ZENSHIN 2007/02/05(No2281 p08)

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週刊『前進』(2281号1面1)(2007/02/05 )

 戦争・改憲・民営化の安倍打倒へ

 国鉄・教労先頭に春闘勝利と階級的労働運動の前進開こう

 国民投票法案・教育3法案粉砕を

 革共同中央労働者組織委員会

 07年を21世紀プロレタリア世界革命の歴史的出発点の年としなければならない。その情勢、条件は完全に熟している。帝国主義は、戦争、搾取・収奪、暴虐と略奪の限りを尽くし、最末期の凶暴で非人間的で腐敗した姿をさらしている。もはや帝国主義・資本主義には一刻の延命も許されない。帝国主義・資本主義を転覆し、労働者階級が取って代わるプロレタリア革命は、今や最も崇高な人類史的使命である。この偉大な事業は、全世界の労働者階級、被抑圧人民の怒りと決起のうねりの中から、不屈に立ち現れようとしているのだ。帝国主義本国プロレタリアートの組織された革命的行動こそ、その大道を切り開く。プロレタリア自己解放闘争を基軸に全世界人民の総決起をかちとる、壮大な「21世紀革命の時代」が今や訪れている。

 全世界で成熟する革命情勢

 こうした革命的激動を決定的に促進しているのが、唯一の超大国であり基軸国であるアメリカ帝国主義の歴史的没落だ。米帝は、イラク侵略戦争の敗北・敗勢にのたうちまわり、その絶望的な破産からの脱出をかけて、新たな帝国主義間争闘戦に打って出た。国際的な巨大独占体間の激烈な死闘は、帝国主義の侵略戦争−世界戦争に至る恐るべきプロセスを引き寄せている。
 帝国主義の基本矛盾が爆発する中、日帝は帝国主義の最弱の環に転落し、危機と破産を突きつけられている。
 これらの情勢を「革命的情勢の決定的成熟」ととらえることは、マルクス主義に立脚した最も正確でリアルな認識だ。この時代認識によってこそ、労働者階級の不撓(ふとう)不屈の実践は生き生きと貫かれ、階級的団結は培われる。革命的労働者党は、この階級の感性と実践、団結への希求に結びつき、「革命的情勢の成熟」を現実の革命に転じる闘いの最先頭に立たなければならない。そのための戦略的総路線こそ「革命をめざす労働運動」を実践する階級的労働運動路線である。
 07年決戦においてわれわれは、打ち立てられたこの路線への一致をかちとり、鉄火の実践に突進しなければならない。何より当面の3月大行動を、07春闘の階級決戦を切り開き、階級的労働運動を全面的・本格的に実践するものとしてかちとろう。
 米帝ブッシュは、1月10日の「イラク新戦略」公表に続き、23日には一般教書演説を行った。米帝はイラク侵略戦争に深々とのめり込み、そこでの絶望的敗勢にたたき込まれながら、そこから絶対に抜け出すことはできない。さらにブッシュは、朝鮮侵略戦争への後戻りできない道に突入した。
 フォードが膨大な赤字決算に陥ったように、アメリカ自動車産業の没落・衰退はすさまじい。その中で、巨大独占体間の争奪戦、市場分割戦は一層激化し、企業合併・再編の嵐が巻き起こっている。
 それは、帝国主義国の労働者階級へのすさまじいリストラと規制緩和の嵐となって吹き荒れている。全世界に失業、首切り、低賃金と貧困、極限的搾取や過労死が蔓延(まんえん)しているのだ。

