ZENSHIN 2006/04/03(No2240
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週刊『前進』(2240号1面1)(2006/04/03)
改憲と戦争のための3・14法大弾圧を許すな 29人全員を即時釈放せよ
動労千葉の春闘スト貫徹の力を1047名闘争勝利4・4集会へ
3・31に教基法改悪・改憲阻止集会
学外での卒業式を終え法大キャンパスに入る卒業生に、法大弾圧救援会の学生たちが「無実の学生29人を釈放せよ」と訴えた(3月24日 法大前)
この3月、動労千葉の反合・運転保安春闘が圧倒的に闘いぬかれた。これと並んで東京を先頭に「日の丸・君が代」強制拒否の不起立・卒業式闘争が全国で爆発した。そして米軍再編をめぐっては3・5沖縄の3万5千人の大集会、3・12岩国住民投票での87%の反対票、3・12座間闘争など安保・沖縄闘争の巨大な地平がかちとられた。こうした戦時下の階級闘争の前進に対する大反動として3・14法政大弾圧が起きた。だが、これを突き破って百万人署名運動が呼びかけた実行委員会主催の3・19イラク反戦国際行動が高揚し、イラク撤兵、米軍再編粉砕、改憲阻止を高らかにうたいあげた。3・14法大弾圧を粉砕し、3・31教育基本法改悪・改憲阻止集会、4・4国鉄集会を成功させ、あらゆる反動を打ち破って3月大攻勢を貫き、4月闘争に進もう。
第1章 国民投票法案先取りの立て看・ビラ禁止
3・14法大弾圧を徹底弾劾し粉砕しよう。法大当局は、警察との綿密な打ち合わせのもとで学生弾圧を計画し、「立て看板・ビラ禁止」に抗議する29人もの学生を権力に売り渡した。こんなことが大学のやることか。まったく許されない暴挙である。「民主法政」の看板は地に墜ち、法政大は死んだ。
法大当局は学生たちがいない春休みを狙い、3月14日から一方的に「立て看板・ビラまき禁止」を強行した。これに当然にも抗議する法大生と全国の学生たちに、法大当局と結託した200人の公安刑事が襲いかかり、29人全員を暴行し、逮捕・連行したのだ。
当局は「建造物侵入」とか「威力業務妨害」とか言っているがすべてデタラメだ。卑劣な言い掛かりだ。すべて法大当局と警視庁公安部が仕組んだことだ。学生弾圧の計画を練り、周辺に公安刑事200人を待ち伏せさせ、フジテレビを学内に導き入れ、この弾圧事件を引き起こしたのだ。
「立て看板・ビラ禁止」とは大学がやることだろうか。その看板やビラの内容は改憲反対であり、国民投票法案反対なのだ。学生のみならず人民にとって最大の政治課題を学内から追放するとは、まさに国民投票法案の狙いを先取りするものであり、改憲攻撃の内容そのものではないか。
この弾圧は、日帝・小泉の死活をかけた9条改憲攻撃に対して、法大を先頭に全学連が真っ向から反対する闘いを組織し、全国学生ゼネストに向かって前進していくことへの恐怖と反動である。学生運動抹殺のファッショ的攻撃だ。
3・14弾圧を弾劾し、29人の学生への救援を求める訴えは、党派を越えて、自主的・創造的にものすごいスピードで広がり、駅で、街頭で、集会で、大学で、労働組合で、インターネットで、怒りの声がかけめぐっている。法大当局へ抗議電話が殺到し、当局は悲鳴をあげている。29人の学生に対する激励と救援カンパが急速に集まっている。3・14弾圧を粉砕することは改憲阻止闘争そのものであり、共謀罪法案粉砕の決定的な闘いでもある。
マルクスが言うように、革命の前進は密集した反革命を生み出して、それを打ち破る度合いに応じて前進する。石原・都教委の「10・23通達」に対する都高教労働者の不起立決起の闘い、国労5・27臨大闘争弾圧との闘いはその象徴だ。不当な攻撃や弾圧を粉砕して、この間の日本の階級闘争は前進してきた。不屈で頑強な闘いによって日帝の思惑はすべて外れ、弾圧は逆に階級闘争を推進するバネに転化した。
この法大弾圧を粉砕し、逆にこの弾圧粉砕の闘いを、改憲攻撃に対する全人民的な大反撃の突破口にしなければならない。4〜6月全国学生の改憲阻止ゼネストの爆発こそ、その革命的回答だ。29人の学生の起訴を阻止し、即時奪還しよう。全力で救援活動を展開し、この未曽有(みぞう)の弾圧を打ち破ろう。
第2章 卒業式闘争と動労千葉春闘の偉大な地平
3月闘争は偉大な地平を切り開いた。その土台・基軸をなしたのは動労千葉の闘いだ。動労千葉の3月10日からの安全運転闘争は千人を投入した当局の監視・弾圧を打ち破って、団結を固め、断固貫徹された。駅ホーム上での労働者の激励行動も権力・公安警察や職制に打撃を与えた。
さらに闘いは3・13幕張電車区の半日スト、3・16総決起集会、3・16〜18の旅客全面スト、貨物ストへと発展した。
