物流基地拡大を許さない 空港拡張への住民の怒りと合流 第146回周辺地域一斉行動

週刊『三里塚』02頁(1168号02面02)(2025/09/22)


物流基地拡大を許さない
 空港拡張への住民の怒りと合流
 第146回周辺地域一斉行動

(写真 一斉行動朝の意思一致【21日】)

 三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は9月21日、146回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
 午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に事務局の市東孝雄さん、萩原富夫さん、伊藤信晴さん、太郎良陽一さん、支援連の仲間が集まり、伊藤さんの司会で朝の打ち合わせを行った。
 この日用意された反対同盟ニュース第141号は、成田市赤坂公園で開かれる10・12全国集会への参加を呼びかける内容だ。現在の民有地の用地取得率は代執行直前の89%よりも低い78%に過ぎず、本格着工はまったくの見切り発車である実態を暴露・弾劾し、「農地死守・実力闘争」で「第2の開港」を阻もうと呼びかけている。
 3面のコラムでは、新潟空港での自衛隊機の滑走路逸脱事故、オーストラリア空軍の軍事使用を弾劾し、空港を侵略の出撃基地にさせてはならないと訴える。
 地域住民の声は、「食と地域を支えているのは大企業ではなく家族経営の農家だ」と断じる成田市の農家から。韓国でのバードストライクによる航空機大事故を受けて成田空港会社(NAA)が田んぼの周辺の調査に訪れた。しかし、地道に調査するのではなく報告書さえ出せばいいという無責任極まるNAAへの怒りを表している。
 打ち合わせを終えた仲間は、同盟ニュースを手にそれぞれの担当地域へと飛び出した。この日は、お彼岸のまっただ中でさわやかな秋晴れ。
 第3滑走路予定地に隣接する多古町では「空港との一体的運用」(実質上の敷地拡大だ!)と称して、オーストラリアの大手物流デベロッパー・グッドマングループが千葉県と国の全面的なバックアップのもとで空港周辺の農地・土地を買い漁り、「国際物流拠点」とする計画が強引に進められている。「この地域で畑作農業が成り立たないとしたら日本のどこでも成り立たない」と農林省(当時)が言ったほどの肥沃な農地がつぶされ、巨大物流倉庫にされようとしていることに深い危機感を抱いている農家は少なくない。
 グッドマンが物流基地にしようとしている地域では、名産品の大和芋を生産している農家が多く、近くの農家同士で助け合いながら集団的な経営をしている。その中のある農家は苦しい胸の内を語った。
 「この2~3年での移転を迫られ、しかも、『代替地はそれぞれの農家で探せ』と言われている。大和芋の生産・出荷に必要な設備費は多額になるため個人単位では生産を続けることは不可能だ。転作する他ないが、おそらく多くの農家は農業をやめざるを得ないだろう」
 同盟ニュースを毎号読んでいるという住民は、「辺田の田んぼの風景がドンドン変えられてしまい驚いている。軍事費ばかり増やして許せない」と怒りを語った。
 また別の農家は、「化学肥料などを使って安く手間を省くことを追求する農業でいいのか。現状では先の見通しが立たないから、小規模農家はやめていく一方だ」
 さらに別の住民は、「田んぼを人に頼んで米を作ってもらっていたのだが、もうやれないと言われた。作ってくれる人を探している。米がないと生きていけないので買うしかない」。
 農業の担い手にすべての矛盾を押し付けてきた自民党農政への怒りを住民と共有した。
 次回の一斉行動日は10月26日。
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