首相官邸に怒りを 中国侵略戦争を内乱へ 国家総動員体制粉砕を 「継戦能力確保」へ戦時転換
週刊『前進』04頁(3450号02面04)(2026/06/08)
首相官邸に怒りを 中国侵略戦争を内乱へ
国家総動員体制粉砕を
「継戦能力確保」へ戦時転換
アメリカ帝国主義はイラン侵略戦争をさらに激化させ、中国侵略戦争に突進している。日本帝国主義は中国侵略戦争の最前面に立つことを唯一の延命策と定めている。そのための国家総動員体制構築の攻撃が、「継戦能力の確保」を振りかざして強行されている。
「危機管理投資」で労働力も戦時統制
高市は4月27日、安保3文書改定に向けて「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」の初会合を開いた。ここで決定される戦争計画に基づき、国家総動員体制を社会の細部にわたり組み上げるために設置されたのが、日本成長戦略会議だ。同会議は軍事や原子力などにかかわる17分野を「危機管理投資」の対象に決定した。そのうち「防衛産業」分野では、優先投資対象の第一に「小型無人航空機」(ドローン)が挙げられた。自民党が安保3文書改定に向けて5月25日にまとめた提言案も、「少なくとも年単位」の継戦能力の確保を求め、ドローン生産の拡大を押し出している。日本の民需用ドローンの9割は中国製だ。そのドローンの生産能力を「年単位」で戦争が継続できるレベルへ急拡大するには、国家が膨大な財政を支出して経済の軍事化を進める以外にない。経団連は武器の国内生産基盤確立を口実に、軍事産業への利益保証を求めている。人命を奪うだけで生産性の上昇をもたらさない兵器の生産が経済の根幹に据われば、財政赤字は際限なく膨張する。
これはインフレの構造化も意味する。戦争遂行の必要性から供給能力を超えた資材の調達が常に求められ、それがもたらすインフレは比例的に財政支出を膨らませ、インフレはさらに加速する。高市が言う「安全保障と経済の好循環」や「成長と分配の好循環」は、このサイクルの中に位置付けられている。これは戦時労働力統制とも一体だ。日本成長戦略会議には労働政策を重点的に議論する「労働市場改革分科会」が設けられ、①労働生産性の向上、②戦略17分野への労働力移動の円滑化、③女性や高齢者の労働参加の確保、が重点課題にされた。あらゆる労働力を軍需産業に強制的に動員し、極限まで酷使するということだ。逆に、労働力として役立たない者は徹底的に切り捨てられる。この激しい攻撃と対決することが、労働者階級の絶対不可欠の課題になったのだ。
「投資牽引型」への転換掲げ軍事生産
資本もこれまでのあり方を脱却し、戦時転換を遂げようと必死になっている。5月に経団連が出した提言「科学技術立国戦略」は、「『投資牽引(けんいん)型』にマインドセットを転換する」として、次のように言う。「バブル期に積みあがった『債務』『設備』『雇用』の『3つの過剰』の解消を優先し、防衛的な経営姿勢の下で企業が貯蓄超過主体となっていた状況を転換し、設備投資、研究開発投資、人的投資を積極的に行うことにより……力強い経済成長を実現する」これは1990年代後半以降今日まで、資本が取り続けてきた行動様式を全否定するに等しい。資本は30年以上も労働者に賃下げを強いて膨大な内部留保をため込みながら、それを国内投資には回さず海外証券投資などに充て、金融による収益で生き延びてきた。資本の強搾取は人口減少を招き、需要を縮小させ、労働生産性も低下させて、日帝の没落を促進した。だがそれは、資本が利益を上げ続ける条件でもあった。
このあり方を投資主導型に転換するテコが、軍事生産への突進だ。経団連提言は「経済界は、まずはリアリズムに立って冷静に現状を認識したうえで、防衛関連投資を科学技術立国の実現に向けた『戦略的手段』のひとつと位置づけるべきである」と叫んでいる。
全矛盾が日帝を戦争に駆り立てる
国家情報会議設置法や入管難民法改悪を押し通した高市政権は6月3日、ガソリン代や電気代への補助金の継続などを中身とする3兆1135億円の補正予算案を閣議決定した。また、来年4月からの消費税減税を構えている。これらの施策は必ず「手取りを増やす」というスローガンとともに押し出される。その狙いは「これまで通りの生活は国家なしに守れない」という論理で労働者人民を戦争に動員することだ。他方で高市は、軍事費を国内総生産(GDP)比で3・5~5%に拡大する大軍拡を強行しつつある。そこには明らかに無理がある。日本は世界経済の最大のリスク要因だ。長期金利は上昇し、円安は止まらない。だから高市は中国侵略戦争に突進する以外にない。帝国主義が最後にすがるのは、戦争に勝てば相手国から取り立てた賠償金で財政赤字は処理できるという強盗の論理だ。
この帝国主義を打倒する巨大な反戦闘争を巻き起こそう。6・14芝公園に大結集し、首相官邸に迫る実力デモを貫徹しよう。