ZENSHIN 年9月30日(No2602号 06頁)

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週刊『前進』(2602号1面1)(2013/09/30 )

 9・25高裁判決弾劾! 新たな10万筆署名へ全解雇者をJRに戻せ

 11・3労働者集会と拠点建設で崩壊する新自由主義と対決を

 10・20三里塚現地闘争に立とう

(写真 <上>判決を前に組合員と支援が裁判所前で集会を開き、東京高裁に向かってシュプレヒコール【9月25日 千代田区霞が関】 <下>総括集会で葉山岳夫弁護士の解説に聞き入る参加者【港区虎ノ門】)

 1047名解雇撤回闘争の勝利をめざす動労千葉の鉄建公団訴訟で9月25日、東京高裁(難波孝一裁判長)は、動労千葉争議団9人の「解雇撤回・JR復帰」の訴えを退ける反動判決を下した。断じて許すことはできない。国鉄闘争全国運動は翌26日、呼びかけ人会議を開き、最高裁段階で絶対に勝利するために、「解雇撤回・JR復帰」の第2次10万筆署名運動を全国でさらに展開することを決定した。「今こそ全解雇者をJRに戻せ!」の声を全国に広げよう。その最大の突破口として、動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組と国鉄闘争全国運動が呼びかける11・3全国労働者集会の1万人大結集に向け、1カ月間のオルグ戦に総決起しよう。党と労働組合の一体的建設、労組拠点建設の前進のために闘おう。

 14年最高裁決戦に向けて闘いの火ぶた切られた

 9・25判決は、国鉄当局が「差別して不利益にあつかう目的、動機(不当労働行為意思)のもとに、本件名簿不記載基準を策定し」たことを明確に認めた。それでも苦し紛れのペテン的言辞で、解雇は有効と強弁した。しかしこれは、まったく道理に合わない。動労千葉の闘いに追い詰められながら、ただただ「分割・民営化は正しかった」と言い張るための政治的判決でしかない。
 しかし、一審の白石判決と同様に、東京高裁・難波裁判長が国鉄当局の不当労働行為を認定せざるをえなかったことは決定的である。動労千葉の田中康宏委員長は判決後の集会で、「問答無用の切り捨て攻撃を押し返したのは、4万4千筆の全国の仲間の支援の力だ」と述べた。そして「これからが勝負だ。歩みを止めてはならない」と全員の奮起を訴えた。
 いよいよ2014年の最高裁決戦に向け闘いの火ぶたが切られた。「不当労働行為である以上、結論は原状回復以外にない。全解雇者を職場に戻せ!」――この声を、6千万労働者階級全体のものとしよう。第1次署名運動を超える怒りと勝利の確信に燃え、第2次署名運動を全国の職場で圧倒的に展開しよう。その突破口が11・3労働者集会だ。
 国鉄闘争10万筆署名運動は、不当解雇撤回の階級的正義を武器に、すべての産別・職場に闘う労働組合をつくり出していく運動である。国鉄分割・民営化の時にまだ生まれていなかった青年労働者に、動労千葉の闘いや階級的労働運動の息吹を持ち込み、青年が生き生きと闘う労働組合をつくり結集する絶好の契機となっている。そのことがこの間の署名運動で圧倒的に実証された。
 国鉄闘争には全労働者の未来がかかっている。来年の最高裁決戦で勝利すれば外注化・非正規職化の流れにくさびを打ち込み、労働者の反転攻勢の流れをつくり出すことができる。9・25高裁判決を怒りをこめて弾劾し、新たな10万筆署名運動に取り組もう。

 分割・民営化が事故の元凶

 JR北海道の相次ぐ事故・脱線とレール異常の多発は、絶対に許せない超重大事態だ。それは9・25判決の反動性・破綻性と根っこはひとつであり、国鉄分割・民営化と新自由主義攻撃の反労働者性、破綻を突き出している。一切の元凶は分割・民営化の強行にあり、JR総連カクマルを先兵化し、闘う労働組合を解体した結果である。
 北海道では保線部門で多くの国労組合員の首を切り、職場から追放し、人と技術の継承を断ち切った。民営化後もJR北海道はメンテナンス部門の外注化や要員削減を強行し、1万4千人いた社員を半減させた。それを助けたのが国交省による線路・車両の検査周期等の規制緩和だ。政府・国交省も同罪なのだ。JR資本の手先となってきたJR総連カクマルの裏切りと犯罪性、国労本部の屈服も許せない。
 これは北海道だけの問題ではない。何よりもJR西日本では尼崎事故が起きた。JR東日本も外注化や要員削減でレール破断や車両故障・事故を多発させている。これに対して動労千葉は、国鉄分割・民営化にストで対決し、JR移行後も反合・運転保安闘争を原則的に闘い、レールの交換を当局に強制してきた。「闘いなくして安全なし」。今こそ全鉄道労働者は、JRの安全破壊と外注化に反撃し闘おう。
 動労千葉は、組合破壊を狙った構内計画業務の外注化攻撃粉砕へ、10月1日にストライキで反撃に立つ。団結しともに闘おう。

 新自由主義の崩壊が全面的に始まっている!

