ZENSHIN 2010/11/08(No2463 p06)

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週刊『前進』(2463号1面2)(2010/11/08 )

 おことわり

 11・7全国労働者集会の報道のため、報道特別号として発行を遅らせました。

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週刊『前進』(2463号1面1)(2010/11/08 )

 新自由主義=大失業・戦争と闘い 大恐慌深める資本主義にトドメを

 1047名解雇撤回・外注化阻止へ 国鉄闘争全国運動の大発展を誓う

 11・7全国労働者集会 5900人の固い国際的団結

 労働者農民の怒りの決起で 横浜APEC粉砕を

(写真 11月7日、5900人が日比谷野外音楽堂に結集し、「国鉄1047名解雇撤回へ新たな全国運動を広げよう」と闘争宣言を発した)

 11・7全国労働者総決起集会が日比谷野外音楽堂で開かれ5900人が会場を埋めつくした。4・9政治和解の大反革命を打ち破り、国鉄1047名解雇撤回に向けた新たな闘争宣言を発した。また、大失業・戦争と闘う全世界の闘う労組代表も続々と結集し国際連帯の一大労働者大会となった。集会のハイライトは全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の激烈なストライキの報告と、動労千葉の検修外注化阻止決戦突入アピールだ。”新自由主義攻撃を打ち破り、階級的労働運動をよみがえらせていく道筋がここにある!”と誰もが確信した。この日の闘いは、前日6日の田母神(たもがみ)らの右翼ファシスト集会・デモをぶっ飛ばす国際反戦闘争としても圧倒的に打ち抜かれた。この勢いをそのままに、G20粉砕闘争に決起する韓国民主労総と固く連帯して、11・13〜14横浜APEC粉砕闘争に全国から総結集しよう。(次号続報)

 各界から熱い連帯あいさつ

  集会の司会は動労水戸の根本透さん、ちば合同労組の五日市麻美さんがつとめた。
 開会あいさつに立った全国金属機械労働組合港合同の中村吉政副委員長(写真)の呼びかけで、11月集会の先頭に立って尽力してきた中野洋動労千葉前委員長をしのんで黙祷(もくとう)が行われた。中村副委員長は「4者4団体は4・9和解に調印し闘争を終結しましたが、私たちは”国鉄闘争の火を消すな”をスローガンに6・13大集会を開き、新たな国鉄闘争を開始しました。いまJRには非正規労働がはびこっています。”非正規労働を許すな!”の声をあげJR資本を追い詰めよう。本集会参加者の強い意志として国労闘争団、動労千葉争議団、国鉄臨職・和田弘子さんの解雇撤回まで闘い抜くことを確認しましょう」と訴えた。
 続いて、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長、9月に7選を果たした元全軍労牧港支部青年部の宮城盛光北中城村議、とめよう戦争への道!百万人署名運動の西川重則事務局長が熱い連帯あいさつを行った。萩原さんは「成田をハブ空港の位置から引きずり下ろした。三里塚は大局的にみて勝利の展望を手にする所まで来た。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は日本農業を壊滅させるとともに、労働者に対する攻撃でもある」と訴えた。北原鉱治事務局長、市東孝雄さんら多数の反対同盟員がともに登壇し「労農連帯・農地死守」「TPP絶対反対」のノボリをひるがえした。

(写真 三里塚から萩原進さんが発言)

 圧倒的な海外代表団の発言

(写真 韓国・民主労総ソウル本部の代表団42人が登壇。ノミョンウ首席副本部長は「日韓の労働者が力を合わせて派遣法を撤廃しよう」と訴えた)

(写真 米独の代表団。発言するILWUのデルポソさん。後列左からレーテデモクラシーのカイテンさん、TWSCのゼルツァーさん、同右から1人目がUTLAのガネルさん)