ストを闘いぬいて職場に戻った動労千葉組合員はJR総連傘下の労働者と討論した。スト破りを拒否した青年労働者も現れた。ストライキは、組織拡大の闘いとして創造的に展開されたのである。
3労組共闘の先頭に立つ動労千葉の闘いの意義は計り知れないほど大きい。大幅賃上げ獲得と反合・運転保安確立、1047名の解雇撤回を掲げ、06春闘に階級的心棒を与えた。これは大事故を続発させるJR体制=分割・民営化体制を痛撃し、小泉・奥田の春闘圧殺攻撃を打ち破り、戦争と改憲、民営化と労組破壊の攻撃に反撃する労働者階級の壮大な決起の突破口を切り開く闘いだった。そこには労働組合の原則性・階級性、不屈性、比類のない団結が貫かれている。
資本と階級的に闘い、「労働者階級こそが天下をとるべし」とする動労千葉労働運動が、国鉄戦線の、日本労働運動全体の主流派に躍り出る時が来ている。
動労千葉の春闘ストの力を1047名不当解雇撤回、国鉄闘争勝利の4・4国鉄大集会の成功につなげ、国鉄決戦勝利と日本労働運動の革命的分岐・大再編を実現しよう。国労5・27臨大闘争弾圧の裁判闘争に勝利しよう。
今春卒業式闘争は昨年、一昨年を上回る爆発をかちとった。東京では新たな不起立決起が次々と起きた。肝心なことは教育労働者が「10・23都教委通達」を恐れず決起していることだ。クビをも覚悟して不起立を貫く教育労働者の存在が10・23通達を破綻(はたん)させ、無力化させているのだ。都教委の監視体制も半ば崩壊した。生徒の大量不起立も起きており、後追い的に出された「3・13通達」(生徒に起立を徹底させろというもの)などは何の迫力もない。
ファシスト石原のこけおどしに対して、労働者階級が断固として対決して闘う時、その支配はもろくも崩壊するのだ。10・23通達体制を打倒し、「日の丸・君が代」不起立闘争の永続的発展をかちとっていこう。教育労働者の戦争協力拒否の闘いの厚い陣形を構築しよう。石原・都教委打倒へ向かって闘いぬこう。
さらに「つくる会」の内部分裂、杉並区の納冨教育長の辞任情勢を受けて、「つくる会」教科書の採択撤回、4月使用粉砕に向け攻勢的に闘おう。
3・21日教組臨大において、労組交流センターは情宣で教育基本法改悪阻止、国民投票法案阻止、改憲阻止を真正面から訴えた。
日教組臨大は教育基本法改悪案が国会提出必至という緊迫情勢にあるにもかかわらず、まったくそれへの対決がないという恐るべき沈滞をきわめた。教育基本法が改悪されれば、最初に来るのが日教組解体であるにもかかわらずだ。
従来掲げられてきた「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンも削除され、教育基本法改悪反対のペテン的な特別決議も、その内容は「広く国民的論議を」と改悪を促進する運動でしかない。
日教組中央は1・19連合中執決定を受けて完全に連合中央、さらには民主党と一体となって、国民投票法案賛成、教基法改悪賛成、改憲賛成、公務員制度改悪賛成に回っているのだ。
日教組中央の恐るべき大転向を徹底的に弾劾し、「日の丸・君が代」闘争の地平、「つくる会」教科書採択阻止の地平の上に、日教組の階級的再生の闘いを全力で構築していこう。
3・31教育基本法・憲法改悪阻止集会と国会デモを圧倒的に成功させよう。
第3章 イラク内戦化で大規模空爆強行する米帝
イラクがすさまじい情勢に突入している。米帝ブッシュはイラクの内戦化に大打撃を受けている。米帝はシーア派を利用してこの間、スンニ派とスンニ派武装勢力をたたいてきた。これに対してスンニ派やザルカウィ系が米帝に対して、さらにシーア派に対して大攻撃に出ることは当然のことだ。これに対してシーア派が反撃に出れば内戦化は不可避なのだ。
追いつめられた米帝は3月16日、中部・サマラ周辺で、03年開戦以来、最大規模の空爆を行うなどの武装勢力掃討作戦を開始している。これが効果があるとは米帝自身が信じていない。
これらのイラクにおける一切の事態は、そもそも米帝の石油略奪・支配と帝国主義間争闘戦を目的とした、対イラク侵略戦争の強行がもたらしたものだ。
イラク侵略戦争の泥沼化と長期化にあえぐ米帝は、イランの核問題を国連安保理に付託したり、イラクのテロを背後で操っているのはイランだとか言い掛かりをつけ、対イランの戦争気運を盛り上げ、新たな軍事行使の準備に入っている。
イラク情勢は、06年の世界の動向を規定し、根底から揺るがす力となっている。米帝のみならず日帝・小泉もイラク侵略戦争の泥沼の中で大破綻していくことは必至だ。日帝は航空自衛隊をイラク全土に展開し、陸上自衛隊も撤退できず、米帝と一体的に危機を深めている。
第4章 沖縄・岩国・座間先頭に米軍再編粉砕へ!
