ZENSHIN 2012/01/30(No2521 p06)

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週刊『前進』(2521号1面1)(2012/01/30 )

 動労千葉スト―2・15国鉄集会への大結集から JR全面外注化阻止へ

 青年の決起で労働組合を再生させ非正規職撤廃・新自由主義粉砕を

 反原発2・11代々木公園集会-3・11福島へ

(写真 動労千葉、外注化強行に怒りのストライキ 京葉車両センターの構内運転業務一部外注化の強行に対し動労千葉が怒りのストに決起。早朝から車両センター門前で抗議集会を開催した【1月27日 千葉市美浜区】=詳報次号)

 1月24日、第180通常国会が開会し、野田政権との新たな闘いが始まった。野田が施政方針演説で一番熱を入れ強調したのは、消費大増税の強行と原発再稼働である。また、11月大統領選の火ぶたを切った米帝オバマの一般教書演説は、「中間層」の取り込みを狙い、「公平な経済」「雇用」「製造業復活」「輸出」などを叫び、帝国主義間・大国間争闘戦の立場をもむき出しにした。外交・安保面では対中国、対イランの戦争的強硬姿勢を露骨に示した。大恐慌・大震災下で、脱落日帝、没落米帝と労働者階級の激突は、いよいよ非和解である。国鉄決戦と反原発・反失業闘争、外注化阻止・非正規職撤廃の大決戦で2012年の勝利を切り開こう。2・11反原発大行動と2・15労働者集会の成功が、当面するその突破口だ。

 「2・16」は解雇撤回の原点

 2・15国鉄集会は、非正規職化の元凶である国鉄分割・民営化と福島原発事故への怒りと大反撃の集会だ。25年前の2月16日は、7628人の国鉄労働者がJR不採用とされた日だ。3年後の90年には、うち1047名が国鉄清算事業団からも解雇された。この1047名の被解雇者を先頭に「解雇撤回・原職復帰」で心を一つに結んで、四半世紀にわたって解雇撤回が闘われてきたのだ。この団結と闘いの原点が「2・16」である。
 この闘う団結を破壊する目的で、一昨年4月9日に「政治和解」の反革命が強行された。この攻撃は今も、JR本体と、自治体・教労・郵政・医療など全産別における民営化・非正規職化の攻撃として、さらには被災現地への「復興特区」攻撃として続いている。
 しかしそれは、労働者が闘わないことを前提にした、本当は脆弱(ぜいじゃく)で破綻的なものでしかない。今や闘いはあらゆるところで始まっている。JRの青年労働者の反乱と決起を見よ! 郵政非正規ユニオンや東京西部ユニオン・鈴木コンクリート工業分会の闘い、橋下と「維新の会」に対する大阪の、1・11弾圧に対する横浜の、自治体職場からの労働者の反撃を見よ! 八尾北・西郡の決起、何よりも被災地の生きるための闘いを見よ!
 今こそ職場に闘う団結を組織し、闘う執行部を打ち立て、労働組合を再生させよう。2・15集会に結集し、外注化阻止・非正規職撤廃の大決戦と12春闘に勝利しよう!

 4・1に駅業務外注化狙う

 1月25日、エジプトのタハリール広場には数十万人が大結集した。1年前のこの日こそ、ムバラク政権を打倒したデモが始まった日だ。重要なことは、体制内指導部の制動をのりこえて、青年労働者・学生を軸とした新たな組織が結成され、「軍政を倒せ。今日は革命の貫徹を訴える日だ」という「第2革命」への闘いが開始されていることだ。
 この決起と一体で1月27日、動労千葉が京葉車両センターで構内運転業務外注化阻止のストに再び三たび立ち上がった。同職場では、外注化強行のために、20年以上もハンドルを握っていない職員などをかき集め、2週間の即席訓練で仕事をさせようとしている。そのため、構内で速度違反が繰り返されるなど、重大事故につながりかねない事態となっている。動労千葉の1・27ストはJR全面外注化絶対阻止をかけた決戦の号砲だ。
 日帝もJR体制も今やボロボロである。1月25日朝、山手線の点検で運行が1時間以上にわたり停止した。その影響もあって通信急増でNTTドコモの通信回線がストップした。JR各社は今までも私鉄大手の8〜11倍もの事故を起こしている(国交省統計)。新自由主義のもとで進められてきた極限的合理化が、逆に生産の足を引っ張るほどに破綻している。
 今や日帝・JR資本は新自由主義攻撃を絶望的に凶暴化させざるをえない。「会社は東労組を捨て、国労寄りになる」などという国労本部の夢想とはまったく逆に、職場支配権をJR資本が労働組合からすべて奪うJR大再編を仕掛けてきた。

