ZENSHIN 2012/08/20(No2548 p06)

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週刊『前進』(2548号1面1)(2012/08/20 )

 外注化阻止で労組再生を

 国境を越えて労働者階級は団結し「領土」めぐる戦争・排外主義粉砕へ

 100万人デモで野田・橋下を倒せ

 8月大攻勢は、8・6広島−8・9長崎の反核・反原発闘争の大高揚と、動労千葉・動労水戸の外注化阻止・被曝労働反対のストライキ決起を頂点に、激しく闘いとられている。沖縄を先頭にオスプレイ配備絶対反対の怒りと闘いが爆発している。日帝・野田は政権の危機を深め、消費大増税や原発再稼働を始め、新自由主義を続けようと絶望的に凶暴化している。この野田政権とそれを支える連合指導部を打倒しなければ、労働者階級は生きていけない。8月大攻勢を推し進め、外注化阻止と反原発の決戦を新自由主義を打ち破る一つの階級決戦として闘い抜き、11月巨万の総決起へ全力で進撃しよう。
(写真 原発再稼働を強行し、核武装を狙う野田に怒り 野田の祈念式典参加を弾劾し長崎市内をデモ。福島の佐藤幸子さん【前列左】が先頭に立った【8月9日】)

 8・28集団訴訟とストへ

 6〜7月の数万、数十万の反原発デモの歴史的高揚は、8・6広島−8・9長崎で福島、ビキニ、沖縄の怒りと一つにつながり、ヨーロッパ反原発闘争の総本山、ドイツ・ゴアレーベン反対同盟と固く結びついた。同時に、京葉車両センターを先頭とする動労千葉の外注化反対のスト決起、水郡線・大子を先頭とした動労水戸の被曝労働拒否の連日のストが猛然と闘い抜かれている。
 さらに動労総連合(千葉・水戸・高崎)は8月28日、外注化と強制出向差し止めを求める集団訴訟とストライキに立つ。日本の労働運動史にもなかった画期的な闘いだ。8・28総行動に、JR職場から、そしてあらゆる産別から大合流しともに闘おう(要項2面)。
 外注化は動労千葉などの労働組合を解体し労働者をバラバラに分断し、委託―下請け―非正規職化をトコトン進める。鉄道の安全や労働者の誇りなどは最後の一片まで奪い去る。そもそも出向・転籍の強要を始め、誰も責任を取らない労働者支配のやり方は原発労働に典型的であり、そこには非正規雇用と偽装請負の問題性が凝縮している。
 外注化・偽装請負、非正規職化の攻撃は今や世界的に一大問題化している。日本では鉄道や原発が最先端だ。野田の「日本再生戦略」は、医療・福祉を始め、民営化や公務員労働者の全員解雇攻撃と一体で、「命より経済」をすべてに最優先し労働組合をも根絶しようとしている。労働力の商品化を核心とする資本主義社会の歴史的限界と破綻が隠しようもなく突き出されている。労働者の団結による労働と生産の奪還、社会の根底的革命の中にこそ未来がある。
 動労千葉・動労水戸のストライキ決起は、JRで、またあらゆる産別・職場で、合理化・失業と闘い、解雇撤回・非正規職撤廃に向けて闘う労働者の、現場からの決起が続くことによってこそ、さらにその意義を増す。
 労働者階級は企業や産業、地域や国境を越えて団結し、新自由主義攻撃と対決し、「万国の労働者は一つだ」と確信した時に、爆発的に決起し、連帯していく。すべての労働者は、職場で闘い、拠点をつくり、今こそ闘う労働組合を断固としてよみがえらせよう。
 昨年の〈3・11〉は、新自由主義による政治が、原発問題を始めすべて「ウソと脅し」の暴力支配でしかないことを全人民的な規模で暴いた。動労千葉・動労水戸の闘いや、ついに始まった非正規職労働者自身の渾身(こんしん)の決起は、2500万の非正規職労働者を始めとする6千万プロレタリアートにとって、生きるための道を必死でこじ開ける闘いだ。そして国鉄1047名解雇撤回闘争は、動労千葉を先頭とする4・9政治和解に屈しない闘いが、裁判所も国家的不当労働行為を認めざるを得ないという画期的地平を切り開いた。
 国鉄闘争は戦後の労働運動の金字塔だ。このことを勝利によって、青年の闘いが続くことによって、今やはっきりと示す時だ。動労千葉の30年に及ぶ国鉄分割・民営化絶対反対の闘い、外注化を12年間阻止し続けた闘いは、国鉄決戦を軸に反原発決戦と結んで、いよいよ階級的大反乱に発展していく。なぜならそこには、新自由主義による階級戦争の攻撃に負けないで闘ってきた労働者階級の未来と希望があり、仲間を裏切らない、現場から逃げないという団結と人間的な共同性がほとばしっているからだ。

