ZENSHIN 2002/12/23(No2083 p06)

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週刊『前進』(2083号1面1)

 イージス艦闘争が爆発

 反戦・反軍・反基地へ巨大な突破口開く

 12・12横須賀 大山委員長先頭に機動隊撃破

 国際連帯の闘いを発展させイラク侵略戦争絶対阻止へ

 小泉政権は、イージス艦「きりしま」の派兵を突破口にイラク侵略戦争への全面参戦に突進し始めた。米帝ブッシュは、日本帝国主義の参戦を最大の支えとして、対イラク開戦に踏み出そうとしている。ここで止めなければ、再び果てしない侵略戦争・世界戦争への道だ。反戦共同行動委は、12・8全国総決起闘争に続いて12・12からイージス艦派兵阻止の横須賀闘争に連日決起し、闘いの大爆発をかちとった。全学連は大山尚行委員長を先頭に機動隊と激突し、実力闘争の先頭で闘った。全世界で数十万数百万人の人民が続々と立ち上がっている。新たな「激動の7カ月」決戦が始まったのだ。年末から03年へ、イラク反戦、有事立法攻撃粉砕、国労臨大弾圧粉砕を掲げ、日本階級闘争の革命的大転換をつくりだす闘いに突入しよう。03春闘、4月統一地方選挙闘争に勝利しよう。

 第1章 掃海艇派兵や海上警備行動でも参戦狙う

 イージス艦とは、米軍以外では日本の海上自衛隊(4隻)とスペイン(1隻)しか保有していない世界最新鋭の軍艦だ。その派兵は、自衛隊が米空母戦闘群と完全に一体化して行動し、米英軍と一緒になってイラクへの大規模攻撃を仕掛けるものだ。これまでとはまったく質の違う実戦的な日米共同作戦、集団的自衛権行使への突入だ。
 8日に米国務副長官アーミテージが訪日し、小泉政権と対イラク作戦の意志統一を行った。石破防衛庁長官らは、日本の参戦を「あらゆる角度から検討する」と公言した。さらに「復興支援、周辺諸国の安定、難民問題も含めて考える」とフセイン政権解体後のイラク軍事占領にも全面的にかかわる意志を表明した。
 小泉政権の参戦計画では、イージス艦の次には掃海艇を派兵し、米軍の先兵となって機雷除去を行うとしている。また自衛隊法82条(海上警備行動)をなんとペルシャ湾にまで拡大適用し、「日本のタンカー保護」を口実に海自の護衛艦をペルシャ湾に派兵するという、とんでもないことを言い出している。ペルシャ湾が日本の近海、領海であると言わんばかりだ。派兵部隊の武器使用基準も大幅に緩和せよと言っている。
 さらに、アフガニスタンへの治安部隊派兵も含め、イラクとその周辺諸国の軍事制圧と新たな植民地・勢力圏をめぐる帝国主義の再分割戦に、自らも派兵して参入しようとしている。
 日帝がイギリスと並ぶ、さらにはそれをも超える米帝の最大の同盟者となり、独自の軍事力をもつ帝国主義として、米軍と共同でイラク侵略戦争を強行しようとしている。これは、戦後史を画する大転換だ。日帝が果てしない侵略戦争・世界戦争の道に再び公然とのりだすものである。それはドイツの参戦をも上回る重大事態として、全世界に衝撃を与える。このこと自身がイラク侵略戦争に決定的な拍車をかけている。
 米帝はこの日帝の参戦をテコとして、いよいよ対イラク攻撃に一挙に突き進もうとしている。すでにイラク周辺には兵員6万人、航空機200機、アパッチヘリ24機、空母4隻が展開し、いつでも戦闘に入れる態勢にある。
 12月7日、イラクは国連に大量破壊兵器の開発に関する申告書を提出した。だが米帝はこれを独自に調査すると宣言し、軍事行動に踏み切るか否かを決めるのは国連ではなく米の意志だとあらためて明確にしてきている。そして9日にカタールで大軍事演習「インターナル・ルック」を開始した。米英軍によるイラクへの空爆も繰り返し行われている。
 米帝はこの戦争を、フセイン政権転覆のための戦争、中東石油の強奪戦争として構えている。それは米帝の世界戦争計画の一環であり、世界大恐慌の爆発と歴史的没落におびえる米帝が、むきだしの軍事力によって世界支配を再編していくための突破口である。大量破壊兵器の査察問題やアルカイダとの関係うんぬんは、戦争を仕掛ける口実づくりなのだ。米国防次官ファイスがイラクとアルカイダの「密接な結びつき」を強調していることはきわめて重大だ(12月7日付、朝日新聞夕刊)。
 11日、米政府は、°米軍や同盟国への大量破壊兵器による攻撃に対しては、あらゆる選択肢を含む「圧倒的軍事力」で対抗する″ことを明示した新たな国家戦略報告を議会に提出した。「米国による核の報復があることを知らしめる」(米政府高官)と恫喝し、核先制攻撃さえ公然と明言している。
 すべての労働者人民は、このイラク人民大虐殺の戦争を阻止するために、あらゆる手段で闘いに立ち上がらなければならない。
 すでに91年の湾岸戦争以来、イラクの人民、子どもたちは、どんな状態に置かれているのか。米軍が大量使用したウラン弾の放射能被害と経済制裁による民族丸ごとの抹殺攻撃に対して、日々必死に闘い続けているではないか。米帝はこの上さらに大規模な侵略戦争・核戦争を強行し、広島・長崎を何十倍、何百倍もする民族絶滅の大殺りくを強行しようとしているのだ。しかも日帝・自衛隊がその一翼を担おうというのだ。どうして許せるか!
 米帝・日帝は、イラクに続いて北朝鮮へも侵略戦争を仕掛けようとしている。北朝鮮スターリン主義・金正日政権による核開発や拉致という反人民的行為を自らの戦争準備に利用し、それを口実として°こんな国家はイラク同様に力ずくでたたきつぶせ。そのために朝鮮人民が何百万人死んでも構わない″とする絶対許せない扇動を強めている。拉致問題の核心は北朝鮮侵略戦争の攻撃である。

 第1章 闘うムスリム先頭に全世界で闘いが爆発

 だが、全世界の被抑圧民族と労働者階級人民は、国際的内乱とも言うべき新たな歴史的な闘いに続々と立ち上がっている。何よりもパレスチナ人民、ムスリム人民の不屈の決起が爆発している。
 10日には、イラク攻撃反対の集会・デモが全米120の都市で一斉に闘われた。23の市議会が戦争反対の決議を上げ、ベトナム戦争に動員された元兵士が「今度の戦争は民主主義のためでもなんでもない。米国市民の1人の命にも値しない。両国の市民を殺すだけだ」と発言している。7日には韓国・ソウルで1万人が、在韓米軍による女子中学生れき殺事件と無罪評決に抗議して反戦・反ブッシュの大闘争に立ち上がった。
 これらの闘いと連帯し、自衛隊の参戦阻止、在日米軍基地からのイラク出撃阻止の闘いに、日本人民の圧倒的な決起を全力でつくりだそう。闘うムスリム人民、南北・在日朝鮮人民、沖縄人民との連帯をかけて闘おう。
 反戦共同行動委は、海外の諸団体からの1・18〜19国際反戦闘争の呼びかけにこたえて、1月19日、日比谷野音で全国総決起集会を開催することを決定した。「万国のプロレタリア、団結せよ!」の言葉を文字どおりに実現して闘うのだ。
 イージス艦阻止闘争の大爆発から、12月下旬へ、03年1・19へ、断固として攻めのぼる闘いをやりぬこう。闘う青年・学生はその最先頭で、全人民の進むべき道をこじあけよう。
 日帝・小泉政権はイラク参戦を転換点に、有事立法・改憲攻撃の貫徹と国家総動員体制の形成へ一気に突き進もうとしている。

 第3章 国労臨大弾圧粉砕し闘う労働運動再生へ

 この攻撃は、世界大恐慌の爆発の中で、日帝が一切の矛盾と犠牲を労働者人民に押しつけ、階級的団結を破壊して、日帝への屈服と戦争への動員を強制するものだ。それは有事立法・改憲攻撃であり、それと一体の資本攻勢と労組解体・労働運動圧殺の攻撃である。
 来年1月20日から始まる通常国会と、03春闘をめぐる攻防は、大激突となる。
 許せないことに、今臨時国会で保安処分新法案(心神喪失等医療観察法案)の衆院通過が強行された。戦時下の「障害者」差別・抹殺と憲法破壊の保安処分導入に道を開く攻撃だ。国民総背番号制に向けて住民基本台帳ネットワークの業務を大幅拡大する電子政府関連3法も成立した。
 通常国会ではさらに、有事3法案に始まる諸法案の継続審議や再提出に加え、イラク参戦のための新法案が提出される。
 さらに小泉政権は、教育基本法の改悪を始め、新たな治安法や司法改革攻撃、戦後労働法制の解体など、改憲に向かう攻撃を一層強めている。
 これらと並行して日帝支配階級は、労働者階級への倒産、リストラ、大失業、大幅賃下げ、不安定雇用化と飢餓賃金の強制、社会保障の全面剥奪(はくだつ)、大増税という一大資本攻勢を決定的に強めている。搾取と収奪を極限的に強めると同時に、労働者階級から一切の権利を奪い、闘う手段を奪って、階級としての解体を狙う攻撃だ。
 連合の帝国主義的労働運動や日本共産党スターリン主義はこれに深々と屈服し、今や資本と日帝権力の手先として闘争圧殺に走っている。だが労働者階級の中では、既成指導部の腐敗と制動を突き破って、新たな闘いが続々とわきおこる情勢がついに生み出されてきているのだ。帝国主義の危機が爆発し、階級対立の非和解性が日に日に明白になる中で、労働者階級の根源的な怒りが解き放たれ、自主的で革命的な行動への決起が至るところで始まっている。
 国労5・27臨大弾圧と今次国労大会をめぐる激突は、そのことを鮮明に示すものだ。与党3党による4党合意からの離脱は、闘う闘争団と国労組合員、動労千葉の必死の闘いが、国鉄1047人闘争の不屈の発展を生み出し、国労破壊を狙う日帝支配階級の憎むべき攻撃を実力で打ち破った結果である。何よりも、闘う国労組合員が5・27臨大弾圧に断じて屈せず、逆に怒りを爆発させて闘いぬいていることが、決定的な情勢を切り開いたのだ。
 日本の労働運動は、国鉄決戦を軸として、完全に新たな段階に突入した。5・27臨大弾圧は、世界大恐慌と世界戦争の時代にあって、戦争翼賛と警察労働運動への転落か、それとも帝国主義を打倒する労働運動か、という譲ることのできない二者択一を、国労のみならず、すべての労働者人民に突きつけた。
 5・27国労臨大弾圧粉砕こそ、階級的労働運動再生への重大なかぎを握る闘いだ。1047人の解雇撤回闘争と結合し、一大労働裁判に勝利しよう。この闘いを全産別に、全国の職場と地域に思い切って持ち込み、その闘いの前進の中から、資本攻勢と対決する新たな階級的力をつくりだそう。国鉄決戦と03春闘勝利へ、さらに猛然と闘おう。

 第4章 財政決戦など重層的な闘いをやりぬこう

 4月統一地方選挙は、イラク反戦・有事立法阻止の大闘争と、介護保険闘争を軸に闘われる。03春闘下での福祉切り捨て・大衆収奪攻撃との闘いともなる。03年前半の重大な政治焦点であり、労働者人民の未来を決する闘いだ。全国で闘う議員の全員当選をかちとろう。とりわけ東京・杉並で、都政を革新する会から立候補する北島邦彦、新城せつこ、けしば誠一の3氏の必勝・当選へ、全力で闘おう。
 超長期獄中同志の奪還は全党の同志の絶対的課題だ。爆取4同志の保釈を何としても実力でもぎとる闘いをやりぬこう。
 これらすべての闘いの成否を決するものは財政である。年末一時金カンパ闘争に決起し、03年決戦に必要な闘争資金を何としても集め切ろう。イラク反戦を軸に広範な労働者人民に共同の決起を呼びかけ、従来の規模を大きく超える一大カンパ闘争をつくりだそう。

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週刊『前進』(2083号1面2)

 労働者市民が大合流

 横須賀現地 派兵阻止へ怒り渦まく

 12月12日午後、反戦共同行動委員会は360人の結集で第一波のイージス艦派兵阻止緊急闘争に立ち上がった。全学連の実力デモがたたきつけられ、横須賀市民と大合流した。
 全学連は、はっきりと決意を固めてヴェルニー公園から飛び出した。「侵略粉砕! 派兵阻止!」とかけ声を上げながら、右に左に大きく旋回し、国道16号線の3車線全体に広がった。機動隊が規制に入るが止められない。大山尚行委員長を狙いうちで逮捕した。デモ隊の怒りがさらに燃え上がった。何人もの機動隊が後ろ向きに倒れた。米軍基地ゲート前では、デモ隊が足踏みして進まない。横断幕を掲げて職場闘争を闘う全駐労の労働者がビラを受け取り、署名に応じた。
 横須賀中央駅に向かう商店街へ、全学連はさらにジグザグ・デモを敢行した。宣伝カーは「出兵を拒否してください。イラクの子どもたちを殺さないで」と自衛官と家族、基地労働者、市民に何度も呼びかけた。デモに市民が何人も合流した。いたたまれなくなった私服刑事らがデモ隊に襲いかかり3人の学生を逮捕した。「私たちはどんなに殴られようとも、逮捕されようともデモ行進を続けます。市民の皆さん、ともに闘いましょう」と宣伝カー。後続の労働者たちのデモ隊が「学生を返せ」と激しく抗議。これに市民も呼応し騒然とした状況となった。歩道には市民がひしめき、デモとともに進む。歩道橋の上は市民が鈴なりだ。警官が「危ないからデモを見下ろすな」とわめくが誰も相手にしない。米兵が、米兵の息子らのグループが、デモ隊にエールを送った。
 デモ後、横須賀中央駅前で、全学連が救援カンパを訴え、ヘルメットに千円札が次々に投げ込まれた。
 デモに先立ち、午後4時、全学連の司会で集会が始まった。対岸にはイージス艦「きりしま」が見える。まず東京反戦共同行動委員会事務局長のけしば誠一さんが、「反戦共同行動委始まって以来の闘いで、イージス艦派兵を阻止しよう。今日の闘いを突破口に15日、16日と連続闘争に立とう」と、主催者あいさつに立った。続いて反戦自衛官の小多基実夫さんが「自衛官を仲間に獲得しよう」と特別アピールを行った。
 大山委員長は基調報告で、「イージス艦派兵に対しどう闘うかを世界人民が注目している。全学連は今日の実力デモで情勢を一変させ、巨大な反戦闘争をこじ開ける」と宣言。婦人民主クラブ全国協議会と九州大学、東北大学、広島大学の各学生自治会が、それぞれ実力闘争の決意を表明した。神奈川労組交流センターが行動提起を行った。
 集会中に『前進』が14部売れ、その場からデモに参加する人が何人も出た。

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週刊『前進』(2083号1面3)

