COMMUNE
2006/3/01(No.359 p48)
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4月号 (2006年4月1日発行)No.359号 定価 315円(本体価格300円+税) |
〈特集〉 中国スターリン主義の体制危機
□経済成長下の貧富の格差拡大、農村切り捨て ●翻訳資料 06年米帝ブッシュの一般教書演説 ●国際労働運動 南朝鮮・韓国/非正規悪法とゼネスト対決へ −−室田順子
三里塚ドキュメント(1月) 政治・軍事月報(1月) 労働月報(1月) 闘争日誌(11-12月) | |
不起立闘争の拡大小泉政権の危機が深まっている。耐震偽造事件、ライブドア事件、防衛施設庁の官製談合、米国産牛肉輸入停止問題などが次々明らかになっている。小泉=奥田の民営化・規制緩和の正体が露呈している。小泉のファシスト的政治の化けの皮がはがされ、小泉体制がガラスの城であることがさらけ出された。皇室典範改定問題は、天皇制を新憲法の中に強力に位置づけようとする改憲と一体の攻撃であるが、根底には天皇制存続の危機が横たわっている。米軍再編攻撃に対しては、沖縄の全県的な怒りの広がりを始め、岩国、座間、相模原、横須賀など、全国で基地強化に反対する闘いが巻き起こっている。今春の闘いで小泉打倒へ、イラク撤兵要求、改憲阻止、教育基本法改悪阻止、共謀罪法案粉砕などの闘いを爆発させよう。 この小泉政権の危機を、小泉打倒に向かって本当に切り開くことができるのは教育労働者、自治体労働者、全逓労働者、国鉄労働者の4大産別決戦を軸とする労働者階級の総決起の力である。小泉=奥田の戦争と民営化(労組破壊)の攻撃に屈服した連合、全労連指導部を打倒し、のりこえる闘いが求められている。連合の1・19中執見解は、昨年いったん見送られた7・14改憲見解を巻き返そうとする策動である。そこでは、国民投票法案に賛成し、同時に公務員制度改悪の大攻撃に対して、政労協議の再開を確認し、通常国会に提出される行政改革推進法や市場化テスト法案など、公務員労働者に対する重大なリストラと労組破壊攻撃に全面屈服する方針を確認している。今春の闘いでこれを打ち破らなければならない。 今年は、1、2月においてきわめて重要な勝利的闘いが打ちぬかれている。2月5日の「処分撤回!解雇撤回!『日の丸・君が代』強制を許さない2・5総決起集会」(都教委包囲・首都圏ネットワーク呼びかけ)には700人が参加し、教育労働者が次々に不起立闘争に決起する宣言を発し、闘う陣形を打ち立てた。さらに、国鉄闘争では、2月16日に1047名闘争団、争議団、原告団が初めて大同団結した総決起集会が開かれ、「解雇撤回・JR復帰」を目指す巨大な一歩が印された。集会主催者の5者は、「被解雇者1047名連絡会」を結成し、国鉄闘争勝利へ踏み出した。この中で動労千葉が大同団結の立場を堅持して集会成功に力を尽くしたこと、反合運転保安闘争として今春闘の先頭に立っていることは重要だ。 こうした中で、春闘と結びついて、3月卒業式闘争を迎える。「日の丸・君が代」強制拒否の闘いがいよいよ決定的な意味をもってきている。都教委の03年10・23通達に対する闘いは、一昨年、昨年に続いて、さらに巨大な激突になる。不起立決起は、戦争協力拒否の決起であり、改憲と教育基本法改悪に対する闘いを切り開くものだ。逆に帝国主義権力の側から言えば、卒業式・入学式という儀式を制圧できず、教員と生徒を一糸乱れず整然と従わせられないようでは、戦争への挙国一致体制をつくることはできない。教育労働運動、公務員労働運動を圧殺し、「教師=聖職」「公務員=国家の先兵」としてねじ伏せることが、現下の帝国主義権力の不可欠の要求になっているのだ。教育労働者の不起立闘争を拡大すること、すべての労働者がその援軍となって闘うことの中に、日本の労働者階級の進むべき道がある。(た) |
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ブッシュの一般教書演説06年1月31日 土岐一史訳 【解説】 《長期の対テロ戦争》 今年の一般教書演説の最大の特徴は、アメリカの「歴史的な長期目標」として「圧政をなくす」こと、「テロとの戦い」を掲げ、長期戦争を宣言していることだ。そして、そのターゲットとして、シリア、ビルマ、ジンバブエ、北朝鮮、イランを名指ししてあげていることだ。内外にわたる「対テロ戦争」がこの演説の過半を占めている。 《金持ち減税と生活破壊》 また、この演説は、金持ち減税をさらに推進し、医療・社会保障をカットすることを宣言している。これも「競争力」の名のもとに労働者階級人民に強制しようというのである。 【〔 〕内は訳者による挿入】 ……………………………………… 大統領一般教書演説 皆さん。下院議長、チェイニー副大統領、国会議員の皆さん、最高裁判所の皆さん、外交団の皆さん、来賓の皆さん、市民の皆さん。本日わが国は、アメリカ建国の理想へ立ち戻らせ、崇高な夢を抱き続けた、愛される、優雅で、勇敢な女性を失いました。今晩われわれは、ずっと以前に亡くなった夫とうれしい再会を果たす期待に安堵し、コレッタ・スコット・キング〔マーチン・ルーサー・キングの妻。彼より早くからベトナム反戦を提唱していた〕のすばらしい生涯に感謝します。
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