3・5沖縄県民大会、3・12岩国住民投票の結果が示した米軍再編反対の住民の強固な意志を受けて、3月末の米軍再編「最終報告」は小泉にとってすさまじい危機になっている。名護市への基地移設・沿岸案は絶対拒否をたたきつけられ、岩国の住民投票結果は岩盤のように小泉にのしかかっている。さらにグアムへの海兵隊移転費用として100億jの75%、約8850億円の負担を米帝は要求してきている。
そうした中で、小泉は凶暴化し、日米合意を最優先し、公有水面使用権限を国に移すための新たな特措法を策動するなど強権発動で突っ走る以外にない。階級的大激突は不可避だ。
米軍再編は、沖縄を基軸に全土を北朝鮮・中国侵略戦争と世界戦争の出撃基地に変える。そして労働者人民を北朝鮮・中国侵略戦争に駆り立てる攻撃だ。
沖縄を先頭に米軍再編攻撃を揺るがす労働者の決起が始まっている。4〜6月米軍再編粉砕に向け新たな安保・沖縄闘争として全国基地闘争を闘いぬこう。
3・19イラク反戦国際行動は東京・芝公園に870人の労働者市民が結集して大成功した。「自衛隊はイラクから撤兵せよ。米軍再編も憲法改悪も許さない」をスローガンに掲げ、同時に3・14法大弾圧への怒りの弾劾もたたきつけた。ここに大衆的な改憲阻止決戦が大きく開始された。
第5章 行革推進法案や共謀罪成立を阻止しよう
さらに4月、国会攻防が重大だ。行政改革推進法案と市場化テスト法案、医療制度改悪法案、教育基本法改悪案、国民投票法案、共謀罪、入管法改悪案などの超反動法案が目白押しだ。
すべてが改憲・戦争に向けた国家改造攻撃である。公務員労働者への大量首切り攻撃であり、社会保障切り捨ての攻撃であり、治安弾圧の攻撃である。労働運動を始め階級闘争を一掃する攻撃である。帝国主義打倒の立場に立って初めて闘うことができる。
06年1〜3月決戦の画期的前進を確認しよう。3・14弾圧を粉砕し、4〜6月闘争を4大産別決戦推進、米軍再編粉砕、新たな安保・沖縄闘争の爆発と改憲阻止闘争の壮大な展望を切り開く闘いとして展開しよう。改憲阻止の全国学生ゼネストを実現するために闘おう。
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週刊『前進』(2240号1面2)(2006/04/03)
3・14法大弾圧事件勾留理由開示公判
「威力業務妨害は事実無根」 計画的弾圧が明るみに
織田全学連委員長ら元気に出廷
3月24日午後、東京地裁刑事第14部、426号法廷で、3・14法大弾圧で逮捕された29人のうち全学連の織田陽介委員長や法大生ら7人の勾留理由開示公判が戦闘的に闘いとられた。今回の公判で法政大学当局と警視庁公安部による改憲・戦争のための計画的政治弾圧の驚くべき真相が白日のもとに暴かれた。
岡田裁判長は、学生ら29人が法政大学の市ケ谷キャンパスで、立て看板撤去作業を妨害しようと企て「撤去作業止めろ」と怒号をあげ、看板前に座り込み、作業を中止させたとして威力業務妨害と建造物侵入の共謀共同正犯の容疑を勾留の理由として示した。
だが、岡田裁判長が明らかにできた実行行為は、学生29人のうち1人が看板の前に座り込み、もう1人が看板の前に立ちはだかった――たったこれだけである。2人とも法大生である。しかし、この2人の行為はそれ単独では威力業務妨害としては絶対に成り立たない。このため岡田裁判長は苦しまぎれに、他の27人による拡声機の使用などの行為と一体となることで全体として威力業務妨害にあたるとの珍妙な理屈を展開した。
それ単独では威力業務妨害は成立しない行為でなぜ逮捕されるのか。まったく何もしていない他の27人はなぜ付近にいただけで逮捕されたのか。単独では業務妨害にならない2人の行為がまったく何もしていない27人と結合するとどうして威力業務妨害になるのか。とんでもない暴論である。
まったく矛盾した暴論に対して、直ちに一瀬敬一郎弁護士が追及した。
「威力業務妨害にあたらない一部の者の行為で、どうして全員を現行犯逮捕できるのか。手続きとして違法ではないか」。岡田裁判長は答えられない。
また、29人のうち少なくとも1人は写真撮影のため、全学連の後方にいただけで逮捕された。岡田裁判長は、写真撮影も看板撤去作業の妨害の共謀にあたると釈明した。傍聴席からも怒りの声があがる。
さらに決定的問題として一瀬弁護士は、「立て看板撤去作業自体があったのか」と求釈明。岡田裁判長は、安東学生部長が作業を指示したと答えた。しかし撤去作業に着手したとは答えられない。「撤去作業の実体がないのに業務妨害できるのか」。岡田裁判長はさらに答えられない。そのとき法大職員は、看板撤去作業に着手しておらず、作業の実体がない。業務妨害ができるはずがない。つまり学生は、「立て看板の撤去に反対」という意思表示をしていただけである。それをもって「犯罪」としようとしているのだ。
しかも法大当局は、立て看板撤去をいつでもできるのに、デモ終了にあわせて行っているのだ。法大当局と警視庁は看板・ビラ規制に抗議する学生を一網打尽で逮捕することを用意周到に計画し、実行したのだ。この日、キャンパス周辺のデモ後、29人が学内に入ったところで、安東学生部長が看板撤去作業を「指示」し、看板の前で2人の学生が座ったり、言葉で抗議した瞬間に、200人の私服警官隊がキャンパスに乱入し、全員を逮捕した。
はっきりしたことは、「威力業務妨害」などまったくないということだ。犯罪の実体がまったくない。にもかかわらず、29人が逮捕されている。これは改憲と戦争に向かっての政治弾圧だ。公安警察と法政大学が一体となって、国民投票法案と改憲に反対する学生−全学連を逮捕一掃する狙いで弾圧を強行したのだ。
公判で真相が暴かれ、まったく無実で逮捕されたことに、逮捕された学生と傍聴者の怒りは止まらない。弾劾が次々と裁判長に激しくたたきつけられた。織田委員長は何度もガッツポーズでこたえた。29人全員を即時奪還しよう!
