコに、在日米軍をアジア全域をカバーする司令部中枢とし、ハブ(拠点)基地化するプランが据えられていることだ。世界戦争を加速する米軍のトランスフォーメーション(米軍の変革・世界規模での再編)と対決し、安保粉砕・米軍基地全面撤去を実現していく闘いは、日本の労働者階級人民の最重要の課題となった。

 イラク侵略泥沼化で戦争体制が破綻 世界戦争路線を直撃

 ブッシュは8月16日の演説で、「旧ソ連の脅威から守るための現在の米軍態勢を見直し、今日の脅威に対処する」として、「今後10年間で欧州、アジアから6〜7万人の米兵を本国に戻す」と発表した。ブッシュは、これによって「軍隊や家族への負担を減らし」「税金を節約できる」と述べた。また「21世紀の軍事技術を活用した、より強い戦力を迅速に展開する。予期しない脅威に対処するため、軍隊の一部を新たな場所に配置する」ことを確認した。そうして「対テロ戦争」での即応能力と機動力を高め、世界戦争戦略をさらに凶暴に推進していこうというのだ。
 8・16ブッシュ演説の背景には、何よりもイラク侵略戦争の泥沼化がある。今や米帝ブッシュは11月の大統領選挙での再選が危ういという次元にとどまらない大変な危機に陥っている。米軍のイラク軍事占領と米軍の戦争体制そのものが破綻(はたん)寸前の危機にあり、10・17ワシントンの百万人労働者行進(MWM)を始めとしたアメリカ労働者階級の反乱が始まっているからだ。
 そもそもブッシュ政権は、イラク駐留米軍を04年の夏には5万人程度に削減する計画でいた。それが、昨年11月以降に本格化したイラク人民の闘い、とりわけファルージャ人民を始めとする4月蜂起戦がたたきつけられる中で、13万8千人の兵力をどこまでも投入し続けるしかなくなった。イラク人民の命がけの民族解放・革命戦争が米帝ブッシュをとことんまで追いつめているのだ。
 米陸軍の総兵力は約48万5千人で、そのうち約3分の1は官庁、学校、病院、補給所などの間接部門に配置されている。海外駐留の米陸軍はイラクを含めて21万人余であり、米軍の戦力再編を行わなくてはイラク駐留軍の交代要員を確保できなくなっている。
 イラク駐留米軍は、現在「OIF(イラクの自由作戦)2部隊」から「OIF3部隊」への交代が行われている。OIF3部隊では、本来はそれぞれの州を守ることが任務の州兵部隊が第2次大戦後初めて1万人規模で戦場に派遣される(ニューヨーク陸軍州兵の第42歩兵師団)。すでに10個ある米陸軍の現役師団のすべてがイラクに派兵され、2度目の派兵部隊が出始めている。こうした中で、米軍は全世界に展開する海外駐留米軍をますますイラクに投入せざるをえなくなっている。
 在沖海兵隊は2月に派遣された約3千人に続き、8月20日には約2千人が勝連町ホワイトビーチからイラクへ向け出港した。これで在沖海兵隊約1万6千人のうち実戦部隊の大半の5千人と普天間基地所属のヘリ56機のうち約40機がイラクへ出撃したことになる。在韓米陸軍からも3600人がイラクへ派遣される。
 ブッシュはこうした現実に規定され、またイラク侵略戦争の泥沼化の中で高まる米兵と家族の怒り、反戦闘争の高まりからなんとか逃れようと、海外駐留軍の削減計画を発表したのである。

 アジアの戦闘力は確実に強化される 削減兵力/が欧州

図 米軍配置と主な再編案 この8・16米軍再編計画に関して、米国防総省、米国務省の高官らが同日記者会見し、在外駐留米軍削減の3分の2は欧州が対象であることを明らかにした。他方で、高官らは「アジアでは地域全体で劇的な変化はない。アジアでの米軍の戦闘能力は確実に強化される」と表明し、これが「アジア重視」の米軍再編であることを明らかにした。また「日本の駐留規模は基本的に今と連続性を保つことになるだろう」と述べ、「日本防衛に関する米国の関与は強化される」ことを強調した。
 ラムズフェルド米国防長官らが唱える米軍のトランスフォーメーションの基本的な考え方は、米軍の機動力、兵站(へいたん)能力を圧倒的に高めることで、戦力を世界各地にはりつけるのではなく、数カ所に集中させて、迅速に対応し、あらゆる脅威に柔軟に対応しようとするものである。今回の再編計画もそうした考え方に基づいている。
 欧州では在独米軍約7万3500人のうち約5万6千人を削減することなどが計画されている。国防総省は、ドイツ駐留の陸軍第1機甲師団と第1歩兵師団を米本土に帰還させることや空軍F16戦闘機航空団をドイツからトルコへ移転することを発表している(ニューヨークタイムズ6・4付)。2師団に代わってドイツには迅速な海外展開が可能な最精鋭の戦闘装甲車を備えた数千人規模の「ストライカー旅団」を配備する。また海軍欧州司令部がイギリスからイタリア・ナポリへ移転する。欧州からイラク・中東などアジア地域に戦力を投入する態勢をとろうとしているのだ。
 アジアでは、在韓米軍約1万2500人を削減することで米韓がすでに合意している。これと一体で在日米軍の司令部機能の強化とハブ(拠点)基地化が図られるとともに、グアムなどの長距離攻撃能力が増強され、朝鮮・中国侵略戦争のための態勢がつくられる。
 すでにグアムの米軍基地では、B52、B2爆撃機約30機や、3隻目の原子力潜水艦を配備するなど「空軍の一大集積地」としての強化が進んでいる。また横須賀のキティホークに加えて、太平洋に2隻目の空母が配備される。新空母(原子力空母)はグアムかハワイを母港とするが、日本がその前線中継基地となる。キティホークの08年退役に伴い原子力空母の横須賀配備も狙われている。

