ZENSHIN 2006/07/31(No2256 p06)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

週刊『前進』(2256号1面1)(2006/07/31)

 小泉の8・15靖国参拝 させるな

 北朝鮮・中国侵略戦争のため「国に命をささげよ」とあおる

 7・30東西革共同集会へ

 7・15国連安保理決議をもって米・日帝国主義による北朝鮮への経済制裁と侵略戦争の攻撃がますます加速している。サンクトペテルブルク・サミットも北朝鮮への非難決議を採択した。日帝・小泉政権は安倍や麻生を先頭に安保理「7章決議」に向け反動的に突出し、日米枢軸のもとで北朝鮮侵略戦争を本当にやろうとしている。これは改憲と戦争への恐るべき歴史的踏み切りである。敗戦から61年目を迎えるこの8月が、労働者階級にとって決定的な闘いの時となった。8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争に全国から総結集しよう。小泉の8・15靖国参拝を絶対にさせるな。怒りの反撃をたたきつけよう。9条改憲阻止・戦争阻止の大運動に今こそ全力で踏み出そう。(関連記事4面)

 侵略戦争動員狙う小泉

 今年の8・15闘争は、例年にもまして重要な闘いとなった。小泉は9月の任期切れを前に、8月15日の靖国神社参拝を今度は実際に強行しようとしている。首相による公式参拝をここで正面突破的に正当化し、以後完全に定着させることを狙っている。
 小泉はなぜ靖国参拝にこだわるのか。イラク侵略戦争に続いて、北朝鮮や中国への侵略戦争に本気で突き進むことを考えているからだ。出兵した自衛隊員が実際に米軍と一体となって戦闘を行い、他国の人民を虐殺し、自らも戦死者となって帰ってくる事態を想定しているからだ。そのためには1945年以前のように、兵士の死を「国のための死」「英霊」として、大々的にたたえる装置の復活がぜひとも必要になっているからだ。
 イラクへの陸自派兵もその最大の目的は陸上自衛隊に戦場の実体験を積ませることだった。陸自撤収と引き換えに、今度は空自が米軍物資の輸送を戦火の中心であるバグダッドまで拡大する。6月29日の日米首脳会談では「新世紀の日米同盟」が宣言された。米帝と日帝が公然と軍事ブロックを形成して、世界の資源・市場・勢力圏略奪のための新たな侵略戦争・世界戦争に突き進むことを宣言したものだ。そしてミサイル問題を口実に北朝鮮への制裁=侵略戦争発動へと突っ込み、その既成事実化の中で9条改憲をも強行しようとしているのだ。
 小泉は、「戦没者に哀悼の意をささげるのは当然」「これは心の問題だ」などと言っている。だが重要なのは次のことだ。靖国神社に「英霊」としてまつられている人びとは、何のために、誰によって死に追いやられたのか。天皇を頂点とする日帝支配階級、当時の財閥や大地主の利益のために、朝鮮・中国・アジア人民に対する残虐極まりない不正義の侵略戦争に動員されて死んだのだ。あげくの果てに第2次大戦で「最後の一兵まで戦え」と玉砕を強いられ、地獄の苦しみの中で犬死にに追い込まれたのだ。
 靖国神社はこの歴史の真実を百八十度歪曲し、かつての侵略戦争を「聖戦」として美化してきた。しかもA級戦犯を合祀して、天皇と日帝の戦争責任を真っ向から否定し居直っている。小泉はこれを支持し、「国家に命をささげるのは素晴らしいことだ」とあおるために8月15日に靖国に行こうとしている。侵略戦争へのこの美化と居直り自体、断じて許せない。
 しかもこれは過去の歴史の問題ではない。小泉と日帝は、60年前にやったのと同じ帝国主義戦争の道に今日、再びのりだしている。トヨタやキヤノンなど日帝の大資本や金融資本の利益のために、労働者階級をとことん搾取し収奪するだけでなく、新たな戦争に駆り立てることが狙いなのだ。これが小泉靖国参拝の目的だ。
 それは同時に憲法改悪(9条改憲)と一体の攻撃であり、また「わが国と郷土を愛する態度を養う」と愛国心を導入する教育基本法改悪の攻撃と一体である。