 消費大増税攻撃への怒り

 野田政権は、原発再稼働への巨万の怒りの決起に激しく痛撃されながら、さらにすさまじい強収奪・大幅賃下げ攻撃である消費大増税法を強行成立させた。これはヨーロッパで吹き荒れる「緊縮策」と同じであり、道州制・民営化・公務員全員解雇の攻撃と一体の、ただただ大資本を救済するための絶望的な攻撃だ。年収100万円以下、50万円以下の生きていけない世帯が数百万に及んでいる。労働者はけっして黙っていない。
 今や日本帝国主義・新自由主義の政府は、どんなに大震災と原発事故でウソとペテンが暴かれても、国家と大資本が生き延びるために、労働者人民ははいつくばれと言ってはばからない。生きたければ他人を蹴落とせ、それでもだめなら他国や他民族を排撃せよ、などと叫んでいる。まったく冗談ではない。
 われわれは大恐慌・大失業の中で懸命に生きる労働者、また〈3・11〉で故郷を追われ、あるいは高放射線量下に放置されてなお必死に生き闘う福島の労働者人民と、どこまでも固く一つに団結して進むのだ。そのために闘う労働組合を何がなんでも復権させよう。その闘いを通して闘う労働者党を労働者自身の事業としてつくり上げよう。
 とりわけ日帝と野田政権は今、釣魚台(ちょうぎょだい、尖閣諸島)や独島(トクト、竹島)の問題で焦点化した「領土」をめぐり、排外主義・国家主義と戦争・改憲の扇動に突入している。労働者階級に国境はない。「固有の領土」も存在しない。「領土」問題に対する労働者の立場は、国境を越えた団結と世界革命だ。日本・韓国・中国の労働者の国際連帯で、「領土」をめぐる排外主義と戦争の攻撃を断固粉砕しよう!
 第2次世界大戦=帝国主義世界戦争における日本帝国主義の敗戦から67年。世界大恐慌と〈3・11情勢〉のただ中で「国家と革命」の問題がこの上なく鋭く浮き彫りになってきている。脱落日帝・野田政権は、統治能力の極限的な危機の中で労働者階級の分断と圧殺にかけるしかない。
 世界の労働者階級と固く結び、大失業と戦争に対する階級的人間的な怒りに燃え、今こそ100万人の大デモで野田を倒すために闘おう。

