ZENSHIN 2010/02/01(No2425 p08)

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週刊『前進』(2425号1面1)(2010/02/01 )

 検修全面外注化阻止! 1047名解雇撤回!

 2・13JR東本社に大デモを

 普天間基地は即時全面閉鎖だ

 国鉄―三里塚・沖縄―法大決戦の爆発で小沢・鳩山政権を倒そう

強制配転・外注化やめろ 動労千葉は1・22総決起集会後、JR千葉支社に徹底抗議。48時間ストへ闘争態勢を固めた

 2月1日〜2日、動労千葉は「検修・構内外注化・館山派出廃止絶対反対! ライフサイクル撤廃! 滝君・小沢君への不当配転許すな!」を掲げ、怒りの48時間ストライキに立ち上がる。滝組合員に対するライフサイクルでの津田沼駅への強制配転、幕張支部の小沢副支部長に対する千葉派出への強制配転は絶対に許せない! JR検修全面外注化を粉砕し、平成採の青年労働者を獲得し、JR体制打倒に攻め上る決戦の火ぶたが切られた。動労千葉のスト決起に続き、2・13全国労働者総決起集会5000人の大結集をかちとり、10春闘の爆発で国鉄決戦の勝利と民主党・連合政権打倒をかちとろう。

 分裂と対立深める支配階級

 世界大恐慌はいよいよ激化し、ドル大暴落と帝国主義戦後世界体制の崩壊へと突き進んでいる。すでに大恐慌は大失業の増大と戦争の激化をもたらし、革命的情勢を成熟させつつある。この中で米帝オバマは一般教書演説で「輸出倍増」「雇用創出」を前面に立て、国益追求と保護主義に突っ走ろうとしている。
 崩壊した自民党に代わって登場した民主党・連合政権もガタガタだ。小沢金権問題で危機に立つ民主党・連合政権が、日米争闘戦の激化と日帝支配階級の分裂・対立・死闘の中で、自民党以上に戦争と改憲、民営化と労組破壊を凶暴に進める政権であることが完全にあらわになっている。
 社会保険庁の正規・非正規労働者2万人の首切り強行、経営破綻したJALの労働者1万5700人の首切りと企業年金の半額化の強制をみよ。1月24日の名護市長選挙での辺野古新基地建設反対派の当選に対しては、官房長官・平野は「地元の合意がなくとも法律的にやれる」と、あくまで辺野古への新基地建設を強行する意志をむき出しにしている。
 1月19日に出された経労委報告は、政府はもっと企業にカネを回せという盗っ人たけだけしい要求とともに、ベアゼロどころか定昇制度解体、扶養手当・家族手当の廃止をもってむき出しの賃下げを呼号している。
 こうした日帝国家権力・資本の攻撃に真っ先にさらされ、職場を奪われ未来を奪われた2000万青年労働者に、激しい怒りが渦巻いている。
 ライフサイクル粉砕、検修全面外注化阻止、1047名解雇撤回の国鉄決戦は、仲間を求め、団結を求め、闘いを求める平成採を先頭とする青年労働者が、階級的労働組合と労働者党に結集し、この大動乱の主導権を握り、一個のプロレタリア権力として公然と躍り出る壮大な闘いである。連合という労働組合の既成指導部を政権中枢に深々と取り込み、その力に依拠して労働者階級の怒りの決起を抑え込む以外に支配を継続する手段を持たないのが現在の日帝だ。これこそ日帝の弱点だ。ここを攻めて攻めまくり、青年労働者を先頭に労働組合をめぐる死闘に徹底的に勝ち抜き、民主党・連合政権打倒へ一気呵成(いっきかせい)に突き進もう。
 動労千葉の48時間スト突入はその先陣を切るものだ。1月23日の教研集会では、民主党政権の支柱となることを宣言した日教組本部に対し、打倒を呼びかける現場組合員の怒りの決起がたたきつけられた。
 動労千葉など国鉄闘争を闘う5団体が呼びかける2・13全国労働者集会への5000人決起を何としてもかちとり、11月集会派が全階級情勢を揺るがす闘いに突入しよう。2月13日、東京・代々木公園に総結集し、JR東日本本社包囲の大デモに立とう。

