レーニン『国家と革命』(上)前半講義概要 講師 丹沢 望 【はじめに】 資本主義の歴史的矛盾の本格的爆発の時代がついに到来した。まさにこの歴史的生命力を失った資本主義国家をプロレタリア革命で打倒し、プロレタリア独裁の下に共産主義社会を建設すべき偉大な時代が始まったのだ。 ●『国家と革命』をプロ独論として学ぶ 『国家と革命』は、ロシア革命における日和見主義勢力のエセマルクス主義的な国家論、革命論を粉砕し、ロシア革命をプロレタリア革命として絶対に勝利させるという強烈な実践的問題意識をもって書かれた。その目的は、プロ独樹立の闘いを指導しうる労働者の前衛党を確立し、労働者階級をプロ独と世界革命の思想と路線で武装することであった。 【第1章 階級社会と国家】 「第1章 階級社会と国家」は、国家の本質を明らかにしたものである。まず、国家は階級対立の非和解性の産物であり、相互に和解できない諸階級へと分裂した社会において発生したことが明らかにされる。ここでは国家は、人類史の初期から存在したものでも、永遠の存在でもなく、支配者が被支配者を搾取する階級社会の登場とともに発生し、階級対立が消滅するとともに死滅するものとして把握されている。 ●階級対立の非和解性と階級的労働運動 労働者階級は、資本の貪欲な搾取を受けるだけでなく、抑圧され差別されている存在であるため、常に自然発生的に団結して資本家階級に対して決起する階級だ。だが、資本家に対する単なる反抗や、抵抗だけでは不十分であり、それだけでは自分たちを究極的に解放することはできない。問題は労働者階級が、資本との闘いの中で階級支配の道具としての国家の本質を認識し、資本のくびきから自分自身を解放するために国家に対する態度を明確化して国家との闘いに決起できるか否かだ。労働者階級はブルジョア・イデオロギーの影響を常に受ける中で、自分には労働者に対する支配を粉砕する革命を勝利させる能力も、プロ独国家を樹立し、資本家に代わって支配階級になり、階級そのものを廃絶する共産主義社会を建設する能力もない階級であると思い込まされている。 ●被抑圧階級を搾取する道具としての国家 「国家は経済的に支配する階級の国家である。この階級は、国家を手段として政治的にも支配する階級となり、こうして被抑圧階級を抑圧し搾取する新しい手段を獲得する」「古代国家と封建国家が奴隷と農奴を搾取する機関であっただけでなく、近代の代議制国家は、資本が賃労働を搾取する道具である」(『国家と革命』研究会編27n) ●暴力革命の必要性 国家の本質は、支配階級が被支配階級を支配するための「武装した人間の特殊な部隊(常備軍と警察)と、監獄やあらゆる種類の強制施設から成る」公権力である。したがって、労働者階級がブルジョア国家を打倒するためには、まずこれらの公権力を暴力的に解体しなければならない。 【第2章 国家と革命。1848−1851年の経験】 第2章はマルクスのプロ独論の発展過程を明らかにしつつ、プロ独を否定する日和見主義者によるマルクス主義の国家・革命論の歪曲を徹底的に粉砕している。 【第3章 国家と革命。1871年のパリ・コミューンの経験】 この問題に対する解答は、第3章第2節の「粉砕された国家機構をなににとりかえるか?」で与えられる。プロ独の具体的姿もここで鮮明にされる。 ●コミューン・ソビエトの基盤の今日的形成 われわれの階級的労働運動は、コミューンやソビエトの基盤を今日的につくり出す闘いである。革命以前に、労働組合を階級的労働運動を担う労働組合に甦えらせることは、将来革命的ソビエトを建設するために決定的に重要だ。ソビエトの実体を担うのは労働組合であり、階級的労働運動で鍛えられた労働組合なしには、4原則の貫徹も不可能である。実際レーニンは労働組合をそういうものとして位置づけ、労働組合の革命論的意義を明らかにしたのである。今日的には、労働組合はソビエトの萌芽形態としてあることをしっかり押さえ、労働運動をそういう観点から闘わなければならない。 【第5章 国家死滅の経済的基礎】 この章では、過渡期社会をいかなるものとして建設し、共産主義社会への道をいかに切り開くかが簡明かつ具体的に示されるとともに、過渡期のプロ独国家がそこで果たす決定的に重要な役割が明らかにされている。 