ZENSHIN 2008/11/10(No2367 p06)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

週刊『前進』(2367号1面1)(2008/11/10 )

 11・2労働者集会の熱気で訪韓闘争を貫徹

 世界の労働者の闘いは一つ

 日韓連帯で新自由主義を打ち破れ

 ハイテック闘争に勝利を

 動労千葉を先頭に大会合流

 民主労総労働者大会に3万人(11月9日午後 ソウル大学路)

   動労千葉の組合員を先頭とする百人を超す日本の闘う訪韓団は、民主労総ソウル地域本部とともに11・9民主労総労働者大会への参加を始めとする連続の共同闘争を闘いぬいた。この闘いは、日米韓の労働者が連帯し、5700人の結集で闘いとられた11・2全国労働者総決起集会(動労千葉など3労組呼びかけ、日比谷野音)の熱気を引き継ぐ労働者国際連帯行動として打ちぬかれた。
 労働者大会には、警官隊100個中隊を投入して厳戒体制を敷いた権力の大弾圧を打ち破って、3万人余の労働者がソウル大学路に集まった。
 ソウル本部とともに動労千葉を始めとする訪韓団もこれに大合流して、「全世界の労働者は団結して闘い、労働者の解放をかちとろう!」「イミョンバク政権ノー!」の声をあげた。チョンテイル烈士が「労働者も人間だ! 労働基準法を守れ!」とその身を焼いてから38年、新自由主義攻撃は全世界の労働者に等しく襲いかかっている。しかし、世界金融大恐慌への突入は資本主義の命脈がすでに尽きていることを告げ知らせている。
 大会に参加した後、動労千葉の田中康宏委員長は、「韓国に来てよくわかった。日本も韓国もアメリカも、労働運動は今同じ壁にぶち当たっている。敵は崩壊寸前であり、労働者が闘えば打ち倒すことができるチャンスが訪れている。なのに労働者の側が逡巡している。ここを突破できれば壁は越えられる。命がけのハイテックの闘いこたえられないようではだめだ。日本で産みの苦しみで闘って、私たちが本当の力を得よう!」と訪韓団に呼びかけた。
 さらに「解雇撤回で世界の労働者が闘えば、世界は変えられる!」と呼びかけた織田陽介全学連委員長に、イーランドの被解雇労働者は拍手喝采でこたえた。

 ソウル駅前、実力で前夜祭

 

労働者大会の前夜祭は8日、ソウル駅前で労働者の実力でかちとられた。警察は指名手配中のイソッケン民主労総委員長の逮捕を狙う重警備で検問弾圧体制を敷いたが、これを打ち破っての開催だ。メイン舞台に立ったハイテックコリアのチョンウンジュ副支会長は、労働者の強固な連帯闘争を呼びかけた。
  ハイテック闘争の勝利で全労働者の闘いを切り開こうという気概に燃えた発言は、全参加者の胸を打った。日韓労働者の国際連帯の力で、命がけの闘いを続けるハイテック闘争に勝利しよう!
  11・2東京―11・9ソウルを貫く全労働者の団結、国際連帯こそが世界革命への道を開く。「生きさせろ!」の賃上げゼネストへ闘おう!

  (詳報次号)

  ハイテック闘争の高空籠城現場での連帯集会で田中委員長が発言(11月9日午前 ソウル・楊花〔ヤンファ〕大橋北)

 争議の現場でロウソク集会

   民主労総の労働者大会と前夜祭を控えた7日、イーランド一般労組などの争議現場の労働者たちは、毎週恒例の闘いを続けていた。
  午後7時半、マッポ(麻浦)区にあるホームエバーワールドカップ競技場店前の座り込みテントの前で、ロウソク集会が始まった。昨年7月1日の非正規職法施行を前に300人もの女性労働者が集団解雇され、以来、闘いは504日、ワールドカップ競技場前でテント籠城に入って131日目だ。夜間の集会が禁止されているため、集会はロウソク文化祭として開かれる。この日も労働歌や手品、カヤグムの演奏、パンソリなど盛りだくさんだった。
  織田陽介委員長ら全学連の学生が駆けつけた。前日からソウル入りし争議現場を回っている関西生コン支部の労働者に続き、発言の機会を得た。
  織田委員長は「一日一日闘い、勝利している韓国の労働者の闘いは海を越えて日本の労働者を励ましています!」と語り、自主運営を続ける京品ホテルの闘いを紹介。そして法政大学の闘いを報告した。「全世界の労働者が解雇撤回を闘えば、この世界は変えることができる。日本では、この解雇撤回を貫くのか、投げ捨てるのかをめぐって階級闘争が二分している。解雇撤回を貫く闘いとして労働者の大集会が開かれました!」と11・2を報道した『前進』を広げ、「日本でも全世界の労働者の勝利のために組織化を続けます!」とアピールした。
  拍手でこたえた参加者から「何か歌ってくれ」の声がかかり、肩を組んで「インターナショナル」の大合唱となった。
  集会が「非正規職連帯歌」を歌って終了した後、イーランド一般労組のホンユンキン事務局長に檄布を手渡し、8日の労働者大会前夜祭での再会を約束した。
警察の大弾圧体制を破りソウル駅前で実力開催された労働者大会前夜祭。動労千葉の動輪旗が翻る(11月8日) 

 

【写真左】 労働者大会に先立つ非正規労働者大会に参加したイジェヨン・ソウル本部長〔左〕と動労千葉・田中委員長(11月9日)
【写真右】 イーランド闘争支援に駆けつけた全学連の学生。織田委員長が11・2集会を報告した(11月7日 ソウル・ワールドカップ競技場前)

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2367号2面1)(2008/11/10 )

 大恐慌を迎え撃つ闘う労働者の国際的陣形築く

 国境越え日米韓が固い団結

 11・2集会 革命勝利へ思いはひとつ

熱気あふれ5700人が大集会 壇上の韓国民主労層の労働者に全参加者が連帯の拍手(11月2日 東京日比谷野外音楽堂)