 安倍の施政方針演説に労働者の総反撃を

 帝国主義の「最弱の環」に転落した日帝は、絶望的危機にあえぎながら、戦争・改憲と民営化(労組破壊)に体制の延命をかけて突き進んでいる。
 1月26日、安倍は施政方針演説で改憲への突進をあらためて宣言した。そのために安倍は「教育再生」を叫び、改悪教育基本法下で、教育改革関連3法案、特に教員免許更新制法案を強行し、さらに公務員制度改革(大民営化)で日教組・自治労を徹底的に解体しようとしているのだ。とりわけ改憲国民投票法案の核心には、4大産別の労働組合を絶滅する狙いがある。
 安倍の施政方針演説は、1・1御手洗ビジョンと完全に一体をなしている。安倍は、御手洗の言う「イノベーション」「成長戦略」を全力で進め、労働基本権解体を狙う「労働ビッグバン」を貫こうとしている。さらに、労働運動壊滅を意図した共謀罪新設を執拗(しつよう)に追求している。
 安倍は、「日本人の命を守るために日米同盟を一層強化する」と言い、国家主義をむき出しにして、労働者を戦争に動員する攻撃を激化させている。
 安倍の施政方針演説に貫かれているのは、改憲・戦争に向けて4大産別労組を始め徹底した労組絶滅攻撃を強行するということだ。その全構造は1・1御手洗ビジョンとまったく同じだ。
 御手洗ビジョンの特徴は、「レーガン時代のアメリカ経済再生を、日本でも実現したい。その目標に向かって、ひるまず挑んでいく」(『御手洗冨士夫「強いニッポン」』)ということにある。安倍も、以前からのイギリス・サッチャーの信奉者だ。
 レーガン、サッチャーは何をやったのか。「経済再生」を掲げて政府支出の削減と企業減税を行い、規制緩和・民営化と労働組合の徹底した絶滅攻撃をテコに「競争力強化」を推し進めたのだ。日本では中曽根が国鉄分割・民営化を強行した。だが、レーガンとサッチャーがもたらしたものは、階級対立の激化と取り返しのつかない経済破綻(はたん)であり、「最後の言葉」としての戦争だった。
 こうした明白な事実を知ってなお、安倍・御手洗はレーガン、サッチャーの道を突き進もうとしている。御手洗は「経済成長を重視し、改革を加速すべきだ。改革を中断してまで格差を是正しようとすれば本末転倒になる」(1・25講演)と叫び、格差を拡大することが成長戦略・競争力強化だと吐き捨てている。
 彼らは今や、帝国主義の凶暴性を一挙に噴出させている。だが、そこには本質的で根底的な危機がむき出しになっている。現実に安倍政権自体が、閣僚の事務所費問題のスキャンダルの噴出や、柳沢厚労相の「女性は子どもを産む機械」というとんでもない女性差別発言が示すように、今やボロボロである。ところが一方で安倍は、「労働者をなめきっている」からこんなむちゃくちゃな攻撃を仕掛けることができるのだ。これに対し、労働者の誇りにかけて怒りの反撃に打って出よう。
 安倍・御手洗路線は、朝鮮侵略戦争前夜の日帝の存亡をかけた基本路線である。攻撃の最大の矛先は労働組合とその団結の解体に向いている。だが、労働者が圧倒的に団結し総決起すれば日帝に破綻と危機を強いることは絶対にできる。労働組合の団結を拡大し、安倍・御手洗路線を粉砕することによって、帝国主義打倒のプロレタリア革命の展望を切り開くことができるのだ。この闘いの有効性と勝利性を示すものこそ階級的労働運動路線である。

 3月大行動での新たな挑戦

 階級的労働運動路線とは、プロレタリア革命をかちとる立場から、職場闘争を基軸に労働者・労働組合の団結を強化・拡大し、労働組合権力を獲得して、第2、第3の動労千葉を無数につくり出すことである。このことが、朝鮮侵略戦争の切迫情勢下でプロレタリア革命に勝利する道である。
 既成の労働運動指導部はおしなべて戦争推進勢力に転落し、団結破壊の攻撃に屈服している。その中で、既成の体制内労働運動指導部と決別し打倒して、動労千葉を先頭とする3労組共闘の陣形を拡大していくことである。それは激しい党派闘争を不可避とするが、ここにプロレタリア革命の勝利を確信し、より目的意識的に闘わなければならない。こうした観点から階級的労働運動を実践するものこそ、11月労働者集会の大運動である。
 そこでは、マルクス主義によって決定的に武装された労働運動の実践が求められる。さらに、革命党が資本との現実の攻防の先頭に立ち、革命党が階級そのものとして、階級と一体となって闘うことが要求される。プロレタリア自己解放闘争は、政治闘争、経済闘争、理論闘争の「三つの側面」を持つが、それは労働組合運動の実践において完全に統一され一体なのである。
 特に政治闘争について言えば、連合支配のもとにある体制内労働運動と決別し、11月集会のような3労組共闘の形式による政治経済闘争への総決起をかちとることこそが、その実践的・現実的前進を切り開くのだ。
 階級的労働運動路線は、労働組合の革命的役割を徹底的に位置づける。労働組合は、労働者の階級的団結体であり、労働者階級の究極的解放、すなわち賃金制度の最終的廃止をかちとるための土台をなす。労働組合は権力奪取の過程において武装蜂起の基礎となり、社会主義建設を推し進める全過程で基軸的位置を占める。労働組合は、党やソビエトと同等の、革命にとって必須(ひっす)不可欠の存在として位置づけられる。また、労働組合権力と労働者代表ソビエトの形成は、労働者細胞建設と一体となって遂行され、そのことをとおして労働組合とソビエトは革命党に結合する。
 当面の2〜3月決戦において、われわれは階級的労働運動路線を実践し、階級の怒りを自らの主体的怒りとして、6000万労働者の階級的団結の先頭に立って闘わなければならない。労働運動をめぐる攻防は、現在の改憲攻撃下で集中的にターゲットとされた4大産別が焦点となっている。ここでの勝敗が、労働運動の根絶か階級的労働運動の前進かを決するのである。