 9割非正規化攻撃うち破れ

 検修業務全面外注化阻止の闘いは、第一に、動労千葉、動労水戸の拠点である幕張車両センター、勝田車両センターなどの職場丸ごとの廃止、団結解体攻撃への死活的総反撃を突破口に、JR体制打倒、民主党・連合政権打倒へと攻め上る闘いだ。
 この外注化攻撃は、大恐慌と動労千葉を先頭とする11月集会派の圧倒的前進に追いつめられた敵のあがきであり、日本労働者階級の「最強の拠点」というべき動労千葉の幕張と、動労水戸の勝田が主戦場だ。ここで団結の拡大としての組織拡大、平成採の青年労働者の獲得することであり、それこそが敵にとって最大の打撃になる。ここに一切をかけて、4大産別を始めあらゆる産別・職場にかけられてきた民営化・外注化、首切り・合理化の攻撃に対する一大反撃を切り開こう。
 第二に、検修全面外注化阻止は「9割非正規職化」との闘いであり、95年日経連プロジェクト報告以来の攻撃との天王山をなす闘いだ。外注化は民営化とともに新自由主義の中心的攻撃であり、今日の貧困と格差をつくりだしてきた元凶は外注化−非正規職化の攻撃だ。
 国鉄分割・民営化以来、日帝資本と労働者階級の関係を決めてきたのは一貫して国鉄・JRでの攻防であり、JRのやってきたことが資本攻勢のスタンダードになってきた。それに先行するNTTは本社3社と347社の子会社に細分化され、労働者は50歳で全員退職を強要され、賃金3割カットで子会社に転籍させられた。NTT本体にはすでに十数%しか労働者が残っていないところまで徹底してやられた。
 しかもこうした違法行為に合法性を与えてきたのが体制内労組指導部だ。4者4団体の転落も、2001年から始まった業務外注化攻撃への屈服と表裏一体だ。
 動労千葉は、業務の外注化と定年後の再雇用を抱き合わせにしたシニア制度の締結を断固拒否し、千葉支社管内での検修・構内外注化を8年間にわたって阻止しつづけてきた。そして国鉄1047名解雇撤回闘争は、4者4団体派による闘争終結策動をうち破り、大恐慌−大失業攻撃に立ち向かう労働者階級の結集軸として、再び断固としてうち立てられた。外注化阻止決戦の爆発の中でこそ、1047名解雇撤回闘争の歴史的勝利を切り開こう。

 青年労働者・学生を先頭に

 第三に、検修全面外注化阻止決戦は、反合理化・運転保安闘争路線の真価をかけた決戦だ。それは、動労千葉の反合・運転保安闘争路線を国鉄決戦と階級的労働運動の基軸的路線として確立し、4大産別に動労千葉派の拠点職場・拠点組合を拡大し、労働運動全体を獲得する闘いだ。
 反合・運転保安闘争路線のもとでこそ、労働者は階級的に団結して闘うことができる。安全問題と合理化問題は完全に一つだ。資本の目的はより大なる利潤の追求であり、労働者からとことん剰余価値を搾り取ることにある。しかも資本は安全よりも利潤を優先し、労働者をヘトヘトになるまで働かせ、事故が起きたら労働者に全責任を負わせようとする。
 この合理化に反対することは、資本主義を否定し、資本の運動を止めることとまったく同じだ。既成の体制内労働運動はすべて、合理化攻撃の前に妥協を重ねて屈服していった。動労千葉はそうした体制内勢力の限界を「安全」「運転保安確立」のための闘いと結びつけることで突破した。反合・運転保安闘争の路線を貫き、実際に事故を起こした仲間を労働組合として守りきる闘いをやり抜いた動労千葉――ここで培われた組合員の不動の確信と団結力こそが、動労本部からの分離独立をかちとり、国鉄分割・民営化攻撃を粉砕する原動力となったのだ。
 2010年の決戦は、2000万青年労働者の獲得をめぐる攻防をますます激化させている。労働組合をめぐる死闘の最激突点は、青年労働者の組織化・獲得だ。
 1047名解雇撤回・検修全面外注化阻止決戦の爆発と勝利は、国鉄労働者を始め青年労働者を先頭とする壮大な階級的決起を巻きおこす。その中で8同志を奪還した法大闘争を先頭とする学生の決起は必ず爆発的に拡大していく。この青年労働者・学生を先頭とする力こそが、三里塚農地死守の闘い、沖縄労働者階級人民の決起とも結びついて、小沢・鳩山民主党政権打倒の大決戦を引き寄せる。
 2・13集会5000人結集はその突破口だ。全力で決起し今春決戦の歴史的勝利を押し開こう。