 内外情勢の危機と激動は、新自由主義の破綻・崩壊が完全に始まったことを示している。大恐慌は大失業と戦争と革命を生み出している。これらは別々のものではなく全一体をなしている。だからこそ労働者階級の闘いの決定的な飛躍が求められているのだ。
 シリア情勢は、大恐慌下のエジプト革命が中東全体を揺るがしていく中で行き着いた、内戦のすさまじい激化である。エジプト革命が幾多の試練、曲折をたどりながら全中東のプロレタリア革命に発展していく途上での、ひとつの階級闘争過程である。
 重要なことは、米帝の中東支配が根底から崩壊し、情勢がコントロールできなくなっていることだ。それでも米帝にとって中東は依然として石油資源の最重要地域であり、力でねじ伏せ続けない限り石油市場は大動揺し、破局的な危機が到来してしまう。
 米帝のシリア空爆策動は、いったんは断念に追い込まれたが、米帝の侵略戦争は早晩不可避だ。この時に求められるものは国際プロレタリアートの一大決起である。
 米帝の危機を示すもうひとつの事態は、量的金融緩和からの「出口戦略」の発動ができなかったことだ。湯水のように市場に資金を流す量的緩和をこのまま続ければ、金利上昇、米国債暴落、ドル暴落は必至という危機感から「出口戦略」が模索されてきたが、今の状態でこれを発動すれば、大不況の長期化にたたき込まれてしまうという絶望的ジレンマに、米帝は立たされている。
 進むも退くも地獄という状況の中で、米帝は絶望的に危機を深め凶暴化していく。長期大不況化→争闘戦激化→世界経済の分裂化・ブロック化はいよいよ避けられない。
 最も危機を深め20年東京五輪策動で突破しようと攻撃を強めているのが日帝・安倍政権だ。安倍の「成長戦略」の核心は、解雇規制の緩和=首切り自由と団結破壊、一層の搾取の強化である。労働時間規制撤廃や残業代ゼロで、労働者を奴隷のように働かせる「解雇特区」など、どうして許せるか! 労働者の怒りは地に満ちている。公務員大幅賃下げと自治体業務の外注化・非正規職化は、同時に自治労・日教組の解体を狙う大攻撃である。国鉄決戦と一体の闘いとして公務員決戦を闘いぬこう。
 「福島原発はコントロールされている」「汚染水は完全にブロックされている」「健康問題はまったく問題ない」と全世界に大うそをつく安倍を断じて許すな! この厚顔と凶暴性、無責任さが日帝・安倍の正体だ。国鉄決戦=公務員決戦と反原発決戦の全人民的爆発で、日帝・安倍政権打倒へ進もう。
 10・20三里塚闘争に総決起し、市東さんの農地を絶対に守り抜こう。

 青年労働者こそ地区党建設の最先頭で闘おう

 新自由主義の破綻・崩壊の本格的始まりと〈大失業・戦争・革命>情勢の進展は、革共同に労働者党としての大飛躍と変革を求めている。70年安保・沖縄闘争や反革命カクマルとの正義の戦争に全党が決意を固め猛然と突っ込んでいったのは、そこに全労働者階級の未来がかかっていると確信したからだ。今こそ、その時をも超える飛躍の決意と決断をもって、党と労働組合の一体的建設、組織拡大と拠点建設に総決起していこう。
 全労働者階級にとって、闘う労働組合が職場に絶対に必要だ。生きるために誰もがそれをつくり、闘うことのできる団結体、それが労働組合だ。動労千葉、関西生コン支部、港合同のような闘う労働組合を全国の職場につくろう。その闘いの前進をかけて、11・3労働者集会への1万人大結集をかちとろう。
 とりわけ青年労働者が地区党建設、拠点建設の先頭に立とう。その中から党と階級の指導部を生み出そう。労働者階級の中に『前進』を大胆に持ち込み、バラ売りや宣伝紙も活用し、『前進』で職場を組織しよう。そして恒常的な1万人の読者網を建設しよう。

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週刊『前進』(2602号1面4)(2013/09/30 )

【要項】10・20三里塚全国総決起集会、11・3全国労働者総決起集会

多見谷判決徹底弾劾! 市東さんの農地を守ろう! TPP絶対反対!
 福島・沖縄の怒りとともに闘おう! 軍事空港粉砕・改憲阻止!

 10・20三里塚全国総決起集会

 10月20日(日)正午 成田市東峰 反対同盟員所有畑
 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
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 今こそ闘う労働組合を全国の職場に!