 アジア全域の司令塔に強化

 在日米軍の再編について、8月27日から日米間の局長級協議が始まった。@米陸軍第1軍団司令部(ワシントン州)の座間基地への移転を06年4月までに完了する、A横田基地の米第5空軍司令部をグアムの米第13空軍司令部に統合し、司令官は横田に残す、B自衛隊の航空総隊司令部を府中基地から米軍横田基地に移転し、自衛隊と米空軍を一体化する、C沖縄の海兵隊約2600人を「キャンプ富士」や「キャンプ座間」に移転し、砲撃訓練を沖縄以外に移す、D空母艦載機による夜間離発着訓練(NLP)を厚木基地から岩国基地に移転する、などが話し合われる。
 また、沖縄国際大学での米軍ヘリ墜落事故をも受けて、代替施設の建設を前提に普天間基地の返還をうたった96年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告の見直しが緊急の課題となった。許し難いことに、日帝・小泉政権は沖縄人民の闘いを踏みにじってあくまでも名護新基地建設を強行しようとしている。
 こうした在日米軍の再編は、司令部機能の強化(@、A)と日米両軍の一体化(B、C、D)を目指した取り組みであり、在日米軍基地をアジア全域の司令塔・ハブ基地として強化し、朝鮮・中国侵略戦争へ向けた態勢を構築しようとするものだ。
 このうち横田−グアムの空軍司令部統合案は、北朝鮮侵略戦争を準備しつつ、その際にも中国との戦争を見据えた戦略打撃力を築こうとするものである。

 基地の共同使用と日米両軍の一体化 在日米軍再編とMD

 米軍の配置の見直しと並ぶ、米軍のトランスフォーメーションのもう一つの重要な柱は「同盟国の役割拡大と新たな結びつきの構築」である。
 ブッシュは昨年の11月25日、同盟国や友好国と在外米軍の再編について本格的な交渉を開始すると発表した。その際にもブッシュは、同盟国や友好国に対してイラクやアフガニスタンなど「域外」への部隊派遣要請を強めることを確認した。
 ファイス米国防次官は6月23日の米下院軍事委員会で、米軍の世界規模での再編について、「同盟国の部隊、教義(ドクトリン)、戦略の現代化を狙っている。われわれは(同盟国と)ともに軍事能力を変革できる方法を探求している」と証言し、その狙いの第一に「同盟国の役割の強化」をあげた。
 米太平洋海兵隊司令官グレグソン中将(昨年6月まで在沖海兵隊司令官)は米海軍協会報『プロシーディングス』2月号に書いた論文で、米軍と同盟軍の「共同基地の設置を追求すべきだ」と主張し、米海兵隊と自衛隊が共同使用している岩国基地(山口県)やキャンプ富士(静岡県)を例に挙げて、「ともに訓練し、ともに迅速展開するわれわれの部隊は、ともに暮らすことになるだろう」と述べている。グレグソンはさらに沖縄に駐留する米海兵隊の一部をキャンプ富士などに移転する構想について「目的は自衛隊との訓練能力を高めることに置かれるだろう」(7月)と語った。こうした日米両軍の基地共同使用については、空自による米軍嘉手納基地の使用や宮古の下地島を日米共同訓練場として使う案なども出ている。
 米日帝国主義は、在日米軍の再編とミサイル防衛(MD)推進によって、自衛隊と米軍の一体化を進め、朝鮮・中国侵略戦争態勢を構築しようとしている。こうした動きは日米安保条約の枠組みの実質的な大改定であり、集団的自衛権の行使に公然と踏み込むものである。

 来年に第2次安保共同宣言

 日米政府は、そのために96年の「安保共同宣言」に続く第2次「安保共同宣言」を来年初めにも締結しようとしている。
 日帝は、こうした日米安保の大改定をテコに、米帝の朝鮮・中国侵略戦争への共同=競合的な参戦に向かって新たな「防衛計画の大綱」を年内にまとめ、「専守防衛」を基本とした戦後の防衛政策を大転換しようとしている。「武器輸出3原則」の見直しを行い、これまで「付随的任務」とされてきた自衛隊の海外派遣を日本の防衛と同じ「本来任務」に格上げすることが狙われている。さらには76年に制定された最初の「大綱」から約30年間引き継がれてきた「基盤的防衛力構想」(「独立国として必要最小限の基盤的な防衛力を保有する」というもの)を見直し、他国の基地を攻撃できる兵器の導入や大型の長距離輸送機の配備などを行おうとしている。
 これらは事実上の改憲攻撃であり、実際にも9条破棄を核心とする改憲攻撃と一体のものとして進む。日米安保大改定と在日米軍の再編との闘いは、04、05−07年の改憲決戦と一体の重大な決戦となった。
 普天間基地の即時全面撤去・名護新基地建設阻止を闘う沖縄人民と連帯し、安保粉砕・米軍基地全面撤去へ闘おう。ブッシュと小泉は追いつめられている。11月労働者大行動に万余の労働者を集めて、日帝・小泉政権を労働者階級の力で打倒しよう。
 〔早乙女優〕