 続いて海外代表団が続々とアピールに立った。
 民主労総ソウル本部からは42人もの大代表団が来日した。ノミョンウ首席副本部長は、イミョンバク政権が進める派遣法改悪―派遣業種拡大を暴露し「日本と韓国の労働者が力を合わせ派遣法撤廃、生存権と労働基本権確保の闘いを展開しよう」と訴えた。全国拘束手配解雇労働者現状回復闘争委員会(全解闘)のキムウニョン委員長のメッセージを全解闘の仲間が代読した。
 ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル34のホアン・デルポソさんは「ほとんどの労組幹部はオバマ民主党が大恐慌をのりきれると言い続けているが、恐慌が政治家の手で解決できるわけがない。恐慌に対する唯一の回答は、労働者が職場生産点で自らの力で組織をつくることだ」と語り、UTLA(ロサンゼルス統一教組)中央委員であるイングリッド・ガネルさんは「今夏に日本の仲間と交流して痛感したことは、公教育や教師に対する攻撃はまったく同じだということです。私たちは共に闘えます」と強い連帯の意を表明した。
 ドイツ・レーテデモクラシーのための委員会(KRD)のアウグスト・カイテンさんは「世界恐慌は、新たな戦争の道を開くとともに、全世界で労働者の闘いを呼び起こしている。プロレタリア世界革命の時代がついに来た」と喝破した。
 体調不良で来日がならなかったブラジル・コンルータス(全国闘争同盟)の代表、無期懲役と闘い抜いている星野文昭さんらのメッセージが紹介された。さらに滞日外国人労働者の大部隊が登壇し、広い野音の演壇を埋めつくした。クルドやビルマを始め多くの労働者が日帝・入管当局への怒り、国際連帯、自由を求める叫びをあげた。
 呼びかけ労組から関生支部の高英男副委員長、動労千葉の田中康宏委員長が集会の基調となるアピールを行った(発言要旨6面)。
 高副委員長は4カ月を超える激烈なストライキの経過を報告し「今回のストは、たとえ少数であっても切実な要求を掲げれば多くの仲間を結集できることを証明した。この闘いを全地域・全産別で取り組める普遍的闘いとして拡大することが、日本の労働運動の再生を可能にする」と確信に満ちて報告した。動労千葉の田中委員長は、国鉄全国運動を呼びかけた経過を報告するとともに「この運動の中に労働者と労働運動の未来がかかっていることを確信して闘い続ける」と意気高く述べ、本格的激突に入った検修全面外注化阻止闘争について「この秋から来春にかけて動労千葉はストライキを構えて闘いに立ち上がる」と高らかに闘争突入を宣言した。
 2労組の提起に、全参加者が職場実践への決意を新たにした。

 全国運動呼びかけ人が訴え

(写真 国鉄闘争全国運動の呼びかけ人。左から金元重さん、宇都宮理さん、伊藤晃さん【発言】、大野義文さん、手嶋浩一さん、山崎吉男さん)

  国鉄闘争全国運動の呼びかけ人の中から、日本近代史研究者の伊藤晃さん、韓国労働運動史研究者の金元重さん、愛媛県職労の宇都宮理委員長、元安芸労働基準監督署長の大野義文さん、元国労九州本部書記長の手嶋浩一さん、鉄建公団訴訟・鉄道運輸機構訴訟代理人に加わった福岡弁護士会・山崎吉男弁護士がアピールを行った。それぞれに国鉄全国運動にかけたあふれるような熱い思いを語った。
 国鉄1047名闘争当該の動労千葉争議団と4人の国労闘争団員が登壇すると、ひときわ大きな拍手が上がった。
 動労千葉争議団の中村仁さんは「非正規職の労働者たちも団結して頑張っている。この闘いに学び、物販を通して全国の人とつながって、社会を変える闘いの先頭に立ちます」と元気に発言。国労旭川闘争団の成田昭雄さんは「全国どこに行っても格差・貧困への青年の怒りで満ちている。解雇撤回を貫くとともに、リストラ・地方破壊・生活破壊の新自由主義と体を張って闘う」と断言した。国労小倉闘争団の羽廣憲さんは「JR貨物は”第2のJAL”と言われています。民営化は完全に破産しています。国鉄全国運動を前進させJR体制を打倒する時だ」と力強く叫んだ。

(写真 動労千葉争議団3人と国労闘争団4人が登壇。動労千葉の中村仁さんは「非正規職と連帯し社会を変える闘いの先頭に立つ」と訴えた)