 JR青年の反乱と決起を

 だから今、JR総連や国労の足元からも青年を先頭に労働者の反乱と決起が起こっているのだ。JRは一人の青年の決起がすべてを揺り動かす情勢に突入している。
 JR東日本は1月、東労組、国労東日本本部、動労総連合など各労組に「駅業務委託のさらなる推進について」を提案した。今までの駅の業務委託は「1日の乗降客2万人以下」の駅が対象だった。その何十倍もある新宿駅や東京駅などの巨大駅も含む全駅の全面外注化を4月1日から始めるというのが今回の提案だ。JR東海も昨年11月21日に提出したリニア新幹線計画で、「中間駅には営業専任要員は配置しない」と明記した。まさに“安全問題など関係ない”ということだ。これはJRに就職した青年労働者を最初から外注先に「出向」させ、転籍(事実上の解雇)させるという、ほとんど詐欺同然のとんでもない攻撃であり、絶対に許せない。
 JRは2000年の施設・保守部門の外注化を皮切りに、検修や駅の要員削減、丸投げ外注化・非正規職化を進めてきた。その必然的な結果が05年に引き起こされた尼崎事故だった。にもかかわらずJRはさらに業務外注化を拡大した。駅の外注化は07年以降、急速に進み、地方の駅は無残に切り捨てられた。
 4月JR全面外注化阻止の闘いは、これらの攻撃すべての転覆をかけた大決戦だ。

 原発再稼働絶対阻止しよう

 福島原発事故は何一つ収束していない。それどころか監視や冷却システムというレベルの故障が相次いでいる。新たな高濃度汚染水の漏出が連日明らかになっている。被災地の失業と雇用保険支給打ち切りも拡大している。放射線被曝の深刻化の中で福島医療施設の建設は福島―全国の子どもたちと親たちの希望の星だ。全力で推進しよう。
 原発事故への怒り、放射能汚染の拡大への怒りは、福島を先頭に全国で日増しにどんどん拡大している。3・11福島がいよいよ決定的焦点となった。全国から被災地の怒り、闘いと結び、郡山に総結集しよう。現地に労働組合の旗を林立させ、被災地を更地にして国と大企業が丸ごと奪う火事場泥棒の「復興特区」攻撃を打ち破ろう。先陣を切る2・11反原発代々木公園集会と2・3道州制粉砕・橋下打倒集会(エルおおさか)が決定的だ。ここから3・11福島へ攻め上ろう!
 1月25日、神戸地検がJR西日本前社長・山崎正夫に対する控訴を断念し、「尼崎事故無罪」を確定させた。一方、JR東海会長・葛西敬之(原子力損害賠償支援機構運営委員)は「国鉄改革と分割民営化の経験に基づけば」として、東電から原発事故責任を切り離す組織区分けをせよと主張している(日経12・16付)。今やJR資本がまさに日帝の原発推進政策の最先兵となっている。こうした日帝の実体そのものを吹き飛ばす壮大な歴史的決起が3・11福島現地決戦だ。
 現在稼働している原発は54基中3基(高浜3号機、柏崎刈羽6号機、泊3号機)で、313・8万`ワット。日本の10電力会社の現行発電量のわずか2%強だ。にもかかわらず、なぜ日帝・野田政権はこれほどまでに原発にしがみつくのか。それは、原発が新自由主義のエネルギー源であると同時に、帝国主義間・大国間争闘戦の中で原発推進と核武装化に脱落日帝の生き残りがかかっているからだ。

