ZENSHIN 2000/10/30(No1979 p06)

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週刊『前進』(1979号1面1)

黒田=松崎のファシスト労働運動が大破産 労働者の敵=JR総連打倒へ
国労3万の階級的団結うち固め四党合意粉砕・新執行部樹立を
 国労大会に万余の結集かちとれ

 日本の労働運動と階級闘争にとって決定的な重大情勢が訪れている。十月五日以降、九州でカクマル=JR総連傘下のJR九州労からその八割に及ぶ七百三十七人が集団脱退し、JR総連の一角が完全に崩壊するという事態が発生した。十月国労定期大会と十一・五労働者集会に向かって、階級的労働運動と帝国主義的労働運動との真っ向からの分岐と激突が巨大な規模で始まっている中で、総評解体以来の連合を使った日帝の労働者支配を根底で支えてきたカクマル=JR総連のファシスト労働運動が、ついに全面破産の時を迎えたのだ。このことは、日本の階級闘争が、七〇年闘争後の権力とカクマルのあらゆる反動的制動を歴史的に突き破って、新たな階級的大高揚の時代に突入することを意味する。戦争・改憲と大失業=一大資本攻勢に突き進む日帝支配階級に対して、闘う労働者階級の革命的大決起の火柱を打ち立てる時が来た。十・二八−二九国労大会決戦への一万人結集をかちとり、「四党合意」粉砕・現執行部打倒への不退転の決起を死力を尽くして切り開こう。「闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう!」の呼びかけにこたえ、十一・五労働者集会に総結集し、日比谷野音を埋め尽くす大成功をかちとろう。その勝利をもってJR総連解体、カクマル完全打倒へ猛然と攻め上り、二十一世紀へ向けた闘う労働運動の新潮流の圧倒的な前進を切り開こう。

 第1章 JR九州労が大量脱退で組織大崩壊

 JR九州労での大量の集団脱退は、JR総連=カクマルそのものの内部においてすさまじい矛盾と亀裂が発生し、爆発し始めたことを示している。しかもそれは九州にとどまらない。全国的な拡大は必至であり、最大の柱であるJR東労組をも直撃しようとしている。カクマル自身もそのことを認めざるをえず、今や「非常事態宣言」を発するなど、なりふりかまわぬ悲鳴を上げている。まさにJR総連=カクマルの歴史的崩壊の始まりである。
 十月五日、JR九州労の全組合員九百二十四人のうち、六百五十二人が九州労を一斉脱退し、JR連合傘下のJR九州労組に加入申し込みを行った。その先頭には、JR九州労の委員長を始め、同労組五地本のうち四地本の委員長・書記長らが立った。脱退者はその後も続出し、七百三十七人と全体の八割に達した。
 JR九州では、九一年に旧鉄労系がJR総連を脱退して以降、JR九州労組(JR連合)が多数派となり、JR九州労(JR総連)は少数派に転落した。その実体は旧動労であり、ファシスト・カクマルないしその支持者で固められてきた。委員長の北を始め、組合幹部はほとんど札付きのカクマル分子だ。それが公然と大多数の組合員を率いてJR総連からの脱退宣言を行うという事態を引き起こしたのだ。
 これに対してJR九州労とJR総連、JR東労組は動転して次々と声明を出し、「非常事態」「裏切りだ」「組織破壊者どもを絶対に許しはしない」とその打撃感をあらわにしている。さらに十月七日には、カクマル政治組織局の名で「JR九州労四人組によるクーデタを打ち砕け!」という声明が出された(十月十六日付反革命通信『解放』一六四〇号)。
 この政治組織局声明でカクマルは、「JR東労組会長」(カクマル松崎のことだ!)が「組合組織運営において『独善的』である」ことが大量脱退発生の原因である、と自認している。そして「こうしたJR九州労組織の破壊は、他の地方組織においても現にいま、着々とおし進められていると思われる」「この策略にのって蠢(うごめ)いている腐った執行部員や……JR総連組合員が存在していることに最大の警戒心を払うべき」と、事態がJR総連全体に波及する恐怖におののいている。
 さらに、この重大事態に際して「JR総連ならびに各単組・地方本部の役員たちは拱手(きょうしゅ)傍観し、どこ吹く風と決めこんでいる」と、JR総連の幹部を罵倒(ばとう)している。
 カクマル=JR総連による国鉄分割・民営化推進の路線、ファシスト労働運動の路線の歴史的破産が、ついにカクマル松崎のファシスト的指導性の喪失と、カクマルそのものの内部における深刻な亀裂、崩壊の危機を引き起こすまでに至ったのだ。JR総連解体・カクマル完全打倒への決定的情勢の到来であり、国鉄決戦勝利へ向けた画期的な情勢の進展である。
 闘う全労働者人民は、このことに圧倒的な勝利の確信を燃え上がらせ、今こそ火の玉となって革命的に決起しなければならない。