 教基法決戦ひきつぐ「第2段階」の闘いへ

 とりわけ重大なのは、「10・23通達」以来の不屈の「日の丸・君が代」不起立闘争と11・5労働者集会が切り開いた地平のもとで闘われた教基法攻防を引き継ぎ、07年の「日の丸・君が代」不起立闘争の爆発をとおして第2段階の教基法攻防を強力に発展させることである。現場教育労働者の決起に確信を持ち、勝利感と戦闘性に満ちて全国で「日の丸・君が代」強制拒否の不起立に決起しよう。
 階級的労働運動路線のもとに、日教組権力の奪取と闘う日教組再生の展望をかけて、また教基法決戦の地平をさらに強力に発展させるものとして、不起立闘争を全力で巻き起こそう。改悪教基法をたたきつぶす決戦に立とう。
 青年労働者と学生の決起は、この歴史的情勢をこじあける決定的な力である。07年3月決戦は、06年のすべてを引き継ぎ、発展させ、11月集会1万結集に再挑戦する闘いを開始するものでもある。国際連帯の闘いを圧倒的に前進させ、国際的なイラク反戦闘争を実現する闘いだ。これと同時に、国民投票法案との闘いをとおして改憲阻止決戦の本番に突入していこう。
 07春闘で動労千葉は、館山運転区・木更津支区廃止阻止、3・18ダイ改に向けた3カ月の死闘に突入している。
 1047名闘争をめぐる攻防は、動労千葉排除と1047名闘争そのものの解体を策す攻撃との闘いとして激しく進行している。国鉄分割・民営化への原点的怒りをかきたて、総屈服情勢を打ち破らなければならない。
 4大産別の中央委員会をめぐる攻防を不屈に貫徹しよう。
 国民投票法案との闘いは、改憲阻止決戦そのものである。
 朝鮮侵略戦争突入前夜の三里塚・沖縄闘争、米軍再編との闘いを強化しよう。3・25三里塚現地への全国からの総結集をかちとろう。
 07年決戦を本当に高揚・発展させるものは、階級性に立脚した路線的一致である。階級の大地にこそ、路線的一致をかちとる土台があり、労働者細胞の体内をくぐってこそ真の一致がかちとられるということである。
 さらに、討議をとおして自己変革をかちとることが重要だ。討議における相互批判は、相互の自己変革を求める。こうした共通の基盤に立った討論によってこそ、07年階級決戦にかちぬく細胞性と団結は獲得される。今こそ「党の革命」を徹底的に推進しよう。

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週刊『前進』(2281号1面2)(2007/02/05 )

 動労千葉 運転区廃止反対で駅頭宣伝

 

動労千葉と支援する会は2月1日、千葉駅前で「館山運転区・木更津支区廃止反対」を訴えて街頭宣伝に立った。
 駅頭では、千葉県やJR千葉支社が中心となった観光誘致運動「ちばデスティネーションキャンペーン」のイベントで堂本暁子千葉県知事があいさつをしている。特別列車のSLを見ようと多くの人が詰めかけているところに組合員の怒りのアピールが響き渡った。
 観光誘致の裏で「もうからないから」と内房線を切り捨て、運転職場の廃止を狙うJRのやり方に、誰もが驚きと怒りを隠さない。多くの人が組合員に事情を聞いてきた。JRの職制があわてて飛んできたが、まったく手出しできない。1000枚のビラがあっという間になくなった。

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週刊『前進』(2281号2面1)(2007/02/05 )

 郵政民営化絶対反対! 職場から反撃を

 全逓中央委へアピール

 全郵政と統合し改憲勢力化する 連合全逓中央を打倒しよう

 2月15、16日に開催される全逓(JPU)第121回中央委に向けて、全国の職場から”本部方針反対”の声をたたきつけよう。安倍・御手洗は小泉・奥田による郵政民営化=全逓労働運動壊滅攻撃を引き継ぎ、より一層絶望的に労働者階級に襲いかかってきている。これに完全屈服し、改憲勢力化した連合全逓中央を現場からの闘いで打倒しよう。闘う全逓労働運動、階級的労働運動を今こそ職場からつくり出そう。

