3・24千葉地裁包囲を 耕作権裁判判決日、デモ・傍聴へ 市東さんの南台農地強奪許すな

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週刊『三里塚』02頁(1153号01面01)(2025/02/10)


3・24千葉地裁包囲を
 耕作権裁判判決日、デモ・傍聴へ
 市東さんの南台農地強奪許すな

(写真 「齊藤顕裁判長は市東さんの南台農地を奪うな」千葉地裁前でシュプレヒコール【1月24日】)

(写真 10・13三里塚全国集会後に成田市街地をデモ )


 千葉地裁民事第2部・齊藤顕裁判長は1月27日、成田市天神峰の市東孝雄さんの南台農地をめぐる耕作権裁判の判決日を3月24日と指定した。三里塚芝山連合空港反対同盟は闘争史上最大の決戦として南台農地強奪実力阻止態勢の構築、決起を呼びかけている。反対同盟農民との血盟・連帯にかけて3・24千葉地裁包囲デモ―3・30天神峰現地闘争に駆けつけよう! 反動判決を絶対に許さず、南台農地を何としても守りぬこう。

三里塚は戦争反対の砦だ

 「アメリカ第一主義」を掲げる米トランプ政権は、「中国は最も強力で危険な国」と言いなし、侵略戦争をしかけている。石破政権もまた、帝国主義としての生き残りをかけて8兆7千億円もの大軍拡予算案を国会に提出するなど中国侵略戦争に突進している。
 戦争遂行のためには労働者人民の戦争動員と物資の供出・接収が不可欠となる。とりわけ、公共インフラの軍事転用と軍事施設建設のための土地収用の強化は喫緊の課題だ。この最先端の攻防が市東さんの南台農地強奪阻止決戦だ。
 すでに政府は、全国28カ所の「特定利用空港・港湾」を指定し、民間の空港・港湾を自衛隊や米軍の大型爆撃機や軍艦の利用のための拡張工事を開始している。成田空港もまた、有事法制で米軍・自衛隊の物資や兵士を運ぶ兵たん拠点・出撃拠点として位置づけられている。空港敷地2倍化の「機能強化」、ターミナル・交通アクセス・貨物地区を再編・統合する「『新しい成田空港』構想」は、「国家プロジェクト」としての軍事拠点づくりに他ならない。実力粉砕あるのみだ。
 同時に、戦争準備を進める石破政権にとって日本最大の反戦の砦(とりで)=三里塚闘争の解体もまた至上命題となっている。三里塚芝山連合空港反対同盟は「軍事空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の原則を掲げ、59年にわたり日本の反戦闘争・階級闘争をけん引してきた。土地強奪の最後の手段=土地収用法を粉砕し、浜田靖一元防衛大臣が苦々しく吐露しているように、成田の軍事使用を公言できない力関係を強制している。日帝ののど元に突き刺さる刃として、今なお三里塚闘争は健在だ。
 石破政権は、市東さんの農地を奪うことをもって、反対同盟の解体を狙っている。23年2・15天神峰強制執行阻止決戦を上回る分厚い実力阻止態勢を構築し、迎え撃とう。3・24千葉地裁―3・30天神峰現地に駆けつけよう。

NAAが証拠でっち上げ

 耕作権裁判は成田空港会社(NAA)が2006年、市東さんを「不法耕作者」と決めつけ、3代100年にわたって市東家が耕してきた南台農地の明け渡しを求めたものだ。一審で18年という異例の長期裁判闘争ではっきりしたことは、違法・脱法、犯罪行為の数々を行ったのはNAAの側であり、市東さん側には何一つ落ち度がないということだ。
 NAAは小作者の市東東市さん(孝雄さんの父)の署名と印鑑を偽造し、耕作場所の特定に関する「同意書」「境界確認書」をでっち上げた。そもそも現状と異なる耕作場所が示された文書に耕作者本人が署名するなどありえない。しかも、東市さんは帝国主義侵略戦争に2度にわたって動員されたことの痛苦の念から、自国政府打倒の革命的祖国敗北主義の立場を鮮明に掲げていた。「公団と反対同盟は水と油」「俺の赤銅色に輝く腕は侵略の銃を取るための腕ではない。空港を廃港にし、権力を打倒する武器だ」「強制収用来るなら来い」と常日頃から言っていた東市さんはNAAが言うような「買収を困難にするために間違った場所を言った」などという小細工をする人物では断じてない。
 NAAは底地売買に関する地主との交渉記録は一切ないと言い張り、裁判所の文書提出命令にも従わなかった。公共用地をめぐる土地売買で報告書がないということは絶対にありえない。
 現に、天神峰現闘本部の撤去をめぐる裁判ではNAAは地主・石橋政次との詳細な交渉記録を裁判所に提出している。石橋の用地買収にかかわった法理哲二(元空港公団用地部用地課長代理)は本裁判で、「自分を守るためにも、重要かどうかを自分で判断することなく、あったことすべてを報告書に書いていた。書類はファイルで永久保存」と明確に証言しているのだ。
 NAAによる「証拠」ねつ造、隠ぺいこそ裁かれなくてはならない。

3・30現地闘争大結集を

 他方で、市東さんは、父親から引き継いだ農地と日々向き合い、厳しさを増す気候と相談しながら、手間を惜しまず土づくりに励み、完全無農薬の有機野菜を育て、消費者に届けることに誇りと喜びをもって働いている。地主への地代も遅れることなく納めるなど何一つ落ち度はない。精魂込めて農業に励む市東さんの誠実な生き方の対極で、「国策=戦争のためだったら何でも許される」と国・NAAは再びの農地強奪強制執行を狙っている。断じて許すことはできない。
 違法・脱法の限りを尽くし、不誠実極まるNAAを救済するために送り込まれたのが千葉地裁・齊藤顕裁判長だ。齊藤裁判長に対し、「市東さん農地強奪=死刑判決を出すな!」「農民殺しの手先になるな!」の怒りの声をたたきつけ、3・24千葉地裁包囲デモへの大結集の力で、勝利判決を勝ち取ろう。
 反対同盟・市東さんと固くスクラムを組み、3・30天神峰現地闘争に大結集しよう。

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