 イラク人民虐殺許すな

 反戦闘争に大カンパを

 すべての同志諸君、支持者のみなさん、『前進』読者のみなさん。革共同は重ねて、絶大な年末一時金カンパを、しかも従来の額を倍するカンパをお願いします。
 大不況のただなか、資本攻勢の嵐が吹きすさぶ今日、これまでみなさんが苦しい生活の中からカンパを拠出して革共同を支えてきたことを、あらためてわれわれは心底からの感謝をこめて確認します。そしてその上に、「従来を倍するカンパを」という要請がどれほど厳しいものであるかをも、われわれは痛いほど自覚しています。だが結論を言えば、それが必要な時が来た、ということにほかなりません。
 アメリカ帝国主義によるイラク武力攻撃=侵略戦争が「査察」という形で事実上開始され、日帝・小泉政権が参戦国として最新鋭のイージス艦を派兵するという事態が、われわれの眼前で繰り広げられています。まさに帝国主義の基本矛盾が戦争という形で爆発している時、革命党は一切を投げうってこれに立ち向かわねばなりません。だがその時、われわれが発揮できる力の大きさは、組織的動員力、あからさまに言えば動かせる人間の数の多さと財政の規模とによって決定されてしまうのです。
 02年を振り返れば、われわれは〈9・11>の衝撃を、闘うムスリム人民の告発として受けとめ、必死にそれにこたえるために闘ってきました。「有事法制阻止」の人民の声は大きなうねりとなり、革共同はつねにその現場の最先頭で奮闘し、情勢を牽引してきました。また首切り・賃下げなどの資本攻勢と対決し、4党合意を粉砕し闘争団を守り、闘う国労の原則を貫く闘いをともにつくりだしてきました。
 学生戦線はイラク侵略戦争阻止、イージス艦出航阻止の実力デモをたたきつけました。世界中でわきおこる反戦闘争の爆発に呼応し、まさに日本労働者階級人民の闘いを代表する存在として革共同が躍り出たことを、われわれは誇り高く確認することができます。
 きたる03年は、こうした国際主義に基づいた反戦闘争の一層の高揚を、帝国主義の根幹を揺るがす闘いに実現する年です。のみならず爆取デッチあげ4同志の奪還、国労臨大弾圧との闘い、4月統一地方選における全候補者の当選、とりわけ杉並区議3候補の必勝という、まさにひとつもおろそかにできない決戦課題が目白押しになっています。
 わが革共同は、この歴史的な試練に堪えうる存在へと必ず飛躍する決意です。そのために「先立つもの」を用意することに、死活がかかっていることをご理解下さい。
 「従来を倍するカンパ」のお願いは、われわれがこの21世紀初頭に、必ずや日本革命=世界革命の展望をこじ開けることの決意のあらわれです。死の苦悶にあえぐ帝国主義を打倒し、労働者階級人民の未来を実現するために、圧倒的なカンパをお願いします。

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週刊『前進』(2083号2面1)

 4党合意は最終的に崩壊した

 国労本部は直ちに総辞職せよ

 今なお「政治解決」叫ぶ革同許すな

 12月6日、与党3党は4党合意からの「離脱」を社民党に正式に通告した。これをもって4党合意は最後的に崩壊した。4党合意こそ、00年5月30日以来、国労の団結を引き裂き、組合員の闘いを徹底的に抑圧してきた元凶だ。その4党合意が、闘争団を始めとする国労組合員の不屈の闘いによって完全な破産に追い込まれたのだ。この事態が意味するものは限りなく大きい。国鉄闘争は、新たな勝利の展望を握りしめた。だが、国労本部のチャレンジと反動革同は、この期に及んでなお「政治解決以外にありえない」という暴論を振り回して執行部に居座り、国労自己解体の暴挙に一層のめり込んでいる。彼らを打倒し、国労と国鉄闘争の再生をかちとろう。

 未曽有の攻撃を粉砕した闘争団と組合員の決起

 この間、国家権力とJR資本は国労解体・国鉄闘争解体の基本手段に4党合意を据えてきた。国労に「JRに法的責任がないこと」を認めさせ、採用差別訴訟の取り下げを手始めに一切の闘いとその手段を国労から奪い去ろうとした4党合意。それは、採用差別を始めとした国家的不当労働行為の張本人である自民党が、その被害者・生き証人である闘争団を屈服と沈黙に追い込み、不当労働行為が行われたという厳然たる事実さえ消し去ろうとした、労働運動史上まれに見る暴挙であった。
 この2年半、4党合意がこれほどまでに国労の団結を引き裂き、組合員の闘いを抑圧してきたのはなぜなのか。それは、国労本部が権力と資本、その手先であるJR総連カクマルと真正面から闘いを挑む路線も気概も持ちあわせず、国鉄闘争勝利の展望を見失い、自ら進んでこの攻撃に身を投じたからだ。自己の屈服を全組合員に押しつけつつ、権力に守られながら延命を図る卑劣きわまる挙に出たからだ。組合権力を握りながら国労の自己解体を推し進める裏切り者の存在は、解雇撤回・JR復帰を貫く闘争団や、資本・カクマルの抑圧に怒りをたぎらせるJR本体組合員にすさまじい苦闘を強いてきた。
 だが、4党合意の極限的な不正義性は、国労組合員の根底的な怒りを引き出した。闘争団は不抜の隊列を打ち固め、国鉄闘争の1047人闘争としての新たな発展を押し開いた。JR本体の組合員も、資本・権力と闘う本来の労働組合へと国労を再生させる決意を固めている。これらを支える、新たな支援陣形も幅広く形成されている。
 チャレンジや反動革同の唱える「政治解決・和解」路線はものの見事に破産した。国労内を制圧したかに見えた反動と抑圧の体制は崩壊の時を迎えたのだ。
 12月6日、4党合意の崩壊を確認した4党協議後の記者会見で、自民党副幹事長の甘利は「4党合意自体に反対する勢力が発言力を増してきている」「組合は4党合意でいきますけど3分の1は引き続き闘っていきますというんじゃ合意にならない」と打撃感もあらわに表白した。自民党は、国労本部に5・27臨大を開かせ、闘争団への除名処分の発動を決定させただけでなく、その後も執拗(しつよう)に国労への介入を続けてきた。鉄建公団訴訟の原告を「せめて2ケタに減らせ」と国労本部に迫り、査問委員会の審議内容にも口出しして闘争団の早期除名を求めていた。こうした攻撃の頂点にあったものこそ、国労組合員を逮捕・起訴した大弾圧だ。
 だが、4党合意の貫徹に向けた権力の最後のあがきは、ことごとく打ち破られた。鉄建公団訴訟に立った闘争団はびくともせず、その不屈の闘いは国労闘争団と全動労争議団、動労千葉争議団が肩を並べて闘う勝利の陣形を生み出した。国労組合員は、権力の恫喝をはねのけて11月定期大会に結集し、本部弾劾・国労再生の闘いを貫いた。その最先頭には、5・27臨大弾圧被告の完全黙秘・非転向の獄中闘争があった。
 与党3党は、いかなる手段でも押しつぶせない国鉄闘争の強靱(きょうじん)さを突きつけられて、4党合意から離脱した。
 この勝利は、イラク侵略戦争情勢のただ中で開始された国際的内乱の時代に、日本の労働者階級が躍り出るための主体的基盤を打ち固めたのだ。

 4党合意受諾の1・27臨大決定を全面破棄せよ

 国労本部は、4党合意が完全破産した今もなお「四党合意から離脱されても……(不採用)問題が政治の場で解決すべきものであることはなんら変りはない。したがって我々は政治解決の方針を堅持し」(12月6日付本部声明)と叫んでいる。だが、国家的不当労働行為の張本人に「解決」をゆだね、その言いなりになる政治解決路線は破産したのだ。自らの破産を直視することもできず、その責任をとろうともしない者に、労働運動を指導する資格はない。彼らを踏みしだいて、闘いは進むのだ。
 こうした本部の居直りを支えているのは反動革同=日本共産党スターリン主義だ。日共は、12・7付『赤旗』で、与党の4党合意離脱について「国労に責任をなすりつけて、みずからの解決責任を放棄するもの」「今こそ政府の責任で解決をはかれ」と報じている。彼らは、あたかも与党の責任を追及する「闘い」を展開するかのようなペテンで、破産した政治解決路線の立て直しを試みている。
 だがそれは、°4党合意を破棄されても国労は権力に押しつけられた条件を守るから、与党の側もそれなりの対応をして下さい″ということにすぎない。
 4党合意が破棄された以上、国労は直ちに臨時大会を開催し、4党合意を受諾した1・27臨大決定を破棄し、査問委も解散して、「JRに法的責任あり」の本来の方針に立ち返るべきである。そして、執行部は総辞職すべきなのだ。
 他方、極悪チャレンジは、政治解決の破産を公然と認めることで、国労の連合体化=自己解体へと一層のめり込んでいる。彼らは「7・1臨大で政治解決の機は逸した」「JR各社ごとの単組への改編は必要不可欠」(上野支部・飯島)などと叫びながら、見境のない国労解体策動に突き進もうとしている。
 反動革同やチャレンジを一刻も早く打倒しよう。
 今ほど、闘いの方針が鮮明になっている時はない。政治解決路線をきっぱりと断ち切り、JR資本との闘いを正面に据え、03春闘をストライキで闘おう。1047人陣形を打ち固め、解雇撤回・地元JR復帰へ闘おう。崩壊の危機にのたうつJR総連解体へ総決起しよう。5・27臨大弾圧の被告たちを守り抜き、弾圧を粉砕して国労の真の団結を取り戻そう。
 ここに国鉄闘争勝利の道は開けている。

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週刊『前進』(2083号2面2)

 2月3日に初公判決定

 国労弾圧粉砕の大裁判に

 4党合意崩壊という事態の中で、国労5・27弾圧との闘いはいよいよ決定的な意味を持つものとなった。
 獄中の国労組合員の完全黙秘・非転向の闘いこそ、4党合意を崩壊に追い込んだ根源的な力である。彼らは、不当な接見禁止攻撃を受けながらも、あらゆる機会をとらえて獄中から「闘争団の切り捨てを許すな」と声を限りに訴え続けた。それが、国労の再生を願う闘争団・組合員・支援を限りなく激励し、敵権力に大打撃を強制したのだ。
 1047人闘争勝利・国労再生への力強いうねりが開始された今、この闘いと一体のものとして弾圧粉砕の一大労働運動裁判に勝利しよう。獄中の仲間を早期に奪還しよう。
 国鉄闘争をともに担ってきた多くの人びとが、この弾圧に怒り、弾圧を打ち砕く広範な大衆運動をつくり出そうと立ち上がっている。この訴えにこたえ、運動を大きく広げよう。
 公判日程は以下のように決まった。初公判では、被告が弾圧を徹底的に弾劾する意見陳述に立つ。この場に総結集し、弾圧粉砕ののろしを上げよう。

 2月3日(月)午後1時15分
 2月13日(木)午後1時15分
 3月3日(月)午後1時15分
 3月17日(月)午後1時15分
 4月21日(月)午後1時15分
 いずれも東京地裁

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週刊『前進』(2083号2面3)

 1047人解雇撤回へ

 動労千葉争議団 高石正博さんに聞く(下)

 弾圧破れば展望が見える JR総連つぶすまで闘う

 一緒に敵に立ち向かおう

 ■敵は同じだ!

 ――国労は定期大会を開き、4党合意が完全に破綻(はたん)したにもかかわらず、いまだに権力にしがみついています。
 首を切られた当該が闘いたいと言ってるんだから、労働組合としては、それを応援するのが筋だと思う。だけど、それを数の力で上から抑えるようなことをやるのは、労働組合の風上にも置けない。解雇撤回闘争をやめるような組合になったら、それは労働組合じゃない。どうしても納得いかないですよね。
 ――そういう中で「1047名の不当解雇撤回、国鉄闘争に勝利する共闘会議」が発足し、10・27団結まつりなどで動労千葉争議団と国労闘争団、全動労争議団がそろって発言するということが実現しています。
 僕らがこの闘いをスタートした時、全国を回って歩いていて、「なんで、同じ首を切られた1047名が一緒に闘えないんだ」って言われた。「支援する方も、1047名が一緒の闘いをしていれば、支援しやすい」と言うんです。
 僕らは1047名の中ではほんの少数でしょう。それでも、敵と立ち向かう時には、1047名がひとつになった場合に力を発揮する。だから、スタートした時から、国労とも全動労とも一緒にやろうと、ずっと言ってきたわけです。それが十数年かかってようやく動き出したわけだから、僕らはもろ手を挙げてこれに賛成し、進めていかなければいけないと思っています。
 組合が違うと方針も違うのは当たり前の話です。ただ、敵は同じなんです。だから、ここまで闘ってきたんだから、最後まで解雇撤回の闘いとしてやっていくべきだと思う。僕も定年間際になったけれど、どんなことをしても最後まで解雇撤回の闘いをしていきたい。なんとか3組合が一緒になって敵とぶつかっていきたいと思っています。

 ■権力に売った

 ――国労闘争団員・組合員7人が逮捕・起訴されるという弾圧がありました。
 国労本部が組合員を敵に売ったということでしょう。僕らには考えられないことだよね。本部に反対している組合員かも知れないけど、同じ組合員ですよ。
 僕らも、かつて動労時代には大会の度にカクマルにぶんなぐられたり、けっ飛ばされたり、やられました。だけど権力に売ろうとは思わなかったよね。自分たちの力で押しのけてやっつけていくんだっていう気持ちしかなかったね。だから、権力の手を使って反対派を締め付けるようなことをやる国労本部は、もう労働組合の名を下ろしてもらいたいくらいだよね。
 ――この弾圧は、動労千葉の闘いの前進に対する反動という意味もあると思います。
 国労の中の反対派と動労千葉がくっついていくことを、権力としては放っておけないんでしょう。権力は国労をつぶせば、もうこの闘いは終わったようなものだと思っていたから、4党合意をのませて国労を解体しようとしてきたわけだから、それが「ちょっと様子が違うぞ」という状況になってきた。
 国労闘争団がつぶされないで、動労千葉と全動労が一緒になった場合には大変でしょう。だから、この時期にたたいちゃおうということだと思います。
 だからこの弾圧を打ち破れば、勝利の展望がますます見えてくるということじゃないですか。

 ■ツケが回った

 ――JR資本とJR総連カクマルの結託体制がついに崩壊に向かう事態になっています。
 今まで、好き放題やってきたことのツケが回ってきたってことだと思うんです。今までJR総連がやってきたことが正しい方向なら、こういうことにはならなかったと思う。異常な組合支配ですよね。だって平気で他労組の組合員の家を回って「嫌がらせをする」なんて言っているわけでしょう。
 今まで僕らがこうやって闘ってこれたのは、カクマルに負けたくないっていうこともあった。それは暴力から何から全部やられてきましたからね。それに屈しないで今まで闘ってきたんだから、やつらをつぶすまで闘いたいと思います。
 ――最後に勝利に向け決意をお願いします。
 やっぱり1047名全体が、少しでも早い解決を願っていると思うんです。退職年齢が近い人もいっぱいいるわけだから。だけど、やっぱり妥協はしたくないね。もうここまできたら最後まで、解雇撤回をかちとるまでは頑張っていきたい。不当に首を切ったことについては、どうしても頭を下げてもらいたい。そのために、これからも闘っていきたいと思います。
 (おわり)
 (聞き手/本紙・大沢康)

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週刊『前進』(2083号2面4)

 非正規雇用が半数に 男性の5割にすぎぬ低賃金

 「総パート化」強いられる女性労働者

 戦争と大失業の時代にあって、「女性の能力の活用」「男女共同参画社会」と称して女性労働力政策が大きく転換している。女性労働者の「総パート化」が急速に進みつつある。

 過去最悪の失業

 女性の完全失業率は今年5月、5・3%と過去最悪を記録し、以後5%台の高水準で推移している。10月の「世帯主配偶者」失業者は49万人で、総務省は「主婦が求職活動を開始したが、仕事に就けなかった人が増えている」という。女性の就業者数は01年1月以降減少傾向。今年7月には63万人減と最高を記録し、7月には減少数が男性を上回った。女性正社員が会社都合でリストラされるケースが一段と増え、他方で世帯主(男性)失業者に代わり、生活を支えて働く女性たちが増えているのだ。また、高卒・大卒女性の「無業者」も増えている。
 「解雇ルール」の法制化や裁量労働制・有期労働契約の拡大、製造業での派遣の解禁と期間拡大など、労働基準法を全面解体し、不安定雇用化・賃下げを進める攻撃が強まっている。
 パート等非正社員は97年から5年間で206万人(女性151万人)増え、逆に正社員は171万人(女性89万人)減った。多くの職場で正社員から非正社員への置き換えが急速に進んでいる。女性労働者の2人に1人が非正規労働者だ。非正規の働き方が「基幹的労働力」になっている。(グラフ参照)

 ゆとりとは無縁

 非正社員女性の1割が「ダブルワーカー」として夜間や深夜・早朝に「生活を維持するため」に働いている。低賃金・無権利で、長時間働く女性がどんどん生み出されている。これが「雇用の多様化」であり、小泉の言う「痛みを伴う構造改革」である。
 非正規労働者の8割を占めるパート労働者数は1205万人、うち7割が女性だ。週40時間以上働くパート労働者も増えている。パートを選んだ理由の「時間的自由」は、育児・介護など家庭的負担を担わざるをえないからだ。「ゆとり」とは無縁である。新卒パート、高年齢者のパート労働者も増えている。NNT型の50歳定年攻撃がこの傾向を一段と進めることは明らかだ。若年層から高年齢層にいたるまで、女性労働者は「パート」で働くしかない「総パート化」の時代になってきている。
 派遣労働者は99年から急増した。派遣業種の拡大や新卒派遣もあるが、正規労働者から派遣労働者への置き換えが進んだと見るべきだろう。全派遣労働者の約8割が登録派遣労働者、7割が女性である。しかし、実際に派遣中の女性は4・8%にすぎない。この点でも派遣労働は不安定雇用であることは明らかだ。
 派遣労働者の勤務日数は週5日が8割以上。1日の勤務時間は7時間〜9時間未満が8割以上。これはフルタイム労働者とほぼ同じだ。3カ月、6カ月更新のため常に不安の中で働いている。また、派遣社員の30%以上が日常的に残業をしている。連合の調査ではそれは50・3%に達する。しかも、週40時間を超えて残業をしながら、三六協定を知らなかった人が73・4%に上るという。

 年収200万未満

 派遣労働者利用の理由に「必要人員の敏速な確保」「人件費が格安」が挙げられているように、パート・派遣・契約社員化は人員抑制と賃金切り下げのためだ。その先端に女性労働者は位置づけられている。
 年収300万円といわれた時代はもはや「夢」。女性労働者の賃金は200万円にも及ばない。男女の賃金格差は、男性を100とした時、女性は65・3(01年)。その最大の要因は、職階や勤続年数の差、女性に対する差別意識、コース別雇用管理制度などにあるという。
 労働者の賃金は、この4年間下がり続けている。「毎月勤労統計調査特別調査」によると、月間決まって支給する現金給与額は19万3762円。男女別では、女性は14万13円、男性は26万3756円。男性を100とすれば女性は53・0である。事業所規模が大きいほど格差は大きい。日本特有のM字型雇用が低賃金の要因の一つである。
 パート労働者は正規労働者の半分の賃金だ。パートと正社員の格差は年々拡大している。01年の時給は890円。これで生活ができるのか。

 派遣の賃金は?

