受講レポートから ★『国家と革命』(下)のレポートです。
【a】
綱領草案の持つ重要性を改めて突きつけられると同時に、革命を切り開く「書かれざる第7章」の提起を聞いて興奮しました。そのいくつかを挙げると、@「はじめに」で、「ロシア革命が労働組合・労働運動に徹底的に依拠した革命」、そのことと我々の綱領草案が“党全体が総力あげて動労千葉労働運動に体現される階級的労働運動の実践”の結果であることです。驚きをもって確認しました。真にスターリン主義の克服をマルクス主義、『共産党宣言』の原点としてすえたことの意味を「党は労働者階級の一部であり、…最高の団結形態であり、最も鍛えぬかれた階級の前衛である」と、2、3月外注化反対のストライキでの動労千葉労働者の一人ひとりの存在が確信に満ちたものであり、そのたくましさに圧倒されたことと結びつき、嬉しさと凄さを改めて感じました。日々の闘いで得たものを自分の実践でどう生かすか、そのスタートにもなりました。
A「労働組合」は「労働者階級の究極的解放と賃金制度の最終的廃止」の闘いの中心とならなければならないことであり、それがメンシェビキとの決定的な違いです。ひいては、主人公である労働者に依拠し、階級の勝利として革命があります。そこにソビエトをしっかり位置づけることで階級と党が結びつき、勝利するのです。
04年12月「4人の労働者の首切り」〜05年10月クロンシュタットの反乱−05年ソビエト、そしてレーニンの敗北の総括は、この事を導き出しており、その後の1917年2月23日の労働者の決起は、党との闘いとしてもあったことは、労働者党員の大きさに、実践力に戦慄と感動を覚えます。党をも変える労働者党員が鍵を握る地区党の重要性が提起されたが、その通りだと思います。組合での組織拡大、そして地区党でのマル青労同の(及び革共同の)獲得が決定的です。4月テーゼの持つ決定的な位置は@で確認した実践を遂行できる党であり、階級の形成にかかっていることです。そして、現在の私たちが綱領草案の地平を提起し、自らのものとすることは、革命情勢、全世界的な革命勢力の形成(交流から始まる)の偉大さを実感しました。
B私は、『国家と革命』を簡単に言うと“暴力革命”、そして“移行ではなく転覆”という点から学習してきた。もちろん単純ではなく、社会主義革命への「理想的な」プロセスや展望は未知の部分が多かった。大事なのは、党も労働者階級の一部であり、階級と共に革命への展望が現実的なランク&ファイルに依拠した闘いの中に地平を切り開くものがあるということです。
「党は階級自身の中から形成しなければならない」「労働組合の指導は階級の前衛による政治的指導を」「自己変革と階級移行を!」など、課題を明確に受けとめることができた。
【J】
05年〜17年の全体を通して(それ以前も)、レーニンが「労働者自身の闘い」としての労働運動を基礎に、あらゆる政治、軍事、組織のすべての問題を実践的に準備し、やり抜いた歴史、そこに貫かれた党の不断の目的意識的な闘いの飛躍、その大きさを実感する講義でした。この壮大な過程の全体が、一斉武装蜂起という決定的な闘いの頂点に向かって、多くの曲折を経ながら(スターリン的な無定見のジグザグではない)、「労働者の多数派を獲得する」リアリズムで組織されていた。労働組合を基礎とする多数派獲得のための闘いを武装蜂起にいたる計画として組織する。「第7章」のテーマはこういうことだと思いました。すごい歴史であるなあと、講義の感想です。
特にコルニーロフの反乱を粉砕できたこと、蜂起の2カ月前に、そこまで労働者を組織しぬいていた。軍事問題を含め、一体どういう指導がなされたのか? この過程で、ボルシェビキはソビエトの多数派に劇的に転じる。核心にかかわる問題があふれていると思いました。
今日的・実践的に最重要の問題としては、「反動的組合の中でいかに闘うか」「いかにして多数派を獲得できるか」に関連して、レーニンが工場委員会をどのような形態で組織し、運営したか、今回の講義で大きな示唆がありました。プロレタリア革命は、多数派を獲得してなんぼである。そして、多数派になるのは「ある日突然」ではない。
レーニンは、反動的執行部が支配する組合の「中で」闘うことに徹底的にこだわった。その一方で、労働者管理(統制)を水路に職場支配権を奪取していく闘いを「工場委員会」を武器に大規模に組織し、成功したようだ。すぐにも実践的に着手するテーマとして、ここは改めて重視したいと強く感じました。
【t】
現在のすさまじい情勢(大恐慌と戦争)の中で、我々はプロレタリア世界革命の準備を全面的(思想的・政治的にも、軍事的にも)に成し遂げなければならないという緊張感の中で、今回の『国家と革命』の“書かれざる第7章”の講義、討論にのぞんだ。
講義と討論をとおして感じたのは、月並みだが、労働者階級にはやはりその力があるということだ。それは、4月テーゼを貫徹していく過程の闘いや、我々の「党の革命」を見ても本当にそうだ。日々、賃労働と資本の中で生活していながら、資本にまったく依拠せずに自らの指導部を形成し、革命を準備し、成し遂げることのできる階級、それがプロレタリアートなのだと、あらためて感じた。