 11月2日、日比谷野外音楽堂で開かれた全国労働者総決起集会は5700人が参加、世界金融大恐慌下で新自由主義を打ち砕き、日米韓の労働者が一堂に会して「労働者の力で世界を変えよう」と誓う画期的な成功を収めた(前号既報)。集会を呼びかけた全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組共闘は今年で11年目。連合支配下の労働運動の屈服を根底からのりこえ、真の団結と飛躍を実現しようとの熱い思いが会場にあふれた。国家権力はこのエネルギーに恐怖し激しいデモ規制を強行、労働者1人を不当逮捕したが、東京・銀座一帯は革命前夜の熱気に包まれた。前号での呼びかけ労組からのアピールに続き、主な発言要旨を紹介します。(編集局)

 韓国・民主労総

 社会主義へ進む労働運動を 民主労総ソウル地域本部本部長/イジェヨンさん

 私は今日、「世界の労働者よ団結せよ。資本主義に対して闘おう」と叫ぶために来ました。
 1929年の大恐慌以来、最大の恐慌です。アメリカ帝国主義の覇権と資本主義の崩壊もある。金融破産の余波で308兆ウォンが韓国の証券市場から消えた。国民1人あたり640万ウォン。860万人の非正規職に2年以上賃金を支給できる金額です。
 大恐慌の犯人は世界の1%に満たない資本家です。97年の韓国の金融危機の時、全業種で膨大な労働者が路頭に放り出された。今や資本家こそ代価を支払うときです。
 かつてキムデジュン、ノムヒョン政権は、左派政権の仮面で巧妙な労働運動弾圧と体制内化を図りました。今、イミョンバク政権はむきだしの暴力で労働運動をつぶし、資本の絶体絶命の危機を逃れようとしている。また米国産BSE牛肉の輸入反対闘争でストを行った民主労総を国民から孤立させる戦略をとっています。そして公共企業の労働者を「穀つぶし」「非効率」と宣伝し、国民から孤立させ、民営化を強力に進めています。
 私たちは10月、民主労総を含む40余りの労働、社会、市民団体と五つの政党で「民生民主国民会議」を結成し、経済と民生、民主主義と平和統一を脅かすイミョンバク政権を倒す決意を固めました。11月9日には、チョンテイル烈士の遺志を継承する全国労働者大会を開催します。
 労働者にはこれ以上引く場所はありません。同志とともに最後まで闘い、“労働が花より美しい世の中”を造りたい。
 皮膚の色や言語が違っても労働者の生活は同じです。資本家が労働者を弾圧する方法も同じです。敗北主義を振り払い、改良主義を克服し、資本主義の生産様式を打破し、社会主義へ進む変革的労働運動をつくりたい。全世界の労働者階級の国際連合をつくり、社会主義変革運動へ進もう。
 労働者はひとつだ。労働者よ団結せよ! 労働者民衆を殺す新自由主義を打ち倒そう! トゥジェン(闘争)!

 民主労組死守同志がろう城 金属労組ソウル支部ハイテックRCDコリア支会副支会長 チョンウンジュさん

 私たちは労組弾圧と7年間闘っています。ハイテックRCDコリア資本は不当解雇で敗訴し、労災判定でも敗訴し、解雇者5人のうち、支会長を除く組合員を職場復帰させました。ところが経営合理化を口実に、新たな形の労組破壊の法人分離を強行しました。全組合員に新法人への転籍を拒否したら整理解雇だと通告し、解雇のために「休業」したのです。
 私たちは毎日出勤闘争を行い、本社前に座り込み、労組弾圧の中止を要求しました。会社は正門を閉ざし、防衛隊を動員して私たち女性組合員に暴力をふるっています。ハイテック資本は労働組合を否定し、憲法でも保障されている労働3権を否定しているのです。
 労働組合活動は労働者の生存権の問題であり譲歩できません。ハイテック支会のキムヘジン支会長は現在、40b上空の高圧送電塔で命がけのろう城闘争を行っています。コルテック支会のイイングン支会長も一緒です。組合員たちは漢江(ハンガン)の強風にさらされ野宿ろう城しています。
 コルテックの資本家パクヨンホは、10年連続黒字のなかで労働者を整理解雇し、組合を抹殺するために偽装廃業し、労働者を全員路頭に放り出した悪質資本家です。
 偽装廃業粉砕! 工場正常化! 新手の弾圧、法人分離粉砕! 民主労組死守! 生存権獲得!  
 ロボット展示会場で、動労千葉を支援する会の同志たちが宣伝戦を行って、ハイテック闘争に献身的に連帯してくださったことに深い感動と同志愛を感じます。「必ずや勝利する」との約束を私たちはまだ果たせていませんが、労働者として堂々と生き、走り続けています。熱い連帯に応えたい。トゥジェン!

 アメリカの2労組

 階級闘争派の国際的団結を ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10執行委員/ジャック・ヘイマンさん

 イラク・アフガニスタン戦争の終結を要求し、わが組合が5・1国際労働者デーに米西海岸の全港湾を止めるストを闘えたことを誇りに思います。アメリカで帝国主義戦争に反対する初のストです。郵便と教育労働者の共同行動をかちとり、驚くべきことにイラク・バスラの港湾労働者の連帯行動をかちとりました。彼らは米占領軍の銃剣のもと、勇敢に1時間のストを敢行しました! 第1次大戦で「国境の向こうの同じ労働者ではなく、自国ブルジョアジーに銃を向けよ」「闘う相手は国内にいる」と呼びかけたカール・リープクネヒトとローザ・ルクセンブルグの伝統を想起させるものでした。
 メーデー行進を妨害したのはILWUのトップ官僚たちでした。彼らは行動を阻止できないと悟ると、メーデー行動を愛国主義にねつ造しようとした。アメリカも日本も同じです。だからこそ、日本の教師たちの「日の丸・君が代」反対の闘いを支援します。
 ブルジョア政治家は行動しません。闘いのレベルを抗議から抵抗に押し上げ、帝国主義戦争に反対するためには、労働者階級の党が必要です。
 リバプールの港湾労働者は、貪欲な資本主義にうちかつ道は、労働者の国際連帯だと教えてくれました。民営化、非正規職化、規制緩和、自由貿易協定、移民労働者の権利はく奪、労組破壊、失業、インフレ、そして帝国主義戦争。すべての闘いは国際主義的労働者、革命的な労働者の党によって組織されます。
 階級協調派、ビジネス・ユニオニズムのイデオロギーが世界の労働運動を支配し、闘いの障害物となり果てる中、国際的階級闘争派の団結が差し迫った課題です。私たちは、ILWUと動労千葉のきずなの継続と強化を表明します。労働運動を国際階級闘争として前進させよう!