 戦争責任の徹底追及を

 そもそも靖国神社は、宗教施設の装いをとっているが、その本質は軍事施設だ。戦前は陸海軍が直接管理していた。その目的は戦死者の「慰霊・追悼」ではなく、国家によるその死の「顕彰」にある。すなわち、生きている人びとに対し、戦場で死ぬことこそ「最高の価値」であり、“彼らに続いて天皇の国に命をささげよ”と扇動し、強要していくための国家的装置が靖国神社である。
 その役割は戦死者を「英霊」化しただけではない。天皇の軍隊が朝鮮・台湾や中国全土、アジア各地で繰り広げた〈殺しつくし、焼きつくし、奪いつくす〉という残虐行為のすべてを塗り隠し、「洗い清める」ことで戦争犯罪を逆に美化し居直るという意味をもったのだ。
 まさに靖国神社こそ、かつての侵略戦争を支えた最大の支柱だ。こんなものは敗戦とともに打ち壊され、労働者階級の手で怒りを込めて廃止・解体されるべきだった。これが一宗教法人に姿を変えて今日まで生き延びることを許したのは、戦後革命の敗北の結果である。日本の労働者人民自身の手による戦争責任の追及がきわめて不徹底にしか行われず、東京裁判によるそのすりかえと、何よりも最大の戦犯である天皇ヒロヒトの免罪を許したことが大きい。
 A級戦犯合祀に関する昭和天皇の発言メモが報じられているが、それは「A級戦犯合祀」をめぐる支配階級の分裂の深まりを示している。同時に天皇制をテコにこの危機をのりきろうとする動きである。靖国問題は同時に日帝の弱点である。労働者階級が「二度と侵略戦争の歴史を繰り返させない」という決意をもって立ち上がる時、靖国闘争は改憲阻止決戦の突破口を開くものとなる。

 アジア人民との連帯を

 小泉の靖国参拝は、朝鮮・中国人民への排外主義を露骨にあおり立てるものとなっている。小泉や、安倍、麻生ら次期首相候補と目されている閣僚が、靖国参拝への韓国や中国の抗議を「内政干渉」と非難し、国内での批判を「中国の言い分に従えというのか」と恫喝している。
 日帝のアジア・太平洋戦争は2千万人にのぼるアジア人民を虐殺した。とりわけ朝鮮・中国人民は、日帝の植民地支配と侵略戦争によって最大の犠牲と苦しみを負わされた。その償いは今なおなされていない。そして今、小泉や安倍や麻生のような連中(彼らの父や祖父はかつての戦争指導者だ)が、侵略と虐殺の歴史を公然と美化し、靖国神社を再び新たな侵略戦争の道具として復活させようとしている。これに対して、朝鮮・中国人民には誰よりも真っ先に糾弾し、阻止する権利がある! 靖国神社が彼らの怒りの火で焼き討ちされたとしても、日帝には文句を言う資格はない。
 問題はA級戦犯合祀だけではない。日帝は植民地支配していた朝鮮・台湾からも人民を日本軍に徴兵・徴用し、その死者を一方的に靖国神社に合祀してきた。日本政府は一片の補償も行わず、逆に彼らの民族的尊厳を戦後も一貫して奪い続けてきたのだ。すでに韓国と台湾から、遺族を先頭に合祀取り下げの闘いが起こされている。台湾原住民族の代表は昨年、日帝権力・右翼の妨害をはねのけ、「祖先の霊を返せ」と要求して靖国神社への実力糾弾闘争に決起した。この闘いに連帯し、日本の労働者階級が今こそ8・15靖国闘争に立ち上がろう。
 小泉らが「北朝鮮の脅威」をあおり、「日本も敵基地攻撃能力を持つべきだ」と叫んで大軍拡と9条改憲に突き進むことを断じて許してはならない。戦争をしかけているのは日米帝の側だ。北朝鮮スターリン主義の反人民的な軍事的対抗政策は、帝国主義に侵略戦争の引き金を引く口実を提供している。
 日帝・小泉政権は今や本気で改憲と北朝鮮・中国侵略戦争をやろうとしている。絶対に阻止しよう。8・6―8・9、8・15闘争をその突破口としよう。4大産別決戦・改憲阻止決戦に勝利しよう。今秋11月労働者大決起を実現しよう。
 すべての闘う労働者は、7・30東西革共同政治集会に結集し、夏秋決戦をともに闘おう。

