ZENSHIN 2003/01/20(No p06)

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週刊『前進』(2085号1面1)

 1・19国際反戦闘争爆発を

 米日帝による対イラク・北朝鮮侵略戦争突入を絶対阻止せよ

 国労臨大闘争弾圧粉砕の大運動を

 第1章 イラク反戦・有事立法阻止へ総決起しよう

 1・1政治局アピールは、帝国主義の危機と世界戦争、大恐慌への突入情勢を明らかにし、02年の労働者階級人民の闘いを総括し、革命的情勢への移行が全世界的に始まっていることを明確にした。そして、レーニンの三つの義務を今こそ遂行することを提起した。その中で、労働者階級自己解放闘争のレーニン主義的なオーソドックスな闘いを据え直した91年5月テーゼ以来の闘いを正しく発展させ、6回大会路線を物質化することを熱烈に提起したのである。
 政治局アピールの二つのメインスローガン「闘うムスリムと連帯し、全世界労働者の総決起でイラク侵略戦争を阻止せよ」「北朝鮮侵略戦争策動と対決し、南北・在日朝鮮人民と連帯しよう」は、イラク情勢と連動する北朝鮮情勢の急速な進展をしっかりと据えて、真っ向から掲げている。
 米帝ブッシュは、イラクに対する国連査察をテコに、あらゆる口実をもうけてイラク攻撃に2月上旬にも踏み込もうとしている。
 イラク侵略戦争自体のもつ超ど級の現状破壊性(帝国主義的暴力的破壊性)のゆえに、イラク情勢の進展の中で、北朝鮮情勢、イラン情勢などが連動的に一挙に激化し始めたのだ。
 このイラク情勢のもとで、北朝鮮情勢は、米帝による北朝鮮侵略戦争一歩手前まで行った94年危機をも超えて深刻化している。
 生じていることの本質は、圧倒的な帝国主義による、体制的危機にあえぐ残存スターリン主義体制国(中小国)への帝国主義的抹殺攻撃である。
 これに対して、北朝鮮スターリン主義政権は、核武装、核ミサイル武装の権利と端緒的準備という反革命的、反人民的手段に訴えて、帝国主義との交渉のカードとする瀬戸際政策をもって対抗している。
 米帝はここをついて、10月に米特使ケリーを訪朝させ、「北朝鮮政府は核開発計画を持っていることを認めた」と大キャンペーンした。そして94年米朝合意に基づく年間50万dの重油供給を一方的にストップし、戦争重圧を強化したのだ。
 米帝は、北朝鮮を「悪の枢軸」として政権転覆を明白にめざしており、北朝鮮による核施設の監視カメラ撤去、IAEA査察官の追放などをとらえ、それを口実に侵略戦争を発動しようとしているのである。
 実際にラムズフェルド米国防長官は、12月23日、「米国は必要とあれば、二つの大規模地域紛争を戦う能力がある」と、イラク・北朝鮮同時攻撃もあるとさえ表明した。
 このような米帝ブッシュのイラク・北朝鮮侵略戦争攻撃の中で、日帝・小泉は諸帝国主義の中で最も強くかつ一貫して、米帝ブッシュのイラク侵略戦争突入方針を全面的・無条件的に支持してきた政権である。日帝自身がイラク侵略戦争に、そして北朝鮮侵略戦争に参戦することが事実上宣言されているのだ。
 中でも12月16日に自衛隊イージス艦が出港したことはイラク参戦そのものであり、日帝の侵略派兵の決定的なエスカレーションである。もとより沖縄を始め全国の在日米軍基地がアフガニスタン、イラク侵略戦争にフル稼働していることそのものが日帝の参戦を示している。それに加えて今や日帝自身の軍事力を侵略派兵する段階にいたっているのである。
 また、イージス艦出兵と同じ12月16日に行われた日米安保協議委員会(2プラス2)で取り決めた内容はすさまじいものだ。「国際テロリズム根絶のため、断固とした取り組みで引き続き緊密に連絡を取り合う」「イラクが義務を順守しなければ深刻な結果に直面するとの警告を想起」「北朝鮮が大量破壊兵器を使用すれば最も重大な結果を招く」「ミサイル防衛(MD)に日本は主体的に取り組んでいく」「沖縄基地については、02年7月の基本計画に基づいて、迅速に移設を進める」などが共同で確認されているのだ。
 まさに日米共同侵略戦争体制の構築である。日帝・小泉は、米帝ブッシュのイラク攻撃に本質的に何一つクレームをつけなかった世界で唯一の政権なのだ。
 日帝・小泉の与党3党は、昨年末の臨時国会で有事立法の修正案を提出、趣旨説明を強行した。武力攻撃事態法案など有事3法案の政府原案は継続審議となった。修正案がいったん出されたことは、この1月20日から始まる通常国会で、民主党なども巻き込んで何がなんでも成立させようとする布石である。イラク・北朝鮮侵略戦争攻撃のための侵略戦争法案である有事3法案を、巨万の大衆闘争で真っ向から粉砕しなければならない。有事立法反対の署名運動を一層激しく巻き起こそう。
 教育基本法改悪・改憲攻撃、司法改革攻撃が03年に本格化しようとしている。これとの闘いをイラク・北朝鮮反戦、有事立法粉砕闘争とともに一体のものとして推進しよう。
 1・19日比谷野音に全国から総結集し、闘うムスリム人民、南北・在日朝鮮人民、アメリカ人民と連帯した国際反戦闘争として大爆発させよう。なんとしても開戦を許さない、実力で阻止するという人民の怒りを総結集しよう。12・12、15、16のイージス艦派兵阻止横須賀現地闘争の大高揚を引き継ぎ拡大し、日本の労働者階級人民の底力を発揮させよう。
 大みそかのソウルを埋めた南朝鮮人民10万人の反米反基地の大集会は、今日の米日帝の北朝鮮侵略戦争策動と真っ向から対決するものであり、革命的な意義を持っている。これに呼応して、名護新基地建設阻止を掲げて闘う沖縄の人民が連帯闘争に立ち上がったことはきわめて重要だ。
 また、開戦を目前にした米帝の足元のアメリカで、1・18〜19にホワイトハウスを包囲する大規模な反戦闘争(実力闘争を含む)が計画されていることは、帝国主義の侵略戦争を内乱に転化する闘いだ。闘うアメリカ労働者人民は、米帝ブッシュと非和解的な闘いを拡大しているのだ。
 開始されたこの国際的内乱の一翼を担って日本の反戦闘争を闘いぬこう。

