団結街道
週刊『三里塚』02頁(1173号01面05)(2025/12/08)
団結街道
久方ぶりに洗車機を使った際アンテナをたたむのを忘れ、かぶせてあった黒いカバーが取れてしまった。慣れないことをしたばっかりに、失敗をすることを意味することわざがあったはずと思いめぐらせていたのだがなかなか出てこない▼「慣れないことはするもんじゃない」などという保守的な教訓(ことわざは慣用句とは異なり教訓を含む)は革命を志す者にとっては不要であり、無意識的に頭の中から除かれているのかも知れない。そう自らを慰めつつも少しばかり調べてみた。するとある種の反革命性が刻印されたことわざがあるわあるわ▼「さわらぬ神にたたりなし」「キジも鳴かずば撃たれまい」「当たらぬ蜂には刺されない」「藪をつついて蛇を出す」「君子危うきに近寄らず」「たまに出る子は風に会う」「寝た子を起こすな」「生兵法は大けがのもと」「慣れぬコメ商いより慣れた糠商い」……▼逆も探してみた。「当たって砕けろ」「一か八か」「清水の舞台から飛び下りる」「虎穴に入らずんば虎子を得ず」「乗りかかった船」……。なぜか悲壮感が漂うものが多い。「情けは人のためならず」などは逆の意味でしばしば使われている▼いずれにせよ革命は一朝一夕にならず「瓢箪(ひょうたん)から駒」「棚からぼた餅」というわけにはいかない。「千里の道も一歩から」「義を見てせざるは勇なきなり」「千万人といえども吾往かん」。たまには洗車に励みたい。