支援広がる
前代未聞の政治弾圧に各界からの支援の輪が驚異的スピードで広がっている。弾圧翌日に設立された法大弾圧救援会には、法政大学の学生、出身者、現職教授など関係者が賛同に名を連ねた。「自由と進歩」を学風とし「民主法政」と呼ばれた法大が、改憲反対の看板やビラを禁止し、学生を警察に売り渡した恥知らずな行為に強い抗議と批判の声があがった。ある法大教授は「『自由と進歩』を標榜(ひょうぼう)する法大キャンパス内で、言論の自由を圧殺しようとする一連の規制も、ついに警察権力導入という他力本願に堕した……『法大死す』を懸念する」と救援会に寄せた。
法大生からも「同じ法大生として、警察による学生29名に対する不当な弾圧に対して怒りを感じます」との声があがり、弾圧の翌日には、第一文化連盟、第二文化連盟、学生団体連合の三つのサークル団体が平林総長、安東学生部長に対して抗議文をつきつけた。
インターネットでは、ほかに複数の抗議運動が呼びかけられ、抗議声明や賛同運動が盛り上がっている。
京大など不当捜索
警視庁は、この3・14法大弾圧を口実にして22日に京大熊野寮、23日に東北大サークルボックス、富山大自治会室、九州大学自治会室へ不当な家宅捜索を行い、全学連ニュースやビラなどを押収した。戦闘的学生運動の爆発を恐れる日帝権力の大弾圧である。17日には東京・杉並区の都政を革新する会、20日に江戸川区の前進社本社を家宅捜索した。徹底的に弾劾する。
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週刊『前進』(2240号1面3)(2006/04/03)
“憲法9条を変えるな”と都心をデモ
百万人署名運動の呼びかけ、実行委主催で集会の後「イラク撤兵、改憲反対、米軍再編反対」を訴えてデモ(3月19日 六本木)=関連記事5面
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週刊『前進』(2240号2面1)(2006/04/03)
動労千葉、旅客全面ストを貫徹 運転保安確立へ2週間決戦
全組合員の団結で JR体制追いつめる
動労千葉は、3月10日から18日までの全線区での安全運転闘争と16日から18日までの旅客全面ストを、組合員の団結で圧倒的に貫徹した。また13日には幕張車両センターでの半日スト、23日には貨物地上勤務者のストライキが闘われた。さらに動労総連合傘下の動労水戸は17日、乗務員を含む23人がストに立ち、動労西日本は16日、広島・五日市駅でのストライキを貫徹した。これらの闘いは奥田・日本経団連の春闘圧殺攻撃を打ち破り、改憲阻止の壮大な決戦に向けた労働者階級の突撃路を切り開いた。
(写真 安全運転闘争突入の初日、2人の職制に監視されて乗務に就い六二動労千葉の運転士を激励し、手を振る動労千葉を支援する会の労働者【3月10日 東京駅】)
動労千葉は大幅賃上げ獲得、反合・運転保安確立を掲げ、10日から23日までの2週間にわたる決戦を貫いた。安全運転闘争には延べ700人、3日間の旅客全面ストライキには延べ470人の組合員が決起した。
ことに10日からの安全運転闘争に対し、JR東日本は1000人もの管理者を動員し、運転士への監視体制をとった。だが、こうした闘争圧殺体制は、動労千葉組合員の怒りと不屈の闘志によって打ち破られた。
JR体制のもとで、鉄道の安全は根底から崩壊した。労働組合の闘いだけが安全を守ることができる。
動労千葉は昨年、尼崎事故1カ月を期して安全運転行動に立った。この闘いを徹底的に教訓化し、真剣な討論を幾度も重ねて06春闘方針を打ち立ててきた。こうしてつくり出された固い団結が、ひとたび決戦に突入するや一糸乱れぬ闘いを貫く力となったのだ。
動労千葉が3日間のストに突入した16日、JR東日本はわずか600円の「賃金改善」を回答し、東労組は直ちに妥結した。これに怒りを倍加させ、組合員は18日までのストを貫いた。
JR東日本千葉支社は、3日間の旅客ストで、7路線計179本が運休し、5万3720人に影響が出たと発表している。しかしこれは、折からの強風で運休が出たことにかこつけ、ストで止まった電車まで強風による運休にカウントした過小な数字だ。
(写真 貨物協議会のスト貫徹総決起集会で決意を述べる千葉機関区支部と新小岩支部の代表【3月23日 干葉市】)
ベアゼロに怒り貨物でスト突入
動労千葉の春闘決起は、JR体制の矛盾を鋭く突いた。労働者が職場支配権を握り返す命がけの決起として、この闘いは貫かれた。
23日、動労千葉はJR貨物の地上勤務者を対象とするストに立った。その前日、JR貨物はベアゼロ回答を出してきた。貨物のベアゼロはこれで7年連続だ。JR貨物の労働者には大幅な人員削減による労働強化の一方で、徹底した賃金抑制が強いられている。
動労千葉貨物協議会は23日、千葉市蘇我で「ベアゼロ回答弾劾!06春闘勝利!運転保安確立、スト貫徹総決起集会」を開いた。ストに立った組合員を先頭に、組織拡大を実現し、分割・民営化の矛盾が集中する貨物からJR体制打倒の火の手を上げると誓いあった。
動労総連合が統一スト
強制配転への反撃誓い決起 動労水戸
動労水戸は17日正午を期して、運転士3人、車掌2人を含む23人が終業時までのストライキに突入した。