 派遣で働くファイリング業務のAさんを例にとれば、派遣平均額は1万4392円だが、マージンを25%取られ、1日の賃金は1万794円。時給換算で1349円だ。1日8時間、週休2日、実働22日で計算すると月収23万7268円。交通費込みなので、往復で800円を差し引くと毎日36分は交通費のために働いていることになる。これまでは、春闘結果に連動して職種ごとにベースアップが決まっていたが、01年からは個人の能力を基準にする個別交渉に代わってきたという。
 正規女性労働者は長時間労働、深夜労働、配転を前提にした働き方を強いられ、一方で家事・育児・介護などが女性労働者の肩にかかっている。多くの女性労働者はパート、非正規労働者への転換や退職を余儀なくされている。女性労働者の二極化が進んでいる。
 大手自動車産業、電機産業の生産ラインでは、昼夜2交代変則勤務で「残業ができないなら辞めろ」との攻撃が強まっている。
 従来の補助的業務に派遣社員がつき、一般職女性社員が総合職の仕事へ代わるという「ニュー一般職女性」という新たなコース人事管理が導入されてきている。日興コーディアル証券では、総合職と一般職の区分を廃止し、女性の一般職社員2300人のうち650人を会社側の推薦で「アソシエイト2」に°昇進″させ、残り1650人を旧一般職相当の「アソシエイト1」にし、給与は1カ月額固定給プラス成果主義賃金を導入、年功序列の賃金体系はなくすという。
 能力主義管理、成果主義賃金は、労働者を競争に駆り立て、女性差別を隠ぺいし、差別を巧妙にしている。自分の職場の実態把握をさらに強化し、職場の団結を強めよう。

 03春闘の先頭に

 不安定雇用女性労働者の増大と攻撃の集中は、闘わなければ生きられない現実をつくり出している。労働者の基本的権利をかちとる闘いを開始しよう。今、多くの女性労働者たちは、雇用年限攻撃と闘い、パート労働組合をつくり、地域合同労組を立ち上げ、闘いの先頭に立とうとしている。
 有事立法攻撃、リストラ・首切り・賃下げ攻撃、労基法解体攻撃と、労働組合・労働運動解体攻撃が激化している。職場・工場・産別で団結を固め、女性労働者の決起を産別を超えてつくり出そう。
 イラク侵略戦争が切迫する中、全世界で戦争と激しい資本攻勢と闘う労働者が数百万の規模で立ち上がっている。この闘いに連帯し、女性労働者は先頭に立って闘おう。国労5・27臨大弾圧を粉砕し、国鉄闘争と有事立法阻止闘争に総力で決起しよう。03春闘に立とう。
 (藤田奈津子)

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週刊『前進』(2083号2面5)

 資本攻勢&労働日誌 2002

 11月22日〜12月5日

 連合が政労使合意で大裏切り

 失業率最悪の5.5%/金属労協がベア統一要求放棄

●11月22日 イギリスの消防士の組合であるFBU(約5万人)は、40%の賃上げを求めて30日までの8日間ストライキを打ち抜いた。26日には教育労働者や自治体労働者が24時間ストを決行。78年末〜79年以来のスト多発状態。
●24日 厚労省は、同省の公共職業安定所(ハローワーク)の職業紹介業務を、都道府県など地方自治体に解禁する方針を固めた。
●25日 日経新聞の冬の一時金調査中間集計によると、1人当たり支給額は72万7203円と前年比5.16%減。マイナスは3年ぶり。
●26日 小泉首相は首相官邸で奥田日本経団連会長、笹森連合会長と会談した。その後、第10回政労使雇用対策会議が開催された。
◇組合員の解雇撤回を支援せず逆に妨害したとして、鐘淵化学工業で働いていた女性労働者2人が、鐘渕化学労組を相手取り慰謝料を求める訴訟を起こした。
◇フランスで航空管制官や鉄道・バスなど公共交通機関の労働者がストライキを行い、国内の交通が大混乱に陥った。
●27日 政府の総合規制改革会議が12月中旬にまとめる第2次答申の雇用・労働分野の原案が明らかに。解雇ルール法制化が入る。
◇高知県職労が賃下げに反対して1時間のストライキ。
●29日 総務省発表の10月の完全失業率は前月比0.1ポイント増の5.5%で、昨年12月と並び過去最悪となった。完全失業者数は前年同月比10万人増の362万人で、19カ月連続で前年の水準を上回った。厚労省発表の有効求人倍率は0.56倍で前月より0.01ポイント改善した。
◇兵庫県宝塚市の市職労が賃下げに反対して7年ぶり2時間のストライキ。同県の加古川市、高砂市の両市職労も1時間スト。
◇三洋電機はグループ内の別会社などへの転籍制度を導入。同時にグループ内で一律だった賃金・人事制度を会社ごとバラバラに。
●12月1日 政府は来年度の国民年金や厚生年金の給付額を1%程度減額する方向で調整する方針を固めた。物価スライド制を減額の方向に適用するのは初めて。
●3日 金属労協(IMF・JC)は協議委員会を開き、来春闘でベアの統一要求をしないことを正式に決めた。金属労協のベア見送りは2年連続。(議事内容
◇厚労省は解雇ルール法制化を柱とした報告案を労働政策審議会に示した。年内に意見集約し、労基法改悪案を来年通常国会に提出する予定。(週労ニュース記事
●4日 政府と日本経団連、連合は第11回政労使雇用対策会議を開催し、「雇用問題に関する政労使合意」を締結した。(要旨別掲)、(「政労使合意」全文
●5日 連合総研の調べによると、民間企業で働く人の4人に1人が「今後1年以内に失業するのではないか」という不安を抱えていることが分かった。

 「雇用問題に関する政労使合意」(抜粋)
 「労使団体は、政府の施策に理解・協力するとともに、相互理解に立って経営の安定と雇用の維持・確保に一致協力して取り組む」
 「経営環境が厳しい中で……雇用に関するコストの軽減が重要である」
 「労働側においては、企業の雇用維持努力に対応し、ワークシェアリングを含めた就業形態の多様化、生産性の向上やコスト削減など経営基盤の強化に協力する。また、雇用コストを削減して雇用維持を図らなければならないような場合には労働条件の弾力化にも対応する」
 「現下の雇用失業情勢に対応するとともに将来の雇用機会の拡大、経済の発展を考え、就業形態の多様化を進めるため、必要な規制改革を推進し、労働法制の見直しを行う」

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週刊『前進』(2083号3面1)

 イージス艦派兵を突破口に対イラク侵略戦争へと突進

 小泉の参戦計画粉砕せよ

 米軍はペルシャ湾岸地域に米軍6万人を集結させ、イラク攻撃の態勢づくりに全力をあげている。12月9日にはカタールに中央軍の前線司令部を立ち上げるための図上演習「インターナル・ルック」が始まった。16日の演習終了時点でイラク攻撃に向けた臨戦態勢に入る。米帝は同盟国やイラク周辺諸国の一定の協力が得られた段階で、イラクが7日に提出した大量破壊兵器の申告書などを「重大違反」の口実として全面攻撃に踏み切るつもりだ。
 こうした重大情勢の中で、日帝はイージス艦の派兵強行を突破口に、イラク侵略戦争への全面的な参戦に突き進んでいる。日帝はイージス艦派兵の決定について、「同盟国として協力する立場を鮮明にする必要があった」「日本の方針が他国へ与える影響が大きいことも判断材料になった」(12・1付読売新聞)と、イラク侵略戦争を最先頭で促進しているのだ。

 新特措法と復興支援新法の策動許すな

 政府は9日、米帝のイラク攻撃への支援策=参戦計画の骨格を固めた。そのための新特措法や「復興支援新法」も策動している。
 (1)日帝はイラク攻撃の準備から攻撃の全段階で、イラク人民を無差別に爆撃・虐殺する空母機動部隊を護衛する。これは対テロ特措法に基づく米帝のアフガニスタン侵略戦争への支援と称して行われるが、イラク攻撃のために米艦船がペルシャ湾に移動する空白を海自護衛艦が埋めるだけでなく、イラク侵略戦争に直接参戦するものだ。
 下図を見れば明らかなように、半径約500`のレーダー補足範囲を持つ海自イージス艦がオマーン湾で警戒監視に就くことで、ペルシャ湾北端から北アラビア海中央までの全海空域で米軍が警戒・反撃できる態勢をつくる。海自イージス艦の情報は米軍イージス艦のスクリーンにも映し出され、飛行速度や方向、敵と味方の識別を瞬時に行い、10〜20の標的を自動制御で一斉攻撃する。場合によっては、海自イージス艦が、他の護衛艦の5倍の射程距離を持つ対空ミサイル「SM―2」などで撃ち落とすことになる。海自補給艦による米英軍への給油は、アフガニスタンでの空爆だけでなく、すでにイラク爆撃にも使われているが、こうした給油・補給支援もさらに拡大する(そのための新特措法も策動)。
 (2)またイラク攻撃が始まれば、海自護衛艦が日本のタンカーを守るための海上警備行動と称して、ペルシャ湾内にまで乗り込んでイラクを威嚇し、反撃を受ければ攻撃する。早ければこの段階から、あるいはフセイン体制の転覆後に掃海艇がイラクが敷設した機雷除去のために戦闘行動を始める。また日本人救出と称して、イラクや周辺国に自衛隊機を送り込む。
 (3)さらにフセイン体制転覆後はイラクの「復興支援」と称してイラク国内に派兵・駐留し、またそれ以前から難民対策と称して周辺諸国に自衛隊を派兵しようとしている。イラク・中東人民の民族自決と民族解放闘争を圧殺する占領軍として乗り込むのである(「復興支援新法」を策動)。
 要するに、日帝が米英帝国主義と並ぶイラク侵略戦争の最大の参戦国になるということだ。日帝・自衛隊がイラク人民大虐殺に直接に手を染め、イラク・中東地域での侵略戦争の泥沼的な拡大へと突っ込むのだ。さらに日帝はこのイラク参戦をもって1月からの通常国会で有事立法制定―改憲攻撃の正面突破を狙い、朝鮮・中国侵略戦争に向かっての戦争態勢づくりを一気に進めようとしている。
 米帝の歴史的没落と世界支配の崩壊的現実に対して、米帝ブッシュは世界戦争戦略の発動で世界を暴力的に再編し、再分割しようとしている。米帝の帝国主義間争闘戦を本質とした世界戦争戦略に対し、日帝は帝国主義としての延命をかけ、敗戦帝国主義としての制約を全面的に突破して、どこまでも食らいついていくことを決断したのだ。

 米英帝に次ぐ最凶悪の侵略国と化す日帝

 石破茂防衛庁長官は6日、イージス艦派兵が決まったことで、もはや自衛隊を軍隊として完全に認知すべきだと語った。また「中東の石油供給の安定は日本の国益だ。石油利権にあずかれるか、あずかれないかは非常に大きい」(防衛庁幹部)、「石油資源のあるイラクの復興はどこの国も関心を持っている。日本がおいていかれないように考えるべきだ」(中東駐在の日本大使会議)などということが、公然と語られている。イージス艦派兵を始めとする対米支援策は、自衛隊が帝国主義軍隊として中東・全世界で軍事力を行使し、日帝が資源・市場・勢力圏をめぐる再分割戦争に参入していく宣言なのだ。
 だが、イージス艦の派兵やイラク攻撃への参戦を日本人民のだれが認めたというのか。ほんの一握りの政治家と軍部が、次々と戦時派兵を強行し、戦争を拡大していくという戦前と同じやり方がまかり通っているのだ。これに既成の野党がまったくの無力をさらけだしている。こんな状況を認めていいのか。人民の闘いだけが戦争を止められるのだ。ここで止めなければ、日本は再び果てしない侵略戦争の道にのめり込んでいってしまうのだ。まさに「今立たずして、いつ立つのか」という歴史の決定的な瞬間が訪れたのだ。
 日本人民の責任はきわめて重大だ。ここで日帝・自衛隊の侵略出兵を許し、イラク参戦を認めて、日本人民は日帝と同罪になってしまうのか。絶対に否だ。イラク侵略戦争を阻止する実際の行動で自分たちの意志を明らかにしなくてはならない。直ちに日帝・小泉政権の打倒に立ち上がらなくてはならない。イージス艦派兵阻止闘争を引き継ぎ侵略出兵を実力で阻止しよう。1・19闘争の大爆発で、日帝のイラク参戦、イラク新法と有事立法を絶対に粉砕しよう。

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週刊『前進』(2083号3面2)

 イラク開戦阻止に立つ 12・8 反戦共同が都心貫くデモ

 国際連帯の熱気あふれ 沿道の市民から共感の拍手

 反戦共同行動委員会主催の12・8イラク侵略戦争阻止、有事立法粉砕闘争は、日帝・小泉政権がイージス艦派兵を決めた中で怒りに燃えて全国から1350人の労働者、学生、市民が日比谷野音に結集して闘われた。「日帝の侵略戦争突入を許してはならない」「絶対に開戦を阻止する」という固い決意に燃えて集会とデモがかちとられた。
 デモは、日比谷から霞が関を国会方向に向かい虎ノ門、新橋、銀座、東京駅前と都心を貫いて闘われた。先頭を行く全学連の隊列は、機動隊の暴行をはねのけ、力強いスクラムで突き進んだ。動労千葉や全国の労組交流センターの隊列が続いた。関西労組交流センターのデモの先頭では西アフリカの太鼓が打ち鳴らされデモ隊を鼓舞した。部落解放同盟全国連、さまざまな装いで通行人に訴える市民団体の隊列。最後尾では若者のバンドがイラク人民虐殺反対を訴える歌でアピールした。各デモ隊が「ドント・アタック・イラク」と叫ぶなどコールを工夫し、市民に訴えた。
 新橋、銀座の繁華街では多くの市民が拍手をしてデモ隊を迎えた。通り過ぎていた人もデモ隊を見て引き返し、拍手を送った。デモ隊を見つめる市民の顔は真剣そのものだ。ビラが次々と受け取られ、すべてはけた。「イラクの子どもたちを殺させてはなりません。私も命がけで闘います」という宣伝カーのアピールが感動を呼んだ。アメリカのテレビ局が取材するなど日本の反戦闘争を世界に発信する闘いとなった。
 正午過ぎに開会が宣言され、冒頭、東京反戦共同行動委員会代表の三角忠さんが主催者を代表してあいさつし、「この戦争を阻止する闘いが反戦共同行動委員会の双肩にかかっている」と提起した。
 連帯のあいさつ(要旨別掲)では、沖縄・北中城村議の宮城盛光さんが12月2日に発生した米兵による女性暴行事件を怒りを込めて弾劾し、「戦後57年、復帰30年を迎えてもこういう現実であることを許してはいけない」と訴えた。
 反対同盟からは北原鉱治事務局長、敷地内の市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、伊藤信晴さん、木内秀次さんの5人が登壇した。代表して北原さんが発言し、三里塚が反戦の砦として闘い続けてきた意義を訴えた。そして日帝がイラク侵略戦争に全面参戦しようとしていることに対して、「今決起しなければ労働者学生の未来はない」と訴えた。
 北富士忍草母の会の天野美恵事務局長は、「94歳の組合長が着弾地座り込みのゲリラに入った。米軍の演習はイラク攻撃の訓練だった」と11月24日の天野重知忍草国有入会地守る会会長の闘いを報告し、「戦争に駆り出されないでデモに駆り出そう」と訴えた。
 続いてアメリカの反戦運動団体「ANSWER」からのメッセージが紹介された。反戦共同行動委のイラク人民、アメリカ人民との連帯の表明に感謝の気持ちを表し、日本の闘う人民に連帯を表明したメッセージが国際連帯の広がりを実感させ、勇気づけた。