 第2章 国鉄闘争弾圧粉砕し03春闘爆発かちとれ

 反戦闘争の大爆発とともに、一大資本攻勢を打ち破る03春闘をかちとらなければならない。とりわけ、その基軸に5・27国労臨大闘争弾圧粉砕の闘いをがっちりと据えることである。
 5・27臨大行動に対する大弾圧は何を示しているのか。それは、日帝権力とJR資本によるありとあらゆる手段をもってする動労千葉解体、国労解体の攻撃にもかかわらず、国労闘争団を切り捨て、闘う国労を解体し、闘う国鉄労働者の炎を鎮圧することができなかったこと、それどころか、4党合意路線の反革命的本質がますます暴露され、破産していったことである。こうした敵の危機からの巻き返しをかけて、原則的に闘う国労闘争団員2人を始め国労組合員7人と支援1人に対する起訴攻撃が加えられたのである。
 5・27国労臨大闘争弾圧の本質は、闘う国鉄労働者を圧殺し、戦時下の階級闘争における支配階級の危機をのりきろうとしているところにある。それは権力の暴力的実力行使であり、内乱的手段による反革命攻撃である。だが、この弾圧の暗黒性の中に敵の弱点がある。ここを粉砕し、打ち破った時、対権力の内乱的死闘の素晴らしい地平が切り開かれるのだ。
 敵権力は、この弾圧を特殊「中核派の違法行為」に対するものであるかのように描きだし、超政治的に分断的にかけてきている。だが、この弾圧の大本の階級的狙いが、闘う国鉄労働者の運動が権力・資本とその手先どもの組合破壊の策動を打ち破って前進していくことへの恐怖に満ちた弾圧という点にあることは明明白白のことなのである。すなわち国鉄労働運動そのものへの弾圧なのだ。
 5・27で起こったことは、闘争団を切り捨て国労を自ら解体しようとする一部指導部の反組合的指導に対して、国労の組合員が断固として反対し、大会をめぐってごく普通の宣伝、説得、オルグの活動を展開したということだった。それは組合員として当然の行動であり、そこには違法なことは何ひとつなかった。日帝権力と国労中央ダラ幹は、まさにこの闘いの正義性、階級性、大衆性に恐怖して、デタラメきわまる弾圧を加えてきているのである。
 今、多くの戦闘的良心的労働者、人士は、この本質を見抜き、続々と反撃への一大戦線を築き上げつつある。国鉄戦線内部を含め、全階級の中でこの闘いを全面的に巻き起こそう。一大救援戦線をつくりだし、敵の弾圧意図を百パーセント粉砕し、国労運動の再生、戦闘的労働運動の一大高揚をここから切り開こう。
 この闘いを全国鉄労働者、全労働者階級、全人民の闘いに押し上げていかなければならない。春闘行動の中の第一の課題として、あらゆる産別で、あらゆる地域で、労働者人民の5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いを巻き起こそう。

 第1節 経労委報告の反動的な内容

 世界戦争過程への突入と大恐慌の始まりの中で、日帝ブルジョアジーの資本攻勢は歴史を画する激しさで襲いかかってきている。
 昨年12月17日、日本経団連は03春闘に向けて「経営労働政策委員会(旧労働問題研究委員会)報告」を発表した。それは、労働者が賃上げを要求したり、団結して賃上げ闘争を闘うことそのものを一切認めないとする恐るべき内容である。
 そこでは「もはや賃金の社会的相場形成を意図する『春闘』は終焉(しゅうえん)した」と宣言し、「企業の雇用維持の努力に対し、労働条件の弾力化にも対応するとした連合の姿勢を評価する」「労使交渉の目標は、人件費の効率化、生産効率の向上によって雇用の安定を実現すること」「構造改革の遅れによる国際競争力の劣化は、国の存続にかかわる深刻な事態。企業は生産向上、国は構造改革を徹底する」などと言っている。
 これは、帝国主義経済の危機を、連合指導部の全面屈服・協力のもとで、労働者に対する犠牲の転嫁でのりきろうとする許しがたい攻撃だ。
 だが、これは連合労働運動の最後的破産を意味する。戦闘的労働運動の潮流が、連合、全労連を打ち破って闘いの団結をもってこれにとって代わるほかないところにきているのだ。
 また、通常国会では、労働基準法改悪、労働者派遣法改悪、職業安定法改悪、雇用保険法改悪などの労働法制改悪攻撃が全面的に襲いかかろうとしている。これはブルジョアジーに、首切りは自由、ただ働きの強制も認める、団結権を否定するというものであり、資本と国家の生き残りのために、労働者に徹底的な低賃金、不安定雇用、リストラ・首切りを甘受させようとするものだ。すでに厚生労働省は、雇用労働者5千万人の30%がパート・派遣労働者になっていると発表している。全労働者の不安定雇用化の攻撃である。
 こうした攻撃に対して、5・27国労臨大闘争弾圧との闘いを基軸に、労働者の大反撃をつくりだしていかなければならない。動労千葉の闘いに学び、続こう。職場闘争をつくりだすために、職場に仲間を獲得していこう。

 第3章 〈反戦と介護〉を柱に4月地方選の必勝を

 以上の@イラク・北朝鮮反戦、有事立法粉砕闘争、A5・27臨大闘争弾圧を基軸とする03春闘とともに、三つめの大きな課題として、B4月統一地方選闘争に絶対勝利する闘いがある。これは、今年前半の闘いの集約点であり、決算であり、勝利以外にない闘いである。杉並区議選、相模原市議選、高槻市議選を始め、すべての選挙戦で必勝の陣形をつくって闘おう。
 とりわけ、杉並における、けしば誠一氏、新城せつこ氏、北島邦彦氏の3候補を擁立した闘いは、革命的議会主義の真価をかけた闘いである。3人全員当選を絶対かちとることで、一つの政治勢力として人民の前に登場を宣言するのだ。
 選挙闘争は、最も高度な政治闘争であり、人民の大衆的支持を得ることができるかどうかで勝利か敗北かを決する、あいまいさを許さない決戦である。
 この闘いは、イラク・北朝鮮反戦闘争、有事立法反対闘争を区内全域を覆い尽くす勢いで展開すると同時に、介護保険闘争を思い切って全力で展開するという二つの大衆闘争をかちとることが勝利のかぎである。
 反戦と介護で大衆的な闘い、署名活動などを展開する中から、活動家を生みだし、その人びとがそれぞれの闘いの中心を担っていくようなあり方を生みだしていくことである。
 現在のイラク開戦情勢と日帝の参戦に対して、戦争絶対反対を貫いてどこまでも闘う候補はこの3人以外にいない。また、労働者人民の生活がとことん踏みにじられ、高齢者に犠牲がしわ寄せされている中で、介護保険廃止を掲げて真っ向から人民のために闘っている候補はこの3人だけだ。
 戦争に反対し、くらしと命を守る闘いの先頭に立つ者が必ず多数を獲得するという信念をもって闘いに立ち上がろう。絶対に勝利をもぎり取ろう。