レーニンと『国家と革命』のすごいところは、それを明らかにするために、「マルクスは何と言っているか。そして日和見主義どもは、それをどう歪曲しているか」と鮮明にさせた事だ。労働者の階級闘争というのは、空間的(国境などない!)にも、時間的・歴史的にも“一つ”なのであり、そういう風にはっきりさせる事によって、当時の労働者、そして現代の我々に力を与えてくれる。やはり、マルクス主義はものすごい、と思う。
ソビエトの所で思ったのは、我々自身がソビエトを構想しうるような大衆運動をつくる事かな、と思いました。
【I】
最初にこの学校の1回目で、私は「一年やってみないとわからない」と言いましたが、今日の最後の講義を終えて、「中核派にいることが大事なのだ」といった考え方が、今の革命を直前に控えたこの時代に、自分がプロレタリア革命の担い手へと飛躍しようという今の段階での結論を得ました。その意味で、この一年は非常に有益であったと強く思います。
『国家と革命』の後半部分は、まさに革共同がプロレタリア革命へと向かっている、そのために何が必要なのかという点をハッキリさせたと考えます。はじめの所で、ロシア革命が労働組合、労働運動に徹底的に依拠した革命であり、労働組合−党−ソビエトがロシア革命を勝利させた。そして結論の部分で、現在は2月革命後の情勢であり、階級的労働運動路線と国際連帯の発展−動労千葉労働運動を軸とした−こそが、まさにそれだ、と日本革命、世界革命に向かって進もう、ということを自分自身の課題としてハッキリさせられたことが最大の成果です。
動労千葉の中野顧問は、命をかけて資本と対決し、マルクス主義で武装された動労千葉を築き、全国の青年・学生が大学や職場で奮闘している。これこそが1917年ロシア革命への途だと確信できました。
レーニンも党内革命をやり、地区の現場労働者を革命の主体とし、第2インターやエスエル等の体制内派と激しく闘ったことを知り、それは今、私たちが直面している問題そのものだと思いました。
労働者(労働組合)が生産を管理し、被抑圧民衆を革命の隊列に引きつけ、そればかりか、革命後の反革命との闘いに勝利する赤軍をも組織したことを知り、改めて、今の我々の綱領草案が労働者全体を革命の隊列に引き寄せるものであることが自覚できました。解雇撤回−検修業務外注化阻止を軸とした革共同の闘いこそが、今日的にマルクス主義・レーニン主義を復権させ、具体的に革命へと進む闘いであり、路線であることがハッキリしました。
今ひとつ、私個人の課題ですが、組合に入っていないから、という言い訳は一切通用しないという点です。1000万大失業時代の今、街頭で組織化と団結を強めていきたいと考えます。一年間ありがとうございました。
【b】
今日学習した『国家と革命』の第7章の部分は、『国家と革命』を学ぶ上で、どうしても外せない、誰もが気になる箇所であると思います。『国家と革命』の6章まで出されたプロ独の理論をどう実践的に貫徹していくのか(また実際にロシア革命においてどのような形で実行され、それがいかにしてスターリン主義によって歪曲されたのか)という問題です。
今日の講義では、ロシア革命におけるプロ独の実体を労働者の基礎的団結形態である労働組合が担ったということを、現在の私達の階級的労働運動路線の立場からとらえ返すという内容で、非常に面白かったし、現在の私達の路線への確信を一段と深めるものであったと思います。
とりわけ僕自身が空気を入れられた箇所は、ロシアの労働者階級が、工場委員会を通じた職場支配権をめぐる闘争の渦中で、資本・当局・権力等の暴力的弾圧に対し、自ら赤衛隊という武装組織をつくり、これが暴力革命の決定的テコとなったこと、また革命後の内戦・干渉戦争時にも、労働組合が中心になって何十万という赤衛軍が組織され、実際この戦争に勝利したということです。なぜこの箇所に空気が入ったのかと言えば、討論の中の発言でもありましたが、労働者は本当にそのような武装闘争に決起するのか、という確信がまだまだ自分の中で弱かったというか、イメージしきれていないところがあったからです。
確かに労働者は、この社会を動かしていて経済の根幹を握っている。しかし、その労働者が本当に国家権力(警察・軍隊)に対して立ち向かえるのか、それほどの革命性を持っているのかというところの確信がまだまだ弱かったのですが、今日の講義を聞いて、労働者階級の経済、政治・軍事にいたる革命的力の解放としてのロシア革命の現実を省みる中で、労働者階級の自己解放への確信を一層深められたと思います。もっと言えば、このような命を燃やし尽くすような労働者の自己解放闘争を抑圧していったスターリン主義の許し難さも一層強くなりました。
【i】
『国家と革命』の書かれざる第7章を展開すると予告された本日の講義は、期待にたがわぬ非常に面白いものでした。
たとえば、ロシア革命での4月テーゼによる転換の具体的事実経過です。