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国鉄1047名解雇撤回、検修業務全面外注化阻止、反合理化・運転保安確立!

2・13全国労働者総決起集会

2月13日(土)午後1時開始(集会終了後、JR東日本本社抗議デモ)
東京・代々木公園B地区野外ステージ
〈よびかけ〉国鉄千葉動力車労働組合/国鉄水戸動力車労働組合/国鉄高崎動力車連帯労働組合/国鉄西日本動力車労働組合/動労千葉を支援する会

 

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週刊『前進』(2425号1面3)(2010/02/01 )

 教研集会で日教組本部弾劾

 全国労組交流センターの闘う教育労働者は、東北の労働者・学生とともに、山形市で開かれた日教組教研集会の参加者に「首切りと戦争の民主党を支える日教組本部打倒!」を訴える大情宣に立ち上がった(1月23日)=記事5面

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週刊『前進』(2425号3面3)(2010/02/01 )

 検修外注化とは安全解体だ

 反合・運転保安闘争で反撃を

 動労千葉は「検修外注化阻止、ライフサイクル制度撤廃、反合理化・運転保安確立」を掲げて2月1日早朝から第1波48時間全面ストライキに立つ。動労千葉の渾身(こんしん)の決起に続こう! この攻防は、民主党・連合政権との一大激突に突入した国鉄1047名解雇撤回闘争と一体の闘いだ。2・13全国労働者総決起集会に結集し、検修・構内外注化の「4月1日実施」を絶対に阻止しよう。とりわけ平成採の労働者のみなさん、今こそJR東労組と決別し、動労千葉―動労総連合に総結集しともに闘おう!
(写真 「副支部長・書記長の強制配転弾劾!」と動労千葉幕張支部が闘った昨年10・1スト)