 青年労働者と学生から決意

 全逓、教労、自治体、医療、合同労組、動労千葉を支援する会、法大文化連盟が決意表明。閉会あいさつを関生支部の福嶋聡さんが行い、ス労自主の中村和憲副委員長が行動提起をした。港合同昌一金属支部の大塚亮執行委員と中崎典和委員長の音頭でインターナショナル斉唱、団結ガンバローを行い参加者はデモに出た。「解雇撤回」「非正規職・派遣法撤廃」の声が都心に響き渡った。
 警察権力はデモ終盤に1人の労働者をデッチあげ逮捕した。怒りの反撃で即時奪還しよう。

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週刊『前進』(2463号6面1)(2010/11/08 )

 新自由主義=大失業・戦争と闘い 大恐慌深める資本主義にトドメを

 1047名解雇撤回・外注化阻止へ 国鉄闘争全国運動の大発展を誓う

 階級的労働運動を牽引する 動労千葉と関生のアピール

(写真 3労組を先頭に「解雇撤回、非正規職・派遣法撤廃、戦争・民営化反対」の声を響かせ銀座デモに出発【内幸町交差点】)

 11・7全国労働者集会で行われた動労千葉の田中康宏委員長と連帯労組関西生コン支部の高英男副委員長の基調的アピールを紹介します。(要旨。見出しは編集局。その他の発言は次号)

 ストを構え外注化阻止する 国鉄千葉動力車労働組合委員長 田中康宏さん

 国鉄闘争の火を消してはならない。私たちはこの6月、1047名解雇撤回への新たな全国運動をスタートさせました。
 4月9日の政府「解決案」に屈服し、国労や全動労は、不当解雇や国家的不当労働行為を不問に付して和解金を受け取りました。政府は勝ち誇っていますが、われわれはこんなことのために24年間闘ってきたのではありません。分割・民営化の過程で20万人の国鉄労働者が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれたことをわれわれは絶対に忘れない。そして全国の仲間に呼びかけ、職場・地域から労働運動再生に向けた新たな闘いに立ち上がることを決意しました。
 国鉄分割・民営化は、戦後最大の労働運動解体攻撃でした。最強の労働組合を誇っていた国鉄労働運動が雪崩をうって屈服し、総評・社会党は解散に追いこまれ、社会的な力関係は深刻な転換を強いられました。そして以降今日までに1千万人を超える労働者が非正規職、ワーキングプアに突き落とされたのです。
 動労千葉は、1985年、86年、90年と首をかけて3波のストに立ち上がりました。この闘いで40人の仲間が解雇され、100人以上が配転、2度にわたって5千万円もの損害賠償請求訴訟が起こされました。
 しかしわれわれはこの闘いで大きな勝利を手にしました。この闘いが24年間におよぶ1047名の解雇撤回闘争を生み出したのです。それは、新自由主義に対する決定的な対抗力となり、全国の労働者の結集軸となる画期的な闘いでした。
 恐慌が世界をのみ込んで進行しています。菅政権は「公務員制度改革」と称し、教育・医療など公共サービス部門のすべてを民営化し、数百万人の労働者を解雇して非正規職に突き落とそうとしています。それは国鉄分割・民営化を十倍するような究極の民営化・労組破壊攻撃です。
 「尖閣諸島(釣魚台)」問題では、洪水のように排外主義・国家主義があおられています。資源・市場・勢力圏確保のための争闘戦が領土をめぐる衝突に発展しはじめ、それが改憲と軍事大国化、安保と沖縄基地強化への衝動となって噴き出そうとしています。
 本来、労働者に国境は存在しない。領土問題で戦争をあおる菅政権、大失業と戦争以外に危機を打開できなくなった資本主義体制を打倒するために、闘う労働組合が歴史の最前線に登場する時代が到来しています。
 世界中でストライキやデモの嵐です。今何よりも求められているのは、変質と屈服を深める既成の労組幹部の支配に抗し、現場から闘いをつくりあげることです。労働者の団結した闘いこそが歴史をつくり、社会を変革する力です。
 動労千葉も新たな闘いに立ち上がります。われわれは外注化阻止の闘いの渦中にあります。鉄道業務を数百の子会社・孫会社にバラバラにし、労働者ごと丸投げ外注化する攻撃です。雇用と安全が根本から解体されようとしています。
 「外注革命」と称して進められた外注化攻撃は、民営化と一体をなす新自由主義政策の核心的攻撃です。千葉のわれわれの職場ではこの10年、外注化を完全に止め続ける大きな成果をかちとりました。昨年10月、そこに出されてきたのが、文字通り職場丸ごとの外注化攻撃でした。われわれは昨年秋から今年春にかけて5波のストライキを闘い抜き、今度は千葉だけでなくJR東日本全体の外注化をストップさせました。
 闘いは再び決戦のときを迎えています。われわれは今秋から来春に向けストを構えています。外注化阻止闘争は解雇撤回闘争と一体の闘いです。民営化・外注化攻撃との闘いなくして「労働運動の再生」は空語です。われわれは、労働者と労働運動の未来をかけて全力で闘いぬく決意です。
 連帯労組関西地区生コン支部の仲間は、4カ月におよぶストライキで巨大ゼネコンの支配をくい破りました。この歴史的な勝利と国鉄闘争を先頭に、大恐慌情勢を打ち破る新たな労働運動をつくりあげる決意です。
 怒りの声は社会の隅々に満ち、無数の労働者が変革を求めています。
 今日の集会を新たな出発点として、来年は本日を倍する仲間たちの結集を実現しましょう。