【第6章 日和見主義によるマルクス主義の卑俗化】 この章では、マルクスのプロ独論とコミューンの経験を否定するカウツキーを始めとする日和見主義の批判が徹底して展開される。レーニンはこの章で「国家に対する日和見主義が、マルクス主義の歪曲とその完全な卑俗化を生じさせた」「日和見主義は国家の問題において集中的に現れる」という点をあらためて確認し、プロレタリア革命を勝利させるためには、日和見主義との断固たる闘いを通じてプロ独の思想で労働者階級を武装することこそが決定的に重要なのだということを何度も強調しているのである。 |
討論から●e 僕は最近、学生と『国家と革命』の学習会を始めたばかりなんですけど、いきなり最初で、まさにレジュメで言うと7nの「『衝突の緩和』と『「秩序」の枠内にたもつ』の意味」という所に当たるんですけど、小ブル・イデオローグが「階級を和解させる機関だ」と言っているけども、「じゃあ非和解なのかどうなのか」というところが、ひとつ論議になって、一応大きくは一致したというのがあった。今日のレジュメに書かれているようなことで、具体的に秩序というのが何なのかというのをハッキリさせると一致できるなというふうに思ったということと、その話から発展して、労働者階級が非和解だというのは分かると、その上で、労働者階級が権力をとって次の社会を維持できるんですかというような話にまだ1章の段階でなっていった。 ●X パリ・コミューンの闘いが詳しく、総括的にも出されているんですけど、労働者が闘いの中で、これまで誰も提起していないのにパリ・コミューンという独自の組織形態を創造的につくり出した、労働者階級にはそういう力があるんだということがまとめとして言われている、そういうところは非常に感動した。労働者階級には能力があるんだという信頼を、改めて今回の学習会の中で深めた。 ●講師 パリ・コミューンの時に、第1インターを通じて指導部の中にマルクス主義を考えている人が入っていて、プロレタリアートの支配する国家をどうつくるのかということを理論的に提起したわけではない。ブランキ派やプルードン派のイニシアチブの下で、労働者が自分たちで論議してつくり上げていったんだと思う。マルクス自身がコミューンとかについて、まだ具体的イメージを持っていない中でつくられたものですから、労働者の自発性というのはすごくあった。 ●D 『国家と革命』はすごく好きな文献で、プロ独をやるということに徹底的に貫かれた本で、われわれが全部責任をとるんだということが一番貫かれている。だからこそ、あらゆる党派でわれわれ以外、『国家と革命』に空気が入る人はいない。われわれが一番この本で空気が入って、これで勝負できるという中身になっているんじゃないかと思っている。 ●N 私も、今日の講義はすごい分かりやすくて、よしやるぞ、という感じを持ちました。日和見主義、体制内派の人たちに対する怒りというのをみんなが持っているはずなんです。その怒りを引き出して、一緒にやっていけば勝てるんだということを、いかに私たちがその人たちに訴えていくのかが重要だと思っている。 ●講師 労働者階級にたいして、勝てるんだというイメージをつくり出す、これがすごく重要です。労働者階級は団結して闘ったらすごいことになるんだということを、理論的に、かつ歴史的に全部きちっと明らかにしていくという。 ●C 今日の講義を聞いてまして、やっぱり最初の所ですね、労働者と資本家との関係は非和解なんだという、ここを徹底的にハッキリさせることをとおして、国家という存在自身を打倒する、暴力革命やってプロレタリア独裁ということ自身が、ものすごく重要なのかなと思った。絶対に利害は一致しないというこの対立を和解させるために、支配者階級自身が国家をつくって、またその国家権力自身を養成してきたという歴史があると思う。ここを徹底的にハッキリさせることで、本当に労働者階級自身の国家をつくる、資本主義社会から共産主義社会への事業を労働者自身が担っていかなくちゃいけないという結論を、僕ら自身がつくり出していかなくちゃいけない。