 NTT・日航の合理化上回る大攻撃うち砕け

 ただただ利潤追求のために安全も何もかも放り投げ、労働者を将棋の駒のように強制配転し、あげくの果てに出向・転籍にまで追いやるJRのやり方が許せるか! 動労千葉の組合員は、津田沼支部の滝厚弘運転士の津田沼駅へのライフサイクル配転、そして幕張支部の小沢勇副支部長の強制配転に対し、心底からの怒りを爆発させて総決起している。職場からの徹底抗戦に闘いの軸を据え、丸投げ外注化の問題点をえぐり出し、矛盾点・破綻点を次々と突きつけて当局を追い詰めている。
 この検修外注化阻止の闘いは、国鉄1047名解雇撤回闘争と表裏一体の階級決戦そのものだ。金もうけのために鉄道事業の根幹を放り出し、丸投げ的に外注化・分社化を強行するJR東日本の攻撃は、1987年の国鉄7分割の比ではない。鉄道事業をバラバラに解体し、数百社もの下請け・孫請け会社に丸投げする究極の大合理化だ。鉄道は、車両・線路・信号・電気などの設備が混然一体となって構成されるひとつの巨大システムだ。こんな攻撃を許せば職場の団結はバラバラにされ、安全は根底から破壊される。
 検修外注化阻止の闘いは、2000年に始まった「第2の分割・民営化」攻撃との闘いの本番中の本番だ。そして、重大な決戦局面を迎えた1047名闘争とともに、二十数年にわたる国鉄分割・民営化反対闘争の決着をかけた決戦だ。
 87年国鉄分割・民営化以降、官民を問わず、あらゆる職場で洪水のような外注化、非正規職化、分社化・子会社化の攻撃が吹き荒れた。新自由主義の典型的な攻撃だ。
 腐った労働組合の幹部どもは、この攻撃の手先に成り果て、膨大な労働者を非正規職に突き落としてきた。人件費削減のために熟練労働者が職場から追われ、技術継承や安全原則が投げ捨てられてきた。
 NTTでは、85年の民営化時に31万4千人いた職員のうち、NTT本体に残ったのは03年の時点で3万6千人(11%)に過ぎない。全体で11万人もの人員削減が強行され、17万人の労働者が347社もの子会社・孫会社に転籍させられた。この攻撃の過程をとおしてNTT資本は、膨大な非正規職を生み出し、労働条件切り下げと労働強化を進め、NTT労組を徹底的に当局翼賛の組合に変質させてきた。
 日本航空も、持ち株会社「日本航空」のもとに徹底した分社化・子会社化、機体整備の外部委託を進めてきた。06年度の機体整備海外委託率は約68%にまでなった。民主党・連合政権は、帝間争闘戦に勝ち抜くために日本航空に対してさらに徹底したリストラを求めたが、それが逆に日航への信用を最後的に失墜させ今回の経営破綻にまで行き着いた。こうした合理化の上に、さらに1万5700人もの解雇を強行したら、安全の根底的崩壊をもたらし、第2の”御巣鷹山事故(85年、死者520人)”に直結することは明らかだ。日航の各労組は、この攻撃になすすべもなく屈服し、労働者を資本に差し出している。
 JR東日本は、鉄道業務の全面外注化で日航と同じことをやろうとしているのだ。動労千葉は85〜86年の2波のストライキで「国鉄分割・民営化阻止!」とともに「運転保安確立―国鉄を第2の日航にするな!」のスローガンを掲げて立ち上がった。これとまったく同じ闘いが今、より死活的に問われているのだ。
 JR東日本の外注化攻撃は、労働組合の抵抗が一切ないことを前提にしてしか成り立たない。資本の先兵となった東労組カクマルを打倒し、断固として反撃に立てば、絶対に勝てる。第2、第3の尼崎事故を絶対に許してはならない! 青年労働者を先頭に、今こそ立ち上がろう!

 事故の責任押しつける資本への怒り解き放ち

 安全崩壊や事故問題は、資本の合理化攻撃が生み出す決定的な破綻点だ。しかし、この問題に対して労働組合が真正面から闘うことは容易なことではない。
 05年4月の尼崎事故を引き起こしたJR西日本経営陣は、自らは事故調査委員会の報告書の改ざんを企て、事故原因の隠ぺいに奔走する一方で、尼崎事故すら労働者支配の道具として使ってきた。全社員を事故現場に立たせ、「乗客への懺悔(ざんげ)」を繰り返させることで、「会社あっての労働者」というイデオロギーのもとに縛り付けているのだ。それは、日勤教育による恫喝的な労務支配の継続だ。そして、あらゆる体制内労働組合が、この攻撃に屈服してきた。
 こうした攻撃を打ち破ったのが、動労千葉の1972年船橋事故闘争だった。
 動労千葉がこだわったのは安全一般ではない。労働者にとっての安全だ。さらに言えば、労働者が起こす事故の問題、労働者への事故責任転嫁の問題だ。
 船橋事故は、死者こそ出なかったものの重軽傷者758人という大事故だった。事故の直接の原因は、無理に無理を重ねた過密ダイヤの中、停電のために信号機の表示が消えたことにあった。当時、国鉄当局は、過密ダイヤを維持するため、「信号が赤でもATS(自動列車停止装置)のスイッチを切ってゆっくり進め」と運転士に指示してさえいた。こうした当局のやり方が事故を引き起こしたにもかかわらず、高石運転士はその場で逮捕され、マスコミをあげた「たるみ運転士」というすさまじいキャンペーンが吹き荒れた。こうした現実は、今のJRにおいても何ひとつ変わってない。
 現場労働者はいつも事故の危険にさらされ、当時、船橋事故を知った誰もが「明日はわが身」という切実な思いでいた。いくら職場や危険個所の改善要求を組合が出しても放置しておいて、いざ事故が起きたら”運転士が悪い”と言われて納得できるか!――こうした怒りが渦巻いていた。
 「高石運転士への事故責任転嫁を許すな!」というスローガンは、組合員の気持ちをがっちりととらえた。動労千葉は、組合員の怒りと団結に徹底的に依拠し、現場労働者の自己解放的決起をとことんまで引き出し、戦後労働運動の限界を突き破る地平をこじ開けた。

