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週刊『前進』(1967号1面1)
国労臨大の続開絶対阻止を
闘争団切り捨てる本部執行部は総退陣せよ
8・6−8・9反戦反核行動を闘い、石原の9・3治安出動演習阻止へ
革共同集会の大成功かちとれ
沖縄サミット粉砕の決戦は、七・二〇嘉手納基地包囲と七・二一名護市サミット会場へ進撃する反戦共同行動委員会の戦闘的大デモを頂点に、歴史的爆発をかちとっている。闘う沖縄人民と全国から結集した労働者・学生は、日帝権力の総力を挙げた戒厳令的弾圧体制を実力で突き破って総決起し、沖縄現地を連日、「戦争会議粉砕! 米軍基地撤去!」の怒りのるつぼにたたき込んでいる。米帝・クリントンと日帝・森政権は大打撃を受けて危機を一層深めることは確実だ。この勝利の地平の上に、二〇〇〇年決戦の後半戦へ、決意も新たに進撃しよう。何よりもまず、七・一臨時大会での国労闘争団と組合員の「四党合意」粉砕の歴史的決起を「暴徒」呼ばわりする国労本部を断じて許さず、続開大会の強行阻止、執行部総退陣を求める闘いに全力で立つことだ。さらに、八・六広島−八・九長崎反戦反核闘争に決起しよう。東西革共同政治集会に総結集し、今秋決戦勝利の路線を打ち立てよう。
第1章 沖縄サミット粉砕と基地包囲する大闘争
七月十五日の七千人の県民大会、二十日の嘉手納基地包囲の二万七千百人の決起に始まる沖縄現地での闘いの爆発と、全国から結集した人民との合流のもとに十九日から五日間にわたって闘い抜かれているサミット粉砕・基地包囲の大闘争は、日本プロレタリアート人民の闘いを新たな段階に押し上げるものとなっている。
この闘いは、サミットの戦争会議としての正体を世界人民の前に暴き、米軍基地全面撤去を求める沖縄人民の正義の闘いが、在韓米軍の撤退を求める朝鮮人民の闘いと並んで、帝国主義のアジア支配を覆す決定的な位置をもつ闘いであることを突き出した。
サミットが打ち出している「紛争予防」「世界の安定」というスローガンこそは、まさに朝鮮半島で、ユーゴスラビアで、中東で、さらに世界のいたるところで、帝国主義が相互に争闘戦を激化させながら、いよいよ世界再分割のための新たな侵略戦争に突き進もうとしていることを示した。それは同時に、NMD(米本土ミサイル防衛)構想をめぐる帝国主義諸国およびロシアの対立と抗争が示しているように、新たな世界戦争への道であり、核戦争への道だ。
沖縄サミットを前にして行われたキャンプデービッドでの米帝による「中東和平」交渉も、米帝のパレスチナ解放闘争圧殺の政策が大きな暗礁に乗り上げていることを示している。今や朝鮮でも中東でも、米帝を軸とした戦後の帝国主義世界支配が崩壊する大激動の情勢を迎えたのである。
これに対する米帝の激しい危機感と焦り、帝国主義間争闘戦の全面爆発と戦争への攻撃の中で、自らの根底からの解放を求める国際プロレタリアート人民の歴史的決起への突破口が、ここ沖縄の地から力強く切り開かれようとしているのだ。それは、米帝とともに何よりも日帝を直撃している。森政権の危機は、さらに決定的に深まった。
「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」「闘うアジア人民と連帯し、日帝のアジア侵略を内乱に転化せよ」という、〈二つの連帯戦略と一つの打倒戦略〉を今こそ断固として貫いて闘う時だ。
沖縄闘争、ガイドライン闘争、朝鮮侵略戦争阻止の闘いのさらなる発展をかちとり、有事立法・改憲阻止へ進撃しよう。森・自公保政権による戦争と大資本救済のための労働者人民への極限的な犠牲転嫁と生活破壊の攻撃を許さず、国鉄決戦を軸に階級的労働運動の再生をつくりだして闘おう。九・三治安出動演習阻止へファシスト石原との対決を圧倒的に強めよう。
第2章 7・1上回る大反撃で「四党合意」を葬れ
沖縄サミット決戦の大爆発と勝利をひきついで直ちに突き進まなければならないのは、国労をめぐる再度の決戦である。
七・一国労臨時全国大会での「四党合意」採決強行が闘争団を先頭とした組合員の怒りの爆発によって阻止された。このことは、国労本部による闘争団切り捨ては国労の死であり断じて許さないという全組合員の強烈な意思が、まさに大会の場において真っ向からたたきつけられたことを示すものである。