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週刊『前進』(2256号1面2)(2006/07/31)

 戦争の元凶は日米帝国主義だ “制裁やめろ”と決起

 渋谷デモに注目と共感

排外主義攻撃と対決  織田全学連委員長を先頭にしたデモは注目を集め、とび入り参加者も多数あった(7月15日 渋谷)

 「経済制裁やめろ!」「戦争を止めよう!」「小泉とブッシュを倒そう!」−鮮明なシュプレヒコールが夜の渋谷を突き抜けた。街中の視線がデモ隊に集中した。その瞬間、若者の街は一つの解放区となった。
 7月15日、学生が中心となった渋谷デモ実行委員会の呼びかけで経済制裁に反対する緊急行動が行われた。日本政府が北朝鮮への「先制攻撃」を叫び、国連での非難決議を突出してやろうとしているまさにその時、首都のど真ん中でこれを切り裂くデモが闘われたのである。
 午後7時半、宮下公園から出発した約80人のデモ隊が週末でにぎわう渋谷の街に登場。鳴り物を先頭にした元気いっぱいのデモがやってくると、道ゆく若者が足を止め、写真を撮り、ビラを受け取った。途中から若者や外国人らがデモに合流し、ともにこぶしを突き上げた。「戦争をとめよう!」という訴えは渋谷全体の叫びとなった。デモは多くの若者の共感をつくり出したのだ。デモの解散地点までついてきた青年労働者は、「経済制裁には絶対反対です。戦争では問題は解決しないから」と述べた。
 あまりの周囲の注目ぶりに危機感をもった公安刑事がビラまきへの不当な妨害に出てきたが、デモ隊の抗議の前に一瞬にして粉砕された。
 デモに先立って開かれた集会では、織田陽介全学連委員長が緊急行動の意義を次のように鮮明に訴えた。
 「経済制裁で行われようとしているのは軍事力の発動そのものだ。北朝鮮を挑発する軍事演習を繰り返し、ミサイルを撃ち続けてきたのは日本であり、アメリカではないか。ブッシュがイラクでやってきたことは、ミサイル実験どころか大虐殺そのものだ。この帝国主義こそが戦争の元凶なんだ。北朝鮮への経済制裁で苦しめられるのは北朝鮮の人民だ。そして改憲を許せば自分たちもこの戦争に動員されていく。こんなことを許すことはできない。 
 とんでもない排外主義の宣伝が行われ、経済制裁に反対する者は非国民であるかのようにあおられている。この流れをぶっ飛ばそう。学生と労働者の大デモ、ゼネストこそがこの戦争を止めることができる。今日の渋谷デモを歴史的な第一歩として、改憲攻撃を打ち砕こう」
 続いて当局による不当処分と闘う法大生、全国沖縄青年委員会、婦人民主クラブ全国協、首都圏の学生が次々と日本政府の突出した経済制裁−侵略戦争策動を弾劾して発言した。
 渋谷デモの大きな反響は、多くの労働者人民が政府の対応に激しい怒りと危機感をもっていること、闘う勢力が鮮明な主張を掲げて登場するならば、この怒りと結びつき北朝鮮・中国侵略戦争を阻止し、改憲攻撃を粉砕できることを示した。この夏、職場で街頭で行動に立とう。9条改憲阻止の大署名運動をもって夏秋決戦の大爆発をかちとろう!