改めて今日、そのことに確信を持った。 ●W 今日の講義を聞いて、プロ独をする、労働者が権力をとるということが、労働者自身の欲求なんだということだと思います。資本と労働者は和解できない。検修外注化も必ずそこに行き着くんだということでもあると思うし、利益を上げるためには労働者を最後はモノのように扱っていくというところに資本というのは必ず行き着く。労働者は、そういう資本と和解することはできない。最後は権力をとって、自分で社会を動かしていくという本質的な闘いにならざるを得ない。その労働者自身の自己解放的な決起を抑え込もうとするものとして体制内的なものがあるし、そういうものとの闘いということだと思います。 ●講師 非和解性という問題は、結構労働者階級は資本の攻勢なんかで理解しているんです。検修外注化の問題も実際にガンガン攻撃がかかってきて、労働者の現場でみんな討論している。それがこれまで全然爆発していないのはなぜかと言うと、体制内派が全然課題として取り上げない。国労なんかバンバンやられているけど、ストライキも何もやらないという。 ●W レジュメ11nの所で、政治闘争になかなかできないというのがあって、労働者は闘って負けたくないからいろいろつながりたい、どんどん闘いを広げたい、そういうふうにみんな思っていきます。そういう中で、勝つためには党が必要だと。そういうふうに必ずなっていくし、そういう中で勝つために、妥協を主張する指導者に対して徹底的にそれに抵抗して闘っていくという自己解放的な決起であるし、だから革命党としては、資本と労働者は非和解なわけだから、必ず最後は暴力的に資本は来るわけで、国家というのはそういう本質を持っている、それを打倒して、労働者が本当に権力をとって社会を変えていくという本質的な闘いを、労働運動の指導部の側が、あるいは革命党の側が、そういうものを本当に解き放つものとして、暴力の問題、プロ独の問題、労働者の国家を樹立しなくちゃいけないという問題とかを真正面から展開していくことが大切かなと思いました。 ●I 今資本主義が一切の余裕をなくして労働者に対しては社会保障政策とかそういうものを投げ捨てて、単なるモノとしてしか扱わない。働かない者は、ハッキリ言って殺してしまってもいいというのが、今の民主党、鳩山=民主党・連合政権です。 ●a 『帝国主義論』は、当時の時代認識の本という形で書かれた。それで『国家と革命』は、プロレタリア革命の決起論をつくるんだと思うんです。それはなぜかと言ったら、『帝国主義論』の時に配られた年表を見ながら、パリ・コミューンからロシア革命までのイメージを持ちながら聞いていたんですけど、1871年のパリ・コミューンをマルクスがどういうふうに考え、レーニンが、それをどう実践的に「国家と革命」論に総括したか、それこそロシア革命をやる過程のすごさを、改めてすごく現代的に受け止められた学習会だと思っている。 ●Z 非和解性という事柄を本題として、日和見主義あるいは修正主義、そういうものの発生というところがそれ自身としてものすごく大事だということを、改めて。つまり、ここのところでオルグの現場で日和ったら、結局カウツキー主義であり、塩川一派になる。 ●講師 ねじ伏せるというのは重要です。要するにプロ独になったら、その段階でブルジョアジーの抵抗をすべて粉砕する、反革命の抵抗を暴力的に粉砕するということはハッキリしているわけです。その後に、民主主義の問題というのは出てくるし、経済建設の問題というのが出てくる。だから、プロ独の最初の任務は、やっぱりブルジョアジーの抵抗を暴力的にねじ伏せるということだと思う。 ●E 僕もレジュメ3nの「『国家と革命』をプロ独論として学ぶ」というふうに出されていて、どういうことなのかというものすごく興味があって、結論は、それが非常に分かりやすくて、分かってよかった、イメージ通りなんです。レジュメの中で、『甦る労働組合』の引用を出されていて、『国家と革命』と階級的労働運動との関係が整理されて出されたのが重要だと思っている。 ●M 私も、今日面白く講義を聞かせてもらったんですけども、この間私たちは、絶対反対論と階級的団結論と言うわけじゃないですか、職場闘争だと。それが、プロ独という、真のマルクス主義者、プロ独ということが、具体的な階級的労働運動を現場でやるときのキーワード、『国家と革命』は、それに貫かれているなと改めて思った。 |