 貿易赤字に転落した日帝

 1月25日に発表された2011年の貿易統計速報値で、大恐慌・大震災下に日本の貿易収支が31年ぶりに約2兆5千億円の赤字となった。赤字は今後も続く見通しで、日帝の「貿易立国」戦略は崩壊寸前だ。国際貿易の目安である貨物コンテナ取扱数は、日本のすべての港を合算しても中国の上海港一つにも及ばない。日帝の没落はここまで進んでいる。
 この脱落日帝の打倒へ、国鉄決戦と反原発・反失業闘争でプロレタリア革命を切り開く準備と実践がいよいよ決定的だ。農業・農民問題を始め全戦線領域の闘いも死活的になった。三里塚反対同盟・鈴木謙太郎さんの急逝をのりこえ、その遺志を継いで、市東孝雄さんの農地を死守し、三里塚闘争に勝利しよう。日米合意に基づいてオバマと野田があくまでも狙っている沖縄・辺野古新基地建設を労働運動の力で絶対に阻止しよう。その勝利の底力こそ、党建設と一体の階級的労働運動の拠点建設であり、全国的な学生自治会建設の闘いの前進である。
 2〜3月決戦で4月JR全面外注化阻止、非正規職撤廃、原発再稼働阻止・廃炉の闘いの勝利を切り開こう。動労千葉は1月27日のストを貫徹し、動労水戸は28日に福島県いわき市に平支部事務所を開設し、猛然と闘いの先陣を切っている。大阪・橋下反革命と激突して八尾北・西郡決戦の爆発への闘いが進んでいる。2・15国鉄集会の大成功こそが2012年決戦勝利の突破口となる。
 労組交流センターの2・4〜5徳島全国総会の成功をかちとり、2・5星野同志奪還徳島刑務所包囲の大デモを全国の力で打ち抜こう。
 国鉄闘争全国運動の発展をかけて動労千葉を支援する会を職場に組織しよう。
 党建設と労働組合拠点建設の一体的推進の闘いをやり抜き、機関紙『前進』の拡大闘争と財政闘争に不屈に取り組もう。

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週刊『前進』(2521号1面2)(2012/01/30 )

 3・11へNAZENフクシマが訴え

 政府・東電はすべてを元に戻せ! 原発再稼働阻止! すべての原発を廃止に!

 3・11福島県大集会にフクシマ、全国の怒りを総結集しよう!

 3・11福島県民集会まで残り1カ月余りとなった。この集会に向けてNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)フクシマから全国にアピールが発せられた。福島現地からの渾身(こんしん)の訴えに応え、日本帝国主義の全体重をかけた反動を打ち破って大結集しよう。(編集局)
 3月11日は絶対に忘れることができない日、怒りの日です。2万人もの犠牲者を出した地震と大津波、原発事故で福島県内では今なお15万人を越える人々が避難生活を強いられ、大半の地域が「放射線管理区域」以上の高線量被曝下におかれています。
 それなのに、野田首相は昨年末に突然の「収束宣言」。原発の中では、溶け落ち飛び散った核燃料がどこにあるかもわからず、それを取り出す術すらないというのに、一体どこが「収束」だというのでしょうか。
 政府・東電は被災者のいのちや生活などまったく切り捨て、一切の責任から逃れようとしています。子どもたちの避難や疎開すら拒み、「除染」作業に住民や労働者をかり立て、家族も地域もバラバラにされています。
 労働者、農民、漁民から生活の糧を根こそぎ奪っておきながら何の補償もなく、ようやく請求した賠償金すらほとんど支払われていません。それなのに県内23市町村の住民のみに、賠償金として1人8万円、子どもと妊婦には40万円支払うというのです。これが命の値段だとでも言うのでしょうか。どこまで福島県民をなめたら気がすむのでしょうか。
 その一方で、原発をあくまでも再稼働し、外国に輸出までしようとしています。「人の命よりもカネ」、あれだけの事故を引き起こしても、結局は金儲(もう)けしか頭にない、これが今の政府や大企業の経営者たちの本音、本性です。「ミスター100_シーベルト」山下福島県立医大副学長の下、「放射線医療特区」として200万福島県民、36万人の子どもたちを人体実験材料にしようというのはその最たるものです。
 人間の尊厳を奪い、自然を根こそぎ破壊する原発は新自由主義そのものです。都市と分断して地方を切り捨てる。正規職と分断して非正規労働者を大量に被曝させ使い捨てにする。この原発と闘うことは新自由主義と闘うことです。 
 労働者と農民・漁民、市民がひとつになり、福島と全国の怒りを一つにして、東電と政府の責任を追及し抜くこと、これこそが原発をとめる力です。この「人よりもカネ」の新自由主義の「復興」など、もうごめんです。ビジネスチャンスではなく、この腐りきった世の中を、すべての人々の団結でひっくり返すチャンスにしなければなりません。
 3・11郡山開成山球場集会とデモにフクシマの怒り、全国の反原発の怒りを総結集して、野田政権の原発再稼働を絶対に阻止しましょう! 全国、全世界からすべての原発をなくしていく闘いを福島の地からまきおこしていきましょう!
 2012年1月19日
 NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)フクシマ
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 3・11福島県民集会