 生徒に広島や長崎を語る時 UTLA(ロサンゼルス統一教員組合)CAMS(校内の軍国主義に反対する連合)/グレゴリー・ソティアさん

 新自由主義は、いたるところで絶望をつくり出しています。そして経済のメルトダウン。資本家は「労働者に出す金はない。もっと搾取する」と叫び、労働者の団結破壊に全力をあげ、奴隷労働をもたらす民営化に潤沢な資金を供給している。
 貪欲な資本を根底的に拒絶し、ゼネストで職場を止めるため、ともに立ち上がりましょう。
 権力は青年を軍隊に駆り立て、兵器を過剰生産し、全世界に戦争を拡大しています。青年たちは、大企業生き残りの犠牲にされている。
 しかし兵士やほとんどの市民は、現在の戦争が資源戦争であり「人道のための戦争」ではないと知っています。私が教える公立学校では、生徒たちは近代戦の真実を知らされていない。私が「ヒロシマ・ナガサキ」を語る時、生徒たちは時間、人種、階層で隔絶されてきたものを理解します。政治家が何を言おうとアメリカが多くの人びとを殺してきた歴史、世界銀行やIMFの経済政策のもとで、イラク、アフガニスタン、パキスタン、コロンビアなど世界中で女性や子どもを殺している事実を、衝撃を持って受け止めてくれます。
 私たち闘う教師は、学校の軍事化に注目しCAMSをスタートさせました。永久的な戦争が当たり前というあり方に反撃するためです!
 企業目標のカリキュラムは全国に拡大している。生徒たちは窮乏し、私たち教育労働者も厳しい攻撃にさらされている。国民皆保険がないこの国で、かちとった医療補助を放棄せよと圧力がかかっています。
 ともに闘いましょう。

 国鉄1047名闘争

 歩んできた道に確信を持つ動労千葉争議団 中村 仁さん

 1047名闘争で解雇撤回を投げ捨て、不当労働行為があったことを容認する大変なことが起きています。「4者・4団体」が大臣に出した要請書は「1日も早く救済されるようご高配を賜りたく」と言っている。闘いではなく土下座です。10月24日の集会では機動隊を入れて、和解路線に反対する者を排除した。こんなことのために私たちは20年間闘ってきたのではない。
 動労千葉争議団は「解雇撤回を掲げ和解を拒否し突っ込むアホ(ママ)がいる」「玉砕だ」と非難されています。しかし動労千葉は国鉄分割・民営化に2波のストを打ち、40名の不当解雇を受けながら団結を守り、今もJRの民営化体制を揺るがしてストで闘っている。
 闘争団の役員は関心を持っていませんが、被解雇者とJR本体の仲間が今も一体で闘っているのも動労千葉だけです。千葉支社だけが業務外注化をストップさせ、平成採の若い仲間も加入し始めています。
 私は動労千葉が歩んできた道に確信をもっています。動労千葉争議団は何年かかろうと勝利の日まで闘う決意です。

 ストに立てば社会は止まる 国労北海道闘争団

 87年国鉄分割・民営化で不当解雇されました。この汚名を晴らすために鉄建公団訴訟原告として22年間闘ってきました。
 国鉄分割・民営化は労働組合つぶしでした。だから私たち1047名は国労、動労千葉、建交労の3労組に所属していても一体です。民営化絶対反対で団結してきたからこそ、新自由主義攻撃を破綻に追い込んだ今日の闘いがあります。
 今、労働者は倒産・解雇・非正規雇用化の矢面に立たされ、自殺にも追い込まれ、闘わなければ生きられません。この資本のあり方は中曽根の分割・民営化から始まった。全世界が税金を使って戦争をし、資本を救い、労働者は失業に追いやられている。労働組合が問われているのです。
 組合幹部は労働貴族になってはいけない。資本にこびへつらうのは金輪際やめよう! 労働者がストに立てば社会は止まる。社会を動かしているのは俺たち労働者です。
 労働者は、法政大学の学生のように今こそ元気を出す時です。国労、動労千葉、建交労一体で闘う決意です。

 奴隷の路線は徹底的に粉砕 国労秋田闘争団/鉄道運輸機構訴訟原告  小玉忠憲さん

 「4者・4団体」の集会は警察の防衛で開催され、民主党の選挙支援運動となり、与党・公明党に「対策委員会を設置していただいた」と自慢する姿をさらけ出した。民主党は自民党以上の改憲政党。公明党は自民党の下僕です。こんな奴隷路線は徹底的に粉砕されなければなりません。
 仮に民主党政権になっても、世界金融恐慌にあえぐ資本家の意志は、国鉄1047名闘争を中心とする闘う労働運動の解体です。それを突破口に一層のリストラ・首切り、非正規職の拡大と戦争への道しか残されていない。すべての犠牲を労働者に転嫁する以外に延命の道はないからです。
 資本主義は終わりです。労働者には夢と希望と革命のロマンの時代です。このチャンスを前に、体制内労働運動の「4者・4団体」は現場労働者の闘いに確信をもてず、民営化に屈服し「政府に救済をお願いする」運動に行き着いた。ここに展望はない。
 社会変革の熱烈な思いで、労働者階級の団結を無限に拡大する時です。人生をかけて闘います。