 11・3全国労働者総決起集会

 11月3日(日)正午 東京・日比谷野外音楽堂
 呼びかけ/全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部/全国金属機械労働組合港合同/国鉄千葉動力車労働組合/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動
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 11・4労働者国際連帯集会
 11月4日(月)午後1時開会/ 千葉商工会議所第1ホール(千葉中央ツインビル2号館14階)

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週刊『前進』(2602号2面1)(2013/09/30 )

 JR北海道 267ものレール異常を放置

 安全を崩壊させた元凶は分割・民営化と外注化だ

 9月19日にJR北海道の函館線大沼駅構内で起きた貨物列車脱線事故を契機に、マスコミで「レールの異常を97カ所も放置した」「補修の先送りは日常的」「JRに旅客鉄道の資格なし」などと報道されている。公表された事実だけでも「レール幅の許容値以上の拡大を確認しながら1年以上も放置した」「レール異常は特急が走る本線を含めて97カ所もある」ことが判明し、25日にはさらに約170カ所でレール異常が見つかったと発表された。JRは旅客や労働者の命を奪う殺人企業だ。国鉄分割・民営化とその後の人減らし・外注化が安全を根本的に破壊したのだ。
(図 異常の放置が判明した路線)

 貨物列車脱線の大事故

 JR北海道函館線の大沼駅構内で9月19日、18両編成の貨物列車のうち4両が脱線する大事故が起きた。JR北海道ではこの間、特急列車の炎上や脱線などの重大事故が相次いでいるが、ついにレールの危険個所放置による脱線事故に行き着いたのだ。これは国鉄分割・民営化が鉄道の安全をぶち壊した「犯罪」であることを明白にした。
 JR北海道の野島誠社長は22日の記者会見で「レール異常の放置が97カ所ある」「当該個所の異常を1年放置していた」と公表した。前日の21日には保線の責任者である笠島雅之・取締役工務部長が「本線は本社と現場で二重チェックしている」と述べていたが、野島社長はその説明も翻し、「(本線管理は)すべて現場任せだった」「本社では調べていなかった。チェックが行われているという思い込みがあった」と認めた上で、「決められたことをきちんとやってない現場が複数あった」と責任を現場に押しつけた。
 25日には、新たに170カ所のレール異常の放置が明らかになり、総計は267カ所になった。
 JR北海道は一言も触れないが、今年6月25日に根室線で起きた保線下請け労働者の死亡事故が保線作業の実態を端的に示している。予算も人員も確保せず作業を下請けに丸投げして、労働者の尊い命を奪ったのだ。
(表 部内原因による輸送障害事故)

 北海道だけではない!

 レール状態の基準を超える異常が報告されながら、267カ所も放置してきた――背筋の凍る事態だ。19日の貨物列車脱線事故の現場付近では、レール幅が許容基準値の約2倍近い最大37_まで広がっていたことも判明している。
 なぜ、こんな事態になったのか。現場労働者の「補修の先送りは日常的」「ヒトとカネを削られ余力がない」「予算の制限から、朽ちた枕木を満足に交換できないことも多々ある」「この15年ほどで社員の数が3分の2ほどに減った」「経験による技術力でカバーして最低限の安全は確保してきたが、ベテラン社員の不足でそれも低下している」などの声が新聞でも報じられている。
 JR北海道は、現場にあふれるこれらの危機感を一言も聞かず、逆に「保安費削減」の言葉で握りつぶしてきたのだ。
 JR北海道の乗務員は、「第2の尼崎事故」が起こりかねないことを肌身で感じている。9月7日に運転士が自動列車停止装置(ATS)を壊した事態も、強権的労務管理によって追い詰められた結果だ。まさに尼崎事故と同じだ。
 これはJR北海道に限ったことではない。国鉄労働者1047名の首切りの結果生まれたJR体制全体の本質だ。1047名の解雇が、安全崩壊の出発点だったのだ。
 重大事故が続いたJR北海道は、7月以降、事故再発防止のノウハウをJR東日本から学ぶとして、両社の幹部同士の会合などを行ってきた。だが、JR東日本こそ、業務の全面的な外注化によって鉄道の安全を破壊している張本人だ。
 JR東日本でも、01年以来の保守部門の外注化によりレール破断が続発し、動労千葉は安全運転闘争に立って危険個所のレールをJRに交換させた経緯がある。
 昨年10月1日、JR東日本は車両の検査・修繕という安全の要をなす業務を、技術も経験もなく請負資格もない清掃主体の子会社に外注化した。駅でも外注化・非正規職化が進められ、ホーム要員は削減されて、日常的に起きる異常事態に対応できなくなっている。
 昨年10月の検修外注化以降、JRの管理者には無責任体質がはびこっていると動労千葉は指摘している。
 トンネル内で列車が炎上した11年5月の石勝線事故後、JR北海道は「安全性向上のための行動計画」を策定した。そこには、「外部委託業務について、当社の側に、受託会社に業務内容を的確に伝え責任を持って管理しようとする意識が弱く、受託会社の多くがグループ会社であるという甘えもあり、役割分担が不明確な状態にありました」と書かれている。これ自体、偽装請負を自認するものだが、ここで言われている無責任状態は、外注化が不可避にもたらしたものだ。
 「安全性向上のための行動計画」が真っ先に挙げている対策は「ルールを守らせること」だったが、現場に一切の責任を押しつけるあり方も、JR全社に共通している。
 経営基盤が弱いJR北海道は、極限的な外注化と人員削減を他のJRに先んじて強行してきたが、JR東日本を始めJR各社が、同じ道をひた走っているのだ。