 安倍・御手洗路線と正面対決の決戦

 全逓中央委員会に向けて、全逓労働者は安倍・御手洗との正面決戦として郵政民営化との職場での闘いをやり抜こう。
 安倍政権とは、帝国主義間争闘戦における敗勢的現実にあえぐ日本帝国主義の底知れぬ危機の中から生まれた政権である。労働運動の壊滅を自己の使命とし、安倍・御手洗路線として突っ走ろうとしている。「1・1日本経団連御手洗ビジョン」に示されるように、レーガン反革命を徹底的に賛美し、民営化による労組破壊と侵略戦争への突進の中に、帝国主義としての唯一の延命の道を求めているのだ。
 郵政分割・民営化はこの安倍・御手洗路線の切り札である。そもそも郵政民営化とは小泉の「構造改革」攻撃の最大の柱であり、これ自体が改憲攻撃である。しかもこの攻撃が95年日経連プロジェクト報告路線として、6000万労働者階級全体に襲いかかってきた。
 連合全逓は完全にこの攻撃に屈服し、その積極的推進のために粉骨砕身することをうたっている。郵政公社になって4年、多くの仲間たちを「自殺」や「勧奨退職」という名の首切りに追いやったのは誰か。「郵政民営化の成功のため」などと賃下げや減員を認め、戦後最悪の労働条件のもとで必死に働いているわれわれ労働者の誇りをズタズタに引き裂いている張本人は誰か。組合費でのうのうと生きている労働貴族=連合全逓本部ではないか。
 だが、その郵政民営化は完全に破綻(はたん)的事態に直面している。鳴り物入りで導入されたJPS(郵政版トヨタ方式)は、現場労働者の職場からの反撃で完全に破産に追い込まれている。「逆に経費がかさむ」などの声が全国で相次いでいる。年賀状の遅配問題や、郵便局の統廃合をめぐる地方切り捨てなど、社会的指弾を受けている。現場労働者の反撃によって、郵政民営化をめぐる支配階級の分裂も新たに生み出されている。
 連合全逓本部も「今年度末には多数の勧奨退職者が見込まれるなど……要員不足は否めず、早急な対策が求められています」(議案書)と言わざるをえない。JPU委員長の菰田は「事業が崩壊の道に入っていく危険性さえある」(『公益企業レポート』)と危機感をあらわにしている始末だ。
 郵政民営化攻撃の破綻は、安倍・御手洗路線そのものの破綻であり、日本帝国主義の破綻である。それは同時に、体制内労働運動が労働者階級の怒りの決起を抑えつけてきたあり方がもはや成立しないということだ。
 国鉄分割・民営化の教訓、動労千葉の闘いを見れば明らかなように、断固とした現場からの絶対反対の闘いがあるならば、郵政民営化は必ずや粉砕できる。6000万労働者階級全体の未来をかけ、全逓労働者が歴史を切り開く決定的チャンスがやってきたのだ。
(写真 昨年6月14日、全逓大会【横浜】で本部方針の否決を訴え、開場周辺をデモする全逓労働者)

 78年反マル生越年闘争否定する本部

 全逓中央委に向けて大きく3点を訴えたい。
 第一に、全逓と全郵政の組織統合問題が「民間会社は1企業1組合で」なる論理で進められている。
 そもそも全郵政とは、郵政当局によるマル生(生産性向上運動)攻撃の先兵として、全逓破壊のためにのみ作られた第2組合だ。全逓中央はこの全郵政に全面的に自己批判=屈服し、全逓労働運動を完全に否定・抹殺・清算しようとしている。ここに組織統合の最大の核心がある。
 とりわけ78年の反マル生越年闘争()について、「労使対立と労労対立の長く不幸な時間を生みだし、『反マル生越年闘争』のように社会や事業に対し悪影響を及ぼしたこと、そして郵政関係者に精神的な苦痛を与えたこと等は、歴史的な教訓として自戒の念を禁じえません」(議案書)などと言っていることは絶対に許すことができない。社会や事業に影響を及ぼさずして、労働者はいかにして自らの権利を確保できるのか。郵政当局の「精神的苦痛」については思いを寄せるが、闘いの先頭に立った現場組合員は平気で切り捨てるというのか。
 全逓と全郵政の統合とは、闘う全逓活動家の「排除」攻撃であり、徹底した党派闘争であり、組織攻防戦となる。とりわけ反マル生闘争の生き証人、闘う4・28被免職者の職場復帰を断固かちとらなければならない。 
 民営化による「1企業1組合」が何をもたらすかは、国鉄分割・民営化で何が起きたかを見れば明らかだ。JR総連・カクマル松崎のもとで、あるいはJR連合のもとで、無慈悲なまでの合理化と労働条件の切り捨てが行われ、外注化をはじめ安全保安部門の切り捨てが進行していった。労働組合は、もはや労働組合とは言えないものに変質した。労働者の権利を守り、資本の攻撃に歯止めをかける役割を完全に放棄した。資本の要請に全面的にこたえ、民営化推進の先兵となった。
 その結果が、多くの乗客と労働者を死傷させたJR尼崎事故や羽越線事故であり、今も頻発する数々の事故なのだ。あの事故は、労働組合の屈服の結果起きたと言うべきであり、労働組合には大きな責任がある。郵政民営化による組織統合がもたらすものは、こういうことである。