 3月11日(日)12時半開場、午後1時開始
 郡山市開成山球場(郡山市開成1―5―12)
 主催/福島県民集会実行委員会

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週刊『前進』(2521号1面3)(2012/01/30 )

前進速報版から 前進速報版から

国会開会日、「共謀罪」阻止・原発廃止を訴え▼市東さん耕作権裁判、署名偽造に追いつめられるNAA▼伯備線事故6周年で集会

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週刊『前進』(2521号1面4)(2012/01/30 )

2・11全国一斉!さようなら原発1000万人アクション

〈東京〉
 2月11日(土)午後1時オープニングコンサート
        午後1時半開会、2時半デモ
 代々木公園B地区、イベント広場&ケヤキ並木
 主催/さようなら原発1000万人アクション実行委

 
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 国鉄分割・民営化反対! 1047名解雇撤回!
 外注化阻止・非正規職撤廃、偽装請負・雇い止めを許すな!
 国鉄分割・民営化で不当解雇から25年 2・15労働者集会
 2月15日(水)午後6時半 すみだ産業会館(墨田区江東橋3−9−10丸井共同開発ビル8階/JR錦糸町駅南口すぐ)
 呼びかけ/国鉄闘争全国運動
 

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週刊『前進』(2521号2面1)(2012/01/30 )

 4月検修・全駅外注化阻止を

 「国鉄改革25年」=JR大再編と対決するかつてない決戦へ

 非正規職撤廃へ総反撃に立とう

 革共同国鉄委員会

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 2・2最高裁闘争

 最高裁判所 第1小法廷
 2月2日(木)午後1時30分から
 ※傍聴券配布のため12時30分に最高裁南門前に集合(東京メトロ「永田町」下車)
 ※裁判終了後、社会文化会館で報告集会

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週刊『前進』(2521号3面2)(2012/01/30 )

 市東さん耕作権裁判 署名偽造を徹底追及

 “NAAは全記録提出せよ”

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 三里塚裁判傍聴を!
 ◎第3誘導路許可取消裁判
 2月7日(火)午前10時30分 千葉地裁

 ◎市東さん行政訴訟・農地法裁判
 2月20日(月)午前10時30分 千葉地裁 (傍聴券抽選のため1時間前に集合) 

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週刊『前進』(2521号4面2)(2012/01/30 )

 さようなら原発1000万人アクション

 2・11代々木公園に結集を

 稼働原発は残りわずか3基に!

 2月11日、東京・代々木公園で開催される「全国一斉!さようなら原発1000万人アクションin東京」(実行委員会主催)に大結集しよう。
 野田政権が狙う原発再稼働をめぐって闘いは2〜3月にかけていよいよ正念場を迎える。2・11はこの攻防のど真ん中で野田政権への怒りの大反撃をたたきつけ、3・11福島県民集会に向かって突破口を切り開く重大な決戦だ。同日、広島でのNAZENヒロシマ結成集会を始め全国各地で一斉行動も行われる。3・11から1周年の福島県民集会に向かって、原発再稼働阻止の巨大なうねりをつくり出そう。
 25日に柏崎刈羽原発5号機、27日に島根原発2号機が定期点検に入り、稼働中の原発はわずか3基となった。再稼働ができなければ4月までに全原発が停止する。昨年3・11以来、絶えることなく高揚してきた反原発の闘いによって野田政権と日帝ブルジョアジーは完全に追い詰められている。福島を先頭とする労働者民衆の怒りと行動が支配階級を根底から揺るがしている。
 こうした中で野田政権は、4月に全基停止となる前になんとか1基でも再稼働に持ち込もうとあがきにあがき、なりふりかまわぬ強硬手段に訴えている。