 新自由主義との徹底対決

 「1%」の支配への「99%」の怒り、国際的団結を求める世界史的な労働者階級の闘い――これを破壊して労働者を分断し、社会を崩壊させてでも搾取と収奪の体制を守ろうというのが帝国主義戦争・侵略戦争の目的だ。その根底には最末期帝国主義と新自由主義の絶望的な危機と破綻がある。排外主義と戦争を打ち破る労働者の国際的団結、プロレタリア世界革命によってこそ、搾取と階級社会を終わらせることができるのだ。
 欧州恐慌は臨界点を超え、世界大恐慌は「二番底」の奈落に向かっている。ギリシャに始まり、スペインを襲う恐慌の大波は、フランスやドイツにひたひたと押し寄せ、ユーロ崩壊・EU解体も不可避となりつつある。米帝・日帝経済の新たな失速・減速、中国バブルの崩壊は大恐慌を決定的に激化させる。
 ここで重要なことは、ギリシャやスペインの労働者階級の幾度ものゼネスト決起とその不屈性だ。国家財政破綻の前に屈しろという脅しに断じて負けていない。ユーロのもつ根本的な矛盾、米・独などの巨大金融資本がバブル的に南欧を食い物にしてきた結果の危機を、労働者を犠牲にしてのりきろうなどということに深い怒りを爆発させているのだ。
 動労千葉・動労水戸のスト決起に続こう。原発再稼働・消費大増税への怒りの決起でギリシャ・スペイン労働者に続こう。それは福島を始め「東北の静かに怒る鬼」の存在と固く結び、何よりも労働者が人間らしく生き働くことが許されない社会、青年労働者の半分が職に就けない社会を吹き飛ばすまでやむことのない闘いだ。
 革共同は、10・1外注化阻止の国鉄決戦と再稼働粉砕・全原発廃炉への反原発決戦を一個の階級決戦として闘う。そして労働組合を再生し、8月大攻勢から、オスプレイ配備に反対する9・9沖縄県民大会、9・16橋下打倒闘争の大高揚をかちとり、11月巨万の総決起へ文字通り全力をあげて突き進む決意だ。
 この社会を破滅に導く帝国主義・新自由主義を一刻も早く倒そう。真に人間的な共同社会−共産主義社会は遠い未来のことではなく、労働者階級が本気で決意し、労働組合を軸に団結を拡大して闘い、危機のブルジョア権力を打倒すれば必ず実現できる。そのために『前進』を労働者人民の新聞としてさらに改革し、数倍、数十倍に拡大しよう。夏期一時金カンパ闘争を貫徹しよう。

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週刊『前進』(2548号1面3)(2012/08/20 )

 福島の怒りと結んで8・15集会

 8月15日午後、「原発なくそう改憲はばもう/福島−広島−長崎−ビキニの怒りを共に/国益と排外に憲法は屈するのか8・15労働者・市民のつどい」(主催 同実行委)が東京・なかのZERO小ホールに520人を集めて開かれた。8・6広島−8・9長崎の大高揚を引き継ぎ、フクシマの怒りと結合し秋の闘いのスタートを切る集会となった=記事6面

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週刊『前進』(2548号1面4)(2012/08/20 )

【要項】9・9オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会、9・16橋下打倒集会

オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会
9月9日(日)午前11時開会(10時からアトラクション)
宜野湾海浜公園多目的広場
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9・16橋下打倒集会
9月16日(日)午後2時開会(集会後、御堂筋デモ)
大阪中之島公園・女神像前
(大阪市役所南側 地下鉄・京阪「淀屋橋」徒歩5分)
主催 9・16集会実行委員会

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週刊『前進』(2548号1面5)(2012/08/20 )

前進速報版から 前進速報版から

▼右翼の妨害はねのけ8・15靖国弾劾デモ▼動労西日本が山田副委員長の雇い止め解雇撤回求め提訴▼8・6ヒロシマ大行動の動画

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週刊『前進』(2548号2面1)(2012/08/20 )

 外注化阻止へ8・28総行動に立とう

 動労千葉・動労水戸が集団訴訟へ

 日本労働運動史上かつてない強制出向粉砕の闘いに合流を
 動労千葉と動労水戸、動労連帯高崎はJR東日本を相手取り、検修・構内業務の外注化とそれに伴う強制出向の差し止めを求める仮処分の訴えを8月28日に東京地裁に起こす。外注化の対象となっている職場で働く全組合員が当事者として名を連ねるかつてない集団訴訟だ。この日は、両組合の総力決起で、「強制出向粉砕・偽装請負弾劾」を掲げて東京地裁を包囲する一大行動に立ち上がる。全力で支援・連帯行動に立ち上がろう。JR東日本で働くみなさん、とりわけ青年労働者のみなさん。今こそ動労千葉、動労水戸の闘いに合流し、検修・構内業務の全面外注化阻止へともに立ち上がろう!
(写真 強制出向粉砕へ指名ストライキに立つ動労千葉【8月7日 京葉車輌センター】)