国労の破壊者は本部執行部
だが国労本部は、あろうことか、逆に闘争団を「大会破壊者」「暴徒」呼ばわりし、続開大会を開いて何がなんでも「四党合意」受諾を強行しようと、あがきにあがき回っている。
七月三日の国労中執見解を始めとした、チャレンジ一派と革同上村一派による闘争団への卑劣な誹謗(ひぼう)中傷とデマ宣伝を断じて許すな! 彼らは自らが牛耳る国労の各エリア本部、地方本部などの機関を私物化し、その名をかたって、「支援を装った妨害勢力と一部闘争団組合員による大会破壊の暴力行為」などと、事実をまったく歪曲した悪質なデマ宣伝を流し、闘争団への敵意をむきだしにしている。さらには闘争団の物資販売を地本などから締め出す動きさえ開始し、「誰のおかげで食っているのか」という許しがたい反革命的恫喝に出てきている。
その一方で、政府・与党に対しては、「四党合意」の採決強行が粉砕されたことを「衷心よりお詫(わ)びいたします」(七・三中執見解)と、平身低頭しているのだ。闘いの継続を必死で訴える闘争団とその家族、心配して大会の現場にかけつけた多くの国労組合員に悪罵(あくば)を投げつけておいて、千四十七人の不当解雇を強行した張本人である日帝政府と自民党に、なぜ謝罪しなければならないのか。この一点をとっても、国労本部が今日、いったい誰の立場に立って行動しているのかは明らかである。
そこには、解雇された仲間を思いやる労働者としての感性のひとかけらも存在しない。闘争団とその家族の闘いを裏切り、一日も早く切り捨てることを願い、十三年間の不屈の闘いに対してひたすら憎悪といらだちをつのらせてきたその本音が、今や隠しようもなく吐き出されたのだ。
八月上旬にも強行が画策されている国労臨大続開大会を絶対に許してはならない。続開大会を開くこと自体が、国労の団結を破壊し、大会の場を闘争団への反革命襲撃の場に転化して国労を分裂させ解体するものだ。七・一を上回るすさまじい総決起でこの恥知らずな策動を粉砕し、「四党合意」の息の根を最終的に止めて、現執行部の総退陣と闘う新執行体制の確立へ、今こそ断固として前進しなくてはならない。
闘争団の決起こそが正義だ
まず第一にはっきりさせなくてはならないことは、七・一臨大の強行こそ最大の暴力であり、国労本部こそ国労の団結を破壊し国労に分裂をもちこんだ張本人であるということだ。
七・一臨大で噴出したものは、「四党合意」の核心である「JRに法的責任なし」は天地が裂けても認められない、これを認めたら国労が国労でなくなるという、全組合員の必死の思いと決意である。「三度目の首切り」をこともあろうに国労本部から強いられようとしたことへの、闘争団と家族の全人生をかけた必死の告発と弾劾の訴えである。不当労働行為をしたい放題やって首を切った者がその責任を完全に逃れ、解雇された者は汚名をそそぐこともできないまま十三年間の命をかけた訴えを踏みにじられる。その「四党合意」を飲めということ自体がとんでもない暴力なのだ。
こんなことを許したら、JR本体の労働者も、職場に吹き荒れる差別・選別と合理化の嵐(あらし)に対して今後一切闘えなくなる。国労三十六闘争団のうち二十一闘争団が臨大の中止を真っ向から要求し、全国の支部・分会始め一般組合員から反対意見書が殺到したのは当然である。
にもかかわらず、本部機関を握ったチャレンジと革同上村一派はこれらの声を鉄面皮にも無視し、何よりも不当解雇された当事者である闘争団の大多数が絶対反対を表明していることを百も承知の上で、政府・権力の指示のもとに臨大の強行に突き進んだのだ。
しかも国労本部は、大会当日の闘争団と家族の血を吐くような訴えにまともに向きあうことすら拒否し、会場前に集まった組合員になんと機動隊を差し向けて大弾圧を画策するということまでやったのだ(この時不当逮捕された一人の組合員は不屈の闘いを貫き、仲間の力によって奪還された)。国家権力・機動隊が組合員を強制排除しようとする中で開かれる大会! こんな「労働組合の大会」がどこにあるのか。国労の歴史にはこんなことは断じてなかった!