 賛成派だけで耐性「妥当」決定

 18日、原子力安全・保安院は大飯原発3、4号機のストレステスト1次評価について「妥当で安全性が確認できた」と発表したが、意見聴取会では不当にも一般傍聴者の入場を禁止し、警官隊を配備して抗議する人びとを暴力的に排除した上、約3時間遅れで強行するという暴挙を働いた。
 しかもストレステストのデタラメさを批判してきた井野博満さん(東大名誉教授、NAZEN呼びかけ人)ら2人の委員がこの措置に抗議して欠席する中で、三菱重工などの原子力関連企業から研究費を受け取っている東大教授・岡本孝司らのような賛成派委員だけで強行したのだ。こんな連中に再稼働を決定する資格はどこにもない!
 また再稼働が有力視されている伊方3号機(MOX燃料を使ったプルサーマル発電炉)をめぐっては、地元自治体を動員し、自衛隊を出動させた「広域避難訓練」が2月中旬に行われようとしている。完全に核戦争を想定した軍事演習そのものだ。まさに原発は「地上に置かれた原爆」以外の何物でもない。大事故を前提とし、住民が逃げ回るような大惨事を想定して「避難訓練」をやること自体が言語道断であり、絶対に許されない。地元の闘いと一体で、2・11集会・デモの高揚をかちとり、再稼働を絶対に阻止しよう。

 国・東電の責任徹底追及しよう

 原発再稼働に向けた政府の策動はますます巨大な怒りを爆発さている。1月14〜15日に横浜で行われた脱原発世界会議に世界30カ国1万1500人が結集し、野田政権に大反撃をたたきつけた。経産省前では福島の女性たちを先頭に怒りの座り込み行動が続き、経産省はこれに耐えかねて、座り込みテントへの「退去命令」を出した。原発再稼働に向けて反動的正体をむき出しにする野田政権に対し、闘いは一歩も引かず継続されている。
 野田の再稼働攻撃は内部被曝の恐るべき健康被害を押し隠し、原発事故と放射能被害の責任をとことん居直ることと完全に一体だ。しかも山下俊一らの「医療特区」構想は、「福島県民200万人を被験者(モルモットだ!)にして、科学界に記録を打ち立てる」(11年8・19付独シュピーゲル誌のインタビューでの山下発言)ものであり、被災者を製薬、医療機器、保険など医療資本の金もうけの材料にしようというのだ。福島を先頭に怒りは爆発している。子どもたちの命を守り、国と東電の責任を徹底追及する声が野田政権を直撃している。
 再稼働阻止をかけた2〜3月の闘いは、まさに現下における階級攻防の最大の焦点であり、被災地の仲間とともに野田政権の「復興特区」攻撃を打ち破る闘いだ。野田と日本経団連が「復興」と称してやろうとしていることは、原発を再稼働し、住民を高濃度の放射能下で被曝させ、農民・漁民からは仕事と生活の糧を奪い、被災地の労働者を低賃金・無権利状態でとことん搾取しようという、まさに災害に乗じた新自由主義攻撃「ショック・ドクトリン」そのものだ。これに対する反撃の核心は、福島を先頭とする被災地の怒りと固く連帯し、原発再稼働を断固阻止することだ。
 2・11代々木から3・11郡山へ攻め上る闘いは、12春闘に向けて連合ダラ幹の制動を打ち破り、青年部を先頭に階級的労働運動の拠点を建設し組織を拡大する闘いと完全に一体だ。動労千葉の外注化阻止闘争を先頭に全国の職場で職場闘争を闘い、3・11福島県民集会への取り組みを呼びかけ、組合賛同をかちとり結集しよう。2・11反原発大集会・デモの高揚をその突破口としよう。
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 全国各地で2・11〜12行動

 3・11から11カ月を迎える2月11日(土)〜12日(日)、全国各地で反原発のさまざまな取り組みが予定されています。各地の行動予定を紹介します。(編集局)
■北海道 2月12日午後1時半〜福島からの報告を聞く会/札幌エルプラザ/主催・2・12集会実行委員会
■栃木 2月11日・原発なくそう宇都宮パレード/午後3時〜集会、3時半〜デモ/まちかど広場(東武宇都宮駅前)/主催・実行委員会
■埼玉 2月12日午後1時〜広瀬隆さん講演会/埼玉会館小ホール(JR浦和駅西口徒歩5分)/主催・埼玉反原発アクション
■千葉 2月12日午後2時〜原発なくせ!千葉の水を守ろう!2・12ティーチ・インちば/ホテルプラザ菜の花3階(千葉県庁前)/主催・原発なくせ!ちばアクション
■静岡 2月11日・浜岡廃炉☆原発全廃フクシマと共に怒るSIZUOKAアピール/午前10時半〜リレートーク、11時40分〜デモ/静岡市葵区青葉公園/主催・すべての原発いますぐなくそう!全国会議・静岡(準)
■島根 2月12日午後1時半〜オープニングイベント、2時10分〜今中哲二講演会・各地からのあいさつ、3時半パレード/水・大地・海・空・食・こどもを守ろう!さよなら島根原発大集会/松江市総合体育館大体育室/主催・さよなら島根原発大集会実行委員会