 国労弾圧粉砕特別アピール

 特別アピールとして国労弾圧粉砕の訴えを九州の国労闘争団の労働者が行った。5・27国労臨大での闘いに対する国家権力の弾圧が、戦争体制・有事体制に持っていこうとするために「国労の発展の中心になろうとする労働者」に弾圧をかけてきたものであることを暴いた。この弾圧に弁護士を始め広範な陣形の闘いが広がっていることを報告し、獄中の8人の仲間の早期奪還を呼びかけた。
 反戦共同行動委員会事務局長の滝口誠さんが基調報告を提起した。滝口さんは、「イラクの人民を、子どもたちを殺させてはならない」と呼びかけた。25万の軍が配置され、連日空爆していることに対し「一刻の猶予もならない」と警鐘を鳴らした。南朝鮮・韓国で女子中学生轢殺(れきさつ)に対する抗議デモが各地で数万人規模で闘われていることを紹介し、02年末から03年を「決死的に闘いぬこう」と呼びかけた。
 さらに帝国主義の狙いが世界第2の埋蔵量を持つイラク石油の強奪にあることを暴いた。「闘うムスリム人民、全世界の人民と連帯して闘わなければならない」と提起し、小泉政権がイージス艦を派兵して参戦しようとしていることを弾劾して、出港阻止闘争への全力決起を呼びかけた。
 カンパアピールを杉並星野文昭さんを救う会の代表が提起し、34万5200円が寄せられた。
 各地・各団体からのアピールとして(写真下)みやぎ反戦共同行動委員会、東京反戦共同行動委員会、神奈川労組交流センター、都留文科大学生協労組、北陸労組交流センター、三重労組交流センター、関西反戦共同行動委員会、広島反戦共同行動委員会、反戦共同行動・福岡、沖縄労組交流センター、青年アジア研究会、関東「障害者」解放委員会が闘いの報告と訴えを行った。

 解同全国連など決意表明

 決意表明ではまず、部落解放同盟全国連合会の中田潔書記長が登壇した。中田書記長は、小泉政権がイージス艦を派兵しようとしていることに関し、「米日帝のイラク侵略戦争を許すことはできない」と弾劾した。そして「部落民にとって新たな部落差別の強まりをもたらす。戦争こそ最大の部落差別」と警鐘を鳴らした。さらに有事法制と一体で人権擁護法案という部落民の差別糾弾の闘う権利を抹殺する法案が強行されようとしていることに対して、絶対粉砕しようと呼びかけた。全国連5万人組織建設で戦争・差別と闘いぬく決意を表明した。
 反戦自衛官の小多基実夫さんは、イージス艦派兵がPKO派兵などのこれまでの戦争加担とはまったく異なった参戦への踏み込みであり、「米英に次ぐ侵略者」として派兵しようとしていることを弾劾した。同時に、派兵される自衛隊の中でも動揺が広がっていることを明らかにし、「自衛隊兵士に戦争反対を呼びかけ、運動に迎え入れよう」と訴えた。
 都政を革新する会の北島邦彦事務局長は、イージス艦派兵に対して「反戦を第一の課題に掲げてきた都政を革新する会として絶対に許せない」と怒りを表明した。そして杉並区内で展開しているイラクの子どもたちの写真展が反響を巻き起こしていることを報告、「横須賀現地闘争に全力で決起する」と表明した。
 決意表明の最後に全学連の学生たちが登壇した。首都圏の学生は、「爆撃と地上戦で400万人のイラクの人びとが殺されようとしている。戦争は人民だけが止められる。全力で闘っていきたい」と、東北大学学生自治会の学生は、講演会を開き、イラクの人たちにとって湾岸戦争はまだ終わってはいない現実を知ったことを語り、「デモでより多くの人に伝えたい」と、別の学生は「イラク侵略戦争が切迫している。これと闘うために駆けつけた」と語った。広島大学学生自治会の学生は、「逮捕を恐れずデモに決起する。全学連が労働者階級の先頭で闘う」と力強く宣言した。
 集会のまとめを動労千葉の田中康宏委員長が提起した。第一にイラク侵略戦争について「帝国主義の侵略戦争であり、世界戦争の扉を開く大変な事態」と明らかにし、「まなじりを決して立ちあがろう」と呼びかけた。第二に、有事立法制定阻止へ来年の通常国会が勝負になってきたとして、絶対に阻止するために反戦共同が飛躍しなければならないと訴えた。第三に、通常国会で解雇ルールの法制化を始め労働者に大失業を強制しようとしていることに対して全力で闘い、「私たちの闘いで新しい時代を開こう」と呼びかけた。
 行動方針の提起を婦人民主クラブ全国協の鶴田ひさ子事務局長が行い、イージス艦派兵阻止横須賀現地闘争を全力で闘う、来年1・19に再度全国結集で闘う、12月21から23日を反戦行動期間として各地で闘うことなどを提起した。力強く団結ガンバローをあげ、意気高くデモに出発した。

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週刊『前進』(2083号3面3)

 12・8集会への

 連帯あいさつ

 反基地・反戦の闘いに決起を 北中城村議 宮城盛光さん

 12月2日に米兵による婦女暴行事件が起こりました。沖縄が侵略の基地となっている中で事件・事故が多発している。戦後57年、復帰30年を迎えてもこういう現実であることを許すことはできない。
 小泉政権は有事立法を成立させようとしている。小泉はアメリカとともにアフガニスタン人民を殺し、イラクへの侵略戦争を開始しようとしています。このようなことを許してよいのか。これを許さないためにも結集したみなさんが反基地・反戦の闘いに決起することが一番重要です。
 アメリカのイラク侵略戦争を許さないために、みなさんとスクラムを組みながら頑張っていきます。

 悲惨な戦争を阻止しよう 三里塚反対同盟事務局長 北原鉱治さん

 2002年は反戦共同行動委員会のみなさんが決起する中で戦争への道へ進もうとする今の国政を阻んできた大きな力であった。
 三里塚は37年間、反戦の砦として闘い続けてきた。成田空港の建設は、絶対に廃港に追い込むという決意で闘っています。暫定滑走路は2500bでなければならないものが、2180bしかない。そこまで追い込んだのはみなさんのご支援と共闘があったからこそです。
 今決起しなければ、労働者、学生が再び第2次大戦のように悲惨な戦場へと引きずられていく。なんとしても阻止しなければならない。
 イージス艦が中東に出港するという。何のために武装した艦艇が中東へ行くのか。イラク戦争に行くためのものである。特に若い学生諸君に今決起しなくていつ決起するのか、私はこう問いたい。
 来年3月30日に全国集会を開きます。廃港に向かって闘うことを誓い、三里塚の勝利のために闘うことを訴えます。

 イラク攻撃の演習許さない 忍草母の会事務局長 天野美恵さん

 先日、うちの組合長が94歳という高齢でゲリラに入りました。組合長がなぜゲリラに入ったのか。それは、北富士で米軍が演習したのは完全にイラク攻撃の訓練だったのです。だからこそ私たちはやらなければいけないと思って頑張りました。
 私たちは入会地を絶対に貸していないから無断使用だということで甲府地裁に仮処分をかけたのです。まだ仮処分の決定も出ないうちに演習をやるということは戦争の訓練であるということは間違いありません。入会地を守るために私たちはこれからも命を懸けます。命のある限りゲリラで闘います。これからも米軍の演習を絶対許さない。イラク攻撃の演習をすることを絶対許さない。
 戦争に駆り出されるか、デモに駆り出されるかどっちか一つです。私はデモに駆り出された方がいいと思う。若い人たちが立ちあがって、自衛隊もアメリカ軍も戦争に駆り出さないでデモに駆り出して、北富士にも来てください。

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週刊『前進』(2083号3面4)

 12・5 母の会が国会座り込み

 入会地無断使用を弾劾

 12月5日、北富士忍草母の会の天野美恵事務局長と大森ふじえさんが国会前の座り込みに決起した(写真)。北富士忍草国有入会地守る会の天野重知会長が、10月18日の臨時国会開会以来続けてきた国会前の座り込みに合流した。
 この日は、富士の麓(ふもと)の入会地をワイドに写した横断幕の下に「北富士沸騰 忍草爆発」の文字が下げられた。また、天野会長と天野美恵さん、大森ふじえさんが、入会地無断使用を弾劾する要請文を社民党の土井党首に手渡したのを始め各党に配布した。

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週刊『前進』(2083号3面5)

 訂正

前号3面の11・30横須賀行動の記事で、「村越教会」とあるのは「船越教会」の誤りでした。おわびして訂正します。

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週刊『前進』(2083号4面1)

 保安処分新法 衆院採決を弾劾

 「許さぬ」と70人が傍聴・抗議 次期国会で成立絶対阻め

 「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案」(「心神喪失等医療観察法案」)が12月6日、衆院法務委員会で審議が打ち切られ、採決が強行された。与党3党と自由党の賛成多数の可決だ。多くの「精神病者」ら70人以上が、夕刻遅くまで傍聴や座り込みで反対する中で暴挙が強行された。国会前に結集した人びとは満身の怒りをこめ採決を弾劾し闘った(写真)。続く10日、衆院本会議でも与党と自由党の賛成で可決、参院に送付された。継続審議になるが、次期通常国会で、廃案に追い込み保安処分新法を粉砕しよう。
 医療観察法案とは、裁判所命令で「精神障害者」を一生閉じこめることも可能な特別保安病棟への拘禁(第42条1項1号入院決定命令)や、刑事処分として行われてきた保護観察制度を退院後の強制通院制度(第42条1項2号)として援用し、現行の精神保健福祉法の強制入院制度を国家的一元管理のもとで強め、一生、隔離・拘禁・監視・迫害し、施設内人体実験を加え続ける「障害者」差別・抹殺の悪法だ。
 第一に、法案は「『精神障害者』が犯罪を犯しても罪に問われないのはおかしい」という国民感情論・被害者感情論をあおり立て、憲法や刑法・刑事訴訟法を無視して強行された。不起訴、起訴猶予、無罪、執行猶予つき釈放などの刑事手続きが終了した人は、通常同じ事件では訴追されない。しかし対象者が「精神病者」であった場合だけ、再び裁判所に連行し、裁判官と精神科医の合議による審判で隔離拘禁を決定するのだ。起訴→拘禁とはまったく別コースの新たな特別予防拘禁制度の新設だ。
 第二に、法案は「『精神病者』の再犯の恐れの予測は可能」と論じていたが、採決数日前に批判をかわすために修正案を提示し、用語を「精神障害を改善し、同様の行為を行うことなく社会に復帰することを促進、医療を受けさせる必要がある場合」と書き換え、あたかも再犯予測要件を控え、医療や社会復帰に配慮したかのようなポーズで法案可決を強行した。
 だがその取り繕いはまったくのウソである。誰にもできないはずの再犯予測を維持した上に、逆に「同様の行為」で対象者を広げ、「精神障害の改善や、社会復帰」を本人の意向ではなく国家の強制で行うことを明記した。まさに強制医療・強制社会復帰促進法案である。これは電気ショックや精神外科手術を多用し、「病者」に「死に至るほどの罪の意識」を植え付け、人格の改造・破壊を狙う精神療法への人体実験的駆りたてだ。
 また社会復帰促進とは、犯罪との関係で「病者」を監視・観察しようという労働者人民への治安加担の強要にほかならない。何が医療に配慮か! ナチスが改善や健康、リハビリを国民に強要したその先には、「改善不能者」「生きてても役に立たない者」への「安楽死」−ガス室での虐殺が待っていたではないか!
 第三に、東京の国立武蔵病院を始め保安処分病棟の建設が差し迫っている。衆院通過を強行したのは、建設予算確保とともに日帝の侵略戦争の開始を告げている。「やっかいもの」を保安処分病棟に収容する新たな「病者」大量収容政策が戦争とともに始まろうとしているのだ。医療観察法案粉砕、保安処分病棟建設阻止へさらに闘いぬこう!

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週刊『前進』(2083号4面2)

 「支援費」制度に反対する(下)

 地域自立生活の困難加重 「障害者」の生存権を奪う

 介助体制が削られる

 支援費制度は「障害者」に何をもたらすか。
▲地域自立生活をする「障害者」の場合
 第一の問題点は、現在全国的に介護時間の保障が圧倒的に不足しているにもかかわらず、これが改善されないどころか、むしろ削られる可能性がある。
 そもそも「重度障害者」が地域で生活し、社会生活をとりもどすためには、24時間の介助保障が不可欠だ。しかし、もともとの厚労省方針は「1日4時間以上介助が必要な者は施設に入れる」というものだ。
 70年以降闘われてきた「障害者」の地域自立生活運動は、長時間介助を認めない行政との激突の連続だった。その中で全身性障害者介護人派遣制度、ホームヘルプサービス事業、ガイドヘルパー制度、生活保護他人介護料などの介助制度をかちとってきた。
 支援費制度になると、生活保護他人介護料を除く3つの制度が支援費制度に一本化されようとしている。
 これまで1日最高24時間の介助保障がかちとられており、これ自体は画期的だが、現在実施しているのは23の市や区に限られている。1日8時間以上の介助制度があるのは全国で112市区町村で、全体の3%に過ぎない。
 行政が、たとえば1日4時間しか保障しない地域で自薦介助者が24時間介助を行う場合は、時給を6分の1に下げ、薄くひきのばして分配してきた。これでは生活費どころか交通費にしかならない所も少なくない。改善は急務だ。
 にもかかわらず厚労省は来年度のヘルパー予算を増やそうともせず「(介助時間数の)底上げはしない」と発言し、支援費制度への移行を強行しようとしている。介助時間数の絶対的な不足や地方格差が改善される見込みはない。
 第二の問題点は、「障害者」自らが事業者にならない限り、自薦介助制度が維持できなくなることである。これでは「重度障害者」は、地域自立生活が困難になる。
 自薦介助制度は、一方で国が公務員ヘルパーの増員で介助者を確保することをせず、自薦介助者に公務員並みの労働条件も保障しない安上がり福祉という面をもつ。他方、〈「障害者」差別と闘う〉という思想性のもとに、地域でともに生きる関係をつくりだす運動としてもあった。
 支援費制度は、支給決定の勘案事項に「サービス基盤の整備状況」を入れている。だが、整備に行政は責任を負わない。実際、施設や在宅サービスを提供できるところが1カ所もない自治体が全市町村の15%もあると報道されている。業者がなかったり、ヘルパーが足りないと断られれば、それでおしまいなのだ。
 「重度障害者」にとって自薦介助制度の困難化は死活問題である。第一に、全面介助の「重度障害者」には24時間の介助体制がなければ地域でのひとり暮らしは成り立たない。支援費制度で短時間しか派遣されず、しかも頻繁に交替するような民間事業者派遣ヘルパーでは、これはほぼ不可能である。「身体介護・家事・移動」では、1日数回しかも30分間や1時間単位の派遣であり、それ以外の時間帯は空白が生まれる。長時間介護のために「日常生活支援・移動」を選んでも、日常生活支援はヘルパー単価が低いため、民間事業者が引き受けないことが予想される。
 支援費制度は「障害者が事業者を選択できる」とうたっているが、実際には「障害者」の方が業者に逆選択されるのではないかと不安の声があがっている。業者は、採算に合わない「重度障害者」の介助を拒否する可能性がある。
 いつでも「障害者」が自分の意志で行動できる介助体制があるからこそ、地域で生活し社会と結びつくことが可能になる。これが困難になり、家の中に閉じ込められれば、それは形をかえた隔離になってしまう。
 第二に、介助には日常的な信頼関係が必要である。「言語障害」のある「脳性マヒ者」の場合、介助者は日常的な付き合いをとおして言葉が聞き取れるようになる。「知的障害者」の介助では言葉以外の意思疎通も含めた、ともに呼吸できる関係づくりがなくてはならない。民間事業者の派遣サービスでは、こうした関係はつくれない。
 第三に、もともと地域自立生活運動の中で「自薦」という表現には、介助における「障害者」の主導権の奪還という意味がこめられていた。「ただでさえ人の世話になっているのだから」と自分の意志を抑圧され、介助する側の言いなりに従わされてきた「障害者」が主体的な生き方をとり戻す第一歩が、介助の主導権の確立なのである。
 ところが、契約制度のもとでは介助サービスが商品化されるため、類型化され商品ごとに価格(単価)がつき、商品価値は資格で担保される。資格のための研修は専門家によって行われ、有資格者しか介助できなくなる。これは、「障害者」という生きた個々の主体をぬきに製造される、規格品としての介助サービスでしかない。本当に必要なのはこんなものではなく、「障害者」本人が教え、本人から学ぶ介助なのだ。
 第四に、地域自立生活は「障害者」と「健常者」が地域でともに生きる関係をめざすものであるからこそ、学生や隣近所の人などいろいろな「健常者」に働きかけ介助者として獲得してきた。それは、日帝の差別分断の壁をうち破って、「障害者」が社会に根をはって生きてゆこうという、人間的共同性の奪還をかけた積極的な運動でもあった。介助を商品化する支援費制度とは本質的に相入れないのだ。
 第三の問題点は「社会参加」と呼ばれてきた、「障害者」の行動の自由を保障する介助がなくなることである。     
 「障害者」の地域自立生活運動によってかちとられたのは東京都の重度脳性マヒ者等介護人派遣事業である。これは自治体が介助に初めて現金給付するというもので、制度の趣旨として「障害者」の社会参加を保障する内容だった。
 この事業は97年に国のホームヘルプ事業に編入され、対象を「重度脳性マヒ者」以外にも広げ現在の全身性障害者介護人派遣制度に変更された。身体介護、家事、外出のすべてを含み行動の自由が保障されるこの制度は重要である。本来「下肢障害者」や「知的障害者」などすべての「障害者」に認められるべきだ。
 ところが、支援費制度では、この制度を「日常生活支援と移動」に置き換える案が出されている。だがこの単価は身体介護の半分しかなく、移動の支給量は行政が決定するため、外出の自由が束縛される。