受講レポートから ★『国家と革命』(上)のレポートです。【a】 前回学習した『帝国主義論』による革命的時代認識の確立に続いた本論は、まさにプロレタリアートの革命への決起論の書である。階級としての決起であるという点では、パリ・コミューンの具体的な教訓、そしてロシア革命への実践過程を現在進行形の中で書かれている。『共産党宣言』〜『帝国主義論』→『国家と革命』は、プロレタリア独裁−世界革命をかちとる党の綱領草案の生命線である。−労働者が権力を握り、自己解放していく思想と道筋を明らかにしたプロ独−暴力革命が提起された。 【M】 ・「国家とは」「暴力革命とは」「プロレタリア独裁とは」、いずれも今日の全党派(日和見主義勢力)との激突点であり、それを今日の階級情勢に引き寄せて、どう論争し獲得するかという問題意識に貫かれていて、すごく理解が深まった。 【y】 今回の『国家と革命』の講義では、階級的労働運動を推し進めていく上で、資本家と労働者の関係の非和解性を徹底的に明らかにしようという提起がされ、議論が活発になされた。ここが、体制内指導部と全面的に対決して、職場に動労千葉派の団結を打ち立てていく上でのカギなのだと感じました。 【b】 「労働者階級と資本家階級の非和解性をハッキリさせる」実践が、革命とプロ独を実現していく過程であるということが、講義後の討論で焦点となり、この闘いをつくっていくのがなかなか難しいという意見もありましたが、僕自身もそれを実感しています。 【I】 今日の講義は、非常に現在の私たちにとって重要なものだと考えます。「生きさせろ!」とか「労働運動で革命をやろう!」という青年労働者・学生のスローガンが単なるスローガンではなく、マルクス主義・レーニン主義に裏打ちされた路線であり、新自由主義の破綻から暴処法、検修業務外注化の攻撃で「むき出しの姿」をあらわしている資本主義−体制内派を串刺しにして、プロレタリア世界革命へと向かう理論であり、そのマルクス主義の実践であるということを肌身に感じて納得しました。 【B】 今回、『国家と革命』を学習して本当に良かったと感じています。 【Y】 @『国家と革命』をプロ独論として学ぶ、ということの重要性を理解することができました。当時のレーニンの問題は、革命の真っ只中で、そこではびこっていた日和見主義のエセ国家論・革命論を粉砕し、ロシア労働者階級をプロ独の思想で武装することが、ロシア革命の成否のかかった重大な課題だったということ。息詰まるような当時の階級攻防の中での、レーニン自身も含めボルシェビキ−ロシア労働者階級の決定的な飛躍をかけた闘いだったのではないかと思う。 【W】 大恐慌が深まり、労働者階級の歴史的な決起が開始されるなか、国家についての明確な立場が不可欠となる。 【i】 非常に興味深い講義だった。いくつもあるが、コミューン4原則に関してのみ記してみたい。 【T】 階級的労働運動路線で『国家と革命』を読み込み、プロレタリア革命−プロレタリア独裁への道として階級的労働運動路線が位置づけられたという内容であったということで、非常に重要な提起がなされたと思いました。 【n】 「プロレタリア独裁」について、何度も学習してきていたが、今回改めて学習したというか、初めて中身が判ったというのが、正直な感想です。 【g】 「プロ独を承認する人だけがマルクス主義者である」ということが今回の党学校で鮮明になりました。 【U】 一般に人と話をしていると、国家をデカ写しにして、「国家を打倒するなんて不可能なんじゃないか」と言う人が多い。 【e】 ○発言したことも踏まえて。『国家と革命』の全面的な提起を受けて、この論文が、労働者階級の革命性への確信に裏打ちされた実践的総括の書だと思った。徹底した総括を通して、革命の現実性が鮮明にされています。