 5カ月に及ぶストは勝利へ 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部副委員長 高英男さん

 関生支部は5カ月におよぶストライキを現在も継続しています。7月2日から始まったストライキの大きな目的であった生コン価格の値上げに頑強に抵抗していた竹中工務店や大林組が、9月下旬に同意しました。これにより大阪の広域協同組合が扱うすべての物件の値上げが確保できた。
 ではなぜストライキが継続しているのか。天下に名だたる大手のゼネコンでも、約束を守りません。値上げを文書で同意しながら支払いの段階では値切ってくることを過去からくり返しています。したがって支払いを確認するまでストライキ態勢を維持することで決着をさせたい。
 闘いは大きな山場はもう越えました。11月17日に9回目の3労組の集団交渉が予定されています。ここで、値上げや本来われわれが掲げている賃上げなどの要求が通れば、闘いは収束に向かう。
 なぜ今回、ここまでのストライキを闘わざるをえなかったのか。世間では百年に一度の経済危機と騒がれていますが、建設産業でも不況のあおりで出荷が激減しています。日本は資本主義社会ですから、仕事がなくなればお互いに価格を下げて仕事を取り合い、価格が下落していきます。
 もともと生コン産業というのは90%以上が中小零細企業が結集しています。このままの状態でいけば間違いなく100社以上の企業が倒産する。「座して死を待つのか、立って闘うのか」を合言葉に、6月の27日に経営側が1000名、労働側が1200名以上、合わせて2200余名が集まって業界危機突破の決起集会を開いた。これは歴史的にいうと画期的な集会です。
 この集会で経営側も生コンの値上げができなければ出荷を拒否すると、ストライキに参加することを表明しました。生コンや原材料であるセメント輸送、現場で生コンを納入する圧送という全部合わせると約300社の企業に影響を及ぼすストライキを現在も継続しているわけです。
 生コン支部を中心とする今回の中心的な三つの労働組合の組織率は、300社の中では3割にも満たない。それでも300社に影響をおよぼす闘いができた。それがこのストライキの大きな特徴です。なぜできたのか? 簡単です。われわれが掲げる要求が建設生コン産業における労働者や経営者の要求と合致したからです。現場で切実な要求を掲げれば、労働組合や闘う者が少数であっても、多くの人間に共鳴を与えて多くの人間を闘いに結集できることを証明したと思います。
 今回のストライキで、いの一番に支援物資を送ってくれたのは動労千葉でした。そして関西では港合同がいち早くこのストライキに支援・共闘の表明をしてくれました。
 本日の集会はもともと、日本の労働運動に影響を与えた国鉄闘争をしっかりと支えていこう、その中で孤軍奮闘している動労千葉を、港合同や生コン支部が支えてともに闘おうというところから始まりました。
 現在、国鉄闘争が多くのところで終結という中で、動労千葉が闘いをやめずに闘うと6月に表明されました。この集会を呼びかけている3労組は、港合同が大阪の地域で金属を中心としたところで根を張って闘いを組織する、動労千葉が官公労を中心とする鉄道の中で闘いを継続しながら、闘いから逃げようとする労働者・労働組合に対して檄(げき)を飛ばす、関西地区生コン支部は建設生コン産業の中で、産業政策を掲げてしっかりと産業別運動をする、と。それぞれ特徴を持った労働組合がしっかりと闘いを継続する。
 今日この場でストライキの勝利報告はできませんでしたが、間違いなくこの11月、12月の間に勝利をもって闘いの終結宣言ができることをお誓いして、報告とします。