 第1節 カクマルとJR総連の危機

 ファシスト・カクマルの大分裂の片割れである松崎・JR総連カクマルは、最大の危機に直面している。JR総連内部から新潟グループの分裂を生み出し、JR資本との結託体制も、日帝権力との決定的亀裂とあつれきをもたらしている。カクマルの白色戦闘力を失ったJR総連は、もはや労働者支配の力を失っている。国鉄分割・民営化への屈服と協力、国労破壊攻撃の先兵化という彼らの原罪がいよいよ決定的に問われるところにきている。JR総連傘下の労働者を大結集することに手が届く地点に立っているのである。今こそJR総連を打倒するために総決起しよう。
 一方のカクマル中央派は、JR総連を非難せず、むしろ褒めたたえ、すり寄ることで延命を図っている。それももはや行き詰まっている。反革命通信『解放』新年号は、02年総括も政治方針もない。彼らは今や行き当たりばったりのアリバイ闘争だけであり、政治党派の形をなさないところまで落ちぶれ果てている。黒田の日本主義、反米排外主義の呪文のような文章にひれ伏すカルト集団化を深めている。03年をカクマル完全打倒への決定的な勝利の年としよう。
 03年前半、3大決戦課題を一体的に推進し、4月選挙戦に勝利しよう。この真っただ中で機関紙活動、財政闘争を強め、党建設を推し進めよう。本紙号外などの街頭販売闘争が各地で闘われ、イージス艦闘争が爆発した基地の町・横須賀では3時間で100部を販売するという画期的な事態が起こっている。大衆動向、街頭状況は一変している。いよいよわれわれの時代が来たのだ。誇りと確信をもって突撃しよう。
 1・19国際反戦闘争に総力決起し、03年決戦の突破口を切り開こう。

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週刊『前進』(2085号1面2)

 迎賓館・横田爆取デッチあげ

 須賀・十亀・板垣同志を奪還

 全力で無罪判決かちとろう

 12月27日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判を闘いぬく須賀武敏同志、十亀弘史同志、板垣宏同志を奪還した。1986年10月の逮捕以来、実に16年2カ月に及んだ超長期勾留を打ち破り、保釈をかちとった。歴史的勝利である。
 12月19日に東京地裁刑事第11部(木口信之裁判長)の保釈決定に対する検察官の抗告を、東京高等裁判所第2刑事部(安廣文夫裁判長)が26日に退ける決定を行い、保釈が確定した。待ちに待った瞬間だった。
 27日は朝から雲一つない青空、寒風の中にも陽光が輝いていた。朝一番に保釈金を納入、昼前から葛飾区小菅の東京拘置所前には3同志出迎えの人びとが続々と集まった。
 家族や「不当な長期勾留をやめさせるために! 十万人保釈署名運動」呼びかけ人の森山つとむさん、小田原紀雄さんを始め、多くの市民、労働者。革共同の天田三紀夫書記長を先頭とする多くの同志、友人たち。総勢60人を超える人びとが寒風に身を震わせながらも6時間にわたって、今か今かと3同志を待った。
 午後3時半すぎ、16年に及んだ裁判資料や書籍など山のような荷物の搬出に続いて、ついに板垣同志が登場した。歓声と拍手の中、板垣同志が高々と勝利のVサイン。続いて3時50分、十亀同志が出獄、勝利のこぶしを突き上げる。そして4時すぎ、車イスの須賀同志が現れた。東拘前についに3人がそろった。
 「出獄おめでとう」の横断幕、十万人保釈署名運動ののぼりも揺れる。そして真紅の革共同旗が振られる中、3同志はがっちりと握手し、肩を抱き合って再会を喜んだ。
 拍手と歓声の中、板垣同志が贈られた花束を高くかざして「ああインターナショナル!」と声をあげた。3同志を中心に幾層もの輪ができ、「インターナショナル」の歌声が響いた。

 第1章 十万人署名運動が出獄歓迎集会

 同日夕、3人の出獄歓迎集会が十万人保釈署名運動主催で開かれた。会場の文京区民センターには、午後2時過ぎから集まり始めた180人を超える人びとが今や遅しと待っていた。5時すぎに3同志と家族が到着すると、満場の拍手と感動の渦となった。
 12・12イージス艦出港阻止横須賀闘争で不当逮捕されていた全学連の大山尚行委員長ら3人の学生も、この日、完全黙秘・非転向を貫いて出獄。その3人が3同志に花束を手渡した。ともに弾圧を粉砕し帰ってきた者同士、60歳近い筋金入りの革命家と若き全学連の世代を越えた感動的な合流だった。
 勝利の乾杯の後、司会から十万人保釈署名運動が12月24、25、26日の3日間、高裁前で座り込み、ビラをまき、マイクで呼びかけ、保釈実現の要望署名410筆を集めたこと、26日午後にはこれを家族とともに高裁第2刑事部へ提出、弁護団の奮闘とともに保釈決定を促す決定的な闘いを展開したことが紹介された。
 歓迎あいさつの最初に十万人署名運動を中心的に担ってきた女性が「この日を迎えることができて本当にうれしいです」と語り、呼びかけ人や賛同人の人びとが「こんな悪い世の中でこんなめでたいことはない」「有事立法絶対廃案で3人のご苦労に報いたい」などと、温かい言葉を寄せた。
 林歳徳さんは「これからの日本解放の闘士として歓迎します。世界の人民と手を握って闘いましょう」、大山委員長は「2002年の勝利の最高峰にきょうの勝利と合流がある。03年行動に次ぐ行動で闘う」と力強く決意を語った。
 3同志のあいさつに先立って家族があいさつ、「実力でもぎとった保釈決定でした。あきらめないで闘えば勝てることを実証できたことがうれしい」「運動の力を実感。どんな卑劣な、過酷な弾圧も、非転向で闘い抜くことで打ち破ることができるんです」と、その確信を毅然と語った。
 いよいよ3同志のあいさつだ。(6面に発言掲載)
 十亀同志は「これは03年冒頭の勝利。未来は私たちのものだ。裁判闘争は続きます。無罪判決を書かせる」ときっぱり。須賀同志は「天運われらにあり! 
これが今日の革命運動の道だ」と叫び、「12・15以来、心をひとつに闘いぬいた最高最大の成果が結実した」と総括した。板垣同志は「激動の時代に間に合った。この喜び。私たちは日本の革命をやるために出獄してきた」と語った。そして3人が口々に、獄中28年、無実の星野文昭同志、爆取デッチあげ10年の福嶋昌男同志をなんとしても取り戻そうと訴えた。
 そして、きょうの勝利を全体がかみしめて、再度インターナショナルを歌って新たな出発を祝った。

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週刊『前進』(2085号2面1)

 8人の仲間を守ろう

 国労弾圧粉砕の大運動を 2月3日初公判へ〈上〉

 侵略戦争下の団結破壊攻撃を全労働者の力を集め打ち砕け

 昨年10月7日と29日、警視庁は国労組合員と支援者計10人を不当にも逮捕した。うち8人(国労組合員7人、支援者1人)が起訴され、今なお東京拘置所に捕らわれたままである。彼らは、昨年5月27日の国労臨時大会の際、闘争団への統制処分発動を決定しようとしていた国労本部に反対し、本部派組合員に対するビラまき・説得活動を行った。ところが権力は、こうした当たり前の組合活動に「大会の開催を阻止しようと企て」「多衆の威力を示して暴行を加えた」(起訴状)と言いがかりをつけ、「暴力行為等の処罰に関する法律」を適用して、不当逮捕・起訴を強行した。この弾圧をなんとしても粉砕しなければならない。8人の被告は、逮捕・投獄の脅しに屈せず、完全黙秘・非転向の闘いを貫いている。不当きわまる接見禁止の措置を付され、厳寒の中、捕らわれの身となっている被告たちを早期に取り戻さなければならない。裁判を一大労働運動裁判として闘い、必ず無罪をかちとろう。

 第1章 全国・全産別に救援運動を広げよう!

