ZENSHIN 2001/11/05(No2028 p06)

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週刊『前進』(2028号4面7)

カクマルの悪質デマを粉砕
 10・21集会 交流センター声明を確認

 労組交流センターは十月二十一日、ファシスト・カクマルによる労組交流センター副代表・三角忠氏に対する悪質なデマ宣伝を弾劾する声明を発した。この声明は、十・二一国際反戦デー全国統一行動の中央集会で読み上げられ、全体の圧倒的な拍手で確認された。カクマルは、黒田中央派と松崎・JR総連派との分裂に加え、黒田を先頭にした反米国粋主義への純化によって、「左翼」の仮面を被った反革命として末期的な危機を深めている。この危機の排外主義的突破とのりきりのために、十一月労働者集会への破壊策動を一層強めている。宮崎学問題を利用した攻撃も同様に、日帝の意を体したものである。戦争と大失業の時代への突入の中で、カクマルは闘う労働者人民の敵としての姿を現しているのだ。全力で粉砕し、カクマル打倒をかちとろう。声明全文を紹介する。(編集局)


革マル派による三角副代表と労組交流センターへの悪辣なデマと中傷を満腔の怒りを込めて弾劾する


一、

 「日本革命的共産主義者同盟・革マル派」名で、「『労組交流センター』代表の三角忠は公安のスパイだ」と題するビラが出されている。
 このビラは、労組交流センターの三角忠副代表が「公調の工作員と密通している」、はては「三角忠じしんが公安警察・公安調査庁のスパイではないのか」などと一〇〇%事実無根のデマと中傷を書き連ねている。さらに「権力のスパイに操られた十一月労働者集会」「『スパイのネットワークづくり』というべき犯罪的シロモノ」などと、関西生コン、港合同、動労千葉の三労組の呼びかけで毎年開催されている十一月労働者集会に対する許しがたい悪罵を投げかけている。
 革マル派は、警察権力の庇護のもと「一〇・五東京労働者集会」の会場前でこのビラを配布しようとして主催者から弾劾され、ほうほうの体で逃げ帰ったのであるが、これを「スパイ三角を徹底追及」などと報道するビラも続いて出している。
 これらのビラは「公安調査庁のスパイ・宮崎学を許さない」と題するパンフなどと合わせて、全国の労働組合、労組活動家に広範囲に送りつけられている。
 こうした革マル派の所業は、労組交流センターの組織と運動、「たたかう労働組合の全国ネットワーク運動」へのファシスト的破壊攻撃である。また、三角副代表が中心的役割を担い、反動化の一途を辿る都労委から九・一三勝利命令を戦取するなど、重要な前進をかちとっている三一書房争議への敵対でもある。
 全国労働組合交流センターは、このファシスト的暴挙を満腔の怒りを込めて弾劾するものである。

二、

 革マル派は、三角副代表が「公調の工作員と密通している」などとして、評論家を自称する小野田猛史と三角副代表が喫茶店で会談している写真をその「証拠」といわんばかりに掲載している。小野田猛史は、本年八月に公刊された出版物に掲載されその原本コピーが出回っている公安調査庁職員の報告書の中で、小野田襄二、三島浩司、さらに宮崎学とともに公調の協力者として登場する人物である。革マル派が「三角は公安のスパイだ」などというデマを叫んでいる唯一の「根拠」は、この小野田猛史との会談である。
 全国労働組合交流センターは、三角副代表から事実問題についての報告を受けて討議した。
 真実は、こうである。三一書房の編集者である三角副代表のもとに、一九九五年七月に出版企画について相談に乗ってほしいと小野田より電話があった。当時、小野田は、『環境の限界は技術が超える』(一九九〇年六月、東洋経済新報社刊)を著し、環境経済評論家を自称しており、三角副代表も所属していたエントロピー学会の会員で同会の会報にも登場する存在であった。こうした事情から、三角副代表は小野田の要請に応じ、出版企画の打合せのために、四度ほど喫茶店で話し合ったのである。
 結局、三一書房からの出版は取り止めとなった。小野田が次第に出版企画以外のことに話題を移そうとすることに不審に思った三角副代表は、同年十二月を最後に、以降は連絡があっても、きっぱりと会うことを拒否したのである。
 小野田猛史が、闘う労働者人民の中で職業的スパイとして広く認定されている現時点からふりかえると、九五年の小野田による三角副代表への出版企画を口実とする接近は、公調の意を受けたスパイ化工作の一環であった。三角副代表が会うことを拒否したことは正しかったのである。
 公安警察・公安調査庁のスパイ・情報収集活動は、反体制政党はもちろん、労働組合や市民団体、消費者団体にまで向けられている。スパイ化工作の基本的な手口は、自らの正体を隠し、ある時は偶然を装い、ある時は運動への協力や取材を口実にして、活動家への接近や大衆団体への潜入を試み、自発的な協力・支持を装って継続的に金品を提供し続け、相手の弱みを握るや、やがて公然と正体をあらわし、自覚的な裏切りを強制するのである。
 国家権力と闘おうとする者、階級的労働運動をめざす労組活動家にとって、こうした公安警察や公調の接近とスパイ化工作は、日常的にくり出されてくるものなのである。問題は、こうした策動につけいるスキを与えず、早期に摘発する階級的警戒心と原則的な組織活動のあり方であり、なによりも相手の正体が発覚した段階で毅然とした態度で粉砕・放逐できるかどうかである。
 三角副代表の小野田猛史への対応は、公調とその協力者・小野田に対して打撃を与えるものとなったことは明らかであって、革マル派が言いがかりをつけるなど、もってのほかであり、まして三角副代表へのデマ攻撃をするなど断じて許すことはできない。