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週刊『前進』(2521号4面3)(2012/01/30 )

 2・11広島 NAZEN結成集会へ

 福島と結び闘おう

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 フクシマとヒロシマを結び反原発の大運動を すべての原発いますぐなくそう!全国会議

 NAZENヒロシマ2・11結成集会

 2月11日(土)午後1時 開場12時半
 広島平和記念資料館(原爆資料館)地下1階会議室1
  福島からのアピール 清野和彦さん(福島県教組元委員長)
  3時半からデモ(本通り→金座街→原爆ドーム)
  主催 すべての原発いますぐなくそう!全国会議ヒロシマ準備会

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週刊『前進』(2521号5面1)(2012/01/30 )

 労組破壊に突進する橋下打倒を

 破綻した新自由主義の絶望的凶暴化 八尾北・西郡決戦で反撃しよう

 昨年11月の大阪府・市の首長選で知事から市長に転じた橋下は、大恐慌―3・11情勢のもとで危機を深め新自由主義を絶望的に推進する日帝ブルジョアジーの先兵として道州制、民営化・労組破壊の凶暴な攻撃に突っ込んでいる。大阪市労連幹部の屈服に怒り闘う市職労働者とともに、公務員労働運動の復権をかけて橋下打倒へ決起しよう。その最大の戦場は診療所廃院・住宅追い出し―更地化・廃村攻撃と闘う八尾北・西郡だ。2・3集会をかちとり、3月決戦へ立とう。
(写真 八尾北労組、西郡支部、守る会の団結旗開き。3家族を住宅から追い出す強制執行攻撃への総決起を誓った【1月14日 八尾市】)

 首切り・民営化攻撃を加速

 ユース部長選で本部不信任拡大

 1月24日開票の大阪市職ユース部長選挙で「橋下打倒! 労組破壊攻撃許すな! ストライキで闘おう!」と訴える候補に199票が投じられた。本部派はかろうじて1000票を確保したが、白票・無効票・持ち帰り票などの本部不信任票は300票近くにおよんだ。
 年末年始、橋下の言動や大阪市労連委員長の腰を折り曲げての謝罪などが全国に報じられるなかで、大阪市の本庁・区役所・保育所・建設・環境・港湾などさまざまな職場から青年労働者たちの意気軒高とした戦闘意志が寄せられたのだ。
 青年労働者だけではない。本庁でも出先でも、労組交流センター自治体労働者部会ビラの受け取りや反応が一変している。
 「組合本部の屈服にはガマンできない。怒鳴り込んでやりたい」「がんばってくれ。君らの時代が来たな」「チクリやひっかけ処分に気をつけてがんばってくれ」
 1千を超える大阪市の職場には、いまだ団結や職場支配権が息づき根づいている。網の目のように張りめぐらされた組合員の団結、そのアリ地獄に橋下を引きずり込んで完膚なきまでにたたきのめしてやる。
 新自由主義は、国家独占資本主義政策下の制度・体制から思考・発想まで、既成のすべてを破壊する点に最大の特徴がある。国独資は一定の建設性をもっていたが、新自由主義には破壊性しかない。だから自己矛盾に満ち、いつも場当たりでしかない。何か整合性をもった経済・社会を生み出すわけではない。ひたすら社会矛盾・階級矛盾を激化させ、帝国主義の体制的危機を加速させ、革命的情勢を促進するものでしかない。
 橋下は凶暴性においても破綻性においても、新自由主義の先兵そのものだ。大阪市のヒト・モノ・カネを独占資本が跡形なくぶんどるために、あらゆるものを破壊しながら自らも奈落の底に転落していく。民営化・首切りがただひとつの「政策」だ。「行政」の仮面すらかなぐり捨てたむきだしの資本家独裁に破滅的に突進している。