2月革命=労働者の自然発生的決起→当時の在ロシア・ボルシェビキ指導部の無能ぶり→それへのレーニンの断固たる4月テーゼ貫徹の闘いの勝利→そこからロシア10月革命勝利へ。これが従来のロシア革命の概括的把握であったし、私自身も、その程度の認識でした。
なるほど、レーニンの孤軍奮闘の闘いの重要性はいくら強調してもしすぎることはないでしょう。だが、それはレーニンが偉大であったからという確認では、歴史の真実をとらえたことにはならないに相違ありません。何よりも、労働者階級自身の主体的闘いをないがしろにするものではないでしょうか。
2月の婦人労働者の決起ということ自身、ボルシェビキの労働者階級との結合という目的意識的追求の結果としてあったし、その後4月テーゼが受け入れられたということも、ボルシェビキが労働者階級のランク・アンド・ファイル運動の断固たる推進者であったことによってはじめて可能であったということです。
その他、本講義では、私にとって随分と耳新しい事実がおりこまれて展開され、非常に新鮮でした。講師自身、「『国家と革命』の読み方が変わった」と話され、「変わったのは、動労千葉労働運動と階級的労働運動の進展に比例してのものであった」とつづけられていました。まさにその通りでありましょう。古典の読み方も、この間劇的に変わったように思います。あらためて古典学習へ立ち向かう意欲を喚起させられました。ありがとうございます。
【v】
○まず、ロシア革命は10月の武装蜂起によって決せられたと今までイメージしていたが、ボルシェビキの指導による労働組合、工場委員会における闘いと権力奪取によって、あらかじめの勝利まで達したところでの決定的な10月革命だったと認識を改めた。
○今、私達は革命によってプロ独をめざす階級的労働運動の唯一の勢力として、我々以外のすべての体制内勢力と激突して職場権力を奪取する闘いを展開していますが、我々が階級に依拠して闘う限り、労働者は我々と合流するという確信がつかめました。
2・23決起では、ボルシェビキが長期戦の方針のもと、行動を控えろと指示したにもかかわらず、現場の怒りをもっとも理解した繊維工場の女性労働者の決起が2月革命の勝利を切り開いた。革共同の06年の「党の革命」においては労働者同志の決起が政治局を指導し、革共同を労働者党として覚醒させました。
○「日本で暴力革命を訴えるのはむずかしい」というのは、労働者が体制内派に支配されている限りのことです。職場で資本や体制内派と激突して闘い始めたら、労働者は武器を取ってでも闘います。私はマル青労同の仲間と共に闘って、最初は「暴力は良くない」と言っていた青年が、資本と闘う中でデモの最先頭で機動隊とぶつかっていくことを経験した。我々動労千葉派が労働運動の主流派になることにかかっているんだと思います。
【Y】
1)レーニンの4月テーゼのところの提起について。
4月テーゼがボルシェビキのなかで勝利をおさめていく過程は、労働者党員の闘い(地区)によって、勝ちとられていった。この地区労働者党員の闘いがあったからこそ、4月テーゼはプロレタリア革命路線として、労働者の心をとらえていった。そこでの地区党の重要性という提起はきわめて重要、われわれにとっても今日的な重要な提起だったと思いました。革命のなかで「党の革命」をやったレーニンとボルシェビキのすごさを感じました。この4月テーゼをめぐり、ボルシェビキの4月協議会で、党の階級構成を転換していったということも、いかにレーニンが労働者を信頼していたのか、革命運動のなかで一貫してつらぬいている姿勢として、今日的にわれわれが学ぶところだと思います。
2)工場委員会による労働者統制のたたかい。
ここはあまりイメージのつかめないところでしたが、今回の提起でかなり理解できたような気がします。当時のロシアの労働組合が産別的に労働者を組織し、それをメンシェビキが握っている。それを工場ごとに代表を送り、工場委員会を組織する。トルコの話でより鮮明になったような気がします。
それともうひとつ、工場委員会の労働者統制の闘いとともに、反戦・政治闘争とも結合し、労働者階級を武装していくということ。レーニン・ボルシェビキのなかに労働者統制の闘いもプロ独という強烈な問題意識が貫かれており、ここはすごいことだと思います。
3)干渉戦争期の労働組合のところの提起で理解が深まったのは、レーニンはコミューン4原則をストレートに適用しようとしたのだと思います。工場委員会(労働者統制の闘い)→工場を反革命から守る(赤衛隊)→全人民武装、これを基礎に工場委員会(赤衛隊)を「軍隊の機能、警察の機能、国家秩序および国家行政の主要な・・・・」として位置づけようとしていた。ここは、レーニンがいかに労働組合を決定的に重視していたのかがよくわかりますし、レーニンの問題意識がどこにすえられているのか、よくわかりました。
【d】
前半の講義で、レーニンがマルクス主義の徹底的な継承として労働者と資本家階級の非和解性を明確にしきり、その中で、国家は被抑圧階級を搾取する、支配する道具としてはっきり規定したことが出されている。
そのことを受けて、今日の「書かれざる第7章」は、現実の大恐慌下の革命情勢を眼前にする我々にとって、非常に重要だった。