 労働ビッグバンの先取り絶対許すな

 第二に、労働協約などの問題である。それは、今日の安倍・御手洗路線のもとに推進されようとしている「労働ビックバン」の攻撃と一体である。彼らは、徹底した民営化を推進し労組破壊を強行したレーガノミクスを手本とし、徹底した規制緩和によって労働3法に示される戦後的労働法制を解体し、すべての労働者に非正規雇用化・低賃金・首切り自由化をもって襲いかかっている。
 議案の中では繰り返し「労使自治」という言葉が使われている。これは労働3法をはじめ、あらゆる規制や労働者保護規定を無視して、労使が合意すれば何でもOKということだ。それは資本が決めた就業規則をそのまま労働協約化することを意味する。郵政民営化で「労働ビックバン」の先鞭(せんべん)をつけようとしているのだ。
 第三に、改憲問題である。組合統合をもテコにして、郵政労働運動をより一層露骨に連合・民主党路線、すなわち改憲推進路線に取り込もうとしている。とりわけ今国会で成立が狙われている国民投票法案は決定的な改憲推進法案である。しかも、郵政労働者から国家公務員身分を奪っておきながら、「公務員」とみなしてその政治活動を禁止するきわめて不当な労働者圧殺攻撃である。
 全逓中央は運動方針の中で「憲法問題、安全保障問題……については、内部議論を進めつつ連合運動に収斂(しゅうれん)する方向で検討する。なお、組織方針や運動を逸脱した行動等については内部で整理する」としている。すなわち連合方針に反発し改憲反対運動を独自で展開した者は統制処分にかける、と脅しを加えているのだ。
 連合全逓は、国民投票法案に賛成し、その推進者になろうとしているが、現場労働者は圧倒的に改憲に反対なのだ。ここにこそ連合全逓中央のアキレス腱(けん)がある。今こそ連合内から改憲反対闘争を巻き起こそう。
 民営化攻撃ですべての矛盾が労働者にかけられ、次々と仲間が殺され、「勧奨退職」が強制されている。しかし労働者はいつまでもこんな攻撃に唯々諾々と奴隷のように付き従う存在ではない。「資本が生き延びるために犠牲になれ」という攻撃を闘う団結の力ではね返し、権力を資本家から奪うことができるのだ。自分たちこそが本当の社会の主人公なのだ。動労千葉はそういう労働運動を実践してきたのだ。

 “労働組合運動で革命やろう”

 民同指導部は、労働者の本当の力を見くびっている。「闘っても勝てない」と決めつけている。この民同指導部と徹底的に対決し、職場での激しい党派闘争を貫き、組合権力を奪い返そう。この闘いがプロレタリア独裁能力を獲得する唯一の戦場なのだ。体制内労働運動と決別し、階級的労働運動を実践しよう。
 青年労働者の中には「革命やる以外に未来はない」の思いが渦巻いている。この青年労働者を階級的労働運動で獲得しよう。全逓委員会はマル青労同1000人建設を最先頭で担おう。
 〔革共同全逓委員会〕
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78年反マル生越年闘争
 郵政当局による組合つぶしに反撃し、78年末から79年初めにかけて全逓運動史上初めて年賀取り扱いを拒否して4億3000万通の滞貨を実現した闘い。これに対し当局は79年4月28日、58人の懲戒免職を含む8000人を超える処分を発令。この処分の不当性を訴えた4・28裁判は、04年6月30日、高裁で逆転勝利判決をかちとり、現在最高裁係争中。

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週刊『前進』(2281号6面1)(2007/02/05 )

 07年決戦へ 革命軍の決意

 青年労働者・学生とともに階級的労働運動推進する

 泉川 翔太

 革命的激動がやってきた。待ちに待った情勢の到来だ。革命軍はこの日のために生死をかけて戦いぬいてきた。全国の同志諸君、闘う労働者、学生、人民の皆さんとともに革命への情熱をたぎらせて、革命軍は断固闘いぬく。07年を、階級的労働運動の大前進、大躍進の革命的転換の年とすべく全力を尽くそう。年頭にあたり革命軍の決意を鮮明にアピールしたい。