 規制緩和した国交省も同罪

 安倍政権や国土交通省はJR北海道を「極めて悪質性がある。組織体質的な問題もある」などと非難した。事態の深刻さに驚愕(きょうがく)した国土交通省はJR北海道にレール異常の点検・補修を指示し、21日から始めた特別保安監査を27日まで延長した。
 しかし、国土交通省はJR各社の中でも北海道は事故発生率が突出していることをかねてから知っていた。別表は、国土交通省が作成した統計に基づくものだ。列車走行百万`メートルあたりの事故発生率は、大手私鉄15社合計の10倍を超えている。12年度は、13年2月までの集計でも事故発生件数は165件で、過去最悪になった。この現実は、国鉄分割・民営化がもたらしたのだ。国鉄分割・民営化を企画し実行した国土交通省(運輸省)にも責任があることは明らかだ。
 しかも、国土交通省が進めてきた線路や車両の検査周期の延伸などの規制緩和が、「異常放置」の温床となったのだ。今まで以上のむちゃくちゃな規制緩和を「成長戦略」の柱に据える安倍政権も、また同罪だ。

 反合・運転保安闘争を

 JRの合理化・外注化をそのまま受け入れてきたのがJR総連・JR連合であり、国労本部だ。事故の責任の半分は、合理化と闘わない労組幹部にある。JR総連・東労組は、会社の責任を問うことも一切なく、事故原因は「注意力の散漫」だとして、「体調管理」と「業務集中」を呼びかけている始末だ。
 現場労働者の怒り、叫び、うめきを圧殺してきた労組幹部の罪は重い。闘わなければ現場労働者も乗客も殺されるのだ。
 反合理化・運転保安闘争こそ外注化・非正規職化阻止闘争の中心軸である。それは新自由主義攻撃を打ち破る最強の武器であり、「生きさせろ」の闘いそのものだ。全労働者にとって事故は「明日は我が身」である。「闘いなくして安全なし」を合言葉に全職場から声を上げよう。
 動労千葉・動労総連合は10・1検修外注化の拡大に対し、闘争態勢を固めて果敢な闘いに立ち上がっている。
 動労水戸と国労郡山工場支部は、汚染車両K544の検修作業を行わせようとするJRと非妥協的に対決して闘いぬいた。それは、被曝労働を強いられている原発労働者との連帯を体を張って貫く闘いだ。国労郡山工場支部の闘いは、国労本部を打倒し国労を変革する大運動の始まりだ。
 青年労働者は階級的連帯を求めて闘い始めている。動労千葉、動労水戸、動労西日本への青年の加入がその現れだ。青年は絶対反対の確たる闘いを求めている。一人の青年の決起は社会全体を揺るがす。JR総連カクマルを打倒し、職場から闘う労働組合をつくり出そう。
 国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸に国鉄分割・民営化攻撃=新自由主義攻撃に決着をつける時が来た。11・3全国労働者総決起集会に集まり、全国・全世界の労働者と団結し、労働者の命を奪う新自由主義を打ち倒そう。

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週刊『前進』(2602号2面2)(2013/09/30 )

 東京・足立区 行政職も丸ごと民営化

 解雇・出向・転籍うち破ろう

 東京・足立区当局は、来年度から国民健康保険と会計・出納業務の民間委託に踏み切り、行政職をも「聖域」としない丸ごと民営化・外注化に突進しようとしている。JR外注化阻止決戦と一体で、大量解雇=出向・転籍、10割非正規職化攻撃との全面激突の時が来た。
(表 足立区が示した専門定型業務の例)