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週刊『前進』(2256号1面3)(2006/07/31)

 改憲阻止決戦の勝利へ 闘う革共同にカンパを

 すべての同志と支持者、『前進』読者のみなさん! 重大な情勢と階級的大激動期の到来に際し、闘う革共同への絶大なカンパを訴えます。
 北朝鮮のミサイル実験をとらえて、日本帝国主義が激しい侵略戦争と憲法改悪の衝動を募らせています。今こそ闘う労働者階級人民が排外主義の洪水に真っ向から立ち向かい、職場で、街頭で、地域で、「北朝鮮制裁絶対反対・改憲阻止!」を掲げて総決起すべき時です。革共同は、ここでこそ労働者階級の革命党として立ち上がります。
 戦争を仕掛けているのは米日の帝国主義です。対北朝鮮の戦争体制と挑発的な大規模軍事演習、そのうえ臨戦態勢をとって待ちかまえ、米軍と自衛隊が連携・共同してミサイル追尾・迎撃の実戦システムを発動したという事実はきわめて重大です。また、「経済制裁」大合唱の中で先制攻撃論が政権中枢から飛び出すなど、尋常ではありません。街頭では「憲法第9条がなくなったら、このまま日本が戦争をしかけてしまうのですね」という労働者人民の強い危機感をもった声が寄せられています。9条改憲攻撃が、戦争の危機そのものをつくりだしています。「一発の銃声」を口実に侵略戦争を始めるのが帝国主義です。
 重大な問題は、スターリン主義・日本共産党を始めとして、すべての党派が、北朝鮮非難の戦争翼賛と排外主義を競い合っているという現実です。没落帝国主義の断末魔の暴力性におびえて白旗を掲げた彼らに、改憲阻止闘争ができるはずがありません。日帝の危機は深い。戦争の危機は一切のまやかしの仮面をはぎ取って真実をあばきだし、敵と味方を労働者に教えます。だから危機は好機なのです。革共同は、断じてひるみません。
 労働者階級の目の前にある「格差社会」とは、ブルジョアジーとプロレタリアートの非和解的な階級対立の激化です。労働者の生き血を吸って生きているようなやからを生かしておいてはいけない。
 内乱期だからこそ職場生産点での闘いが死活的です。今こそ労働者階級に根を張って共産主義革命をやり抜く生き生きとした党が必要です。国家権力を打倒してプロレタリア独裁をうち立てる労働者階級の党が必要です。革共同は「党の革命」をやりぬいて、そういう党になります。
 獄中31年の星野文昭同志と固く連帯し、ヒロシマ・ナガサキ、靖国の8月反戦闘争から11月1万人決起へ、全力で闘います。7・30革共同政治集会を、日帝国家権力を圧倒する革命党と労働者人民の総決起集会としてかちとります。
 ついに始まった歴史的な階級決戦のために圧倒的な資金のカンパをお願いします。皆さんは余分な金など持っていないと思います。だからこそ強くお願いします。労働者の敵との階級戦争に勝ち抜くための不可欠の資金です。カンパを持って7・30革共同集会に結集してください。

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週刊『前進』(2256号3面1)(2006/07/31)