 日帝権力は、4党合意によって国鉄闘争を解体しようと企てた。それを突破口に労働運動総体を壊滅に追いやり、イラク−北朝鮮侵略戦争への参戦に道を開くことに全力を挙げてきた。8人の被告は、この攻撃と真正面から対決し抜いた、労働者階級のかけがえのない戦士たちである。
 この弾圧に多くの人びとが怒りの声を上げている。昨年12月19日、佐藤昭夫(国鉄採用差別事件最高裁訴訟参加申立代理人)、加藤晋介(鉄建公団訴訟主任弁護士)、土屋公献(元日弁連会長)、高山俊吉(弁護士)、宮島尚史(労働法学)、北野弘久(憲法学)、山口孝(経営学)、立山学(評論家)、六本木敏(元国労委員長)、針生一郎(美術評論家)、芹澤壽良(労働法学)、師岡武男(評論家)の各氏が発起人となって、「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会」が発足した。
 同会の発起人はいずれも、長年にわたって国鉄闘争・人権闘争を自らの課題として闘い抜いてきた人びとだ。その立場から、この弾圧を絶対に見過ごすことはできないとして、被告の救援と弾圧粉砕を心の底から訴えているのである。
 この呼びかけに断固としてこたえよう。すでに多くの労働組合・労組活動家や労働者・市民が、この運動の呼びかけ人として名乗りを上げている。03春闘を前にして、弾圧粉砕の闘いを全国・全産別にくまなく広げ、一大大衆運動をつくりあげよう。毎回の公判に総結集し闘おう。

 第2章 組合員として当然の活動に権力介入

 弾圧を受けた国労組合員は、5・27当日、組合員としてきわめて当たり前のビラまき・説得活動をしたにすぎない。支援者はその行動を見守っていただけだ。
 国労本部は、闘争団を切り捨て、国鉄闘争に自ら幕を下ろすという大裏切りに走っていた。これに対して、被告たちはやむにやまれぬ思いに駆られ、必死のオルグ活動を展開した。それは、国労組合員として当然の行動だ。そこには違法なことなど何もない。
 にもかかわらず、権力はそれを「中核派による暴力行為」にデッチあげ、臨大当日から4カ月も経た10月に不当逮捕を強行した。まさに、常軌を逸した暴挙である。
 権力がこの不当きわまる弾圧に走った理由は何か。その背後には、米帝(国際帝国主義)のイラク侵略戦争が目前に迫り、それときびすを接して北朝鮮への侵略戦争が開始されようとしている今日の世界情勢がある。事態はまさに第3次世界大戦への突入として進行しつつある。こうした中で日帝・小泉政権は今国会での有事立法の成立に全力を挙げ、すでにイージス艦を派兵するなど、イラク戦争参戦に踏み出している。
 さらに、29年型世界恐慌情勢は一段と深まり、その中で激しい資本攻勢が労働者階級を襲っている。
 他方において、これらの攻撃に対する労働者階級の反撃は、全世界で激しく巻き起こっている。それは、誰にも押しとどめることのできない歴史的必然の力で、革命的情勢を全世界につくり出している。
 日本において、こうした労働者階級の闘いを根底において支え、牽引(けんいん)しているのは国鉄闘争だ。だからこそ権力は、4党合意によって最終的に国鉄闘争の息の根を止めようと躍起になった。その力で労働運動総体を圧服させなければ、侵略戦争を遂行することはできないからだ。
 しかし、闘争団を先頭とする国労組合員の必死の闘いは、ついに4党合意を破産に追い込んだ。このことが明白になりつつあったからこそ、権力はむき出しの国家暴力で闘う国労組合員に襲いかかったのだ。
 この弾圧が戦争情勢のただ中で起きたことは、暴力行為等処罰法が適用されたことに端的に示される。

 第3章 暴力行為等処罰法の狙い

 この法律は、戦前の治安維持法とほぼ同時期に制定され、労働争議や小作争議の弾圧に猛威を振るった悪法だ。それは、「多衆の威力を示して」なされた暴行・脅迫・器物損壊・面会強要などをとりわけ重く罰すると定めている。団結を背景とした実力行動、すなわち争議行為を始めとする労働組合の闘いの鎮圧こそが、その目的なのである。
 労働組合が本気で闘いを組織すれば、資本やその手先とのもみ合いや小競り合いは不可避に発生する。暴力行為等処罰法は、それを「多衆の威力」という言葉で一くくりにし、一人ひとりが何をしたかには関係なく、全員に刑事責任を負わせるという構造を持っている。しかも、「共謀」をデッチあげれば、現場にいない者も処罰できるのだ。
 例えば、労組が団交要求行動を計画し、その実行過程でもみ合いが起これば、組合員はその場にいただけで逮捕され、役員は現場にいなくても弾圧されうる。
 日帝は、個人情報保護法案や人権擁護法案、保安処分新法や国際的組織犯罪条約の批准に伴う「共謀罪」新設など、階級的団結とそれに基づく行動を鎮圧するための治安弾圧法の制定に全力を挙げている。それらは、有事立法と一体をなしている。今回の弾圧は、そうした攻撃を全面的に押し貫こうとするものだ。
 第123●章節 弾圧粉砕の闘いを総反撃の突破口に
 今回の弾圧は、労働者・労働組合の団結・団結強化のための活動そのものに加えられた攻撃だ。暴力行為等処罰法は、労働者の団結権を保障した憲法とはまったく相入れないにもかかわらず、戦後においても生き残り、戦闘的な労働運動を圧殺するためにしばしば発動されてきた。それ自体、断じて許せないことだ。
 だが、これまでの弾圧のほとんどは、争議に対する権力の介入という形をとっていた。ところが、今回の弾圧は、労働組合の大会における組合内部の意見対立に権力が露骨に介入した。
 権力は裏切りに走るチャレンジと反動革同の国労本部を支配下に置き、本部に反対する組合員を逮捕しさった。国労本部は、本部派組合員に警察の事情聴取に応じさせ、ビデオテープまで提出して、闘う組合員を権力に売り渡した。それなしに、この弾圧は起こりえなかったのだ。
 それは、労働者が団結し労働組合を組織すること自体が否定されたに等しい。このことは、団結権を保障した戦後憲法を根底から覆す攻撃が始まったことを意味している。戦時体制構築への日帝の激しいあせりは、不可避にそうした攻撃を引き出したのだ。
 だが、ここにこそ支配階級の根底的な危機と脆弱(ぜいじゃく)性が露呈している。労働者階級は、資本主義の形成以来、数百年にわたる歴史の中で、流血の闘いで団結権を勝ち得てきた。権力や資本は、裏切り者を用いて、幾度となく労働者の団結を破壊しようと企てた。だが、団結は必ず不死鳥のようによみがえってくるものなのだ。労働者は、資本主義・帝国主義のもとでいかに非人間的な搾取・収奪・抑圧にさらされようと、人間であることをやめることはできない。そうである限り、生死をかけて団結を守り抜くのが労働者階級なのである。
 戦争情勢下で、帝国主義が国家暴力によって労働者の団結を根こそぎ破壊しようと試みるならば、それは帝国主義国家の死滅の始まりを意味している。
 国労5・27臨大闘争弾圧との闘いには、そうした攻防が凝縮されている。弾圧を粉砕し裏切り者を打ち倒せば、今日のすさまじい資本攻勢のもとで苦闘を続ける労働者は、巨大な反撃の突破口を開くことができるのである。
 (つづく)
 国労臨大闘争弾圧裁判公判日程
 2月3日(月)
 2月13日(木)
 3月3日(月)
 3月17日(月)
 4月21日(月)
 ※いずれも午後1時15分から東京地裁