 「人件費削減」を掲げ来年度実施

 東京・足立区の近藤やよい区長は9月6日、来年度から国民健康保険業務と会計・出納業務の大部分を民間に委託する考えを示した。さらに戸籍や介護保険、税関連補助、設計・積算・検査、調査統計、地籍調査、行政委員会事務局、窓口業務全体にまで拡大しようとしている。(表参照)
 これまで全国で、人件費削減・効率化を掲げて学校給食の調理や庁舎の清掃、電話交換、設備運転などの外注化が強行されてきた。多くの現業系職員が職場を失い、慣れない窓口業務や事務などに異動させられて追いつめられ、退職を余儀なくされてきた。足立区では現業を中心に民営化・外注化・非正規職化を進め82年に約5800人いた職員は11年には約3500人にまで減らされた。45%もの削減だ。同じ業務をより少ない予算・人員で非正規職に入れ替えてきた。過重労働・長時間労働の強制と一体であり、公務災害と病休・病欠者が続出している。
 近藤区長は、「単純業務はすでに外部化(外注化)しており、これ以上の人件費削減が厳しい。更なる人件費の削減には、専門的であっても定型的な業務を大胆に外部化することが必要」とした。さらに「介護保険や課税・納税業務のほか、例えば、子ども・子育て支援新制度なども、一度受け止めてから外部化するのではなく、受け止める前に外部化できないかを含めて検討する」とまで言い放った。丸ごと民営化・外注化、首切りと非正規職化、労組破壊を極限まで推し進めようということだ。その時「公務員の岩盤」は崩され、雇用・賃金破壊が全労働者を襲う。業務破綻、安全崩壊、社会の崩壊に行き着く新自由主義の階級戦争だ。絶対に許してはならない。

 「偽装請負」ごまかし出向強いる

 近藤区長は、国保業務について「出来る限り9割に近い外部化が実現できるように進める」と公言。会計・出納業務についてはノウハウがあれば民間業者が担うことができ偽装請負のリスクが少ないことなどを挙げて、国保と会計・出納業務の外注化で年間1億円程度のコスト縮減が可能とした。1億円のコスト縮減とは、それだけ安い賃金と強労働で労働者をこき使うということだ。
 昨年7月、総務省の肝いりで、足立区当局が中心となり全国153自治体が参加して日本公共サービス研究会を立ち上げた。日本公共サービス研究会は「民に出来ないことを民に出来るようにする」などとして、公権力の行使は伴わないが専門的技術を必要とする「専門定型業務」について、ノウハウをもつ公務員労働者を自治体が出資する株式会社に出向させることで偽装請負をクリアーできるとする脱法行為を提案した。
 「民に出来ないことを民が出来るようにする」とは何か。要は資本が住民生活に直結する自治体業務をも食い荒らし、徹底的に搾取・収奪する自由を与えるということだ。まともな業務など成り立つわけがない。何が「偽装請負のリスクが少ない」だ。JR資本が全面外注化・動労千葉破壊のために進めている手口と同じだ。出向の後に戻る職場などない。出向・転籍強要、全員首切り・非正規職化であり、雇用破壊と安全破壊、団結破壊そのものだ。
 本人同意なき強制出向は紛れもない違法行為だ。こんなものは、現場労働者が怒りに燃えて団結し、絶対反対の闘いを爆発させることで阻止できる。労働組合が絶対反対を貫きストライキで闘う時、違法不当な解雇・出向強要と労働組合破壊の不当労働行為は粉砕することができるのだ。動労千葉の闘いに続こう。

 ストで闘う労組の団結つくろう

  大恐慌と国家財政危機にのたうつ安倍政権は、大阪市とともに足立区を突破口に、全国自治体の丸ごと民営化・外注化、10割非正規職化攻撃に打って出ている。国鉄闘争と一体となった職場の絶対反対の闘いが情勢を開く。自治体業務は、現場の自治体労働者が日々担っている。職場の全労働者の怒りに依拠し、ストライキで闘う労働組合の団結をつくり出すことが勝利をもたらす。
 JR外注化阻止・非正規職撤廃、JR本体とCTS(千葉鉄道サービス)労働者の組織拡大の闘いが、JR東日本の「グループ経営構想X」を危機に追い込み、安倍の「成長戦略」を揺るがしている。国鉄闘争の前進が4・26自治労ストライキを生み出した。自治労大会を始め主要産別で連合支配の崩壊と階級的労働運動の躍進が始まった。国鉄・公務員決戦に決起し、国・当局、体制内派幹部との死闘に打ち勝って、労組拠点・青年部建設を進めよう。民営化・外注化・非正規職化阻止! 11・3集会1万人結集へ進撃しよう。

(表 足立区が示した専門定型業務の例)

■戸籍事務
■国民健康保険事務
■介護保険事務
■税関連補助業務
■会計・出納業務
■設計・積算・検査
■調査統計
■地籍調査
■行政委員会事務局
■窓口業務
など

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週刊『前進』(2602号3面3)(2013/09/30 )

 「解雇特区」の創設狙う

 「首切り自由」残業代もゼロ 安倍は大資本の先兵

 安倍政権は9月20日、産業競争力会議課題別会合において「雇用特区」の創設に向けた検討作業に入った。秋の臨時国会に出す国家戦略特区関連法案に盛り込む方針だ。解雇の自由化、労働時間の規制撤廃、非正規職化を狙う「雇用特区」とば解雇特区”そのものだ。「世界一ビジネスをしやすい国」のために労働者を犠牲にする攻撃だ。絶対に許せない。11・3労働者集会の大結集で粉砕しよう。

