死を覚悟し戒厳令打ち破った 韓国労働者人民と連帯し日米韓軍事同盟粉砕を
死を覚悟し戒厳令打ち破った
韓国労働者人民と連帯し日米韓軍事同盟粉砕を
12月4日、韓国の労働者階級人民は民主労総を先頭に1万人が結集し、ユンソンニョル大統領退陣に向けた緊急集会を開催した。集会後、デモ隊はヨンサンの大統領執務室を包囲し、警察機動隊の暴力と対峙(たいじ)し、ユンソンニョル打倒へ闘いを推し進めた。民主労総は、政権退陣までの無期限ゼネスト突入を決定。公共運輸労組は「名分のない非常戒厳に屈しない」と宣言し、5日には傘下の鉄道労組が無期限ストに、6日にはソウル交通公社労組、教育公務職本部がストに突入。11日からは金属労組が無期限ゼネストへと続く。14日には、大統領弾劾訴追が可決され、それを拒否するユン政権と非和解的に対決し韓国階級闘争は革命情勢へ上り詰めようとしている。民主労総をはじめとする韓国労働者階級の闘いと連帯しよう。
「反国家勢力」と労組を敵視
12月3日深夜、ユンソンニョル大統領は、戦争危機、経済危機、国内階級支配危機の爆発に追い詰められ「非常戒厳」を発令した。
ユン政権は、日米韓軍事同盟の構築を推し進め、戦時体制への突入のなかで、労働組合を「反国家勢力」と敵視し弾圧にのり出していた。しかし、韓国鉄道労組のゼネスト突入宣言、11月9日の10万人の労働者大会などの闘いによって、ユン政権は支持率17%前後の断崖絶壁の危機に立たされていたのだ。
この非常戒厳に対し、民主労総を先頭とする労働者人民はただちに決起し、戒厳軍を包囲し粉砕して戒厳令を撤回させた。数千人の労働者人民が「死を覚悟して」ただちに国会に押し寄せ、銃口を向ける武装兵と対峙しながら命がけで戒厳令を弾劾した。
87年民主化闘争、パククネ政権を打倒した2016〜17年の「ろうそく革命」を闘ってきた韓国労働者階級人民の力が、発令からわずか6時間で戒厳令を粉砕したのである。
11月労働者集会陣形拡大を
この闘いは、ユン政権を崩壊のふちにたたき込み、韓国階級闘争の新たな段階を切り開いている。軍事独裁政権とその後の新自由主義的グローバリズムのもとで、韓国経済は一定の「高度成長」を実現してきた。しかし、新自由主義の破綻はこの成長の条件をことごとく行き詰まらせ、韓国は本格的な経済危機に直面している。米中対立の激化は、韓国の輸出立国政策を破産させ、支配の土台は根底から揺らいでいる。韓国支配階級は、自らの延命のために労働者人民を徹底的に犠牲にしながら、中国侵略戦争に突き進む米日帝国主義と韓国との3カ国軍事同盟の強化へと絶望的な道を進まざるを得ない。
ユン政権の打倒は、中国侵略戦争のための米日韓軍事同盟に大打撃を与えている。
日本の地から韓国労働者階級の決死の闘いに応える道は、日韓労働者の連帯をうち固めてきた11月集会大結集運動をさらに発展させ、中国侵略戦争を阻む反戦闘争の大爆発を実現することである。
12・21新宿反戦デモをかちとり、2025年、中国侵略戦争阻止闘争を前進させよう。
(大戸剛)