JR東日本は、つくばエクスプレスに対抗するためJR常磐線で普通列車を130`で運転させている。JRは第2の尼崎事故を繰り返すのか! 動労水戸は安全無視のJRに対する怒りに燃えてストに立った。
スト当日、JR東日本水戸支社は4月1日付で水戸運輸区所属の組合員1人を水戸ベンディングに配転するなどの事前通知を発令した。まさにこれはスト破壊を狙った支配介入にほかならない。
動労水戸の組合員に対してJRは、国鉄分割・民営化以来19年にわたる関連事業への隔離などの不当労働行為を続けてきた。これに対し、今年1月24日、中労委は運転士資格を持つ13人の組合員を直ちに運転士に登用せよとした勝利命令を発している。これに追い詰められたJRは、さらなる不当労働行為を重ねることで動労水戸を押しつぶそうとしてきたのだ。
動労水戸はこの日、水戸支社と水戸運輸区への抗議行動を展開した後、水戸市内で「春闘スト総決起集会」を開催した。国分勝之委員長が「組合結成以来20年、われわれは差別選別の攻撃の中で団結を固め闘いぬいてきた。このことに勝利感を持つ。スト当日の強制配転通知の問題は絶対にあいまいにしない」と提起し、辻川慎一副委員長は「われわれは泣き寝入りしない、なめられてはならない」と訴えた。強制配転の対象にされた組合員は「こんなことを絶対に認めてはならない」と声を強め、運転士登用差別事件の当該組合員は「今年こそ士職登用をかちとる」と断言した。
自治体労働者や民間の闘う労組が共闘を誓い、春闘勝利への決意を固めた。
(写真 スト総決起集会でこぶしを上げる動労水戸)
広島・五日市駅で第1波闘争 動労西日本
3月16日、動労西日本は広島・五日市駅を拠点に春闘ストライキを闘いました。「駅は安全のかなめだ!」のスローガンを掲げて闘われたこのストライキは、動労千葉の安全運転闘争と連帯して、駅における運転保安闘争の新たな地平を切り開きました。羽越線事故、伯備線事故は、駅の無人化・要員合理化−運転取り扱い要員の撤廃によってもたらされたものです。
五日市駅では、3・18ダイ改で要員が1人減らされ、契約社員に置き換えられました。五日市駅は中線のある駅で、異常時には折り返し運転駅になります。また広島のベッドタウンを背後に抱えて、1日の乗降客が広島支社管内では広島駅に次いで多い駅です。私鉄の広島電鉄とも併走しており、競合踏切もあります。それなのにJR移行後は駅員を大幅に削減し、運転取り扱い要員を廃止しました。特に私鉄との競合踏切(鈴ケ峰踏切)では障害物検知装置が作動することが多く、列車は閉塞(へいそく)指示運転で駅に進入することも多い現状です。
「五日市駅が危ない!」と動労西日本はストライキに立ち上がりました。駅頭でのビラまきは圧倒的な反響を呼びました。午後6時から五日市駅北口で開催されたスト突入集会には支援30人が結集し、職制三十数人、公安刑事十数人が徘徊(はいかい)する中でかちとられました。国労広島の仲間、広島連帯ユニオン、広島労組交流センター、部落解放同盟全国連合会広島支部、広大生協労組、全逓労働者、「日の丸・君が代」強制反対闘争を闘う教育労働者が結集し、共闘を誓いあいました。
動労西日本は大阪・吹田機関区での第2波ストも構えています。3・16ストは労働運動の新潮流の形成へ確実な一歩を記しました。
(投稿/広島・箱崎進)
(写真 五日市駅前でスト突入集会を行う動労西日本)
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週刊『前進』(2240号5面1)(2006/04/03)
イラク反戦国際行動 改憲阻止へ闘いスタート
イラク開戦から3年を迎えた3・19イラク反戦国際行動は、東京を始め、関西(21日)、沖縄、岩国など全国で闘われた。この闘いはイラク反戦、米軍再編粉砕と同時に、改憲阻止決戦のスタートとなった。アメリカ、イギリスを始め闘いは全世界で大高揚した。
3・19東京 “米軍再編・改憲を許さない” 全国各地の闘い集う
3月19日、世界中のイラク反戦集会と連動して「自衛隊はイラクから全面撤退を! 米軍再編も憲法改悪も許さない東京集会」が港区の芝公園で開催され(主催は集会実行委員会)、870人が参加した。
(写真 870人が結集し、米軍再編と闘う各地の代表が訴えを行い、集会は大成功した。力強く団結ガンバローを三唱【3月19日 東京・芝公園】)
開会あいさつに立った百万人署名運動三多摩連絡会の西山勲さんは「歴史的岐路に立っている。今年来年は決戦の年」と奮起を促した。司会が米インターナショナル・アクション・センターのメッセージを紹介、日米労働者階級が団結して闘う重要性を確認した。
「とめよう戦争!隊員家族と元自衛官連絡会」の元自衛官は、「隊内では言いたいことも言えないが侵略戦争には賛同できないという声もある」と訴えた。
米軍再編と闘う全国各地の闘いが報告された。
沖縄から反戦地主の知花昌一読谷村議が3月5日の県民大会の成功を報告、県民の声を無視した基地建設に対し「このもくろみは必ず破綻(はたん)する。政治的な沖縄差別は許さない」と批判した。住民投票で反対が多数を占めた岩国から田村順玄市議が現地の闘いの現場から電話でともに闘うことを呼びかけた。
婦人民主クラブ全国協代表の西村綾子相模原市議は、2800人でキャンプ座間を包囲した人間の鎖や相模補給廠に対する女性のデモなど、座間、横須賀、相模原などの闘いを報告した。横田基地飛行差し止め訴訟団の福本道夫事務局長は、空自航空総隊司令部の横田移転と石原東京都知事が提唱する軍民共用化に強い反対の意思を示した。
