COMMUNE
2004/07/01(No340 p48)
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7月号 (2004年7月1日発行)No340号 定価 315円(本体価格300円+税) |
〈特集〉 民族抹殺と闘うパレスチナ
口軍事侵攻・自治区破壊・暗殺・家屋破壊に反撃 ●翻訳資料1 米食品スーパーのストライキ 国際労働運動 南朝鮮・韓国/全力でイラク派兵撤回−−室田順子 名護新基地建設着工阻止 三里塚ドキュメント(4月) 政治・軍事月報(4月) 労働月報(4月) 闘争日誌(3月) | |
不正義の占領支配米英占領軍によるアブグレイブ収容所などでのイラク人に対する拷問・虐待の発覚は、まさにこの侵略戦争と占領支配の不正義性、反人民性を全面的に証明するものである。それは、帝国主義軍隊によって組織的に実行された国家的犯罪である。イラク人民の頭上に雨あられと爆弾を撃ち込んでの大量虐殺と一体となった民族抹殺の攻撃である。ナチスのユダヤ人虐殺、日帝の中国での三光作戦や731部隊の虐殺、そして今日ではイスラエルによるパレスチナ人虐殺・抑圧に比すべき民族抹殺攻撃である。「フセインからの解放」とか「自由と民主主義をイラクにもたらす」とか、勝手なことを言ってきたことの内実、実態がこれなのだ。そして、この非人間性の極限を現実のものにするのが帝国主義の戦争というものなのだ。 このような侵略戦争の実態が明確になる中で、自衛隊のイラクへの駐留、第2次の派兵の不正義性も一段と明らかになっている。サマワでついに、迫撃弾戦闘によってオランダ軍兵士に死者が出、銃撃戦が展開されるに至った。イラク人民の民族解放戦争と帝国主義の占領とは、サマワにおいても激しく衝突を開始したのだ。もはや「非戦闘地域」などとごまかすことはできないところにきているのだ。日帝は危機にのたうち回りながらも、帝国主義であるかぎり、日本の国益にとってこれしかないものとして、自衛隊出兵政策を継続する以外にない。イラクで拘束された5人を「反日分子」とののしる自民党議員が象徴しているように、まさに「イラク軍事占領反対・自衛隊即時撤退」は、日帝と激突し、小泉打倒に直結する闘いである。 有事7法案・3協定条約承認案は、昨年の有事3法の成立に続き、有事法制として完成させるものである。これらの法案・協定条約は、米帝のイラク侵略戦争やアフガニスタン侵略戦争を米帝と共同・競合して継続・激化・拡大すると同時に、北朝鮮、ひいては中国に対する侵略戦争を準備し、発動する、その体制づくりのための攻撃である。特に今回のACSA改定は、「武力攻撃事態」とその「予測事態」に、日米間で物品・役務と弾薬を相互提供できるようにし、北朝鮮侵略戦争において日米が共同作戦を行い、米軍が日本全土を出撃基地として自由に使うことを可能にするものだ。20労組が提唱した「有事法制を完成させない、発動させない、協力しない」の3ない運動の真価が問われる国会終盤の決戦に勝利しよう。 有事立法をめぐる攻撃と同時に、「内への階級戦争」として年金改悪の攻撃がさし迫っている。6閣僚の年金未納が発覚したのに続いて、民主党・菅、公明党・神崎、そしてついに小泉までと、ぞろぞろと未納が発覚した。こうして国会議員の多数が年金未納という状態で、それを隠して与党と民主党の談合で衆院を通過させられるという許せない事態が進行している。人民に負担増と給付減を強いる年金改悪法案をこんなでたらめな国会で成立させようというのだ。いわば老後の心配のないものが、圧倒的多数の労働者人民の生活と未来を破壊しようとしているのだ。年金改悪は、帝国主義がもはや労働者人民を食わせていくことができず、老後の生活を保障することもできなくなったことの現れである。体制的破産にあえいでいるのである。帝国主義を打倒し労働者の権力を打ち建てることが唯一の解決の道なのである。(た) |