 家族介助、施設も悪化

▲家族同居の「障害者」の場合
 厚労省が支援費制度の対象にしようとしている「障害者」の大半は、家族と同居している。支援費制度は「障害者」の自立支援をうたいながら実際には家族介助を強化するのである。
 支援費制度の支給決定基準は、施設に対しては障害程度区分という形でだされているが、ホームヘルプにはそれがない。厚労省は勘案事項というものだけを示し、あとは市町村が決定するとしているが、勘案事項には家族介助が入っている。ADL(日常生活動作)のみで要介護度を判定する介護保険とは違っている。
 まだ介助制度を受けていない家庭が圧倒的多数だ。支援費制度の掲げるスローガンを達成しようとすれば、ヘルパー予算の増額は不可欠である。
 にもかからず日帝・厚労省はヘルパー予算を増額しないばかりか、決定的なことは、市町村を財政抑制策でしばっていることである。介助制度では、市町村には25%の負担が課せられている(国が50%、都道府県が25%)。
 介護保険では、10%の利用料を払わなければならないため低所得者は利用したくても利用できず、実際には家族の介護が強化されている。家族介助が勘案事項とされている支援費制度ではなおさらそうなる。
 支給決定の権限が市町村にあると言っても、支給抑制策に縛られた市町村が「介助は家族でがんばれ」と説得することにしかならない。そうした「各個撃破」のためにあえてホームヘルプの支給基準はあいまいにしておくというのが厚労省の方針なのだ。
 その結果、無理心中や「介護疲れ」による子殺しなどの事件が引き起こされる可能性がある。施行後2年たった介護保険のもとでは、実際にそうした事件が続発している。にもかかわらず国は一切責任をとらない。すべては「自己責任」だというのである。まさにこれは憲法25条「生存権」の放棄ではないか。
 (※第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。)
▲施設の場合
 第一の問題点は、支援費制度は「重度障害者」に対して新たに施設隔離を強めるものである。
 介護保険では要介護度の高い高齢者を集めるほど介護報酬が高く、経営上もうかる仕組みになっている。それは支援費制度でも同じである。11月に政府が発表した「新障害者基本計画」原案では、「入所施設は真に必要なものに限定する」と「脱施設化」をうちだしたと言われている。だが、こうした「政策転換」の核心は、社会福祉法人の資格要件を緩和し、民営化を一層徹底的に推進することにある。
 これと軌を一にして東京都をはじめ公立施設の廃止が始まっている。日本共産党はこれに隔離推進の立場から反対しているが、われわれは公立施設の廃止が福祉切り捨てであることを弾劾するとともに「障害者」の施設隔離自体に反対しなければならない。
 第二の問題点は、民営化によって労働者がパート化、不安定雇用化し、施設での「障害者」の介助水準がさらに低下することである。措置制度のもとでも措置費が低くおさえられ、入所者に劣悪な生活が強制され、労働者も過酷な労働条件のもとにおかれてきた。支援費制度によって民営化され採算性が重視されるようになれば、それは一層ひどくなる。
 第三の問題点は、障害基礎年金から高額の自己負担を徴収しようとしていることである。入所施設の利用料は、障害基礎年金を収入認定するのであり、それが控除される在宅サービスの認定方式と異なる。障害基礎年金が1級8万円だと約3万円が徴収され、さらに日用品費が上乗せされる。平均でも5〜6万円が自己負担になると思われる。
 施設入所者が約10万人いる「知的障害者」の「脱施設」の切り札のように言われるグループホームの場合も家賃、食材費、日用品費などは全部自己負担だ。
▲「知的障害者」の場合
 「知的障害者」にはさらに独自の問題がある。30万人近くの「知的障害者」は在宅生活でほとんどが家族と同居しているが、支援費制度は「知的障害者」の自立生活を想定していない。「日常生活支援」の対象からも除外している。また契約制度で言う「自己決定」「自己選択」が困難な「知的障害者」の利害は契約制度と本質的に矛盾するにもかかわらず、それを補完するとされる成年後見人制度や地域福祉権利擁護事業によってもなんら権利が守られる保障はない。
 さらに厚労省は支援費制度の導入を利用して生活保護他人介護料の打ち切りを狙っている。
 支援費制度は廃止あるのみだ。イラク反戦・有事立法阻止闘争と一体の闘いとして、「障害者」の生存権をかけて制度廃止・実施延期をかちとろう。
 〔関東「障害者」解放委員会〕

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週刊『前進』(2083号4面3)

侵略基地を暴く 現地レポート 海兵隊上陸作戦を支援

岩国

 岩国基地は一般的には米海兵隊の基地だと思われているが、正確には米海兵隊と海上自衛隊航空部隊の共用基地だ。米海兵隊の海外拠点が存在するのは沖縄と岩国基地だけである。
 岩国は山口県の東端に位置する。今津川が形成したデルタ上に展開するのが岩国基地だ。第2次大戦中、海軍航空隊の出撃基地として、土地を強奪して建設・拡張された。戦後は米軍に接収され、朝鮮戦争を始め米帝のあらゆる侵略戦争に使われてきた。
 571万平方bの敷地に長さ2400bの滑走路を持つ。戦闘攻撃機FA18ホーネットやAV8BハリアーUなど約50機が配備され、軍人・軍属・家族など約4800人が居住する。低空飛行訓練を日常的にくり返し、騒音と爆音、墜落事故の脅威を与えているのも岩国基地の所属機だ。
 今年、電子戦を実施する空母艦載機EA6Bプラウラー5機が配備された。さらに写真偵察機RF18(FA18改造機)5機が常駐している。また、アフガニスタンで特殊戦闘に使用された大型ヘリCH53D(8機・兵員180人)がハワイから移駐している。
 「9・11」以降、頻繁に生物化学防護戦などの対テロ防御訓練をくり返し、墜落や不時着事故も多発している。岩国基地は中国、朝鮮半島に対する前方展開基地として位置づけられているのだ。沖縄の海兵隊が強襲揚陸艦(佐世保に配備)で上陸作戦を行う前に敵を空爆し、部隊上陸後は戦闘支援を行うのが海兵航空隊であり、いわば「殴り込み部隊の先駆け」だ。沖縄の海兵隊と岩国の海兵航空隊は空母艦載機と連携して一体的に運用される。
 現在、沖縄と連動して岩国基地の拡張・強化が急ピッチで進められている。岩国基地は、住宅や化学工場が近接し、周辺住民は常に騒音公害や墜落事故の危険に直面してきた。特に夜間離発着訓練(NLP)が頻繁に実施され、不安は高まっている。

 滑走路2本化空母接岸港も

 この不安を逆手にとって滑走路の沖合拡張が96年に着工された(07年完成予定)。計画では、基地の沖を埋め立て、滑走路を沖合に1`メートル移転し、危険な旧滑走路は閉鎖して、山側の道路予定地を含む約5fを市に返還する予定だった。しかし実際は、返還の確約はない。埋め立て土砂用に近くの愛宕山が平らに削られ、運搬コンベヤーが市街を横断するなど公害や藻場埋め立てによる環境破壊問題が起きている。
 そうした中で政府はさらなる埋め立てを発表した。駐機場と格納庫を新滑走路側に移設し、現エプロンは旧滑走路側に残す計画に変更したのだ。つまり新旧滑走路併用を明言したのである。これは基地の全面的な拡張であり機能強化だ。防衛施設庁は基地機能の2倍化を狙っているのだ。
 さらに埠頭を設ける工事も進んでいる。水深13bの岸壁新設で、今まで入港できなかった揚陸艦や空母、事前集積船が入港できるようになる。新ガイドライン以降、米軍事海上輸送軍団は日米地位協定に基づき岩国県営埠頭の利用を行っているが、米軍は「岩国基地に岸壁がないため」としている。岩国沖合展開が完成すれば海上戦力の配備も可能になり、飛躍的な基地機能強化となる。
 現実に沖縄から空中給油機の移駐が行われ常駐部隊が増加しており、NLPもくり返し実施されている。中国山地を北朝鮮と想定し、ダムや学校を標的にした低空飛行訓練が行われている。

 米軍と一体の海自航空部隊

 岩国基地は海自航空隊の拠点でもある。この基地は米海兵隊との連携を重視し、「西方シフト」による朝鮮・中国侵略戦争のための部隊である。01年以降、掃海ヘリ部隊と救難・救援機部隊が編成の基軸になった。新ガイドラインでの米軍支援のための改編だ。
 掃海ヘリ部隊はMH53Eヘリコプターを10機配備しており、空中から掃海具を曳航(えいこう)して水路を確保する。上陸前の事前掃海、つまり揚陸部隊の突撃路を確保することが主任務であり、敵からの反撃は必至だ。支援というよりも戦闘行動そのものを担う。
 救難・救援は、海難事故や遭難した船舶の救助や島への医療支援を包摂しているが、主たる任務は「戦闘による遭難者の捜索」である。海自はUS1Aという海難救助用の飛行艇(着水・離水可能)を保有し、7機すべてが岩国基地に配属されている。「周辺事態」下では米軍機や自衛隊機の乗組員の捜索・救援のために運用され、そのための訓練も日米共同でくり返し行われている。
 さらに、岩国基地には電子戦データ収集機であるEP3が5機配備されている。01年4月に海南島で中国軍機と衝突した米軍のEP3Eと同型だ。艦船から発信された電波を収集してコンピューターなどで分析を行う。データはリアルタイムで米軍とリンクしている。衝突した米軍機同様に日常的に朝鮮・中国の船舶の電波などを収集・分析している。
 海自岩国基地には総じて岩国基地の米海兵航空隊と共同して朝鮮・中国侵略戦争を担う部隊が配置されており、運用もそのような形で実施できるように訓練されているのである。
 岩国基地の侵略戦争拠点としての重要性は明白だ。すでにイラク侵略戦争のために沖縄の海兵隊、岩国基地の航空部隊も派兵されている。イラク人民殺りくを許すな。
 (広島・大林徹志)

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週刊『前進』(2083号4面4)

 解同全国連 最高裁に再審要求

 雪をも溶かす気迫と熱

 12月9日、部落解放同盟全国連合会の主催による狭山最高裁・最高検要請行動が40人の参加で闘われた。早朝からの雪と寒さをものともせず、出勤時の最高裁・最高検ビラまき、午前中の決起集会、昼の最高裁糾弾デモ、午後1時からの最高裁要請行動、続いて最高検要請行動を連続的に闘った。参加した部落大衆と共闘の労働者は、無実の石川一雄さんの不屈の闘いにこたえ、再審無罪をなんとしてもかちとる熱気に燃えて闘いぬいた。
 第2次再審特別抗告審をめぐっては、狭山弁護団が10月31日に特別抗告申立補充書を最高裁に提出した。一方、最高裁はこの秋、狭山を担当する第一小法廷の判事を3人入れ替え、より一層反動的な体制を強めている。
 こうした緊迫情勢の中、全国連は、国家権力総ぐるみの部落差別犯罪への怒りに燃え、午後1時から最高裁要請行動を闘った。
 狭山裁判では、2審の寺尾裁判長の時(1974年)から第2次再審まで、実に30年近く証拠・証人調べ、現場検証などの事実調べが行われないままできた。これほど長期間、書面のみの判断で棄却決定が出された再審事件は狭山裁判以外にない。要請団は、こうした経過そのものが、まさに国家権力の部落差別の表れであることを徹底弾劾し追及した。そして、前回同様に強圧的態度をとり続ける碓井書記官に対して、「最高裁は直ちに事実調べ、再審を行え。検察庁に対して証拠開示命令を出せ」と強く要求した。
 続いて霞が関に移動し、最高検要請行動を行った。検察は、石川さんの無実、権力による犯人デッチあげが白日のもとにさらけ出されることを恐れて、不当にも狭山事件の証拠を隠し続けている。まったく許されないことだ。要請団の要求や質問には回答しないという狭山担当検事の態度に抗議し、積み上げれば高さ2〜3bにもなるという全証拠の開示を強く要求して闘った。

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週刊『前進』(2083号4面5)

日誌'02  12月3日〜10日

 米軍が湾岸で統合演習開始

 米少佐の身柄引き渡し拒否

●トルコが米軍の基地使用容認 トルコのヤクシュ外相は、ウォルフォウィッツ米国防副長官との会談後、トルコ国内の基地使用を認めると述べた。トルコがイラク攻撃で米への軍事協力を表明したのは初めて。(3日)
●イージス艦、12・16派兵 政府は、テロ対策特別措置法に基づく米軍支援のため、イージス護衛艦を今月16日にインド洋に派兵することを決めた。(4日)
●パラシュート訓練再開 沖縄県の伊江島の民間地域への物資落下事故でパラシュートによる訓練を中止していた米軍は、伊江島補助飛行場で兵士のパラシュート降下訓練を再開した。(4日)
●有事・個人情報、次期国会成立で与党合意
小泉首相が公明党の神崎代表、保守党の野田党首と会談。次期通常国会を来年1月20日に召集、有事関連法案と個人情報保護法案を必ず成立させることなどで合意した。(5日)
●少佐身柄引き渡し拒否 日米両政府は、日米合同委員会を開き、女性暴行未遂事件で沖縄県警が逮捕状を取った在沖海兵隊少佐の起訴前の日本側への身柄引き渡しについて、米側は「同意できない」と回答、日本側の要求を拒否した。拒否理由の具体的な判断基準は示さなかった。(5日)
●イラク戦後想定し新法検討 福田官房長官は「わが国が、戦争の終わった後、復興のために協力できる機会が多いと思う。PKO(国連平和維持活動)が発せられていない時に何ができるか模索し、練っておかなければならない」と述べ、米軍のイラク攻撃を念頭に、国連PKOの枠外で戦後の「復興支援」活動ができるよう、新法を検討していることを明らかにした。(6日)
●個人情報法案、基本原則を削除 与党3党は、個人情報保護法案について、「情報の適正な取得」など5項目の基本原則を削除することを柱とした修正要綱をまとめ、野党に示した。基本原則は、個人情報を扱うすべての者に対して「利用目的による制限」や「情報の適正な取得」「透明性の確保」などを求めている。(6日)
●防衛庁、掃海艇の派兵検討 防衛庁が海上自衛隊の掃海艇のペルシャ湾派兵を検討していることが分かった。タンカーなど船舶の安全確保が目的という。(6日)
●ペルシャ湾海上警備行動を検討 石破防衛庁長官は、米国がイラク攻撃に踏み切った際、ペルシャ湾を航行する日本のタンカーの安全を確保するため、自衛隊法82条の海上警備行動を発令して同海域への護衛艦派兵を検討していることを明らかにした。(6日)
●イラク、申告書を提出 イラク政府は大量破壊兵器の開発計画についての申告書を国連査察団に手渡した。(7日)
●日本人「救出」に空自機派兵 政府は、米軍がイラク攻撃に踏み切った場合、イラクやその周辺国から日本人を救出・退避させるため、航空自衛隊の政府専用機やC130輸送機を派兵する方向で検討を始めた。(7日)
●米、湾岸に6万人の兵力 米ニューヨーク・タイムズ紙は、米国防総省高官の話として、米軍がイラク攻撃に備えた湾岸周辺の兵力、装備の展開をほぼ完了し、ブッシュ大統領が決断すれば、1月中の攻撃を開始できる準備を整えたと報じた。(8日)
●米軍、湾岸で統合演習を開始 ペルシャ湾岸地域に展開する米軍の統合演習「インターナル・ルック」が、カタールの首都ドーハ郊外のアズサイリヤ基地を前線司令部として始まった。(9日)
●イラク攻撃に特措法 米国によるイラク攻撃を想定し、特別措置法の検討が、政府内で浮上してきた。アフガニスタン攻撃の特措法と同様、米軍への燃料補給・物資輸送などが軸となるという。(10日)