三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長は「40年間、成田の軍事空港化と闘ってきた。時代は60年前の痛苦の歴史へ再び進んでいる。いま闘わねば悔いを残す」と訴えた。
東北大の学生が「法政大で改憲反対の看板撤去に抗議した29人の学生が逮捕された。フランスの学生・青年労働者の闘いと連帯して、日本でも300万人の学生ゼネストを実現する」とアピールし、40万円近くのカンパが寄せられた。
百万人署名運動の西川重則事務局長が国会傍聴報告を行った。国民投票法案の修正論議が行われているが取り下げを意味するものではないと指摘。法案を出させない世論をつくろうと提起した。破防法・組対法に反対する共同行動の石橋新一さんは「共謀罪ができれば運動つぶしの反動が吹き荒れる」と訴えた。
憲法と人権の日弁連をめざす会の武内更一弁護士、動労千葉の田中康宏委員長、都教委包囲首都圏ネット、百万人署名運動の杉並、青森、愛媛各連絡会とリレーアピール。包囲ネットの渡部さんは「都教委には道義がない。不起立を根絶やしにできなかった。長期戦になれば道義がある側が勝つ」と展望を語った。
米大使館に向かってデモに出発。強風の中を元気に「占領軍はイラクから撤退せよ」「米軍再編反対」「9条を変えるな」と叫んだ。
新基地建設阻止誓う 3・19沖縄 小泉の居直りを弾劾
沖縄での3・19イラク反戦世界統一行動は、百万人署名運動・沖縄の会が呼びかけた実行委員会によって開催された。この実行委員会には桑江テル子さん・平良修さん・知花昌一さんの沖縄の会共同代表をはじめ各界から80人以上の呼びかけ人が名前を連ねた。
(写真 辺野古新基地建設阻止を訴える沖縄のデモには沿道の人も加わった【3月19日 国際通り】)
会場となった那覇市の県民ひろばには昼過ぎから若者・学生らが中心となった写真展(イラク/辺野古/大浦湾)やライブなどの企画が行われ、午後4時からのコンサート/リレートークには180人が集まった。国際通りのデモでは「小泉を倒せ」「辺野古基地建設をつぶせ」の声をあげた。沿道からも十数人の人たちがデモに入った。
リレートークでは平良修さんが主催者あいさつに立ち、イラク戦争におけるブッシュと小泉の居直りを激しく弾劾し、今こそ反戦の行動を起こそうと訴えた。その後、十数人の人びとがマイクを握り、ヘリ基地反対協の安次富浩代表、議員、弁護士、若者たちが発言に立った。参議院議員の糸数慶子さんは「イラクは沖縄につながっている。自衛隊を撤退させよう。怒りの声を上げよう」と呼びかけた。またある女性は「辺野古の海の上に1年間居た。基地建設阻止のために立ち上がろう。権力が私たちを逮捕するなら、留置場をいっぱいにしてやろう」と檄を飛ばした。最後に桑江テル子さんが「若者が多く参加している、受け継いでいけるような闘いをやろう」とまとめを提起した。3・19集会・デモは3・5県民大会の大成功を引き継ぎ、次の10万人決起(ゼネスト)の実現を呼びかける闘いとなった。
またこの集会にはアメリカから沖縄へのメッセージも寄せられ、労働者階級の連帯と団結が呼びかけられた。
3・5県民大会3万5千人の決起は、日米の米軍再編最終合意に対する県民の怒りの意思を示した。県民大会の直後、日帝・小泉は「地元の同意断念」を表明し、その翌日には「政府案を譲るな」と帝国主義の凶暴性をもって沖縄圧殺の意思をむきだしにしてきた。日帝・小泉は、3・5県民大会に大打撃を受けているのだ。米軍再編最終報告をうち破り、辺野古基地建設を阻止しよう。
岩国基地を包囲 3・19労組軸に3500人
3月19日午後、岩国基地機能強化反対集会が連合中国ブロック、平和フォーラム中国、連合山口、山口県平和フォーラムの呼びかけで開かれ、主催者の予定を大幅に超える3500人が基地を目の前にした旭町グラウンドに結集した。
とめよう戦争への道!百万人署名運動広島県連絡会のメンバーは、12時から岩国駅で結集する労組の仲間にむけ「政府は住民投票の声を聞け!」とのビラを配布して集会に合流した。労組交流センターも集会場の入り口でビラを配布し、瞬く間にまききった。
集会は、1時半に始まった。主催者を代表して連合山口があいさつ、連合中国ブロック代表、中国ブロック平和フォーラム代表と続いた。連合岡山の代表は、「北朝鮮侵略戦争のための日本原での日米共同演習反対行動を行った」と報告した。移転反対期成同盟を代表して中川洋大竹市長があいさつ、民主党平岡秀夫議員、社民党保坂展人議員の発言と続き、厚木基地からの代表が騒音の被害の実態について報告を行った。
決議文の採択を行い、全体は沖合拡張工事の進む岸壁に移動して「人間のくさり」行動に移った。2008年をめどに進められている埋め立て工事が完成すれば、横須賀に新たに配備される原子力空母ジョージワシントンの艦載機57機をここに移駐させるというのだ。許してはならない。参加した組合員たちは基地に向かって手をつなぎ、長蛇の「人間のくさり」を実現し、「基地機能強化反対!」「政府は住民の声を聞け!」「中間報告を撤回しろ!」と一斉にシュプレヒコールをあげた。
今回の中国ブロックの取り組みは、「最終報告」を前にしたもので、早くから予定していたものだが、3月12日の住民投票の結果をうけて、動員も大幅に増えた。労働者階級の反転攻勢の流れは確実に始まったのだ。