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週刊『前進』(2085号2面3)

 JR総連への逮捕・捜索に沈黙するカクマル中央派

 これは「党派としての死」だ

 第1章 JRをめぐる大激突の情勢

 革共同は、03年新年号の1・1アピールにおいて「30年間にわたる二重対峙・対カクマル戦によってカクマルの中央派とJR総連派への分裂を引き起こし、これらに壊滅的打撃を強制し、基本的に勝利したことをここに宣言する」と高らかにうたい上げた。
 そして、カクマル中央派がすでに「政治組織」としての形をなしておらず、とりわけJR総連派との分裂問題について総括できず、沈黙を続けるしかなくなっていることを暴いた。
 00年12月には松崎が「カクマルと手を切った」と公言し、カクマル中央派は反革命通信『解放』紙上で「JR総連執行部打倒」宣言まで行った。ところが、最近では『解放』紙上から「JR総連批判」が完全に消滅したのである。
 そうした中で、11月1日にJR東労組の役員ら7人が「強要」容疑で逮捕され、22日に全員起訴されるという事態が起こった。警視庁による捜索は80カ所以上にのぼり、JR東労組本部と松崎明の自宅や身体、車両にまで及んでいる。
 さらに、そのさなかの11月3日には、東労組本部の嶋田副委員長や関根副委員長ら8人の中執が集団辞任した。東労組の内部崩壊が始まっているのだ。
 国鉄分割・民営化以来、国家権力と資本の先兵となり、その反労働者的悪行のすべてを許されてきた松崎・JR総連が、ついに国家権力からそのファシスト的存在自体の大がかりな変更を迫られているのだ。それは、JR東資本との癒着・結託体制が決定的に破綻(はたん)し、JR労働運動をめぐる大激変情勢が訪れたことを示している。
 このことは、国家権力の4党合意による国労と1047人闘争に対する解体攻撃が破産する中で、国労5・27臨大闘争に対する大弾圧が強行されたことと合わせて見るとはっきりする。つまり、国家権力は、一方で国労闘争団や動労千葉などが頑強に存在し、1047人闘争が不屈に継続されていること、他方でJR東でファシストとの異様な労資結託体制が続いていること、これらの国鉄分割・民営化以降のあり方を総決算し、分割・民営化攻撃の「総仕上げ」を図ろうとしているのだ。
 まさに日本階級闘争をめぐる超重大事態である。
 だが異様なことに、今日までカクマル中央派は、この権力のJR総連への逮捕・捜索という大問題に何ひとつ言葉を発していない。松崎にまで権力が手をかけてきているというのに、すでに2カ月以上も押し黙ったままだ。これだけで、党派としてのカクマルはすでに死んでいると言わなければならない。

 第2章 『解放』新年号も言及できず

 『解放』新年号論文は、総括も政治路線といえるものもまったくなく、「日本労働運動は、いまや総体として民族排外主義の洪水に呑(の)みこまれ」などという許しがたい言辞をろうしている。そして「それに逆らって反戦闘争をたたかおうとする数少ない労働組合にたいしては、国家権力と労働貴族どもが一体となった集中攻撃がかけられてもいる」などと、わずかにJR総連のことを言いたげな表現があるが、政治党派として当然の真正面からの言及は何もできない。
 JR総連に言及すれば、いったいカクマル中央派とJR総連派との関係がどうなっているのかがあらためて問題となる。一時期のように坂入充らJR総連内の一部のカクマル幹部の問題として、彼らを批判すれば済む問題でもない。
 分裂した中央派とJR総連派は、共倒れの恐怖から01年8月には一定の政治的協定を結んで、正面からの激突を避けつつ、両派の延命を図ろうとした。JR総連派は「カクマルとの決別」を権力・資本に向かってアピールすることで、より一層の資本の手先として延命しようとした。中央派はJR総連内での活動を黙認してもらう代わりに、これを完全に容認し屈服したのだ。なんという腐りきった党派か。
 だが今や、松崎・JR総連派はそのような延命の道すら完全に断たれた。それは、なおも松崎の存在を前提として生き延びようとした黒田ら中央派をも大激震にたたき込む事態だ。にもかかわらず、まったく逮捕や捜索に言及できない惨状をさらしているのである。