 整合性も勝算もない方針が噴出

 橋下の首切り・民営化・労組破壊のポイントは次の4点だ。
 @府市統合による水道、大学、病院、港湾の新自由主義的統合と民営化。
 A区役所を新自由主義の司令塔として学校、幼稚園・保育所、福祉・生活保護、住宅・公園・街路整備などに新自由主義を貫く。区役所の再編と一体でゴミ焼却・下水・工営所などを広域連合化・一部事務組合化する。
 B地下鉄・バス・ゴミ収集などの事業丸ごとの完全民営化。
 Cこれら全体を、首切り自由・賃下げ自由の労務支配、労組破壊によって貫くこと。団結破壊・労組破壊のためにも首切り・民営化に突進しようとしているのだ。
 だがこれらは、何の整合性もない破綻的・破滅的なものでしかない。
 12月19日に市長に就任した橋下は、23〜25日には大阪市戦略会議で25部局のヒアリングや指示を行い、27日には大阪府市統合本部を発足させ、地下鉄・バス・水道などの経営形態変更を打ち出した。28日には大阪市改革プロジェクトチームを発足させ、施政方針演説で「公務員労組をのさばらせると国はギリシャのように破綻する」と危機感をあらわにした。
 1月4日の年頭会見では「労組適正化」を打ち出し、市労連委員長を最敬礼で謝罪させたあげく握手も拒否した。マスコミはこれを「公開処刑」と報じた。13日には区長会議を開催して公募区長に教育・福祉などの破壊を競わせる方針を打ち出し、「今日は革命記念日」などと発言した。
 この間、堺屋太一、上山信一、前横浜市長・中田宏、前杉並区長・山田宏などの反動分子を次々と顧問などに引っ張り込んでいる。また、前市長の平松派幹部を追放せずに現業首切りの責任者に据えたり、平松時代の総務部長や建設局長を副市長に据えたりしている。
 部落解放教育の大拠点であった二つの地区で教育特区をめざして小中一貫学校を創設する、全国最大の寄せ場と最多の生活保護者を抱える西成区を「子育て特区」にして自ら指揮する、現業職員全員を再試験にさらすなど、まさに「更地化」攻撃そのものだ。これらがたいへんな「スピード感」をもって遂行されていると喧伝(けんでん)されている。
 しかし現実は、1981年末からの国鉄分割・民営化攻撃以来30年、2004年末からの大阪市ヤミカラ攻撃以来7年、やりたくてもやりきれなかったブルジョアジーの自治体攻撃の課題・野望がぎゅうぎゅう詰めのてんこ盛りだ。関西財界は関市政にも平松市政にもブレーンを送り込み直轄支配をたくらんだが、結局は論点整理程度のことしかできていない。
 だから、あれもこれもと焦りといらだちに満ちた「方針」が、何の整合性も勝算もないまま次々と噴出してくる。これは四半世紀におよぶ国鉄闘争の勝利性の証だ。橋下の「スピード感」とは、支配階級の破綻と破滅の急加速であり、革命情勢の急接近以外の何ものでもない。

 橋下にひれ伏す労組執行部

 関西労組交流センター自治体労働者部会、教育労働者部会が、府市ダブル選に向けて徹底的に訴え実践してきた核心は、支配階級本流が道州制・公務員360万人首切り・総非正規職化の攻撃を全面化し階級決戦に打って出てきており、労働組合運動をめぐる攻防において階級的団結と反撃をつくり出すことだ。ここに党派闘争の環があった。あらゆる党派・勢力は、この2点を見据えず「反独裁・反ハシズム」を唱えたあげく平松支持に走り、平松ともども潰走(かいそう)した。
 そして橋下の言動を新自由主義の破綻の表現としてとらえることができずに、ゴジラ化してすくみ上がっている。市職労・市従労組の幹部たちは現場労働者に「民意に敵意をもって臨まない」だの「肉を切らせても骨は切らせない」だの、さらには「役選ビラに『橋下』と書かないでくれ」などと言い、橋下への怒り、橋下と闘わず土下座する体制内労組幹部への怒りを必死に抑えつけようとしている。
 自治労本部の橋下に対する唯一の方針は「独裁的な手法を許すことなく、関係労働組合との意見交換・協議を求めていく必要があります」(1月26、27日の自治労中央委・当面の闘争方針)というものだ。こんな組合執行部のもとでは、もはや現場労働者は生きていくことさえできない。
 橋下は現場労働者の反撃を死ぬほど恐れ、労働組合をたたきつぶし、これまでの組合との関係を無にして職場支配権を根絶やしにしようとしている。市のある部局は、2011年度の懸案事項として、「労使小委員会の事前協議了解がないと工事の発注すらできない。……市政改革を推進するうえで担当窓口の組合折衝の整理が必要だ」と悲鳴を上げている。
 つまり、国鉄分割・民営化から四半世紀を経てなお、大阪市のど真ん中で現場労働者が職場を支配しているのだ。絶対反対派が意気軒高と屹立(きつりつ)し、現場に渦巻く怒りと結びついて闘うならば、腐りきった組合執行部を打倒して、闘う団結を取り戻し階級性をよみがえらせることのできる決定的な好機が到来しているのだ。
(写真 90度に腰を折り橋下にひれ伏し組合員の怒りを買った市労連の中村委員長【1月4日 大阪市役所】)