 「日の丸・君が代」闘争

 「生きさせろ」の不起立闘争 「日の丸・君が代」闘争被処分者/根津公子さん

 この集会への参加は昨日までためらっていました。意見の対立、党派、いろんな問題があります。でも私は、どこでも要求と闘いが一致すれば一緒にやろう、というスタンスで動いてきました。そういうことで参加しています。
 昨年の卒業式の「君が代」不起立で都教委は3月、私を懲戒免職にできませんでした。都教委は「3回起立しなかったら免職」と言い、「累積加重処分」をくり返してきました。今年3月には私を懲戒免職にするつもりだったと思います。
 しかしできなかった。都教委に迫った全国の人びと、CAMS、ロサンゼルス統一教組、韓国の民主労総、いろんな国の人たちの海を越えてのご支援の力で免職=解雇を止めました。停職6カ月ですが、クビにさせなかったことは大勝利です。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
 7月に都教委は「分限事由の教職員に関する対応指針」を出しました。私は来年クビを覚悟しています。クビにさせない闘いが必要なのです。分限指針は「首切りガイドライン」です。私ひとりの問題ではありません。何としても引けない。
 04年に「教育に反することに加担しない」と不起立しました。ワーキングプアが登場した06年以降は「抵抗していいんだ」ということを示す不起立でした。そして今「生きさせろ」と闘う多くの人たちの闘いのひとつだと思うようになりました。みなさんともに闘いましょう。

 解雇されても団結にかける 広島の青年教育労働者

 「分限指針」で処分が出ようが、管理職にいじめられようが、組合から「不起立は組織破壊」と言われようが、解雇されようが、私は労働者の団結こそ力だと思っています。この団結にかけて闘っていきたい。

 呼びかけ労組から

 国鉄闘争勝利の大道で団結 全国金属機械労働組合港合同・副委員長 中村吉政さん

 リーマン破綻の直撃を受けた京品ホテルで、全員解雇された労働者が全国に檄(げき)をとばして闘っている。断固たる支援・連帯を確認したい。
 日本を代表する大企業の足元から闘いが起こっている。偽装請負や名ばかり管理職―非正規労働者を搾取と無権利状態に押し込めてきた鉄鎖との闘いである。
 国鉄の解雇撤回闘争は国家的不当労働行為との対決であり、争議団の神髄を問う闘いだ。安易な妥協を排し、国鉄分割・民営化こそ格差拡大・不安定雇用の先兵になった経過を認識すべきだ。
 11回の全国集会を迎える呼びかけ3労組は分裂問題に直面した。戦闘的労働運動の団結と国鉄闘争勝利の大道の中で問題を克服しよう。
 金融恐慌は労働運動に長く厳しい本格的な試練を与える。「寄らば大樹」はどこにもなく、企業内主義の無力は明確だ。闘う労働運動の団結を目指して闘おう。
(開会あいさつ)

 敵とは非妥協労働者は団結 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・執行委員/武谷新吾さん

 労働現場の最前線で闘う仲間の報告があり、熱気ある集会となったと思います。今、大きな転換点において、敵とは非妥協に闘いますが、労働者内部では異論を超えて団結しようということが本集会で確認されました。
 小さな子どもさんもたくさん参加されています。大阪風に言うと「おとん、おかんは何してんねん」と言われないために、闘う労働組合のネットワークをつくり、労働者の社会づくりのために、ともに闘いましょう。(閉会あいさつ)

 沖縄行動団

 体制内派のりこえ基地阻む うるまユニオン・辺野古で闘う青年労働者 富田晋さん

 辺野古の闘いは沖縄と日本全体の闘いを問いかけています。僕は「命を守る会」執行部から一方的な「解雇通告」を受けました。理由は「サミット粉砕のデモで逮捕された」からだと。ふざけるなという話です。辺野古を仕切っているのは労働者の決起を抑え込む「体制内労働組合」の人間です。「権力との激突」を避け、基地建設を止める道は「民主党の政権奪取」だと言っている。
 「4者・4団体政治決着」と同じ問題です。辺野古で「民主党と政治決着」し、もし動労千葉が折れたら、沖縄・日本の階級闘争は完全に敗北してしまいます。
 私の原点は「守る会」のおばあやおじいたちの言葉の中にあります。「わったーやの闘いで一つの種、一本の木(闘う仲間)でも残せたらわったーたの勝ちさ」。私たちはここに集まった仲間たちに賭けきる。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2367号3面1)(2008/11/10 )

 大恐慌を迎え撃つ闘う労働者の国際的陣形築く

 世界につながる職場の闘い

 戦闘的デモが銀座を席巻 怒りと解放感にあふれるデモは繁華街の人びとの注目と共感を呼んだ。警察は労働者1人を不当逮捕したがデモの勢いを止めることはできなかった

 決意表明

 実力闘争否定する鎖壊そう 医療労働者

 8月、ついに私たちは、職場の組合員8人で年休ストライキに立ち上がりました。
 小さな小さな火花かもしれません。しかし「生きさせろ!」ゼネストを組織する11月集会の仲間と、そして革命情勢を自分たちの手で切り開いている世界の労働者の闘いと、髪の先からつめの先まで完全に一体の、大きな大きな闘いです。
 資本家は、労働者が自分たちの力で社会を動かしていける存在だということに心底恐怖しているのだ。
 しかしなお一層許し難いのは、資本を守るために労働者を支配し、労働者の闘いに襲いかかる御用組合のダラ幹どもです! 
 そしてもう一つハッキリさせたい! 医療労働者が実力闘争を組織しようとする時、強烈に破壊しなければならない鎖がある。「命を守る医療従事者が患者を目の前にして実力闘争とはけしからん!」という道徳のような暴力だ。患者を利用して、労働者の決起に襲いかかり労働者を永遠に労働力商品として資本家の鎖につなぐこの暴力に、一歩もひるむな! 医療労働者が断固実力闘争に立ち上がった時、社会保障解体の新自由主義攻撃と対決できるんだ!
 社会を動かすすべてを資本家から奪い返そう!
(写真 国境を越えた連帯を呼びかける熱い発言に、参加者すべてが惜しみない拍手を送り聞き入った)