 第3章 労資結託の崩壊と東労組の瓦解進む

 松崎はこの間、9・11情勢、戦争・大失業情勢の中で、JR資本の第2の分割・民営化というべき資本攻勢を全面的に推進しつつ、他方で「反戦を闘う労働組合」としてペテン的に登場しようとした。そして、なおもJRにおいてファシスト的独自性をもって経営の人事への介入を強めてきた。
 昨年7月のJR東労組15周年レセプションで、松崎は「会社と組合の二人三脚を壊そうとしたやつを立身出世させといて何が会社のためだ……おれは絶対に許さないぞ」などとわめき散らした。
 資本とのあつれきが決定的に深まったのだ。しかも、それは同時に東労組内部の亀裂をも深めた。
 10月16日のJR東労組かんり部会臨時委員会で松崎は、「ダラ幹の垢(あか)がそうとうたまっているやつが本部じゃ何人かいる。ダラ幹の垢を一つひとつひっぺがしていく」と発言。
副委員長の嶋田らのいわゆる「新潟グループ」との対立が表面化した。こうした中で、11月初旬の逮捕・捜索が行われたのだ。
 11月9日のJR東労組八王子地本結成5周年記念講演で、松崎は、逮捕・捜索について「JR東労組の内部に明らかに組織を破壊させる動きが出てきているんです。そういうものと明らかに連動しているということは否めない事実です」と、分裂問題とからめて言明している。
 11月26日にJR東労組新潟地本上沼垂運転区分会は、本部中執を辞任した関根らの「激励会」を開催した。27日付の分会ニュースによると、組合員は「私たちは、自分の意に添わないと平気で人を切り捨て、東労組を私物化している人、それに盲従(ママ)し、自己保身にやっきになっている取り巻き連中を絶対に許すことはできません」などと言っているという。
 東労組を始めJR総連カクマルをめぐり起きている事態は、まさにJR資本との結託体制の崩壊とJR総連カクマルの内部からの瓦解(がかい)の始まりだ。
 この事態は、闘う国鉄労働者の不屈の闘いと、革共同の国鉄決戦の闘いが、権力・資本・カクマルの敵陣営内部の分解をつくり出したものであることをがっちりと確認しよう。松崎・JR総連打倒に決起し、国鉄労働運動の新たな躍進を実現しよう。
 そして、この事態に沈黙し、党派的な死をさらけ出すカクマル中央派をも徹底追撃し、カクマル完全打倒の勝利をかちとろう。

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週刊『前進』(2085号4面2)

 前進社中国支社 新社屋を建設

 革共同中四国地方委員会は、拠点である前進社中国支社新社屋の建設を実現した。昨年12月末をもって、これまでの旧支社から一`メートルほど離れた広島市・宇品西に新社屋への移転を完了した。
 新社屋は、鉄骨三階建ての、堅ろうにして機能性・居住性に富んだ建物である。マツダ宇品大工場など労働者街の一角に進出した新社屋には、「闘う労働者人民の新聞・前進(週刊)を読もう」の鉄骨十メートルの大看板が屹(きつ)立している。
 中四国地方委員会は、この新社屋を強力な武器に、社・共に代わる強大な労働者党の建設に向けて新たな歴史的飛躍をかちとる。

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週刊『前進』(2085号5面2)

 イラク開戦を阻止せよ

 全世界人民の決起と連帯しイラク新法・有事法粉砕へ

 北朝鮮への戦争準備許すな

 03年冒頭から世界戦争と大恐慌、革命的大激動の情勢がものすごい勢いで加速している。ブッシュ政権は対イラク総攻撃に向けて最後の詰めを行い、開戦のカウントダウンを始めた。これと連動して北朝鮮侵略戦争情勢が急展開している。これに対し、南朝鮮・韓国での反米・反戦闘争を始め国際的内乱が発展している。1930年代以来の「世界戦争か、世界革命か」をめぐる世界史的な階級決戦が始まったのだ。日帝・小泉政権はイラク侵略戦争、北朝鮮侵略戦争への全面的な参戦へと突撃している。日本人民の闘いが決定的だ。イラク開戦絶対阻止! アメリカを始め全世界で闘われる1・18〜19イラク反戦大闘争と連帯し、1・19東京・日比谷野音に大結集しよう。イラク反戦闘争と一体で、1月20日に始まる通常国会でのイラク参戦新法・有事立法の成立を絶対に阻止しよう。

 第1章 イラク攻撃が超切迫 ゛すでに準備できている゛

 米帝は「大量破壊兵器はない」とするイラクの申告書を「重大な違反」と断定した。これまでに国連査察団が230カ所以上を査察したが、大量破壊兵器の証拠はない。米帝は、イラクの科学者を亡命させて「自白」させろと国連査察団に圧力をかけている。米帝は査察結果がどうであろうと、“イラクが大量破壊兵器を自主的に廃棄しないことが証明された。アメリカがイラクを武装解除する”と全面戦争に踏み切るつもりだ。
 国連査察団が安全保障理事会に最終報告書を提出する1月27日が山場であり、2月冒頭開戦の可能性が高い。1月の闘いが一切だ。闘うムスリム人民と連帯し、イラク開戦絶対阻止のために命がけで闘おう。
 ブッシュ大統領は昨年12月24日付で、対イラク武力行使の最終準備命令に署名した。これを受け、侵略の殴り込み部隊である海兵隊や砂漠戦を専門にする第3歩兵師団(ジョージア州駐屯)など5万人の米兵に出動命令が出された。空母戦闘群も2月までに空母4隻体制となる。B52戦略爆撃機やF117ステルス機など地上から発進する200機の追加投入も含め、イラク人民を無差別虐殺する空爆態勢が整う。こうして2月冒頭には11万人規模の米軍がペルシャ湾岸地域で、ブッシュのイラク攻撃命令を待つ。最終的には最大25万人の米軍が投入される。
 6日付ニューヨーク・タイムズ紙は、ブッシュ政権がイラク統治の最終計画案を作成していると報じた。米軍は最低でも18カ月間駐留して治安維持を担い、フセイン政権の最高幹部を軍事裁判にかけ、イラクの油田を接収し復興資金にあてるとされる。
 1月2日、ブッシュは「サダム・フセインにとっての最後の審判が近づいている」「これまでの兆候からは彼が自主的に武装解除する望みは多くない」と述べ、イラク総攻撃の時期が迫っていることを明らかにした。翌日には、テキサス州のフォートフッド陸軍基地で、イラク攻撃に参加する4千人の兵士に、「武力行使が必要になれば、慎重かつ決然と行動し、戦いに勝つ。すでに準備はできている」「君たちは征服のためではなく、人びとを解放するために戦う」と演説した。
 どこが「人びとの解放のため」だ。まさにイラク・中東を「征服するため」の強盗戦争ではないか。
 米帝は91年湾岸戦争で30万人ものイラク人民を虐殺し、生活・社会基盤を徹底的に破壊した。その後の経済制裁や放射能汚染、空爆で、毎月約4千人の子どもたちを理不尽に虐殺し続け、イラク人民に地獄の苦しみを強制している。米帝はこの残虐な国家犯罪の上に、湾岸戦争をはるかに上回る一大虐殺戦争を行おうとしているのだ。米帝は500万人が住む中東有数の巨大都市であるバグダッドを猛爆撃して地上戦を展開しようとしている。もしイラクが化学兵器や生物兵器で反撃すれば、バグダッドに原水爆を落とすとさえ宣言しているのだ。
 米帝は“イラクが将来の脅威になりうるから先制攻撃する”と言う。これほどデタラメな理由を口実とした侵略戦争は、帝国主義の歴史上もない。米帝は一方的にイラクの国家主権を侵害し、政権を転覆し、軍事占領して新たな植民地支配をうち立てようとしている。そしてイラク原油の強奪と、中東・世界支配の暴力的再編を狙っている。それは世界戦争戦略の全面的な発動そのものだ。
 世界支配の全面的な崩壊と世界大恐慌過程の爆発、そして9・11反米ゲリラ戦を契機に始まった世界的な革命的情勢への突入の中で、米帝はむきだしの侵略戦争、世界戦争へと不可避的に突入した。すでに米帝は、ウラン弾や燃料気化爆弾など核兵器に近い威力や性質を持った大量殺りく兵器や、クラスター爆弾など国際的に禁止された残虐兵器を使い、イラク人民やアフガニスタン人民、ユーゴスラビア人民などを大虐殺してきた。今後核兵器を使うとさえ宣言している。
 こうした戦争はあまりにも反人民的で不正義であり、米帝は被抑圧民族の反撃を恐れて、反米国家、反米勢力には絶対に大量破壊兵器を持たせない、開発の可能性がわずかでもあれば先制攻撃でたたきつぶすとしているのだ。
 米帝が「大量破壊兵器の開発の可能性」を理由に侵略戦争を行うことほど許しがたいことはない。米帝こそ他国とは比較にならないほどの大量破壊兵器を保有し、実際に使って人民大虐殺をくり返してきた最凶悪の国家ではないか。米帝はこれから広島、長崎に続いて原水爆を投下するためにこそ、他国の大量破壊兵器を問題にしているのだ。
 この歴史上も比類のない残虐で、理不尽な侵略戦争は、2400万イラク人民、13億ムスリム人民を始め、全世界人民の爆発的な決起を引き出さずにはおかない。イラク侵略戦争は必ず泥沼化し、世界革命の現実性を開示する。労働者階級人民と被抑圧民族人民が連帯して侵略戦争−世界戦争を内乱に転化し、国際帝国主義を打倒する時代がついに到来したのだ。