 契約条項がすべてに優先

 安倍政権は、「成長戦略」の「第3の矢」として労働規制の全面緩和を掲げている。6月に閣議決定された「日本再興戦略」と「規制改革実施計画」では、「行きすぎた雇用維持型から労働移動支援型へ」と称して@限定正社員制度の導入、A労働時間制度の見直し、B有料職業紹介事業に対する規制緩和、C労働者派遣制度の見直し――を打ち出した。
 この攻撃を先駆けて実現しようというのが゙解雇特区”だ。
 産業競争力会議で出された「国家戦略特区WG 規制改革提案に関する現時点での検討状況」によれば、第一に、解雇規制の撤廃が挙げられている。「解雇ルール」については「契約締結時に、解雇の要件・手続きを契約条項で明確化できるようにする」とある。゙金銭和解で解雇”゙遅刻をすれば解雇”など雇用契約書に解雇条件を書きさえすれば、どんな解雇も認められることになる。
 しかも「仮に裁判になった際に契約条項が裁判規範となることを法定する」としており、解雇の契約条項が憲法や労働基準法、労使慣行などすべてにおいて優先する。労働者の団結を破壊し個別・分断化する攻撃だ。

 残業代ゼロ法の導入も画策

 第二に労働時間の規制の撤廃だ。「労働時間」については、「一定の要件(年収など)を満たす労働者が希望する場合、労働時間・休日・深夜労働の規制を外して、労働条件を定めることを認める」としている。
 第一次安倍政権でも検討され破産した「ホワイトカラー・エグゼンプション」(残業代ゼロ法案)の導入だ。1日8時間の労働は、労働者が血を流してかちとってきた権利だ。その8時間労働制を解体して「死ぬまで働け」ということだ。
 すでに政府は産業競争力強化法案をとりまとめ、「企業特区」での導入をも狙っている。
 第三に非正規職化だ。「有期雇用」については「契約締結時に、労働者側から、5年を超えた際の無期転換の権利を放棄することを認める」としている。これを外国人労働者が多い事業所に適用し、外国人労働者も使い捨てにするというのだ。
 産業競争力会議メンバーの竹中平蔵(慶応大学教授)は国家戦略特区について「岩盤規制が障壁となっている」「『規制改革の実験場』として特区で突破する」という。新自由主義の実験場として憲法も戦後労働法制も適用除外にし、「資本家が自由に搾取」するというのが特区攻撃なのだ。

 橋下は「特区」攻撃の最先兵

  特区攻撃の突撃隊となっているのが橋下・大阪市長だ。橋下は11日、御堂筋エリアを対象にした「チャレンジ特区」を政府に提案した。「能力主義・競争主義に果敢にチャレンジする高度な能力を持つ内外の人材」を集めるという。橋下は「労働法で守られなくてもいい労働者もいる」などとうそぶいている。
 だが安倍や橋下の「解雇特区」攻撃は粉砕できる。大恐慌と3・11情勢下で日帝・安倍政権は、公務員職場を始め全社会を民営化・規制緩和にたたきこみ全員解雇・総非正規職化していく以外に延命の道はない。
 しかし、26年にわたる国鉄分割・民営化反対闘争と外注化阻止の闘いがこれを打ち破り、国鉄・公務員決戦が雇用・賃金・労働時間を巡る階級決戦として連合支配を食い破って火を噴いている。何より橋下足下の大阪では、斎場労働者が解雇撤回をかちとり、大阪市職や市教組の労働者も処分攻撃を打ち砕いている。労働組合が団結して真っ向から立ち向かえば粉砕できるのだ。11・3労働者集会で大反撃を開始しよう。

(表 雇用に関する特区の概要)

@ 解雇ルール、入社時に契約した解雇条件にあえば、どんな解雇でも認められるようにする

A 労働時間、一定の年収がある場合など、労働時間の規制がなくなり、残業代が出なくなる。休日や深夜労働の割増賃金もない

B  有期雇用、短期契約を繰り返す労働者が、5年働いても無期転換できなくする契約を認める

〔開業後5年以内の事業所は@A。外国人労働者の比率が3割以上の事業者は@〜B〕

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週刊『前進』(2602号4面1)(2013/09/30 )

 「福島で甲状腺がん多発」認めず内部被曝による健康被害を隠す

 検討委・鈴木眞一(福島医大)を許すな

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【要項】10・13原発ゼロ★統一行動
10・13原発ゼロ★統一行動
10月13日(日)午後1時〜日比谷公会堂集会
2時〜巨大デモ 5時〜国会前大集会

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週刊『前進』(2602号4面3)(2013/09/30 )