 民営化攻撃と非妥協で対決 自治体労働者

 いま私たち自治体労働者は、かつて国鉄労働者にかけられた以上の攻撃にさらされようとしています。政府・支配階級は新自由主義のもと、戦争国家体制づくりとして、地方自治の解体と道州制の導入、さらに合理化・民営化を推し進め200万人の自治体労働者の首切りを進めようとしています。
 大阪府の橋下知事の「大阪府をぶっつぶす」のように道州制、自治体丸ごと民営化の攻撃が始まっています。
 私たちの職場は小さな自治体ですが、やはり民営化攻撃がかかっています。当局の行革プランによると、指定管理者制度なども含めて民営化を検討する職場として、真っ先にあげられているのが「保育所」「給食センター」です。
 私たちはもう我慢できないと、「民営化反対、臨時職員の正規化」を掲げて運動を開始しました。現場組合員も参加した団体交渉を行う中で、当局からまともな回答は得られていませんが、一歩も引かずに闘いを続けていく決意です。
 既成の組合のように、体制を変えることを目指さず最終的には当局と折り合いをつける運動のスタイルでは、組合員の生活と雇用を守ることができなくなっています。闘いの中で妥協できないことは妥協しない、反対は反対として最後まで貫く闘いが必要な時代となっています。動労千葉のように闘う組合として、実践が問われます。全国の仲間と連帯して、闘う労働組合のネットワークに連なっていくことを決意します。
在日・滞日外国人労働者が大挙参加し、労働者の団結の力で弾圧と人権抑圧に対しともに闘うことを訴えた

 団結があれば何でもできる 岡山ゆうメイト

 みなさん、闘うゆうメイトです。11・2日比谷、団結してますかーっ!
 団結があれば何でもできる!

 雇い止め=解雇撤回まで闘う 広島ゆうメイト

 僕と岡山のA君は、郵便局で6カ月契約の時給制アルバイト、いわゆる「ゆうメイト」として働いていましたが、9月末での雇い止め=解雇を通知されました。
 機械の部品を取り替えるように労働者を使い捨てにする郵政当局を絶対に許さない。僕は2波のストライキで闘いました。A君は支店長を始め管理職を局内で徹底追及した。これに対して、郵政当局はなんと「懲戒解雇」の暴挙に出ました。現在「懲戒解雇を取り消せ」と闘っています。
 全国で相次ぐゆうメイト雇い止めは、郵政民営化の正体そのものです。1万5千人の欠員状態であるにもかかわらず、ゆうメイトは雇い止め、本務者も強制配転です。極限まで合理化を進め「過労死するか、辞めるか、どっちか選べ」という職場の現状です。郵政労働者の怒りは我慢の限界を超えています。
 民営化の手先となったJP労組中央を打倒して、郵政職場に闘う労働組合運動を登場させないといけない。東京銀座をはじめ、11月集会派が本気でJP労組権力を取ろうと挑戦し始めている。この闘いを全国の郵政職場に波及させよう。職場を動かしてるのは現場労働者だ。団結すれば、民営郵政なんか倒せる。
 世界中で「民営化反対」「賃金上げろ」とストライキで闘う労働者とひとつになって、雇い止めを撤回させます。

 労働者と学生の敵は同じだ 法政大学文化連盟 斎藤郁真さん

 法政大学の反抗期集団、文化連盟です! 
 さて、やってまいりました。11月2日! 今年は、京都大・東北大と同様に、法政までもがこの11月集会に大学祭の日程を合わせてきました。それにあたって、われわれ文化連盟は悩みました。法政大学の文化発展を掲げるわれわれが、その象徴である大学祭、自主法政祭の最中に学外の集会に参加するのが果たしていいのか? 結論は、みなさん見ればわかりますよね? われわれ文化連盟は、今日ここにいます!
 なぜか!? 闘っている相手がみなさんと同じだからです。現在の法政大学の施政は、新自由主義政策のひとつ、「大学改革」の極致であるからです。
 人間一人ひとりが、「より善き生」を考え、「より善き社会」を構想する。そして、他人と意見を、時には思想をぶつけ合い、それらを止揚していく。大学という場所は、そういう過程を経て、次世代の良識ある人間を社会に輩出するためにあるのではないのか。それが現代における大学の役割ではないのか。
 今日、この日より新しい学生運動・新しい労働運動の潮流を、歴史を始めようではありませんか。そしてその力で、法政大学でおかしいことにおかしいと言ったがために逮捕され、今も獄中で闘う20人の仲間の年内奪還を果たしましょう!
法大当局の処分攻撃に一歩もひるまず闘ってきた学生の登壇と発言に大きな声援が沸いた

 連帯あいさつ

 裁判員制度の廃止へ行動を 憲法と人権の日弁連をめざす会代表 高山俊吉さん 

 私たち弁護士の世界でも弁護士激増政策を中心に非正規雇用と格差・貧困化を狙う攻撃が執拗に展開され、これに対決する不退転の闘いが生まれています。
 国鉄1047名解雇撤回闘争の現場に、「日の丸・君が代」不起立闘争の現場に、そして原則的に闘うあらゆる労働者・市民に寄り添い、ともに闘う弁護士は、同時に改憲阻止の最前線の闘士でもあります。
 アジア2千万人の生命を奪った侵略行為の事実を公然と否定し、侵略戦争への道を再び走ろうと声高に叫ぶ者を航空自衛隊のトップにすえるこの国の政府が、改憲の野望を重層的な構造で展開しています。
 来年5月からの実施が狙われている裁判員制度は、改憲と戦争により危機を突破しようと謀る政府の国民動員策です。「赤紙」を送りつけ、市民をして市民を監視・処罰させる「隣組」制度です。公のために努力する気概を市民に要求し、ついにはお国のために身を投げ出すことをいとわぬ空気でこの国を満たそうとしています。絶対に実現させてはなりません。
 「裁判員制度はいらない!大運動」はこの11月、制度廃止を要求する全国一斉行動に取り組みます。正しく闘う者には挫折も敗北もない。志を同じくする世界の仲間と熱い連帯!