「大恐慌をプロレタリア革命へ」「国鉄決戦でプロレタリア革命へ」を掲げて2010年の闘いに突入して3カ月目に入っているが、世界の労働者階級が、今日の資本主義・帝国主義の体制をそのままにしては生きていけないというところにきているなかで、今日の学習は、われわれがプロレタリア世界革命−プロ独を実現していく過程そのものをどうやって実現するかを具体的にイメージすることができた。
「党の革命」をもって『国家と革命』の読み方が変わった。政治的・軍事的観点から学ぶ、という傾向から、当時の労働者階級自身の闘いに肉薄していくものになることによって、むしろ今我々が何をしていくか明確になったし、ロシア革命がきわめて身近になった。徹底した職場での階級的労働運動の実践=「資本との非和解の闘いの組織化」をはかる。地区党建設、ソビエト建設。そしてそれが、ロシア革命の中で出てくる日和見主義的傾向、階級調和的傾向、ありとあらゆる反動等々との闘いを学ぶことをとおして、今現在の闘いと直結してくる。
動労千葉・中野顧問のことばに「労働者を蔑視する思想にとらわれない限り…」というのがありますが、今、それが何よりもマルクス・レーニンの闘いから引き継いできているものなのだということがわかりました。
1905年〜1917年にいたる過程、17年2月革命〜の闘いのレポートは、ダイナミックな展開を直に自分のものとして感ずることができました。「党の革命」があって、連合党的あり方を払しょくし、自らも戦線から地区党へ、そして地区党建設の上での変革をかちとってきているなかでつかめてきたし、自己変革をかちとってきたというのがあると思います。
【q】
「ロシア革命ほど労働者階級の生産現場における闘いを徹底的に重視した革命はなかった」という確認は、今回の講義で非常によく理解できた。そして、今我々が闘っている労組交流センターの闘いや職場闘争委員会のあり方が、ロシア革命における工場委員会が切り開いた地平を生み出していく展望を持っているという説明は、世界の労働者が動労千葉労働運動を軸にしたあり方に注目しているところだと思った。
「党・労働組合・ソビエト」の関係も、革命に勝利するというだけでなく、革命後の社会建設をやり抜くためにも軸にならなければならないものだと分かった。革共同は、「党の革命」をやり抜くなかで、党に関するスターリン主義的概念を一掃し、マルクス主義を本来の姿に復権させることに勝利したと実感した。あとは、この「綱領」のもとに団結し、世界革命に向かって全力で闘っていきたいと思います。
【A】
『国家と革命』後半のテーマは、レーニンの『国家と革命』の第7章にあたる。
大恐慌の第2段階とも言える今日、我々は階級的労働運動路線で闘い、現代におけるプロレタリア世界革命を実現しようとしている。くり返し、時代認識と路線を深化させ、磨き上げることによって、革命をたぐり寄せようとしている。
レーニンの時代にあっては、『帝国主義論』で時代認識をはっきりさせ、プロレタリア革命を具体的に、実際に達成する意識性を確立したと思います。
その上で、レーニンとボルシェビキの闘いを今日の時点で見ると、党と階級との関係を、労働者階級の党として、一体的に、激動するその時々の焦眉の課題を闘い、路線の確立、再確立していったと思う。17年革命を勝利し得た核心は、ロシアにおいても階級的労働運動路線の貫徹であったと思う。
プロレタリア革命における労働組合の重要性が、今回の学習を通して一層明確にされました。それは同時に、マルクス主義の核心である。労働者は、団結する組織を持って初めて何事かが出来るのであって、レーニンは、この労働者にとっての組織をあらゆる所で追求していたと思う。
現代における『国家と革命』が問われているが、それは2010年『前進』新年号路線を実践するなかにあると思う。
【M】
○ロシア革命における3・8の女性労働者の決起が、当時の党指導部の誤りを突き抜けて闘われたことを知り、労働者党員の決起の決定的役割を改めて知ることができた。決意が真剣なものであるかどうかが、今のような激動情勢では、歴史を左右することを学んだ。
○レーニンが労働者を信頼し、地区の労働者のエネルギーに依拠して4月テーゼを貫いていったこと、労働者党員に依拠して党指導部内の絶望的現状を突破していったことに感動した。
○今日の提起全体を通して、「私たちが今格闘しているランク・アンド・ファイルの闘いが、本質的にロシア革命における労働組合・工場委員会の闘いと同質のものだ。巨大な革命的展望とダイナミズムを持った積極的なものと捉え返すことが必要。さらにここで勝利すれば、プロ独を一気に実現する展望がきりひらかれる」という提起は、新鮮だった。一気にイメージがふくらむものだった。
○「党は労働者階級の一部である」という綱領草案の文言を心に刻んで、とことん労働組合にこだわって闘っていきたいと決意をあらたにしました。
【n】
幻の『第7章』は、非常に新鮮でした。階級的労働運動・労働組合に依拠して、ロシア革命を闘い抜き、勝利したという提起は、非常に判りやすかったです。当時は圧倒的に少数だった工場労働者がロシア革命の主体だったことは理解しているつもりでしたが、今日の講義はとても具体的でした。