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週刊『前進』(2164号5面2)(2004/09/06)

ナジャフ攻撃をやめろ 米軍の無差別攻撃許すな

 8月5日以来の米軍によるナジャフのサドル派マハディ軍に対する攻撃は、総攻撃とも言える段階に突入し、連日激しい戦闘が続いている。イラク人民の激烈な民族解放闘争に追いつめられた米帝は、見境のない無差別攻撃をさらに激化させている。
 米軍は、イマーム・アリ・モスクを防衛するマハディ軍に対して地上からは激しい砲撃を行い、空からもF16戦闘爆撃機での爆撃を繰り返している。爆撃は連日夜通し続けられている。また、AC130攻撃機からは爆撃と同時に40_榴弾砲と25_機関砲で激しい砲撃を繰り返している。この爆撃で子どもを含む市民20人以上が虐殺されている。
 こうした米軍の攻撃に対してマハディ軍は、激しく闘いぬき、イマーム・アリ・モスクまで数百bに迫った米軍を押し返している。米軍とマハディ軍は至近距離で対峙し、交戦している。マハディ軍は数百人が防衛に当たっており、また霊廟(れいびょう)の中には8歳の少女から70歳の男性まで数百人が非武装のまま人間の盾として立てこもっている。
 また、25日にイギリスでの病気療養から帰国したシーア派のシスタニ師がナジャフ防衛のためにデモを呼びかけた。シスタニ師の肖像を掲げたデモに対しても米軍が発砲し、2人が虐殺された。
 米軍のナジャフ攻撃に対してイラク全土で怒りがまき起こっており、全国からナジャフへの救援物資が寄せられている。ところが包囲する米軍はこの救援物資の搬送を阻止している。これに対してマハディ軍は包囲する米軍の戦車数両を破壊し、物資を搬入させた。
 すでにサドル師は、イマーム・アリ・モスクの鍵をシスタニ師に渡すように支持者に指示していたが、米軍とカイライの暫定政権がこれを阻み、あくまでも戦闘によってマハディ軍を壊滅させようとしている。
 米帝のイラク植民地支配、カイライ政権の存立は、イラク人民の民族解放闘争を暴力的に圧殺する以外に成り立たないものであり、それはすでに破産している。しかも、今後もうまくいくことは絶対にあり得ない。米帝はこの現実に追いつめられて、さらに凶暴化しているのである。
 月刊写真誌『DAYS JAPAN』9月号で米軍がイラクで「自作自演」の爆弾テロを行っていることが報道された。しかもそのやり方は、最初の爆発で人びとが集まり始めた時にさらに大きな自動車爆弾を爆発させ、より多くの犠牲を狙うというものだ。米帝が行っているイラク侵略戦争の反人民性を如実に示すものであり、断じて許せない犯罪である。
 また、米兵からの情報として米軍がイラクに化学兵器を持ち込んでいるとうわさされている。500bの範囲内にいる人間を瞬時に殺すことができるという無差別虐殺兵器である。そうした化学兵器を米軍が準備しているということ自身が、米軍がイラクでいかに追いつめられているかを示している。イラク人民の民族解放・革命戦争の爆発に追いつめられた米帝は、帝国主義侵略戦争の反人民的本質をむき出しにして人民大虐殺を繰り返しているのだ。
 同じ『DAYS JAPAN』では、米軍車両を護衛する陸上自衛隊の写真が掲載されている。日帝・小泉は「人道復興支援」などと強弁し、給水活動をしていることだけを大写しにしているが、実は米軍と一体となって侵略戦争を担っているのだ。イラク特措法では「安全確保支援活動」を行うとうたっている。この「安全確保」とは米軍の占領支配の活動そのものであり、その米軍と一体となって作戦行動を担うのが安全確保支援活動なのだ。
 8月20日にサマワ地域の警備を担っているオランダ軍が非武装のイラク人2人を銃撃して虐殺した。こうした人民虐殺が「誤射」の一言ですまされているのが現実なのだ。イラク人民はこの占領軍=多国籍軍の植民地支配に怒りを燃やして決起している。サマワでのオランダ軍に対するイラク人民の戦いはいよいよ激しさを増している。
 こうした中で8月22、23、24日と連日自衛隊宿営地に砲弾が撃ち込まれた。にもかかわらず日帝・小泉はあくまでも自衛隊をイラクに駐留させ、戦闘に突入させようとしているのだ。
 帝国主義は侵略戦争を強行する以外にいかなる延命の道もない根底的な危機に突入しているのである。闘うイラク人民と連帯し、自衛隊をイラクから撤退させよう。労働者階級の決起で米帝ブッシュ政権と日帝・小泉政権を倒そう。

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週刊『前進』(2164号5面3)(2004/09/06)