 労働者と農民の連帯に未来 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局次長 萩原進さん

 三里塚闘争は土地収用法を粉砕しました。追いつめられた政府・空港会社は、わが同盟の市東孝雄さんの農地を取り上げる攻撃をかけています。しかも、農民の権利を守るために戦後制定された農地法をもってです。
 穀物価格の高騰が世界に飢えと貧困をもたらしています。飢餓人口は9億人を超え暴動を激発させました。投機マネーとブッシュのエネルギー政策、資本主義の環境破壊がその元凶です。いま世界で起きていることは、農業の解体と貧困の拡大、その連鎖です。
 日本農業の現実は「農業恐慌」と言っても過言ではありません。この10年間で米価は半値に下落し、大半の農家がもうコメ作りができない断崖絶壁に立たされています。
 働きたくても職場のない労働者、非正規雇用、リストラと低賃金労働、希望を失い耕作を放棄する農民、――労働者も農民も同じ苦しみの中に置かれています。
 FTA(自由貿易協定)は農民だけの問題ではないのです。対外貿易の問題であり、工業製品と表裏の関係です。それは労働者の課題であり、国際連帯の闘いでもあるはずです。私は労働者と農民の連帯の中にこそ未来があると確信します。
 市東さんの農地を守ろう! 労農コミューンをつくり出そう! 暫定滑走路北延伸と成田空港の軍事化を阻止しよう! 

 農地取り上げ実力阻止する 三里塚芝山連合空港反対同盟 市東孝雄さん

 農地取り上げと闘う私への日頃からのみなさんのご支援に、この場をお借りしまして深くお礼申し上げます。
 アメリカの労働者の決意とカンパに感謝いたしております。
 先日三里塚現地で、民主労総のみなさんと交流させていただきました。勇気をもらうとともに、私の決意を再認識させてもらういい交流会だったと思います。
 私は一歩も引きません。畑を耕すことが私の実力闘争です。そして、畑は私の闘争現場でもあります。
 この先、空港会社が畑に手をかけるならば、私は実力で阻止する闘いをします。労働者と農民とのひとつの闘いです。団結して、ともに頑張りましょう。トゥジェン!

 改憲と戦争への道許さない とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 麻生内閣は、民意を問う解散・総選挙を回避し、世界的金融大恐慌の解決や国内景気回復を大義名分に、延長国会をも辞さないで次つぎと策を講じています。
 10月16日、08年度の補正予算を成立させた翌日から、衆院テロ対策特別委員会でインド洋での補給支援法改正案の審議を始めました。衆議院では自民党・公明党が圧倒的に多数派です。数の暴力で悪法が成立する”はだかの国会”は20日、つまり審議2日目に同法案を可決させ、21日に衆院通過、現在は参議院で審議中という状態です。
 麻生内閣は、日米両国を中心に、いつ・どこでも軍事活動をやるために、「海外派兵のための恒久法」の早期提出・成立を企図しています。
 私たちは、そのような状況を直視し、改憲阻止、戦争への道を許さない決意をもって事柄の重大性を訴え、今日まで闘っています。
 日本の1930年は「暗夜の予兆の年」でした。そして30年代は予兆のとおりに「暗夜」になった。この歴史を再現させてはならない! 究極的には、民衆のみが戦争を止めることができる。それゆえに、今「9条を変えるな」を合言葉に、ひとりで闘い、ともに闘いつつ、日本の変革運動に最善をつくしたい。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2367号5面1)(2008/11/10 )

 オバマ圧勝と未曽有の米帝危機

 大恐慌に世界革命で立ち向かう5700の団結の飛躍的発展を

弾圧をはね飛ばし都心を席巻した大デモ(11月2日 東京駅八重洲口)

11・2全国労働者総決起集会は、世界金融大恐慌情勢に真っ向から立ち向かう労働者階級の国境を越えた団結としてかちとられた。新自由主義攻撃を粉砕し、プロレタリア世界革命への総進撃を開始する合図の鐘が、結集した5700人の手で高々と打ち鳴らされた。11・2は同時に、4者4団体路線を粉砕し、1047名の解雇撤回を掲げた一大国鉄集会としてかちとられた。権力・資本・体制内勢力による密集した反動と全力で闘い、分岐と激突の中できたえられた階級的労働運動の国際的な隊列が、鮮烈に登場したのだ。この5700人の団結をさらに拡大し、青年労働者を先頭に、革命情勢下の労働運動をめぐる大党派闘争に猛然と打って出よう。麻生政権打倒、09春闘勝利へ、11〜12月の闘いにさらに突き進もう。