 9月中旬に出向の事前通知狙うJR

 JR東日本での検修・構内業務全面外注化をめぐる攻防は最高に緊迫した局面を迎えている。JR東日本は、9月中旬には強制出向の事前通知を行う構えだ。
 千葉支社では8月中旬段階で、東労組を除く労働組合とは支社提案をめぐる団体交渉すら始まっていない。常識的に考えたら、こんなペースで10月1日外注化実施など無理だ。しかし千葉支社はあくまで、東労組とだけ先行して団交を進めて8月中にも妥結し、10月1日外注化実施を狙っている。東労組は本社交渉時と同様に、またもや裏切り妥結を行って傘下の青年たちを強制出向に追いやるつもりなのか。
 動労千葉は8月7日から、京葉車両センターで働く繁沢敬一副委員長と小林俊雄さんを強制出向の対象に加えるための不当な業務指示に抗議し、仕業検査等の見習を拒否する指名ストを継続している。9日、10日、15日にも指名ストを貫徹し当局を追い詰めている。動労水戸も、水郡線営業所における被曝労働(ラジエターの除染作業)強制と強制出向に反対し、大子支部が連日のスト態勢で闘い抜いている。
 こうした職場での闘いと一体で、今回の集団訴訟が闘われる。これまで強制出向や転籍をめぐって個人が争った訴訟は数多くあるが、労働組合としてこれほどの規模で集団訴訟に立ち上がること自体、日本の労働運動史上にもなかったことだ。
 業務外注化(アウトソーシング、外部委託)によるコストカットと団結破壊こそ、新自由主義攻撃の中心をなす攻撃だ。それに伴う「偽装請負」「強制出向」「安全破壊」との闘いは、製造業はもとより自治体、教労、郵政、医療・福祉、交通運輸など全産別の労働者が直面している普遍的な課題だ。
 今日のように膨大な労働者が非正規職化され、貧困が全社会に蔓延(まんえん)する現実について、動労千葉の田中康宏委員長は「これほどひどい現実は自然に起きたことでも避けがたい必然だったわけでもない。労働組合が屈服と変質を深め、手先となることによって生み出されたものだ」と繰り返し訴えてきた。30年にもおよぶ新自由主義政策の展開、そして連合や全労連の率先協力の中で、どれほど多くの労働者が職場を追われ、生活や命を破壊されてきたのか。動労千葉と動労水戸はこの現実に真正面から立ち向かい、打ち破ろうとしている。