改憲阻止決戦シリーズ 今、問い直す侵略と戦争の歴史 第8部 戦後の出発(1)
 戦後革命の敗北 米占領軍に屈した日本共産党

 GHQの「改革」

 米英政府と中国・蒋介石政権によるポツダム宣言(対日降伏勧告文書)を日本帝国主義が受諾し、1945年8月15日、昭和天皇の「玉音放送」によって、日本帝国主義の敗北は確定した。労働者人民は、一方で戦争から解放された喜びとともに戦争に導いた帝国主義に対する怒りをわきたたせると同時に、襲いかかる飢餓的な生活難に立ち向かわなければならなかった。
 日本の労働者人民にとって、日帝の敗北に際して、自国帝国主義の敗北をプロレタリア革命に転化していくことができなかったことを痛恨の歴史として総括し、なんとしてもこれをのりこえていくことが必要だった。日帝の行った戦争と植民地支配がいかに朝鮮・中国・アジアの人びとを傷つけじゅうりんするものだったか、そして日本の労働者人民自身に筆舌に尽くせぬ惨禍をもたらすものであったか、それをまともに見据えれば、このような戦争を二度と繰り返すことはできないし、それをもたらした帝国主義体制そのものを転覆しなければならないことは自明の結論である。それは日本の労働者人民の共通の思いでもあった。実際に日帝の敗北を戦後革命に転化する現実性は完全にあったのである。
 戦後の労働者の闘いは、45年6月の秋田県花岡での強制連行された中国人労働者の蜂起を先駆けとし、まず北海道の炭鉱の朝鮮人労働者の決起から始まった。日帝の植民地支配下で強制連行され、奴隷的な労働を強いられていた朝鮮人労働者は、日帝の敗北=祖国の解放に際して決然と立ち上がった。そして、戦後数年間の革命的激動期を一貫して在日朝鮮人が先頭に立って牽引(けんいん)した。
 そして、これに続くように日本人労働者も各地で自然発生的な決起を開始し、労働組合が続々と結成され、ストライキ、生産管理闘争が至るところで巻き起こった。45年10月の読売新聞争議で始まった生産管理闘争は、労働者の権力の萌芽(ほうが)をなすものであった。
 9月に進駐してきた米帝占領軍=GHQ(連合国総司令部)=マッカーサー元帥による諸改革は、基本的に天皇制を維持した上で旧体制を弱体化させるためにさまざまな「民主的改革」を断行するものだった。
 婦人参政権、財閥解体、政治犯釈放、治安維持法の廃止と特高警察官の罷免・解雇、労働組合の結成奨励、戦争協力者の公職追放(占領全期間をつうじて21万余人)、農地解放などなど。この中で「大日本帝国憲法」を抜本的に改正する戦後憲法が公布される(憲法については次号で見る)。これらの改革は、同時にプロレタリア革命を阻止するという反革命的目的に貫かれたものだった。

  「解放軍」規定

 日本共産党は、1935年以来、ほぼ壊滅状態に陥り、組織的闘争は皆無となっていた。彼らが戦後の闘いに着手するのは、事実上、GHQによる10月10日の政治犯釈放からであった。1928年3・15弾圧以来勾留されていた徳田球一、志賀義雄(獄中18年)や宮本顕治(同12年)らの日本共産党幹部が続々と出獄した。戦前・戦中の天皇制的圧制のもとで、獄中非転向を貫いたということは、それ自身、驚嘆すべきこととして人民の尊敬の念を集めて迎えられた。日本共産党という存在が「不屈」「非転向」の象徴として輝いていた。
 ところが、徳田と志賀らは獄中で用意した「人民に訴う」というアピールを発表し、そこで「ファシズムおよび軍国主義からの世界解放のための連合軍軍隊の日本進駐によって、日本における民主主義革命の端緒が開かれたことに対して、われわれは深甚の感謝の意を表する」と述べたのである。いわゆる「米占領軍=解放軍」規定である。府中刑務所から出所した徳田らはまず日比谷のGHQ本部に行って「解放軍万歳!」を叫んだ。
 これはどちらの側からも帝国主義戦争であった第2次世界大戦を「民主主義対ファシズムの戦争」「反ファッショ解放戦争」と位置づけ、米英帝国主義の陣営にソ連スターリン主義が加わったことを、日本共産党がスターリン主義者として完全に美化するものであった。しかし、米帝の目的は、日本帝国主義の軍事力を徹底的にたたきのめし、二度と敵対的な存在にならないようにすることにあった。その限りで日帝の解体のための諸改革を行ったのであって、それ自体巨大な反革命としてあったのだ。
 この米帝の政策を歓迎し、そのもとでの「平和革命」を夢想した日本共産党は、あらかじめ綱領的に敗北していたと言わなければならない。

 2・1ゼネスト

 食糧不足、インフレ、発疹チフスや天然痘の流行など、当時の労働者人民の生活苦は過酷なものだった。こうした中で46年5月19日のいわゆる「食糧メーデー」には25万人の労働者が集まり、皇居前広場を埋めた。
 46年「10月闘争」の高揚を引き継いだ47年2月1日の官公労働者200万人を中心とする450万人のゼネストは、日本の歴史上空前のストライキとして爆発必至の情勢になった。2・1ストは平和的ストではなく、米占領軍の軍事的政治的制圧と激突する文字どおり革命的ストとして爆発しようとしていた。炭鉱、電力、自動車、国鉄、逓信などあらゆる生産点で労働者は戦闘的熱気をもってストを準備した。
 しかし、スト前日、マッカーサーはスト中止を強圧的に押しつけてきた。伊井弥四郎共闘会議議長(国労)らスト指導部にスト中止を迫った。この弾圧に屈してストを中止したのである。それは米占領軍を「解放軍」と賛美してきた日共の裏切りであった。
 その後、米ソ対立の激化、中国革命の前進などによって、米帝の対日政策も変容し、日本の左翼勢力の徹底弾圧、日本共産党の押さえ込みはますます強まった。49年4月、団体等規正令が公布され、団体構成員の届け出が義務づけられた。日共はこれに屈し、10万人に及ぶ党員名簿を提出し、レッドパージ攻撃の材料を与えた。日共はこうして40年代をとおして「占領下の平和革命論」から脱することなく、戦後革命を敗北させたのである。50年朝鮮戦争以後は、一転して反米民族主義に転換した。
 (高田隆志)