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週刊『前進』(2463号6面2)(2010/11/08 )

 熱気と感動! 国際連帯集会

 日韓米、世界の労働者が一つに

 11月6日、労働者国際連帯集会が千葉市民会館で開催され、400人が結集して大成功した。(詳報次号)
 民主労総ソウル本部の40人を超える代表団や、国際港湾倉庫労組(ILWU)、ロサンゼルス統一教組(UTLA)を始めとしたアメリカ、ドイツの労働者、在日・滞日外国人らが参加・発言して、日本の労働者・学生との交流を深めた。日本から田中動労千葉委員長らが発言し、国際連帯を強く打ち固めた。
 ソウル本部はチョンジェフン副本部長ら4人が登壇、イミョンバク政権と激しく闘い勝利したと報告した。アメリカはTWSC(運輸労働者連帯委員会)のスティーブ・ゼルツァーさんらが発言。ゼルツァーさんは、帝国主義の人種差別や戦争に反対する闘いの重要性を訴えた。ドイツはKRD(レーテデモクラシーのための委員会)の代表が発言した。
 またブラジルのコンルータスとフィリピン航空従業員労組から連帯のメッセージが寄せられた。肩を組み、インターナショナルを歌って(写真)、翌日の労働者集会の成功を誓い合った。

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週刊『前進』(2463号2面1)(2010/11/08 )

 大恐慌下で激化する戦争と大失業の攻撃

 危機の対外転嫁強めるオバマ

 11・13〜14APEC粉砕に立とう

 国際連帯と労農同盟の旗高く

 11月13、14日に迫った横浜APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議を、11・7労働者集会をかちとった力で全力で粉砕しよう。APECは、大恐慌下で米日帝やスターリン主義大国・中国の帝国主義間・大国間争闘戦の激化のもと、大失業と戦争の攻撃を促進するとんでもない強盗会議だ。陸と海と空に超厳戒態勢を敷いてAPECを防衛する帝国主義権力に対する怒りを爆発させ、全国から労働者・農民・学生人民の大結集でAPEC粉砕へ闘い抜こう。