まさに七・一臨大とは、本質的にも現実的にも政府・権力に最初から完全に強制され支配された大会としてあったのだ。
これに対して、ずたずたに引き裂かれようとしていた国労の団結と旗をぎりぎりのところで守ったものこそ、闘争団を先頭とした決起であった。「演壇占拠」こそ国労を自己崩壊と解体のふちから救いだし、その闘う労働組合としての誇りと原理原則とを最後の一線で守り抜いた、圧倒的に正義の闘いだ。このことを何をおいても徹底的に明確にしなければならない。
本部の路線は破産している
第二に、国労本部の裏切り路線はすでに完全に破産してしまっているということである。何よりも七・一の十三時間にわたる死闘が、「四党合意」の反革命的根幹をすでに基本的に粉砕している。
そのことは、日帝・運輸省自身が「形式的に組合が四党合意を認めても、過半数の闘争団が闘いを続けるようなら本当に解決したといえるのか。四党合意は何だったのかという話になりかねない」(『エコノミスト』七月十八日号)と言っていることからも明らかだ。さらに、七月五日のJR連合の定期大会で会長の葛野が、国労臨大で「四党合意」承認を強行できなかったことは「協力を得た団体、個人に大きな失望を与えた」と発言し、国労本部の策動が実際にはJR連合との合作であったことを自認し、その打撃感を吐露していることからも明白だ。
日帝政府・運輸省、JR資本、JR連合などが「四党合意」にかけた狙いは、この機に国労闘争団と国労を解体し、千四十七人の存在と闘いを全面圧殺して、総評解散後の戦闘的労働運動の最大の結集軸となっていた国鉄労働運動の最後的解体にのりだすことにあったのだ。それなしにJRの完全民営化はありえず、また今日の激化する階級対立の中で深まる日帝の政治危機をのりきれないという判断があったのである。しかも、五・二八反動判決を否定したILO(国際労働機関)の最終勧告が迫る中で、敵の側には一刻の猶予もなかった。
だが、与党三党が社民党を抱き込んで策動した「四党合意」は、闘争団の不退転の決起と国労組合員の大決起、都労連など国鉄労働者と連帯して闘う労働者階級の新たな決起を呼び起こすことで、その核心において大破産してしまった。もはや政府・与党には「政治の責任で解決」のペテンをこれ以上装う義理はさらさらなくなった。
にもかかわらず国労本部があくまで続開大会にこだわる理由はただひとつだ。日帝権力・JR資本に身も心も売り渡した者として、自らの手で国労の団結を最後的に解体し、それを手みやげにJR連合への合流を図ろうということだ。この卑劣きわまりない裏切りと転向の策動を真っ向から暴き、断罪して総決起しなければならない。
第三に、この激突はもはや単に国労内の問題にとどまるものではないということだ。全産業に吹きすさぶ大量首切り・リストラ攻撃に対して、解雇された仲間を守り抜いて断固闘うのか、切り捨てて敵に降伏するのかという、労働運動全体の未来を決する大問題が、ひとえにこの国鉄決戦の成否にかかっている。
七・一臨大に対して、国労内からだけでなく、東京清掃労組や都労連など全国の闘う労組、国労OB、学者・文化人の中からも、国労本部を批判し闘争団を激励する声が次々と上がっているのは、まさにこの一点にかかわっている。
今日の一大資本攻勢のまっただ中で、労働組合が解雇撤回のために団結して闘うことを放棄してしまったら、後に何が残るのか。労働者は、文字どおり資本の奴隷としてあらゆる搾取と収奪の犠牲にされ、最後は戦争に駆り出される以外ない。国労本部の裏切りを断罪して国労の階級的再生を闘いとることは、この道を絶対阻止する日本労働運動の新たな砦(とりで)を確固として打ち立てることにつながるのだ。