 高濃度汚染の開催地

 東京五輪に群がる安倍・猪瀬

 安倍晋三首相は、世界に大うそをつき福島を踏みにじって、オリンピックの東京招致を強行した。「汚染水は完全にブロックされている」発言は、世論調査でも8%しか支持されていない。7年を待たず安倍の「第4の矢」は破産必至だ。大うそのツケは労働者が払わせてやらなければならない。
(地図 8000ベクレル超の廃棄物置き場直近に競技場)

 ホットスポットゾーン東京湾岸

 実際、オリンピック会場予定地が集中する東京湾岸地域はホットスポットゾーン(高濃度汚染地域)だ。今も地上や川、海で高線量が検出されている。
 競技場が集中する夢の島や選手村予定地の晴海埠頭(はるみふとう)では、この夏1`グラムあたり3000ベクレルを超える放射能が検出された。
 極めつけはクロスカントリーコースや海上競技(ボートやカヌー)場、マウンテンバイクコースが予定されている中央防波堤埋め立て地である。ここには高濃度放射性廃棄物置き場があるのだ。1`グラムあたり8000ベクレル以上、10万ベクレル以下の、清掃工場焼却灰や下水汚泥焼却灰、上水スラッジ(沈殿物)が山と積まれている。
 8月現在、中央防波堤南半分は小学校などの見学コースから外され、一般人は立ち入り禁止となっていたが、五輪をにらみ秋にも立ち入り可能に戻す動きがある。
 こんなところでオリンピックをやるのか? これを世界が知れば驚愕(きょうがく)して選手派遣をとりやめるか否かの大問題になるだろう。

 五輪特区で外注化・非正規職化

 最大の問題は、安倍首相と猪瀬直樹東京都知事がオリンピックで労働者に襲いかかろうとしていることだ。
 安倍・猪瀬は「国家戦略特区」「五輪特区」を導入して全面的な民営化・外注化・非正規職化を強行し、ボロもうけ=大搾取することを狙っている。「雇用拡大」は非正規化でしかない。
 2020年東京オリンピック組織委員会事務局の職員は約3500人、その3分の1が東京都の職員の出向・派遣で占められると予想されている。五輪出向・派遣の穴埋めを非正規職員でまかなえば、そのまま定数削減、非正規職への置き換えが進む。オリンピックが終わって帰る部署がないことにもなりかねない。猪瀬は「外国人観光客の増加」をうたい、事故必至の都営交通「24時間化」を狙っている。
 東京オリンピック反革命(階級戦争)は福島ををはじめ全国の労働者人民の怒りの標的だ。自治体労働者を先頭に国鉄・公務員決戦で打ち砕こう。職場から反撃し、闘う労働組合をよみがえらせよう。世界の労働者と連帯し、東京オリンピックを安倍・猪瀬打倒の起爆剤に転化しよう。

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週刊『前進』(2602号5面1)(2013/09/30 )

 全国から10・18法大へ

 全学連大会の地平を発展させ新自由主義うち破る自治会を

 革共同中央学生組織委員会

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【要項】10・18法大解放総決起集会
 不当処分撤回! 学祭規制撤廃! 大学の主人公は学生だ!
 10・18法大解放総決起集会
 10月日(金) 12時40分 法政大学市ヶ谷キャンパス集合
        午後1時30分 法大包囲デモに出発
 呼びかけ/法政大学文化連盟
 ※法大デモ終了後に霞が関へ移動→国会へ「改憲阻止・安倍打倒」のデモ

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週刊『前進』(2602号6面2)(2013/09/30 )

 「秘密保護法」絶対阻止へ

 情報統制と治安弾圧の強化で

 戦争体制構築狙う安倍

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 STOP!安倍の暴走
 つぶせ!改憲―共謀罪も秘密保全法も盗聴法もいらない10・26集会
 10月26日(土)午後1時開場、1時30分開会
 国労会館(港区新橋5−15−5)
 *集会後銀座デモ
 呼びかけ 集会実行委員会

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週刊『前進』(2602号6面4)(2013/09/30 )

 『愛と革命』を多くの人に

 無期刑うち破る感動の書

 星野さん奪還へ絶好の武器

 星野闘争勝利の決定的な武器が発刊された。「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」編集・発行の『無実で39年 獄壁こえた愛と革命  
 星野文昭・暁子の闘い』がそれだ。9・8徳島刑務所包囲闘争が切り開いた地平に立ち、国鉄闘争・反原発闘争と一体のものとして『愛と革命』を多くの人に購入して読んでもらい、星野文昭さんを取り戻そう。
  『愛と革命』を読んで第一に抱くのは、なんとしても星野さんを奪還するという決意である。