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週刊『前進』(2083号5面1)

 カクマル政治路線の大破産

 「アングロアメリカン帝国主義」論は排外主義の極致

 「煮え切らない」と小泉を免罪

 ファシスト・カクマルは、イラク侵略戦争の開戦情勢の中で、その党派的路線的破産を完全に露呈してしまっている。そして、ネオ・ファシスト的な反革命の正体をさらけだすに至っている。彼らが「10・7アフガン空爆1周年」に発した「全世界に訴える」(反革命通信『解放』10・14付号、以下引用はすべて同紙より)なるアピールは、それをよく表している。これは、カクマルによって『解放』号外として、ばらまかれた。タイトルに「JRCL」を押し出したり、裏面を英語版にするなど「国際性」を売り物にしているが、その大げさな格好つけにもかかわらず、内容的にはびっくりするほど軽々しく、貧困なものであり、路線的な大混乱・大破産、反マルクス主義的大脱線のガラクタであった。以下、この「全世界に訴える」を中心に、カクマル政治路線を暴露する。

 反マルクス主義さらけだす「カウボーイ・ブッシュ」論

 第一に、この「全世界に訴える」の全体の特徴をはっきり示すものは、「アングロアメリカン帝国主義のイラク侵略戦争を絶対に阻止せよ」という大見出しである。「アングロアメリカン帝国主義」という言い方は、日帝など英米以外の帝国主義諸国の右翼的勢力の帝国主義的排外主義的用語であり、概念である。一種の人種的帝国主義論である。マルクス主義的・レーニン主義的な帝国主義論とは縁もゆかりもない。
 戦後帝国主義体制の基本的矛盾の全面的爆発や、戦後の帝国主義の新植民地主義体制の矛盾の爆発、解体的危機との関係で、9・11反米ゲリラ戦も、米帝の今次のイラク侵略戦争もまるで論じられていない。あるのはただ、「戦争狂い(ママ)のブッシュ」とか、軍事力万能主義者ブッシュなどという差別的で非マルクス主義的、非階級的な規定だけでしかない。
 カクマルは、米帝の帝国主義としての危機と戦争の必然性を押さえられず、否定してしまっている。そして、「東部エスタブリッシュメント対カウボーイ」の対立論を持ち出し、米帝の主流はイラク侵略戦争に反対しているかのように論じるのである。東部エスタブリッシュメントのイデオローグとしてジョン・アイケンベリーの主張を大々的にとりあげている。「『新帝国主義的大戦略』ではアメリカ国家の国益に『実害』をもたらす」をゴシックで引用している(11・4付トップ)。あたかもカクマルがこれを支持し推薦しているかのようである。
 こうして、カクマルは、「ブッシュ=戦争狂(ママ)」対「東部エスタブリッシュメント=戦争抑止勢力」という対立として描きだしてしまうのである。
 結局カクマルは、米帝そのもの、帝国主義そのものが歴史的に行き詰まり、矛盾を爆発させ、世界戦争に訴えるしかなくなっていることを見据えることができず、戦争は不可避ではないということを導きだしたいのだ。同時に、プロレタリアートにとっては、戦争に訴える以外に生き延びることができない帝国主義を打倒するほかないことを否定しているのである。

 自国帝の擁護へと行き着く

 第二に、「アングロアメリカン帝国主義論」から出てくることは、イラク侵略戦争は好戦主義者のブッシュと、それに従う英帝ブレアのもとにある米英(=カクマル的にはアングロアメリカン)帝国主義だけがやりたがっているものということである。実践的には、自国帝国主義=日帝、そして日帝・小泉に対する驚くべき野放図な免罪である。
 以下がそれを示す逃れられない証拠である。この「全世界に訴える」の〔5〕において、カクマルは次のように言っている。
 「小泉政権は『ブッシュのプードル』という批判をかわすために、イラク侵攻に煮え切らない態度をとりはじめた。それは、日本国家の中東における独自的権益を守るために慎重に対処すべきだ、という風見鶏ナカゾーネらの入れ知恵によるものだ」
 しかし、これは事実に反する、反階級的主張である。日帝・小泉がブッシュのイラク攻撃に煮え切らない態度をとったことは一度もない。英帝ブレアのように直接的表現をとって支持しないとしても、小泉ほどはっきりとブッシュのイラク攻撃を一貫して支持し続けている者はいないのだ。ある意味でブレア以上だ。
 小泉はイラク侵攻についての態度表明を求められた時、反対とか反対らしき言葉はあらゆる意味で絶対に言わないできている。条件をつけたりも、けっしてしていない。「要は、イラクが査察に応じて(米国の)要求をのめばいいのだ……」といった返事しか絶対してこなかった。他方では、対アフガニスタン戦特措法の活用による米軍支援とか、新しい特措法とかのアドバルーンを閣僚があげることを促してきたのだ。
 なぜ、小泉はかくも断固としてブッシュのイラク政策支持なのか。それは、イラク侵略戦争に帝国主義間争闘戦での日帝の存亡がかかっているからだ。米帝のアフガニスタン−イラク攻撃、さらには対北朝鮮対決(攻撃)に対して、日帝は帝国主義として全力を挙げて参戦(共同と競合の形で)して、自己自身が帝国主義として軍事的戦争的力をもって、その世界政策とりわけアジア政策を展開するということができなければ、帝国主義としてはじきとばされてしまうのだ。
 カクマルは「アングロアメリカン帝国主義」への国粋主義的、排外主義的な非難を口走りながら、なんと日帝・小泉は免罪しているのである。百パーセント帝国主義的排外主義への屈服そのものである。
 『解放』11・4付号トップでも「煮え切らない態度」という主張を基本的に続けながら、革共同と労働者人民の批判におびえて逃げを打つ言い方に変えている。
 「ブッシュ政権の日米安保条約・新ガイドラインにもとづく戦争協力の高圧的な要請にたいして、小泉政権は、それに応じるためにも、いま有事法の制定をなしとげようと焦っている。この政権は同時に、『ブッシュのプードル』という内外からの非難をかわすことに汲々としてもいる。そのためにわざわざ、『(ブッシュに)イラク問題に対処するうえで国際協力が重要であると伝えた』などと押しだしてみせているのだ(十月十八日、所信表明)」
 ここでは「煮え切らない態度」というストレートな表現は逃げている。しかし、本質は一層明らかだ。まず、日帝・小泉の側にイラク戦争をするバネは本来はないと言っている点でまったく同一だ。「安保」があるからやむをえずイラク戦争を支持しているうんぬんという文脈は、日共と百パーセント同じだ。
 また小泉が「ブッシュのプードル」であるということ自体は正しい規定で、だから小泉はこれをかわそうとしているとなっている。これは二重におかしい。小泉は、日帝の立場でブッシュ支持をもともと打ち出している。「かわそうとしている」という言い方で、カクマルは実は“小泉自身がブッシュのイラク戦争論には「煮え切らない」態度をとっている”という主張を延命させているのだ。
 日帝は日帝の帝国主義としての利害から、必死にブッシュのイラク戦争に参戦(共同と競合)しようとしているという、ポジティブな日帝としてのイラク侵略戦争論がカクマルにはまったく欠如しているのだ。
 要するにカクマルは終始一貫、「小泉はイラク侵略戦争に煮え切らない=消極的だ」と言っているのだ。このことを銘記しなければならない。カクマルは、日帝のイラク参戦の擁護者であり、翼賛勢力である。

 「殉教して闘え」とムスリム人民に無責任・傲慢な扇動

 この「全世界に訴える」は、第三に、カクマルのムスリム人民への無責任で利用主義まるだしの扇動的言辞に満ちている。
 「全世界のムスリム人民は、イスラミック・インター-ナショナリズムにもとづいて総反撃にただちにたちあがれ」とか、「ニセ・イスラーム政権を人民の実力で打倒せよ」とか、「『アラブの眠れる兵士は覚醒せよ』というアヤト・アラファラスの熱烈な殉教の訴えに呼応せよ」などとほざいている。
 帝国主義国の労働者人民には今、スターリン主義と社会民主主義の裏切りの歴史の中で余儀なくされてきた労働者階級の現実への、「7・7自己批判」の立場をはっきりさせ、「全世界の労働者、被抑圧民族は団結せよ」というスローガンのもとで、ムスリム人民の決起に必死に連帯し、反戦と帝国主義打倒に向かって決起することが待ったなしに問われている。ところが、カクマルにはこのために闘うというスタンスがまるでないのだ。
 したがって、上記の「ムスリム人民は決起せよ」というカクマルの言辞は、他帝国主義としての「アングロアメリカン」帝国主義への単なる打撃力として、利用主義的に(反革命的に)言っているものにすぎない。ムスリム人民に平然と「殉教して闘え」などと言うカクマルの傲慢(ごうまん)かつ帝国主義的な厚顔無恥な感覚は唾棄(だき)されるべきものだ。これこそ排外主義の極致だ。
 だからカクマルは、ムスリム人民のゲリラ戦などについてきわめてイージーにこれはCIAの謀略だ、これはKGBの謀略だなどと論じて平然としているのだ。9・11は「反米ジハード」、イエメン沖、インドネシア、フィリピンのゲリラは「CIA要員による謀略の可能性が大きい」と謀略論を押し出しているところに、そのデタラメが極まった。要するにカクマルは御都合主義なのだ。反米国粋主義の立場から、好き勝手にムスリムの闘いを利用したり、否定したりしているにすぎないのだ。

 米労働者人民に゛責任゛追及

 この「全世界に訴える」で第四に、決定的に許せないところは、ブッシュの戦争政策をめぐってアメリカの労働者人民の責任を追及し、説教するような言い方を平然としていることだ。
 「アメリカ人民に訴える――世界民衆を何千回も皆殺しできるだけの核戦力をふりかざして他国の民衆を脅し廻っているのが、諸君の国の政府なのだ。諸君たちは……(これを)阻止するために全力をあげるべきなのだ」
 この言辞は断じて許せない。カクマル自身のファシスト的腐敗を棚に上げた、帝国主義的民族排外主義まるだしの反革命言辞だ。ブッシュ政権と対決しているのは、直接的にはたしかにアメリカ労働者人民だ。しかし本質的に対決しているのは国際労働者階級だ。各国労働者人民は自国帝国主義にも他帝国主義にも、国際的立場から断固連帯してともに闘うのだ。
 カクマルは、自分たちが命懸けで闘うこともしないで、尊大に米労働者に説教しているのだ。
 結論として、この「全世界に訴える」は、カクマルが帝国主義的排外主義の泥沼に第2インター崩壊的にどっぷりとのめり込んだことを示すモニュメントである。

 「拉致問題の真相究明」路線が行き詰まり右往左往

 9・17小泉訪朝・日朝首脳会談に対するカクマルの混乱と動揺と混迷は目を覆うばかりのものがある。8月末の訪朝発表から9・17までは完全に沈黙の対応不能状態、9・17以後は、一転して「金正日のバクチはまんまと成功した」「オメオメと譲歩した小泉」(9・30付号)と、「金正日にしてやられた小泉」論と排外主義宣伝を展開した。そして今日は、「民族排外主義の鼓吹に抗して闘おう」(12・2付号トップ)に乗り移っている。こうした混乱がなぜ起こるのかは明白である。「北朝鮮侵略戦争はない」論を党是としてきたカクマルは、この問題が現実のものとして突き付けられて動転し、右往左往しているのである。
 この拉致問題でのカクマルの大混乱を示しているのが11・4付号の8面に載った「拉致問題の真相解明が問題なのか? 『解放』第一七三八号(10・7付)一面論文についての疑問」(赤井田光論文)である。自分たちの機関紙のトップ論文の基調トーンに「異議」が提起されること自体が異例であり、カクマルの路線的大混乱を示している。
 カクマルは9・17に対して、「小泉は拉致問題の真相究明をごまかそうとしている、もっと徹底的に追及せよ」と、拉致議連以上にむきだしの日帝的排外主義の先兵として振る舞ってきたことをカクマル自身が自白・自認しているのだ。
 赤井田は、「『拉致問題』を利用して、有事法制定への世論誘導をはかるとともに、(北)朝鮮人民にたいする過去の戦争犯罪を居直って、あわよくば戦後補償をチャラにしようと企んでいる日本政府」とすべきだなどと言っている。しかしこれは、あまりのむきだしの排外主義と化したカクマルの本質をごまかす一時的言い逃れにすぎない。
 一番決定的なことは、米帝ブッシュの世界戦争計画―イラク攻撃―北朝鮮攻撃―中国攻撃という流れの中で、米帝の対北朝鮮恫喝と日帝の帝国主義的な対北朝鮮政策がカクマルの視界から意識的に消し去られていることである。〈米日帝の(北)朝鮮侵略戦争への流れの中で拉致問題をとらえ、それが結局、対北朝鮮の戦争必要論構築へと向かっていることを基軸に据えて、日帝の侵略戦争と排外主義攻撃の問題、そして拉致問題の利用の問題を暴露していく〉という立場が欠如しているのだ。
 カクマルの言動はまったくのペテンである。「批判」されている10・7付号1面論文の排外主義むきだしの主張こそがカクマルの本質的主張である。
 カクマルは今日、「拉致問題の真相究明運動に馳せ参じる社・共既成指導部」(12・2付)などと言っているが、それこそが自分たちの主張だったのだ。
 カクマルは、軌道修正して「民族排外主義との対決」などと取り繕っている。だが、カクマルの乗り移りのペテン性は、日帝の排外主義攻撃が米日帝の北朝鮮侵略戦争の現実的展開のプロセスとしてあることを絶対に言おうとしないことに表れている。
〔カクマルの排外主義は、「北鮮」なる差別語を連発していることにも表れている。『解放』11・18付号に「かなしき命運」のタイトルで戯(ざ)れ歌が載っているが、「天津(あまつ)空ふりさけみれば北鮮の自壊の炎あがりけるかも」など「北鮮」非難のオンパレードである。北朝鮮をわざわざ「北鮮」と呼ぶのは、朝鮮人を「鮮人」と呼んで差別抑圧したのと同じ、純然たる排外主義的差別語であることは、運動をやっている人びとには常識である。こういう言葉が平気で出てくるのはカクマルがまるごと排外主義組織であることを示している。〕