それは同時に、危機に立つJR総連=カクマルのファシスト労働運動を決定的に打倒して、JR本体労働者の中に新たな階級的決起を大量につくりだしていくチャンスでもあるのだ。
臨大の続開を断じて許すな! 国労本部を闘争団と全国労組合員、支援の怒りの声で包囲し、続開大会を阻止する闘いに立とう。すでに正義の闘争団を先頭に、国労内外で大反撃が始まっている。七・一を上回る決起で「四党合意」を葬り去り、宮坂・チャレンジと革同上村一派を打倒し追放して、真に闘う新たな執行部を打ち立てよう。今一度の決戦に絶対に勝利しよう。
第3章 ファシスト石原知事を労働者の力で倒せ
この国鉄決戦と並行して、衆院選決戦での奮闘と沖縄サミット決戦の爆発をひきつぎ、森・自公保政権打倒、ファシスト石原打倒への闘いを、さらに断固として推し進めなければならない。
とりわけ九月三日に予定されている自衛隊三軍を大動員した首都制圧の治安出動演習は、日帝が新ガイドラインの発動として強行しようとしている侵略戦争シナリオの一環として、自衛隊の大規模な治安出動を実施に移すものである。首都に事実上の戒厳体制を敷き、ファシスト石原知事が四・九に行った「三国人」という朝鮮人・中国人、アジア人民に対する極悪の排外主義的デマとテロルの扇動を一層大々的に繰り広げ、自治体・民間を含めたあらゆるものを武装した軍隊の統制下に置いて動員し、全人民を制圧しようとする大攻撃である。
石原は、この演習をとおして「自衛隊を国軍として国家の中心に据える」とも言い放っている。演習自身が石原と自衛隊三軍による一種のクーデターだ。有事立法・改憲に直結する大攻撃として、絶対に粉砕しなければならない。
都労連の闘う労働者はすでに、組合決議をもって続々と九・三演習反対の闘いに立ち上がり始めている。ファシストを打倒できる最大の力は、労働者階級の決起である。首都の労働者階級人民の総力で治安出動演習を粉砕し、石原打倒の闘いに立ち上がろう。戦争挑発と首切りと福祉切り捨ての石原が、これ以上、首都の権力の座に居座り続けることを絶対に許すな!
さらに、闘う朝鮮人民、沖縄人民と連帯し、沖縄闘争、ガイドライン粉砕闘争のさらなる発展をかちとろう。八・六広島―八・九長崎反戦反核闘争を、サミット決戦に続くその新たな闘いの第一波として、昨年をも上回る大結集を実現して闘おう。とりわけ闘う教育労働者はその最先頭に立とう。また、今年の八・一五を、有事立法・改憲攻撃粉砕と帝国主義戦争を二度と繰り返させないための全労働者人民の誓いの日として闘おう。
これらすべての闘いの勝利を切り開くかぎこそ、革共同の革命党としての飛躍的前進である。深まる日帝の体制的危機と革命的情勢の急速な接近の中で、スターリン主義の裏切りを打倒しのりこえて、資本主義・帝国主義の危機をプロレタリア革命の勝利に転化することのできる真の革命党の登場が、今こそ決定的に求められているのだ。衆院選決戦で挑戦した地平をさらに発展させて闘おう。
全党の同志、そして闘う労働者人民は、東西革共同政治集会に総結集し、二〇〇〇年決戦前半戦の切り開いた偉大な地平を総括し、二十一世紀へ向けた闘いの課題と路線をともに確認して、夏から秋の後半決戦に勇躍、打って出ようではないか。
さらに、夏期一時金カンパ闘争を最後まで貫徹すること、機関紙拡大闘争の一層の前進を闘いとることを熱烈に訴える。
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