 連合支配うち破り労働運動の復権へ

 10・1JR外注化阻止決戦の持っている歴史的な位置についてあらためてはっきりさせたい。
 「原発再稼働反対・全原発廃炉」を掲げて首相官邸と国会を包囲する巨万の決起は、消費税増税、TPP参加、オスプレイ沖縄配備強行への怒りと一つになり、日本帝国主義の階級支配を根底から揺るがしている。
 野田民主党政権の危機は連合の危機そのものだ。「どこまでも野田を支える連合とは、いったいなんなんだ!」。首相官邸を包囲する怒りの決起は連合をも直撃している。日本帝国主義による階級支配の要をなしてきた連合支配を覆すべき条件は成熟している。
 その主戦場は、一方で、反原発闘争の無限の発展をかちとる闘いであり、他方で、国鉄分割・民営化から25年にわたる攻防の決着をかけた国鉄決戦だ。これを一つの階級決戦として闘おう。
 89年総評解散と、その後の新自由主義政策の全面展開の突破口となったのが国鉄分割・民営化だった。それは中曽根元首相が公言してきたように改憲を射程に入れ、反戦反核闘争を始めあらゆる社会運動の息の根を止める攻撃でもあった。
 そこで最悪の先兵の役割を果たしたのが動労カクマル、すなわち現在のJR総連だ。その中心組合であるJR東労組は今や、一握りの幹部どもの保身のためにJR大合理化に率先協力し、傘下の組合員を強制出向―転籍へと追いやろうとしているのだ。国鉄分割・民営化攻撃との約30年の攻防に勝ち抜いてきた動労千葉や動労水戸が今、「国鉄1047名解雇撤回」「業務外注化阻止・非正規職撤廃」の大義を掲げてJRで働く青年の心をとらえ、JR東日本の全社で青年労働者の雪崩をうった総反乱が起こりかねない大流動を巻き起こしている。これは本当に決定的だ。JR資本やJR総連にとっては、あってはならない事態だ。
 これはJRという一企業の問題ではすまない。連合による労働者支配がその核心である国鉄戦線(JR)で総瓦解(がかい)しかねない危機なのだ。動労千葉を先頭とする闘いは「新自由主義を打ち破る労働運動は可能だ」ということを自らの実践で示す全労働者への檄(げき)だ。反原発闘争のうねりを積極的に職場に還流するとともに、今こそ職場から思い切って労働運動を巻き起こし、闘う拠点を分会・支部・単組レベルで次々と打ち立てる時が来た。
 だからこそ攻防全体の最前線であるJR外注化をめぐる激突に、労働者階級の総力で勝たなければならない。労働者としての人生と誇りをかけ、首をかけて総決起している動労千葉や動労水戸とともに10・1JR外注化を絶対に阻止しよう。
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【要項】
 強制出向粉砕・偽装請負弾劾
 8・28外注化阻止総行動
 午前9時30分 DC会館集合(千葉市中央区要町2-8)
 午後1時30分 東京地裁前
  外注化・強制出向差し止め仮処分申し立て/宣伝行動
 午後2時 弁護士会館で報告集会

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週刊『前進』(2548号2面5)(2012/08/20 )

 夏季特論文の誤植訂正

 第2546号の夏季特別号論文(7〜9面)に以下のような誤りがあったのでおわびし訂正します。
 @7面の「はじめに」に「イラン侵略戦争」とあるのは「イラク侵略戦争」の誤り、A同面第1章第2節にJR千葉支社の外注化・要員削減提案が「7月27日」とあるのは、「7月23〜24日」の誤りでした。

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週刊『前進』(2548号3面3)(2012/08/20 )

 原子力規制委 人事案撤回!環境省を包囲

 8月10日金曜、反原発・再稼働反対を掲げて国会前・首相官邸前を9万人の労働者人民が埋めた。さらに、午後8時過ぎには環境省を包囲して「原子力規制委員会人事案撤回を」の声を上げ続た。元原子力学会会長の田中俊一を委員長に充てるなど、政府の人事案は再稼働推進政策そのものだ。消費税増税法が成立したこの日の行動は、野田政権への労働者人民の怒りを徹底的に突きつけるものになった。

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週刊『前進』(2548号4面4)(2012/08/20 )

 全駐労第2波ストへ 沖縄からのアピール

 オスプレイ配備阻止と結びパート制導入撤回まで闘う

 全駐労沖縄地本は、沖縄基地の再雇用労働者へのパート制度導入の撤回を求め、7・13ストライキに続く第2波ストに突入しようとしている。沖縄からのアピールを掲載します。(編集局)

 「若い人に波及することを絶対に阻止する」「パート制度導入を許したらAAFES(エーフィス、米国陸軍および空軍が共同運営する福利厚生組織)の職場だけではなく、全職場に広がる」とAAFES労働者は訴えた。全駐労沖縄地区本部(6500人)は7月13日、第1波ストライキに突入した。
 ストライキ当日、スト本部となったキャンプフォスター(キャンプズケラン・軍司令部)前には700人以上の全駐労組合員と組合OBが結集した。米軍当局と政府への怒りのシュプレヒコールが響きわたった。AAFESの労働者とりわけ青年労働者が全体をリードし、パート制度導入を撤回させるまで第2波、第3波のストライキで闘う決意が打ち固められた。軍当局・政府(防衛省)の分断攻撃をうち破って、職場(分会)の団結をさらに強化することが核心だ。その団結した力で第2波ストライキを貫徹しよう!
(写真 7・13スト突入時、米軍司令部前に青年労働者を先頭に全駐労組合員とOB700人以上が結集)