 何がこの事態生み出したか

 この超重大情勢を生み出したものは何か。
 第一に、動労千葉を先頭に、千四十七人の不屈の闘いを軸として営々と貫かれてきた八〇年代以来の分割・民営化粉砕の闘いの前進である。とりわけ七・一−八・二六に始まる闘争団の不退転の決起と、国労の再生をかけた全労働者階級の魂を揺さぶるような歴史的闘いの爆発である。
 その背景にはさらに、沖縄闘争、ガイドライン闘争の中で生み出された労働者人民の新たな政治的階級的決起と革命的大衆行動の復権がある。そして、それらを根底で支えてきたわが革共同の五月テーゼ−一九全総路線のもとでの闘いの飛躍的前進がカクマル=JR総連を決定的に追いつめ、その反労働者的なファシストの正体を全人民の前に暴き出し、内的崩壊のふちにまでたたき込んだのだ。
 第二に、こうした闘いの進展と同時に、他方で日帝の危機のすさまじい進行が、分割・民営化体制の最大の柱であったJR資本とJR総連との反動的結託体制の矛盾と危機を急速に拡大していることだ。とりわけJR東経営陣の大塚新体制への移行は、JR総連の中心であるJR東労組をぐらぐらに揺さぶっている。
 この中でカクマル松崎は、権力・資本との関係修復のためにも日帝の改憲攻撃や一大資本攻勢への屈服・転向と翼賛の路線を一層深め、JR資本による新たな大合理化攻撃への率先協力=シニア協定の締結に突っ走った。これが今回の事態の直接の引き金だ。
 すなわち、カクマル=JR総連中央は、日帝・JR資本が第二の分割・民営化攻撃とも言うべきシニア制度導入とメンテナンス部門の全面外注化の攻撃に乗り出す中で、JR東労組を守るためにはJR総連の他の地方組織は切り捨ててもよいとする政策を露骨に推進した。これまで国労や動労千葉に一切の犠牲を集中して自らの生き残りを策してきたやり方を、今度は自分の組合員にも向けたのだ。
 この東労組絶対主義に基づくカクマル=JR総連の生き残り戦略の恐るべき反労働者性、ファシスト性が、ついにJR総連の内部に組織的瓦解(がかい)を引き起こし、その一端がJR九州において衝撃的に表面化したのである。
 第三に、したがってこのことは、カクマル黒田・松崎の反革命的労働運動路線の全面的な破産を意味している。カクマル松崎は国労や動労千葉を「会社倒産運動」と呼んで攻撃し、権力・資本による闘う労働者の大量首切りへの率先協力をテコにJR総連組織の温存を図りながら、他方で連合を「左から」批判する勢力であるかのようなポーズをとってきた。この実にペテン的ファシスト的なあり方が、もはや完全に通用しなくなったということだ。これが今後、カクマルの労働者組織全体を恐るべき危機にたたき込んでいく。
 このカクマルの矛盾と危機の爆発は、日本階級闘争を今ひとつ決定的に新たな次元に押し上げる。それは、カクマルのファシスト労働運動を補完物として成り立ってきた連合支配の一層の危機をつくりだす。同時に、追いつめられたカクマルの絶望的凶暴化とさらなる反革命的純化は不可避である。
 他方で闘う労働者人民は、この事態にどよめきと歓声を上げ、新たな時代の到来を全身に感じ、決意と解放感に満ちて立ち上がろうとしている。
 今こそ燃えるような気概をもってこの激動情勢の渦中に躍り込み、二十一世紀へ向けた闘いの巨大な出発点を築くために奮闘しよう。ミロシェビッチ体制を打倒したユーゴスラビア人民の決起、パレスチナ人民の解放闘争への歴史的決起に続く、日本労働者人民の新たな階級的大進撃を、この十−十一月をもって断固として開始しよう。