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週刊『前進』(2164号6面1)(2004/09/06)

団結ひろば 投稿コーナー

 団結破壊の組合方針への怒りが決起生む 東京・教育労働者 津島嘉世子

 この春の東京の「日の丸・君が代」闘争の爆発は、石原の攻撃に対する積もりに積もった怒りがあり、10・23通達に対する怒りもあります。しかし、最大の原動力は、既成の執行部・ダラ幹の裏切りに対する怒りです。団結を破壊し、分断を持ち込む方針に対する怒りが自己解放的な決起を生み出し、あの大衆的な闘争になったのです。
 いま必要なのは、闘う者が時代を切り開くんだ、そこに本当の執行部たる資格があるんだという意気込みで闘いを始めることです。呼びかければ、次々に闘いが広がる情勢です。
 東京では来年、中高一貫校が開校する。そこに「つくる会」教科書が採択されることに反対する白鴎高校の同窓生の署名が1カ月で数百人に広がっています。
 石原・横山体制は、新しい通達で、今度は児童、子どもたちに指導することを職務命令に盛り込むと言い出しています。来年は義務制でも、全都で「個別職務命令」をめぐる攻防になると思います。高校と義務制を含めた東京の総決起を05年に実現し、教育基本法反対闘争の爆発を切り開きたいと思います。
 マル青労同1000名建設と労働組合論の革命論的確立の二つの提起で、私は、本当にやってきて良かったと感じました。戦時下の労働組合解体攻撃の渦中にある私たちが、帝国主義打倒のプロレタリア革命論の立場で闘うという、新指導路線の理論的武器を手中にしたと思います。
 50歳代の仲間が中途退職する、または強制異動で退職を余儀なくされている。その結果、新採がどんどん入っています。この新採を労働組合に獲得することが石原をギャフンと言わせることになります。マル青労同1000名建設は本当に自分の闘いだと感じています。より大胆に闘わなければ、青年の決起を制動する側に回ってしまいます。私たちの手で次世代を作り出す中に未来があります。
 11・6教基法改悪反対集会−労働者大行動の連続決起に向かって、私たちが大衆の主体的な決起を促進する党になることが問われています。激動期の行動原理を体得し、闘う組合をつくる。そのために組合の中に党をつくろう。ともに頑張りましょう。

 ヘリ墜落の報に座り込み現場に怒りの声 名護 時田 進

 8月13日の普天間基地の米軍ヘリ墜落に対し、名護市辺野古の座り込み現場でも怒りの声が上がった。
 墜落の3日前に辺野古にやってきた那覇防衛施設局の責任者はヘリ基地反対協に対し「われわれは普天間基地が危険だとは認識していない」と傲然(ごうぜん)と言い放った。
 座り込み参加者からは、「防衛施設局はこれでも普天間は安全だと主張するのか」「辺野古にできた国立高等工業専門学校に米軍ヘリが墜落しないとどうして断言できるのか」などと弾劾の声が上がり、宜野湾市から辺野古に駆けつけていた女性は近所の墜落被害を写真パネルにし、墜落当時の恐怖を県外からの参加者に語っている。この座り込み現場の怒りを恐れ、暴言を吐いて以来、防衛施設局は辺野古に足を踏み入れることができないでいる。(8月26日現在)
 辺野古の座り込み闘争は130日を超えた。金武町伊芸区民の都市型戦闘訓練施設建設をゲート前で立ちはだかり実力で阻止する闘い、9月5日に予定されている宜野湾市民総決起大会、辺野古への新基地建設阻止を掲げた9・26県民大会――高揚する沖縄の基地撤去闘争の中心軸として日々座り込みは勝利的に貫徹されている。一日の座り込みが終了するたびに日米安保同盟とSACO=県内移設路線は大破綻(はたん)に向かって毎日じりじりと追い込まれていくのだ。全国の労働者人民は辺野古の闘いにこたえ、今こそ沖縄闘争に立ち上がろう。
 9・5宜野湾市民総決起大会に駆けつけよう!

