ZENSHIN 2003/03/31(No2095 p06)

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週刊『前進』(2095号1面1)

イラク戦争に総反撃を

侵略と虐殺の米英日帝を許すな

3・29代々木公園労働者大集会へ 集会案内へ
動労千葉ストライキと連帯し 03春闘勝利・小泉政権打倒せよ

 第1章 開戦と空爆

 ついに世界史は決定的な局面に突入した。3月20日未明(日本時間で同日午前11時40分)、米英・オーストラリア軍が、日帝とイタリア帝国主義の積極的支持のもとに、イラク攻撃を開始し、フセイン政権転覆とイラク人民大虐殺を直接に狙った帝国主義的侵略戦争に突入したのである。
 米英主軸の30万人の侵略軍は、空母機動部隊からの巡航ミサイル、B52爆撃機やステルス戦闘機によるハイテク誘導弾、特殊貫通爆弾などを大量に投下し、首都バグダッドを攻撃した。イラク南部からもバスラや油田地帯への攻撃を開始した。
 米帝ブッシュは、フセイン政権に「国外亡命(死刑)か、戦争による政権転覆か」の強盗的な最後通告(猶予期間48時間)を行い、それが拒否されるや、イラクに攻めかかった。
 これは、いかなる正当性も大義もない、不正義極まる、許しがたい帝国主義的強盗戦争であり、人民虐殺戦争である。全世界の労働者階級と人民、ムスリムを始めとする被抑圧民族人民は、さらなる怒りの反撃に総決起しつつある。
 日本においても直ちにアメリカ大使館や領事館、米軍基地、さらに国会への怒りの抗議闘争がたたきつけられている。3・21日比谷野音、3・22渋谷などの大衆集会とデモが爆発している。動労千葉を始めとする闘う労働組合が春闘ストライキに決起し、イラク反戦の旗をうち振っている。 
 イラク開戦という世界史的事態に今こそ階級的怒りを爆発させ、侵略戦争阻止に総決起せよ。次は3・29だ。大結集をかちとれ!

 第2章 戦争の性格

 米帝ブッシュは、この間、独仏ロとの帝国主義間争闘戦、分裂と抗争を歴史的に激化させつつ、凶暴にイラク開戦へと突き進んできた。他方で同時に、全世界で総計1500万人もの反戦デモの爆発に痛撃されながら、ひたすらイラク攻撃にのめり込んできた。いったい、この戦争はどういう戦争なのか。
 第一は、米帝が反米政権として突出しているフセイン政権そのものの転覆・抹殺それ自体を目的として、先制攻撃論による侵略戦争を強行していることだ。同時にそのためにイラク人民をも大虐殺することで、9・11以降の、中東・全世界のムスリム人民の怒りと決起を根絶しようとしているのだ。
 第二は、イラクの軍事占領と再植民地化とカイライ政権のデッチあげを狙っていることだ。ブッシュがぶち上げた「イラクの民主化」「中東全体の民主化」とは、全中東を軍事制圧し、政権転覆―カイライ国家群形成へと再編しようとする大攻撃である。
 第三は、イラク・中東石油を、仏ロや中国を排除して、米帝が独占的に略奪・支配すること、さらにはOPECを弱体化し、米帝支配に組み敷くことである。
 第四は、強大な軍事力を行使して、こうした侵略戦争を強行することにより、米帝を基軸として全世界の政治的・経済的・軍事的な再編を行うことだ。EUなどが対米的ブロックとして台頭することを阻止し、米帝的制圧下に置くために、明白にEUに分裂のクサビを打ち込み、弱体化しようとしているのだ。これは超大国、基軸帝国主義としての米帝が、危機を突破し延命するために、世界を暴力的に再編する策動である。
 しかしそれは、EUや日帝(さらにはロシア、中国)との矛盾、対立、争闘戦を一気に激化させ、帝国主義的侵略戦争の時代を引き寄せる。そしてついには帝国主義が二大陣営へと分裂して、第3次世界大戦へと突き進む。今やそうした情勢が始まったのだ。
 第五は、イラク侵略戦争はブッシュ・ドクトリンの発動であり、中国スターリン主義政権の転覆を大きな戦略目標としつつ、「悪の枢軸」論によって、次は北朝鮮やイランへの侵略戦争をやるものだということだ。イラク攻撃は完全に米日帝の北朝鮮侵略戦争に連動し、直結している。

 第3章 日帝が参戦

 さらに重大なことは、日帝・小泉政権が、米英帝のイラク侵略戦争を最も積極的に、無条件に支持していることだ。攻撃が開始された瞬間に、記者会見や国会答弁で、真っ先に「支持」を表明し、「攻撃は国連憲章に合致」「責任は国連決議を守らなかったフセインにある」などとうそぶき、「日米同盟」の重要性と北朝鮮の「脅威」への抑止力は米国だという論理を振りかざし、全面的な参戦に踏み込んだのである。
 実際にも、イージス護衛艦の派兵(さらにP3CやAWACSの派兵!)による米軍との共同作戦、米英艦などへの燃料の無料補給、アラビア海での対テロ検問、そして「戦後復興」と称するイラク軍事占領への膨大な資金提供や自衛隊の派兵策動など、完全な参戦国となっているのだ。
 まさにこれは、切迫する北朝鮮侵略戦争で、米帝と共同=競合しつつ参戦し戦うという攻撃と一体なのだ。そのためにこそ、有事3法案の成立に小泉は全力をあげているのである。開戦前夜の3月19日、与党3党が有事立法の「4月衆院通過」を確認したことは、きわめて重大情勢である。
 今や日帝自身が、イラク全面参戦、北朝鮮侵略戦争と有事立法攻撃という形で、帝国主義的侵略戦争と武力行使へ突進し始めた。このことに、怒りを爆発させよう。それを阻止する闘いに総決起していこう。

 第4章 総反撃を!

 イラク侵略戦争の開戦は、帝国主義の分裂・抗争の一層の深刻化と世界戦争への道だ。帝国主義の危機をいよいよ爆発させ、世界大恐慌をも本格化させる。他方では、ムスリム人民を始め、全世界の労働者階級人民、被抑圧民族人民の総反乱を促進する。
 イラク侵略戦争を止め、世界戦争を止めるのは、反戦闘争と国際的内乱が帝国主義の体制を揺るがし、打倒することによってである。万国の労働者と被抑圧民族が団結して総決起し、反帝・反スターリン主義世界革命を実現することによってである。
 闘うムスリム人民、全世界の労働者階級人民と連帯し、イラク反戦闘争をさらにさらに爆発させよ! アメリカ大使館や国会に連続的に怒りをたたきつけよう。横須賀、沖縄を始め、全国で米軍と自衛隊に怒りの総行動を起こそう。
 当面の最大の闘いは、3・29代々木公園での春闘大集会だ。動労千葉のスト突入と全力で連帯し、春闘勝利、生活防衛、イラク反戦、反弾圧の旗のもと、巨大な結集を実現しよう。ここをイラク反戦の人民総決起の場として闘おう。
 杉並を先頭とする4月統一地方選決戦を、イラク反戦の決定的な舞台として闘い、勝利を切り開こう!

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