 第2章 闘争団・一〇四七人の闘い守りぬこう

 この闘いの柱は第一に、十・二八−二九国労定期全国大会決戦だ。この場に一万人の大結集を実現し、全労働者の怒りで国労本部を包囲し、執行部の恥知らずな居直りを断じて許さない闘いを、これまでをもはるかに上回る勢いをもって真正面からぶちぬかなければならない。
 国労本部は「四党合意」受諾を大会で決定しようと必死の策動を強めている。ふざけるな!と言わなければならない。「一票投票」はそのやり方も結果もまったく無効だ。そもそも不当解雇された当事者である闘争団の意思を踏みにじって、闘争団の切り捨てを多数決で決めるなどということ自体が絶対に許されない。労働組合の原則を根底から破壊するものだ。
 しかもその結果は、組合機関を握ったチャレンジと上村革同一派のありとあらゆるデマとペテン、情報操作と恫喝、不正のやり放題にもかかわらず、本部への批判票が四五%にも達している。文字どおり賛否二分、真っ二つの情勢だ。
 にもかかわらず宮坂・上村らは、国労内に巨大な分裂と団結破壊をもたらすことを百も承知で、定期大会での「四党合意」の機関決定の強行という強引な反動的決着に一切をかけて突き進もうとしている。その狙いは、一切の闘争を投げ捨てて国労を解体し、それを自らの転向証明としてJR連合とJR資本にすり寄ろうという一点にある。それは、シニア協定と全面外注化攻撃のもとで労働者への新たな大量首切り・リストラの嵐(あらし)が切迫する中で、JR資本にあらかじめ忠誠を誓うことで自らの身の安全を図ろうとする大裏切りだ。
 だが、こうした反労働者的な大裏切りの路線の行き着く先が何であるかは、まさにカクマル=JR総連の末期的な姿がよく示しているではないか。「四党合意」を粉砕し、一大資本攻勢と対決して立ち上がりつつあるすべての労働者人民との間に固い団結を形成し、その最先頭で闘争団と千四十七人を始めとした不屈の闘いを貫き通す中にこそ、国鉄労働者の生きる道があり、勝利への最も現実的な展望があるのだ。国労大会決戦に勝利して、この闘いを必ず実現しよう。
 さらに、全国各地の国労組合員によって開始されている「四党合意」撤回を求める労働委員会闘争を、すべての国労組合員、すべての国鉄闘争支援勢力の闘いへと拡大し、全社会を揺るがすような一大闘争へと発展させていこう。これは五・二八反動判決に真正面から対決する闘いであり、同時に全労働者の団結権を守りぬく闘いだ。国労の階級的再生をかけた闘いとして全力で推進しよう。