 全基地労働者を非正規職にたたき落とす

 そもそもAAFES再雇用労働者のパート化(非正規職化)の直接の引き金となったのは、2011年の在日米軍駐留経費(思いやり予算)に関する特別協定改定の中で、全駐労中央本部が裏切り的に容認したIHA(食堂、売店など)の労働者430人分の人件費削減(実質的な解雇攻撃だ!)にあった。米軍当局は7月1日から、定年後の再雇用労働者の週40時間勤務を強制的に週30時間未満のパート勤務に切り替えた。再雇用労働者は通勤手当以外の諸手当もなく、手取り給与は半額以下。その上にパート化で賃金カットされたら生活ができなくなることは目に見えている。さらに年金とのリンクで1953年生まれからは完全に無収入になる。これがAAFES再雇用労働者のパート化によってもたらされる現実だ。
 とりわけ青年労働者は夢も希望も奪われる。AAFES労働者への攻撃は、すべての基地労働者を外注化・非正規職に突き落とす攻撃だ。団結破壊、労働組合解体という新自由主義攻撃の極致だ。AAFES労働者は攻撃の本質を見抜き、職場(分会)から論議を重ねて沖縄地区本部を突き動かし、ストライキ方針が確立されていった。パート制度導入撤回署名、5・18在沖米軍司令部前座り込み闘争、7・11ストライキ突入宣言集会(500人結集)から、パート対象となったAAFES職場の仲間を守り、全組合員が一体となって闘われたのが今回の第1波ストライキだ。

 ストへの弾圧を粉砕し労働組合の再生を

 第1波ストライキを打ち抜いた直後から、軍当局と政府による基地労働者の団結破壊と第2波ストライキへの妨害と破壊攻撃が激化している。軍当局は、7月上旬に「2年間導入を先送りする」という「譲歩案」なるものを持ち出してきた。しかし軍当局はこの「2年間先送り」を守る意志などなく、パート制度導入をあくまで基地労働者に迫ろうとしているのだ。
 軍当局は、基地労働者のパート制度導入撤回署名に対し、日米地位協定3条の「管理権」を盾に「基地内の組合活動の禁止」「懲戒処分」を通告してきた。基地労働者の「生きるためのストライキ闘争」の圧殺を狙ったものだ。しかし、軍当局と政府による弾圧が激化すれば、基地労働者はこの現状を変えるためにかならず立ち上がる。年休行使に対する「賃金カット」攻撃は、AAFES労働者1600人をはじめ、全支部から労働者が年休を行使してスト支援に駆けつけるという事態をつくりだした。ストライキの先頭で闘いを牽引(けんいん)した青年労働者は弾圧をはね返し、闘う気概に満ちている。
 1968年、全軍労は労働者の権利と人権を取り戻す闘いである「10割年休行使」(ストライキだ!)に決起した。すべての組合活動が基地内外で禁止され、この現状を突破するための闘いだった。米軍権力は、年休を行使した労働者に「出勤停止」「解雇」の報復攻撃を行った。全軍労は直ちに反撃に立ち、処分を撤回させた。
 この闘いは全軍労闘争の始まりであった。同時に、全軍労牧港支部青年部(牧青)の職場を拠点に、軍権力と対峙して闘う出発点でもあった。基地撤去を闘うすべての沖縄労働者人民の先頭に、基地労働者が決起していくことを意味した。
 まさに今回のパート制度導入撤回の第1波ストライキは、全軍労闘争と牧青の闘いの地平を甦(よみがえ)らせることになったのだ。
 米軍当局は、基地内に労働組合(全駐労)が存在することそのものを、今も認めていない。2007年の2波の全国統一ストライキは青年労働者にとって初めての経験であった。その青年労働者が今回のストライキの先頭に立った。そして第1波スト総括と第2波ストに向かって、職場オルグ懇談会(各分会)の中心となって闘っている。

