首相官邸に怒りを 中国侵略戦争を内乱へ アジア安保会議 米帝、「国防費3.5%化」要求 小泉が中国非難の最先頭に
週刊『前進』04頁(3450号02面01)(2026/06/08)
首相官邸に怒りを 中国侵略戦争を内乱へ
アジア安保会議
米帝、「国防費3.5%化」要求
小泉が中国非難の最先頭に
5月29~31日にシンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)は、米中・中ロ首脳会談で示されたアメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争、米帝と中国スターリン主義の全面的激突の情勢をさらに加速させるものとなった。米国防長官ヘグセスは「中国は覇権を強要することなどできない」と宣言し、同盟国・同志国に防衛費の国内総生産(GDP)比3・5%以上を強く求めた。なかでも中国侵略戦争参戦に「唯一の活路」を見いだす日本帝国主義の防衛相・小泉進次郎は「(中国の日本に対する)『新型軍国主義』の批判は虚偽」と敵意をむき出しに、中国侵略戦争の最先兵として登場した。
「棍棒外交」で中国打倒へ
アジア安保会議は、世界40カ国以上から防衛・国防相ら約550人が集まり開かれた。米帝の中国侵略戦争が最大の焦点となる中、中国が国防相の派遣を見送る一方、へグセスは30日に演説を行い、米帝が圧倒的な軍事力で中国スターリン主義をたたきつぶすことを中国に突きつけた。ヘグセスは「中国の歴史的な軍備増強に警戒感が広がっている」と非難し、「中国を含むいかなる国も覇権を押し付け、アメリカと同盟国の安全や繁栄を脅かすことができない」と米帝の世界支配の再編・再確立の意図を明らかにした。
その目標の達成のために、「現実主義への回帰」と称して「外交的抗議の時代は終わった。何よりも行動だ」、「棍棒(こんぼう)は大きく、言葉は穏やかに」と述べた。これは26代米大統領のセオドア・ルーズベルトが掲げた、軍事力を背景に外交交渉で相手をねじ伏せる「棍棒外交」のことだ。一方でヘグセスは米中会談を「戦略的安定関係を築いた」と持ち上げたが、イラン侵略戦争にも行き詰まり〈今ただちに〉全面激突するわけにはいかないということであり、本質は米帝が文字通りの帝国主義外交を展開し、巨大化する中国スターリン主義を転覆するということだ。だからこそ、国家安全保障戦略(NSS)および国家防衛戦略(NDS)を基に、日本列島―九州・沖縄―台湾―フィリピンを結ぶ「第1列島線」上での「強力な拒否防衛体制を構築し維持する」と改めて明言した。
米帝の「棍棒外交」は、中国侵略戦争への動員を通した同盟国への争闘戦としても展開されている。ヘグセスは韓国や日本などアジア各国を一つ一つ挙げて防衛費拠出の評価を下し、「アメリカが単独で負うべき重荷ではない」「ただ乗りは許されない」「集団防衛のために責任を果たそうとしない同盟国に対しては対応を明確に変化させる」と恫喝を加えた。そして「3・5%の国防費負担」「それをはるかに上回る額」を要求し、「軍事力で裏付けられなければルールは紙切れ同然だ」「同盟の真価は旗の数ではなく編成の数で決まる。必要なのは会議ではなく戦闘力だ。艦船と潜水艦を増やせ」と露骨に迫ったのだ。まさに米帝こそが全世界を戦争に引きずり込んでいる。
侵略と虐殺を居直る日帝
この米帝に最も呼応し、中国侵略戦争の先陣を切っているのが日帝・小泉だ。小泉は31日の演説で、中国を念頭に「米国と同盟国・同志国の間に隙間が生まれれば、それを好機とする勢力が必ず現れる。今こそ連携強化を」と米帝以上に排外主義を扇動し、高市が掲げる進化版「自由で開かれたインド太平洋戦略」の実現を訴えた。特に許しがたいのは、「核兵器と戦略爆撃機を大量に保有する国が、そのいずれも持たない日本を『新型軍国主義』と呼んでいるとしたら、おかしいと思いませんか?」「平和国家としての日本の歩みは評価されている。この事実は虚偽の主張によって揺らぐことはない」と挑発的かつ傲然(ごうぜん)と言い放ったことだ。
だが日帝は「平和国家」などではない。日米安保体制は米帝の世界支配の要であり、在日米軍基地は今、イラン人民虐殺の出撃拠点になっている。そして小泉が演説で安保3文書改定などを表明したように、日帝は侵略帝国主義に大転換しようとしている。会議過程の日米防衛相会談でもミサイルの共同開発・生産を小泉の方から提言した。「南西地域の共同プレゼンス」「辺野古新基地建設」でも強力に一致し、沖縄を再び戦場にたたき込もうともしている。さらに小泉は、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドなどとも防衛相会談を行い護衛艦輸出を推進、演説では武器輸出を通した継戦能力の確保と輸出先の軍備増強で、中国侵略戦争遂行のための「連携強化」を日帝が主導することを「新たな役割」として決意している。
中国の「軍備増強」はスターリン主義体制延命のための反人民的軍事対抗だ。だがこれを口実として自らの延命のために侵略戦争を仕掛ける米帝や日帝に非難する資格はない。労働者階級人民の立場は、戦争の元凶・帝国主義と、帝国主義との取引で世界革命を圧殺するスターリン主義の打倒だ。これ以外に世界戦争・核戦争を阻む道はない。
中国が小泉の演説に「第2次大戦の歴史に関し、日本側からアジアの被害国は謝罪も反省の表明も受けていない」と質問すると、小泉はまともに答えもせず、逆に「中国の軍事活動は懸念事項」とやり玉に挙げ、「率直な対話を」と尊大にふるまった。そもそも会議の開催地であるシンガポールは、かつてアジア・太平洋戦争で日帝が3年半にわたり占領・支配した地だ。今でも「シンガポールの歴史で最も暗黒の時代」と呼ばれている。そうした侵略の歴史を居直り、小泉は中国侵略戦争の議論を平然と行っているのだ。この日帝を中国―アジア人民への血債にかけ打倒しよう。闘う中国―アジア人民と連帯し、日帝の中国侵略戦争を内乱に転化する闘いとして6・14闘争に立とう!