 第2章 北朝鮮情勢の急展開 核開発認めたとデマ声明

 米帝のイラク侵略戦争と連動し、北朝鮮侵略戦争情勢が急迫している。
 日帝は北朝鮮の反人民的「瀬戸際外交」が危機の元凶だと主張している。そして拉致問題と核問題を口実に戦争政策を激化させている。だが事態の推移を見れば、一切の原因が、米帝の世界戦争戦略の発動としての北朝鮮侵略戦争政策にあることは明らかだ。
 ブッシュ政権は01年発足以来、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発を口実に、さらに通常兵力の削減や、人権問題をも北朝鮮に突きつけ、体制転覆を狙う軍事外交政策を展開してきた。02年の一般教書演説では北朝鮮をイラクやイランとともに「悪の枢軸」と呼び、ブッシュ・ドクトリン(米国家安全保障戦略)では先制攻撃を宣言した。
 追いつめられた北朝鮮は、昨年10月の米朝高官協議で、核開発問題の解決には米朝不可侵条約の締結が必要だと主張した。ところが、米帝は「既存の義務(核開発の放棄)を果たすための代償は与えない」と拒否し、金正日体制を軍事力で転覆する立場を貫いた。16日には、ケリー国務次官補(東アジア・太平洋担当)が「米朝高官協議の際に北朝鮮側が核兵器用の濃縮ウラン計画を認めた」と声明を発表した。実際には、北朝鮮は「権利がある」と発言したにすぎない。そして、米帝は94年米朝合意で義務づけられた重油供給を、12月から停止する実力行使に出た。
 重油供給の停止は、エネルギー供給を断ち、北朝鮮の体制転覆に本格的に取りかかることを意味する。北朝鮮人民にとっては極寒の中で凍え死ねという攻撃だ。12月23日ラムズフェルド米国防長官は「米軍は2つの地域で闘う能力がある」と北朝鮮を恫喝した。
 これに対し、北朝鮮は24日、黒鉛減速型原子力発電所の再稼働の準備に入り、IAEA(国際原子力機関)の監視態勢を拒絶、31日には査察官を追放した。
 そして29日、パウエル国務長官が北朝鮮への経済制裁と日本周辺での臨検活動を強化し、北朝鮮のミサイル輸出をくい止め、収入源を断つことを検討すると発表した。これが実行されれば、米帝が軍事行動で北朝鮮の体制転覆を図る事実上の宣戦布告となる。
 1月6日、IAEAは緊急理事会を開き、北朝鮮に核施設の再凍結と核兵器開発の放棄を求める決議を全会一致で採択した。今回、安保理付託こそ見送られたものの、エルバラダイ事務局長は「北朝鮮が協力しなければ、IAEA憲章が定めるすべての重大な結果を招く」と述べた。北朝鮮が屈服しなければ、いずれは経済制裁や軍事行動があると示唆したのだ。米帝は、北朝鮮が核開発を放棄すれば米朝不可侵条約を結ぶという韓国政府案を拒絶し、北朝鮮を追いつめ、イラク攻撃と近接して侵略戦争に踏み切ろうとしている。
 日帝は、戦争情勢を米帝以上に激しく促進し、北朝鮮侵略戦争を自らの戦争として徹底的にやり抜こうとしている。
 日帝・小泉政権は、米帝の北朝鮮「封じ込め」戦略に対応し、北朝鮮との貿易・送金停止や北朝鮮の貨客船「万景峰号」の入港停止、軽水炉工事の凍結、日本出資の事業資金の停止、文化・スポーツ交流の規制などを検討すると発表した。北朝鮮を徹底的に締め上げ、在日朝鮮人民の生活と生存をも脅かすものであり、絶対に許されない。
 9・17日朝首脳会談以降、日帝はマスコミを総動員して拉致事件報道を連日くり返し、「こんなにひどい体制は転覆すべきだ」と宣伝している。こうした戦争外交と排外主義キャンペーンは、米帝の北朝鮮・中国侵略戦争に対応し、これを日帝自身の戦争として行っていく戦争準備であり、労働者人民を排外主義と戦争動員へと組織しようとするものだ。
 拉致事件は、北朝鮮スターリン主義が南北分断打破・革命的統一を求める朝鮮人民の闘いに敵対して行った反人民的反革命的な政策であり、絶対に許すことはできない。だが、朝鮮の植民地支配や強制連行、軍隊慰安婦政策を居直り、米帝の朝鮮侵略戦争と南北分断政策に加担し続けてきた日帝に、拉致問題で北朝鮮を非難する資格はない。否、日帝こそ徹底的に断罪されるべきなのだ。
 拉致事件や核開発問題をテコとする日米帝国主義の北朝鮮侵略戦争攻撃と対決し、南北・在日朝鮮人民との連帯をかちとろう。