今まさに革命的激動期に突入している訳で、我々が全力でこの中で労働者階級の自己解放の闘いを切り開いていく。職場生産点・地域に根ざした闘いを徹底的にやり抜いて、プロ独をかちとる。私も微力ながらも、その闘いを進んでいこうと決意を新たにしました。1年間どうもありがとうございました。
【R】
労働組合の革命論的位置づけは、階級的労働運動の前進のなかで解明され、これがロシア革命における労働組合の役割を根底から明らかにするものとなった。
そうであればこそ、ロシア革命の歴史を歪曲したスターリン主義の反革命的役割の大きさと犯罪性を痛感せざるをえませんが、だからこそ、これを突破した地平にいることの決定的性を同時に身震いするほどの確信をもって確認せざるをえません。
工場委員会(=労働組合)の組織化を通してメンシェビキの支配を打破し(今日の体制内派だ!)、主流派になったことが、ロシア革命勝利のメルクマールだったことが突き出されましたが、今日の階級的労働運動の実践こそがまさにこれなのだ。
改めて、10年決戦を闘い抜くエネルギーをもらった学習会でした。
【C】
『国家と革命』2回の講義を通じて、動労千葉労働運動−階級的労働運動路線と綱領草案の中身、そして、これで共産主義社会を実現するという展望をつかめたことは有意義でした(前回のレジュメで『甦る労働組合』のエッセンスを要所要所に入れていたのは、すごく意味あることでした)。
党と労働組合−ソビエトの有機的一体性の意味と、党が労働組合を媒介として「賃金奴隷制の廃絶」にとって決定的な役割を果たすことをつかめたのは良かった。動労千葉労働運動の存在が、綱領草案の中身を勝利の展望をもって実に豊かにしていることがはっきりとしてきました。
また、工場委員会における労働者統制も、未来をみすえたプロ独のための事業であったことも、すごいと思ったし、今の労組交流センター運動の位置も、ここまでみすえてやろうという提起も、すっきりとすることができました。
労働者階級の底力と、これと結合するプロレタリア党(階級の一部であり前衛)の決定的存在、このことをつかめたのが、一年間の成果としてよかったと思います。もっともっとマルクス主義者になろう、そのことを決意します。
【r】
今日の講義は10期の最後にふさわしい、今日的・実践的提起だったと思います。特に自分のなかでウヤムヤだった点がスッキリしたのが収穫でした。
まず、ロシア革命のとらえ方について、「ロシア革命とレーニン主義」という前進社刊行の本を読んで、自分の印象として、17年10月までレーニンは孤立していたととらえていましたが、そうではなく、職場生産点で、あるいは地域で闘い続けてきたランク&ファイルの存在が、レーニンをして、4月テーゼから10月革命を勝利させたという事に新鮮な驚きを受けました。また、17年革命の引き金となった2・23決起などが、今的に言う党の革命と重なって、階級の決起に圧倒的に確信を持つことができました。
また、工場委員会の果たした役割について、そもそも工場委員会の存在を体制内労組指導部(メンシェビキら)との関係で見てなかったので、「なんで工場委員会なの?」という感じでした。今日の我々のランク&ファイルの闘いが前進しているがゆえに、この工場委員会の意義、つまり今日的に労組交流センター運動などが位置付くのだと思いました。
最後に、大恐慌下で、世界の階級闘争が高揚を見せる中で、我々が階級的労働運動路線と、革命党とその綱領草案を持っている事も歴史的にとらえ返すことができたし、これから更に深化していきたいと思います。
一直線で上手くトントン拍子でいくとは思えませんが、11月集会が生み出した地平は、全世界を獲得しつつ、日々前進しており、全学連の訪米闘争、これからのブラジル訪問など、既に革命の渦中に今自分がおかれている事を喜びに、これからも闘っていく決意です。
どうも講師の皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。
【Q】
今回の講義は、書かれざる7章ということで、新たな視点での話で非常によかったと思う。
ロシア革命が、プロレタリア革命であったということをはっきりさせる講義であった。そして、ロシア革命が労働組合、労働運動に徹底的に依拠した革命であったということ、生産現場における闘いを重視し、その闘いを通じ、労働者階級は階級的に目覚め、ソビエトを革命的に建設することにより勝利したという提起を、とても新鮮に感じました。
今我々が進める階級的労働運動路線こそ、まさにレーニンがロシア革命でやったことと重なるものであると思う。この路線を断固堅持し、労働者を信頼していく中に、本当に革命が可能になるのだと思った。
【B】
『国家と革命』後半での講義は事前に『共産主義者』162号を読んでおいた方が良いと言われ、読んだのだが、革命に向かう過程・革命のイメージがつけられた。
講義を受けてまず感じたことは、今私達の路線と同じことだ、「階級的労働運動路線」、体制内派との闘い、職場闘争そのものだと感じた。