 日帝財界の最先兵=菅政権

 世界金融大恐慌は、とどまることなく進行し、深化し、帝国主義の危機を激化させている。財政的カンフル剤による一時的「回復」は崩れ去り、2番底の恐怖が切迫してきている。米帝の危機は、雇用情勢でも、住宅不況でも、財政悪化でも、もはや手の施しようのないような危機的状況に陥っている。この中で、米中間選挙は、同じ大恐慌下で1930年代以来というオバマ民主党の歴史的大敗となり、議会がオバマの自由にならない情勢に突入した。
 米帝に残された道は、この危機の対外的転嫁にしかない。つまり通商戦争、為替戦争の強行であり、世界の市場と資源をめぐってすさまじい帝国主義的争闘戦を軍事力も含めて実行していくことである。大恐慌は大失業とともに戦争を生み出すという過程が、すでに音を立てて進行している。
 しかも米帝の行き詰まりは米帝だけの問題ではない。他の帝国主義諸国(大国諸国)もまったく同じ経済危機、政治危機、階級支配の危機に陥っている。ヨーロッパで、中国で労働者のスト決起が広がっている。
 こうした中で、帝国主義間・大国間争闘戦において、決定的に重大化してきている事態が、米中の激しい対峙・対決だ。人民元の元安をめぐる攻防として米中の死活をかけた争闘戦になっている。それは北朝鮮情勢の危機的展開と一体化して、完全に軍事的な関係に発展している。日中の釣魚台(ちょうぎょだい、尖閣諸島)をめぐる事態も、米中関係を軸に進展している。
 ロシア・メドベージェフ大統領の「北方領土」訪問も、大国間の争闘戦の場にロシアが引き出されてきたものであり、争闘戦激化の現れだ。
 米帝は、一方では日帝を円高地獄にたたき込み、日帝が米帝の対抗力として発展することを粉砕し、帝国主義として圧殺することをも想定している。大恐慌と、通商戦争、為替戦争は、帝国主義間・大国間の対立を、そうしたつぶし合いの局面にまで追い込んでいるのである。
 さらに、大恐慌と争闘戦の激化がもたらす日米同盟の矛盾の激化のもとで、沖縄辺野古新基地強行、沖縄闘争の解体攻撃が激化し、同時に対中国の排外主義・国家主義、戦争的軍事的対峙をテコとした北朝鮮侵略戦争攻撃が強まっている。
 こうした中で9月に改造内閣として登場した菅民主党・連合政権は、徹底的なブルジョアジー救済内閣であり、財界の企図するものを百パーセント実現しようとしている政権である。
 つまり、今日の日帝・菅政権は「最弱の環」として一挙に踏みつぶされる危機のもとで「内への階級戦争と外への侵略戦争」へと絶望的に突入するしかない。
 こうした情勢は、まさに「大恐慌をプロレタリア革命へ」を真っ向から掲げる勢力だけが、事態を切り開く力を持っていることを示している。

 農業破壊と三里塚圧殺狙う

 横浜APECの最大のテーマに、TPP(トランス・パシフィック・パートナーシップ=環太平洋戦略的経済連携協定)の問題が急浮上してきた。日帝・菅政権は資本家階級の意を体して、このTPPに参加を表明しようとしている。これは、労働者に対しては首切り・非正規化・賃下げの攻撃であり、農民に対しては壊滅的な農業切り捨てである。中でも農地を守って敢然と闘う三里塚闘争を抹殺する攻撃だ。労農同盟にかけて粉砕しよう。
 TPPはFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)に比べ、域内の関税を例外なく100%撤廃するものである。米帝は09年11月のオバマ東京講演を機にTPP加盟に向けて踏み出した。これは対中国対決をにらんで太平洋、東アジアを支配し、さらに日帝の東アジア共同体をつぶす狙いを込めた米帝のブロック化政策だ。
 日帝・資本家階級は、米国やオーストラリアがTPPの加盟交渉に参加しようとしている流れに取り残されると工業製品の輸出に壊滅的な打撃を受けるとして、必死の形相で菅政権にTPP参加を要求している。菅は10月1日の所信表明演説で「TPP交渉への参加を検討する」と言明した。
 11月1日、日本経団連、日本商工会議所、経済同友会の財界3団体が緊急集会を開き、「TPP交渉への早期参加を求める決議」を上げた。「参加を先送りすれば日本の事業環境は諸外国から大きく後れ、世界の成長と繁栄から取り残される」と危機感をもって叫び、「新成長戦略」の不可欠の一環としてTPP参加を要求した。
 政府・民主党自体がこの問題をめぐって分裂している。しかし、ここにしか日帝の生きる道はないとして、菅や前原外相、玄葉国家戦略相らが強力に推進している。
 前原は、10月19日の講演で「日本のGDP(国内総生産)の第1次産業(農林水産業)の割合は1・5%だ。1・5%を守るために98・5%のかなりの部分が犠牲になっている」と露骨に農業切り捨てを公言した。
 これが日帝・資本家階級の本音なのだ。つまり、日本の農業を高い関税で守っていたら、日本の自動車や電機製品が関税の壁に阻まれて輸出できなくなる、だから農業を切り捨てなければやっていけない、ということなのだ。「国際競争力」のために、労働者を低賃金で搾取するために、国内の農業をつぶし安い外国農産物を輸入しようというのだ。こんな攻撃をどうして許せるか。
 TPPは、「国際競争力強化」のもとで、一方では労働者に対しては日帝・資本家階級と一体化した菅政権による階級戦争を激化させ、大失業・非正規化、民営化、外注化、賃下げなどを強めるとともに、他方、農民に対しては、日本農業をまさに決定的に壊滅させようとする攻撃である。
 とりわけ、三里塚闘争と反対同盟農民を破壊・抹殺するための攻撃である。三里塚は45年にわたって日帝の国家暴力と闘い、国策の前に立ちふさがり、闘い抜いている。天神峰の市東孝雄さんは、農地法をもって農地を奪う攻撃に対しても、不屈に闘っている。
 日帝は、この闘いが動労千葉を先頭とする労働者階級と、そして農業切り捨ての攻撃に怒りを高める全国の農民と結びつくことに恐怖している。TPP参加の攻撃は、まさに三里塚を先頭とする農民の闘いと、労農同盟に対する日帝・資本家階級の攻撃なのだ。これと断固闘い抜く中に、労農連帯の闘いと、全世界の労働者農民の闘いとの国際連帯の道がある。
 日帝・菅政権のTPP加盟策動を阻止しよう。大失業と戦争の横浜APECを粉砕しよう。
 「国鉄全国運動」のこの間の成果と、11・7労働者集会の成功を踏まえ、検修外注化阻止決戦に全力で突入しよう。