 第3章 戦後最大の階級決戦 日帝自衛隊の参戦阻止を

 日帝・小泉政権のイラク侵略戦争、北朝鮮侵略戦争−世界戦争への参戦の攻撃、有事立法制定・改憲に向けた軍事的突出はとくに際だっている。
 昨年12月のイージス艦派兵で、日帝・自衛隊がイラク侵略戦争に参戦し、米英帝と肩を並べる帝国主義軍隊として全世界に登場した。イージス艦を始めとする6隻の海自艦隊の派遣地域は一般に「インド洋」と表現される。だが日本政府の基本計画には「ペルシャ湾を含む」とはっきりと明記されており、海自艦隊はペルシャ湾入り口にあるアラブ首長国連邦(UAE)のアルフジャイラ港を拠点に、米空母機動部隊と一体で動いているのだ。イージス艦はその性能から、日米両軍間の情報共有と共同作戦を前提としている。イージス艦の派兵は日帝が集団的自衛権の行使とイラク参戦に完全に踏み切ったことを意味するのだ。
 日帝は、イージス艦派兵に続いて、@イラク攻撃を行う米軍などに対し、燃料補給や物資輸送などで直接的に支援する、Aイラク周辺国で難民支援活動を行う、Bフセイン体制打倒後にイラク復興支援活動を行う、といったことを可能にする新法を作って、武器使用基準(交戦規則)も大幅に緩和し、自衛隊を直接イラクに派兵することを狙っている。機雷除去のための掃海艇の派兵やタンカー護衛のための海自艦のペルシャ湾派兵は現行法でも可能だとしている。日帝は米英帝と並ぶイラク侵略戦争の参戦国となって、イラク・中東地域での侵略戦争の泥沼的な拡大へと突っ込もうとしているのだ。イラク新法制定と日帝の参戦を粉砕しよう。
 昨年12月16日の日米安保協議委員会(2プラス2)の共同声明で、日帝は米帝の「対テロ戦争」、とりわけイラク侵略戦争、北朝鮮侵略戦争に参戦することを宣言した。そのための名護新基地建設の推進やミサイル防衛計画への全面的な参画をも約束した。日帝は帝国主義間争闘戦を本質とした米帝の世界戦争に食らいつき、参戦していくことを決断しているのだ。
 そのために、日帝・小泉政権は通常国会でなんとしても武力攻撃事態法案など有事3法案、個人情報保護法案を成立させようとしてる。これは戦後的階級関係を転覆し、「2度と侵略戦争は繰り返さない」という日本人民の反戦の立場を最後的にたたきつぶそうとする大攻撃であり、9条破棄の改憲攻撃そのものだ。
 政府・与党は、昨年12月5日の党首会談で、武力攻撃事態法など有事3法案の「修正」案を「次期通常国会で必ず成立させる」ことで合意、11日には衆院有事法制特別委員会で趣旨説明を強行した。
 日帝が世界戦争の主体として全面的に登場し、日本人民が再び侵略戦争に総動員されることを許すのかどうか――戦後最大の階級決戦が訪れたのだ。1・19国際反戦闘争をイラク開戦阻止、有事立法粉砕の大闘争として闘いとろう。
 昨年12月の横須賀闘争を引きつぎ、日帝・自衛隊と在日米軍のイラク出撃を実力阻止する現地闘争をたたきつけ、兵士の獲得と出兵拒否のために闘おう。
 〔早乙女 優〕

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週刊『前進』(2085号6面5)

 3同志の出獄あいさつ

 次は星野同志、福嶋同志奪還だ

 十万人署名運動主催の出獄歓迎集会での3同志の発言を紹介します。(編集局)

 第1章 この勝利を03年大前進へ 十亀弘史同志

 出獄最初の一言としてはかなりしまらないかと思いますけど、ビールがやっぱりうまいです。
 皆さんに本当に心から感謝しています。外の闘いがあったからこそ、獄中がきっちり闘いぬけたことを誇りをもって確認したい。勝利したっていうことです! 大変に大きな勝利だと思います。
 今、年末ですけど、これはやっぱり03年冒頭の勝利だと思います。ここから03年が前進するんだということを確認したい。
 こうして外に出て、意外だったのは、集まられている方の平均年齢が意外と若いことです。これはすごくうれしい。未来は私たちのものだということです。
 公判闘争はさらに続きます。絶対に無罪判決を書かせる!
 そして福嶋同志と星野同志をできるかぎり早く奪還しましょう。
 しばらくは温泉かもしれないけれど、全力あげてがんばります。

 第2章 出獄は奇跡と言える勝利だ 須賀武敏同志

 皆さんとこのような形で再会できた。
 天運われらにあり!
 これが今日の革命運動の道だ。革命運動は人間のドラマです! 根底には信頼です!
 今回の出獄は奇跡とも言える勝利です。ここに確信をもって下さい。
 保釈決定がなされた時に学生時代の思い出がよみがえりました。68年10・21、法政大学から新宿へ新宿へ! 新宿では民衆が歓呼の声で迎えてくれました。この信頼の叫びがきょうの勝利にもつながっていることを想起してもらいたい。
 昨年12月15日の集会が新たな出発点です。この1年間、皆さんと心をひとつにして闘い抜いた最高最大の成果が結実したと確信しています。
 天運はわれらにあり、労働者にあり。これからいかなるいばらの道も、われらは必ず勝利の道を開くことをともに確認し、きょうを出発点にしたい。
 私は、28年間獄中にいる星野同志とともに激動の7カ月を闘い抜き、安保・沖縄闘争をその最先頭で責任をもってやりぬいた者です。彼は私の分身です。
 私が星野君と同じ立場にあったとしてもおかしくない。だが天運は、私を獄外へ、星野君を獄中に閉じ込めたままだ。真の喜びは彼を奪い返す日としたいと思います。

 第3章 日本革命をやるため出獄 板垣宏同志

 われわれが出獄したという事実そのものは大勝利です。しかし、まだわれわれが半身を獄中に残してきている。裁判で完全に無実無罪をかちとるまで真の勝利はない。これが第一点です。
 第二点は、私はきょう出れるとは思っていませんでした。世界情勢が革命に向かって動いている、この激動の時代に外に出たいという思いを抱きつつ、日々闘ってきたわけですが、それがようやく間に合った。この喜び。この喜びを皆さんとともに分かち合いたい。
 私も十亀さんも須賀さんも、日本の革命をやるために出獄してきたんだ! この一点であります。この闘いを皆さんとともになんとしてもやり遂げたい。
 それから三つめ、私がここにいるってことは、獄中にとらわれていた3人が頑張ってきただけではない。多くの皆さん、そして革共同の闘いがあったからこそわれわれは勝利した。
 どんな困難な時でも一人でも断固として闘い抜かなければならない時があります。獄中もまさにそうです。あるいは職場とか学園でも、たった一人になっても闘わなければならない時は往々にしてある。いや、そういうことのほうが多いかもしれない。
 しかし、そのあとには何百万何千万という労働者大衆がいるんだ。この確信をもって闘い続けること、これはわれわれの最大の勝利の道です。
 わが革共同、それを支えてくださる多くの10万人署名の皆さんとともに、この緒戦の勝利を喜びたい。
 そして、やっぱり星野さんを取り戻さなければならない。福嶋さんを取り戻さなければならない。この闘いをやり遂げていかなければならないと思います。

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