 革共同の批判に回答できず

 カクマルは、今やわれわれの痛烈な批判にグラグラに動揺している。それは、『解放』12・9付号の「中核派批判」に如実に表れている。その恐るべき無内容さは笑止千万である。
 彼らは、われわれの「アングロアメリカン帝国主義」論批判、「謀略論」への舞い戻りの批判、「北朝鮮侵略戦争ない」論批判(本紙2068、2077号など)にまったく対応できず、これらの言葉さえ発することができなくなっているのである。カクマルよ。「中核派批判」をするというのなら、これらについて反論を用意してからやったらどうだ。
 また、われわれが「アメリカ人民との連帯」を掲げて実践を開始したと言って打撃を受けている。だが、世界革命をめざすわれわれがアメリカ労働者人民との連帯を不可欠の課題として追求するのは当然である。カクマルは、この国際主義的連帯闘争の立場に立たず、アメリカ人民がまるごと米帝の先兵であるかのようなケチつけをしているのである。また、カクマルは、われわれが「ムスリム人民の闘いとの連帯」と言っていることを見据えることができないのだ。
 今やカクマルの政治路線の基軸的崩壊はますますはっきりしてきた。カクマルの破産の中に、革共同のこの夏―秋に確立したイラク反戦・有事立法粉砕闘争論および9・17問題の解明と方針の圧倒的正しさと強さを確認できる。ネオ・ファシストの本性をあらわにしたカクマルを追い詰め、打倒していくことがますます急務となった。

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週刊『前進』(2083号5面2)

激動の世界 東南アジアに国際的内乱の炎

 フィリピン 反米・反アロヨ闘争激化

 インドネシア 最大のイスラム国で激突

 五十嵐 茂生

 東南アジア諸国に大激動情勢が訪れている。その中心にフィリピンがあり、インドネシアがある。9・11反米ゲリラ戦争を受け、米帝ブッシュは世界戦争計画の一環として、東南アジアのムスリム勢力の圧殺に乗り出した。それは、イラク侵略戦争が切迫する中、一層激しさを増している。だが、中東とならぶ巨大なイスラム地域としての東南アジアでは、米帝・国際帝国主義に対する怒りが爆発し、「9・11」を引き継ぐ国際的内乱の炎が燃えさかっている。

 「反テロ戦争」の拠点化狙う米帝

 今年7月末から8月初めにかけ、パウエル米国務長官が東南アジア諸国を訪問した。その目的は、イラク攻撃への承認を取り付けることであり、そのためにも東南アジアにおけるムスリムに対する軍事作戦を強化することにあった。米帝は、昨年のアフガニスタン侵略戦争以来、アルカイダと東南アジアのムスリムの結びつきを強調し、世界戦争計画の一環として東南アジアへの新植民地主義的支配の再編的強化を図っていた。アフガニスタンに続くイラク侵略戦争の強行によって、東南アジアで巨大な反米闘争が爆発することは不可避であり、それを阻止するためである。
 しかし、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国の中にはインドネシアやベトナムを始め米軍の強化と内政干渉に反対する主張があり、簡単に米帝の思惑どおりに進むわけではない。そこで米帝はまず、フィリピン・ミンダナオ島のムスリム勢力であるアブサヤフ掃討を口実に、今年2月から半年間にわたって米比合同軍事演習「バリカタン02―1」を行った。そして、それが終了する時期に合わせてパウエルが東南アジア諸国を訪問し、インドネシアに対しては「テロ対策支援」として5千万jの援助と軍事交流再開を約束し、またフィリピンに対しては「対テロ」と経済援助に約1億jを出すことを明らかにしたのだ。
 米帝はフィリピンへの軍事的再上陸を果たし、フィリピンを東南アジアにおける「反テロ戦争」の拠点とした上で、インドネシアに侵攻していく狙いであると言える。それは、東南アジアの民族解放闘争を全面的に圧殺しようとするものにほかならない。米帝は8月、アブサヤフに続いてフィリピン共産党(CPP)と新人民軍(NPA)をテロ組織規定した。さらにモロ・イスラム解放戦線(MILF)に対する攻撃も強めている。米帝ブッシュとアロヨは一体となってフィリピンの反米闘争・階級闘争を一掃しようとしているのだ。
 だが、闘うフィリピン人民は必死の闘いを繰り広げている。アブサヤフは米軍とフィリピン国軍による長期の掃討戦をかいくぐって再度決起した。9月27日には「国軍の冷酷な攻撃にもかかわらず、アブサヤフは勢力と団結を維持している」と声明を発し、「聖戦」を呼びかけた。そして10月2日、ミンダナオ島サンボアンガ市の国軍キャンプ近くのレストランで米兵を狙った爆弾闘争を敢行、さらに連続的に反米・反政府ゲリラ戦争に決起した。
 また新人民軍も、国軍による掃討作戦に懸命に反撃し、10月1日には「NPAゲリラの最前線兵士は政府打倒に向けた最終攻勢の準備を整えている」と、アロヨ政権打倒の全面戦争を宣言した。
 アロヨ政権は通貨ペソが急落するなど経済危機を露呈し、また相次ぐゲリラ戦争を受けて首都圏を戒厳体制に入れるなど、危機を深めている。
 こうした中でアロヨは、次期米比合同軍事演習の来年5月実施を発表。ブッシュも「テロ撲滅のためのフィリピンへの支援継続」を表明した。米比両国は11月21日、米比相互兵站支援協定(MLSA)を調印した。これは、アロヨ政権が米帝のイラク侵略戦争に全面協力するものであり、かつ米帝軍事力に依拠して国内階級闘争を圧殺しようとするものである。フィリピン人民は激しい怒りをたぎらせ闘いに立ち上がった。
 もともとフィリピンにはスービック、クラークの2つの米軍基地があったが、人民の闘いで92年に撤去させた。だが今年、長期の米比合同軍事演習が行われ、MLSAが調印されたことで、再び米軍基地が造られるという危機感が高まっているのだ。
 8月のパウエル訪比弾劾に続き、フィリピン人民はバヤン(新民族主義同盟)やKMU(5月1日運動)などを先頭にイラク侵略戦争阻止、軍事演習反対の反米・反アロヨ闘争を果敢に闘いぬいている。
 さらに経済危機下の矛盾が労働者へと転嫁され、労働条件の悪化や賃下げが行われる中で首都圏を始め労働者のストライキが闘われている。

 バリ島事件機に広がる大衆決起

 米帝のイラク侵略戦争への突進に対して、ムスリム人民の激しいゲリラ戦争がたたきつけられている。10月の米上下両院での対イラク武力行使容認決議を前後し、イエメンで、クウェートでゲリラ戦が戦われ、またチェチェン人民がモスクワで決死の戦闘に立ち上がった。9・11反米ゲリラ戦争から1年を経て、ムスリム人民は一層激しく決起し、国際的内乱の火柱は全世界へと拡大している。
 こうした中で、10月12日にインドネシア・バリ島で大規模な爆弾事件が起こった。米帝ブッシュは直ちにこれを「アルカイダが関与した可能性が高い」と断じ、「対イラクと対アルカイダの2正面で戦う」ことを表明した。そして、インドネシア・メガワティ政権に対して「テロ対策の強化」を要請した。
 インドネシアは世界最大のイスラム国であるため、メガワティはこれまで米帝の「対テロ戦争」に非協力的な態度をとらざるを得なかった。だが、このバリ島での事件を口実に、米帝はメガワティ政権を「反テロネットワーク」に取り込み、それをテコに東南アジアのムスリム勢力を一掃しようとする軍事作戦を激化・拡大しているのだ。
 FBIやCIAなどがインドネシア国内に入り込み、イスラム団体への監視を強めている。その中でジェマー・イスラミア(JI、イスラム共同体)がアルカイダとの関係が強いとされ、バリ島事件の主犯であるとされた。そして10月19日、指導者であるバアシル氏の逮捕が強行された。同日、メガワティは反テロ政令を発布、弾圧強化に乗り出した。さらに25日、国連安保理はJIを国際テロリストと認定したのだ。
 イスラム勢力を先頭にインドネシア人民は、こうした情勢と対決して闘っている。9月22日、イスラム青年の8団体が米帝の反テロキャンペーンを弾劾する共同声明を発した。10月8日には国際反戦闘争の一環として米帝のイラク攻撃に反対し、「NO WAR」を掲げてジャカルタの米大使館にデモが行われた。一方、バアシル氏逮捕に抗議し、釈放を求める声が広がり、10月26日には正義党や開発統一党などのイスラム政党も参加して数千人規模の抗議集会が開かれた。
 また、インドネシアでは深刻な経済危機の中で資本攻勢が激化している。今年になって米英帝の製靴資本系列で1万人近い労働者が解雇され、11月には日帝資本のソニーが来年3月の工場閉鎖と1000人の解雇を発表した。
 今や失業者が3800万人にも達するという厳しい状況の中で、インドネシア労働者階級は団結してストライキを始め戦闘的に闘いぬいている。
 さらに、アチェ情勢が重大な局面を迎えている。12月9日、インドネシア政府とGAM(自由アチェ運動)との間に「和平協定」が結ばれた。だがこれは、インドネシア国軍によるすさまじい人民虐殺の軍事作戦の中で強要されたものであり、インドネシアからの分離独立を求めるアチェ人民の要求が認められたものではけっしてない。
 スハルト時代の76年に独立宣言を発して以来、アチェ人民は1万人を超える犠牲者を出しながら、必死に独立闘争を闘ってきた。これに対してインドネシア政府は、日米帝の援助のもとで、天然ガスなどの地下資源を略奪し、民族抑圧の攻撃を加えてきたのだ。
 今回の「和平協定」に対し、GAMは「われわれの手を縛っておいて、政府側は自由に武器が使える。それでは降伏と同じこと」と激しく弾劾している。東ティモールの闘いに続いて、アチェの闘いは重大な意味を持っている。
 一方、今年5月にインドネシアから独立した東ティモールでは、12月4日に数千人規模の暴動闘争が爆発した。学生デモ隊への警官の発砲に端を発し、アルカティリ首相の自宅が燃やされ、国会や政府庁舎が破壊されるという事態になった。40%を超える高い失業率やインフレで人民の怒りは極点に達し、何よりも国連PKFや自衛隊が常駐支配するという東ティモール・グスマン体制の矛盾が一挙に噴きだしたのだ。

 ASEAN巡り危機深める米帝

 10月26〜27日、メキシコでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)が開かれ、フィリピンやインドネシアでの反米闘争、ゲリラ戦争に対して、「最も強い言葉で非難する」という「最近のテロ行為に関する特別声明」が出された。これはブッシュを始め帝国主義者がどれほど打撃を受けているかを示すものだ。このAPECはブッシュ・ドクトリンのもとでイラク開戦を承認させ、被抑圧民族諸国への全面的な侵略戦争を宣言するものである。だが、アフガニスタン侵略戦争以来1年余り、米帝はけっして勝者ではない。
 イラク侵略戦争の切迫、北朝鮮・中国侵略戦争への突進の中で、東南アジア情勢の一層の激動化は避けられない。今こそ、闘うアジア人民、闘うムスリム人民と血債をかけて連帯し、イラク侵略戦争絶対阻止・有事立法粉砕の反戦闘争に総決起しよう。

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週刊『前進』(2083号6面1)

 獄中28年 無実の星野文昭さんを返せ

 全国再審連絡会議が1日行動

 12月6日夕、「獄中28年 返せ星野文昭!12・6全国集会」が「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」主催で開かれた。杉並・高円寺会館に北海道から沖縄まで全国11の星野救援会から130人が集まった。集会に先立って全国連絡会議は、昼休みの霞が関で「東京高裁は再審を開始せよ」と訴えるデモ行進を50人で打ち抜き、続いて東京高裁第12刑事部に要請行動、記者会見と、精力的な星野救援運動を終日展開した。無実の星野文昭同志奪還へ、一日の行動をともにした。(本紙・室田順子)
 会場前には私服警察官がたむろしていた。怒りも新たに集会に向かった。会場内には星野同志が獄中で描いた絵が展示され、沖縄基地撤去とイラク反戦を訴える歌声が響いていた。
 冒頭、救援運動からとして、奥深山さんの免訴を実現する会、磯江さん救援会、爆取デッチあげ弾圧と闘う「十万人保釈署名運動」が発言し、連帯して闘う決意が表明された。群馬の奥深山幸男さんは星野同志とともにデッチあげ殺人罪に問われ無罪を争う中で発病し、81年に公判手続停止となった後も闘病生活を強いられている。
 続いて、星野再審弁護団から講演「再審勝利のために―確定判決批判」が行われた。「高裁での突然の結審と判決強行によって覆い隠されたままのO証人と、その現場検証に立ち会った警察官証人を法廷に引き出し、事実をもって崩していきたい」と再審への意気込みを語った。続いて主任弁護人が戦時司法への動きに警鐘を鳴らし、「戦争前夜だからこそ、これに反対する力を結集して星野再審の勝利を闘い取ろう」と力強く呼びかけた。
 獄中・家族からとして星野暁子さんが立った。霞が関デモ、高裁行動の先頭にいつも暁子さんがいる。
 「きょうの集会、文昭を返せというのが率直な思い。話し合ってタイトルにしました」と紹介し、「私たちは生きるために闘っています。激しい闘いをしたら激しい弾圧は当然だというのは間違い。本格的な運動が求められています」と、弾圧を打ち破る闘いの実現を訴えた後、星野同志のアピールを代読した。
 「私への無期は過去の70年の闘いに加えられている以上に、それを引き継ぎさらに本格化しようとする今、今日の闘いそのものに加えられています」と、星野無期を覆す闘いが全人民の課題であることを提起、〈再審無罪〉〈権利としての釈放〉〈健康に、人として、妻・子・家族、すべての人びととともに生きる生活・処遇〉を「力強い大衆運動の発展の力でかちとっていきましょう。ともに闘おう!」と結ばれている。
 今年の星野カレンダーにある「夏のめぐみの野菜たち」という暁子さんの詩が歌になった。後半はこの曲から始まった。
 沖縄万人(うまんちゅ)の力で星野さんを取り戻す会の平良修牧師が講演した。「沖縄を重んじる人を私は尊び、沖縄を軽んじる人を私は悲しみ、惜しみ、そして告発する」と、沖縄を軽んじる日本国家、その対極に71年渋谷のデモに立ち上がった星野さんを位置づけ、「28年獄中にいる星野さんとどの程度共感できるか、ともに苦しむことができるか。できないけれどもしなければならない」と誠実に星野さんに向き合う姿勢を教えてくれた。
 沖縄からは知花昌一さん、知花盛康さんも駆けつけた。反基地闘争を闘う中で、より大きな陣形の中に星野署名を持ち込み、再審を実現したいと語った。さらに小田原紀雄さん、獄中者とその家族が子どもを生み育てる権利を求める会、そして全国11の星野救援会から闘いの決意が述べられ、最後に、星野同志の親せきの75年逮捕以来の経過を折り込んだ発言で集会を締めくくった。
 星野文昭同志が96年に行った再審請求は、不当にも2000年2月に棄却、ただちに申し立てた異議審が東京高裁第12刑事部に係属中である。霞が関デモの後、新たな6141筆の10万人星野再審署名を持って高裁要請行動が闘われた。これまでに提出してきた署名と合わせると6万6488筆となる。交渉は人数を20人に制限、応対するのも刑事部の書記官ですらない訟廷管理官。全国の救援会代表から「これが人間の尊厳をかけて無実を叫んでいる者への対応か」「国家権力によって拉致された無実の息子を待っている母親がいるんです」――切々と訴えが続いた。最後に@証拠調べを行うこと、A検察官に証拠開示命令を行うこと、B再審を開始せよ、との申し入れ書が提出された。

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週刊『前進』(2083号6面2)