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 訂正

 前号2面の11・13〜14横浜APEC粉砕闘争の会場地図で「大通り公園・石の広場」の位置が間違っていました。正しい位置は今回の地図のとおりです。おわびして訂正します。

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週刊『前進』(2463号3面3)(2010/11/08 )

 新刊紹介 『最前線』ダイジェスト復刻版

 70年安保・沖縄決戦に勝利した痛快無比な青年労働者の闘い

 11月集会を前に刊行された本書は、われわれが今のりこえようとしている壁を突破する決定的な武器である。扉の写真に浮かぶ白ヘルに身を固めた反戦派労働者の長蛇の隊列、新宿駅前を埋め尽くす反戦派労働者と数万人の群衆、火炎瓶や角材を手に駅構内や街頭を疾駆する青年たちの躍動、それを準備した職場でのひたむきな苦闘の日々――。文中の写真も本文も革命をめざす労働運動のけた外れの迫力と魅力にあふれている。すでに読み始めた読者から「これはすごい。面白い」という感想が次々に寄せられている。本書の論文はどれもが読み手の胸を高鳴らせ、時には涙が出るほどの感動を与える。
 『最前線』は、61年に結成されたマルクス主義青年労働者同盟の中央機関紙として発刊され、70年安保・沖縄決戦期の85〜88号で最盛期を迎えた。その後、長い中断を経て03年に再建された新生マル青労同の機関誌『Solidarity』に引き継がれている。
 70年安保・沖縄闘争とは何か? それは「反スターリン主義革命的左翼が、真っ向から戦後帝国主義体制と激突した偉大な闘い」であり「革命的左翼が青年労働者学生を先頭にして独自に切り開いた闘いの原点」(まえがき)であった。70年安保・沖縄決戦を導いた革共同の62年3全総―66年3回大会の路線とは何であったか? より身近で具体的な形でそれを知ろうと思ったら、本書の諸論文や座談会を見るのが一番手っ取り早い。
 70年闘争の最高の到達地平は動労千葉労働運動に継承され、ついに今日、日本と世界の革命運動を主導するところにまで前進してきた。現在の路線的地平から70年の闘いをとらえ返すことは、階級的労働運動の新たな創造的発展に決定的な力を与えるだろう。

 はつらつとした鮮烈な青年群像

 本書の誌面には国労・動労・全逓・自治労・教労・全電通・金属・造船など、数多くの現場活動家たちの怒りや苦悩、熱い思いが満ちあふれている。誰もが職場での苦闘や経験を率直に出し合い、論議を深めている。本書に登場する「滝口君」「健ちゃん」「ニャロメ」「大出さん」たちの背後には、処分・弾圧を受けつつ懸命に闘う無数の個性豊かな青年たちがひしめいている。マルクス主義で武装した青年労働者が工場・経営の細胞建設を基礎に街頭に飛び出し、その闘いを再び職場に還流させている。
 70年闘争という日本の戦後史を画する大激闘の過程を扱う本書には数々の苦闘を通じた勝利の経験が圧縮されている。今日のわれわれはそれら一切を丸ごと引き受け、すべてを新たな闘い、新たな挑戦への肥やしにしていく地平に立っている。そこに本書刊行の実践的な意味がある。