あえて言えば、内容以前に総括することの重要さを感じた。 【r】 考えがあまりまとまっていませんが、大恐慌下で『国家と革命』から学びとる事としてプロ独を復権することが階級的労働運動を実践する中で、階級の中に持ち込む決定的好機が来ていると思います。 【C】 「労働者階級と資本家階級は非和解である」、あるいは「日和見主義者とマルクス主義者は、プロレタリア独裁の思想をもってあいいれない」、このことを強烈に確認できる学習会であったし、この原則から、国家とは「非和解の産物」であり、打倒対象そのものであることが鮮明となりました。 【E】 レジュメにあった“『国家と革命』をプロ独論として学ぶ”ということが決定的だと思います。それは、『国家と革命』を階級的労働運動路線を実践してきた地平があるから、かなり理解しやすいものになってきていると思います。 【G】 今日の大恐慌の下で革命の問題が現実化する中で、『国家と革命』を学ぶ意義を改めて感じることができたと思います。この資本主義社会の中で生きている労働者、学生、農民、すべての被抑圧人民の怒りをどのようにして革命に転化するのか、ということが問題になっていると思います。 【j】 ・すばらしい内容提起ありがとうございました。個人的には、パリ・コミューンの具体的な事実が豊富に展開され、とても勉強になりました。 【D】 『国家と革命』は、プロ独論−プロレタリアートが社会を運営できる、変えられるということ。国家論−ブルジョアジーがプロレタリアートを支配し、搾取するための機関。あらゆる闘いを政治闘争に組織し、政治権力を奪取しなくてはならない。 【X】 今回の『国家と革命』の第1回講義は非常に分かりやすかったと思う。第1回講義のレジュメを大切にしていきたい。 【N】 わかりやすい講義だった。 【Z】 「書かれなかった第7章」について、革共同的にどういう内容が生まれつつあるのか?ということは、次回(最終回)のお楽しみということなのだろう。ブルジョア国家の打倒→国家の死滅への学説は、「武器としての国家」=プロ独論として、マルクス主義の真髄であるが、同時に、日和見主義との永遠の闘争でもある。綱領草案を得た今、「国家と革命」(マルクス主義の国家論学説)は、レーニンの記した@1848〜52年の革命の教訓、A1870〜71年のパリ・コミューンの教訓に加えて、B「3つの革命」の研究として、発展・深化されねばならない。 【J】 『国家と革命』には未完の7章があったのだという点に関して、問題意識を強く刺激されました。ロシア革命の総括(05年と17年)を、とくに労働組合の役割という問題意識から是非ともやらなければならないとレーニンが考えていたことは、呂嘉民の仕事を通してもかなりの程度伝わってきますが、本講座がその領域を全体の2分の1の時間(次回の全部)をとって準備されていると知り、感銘を受けています。次回がより楽しみです。 【t】 非常に重要な講義でした。 【q】 ・『国家と革命』は、ロシア革命を目前にしたレーニンが、日和見主義によって改ざんされたマルクス主義理論を復権する闘いだったことが再確認できた。その上で、その中で貫かれている核心がプロレタリア独裁論にあったというのは、我々が今迎えている情勢でも非常に重要だと思った。 【f】 @今回の講義は、『国家と革命』をプロ独論として読むことを鮮明にさせている点で、成功をかちとっていると思います。 【R】 『国家と革命』の位置と意義が良くわかりました。レーニンのプロ独論の確立をかけた闘いとしてあったということです。そして今日的には、世界の階級闘争がフランス第4インターの崩壊をはじめとして、混迷と屈服状態にあり、国内においても一切の体制内派が脱落・逃亡する中で、今ほどこの復権が求められている時はないということです。 【h】 レーニン『国家と革命』は、革命情勢の接近という情勢の中で、エセマルクス主義(日和見主義)が蔓延する中で、改めてマルクス主義を復権させて、革命勝利の現実性を示したということだと思う。今日、革共同がついに「綱領」の発表に踏み切ったのと同様の革命情勢の急接近の中で、『国家と革命』を提起した。 |