 労働者に屈服を強いる体制内労組幹部倒そう

 この動労千葉の反合・運転保安闘争路線は、産別の違いを越えて通用する普遍的教訓に満ちている。そして、戦後世界体制が崩壊し、階級対立がむき出しになった今こそ威力を発揮する路線だ。
 資本は、もうけのためなら平気で安全を無視し、労働者の生命を犠牲することもいとわない。労働者にとって合理化は常に、生命を脅かす事故に直結する。
 民同・協会派・カクマル・日共も、かつて口先では「合理化反対」を唱えてきた。しかし、資本と労働者の非和解性の問題として反合闘争を位置づけることは絶対になかった。彼らはたえず「合理化と非和解的に闘い続けることなど不可能」「なんらかの歯止めをかける条件闘争を」という敗北主義をまき散らし、路線的屈服と変質を深めてきた。
 合理化は当局がかけてくる攻撃だから、実行されてしまえば闘争が終結するという難しさをはらんでいることは事実だ。民同が展開した反合闘争では、絶えず合理化に伴う「安全投資」「教育訓練」などに議論が収れんされ、「闘争」は数字をめぐる「交渉」にすり替えられた。現場労働者の闘いは幹部のボス交を後押しする圧力手段におとしめられ、合理化攻撃のたびに団結が崩されてきた。
 しかも、こうした民同の対応は、いざ事故が起こった時には、「あれだけ投資したじゃないか」「教育もちゃんとしたのに」と、労働者にますます事故責任を転嫁していく当局の攻撃を引き出すものだったのだ。
 今や、こうした反革命党派、中間主義的勢力のすべてが、大恐慌と世界戦争の時代に突入する中で雪崩を打って総転向を遂げ、日帝ブルジョアジーの純然たる手先に転落して労働者階級に襲いかかっている。こんな屈辱的な現実を、なんとしても覆さなければならない。
 動労千葉は、資本・当局が生み出す破綻点である事故・安全問題をつかんで離さず、合理化絶対反対の持続的・永続的な闘いを切り開き、闘うたびに団結が強化される新たな反合闘争をつくり上げてきた。この闘いの路線のもとに、いよいよ全労働者を獲得すべき時代が来ているのだ。
 戦後労働運動の限界を突き破ってきたこの反合・運転保安闘争路線を武器に、検修外注化阻止―JR体制打倒の総反乱をまき起こそう!
 4大産別を始めとするあらゆる職場から、労働者の怒りを根底から解き放つ反合闘争を切り開こう。労働運動の階級的再生をかちとり、職場に細胞を建設し、現場労働者の手に労働組合を取り戻そう。決然と闘いに立てば、勝利できるのだ。
 国鉄1047名闘争と検修外注化阻止の闘いこそ、こうした怒りと闘いのすべてをひとつにまとめる結集軸だ。2・13全国労働者総決起集会を突破口に、国鉄分割・民営化以来の我慢ならない社会の現実を打ち破り、連合指導部を打倒し労働者の壮大な反乱の時代を切り開こう。
 (日高 隆)

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週刊『前進』(2425号8面1)(2010/02/01 )

 旧与田派の3・7反「革共同」集会 革命の名において断じて許さぬ

 「差別事件」デッチあげ 国鉄・三里塚陣形の破壊狙う

 06〜07年の「党の革命」に反発し革共同から脱落・逃亡した旧与田一派。彼らが制圧する解同全国連中央本部が、3月7日に東京・社会文化会館で「広島差別事件糾弾集会」を開くと打ち出している。革共同は今、世界大恐慌が深まり戦争と大失業攻撃が労働者階級を激しく襲う中で、これと全面的に対決し帝国主義の危機をプロレタリア革命へ転化するために全力で闘っている。300万部落大衆の解放闘争の勝利も、この闘いにこそある。この時に旧与田派は、自民党や民主党、革共同脱落分子など有象無象の反動勢力に呼びかけて「革共同打倒」の集会を開こうとしているのだ。絶対に許せない! 国鉄・三里塚決戦を中軸とする今春闘争の勝利をかけて、3・7反革命集会の粉砕へ全力で闘おう。