 搾取・戦争の根源=帝国主義の打倒を

 帝国主義は、いつ自らが打倒されるかわからない恐怖に喘(あえ)ぎつづけている。それは米帝ブッシュの姿に一目瞭然だ。「イラク新政策」で2万人強の増派を決め、共和党内からも「反対」の声があがるほど国内階級支配は分裂しグラグラで、体制的危機が今までになく深まっている。ブッシュの支持率は激減している。それでも帝国主義である限り世界戦争へ突き進む凶暴な政策を放棄できない。実際今、朝鮮侵略戦争に向かって動きだしている。絶対阻止しなければならない。
 このブッシュと同様に、日帝は最弱の帝国主義として、労働者階級に一切の犠牲を転嫁して生き延びるために必死である。日帝・安倍政権は格上げした防衛省のもとで、排外主義と愛国主義を巻き起こし、朝鮮侵略戦争への突入に向かって躍起になっている。そのため安倍は、「美しい国元年」などと言いなして戦争と改憲−民営化・労組絶滅の大攻撃に突っ込んできている。また日本経団連の御手洗は年頭ビジョンを打ち出し、愛国主義と「労働ビッグバン」をもって労働者の闘いをつぶそうとしている。この安倍・御手洗路線をズタズタに打ち破ろう!
 帝国主義間争闘戦に追いつめられたブルジョアジーは、「このままでは国際競争に勝てない」と全世界で労働者階級に劣悪な労働条件と不安定雇用、低賃金、リストラ・首切りの攻撃をかけてきている。時代を2世紀も逆転させるような労働者への失業や貧困・飢餓の強制が、資本の生き残りのためには当然であるかのように語られている。史上空前の利益をあげる大企業のもとで、派遣や(偽装)請負の青年労働者が、使い捨てのモノのように扱われている。社会保障費はとことん切り縮められ、低賃金と長時間労働で、結婚・出産・子育てができない。貧富の差は拡大し続ける一方だ。労働者なくしてどんな大企業の工場も職場も1日も成り立たないのに、その労働者が人間として扱われず虐げられている。帝国主義のこんな非人間的社会など、もうまっぴら御免だ。
 労働者階級は、戦争と一大資本攻勢が一体の攻撃であることをすでに見抜いている。打倒されるべきは帝国主義であり、彼らの体制がもはや終わっていることを強烈に自覚し始めている。搾取と戦争の根源を断つのは帝国主義打倒のプロレタリア革命の勝利だ。

 階級の前進と一体の武装部隊として

 職場闘争の復権と労働者の組織化、組合権力の奪取へ。「党の革命」のもとに動きだした労働者階級の革命への驀進(ばくしん)は、もはや止まることはない。もっと「大胆に!大胆に!大胆に!」闘い攻めていこう。
 06年、革命的労働者は11月労働者集会の圧倒的成功を実現した。闘う三労組の呼びかけに韓米の戦闘的労働組合が合流し、4900人もの大結集をかちとった。われわれ革命軍は、この集会の息吹を全身で感じ、この集会の中に世界革命の現実性を見た。これを何よりも第一に確認したい。
 ブルジョアジーよ! 民主労総キムチャンソプさんの「われわれ労働者は国境を廃止します」の発言を聞け! 労働者に国境はなく、世界中の労働者階級が一つに団結したなら、お前らの時代などすぐ終わることを覚悟しろ! 「11月集会派」は世界に向かって羽ばたき、労働者階級は全世界を獲得するのだ。11月労働者集会が示した「現代のコミンテルン」を今こそ発展させよう!
 時代は、戦後革命期をはるかに超える規模と内容で、「戦争か革命か」の歴史的選択を問うている。この中で06年4大産別決戦は、動労千葉と教育労働者の闘いを先頭に前進し、改憲阻止闘争へ大きな地平を築いた。
 今、労働者階級は闘わなければ永遠に資本の奴隷であり、侵略戦争へ動員され、労働者同士の殺し合いを強制される。この時に、既成指導部は闘えば活路と展望があるのに、諦(あきら)めと絶望ばかり組織して屈服と転向の道を歩んでいる。その典型的な例は、教育基本法国会決戦から逃亡し、テレビ番組でファシスト八木秀次に頭を垂れた日教組森越委員長だ。一方で、雨の日も風の日も国会闘争を敢然と闘いぬいている組合員と労働者・市民がいるのに、こんなふざけた労働組合のトップがあるのか! しかも、「日の丸・君が代」不起立闘争を闘いぬいた結果として「9・21判決」という勝利の地平を勝ち取っているのだ。さらに闘えば絶対に勝てる情勢にもかかわらずこの体たらくは許されない! 既成の労働組合指導部を吹っ飛ばして、闘う労働者が闘いの最前線に立とう。現場労働者の闘いで組合権力を奪還していけば、資本攻勢に喘いでいる労働者の共感と支持は絶対に得られる。