ロシア革命における工場委員会、その指導下での労働者による統制の問題など、プロ独のイメージを持つことができた。
武装蜂起、即共産主義とならない点についても、どう克服していくのか、どういう方向で考えていくのか、イメージがついた。
【e】
提起と討論を通して、日本階級闘争・国際階級闘争における動労千葉労働運動・反スターリン主義革命的共産主義運動の歴史的到達地平が決定的なものであることが鮮明になったと思う。
先制的内戦戦略のP1・P2のころの『国家と革命』の読み方をほとんど知らない自分にも、「党の革命」がどれほど『国家と革命』の捉え方に影響を与えたかがよくわかった。
発言でも若干触れたのですが、「国家と革命の関係」「国家とプロレタリアートの任務との関係」を考える時に、それは極めて、党の目的意識性と階級の革命性の問題であること、さらにそのプロ独への目的意識性を貫くものとして、路線と時代認識が決定的に重要であるということが、1905−17年のロシア革命でのボルシェビキの闘いとその総括という本日の提起の中で、核心であろうと思いました。
もう一歩進めれば、階級を信頼する指導部のマルクス主義での武装の問題として、『国家と革命』はあると思いました。
【U】
本日の講義で最も印象に残ったのは、4月テーゼ前後のところだ。レーニン帰国以前、ボルシェビキを指導していたスターリン、カーメネフらは、労働者人民の心を捉える具体的方針を提起できなかったという。恐らくそれまでの厳しい弾圧下、制約された非合法活動の故に。非公然・非合法の党としてあるわれわれは、スターリンやカーメネフを他山の石としなければならない。
自分自身も、いくらかの学生運動の経験があるだけで、労働運動や労働組合活動などについては正直まだよくわかっていない面があると思う。労働者としてのセンスをしっかりとつけていきたい。
今回の講義は、いわば「労働運動の力で革命をやった」レーニンとボルシェビキの足跡をたどっていったものだったと思うが、極めて今日的で、とても実践的でわかりやすく、面白かったです。
【N】
労働者に全面的に依拠して、労働者を信頼しきっていたレーニンが、今回よく見えた講義でした。ランク&ファイルの闘いを通して党指導部内の絶望的現状を突破したこと、労働者ってやっぱりスゴイ!!と思いました。
世界中が革命情勢になっている今、階級的労働運動路線で闘い抜き、ほんとうに革命したい、闘えば勝てる!!と元気が出ました。
今、労働者階級が一つになれる綱領草案がある。そして、原則を貫き、闘い続けている動労千葉の労働運動が私たちにはある。
検修業務全面外注化阻止で勝利しましょう。自分たちの職場生産点で、日々、コツコツとオーソドックスに闘うこと。必ず労働者は立ち上がる、と信頼し切って、団結をつくっていきたいと思います。
機関紙の拡大も、シコシコ続けようと思っています。
何より、今日ここで学んだこと、つかんだことを、職場の仲間に広めていこうと思いました!!
【G】
○冒頭に、ロシア革命から今日的に学ぶ上で重要なことが提起されているし、かなり整理されているという印象を受けました。
○重要な点としては、前回の学習会でも感じましたが、現在闘われている階級闘争の構図が基本的に同じだということだと思います(もちろん、労働者、農民などの構成比は違いますが)。
ボルシェビキも、当初からスムーズに進んだわけではなく、様々な困難があって、それを一つひとつ打ち破っていく中で、17年のロシア革命は実現されたということがよくわかりました。@国家権力やツァーリの弾圧、Aエスエル、メンシェビキとの党派闘争、B当初レーニンの4月テーゼは全体に受け入れられなかったこと、C兵士の獲得、D反革命との戦いなど……「困難性」と一言で言っても、気が遠くなるような困難性にも関わらず、革命は労働者階級に依拠することによって勝利できるということを証明したこと、偉大さを改めて認識しました。
上記の困難性の中でも最も印象的なのは、兵士への働きかけが最初は受け入れられなくても、最後に合流できたことの感動的な場面がイメージできるような提起としてあったと思います。
全体の提起として、とにかくプロレタリア革命に向けた勝利の展望、勝利への確信につながるようなものとしてあったと思います。最初は少数であったり、受け入れられなくても、革命情勢が成熟する中で、ダイナミックに発展していくことがよくわかりました。
現在の戦闘的・階級的な労働組合=動労千葉の存在や革共同という党の存在は、世界史的に見てもすごいことだという認識をあらためて感じました。
冒頭でも講師から提起された、ロシア革命のとらえ方、「スターリン主義の克服の不十分性」「労働者階級自身の闘いに肉薄することができなかった」という正しい総括が提起されているので、後の展開もすごくわかりやすく、またすっきりとしたわれわれの路線に完全に一体で提起されていると思いました。
とにかく、かなりの学習量と正しい総括によって、学習会そのものがかなりの一体感をもって勝ちとられていると思います。この限られた時間の中での提起として、かなり充実したものになっていると強烈に感じました。