 第3章 11・5労働者集会五千人の大結集へ

 第二に、国労大会決戦と一体のものとして、十一・五労働者集会に日比谷野音を埋め尽くす五千人の結集を絶対に実現することだ。
 関西生コン、港合同、動労千葉の三労組が呼びかける十一・五労働者集会は、今日の一大資本攻勢の真っただ中で、これと対決して闘う戦闘的労働組合の大同団結を、連合、全労連などの既成組織系列の枠を大胆に取り払って実現しようとするものである。そしてその中から帝国主義的労働運動とファシスト労働運動を真に打倒し、のりこえて闘う、戦闘的階級的労働運動の新たな全国的潮流を形成していこうとするものだ。
 「たたかう労働組合の全国ネットワークをつくろう」という三組合の呼びかけは、倒産・リストラ、大失業と賃下げ、団結破壊の嵐にさらされて苦闘しているすべての労働者と労働組合に、孤立を打ち破って闘う道を指し示している。
 労働者は、資本の見境のない攻撃、文字どおり戦後最大の資本攻勢に激しく怒っているだけではない。連合など既成の労働運動指導部がこれに全面屈服し、労働者に犠牲を強いる先兵になり下がっていることに一層の憎悪と怒りを燃やしている。日共スターリン主義の大転向は、この情勢にさらに拍車をかけている。
 実際に、JR資本による新たな大合理化攻撃に始まって、全逓での人事交流・職場破壊攻撃の激化、NTTでの大量首切り、省庁再編とそれに伴う行革、特殊法人全廃の攻撃、「教育改革」と一体の教組圧殺攻撃と、画歴史的な大攻撃が相次いでいる。民間中小ではさらにすさまじい雇用破壊・賃金破壊の嵐が吹き荒れている。介護保険を突破口とする戦後社会保障制度の全面解体の攻撃もいよいよ激化してきている。
 そのすべてが、既成労組幹部の裏切りと屈服をも引き金とし、最大の水路として襲いかかってきているのだ。これへの人民の怒りは爆発寸前である。
 七・一−八・二六に始まる国鉄決戦の大爆発は、この中で、日帝の全資本攻勢に対する労働者階級の総反撃の出発点と、その対決基軸を一挙に、巨大に形成するものとなっている。そこには、権力・資本との非和解的な激突性と勝利性、労働者として人間としての尊厳をかけた決起と真の階級的団結のもつ偉大な力、その団結を踏みにじる者への怒りの爆発が示されている。それは、まさしく労働者階級の闘いの原点を荒々しくかつ生き生きと指し示すものとして、全労働者の魂を直接にとらえているのである。
 十一・五労働者集会が、この国鉄決戦の勝利を第一のスローガンに掲げて開催されようとしていることは、その意味で決定的意義をもっている。「全労働者の団結で、『四党合意』に反対し、国鉄一〇四七名闘争に勝利しよう」に始まる四つのスローガンを全国の労働者、労働組合の中にくまなく持ち込み、職場ごと、組合ごとの決起をいたるところにつくりだしていかなければならない。
 五千人大結集を絶対にかちとり、十一・五から日本労働運動の新たな闘いの歴史をつくりだそう。

 臨検法案・改憲阻止へ闘おう

 第三に、この十一・五労働者集会の成功の上に立って、改憲阻止・有事立法阻止の一大階級決戦に向かっての戦略的大前進を直ちに開始することだ。その火ぶたは、すでに九・三闘争や今秋臨時国会に始まる日帝・森政権ならびにファシスト石原都政との激突の中で、完全に切られている。
 憲法調査会粉砕、臨検法案粉砕を焦点に、臨時国会をめぐる新たな決定的闘いに立とう。名護新基地建設阻止の沖縄闘争、三里塚闘争のさらなる発展をかちとろう。北富士闘争を始め十一月日米共同統合演習粉砕闘争に断固決起しよう。中曽根・森・石原による「教育改革」攻撃粉砕へ、教育労働者と全人民による闘いの発展をつくりだそう。少年法改悪に反対せよ。十・二九狭山中央闘争に結集し闘おう。司法反動との闘いを強めよう。
 これら一切の闘いの成否を決するものは、機関紙拡大と党建設の闘いの前進だ。十−十一月をその最大の決戦として闘い、それをテコとして十一・五労働者集会の大成功のために全力をあげることを訴える。

 

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