 党の革命支持し自己を点検

 第二に、06年の「党の革命」の決定的意義ということを確認したい。労働者党員の渾身の蜂起によって、革共同をプロレタリア革命から後退させ、闘えない党へと変質させようとする私党化グループを打ち破ったことをともに喜びたい。革命軍はこれを知るやいなや直ちに断固支持を表明し、「党の革命」の促進のために全力で闘った。それは同時に自らに労働者階級の地平に立った武装組織としての内的・主体的自己変革、思想的・路線的・組織的な自己点検を迫るものとしてあった。われわれは「党は階級そのものである」という立場に立つことをしっかり確認する。
 第三に、こうした闘いと一体のものとして革命軍は敵権力に一指も触れさせることなく自らの防衛戦争に勝利し、非合法・非公然体制を強力に貫いた。それは権力による労働運動、大衆闘争への襲撃を封殺し、自由な政治空間を断固として守りぬくものでもあったと確信する。
 階級的労働運動がグイグイと前進している一方で、非合法・非公然体制を維持し、武装し戦う部隊の存在として革共同と革命軍が存在し続けていることは決定的である。勝利をかちとるこの陣形がある限り、日帝・安倍政権が、戦争と改憲−労組破壊、労働法制改悪をもって朝鮮侵略戦争体制を構築することなど絶対に無理である。安倍よ! この日本には厳然たる内乱勢力が存在しているぞ。
 第四に、反革命分子を粉砕し、そのファシスト的行動を阻止しただけでなく、常に彼らへの攻撃と圧力を貫いた。
 第五に、日帝権力の治安弾圧攻撃を粉砕した闘いの意義を確認したい。権力は06年、全学連の拠点・法政大学での学生自治圧殺攻撃や東北大学・友朋寮つぶしをもって、勇猛果敢に闘った学生のべ41人を逮捕する暴挙を行った。また全国の革命派の拠点に不当家宅捜索攻撃を連続させた。しかし、この敵の弾圧は革命党の強靱(きょうじん)性を証明しただけにすぎない。すべての同志は完全黙秘・非転向を貫き意気軒昂と闘いぬいた。筋金入りの革命家が大量に創出されたのだ。
 そして、わが革命軍は、デッチあげ指名手配を受けた同志を断固防衛し日々勝利しぬいた。
 権力万能神話など労働者階級には通用しない。労働者階級の闘いと一体化することで勝利してきた革命軍のこれまでの歴史が、それを証明している。

 黒田の恥多き死とカクマルの総破産

 反革命カクマル中央派の衰滅の危機が進行している。06年、カクマル頭目・黒田寛一は、最後の瞬間まで革命軍の赤色テロルに怯(おび)え続けて心筋梗塞(こうそく)で死亡した。革命軍は労働者階級の怒りの炎が黒田に「恥多き死」を強制したことを確認するものである。
 黒田は、01年革共同第6回大会において「黒田哲学の死」を宣告されながら、これに一言の反論もできなかった。黒田とカクマルの大破産の自認だ。また黒田は自らの「組織現実論」が、松崎の転向−JR総連との大分裂に行き着いたことを最後まで総括できないまま、自らも国粋愛国主義、反共民族主義に純化して死んでいったのだ。理論でも実践でも、動労千葉を軸に階級的労働運動をともに闘う革共同の姿とは全く正反対の破産しきった惨めな末路そのものである。
 カクマル組織の混乱と周章狼狽(ろうばい)ぶりは際立っている。それは今後も続く。彼らに残されている唯一の道とは、亡き教祖黒田にカルト的忠誠を誓い合うことで自らを維持していくことしかない。革命軍は労働者階級と共にこのファシスト反革命の最後の一人までせん滅・一掃する戦いを貫徹する。
 われわれは「死地に赴く決意」をもって、赤色テロルの鬼となってカクマルと戦いぬいてきたが、今、黒田への恥多き死の強制をもってこの内戦がひとつの歴史的決着点に到達したことを高らかに宣言する。カクマルとの戦いをともに担った幾多の労働者活動家、全党の同志、カクマルを踏みしだいて前進している青年労働者・学生の同志とともに、このことをガッチリと確認したい。
 中央派と分裂したJR総連カクマルも、底知れぬ松崎の腐敗、嶋田派との再分裂として決定的危機にある。国鉄の分割・民営化以降20年、JR資本にとって、JR総連カクマルの存在自体が桎梏(しっこく)に転化している。この中でJR総連=カクマル・松崎は、さらに屈服と階級的裏切りに突進しているが、その命脈も尽きようとしている。
革命を目指す労働運動としていよいよ全世界を獲得する動労千葉の階級的労働運動の対極に、破産した姿をさらけ出すJR総連のファシスト労働運動があるのだ。最後的に打倒・解体しよう! 労働者階級の怒りで、松崎の頭上に革命的鉄槌を下ろそう!