 日米韓の国際連帯の大前進

 11・2集会は第一に、世界金融大恐慌突入という100年に一度の巨大な激動情勢の真っただ中で、それをプロレタリア世界革命で迎え撃つ国際的団結を打ち固める歴史的な集会となった。
 今日の金融大恐慌に対し労働者階級がどんな態度をとるかが、全人民の未来を決める。資本主義崩壊の時代が到来する中で、必要なのは延命を求めて必死にあがく資本家階級の救済ではなく、その延命策動と真っ向から対決し、これを労働者階級による革命へと転化することだ。11・2の日米韓労働者5700人の大結集は、大恐慌情勢に立ち向かう国際的陣形を形成するものとなった。
 11・2とそれを前後する一連の国際連帯行動で闘いとられた日米韓の闘う労働者の国際的団結は、これまでの次元をはるかに超える地平だ。韓国民主労総ソウル地域本部42人の大訪日団と、ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10やUTLA(ロサンゼルス統一教員組合)などアメリカの闘う労働者との熱い交流は、世界革命の闘いの路線的な大前進を開いた。
 「全世界の労働者は改良主義を克服し、社会主義変革運動へ進もう」(韓国のイジェヨンさん)、「国際的・革命的な労働者の党が必要だ」(アメリカのジャック・ヘイマンさん)の発言は、動労千葉を始めとする日本の階級的労働運動との深い同志的連帯を示すものだ。革命こそが全世界の労働者の共通課題、普遍的なスローガンであり、この旗のもとに今こそ総決起することが力強く宣言された。
 11・2集会は第二に、4者4団体の屈服・転向路線との対決を徹底的に貫き、1047名の解雇撤回を真正面から掲げた第2次国鉄決戦の大集会としてかちとられた。
 今日、既成の全勢力が資本主義救済の体制内労働運動へと雪崩をうって転落している。その先頭に立っているのが国鉄1047名闘争の幕引きを策動する4者4団体だ。彼らの10・24集会か11・2かという激突の中で、4者4団体はついに解雇撤回をあくまで掲げて闘う動労千葉や国労組合員を排除するため、10・24集会に警察・機動隊を導入するところまでいきついた。これに対して11・2集会は、4者4団体路線と全面対決し、国鉄闘争の勝利と日本労働運動の再生をかけて闘いぬくことを基軸に、固い団結をかちとったのだ。
 労働戦線の大分岐と激突の中で、動労千葉派が5700人の巨大なパワーをもつ勢力となって圧倒的に登場した。11・2はそれを示した。階級的労働運動の大発展の道が切り開かれたのだ。
 11・2集会は第三に、日帝・麻生政権打倒への全労働者階級、全人民の総決起として爆発した。闘う労働組合の大隊列を中心軸に、三里塚反対同盟農民、沖縄行動団、部落大衆、障害者、在日・滞日人民、弁護士などあらゆる戦線から闘う人びとが総結集し、麻生政権と日帝ブルジョアジーの絶望的あがきを根底からふっとばす「生きさせろ!」ゼネストへの巨大な歩みを開始した。
 これらのすべてにおいて、青年労働者と学生が最先頭で闘いをリードした。資本、権力、4者4団体を始めとする体制内勢力の密集した大反動と激突し、打ち破る中から、闘う労働組合をよみがえらせる階級のゆるぎない力と団結の形成が始まった。1万人結集は実現できなかったが、5700人の団結はこのかつてない確信と高揚感に満ちあふれている。
 11・2が切り開いたこの地平を踏み固めて、09年の大闘争へ向け、直ちに一層の飛躍と挑戦を開始しよう。11〜12月闘争から09春闘に向かって猛然と進撃していこう。

 「国難」に「結束」叫ぶオバマ

 内外情勢は歴史的激動を深めている。11月4日の米大統領選挙で民主党のオバマが圧勝し、米国史上初のアフリカ系大統領が誕生した。この背後には、ブッシュ政権下の8年間に進行した新自由主義攻撃のもとでの労働者人民の未曽有の貧困と、イラク・アフガニスタン侵略戦争の泥沼的破綻、さらには金融大恐慌の爆発に対する、米国内に充満する根底的怒りがある。
 だがオバマの登場は、米帝危機を打開するものなのか。労働者階級にとって前進なのか。断じて否だ。オバマは、リーマン・ブラザーズの破綻に始まる世界金融大恐慌の本格的大爆発の中で、「国難」に対する「アメリカ国民の結束」と「統合」を叫んで権力の座をもぎとった。オバマの訴える「一つの米国」とは、米帝と資本主義救済のために労働者階級も力を合わせて挙国一致体制を築け、米帝の「国益を守れ」ということだ。米帝の歴史的没落の進行と、労働者支配の全面崩壊の危機の中で、プロレタリア革命を予防・鎮圧するための「米帝の最後の救済者」として現れた者こそオバマなのだ。
 オバマは「この世界を破壊しようとする者たちを、我々は打ち負かす」と叫んでいる。オバマの掲げる「チェンジ(変革)」が新自由主義攻撃とイラク・アフガニスタン侵略戦争の形を変えた貫徹となり、労働者階級への新たな大攻撃として襲いかかってくるのは不可避である。保護主義の台頭や、日米争闘戦もむしろ激化していくのだ。
 この中でアメリカの階級闘争は、いよいよ大流動と激突に突入する。すでに大恐慌情勢下でリストラ・首切りの嵐が吹き荒れており、これに対し現場労働者の決起による真っ向からの反撃が始まっている。米軍需産業の中枢・ボーイングで50日を超す労働者のストライキが闘われ、カリフォルニアでは体制内労働運動のボス支配を打倒して、資本と非和解に闘う医療労働者や教育労働者の闘いが発展している。
 そしてこれらの新たな階級的闘いの最先頭に、11・2で世界革命への熱烈な同志的団結を誓い合ったアメリカの闘う労働者が立っているのだ。
 さらに韓国でも、民主労総の11・9労働者大会の高揚を新たな起点として、イミョンバク政権の大民営化攻撃への総反撃の闘いが始まっている。またイタリアの数十万人の教育ゼネストを始め、新自由主義粉砕の労働者階級の巨大な実力決起がヨーロッパや全世界で巻き起こっている。
 オバマの登場は、米帝の歴史的没落と未曽有の世界危機、帝国主義間の争闘戦を、むしろさらに激化させ、世界の革命情勢を一層成熟させる。労働者階級の未来は、体制内派との徹底的な分岐と激突をとおした階級的労働運動の発展と、万国の労働者の団結の前進にかかっているのだ。

