B誘導路閉鎖し改修工事 現実化する「成田廃港」
B誘導路閉鎖し改修工事
現実化する「成田廃港」

成田空港会社(NAA)は、12月2日からB滑走路の南側からの着陸、北側からの離陸の運用を停止した。B滑走路に付帯する誘導路を閉鎖して行う改修工事のためだ。B滑走路の誘導路は、南台の市東さんの畑からへの字に曲がっているが、それより北側の直線部分を改修する計画だ。工事概要は、コンクリート舗装・航空灯火を撤去して、新しい舗装・航空灯火を設置するもので、期間を21年12月〜22年10月(予定)、工事期間は終日閉鎖とする。そのため、B滑走路の運用方式を終日変更する。
空港会社の広報によると、「B誘導路は設置からおよそ30年が過ぎ、老朽化が進んでおり、当該誘導路の大規模な改修工事を実施する予定です。本格的な需要回復に備え、誘導路を終日閉鎖して昼間施工、工期短縮を図り、早期に工事を完了させ、航空需要にしっかりと対応できるようにしたい」とのことだ。
需要回復は絶望
昨年のB滑走路の長期閉鎖に次ぐ事態だ。そもそもコロナ感染爆発をきっかけに航空便は減少し、成田空港ではB滑走路自体が必要なくなっている。その間に誘導路の改修工事を行ってしまうという虫のいい話のようだが、「本格的な需要回復」そのものが希望的観測にほかならない。成田空港の廃港が現実のものになろうとしている。
NAAが11月17日発表した「22年3月期中間連結決算」によると、21年3月〜9月の営業収益は19年度の約3分の1、純損益は230億円の赤字。22年3月通期予測では670億円の赤字である。通期予測は、営業損益・経常損益・純損益ともに昨年度に続き、2期連続の損失となる。財務状況では純資産が7・0%減となり、負債は3・2%増の8019億円の巨額債務である。仮に航空需要が回復したとしても、NAA長期債務の平均利子が0・5%なのでコロナ前の5年間の純損益の年間平均が約350億円程度とすると25年間は、純益のすべてが借金返済に充てられるという事態だ。そして、来年も成田空港の国際線回復は絶望的になっている。
NAA田村明比古社長は、この中間決算について、「国際渡航の回復に期待しているが、緩和の最初の段階なので劇的に需要が伸びることはまだ期待はできない。世界的に見ると、感染拡大傾向の国もあり、入国制限の緩和は不確定要素が多い」と述べ打撃感を露呈している。
24年着工を狙う
危機感にかられたNAAは、苦し紛れの策動を行っている。NAAはマスコミに「成田滑走路工事、24年度以降に/空港の機能強化計画で」と、次のようにリークした。
「成田空港の機能強化計画を巡り、成田国際空港会社(NAA)が、計画の柱となるB滑走路の延伸や3本目の滑走路新設に関する造成、施設工事などを24年度以降に着手する方向で調整していることが28日、関係者への取材で分かった」(11月28日共同通信)
NAAは、「計画予定地では、既に現地調査や埋蔵文化財調査に着手。現時点で新型コロナウイルス感染拡大による工程の遅れは出ていない」と強弁。既成事実を積み上げて、後戻りさせない官僚的手法に望みをつないでいる。住民を追い出すための軒先工事を絶対に許してはならない。
危機に立つNAAを全人民の弾劾でさらに追いつめ、市東さんの農地死守・第3滑走路建設阻止の闘いに攻勢的に打って出よう。