弾圧と闘う 水嶋裁判

 保釈却下決定許すな

 水口証人の容貌変化論を粉砕

 東京地裁刑事第1部・川口宰護裁判長は、12月5日、水嶋秀樹同志の保釈請求を却下した。また、接見禁止解除請求については一部解除を認めたが、これは検察官が抗告し、東京高裁第9刑事部(原田國男裁判長)がまったく不当にも一部解除決定を取り消した。満腔(まんこう)の怒りを込めて弾劾する。
 川口裁判長は10月2日、一度は保釈許可を決定した。それは実際の審理を踏まえた上での決定であった。それを東京高裁第8刑事部(山田利夫裁判長)は覆したのである。こんな暴挙は絶対に許せない。東京高裁による検察官のデッチあげ追認の政治的決定と、それに屈した川口裁判長の保釈却下決定を断じて許すことができない。
 水嶋同志は無実である。88年9・21千葉県収用委会長せん滅戦闘には一切関与していない。そのことは、これまでの12回に及ぶ公判で、すでに完全に明らかではないか。9・21戦闘と水嶋同志を結びつける唯一の証人、転向裏切り分子・正井利明は第5、9、10回公判の法廷で水嶋同志を間近に見て、「水嶋さんは9・21戦闘の総括責任者Aではない」と繰り返し証言したのである。本裁判はこの正井証言ですでに決着がついているのだ。
 11月29日に行われた第12回公判で弁護団は、検察側証人・東京歯科大学教授水口(みなぐち)清の、検察官に迎合したデタラメな証言を徹底的に粉砕した。検察官は、正井の「水嶋さんはAとは別人」との証言によって完全に破綻(はたん)した立証計画を、「水嶋同志の容貌(ようぼう)が変化したので、正井は水嶋同志を目の前にしてもAであることが分からないのだ」という主張で取り繕おうとしてきた。
 だが、こんな主張は一ミリも成立しない。正井にとってAは、1年半も付き合い、食事も風呂もともにし、相撲も取ったことのある相手であり、正井の人生にとって重大な指示を与えてきた人間である。別れてからまだ12〜13年しかたっていない。たとえ、いかに容貌が変わったにしろ、間近で全体の姿・動作を見、声を聞き、目を見つめて、会話すれば、分からないわけがないのだ。
 にもかかわらず検察官は、水嶋同志の勾留を長引かせ、何としても有罪に持ち込もうと、まったく意味のない「容貌の変化」論の権威づけを図るために、法歯学教授・水口清を引っ張り出してきた。水口は第11回公判で、検察の意に沿い、「一般的に45歳ぐらいから加齢変化が一番現れる」と証言した。だが弁護側反対尋問で、水口は顔貌の加齢変化の専門的な研究はまったくしていないことが暴かれた。弁護人に「そのように書かれた論文を教えてほしい」と言われ、答えられなかった。当然である。法医学の教科書には、「顔貌からの年齢推定は個人差が著しいために信頼性に乏しい」と書かれているのだ。弁護人に教科書を示され、裁判長からも「どうですか、個人差が大きいというのは」と聞かれても、「間違いないと思う」と答えるのみであった。
 検察官は、Aのコードネームが記されているとされるメモを「分析」した警察官・小高秀夫などを証人請求し、川口裁判長は次回公判で小高の証人尋問を決定した。Aのコードネームと水嶋同志といかなる関係があるというのか。
 このような意味のない検察側立証の継続はやめよ。いたずらに公判を引き延ばしているだけである。川口裁判長は直ちに公訴を棄却し、水嶋同志を釈放せよ。

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週刊『前進』(2083号6面3)

部落解放と労働者階級 (8)

 西村豊行

 高松闘争の教訓

 部落大衆の闘いに学ぼう

 絶対に許せぬ高松差別裁判

 高松差別裁判糾弾闘争は、全国水平社が、部落民としての誇りをかけ、組織的団結や闘いの原理を遺憾なく発揮し、日本帝国主義の中国への侵略戦争下にありながら、全国の部落大衆の空前の決起を実現し、労働者階級の広範な支援を受けて、国家権力を相手に勝利した歴史上稀(まれ)にみる闘いであった。70年も前の経験であるが、部落大衆の壮絶な差別糾弾闘争の一翼を労働者が担った、今日の狭山闘争にとって力強い教訓となる闘いである。
 1933年6月3日、高松地裁の三浦通太裁判長(小林種吉・久留実治陪席判事)は、刑法225条の「結婚誘拐罪」を適用し、香川県香川郡鷺田村馬場水平社の久本米一(33歳)同人に懲役1年、山本雪太郎(38歳)同人に懲役10カ月の実刑判決を言いわたした。高松地裁判決は、予審終決決定書や白水勝起検事の論告などの、露骨な部落差別の内容を忠実に踏襲した許しがたい判決である。
 白水勝起検事は、5月25日の初公判での論告にあたり、「抑々(そもそも)結婚をするには互ひに身元調をし、身分・職業その他全てのことを明し合ひ、双方納得の上結婚するのが世間の習慣である、然るに、米一は特殊部落民でありながら自己の身分をことさらに秘し、甘言詐謀を用いて彼女を誘惑したるものなり」と述べたのだ。
 検事論告はまず、「特殊部落(民)」と差別語を意識的に乱発し、「久本米一と山本雪太郎は、特殊部落民であることを相手に知らさなかったから問題だ」とあげつらうのだ。そして、「身分を秘して結婚しようとした」から、「結婚誘拐罪」と決めつけるのである。「被告人雪太郎、米一ハ異父ノ兄弟ニシテ特殊部落ニ生レ…故(ことさ)ラニ之ヲ秘シ…同女ヲ誘拐シタルモノナリ」と、4月24日の予審終決決定書を受けた、差別論告である。
 事の発端と真実はこうだ。32年12月の中ごろ、鉄屑類の売買の行商をしていた山本雪太郎と久本米一の両氏は、岡山から坂出港に向う帰途の連絡船の中で、当時19歳の石原政江さんと親しくなる。彼女は、丸亀市のカフェーで女給として働いており、前借金の37円に縛られていた。米一青年と政江さんは懇ろになり、前借金は義兄の雪太郎さんが都合することで、金策に奔走。その間、二人は旅館や友人宅を泊り歩き、借家をかりて生活を始めるが、彼女の父親に発覚してしまう。23日に検挙され、有罪判決を受けるのである。
 香川県水平社を中心に馬場支部の大衆の怒りは、警察、検察、高松地方裁判所に向けられた。部落差別は警察の取り調べ、予審尋問、検事論告、判決などのすべてに貫かれており、かつてなく野蛮で、苛烈な暴虐だったのである。より具体的には、部落民から結婚(恋愛)の自由を奪い、「人間外の人間」として、ドレイの地位を強制することを意味するのだ。
 高松差別裁判は、全国6千部落・3百万兄弟姉妹への許し難い冒涜である。水平社は、創立の「決議」にある、「吾々に対し穢多及び特殊部落民等の言行によって侮辱の意志を表示したる時は徹底的糾弾を為す」を実行するために立ち上がった。

 労働者が決起し糾弾に勝利

 全国水平社総本部は、高松地方裁判所糾弾闘争全国委員会を設置し、33年7月17日、大阪で特別委員会を開く。糾弾闘争委員会の組織化、地方オルグ、宣伝活動の展開を決定。これを期に全国各地で、真相発表演説会や座談会を積極的に取り組んでゆく。差別判決取消要求署名運動を始めたほか、差別事件糾弾・基金募集のビラを配布した。
 労働者階級の側では、社会大衆党大阪府連常任委員会や全農全国会議近畿地方委員会が、いち早く支援を決定し、本部へ要請するとともに、高松地裁や法務大臣へ抗議文を送る取り組みを開始した。階級政党や労働組合による支援闘争が少しずつ拡大され、部落大衆と労働者が連帯し、階級的共同闘争の陣形が築かれてゆくのである。
 高松差別裁判糾弾闘争全国部落代表者会議は、8月28日・29日の2日間、大阪天王寺公会堂に3府19県の代表126人、傍聴約500人が参加して開かれた。高松差別裁判糾弾闘争の件の討議を中心に、@差別裁判の取り消しの要求、A山本雪太郎、久本米一両君の即時釈放の要求、B地裁3判事・予審判事・検事を懲戒免職処分に附すべき要求、C国家賠償として全額国庫負担による部落施設を徹底的に実施せよ−などを可決。終了後、2500人を集めて差別糾弾大演説会を開催。翌29日、請願行進の方針が討議され、決定される。全国各地の水平社組織とともに、政党・労働組合がメッセージや祝電を多く寄せていた。
 糾弾闘争の圧巻は、官憲の弾圧によって、徒歩から列車への変更を余儀なくされたとはいえ、福岡から東京まで1200`メートルの、10月1日から19日までにおよぶ、請願行進の貫徹にあったと言えよう。請願行進隊は、途中の駅で下車し、行く先ざきで取り組まれた演説会に合流。大阪や京都などでは、数カ所の演説会が開催された。
 労働者階級は、部落大衆と連帯し、高松差別裁判糾弾闘争の一翼を担い、怒涛(どとう)のような請願行進を熱烈に支援して闘った。そのゆえにこそ全国水平社が、国家権力の中枢へ向けた壮絶な糾弾闘争を展開することが可能となったのである。そして現に、時の司法大臣や検事総長を直接に糾弾し、服役途中の仮出獄を実現させたほか、当該判事や検事たちの処分を執行させる、部落解放闘争史上空前の勝利を実現することができたのである。
 全国水平社は、高松差別裁判糾弾闘争によって、3府33県の1100の部落に組織を結成、全部落大衆の6割を影響下においた。
 その全水が、33年の11回大会運動方針で取りあげ、翌年の12回大会で論議した「部落委員会活動に就いて」において、高松差別裁判糾弾闘争がもつ、差別糾弾という部落民自己解放の原理的な闘いを否定し、清算してしまうのである。解同全国連の3大闘争路線はこれをのりこえるものである。
 今日の戦争と大失業と差別の洪水の時代に、全国連と労働者階級が連帯し、イラク反戦闘争のルツボの中で、そしてまた、不屈に闘う石川一雄さんを先頭とした狭山闘争の勝利をめざして、高松差別裁判糾弾闘争の息吹と生命を正しく復権しつつ、ともに前進しようではありませんか!

 連載を終えるにあたって

 連載の終わりに、簡単に結語を述べておきたい。
 一つは、部落大衆の闘いと生活と歴史から徹底して学ぶことである。しかし学ぶとは、対象が、自分の成長を援助してくれる、欠如している部分を埋めてくれる、歪みを糾してくれる−などの高さをもつ存在として認識されなければならない。部落差別に向きあって〈学ぶ〉ことは、〈糾弾を受ける〉ことと同義である。およそ、糾弾から切りはなして学ぶことは、部落解放闘争にとっては無縁だからである。こうして学ぶ問題は、労働者の階級形成を促す自己変革のための思想闘争となるのである。
 二つは、労働者は、部落民への部落差別攻撃を許すことが、自らの賃金奴隷としての地位を許すことにほかならないから、部落解放に向けて闘うのである。その意味では、労働者人民は、人間の抑圧と搾取のもっとも普遍的な存在であり、全人民解放の真の階級的主体として自己を形成することができるのである。「部落の解放なくして労働者の解放なし、労働者の解放なくして部落の解放なし」という、部落大衆と労働者人民の両者の間の、相互に励ましあう弁証法的な関係を、労働者の側から階級性を奪還して再形成しなければならない。
 三つには、部落解放の実現は、労働者にとっては単一の党の存在を媒介とする、という問題である。そのためには、社・共に代わる労働者党の建設が不可欠の条件なのである。(部落解放理論センター所長)
 (おわり)

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週刊『前進』(2083号6面4)

 坂井留吉さんを招き

 杉並で反核集会

 六ヶ所闘争と合流

 12月7日、杉並で開かれた「六ケ所村は今、坂井留吉さんを囲む集い」に参加した。会場では「イラクの子どもたち」写真展も行われ11年前の「湾岸戦争」で米軍が使用した劣化ウランの被害に苦しむイラク民衆の現実を知った(写真)。
 集会では坂井さんと「核燃を阻止する会」の方からの現地報告を受けた。
 坂井さんは、核燃サイクル基地建設阻止の闘いを17年にわたって闘い続けていることや86年には海域調査強行に反対して42隻の漁船で阻止行動(泊沖海戦)を闘い不当逮捕された経験を踏まえ、「これからも核燃サイクル基地の白紙撤回を実現するまで闘います。全国の皆さんの支援・協力をお願いします」と訴えた。
 現地報告では、再処理工場の建物工事が98%完成して、来年から劣化ウランを使用して稼動試験を行う前段としての化学試験が始まっていることや再処理工場は全国の原発から出る使用済み核燃料を集め、プルトニウムを取り出して再利用するための作業を行う施設であり、六ケ所村には核兵器の原料となる大量のプルトニウムが蓄積されることが暴露された。
 不屈に闘い続ける2人の話に心から感動した。
 プルトニウムをウラン235と混合して(MOX燃料)原発で利用するというプルサーマル計画は、東電の原発損傷隠し・検査偽造の発覚以来、原発立地地域の住民の反対で完全に破産している。資本の論理からしても採算を度外視して強行されている核燃サイクル基地建設は、日帝独自の核武装化を狙ったものだ。
 集会は、都政を革新する会の長谷川英憲代表、北島邦彦事務局長、新城せつこ区議、けしば誠一前区議や広島と長崎現地から反核闘争を闘う方の参加もあり予想以上の大盛況であった。参加者との質疑応答やさまざまな闘いの報告なども活発に行われた。会場からの「反核闘争も帝国主義と闘う立場が必要だ」との発言に、あらためて反核闘争の重要性を自覚した集会だった。
 (投稿 藤村浩二)

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週刊『前進』(2083号6面5)

 12・7福岡 「一日中教審」に抗議

 人間の鎖で包囲

 12月7日正午、アクロス福岡で開催される中央教育審議会の公聴会「一日中教審」に抗議する集会が「教育基本法の改悪に反対する連絡会議」の呼びかけで、アクロス福岡から500b離れた警固公園で開催された。集会には、大学教授、弁護士、教育労働者、学生、部落の青年、在日の人たちなど多彩な人びとが、「教育基本法改悪反対!」の一点で結集した。
 主催者を代表して門田見昌明さん(西南学院大学名誉教授)が、「日本の教育がダメになったのは、政財界の腐敗と堕落にある」とあいさつした。福教組元委員長の梶村晃さんは「個人の尊厳を否定し、国家がすべてに優先するとした中間報告を絶対に認めない」と提起した。公聴会の意見発表に応募し落選した女子学生は「国が国民の心を支配するとき戦争が始まる」と訴えた。集会には在日の弁護士も参加し、「愛国心通知表を押しつける福岡市と今回の教育基本法の改悪の狙いは一つ」と発言した。
 集会後100人が、風船やプラカードを持ち横断幕を広げて、練り歩きデモに決起した。先頭はラップのリズムで歌声高らかに若者が進む。午後1時過ぎに会場に到着し、飛び込みの参加者も加わり人間の鎖行動に決起した。公聴会では、愛国心をめぐって意見発表者や傍聴人から審議委員に批判が集中し、審議がたびたび中断して3人の傍聴人が強引に退場させられた。
 午後4時からの総括集会で傍聴者からの報告を受けた。「戦争に行かなければ非国民といわれた歴史をくり返すな」との決意を新たにした。(投稿 Y・N)

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週刊『前進』(2083号6面6)

 厳戒下で“賛成”を演出

 東京公聴会に怒り

 11月14日に中央教育審議会(中教審)は、教育基本法改悪の中間報告を発表し、11月末から12月に東京、福岡、福島、京都、秋田の5カ所で公聴会(一日中教審)を開くとした。
 11月30日に東京ビッグサイトで開かれた東京公聴会は、建物の入口周辺を多数の公安刑事が徘徊(はいかい)し、会場の中を制服警官が「点検」し、傍聴者はボディチェックされるというありさまだった。傍聴席(傍聴者は350人)の周りには文科省の役人がいてヤジをとばす者を見張り、会場外に連れ出す体制がとられていた。「国民の声を広く聞く」という遠山文科大臣の発言とはほど遠く、その事態は教育基本法改悪の本質をよく表していた。
 公聴会冒頭で、鳥居中教審会長は中間報告の説明と称して、「見直し」の必要性を長々と語った。意見発表者10人(応募者は86人)が陳述したが、改悪反対を明確に述べた者は10人中1人(都立高校教員)に過ぎず、賛成者7人は愛国心、日本人としてのアイデンティティ、国家の安全、家庭の責務、平和の否定と平和運動への憎しみ、滅私奉公、国や郷土を愛する心、宗教的情操心の必要性を述べたてた。誰が見ても発表者に偏りがあることは明らかだった。鳥居会長は自らのおしゃべりに時間をとり続けた。最後は改悪推進者の河村文科副大臣のあいさつで終わらせようとしたが、傍聴者の激しい糾弾の声を背にして、かれらは退席せざるを得なかった。
 公聴会を全国で行い、賛成意見が多かったとして改悪を推進する文科省の策動を許してはならない。教育基本法の改悪は、戦争のための人づくりであることをはっきりさせて、最終答申を出させない闘いをつくりあげていかなければならない。まだまだ間にあう。
 (投稿 T・K)

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週刊『前進』(2083号6面7)

 公判日程

☆迎賓館・横田裁判
須賀・十亀・板垣同志裁判
12月17日(火)午前10時
福嶋同志裁判
12月20日(金)午後1時15分
☆水嶋同志裁判
12月26日(木)午後1時30分
☆6・12私文書弾圧裁判
12月24日(火)午後1時15分
 ※いずれも東京地裁

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