体制内組合とは決別した工場委員会の形成が、トルコで現実に行われていることも、世界の階級闘争の発展のメルクマールとして空気入る話として聞きました。
このレジュメを再度読み返し、学ぶことを通して、また新たな自分自身の飛躍につながっていく気がしました。
【X】
講師から『国家と革命』の書かれざる第7章ということで、現実の革命運動の方が100倍も楽しいということが本当に言えるロシア革命を詳しく提起されていたと思います。心からプロレタリア革命のダイナミズム溢れる闘いにトコトン生き、勝利したいと改めて思えました。
これまでロシア革命の17年2月革命を、ボルシェビキのヘゲモニーがない自然発生的な革命と、私は理解してきたのが決定的な間違いであったと確認できた。
ボルシェビキの地区党の労働者の働きかけによって、ビボルグ地区の女性労働者がプロレタリア革命の確信と情熱をもって17年2月23日のたたかいに決起し、情勢を切り拓いていったこと、そして次々と工場委員会を立ち上げ、急速に党と工場委員会を拡大し、全労働者階級をプロレタリア革命に獲得していき、ロシア・プロレタリア革命に勝利していった。このすごいダイナミズムを学ぶことができた。
そして、レーニンが『国家と革命』で提起した内容を労働者は現実の闘いの中でつかみ、臨時政府を打倒していった姿が感動的でした。
【Z】
書かれなかった第7章について、幸いにも、私は同じ講師の報告を去年も聞いているわけで、今回のはより深くて、内容的にも成功していると思いました。ただ、レーニンが意図した第7章と、100年近くたって今からとらえるべき第7章(もちろん第8章、第9章であってもよいが…)は、単にロシア革命史とか教訓論であってはならないと思います。
私の問題意識は2つあって、@マルクスが心血をそそいでフランス革命やパリ・コミューンから学びとったものはどのように発展したのか?(簡単に言えば、コミューン4原則→その発展→プロレタリア革命の??原則みたいなものはあるかということ)、A題名「国家と革命」そのものとしての理論的問題(簡単に言えば、国家死滅への道筋とプロ独の意義と確信ということではないか)。
前者については、ソビエト論がやはり重要で、その直接的な革命的民主主義のみならず、「できあいの国家機関をつかうことはできない」の実践的解答となっていることを理論的に押さえることが必要だと思う。(イ)ある種の高揚をバネとしたプロレタリアートの意識改革と政治参加、(ロ)生産の主人公性の自覚→生産管理、(ハ)農民や他の階級の獲得と解放への主導性、(ニ)対反革命への軍事力の形成、(ホ)一般的民生への対応政策(例えば住宅問題など)、(ヘ)その他(今、思いつかない)、などを理論的に発展させなければならないと思う。
後者について……。共同体の交通手段として、あるいはその対象化として「クニ」を意識した時代→列強による地理的分割によって「国家」を意識した時代→もはや「国家」を意識せず、国家死滅への時代、という壮大な人類史の中で、(A)人格的自由の発見とブルジョア革命(プロレタリアートの出現ということが重要)に対して(B)は何なのか、ということなわけですが、我々には、まだ「プロ独」というキーワードしかない。
なお、マルクス主義というのは、シンプルに言えば、@「社会とは何か」A「社会的正義とは何か」ということにつきる。
@は『資本論』によって、かなり精度のよい基礎づけができているのに対し、Aはマルクスも完成版を書きたかったろうが、できずに死し、レーニンのみがそれを引き継いで『国家と革命』を記した以上、その後100年間、それを発展させた人物はいない。そういう著作もない。このため、未だに国家と市民社会の混同が蔓延している。最高の倫理形態であるのは「国家」ではなく「革命」なのだということを、理論的にも明解にしたいものである。
【F】
革命の主体であり、実際に革命を実現した労働者階級自身の闘いに肉薄して、ロシア革命をとらえ返す。労働組合の決定的な役割をはっきりさせる。そのことで今まで漠然としていたプロ独と国家の死滅の過程、実現すべき共産主義社会が非常にリアルなものとしてとらえられることがわかりました。
共産主義社会の実現は決して遠い未来のことではない、いま実践している第2、第3の動労千葉をつくる闘いの中にあるということです。プロ独政権の下で国家機能を担い、これを民主化し、プロ独国家組織にとって代わり、最終的には全国民経済の管理を行うのは他ならない労働組合だということです(労働組合と国家が融合する)。それができるのは労働組合内部にプロレタリア民主主義が貫徹されていることによってです。
「絶対反対論」と「階級的団結論」は、そうでなければブルジョア国家を粉砕できないというだけでなく、共産主義社会の実現にとって不可欠なのだと思います。スターリン主義を克服したとき労働者階級自己解放の闘いが一気に爆発していく、革命に向かって目の前が開ける。“反帝国主義・反スターリン主義”綱領の圧倒的正しさとそれを実践してきた革共同50年の歴史の重さを実感し、さらに前進していく決意を新たにしました。