 水彩画29点と詩が胸を打つ

 星野文昭さんは獄中39年を不屈に闘い抜き、無期懲役をその根幹において打ち破っている。星野暁子さんは、文字通り彼と一心同体で闘っている。第一部には、星野さんが獄中で描いた水彩画29点が、暁子さんの詩とともに美しいカラーで掲載されている。第二部は、暁子さんの手記である。この二つが一体になり、読者の胸を打つ。
 星野さんは、「私と絵」と題して、なぜ獄中で絵を描くのかを明らかにしている。「私の絵は、私と共に生きる、ということを選択し、様々な困難をのりこえ共に生きている暁子に、感謝と愛情と全ての思いを込めて贈るために描いているものです」と語っている。同時に、「自然と人間、生きとし生けるものへの愛と賛歌」であり、「人間本来の社会をめざして、暁子との絆・愛を深め、全ての人々とのつながりを深め、全てを奪い返し生きる未来を開く力を日々つくりだしている」と訴えている。
 星野さんはなぜ39年も不屈に闘えるのか。労働者階級に無限の信頼を寄せ、その勝利を確信しているからである。それを込めて描く絵だからこそ、この本でも各地の絵画展でも、大きな感動を生み出すのだ。
 「生命の輝き」という暁子さんの手記は、今年7月9日、酷暑の中の面会から始まる。6月の面会で花束と一緒に持っていたグミの実を食べたことに、「暁子が何かを食べるのを見たのは、初めてだ」と星野さんが語ったことを伝えている。このことに私も強い衝撃を受けた。「生命の輝き」では、星野さんの39年、獄中結婚の27年が、見せしめとしてではなく、無期懲役を打ち破る闘いと勝利の日々であったことが語られている。この本を一人でも多くの人に読んでほしい。

 真実を訴える星野「陳述書」

 『愛と革命』を読んで腹の底から感じるのは、国家権力に対する怒りである。
 第三部の冒頭に、2009年の第2次再審請求にあたって提出した星野さんの「陳述書」が全文掲載されている。各地の読書会では、声を出して読み合わせしてほしい。
 「私は無実だ。私はやっていない。
 中村巡査への殴打をしていない。
 火炎びん投てき命令をしていない。
 これは一点の曇りもない真実だ。
 にもかかわらず、35年の投獄と23年の無期刑を強いている。
 一体、こんな理不尽なことが許されるのか。心の底からの怒りで一杯だ」
 1971年11・14渋谷闘争に驚愕(きょうがく)した国家権力は、星野さんを「無実を百も承知で」機動隊員せん滅の「実行犯」にデッチあげた。星野さんを有罪とする物的証拠はない。あるのはデモに参加した学生6人の「供述調書」だけだ。内3人が少年だ。
 国家権力は密室で拷問的な取り調べを行い、「星野さんが殴打するのを見た」「火炎瓶を投げるよう指示するのを聞いた」という「供述調書」をねつ造した。こんなものを唯一の「証拠」として、星野さんは無期懲役を科されているのだ。
 第三部の「再審弁護団の訴え」と確定判決批判は、星野さんの無実を完全に明らかにしている。
 絶対に許せないのは、国家権力がいまだに星野さんの無実の証拠を隠していることである。第四部で、「無実のゴビンダさんを支える会」の客野美喜子さんは、「再審を開く鍵が証拠開示にある」と提起している。「足利事件」「布川事件」「ゴビンダ事件」の再審開始・無罪判決を切り開いた「新証拠」は、最初から検察庁の倉庫にあったのだ。
 全証拠開示大運動を圧倒的に推し進め、検察官が隠し持つすべての証拠を出させよう。全証拠を開示させれば、デッチあげは必ず粉砕できる。
 星野さんを取り戻すのは労働者階級の力だ。星野闘争は現在、労働者階級と国家権力の激突の最前線に立っている。国家権力と闘って、闘って、闘い抜いて、星野さんを取り戻すのだ。

 圧倒的販売で11・3-12・1へ

 『愛と革命』を広めて、11・3労働者集会1万人結集を実現しよう。その力で12・1星野全国集会の成功を切り開こう。
 『前進』新年号で提起された星野闘争を3大階級決戦の一つとして闘うという革共同の方針は、6・30星野全国集会の成功と9・8徳島刑務所闘争の勝利をもって完全に物質化された。
 国鉄闘争、反原発闘争と星野闘争がうなりを上げて前進する展望が開かれている。帝国主義の最後の延命策である新自由主義は完全に破綻している。新自由主義のもとで生きることすら奪われた膨大な数の労働者人民の決起が始まっている。国鉄決戦でプロレタリア革命を切り開く時代が到来している。一切を11・3労働者集会1万人結集に集約しよう。12・1星野全国集会に大結集し、東京高裁にデモをかけよう。『愛と革命』を武器に星野文昭さんを労働者階級の手に取り戻そう。
 (星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議事務局 金山克巳)
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 発売:株式会社ギャラリーステーション
 定価1890円(本体1800円+税)
 全国の書店で発売中

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