 教基法改悪阻止!この夏が勝負

 広島の教育労働者は訴えます

 8・5交流集会−8・6大行動へ

 全分会回って参加を訴える

 全国の教育労働者が動き始めています。北海道教組の3千人の街頭デモと国会前座り込み、大分県教組の交替での座り込みの闘い……。
 広教組(広島県教職員組合)では、5・6全支区代表者会議、6・10定期大会に続いて、6・11教育基本法改悪反対集会を県庁前で開き、「与党案・民主党案も廃案へ」を掲げて2千人がデモを行いました。「教基法改悪廃案の闘いはこの夏が勝負だ。街頭へうって出よう」と全県下で街宣行動が開始されています。
 ヒロシマの闘う教育労働者は今、熱く燃えています。「全組合員へ5点セットを渡そう」と6月末から猛然とアタックをしています。5点セットとは@8・5教育労働者全国交流集会の呼びかけ・賛同用紙、A8・6ヒロシマ大行動のパンフレット、B同ビラ、C同振り込み用紙、D同チケットです。
 すべての分会を訪問して、分会長に直接会い、賛同・参加を呼びかけ、5点セットをすべての分会員に手渡してもらうというものです。
 年休を取って職場を訪問します。ある分会を訪ねたところ、ある教職員が案内してくれ、職員室には姿が見えないので校舎内を探してくれました。ちょうど分会会議をやっていました。分会長に趣旨を説明すると「今から話して下さい」と時間をくれました。10分ほどでしたが組合員は耳を傾けてくれました。後で分かったのですが、案内してくれた人は組合未加入者でした。
 組合の集会でも5点セットを執行部や参加者にどんどん配っています。すぐに賛同用紙と賛同金を持参してくれた組合員もいました。配っていたメンバーは顔を見合わせニコッとしました。こんなことに勇気づけられながら、分会回りをやりきろうと思っています。
 夏休みに入ったら県内全域を対象に「街宣キャラバン」をやろうと張り切っています。これは青年を中心に老若男女が知恵と金と労力をふりしぼって宣伝カーを回し、分会訪問をしようという初めての挑戦です。

 “ノーモア・ヒロシマ”誓い

 61年前の1945年8月6日午前8時15分、1発の原子爆弾で広島の人と街が壊滅しました。爆発点の温度はセ氏100万度、火球280b。火球から放出された熱線で爆心地付近の地表面はセ氏3千〜4千度。「住民はほとんど蒸発的即死に近く、地表は死体も骨片もあまりみあたらないほど焼き尽くされており、すべてのものは原型をとどめず粉砕されて白い灰に埋まっていた」(『広島原爆戦災史』)
 軍都広島。広島は日清戦争(1894〜95)、日露戦争(1904〜05)以来、巨大な軍都であり、アジア侵略の拠点でした。宇品港は侵略出兵と戦勝凱旋(がいせん)の軍港でした。天皇制のもと、「日の丸」を振り、「君が代」を歌って、国家総動員体制のもとで推し進められた侵略戦争を止めることが出来なかった結果が原爆投下だったのです。
 「大き骨は先生ならむ そのそばに小さき頭の骨あつまれり」――原子爆弾による動員学徒の死亡者は7196人、引率教職員の死者は265人。これ以外にたくさんの子どもたちや教職員が亡くなっています。「学徒戦時動員体制確立要綱」により、8月6日には、建物疎開作業に2万6千人(国民学校高等科・旧制中学校・高等女学校)が動員されていました。
 侵略戦争を阻止できず、戦争教育を積極的に担っていた教育労働者の責任は、計り知れないほど重いものがあります。「過ちを繰り返しませぬから」というヒロシマの誓い。二度と8・6をくり返すな! 再び侵略戦争をくり返さないぞ! 教え子を再び戦場に送るな! これがヒロシマの教育労働者の誓いです。
 被爆61周年の今年、愛国心を強制する教育に変えられようとしています。愛国心が要求された時、それはまさしく侵略戦争だったのです。ヒロシマはけっして許さない、教育基本法改悪案、国民投票法案、共謀罪新設法案、憲法の改悪を。小泉の靖国神社参拝、「つくる会」教科書を許さず、反対の声を大きく、強く、幅広くあげよう。被爆者と固く連帯して「9条を変えるな」の声をあげよう。

 与党案も民主党案も粉砕!