 非合法・非公然体制堅持し改憲阻止へ

 07年を、革命軍は「党の革命」の第二段階を徹底的に推進し、階級的労働運動の爆発的発展を切り開く大転換の年とすべく闘う。これが第一の任務である。
 革命軍は特殊な形態での「常任集団」と規定できる。労働者階級が自ら送り出し、形成し、また労働者階級に育てられ、励まされ、階級が求める革命の事業に必要な任務の遂行に全精力を注いで戦っている。労働者階級の闘いの前進と発展を一切の基準に自己の活動を展開していく。その規模や任務も階級的労働運動の前進の度合いに応じて変化していく。
 革命軍は07年を、マル青労同第3回大会をかちとり1000人建設に向け進撃中の青年労働者や、織田委員長のもと改憲阻止決戦の先頭に立ち全国大学の拠点化をなし遂げようとする全学連−マル学同の同志と、心を一つにして、ともに闘いぬく。
 第二の任務は、非合法−非公然体制を堅持し、防衛戦争での勝利を継続することである。体制打倒を目指す革命党は、本質的に非合法・非公然である。戦争前夜情勢の中では、ますますこの点をしっかり確認する必要がある。日帝・権力による襲撃的な革命党破壊を粉砕しよう。闘いの自由な空間を守り維持するためにも、決してこの地平を明け渡してはならない。
 危機を深める敵権力は、階級的労働運動と固く結合した非合法・非公然の組織の解体に全力をあげてくるだろう。しかし、われわれは「労働者階級人民の海」の中で勝利し続け、縦横無尽に戦うあり方を創造する。
 第三の任務は、帝国主義打倒の階級的労働運動と結合し、その勝利のために戦うことである。帝国主義者は支配の破綻(はたん)を暴力装置によっておしつぶし続けることはできない。「社会の主人公」である労働者階級人民は、どんな凶暴な支配の下でも必ず決起する。権力者や反革命勢力が、労働者に敵対して枕を高くして寝られると思ったら大間違いだ。
 今労働者階級の怒りは沸騰点に達し、爆発寸前にある。いや、部分的には内乱が始まっている。内乱・内戦的な日帝との激突は不可避である。日本・世界革命−プロレタリアート独裁へ向けた決戦期は近い。革命軍は労働者階級とその党が求めるあらゆる武装決起の先頭に立つ。これまで培った武装闘争のすべてを注ぎ込み、労働者階級本体の決起と合流し、一斉武装蜂起を何としても勝利させるために闘う。
 プロレタリア革命は、必要な闘争形態や闘う武器を階級自身が生み出すものである。問題は、必要になったからといって直ちにつくれるものではないことだ。歴史的戦いの経験と蓄積が必要とされる。革命軍は、民間反革命との内戦の歴史−権力との戦いを継承し、不敗の武装組織として存在している。強大に見える帝国主義の暴力装置も、労働者階級本体の組織された闘いを基礎として、帝国主義軍隊の革命的兵士、独自の階級的武装組織としての革命軍が一つに団結した時に、あっという間に解体できるのだ。さらに国際連帯は、この力を数十倍にする。
 第四の任務は、反革命勢力の打倒・解体に全力をあげることだ。分裂したカクマル両派は、今でも労働者階級の闘いに敵対し続けている。また日帝の改憲攻撃と軌を一にして、右翼・ファシストのあらゆる潮流が日帝・安倍に育まれて跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)し始めている。われわれは、こうした民間反革命の動向をきっちり対象化し、彼らが労働者階級に敵対することがあれば、これに断固として対応して戦う。
 第五の任務は、今日的条件下での建軍闘争を貫徹することである。
 職場闘争を闘う労働者の苦闘に学びつつ、強力で精鋭的な革命軍をつくっていこう。「階級の軍隊」として、マルクス主義の学習を軸に、プロレタリア自己解放の思想・精神で武装しよう。「家族問題の革命的解決」を闘いぬく。

 星野再審・奪還へ全力決起を

 革命軍は、権力から最も憎むべき存在とされることに無類の喜びを感じて戦いぬく。70年決戦への反革命を受けてたち、獄中で身一つを武器に闘いぬく星野同志の存在と闘いに学び、星野再審・奪還闘争を全力で支援する。デッチあげ指名手配攻撃を受けている同志に学び闘う!
 「革命をめざす労働運動」を掲げて闘う青年労働者・学生とともに固くスクラムを組んで、革命軍は闘いぬく。怒濤(どとう)のような労働者階級の決起が始まっている。輝く未来をわれとわが手でもぎり取ろう! 進攻精神を発揮して、とことん闘いぬこう!

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