(写真 「米艦載機移駐ノーの住民投票の勝利を受け岩国基地包囲の「人間のくさり」が大成功【3月19日】)
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週刊『前進』(2240号5面2)(2006/04/03)
自衛隊の撤退を要求
3・21関西 学生29人の逮捕に怒り
とめよう戦争への道!百万人署名運動・関西連絡会が呼びかけた関西のイラク反戦国際行動は、3月21日、アメリカ領事館への抗議・申し入れ、午後2時からの扇町公園での集会・デモと連続決起で闘われた。
正午からの米国総領事館前での抗議・申し入れ行動は、百万人署名運動の各連絡会、「とめよう戦争!隊員家族と元自衛官連絡会」など7団体が参加し、米軍のイラクからの即時撤退の申し入れを行った。
午後2時からの全関西集会は、3月14日の法政大学での学生29人デッチあげ不当逮捕を弾劾し、怒りの集会となった。全学連の学生はこの弾圧を弾劾し「弾圧粉砕を改憲阻止闘争として闘おう。学生は、300万学生ゼネストを絶対に実現する」と決意を表明した。
百万人署名運動・関西連絡会事務局が基調報告を提起し、「政府は、第10次派遣軍の編成に入った。小泉政権は自衛隊を撤退させる気などない」「自衛軍を保持し、戦争を行えることを明示する改憲を阻止しよう」と訴えた。
続いて「日の丸・君が代」強制と闘う教育労働者が、「東京の被処分者は、今年の卒業式で5回目の不起立闘争に立ち上がっている。不起立者への処分をさせない運動を強めよう」と訴えた。隊員家族と元自衛官連絡会は、「イラク派兵隊員の中から五名の自殺者」が出ていると弾劾し、「自衛隊や家族の中に仲間を生み出そう」と訴えた。
カンパアピールが行われ、さらに全日建運輸連帯労組・関西地区生コン支部の武建一委員長と近畿地方本部戸田よしひろ委員長の保釈実現への「お礼の報告にあたって」というアピールが読み上げられた。
自由発言に入り、婦人民主クラブ全国協議会、反戦・福祉議員ネットの小西弘泰高槻市議、泉州住民の会、在日アメリカ人2人などからアピールがあった。
部落解放同盟全国連合会は、「本日の闘いを改憲反対の関西の集会の始まりとして、5月3日の大集会に向けて全国連は取り組みたい」と決意を表明し、5・21狭山再審闘争への決起を呼びかけた。
百万人署名運動・奈良県連絡会の藤原さんが「本日を起点に、イラクからの自衛隊の撤収、改憲阻止に立ち上がろう」とまとめを提起した。このあと集会参加者は、関西一の繁華街に向けてデモに出発した。
(写真 自衛隊イラク撤退を訴えて大阪の中心街をデモ【3月21日】)
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週刊『前進』(2240号5面3)(2006/04/03)
世界で反戦デモ 全米数十万 英では10万
(写真左 サンフランシスコのシビックセンターには2万5000人が結集し、米帝のイラク戦争と占領に反対して集会・デモを行った【3月18日】)
(写真右 ロンドンではイギリス全土から10万人が結集し、デモは道路を埋め尽くし、延々と続いた【3月18日】)
開戦3年目のイラク反戦闘争は、アメリカ全国500カ所での決起、イギリスでは8〜10万人がロンドンに結集し、デモを闘った。イタリア、ドイツ、韓国、ベネズエラなど全世界で巨大なデモが闘われた。
アメリカ西海岸ではサンフランシスコに2万5千人、ロサンゼルスに2万人が結集した。ロサンゼルスではアカデミー賞を受けたポール・ヘイジス氏やベトナム帰還兵のロン・コビック氏などが発言した。
最も大きいデモとなったサンフランシスコでは争議中のホテル労働者との連帯を示し、ホテル労働者もともに闘った。集会ではニューオリンズ共同救援の指導者のマリク・ラヒム氏がアピールした。またパレスチナ人コミュニティやフィリピン人コミュニティ、アメリカインディアン運動などさまざまな民族が参加した。
ロンドンのデモはまず議会前広場に結集し、集会場のトラファルガー広場へとデモ行進した。議会前広場では、戦争阻止連合の代表で元国会議員のトニー・ベン氏が呼びかけている戦争犯罪者を審判にかけるよう国連主席検事に訴える署名のための机が置かれた。
デモはビクトリア通りからバッキンガム宮殿、ピカデリーを通ってトラファルガー広場に入った。先頭がトラファルガー広場に入っても後ろは議会前を出発できないという状態だった。
労働組合代表や国会議員とともに戦争に反対する軍人家族の会が発言し、イラクへの再派兵を拒否した元特殊部隊員のベン・グリフィン氏が大歓声を受けた。
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週刊『前進』(2240号5面4)(2006/04/03)
法大弾圧に怒りの声続々
3月14日の法政大での学生29人の不当逮捕に、怒りの声が巻き起こっている。全学連の学生から寄せられた怒りの声を紹介します。(見出し編集局)
弾圧粉砕し改憲阻止の大爆発へ 東北大 小野和也
法政大での全学連29人の学友の一斉弾圧は、日本階級闘争の戦時下階級闘争への突入を告げ知らせています。大学構内に立ち入ったことが建造物不法侵入! 立て看板撤去に抗議したことが威力業務妨害!
