ZENSHIN 2001/07/30(No2015 p06)

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週刊『前進』(2015号2面3)

JR総連が公明党を推薦
 国会でのヨイショ発言の見返り 小泉内閣の先兵化を許すな

 JR総連カクマルは、松崎明のJR東労組会長退任をもって権力・資本に全面的に屈服して延命しようとあがいている。六月十七−十九日のJR東労組定期大会では、第二の分割・民営化の先兵となることを権力・資本に誓った。(前号2面参照)
 こうしたJR総連カクマルの新たなファシスト的延命策の一環として、今回の参院選においては、なんと小泉政権の与党である公明党候補を推薦し、全力で支援しているありさまだ。
 JR東労組大会には、公明党の太田昭宏幹事長代行が来賓として出席した。
 JR東労組の千葉書記長は総括答弁で、都議選、参院選について、「完全民営化に向けた国会審議のなかで、誰が妨害し、誰が協力してくれたのかをはっきりとさせて闘っていきたい。……JR東日本の労使の努力によって今日があることを、国会のなかで主張していただいたのが公明党だ。組合員にしっかりとこの現実を訴えて、推薦議員の当選を期して取り組みを強化することをお願いしたい」と述べた。東労組は、公式には参院比例区で民主党候補を推薦しているが、実際は公明党候補の当選に全力を挙げるということだ。
 六月七日の参院国土交通委員会で公明党の森本晃司議員は、「民営化が成功している要因の中に、各社の経営陣の努力があったと思う。もう一つの要因は、JR東日本の一番大きな組合である総連の皆さんも含めて、その努力があったのではないかと思っている」とJR総連・東労組を最大限に持ち上げた。
 さらに、「カクマル疑惑」が大々的に取り上げられたことに対して、森本は「何かJR東日本全体がカクマルに侵されているんではないだろうかという不安感を抱くような話もあり、私はそういうことは持たしてはいかぬと思っている」と、カクマル問題など問題にすべきではないと強調したのである。
 こうした公明党議員の発言は、JR総連カクマルの要請に基づくものである。野党議員のほとんどが「カクマル疑惑」を追及する中で、追い詰められたJR総連カクマルは公明党議員に自分たちにとって有利な質問をしてもらい、その見返りに参院選で支援しようという方針なのだ。
 松崎・JR総連カクマルは、国鉄分割・民営化時には、自民党・中曽根の先兵となり、その後の選挙では自民党や小沢・新生党−新進党の候補らを推薦してきた。「国鉄改革の完遂、JR総連の政策を支持する議員」を推薦するとして、時の権力にすり寄ってきたのだ。そして今度は、公明党を支持するというわけだ。
 公明党とは、言うまでもなく創価学会を基盤とする宗教政党である。宗教政党が権力を握ることを狙って、小沢と野合し、細川政権の与党となり、新進党に加わった。そして、今度は自民党との連立を組み、自自公連立−自公保連立政権に参加している。公明党は今や小泉政権の与党として、小泉の極右的・ファッショ的な国家改造を支え、推進しようとしている。
 JR総連カクマルが公明党を支援するということは、小泉政権の先兵となるということだ。「憲法九条を守る」などとペテン的に言うJR総連カクマルが、改憲内閣を支持するということなのだ。
 「政教一致問題」の追及から逃れようと「反自民」から自民党との連立に転換した公明党。そして、黒田カクマルから分裂し、「カクマル疑惑」の追及から逃れようと権力・資本にすり寄ったJR総連カクマル。一方は正真正銘の宗教政党であり、もう一方は松崎を「教祖」とするファシスト的組合権力集団である。明らかに相通ずるものがある。この両者が実に反革命的な連合を組んだのだ。
 だがそれは、崩壊的危機に陥ったJR総連カクマルのなりふり構わぬ絶望的なあがきにすぎない。
 新たなファシスト的延命策を粉砕し、松崎・JR総連カクマルを打倒しよう。

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