 自民党を始めすべての反動勢力の結集を狙う

 3・7集会が断じて許せない最大の理由は、革共同に敵対するさまざまな反動勢力に呼びかけて「革共同打倒の決起集会」を開こうとしていることである。デッチあげた「広島差別事件」を口実にして「自民党、解放同盟など、すべての勢力を結集していく」(小森糾弾闘争本部長、08年1月)と主張し、その反革命を強行しようとしているのである。旧与田一派と同様に「党の革命」に反対し革共同から脱落した結柴誠一や新城節子、転向スパイ集団=塩川一派、さらには自民党や社民党、民主党・連合政権にも呼びかけて、革共同や動労千葉に対する悪質なデマ宣伝を振りまき、革命をめざす闘いを破壊しようとしているのだ。
 ここに2010年の階級的対決構造が示されている。大恐慌下で日帝の危機が進行し、資本主義の歴史的終えんが見えてきた中で、結局、階級闘争の核心は〈帝国主義の延命=反革命か、プロレタリア革命か〉に絞られてきた。世界大恐慌下1930年代のアメリカ階級闘争がそうであったように、危機に立つ支配階級はプロレタリア革命を最も恐れ、これを阻止するためにはどのようなことでもする。直接的な治安弾圧を強めると同時に、体制内労働運動や「反体制・左翼」勢力を、さまざまな空文句や幻想を振りまいて抱え込み、真の革命勢力の破壊のために動員するのである。旧与田一派は、この日帝支配階級の手のひらの上で踊っているのだ。
 彼らは、革共同が「党の革命」をやり抜いた地平の上に07年「7月テーゼ」、09年「綱領草案」を闘いとり、階級的労働運動路線のもとにプロレタリア革命の勝利に向かってぐいぐいと前進していることに恐怖し、「革共同を粉砕せよ」と呼びかけているのである。
 旧与田一派が社民党をつなぎ目として結合しようとしている民主党・連合政権とは一体、何なのか。鳩山の個人資産14億円や小沢ゼネコン問題に示される金権腐敗の政権であり、社会保険庁525人の分限免職、日航1万6千人の首を切るブルジョア政権だ。沖縄県民の基地撤去の願いを踏みにじり、新たな米軍基地を沖縄に押しつける政権だ。三里塚では農地強奪、新誘導路建設、反対同盟破壊の策動を進めている。社民党の辻元清美国交副大臣らは国鉄1047名解雇撤回闘争の「政治和解」=闘争破壊を策動している。こんなとんでもない政権・政党ではないか!
 何よりも旧与田一派は、3・7反革命集会の強行をもって、国鉄1047名闘争や11月労働者集会や三里塚闘争の共闘陣形に分断を持ち込み、破壊しようとしているのである。絶対に許せない。