大学キャンパスでこのような大弾圧が強行されたことは画歴史的事態です。3・14法政大弾圧は国民投票法の先取りそのものです。ビラ・立て看板を始めすべての宣伝物を大学当局の検閲と許可制の下に置き、改憲と侵略戦争に反対する言論と運動の一切を国家暴力を総動員して封殺する攻撃です。「改憲攻撃の本性ここに見たり」です。
(写真 29人の不当逮捕弾劾の街宣ではビラが次々受け取られ多くの署名が寄せられた【3月20日 霞が関】)
問題は、なぜ29人の学友が弾圧を受けているのかです。それは、全学連の「全国300万学生の改憲阻止ゼネスト方針」に、支配階級=小泉政権が恐怖を感じているからです。彼らは、若者に高失業率・低賃金・過密労働を強制し、侵略戦争に動員していく以外に延命の道はないのです。だからこそ、改憲阻止ゼネストを掲げる全学連の闘いが一気に燃え広がることに恐怖を抱いているのです。
敵の凶暴性は、敵の強さの表れではなく、敵の危機の表れです。全国の闘う学生は、弾圧に怒りを燃やして直ちに反撃に立ち上がっています。29人の即時奪還から4月新歓闘争=改憲阻止闘争の大爆発を切り開く決意です。救援カンパ、賛同署名の拡大と集中をお願いします。
弾圧に大衆的な反撃で勝利する 東北大 本田 翼
法政大学当局と警察、マスコミが一体となった3・14法大弾圧を絶対に許さない! 無実の学生29人を今すぐ返せ!
学生がビラ・立て看板規制に反対するのは当たり前です。むしろ改憲に向けて日本帝国主義が国民投票法によって激しい言論統制、治安弾圧を行ってくることに大学こそが率先して反対していかなければならないはずです。学生を無視して「大学の決定に黙って従え、従わなかったら逮捕」などというのは言語道断!
これは、改憲・国民投票法案の先取り攻撃です。一方で日帝・小泉政権の余裕のなさ、そして学生運動の発展への恐怖の表れです。労働者の「戦争協力拒否宣言」が次々と発せられ、動労千葉のストがあり、「日の丸・君が代」強制拒否の闘い、各地での米軍トランスフォーメーション粉砕の闘いが爆発しています。そして、全学連は改憲阻止学生ゼネストに向けて猛然と突き進んでいます。
弾圧を振りかざせば学生は従うと思っていたらそれは大間違いだ! 東北大当局は、有朋寮生に「無期停学」処分を下すことで、学生を有朋寮「廃寮決定」に屈服させようとしてきました。しかし、私たち東北大生は大衆的反撃を組織して「強制執行停止決定」をかちとっています。
法大当局、警察よ。見よ、そして後悔するがよい! 3・14弾圧によって逆に支援、連帯の輪が広がっている。これからもっと巨大な反撃をたたきつけてやる。
「労働者の宝だ」激励と支持の声 京都大学 中平祐司
3・14法大弾圧は完全に敵権力の墓穴となった!
関西では弾圧直後から救援運動が開始され、改憲阻止闘争と結合して、日を追うごとに闘いは大きくなっている。とりわけ、京大学生運動は、いよいよ改憲阻止ストライキの実現へ、巨大な歯車が回転し始めた。弾圧の下手人である警視庁と法政大学当局への学生大衆の怒りは本当に激しく、根底的だ。小泉―奥田の日本帝国主義を打倒するまでやまない決起として発展している。
「無実の29人を今すぐ返せ」「表現の自由を今すぐ返せ」「これが国民投票法の正体だ」「改憲を学生ストライキで絶対粉砕するぞ」これが関西の学生大衆の3・14弾圧に対する叫びである。「29名奪還! 改憲阻止!」の大衆行動が文字どおり爆発している。
自治会では、警視庁・法政大当局への抗議決議が上がり、友人はビラを持って駆けめぐっている。「あなたたちは労働者の宝だ」「不正と闘うあなたの勇気を尊敬します」。サークルやクラスの友人、寮の仲間、彼らを知る人びとから心からの怒りと激励、支持の表明が寄せられている。
3・14法大弾圧は、戦争(改憲)か革命かをめぐる階級的内乱の開始である。関西の学生は、さらに大衆的決起をかちとっていく。
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