  この夏が勝負! 「秋の臨時国会で闘おう」では遅すぎる。この夏にこそ労働者階級人民の怒りの炎を熱く燃えたぎらせ、団結を固め、与党の教基法改悪案も民主党案も廃案にしよう。戦争教育・戦争協力を断固拒否して闘おう。「日の丸・君が代」強制に対する不起立・不服従の闘いを広げていこう。
 北朝鮮のミサイル発射を契機に、北朝鮮バッシングの排外主義が吹き荒れています。「敵基地への先制攻撃」論が閣僚から出ています。朝鮮学校の先生が「生徒たちへの攻撃が頻繁に起こりだした。電車やバスの中で友だちの名前を呼べなくて困っている」と訴えていました。排外主義を絶対に許してはなりません。
 北朝鮮への侵略戦争=核戦争の現実性がきわめて切迫しています。8・6ヒロシマは直接これと対決する闘いです。
 「日の丸・君が代」強制と闘う教育労働者こそ教基法改悪阻止の最先頭に立とう。東京・広島を始め全国の「日の丸・君が代」被処分者が呼びかける8・5教育労働者全国交流集会に全国から集まろう。
 「闘う日教組」再生のために闘う現場組合員の力で今秋臨時国会における教基法改悪を阻止しよう。
 (川口 梓)
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憲法の改悪をとめよう! ヒロシマの力で
―被爆61周年― 戦争をとめよう!

 8・6ヒロシマ大行動

8月6日(日)12時30分(11時30分開場)
広島県立総合体育館小アリーナ(中区基町4−1)
▼ヒロシマの被爆者は訴える 栗原真理子さん他
▼憲法の改悪をとめよう!ヒロシマの力で!
 北西允さん(広大名誉教授)
▼世界の反戦・反核運動との連帯 韓国・中国・イラクからの代表団
▼労働者は戦争動員と憲法の改悪を阻止する! 「日の丸・君が代」強制と教育基本法改悪とたたかう東京・広島の教育労働者/解雇撤回、安全運転闘争をたたかう国鉄労働者
▼米軍再編と基地撤去をたたかう沖縄と広島から
 桑江テル子さん(うないネット・コザ主宰)
▼ヒロシマから世界へ 若者のアピール
デモ行進(15時〜17時)
◎8・5国際連帯集会
 8月5日(土)13時
 アステールプラザ大会議室(中区加古町4−17)
▼韓国/キムボンテさん(韓国被爆二世患友会顧問)カンジェスクさん(平和市民連帯)▼中国/趙茂蓉さん(重慶大爆撃損害賠償原告)弁護士・学者他▼イラク/ハナー・アルサドゥーンさん(バスラ産科小児科病院医師)
 以上、主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
◎8・5労働者産別交流集会
 8月5日(土)18時 アステールプラザなど
 主催/集会実行委員会
◎8・6青年労働者交流集会
 8月6日(日)18時 アステールプラザ
 主催/集会実行委員会
◎8・7学習フィールドワーク
 8月7日(月)
 ▽平和公園碑巡りと資料館見学コース
 ▽軍港呉・大和ミュージアムコース
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 8・6-8・9反戦反核闘争日程

主催 8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会 
★8月6日(日)
◎祈念式典糾弾・小泉来広糾弾デモ
 午前7時半/東千田町公園(広島市中区東千田町、広電「日赤病院前」)
◎改憲と核武装阻止!被爆者解放総決起集会
 午前9時半/アステールプラザ(広島市中区加古町4−17)
★8月8日(火)
◎長崎市内での反核宣伝行動(午後1時〜)
◎8・8反戦反核長崎集会
 午後6時/長崎市民会館文化ホール第2第3会議室
      (長崎市魚の町5−1 長崎電軌「公会堂前」)
  講演「8・9ナガサキへの道――重慶大爆撃から日本の侵略戦争を
考える」 梶村晃(平和教育研究者)
★8月9日(水)
◎長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会へ参加
 (主催/長崎朝鮮人の人権を守る会)
 午前7時半/松山公園(長崎市松山町 長崎電軌「松山町」)
◎爆心地デモ
 午前10時/城栄公園(長崎市城栄町 長崎電軌「大橋」)

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週刊『前進』(2256号4面1)(2006/07/31)