 部落解放の路線論議を「差別だ」と許さぬ立場

 そもそも「革共同による広島差別事件」など、完全なデッチあげである。旧与田一派は、プロレタリア革命運動と部落解放闘争をめぐる全学連の真剣な路線論議を、あろうことか「差別事件」にデッチあげたのである。さらに言えば、彼らは党や大衆団体が部落解放の路線をめぐって論議すること自体を「部落差別である」として全面否定したのである。
 旧与田一派とは、関西の労働者同志が06年に与田を打倒した「党の革命」に反発し、革共同から逃亡したグループである。彼らは、自らに問われた自己切開の闘い――それは革共同のすべての指導部に突きつけられた「真の革命党」への自己変革の試練だった――を拒否し、党から脱落したのである。
 彼らはその事実を居直り、合理化する狙いをもって「広島差別事件」をデッチあげた。全国連の名をかたって「部落民への差別襲撃だ」と攻撃し、革共同と全国連を分断しようとした。これ自体が部落解放闘争、差別糾弾闘争に対する、断じて許されない利用主義、破壊行為である。
 またこのデッチあげは、権力に対する〈完全黙秘・非転向〉の階級的立場を放棄し、全国連を権力と闘わない組織に転向・変質させるために行われた。
 旧与田一派が「差別者」にデッチあげて非難した全学連と広島大学、法政大学の学生たちは、06年3月以来の112人逮捕、33人起訴という空前の大弾圧をはねのけて、労働者階級と全人民の解放のために闘っている。革命をめざす学生たちの情熱と行動力が労働者階級全体を揺るがし、闘いをリードする時代が再び始まった。
 そこに至る闘いの過程には、すべての被差別・被抑圧人民の解放をプロレタリア革命の完遂をもって闘いとるという「7月テーゼ」をめぐる真剣な討論、マルクス主義を奪還する闘い、動労千葉の階級的闘いに学ぶことが繰り返し行われてきた。全員が完黙・非転向で闘った不屈性、団結の強固さも、そうした闘いの中で育まれてきたのだ。
 このような全学連の闘いを「部落差別事件」と決めつけ、「全学連と革共同を打倒せよ」と扇動することが、どうして許せるか! はらわたの煮えくり返る思いだ。
 だが、デマで労働者人民を動かせると思ったら大間違いだ。当然にもこの反革命運動は大破産した。それを民主党政権下で再び持ち出して、新たな策動を始めたのだ。

 革命を「陳腐な考え方」と拒否する大転向ぶり

 今や彼らは、日帝打倒の革命をとおして部落解放をかちとる立場を完全に否定するに至った。融和主義への転落であり、部落解放の道そのものを閉ざすことである。
 旧与田一派は昨年秋、西郡・杉並・品川の3支部10人を除名し、3支部の承認を取り消すことを通告した。その処分理由は、「3支部が広島差別事件をデッチあげだと主張し、差別者の手先となっているからだ」というのである。当たり前のことを主張したら除名するとは何ごとか! 彼らは、部落大衆が自己解放闘争として革命を闘うことそれ自体を否定しているのである。
 3支部は怒りの声明を発し(本紙前号6面参照)、処分粉砕へ断固闘う決意を表明したが、旧与田一派はこれに対する反論で決定的な転向を宣言した。彼らは、「全国連は『革命』を否定するものではないが、『革命』がまずありきとは考えないし、それに従属するようなものとして創立した覚えもない」「闘いの全過程において、このような陳腐な考え方が存在した事実もない」と言明した。
 旧与田一派は、とうとう革命を「陳腐な考え方」とまで言って拒否するに至ったのだ。これは、〈部落大衆は革命をめざして闘ってはならない〉と言っているのだ。
 もともと旧与田派においては、92年の解同全国連の結成それ自体に、革共同の91年「5月テーゼ」(プロレタリア革命の完遂と、そのために単一のプロレタリア党を建設する路線)に反対する契機をはらんでいたのである。今、大恐慌の深まりと労働者階級の嵐のような決起、すなわちプロレタリア革命情勢の切迫の中で、彼らはその反動性を一層純化させ、プロレタリア革命に真正面から反対し、革共同の打倒を呼びかけるまでに転落したのである。
 プロレタリア革命とは、労働者階級の特殊的解放をとおして全人間の普遍的解放を実現する革命である。〈差別への糾弾と自己批判〉を労働者階級の階級的団結形成と切り離して自己目的化していく運動は、労働者階級の本質的な革命性を否定し、労働者階級への絶望を組織していく運動となるしかない(7月テーゼ)。労働者階級の階級的解放は同時に、階級社会のもとでのあらゆる抑圧・差別からの人間の解放、すなわち普遍的な人間解放である(綱領草案)。この綱領的立場にしっかりと立って、全力で闘おう。
 解同全国連中央本部は旧与田一派に私物化されることによって、権力と何一つ闘わず、階級的労働運動、革命運動の前進に敵対する道を突き進んでいる。それは部落解放の道そのものを閉ざすものである。
 3・7反革命集会を粉砕せよ。解同全国連の部落大衆は、今こそ中央本部=旧与田一派を打倒し、階級的労働運動とともに前進する部落解放闘争を闘いとろう。

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