 世代を越えて戦争を語り合った杉並集会 東京 荒井 浩

 8月22日に杉並で開かれた「戦前とどこが違うの!? 学校にまかり通る強制と処罰」という集会に参加しました。「二度と戦争は許さない! 戦争体験者杉並100人の声の会」の結成1周年総会・集会です。
 戦後60年、「戦争体験者」という言葉がかつてなく切実に感じられます。私は「国民学校」(小学校)5年の時に「天皇の玉音放送」を“生で”聞いた世代の1人ですが、それまでの「雲の上」の人物が、「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」などと言ったことを、昨日のことのように思い出します。その男が、「沖縄は米軍に引き渡す」と言って卑劣な命乞いをやっていたのです。今でも怒りがこみ上げてきます。今こそ「声をあげずにいられない」という思いで駆け付けました。
 「学校現場からの報告」として「日の丸・君が代」強制・処分と闘っている教育労働者が「戦争をする国家」と「それに賛成する国民」づくりの教育の強制に対し、闘いの現状と決意を述べられました。
 それを受けて、75歳になられる都立高校の元校長が「生徒と教師は共生せよ」「できる生徒になろうとするな。学ぶことを楽しむ生徒になれ」「生命こそ宝」(沖縄反戦の心)と自らの教育理念を述べられ、「私のような校長が何人かおれば、今のような政府、教育委員会の横暴を許しておかない」と、魂からの檄(げき)を発せられました。
 会場からの発言で、「特攻隊」経験者が反戦の決意を述べられ、続いて元ひめゆり学徒が「私たちは手りゅう弾を渡され、死に方を教えられた」「こんなことは二度と許さない」と切実な体験を語られました。
 女子高校生が「学ぶことを楽しんで来たが、学校も教師も、どんどん受験教育に流されている」「どうしたらいいのか」と訴えました。ワールドアクションの女子学生が「今反戦運動をやっているが、高校時代に先生がストライキやって、教師と学校を見直した」「なんでも相談にのってくれ」と答えていました。
 第2次世界大戦の戦争体験者だけでなく、現在のイラク侵略戦争につながる時代を生きてきたさまざまな世代が、一堂に会して語り合う貴重な会合でした。

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週刊『前進』(2164号6面2)(2004/09/06)

 福嶋同志は無実だ 一日も早く奪還しよう (1)
 違法な長期投獄
 許せない「不当に長い」勾留 極度に閉鎖的な東拘新独房

 福嶋昌男同志の闘いは本当に見事です。苛烈(かれつ)な弾圧に抗して非転向を貫き、独房でも法廷でも原則的に闘い抜いて、いまや大いなる勝利の展望を手中にしています。
 傍聴席から見る福嶋同志はもの静かで、誠実さと真摯(しんし)さが際だつ印象を与えます。声も大きくはありません。しかし、検察官や検察側証人を撃ち裁判長に抗議する怒りの舌鋒(ぜっぽう)は鋭く、正確で、説得力に富んでいます。福嶋同志は弁護団とともに、着実で力強い公判闘争を延々と積み重ね、そしていま、デッチあげを最後的に完璧(かんぺき)に打ち砕こうとしています。

 最悪の権力犯罪

 福嶋同志は、いうまでもなく無実です。迎賓館・横田の両事件にいっさい関与していません。同じ両事件を口実に逮捕・起訴された私たち3人(須賀武敏同志と板垣宏同志と私)は、3月25日に東京地裁によって無罪を宣告されています。無実という厳然たる事実を16年間の闘争をとおしてついに裁判所にも認めさせたのです。
 福嶋同志はその私たち3人との「共犯」だとして起訴されています。しかし、無実・無罪の者との共犯などあり得ません。それだけでも、福嶋同志の無実は決定的に明らかです。
 その福嶋同志を、未決のままに、超長期にわたって独房に閉じ込め続けることほど卑劣な弾圧はありません。無実の人間は、たとえ1日であれ、絶対に獄中に勾留されてはなりません。その許されない勾留が、福嶋同志に対しては、あろうことかすでに11年4カ月に及んでいるのです。怒りに震えます。
 その上権力は、福嶋同志が無実であることを知らないのではありません。逆にそのことを十分に知悉(ちしつ)しながら、指名手配・逮捕・起訴という攻撃を加えてきたのです。私たち3人についても同じなのですが、まさに〈両事件は中核派が起こした。だから中核派のメンバーなら誰でもいい>という弾圧にほかなりません。革命党派への所属自体を罰しようとする、最も悪辣(あくらつ)な治安弾圧そのものです。
 したがって、その弾圧の核心の目的は対象者を転向させることです。そしてそのために、後述するように裁判所の協力を引き出しつつ、長期あるいは超長期の未決勾留を対象者に強いるのです。それは、端的に、非転向の者はいつまででも独房に監禁し続けるという、持続的な拷問にほかなりません。私たち3人に強いられ、いま福嶋同志に強いられ続けている勾留は、治安弾圧としてのそのような拷問あるいは虐待です。
 そして、革命党からの転向の強要は、侵略戦争準備の決定的な一要素をなしています。福嶋同志に対する勾留は、戦争のための逮捕・監禁という最悪の権力犯罪なのです。福嶋同志へのこれ以上の未決勾留を絶対に許してはなりません。

 自然と全く切断

 拷問という点では、東京拘置所の現在の独房の構造について触れておかなければなりません。03年から使われ始めた新しい独房は極限的に閉鎖的なのです。そこでは自然との接触の一切が剥奪(はくだつ)されています。在監者は窓から外を見ることさえできません。日光や風に当たることもできず、土を踏むことも緑に触れることもできません。一日中また一年中、無機質の人工灯に照らされたコンクリートの箱の中で、決まった位置に座り通して居ることを強制されるのです。極度に非人間的な息詰まる環境です。数カ月を越えれば心身への重圧はすさまじいものとなります。
 福嶋同志は、その新舎房と基本的に同じ構造の「仮舎房」の時代から通算すれば、すでに6年をこのような独房でがんばりとおしています。同志の強靱(きょうじん)さに驚嘆します。しかしもちろん、この残虐な拘禁のさらなる継続など断じて許してはなりません。