 侵略戦争へ突出する日本政府

 国連安保理 北朝鮮非難決議は戦争の道具

 国連安全保障理事会は7月15日午後(日本時間16日未明)、北朝鮮のミサイル発射をめぐって日米などが提案した決議案を、中国・ロシアを含む全会一致で採択した。
 安保理決議は、米・日帝国主義が「ミサイルの脅威」をデッチあげ、侵略戦争に突入するための道具だ。北朝鮮の体制転覆を狙い、圧倒的軍事力で包囲し、挑発的な演習をくり返して戦争を仕掛けているのは米日帝の側だ。何が「平和と安全を維持する」(決議文)だ! 「大量破壊兵器の脅威」をデッチあげ、イラクに数限りないミサイルを撃ち込み、数十万人を虐殺したのはブッシュと小泉ではないか。
 北朝鮮に対する安保理決議は93年5月の核拡散防止条約(NPT)脱退をめぐる決議以来、北朝鮮のミサイルに関する決議採択は初めてだ。
 93年安保理決議は、94年アメリカによる侵略戦争発動寸前の状況まで行きついた。ボルトン米国連大使は、安保理決議採決の後「北朝鮮が従わなければ追加措置をとる」と警告している。今や米・日帝国主義は、北朝鮮のミサイル発射を絶好の口実にして、実際の戦争発動に踏みこんでいこうとしているのだ。

 安倍・麻生らは「制裁決議」求め

 とりわけ重大なことは、安倍官房長官、麻生外相らが軍事制裁の根拠となる「国連憲章7章」を振りかざし、その文言に最後までこだわって戦争への道を開こうとしたことだ(最後は削除)。国連の制裁論議の先頭に日本政府が立つこと自体が、日本の外交史上初めての事態だ。また、この過程で、「制裁に反対する中国や韓国との激突辞さず」という排外主義が激しく扇動された。日本帝国主義は、北朝鮮スターリン主義のそれ自体は反人民的なミサイル発射や拉致問題を使い切り、最も好戦的で凶暴な帝国主義として登場しようとしているのだ。
 安倍は16日、北朝鮮が安保理決議受け入れを拒否したとして、追加的な金融制裁の実施を決めた。5日の万景峰(マンギョンボン)号の入港禁止などに続き、外為法を適用して、@北朝鮮への送金停止、A資産凍結、B輸出入停止などの措置をとるとしている。8月上旬の発動に向けて、すでに具体的検討が始まっている。
 こうした経済制裁の発動は、北朝鮮を体制崩壊の危機に追いこむ戦争行為そのものだ。御用評論家・岡崎久彦(元駐タイ大使)は、「日米は決議で国連から制裁の“お墨付き”を得た。北朝鮮が再びミサイルを撃ったら、日米はさらに強い制裁措置に入ることができる」と発言している。制裁を次々と発動して北朝鮮を追いつめ、北朝鮮が暴発するのをとらえて実際に武力行使=侵略戦争に突入することを狙っているのだ。
 北朝鮮ミサイル発射を口実とする米日帝の激しい動き、とりわけ額賀防衛庁長官、安倍、麻生らの「敵基地攻撃能力の保持は当然」論の噴出は、すべての労働者人民に戦争の切迫とリアリズムを突きつけた。9条改憲や米軍再編―日米同盟再編が、いったいどこに向かうものなのかが一挙に明らかになりつつある。

 排外主義と対決し街頭に出よう

 「二度と戦争を許さない」「9条改憲を許さない」――これが労働者階級の戦後の原点だ。政府が本気で戦争をやろうとしていることがはっきりした時、労働者は必ず立ち上がる。「制裁絶対反対」「戦争を仕掛けているのは米・日帝国主義だ」というスローガンを鮮明にして闘う勢力が登場することが決定的だ。
 連合と全労連は5日、それぞれ北朝鮮非難声明(事務局長談話)を出している。連合の改憲勢力化阻止、労働組合の階級的再生をめぐって、「北朝鮮侵略戦争を許すのか、どうか」「戦争の9条改憲、米軍再編を許すのか、どうか」が、決定的な激突点となる。
 今こそ街頭にうって出よう。闘う南北朝鮮人民と連帯し、8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ反戦闘争、8・15靖国闘争で大反撃に立とう。今秋国会闘争から11月労働者1万人決起へ突き進もう。
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●安保理決議(骨子)
▽(国連安保理は)国際平和と安全を維持する特別な責任の下で行動。
▽北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難。
▽北朝鮮に弾道ミサイル開発中止、発射凍結の公約の再確認を要求。
▽ミサイル関連物資・技術の北朝鮮への移転、同国からのミサイル関連物資の調達禁止を国連加盟国に要請。
▽北朝鮮に6カ国協議への即時復帰を強く要請。