 2・3集会の成功かちとれ

 昨年来、2・3反橋下大阪行動と2・26青年労働者集会−デモの計画が呼びかけられ、自治体・教労を先頭に道州制、新自由主義と全面的に激突する戦意に燃えて2012年を迎えた。
 マル青労同第8回大会の勝利を徹底議論し、全地区・全産別・全細胞で自らの血肉とし、11月集会の核心的総括である階級的労働運動の拠点をつくりだす闘いの年だ。「党と労働運動の一体的建設」を革命の戦略的準備としてやりぬく必勝戦略を全面的に発動する。さらに橋下と激突し勝利する決定的な方針を打ち立てた。それが3月八尾北・西郡決戦方針だ。
 12月1日の3家族への最高裁の上告棄却決定を受けて八尾市は、12月21日に新たに11家族を住宅から追い出す議案を強行採決し、1月21日には3家族に「30日以内に住宅を明け渡せ」との通告書を送りつけてきた。
 絶対反対の闘いで橋下の正体を労働者階級の前に暴き、対決構造を攻勢的につくりだし、階級的総反撃の先頭を切り開く決定的闘いをたたきつけなくてはならない。国鉄分割・民営化の時に動労千葉がやった闘いを、八尾北・西郡決戦として橋下にたたきつけてやるのだ。動労千葉の闘いがあって初めて、分割・民営化が首切りであり国家的不当労働行為であることが満天下に突き出された。国労20万がタコツボに逃げ込んでいるだけではけっして真相は暴き出されなかった。橋下反革命の道州制、新自由主義は、何の展望もない破綻的な攻撃だ。これを決定的に突き出すのが八尾北・西郡決戦だ。
 この対決構造をストレートに職場に還流させ、橋下の全員解雇攻撃と対決する職場闘争をぶちぬき、そこからまた八尾北・西郡決戦に決起していく。凶悪で破滅的な、しかし階級的団結の前にはきわめて脆弱(ぜいじゃく)な、橋下−道州制、新自由主義の正体を暴き出し、より広大で強大な反撃を組織していく決戦として八尾北・西郡決戦を闘おう。国鉄、被災地、大阪−八尾北・西郡で、新自由主義の特区化・更地化攻撃を迎え撃ち、革命情勢を一挙に切り開こう。
 2月3日、関西労組交流センター・八尾北医療センター労組・部落解放同盟全国連西郡支部の共催で、「道州制粉砕・橋下打倒!2・3集会」が開催される。大成功させよう。
 この激突の中でこそ、党と労働組合拠点の一体的建設に勝利して、11月集会の壁を突き破り、革命の戦略的準備を劇的に推し進めていく。そのためには、〈中央と細胞〉という革命党の基本的骨格を同時一体に、相互獲得的に、豊かにつくりだしていかなければならない。橋下打倒の闘いの中でこの党建設に突き進み、2012年の闘いを先頭で切り開く職場細胞・地区党・産別委員会をつくりだしていく。
 (川上憲一)
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八尾北・西郡決戦勝利! 更地化・強制執行粉砕!労働組合破壊を許さないぞ!

 道州制粉砕・橋下打倒!2・3集会

 2月3日(金)午後7時開会
 エルおおさか南ホール(地下鉄・京阪「天満橋」駅下車。西へ500b)
 主催 関西労働組合交流センター
    八尾北医療センター労働組合
    部落解放同盟全国連西郡支部

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週刊『前進』(2521号6面2)(2012/01/30 )

 星野同志奪還・再審勝利! 2・5徳島へ大結集しよう

 怒りのデモで刑務所包囲を

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 ●徳島刑務所包囲闘争
 2月5日(日)正午・徳島駅集合/午後2時・徳島市入田支所前集合(徳島市入田町春日121の1)/午後2時半・刑務所包囲デモ
 【主催】全国労働組合交流センター/星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議

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