 現在にも通じる体制内との対決

 解題の言葉の通り、読者は当時の労働者の攻防が現在と酷似していることに驚くだろう。攻防の核心点は体制内労働組合執行部との闘いであり、「この体制内の壁をぶち破った時、労働者はすさまじいエネルギーを解き放つ」のだ。「闘いに立ち上がる行動原理は、今日と驚くほど共通している」のである。
 国鉄5万人合理化やマル生攻撃を始めとする合理化攻撃との攻防は、今日の反合・運転保安闘争に直結する資本との基軸的闘いである。何よりも安保・沖縄闘争自体が現在の政治的中心課題そのものではないか。
 72年2・27全国反戦派春闘総決起集会での橋本秀次郎同志(マル青労同議長)の基調報告(88号巻頭)は、本書全体の要の位置にある。「ヒデさん」の愛称で慕われ、普段は温厚そのものの橋本同志は、権力や反革命には”怒り金時”さながらの形相で立ち向かった。その精神が反戦派を時代の先端に立たせたのだ。
 学習講座の2論文もまた、現在のわれわれの実践にとって絶好の教材となる。1920年代の神戸の大造船ストライキは、労働者階級の団結力と戦闘性をいかんなく今日に伝える労働運動史上の金字塔だ。本書では、まえがき・用語解説・脚注・解題・年表など、読みやすさへの配慮が随所に払われている。職場・組合での組織化に大いに役立ててほしい。

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週刊『前進』(2463号5面4)(2010/11/08 )

 発売中 FumiAkikoカレンダー2011

 
 無実の星野文昭同志が描いた絵に星野暁子さんが詩をつけた「FumiAkikoカレンダー2011」が完成しました。
 星野同志は1971年11月14日の沖縄返還協定批准阻止闘争でデッチあげ無期懲役攻撃を受け、現在、徳島刑務所で再審請求を闘っています。獄中36年です。
 星野同志を奪還するため、星野闘争を多くの人に広げるために活用してください。
☆A4判(見開きA3判)フルカラー
 頒価1200円(5部以上は1部1000円)送料実費
 注文先 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議
 〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16石田ビル4階
 TEL/FAX 03-3591-8224 ◎前進社でも扱います。

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 星野さんと共に再審勝利へ

 11・27全国集会

 −−運動を広げ獄中弾圧を打ち破ろう
 11月27日(土)午後6時開場/6時30分開会
 新宿区牛込箪笥(たんす)区民ホール(都営大江戸線・牛込神楽坂駅上)
 主催/星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議

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日程 国労5・27臨大闘争弾圧裁判、鉄道運輸機構訴訟

 国労5・27臨大闘争弾圧裁判
 控訴審第1回公判
 11月24日(水) 午後1時傍聴券交付 東京高裁102法廷
 国労5・27弾圧粉砕! 控訴審報告集会
 11月24日(水) 午後6時開場 文京区民センター2階大ホール

 鉄道運輸機構訴訟
 控訴審再開第2回裁判
 12月2日(木) 午前11時傍聴券交付 東京高裁101法廷
 JR東日本本社抗議行動
 12月2日(木) 午後1時半〜 新宿駅南口 JR東日本本社前
 鉄道運輸機構訴訟控訴審報告集会
 12月2日(木) 午後6時開場 文京区民センター2階大ホール
 主催/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回を共に闘う国労の会
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 法大裁判に集まろう!

 ★5・28暴行デッチあげ裁判(控訴審)
  第4回公判 11月15日(月)午後1時30分
 ★暴処法裁判
  第20回公判 11月25日(木)午後1時30分
  いずれも東京地裁429号法廷 12時30分に傍聴券配布所に集合

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