【h】
『国家と革命』の第7章「ロシア革命の経験」が階級的労働運動路線そのものだったという提起は、「政治的・軍事的観点」から学んできた私にとっては、あまりに落差がありすぎた。
これまで、『国家と革命』から、プロレタリア革命は暴力革命でしかあり得ないこと、そしてそれが可能であることを学んできた。そして、プロレタリア革命を暴力革命として貫徹するためには、何よりも軍事的観点が絶対的であると確信し、「内乱と武装の論理」を実践する革共同こそ、プロレタリア革命に勝利する革命党であると信じて今まで闘ってきた。
しかし、今我々が階級的労働運動路線を確立し、「国鉄決戦に勝利して世界革命へ」と『前進』新年号で提起した路線そのものが、レーニンが書こうとしていた第7章「ロシア革命の経験」だということが、今回の学習でつかむことができたと思う。
レーニンが1905年革命を、「労働組合に依拠した労働者階級自身の闘いが巨大な規模で実現されない限り、…」と総括し、非合法化の労働組合の中で、不屈に労働組合政策を貫き、12年プラハ協議会で、「工場内の職場細胞建設」に全力を挙げたこと。それは、マルクスが『賃金・価格・利潤』で強調している「労働組合は、賃金制度の廃止=革命のためのテコとして使用しなければ…」というマルクス主義の核心であること。そしてそれが、17年の2月革命を準備したこと。2月革命が、女性労働者の偶発的な決起という印象を強く持っていたが、今回の学習で、労働者階級と真に結合した職場細胞があったからこそ、2月革命があり得たという事実は驚きだ。
また、ソビエトが全人民的決起の不可欠の機関、そのソビエトで多数派になることをとおして、プロ独を実現できること、まさに、党−労働組合−ソビエトという立体構造が鮮明に提起されている。
マルクス→レーニン→階級的労働運動路線が、1本の線につながったような感じだ。このようにつかむことができたのは、労働者党員の決起としての「党の革命」と、何よりも動労千葉の存在があったからこそだとつくづく思う。動労千葉・中野顧問の存在の大きさと、亡くなったことの無念は悔しい限りだ。しかし、中野顧問の意志を受け継いだ多くの青年労働者党員が生まれており、彼らとともに闘っていきたい。
今までの、自分のマルクス主義の理解がいかに狭隘だったかを思い知らされた1年間だった。本当に、苦難の闘いの中でついにつかみ取ったマルクス主義だと思う。これに満足せずに、もっともっと実践をとおしてマルクス主義の核心を深め、内容豊かに発展させて、膨大な労働者と結合する党に飛躍していきたいと決意する。
【T】
今回、ロシア革命を文字通りプロレタリア革命として、党の革命、階級的労働運動路線の地平からつかみ直した事は、世界革命にとって決定的な地平を切り開くものだと思う。
それはまず何よりも、私自身の労働者階級観を根底から覆すものである。革命のために命をかけて立ち上がるロシア労働者の姿こそ、すべての労働者がもっている革命的能力の発露なのだと思う。
もう一つは、党を階級が乗り越える決起から革命の突破口が切り開かれたという事、そして、切り開かれた地平に対応したプロレタリア革命の綱領と路線を持った革命の指導部をかちとる闘いから、労働者による統制の闘い、そして目的意識的な権力奪取へというダイナミックな構造が簡潔に示されたと思う。
ここにおいて、ロシア革命における綱領問題において、レーニンが16年に『帝国主義論』をもってブルジョア革命を経た上でのプロレタリア革命論からプロレタリア革命論への決定的転換を行っていた事の決定的な意味が改めてよく分かった。
ボルシェビキが二段階革命をプロレタリアートのヘゲモニーで進めようとしてきた事を考えると、2月革命とソビエトを前に中央委員会がとった動揺に理由がないわけではなかった。プロレタリアートの革命的決起を革命の路線に位置づける綱領をめぐる闘いが、まずボルシェビキの内部で、労働者、地区党に依拠した少数派のレーニンが主導権を取り返す闘いとして行われたということには、2つの中央指導部問題の革命的止揚の問題なども含めて、非常に重要な意味と教訓が含まれていると思う。あらゆる革命は、まずここでつぶされているのだと思うから。
革命党内における体制内派との闘い、これを徹底的に理論的にも実体的にも、労働者階級に依拠して勝利していったということ。「一種の党内革命」と表現されている提起の所は非常に重要である。
革命と党・労働組合・ソビエトの関係について。労働組合はともかく、ソビエトは党が意識してつくったものではない。現実の革命的情勢の中で生み出された。現物を見なければなかなかつかめない組織だが、今回の工場委員会を武器にボルシェビキが労働者=労働組合と結合し、ソビエトの主導権を握ったこと。その実践としての労働者による統制の発展。今日のわれわれの職場闘争や政治闘争の位置の革命的意義の提起は、非常に新鮮であった。
革命後の過渡期建設問題でのNEPへの転換と労働組合の位置づけの転換の構造も、今回初めて分かった。ロシア革命の概念的理解がかつてなく深まってきている、と実感した。 |