 県民大会に全駐労の旗を打ち立てるぞ

 軍当局と政府は、基地労働者の闘いが、反原発闘争、オスプレイ配備阻止の闘いと結びつくことをもっとも恐れている。
 全駐労沖縄地本は、オスプレイ配備反対県民大会(9月9日)への組織参加を決定した。これは95年の少女暴行事件の県民大会以来のことだ。基地労働者は第1波ストライキの過程で「140万県民とともに闘う」ことを選択したのだ。ズケラン支部はブログで「何も恐れることはない。われわれには140万県民がついている」と書いた。軍当局や政府の「処分」攻撃など恐れていない。
 沖縄地本はここ十数年にわたって、米軍基地に関わる県民大会は「自主参加」としてきた。それでも基地労働者の県民大会や基地包囲闘争への参加者はかなりの人数に上っている。組織決定の時より「自主参加」の時の方が多い。全軍労闘争以来の”解雇撤回・基地撤去”の闘いが、今も基地労働者の中に息づいているということだ。県民大会の場に全駐労の旗を打ち立てよう!
 オスプレイ配備反対の闘いは、オスプレイが配備される基地内の仕事に関わる労働者にとって死活問題であり、「命を守る闘い」でもある。
 オスプレイ配備をめぐって「安全性」が最大の焦点となっているが、「安全性」だけの議論は間違っている。なによりもオスプレイの沖縄配備は、オバマ政権の新軍事戦略にとって必要不可欠となっている。オバマ政権は、新軍事戦略のもとで中国・北朝鮮への戦争挑発を繰り返し、3・11の「トモダチ作戦」を、中国・北朝鮮に対する戦争として実戦的に構えた。基地労働者にとってオスプレイ配備阻止の闘いは、沖縄労働者人民の「基地撤去」と一体の闘いである。日米安保同盟との全面的な激突とならざるをえない。
 AAFESのパート制度導入は、米軍事基地をどう維持するのかという問題だ。そして新たな基地強化をめざす在日米軍基地再編による基地労働者の大量解雇攻撃との闘いでもあるのだ。
 AAFESの問題は基地労働者への大量解雇攻撃が始まったことを示している。軍当局と政府(防衛省)による第2波ストライキ圧殺のための弾圧をはね返そう。職場の団結を強化し、第2波ストライキを闘う組織体制をつくりあげよう。

 外注化阻止・反原発の階級決戦を闘おう

 基地労働者の闘いは、全国の反原発の闘い、10・1JR外注化阻止決戦を闘う動労千葉の闘いと一体だ。反原発と外注化阻止の階級決戦を闘い、危機・超反動の野田政権を打倒しよう。
 新自由主義と闘う基地労働者の闘いは、米軍権力・政府(防衛省)を追いつめている。基地労働者が動くとき沖縄が動く。第2波ストを沖縄地本レベルに拡大し打ち抜こう! 9月9日のオスプレイ配備反対県民大会に全駐労の旗を翻そう! 
〔川田 治〕

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週刊『前進』(2548号5面1)(2012/08/20 )

 全学連大会へ大結集しよう〈上〉

 大学から反原発の怒り組織し官邸前100万決起で野田打倒を

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 全学連第73回定期全国大会
 9月5日(水)〜6日(木)、東京都内
 参加費1000円(会場代、資料代など。宿泊費は除く)

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週刊『前進』(2548号6面5)(2012/08/20 )

三里塚裁判傍聴を!

◎市東さん行政訴訟・農地法裁判
9月10日(月)午後1時30分 千葉地裁
★渡辺清一・元千葉県農地課長の証人尋問
 (傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合)

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