 保釈こそが原則

 東京地裁刑事第3部の服部悟裁判長は、福嶋同志の保釈請求をくりかえし却下し、この6月28日にも8回目の却下決定を下しました。私たちは、繰り返される服部の暴挙を、その犯罪性にふさわしい厳しさと激しさで、徹底的に弾劾しなければなりません。服部による却下決定を絶対に許してはならない理由は、大きくは以下の4点です。
 何より第一に、無実の福嶋同志を獄中に監禁することは、権力による反革命的な「テロリズム」であり、最悪の権力犯罪として断じて許せない。
 第二に、どのような場合であれ、未決拘置が11年4カ月というほとんど無期刑の実際の刑期に匹敵する長さに及ぶこと自体、完全に犯罪的です。このようなことを許せば、ただ逮捕し起訴しただけで、判決抜きに無期禁固を強いるというとんでもない弾圧を許すことになってしまいます。
 第三に、服部の決定は、明白に現行の憲法と刑訴法に違反しています。そもそも、被告については保釈こそが原則であり、勾留はそれが例外的に許される特別の具体的な理由がある場合に限られるのです(刑訴法89条)。また、「不当に長い」勾留はただちに「取り消」されなければなりません(同91条)。11年4カ月は「不当」な長さそのものです。服部は裁判官でありながら悪辣に法を踏みにじっています。
 第四に、服部のその法律違反は、裁判所によって故意になされた政治弾圧にほかなりません。服部は、検察官に加担し、機会のある度に反動的な予断をあらわにしています。保釈については、基本的に〈無罪を主張して争う被告は保釈しない>という態度をとり続け、保釈制度を転向を強要する拷問用具として使っているのです。反革命そのものだといわなければなりません。
 以上のとおり、福嶋同志に対する現状の勾留は何重もの意味で絶対に許されません。福嶋同志は獄中と法廷において、しっかりと党と労働者階級を代表し、革命を前進させています。福嶋同志の奪還は、違法な治安弾圧という突出した反革命を打ち破るということです。獄外に強力でダイナミックな運動を巻き起こし、福嶋同志をただちに奪いかえしましょう。まさにまずその勝利をもって、福嶋同志と私たち3人の無罪の確定へ、そして星野文昭同志の奪還へ、闘いを大きく推し進めて行きましょう。
 (迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧被告・十亀弘史)

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週刊『前進』(2164号6面3)(2004/09/06)

共謀罪阻止10・3集会へ 臨時国会での成立阻もう

 労働者人民は、昨春以来3度の国会で共謀罪の制定を阻止してきた。追いつめられた政府・法務省は今秋臨時国会での成立に全力を挙げている。労働者人民は共謀罪を廃案に追い込むことができるかどうかの正念場を迎えている。共謀罪新設阻止を掲げて闘われる10・3総決起集会の成功をかちとり、国会前座り込みなどの廃案に向けた連続行動に立ち上がろう。
 「標的は…労組と市民団体」。これは、8月23日付東京新聞の「こちら特報部」に掲載された共謀罪の特集記事の見出しである。ブルジョアマスコミがこのような記事を載せたのは、労働者人民の中に共謀罪への「関心」が高まってきていることの現れである。
 また、7月30日、法制審議会刑事法部会は「刑法・刑事訴訟法など刑事法改正要綱」を答申した。9月8日の法制審総会で承認され、早ければ今秋臨時国会に提出される。この法案は、罰則強化(有期刑の上限を30年とするなど)と公訴時効の大幅延長(死刑にあたる罪の時効を25年とするなど)を柱としながら、現行刑法を全面的に改悪する攻撃である。
 共謀罪新設と刑法全面改悪の攻撃の根っこはひとつだ。それは、戦時下に突入した日帝が階級支配のための公的権力(暴力)である警察と監獄を強化し(07年度までに警察官を1万人増強、刑事罰を重罰化)、労働者人民を北朝鮮・中国への侵略戦争に動員する攻撃である。

 革命党と労働組合解体狙う

 共謀罪の特徴は、@犯罪の実行行為がなくても、共謀だけで5年以下の懲役・禁固または2年以下の懲役・禁固が科せられる、A4年以上の懲役・禁固の刑が定められた557罪種を対象とする、B2人以上の集まりはすべて適用対象となる、ことである。
 その目的は、労働者人民から「結社の自由、思想・表現の自由」や「団結権」を奪い、革命党を始めとしたあらゆる反体制組織と労働組合を解体することだ。
 このことを鮮明にするために、「日の丸・君が代」反対闘争への弾圧に共謀罪が適用された場合をシミュレーションしてみる。
 2人以上の教育労働者が集まり(この時点で団体が成立する)、相談のうえ「日の丸・君が代」反対で不起立を決定した(この時点で共謀が成立する)。その情報を入手した学校当局が警察に通報した。警察は、当日の式典開始前に(実行行為は必要ない)、不起立を相談した場に参加していた全員を「組織的な威力業務妨害」(最高刑が5年で共謀罪の適用対象となる)の共謀で逮捕した。
 共謀罪の新設でこのような弾圧が労働運動や反戦運動の場で日常化するのだ。
 ところが法務省は、ホームページで「個人的に同僚や友人と犯罪実行を合意しても、本罪は成立しません」と宣伝している。デマ宣伝だ。現実に大阪府警は昨年、ノミ行為に場所を提供した夫婦を組織的犯罪処罰法違反で逮捕・起訴した。夫婦関係も団体とみなされ弾圧対象となっているのだ。同僚や友人もまったく同じだ。