三、

 革マル派は、エセ左翼的言辞とは裏腹に、決定的瞬間に絶えず裏切りと逃亡をくりかえし、国家権力、資本の攻撃の先兵の役割を果たしてきた党派であることは、多くの労働者市民の知るところである。三里塚反対同盟の北原事務局長ヘの「権力との密通」「スパイ」デマを始めとした反対同盟と三里塚闘争への敵対・破壊策動、百万人署名運動への誹謗・中傷やニセ「ニュース」の発行による謀略的破壊策動など、一貫して政府権力と闘う大衆運動に敵対し、その破壊を策動してきた党派である。
 なによりも革マル派の反階級的正体を示すのが、動労(現・JR総連)の国鉄分割・民営化における大裏切りと国鉄闘争への破壊策動の数々である。
 「首切り三本柱」の受入れ(八四年六月)、「労使共同宣言」締結(八六年一月)、「真国労」結成(同四月)、総評脱退(同七月)という松崎指導下の動労革マルの大裏切りなしに、国鉄分割・民営化はありえなかった。
 分割・民営化の大裏切りと引換えにJR労働運動を牛耳るにいたったJR総連にとって、国労と動労千葉、国鉄闘争の存在と闘いは、革マル派の大裏切りを暴き、労使結託体制を揺るがすものであった。革マル派は、自らの最後の牙城であるJR東における労使結託体制を死守し、国労と国鉄闘争を解体するために、ありとあらゆる悪行を繰り広げてきた。
 九五年には国労と国鉄闘争支援陣形の組織撹乱をねらって「国労が亀井に秘密献金した」デマを満展開し、国労大会や国鉄支援集会におしかけた。九六年には、自作自演の「列車妨害」事件を繰り広げつつ、JR総連による「国労解体」運動を展開した。『JRの妖怪』の著者の自宅への窃盗事件など、JR総連の革マル支配を暴く者は、あらゆる嫌がらせや脅迫にさらされてきた。
 革マル派は、労組幹部や闘う人士に対して尾行、盗聴、盗撮、窃盗活動を日常的に繰り広げ、こうした非合法的手段を駆使して入手した情報をネタにデマキャンペーンや謀略的破壊攻撃、脅迫電話や嫌がらせを繰り広げてきたのである。
 だが、こうしたあがきをもってしても、JR総連の革マル支配は維持できず、その矛盾は、ついにJR総連(松崎革マル)と解放社(黒田革マル)の組織的分裂となって爆発した。そして、資本は、革マルと「訣別」したJR総連を改めて第二の分割・民営化攻撃の先兵として選択したのである。
 最大の拠点労組であったJR総連を失った革マル派は、いまやその活動の大半を闘う労働組合や戦闘的大衆運動の破壊にふりむける、純然たるファシスト党派と成り果てているのである。

四、

 革マル派による労組交流センターと「全国ネットワーク運動」に対する敵対は、今回に始まったことではない。革マル派は、たたかう労働運動の再生の水路として発展しつつある「全国ネットワーク運動」に恐怖し、これがあたかも特定党派の運動であるかのような下劣な誹謗・中傷を繰り返してきた。
 だが、労組交流センターの代表的人格を「権力のスパイ」呼ばわりし、全国ネットワーク運動を「スパイのネットワークづくり」などと罵倒する今回の攻撃は、従来の攻撃とも明らかに次元を異にする。しかも、革マル派は自らデッチ上げた三角副代表へのデマを皮切りに、交流センター傘下の労組、さらには組対法反対運動など共闘関係者に対しても、次々と「スパイ」呼ばわりを拡大し、脅迫文を送りつけている。
 われわれは、いまやはっきりと革マル派を階級的労働運動の破壊者、ファシスト党派として規定し、労働戦線から追放、一掃するために闘うことを宣言するものである。
 すべての心ある労働組合は、いまこそ革マル派の正体を見抜き、団結してこの攻撃をはねかえすためにともに闘うことを訴える。「たたかう労働組合の全国ネットワーク運動」への破壊攻撃を許さず、十一・一一全国労働者総決起集会の大成功をかちとろう!

二〇〇一年十月二一日

全国労働組合交流センター
    代表 佐藤 芳夫
       中野 洋

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