 11〜12月闘争に総力決起を

 11・2集会の階級的大高揚は、国内政治支配の絶望的な危機と世界金融大恐慌の爆発にあえぐ日帝・麻生政権を直撃した。今や麻生政権打倒へ猛然と攻め上る時が来ている。麻生の打倒は、日帝ブルジョアジーそのものを労働者階級との一大階級決戦の場に引きずり出し、日帝を打倒していく突撃路を開く。それが「生きさせろ!」のゼネストを柱とする09春闘決戦であり、そこへ向けた11〜12月の闘いだ。
 何よりも、労働運動の力で社会を変革する闘いへの、青年労働者と学生のより圧倒的な決起をかちとること、青年を先頭に闘う労働組合をよみがえらせるために闘うこと、マルクス主義を復権し、労働者階級の真の革命党を建設することだ。
 中野洋著『新版 甦る労働組合』は、階級的労働運動とマルクス主義の奪還にとって決定的武器だ。この本を、青年・学生を中心にしてあらゆる労働者人民の中に持ち込み、5700人の団結を何倍にも拡大しよう。
 第2次国鉄決戦の全国的発展を基軸に、麻生政権打倒、橋下大阪府政打倒へ進撃しよう。11・21大阪府庁前闘争に立とう。11・22裁判員制度廃止集会と銀座デモ、11・29星野同志奪還全国集会の大成功をかちとろう。三里塚闘争を不屈に発展させよう。それら一切の成果を12・14国鉄闘争勝利集会へと集約し、12・14を11・2に続く重要な大集会として闘おう。
 そして今年最後の最大の決戦として、獄中20人の学生同志の年内奪還へ総決起しよう。敵権力は卑劣にも、富山大弾圧の武藤君に400万円の高額保釈金を要求している。20人全員では8000万円から1億円だ。この許しがたい攻撃を労働者人民の力の結集で粉砕し、なんとしても1億円の保釈金を集めきろう。
 この保釈金闘争と一体の闘いとして年末一時金カンパ闘争がある。全力で闘いぬき絶対に勝利しよう。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2367号6面1)(2008/11/10 )

 星野文昭さんを取り戻そう

 11・29星野全国集会へのアピール

 星野無期との闘いはプロレタリアート自己解放=全人間解放の闘いとひとつ

 

11月29日(金)東京・四谷区民ホールで「星野さんを自由に 11・29全国集会」が開催される。獄中の星野文昭さんから集会成功にむけたアピールが発せられたので紹介します。第2次再審闘争勝利への道を開くために11・29集会に総結集しよう。(編集局)
  ◇   ◇
  今年は、11月29日に東京で星野全国集会が開かれます。世界金融大恐慌が深まるなか、労働者・人民の生きさせろの闘いが、世界のどこでも闘われる中での集会になります。
  獄中・家族と労働者・人民の未来を奪おうとする星野無期との闘いは、日々、その未来を奪い返す、その力を蓄積してきた闘いです。今、日本と世界の労働者人民が、すべてを奪い尽くそうという新自由主義と闘い、すべてを奪い返すために世の中を変えようとしている情勢・闘いと、今一つに重なり、一つに未来を開こうとしていることに心が高鳴る思いです。
  今、本当に獄中・家族を支える体制をつくることが問われていると思います。獄中・家族にとって困難は山ほどありますが、それを獲得するものの大きさ、豊かさに転化して闘っていきたいと思っていますので、その思いをともにし、ともに闘うために、多くの友人、心ある人々が参加してくれることを心から訴えます。
  特別抗告棄却は絶対に許せません。しかし最高裁として私の当日の服装が薄青と認めたことは、未練がましく、声とか後ろ姿でも星野と言っているから星野が殴打していたといくら言おうとも、Kが終始言っていることが「きつね色上下の人物が殴っていた」というものである以上、その殴っていた人物は私ではないという以外にありません。
  権力は私の無実を承知でした。70年、私たちは、体制内のクビキを破り、労働者自己解放=人間解放へ決起しました。民族解放闘争、沖縄闘争と一つに決起しました。体制を揺るがされた権力が、その闘いの発展をなりふりかまわず圧殺しようとしたのが星野無期です。
  それは、今日の闘いそのものを圧殺する目的を貫くものでもあります。
  この攻撃はあいまいさのないもので、すべてを奪おうとするものでした。これとの闘いは、ごまかしを持ち込まずすべてを奪い返す、そのことで生きられるものです。
  労働者人民の中に身を置き、自他の自己解放の力を信頼し、依拠し、自ら(・家族)と全労働者人民の本当の解放を実現するものとして闘い、勝利してきました。だから、常に、動労千葉、沖縄、三里塚、全学連、そして世界の闘いとつながるものでした。
  そして今日、世界大恐慌―世界戦争が不可避の過程にあって、労働者人民にあらゆる犠牲を強い、争闘戦―戦争によってまで生き残ろうとする資本主義・帝国主義に対して、人間らしく生きさせろと青年・学生を先頭に立ちあがり、労働者自己解放の闘いによって、社会を、すべての人間が人間らしく生きられる社会に変えようという闘いと一つになっていることを実感しています。
  青年・学生が、星野のように闘おうと闘っている姿に、闘う者の一体感を感じます。
  星野のように闘おう、星野を奪い返そう、という声と運動を広げ、ともに闘うことを共通の思いとして強め、ともに闘うために、11・29集会への参加を心から呼びかけます。
  徳島刑務所 星野文昭
----------------------------------

 

星野文昭さん 71年11・14渋谷暴動闘争に決起。75年8月6日不当逮捕。83年7月無期懲役判決。第2次再審請求中。徳島刑務所在監

 

----------------------------------

星野文昭さんを自由に
11・29全国集会
☆11月29日(土)午後6時開場/6時半開会
☆四谷区民ホール(四谷区民センター9F)
*地下鉄・新宿御苑前駅5分
主催/星野さんをとり戻そう!
全国再審連絡会議

------------------------TOPへ---------------------------