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翻訳資料-1 米食品スーパーのストライキ村上和幸訳 【解説】 翻訳資料の@は、昨年秋から今年冬にかけ南カリフォルニアの7万人の労働者が闘った史上最大のスーパーマーケット長期ストおよびロックアウトとの闘いと、新たな労働協約についての『レーバーノーツ』誌のスタッフによる記事、Aは、今年の夏から秋にかけて労働協約の改定期を迎える北カリフォルニアの食品スーパーの労働者の闘いの課題についての労組の現場活動家の投稿だ。 ……………………………………… @食品スーパー労働協約の二層化に怒りと疑問北カリフォルニアの諸支部は抵抗を誓う『レーバーノーツ』04年4月号レヌカ・ウタパ(同誌スタッフ) 2月29日、南カリフォルニアの食品スーパーチェーン、フォンズ/パビリオン(セイフウェイが所有)、アルバートソンズ、ラルフズのスト中の労働者とロックアウトされていた労働者は、闘争を終了させた。 成功? 妥結直後に辞任したUFCWのダグラス・ドリティー前委員長は、このストを「歴史上、もっとも成功したスト」だと言った。これには、組合員から疑問の声があがっている。 健康保険の二層化 おそらく、もっとも重要なことは、この協約が賃金・諸手当の体系に二層システムを導入したことであろう。 組合の影響 ドナトは、自分の店舗での組織化を決意した労働者がいると語ってくれた。ストや組合について語る集会を開催しているという。組合の集会に初めて参加する労働者もいる。「この攻撃は、それを経験した労働者を、良い組合員にした。彼らは、会社の従業員だという考え方を捨てて、労働運動の一員なのだと思うようになった」 A北カルフォルニアのスーパー労組の課題『レーバーノーツ』04年5月号 ビンセント・バーバーグサンフランシスコ湾岸地域の食品スーパー労組支部は、南カルフォルニアで行われた譲歩を避けるためには、ハードルを越えねばならない 南カリフォルニアのストライキの余韻がまだ残っている中で、UFCWの北カリフォルニアの8つの支部の店員たちは、来る9月11日の労働協約の期限切れの日を最後の審判の日として迎えようとしている。 闘いの準備 湾岸地域の諸支部は、アメリカ全土の小売業を襲ったコンセッション(労働者側からの資本への「譲歩」という名の大後退、屈服)の波に従う必要はないと思っている。湾岸連合(BAC――8つの支部の連合)は、この数年間、今われわれが直面している厳しい交渉環境のために、前倒しで計画を立てるために大きな役割をはたしてきた。 弱体化した交渉力 ラボールは、90年代にBACを押しのけて、北カリフォルニアのUFCWのスポークスマン、団体交渉のトップとなることができた。彼は、湾岸地域のすべての諸支部の集団的な意見を求めるという通常の手続なしに、労働協約について交渉することができた。 もう交渉ずみ? 今日の現状では、予測不可能だ。BACの一部のリーダーは、ラボールは経営側とすでに交渉しており、また湾岸の諸支部を出し抜くのではないかと考えている。
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翻訳資料-2 アメリカ反軍紙『SNAFU』から村上和幸訳 【解説】 アメリカの反軍新聞『SNAFU』(軍人、家族、退役軍人のためのニュースレター)第2号(04年1、2月号)から、米軍兵士・家族への呼びかけ文(@)と、米軍兵士の同新聞への手紙(AB)を紹介する。 ……………………………………… @死傷者の増加につれ、無許可離隊が増加 ブッシュは、州兵部隊から無許可離隊(AWOL)した経歴を持つ。多くの兵士が彼の例にならおうとしている。 A「武器を投げ捨て、拒否する」予備役兵ディードラ・コッブ 21歳の陸軍予備役兵、ディードラ・コッブは、イラク攻撃のために現役として召集された。彼女は、参加しないことを決め、良心的兵役拒否者としての召集免除を申請した。最初の申請は却下されたが、彼女は異議を申し立てた。大勢の人が彼女を支援している。彼女は、次のように書いている。 Bわれわれは理由なきに死に直面しているティム・プレドモア(第101空挺部隊の現役兵、モスル近郊に駐留) 私が、今まで6か月間参加してきた「イラクの自由作戦」は、巨大な近代的なウソだ。 C戦争抵抗者、カミロ・メヒアを釈放せよ「私はイラクに行き、暴力の道具になった。そして今、平和の道具になろうと決心した」 カミロ・メヒア二等軍曹は、イラクでの戦争に戻らないことを決めたことをこのように説明した。メヒア二等軍曹は、5か月間イラクで勤務した。10月、彼は14日間の休暇の後で勤務に戻ることを拒否した。そして3月16日火曜日、北マイアミ州兵訓練センターにあるフロリダ州兵部隊に出頭し、「私は明確な信念があるから、刑務所に入る覚悟ができている。私は胸の内に良心を持っており、その良心に従っている」と述べた。彼の父母も、出頭に同行した。 ▽フォート・スチュアート基地のウェブスター将軍に電話し、彼の釈放を訴えよう。カミロ・メヒア二等軍曹を良心的兵役拒否者として除隊させ、裁判にかけないように要求しよう。 |