 国際連帯闘争強化と発展を

 共謀罪新設の根拠とされたのが、03年に批准した国際的組織犯罪条約である。01年9・11の後、条約の役割として「テロ撲滅」「テロ対策」が全面化してくる。これに対して、中東のパレスチナ・ムスリム人民は「イスラエル寄りの米国などが一方的にテロ組織を認定し、こうした組織を支援する第三国に対し、取り締まりを義務化させかねない」と批判し、条約に反対した。
 共謀罪新設を阻止する闘いは、国際的組織犯罪条約を拒否する闘いと一体であり、パレスチナ・ムスリム人民と連帯する闘いの一環なのである。
 さらに、米帝のもとでも「愛国者法」という形で治安弾圧が強化され、労働運動や労働組合への弾圧が激化している。今春その現場で闘っているスティーブ・ゼルツァー氏を招いて、4・11「群がって悪いか! のさばるな警察!」緊急共同集会とデモ(主催は集会実行委員会)がかちとられた。グローバル化する戦争と治安弾圧の攻撃に対して闘う国際連帯闘争の第一歩が開始されたのである。
 そして、4・11集会実行委員会はゼルツァー氏の呼びかけにこたえ、今秋10・17ミリオン・ワーカー・マーチ(百万人労働者行進)へ代表を派遣することを決定した。
 破防法・組対法に反対する共同行動は、共謀罪新設を絶対に阻止する決意を固めて10・3総決起集会の開催を決定し、労働者人民に参加を呼びかけている。
 10・3集会は、小泉政権の戦争国家化の攻撃と対決する闘いであり、国際的な労働者人民の団結と未来のかかった闘いだ。そこで生み出された力は11月労働者大行動への決定的な起爆剤となる。10・3集会への大結集を実現しよう。

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週刊『前進』(2164号6面4)(2004/09/06)

西太平洋空母2隻体制の布石 原子力空母 ステニス入港を弾劾
 佐世保地区労を先頭に抗議

 8月21日、世界最大の米原子力空母ジョン・C・ステニス(10万2千d、乗員約4500人)がミサイル駆逐艦ハワード、高速戦闘支援艦レイニアとともに長崎・佐世保港に寄港した。
 反戦共同行動・福岡と長崎は佐世保地区労や佐世保原水協、九州、全国から駆けつけた労働者とともに入港阻止闘争に立った。
 今回のステニス入港は米海軍が行っている世界規模の軍事演習「サマーパルス04」の一環であり、さらには米軍のトランスフォーメーション、とりわけ西太平洋上の空母2隻体制の実現をにらみ、その重要な位置をもつ佐世保港について、その補給能力を検証するためのものだ。
 イラク侵略戦争の泥沼化の中で米帝は、中東全域に侵略戦争を拡大し、北朝鮮侵略戦争から中国侵略戦争、世界戦争へ向かおうとしている。そのための体制を再構築するものだ。重大なことはこの演習に海上自衛隊が参加していることだ。自衛隊が米軍とともに世界で戦争を行うということだ。今回の入港もそのための入港であり、基地の街・佐世保を侵略拠点化するものだ。絶対に許すことができない。
 反戦共同行動・福岡と長崎は午前7時過ぎから、佐世保港入口を見渡す高台に陣取り、佐世保地区労などとともに、迎え撃ち集会を闘った。
 午前8時過ぎ、ステニスが姿を現した。これがアフガニスタン人民虐殺を行い、北朝鮮侵略戦争をやろうとしている空母だ。「核空母寄港反対」「安保粉砕」と怒りのシュプレヒコールが港に響きわたった。海上では、佐世保地区労の漁船20隻余りが抗議行動を展開した。
 午後から開かれた佐世保市内の松浦公園での全国集会には1500人が参加した。長崎平和運動センターの中崎幸夫議長が「入港を日本全体の怒りにして、米国の不当な戦争と憲法9条改悪の流れに抵抗しよう」と訴えた。
 集会後、佐世保市中心部約2`のデモに出発した。「原子力空母ステニス入港弾劾」「海上自衛隊の演習参加弾劾」「小泉政権打倒」と、シュプレヒコールが佐世保の街に鳴り響く。米海軍佐世保基地前には機動隊のバリケード。デモ隊はさらに怒りを燃やして「佐世保を侵略の拠点にさせないぞ」と声を上げた。
 デモ終了後、反戦共同行動は佐世保の繁華街で街宣を行い「小泉政権を打倒しよう。自衛隊を撤退させ、改憲を阻止しよう」と訴え、多くの市民が署名・カンパに応じた。

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週刊『前進』(2164号6面5)(2004/09/06)

8・31北富士闘争へ サマワ模擬演習を許すな

 防衛庁は、8月31日から9月4日までの5日間、北富士演習場内に建設された、自衛隊が駐留するイラクのサマワ駐屯地の模擬施設で、イラクへの第4次派兵部隊である東北方面隊600人の訓練を行うと発表した。
 この演習は北富士忍草農民の入会地を破壊して建設された訓練施設での演習だ。米軍はイラクで、占領と植民地支配に反対する人民を無差別虐殺している。自衛隊はこの米軍と一体で多国籍軍としてイラクで活動しているのだ。
 入会権利者無視の戦争訓練演習を絶対に許してはならない。
 忍草国有入会地守る会と忍草母の会は8月30日、山梨県に抗議の申し入れを行い、演習初日の8月31日11時から、北富士演習場正門ゲートで抗議の申し入れ闘争を行う。緊急の行動だが全力でともに闘おう。各団体で抗議の申し入れをたたきつけよう。
   *    *   
8月31日(火)10時30分
北富士駐屯地近く民有地

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