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週刊『前進』(2256号5面2)(2006/07/31)

 拡大するイスラエル軍の侵攻

 レバノン、ガザ地区で虐殺

 7月19日、イスラエル軍が南レバノンに侵攻し、レバノンとパレスチナのガザ地区における戦闘は一段とエスカレートしている。イスラエル軍は、前日18日にはガザ地区中部にあるムガジ難民キャンプに戦車部隊を突入させた。イスラエルによるレバノン空爆やミサイル攻撃による死者はすでに300人を超えている。また、6月末のイスラエル軍ガザ侵攻以来のパレスチナ人の死者も90人を超えている。イスラエルによるパレスチナ人民、レバノン人民虐殺を怒りを込めて弾劾する。
(写真 イスラエルの爆撃で煙が上がるレバノン南部の町ティール【7月19日】)
 イスラエルは、住民の住むビルや民家を爆撃する一方、ベイルート空港や港湾、シリアへの幹線道路を爆撃し、物資の輸送、外からの支援をストップさせる作戦を展開してきた。これに対してレバノンのイスラム政治勢力ヒズボラは、レバノン南部からイスラエルのハイファなどにミサイルを次々と撃ち込み、ベイルート沖に展開していたイスラエルの軍艦を大破させ、爆撃機を撃墜するなど、激しい戦闘の応酬が続いている。
 イスラエルのガザ侵攻に対して国連安保理で非難決議を上げようとする動きも、米帝が拒否権を発動してつぶした。米帝は、アラブ諸国が求めた議長声明によるレバノンの停戦の呼びかけも不成立に追い込んだ。ブッシュは、「イスラエルには自衛の権利がある。国際社会は問題の根源について言うべきだ。問題の根源はヒズボラだ」と主張し、イスラエルのレバノン無差別爆撃を全面擁護し、ヒズボラに打撃を与えるためにイスラエルがレバノンに侵攻することにゴーサインを出した。
 問題の根源がヒズボラにあるというのは許しがたいすり替えと米帝犯罪の居直りである。米帝が中東支配のためにシオニスト国家イスラエルをデッチあげ、パレスチナ人民を始め中東人民を虐殺し続けてきたことこそ問題の根源なのだ。
 今年1月25日のパレスチナ評議会(国会)選挙でのイスラム政治勢力・ハマスの勝利とハマス政権成立以来、イスラエルはガザ地区をはじめパレスチナ人民抹殺の攻撃を激化させてきた。
 こうした中で6月25日、ハマスの武装勢力がイスラエル軍基地を攻撃し、兵士2人を殺し、1人を捕虜にとった。そして28日にイスラエルがガザに侵攻し、パレスチナ人への無差別虐殺を強める中、7月12日にヒズボラがイスラエル北部の基地を攻撃し、イスラエル兵2人を人質にした。それ自身は捕虜交換の取引を狙ったものだが、イスラエルは現在も6千人近くのパレスチナ人を収監しているのだ。
 今回の事態の根底には帝国主義の中東支配の危機がある。米帝のイラク侵略戦争に中東、ムスリム人民の激しい憤激が燃え上がっている。米帝の侵略戦争はイラクでもアフガニスタンでも完全な泥沼に陥っている。イスラエルは、帝国主義の中東支配の破滅的危機に追いつめられているのだ。
 今こそ闘う中東、ムスリム人民と連帯し、帝国主義を打倒しよう。改憲攻撃を進める日帝・小泉政権を打倒しよう。

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